JP2010281466A - 設備機器およびその管理ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる設備機器およびその管理ユニットを提供する。
【解決手段】設備機器40a,40b,・・・は、第1通信部41と、第2通信部42と、制御部45とを備える。第1通信部41は、利用者に対し第1制御指示の入力を受け付ける操作インタフェース30a,30b,・・・と通信する。第2通信部42は、管理者からの第2制御指示を記憶する管理ユニット10と通信する。制御部45は、第1通信部41を介し受け取った第1制御指示と第2通信部42を介し受け取った第2制御指示とを比較し、第2制御指示が第1制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定の命令であると判断される場合には、第2制御指示の実行を拒否する。
【選択図】図2

Description

本発明は、設備機器およびその管理ユニットに関する。
設備機器に対し、管理ユニット経由および操作インタフェース経由の両方の経路を介し制御指示を与えることが可能な場合がある(例えば、特許文献1の特開2002−286280号公報)。ここで、管理ユニットとは、設備機器の管理者からの設備機器に対する制御指示を記憶するものであり、操作インタフェースとは、設備機器の利用者に対し設備機器に対する制御指示の入力を受け付けるものである。
かかる状況下においては、両者から設備機器に対し矛盾する制御指示が与えられる場合が想定されるが、そうすると、両制御指示の調整が必要となる。一般に、このような調整には、省エネ性および快適性が考慮されることが望ましい。
本発明の課題は、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる設備機器およびその管理ユニットを提供することにある。
第1発明に係る設備機器は、第1通信部と、第2通信部と、制御部とを備える。第1通信部は、利用者に対し第1制御指示の入力を受け付ける操作インタフェースと通信する。第2通信部は、管理者からの第2制御指示を記憶する管理ユニットと通信する。制御部は、第1通信部を介し受け取った第1制御指示と第2通信部を介し受け取った第2制御指示とを比較し、第2制御指示が第1制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定の命令であると判断される場合には、第2制御指示の実行を拒否する。
一般に、設備機器において、管理者からの制御指示が利用者からの制御指示よりも増エネルギーである場合に、前者の制御指示が優先されることは、省エネ性の観点からしても、快適性の観点からしても不合理となり得る。しかしながら、ここでは、管理ユニット経由の制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、その実行が拒否される。言い換えると、操作インタフェース経由の制御指示は、管理ユニット経由の制御指示よりも省エネルギーに寄与する所定のものである場合には、管理ユニット経由の制御指示に対し優先される。従って、前記の不合理な状況を回避し、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる。
第2発明に係る設備機器は、第1発明に係る設備機器であって、制御部は、第1制御指示の実行中に第2制御指示を受け取ると、第1制御指示と第2制御指示とを比較し、第2制御指示が所定の命令であると判断される場合には、第2制御指示の実行を拒否する。
ここでは、操作インタフェース経由の制御指示の実行中に、管理ユニット経由の制御指示が与えられたとしても、後者の制御指示が前者の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、その実行が拒否される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第3発明に係る設備機器は、第1発明又は第2発明に係る設備機器であって、空調設備である。所定の命令には、設定温度を設定する命令が含まれる。
ここでは、空調設備の設定温度に関し、管理ユニット経由の制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与するものである場合には、その実行が拒否される。なお、上記場合には、例えば、冷房運転時に、管理ユニットが操作インタフェースよりも低い設定温度を指示する場合、あるいは、暖房運転時に、管理ユニットが操作インタフェースよりも高い設定温度を指示する場合などがある。従って、空調設備の設定温度に関する利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる。
第4発明に係る設備機器は、第1発明から第3発明のいずれかに係る設備機器であって、制御部は、第1制御指示と第2制御指示とを比較し、第2制御指示が所定の命令でないと判断される場合には、第2制御指示を実行する。
ここでは、管理ユニット経由の制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、その実行が拒否され、そうでない場合には、実行される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第5発明に係る設備機器は、第1発明から第4発明のいずれかに係る設備機器であって、制御部は、第2制御指示に所定の情報が付加されている場合に限り、第1制御指示と第2制御指示とを比較する。
ここでは、管理ユニット経由の制御指示の実行を拒否するか否かの判断が、管理ユニット経由の制御指示に所定の情報が付加されている場合に限り実行される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第6発明に係る設備機器は、第1発明から第5発明のいずれかに係る設備機器であって、操作インタフェースは、管理ユニットに内蔵される。
ここでは、操作インタフェースと管理ユニットとを1のハードウェアとすることができる。
第7発明に係る管理ユニットは、記憶部と、制御部とを備え、設備機器を管理する。設備機器は、操作インタフェースに接続される。操作インタフェースは、設備機器の利用者に対し設備機器に対する第1制御指示の入力を受け付ける。記憶部は、設備機器の管理者からの設備機器に対する第2制御指示を記憶する。制御部は、第1制御指示と第2制御指示とを比較し、第2制御指示が第1制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定の命令であると判断される場合には、設備機器への第2制御指示の送信を拒否する。
一般に、設備機器において、管理者からの制御指示が利用者からの制御指示よりも増エネルギーである場合に、前者の制御指示が優先されることは、省エネ性の観点からしても、快適性の観点からしても不合理となり得る。しかしながら、ここでは、管理ユニットの保持する制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、管理ユニットから設備機器への制御指示の送信が拒否される。言い換えると、操作インタフェース経由の制御指示は、管理ユニットの保持する制御指示よりも省エネルギーに寄与する所定のものである場合には、管理ユニットの保持する制御指示に対し優先される。従って、前記の不合理な状況を回避し、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる。
第8発明に係る管理ユニットは、第7発明に係る管理ユニットであって、第2制御指示は、時間に関する情報に関連付けて記憶されている。制御部は、当該時間に達した時に設備機器において第1制御指示が実行中の場合には、第1制御指示と第2制御指示とを比較し、第2制御指示が所定の命令であると判断される場合には、設備機器への第2制御指示の送信を拒否する。
ここでは、操作インタフェース経由の制御指示の実行中に、管理ユニットの保持する制御指示の送信のタイミングに達したとしても、後者の制御指示が前者の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、その送信が拒否される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第9発明に係る管理ユニットは、第7発明又は第8発明に係る管理ユニットであって、設備機器は、空調設備である。所定の命令には、設定温度を設定する命令が含まれる。
ここでは、空調設備の設定温度に関し、管理ユニットの保持する制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与するものである場合には、管理ユニットから設備機器への制御指示の送信が拒否される。なお、上記場合には、例えば、冷房運転時に、管理ユニットが操作インタフェースよりも低い設定温度を指示する場合、あるいは、暖房運転時に、管理ユニットが操作インタフェースよりも高い設定温度を指示する場合などがある。従って、空調設備の設定温度に関する利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる。
第10発明に係る管理ユニットは、第7発明から第9発明のいずれかに係る管理ユニットであって、制御部は、第1制御指示と第2制御指示とを比較し、第2制御指示が所定の命令でないと判断される場合には、設備機器へ第2制御指示を送信する。
ここでは、管理ユニットの保持する制御指示が操作インタフェース経由の制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定のものである場合には、管理ユニットから設備機器への制御指示の送信が拒否され、そうでない場合には、送信される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第11発明に係る管理ユニットは、第7発明から第10発明のいずれかに係る管理ユニットであって、制御部は、第2制御指示に所定の情報が関連付けて記憶されている場合に限り、第1制御指示と第2制御指示とを比較する。
ここでは、管理ユニットから設備機器への制御指示の送信を拒否するか否かの判断が、管理ユニットの保持する制御指示に所定の情報が関連付けられている場合に限り実行される。従って、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、より合理的に調整することができる。
第12発明に係る管理ユニットは、第7発明から第11発明のいずれかに係る管理ユニットであって、操作インタフェースを内蔵する。
ここでは、操作インタフェースと管理ユニットとを1のハードウェアとすることができる。
本発明によれば、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる。
本発明の第1実施形態に係る空調管理システムの構成図。 本発明の第1実施形態に係る空調設備およびコントローラの構成図。 本発明の第1および第2実施形態に係る遠隔管理サーバの構成図。 本発明の第1実施形態に係る空調設備における運転指令の実行の可否を決定する処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係る空調管理システムの構成図。 本発明の第2実施形態に係る空調設備およびコントローラの構成図。 本発明の第2実施形態に係るコントローラにおける空調設備への運転指令の送信の可否を決定する処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る空調設備40a,40b,・・・(設備機器)を含む空調管理システム100、および本発明の第2実施形態に係るコントローラ110(管理ユニット)を含む空調管理システム200について説明する。
<第1実施形態>
(1)空調管理システムの全体構成
図1に示す空調管理システム100は、複数の空調設備40a,40b,・・・を管理するためのシステムである。
空調管理システム100は、主として、複数の空調設備40a,40b,・・・と、複数のリモコン30a,30b,・・・と、コントローラ10と、遠隔管理サーバ20とから構成されている。空調設備40a,40b,・・・、リモコン30a,30b,・・・およびコントローラ10は、建物1内に設置されている。遠隔管理サーバ20は、建物1の遠隔に存在する遠隔管理センター2内に設置されている。
空調設備40a,40b,・・・は、建物1内を空気調和する。コントローラ10は、空調設備40a,40b,・・・を集中的に管理する装置である。また、コントローラ10は、建物1内に施設されているローカルエリアネットワーク(以下、LAN)5a内に存在しており、LAN5aを介しインターネット6に接続可能になっている。リモコン30a,30b,・・・は、それぞれ空調設備40a,40b,・・・に対する運転指令(運転パラメータの変更を命じる指令であり、例えば、起動又は停止を命じたり、設定温度の変更を命じたり、運転モードの変更を命じたり、設定風量の変更を命じたり、能力制限レベルの変更を命じたりるもの。つまり、制御内容を指示する制御指示。以下、同じ。)の入力を建物1内の一般の利用者から受け付ける操作インタフェース機器である。リモコン30a,30b,・・・に入力された運転指令は、それぞれ入力後直ちに、場合によっては適当な制御命令に変換された態様で(例えば、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータの態様で)空調設備40a,40b,・・・に送信される。遠隔管理サーバ20は、インターネット6を介しコントローラ10とデータ通信を行うことにより、空調設備40a,40b,・・・を遠隔から集中的に管理する装置である。
なお、簡単のために、図1においては、建物1が1つしか示されていないが、実際には、多数の建物1が存在しているものとする。また、図1においては、建物1内に空調設備が複数示されているが、1の空調設備のみが設置されている建物1も存在しているものとする。さらに、図1においては、建物1内にコントローラ10が1つしか示されていないが、それぞれ1又は複数の空調設備を管理する複数のコントローラ10が設置されている建物1も存在しているものとする。
(2)空調設備
以下、図2を参照しつつ、空調設備40aについて説明するが、その他の空調設備40b,・・・についても同様であるものとする。
空調設備40aは、1の冷媒回路47と、リモコン通信部41と、コントローラ通信部42と、制御部45とを有している。冷媒回路47は、図示されない圧縮機や熱交換器等から構成されている。また、別の観点からすると、空調設備40aは、図示されない1の室外機と、1の室外機に冷媒配管を介して接続される1又は複数の図示されない室内機とから構成されている。
リモコン通信部41は、通信線5cに接続されており、空調設備40aとリモコン30aとの通信を可能にしている。コントローラ通信部42は、通信線5bに接続されており、空調設備40aとコントローラ10との通信を可能にしている。通信線5b,5cはともに、空調設備40a,40b,・・・専用のプロトコルに対応している。
制御部45は、組み込みのプログラムを実行することにより、本明細書に開示される種々の動作を実行する。
制御部45は、リモコン30a又はコントローラ10からの実行されるべき運転指令に従って、冷媒回路47に含まれる各種部品の動作を制御し、建物1内を空調する。具体的には、圧縮機の周波数、ファンの回転数および各種弁の開度の調整等を行う。なお、制御部45は、運転指令の実行中、当該運転指令の出所(つまり、リモコン30aからのものであるか、コントローラ10からのものであるか)を示す情報を保持している。また、運転指令の実行中という時には、停止指令の実行中も含まれるものとする。
空調設備40aは、3段階の能力制限レベルで動作可能に設計されている。より具体的には、空調設備40aは、能力が制限されない無制限モード(通常モード)と、無制限モードで動作する場合の約70%の消費電力量で動作するように制御される能力制限モードIと、無制限モードで動作する場合の約40%の消費電力量で動作するように制御される能力制限モードIIとの間を切り換えられる。能力制限モードIおよびIIは、制御部45により、圧縮機の周波数を制限することにより実現される。能力制限レベルの切り換えは、制御部45により制御される。
また、制御部45は、空調設備40aに関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10からの命令に応じてコントローラ10に送信する。監視データには、空調設備40aの運転パラメータ(空調設備40aに含まれる室内機の起動/停止の起動状態、設定温度、冷房/暖房/送風等の運転モード、設定風量、および無制限モード/能力制限モードI/能力制限モードIIの能力制限レベルを含む。)、室内温度、外気温度、ならびに、空調設備40aに含まれる各種部品の状態値(例えば、圧縮機の周波数、室外ファンの回転数、室内ファンの回転数、冷媒回路47の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む。)を示す情報が含まれる。なお、室内温度、外気温度、各種部品の状態値は、図示されないセンサ等により検知される。
(3)コントローラ
以下、図2を参照しつつ、コントローラ10について説明する。
コントローラ10は、主として通信部11、制御部12、出力部13、入力部14および記憶部15から構成されており、空調設備40a,40b,・・・を監視および制御する機能を有している。
通信部11は、コントローラ10をLAN5aひいてはインターネット6、および通信線5bに接続可能にするネットワークインタフェースである。
制御部12は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されており、記憶部15に記憶されているプログラムを読み出して実行する。
出力部13は、主としてディスプレイおよびスピーカから構成されており、入力部14は、主としてディスプレイと一体化されているタッチパネルおよびその他のボタンから構成されている。
制御部12は、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、空調設備40a,40b,・・・の監視データをそれぞれ空調設備40a,40b,・・・の制御部45から取得する。制御部12が取得した監視データは、記憶部15内に確保されている所定の記憶領域に蓄積される。
当該記憶領域内の監視データは、コントローラ10と遠隔管理サーバ20との所定の時間間隔での(本実施形態では、30分毎の)定期通信時に、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20にアップロードされる。また、当該定期通信時には、空調設備40a,40b,・・・を制御するための制御データ(運転スケジュールを含む。)が、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20からダウンロードされ、記憶部15内に保存される。なお、コントローラ10と遠隔管理サーバ20との通信は、コントローラ10がWebクライアントとして動作し、遠隔管理サーバ20がWebサーバとして動作することにより実現される。
また、制御部12は、出力部13を介し、空調設備40a,40b,・・・の状態等を表示したり、入力部14を介し、空調設備40a,40b,・・・に対する運転指令又は運転スケジュールの入力を受け付けたりする。つまり、コントローラ10も、リモコン30a,30b,・・・と同様に、空調設備40a,40b,・・・に対する制御指示の入力を受け付ける操作インタフェース機器としての機能を内蔵している。コントローラ10に入力された運転指令は、入力後直ちに、場合によっては適当な制御命令に変換された態様で(例えば、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータの態様で)、適当な空調設備40a,40b,・・・に送信される。一方、コントローラ10に入力された運転スケジュールは、記憶部15内に保存される。
記憶部15内の運転スケジュール(遠隔管理サーバ20からダウンロードされたもの、および、コントローラ10に入力部14を介し直接入力されたものを含む。)は、以下のように処理される。つまり、制御部12は、記憶部15内の運転スケジュールに従って、場合によっては適当な制御命令に変換された態様で(例えば、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータの態様で)、適当な運転指令を適当なタイミングで適当な空調設備40a,40b,・・・の制御部45に送信する。例えば、「空調設備40a,40b,・・・のある室内機に、9時から18時まで、設定温度27℃で、冷房モードでの運転を行わせる。」という運転スケジュールが組まれている場合には、制御部12は、当該室内機の属する制御部45に対し、9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房モードに設定する指令を送信する。さらに、制御部12は、18時までの間、当該室内機の設定を継続的に監視し、設定の変更が検出されると、その所定の時間後(本実施形態では、30分後)に、当該室内機の属する制御部45に対し、同様の指令を再度送信する。また、制御部12は、18時になると、当該室内機の属する制御部45に対し、停止指令を送信する。
(4)遠隔管理サーバ
図3に示すように、遠隔管理サーバ20は、主として通信部21、制御部22、出力部23、入力部24および記憶部25から構成されるサーバコンピュータであり、コントローラ10経由で空調設備40a,40b,・・・を監視および制御する機能を有している。遠隔管理サーバ20は、Webサーバ機能を有しており、Webクライアント機能を有するコントローラ10からのHTTP接続を受け付けている。従って、遠隔管理サーバ20からは、原則としてコントローラ10にアクセスすることができないものとする。
通信部21は、遠隔管理サーバ20をインターネット6に接続可能にするネットワークインタフェースである。
制御部22は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されており、記憶部25に記憶されているプログラムを読み出して実行する。空調設備40a,40b,・・・の管理者(空調設備40a,40b,・・・の管理者に依頼を受けた遠隔管理センターの職員を含む。)は、制御部22に対し、空調設備40a,40b,・・・の制御データ(運転スケジュールを含む。)を受け渡すことができる。なお、制御部22へのアクセスは、入力部24、又はインターネット6に接続されているWebクライアント機能を有する任意の端末を介して行われる。制御部22は、コントローラ10と遠隔管理サーバ20との定期通信時にコントローラ10にダウンロードされるよう、当該制御データを記憶部25内の適当なディレクトリに保存する。
出力部23は、主としてディスプレイおよびスピーカから構成されており、入力部24は、主としてマウスおよびキーボードから構成されている。
記憶部25は、主としてハードディスクから構成されており、機器情報データベース25aを保持している。機器情報データベース25aには、コントローラ10から送られてくる空調設備40a,40b,・・・の監視データが適当な形式で蓄積される。機器情報データベース25a内の監視データは、遠隔管理サーバ20が提供する異常検知サービス、利用状況に関する報告書配信サービスなどの各種遠隔管理サービスに利用される。
(5)空調設備における運転指令の実行の可否を決定する処理の流れ
以下、図4を参照しつつ、空調設備40aが運転指令を受け取った際に当該運転指令をどのように処理するかについて説明するが、その他の空調設備40b,・・・についても同様であるものとする。図4は、空調設備40a,40b,・・・における運転指令の実行の可否を決定する処理の流れを示すものであり、当該処理は、空調設備40a,40b,・・・の制御部45がリモコン30a又はコントローラ10から運転指令を受信した時に開始する。以下、当該処理の開始条件となる運転指令を新たな運転指令と呼ぶ。なお、リモコン30a,30b,・・・からの運転指令は、リモコン通信部41を介して受信され、コントローラ10からの運転指令はコントローラ通信部42を介して受信されるものとする。
図4の処理が開始すると、まずステップS11が実行される。ステップS11では、制御部45は、新たな運転指令の出所、すなわち、新たな運転指令がリモコン30a,30b,・・・からのものであるか、コントローラ10からのものであるかを判断する。リモコン30a,30b,・・・からのものであれば、ステップS15に進み、新たな運転指令を実行する。一方、コントローラ10からのものであれば、ステップS12に進む。
ステップS12では、制御部45は、新たな運転指令の情報に、新たな運転指令が省エネ優先での運転スケジュールに由来するものであることを示す情報が付加されているか否かを判断する。付加されていない場合には、ステップS15に進み、新たな運転指令を実行する。一方、付加されている場合には、ステップS13に進む。なお、コントローラ10内に保存されている運転スケジュールには、省エネ優先であるか否かを示す情報が付加されているものとする。そして、省エネ優先であることを示す情報が付加されている運転スケジュールに由来する運転指令がコントローラ10から制御部45に送信される際には、当該運転指令に省エネ優先での運転スケジュールに由来するものであることを示す情報が付加される。また、省エネ優先であるか否かを示す情報は、運転スケジュールの入力時に(遠隔管理サーバ20又はコントローラ10のいずれに対し組まれる場合をも含む。)入力者によって設定される。
ステップS13では、制御部45は、現在実行中の運転指令の出所、すなわち、現在実行中の運転指令がリモコン30a,30b,・・・からのものであるか、コントローラ10からのものであるかを判断する。コントローラ10からのものであれば、ステップS15に進み、新たな運転指令を実行する。一方、リモコン30a,30b,・・・からのものであれば、ステップS14に進む。
ステップS14では、制御部45は、現在実行中の運転指令と新たな運転指令とを比較し、新たな運転指令が所定の命令であるか否かを判断する。所定の命令とは、実行されれば現在実行中の運転指令よりも増エネルギーに寄与することになる、所定の種類の命令である。本実施形態では、所定の命令には、現在実行中の運転指令よりも増エネルギーに寄与するように設定温度の変更を命じたり、設定風量の変更を命じたり、能力制限レベルの変更を命じたり、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータを設定したりするものが含まれるが、現在実行中の運転指令よりも省エネルギーに寄与するように設定温度の変更を命じたり、設定風量の変更を命じたり、能力制限レベルの変更を命じたり、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータを設定したりするものは含まれない。また、所定の命令には、現在実行中の運転指令よりも増エネルギー又は省エネルギーのいずれに寄与するかに関わらず、運転モードの変更を命じたり、起動又は停止を命じたりするものも含まれない。従って、例えば、設定温度26℃での冷房運転時に、新たな運転指令として設定温度を25℃に変更する指令が発せされると、当該新たな運転指令は所定の命令であると判断されることになる。新たな運転指令が所定の命令でないと判断される場合には、ステップS15に進み、新たな運転指令が実行される。一方、新たな運転指令が所定の命令であると判断される場合には、ステップS16に進み、新たな運転指令は実行されないままに破棄される。
(6)特徴
一般に、設備機器において、管理者からの制御指示が利用者からの制御指示よりも増エネルギーである場合に、前者の制御指示が優先されることは、省エネ性の観点からしても、快適性の観点からしても不合理となり得る。
しかしながら、第1実施形態に係る空調設備40a,40b,・・・では、リモコン30a,30b,・・・経由の運転指令の実行中に、コントローラ10経由の運転指令が与えられたとしても、後者の運転指令が前者の運転指令よりも増エネルギーに寄与する所定の種類のものである場合には、その実行が拒否されるようになっている。言い換えると、リモコン30a,30b,・・・経由の運転指令は、コントローラ10経由の運転指令よりも省エネルギーに寄与する所定のものである場合には、コントローラ10経由の運転指令に対し優先されるようになっている。
つまり、空調設備40a,40b,・・・では、新たな運転指令は、ステップS11〜S14の全ての条件が満たされる場合には拒否されるが、ステップS11〜S14のいずれか1の条件でも満たされない場合には実行される。言い換えると、原則的には、その出所に関わらず、現在実行中の運転指令よりも新たな運転指令が優先的に実行される「後出し優先」のルールが採用されているが、特別な場合(ステップS11〜S14の全ての条件が満たされる場合)には、新たな運転指令が破棄されるようになっている。
従って、前記の不合理な状況を回避し、利用者からの運転指令と管理者からの運転指令とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができるようになっている。
また、管理者が省エネルギーを目的とする運用計画に沿った運転スケジュールをコントローラ10に保持させておいたとしても、建物1内の一般の利用者がリモコン30a,30b,・・・操作により当該運転スケジュールに反する設定の変更を行う場合がある。そして、そのような設定の変更があった場合、所定の時間後(30分後)には、コントローラ10から空調設備40a,40b,・・・に、当該設定の変更を元に戻すような運転指令が送信されるようになっている。仮に、空調設備40a,40b,・・・が当該運転指令を常に実行するとすれば、利用者がリモコン30a,30b,・・・操作を介し設定した内容は、たとえ管理者の運用計画よりも省エネ性の高いものであったとしても、所定の時間後(30分後)にはキャンセルされることになる。ところが、上記実施形態では、ステップS11〜S14の全ての条件が満たされる場合には、省エネ性の低い管理者の運用計画への自動復帰が拒否されるようになっている。従って、利用者からの運転指令と管理者からの運転指令とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができるようになっている。
(7)変形例
(7−1)
本発明の要旨は、空調設備40a,40b,・・・以外の設備機器にも適用可能である。例えば、照明機器、給湯器などの他の設備機器に、あるいは、空調設備とそのような他の設備機器との組合せに適用可能である。
(7−2)
第1実施形態において、制御部45は、運転指令の実行中、当該運転指令の出所を、リモコン30a,30b,・・・からのものであるか、コントローラ10からのものであるかの2種類で区別している。しかしながら、コントローラ10からの運転指令を、遠隔管理サーバ20からダウンロードされた運転スケジュールに由来するもの(第1類型)か、入力部14を介して入力された運転スケジュールに由来するもの(第2類型)か、入力部14を介して入力されたもの(第3類型)かにより、さらに詳細に区別するようにしてもよい。さらにかかる場合において、ステップS11では、第1類型の場合にはステップS12に進むが、第2類型および第3類型の場合にはステップS15に進むようにし、同様に、ステップS13では、第1類型の場合にはステップS15に進むが、第2類型および第3類型の場合にはステップS14に進むようにしてもよい。なお、制御部45による運転指令の類型の判断は、コントローラ10から制御部45に送信される運転指令に類型を示す情報を付加すること等により実現される。また、運転指令に類型を示す情報を付加するためには、コントローラ10が運転スケジュールを保存しておく際に、当該運転スケジュールの取得経路を示す情報とともに保存しておくこと等により実現される。
(7−3)
コントローラ10が入力部14を有さない装置であってもよい。つまり、第1実施形態では、入力部14を操作することによりコントローラ10に運転スケジュールを組むことができるようになっているが、コントローラ10から当該機能を省略してもよい。そして、コントローラ10に運転スケジュールを与えることができるのは、遠隔管理サーバ20からのダウンロード経由のみとしてもよい。
(7−4)
第1実施形態では、ステップS14において、コントローラ10経由およびリモコン30a,30b,・・・経由の運転指令どうしが比較されるようになっているが、コントローラ10経由およびリモコン30a,30b,・・・経由の運転スケジュールどうしを比較するようにしてもよい。もちろん、かかる場合には、コントローラ10およびリモコン30a,30b,・・・がともに運転スケジュール作成機能を有しており、当該運転スケジュールが空調設備40a,40b,・・・に送信されるようになっていることが前提となる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について説明するが、第1実施形態の(1)(2)および(4)の節の記載は、図1,2をそれぞれ図5,6に、空調管理システム100を空調管理システム200に、空調設備40a,40b,・・・をそれぞれ空調設備140a,140b,・・・に、コントローラ10をコントローラ110に、制御部12を制御部112に読み替えることにより、同様に第2実施形態にも当てはまるものとする。また、第1実施形態と同じ符号を付した要素については、同様の構成を有するものとする。
(1)コントローラ
以下、図6を参照しつつ、コントローラ110について説明する。
コントローラ110は、主として通信部11、制御部112、出力部13、入力部14および記憶部15から構成されており、空調設備140a,140b,・・・を監視および制御する機能を有している。
通信部11は、コントローラ110をLAN5aひいてはインターネット6、および通信線5bに接続可能にするネットワークインタフェースである。
制御部112は、主としてCPU、ROMおよびRAMから構成されており、記憶部15に記憶されているプログラムを読み出して実行する。
出力部13は、主としてディスプレイおよびスピーカから構成されており、入力部14は、主としてディスプレイと一体化されているタッチパネルおよびその他のボタンから構成されている。
制御部112は、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)、空調設備140a,140b,・・・の監視データをそれぞれ空調設備140a,140b,・・・の制御部45から取得する。制御部112が取得した監視データは、記憶部15内に確保されている所定の記憶領域に蓄積される。
当該記憶領域内の監視データは、コントローラ110と遠隔管理サーバ20との所定の時間間隔での(本実施形態では、30分毎の)定期通信時に、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20にアップロードされる。また、当該定期通信時には、空調設備140a,140b,・・・を制御するための制御データ(運転スケジュールを含む。)が、インターネット6を介して遠隔管理サーバ20からダウンロードされ、記憶部15内に保存される。なお、コントローラ110と遠隔管理サーバ20との通信は、コントローラ110がWebクライアントとして動作し、遠隔管理サーバ20がWebサーバとして動作することにより実現される。
また、制御部112は、出力部13を介し、空調設備140a,140b,・・・の状態等を表示したり、入力部14を介し、空調設備140a,140b,・・・に対する運転指令又は運転スケジュールの入力を受け付けたりする。つまり、コントローラ110も、リモコン30a,30b,・・・と同様に、空調設備140a,140b,・・・に対する制御指示の入力を受け付ける操作インタフェース機器としての機能を内蔵している。コントローラ110に入力された運転指令は、入力後直ちに、場合によっては適当な制御命令に変換された態様で(例えば、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータの態様で)、適当な空調設備140a,140b,・・・へ送信が試みられる。なお、実際に送信されるか否かは、以下の(2)節の処理に準じる。一方、コントローラ110に入力された運転スケジュールは、記憶部15内に保存される。
記憶部15内の運転スケジュール(遠隔管理サーバ20からダウンロードされたもの、および、コントローラ110に入力部14を介し直接入力されたものを含む。)は、以下のように処理される。つまり、制御部112は、記憶部15内の運転スケジュールに従って、場合によっては適当な制御命令に変換された態様で(例えば、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータの態様で)、適当な運転指令を適当なタイミングで適当な空調設備140a,140b,・・・の制御部45に送信する。例えば、「空調設備140a,140b,・・・のある室内機に、9時から18時まで、設定温度27℃で、冷房モードでの運転を行わせる。」という運転スケジュールが組まれている場合には、制御部112は、当該室内機の属する制御部45に対し、9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房モードに設定する指令の送信を試みる。さらに、制御部112は、18時までの間、当該室内機の設定を継続的に監視し、設定の変更が検出されると、その所定の時間後(本実施形態では、30分後)に、当該室内機の属する制御部45に対し、同様の指令の再度の送信を試みる。また、制御部112は、18時になると、当該室内機の属する制御部45に対し、停止指令の送信を試みる。なお、実際に送信されるか否かは、以下の(2)節の処理に準じる。
(2)コントローラにおける空調設備への運転指令の送信の可否を決定する処理の流れ
以下、図7を参照しつつ、コントローラ110が入力部14を介し直接入力された運転指令および運転スケジュールに規定されている運転指令をどのように処理するかについて説明する。図7は、コントローラ110における空調設備140a,140b,・・・への運転指令の送信の可否を決定する処理の流れを示すものであり、当該処理は、運転スケジュールに規定されている運転指令の実行のタイミングに達した時、又は入力部14を介し運転指令が入力された時に開始する。以下、当該処理の開始条件となる運転指令を新たな運転指令と呼ぶ。
図7の処理が開始すると、まずステップS112が実行される。ステップS112では、制御部112は、記憶部15内において、新たな運転指令の元となる運転スケジュールに省エネ優先であることを示す情報が関連付けられているか否かを判断する。関連付けられていない場合には、ステップS115に進み、新たな運転指令をその対象となる空調設備140a,140b,・・・の制御部45に送信する。一方、関連付けられている場合には、ステップS113に進む。なお、省エネ優先であることを示す情報は、運転スケジュールの入力時に(遠隔管理サーバ20又はコントローラ110のいずれに対し組まれる場合をも含む。)入力者によって設定される。
ステップS113では、制御部112は、新たな運転指令の対象となる空調設備140a,140b,・・・において現在実行中の運転指令(以下、単に現在実行中の運転指令とする。)の出所、すなわち、現在実行中の運転指令がリモコン30a,30b,・・・からのものであるか、コントローラ110からのものであるかを判断する。なお、当該判断は、制御部112が、新たな運転指令の対象となる空調設備140a,140b,・・・の制御部45に問い合わせることにより行われる。コントローラ110からのものであれば、ステップS115に進み、新たな運転指令をその対象となる空調設備140a,140b,・・・の制御部45に送信する。一方、リモコン30a,30b,・・・からのものであれば、ステップS114に進む。
ステップS114では、制御部112は、現在実行中の運転指令と新たな運転指令とを比較し、新たな運転指令が所定の命令であるか否かを判断する。所定の命令とは、実行されれば現在実行中の運転指令よりも増エネルギーに寄与することになる、所定の種類の命令である。本実施形態では、所定の命令には、現在実行中の運転指令よりも増エネルギーに寄与するように設定温度の変更を命じたり、設定風量の変更を命じたり、能力制限レベルの変更を命じたり、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータを設定したりするものが含まれるが、現在実行中の運転指令よりも省エネルギーに寄与するように設定温度の変更を命じたり、設定風量の変更を命じたり、能力制限レベルの変更を命じたり、冷媒温度、圧縮機およびファンの能力上限レベル、ならびに冷媒回路の高低圧差などに関する制御パラメータを設定したりするものは含まれない。また、所定の命令には、現在実行中の運転指令よりも増エネルギー又は省エネルギーのいずれに寄与するかに関わらず、運転モードの変更を命じたり、起動又は停止を命じたりするものも含まれない。従って、例えば、設定温度26℃での冷房運転時に、新たな運転指令として設定温度を25℃に変更する指令を発しようとする際には、当該新たな運転指令は所定の命令であると判断されることになる。新たな運転指令が所定の命令でないと判断される場合には、ステップS115に進み、新たな運転指令は、その対象となる空調設備140a,140b,・・・の制御部45に送信される。一方、新たな運転指令が所定の命令であると判断される場合には、ステップS116に進み、新たな運転指令は、その対象となる空調設備140a,140b,・・・・の制御部45に送信されないままに破棄される。
(3)特徴
一般に、設備機器において、管理者からの制御指示が利用者からの制御指示よりも増エネルギーである場合に、前者の制御指示が優先されることは、省エネ性の観点からしても、快適性の観点からしても不合理となり得る。
しかしながら、第2実施形態に係るコントローラ110は、自身の保持する運転指令の送信のタイミングに達しても、その運転指令が現在実行中のリモコン30a,30b,・・・経由の運転指令よりも増エネルギーに寄与する所定の種類のものである場合には、その送信を拒否するようになっている。言い換えると、リモコン30a,30b,・・・経由の運転指令は、コントローラ110が保持する運転指令よりも省エネルギーに寄与する所定のものである場合には、コントローラ110経由の運転指令に対し優先されるようになっている。
つまり、コントローラ110は、ステップS112〜S114の全ての条件が満たされる場合には新たな運転指令の送信を拒否するが、ステップS112〜S114のいずれか1の条件でも満たされない場合には送信する。空調設備140a,140b,・・・では、その出所に関わらず、現在実行中の運転指令よりも新たな運転指令が優先的に実行される「後出し優先」のルールが採用されている一方で、コントローラ110は、特別な場合(ステップS112〜S114の全ての条件が満たされる場合)には、新たな運転指令を送信せずに破棄するようになっている。
従って、前記の不合理な状況を回避し、利用者からの運転指令と管理者からの運転指令とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができるようになっている。
また、管理者が省エネルギーを目的とする運用計画に沿った運転スケジュールをコントローラ110に保持させておいたとしても、建物1内の一般の利用者がリモコン30a,30b,・・・操作により当該運転スケジュールに反する設定の変更を行う場合がある。そして、そのような設定の変更があった場合、所定の時間後(30分後)には、コントローラ110から空調設備140a,140b,・・・に、当該設定の変更を元に戻すような運転指令の送信が試みられるようになっている。仮に、コントローラ110が当該運転指令を常に送信するとすれば、利用者がリモコン30a,30b,・・・操作を介し設定した内容は、たとえ管理者の運用計画よりも省エネ性の高いものであったとしても、所定の時間後(30分後)にはキャンセルされることになる。ところが、上記実施形態では、ステップS112〜S114の全ての条件が満たされる場合には、省エネ性の低い管理者の運用計画への自動復帰が拒否されるようになっている。従って、利用者からの運転指令と管理者からの運転指令とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができるようになっている。
(4)変形例
(4−1)
本発明の要旨は、空調設備140a,140b,・・・以外の設備機器を管理するコントローラにも適用可能である。例えば、照明機器、給湯器などの他の設備機器、あるいは、空調設備とそのような他の設備機器との組合せを管理するコントローラに適用可能である。
(4−2)
第2実施形態において、制御部45は、運転指令の実行中、当該運転指令の出所を、リモコン30a,30b,・・・からのものであるか、コントローラ110からのものであるかの2種類で区別している。しかしながら、コントローラ110からの運転指令を、遠隔管理サーバ20からダウンロードされた運転スケジュールに由来するもの(第1類型)か、入力部14を介して入力された運転スケジュールに由来するもの(第2類型)か、入力部14を介して入力されたもの(第3類型)かにより、さらに詳細に区別するようにしてもよい。さらにかかる場合において、ステップS113では、第1類型の場合にはステップS115に進むが、第2類型および第3類型の場合にはステップS114に進むようにしてもよい。なお、制御部45による運転指令の類型の判断は、コントローラ110から制御部45に送信される運転指令に類型を示す情報を付加すること等により実現される。また、運転指令に類型を示す情報を付加するためには、コントローラ110が運転スケジュールを保存しておく際に、当該運転スケジュールの取得経路を示す情報とともに保存しておくこと等により実現される。
(4−3)
コントローラ110が入力部14を有さない装置であってもよい。つまり、第2実施形態では、入力部14を操作することによりコントローラ110に運転スケジュールを組むことができるようになっているが、コントローラ110から当該機能を省略してもよい。そして、コントローラ110に運転スケジュールを与えることができるのは、遠隔管理サーバ20からのダウンロード経由のみとしてもよい。
(4−4)
第2実施形態では、ステップS114において、コントローラ110経由およびリモコン30a,30b,・・・経由の運転指令どうしが比較されるようになっているが、コントローラ110経由およびリモコン30a,30b,・・・経由の運転スケジュールどうしを比較するようにしてもよい。もちろん、かかる場合には、コントローラ110およびリモコン30a,30b,・・・がともに運転スケジュール作成機能を有しており、当該運転スケジュールが空調設備140a,140b,・・・に送信されるようになっていることが前提となる。
本発明は、利用者からの制御指示と管理者からの制御指示とを、省エネ性および快適性の観点から、合理的に調整することができる設備機器およびその管理ユニットとして有用である。
10 コントローラ(管理ユニット)
12 制御部
30a,30b,・・・ 操作インタフェース(リモコン)
40a,40b,・・・ 空調設備(設備機器)
41 リモコン通信部(第1通信部)
42 コントローラ通信部(第2通信部)
45 制御部
特開2002−286280号公報

Claims (12)

  1. 利用者に対し第1制御指示の入力を受け付ける操作インタフェース(30a,30b,・・・)と通信する第1通信部(41)と、
    管理者からの第2制御指示を記憶する管理ユニット(10)と通信する第2通信部(42)と、
    前記第1通信部を介し受け取った前記第1制御指示と前記第2通信部を介し受け取った前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記第1制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定の命令であると判断される場合には、前記第2制御指示の実行を拒否する制御部(45)と、
    を備える、
    設備機器(40a,40b,・・・)。
  2. 前記制御部(45)は、前記第1制御指示の実行中に前記第2制御指示を受け取ると、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記所定の命令であると判断される場合には、前記第2制御指示の実行を拒否する、
    請求項1に記載の設備機器(40a,40b,・・・)。
  3. 空調設備であり、
    前記所定の命令には、設定温度を設定する命令が含まれる、
    請求項1又は2に記載の設備機器(40a,40b,・・・)。
  4. 前記制御部(45)は、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記所定の命令でないと判断される場合には、前記第2制御指示を実行する、
    請求項1から3のいずれかに記載の設備機器(40a,40b,・・・)。
  5. 前記制御部(45)は、前記第2制御指示に所定の情報が付加されている場合に限り、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較する、
    請求項1から4のいずれかに記載の設備機器(40a,40b,・・・)。
  6. 前記操作インタフェースは、前記管理ユニット(10)に内蔵される、
    請求項1から5のいずれかに記載の設備機器(40a,40b,・・・)。
  7. 設備機器(40a,40b,・・・)の利用者に対し前記設備機器に対する第1制御指示の入力を受け付ける操作インタフェース(30a,30b,・・・)に接続される前記設備機器を管理する管理ユニット(10)あって、
    前記設備機器の管理者からの前記設備機器に対する第2制御指示を記憶する記憶部(15)と、
    前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記第1制御指示よりも増エネルギーに寄与する所定の命令であると判断される場合には、前記設備機器への前記第2制御指示の送信を拒否する制御部(12)と、
    を備える、
    管理ユニット。
  8. 前記第2制御指示は、時間に関する情報に関連付けて記憶されており、
    前記制御部(12)は、前記時間に達した時に前記設備機器(40a,40b,・・・)において前記第1制御指示が実行中の場合には、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記所定の命令であると判断される場合には、前記設備機器への前記第2制御指示の送信を拒否する、
    請求項7に記載の管理ユニット(10)。
  9. 前記設備機器(40a,40b,・・・)は、空調設備であり、
    前記所定の命令には、設定温度を設定する命令が含まれる、
    請求項7又は8に記載の管理ユニット(10)。
  10. 前記制御部(12)は、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較し、前記第2制御指示が前記所定の命令でないと判断される場合には、前記設備機器(40a,40b,・・・)へ前記第2制御指示を送信する、
    請求項7から9のいずれかに記載の管理ユニット(10)。
  11. 前記制御部(12)は、前記第2制御指示に所定の情報が関連付けて記憶されている場合に限り、前記第1制御指示と前記第2制御指示とを比較する、
    請求項7から10のいずれかに記載の管理ユニット(10)。
  12. 前記操作インタフェースを内蔵する、
    請求項7から11のいずれかに記載の管理ユニット(10)。
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