JP2012020969A - 抗ウイルス剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規の抗ウイルス剤を提供する。
【解決手段】有効成分として金属パラジウムおよび/またはその酸化物を含有することを特徴とする抗ウイルス剤である。例えば、当該抗ウイルス剤は、部材に含有している態様とすることができるほか、部材の外面において保持されている態様とすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、様々なウイルスを不活化することができる抗ウイルス剤に関する。
近年、SARS(重症急性呼吸器症候群)やノロウイルス、鳥インフルエンザなどウイルス感染による死者が報告されている。さらに現在、交通の発達やウイルスの突然変異によって、世界中にウイルス感染が広がる「パンデミック(感染爆発)」の危機に直面している。さらに新型インフルエンザや口蹄疫による大きな被害も出てきており、緊急の対策が急務である。このような事態に対応するために、ワクチンによる抗ウイルス剤の開発も急がれているが、ワクチンの場合、その特異性により感染を防ぐことができるのは特定のウイルスに限定される。さらに作成に時間がかかることから、必要量確保することが困難となっている。また、たとえワクチンを確保できたとしても、感染の拡大を防ぐには不十分であるのが現状である。
そこで、様々なウイルスに抗ウイルス効果を発揮することができる抗ウイルス剤の開発が多々行われ、実際に様々な部材に塗布されたり含浸されたりしている。しかしながら、それらのウイルス部材によりウイルスが不活化される前に該部材に人が触れることで2次感染が起きるという問題が起きており、完全な感染防御には役立っていない。
ここでウイルスは、脂質を含むエンベロープと呼ばれている膜で包まれているウイルスと、エンベロープを持たないウイルスに分類できる。エンベロープはその大部分が脂質からなるため、エタノール、有機溶媒、石けんなど消毒剤で処理すると容易に破壊することができる。このため一般にエンベロープを持つウイルスはこれら消毒剤での不活化(ウイルスの感染力低下ないし失活)が容易である。これに対し、エンベロープをもたないウイルスは上記の消毒剤への抵抗性が強いと言われている。またエンベロープをもたないウイルスに有効とされている次亜塩素酸ナトリウムは消毒薬としては利用できるが、部材などへ応用はできない。なお、本明細書において、ウイルス不活化性と抗ウイルス性とは、同一の作用を称している。
これらの問題を解決する手段として、金水溶液を多孔質担体に含浸させて焼成することにより構成される、金微粒子を担持させた抗ウイルス剤や(特許文献1)、白金や、パラジウム原子を中心としたポリマー結合金属含有組成物を有効成分とした抗ウイルス剤など(特許文献2)が提案されている。
特開平9−323935 特公表2004−506616
しかしながら、特許文献1の抗ウイルス剤では、その製造工程の乾燥段階において金属塩が担体内部から表面や近接して存在する担体間に移動析出する。よって、最終的に生成した金微粒子は金属酸化物粒子の塊が担体から球体状の形態を有して独立している。結果、金微粒子と担体との密着性が乏しく、担体から金微粒子が遊離しやすいため、抗ウイルス性能が低下しやすいという問題がある。さらに特許文献2では、抗ウイルス性を発現するために特定の波長領域の光を抗ウイルス剤に曝露することが必須となることから、該特定の波長を吸収する物質が存在したり、或いは暗所では抗ウイルス性を発現しないなどの問題がある。
本発明は、このような事情に基づきなされたものであり、新規の抗ウイルス剤を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、パラジウムに注目し、金属パラジウムならびにその酸化物に高い抗ウイルス性能があることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち第1の発明は、有効成分として金属パラジウムおよび/またはその酸化物を含有することを特徴とする抗ウイルス剤である。
また、第2の発明は、上記第1の発明の抗ウイルス剤を含有および/または外面にて保持することを特徴とする抗ウイルス性を有する部材(抗ウイルス部材)である。
本発明によれば、新規の抗ウイルス剤及び該抗ウイルス剤を含有または外面にて保持する、部材を提供することができる。
本実施形態の抗ウイルス剤は、金属パラジウムならびにその酸化物を有効成分として含有している。
ここで、本明細書において、金属パラジウムとは、パラジウムのうち、0価の価数を持つものをいう。金属パラジウムは、通常、2価および/または4価のパラジウムイオンを、還元剤(例えば、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、塩化スズ、水素化ホウ素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウムなど)を用いて還元することにより得ることができる。この場合、全てのパラジウムが金属状態になくてもよい。
ウイルス不活化のメカニズムについては、現在のところ必ずしも明確ではないが、パラジウムの持つ強い酸化・還元作用により、ウイルスにダメージを与えるものと推測される。
使用する金属パラジウムおよびその酸化物(酸化パラジウム、PdOおよびPdO2)の形状については使用状況により適宜決められるが、ウイルスと金属パラジウムおよびその酸化物とが接触する機会を増やすことがウイルスを不活化するためにはより有効であることから、接触面積が大きくなるように、ナノサイズの微粒子を用いるのが好ましい。
微粒子の大きさは特に限定されないが、金属や、金属酸化物、無機化合物、各種のポリマーに充填したり、ポリマーの表面や、ポリマーを紡糸した繊維表面に付着させる場合には平均粒子径500μm以下が好ましい。また、本実施形態においては特に限定されず、当業者が適宜設定可能であるが、粒子の大きさは平均粒子径1nm以上とすることが、粒子の製造上、取扱上および化学的安定性の観点より好ましい。なお、本明細書において、平均粒子径とは、体積平均粒子径のことをいう。
本実施形態の抗ウイルス剤は、抗ウイルス剤単独で使用してもよいほか、部材に含有および/または表面にて保持されるようにしてもよい。例えば、金属の外面や、金属酸化物や、無機酸化物などからなる基体にて担持された複合体として用いてもよい。
基体に用いられる金属としてはアルミニウムおよびその合金や、銅及びその合金、亜鉛及びその合金、スズおよびその合金、鉄およびその合金、ニッケル及びその合金、クロム及びその合金、タングステン及びその合金など、金属およびその合金であれば特に限定されない。これらの金属およびその合金の場合は例えば繊維表面や成型体表面に薄膜状の形態を有する状態で金属パラジウムが担持されていても良い。
また、基体に用いられる無機酸化物や金属酸化物としては特に限定されるものではない。例えば、シリカゲルや、メソポーラスシリカ、ゼオライト、珪藻土、石膏、パイロサイト、モンモリロナイトなどの活性白土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、活性炭などの無機化合物、チタニア、ジルコニア、アルミナ、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化コバルト、セリアなどの金属酸化物などが好適に用いられる。
基体に本実施形態の抗ウイルス剤を固定させる方法については特に限定されない。例えば、基体である金属およびその合金や無機酸化物の表面に、パラジウムコロイド水溶液を塗布した後、乾燥して金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。また、パラジウムイオンを基体とのゼータ電位やパラジウムイオンの拡散などの化学的な方法で吸着させたり、或いは、物理的に吸着させたりしてもよい。
また、以下のようにして金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。まず、パラジウムイオンと配位結合しやすいアミノ基やカルボキシル基などをシランモノマーで金属およびその合金や無機酸化物、または金属化合物の表面に導入する。次に、導入した金属およびその合金や無機化合物、または金属酸化物をパラジウムイオンが含む水溶液に浸漬するか、或いは該水溶液を塗布するなどしてパラジウムイオンを配位結合させて吸着させる。その後、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、塩化スズ、水素化ホウ素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウムなどの還元剤を含む水溶液に浸漬するか、或いは、水素還元雰囲気中で還元するか、或いは、大気中で加熱する。
さらに、本実施形態の抗ウイルス剤をポリエチレンや、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレンなどの高分子からなり、且つ、その表面が疎水性を有する基体の外面に担持させるようにしてもよい。担持させる方法としては特に限定されるものではない。例えば、それらの基体外面を化学的および物理的な方法で親水化処理してパラジウムコロイド水溶液を塗布した後、乾燥して金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。
また、他の方法としては、まず、パラジウムイオンを含む水溶液に浸漬したり、或いは、パラジウムイオンを含む水溶液を塗布するなどしてパラジウムイオンを吸着させる。その後、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、塩化スズ、水素化ホウ素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウムなどの還元剤を含む水溶液に浸漬するか、或いは、水素還元雰囲気中で還元処理し、金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。若しくは、基体が耐熱性の高い樹脂であれば、大気中で加熱することで金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。
また、本実施形態の抗ウイルス剤をレーヨンやパルプや、綿、麻、羊毛、絹、竹などの天然繊維や、紙製品にて固定されるようにしてもよい。この場合、パラジウムコロイド水溶液を塗布した後、乾燥して金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。
また、他の方法としては、まず、パラジウムイオンを含む水溶液に浸漬したり、或いは、パラジウムイオンを含む水溶液を塗布して、パラジウムイオンを吸着させる。その後、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、塩化スズ、水素化ホウ素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウムなどの還元剤を含む水溶液に浸漬するか、或いは、水素還元雰囲気中で還元処理するか、或いは、大気中で加熱することで、金属パラジウムおよびその酸化物の微粒子を担持させるようにしてもよい。
以上に例示した本実施形態の抗ウイルス剤が基体の外面にて保持されるようにするために用いられるパラジウムイオンを含む水溶液を作成するためのパラジウム化合物としては、水に溶解する化合物であれば特に限定されない。例えば、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、水酸化パラジウム、テトラクロロパラジウム(II)酸塩、テトラアンミンパラジウム(II)塩、ジクロロエチレンジアミンパラジウム(II)、テトラニトロパラジウム(II)酸塩、テトラシアノパラジウム(II)酸塩、テトラブロモパラジウム(IV)酸塩などが挙げられる。また、当該水溶液においてパラジウム化合物の濃度は1×10−5mol/L以上飽和濃度以下とするのが好ましい。
また、パラジウムコロイド水溶液としては、塩化パラジウムを含む水溶液にステアリルトリメチルアンモニムクロライドや、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやポリエチレングリコールモノ−p−ノリルフェニルエーテルなどの界面活性剤を添加し、水素化ホウ素ナトリウム水溶液を激しく攪拌しながら滴下してPdゾルを作製して用いてもよい。また、樹脂めっき等に使用されている市販品を用いても良い。
本実施形態の抗ウイルス剤において不活性化できるウイルスについては特に限定されず、ゲノムの種類や、エンベロープの有無等に係ることなく、様々なウイルスを不活化することができる。例えば、ライノウイルス・ポリオウイルス・口蹄疫ウイルス・ロタウイルス・ノロウイルス・エンテロウイルス・ヘパトウイルス・アストロウイルス・サポウイルス・E型肝炎ウイルス・A型、B型、C型インフルエンザウイルス・パラインフルエンザウイルス・ムンプスウイルス(おたふくかぜ)・麻疹ウイルス・ヒトメタニューモウイルス・RSウイルス・ニパウイルス・ヘンドラウイルス・黄熱ウイルス・デングウイルス・日本脳炎ウイルス・ウエストナイルウイルス・B型、C型肝炎ウイルス・東部および西部馬脳炎ウイルス・オニョンニョンウイルス・風疹ウイルス・ラッサウイルス・フニンウイルス・マチュポウイルウス・グアナリトウイルス・サビアウイルス・クリミアコンゴ出血熱ウイルス・スナバエ熱・ハンタウイルス・シンノンブレウイルス・狂犬病ウイルス・エボラウイルス・マーブルグウイルス・リッサウイルス・ヒトT細胞白血病ウイルス・ヒト免疫不全ウイルス・ヒトコロナウイルス・SARSコロナウイルス・ヒトポルボウイルス・ポリオーマウイルス、ヒトパピローマウイルス・アデノウイルス・ヘルペスウイルス・水痘・帯状発疹ウイルス・EBウイルス・サイトメガロウイルス・天然痘ウイルス・サル痘ウイルス・牛痘ウイルス・モラシポックスウイルス・パラポックスウイルスなどを挙げることができる。
本実施形態の抗ウイルス剤は、様々な態様で用いることができる。例えば、本実施形態の抗ウイルス剤は、取り扱いの点から考えると粉体が最も好適に用いられるが、これに限られるものではない。例えば、使用目的により部材にめっきなどで薄膜として形成したり、粉末状、顆粒状であっても良く、加圧形成により錠剤状に成形されてもよい。また、粉末状の場合では、エアゾールの容器内に不活性ガスで加圧して当該抗ウイルス剤の粉末を充填し、スプレーすることで衣服や手などに当該抗ウイルス剤を付着させるようにしてもよい。さらに、粉体等の当該抗ウイルス剤を水などの分散媒に分散させた状態で用いてもよい。ここで、本実施形態の抗ウイルス剤を分散媒に分散させた場合、有効成分であるPd微粒子が、分散液中において0.01質量%以上含有されることがより十分な抗ウイルス性を得る上で好ましい。なお、本実施形態では特に限定されず、当業者が適宜設定できるが、例えば60質量%以下とすることが、分散液の安定性や取扱性の点から好ましい。また、エタノールや次亜塩素酸など、公知である他の抗ウイルス剤と併用することでより抗ウイルス性を高めることもできる。さらに、抗菌剤、防黴剤、抗アレルゲン剤、触媒、反射防止材料、遮熱特性を持つ材料などと混合して使用してもよい。
さらにまた、本実施形態の抗ウイルス剤は、繊維構造体に含有される、および/または当該繊維構造体の外面に固定される構成とすることができる。
含有、および/または固定させるときの具体的な処理については当業者が適宜選択することができ、特に限定されない。例えば高分子材料に本実施形態の抗ウイルス剤を添加後、混練、紡糸することで、繊維構造体に含有されるようにしてもよい。また、織物や不織布などの繊維構造物へバインダーやカップリング剤などを用いて固定してもよい。さらに、ゼオライトなどの無機材料へ抗ウイルス剤を固定した後、抗ウイルス剤が固定された該無機材料により繊維構造物に固定されることにより、抗ウイルス性繊維構造物を構成することもできる。なお、本明細書において、抗ウイルス剤の含有とは、当該抗ウイルス剤が外面に露出している場合も含む概念である。
繊維構造物は、具体的には、マスク、エアコンフィルター、空気清浄機用フィルター、衣服、防虫網、鶏舎用ネットなどが挙げられる。また、繊維構造物を構成する高分子材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ナイロン、アクリル、ポリテトラフロロエチレン、ポリビニルアルコール、ケブラー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、レーヨン、キュプラ、テンセル、ポリノジック、アセテート、トリアセテート、綿、麻、羊毛、絹、竹、パルプ等が挙げられる。
さらにまた本実施形態の抗ウイルス剤は、成型体に含有、または該成型体の外面に固定される構成とすることもできる。本実施形態においては、繊維構造体の場合と同様に、抗ウイルス剤を含有、または外面に固定させるときの具体的な処理については特に限定されず、当業者が適宜選択できる。例えば、成型体が樹脂などの有機物からなるものについては、成型前に樹脂に混練してから当該成型体を成型することができる。また、成型体が金属などの無機物からなるものについては、バインダーを用いて外面に固定することができる。このように、本実施形態の抗ウイルス剤を備えることで、成型体に接触したウイルスを不活化することができる。例えば、電話の受話機などにて本実施形態の抗ウイルス剤1を含有、または外面に固定されていることにより、ウイルス感染者が使用した後に該受話器を使用した健常者がウイルスに感染する、といった状況を防ぐことができる。
さらにまた、本発明の抗ウイルス剤は、前述の繊維構造体や成型体と同じく、混練やバインダーを用いた固定方法により、フィルムやシートに含有される、または外面に固定される構成とすることができる。フィルムまたはシートとして、具体的には、壁紙、包装袋、または包装用フィルムなどが挙げられる。該フィルムまたはシートの表面に付着したウイルスは、抗ウイルス剤の作用により不活化される。したがって、当該壁紙を病院の壁に貼り付けたり、当該包装袋または包装用フィルムにより医療用具を包装することで、病院における院内感染や、医療用具のウイルス汚染を抑制することができる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
基体として、コットン不織布(コットエースCO80S/A18:目付け80g/m2 、ユニチカ(株)社製)を用いた。基体を塩化パラジウム0.003mol/Lと塩酸0.05mol/Lを含む塩化パラジウム水溶液に室温で1分間浸漬した。次に、余剰分の塩化パラジウム水溶液を除去した後、次亜リン酸ナトリウム0.05mol/Lに浸漬することで塩化パラジウムを還元した。その後水洗して110℃の雰囲気下で20分間乾燥し、金属パラジウム微粒子を担持したコットン不織布を得た。
(実施例2)
50℃に加熱した無水クロム酸28質量%、硫酸12質量%の水溶液に、ABS樹脂で成形した板を5分間浸漬してエッチング処理した。その後水洗して、吸着したクロム酸を5質量%の塩酸水溶液に浸漬して除去し、親水化したABS樹脂板を得た。この親水化したABS樹脂板について、実施例1と同様の条件でパラジウム微粒子を担持させた。
(実施例3)
市販のナイロンメッシュ(N-NO.200HD、(株)NBCメッシュテック社製)を塩化パラジウム1.4mol/L、塩化第一スズ46.5mol/L、塩化ナトリウム87.0mol/L、塩酸27.0Vol.%、
水72.0Vol.%からなる40℃の水溶液に10秒間浸漬した。2.0Vol.%の塩酸水溶液に室温で10秒間浸漬して過剰に吸着した塩化第一スズを除去するとともに金属パラジウムをナイロンメッシュ外面に析出させた後、水洗して110℃の雰囲気下30分間乾燥することで、パラジウム微粒子を担持するナイロンメッシュを得た。
(実施例4)
市販のポリイミド不織布(P84フェルト、東洋紡績(株)社製)を50℃に加温した0.5MのKOH水溶液に5分間浸漬し、ポリイミド表面をエッチングして親水化処理を行った。その後、実施例1で用いたものと同様の塩化パラジウム水溶液に室温で1分間浸漬し、不織布にパラジウムイオンを吸着させた。水洗後、200℃の雰囲気下で1時間乾燥し、酸化パラジウム(PdO)の微粒子を担持するポリイミド不織布を得た。
(実施例5)
塩化パラジウム0.5mmolと塩化ナトリウム2.5mmolを950mLの水に溶解し、界面活性剤としてステアリルトリメチルアンモニムクロライドを該水溶液に100mg添加した。次に水素化ホウ素ナトリウム2mmol/Lの水溶液を、激しく攪拌しながら塩化パラジウムを含む水溶液に50mL滴下し、パラジウムコロイド水溶液を作成した。このパラジウムコロイド水溶液に実施例1で用いたコットン不織布と、実施例2で用いた親水化処理したABS樹脂板と、実施例4で用いた親水化処理したポリイミド不織布それぞれを室温で5分間浸漬し、各基体表面にパラジウムコロイドを吸着させた。その後、水洗して110℃の雰囲気下で20分間乾燥することで、パラジウム微粒子を担持したコットン不織布、ABS樹脂板、ポリイミド不織布をそれぞれ得た。なお、当該コットン不織布を実施例5−1と、当該ABS樹脂板を実施例5−2と、また、当該ポリイミド不織布を実施例5−3とした。
(実施例6)
比表面積が220m2/gのγ−アルミナ(タイミクロン、大明化学工業(株)社製)をホモジナイザーで水に分散してγ―アルミナ懸濁液を調製した。次に、アミノプロピルエトキシシランを0.5質量%添加したメタノール溶液にγ−アルミナ懸濁液を混合し、50℃で2時間処理することでγ−アルミナの表面にアミノプロピルエトキシシランを導入した。次に、ろ過して120℃で1時間乾燥することでアミノプロピルエトキシシランをγ−アルミナ表面に結合させた。次いで、0.066mmol/Lの塩化第一スズと0.095mmol/Lの塩酸を含む水溶液に、アミノプロピルエトキシシランを導入したγ−アルミナをホモジナイザーで分散し、さらに100mLの水に溶解させた0.5mmolの(NH42PdCl4溶液を混合することで、パラジウムイオンをγ−アルミナ表面に配位吸着させた。パラジウムイオンを配位吸着したγ−アルミナ表面をろ過して回収し、次いで200℃で2時間乾燥し、酸化パラジウム(PdO)の微粒子が担持されたγ−アルミナ粉体を得た。
(実施例7)
1mmolのテトラクロロパラジウムアンモニウム塩(NH42PdCl4を200mLの水に溶解させ、70℃に加温しNaOH水溶液でpH11に調整した。上記(NH42PdCl4水溶液に市販の酸化ジルコニウム粉末(PCS、日本電工(株)社製)を5g加え1時間攪拌したのち、水を除去し、得られた粉末を純水で洗浄した。洗浄後、粉末を遠心分離(3000rpm、10分)で回収し、減圧乾燥を12時間行い、大気雰囲気下、200℃で4時間加熱し、金属パラジウム粉末を得た。
(実施例8)
市販の酸化ジルコニウム粉末(PCS、日本電工(株)社製)をメタノールに対して10.0質量%の割合で添加した。次いで、シランモノマーである3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-503、信越化学工業(株)社製)を酸化ジルコニウム粉末に対して5.0質量%加えてpHを3.0に塩酸で調整した後、ビーズミルにより平均粒子径20nmに粉砕分散した。その後、凍結乾燥機により固液分離して120℃で加熱し、シランモノマーをジルコニア微粒子の表面に脱水縮合反応により化学結合させた。得られた表面処理されたジルコニア微粒子をメタノールに対して5.0質量%の割合で添加し、ビーズミルにより平均粒子径17nmに再度粉砕分散した。
次に、シラン処理を施したガラス織物(サカイ産業製)を、上記粉砕分散溶液に浸漬させ、ブレードで余剰分を除去した後、130℃の雰囲気下で、15分間乾燥することで、ガラス織物にジルコニア微粒子分散液を塗布した。その後、ジルコニア微粒子分散液を塗布したガラス織物に電子線を200kVの加速電圧で5Mrad照射することで、ジルコニア微粒子をシランモノマーのグラフト重合によりガラス織物に結合させた。続いて、0.5mmolの(NH42PdCl4を100mLの水に溶解させ、70℃に加温してNaOH水溶液でpH11に調整し、上記ジルコニア粒子が結合したガラス織物を浸漬させて攪拌した。1時間攪拌した後、水溶液からガラス織物を取り出し、減圧乾燥して、大気雰囲気下、100℃で4時間加熱し金属パラジウムが保持されたガラス織物を得た。
(比較例1)
実施例1で用いたコットン不織布を比較例1とした。
(比較例2)
実施例2で用いた親水化処理したABS板を比較例2とした。
(比較例3)
実施例3で用いたナイロンメッシュを比較例3とした。
(比較例4)
実施例4で用いたポリイミド不織布を比較例4とした。
(比較例5)
実施例6で用いたγ−アルミナ粉末を比較例5とした。
(比較例6)
実施例7で用いた酸化ジルコニウム粉末を比較例6とした。
(比較例7)
実施例8で用いた、酸化ジルコニウム粒子を結合させたガラス織物を、比較例7とした。
(インフルエンザウイルスに対する不活化効果による抗ウイルス性評価)
各実施例について、MDCK細胞を用いて培養し、精製したインフルエンザウイルス(influenza A/北九州/159/93(H3N2))を対象ウイルスとして、不活化効果を定法により判定した。
具体的には、実施例1、3、4、5−1、5−3および8の抗ウイルス性部材(4cm×4cm)を、2cm×2cmにカット(以下、試験片1と称す)して4枚重ねにし、30mLのスクリュー管瓶の中に置き、ウイルス液0.1 mLを滴下、蓋を閉めて、室温で60分間放置した。その後、SCDLP 培地(1900μL)を用いて、試験片1からウイルスを十分に洗い出した。この洗い出し液を10-2〜10-5になるまでMEM希釈液にて希釈を行った(10倍段階希釈)。6穴シャーレに培養したMDCK細胞の各wellに、上記希釈液100μLを接種した。90分間静置しウイルスをMDCK細胞へ吸着させた後、0.7%寒天MEM培地を重層し、48時間、34℃、5%CO2インキュベータにて培養した。培養後、ホルマリン固定、メチレンブルー染色を行い形成されたプラック数をカウントして、ウイルスの感染価(PFU/0.1mL,Log10);(PFU:plaque-forming units)を算出した。
なお、比較例1、3、4および7についても同様の操作を行った。
また、実施例2および実施例5−2の抗ウイルス性部材を4cm×4cmにカット(以下、試験片2と称す)し、プラスチックシャーレにいれ、ウイルス液0.1 mlを滴下し、室温で60分間放置した。なお、このとき試験片2の上面をPETフィルム(4cm×4cm)で覆うことで、ウイルス液と試験片2の接触面積を一定にし、試験を行った。60分間放置した後、SCDLP 培地(1900μl)を用いて、試験片からウイルスを十分に洗い出した。この洗い出し液を10-2〜10-5になるまでMEM希釈液にて希釈を行った(10倍段階希釈)。6穴シャーレに培養したMDCK細胞に、各wellに上記希釈液100μLを接種した。90分間静置しウイルスをMDCK細胞へ吸着させた後、0.7%寒天MEM培地を重層し、48時間、34℃、5%CO2インキュベータにて培養した。その後、ホルマリン固定、メチレンブルー染色を行い形成されたプラック数をカウントして、ウイルスの感染価(PFU/0.1ml,Log10);(PFU:plaque-forming units)を算出した。
なお、比較例2についても、同様の操作を行った。
また、実施例6、7を、懸濁液濃度が1.0質量%、10.0質量%になるように各々PBSにて希釈した試料を用意した。懸濁濃度が1.0質量%のときをそれぞれ実施例6(a)、7(a)と、また、10.0%のときをそれぞれ実施例6(b)、7(b)と表記する。2種類の濃度の試料各100μLに、前記のウイルス液100μLをそれぞれ加え、マイクロチューブローテーターを用いて攪拌しながら室温にて10分間または60分間反応させた。所定時間攪拌後、作用後にSCDLP 培地(1800μL)を用いて、試験片からウイルスを十分に洗い出した。その後、超小型遠心機により固形分を沈殿させ、上清を回収しサンプル液とした。
この上清液を10-2〜10-5になるまでMEM希釈液にて希釈を行い(10段階希釈)、MDCK細胞に100μl、反応後のサンプル液を接種した。90分間のウイルス吸着後、0.7%寒天培地を重層し、インフルエンザウイルスを72時間、34℃、5%CO2インキュベータにて培養した。その後、ホルマリン固定、メチレンブルー染色を行い形成されたプラーク数をカウントして、ウイルスの感染価(PFU/0.1 mL,Log10);(PFU:plaque-forming units)を算出した。
なお、比較例5、6についても同様の操作を行った。なお、比較例5、6の懸濁液濃度はいずれも1.0質量%である。
(コントロール1)
このほか、実施例1、3、4、5、8のコントロールは、ガラス瓶に直接ウイルス液0.1 mlを滴下し、室温で60分間静置したものをコントロール1とした。
(コントロール2)
実施例2のコントロールは、シャーレに直接ウイルス液0.1 mlを滴下し、試験片の上面をPETフィルムで覆い、室温で60分間静置したものをコントロール2とした。
(コントロール3)
実施例6、7のコントロールはPBSのみとした(コントロール3)。PBS100μLに前記のウイルス液100μLを加え、各試料と同様に、マイクロチューブローテーターを用いて、実施例6、7と同様に10分間または60分間攪拌した。
各コントロールについても、実施例と同様にウイルスの感染価を算出した。
表1に結果を示す。
Figure 2012020969
上記の結果より、パラジウムが担持されていないものと比較していずれの実施例もウイルスの感染価が1/100に低下していることから、実施例に係るパラジウムは抗ウイルス性を有することが示された。粉末の試料においては、比較例(比較例5、6)において無機粉末による吸着が生じることから、部材等に担持させた場合と比較して計測されるウイルスの感染価の実施例との間の差は小さくなるものの(無機粉末の比表面積が大きいこと、または分散液の量が多いことに起因すると考えられる)、実施例(実施例6、7)においてウイルス感染価が極めて小さくなっていることから、パラジウムの抗ウイルス効果が十分に確認できる。
(赤血球凝集反応によるウイルス吸着性評価)
ウイルス吸着性を評価した。対象ウイルスとして、MDCK細胞を用いて培養し、精製したインフルエンザウイルス(influenza A/北九州/159/93(H3N2))を用いた。各物質と接触させたインフルエンザウイルスの赤血球凝集反応(HA)の力価(HA価)を定法により判定した。
具体的には、まず、実施例8、比較例7における部材(4cm×4cm)を2cm×1cmの8枚にカットし、5mLチューブにいれた。各1mLに、前記のHA価1024(約109 PFU/mL)のウイルス液1mLをそれぞれ加え、マイクロチューブローテーターを用いて攪拌しながら、室温で10、30、60分間反応させた。
各時間になったら各々の上清を100μLずつ回収し、各サンプル液とした。このサンプル液のPBSでの2倍希釈系列を各々50μL準備し、その各々に0.5%ニワトリ血球浮遊液を50μL混合し、4℃の環境下で60分静置後にHA価を測定した。測定結果を表2に示した。
Figure 2012020969
上記の結果より、実施例8の抗ウイルス剤は、10分間で検出限界値以下、つまり、10分間で99.6%以上のウイルスを吸着することが確認できた。したがって、本発明によれば、ウイルスを瞬時に吸着し・不活化する抗ウイルス剤を提供できる。

Claims (2)

  1. 有効成分として金属パラジウムおよび/またはその酸化物を含有することを特徴とする抗ウイルス剤。
  2. 請求項1に記載の抗ウイルス剤を含有および/または外面にて保持することを特徴とする抗ウイルス部材。
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