JP2012020659A - タイヤ着脱装置のセンタリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪組立体の回動装置の位置決めおよび取付け作業を簡素化し、作業者の手間および労力を削減する。
【解決手段】車輪組立体5を支持する支持手段6を昇降手段とともに走行体27によって回動手段に近接および離反する方向に移動可能とし、昇降手段には傾動アーム11を設け、この傾動アーム11の遊端部8をタイヤ3の頂部7付近に当接させたときの前記傾動アーム11の水平に対する角度θを傾斜角度検出手段14によって検出し、支持手段から傾動アーム11の基端部9までの高さH1を高さ距離検出手段15によって検出し、車輪組立体5を昇降手段によってチャック手段の軸線L2までの高さ距離H2だけ上昇させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤをホイールに装着し、かつタイヤをホイールから離脱させるタイヤ着脱装置に設けられ、タイヤがホイールに装着された車輪組立体を、搬入位置からタイヤ着脱時の回動中心に移動させて位置決めするセンタリング装置に関する。
自動車のタイヤをホイールに装着し、ホイールに装着されたタイヤをそのホイールから離脱するため、従来からタイヤチェンジャとも称されるタイヤ着脱装置が用いられている。ホイールにタイヤが装着された車輪組立体は、自動車がバス、トラック、大型特殊自動車などの大型車両では、タイヤ外径が17.5inch〜22.5inchと大きく、このタイヤ外径に応じて重量も大きいため、人力によってタイヤ着脱装置に搬入し、あるいは搬出することが困難であるため、起立させた状態、すなわち車輪組立体の軸線をほぼ水平にした姿勢で搬入して、タイヤをホイールに装着し、またホイールからタイヤを離脱させるタイヤ着脱装置が用いられている。
このようなタイヤ着脱装置は、基台の一側部にスタッドが立設され、他側部に回動手段である本体が立設される。スタッドの上端部には、タイヤをホイールに対して押圧するためのタイヤ押し込み装置と、ホイールに一旦嵌められたタイヤのビード部がそのタイヤの弾性回復力によって再び離脱しないようにタイヤの側部を押圧した状態でタイヤとともに回転するタイヤ回転補助装置とが設けられる。前記本体の上部には、水平な回転軸線まわりに回転駆動される主軸が突出して設けられ、この主軸の先端部にはホイールを保持するチャックとも称される取付け具が設けられる。
前記基台にはまた、両側部間にわたって一対のガイドレールが平行に敷設され、各ガイドレールに沿って移動する移動台が設けられる。この移動台には、一対のビートローラがタイヤが嵌り込むことができる間隔をあけて設けられるとともに、タイヤまたはそのタイヤがホイールに装着された車輪組立体を支持する支持手段である受け台と、この受け台を昇降駆動するための昇降装置とが設けられる。
前記受け台上に人力によって搬入された車輪組立体は、昇降装置によって上昇し、前記主軸および取付け具の回転軸線上に中心軸線が配置されるように高さ方向に位置決めされ、取付け具の先端部がホイールに部分的に嵌合するまで移動台を移動させ、取付け具を拡開させることによって、車輪組立体を保持し、主軸によって車輪組立体を一方向に回転させながら一方のビートローラによってタイヤを押圧し、タイヤをホイールから離脱させることができる。
また、取付け具によって車輪組立体が保持された状態で、タイヤのホイールから離脱している側の側部を、一方のビートローラによって押圧して部分的にホイールに嵌め込み、この一方のビートローラによる押圧位置よりも下流側近傍の部位をタイヤ回転補助装置によって押圧し、一旦嵌り込んだビード部がホイールから離脱しないように維持しながら周方向全周にわたって、前記一方のビートローラによってタイヤのビード部をホイールに嵌め込み、タイヤをホイールに装着することができる(たとえば、特許文献1参照)。
特開平9−39527号公報
このような先行技術では、起立状態で受け台に搬入された車輪組立体を、主軸および取付け具の回転軸線上に、車輪組立体の中心軸線が一致するようにセンタリングするため、昇降装置によって昇降する受け台の昇降量を、作業者が昇降装置の動作を制御して微調整する必要があり、受け台上に搬入された車輪組立体をセンタリングして取付け具によって保持するまでに多くの手間および時間を要し、効率が低いという問題がある。
本発明の目的は、搬入した車輪組立体を容易かつ短時間で回転軸線上に配置して保持することができるタイヤ着脱装置とセンタリング装置を提供することである。
本発明は、タイヤがホイールに装着された車輪組立体を、起立させた状態で支持する支持手段と、
前記支持手段に起立させた状態で支持される車輪組立体のタイヤの頂部付近に、遊端部を接触させ、基端部が前記支持手段に対して昇降可能な支柱の上部に水平な軸線まわりに回転自在に連結される傾動アームを有し、前記タイヤの頂部の高さ位置を特定する高さ位置特定手段と、
車輪組立体のホイールを保持した状態で、前記車輪組立体を水平な軸線まわりに回転させる回動手段と、
前記高さ位置特定手段の傾動アームの水平に対する傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段と、
前記支持手段から高さ位置特定手段の傾動アームの前記水平な軸線までの高さ方向の距離を検出する高さ距離検出手段と、
前記傾斜角度検出手段によって検出された傾動アームの傾斜角度と、前記高さ距離検出手段によって検出された高さ方向の距離とに基づいて、前記支持手段に乗載された車輪組立体の前記回動手段の回動中心までの高さ方向の移動距離を算出する移動距離算出手段と、
前記移動距離算出手段によって算出された移動距離だけ前記支持手段を移動させる昇降手段とを含むことを特徴とするタイヤ着脱装置のセンタリング装置である。
本発明に従えば、タイヤがホイールに装着された車輪組立体は、支持手段によって起立させた状態で支持され、高さ位置特定手段の傾動アームの先端部を前記支持手段に支持された車輪組立体のタイヤの頂部付近に接触させることによって、前記タイヤの頂部の高さ位置が傾動アームの傾斜角度として特定される。この傾斜アームの水平に対する傾斜角度は、傾斜角度検出手段によって検出される。また支持手段から前記傾斜アームの回動中心となる水平な軸線までの高さ方向の距離は、高さ距離検出手段によって検出される。
移動距離算出手段は、傾斜角度検出手段によって検出された傾斜角度と高さ距離検出手段によって検出された高さ方向の距離とに基づいて、前記支持手段に乗載された車輪組立体の回動手段の回動中心までの高さ方向の移動距離を算出し、昇降手段を前記算出した移動距離だけ支持手段を移動させ、車輪組立体の中心軸線を回動手段による回転軸線上に配置することができ、こうして搬入された車輪組立体を短時間で手間を要することなしに回動可能な保持位置に位置決めして配置することができる。
本発明によれば、支持手段に起立させた状態で搬入された車輪組立体を正確に回動中心まで移動させて位置決めすることができ、支持手段によって支持された搬入位置から短時間で前記保持位置、すなわちタイヤをホイールから離脱させ、またはタイヤをホイールに装着することができる回動位置に位置決めすることができる。
本発明の実施の一形態のセンタリング装置1を備えるタイヤ着脱装置2を示す正面図である。 タイヤ着脱装置2の平面図である。 センタリング装置1の側面図である。 センタリング装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。 タイヤ着脱装置2の動作を説明するためのチャートである。 センタリング装置1の動作を説明するための図であり、図6(1)は車輪組立体5を支持手段6に乗載した状態を示し、図6(2)は車輪組立体5の頂部7付近に傾動アーム11を接触させた状態を示し、図6(3)は昇降手段7によって車輪組立体5の中心軸線L5が回動手段13の軸線L2に一致する高さ位置まで車輪組立体5を上昇させた状態を示す。 タイヤ押込み手段24およびタイヤ押当て手段25の動作を説明するための簡略化した断面図であり、図7(1)はタイヤ3のホイール4への装着開始時の状態を示し、図7(2)はタイヤ3のホイール4からの分離開始時の状態を示す。
図1は本発明の実施の一形態のセンタリング装置1を備えるタイヤ着脱装置2を示す正面図であり、図2はタイヤ着脱装置2の平面図であり、図3はセンタリング装置1の側面図である。自動車のタイヤ3がホイール4に装着された車輪組立体5を起立させた状態で搬入して、タイヤ3をホイール4から取り外し、あるいはタイヤ3をホイール4に装着するために、本実施形態のセンタリング装置1を備えるタイヤ着脱装置2が用いられる。車輪組立体5は、たとえばバス、トラック、大型特殊自動車などの大型車両に装着される大径でかつ重量の大きい車輪組立体を対象とし、人力による作業を削減することができるように構成されている。
タイヤ着脱装置2は、タイヤ3がホイール4に装着された車輪組立体5を、起立させた状態で支持する支持手段6と、支持手段6に前記起立させた状態で支持される車輪組立体5のタイヤ3の頂部7付近に、遊端部8を接触させ、基端部9が前記支持手段6に対して昇降可能な支柱10の上部に水平な軸線L1まわりに回転自在に連結される傾動アーム11を有し、前記タイヤ3の頂部7の高さ位置を特定する高さ位置特定手段12と、車輪組立体5のホイール4を保持した状態で、前記車輪組立体5を水平な軸線L2まわりに回転させる回動手段13と、前記傾動アーム11の水平に対する傾斜角度θを検出する傾斜角度検出手段14と、前記支持手段6から傾動アーム11の前記水平な軸線L2までの高さ方向の距離H1を検出する高さ距離検出手段15と、傾斜角度検出手段14によって検出された傾動アーム11の傾斜角度θと、高さ距離検出手段15によって検出された高さ方向の距離H1とに基づいて、支持手段6に乗載された車輪組立体5の前記回動手段13の回動中心である軸線L2までの高さ方向の移動距離H2を算出する移動距離算出手段として機能する後述の制御手段16と、この制御手段16によって算出された移動距離H2だけ前記支持手段6を移動させる昇降手段17とを含む。
このようなタイヤ着脱装置2は、たとえば自動車修理工場の床21に水平に設置される基台22と、基台22の長手方向(図1の左右方向)一側部に立設される支持枠体23と、支持枠体23の上部に設けられるタイヤ押込み手段24と、タイヤ押込み手段24に設けられるタイヤ押当て手段25と、基台22上に設けられ、基台22の長手方向に沿って平行に延びる一対の案内レール26a,26bと、各案内レール26a,26bに沿って走行する走行体27と、走行体27上に前記長手方向に間隔をあけて設けられる一対のビードローラ28a,28bとをさらに含む。
前記支持手段6は、一対の支持ローラ31a,31bと、各支持ローラ31a,31bが収容され、各支持ローラ31a,31bを前記長手方向に沿う水平な軸線L3,L4まわりに回転自在に支持する支持フレーム32とを有する。各支持ローラ31a,31bの各軸線L3,L4は、前述の傾動アーム11の軸線L1および回動手段13の軸線L2に平行である。また前述の案内レール26a,26bもまた、各軸線L1〜L4に平行である。
このような支持手段6は、側方から見た形状が略L字状のブラケット33に固定された状態で搭載されている。
ブラケット33は、前記支持手段6が乗載される水平部34と、水平部34の一側部から直角に立上がり、前記走行体27に固定される立上がり部35と、水平部34の下面に溶接などによって接合される複数の補強リブ36と、水平部34および立上がり部35を連結する連結リブ37とを有する。
基台22の上面には、ライナプレート38が敷設され、このライナプレート38の上方を、前記ブラケット33の補強リブ36がわずかな間隔をあけて移動することができる。このようなブラケット33は、前記昇降手段17によって上下方向に昇降し、支持手段6に支持された車輪組立体5を上昇および下降させることができる。
前記回動手段13は、電動モータ42と、この電動モータ42によって前記水平な回転軸線L2まわりに回転駆動される主軸43と、主軸43に同軸に固定され、車輪組立体5のホイール4を着脱可能に把持するチャック手段44とを有する。主軸43は支持体45の上部に軸支され、支持体45の下端部は前述の各案内レール26a,26bに平行な位置決めレール46によって移動可能に支持され、チャック手段44が搬入時に車輪組立体5に緩衝しないように退避した位置に位置決めすることができるように構成されている。
前記昇降手段17は、走行体27の一側部に立設される本体49と、本体49内に収容され、前記ブラケット33を昇降駆動する昇降シリンダ50と、本体49の上端部から部分的に突出し、前記傾動アーム11の基端部9が軸線L1まわりに回転自在に連結される昇降フレーム51と、傾動アーム11を前記軸線L1まわりに傾動させる傾動シリンダ52とを有する。前記昇降シリンダ50および傾動シリンダ52は、複動空気圧シリンダによって実現される。
昇降フレーム51の上端部には、前記傾斜角度検出手段14および高さ距離検出手段15が設けられる。これらの傾斜角度検出手段14および高さ距離検出手段15は、ロータリエンコーダによって実現される。
図4は、センタリング装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。制御手段16は、たとえばCPU(中央演算処理装置)によって実現され、傾斜角度検出手段14によって検出された傾斜角度θと、高さ距離検出手段15によって検出された高さ距離H1とを入力し、これらの傾斜角度θおよび高さ距離H1に基づいて昇降手段17による移動距離H2を次のようにして求め、その移動距離H2を昇降手段17による支持手段6の上昇量として昇降シリンダ50に出力し、支持手段6に乗載された車輪組立体5を上昇させて、回転手段13の回転中心である軸線L2に車輪組立体5の中心軸線が一致する高さ位置に移動させてセンタリングすることができる。
前記制御手段16は、ハードウェア資源としてはCPUによって実現され、このCPUによって実行されるソフトウェア資源であるプログラムによって、次のような演算を行い、車輪組立体5の中心軸線を回動手段13の軸線L2に一致させるために必要な上昇量を算出することができるように構成される。
すなわち、傾動アーム11の回転中心となる軸線L1から車輪組立体5のタイヤ3の頂部7近傍である接点7aまでの距離をL11とし、車輪組立体5の直径であるタイヤ外径をDとし、支持手段6の支持面から鉛直方向に傾動アーム11の軸線L1までの高さ距離をH1とし、支持手段6のタイヤ支持面から回動手段13の軸線L2までの高さ距離をL3とし、上昇させるべき距離をH2としたとき、
タイヤ外径D=L11×sinθ+H1 …(1)
上昇量H2=H3−D/2 …(2)
によって求められる。
このような上昇量H2に相当する駆動信号を昇降シリンダ50に出力することによって、支持手段6が昇降手段17によって高さ距離L2だけ上昇し、車輪組立体5を中心軸線L5が回動手段13の軸線L2に一致する高さ位置まで上昇させることができる。
このように下降位置にある支持手段6に車輪組立体5を作業者が転動させるなどして搬入した後、傾動アーム11をタイヤ3の頂部7付近に当接させることによって、いわば自動的に車輪組立体5の中心軸線5が回動手段13の軸線L2に一致する高さ位置に移動させて位置決めすることができ、作業者による手間および時間を格段に削減して、タイヤ3のホイール4に対する装着作業およびホイール4からタイヤ3の離脱作業を短時間で行うことが可能となる。
図5はタイヤ着脱装置2の動作を説明するためのチャートであり、図6はセンタリング装置1の動作を説明するための図であり、図6(1)は車輪組立体5を支持手段6に乗載した状態を示し、図6(2)は車輪組立体5の頂部7付近に傾動アーム11を接触させた状態を示し、図6(3)は昇降手段7によって車輪組立体5の中心軸線L5が回動手段13の軸線L2に一致する高さ位置まで車輪組立体5を上昇させた状態を示す。
ステップs1で、車輪組立体5がタイヤ着脱装置2に作業者によって搬入され、ステップs2で車輪組立体5が起立させた状態で支持手段6上に乗載されて支持される。この状態では、支持手段6は昇降手段17によって基台22に近接した下降位置に配置され、傾動アーム11はタイヤから上方へ離反している。
次に、タイヤ外径を測定するために、ステップs3で傾動シリンダ52を伸長させると、傾動アーム11は水平に対する角度θが減少する方向に傾動し、傾動アーム11の遊端部8が図6(2)示されるように、車輪組立体5のタイヤ3の頂部7近傍に接触すると、その角度θが傾斜角度検出手段14から制御手段16に入力される。また高さ距離検出手段15によって検出された高さ距離H1が制御手段16に入力され、ステップs4で前述の式1および式2によって上昇量である高さ距離H2が算出される。
ステップs5で、昇降シリンダ50の指令値として出力され、昇降シリンダ50が駆動され、車輪組立体5が回動手段13の軸線L2上に中心軸線L5が一致する高さ位置まで図6(3)に示されるように上昇され、ステップs6でセンタリング作業が終了する。
前述のようにして車輪組立体5の中心軸線L5が回動手段13の軸線L2に一致する高さ位置に配置されると、タイヤ着脱装置2によってタイヤ3のホイール4への装着動作およびタイヤ3のホイール4からの分離動作が、図示しない機側操作装置からの選択指令として前記制御手段16に入力され、前記回動手段13、タイヤ押込み手段24およびタイヤ押当て手段25が予め設定されたシーケンスに従って動作する。
図7はタイヤ押込み手段24およびタイヤ押当て手段25の動作を説明するための簡略化した断面図であり、図7(1)はタイヤ3のホイール4への装着開始時の状態を示し、図7(2)はタイヤ3のホイール4からの分離開始時の状態を示す。前述のように中心軸線L5が回動手段13の軸線L2に一致するように高さ方向に位置決めされると、走行体27が回動手段13に近接する方向に移動し、タイヤ組立体5は回動手段13のチャック手段44によってホイール4のフランジの内周部が把持され、昇降手段17がわずかに下降することによって、タイヤ3の下端部から支持手段16が離反し、車輪組立体5が回動手段13によって保持される。
車輪組立体5が回動手段13によって前述のように保持されると、走行体27がさらに回動手段13に近接する方向に移動して、タイヤ押込み手段24の一方のビードローラ28aがタイヤ3の側部を押圧し、また、ほぼ同時に、タイヤ押当て手段25がタイヤ3に近接する方向に伸長して、一対の支持ローラ31a,31bがタイヤ3の側に当接して支持し、この状態で回動手段13によって車輪組立体5が回動すると、タイヤ3がホイール4に嵌め込まれ、タイヤ3がホイール4に装着される。
このとき、タイヤ3の側部が一方のビードローラ28aによって押圧されると、タイヤビード55がホイール4のドロップ部56まで落し込まれ、これによってタイヤ3の前記軸線L5に関して軸対称となる上部の領域がホイール4から離脱する方向に押し出されて外れようとするが、このタイヤ3の上部の変位は、各支持ローラ31a,31bによって阻止され、確実にタイヤ3がホイール4に装着される。
また、ホイール4に装着されたタイヤ3を、そのホイール4から外す場合には、図7(2)に示されるように、走行体27を回動手段13から離反する方向に移動させて、他方のビードローラ28bによってタイヤ3の側部を押圧するとともに、タイヤ押当て手段25の各支持ローラ31a,31bを伸長させて、タイヤ3の軸線L5に関して反対側となる上部領域を押圧しながら、回動手段13によってタイヤ3をホイール4とともに回転させる。
このとき、タイヤ3は、各支持ローラ31a,31bによって軸線L5とは反対側の領域が押圧され、タイヤビード55がホイール4のドロップ部56に落し込まれ、これによってタイヤ3の前記他方のビードローラ28bによって押圧される下側の領域は、ホイール4に対して下方にずれた状態となり、これによってタイヤビード55がホイール4のインナーリム57のフランジ58を乗越えようとすることによる拡径量を少なくすることができ、タイヤ3をホイール4から無理なく外すことができる。
このように、センタリング装置1を備えるタイヤ着脱装置2を用いることによって、装置内に搬入した車輪組立体5の直径Dを測定し、その車輪組立体5の中心軸線L5が回動手段13の軸線L2からどの程度ずれているかを算出し、車輪組立体5を回動手段13のチャック手段44への装着位置まで短時間で移動させて位置決めすることができるので、タイヤ3のホイール4への装着およびタイヤ3のホイール4からの分離に要する時間を格段に短縮し、タイヤ交換作業の効率を向上することができる。また、作業者は車輪組立体5の基台22上方まで搬入して支持手段6上に起立させたままで乗載すればよいので、この支持手段6上に乗載した状態からチャック手段44によってホイール4を把持するまでの工程を自動化することができ、車輪組立体5をチャック手段44に装着するまでの手間および労力を削減することができる。
1 センタリング装置
2 タイヤ着脱装置
3 タイヤ
4 ホイール
5 車輪組立体
6 支持手段
7 頂部
8 遊端部
9 基端部
10 支柱
11 傾動アーム
12 高さ位置特定手段
13 回動手段
14 傾斜角度検出手段
15 高さ距離検出手段
16 制御手段
17 昇降手段
22 基台
24 タイヤ押込み手段
25 タイヤ押当て手段
26a,26b 案内レール
27 走行体
28a,28b ビードローラ
31a,31b 支持ローラ
43 主軸
44 チャック手段

Claims (1)

  1. タイヤがホイールに装着された車輪組立体を、起立させた状態で支持する支持手段と、
    前記支持手段に起立させた状態で支持される車輪組立体のタイヤの頂部付近に、遊端部を接触させ、基端部が前記支持手段に対して昇降可能な支柱の上部に水平な軸線まわりに回転自在に連結される傾動アームを有し、前記タイヤの頂部の高さ位置を特定する高さ位置特定手段と、
    車輪組立体のホイールを保持した状態で、前記車輪組立体を水平な軸線まわりに回転させる回動手段と、
    前記高さ位置特定手段の傾動アームの水平に対する傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段と、
    前記支持手段から高さ位置特定手段の傾動アームの前記水平な軸線までの高さ方向の距離を検出する高さ距離検出手段と、
    前記傾斜角度検出手段によって検出された傾動アームの傾斜角度と、前記高さ距離検出手段によって検出された高さ方向の距離とに基づいて、前記支持手段に乗載された車輪組立体の前記回動手段の回動中心までの高さ方向の移動距離を算出する移動距離算出手段と、
    前記移動距離算出手段によって算出された移動距離だけ前記支持手段を移動させる昇降手段とを含むことを特徴とするタイヤ着脱装置のセンタリング装置。
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