JP6318287B1 - タイヤ着脱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業者の労力を削減して、ホイールをタイヤ支持装置に正確に位置決めして乗載する作業に要する時間を短縮することができるタイヤ着脱装置を提供する。【解決手段】 基端部が、回転軸線に平行な軸線まわりに角変位可能に設けられ、タイヤ支持装置6に支持されたホイール既着タイヤのタイヤ3に上方から近接してタイヤ3に接触し、タイヤ3に接触した状態からタイヤ3の上方に離反する傾動アーム11と、傾動アーム11の回転軸線に平行な軸線まわりの角度を計測する角度計測部14と、を有するタイヤ径測定装置1と、傾動アーム11に配設され、支持台9に乗載されたホイール既着タイヤのトレッド部上に、一対のビードローラ間の中央で、回転軸線に垂直な方向に線状に延びる光を照射するレーザー光照射装置30と、を含むことを特徴とする。【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車のタイヤを起立させた状態でホイールに装着し、ホイールに装着されたタイヤをそのホイールから離脱させるタイヤ着脱装置に関する。
ホイールにタイヤが装着された車輪は、自動車がバス、トラック、大型特殊自動車などの大型車両の場合、ホイールの外径が17.5インチ〜22.5インチと大きく、このようなホイールの外径に応じてタイヤ重量も大きく、人力による運搬が困難であるため、従来から、自動車のタイヤをホイールに装着し、ホイールに装着されたタイヤをそのホイールから離脱させる、タイヤチェンジャとも呼ばれるタイヤ着脱装置が用いられている。
このようなタイヤ着脱装置は、床に設置したときの平面視の形状が略長方形の基台の一側部に、ガイドプレス装置が立設され、基台の他側部にはチャック装置が設けられる。ガイドプレス装置の上端部には、ホイールが装着されていないホイール未着タイヤを、ホイールに対して押圧して押込むタイヤ押込み装置と、ホイールに一旦嵌められたタイヤのタイヤビード部がそのタイヤの弾性回復力によって、ホイールから離脱しないように、タイヤの側部を押圧した状態でタイヤとともに回転するタイヤ回転補助装置とが設けられる。チャック装置の上部には、水平な回転軸線まわりに回転駆動される主軸が突出して設けられ、主軸の先端部には、ホイールを保持する、チャックとも呼ばれる把持部が設けられる。
基台にはまた、該基台の両側部の間にわたって一対の案内軸が敷設され、各案内軸には、各案内軸によって案内されて移動する移動フレーム本体が設けられる。移動フレーム本体は、一対のビードローラが、タイヤが嵌り込むことができる間隔をあけて設けられ、タイヤまたはそのタイヤがホイールに装着された車輪を支持するタイヤ支持装置と、このタイヤ支持装置を昇降駆動するための昇降装置とを備える。
タイヤ支持装置が下限位置に配置された状態で、タイヤが人力によってタイヤ支持装置に乗載されると、タイヤが乗載されたタイヤ支持装置は、昇降装置によって上昇され、主軸および把持部の回転軸線上にタイヤの中心軸線が配置される位置まで移動し、その後、把持部の先端部がホイールに嵌合するまで移動フレーム本体をチャック装置側へ移動させ、把持部を拡開させることによってホイールが主軸に保持される(たとえば、特許文献1〜3参照)。
特開平9−39527号公報 特開2006−335210号公報 特開2012−20659号公報
前述の特許文献1〜3に記載される従来技術では、タイヤは作業者によって人力で転動されて、タイヤ支持装置に乗載されるので、タイヤを、回転軸線に並んだ一対のビードローラ間の中央部に位置決めして、タイヤ支持装置に乗載させることが難しく、位置決め作業に多くの労力と時間とを要するという問題がある。
本発明の目的は、作業者の労力を削減して、ホイールをタイヤ支持装置に正確に位置決めして乗載する作業に要する時間を短縮することができるタイヤ着脱装置を提供することである。
本発明は、予め定める設置面上に設置される基台と、
前記基台に搭載されるチャック装置であって、
ホイールにタイヤが装着されたホイール既着タイヤのホイールに挿入され、前記ホイールを把持する把持部を有し、水平な回転軸線まわりに回転駆動されるチャック装置と、
前記回転軸線に沿う方向に移動可能に、前記基台に配設される移動フレーム本体と、
前記ホイール既着タイヤが、起立した状態で転動されて、前記回転軸線と垂直な方向から乗載される支持台を有し、前記移動フレーム本体に上昇および下降可能に設けられるタイヤ支持装置と、
前記回転軸線に沿う方向に前記支持装置を挟んだ状態で並んで、前記移動フレーム本体に配設され、前記把持部に把持された前記ホイール既着タイヤのタイヤビード部を押圧する一対のビードローラと、
前記タイヤ支持装置に支持された前記ホイール既着タイヤの直径を測定するタイヤ径測定装置であって、
基端部が、前記回転軸線に平行な軸線まわりに角変位可能に設けられ、前記タイヤ支持装置に支持された前記ホイール既着タイヤのタイヤに上方から近接して前記タイヤに接触し、前記タイヤに接触した状態から前記タイヤの上方に離反する傾動アームと、
前記傾動アームの前記回転軸線に平行な軸線まわりの角度を計測する角度計測部と、を有するタイヤ径測定装置と、
前記タイヤ径測定装置によって計測された角度に基づいて、前記タイヤ支持装置に支持されているタイヤの中心軸線の前記基台からの高さ距離と、前記回転軸線の前記基台からの高さ距離との差分を算出し、算出した差分だけ前記タイヤ支持装置が移動するように、前記タイヤ支持装置駆動部を制御する制御装置と、
前記傾動アームに配設され、前記支持台に乗載された前記ホイール既着タイヤのトレッド部上に、前記一対のビードローラ間の中央で、前記回転軸線に垂直な方向に線状に延びる光を照射する光照射装置と、を含むタイヤ着脱装置である。
また本発明は、昇降装置本体と、
前記昇降装置本体に上昇および下降可能に設けられ、前記ホイール既着タイヤが起立した姿勢で乗載可能な昇降台と、を有する昇降装置であって、
前記昇降台は、前記昇降台に乗載された前記ホイール既着タイヤの高さ位置が、前記タイヤ支持装置が下降した状態で前記支持台に乗載される前記ホイール既着タイヤの高さ位置となる位置まで昇降可能であることを特徴とする。
本発明によれば、トレッド部に線状の光が照射されるので、作業者はトレッド部の中央に光が照射されるように、そのタイヤを、回転軸線に沿う方向に並んだ一対のビードローラ間の中央部に位置するように転動させて支持台に乗載させることができる。これによって、タイヤの位置決め作業を容易化し、作業者の労力を削減して、ホイール未着タイヤおよびホイール既着タイヤの支持台への乗載作業に要する時間を短縮することができる。
また、本発明によれば、タイヤを支持台に乗載するまでの間、トレッド部に照射される光によってタイヤの回転軸線方向のずれを確認しながら、タイヤの支持台への乗載作業を行なうことができるので、支持台にタイヤを乗載するための作業者の手間を削減して、ホイールに対するタイヤの着脱作業に要する時間を短縮することができる。
また、本発明によれば、作業者がタイヤの設置面および支持台間の昇降作業に要する労力を削減することができる。
本発明の一実施形態のタイヤ着脱装置を示す正面図である。 タイヤ着脱装置の平面図である。 タイヤ着脱装置の側面図である。 レーザー光照射装置の部品構成を示す分解斜視図である。 傾動アームに配設されたレーザー光照射装置のカバーを外した状態を示す斜視図である。 傾動アームに配設されたレーザー光照射装置にカバーを取り付けた状態を示す斜視図である。 傾動アームにレーザー光照射装置が配設された状態の平面図である。 図7の切断面線A−Aから見たレーザー光照射装置の断面図である。 図7の矢視Bから見たレーザー光照射装置の図である。 昇降装置の平面図である。 昇降装置の正面図である。 図10の矢視Cから見た昇降装置の側面図である。 昇降装置が上昇したときの側面図である。 昇降装置の内部構造を示す模式図である。 タイヤ着脱装置の動作を説明するためのフローチャートである。 操作部の正面図である。 操作部の側面図である。 タイヤ着脱装置の動作を説明するためのフローチャートである。 タイヤ着脱装置の動作を説明するためのフローチャートである。 タイヤ着脱装置の動作を説明するためのフローチャートである。 タイヤ着脱装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図1は本発明の一実施形態のタイヤ着脱装置2を示す正面図であり、図2はタイヤ着脱装置2の平面図であり、図3はタイヤ着脱装置2の側面図である。自動車のタイヤ3がホイール4に装着された車輪5をその軸線が水平となるように起立させた状態で搬入して、タイヤ3をホイール4から取り外し、あるいはタイヤ3をホイール4に装着するために、本実施形態のタイヤ着脱装置2が用いられる。
本実施形態において、予め定める設置面とは、自動車修理工場の床、サービスカーとも呼ばれるタイヤ修理用作業車両の荷台の床などの、タイヤ着脱装置2を安定に設置可能な表面をいう。また水平とは、鉛直線に垂直な厳密な意味での水平に加えて、自動車修理工場の床などの傾き、タイヤ修理用作業車両の荷台の傾きなどの使用環境上の誤差をも含む、実質的な意味での水平をいうものとする。
車輪5は、たとえばバス、トラック、大型特殊自動車などの大型車両に装着される大径でかつ重量の大きい車輪であり、外径が22.5インチ、19.5インチ、17.5インチのホイール4にタイヤ3が装着されたホイール既着タイヤをいうものとする。以下の説明において、ホイール既着タイヤおよびホイールが装着されていないホイール未着タイヤを、単に「タイヤ」をと称する場合がある。ホイール既着タイヤは、タイヤ3がたとえばトレッド部からサイドウォール部を経て、ビード部のビードコアの回りをカーカスで補強された空気入りタイヤであってもよい。
タイヤ着脱装置2は、予め定める水平な設置面である床21上に設置される基台22と、基台22上に搭載されるチャック装置300と、基台22の一側部に、チャック装置300と該チャック装置300の水平な回転軸線L0に平行な方向に対向して配設され、回転軸線L0を含む第1仮想鉛直面上に第1軸線L1を有するガイドプレス装置700と、基台22上のチャック装置300とガイドプレス装置700との間に配設され、ホイール未着タイヤまたはホイール既着タイヤを、その中心軸線が水平となるように起立させた姿勢で上載して支持するタイヤ支持装置6と、基台22上にチャック装置300およびガイドプレス装置700に隣接して設けられ、回転軸線L0と平行に延びる一対の案内軸26a,26bと、一対の案内軸26a,26bに移動可能に上載される移動フレーム本体27とを含む。
基台22は、図2に示す平面視において、大略的に横長の長方形であり、鋼鉄製のパネル状構造体から成り、前述のチャック装置300と、ガイドプレス装置700と、タイヤ支持装置6と、移動フレーム本体27とが、基台22の3辺に沿って凹状に配設されている。このような構成によって、チャック装置300とガイドプレス装置700との間でかつタイヤ支持装置6の直前に、ホイール既着タイヤ、ホイール未着タイヤおよびホイールを搬入し、または搬出することができる作業空間を確保し、作業者の移動量が少ない、小型のタイヤ着脱装置2を実現している。このようなタイヤ着脱装置2は、自動車修理工場および給油所、ならびにサービスカーなどのタイヤ修理用作業車両においては、設置に要する占有面積が少なくて済み、省スペース化を図ることができる。
タイヤ着脱装置2は、移動フレーム本体27に設けられて、タイヤ支持装置6を上昇および下降させるタイヤ支持装置駆動部17と、移動フレーム本体27に、回転軸線L0に平行な第3軸線L3まわりに角変位可能に設けられ、把持体44に把持されたホイール4に一部が嵌合した状態のホイール未着タイヤまたはホイール既着タイヤのタイヤビード部を押圧する一対のビードローラ28a,28bと、第1軸線L1を含む仮想水平面よりも上方で、回転軸線L0に平行にチャック装置300に近接する方向A1およびチャック装置300から離反する方向A2に移動可能であって、かつ回転軸線L0に平行な第2軸線L2まわりに角変位可能なビードプレス装置800と、タイヤ支持装置6に支持されたタイヤ3の直径を計測するタイヤ径測定装置1と、タイヤ径測定装置1によって測定されたタイヤ径に基づいて、タイヤ支持装置6に支持されているタイヤ3の中心軸線の基台22からの高さ距離と、主軸43の回転軸線L0の基台22からの高さ距離との差分を算出し、算出した差分に対応する移動量だけタイヤ支持装置6が移動するように、タイヤ支持装置駆動部17を制御する制御装置16と、をさらに含む。
チャック装置300は、ホイール4を、その中心軸線が回転軸線L0と平行となる姿勢で把持する把持体44と、回転軸線L0まわりに回転駆動され、先端部に把持体44が同軸に設けられる主軸43とを有する。
ガイドプレス装置700は、第1軸線L1に垂直な第2仮想鉛直面と第1軸線L1との交点を中心点とし、かつ第1軸線L1を含む仮想水平面よりも上方の仮想一円弧線上に、第1仮想鉛直面に関して対称に設けられる一対のガイドプレスローラ24a,24bと、仮想水平面よりも上方で、交点から半径方向外方に向かうにつれて第2仮想鉛直面からチャック装置300側でかつ互いに離反する方向に傾斜し、かつ第1仮想鉛直面に関して対称な2つの傾斜軸線L31,L32のまわりに、ガイドプレスローラ24a,24bのそれぞれを回転自在に保持するローラ保持体741と、ローラ保持体741を、回転軸線L0に沿ってチャック装置300に近接する方向A1およびチャック装置300から離反する方向A2に移動させるガイドプレス駆動部742とを有する。
タイヤ径測定装置1は、基端部が移動フレーム本体27に回転軸線L0に平行な第3軸線L3まわりに角変位可能に設けられる傾動アーム11と、傾動アーム11の先端部に設けられ、タイヤ支持装置6に支持されたタイヤ3に上方から近接する方向およびタイヤ3から上方に離反する方向に移動する可能な当接部材8と、傾動アーム11の第3軸線L3まわりの角度を測定する角度測定器とを有する。角度測定器は、ロータリエンコーダによって実現される。
ホイール未着タイヤをホイールに取付ける場合には、図1における左側のビードローラ28aを使用し、取外す場合には、右側のビードローラ28bを用いる。基本的には、これらのビードローラ28a,28bによってタイヤ3の着脱を可能とする。タイヤ着脱装置2は、ガイドプレス装置700を備えているので、右側のサイドウォール部の下部を他方のビードローラ28bによって押圧すると共に、反対側である左側サイドウォール部の上部をガイドプレスローラ24a,24bによって押圧し、タイヤ3のビード部をホイール4のドロップ部に落とし込んで右側のビードローラ28bで押圧することによって、容易にかつタイヤ3を損傷することなしに、ホイール4からタイヤ3を取外すことができる。また、ホイール4にホイール未着タイヤを取付ける場合には、一方のビードローラ28aによってタイヤ3のサイドウォール部を押圧すると共に、ガイドプレス装置700のガイドプレスローラ24a,24bをタイヤ3の側面に押当てることによって、片方のビード部をホイール4に嵌め込むことができる。他方のビード部をホイール4に嵌め込む場合には、ビードプレス装置800のビード押圧部材817をタイヤ側面に押し当てて、タイヤ3を回転させることによって装着することができる。これによって、ビードローラ28bによって一旦ホイール4に嵌り込んだビード部は、ビードローラ28bが退避してもホイール4から離脱することが防がれる。
また、タイヤ着脱装置2には、タイヤ支持装置6が備えられるので、タイヤ昇降体465に載ったタイヤ3およびホイール4の高さ距離が定まって、タイヤ昇降体465を持ち上げる距離が算出される。従ってチャック装置300にホイール4を容易に取り付けることができ、タイヤ3の装着も容易となる。
図4は、レーザー光照射装置30の部品構成を示す分解斜視図であり、図5は、傾動アーム11に配設されたレーザー光照射装置30にカバーを取り付けた状態を示す斜視図であり、図6は、傾動アーム11に配設されたレーザー光照射装置30のカバーを外した状態を示す斜視図である。図7は、傾動アーム11にレーザー光照射装置30が配設された状態の平面図である。図8は、図7の切断面線A−Aから見たレーザー光照射装置の断面図である。図9は、図7の矢視Bから見たレーザー光照射装置の図である。
傾動アーム11は、たとえば長尺な2本の角棒31によって構成されており、傾動アーム11の先端部には、タイヤの頂部7近傍に接触する当接部材8が設けられている。レーザー光照射装置30は第1ステー32、第2ステー33、レーザー光を出射するレーザー光出射器34およびカバー35を有しており、2本の角棒31の間であって、回転軸線方向に沿った一対のビードローラ28a,28b間の中央部に位置した状態で、当接部材8にねじ止めされる。
レーザー光出射器34として、たとえばムラテック株式会社製のラインレーザープロジェクターLLP−5RGが使用される。レーザー光出射器34は、レーザー光が傾動アーム11の下面側に出射されるように、レーザー光出射部34aが第2ステー33の一端面33aから突出した状態で、第1ステー32にねじ止めされる。第1ステー32には、一端面が凹状に切り欠かれた切欠き部32aが形成されており、レーザー光出射器34は、レーザー光出射部34aが切欠き部32aに位置するように、第1ステー32にねじ止めされる。
第2ステー33が第1ステー32にねじ止めされるための第2ステー33に形成された挿通孔33bは、傾動アーム11の長手方向に延びる長孔であり、レーザー光出射器30の取付け位置は、傾動アーム11の長手方向(タイヤ3が支持台9に乗載される方向)に沿って調整可能である。
レーザー光照射装置30から出射された光は、支持台9に乗載されるタイヤ3の上面側トレッド部に照射されるので、作業者は、支持台9へタイヤ3を乗載するときに、トレッド部から視線を大きくそらすことなく、照射される光がトレッド部の中央に位置するようにタイヤ3を支持台9に乗載することによって、タイヤ3を、容易に回転軸線L0方向に沿った一対のビードローラ28a,28b間の中央部に位置させることができる。支持台9にタイヤ3を乗載するための作業者の労力を削減して、ホイール4からのタイヤ3の取外し作業に要する時間を短縮することができる。
図10は、昇降装置56の平面図であり、図11は、昇降装置56の正面図である。図12は、図10の矢視Cから見た昇降装置56の側面図であり、図13は、昇降装置56が上昇したときの側面図である。図14は、昇降装置56の内部構造を示す模式図である。昇降装置56は、タイヤ3が起立した状態で転動されて支持台9に乗載される乗載方向手前側に配設される。昇降装置56は、昇降装置本体57と、昇降装置本体57に対して上昇および下降可能に支持され、タイヤが乗載される昇降台58とを有する。昇降台58は、昇降台58に乗載されたタイヤの高さ位置が、タイヤ支持装置6が下降した状態の支持台9に乗載されるタイヤの高さ位置となるように上昇される。
作業者がタイヤを支持台9まで持ち上げる労力を削減することができ、さらに光に合致するようにタイヤ(トレッド部)を狙いをつけて乗載することができる。なお、昇降台58は、たとえば昇降装置本体57に配設されたエアシリンダ67によって駆動される。エアシリンダ67のロッドは、フローティングジョイント68を介して昇降台58に接続されており、エアシリンダ67の近傍には、ガイドバー69が配設されている。
昇降台58の入口側には、シュータ60が設けられている。シュータ60は入口下部の回動軸61を中心に設置されている。タイヤ3はシュータ60を介してスムースに昇降台58に乗載される。シュータ60は、昇降台58の入口側下部を覆うカバーとして使用することもできる。
図3に示すように、レーザー光照射装置30から出射された光は、昇降台58に乗載されるタイヤ3のトレッド部にも照射されるので、作業者は、昇降台58へタイヤ3を乗載するときから、昇降台58に乗載したタイヤを転動させて、支持台9に乗載するまでの間、トレッド部に照射される光がトレッド部の中央に位置していることを確認しながらタイヤを転動させることができる。
図15は、タイヤ着脱装置の動作を説明するためのフローチャートである。図11に示すように、タイヤ3が転動されて乗載される昇降台58の入口には近接スイッチ59が設置されている。
ステップs1で、スタートし、ステップs2で、電源を入れる。ステップs3で、タイヤ3が支持台9から降りた後、X秒経過していなければ、ステップs4で、昇降台58の近接スイッチ59の検出信号を無効とし、ステップs3に戻る。X秒は、たとえば15秒である。ステップs3で、X秒経過していれば、ステップs5に進む。ステップs5で、近接スイッチ59が受光していれば、ステップs3に戻り、近接スイッチ59が受光していなければ、ステップs6で、レーザー光出射器30を点灯させる。ステップs7で、近接スイッチ59が受光した後、Y秒経過していれば、ステップs10で、レーザー光出射器30を消灯させる。Y秒は、たとえば30秒である。ステップs7で、近接スイッチ59が受光した後、Y秒経過していなければ、ステップs8に進む。ステップs8で、タイヤ支持装置6が下降している場合にはステップs10に進み、レーザー光出射器30を消灯させる。ステップs8で、タイヤ支持装置6が下降していない場合には、ステップs9に進む。ステップs9で、自動運転を開始する場合には、ステップs10に進み、レーザー光出射器30を消灯させる。ステップs9で、自動運転を開始しない場合には、ステップs7に戻る。
これによって、タイヤ3が昇降台58に乗載され、昇降台58に乗載されたタイヤが転動されて支持台9に乗載されるときにだけレーザー光出射器30を点灯させ、それ以外の不要なレーザー光出射器30の点灯を防止することができる。
図16は操作部19の正面図であり、図17は操作部19の側面図である。制御装置16は、ガイドプレス装置700の一部およびビードプレス装置800の一部を収容するハウジング71に設けられ、ハウジング71には入力部を構成する操作部19が正面側(図16の紙面に垂直手前側)に臨んで設けられる。
操作部19は、ホイール未着タイヤのホイール4への組込み作業およびホイール既着タイヤのホイール4からの取外し作業を自動で行う自動モードと、手動で個別に操作する手動モードとを切換える切換スイッチSW1、自動モードで用いられる切換スイッチSW2〜SW7と、手動モードで用いられる切換スイッチSW8〜SW19と、扁平タイヤモード、ハンプ越えモードおよび軽点合わせモードの有効/無効を切換える切換スイッチSW21〜SW23と、各切換スイッチSW21〜SW23が切換えられて有効になったときに点灯し、無効であるときには消灯する表示灯Lmp1〜Lmp3とを備える。
前述の切換スイッチSW1〜SW20および表示灯Lmp1〜Lmp3は、正面パネル173に設けられ、前述の切換スイッチSW21〜SW23は、側面パネル174に設けられる。
図18は、タイヤ着脱装置2の電気的構成を説明するためのブロック図である。制御装置16には、角度計測部14、高さ距離検出装置15、圧力検出部310、各切換スイッチSW1〜SW19,SW21〜SW23、およびリミットスイッチ65からの信号がそれぞれ入力され、制御装置16は、入力した信号に応答して、昇降シリンダ50、油圧モータ42、回転駆動装置13、ガイドプレス装置700、ビードプレス装置800および昇降フレーム移動装置72および各表示灯Lmp1〜Lmp3の動作をそれぞれ制御する。
図19〜図21はタイヤ着脱装置2の動作を説明するためのフローチャートである。車輪5のタイヤ着脱作業が開始されると、車輪5がタイヤ着脱装置2に作業者によって搬入され、車輪5が起立させた状態でタイヤ支持装置6上に乗載されて支持される。この状態では、タイヤ支持装置6はタイヤ支持装置駆動部17によって基台22に近接した下降位置に配置され、傾動アーム11はタイヤ3から上方へ離反している。
次に、タイヤ外径を測定するために、ステップs1で、制御装置16が傾動シリンダ52を伸長させ、図3に示されるように、傾動アーム11はタイヤ3の頂部7から上方へ離間した位置から傾動アーム11は水平に対する角度θが減少する方向に傾動し、ステップs2で、制御装置16が角度計測部14からの角度θを表す信号を読み出し、傾動アーム11の当接部材8が、車輪5のタイヤ3の頂部7近傍に接触すると、その角度θを表す信号が角度計測部14から制御装置16に入力される。また高さ距離検出装置15によって検出された移動距離H1が制御装置16に入力され、ステップs3で上昇量である移動距離H2が算出される。
制御装置16は、ステップs4で、移動距離H2を昇降シリンダ50の指令値として出力し、これによって昇降シリンダ50が駆動され、車輪5が回転駆動装置13の軸線L2上に中心軸線L5が一致する高さ距離まで上昇され、センタリング作業が終了する。
前述のようにして車輪5の中心軸線L5が回転駆動装置13の軸線L2に一致する高さ距離に配置されると、ステップs5へ移り、制御装置16が移動フレーム本体27を回転駆動装置13に近接する側(図1の右側)へ移動させ、その後、ステップs6で、把持体44を開いてホイール4を把持させる。ステップs7で、傾動シリンダ52を縮退させ、傾動アームを原点位置に移動させる。
傾動アーム11が原点位置に復帰すると、ステップs8で、制御装置16は、昇降シリンダ50のピストン棒を該昇降シリンダ50の下端センサ(図示せず)が検出する下端位置まで下降させた後、ステップs9で、回転駆動装置13を駆動して主軸43および把持体44を回転させる。そして、ステップs10で、制御装置16はビードローラ28aを予め定める押込み位置まで移動させ、ステップs11で制御装置16は潤滑剤噴射用レギュレータ39を動作させ、ステップs12で、潤滑剤噴射用レギュレータに接続された噴射ノズルからタイヤ3の各サイドウォール部および各タイヤビード部に潤滑剤を噴射して付着させる。
次に、制御装置16は、ステップs13で、ガイドプレスローラ24a,24bの予め定める押込み位置を記憶部Mから読み出し、ステップs14で、扁平タイヤモードの切換スイッチSW21がオンかオフかを判別する。切換スイッチSW21がオンであれば、ステップs15へ移り、制御装置16は、記憶部Mから扁平タイヤ用の押込み位置を読み出す。また、切換スイッチSW21がオフであれば、ステップs16へ移り、ガイドプレスローラ24a,24bが前述の予め定める押込み位置まで前進して移動し、タイヤ3の左側のタイヤビード部の上部をドロップ部に案内し、ステップs17で、制御装置16は、ビードローラ28bのタイヤ3における右側の第1ビード部の押込み深さを読み出し、ステップs18で、切換スイッチSW21がオンかオフかを判別する。切換スイッチSW21がオンであれば、ステップs19で、制御装置16は扁平タイヤ用の第1ビード部の押込み位置を読み出し、切換スイッチSW21がオフであれば、ステップs20で、ビードローラ28bを扁平タイヤ用の第1ビード部の押込み位置へ移動させて、第1ビード部をホイール4から押し出す。
制御装置16は、ステップs21でガイドプレスローラ24a,24bを原点位置まで移動させ、ステップs22で、ビードローラ28bの第2ビード部の押込み位置を読み出す。次に、ステップs23で、制御装置16は、扁平タイヤの切換スイッチSW21がオンかオフかを判別する。切換スイッチSW21がオンであれば、ステップs24で、扁平タイヤ用の第2ビード部の押込み位置を読み出す。制御装置16は、切換スイッチSW21がオフであれば、ステップs25で、制御装置16はビードローラ28bを第2ビード部の押込み位置に移動させる。
制御装置16は、ステップs26で、昇降シリンダ50を算出した前述の移動距離H2だけ上昇させ、ステップs27で、昇降シリンダ50を移動距離H2だけ上昇させた高さ位置に待機させ、ステップs28で、ビードローラ28bを第2ビード部の押込み位置に到達するまで移動させる。
ステップs29で、制御装置16は、ビードローラ28bが第2ビード部の押込み位置に到達してから予め定める時間であるT秒後に、昇降シリンダ50によって昇降フレーム51を上昇させて、タイヤ3をタイヤ支持装置6によって支持させ、その後、ステップs30で、制御装置16は、回転駆動装置13を制御して、主軸43の回転を停止させる。時間Tは、ホイールのサイズにより、たとえば1秒または2秒である。
ステップs31で、制御装置16は、昇降シリンダ50を下降させ、ステップs32で移動フレーム本体27を原点位置まで移動させる。移動フレーム本体27が原点位置に復帰すると、ステップs33で、制御装置16は自動運転モードによる制御を終了し、ステップs34で、作業者がタイヤ着脱装置2から外したタイヤ3を搬出し、既着タイヤのホイール4からの取外し作業が終了する。
1 タイヤ径測定装置
2 タイヤ着脱装置
3 タイヤ
4 ホイール
5 車輪
6 タイヤ支持装置
7 頂部
8 当接部材
9 支持台
11 傾動アーム
13 回転駆動装置
14 角度計測部
15 距離検出装置
16 制御装置
19 操作部
21 床
22 基台
130 固定フレーム本体
24a,24b ガイドプレスローラ
26a 案内軸
27 走行体
28a ビードローラ
28b ビードローラ
30 レーザー光照射装置
34 レーザー光出射器
35 カバー
42,204 油圧モータ
43 主軸
44 把持体
50 昇降シリンダ
51 昇降フレーム
52 傾動シリンダ
56 昇降装置
57 昇降装置本体
58 昇降台
59 近接スイッチ
65 リミットスイッチ
71 ハウジング
200 アーム部
202 レール部
300 チャック装置
305 チャック爪
309 ローラ
310 圧力スイッチ
316 ブラケット
700 ガイドプレス装置
800 ビードプレス装置
817 ビード押圧部材
H2 移動距離
L1 軸線
L2 軸線
L3 軸線
L5 中心軸線
SW1〜SW23 切換スイッチ

Claims (2)

  1. 予め定める設置面上に設置される基台と、
    前記基台に搭載されるチャック装置であって、ホイールにタイヤが装着されたホイール既着タイヤのホイールに挿入され、前記ホイールを把持する把持部を有し、水平な回転軸線まわりに回転駆動されるチャック装置と、
    前記回転軸線に沿う方向に移動可能に、前記基台に配設される移動フレーム本体と、
    前記移動フレーム本体に上昇および下降可能に設けられるタイヤ支持装置であって、前記ホイール既着タイヤが、起立した状態で転動されて、前記回転軸線と垂直な方向から乗載される支持台を有するタイヤ支持装置と、
    前記回転軸線に沿う方向に前記支持装置を挟んだ状態で並んで、前記移動フレーム本体に配設され、前記把持部に把持された前記ホイール既着タイヤのタイヤビード部を押圧する一対のビードローラと、
    前記タイヤ支持装置に支持された前記ホイール既着タイヤの直径を測定するタイヤ径測定装置であって、
    基端部が、前記回転軸線に平行な軸線まわりに角変位可能に設けられ、前記タイヤ支持装置に支持された前記ホイール既着タイヤのタイヤに上方から近接して前記タイヤに接触し、前記タイヤに接触した状態から前記タイヤの上方に離反する傾動アームと、
    前記傾動アームの前記回転軸線に平行な軸線まわりの角度を計測する角度計測部と、を有するタイヤ径測定装置と、
    前記タイヤ径測定装置によって計測された角度に基づいて、前記タイヤ支持装置に支持されているタイヤの中心軸線の前記基台からの高さ距離と、前記回転軸線の前記基台からの高さ距離との差分を算出し、算出した差分だけ前記タイヤ支持装置が移動するように、前記タイヤ支持装置駆動部を制御する制御装置と、
    前記傾動アームに配設され、前記支持台に乗載された前記ホイール既着タイヤのトレッド部上に、前記一対のビードローラ間の中央で、前記回転軸線に垂直な方向に線状に延びる光を照射する光照射装置と、を含むタイヤ着脱装置。
  2. 昇降装置本体と、前記昇降装置本体に上昇および下降可能に設けられ、前記ホイール既着タイヤが起立した姿勢で乗載可能な昇降台と、を有する昇降装置であって、
    前記昇降台は、前記昇降台に乗載された前記ホイール既着タイヤの高さ位置が、前記タイヤ支持装置が下降した状態で前記支持台に乗載される前記ホイール既着タイヤの高さ位置となる位置まで昇降可能である昇降装置を、さらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ着脱装置。
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