JP2012016307A - アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料とその製造方法を提供する。
【解決手段】アセトアルデヒドを含んでなる、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料であって、アセトアルデヒド濃度が1〜100ppmであり、かつ、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPaである飲料とその製造方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料およびその製造方法に関する。
近年の健康志向の高まりの中でアルコール摂取量を自己管理する消費者が増加している。また、飲酒運転に対する罰則の強化など道路交通法の改正により、自動車等の運転に従事する者のアルコール摂取に対する関心が高まっている。このような中で、清涼飲料でありながらアルコール飲料の飲用感を感じられる飲料への需要が一段と高まっている。
ところで、アセトアルデヒドは従来から飲料の製造に使用されている。しかし、その多くは香味改善を目的とするものであり、アセトアルデヒドを用いて非アルコール炭酸含有飲料にアルコール飲料の飲用感を付与できることについてはこれまでに知られていない。
例えば、特許文献1には、アセトアルデヒドを含むオレンジジュース含有飲料が記載されている。しかし、特許文献1は、貯蔵安定なオレンジジュース含有飲料の製法に関するものであり、アセトアルデヒドを添加することにより、非アルコール炭酸含有飲料にアルコール飲料の飲用感を付与できることについては開示されていない。
一方で、アセトアルデヒドは、飲料によっては、オフフレーバーとして除去される物質でもある。
特開平2−182177号公報
本発明者らは、非アルコール炭酸飲料にアセトアルデヒドを特定の範囲で添加することにより、非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与できることを見出した(実施例1および2)。すなわち、非アルコール炭酸飲料にアセトアルデヒドを添加することにより、アセトアルデヒドの香味等からは全く想定できない「アルコール飲料の飲用感」を付与することができた。このように非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与できたことは本発明者らにとって驚くべき知見であった。また、アルコール飲料においてオフフレーバー物質となり得るアセトアルデヒドを使用するにもかかわらず、飲料として味の調和感がよいことも本発明者らにとって驚くべき知見であった。これまでに、アルコールが全く含まれていない飲料にアルコール飲料の飲用感を付与するという課題は全く想定されていなかった。本発明は、これらの知見に基づくものである。
本発明は、アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料とその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)アセトアルデヒドを含んでなる、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料であって、アセトアルデヒド濃度が1〜100ppmであり、かつ、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPaである、飲料。
(2)アセトアルデヒド濃度が、2〜90ppmである、(1)に記載の飲料。
(3)アセトアルデヒド濃度が、5〜20ppmである、(1)に記載の飲料。
(4)炭酸ガス圧が、0.15〜0.3MPaである、(1)に記載の飲料。
(5)容器詰飲料である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の飲料。
(6)飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaに調整することを特徴とする、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造方法。
(7)飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaにすることを特徴とする、非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与する方法。
本発明によれば、アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料とその製造方法が提供される。本発明による飲料は、非アルコール飲料であるにもかかわらず、アルコール飲料の飲用感が感じられることから、非アルコール飲料でありながらアルコール飲料の飲用感のある飲料への需要に応えることができる点で有利である。
発明の具体的説明
定義
本発明において「非アルコール飲料」とは、酒税法上アルコール飲料とみなされない、アルコール度数1度未満の飲料を意味する。「非アルコール飲料」のうち、アルコールが全く含まれない、すなわち、アルコール含量が0v/v%である飲料については特に「完全無アルコール飲料」と表現することができる。
本発明において「アルコール飲料の飲用感」とは、アルコール飲料の飲用時および/または飲用後に感じる体が温かくなるような感覚をいう。ここで「体が温かくなるような感覚」とは、カプサイシン等の刺激物の摂取により起こる体温の上昇や発汗などとは異なり、アルコール飲料の飲用時および/または飲用後の感覚に近い、穏やかに体が温かくなるような感覚をいう。
本発明において「アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料」とは、非アルコール飲料であっても「アルコール飲料の飲用感」を提供できる飲料を意味する。「アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料」は、非アルコール飲料であるにもかかわらずアルコール飲料を飲用したような擬似的感覚を飲用者に与えることができる。「アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料」は、例えば、チューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン様飲料や、その他アルコール飲料との代替性がある飲料をいう。
本願明細書において「1ppm」は、0.0001重量/容量(weight/volume)%に相当する。
本発明による飲料
本発明による飲料は、炭酸ガス含有非アルコール飲料中のアセトアルデヒド濃度を調整することにより製造することができる。本発明による飲料によれば、非アルコール飲料である炭酸ガス含有飲料を使用することにより、アルコール成分を含まないが、アルコール飲料の飲用感が付与された飲料を提供することができる。
本発明において、「炭酸ガス含有非アルコール飲料」としては、飲用に適した水(ミネラルウォーター等)に二酸化炭素を圧入したもの、すなわち、炭酸飲料を使用することができる。炭酸飲料には、甘味料(例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖、異性化液糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、リン酸、フィチン酸、イタコン酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸、酢酸、またはそれらの塩類等)、フレーバリング(例えば、香料(例えば、シトラス類(オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、ユズ等)の香料、その他のフルーツ(アップル、ブドウ、モモ、バナナ、パイナップル、ストロベリー、メロン、ウメ、ライチ、マンゴ、パッションフルーツ等)の香料)、果汁(例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、ユズ、アップル、ブドウ、モモ、バナナ、パイナップル、ストロベリー、メロン、ウメ、ライチ、マンゴ、パッションフルーツ等の果汁))等を加えることもできる。
「炭酸ガス含有非アルコール飲料」としては、また、水以外の飲料に二酸化炭素を圧入したものを使用することもできる。「水以外の飲料」としては、例えば、果汁飲料、野菜汁飲料、果汁および野菜汁飲料、果汁含有飲料、茶飲料、牛乳、豆乳、乳飲料、ドリンクタイプのヨーグルト、コーヒー、ココア、栄養ドリンク、スポーツ飲料等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。さらに、甘味料(例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖、異性化液糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、リン酸、フィチン酸、イタコン酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸、酢酸、またはそれらの塩類等)、フレーバリング(例えば、香料(例えば、シトラス類(オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、ユズ等)の香料、その他のフルーツ(アップル、ブドウ、モモ、バナナ、パイナップル、ストロベリー、メロン、ウメ、ライチ、マンゴ、パッションフルーツ、ナシ等)の香料)、果汁(例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、ユズ、アップル、ブドウ、モモ、バナナ、パイナップル、ストロベリー、メロン、ウメ、ライチ、マンゴ、パッションフルーツ、ナシ等の果汁))、苦味料(例えば、イソα酸、ナリンジン、クワッシャー、カフェイン等)等を加えることもできる。
果汁飲料、果汁および野菜汁飲料、果汁含有飲料に用いられる果物としては、例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、マンダリン、ユズ、アップル、ブドウ、モモ、バナナ、パイナップル、ストロベリー、メロン、ウメ、ライチ、マンゴ、パッションフルーツ、ナシが挙げられる。また、野菜汁飲料や果汁および野菜汁飲料に用いられる野菜としては、例えば、トマト、ニンジン、セロリ、キュウリ、スイカ、ピーマン、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、クレソン、ケール、ほうれん草、大根、かぼちゃ、白菜、レタスが挙げられる。
茶飲料とは、ツバキ科の常緑樹である茶樹の葉(茶葉)、または茶樹以外の植物の葉もしくは穀類等を煎じて飲むための飲料をいい、発酵茶、半発酵茶および不発酵茶のいずれも包含される。茶飲料の具体例としては、日本茶(例えば、緑茶、麦茶)、紅茶、ハーブ茶(例えば、ジャスミン茶)、中国茶(例えば、中国緑茶、烏龍茶)、ほうじ茶等が挙げられる。
乳飲料とは、生乳、牛乳等またはこれらを原料として製造した食品を主原料とした飲料をいい、牛乳等そのもの材料とするものの他に、例えば、栄養素強化乳、フレーバー添加乳、加糖分解乳等の加工乳を原料とするものも包含される。
炭酸ガス含有非アルコール飲料は、麦芽を使用しない非麦芽飲料であってもよい。炭酸ガス含有非アルコール飲料は、また、麦芽とホップを使用しない非ビール様飲料であってもよい。
炭酸ガス含有非アルコール飲料は、好ましくは、炭酸飲料である。
本発明において使用されるアセトアルデヒドは、炭酸ガス含有非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与することができ、また、本発明による飲料に、後述するような所定のアセトアルデヒド濃度を与えることができる。
本発明において使用されるアセトアルデヒドは、市販されているものを入手することができる。
本発明において使用されるアセトアルデヒドは、公知の方法に従って製造することもできる。
飲料中のアセトアルデヒド濃度は、アルコール飲料の飲用感を付与する観点から、1〜100ppm、好ましくは、2〜90ppm、より好ましくは、5〜90ppm、さらに好ましくは、5〜50ppm、特に好ましくは、5〜20ppmとなるように調整することができる。
本発明による飲料(最終製品)の炭酸ガス圧は、20℃において測定した場合、例えば、0.1〜0.35MPa、好ましくは、0.15〜0.3MPaとすることができる。
炭酸ガス圧は、例えば、国税庁所定の分析法に基づく、ビールのガス圧分析法によって測定できる(例えば、国税庁webページ: http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/sonota/070622/01.htm を参照)。具体的には、穿孔圧力計が使用できる容器に入った検体について、検体を時々振りながら20℃の水槽に30分間保った後、穿孔圧力計を取り付け、針を突き刺し軽く振って圧力を読むことにより測定することができる。また、市販の機械式炭酸ガス圧測定器を用いて測定することもできる。例えば、ガスボリューム測定装置(GVA−500、京都電子工業株式会社製)を用いてもよい。
本発明による飲料の製造方法
本発明によれば、飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaにすることを特徴とする、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造方法が提供される。
本発明による飲料の製造においては、炭酸ガス含有非アルコール飲料に、アセトアルデヒド以外の、通常の飲料の処方設計に用いられている甘味料、酸味料、香料、色素、果汁、食品添加剤等を適宜添加することができる。
本発明による飲料の製造に当たっては、当業界に公知の製造技術を用いて製造することができ、例えば、「改訂新版ソフトドリンクス」(株式会社光琳)を参考とすることができる。
飲料中のアセトアルデヒド濃度の「調整」については、炭酸ガス含有非アルコール飲料に元々含まれるアセトアルデヒドの濃度を考慮して、炭酸ガス含有非アルコール飲料に、アセトアルデヒドを添加して調整することもできるし、炭酸ガス含有非アルコール飲料からアセトアルデヒドを除去して調整することもできる。
アセトアルデヒドは、炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造中、または炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造後に添加してもよい。なお、アセトアルデヒドの添加に当たっては炭酸ガス含有非アルコール飲料に元々含まれるアセトアルデヒドの濃度を考慮して添加の要否や添加量を決定できることはいうまでもない。
アセトアルデヒドは、アルコール飲料の飲用感を付与する観点から、例えば、飲料中のアセトアルデヒド濃度が1〜100ppm、好ましくは、2〜90ppm、より好ましくは、5〜90ppm、さらに好ましくは、5〜50ppm、特に好ましくは、5〜20ppmとなるように添加することができる。
アセトアルデヒド以外の、通常の飲料の処方設計に用いられている甘味料、酸味料、香料、色素、果汁、食品添加剤(例えば、起泡・泡持ち向上剤、苦味料、保存料、酸化防止剤、増粘安定剤、乳化剤、食物繊維、pH調整剤等)等の添加剤は、炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造中、または炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造後に添加してもよい。複数の添加剤を添加する場合も、各成分を一緒に添加しても、別々に添加してもよく、別々に添加される場合にはいずれを先に添加してもよい。
本発明による飲料は、最終製品において、例えば、20℃において測定した場合に、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPa、好ましくは、0.15〜0.3MPaとなるように調整することができる。
本発明による飲料は、炭酸ガス含有非アルコール飲料の炭酸ガス圧を調整した後、アセトアルデヒドを添加することができる。また、炭酸ガス含有非アルコール飲料にアセトアルデヒドを添加した後、炭酸ガス圧を調整することもできるし、二酸化炭素圧入前の飲料にアセトアルデヒドを添加した後、炭酸ガス圧を調整することもできる。
本発明による飲料は、pHを、例えば、アルコール飲料の飲用感を明確に確認できる範囲として、2.0〜4.0、好ましくは、2.5〜3.9に調整することができる。本発明による飲料に、果実やその由来成分、果汁などを使用する場合には、それらも利用してpHを調整することができる。なお、飲料のpHは市販のpHメーター(例えば、東亜電波工業株式会社製pHメーター)を使用して容易に測定することができる。
本発明による飲料は、好ましくは、果汁または果汁フレーバー含有非アルコール炭酸飲料として提供される。
果汁または果汁フレーバー含有非アルコール炭酸飲料は、例えば、チューハイ様飲料として提供される。「チューハイ様飲料」とは、チューハイ飲料を飲用したような感覚を飲用者に与える飲料である。「チューハイ飲料」は、一般的には、果汁または果汁フレーバーを含んでなる炭酸ガス含有アルコール飲料をいう。本発明による飲料は、チューハイ様飲料として、例えば、アセトアルデヒドと、果汁または果汁フレーバーと、必要に応じて、甘味料、酸味料等とを含んでなる炭酸飲料とすることができる。
果汁または果汁フレーバー含有非アルコール炭酸飲料は、また、例えば、カクテル様飲料として提供される。「カクテル様飲料」とは、カクテル飲料を飲用したような感覚を飲用者に与える飲料である。「カクテル飲料」は、一般的には、アルコール飲料に、果汁または果汁フレーバー、果実、香辛料、甘味料(シロップ)、炭酸水等を混ぜ合わせてつくる飲料をいう。本発明による飲料は、カクテル様飲料として、例えば、アセトアルデヒドと、果汁または果汁フレーバーと、炭酸水と、必要に応じて、甘味料(シロップ)、果実、香辛料等とを含んでなる炭酸飲料とすることができる。
なお、本発明によって製造された非アルコール飲料に適宜アルコール類を添加して酒税法上のアルコール類として提供することも可能である。
本発明による飲料は、好ましくは、容器詰飲料として提供される。本発明による飲料に使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶、樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル、カップ)、紙容器、瓶、パウチ容器等が挙げられるが、炭酸含有飲料を充填するという観点から、好ましくは、金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、瓶である。
本発明の好ましい態様によれば、アセトアルデヒド濃度を2〜90ppmに調整してなる炭酸ガス含有非アルコール飲料であって、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPaである飲料(好ましくは、炭酸飲料)およびその製造方法が提供される。
本発明の好ましい態様によれば、アセトアルデヒド濃度を5〜20ppmに調整してなる炭酸ガス含有非アルコール飲料であって、炭酸ガス圧が0.15〜0.3MPaである飲料(好ましくは、炭酸飲料)およびその製造方法が提供される。
本発明によれば、飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaにすることを特徴とする、非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与する方法が提供される。
飲料中のアセトアルデヒド濃度は、アルコール飲料の飲用感を付与する観点から、1〜100ppm、好ましくは、2〜90ppm、より好ましくは、5〜90ppm、さらに好ましくは、5〜50ppm、特に好ましくは、5〜20ppmとなるように調整することができる。
本発明による飲料は、最終製品において、例えば、20℃において測定した場合に、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPa、好ましくは、0.15〜0.3MPaとなるように調整することができる。
本発明によれば、アセトアルデヒドを含んでなる、非アルコール飲料に対するアルコール飲料の飲用感付与剤が提供される。
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1:アルコール飲料の飲用感が付与された非アルコール飲料の製造およびその評価
(1)飲料の調製
炭酸飲料は、pH3.8、Brix9.5°、炭酸ガス圧0.25MPa(測定温度20℃)であり、アルコールを含まないように(0.00v/v%)調製した飲料(レモンフレーバー使用)を使用した。この炭酸飲料に、アセトアルデヒドを、表1で示すような濃度で存在するように添加し、各サンプル飲料を調整した。
(2)飲料の評価
(1)で調製された各サンプル飲料を、官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル5名により、以下の基準で香味、アルコール飲料の飲用感について官能評価を行った。
[香味の評価]
○:アセトアルデヒド特有の臭みがなく、甘み、苦味等の他の香味を十分に感じられる。
△:アセトアルデヒド特有の臭みが僅かに感じられ、甘み、苦味等の他の香味がやや阻害
されている。
×:アセトアルデヒド特有の臭みが非常に強く感じられ、甘み、苦味等の他の香味が阻害され、それを感じにくい。
(各パネルがディスカッションを行いながら決定した。)
[アルコール飲料の飲用感の評価]
○:飲用後に体の温かみが感じられ、アルコール飲料を飲んだ後のような感覚になる。
△:飲用後に体の温かみが僅かに感じられるが、アルコール飲料を飲んだ後のような感覚はやや弱い。
×:飲用後に体の温かみが感じられず、アルコール飲料を飲んだ後のような感覚はない。
(各パネルがディスカッションを行いながら決定した。)
[総合評価]
○:香味として調和しており、飲用後に体の温かみを感じ、アルコール飲料を飲んだ後のような感覚になる。
△:香味のバランスが僅かに崩れているが、飲用後に体の温かみを感じる。
×:香味のバランス悪い、または体の温かみが感じられず、アルコール飲料を飲んだ後のような感覚はない。
官能評価試験の結果は以下の通りであった。
Figure 2012016307
非アルコール飲料である炭酸飲料に、アセトアルデヒドを1〜100ppmとなるように添加することにより、飲料としての味の調和感を崩すことなく非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与できることが認められた。
以上のことから、非アルコール飲料に特定の範囲でアセトアルデヒドを添加することにより、飲料としての味の調和感を崩すことなくアルコール飲料の飲用感を付与することができることが確認された。
実施例2:炭酸ガスの効果についての評価
実施例1で使用した炭酸飲料に、アセトアルデヒド(10ppm)を添加し、炭酸ガス圧の異なるサンプル飲料を調整した。
各サンプル飲料は、官能評価試験に供した。官能評価は実施例1で示された評価に従って行った。
官能評価試験の結果は以下の通りであった。
Figure 2012016307
炭酸ガス圧が低いと、アセトアルデヒド特有の臭みが強く感じられた。一方、炭酸ガス圧が高いと、アルコール飲料の飲用感が弱まった。従って、アルコール飲料の飲用感があり、かつ、飲料としての味の調和感に優れ、アルコール飲料の飲用感を引き立てる飲料とするには、炭酸ガス圧は、0.1〜0.35MPaの範囲が好ましいことが確認された。

Claims (7)

  1. アセトアルデヒドを含んでなる、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料であって、アセトアルデヒド濃度が1〜100ppmであり、かつ、炭酸ガス圧が0.1〜0.35MPaである、飲料。
  2. アセトアルデヒド濃度が、2〜90ppmである、請求項1に記載の飲料。
  3. アセトアルデヒド濃度が、5〜20ppmである、請求項1に記載の飲料。
  4. 炭酸ガス圧が、0.15〜0.3MPaである、請求項1に記載の飲料。
  5. 容器詰飲料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料。
  6. 飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaに調整することを特徴とする、アルコール飲料の飲用感が付与された炭酸ガス含有非アルコール飲料の製造方法。
  7. 飲料中のアセトアルデヒド濃度を1〜100ppmに調整し、かつ、炭酸ガス圧を0.1〜0.35MPaにすることを特徴とする、非アルコール飲料にアルコール飲料の飲用感を付与する方法。
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