JP2012013163A - 作動流体および防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間停止した装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制すること。
【解決手段】装置10内の液封空間14に封入されて用いられ、互いに不溶な第1液体および第2液体と、乳化剤と、を含有し、第2液体は、第1液体よりも重量が少なく、かつ第1液体の主たる成分よりも蒸発し易く、乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有している作動流体Lを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、作動流体および防振装置に関する。
この種の防振装置として、例えば下記特許文献1に示されるような、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材を備え、第1取付け部材内に、作動流体が封入されかつ振動の入力に伴って液圧が変動する受圧液室が形成された構成が知られている。この防振装置は、受圧液室の液圧変動に伴って振動を吸収および減衰する。また前記作動流体は、互いに不溶な第1液体および第2液体を含有し、第2液体は、第1液体よりも重量が少なく、かつ第1液体よりも蒸気圧が高くなっている。
この防振装置によれば、受圧液室内の液圧が急激に低下することで生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制し、キャビテーション崩壊の際に発生する異音の大きさを低減することができる。
国際公開第2009/075362号パンフレット
ところで、本願発明者は鋭意検討した結果、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散されることで、キャビテーション崩壊の際に発生する衝撃波の大きさを抑制することができるという知見を得るに至った。ここで第2液体は、受圧液室の液圧変動に伴って受圧液室内で作動流体が流動するときに、粒状になって第1液体中で互いに独立した状態で分散される。
しかしながら、前記従来の防振装置では、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散された態様を、防振装置を作動させずに放置した状態で、長期間にわたって維持することができなかった。そのため、例えばこの防振装置が連結された振動発生部での振動が長期間停止した後に再開されて、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することが困難であった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、長期間停止した装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することができる作動流体を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る作動流体は、装置内の液封空間に封入されて用いられる作動流体であって、互いに不溶な第1液体および第2液体と、乳化剤と、を含有し、前記第2液体は、前記第1液体よりも重量が少なく、かつ第1液体の主たる成分よりも蒸発し易く、前記乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有していることを特徴とする。
この発明によれば、乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有しているので、第1液体の物性を作動流体の性能として効果的に発揮させつつ、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散された態様を、長期間にわたって維持することが可能になり、長期間停止した装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することができる。
すなわち、この作動流体における乳化剤の含有比率が0.04重量%未満の場合、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散された態様を、長期間にわたって維持することが困難になるおそれがある。一方、作動流体における乳化剤の含有比率が2.5重量%より大きい場合、第1液体の物性を作動流体の性能として発揮させることが困難になるおそれがある。
また、前記乳化剤は、非イオン性界面活性剤であっても良い。
さらに、前記非イオン性界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのうちの少なくとも1つを含有していても良い。
さらにまた、前記第2液体は、前記第1液体の主たる成分よりも同一温度において蒸気圧が高くても良い。
これらの場合、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
また、本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材を備え、前記第1取付け部材内に、前記作動流体が封入され、かつ振動の入力に伴って液圧が変動する受圧液室が形成され、前記受圧液室の液圧変動に伴って振動を吸収および減衰することを特徴とする。
この発明によれば、受圧液室に前記作動流体が封入されているので、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することが可能になり、キャビテーション崩壊の際に発生する異音の大きさを低減することができる。
また、このように受圧液室に前記作動流体が封入されているので、第1液体の物性を作動流体の性能として効果的に発揮させることが可能になり、受圧液室の液圧変動に伴って発揮される防振装置の減衰性能を確保し易くすることができる。
本発明に係る作動流体によれば、長期間停止した装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することができる。
また、本発明に係る防振装置によれば、キャビテーション崩壊の際に発生する異音の大きさを低減しつつ、防振装置の減衰性能を確保し易くすることができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 第1の検証試験の結果を示すグラフである。 第2の検証試験の結果を示すグラフである。 第2の検証試験の結果を示すグラフである。 第2の検証試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る防振装置を、図1を参照して説明する。
防振装置(装置)10は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、および他方に連結される第2取付け部材12と、これらの第1取付け部材11および第2取付け部材12を弾性的に連結する弾性体13と、第1取付け部材11の内部を後述する主液室(液封空間、受圧液室)14と副液室15とに区画する仕切り部材16と、を備えている。
なお、これらの各部材はそれぞれ、上面視円形状もしくは円環状に形成されるとともに、共通軸と同軸に配置されている。以下、この共通軸を中心軸線Oといい、この中心軸線Oに直交する方向を径方向といい、中心軸線O回りに周回する方向を周方向という。
そして、この防振装置10が例えば自動車に装着された場合、第2取付け部材12が振動発生部としてのエンジンに連結される一方、第1取付け部材11が図示しないブラケット等を介して振動受部としての車体に連結されることにより、エンジンの振動が車体に伝達するのを抑えられるようになっている。
第2取付け部材12は、柱状に形成されるとともに、第1取付け部材11における前記中心軸線O方向の一端開口部に配置されている。なお図示の例では、第2取付け部材12の一端面には雌ねじ部が形成され、第2取付け部材12の軸方向一端部は、第1取付け部材11における前記中心軸線O方向の一端開口面よりも前記中心軸線O方向の外方に突出している。
弾性体13は、第1取付け部材11の一端開口部と第2取付け部材12の外周面とに接着されて、第1取付け部材11を前記中心軸線O方向の一端側から閉塞している。
第1取付け部材11における前記中心軸線O方向の他端開口部には、ダイヤフラム19が配設されている。このダイヤフラム19は、上面視円形状に形成されるとともに、前記中心軸線O方向の他端側に向けて開口した逆椀状体となっている。また、このダイヤフラム19の外周縁部には、その全周にわたってリング板19aの内周面が加硫接着されている。そして、このリング板19aが、第1取付け部材11の前記他端開口部内に嵌合されることにより、ダイヤフラム19は第1取付け部材11を前記中心軸線O方向の他端側から閉塞している。
以上の構成において、第1取付け部材11の内部のうち、ダイヤフラム19と弾性体13との間に位置する部分が、これらのダイヤフラム19および弾性体13によって液密に閉塞され、後述する作動流体Lが充填された液室17となっている。そして、この液室17の一部が、振動の入力に伴って液圧が変動する主液室14となっている。
本実施形態では、液室17は、仕切り部材16によって、弾性体13を壁面の一部に有しこの弾性体13の変形により内容積が変化する前記主液室14と、ダイヤフラム19を壁面の一部に有しこのダイヤフラム19の変形により内容積が変化する副液室15と、に区画されている。
仕切り部材16は、円環状に形成されるとともに第1取付け部材11内に嵌合された仕切り部材本体16aと、仕切り部材本体16aの径方向内側に配設され仕切り部材本体16aの径方向中央部を閉塞する円板状のゴム部材16bと、を備えている。
なお本実施形態では、防振装置10は、主液室14が鉛直方向上側に位置しかつ副液室15が鉛直方向下側に位置するように取り付けられて用いられる圧縮式となっている。
ここで、防振装置10には、主液室14と副液室15とを連通するとともに後述する作動流体Lが流通することで液柱共振を生じさせる制限通路24が形成されている。
本実施形態では、制限通路24は、仕切り部材16の外周面側と第1取付け部材11の内周面側との間に、周方向に沿って延びるように形成されている。図示の例では、仕切り部材本体16aの外周面には周溝が形成されており、制限通路24は、第1取付け部材11の内周面に被覆された被覆膜18によって前記周溝が径方向の外側から閉塞されることで形成されている。被覆膜18は、弾性体13と一体に形成され、第1取付け部材11の内周面は、弾性体13および被覆膜18により全域にわたって覆われている。なお、これらの弾性体13および被覆膜18としては、ゴムや合成樹脂などの弾性体を採用することができる。
作動流体Lは、互いに不溶な、つまり互いに非相溶性を有する第1液体および第2液体と、乳化剤と、を含有している。
第2液体は、第1液体よりも含有される重量が少なく、かつ第1液体の主たる成分よりも蒸発し易くなっている。本実施形態では、第2液体は、第1液体の主たる成分よりも同一温度において蒸気圧が高くなっている。また、第2液体は、第1液体よりも表面張力が小さくなっている。さらに、第2液体は、第1液体よりも極性が低くなっている。さらにまた、第2液体は、第1液体よりも分子量が高くなっている。
なお、−30℃以上100℃以下の温度範囲のうちの少なくとも一点で、第2液体は、第1液体の主たる成分よりも蒸気圧が高くなっているとともに第1液体よりも表面張力が小さくなっている。また例えば、第2液体の蒸気圧は、第1液体の主たる成分の蒸気圧の2倍以上とされている。
以上のような第1液体としては、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含有するもの等が挙げられ、第2液体としては、例えばシリコーンオイル、鉱物油、フッ素オイルおよび高級アルコールのうち少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。また、第2液体は、例えばシリコーンオイル、鉱物油、フッ素オイル、高級アルコール、芳香族化合物およびフェノール類のうち少なくとも1つを含有していても良い。なお、本明細書において、高級アルコールとは、常温(例えば5℃〜35℃)かつ大気圧において液体のアルコールであって、炭素数が6以上であるものを指す。
また乳化剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤などが挙げられる。前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのうちの少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。
また、前記ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエートのうちの少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。
また、前記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレン(6)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(6)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(6)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエートのうちの少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。
また、前記ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレン(30)ソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチレン(40)ソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチレン(60)ソルビトールテトラオレエートのうちの少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。
そして本実施形態では、作動流体Lは、乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有している。なお作動流体Lは、例えば、第1液体を96.06重量%以上98.53重量%以下含有し、第2液体を1.43重量%以上1.44重量%以下含有している。
次に、以上のように構成された防振装置の作用について説明する。
この防振装置10では、振動が入力されると弾性体13が変形して主液室14の内容積が変化し、主液室14の液圧が変動する。このとき、作動流体Lが主液室14と副液室15との間で制限通路24を通って流通し、この流通時に生じる液柱共振により振動が吸収および減衰される。
このように防振装置10では、主液室14の液圧変動に伴って振動が吸収および減衰される。
ここで、主液室14に封入された作動流体Lが、互いに不溶な第1液体および第2液体を含有し、かつ第2液体が、第1液体よりも作動流体L中に含まれる重量が少ないので、この防振装置10に大きな振動(荷重)が入力されると、主液室14の液圧変動に伴って、例えば主液室14の内容積が変化したり、作動流体Lが制限通路24を通過したり、さらには作動流体Lにキャビテーションが発生したりすること等に起因して、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散される。
そして、主液室14の液圧が低下する過程において、第1液体の主たる成分よりも蒸気圧が高い第2液体で優先的にキャビテーションが発生する。本実施形態の防振装置10では、振動が入力されたときに、主液室14内において特に作動流体Lの流速が高くなる制限通路24の開口付近の第2液体で、優先的にキャビテーションが発生する。これにより、主液室14内の前記開口付近における局所的な液圧低下が抑えられ、この開口付近における第1液体にキャビテーションが発生するのが抑制され、たとえこの第1液体にキャビテーションが発生したとしても、気泡の成長が抑えられることとなる。したがって、第1液体中のキャビテーション崩壊に起因して発生する衝撃波を小さく抑えることができる。
一方、第2液体は、第1液体中で前述のように分散しているので、この第2液体中で発生する気泡が大きく成長するのが抑えられることとなる。したがって、凝縮時における気泡の収縮速度が高くなるのが抑制されることとなり、第2液体中のキャビテーション崩壊に起因して発生する衝撃波を小さく抑えることができる。
以上より、主液室14内の作動流体L全体で発生する衝撃波を小さく抑えることが可能になり、発生する異音の大きさを低減することができる。
さらに、第1液体中で分散されている個々の第2液体からの無数の衝撃波同士が、互いに干渉し合いそのエネルギーを打ち消しあうこととなり、前述のように第2液体中で発生する衝撃波が小さく抑えられることと相俟って、この第2液体からの衝撃波が防振装置10の外側に伝播するのを防ぐことが可能になり、発生する異音の大きさを一層低減することができる。
なお、その後さらに振動(荷重)が繰り返し入力されると、第2液体が第1液体中でより一層細かくかつ全域にわたって均等に分散されることとなり、前述の作用効果が効果的に奏功される。
以上説明したように、本実施形態に係る作動流体Lによれば、乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有しているので、第1液体の物性を作動流体Lの性能として効果的に発揮させつつ、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散された態様を、長期間にわたって維持することが可能になり、長期間停止した装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することができる。
すなわち、この作動流体Lにおける乳化剤の含有比率が0.04重量%未満の場合、粒状になった無数の第2液体が第1液体中で互いに独立した状態で分散された態様を、長期間にわたって維持することが困難になるおそれがある。一方、作動流体Lにおける乳化剤の含有比率が2.5重量%より大きい場合、第1液体の物性を作動流体Lの性能として発揮させることが困難になるおそれがある。
また乳化剤が、非イオン性界面活性剤であり、非イオン性界面活性剤が、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのうちの少なくとも1つを含有しているので、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
また、第2液体の表面張力が、第1液体の表面張力よりも小さいので、第2液体を第1液体中で確実に細かい粒状にして互いに独立させて分散させることが可能になり、キャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを一層抑制することができる。
また、本実施形態に係る防振装置10によれば、主液室14に前記作動流体Lが封入されているので、長期間停止した防振装置10の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制することが可能になり、キャビテーション崩壊の際に発生する異音の大きさを低減することができる。
また、このように主液室14に前記作動流体Lが封入されているので、第1液体の物性を作動流体Lの性能として効果的に発揮させることが可能になり、主液室14の液圧変動に伴って発揮される防振装置10の減衰性能を確保し易くすることができる。
さらに、第1液体の主たる成分よりも蒸気圧が高くキャビテーションが発生し易い第2液体の作動流体L中に含まれる重量が、第1液体よりも少なくなっていることから、第1液体の物性が第2液体によって阻害されるのを抑え、第1液体の物性を作動流体Lの性能としてより一層確実に発揮させることができる。これにより、主液室14の液圧変動に伴って発揮される防振装置10の減衰性能をより確保し易くすることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、作動流体は、第1液体、第2液体および乳化剤と異なる物質を含有しても良い。
また、前記実施形態では、第2液体は、第1液体よりも表面張力が小さいものとしたが、これに限られるものではない。さらに、前記実施形態では、第2液体は、第1液体よりも極性が低くなっているものとしたが、これに限られるものではない。さらにまた、前記実施形態では、第2液体は、第1液体よりも分子量が高くなっているものとしたが、これに限られるものではない。
また、本発明は、第1液体が相溶性を有する複数の成分(液体)からなっていてもよい。この場合、第2液体の蒸気圧が、同一温度において第1液体の主たる成分の蒸気圧より高くなっていれば、第1液体の蒸気圧が第2液体の蒸気圧よりも高くなっていてもよい。例えば、第1液体が、相溶性を有するエチレングリコール(常温時の蒸気圧13.4Pa、含有比率96%、主成分)と水(常温時の蒸気圧3173Pa、含有比率4%、副成分)との混合溶液からなる場合、第1液体(混合溶液)の蒸気圧が400Paとなるが、第2液体の蒸気圧は第1液体の主成分の蒸気圧(13.4Pa)よりも高ければ、第1液体の蒸気圧(400Pa)より低くても、キャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを抑制する効果を得ることができる。
また、第2液体の蒸気圧が水単体の蒸気圧よりも高い場合には、第1液体として水単体を用いることもできる。つまり、第1液体は、水、エチレングリコール、プロピレングリコールのうち少なくとも1つを含有していても良い。
また、前記実施形態では、第2液体は、第1液体の主たる成分よりも同一温度において蒸気圧が高いものとしたが、第1液体の主たる成分よりも蒸発し易いものであれば良く、例えば、第2液体として、第1液体の主たる成分よりも表面張力が小さいものを採用するなど適宜変更しても良い。
また、前記実施形態では、防振装置10として圧縮式を示したが、主液室14が鉛直方向下側に位置しかつ副液室15が鉛直方向上側に位置するように取り付けられて用いられる吊り下げ式の防振装置にも適用可能である。
さらに、前記実施形態では、防振装置10として、弾性体13および仕切り部材16を備え、主液室14および副液室15が制限通路24で連通されている構成を示したが、これに限られるものではなく、筒状の第1取付け部材および第2取付け部材を備え、第1取付け部材内に、作動流体Lが封入されかつ振動の入力に伴って液圧が変動する受圧液室(主液室)が形成され、受圧液室の液圧変動に伴って振動を吸収および減衰する防振装置(例えば、ショックアブソーバーなど)であれば、適用可能である。
また、前記実施形態では、作動流体が、防振装置の受圧液室に封入され、装置外部から加えられる振動(荷重)を吸収および減衰する作用を奏効するものとしたが、これに限られるものではない。
例えば、作動流体は、インクジェットプリンタのインク加圧機構や各種油圧装置内の液封空間に封入され液封空間内を流動して運動エネルギーを伝達する作動油としても好適に採用することができる。また作動流体は、例えば、液晶プロジェクタにおける液晶パネルユニットを冷却する冷却装置やその他冷却装置もしくは加熱装置内の液封空間に封入され液封空間内を流動して熱エネルギーを伝達する熱媒体(例えば冷媒など)としても好適に採用することができる。
なお、以上に例示した各装置における液封空間は、例えばシリンダや密閉容器などで形成される液室、およびパイプやチューブなどで形成される流路等によって構成される。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
次に、前述した作用効果についての第1から第4の検証試験を実施した。
第1の検証試験では、実施例1、2および比較例1の計3例の作動流体を準備した。
実施例1、2の作動流体としては、第1液体、第2液体および乳化剤を含有し、比較例1の作動流体としては、第1液体および第2液体のみを含有する構成を採用した。
実施例1、2および比較例1のいずれの作動流体においても、第1液体として、エチレングリコールを採用し、第2液体として、フッ素オイルを採用した。
実施例1の作動流体では、乳化剤としてエマゾールO−10V(花王社製)を採用し、実施例2の作動流体では、乳化剤としてレオドールTW−O320V(花王社製)を採用した。エマゾールO−10Vは、ソルビタンモノオレエートからなり、エマゾールO−10VのHBL値は、4.3である。またレオドールTW−O320Vは、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエートからなり、レオドールTW−O320VのHBL値は、11.0である。
実施例1では、作動流体として、第1液体を98.53重量%、第2液体を1.43重量%、乳化剤を0.04重量%含有する構成を採用した。また、実施例2では、作動流体として、第1液体を98.44重量%、第2液体を1.43重量%、乳化剤を0.13重量%含有する構成を採用した。なお、比較例1では、作動流体として、第1液体を86.2重量%、第2液体を13.8重量%含有する構成を採用した。
そして、実施例1、2および比較例1それぞれ、作動流体を瓶体に封入した後、瓶体を加振することで、粒状になった無数の第2液体を第1液体中で互いに独立した状態で分散させた。その後、瓶体を加振せずに放置した状態で所定の時間が経過したときに、作動流体の濁度を測定した。なお濁度計としては、Hach社製2100P型濁時計を採用し、濁度の測定範囲は、0〜1000NTUとした。
結果を図2に示す。
図2に示すグラフにおいて、横軸は瓶体を加振後、放置した時間(h)を表し、縦軸は濁度(NTU)を表す。なお濁度が大きいほど、第2液体が第1液体中で細かい粒状で互いに独立して良好に分散していることを示す。
この結果から、実施例1、2では、比較例1に比べて、加振後長期間にわたって作動流体が濁度の高い状態で維持されることが確認された。これにより、乳化剤を0.04重量%、または1.43重量%含有する作動流体では、乳化剤を含有しない作動流体に比べて、第2液体が分散した態様を長期間にわたって維持できることが確認された。
次に、第2の検証試験では、防振装置を加振して作動させた後、一定期間経過後に再度、防振装置を加振して作動させたときの振動加速度のp−p値を測定した。なお振動加速度のp−p値は、キャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさと相関がある。
この第2の検証試験では、実施例3、4および比較例2の計3例の防振装置を準備した。
これらの実施例3、4および比較例2ではいずれも、前記実施形態で示した防振装置を採用した。また、これらの実施例3、4および比較例2ではいずれも、前記防振装置に封入される作動流体として、前記第1の検証試験の実施例1、2および比較例1の各作動流体と、第1液体、第2液体および乳化剤の含有比率および成分がそれぞれ同様の構成を採用した。なお各防振装置には、第1取付け部材と振動受部とを連結する前記ブラケットに、振動加速度のp−p値を測定可能な加速度ピックアップを取り付けた。
そして、実施例3、4および比較例2のいずれも、防振装置を加振して作動させる加振テストを3回ずつ行った。1回目の加振テストと2回目の加振テストとの間、および2回目の加振テストと3回目の加振テストとの間はそれぞれ、2日間ずつ間をあけた。
各加振テストでは、周波数が12Hz、振幅が±5mmのテスト振動を50回、防振装置に加え、テスト振動が加えられたときの振動加速度のp−p値を前記加速度ピックアップで測定した。つまり、各加振テストでは50回ずつ振動加速度のp−p値を測定した。
結果を図3〜図5に示す。なお図3は実施例3の結果を示し、図4は実施例4の結果を示し、図5は比較例2の結果を示している。これらのグラフにおいて、横軸は加振テストの回数(回目)、縦軸は振動加速度のp−p値(m/s)を表す。グラフ中のドットは、各テスト振動が加えられたときに前記加速度ピックアップで測定された振動加速度のp−p値をプロットしたものである。
この結果から、実施例3、4では、各加振テストにおけるテスト振動の振動加速度のp−p値はいずれも、一定の範囲内に集中していることが確認された。これに対して、比較例2では、各加振テストにおける50回のテスト振動のうち、1回ずつ(図5に示す2点鎖線参照)、他のテスト振動よりも振動加速度のp−p値が突出して大きいテスト振動があることが確認された。
ここで、この振動加速度のp−p値が突出している1回のテスト振動は、各加振テストにおいて防振装置に最初に加えられたものであった。これにより、比較例2では、実施例3、4に比べて、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波が大きくなることが確認された。
以上より、乳化剤を0.04重量%、または1.43重量%含有する作動流体が封入された防振装置では、乳化剤を含有しない作動流体が封入された防振装置に比べて、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波を小さく抑えられることが確認された。
次に、第3および第4の検証試験では、作動流体における乳化剤の含有比率と、前記振動加速度のp−p値および損失係数tanδと、の関係について検証した。
第3の検証試験では、前記第2の検証試験の実施例3の防振装置において、作動流体における乳化剤の含有比率を異ならせた複数の防振装置を準備した。
そして、この検証試験では、各防振装置で前述した加振テストを1回ずつ行い、加振テストにおいて防振装置に最初に加えられたテスト振動の振動加速度のp−p値を測定するとともに、防振装置の損失係数tanδを測定した。
また第4の検証試験では、前記第3の検証試験に用いた防振装置と作動流体中の乳化剤の種類が異なる防振装置を採用した。この検証試験では、乳化剤としてレオドールTW−L106(花王社製)を採用した。レオドールTW−L106は、ポリオキシエチレン(6)ソルビタンモノラウレートからなり、レオドールTW−L106のHBL値は、13.3である。
そして、この検証試験では、作動流体における乳化剤の含有比率を異ならせた複数の防振装置を準備し、各防振装置で前述した加振テストを1回ずつ行い、加振テストにおいて防振装置に最初に加えられたテスト振動の振動加速度のp−p値を測定するとともに、防振装置の損失係数tanδを測定した。
第3の検証試験の結果を表1に、第4の検証試験の結果を表2に示す。なおこれらの表において、振動加速度のp−p値の評価は200m/sを基準として、200m/s未満を○、200m/s以上を×とした。またtanδの評価は0.80を基準として、0.80以上を○、0.80未満を×とした。
Figure 2012013163
Figure 2012013163
これらの結果、作動流体が乳化剤を0.04重量%以上含有することで、振動加速度のp−p値が200m/s未満に抑えられることが確認された。一方、作動流体における乳化剤の含有比率が0.02重量%の場合、振動加速度のp−p値が200m/s以上になることが確認された。
したがって、作動流体が乳化剤を0.04重量%以上含有することで、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを効果的に抑制できることが確認された。
また、作動流体が乳化剤を2.5重量%以下含有することで、防振装置のtanδが0.80以上に確保されることが確認された。一方、作動流体における乳化剤の含有比率が3.0重量%の場合、tanδが0.80未満になることが確認された。
したがって、作動流体が乳化剤を2.5重量%以下含有することで、防振装置の減衰性能を良好な状態で確保できることが確認された。
以上より、作動流体が乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有することで、防振装置の減衰性能を良好な状態で確保しつつ、長期間停止した防振装置の作動が再開されたときに生じるキャビテーション崩壊によって発生する衝撃波の大きさを効果的に抑制できることが確認された。
10 防振装置(装置)
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
14 主液室(液封空間、受圧液室)
L 作動流体

Claims (5)

  1. 装置内の液封空間に封入されて用いられる作動流体であって、
    互いに不溶な第1液体および第2液体と、乳化剤と、を含有し、
    前記第2液体は、前記第1液体よりも重量が少なく、かつ第1液体の主たる成分よりも蒸発し易く、
    前記乳化剤を0.04重量%以上2.5重量%以下含有していることを特徴とする作動流体。
  2. 請求項1記載の作動流体であって、
    前記乳化剤は、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする作動流体。
  3. 請求項2記載の作動流体であって、
    前記非イオン性界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのうちの少なくとも1つを含有していることを特徴とする作動流体。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の作動流体であって、
    前記第2液体は、前記第1液体の主たる成分よりも同一温度において蒸気圧が高いことを特徴とする作動流体。
  5. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材を備え、
    前記第1取付け部材内に、請求項1から4のいずれか1項に記載の作動流体が封入され、かつ振動の入力に伴って液圧が変動する受圧液室が形成され、
    前記受圧液室の液圧変動に伴って振動を吸収および減衰することを特徴とする防振装置。
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