JP2012011143A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内視鏡装置1は、電源回路31と、装着される光学アダプタ29内に設置される照明用のLED30のアノード側接片及びカソード側接片の2つの接片を、先端部に有する挿入部12と、挿入部12の基端側において、アノード側接片に接続された信号線36aと電源回路31との間のA点の電圧を監視する電圧監視回路34と、LED30に定電流を供給する定電流回路32と、電圧監視回路34により監視されたA点の電圧と所定の閾値とを比較することによって、2つの接片の少なくとも一方の短絡を検知する制御回路35と、を有する。
【選択図】図2
Description
例えば、内視鏡挿入部の先端部に光学アダプタを取り付けが可能で、LEDはその光学アダプタ内部に設けられている内視鏡装置がある。
なお、内視鏡挿入部101の先端部102には、図示しない撮像素子用の光学系のレンズ等も配設されている。
パターンP1は、LEDのアノード側端子(LED+)に対応する接片103aと、カソード側端子=LED-)に対応する接片103b間で短絡が生じるパターンである。
パターンP2は、LEDのアノード側端子(LED+)に対応する接片103aと、グラウンド(GND)の電位の外周部104との間で短絡が生じるパターンである。
パターンP3は、LEDのカソード側端子(LED-)に対応する接片103bと、グラウンド(GND)の電位の外周部104との間で短絡が生じるパターンである。
内視鏡装置本体112は、所定の電源(電圧V)に接続され、LEDを駆動するためのLED駆動用電圧VLEDを出力する電源回路121と、その電源回路121に接続され、異常時に過電流からその電流Iが流れる回路を保護する役割を持つ電流制限回路122と、LEDに定電流を供給する定電流源123とを有している。挿入部113は、電流制限回路122の電流を、先端部101の一方の端子に供給するための信号線124と、先端部101の他方の端子を定電流回路123に接続するために信号線125とを含む。信号線124と125は、共に線路抵抗RLを有する。
通常、定電流源123の電流値は電流制限回路122で制限される電流値より低く設定し、通常のLED点灯時は電流制限回路122が動作することはないよう制御する。
パターンP1の場合、定電流源123は、2つの線路抵抗RLとLED駆動用電圧VLEDにより決まる電流値の電流Iを流そうとするが、電流Iの電流値は、電流制限回路122により予め設定された電流値以上には上がらず、発煙、発火などの事故が起こることはない。但し、この時、LEDには電流Iが流れないため消灯する。
(全体構成)
まず図1に基づき、本実施の形態に係わる内視鏡装置の構成を説明する。図1は、本実施の形態に係わる内視鏡装置の構成を示す構成図である。
なお、挿入部12の先端部は、図9と同様の構成を有する。すなわち、挿入部12の先端部は、LED30のアノード側端子(LED+)に対応するLEDのアノード側接片である接片103aと、LED30のカソード側(LED-)に対応するLEDのカソード側接片である接片103bが配設されている。
(短絡検知回路の構成)
図2は、本実施の形態に係る短絡検知回路の構成を示すブロック図である。図2に示すように、短絡検知回路28は、電源27の一部である電源回路31、LED30に定電流を供給する定電流回路32、電源のON/OFF制御を行う電源スイッチ33、電圧監視回路34、及び電源スイッチ34の制御を行う制御回路35を含む。なお、制御回路35は、メイン回路21の一部の回路として構成してもよい。
定電流回路32は、LED30に定電流を供給する定電流源である。定電流回路32は、LED30に流れる電流I(=ILED)が一定電流になるように制御する回路であり、例えば、トランジスタ、定電流LSIなどで構成される。
電源スイッチ33は、電源回路31と、LED30のアノード側端子(LED+)に対応する接片103aに接続された信号線36aとの間の接続を制御するスイッチである。電源スイッチ33は、LED駆動用電源である電源回路31からの電源供給を制御するために、ON/OFFする機能を有し、制御回路35からの指示信号により電源回路31の出力をON/OFFする。なお、この電源スイッチ33は、電源回路31内のDC/DCコンバータに内蔵されている電源ON/OFF端子などで代用しても良い。
検査対象部位を照明する時、すなわちLED30の駆動時は、主に制御回路35により電源スイッチ33に駆動指示を出し、LED30の定電流駆動動作が開始される。
(短絡検知回路の動作)
次に、本実施の形態に係る短絡検知回路28における、通常のLED駆動時とマイグレーション発生時の短絡の検知動作について説明する。
図2において、蛇管部である挿入部12内の信号線36a、36bのそれぞれの線路抵抗の抵抗値をRL、定電流回路32によるLED電流をI、定電流回路32の抵抗の抵抗値をR、LED30の駆動電圧をVFとすると、通常のLED駆動時おけるA、B点の電圧VA、VBは、次のようになる。
VA=(2RL+R)×I+VF ・・・(1)
VB=R×I ・・・(2)
マイグレーション発生時において、パターンP1のケースでのA点とB点の電圧は、それぞれ、
VA=(2RL+R)×I ・・・(3)
VB=R×I ・・・(4)
となり、パターンP2のケースでのA点とB点の電圧は、それぞれ、
VA= RL ×I ・・・(5)
VB=0 ・・・(6)
となり、パターンP3のケースでのA点、B点の電圧は、それぞれ、
VA=RL×I+VF ・・・(7)
VB=0 ・・・(8)
となる。
閾値VBTは、2つの接片のいずれにも短絡がない状態でLED30が駆動された場合におけるカソード側接片に接続された信号線36bと定電流回路32との間の電圧よりも小さい。
(閾値電圧の決定方法)
次に、図3に示す閾値電圧VAH、VALの決定方法について説明する。
まず、図2の短絡検知回路における閾値電圧VAH、VALは、図3から以下の関係を満足する必要がある。
(2RL+R)×I+VF>VAH ・・・(9)
VAH>(2RL+R)×I ・・・(10)
RL×I>VAL ・・・(11)
VAL>0 ・・・(12)
内視鏡装置の場合、挿入部12の長さが製品の種類毎に異なるため、線路抵抗の抵抗値RLは、内視鏡装置毎に異なる。従って、全ての製品に対して一意的に閾値電圧VAH、VALを固定してしまうと、挿入部12の長さによっては先端部のマイグレーション等による2つの端子の少なくとも1つの短絡を正しく検知できないケースが発生する。そのため、閾値電圧に関しては、製品毎に、すなわち線路抵抗RLごとに、補正が必要となる。
制御回路35は、外部例えばユーザインターフェースからの操作信号として、内視鏡装置1をキャリブレーションモードに設定するキャリブレーション制御信号CMSを受信すると、キャリブレーションモードの機能を実行する。キャリブレーションは、製品出荷前の製品検査時、あるいはユーザによる使用前、等において行われる。なお、キャリブレーション制御信号CMSは、ユーザインターフェース以外の外部スイッチ、他基板、等から、入力されるようにしてもよい。
上述したように、ユーザは、キャリブレーションを行う場合、キャリブレーション用アダプタ29Aを、挿入部12の先端部に接続し、キャリブレーション制御信号CMSを入力することにより、内視鏡装置1あるいは制御回路35を、キャリブレーションモードに設定する。このキャリブレーションモード時、制御回路35は、上述したような通常の短絡検知動作を行わない。
電圧(VA−VB)を用いて式(13)に基づいて、線路抵抗の抵抗値RLの値を算出することにより、上述した式(9)から(12)の式から、閾値電圧VAH、VALの値を正確に決定し、設定することができる。
1)上述したキャリブレーションによる方法では、閾値電圧VAH、VALは、実際の線路抵抗値RLを測定して決定しているが、制御回路35は、予め記録された種別情報に基づいて、各閾値電圧あるいは補正値情報をメモリから読み出して、閾値電圧VAH、VALを決定あるいは設定するようにしてもよい。
図8において、メモリ37は、内視鏡装置の種別に応じた各閾値電圧あるいは補正値情報を記憶したテーブルを含む。内視鏡装置の種類情報(以下、IDという)は、例えば、内視鏡装置の図示しない不揮発性のメモリに記憶されている。そのIDは、制御回路35によって読み出し可能となっている。なお、IDをメモリに記憶するのではなく、内視鏡装置の種別に応じた抵抗器を内視鏡装置に設け、制御回路35が、その抵抗器の抵抗値を読み出して、その抵抗値からIDを判定するようにしてもよい。
2)さらになお、各閾値電圧の決定は、光学アダプタの種類若しくは識別情報を加味して、行うようにしてもよい。
光学アダプタ29は、レンズ配置などの構造的な違いにより光学アダプタの種類が予め決められている。光学アダプタ29内に配置される照明用のLEDの種類によっても、光学アダプタの種類が異なる場合もある。さらに、LED30の種類によって、駆動電圧(VF)が異なる場合がある。さらに、同じ種類のLEDでも、LEDの個体差により、実際の駆動電圧(VF)が範囲を有する場合がある。よって、ここでは、各閾値電圧は、光学アダプタの種類に応じて、決定あるいは補正される。
よって、制御回路35は、内視鏡装置が起動されると、まずIDとidを読み出す。制御回路35は、短絡検知動作を行うために、その読み出したIDとidから算出して得られた閾値電圧を、状態判定に用いることができる。
3)また、線路抵抗値RLは、挿入部12の長さに比例する。よって、内視鏡装置の図示しない不揮発性メモリに挿入部12の長さ情報と、その長さに対応した閾値情報とを記憶させ、制御回路35はIDの代わりに、あるいはIDに加えて、挿入部12の長さ情報を用いて、各閾値電圧を決定又は算出するようにしてもよい。
なお、メモリ37に挿入部の長さに応じた各閾値電圧を記憶しないで、制御回路35が、挿入部の長さ情報から線路ロス(すなわち線路抵抗値RL)を算出して求めるようにしてもよい。そして、その算出して得られた線路抵抗値RLを用いて、上述した式から、各閾値電圧を求めてもよい。
Claims (11)
- LED駆動用電源と、
装着される光学アダプタ内に設置される照明用のLEDのアノード側接片及びカソード側接片の2つの接片を、先端部に有する挿入部と、
前記挿入部の基端側において、前記アノード側接片に接続された信号線と前記LED駆動用電源との間の第1の電圧を監視する電圧監視回路と、
前記LEDに定電流を供給する定電流回路と、
前記電圧監視回路により監視された前記第1の電圧と所定の閾値とを比較することによって、前記2つの接片の少なくとも一方の短絡を検知する制御回路と、
を有することを特徴とする内視鏡装置。 - 前記所定の閾値は、前記挿入部の線路抵抗と前記LEDの駆動電圧に基づいて決定された値であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
- 前記所定の閾値は、前記2つの接片のいずれにも短絡がない状態で前記LEDが駆動された場合における前記アノード側接片に接続された信号線と前記LED駆動用電源との間の電圧よりも小さく、かつ前記2つの接片間で短絡があった場合における前記アノード側の接片に接続された信号線と前記LED駆動用電源との間の電圧よりも大きい第1の閾値を含むことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
- 前記所定の閾値は、前記アノード側接片だけが短絡した状態で前記LED30が駆動された場合における前記アノード側接片に接続された信号線と前記LED駆動用電源との間の電圧よりも小さく、かつ0よりも大きい第2の閾値を含むことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
- 前記電圧監視回路は、前記挿入部の基端側において、前記カソード側接片に接続された信号線と前記定電流回路との間の第2の電圧を監視し、
前記制御回路は、前記電圧監視回路により監視された前記第1と前記第2の電圧と所定の閾値とを比較することによって、前記2つの接片の少なくとも一方の短絡を検知することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置。 - 前記所定の閾値は、前記2つの接片のいずれにも短絡がない状態で前記LEDが駆動された場合における前記カソード側接片に接続された信号線と前記定電流回路との間の電圧よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の内視鏡装置。
- 前記制御回路は、前記短絡を検知すると、前記LED駆動用電源の出力をOFFするあるいは絞ることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
- 前記線路抵抗は、前記2つの接片を導通させるアダプタを装着して、監視された前記第1と前記第2の電圧から算出して得られた値であることを特徴とする請求項2記載の内視鏡装置。
- 前記内視鏡装置の挿入部の長さ情報に対応して前記所定の閾値を記憶するメモリを有し、
前記制御回路は、前記メモリから前記長さ情報に対応する前記所定の閾値を読み出すことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記内視鏡装置の識別情報に対応して前記所定の閾値を記憶する第1のメモリを有し、
前記制御回路は、前記メモリから前記識別情報に対応する前記所定の閾値を読み出すことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記光学アダプタの識別情報に対応して前記LEDの駆動電圧を記憶する第2のメモリを有し、
前記制御回路は、前記第2のメモリから前記光学アダプタの識別情報に対応する前記LEDの駆動電圧を読み出して、前記所定の閾値を補正することを特徴とする請求項10に記載の内視鏡装置。
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