JP2012008292A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度センサによる前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、最適な比率で濃度調整を行う。
【解決手段】紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が調整間隔以上になった場合に、使用される紙種の用紙上に階調パターン画像をプリントし(ステップS11)、画像内の各パッチの濃度を検出し(ステップS12)、使用される紙種に対応する重み付け比率を取得し(ステップS13)、この重み付け比率で前回の濃度検出結果と今回の濃度検出結果との重み付け平均を算出し、この算出結果に基づいて、使用される紙種に対する濃度調整を行い(ステップS14)、使用される紙種用のカウンタを初期化する(ステップS15)。
【選択図】図11
【解決手段】紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が調整間隔以上になった場合に、使用される紙種の用紙上に階調パターン画像をプリントし(ステップS11)、画像内の各パッチの濃度を検出し(ステップS12)、使用される紙種に対応する重み付け比率を取得し(ステップS13)、この重み付け比率で前回の濃度検出結果と今回の濃度検出結果との重み付け平均を算出し、この算出結果に基づいて、使用される紙種に対する濃度調整を行い(ステップS14)、使用される紙種用のカウンタを初期化する(ステップS15)。
【選択図】図11
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置には、使用される用紙の特性と、転写から定着までのプロセス特性とを加味して階調特性を補正するために、用紙上に複数の濃度のパッチを含む階調パターン画像を形成し、出力された用紙上の各パッチの濃度を測定して濃度調整を行う出力紙濃度調整機能が搭載されている。
出力紙濃度調整は、手動調整と自動調整とに分けられる。手動調整はユーザが手動で行う濃度調整機能であるのに対し、自動調整は指定されたプリント枚数毎に装置が自動で判断して濃度調整を行う機能である。
自動調整では、ジョブの実行中に自動で濃度調整が行われるため、使用される用紙や濃度センサ、プロセス周りの状態の変化により、濃度調整の前後で極端に濃度が変化する場合がある。これを防ぐために、前回のセンサ出力値と今回のセンサ出力値とをマージする機能が用いられている。両センサ出力値をマージする際の比率は、濃度調整機能の設定画面で設定した値が使用されている。
また、装置が置かれている環境が変化すると、最適な転写条件も変化するため、装置内部の温湿度に応じて、画像出力時やキャリブレーション時に各色のトナーや転写紙の種類に合致した転写電流又は転写電圧を設定する画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、濃度調整機能において、前回のセンサ出力値と今回のセンサ出力値とをマージする場合であっても、用紙の特性や、経年劣化によるプロセス状態の変化等により、濃度調整の前後で大きな濃度差が発生する場合があった。例えば、晴れた日に一日中印刷を行う場合には、湿度の変化により紙の含水率が時間帯によって変化することが考えられる。また、装置の出荷時と、装置が劣化した場合とでは、測定値のバラツキの大きさが異なることが予想される。
特に、軽印刷業分野においては、同一ジョブ中で色味が大きく変わってしまうと、大量の印刷物が商品にならなくなるため、損害は大きくなる。
本発明は上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、濃度センサによる前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、最適な比率で濃度調整を行うことを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像形成部を制御して複数の異なる濃度のパッチを含む階調パターン画像を用紙上にプリントさせ、当該用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を濃度センサにより検出し、当該検出された前回の検出結果及び今回の検出結果に基づいて、前記画像形成部の濃度調整を行う画像形成装置であって、調整対象となる一又は複数の紙種を指定するための操作部と、前記指定された紙種毎に設けられたカウンタの値を記憶する記憶部と、前記指定された紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、その後、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が予め定められた調整間隔以上になった場合に当該紙種に対する濃度調整を行うとともに、当該紙種用のカウンタを初期化する制御部と、を備え、前記制御部は、前記濃度調整に用いる前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を変化させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記紙種に応じて前記重み付け比率を変化させる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、湿度を測定する湿度測定部と、前記測定された湿度を記憶する湿度記憶部と、を備え、前記制御部は、前回の前記重み付け比率を変化させた時点からの湿度変化量を算出し、当該算出された湿度変化量に応じて前記重み付け比率を変化させる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記画像形成部による総プリント数を記憶する総プリント数記憶部を備え、前記制御部は、前記総プリント数に応じて前記重み付け比率を変化させる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記紙種毎に設けられたカウンタの値に応じて当該紙種に対する濃度調整に用いる重み付け比率を変化させる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記調整間隔に応じて前記重み付け比率を変化させる。
請求項1に記載の発明によれば、濃度センサによる前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、紙種に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、湿度変化量に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、総プリント数に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、紙種毎に設けられたカウンタの値に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、調整間隔に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に、第1の実施の形態における画像形成装置100の機能的構成を示す。画像形成装置100は、コピー機能、画像読取機能、プリンタ機能を備えた複合機であって、電子写真方式のカラー画像形成装置である。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に、第1の実施の形態における画像形成装置100の機能的構成を示す。画像形成装置100は、コピー機能、画像読取機能、プリンタ機能を備えた複合機であって、電子写真方式のカラー画像形成装置である。
図1に示すように、画像形成装置100は、制御部10、操作表示部20、画像読取部30、画像形成部40、リレーユニット50、濃度センサ60、記憶部70、通信部80等により構成され、各部はバスにより接続されている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。CPUは、操作表示部20から入力される操作信号又は通信部80により受信される指示信号に応じて、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って、画像形成装置100の各部の動作を集中制御する。
操作表示部20は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部10から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。LCDの表示画面上は、透明電極を格子状に配置して構成された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルで覆われており、手指やタッチペン等で押下された位置座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部10に出力する。また、操作表示部20は、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、ボタン操作による操作信号を制御部10に出力する。例えば、操作表示部20は、濃度調整の対象となる一又は複数の紙種を指定する際に用いられる。また、操作表示部20は、濃度調整のタイミングの基準となる基準調整間隔を指定する際に用いられる。
画像読取部30は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部にスキャナを備えて構成され、原稿の画像を読み取る。スキャナは、光源、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、A/D変換器等により構成され、光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿の画像をRGB信号として読み取り、読み取った画像をA/D変換して画像データを生成する。
画像形成部40は、電子写真方式により、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像データに基づいて、用紙上に画像を形成して出力する。
図2は、画像形成部40及びリレーユニット50の概略断面図である。図2に示すように、画像形成部40は、Y,M,C,K各色の感光体ドラム41Y,41M,41C,41K、1次転写ローラ42Y,42M,42C,42K、中間転写ベルト43、ローラ44、レジストローラ45、2次転写ローラ46、定着ユニット47、給紙部48等を備えて構成されている。
図2は、画像形成部40及びリレーユニット50の概略断面図である。図2に示すように、画像形成部40は、Y,M,C,K各色の感光体ドラム41Y,41M,41C,41K、1次転写ローラ42Y,42M,42C,42K、中間転写ベルト43、ローラ44、レジストローラ45、2次転写ローラ46、定着ユニット47、給紙部48等を備えて構成されている。
ここで、画像形成部40における画像形成について説明する。
感光体ドラム41Yが回転し、その表面が帯電器(図示せず)により帯電され、レーザ光源等(図示せず)の露光によりその帯電部分にYデータの画像の潜像が形成される。そして、現像器(図示せず)によりその潜像部分にイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は1次転写ローラ42Yの圧接により中間転写ベルト43に転写される。トナー像は、出力対象の画像データに対応するイエローの像となる。転写されなかったトナーは、クリーナ(図示せず)により除去される。
マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像についても、それぞれ同様に形成及び転写される。
感光体ドラム41Yが回転し、その表面が帯電器(図示せず)により帯電され、レーザ光源等(図示せず)の露光によりその帯電部分にYデータの画像の潜像が形成される。そして、現像器(図示せず)によりその潜像部分にイエローのトナー像が形成される。そのトナー像は1次転写ローラ42Yの圧接により中間転写ベルト43に転写される。トナー像は、出力対象の画像データに対応するイエローの像となる。転写されなかったトナーは、クリーナ(図示せず)により除去される。
マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像についても、それぞれ同様に形成及び転写される。
ローラ44、1次転写ローラ42Y,42M,42C,42Kの回転により、中間転写ベルト43が回転し、YMCKのトナー像が中間転写ベルト43上に順に重ねられて転写される。給紙部48は、複数の給紙トレイを備え、給紙トレイに格納されている用紙を画像形成部40に供給する。給紙部48の各給紙トレイから供給された用紙は、レジストローラ45の回転により、2次転写ローラ46に搬送される。
レジストローラ45及び2次転写ローラ46の回転に従い、2次転写ローラ46の圧接部を用紙が通過することにより、中間転写ベルト43上のYMCKのトナー像が用紙に転写される。YMCKのトナー像が転写された用紙は、定着ユニット47を通過する。定着ユニット47の加圧及び加熱により、YMCKのトナー像が用紙上に定着されてカラー画像が形成される。画像形成された用紙は、リレーユニット50に排出される。
また、両面印刷をする場合には、片面に画像形成された用紙が、図示しない両面搬送ユニットにより反転され、画像形成されていない面に再び画像形成するようにレジストローラ45により、2次転写ローラ46に搬送される。
リレーユニット50は、画像形成部40から排出される用紙を受け取り、その後の処理のために送り出す機能を有する。リレーユニット50には、その経路中に濃度センサ60が設けられている。また、リレーユニット50は、パンチ処理、折り処理、断裁処理等の各処理を行うフィニッシャー機能を備えることとしてもよい。
濃度センサ60は、画像形成部40により画像形成された定着後の用紙上の階調パターン画像の各パッチの濃度に応じた電圧値を制御部10に出力する。
制御部10は、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、各パッチの濃度を検出する。
制御部10は、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、各パッチの濃度を検出する。
図3に、濃度センサ60の概略構成を示す。図3に示すように、濃度センサ60は、LED(Light Emitting Diode)61、レンズ62、受光素子63等を備える。濃度センサ60は、階調パターン画像が形成された用紙上の各パッチにLED61から光を照射し、その反射光をレンズ62を介して受光素子63により受光する。そして、受光素子63は反射光に応じた電圧値を制御部10に出力する。LED61として、濃度の検出対象色がシアン及び黒の場合には赤色LEDを用い、マゼンタの場合には緑色LEDを用い、イエローの場合には青色LEDを用いる。
記憶部70は、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成され、各種データを記憶する。記憶部70は、階調パターン画像記憶部71、補正カーブ記憶部72、カウンタ値記憶部73、濃度検出結果記憶部74、テーブル記憶部75等を有する。
階調パターン画像記憶部71には、複数の異なる濃度のパッチを含む階調パターン画像を形成するためのYMCKデータが記憶されている。
図4に示すように、1回の濃度調整に四つの階調パターン画像G1,G2,G3,G4を用いる。各階調パターン画像G1,G2,G3,G4はそれぞれ異なるものであり、各階調パターン画像G1,G2,G3,G4は、最低濃度(階調値0)から最高濃度(階調値255)までの範囲の複数の濃度のパッチを含んでいる。例えば、階調パターン画像G1に含まれる各色のパッチの階調値は、それぞれ0,32,65,98,131,164,197,230であり、階調パターン画像G2に含まれる各色のパッチの階調値は、それぞれ8,41,74,106,139,172,205,238であり、階調パターン画像G3に含まれる各色のパッチの階調値は、それぞれ16,49,82,115,148,180,213,246であり、階調パターン画像G4に含まれる各色のパッチの階調値は、それぞれ24,57,90,123,156,189,222,255である。
補正カーブ記憶部72には、画像形成部40の階調特性を補正する際に用いる補正カーブのデータがY,M,C,Kの色毎に記憶されている。補正カーブは、紙種毎に用意される。補正カーブは、入力値に対して出力濃度がリニアになるような階調変換を行うためのものであり、入力値と出力値とが対応付けられている。補正カーブは、入力値に対する演算式の形で記憶されていてもよいし、入力値と出力値とを対応付けたLUT(Look Up Table)の形で記憶されていてもよい。
カウンタ値記憶部73は、調整対象に指定された紙種毎に設けられたカウンタの値を記憶する。調整対象に指定された紙種毎に設けられたカウンタのそれぞれは、一旦カウントが開始された後は、各カウンタに対応する紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントする。片面印刷の場合には1枚の出力で「1」だけカウンタ値が増加し、両面印刷の場合には1枚の出力で「2」だけカウンタ値が増加する。
濃度検出結果記憶部74は、調整対象に指定された紙種毎に、過去2回分の濃度センサ60によるパッチ濃度の検出結果、すなわち、前回の検出結果及び今回の検出結果を記憶する。
テーブル記憶部75には、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1、第1経時補正率参照テーブルT2、紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3、第2経時補正率参照テーブルT4が記憶されている。
図5に、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1の例を示す。紙種‐基準調整強度対応テーブルT1には、調整対象として指定された紙種と基準調整強度とが対応付けられている。例えば、紙種「A社普通紙」には、基準調整強度「5」が対応付けられている。
図6に、第1経時補正率参照テーブルT2の例を示す。第1経時補正率参照テーブルT2には、用紙が製造されてからの経過時間と基準調整強度に対する補正率とが対応付けられている。
図7に、紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3の例を示す。紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3には、調整対象として指定された紙種と基準調整間隔とが対応付けられている。例えば、紙種「A社普通紙」には、基準調整間隔「1000枚」が対応付けられている。
図8に、第2経時補正率参照テーブルT4の例を示す。第2経時補正率参照テーブルT4には、用紙が製造されてからの経過時間と基準調整間隔に対する補正率とが対応付けられている。
また、記憶部70には、操作表示部20から指定された調整対象となる紙種が記憶されている。
また、記憶部70には、紙種毎に、調整間隔に基づいて、自動調整を実施するか否かを示す情報が記憶されている。
また、記憶部70には、紙種毎に、ジョブの途中でプリント中の紙種のカウンタの値が調整間隔以上になった場合に、プリント中の紙種に対する濃度調整を実施するか否かを示す情報が記憶されている。
また、記憶部70には、給紙トレイ毎に、当該給紙トレイに格納されている用紙の紙種と、用紙の製造日とが対応付けられて記憶されている。
また、記憶部70には、紙種毎に、調整間隔に基づいて、自動調整を実施するか否かを示す情報が記憶されている。
また、記憶部70には、紙種毎に、ジョブの途中でプリント中の紙種のカウンタの値が調整間隔以上になった場合に、プリント中の紙種に対する濃度調整を実施するか否かを示す情報が記憶されている。
また、記憶部70には、給紙トレイ毎に、当該給紙トレイに格納されている用紙の紙種と、用紙の製造日とが対応付けられて記憶されている。
通信部80は、モデム、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等によって構成され、ネットワークNに接続された各装置との通信制御を行う。
制御部10は、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2を参照して、紙種毎に予め定められている基準調整強度を、経過時間に対応する補正率に基づいて補正し、使用される紙種に対応する調整強度を求める。調整強度とは、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とについて、重み付け平均をとる際の重み付け比率に対応するものである。例えば、調整強度が「1」の場合、前回のセンサ電圧値を90%、今回のセンサ電圧値を10%の比率で重み付け平均をとる。調整強度が「5」の場合、前回のセンサ電圧値を50%、今回のセンサ電圧値を50%の比率で重み付け平均をとる。調整強度が「10」の場合、前回のセンサ電圧値を0%、今回のセンサ電圧値を100%の比率で重み付け平均をとる。なお、最終的な調整強度は、下限を「1」、上限を「10」とする。すなわち、最終的な調整強度が「1」未満の場合には「1」とし、最終的な調整強度が「10」を超える場合には「10」とする。
例えば、4か月前に製造されたA社の普通紙の場合、制御部10は、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1から基準調整強度「5」を取得し、第1経時補正率参照テーブルT2から補正率「−5%」を取得して、調整強度は「4.75」となる。
また、例えば、10か月前に製造されたB社の普通紙の場合、制御部10は、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1から基準調整強度「6」を取得し、第1経時補正率参照テーブルT2から補正率「−10%」を取得して、調整強度は「5.4」となる。
また、例えば、10か月前に製造されたB社の普通紙の場合、制御部10は、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1から基準調整強度「6」を取得し、第1経時補正率参照テーブルT2から補正率「−10%」を取得して、調整強度は「5.4」となる。
制御部10は、紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3及び第2経時補正率参照テーブルT4を参照して、紙種毎に予め定められている基準調整間隔を、経過時間に対応する補正率に基づいて補正し、使用される紙種用の調整間隔を求める。調整間隔とは、濃度調整を行う間隔(補正タイミング)を示すものである。
例えば、4か月前に製造されたA社の普通紙の場合、制御部10は、紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3から基準調整間隔「1000枚」を取得し、第2経時補正率参照テーブルT4から補正率「−10%」を取得して、調整間隔は「900枚」となる。
制御部10は、階調パターン画像記憶部71に記憶されている階調パターン画像を読み出し、画像形成部40を制御して読み出された階調パターン画像を用紙上にプリントさせ、当該用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を濃度センサ60により検出し、当該検出された前回の検出結果及び今回の検出結果に基づいて、画像形成部40の濃度調整を行う。具体的には、制御部10は、濃度センサ60により検出された前回の検出結果及び今回の検出結果に基づいて、画像形成部40の階調特性を補正する際に用いる補正カーブを生成し、補正カーブ記憶部72に記憶させる。
制御部10は、調整対象として指定された紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、その後、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が予め定められた調整間隔以上になった場合に当該紙種に対する濃度調整を行うとともに、当該紙種用のカウンタを「0」に初期化する。なお、紙種毎に設けられたカウンタの値が調整間隔に達しても、その紙種でプリントが行われない限り、制御部10は、濃度調整を行わない。制御部10は、プリントが終了した場合、紙種毎のカウンタの値を保存し、再度プリントが開始された場合に、そのカウンタ値からカウントアップを始める。
制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とについて、紙種に応じた重み付け比率で重み付け平均をとり、その結果を用いて当該紙種に対応する補正カーブを生成する。すなわち、制御部10は、濃度調整に用いる前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、紙種に応じて変化させる。
制御部10は、ジョブの途中でプリント中の紙種に対する濃度調整が許可されている場合には、プリント中の紙種用のカウンタの値が調整間隔以上になった場合に、そのタイミングで当該紙種に対する濃度調整を行う。
一方、制御部10は、ジョブの途中でプリント中の紙種に対する濃度調整が許可されていない場合には、プリント中の紙種用のカウンタの値が調整間隔以上になった場合であっても、当該紙種の用紙に対する連続プリント中は当該紙種に対する濃度調整を禁止し、ジョブ中の同一紙種の連続プリントを続行させる。そして、制御部10は、別のジョブにおいて、その紙種についてのプリントが行われる際に、当該紙種に対する濃度調整を行う。
一方、制御部10は、ジョブの途中でプリント中の紙種に対する濃度調整が許可されていない場合には、プリント中の紙種用のカウンタの値が調整間隔以上になった場合であっても、当該紙種の用紙に対する連続プリント中は当該紙種に対する濃度調整を禁止し、ジョブ中の同一紙種の連続プリントを続行させる。そして、制御部10は、別のジョブにおいて、その紙種についてのプリントが行われる際に、当該紙種に対する濃度調整を行う。
図9に、操作表示部20に表示される出力紙濃度調整設定画面21の例を示す。出力紙濃度調整設定画面21は、A社の普通紙に対する濃度調整について各種設定を行うための画面の例である。出力紙濃度調整設定画面21には、出力紙濃度調整の使用設定領域22、自動調整設定領域23、調整間隔設定領域24、ジョブ中の調整設定領域25が含まれる。
出力紙濃度調整の使用設定領域22は、対象紙種について、出力紙による濃度調整を行うか否かを設定するための領域である。
自動調整設定領域23は、対象紙種について、自動調整を行うか否かを設定するための領域である。自動調整を行うよう設定された場合には、当該紙種用の調整間隔毎に濃度調整が自動で実行される。
調整間隔設定領域24は、対象紙種について、基準調整間隔を設定するための領域である。
ジョブ中の調整設定領域25は、対象紙種について、ジョブ中でも濃度調整を行うか否かを設定するための領域である。ジョブ中の濃度調整を行うよう設定された場合には、ジョブ中でも調整間隔毎に濃度調整が行われる。ジョブ中の濃度調整を行わないよう設定された場合には、調整間隔に達していてもジョブ中には濃度調整は行われず、ジョブの開始時のみ濃度調整が行われる。
自動調整設定領域23は、対象紙種について、自動調整を行うか否かを設定するための領域である。自動調整を行うよう設定された場合には、当該紙種用の調整間隔毎に濃度調整が自動で実行される。
調整間隔設定領域24は、対象紙種について、基準調整間隔を設定するための領域である。
ジョブ中の調整設定領域25は、対象紙種について、ジョブ中でも濃度調整を行うか否かを設定するための領域である。ジョブ中の濃度調整を行うよう設定された場合には、ジョブ中でも調整間隔毎に濃度調整が行われる。ジョブ中の濃度調整を行わないよう設定された場合には、調整間隔に達していてもジョブ中には濃度調整は行われず、ジョブの開始時のみ濃度調整が行われる。
次に、動作について説明する。
図10は、第1の実施の形態の画像形成装置100において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図10は、第1の実施の形態の画像形成装置100において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部10により、給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙されるか否かが判断される(ステップS1)。給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙される場合には(ステップS1;YES)、制御部10により、記憶部70が参照され、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものであるか否かが判断される(ステップS2)。
使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものである場合には(ステップS2;YES)、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かが判断される(ステップS3)。具体的には、制御部10により、テーブル記憶部75に記憶されている紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3から使用される紙種に対応する基準調整間隔が取得される。次に、記憶部70に記憶されている、使用される用紙の製造日に基づいて、用紙が製造されてからの経過時間が算出され、当該算出された経過時間に対応する補正率が、テーブル記憶部75に記憶されている第2経時補正率参照テーブルT4から取得される。そして、制御部10により、経過時間に対応する補正率に基づいて基準調整間隔が補正され、使用される紙種用の調整間隔が算出される。そして、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が、この補正後の調整間隔以上であるか否かが判断される。
使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達している場合には(ステップS3;YES)、制御部10により、第1出力紙濃度調整処理が行われる(ステップS4)。
ここで、図11を参照して、第1出力紙濃度調整処理について説明する。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS11)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS12)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS11)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS12)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
次に、制御部10により、使用される紙種に対応する重み付け比率が、テーブル記憶部75の紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2から取得される(ステップS13)。具体的には、制御部10により、テーブル記憶部75に記憶されている紙種‐基準調整強度対応テーブルT1から使用される紙種に対応する基準調整強度が取得される。次に、記憶部70に記憶されている、使用される用紙の製造日に基づいて、用紙が製造されてからの経過時間が算出され、当該算出された経過時間に対応する補正率が、テーブル記憶部75に記憶されている第1経時補正率参照テーブルT2から取得される。そして、制御部10により、経過時間に対応する補正率に基づいて基準調整強度が補正され、使用される紙種に対応する調整強度(重み付け比率)が算出される。
次に、制御部10により、ステップS13において取得された重み付け比率で、使用される紙種に対する濃度調整が行われる(ステップS14)。具体的には、制御部10により、使用される紙種について、濃度検出結果記憶部74から前回の検出結果と今回の検出結果とが読み出され、ステップS13において取得された重み付け比率で前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け平均が算出され、当該算出された重み付け平均値に基づいて、使用される紙種に対応する補正カーブが生成される。生成された補正カーブは、制御部10により、補正カーブ記憶部72に記憶される。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73の使用される紙種用のカウンタが初期化され(ステップS15)、第1出力紙濃度調整処理が終了する。
図10に戻り、ステップS2において、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものでない場合(ステップS2;NO)、ステップS3において、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達していない場合(ステップS3;NO)、又は、ステップS4の後、制御部10の制御に従って、画像形成部40により、給紙された用紙に対してプリントが実行される(ステップS5)。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタがそれぞれインクリメントされる(ステップS6)。なお、片面印刷の場合には各カウンタの値が「1」だけ増加し、両面印刷の場合には各カウンタの値が「2」だけ増加する。ステップS6の後、ステップS1に戻り、処理が繰り返される。
ステップS1において、給紙部48のいずれの給紙トレイからも給紙されない場合には(ステップS1;NO)、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタの値が保存され(ステップS7)、処理が終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態における画像形成装置100によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
また、紙種や製造後の経過時間に応じて、紙の色合いが異なるため、使用される紙種及び経過時間に応じた重み付け比率で濃度調整を行うことで、より安定した画質を得ることができる。したがって、急激な濃度変化を防止することができるので、印刷物を無駄にせずに済むとともに、印刷のやり直しによる印刷時間の増加を防ぐことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
図12に、第2の実施の形態における画像形成装置200の機能的構成を示す。
第2の実施の形態に示す画像形成装置200において、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成部分については同一の符号を付し、その構成については説明を省略する。また、画像形成部40、リレーユニット50及び濃度センサ60の構成については、図2及び図3を援用して、説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。第2の実施の形態では、環境変化を測る要素として、湿度の変化量を用いる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
図12に、第2の実施の形態における画像形成装置200の機能的構成を示す。
第2の実施の形態に示す画像形成装置200において、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成部分については同一の符号を付し、その構成については説明を省略する。また、画像形成部40、リレーユニット50及び濃度センサ60の構成については、図2及び図3を援用して、説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。第2の実施の形態では、環境変化を測る要素として、湿度の変化量を用いる。
画像形成装置200は、第1の実施の形態における画像形成装置100と同様の構成に加え、さらに、湿度計90を備える。湿度計90は、画像形成装置200が設置された環境下における湿度を測定する。
記憶部70は、さらに、湿度測定結果記憶部76を有する。湿度測定結果記憶部76は、湿度計90による湿度の測定結果を記憶する。調整対象として指定された紙種毎に、当該紙種に対する濃度調整前に測定した湿度が、前回測定した湿度として記憶され、以後、湿度変化量を算出する際の基準湿度とされる。
制御部10は、調整対象として指定された紙種の用紙に対するプリント時に、湿度計90による湿度の測定結果に基づいて、前回の重み付け比率を変化させた時点からの湿度変化量を算出する。制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に用いる、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、湿度変化量に応じて変化させる。
図13に、湿度変化量(%)と、調整強度に対する補正率(%)との関係を示す。ここで、湿度変化量は、使用される紙種についての前回の濃度調整時に測定された基準湿度と、現在の湿度との差分の絶対値とする。図13の関係を示すテーブルが記憶部70に記憶されていてもよいし、湿度変化量に対する演算式の形で記憶部70に記憶されていてもよい。
制御部10は、使用される紙種に対応する調整強度を、湿度変化量に応じた補正率で補正する。図13に示す例では、例えば、湿度変化量が1%の場合、調整強度に対して+10%の補正を行う。
次に、動作について説明する。
図14は、第2の実施の形態の画像形成装置200において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図14は、第2の実施の形態の画像形成装置200において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部10により、給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙されるか否かが判断される(ステップS21)。給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙される場合には(ステップS21;YES)、制御部10により、記憶部70が参照され、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものであるか否かが判断される(ステップS22)。
使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものである場合には(ステップS22;YES)、湿度計90により湿度が測定され(ステップS23)、制御部10により、湿度測定結果が取得される。湿度測定結果は、制御部10により、記憶部70の湿度測定結果記憶部76に記憶される。
次に、制御部10により、湿度測定結果記憶部76に記憶されている湿度履歴に基づいて、使用される紙種についての前回の濃度調整時に測定された基準湿度からの湿度変化量が算出される(ステップS24)。
次に、制御部10により、算出された湿度変化量が予め定められた一定値(例えば、10%)以内であるか否かが判断される(ステップS25)。
湿度変化量が予め定められた一定値以内である場合には(ステップS25;YES)、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かが判断される(ステップS26)。使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かの判断方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS3)と同様である。
使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達している場合(ステップS26;YES)、又は、ステップS25において、湿度変化量が予め定められた一定値を超えている場合には(ステップS25;NO)、制御部10により、第2出力紙濃度調整処理が行われる(ステップS27)。
ここで、図15を参照して、第2出力紙濃度調整処理について説明する。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS31)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS32)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS31)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS32)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
次に、制御部10により、使用される紙種に対応する重み付け比率が、テーブル記憶部75の紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2から取得される(ステップS33)。使用される紙種に対応する重み付け比率の取得方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS13)と同様である。
次に、制御部10により、ステップS24で算出された湿度変化量に応じて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される(ステップS34)。具体的には、制御部10により、記憶部70から「湿度変化量」に対応する「調整強度に対する補正率」が取得され(図13参照)、取得された「調整強度に対する補正率」に基づいて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される。
次に、制御部10により、ステップS34において補正された重み付け比率で、使用される紙種に対する濃度調整が行われる(ステップS35)。具体的には、制御部10により、使用される紙種について、濃度検出結果記憶部74から前回の検出結果と今回の検出結果とが読み出され、ステップS34において補正された重み付け比率で前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け平均が算出され、当該算出された重み付け平均値に基づいて、使用される紙種に対応する補正カーブが生成される。生成された補正カーブは、制御部10により、補正カーブ記憶部72に記憶される。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73の使用される紙種用のカウンタが初期化され(ステップS36)、第2出力紙濃度調整処理が終了する。
図14に戻り、ステップS22において、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものでない場合(ステップS22;NO)、ステップS26において、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達していない場合(ステップS26;NO)、又は、ステップS27の後、制御部10の制御に従って、画像形成部40により、給紙された用紙に対してプリントが実行される(ステップS28)。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタがそれぞれインクリメントされる(ステップS29)。そして、ステップS21に戻り、処理が繰り返される。
ステップS21において、給紙部48のいずれの給紙トレイからも給紙されない場合には(ステップS21;NO)、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタの値が保存され(ステップS30)、処理が終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態における画像形成装置200によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種及び湿度変化量に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。したがって、どのような湿度環境下においても、安定した画質を得ることができる。
また、湿度変化量に応じて重み付け比率を変化させるので、湿度が安定した場所に用紙を保管する手間を省くことができる。
また、第2の実施の形態では、湿度変化量がある一定値を超えた場合には、紙種毎のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かにかかわらず、濃度調整を行うので、補正タイミングを待つことなく、環境変化に応じて、重み付け比率を動的に変更することができる。
なお、第2の実施の形態では、紙種及び湿度変化量に応じて重み付け比率を変化させる場合について説明したが、湿度変化量のみに応じて重み付け比率を変化させることとしてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
記憶部70のカウンタ値記憶部73は、さらに、画像形成部40による全ての紙種についてのプリント数(総プリント数)をカウントするライフカウンタの値を記憶する。片面印刷の場合には1枚の出力で「1」だけカウンタ値が増加し、両面印刷の場合には1枚の出力で「2」だけカウンタ値が増加する。ライフカウンタは、機器の状態を測る要素として用いられる。
制御部10は、ライフカウンタにより、画像形成部40による全ての紙種についてのプリント数をカウントする。ライフカウンタの値は、紙種毎のカウンタの値とは異なり、濃度調整が行われても初期化されない。制御部10は、プリントが終了した場合、ライフカウンタの値を保存し、再度プリントが開始された場合に、そのカウンタ値からカウントアップを始める。
制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に用いる、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、ライフカウンタ値に応じて変化させる。
図16に、ライフカウンタ値と、調整強度に対する補正率(%)との関係を示す。この関係を示すテーブルが記憶部70に記憶されていてもよいし、ライフカウンタ値に対する演算式の形で記憶部70に記憶されていてもよい。ライフカウンタ値が増加すると、機器の劣化により、濃度センサ60の誤差が大きくなってしまう。そこで、ライフカウンタ値の増加に伴って、補正率を負の方向に大きくすることで、前回のセンサ電圧値の比率を上げ、誤差の影響を軽減させる。
制御部10は、使用される紙種に対応する調整強度を、ライフカウンタ値に応じた補正率で補正する。図16に示す例では、例えば、ライフカウンタ値が50000の場合、調整強度に対して−5%の補正を行う。
次に、動作について説明する。
図17は、第3の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図17は、第3の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部10により、給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙されるか否かが判断される(ステップS41)。給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙される場合には(ステップS41;YES)、制御部10により、記憶部70が参照され、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものであるか否かが判断される(ステップS42)。
使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものである場合には(ステップS42;YES)、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かが判断される(ステップS43)。使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かの判断方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS3)と同様である。
使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達している場合には(ステップS43;YES)、制御部10により、第3出力紙濃度調整処理が行われる(ステップS44)。
ここで、図18を参照して、第3出力紙濃度調整処理について説明する。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS51)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS52)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS51)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS52)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
次に、制御部10により、使用される紙種に対応する重み付け比率が、テーブル記憶部75の紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2から取得される(ステップS53)。使用される紙種に対応する重み付け比率の取得方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS13)と同様である。
次に、制御部10により、ライフカウンタ値に応じて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される(ステップS54)。具体的には、制御部10により、カウンタ値記憶部73からライフカウンタ値が取得され、記憶部70から「ライフカウンタ値」に対応する「調整強度に対する補正率」が取得され(図16参照)、取得された「調整強度に対する補正率」に基づいて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される。
次に、制御部10により、ステップS54において補正された重み付け比率で、使用される紙種に対する濃度調整が行われる(ステップS55)。具体的には、制御部10により、使用される紙種について、濃度検出結果記憶部74から前回の検出結果と今回の検出結果とが読み出され、ステップS54において補正された重み付け比率で前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け平均が算出され、当該算出された重み付け平均値に基づいて、使用される紙種に対応する補正カーブが生成される。生成された補正カーブは、制御部10により、補正カーブ記憶部72に記憶される。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73の使用される紙種用のカウンタが初期化され(ステップS56)、第3出力紙濃度調整処理が終了する。
図17に戻り、ステップS42において、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものでない場合(ステップS42;NO)、ステップS43において、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達していない場合(ステップS43;NO)、又は、ステップS44の後、制御部10の制御に従って、画像形成部40により、給紙された用紙に対してプリントが実行される(ステップS45)。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されているライフカウンタがインクリメントされ(ステップS46)、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタがそれぞれインクリメントされる(ステップS47)。そして、ステップS41に戻り、処理が繰り返される。
ステップS41において、給紙部48のいずれの給紙トレイからも給紙されない場合には(ステップS41;NO)、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されているライフカウンタの値及び全ての紙種用のカウンタの値が保存され(ステップS48,S49)、処理が終了する。
以上説明したように、第3の実施の形態における画像形成装置によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種及びライフカウンタ値に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。
また、ライフカウンタを用いることにより、機器の劣化を常に考慮することができる。機器の劣化に応じて、濃度調整の前後で画質に与える影響を軽減させるので、大量印刷において、より安定した画質を得ることができる。このため、急激な濃度変化を防止することができるので、印刷物を無駄にせずに済むとともに、印刷のやり直しによる印刷時間の増加を防ぐことができる。
なお、第3の実施の形態では、紙種及びライフカウンタ値に応じて重み付け比率を変化させる場合について説明したが、ライフカウンタ値のみに応じて重み付け比率を変化させることとしてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に用いる、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、当該紙種用のカウンタの値に応じて変化させる。
図19に、紙種毎に設けられたカウンタの値と、調整強度に対する補正率(%)との関係を示す。この関係を示すテーブルが記憶部70に記憶されていてもよいし、紙種毎のカウンタ値に対する演算式の形で記憶部70に記憶されていてもよい。
制御部10は、使用される紙種に対応する調整強度を、使用される紙種用のカウンタの値に応じた補正率で補正する。図19に示す例では、例えば、使用される紙種用のカウンタの値が1000の場合、調整強度に対して+10%の補正を行う。
次に、動作について説明する。
図20は、第4の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図20は、第4の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部10により、給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙されるか否かが判断される(ステップS61)。給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙される場合には(ステップS61;YES)、制御部10により、記憶部70が参照され、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものであるか否かが判断される(ステップS62)。
使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものである場合には(ステップS62;YES)、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かが判断される(ステップS63)。使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かの判断方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS3)と同様である。
使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達している場合には(ステップS63;YES)、制御部10により、第4出力紙濃度調整処理が行われる(ステップS64)。
ここで、図21を参照して、第4出力紙濃度調整処理について説明する。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS71)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS72)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS71)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS72)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
次に、制御部10により、使用される紙種に対応する重み付け比率が、テーブル記憶部75の紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2から取得される(ステップS73)。使用される紙種に対応する重み付け比率の取得方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS13)と同様である。
次に、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値に応じて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される(ステップS74)。具体的には、制御部10により、カウンタ値記憶部73から使用される紙種用のカウンタの値が取得され、記憶部70から「使用される紙種用のカウンタの値」に対応する「調整強度に対する補正率」が取得され(図19参照)、取得された「調整強度に対する補正率」に基づいて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される。
次に、制御部10により、ステップS74において補正された重み付け比率で、使用される紙種に対する濃度調整が行われる(ステップS75)。具体的には、制御部10により、使用される紙種について、濃度検出結果記憶部74から前回の検出結果と今回の検出結果とが読み出され、ステップS74において補正された重み付け比率で前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け平均が算出され、当該算出された重み付け平均値に基づいて、使用される紙種に対応する補正カーブが生成される。生成された補正カーブは、制御部10により、補正カーブ記憶部72に記憶される。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73の使用される紙種用のカウンタが初期化され(ステップS76)、第4出力紙濃度調整処理が終了する。
図20に戻り、ステップS62において、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものでない場合(ステップS62;NO)、ステップS63において、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達していない場合(ステップS63;NO)、又は、ステップS64の後、制御部10の制御に従って、画像形成部40により、給紙された用紙に対してプリントが実行される(ステップS65)。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタがそれぞれインクリメントされる(ステップS66)。そして、ステップS61に戻り、処理が繰り返される。
ステップS61において、給紙部48のいずれの給紙トレイからも給紙されない場合には(ステップS61;NO)、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタの値が保存され(ステップS67)、処理が終了する。
以上説明したように、第4の実施の形態における画像形成装置によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種及び使用される紙種用のカウンタの値に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。したがって、急激な濃度変化を防止し、より安定した画質を得ることができる。
また、紙種毎に設けられたカウンタの値に基づいて補正のタイミングを判断しているため、使用される紙種のみに補正を行うことができる。そのため、ジョブを無駄に止めることなく、濃度調整を行うことができる。
なお、第4の実施の形態では、紙種及び使用される紙種用のカウンタの値に応じて重み付け比率を変化させる場合について説明したが、使用される紙種用のカウンタの値のみに応じて重み付け比率を変化させることとしてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、本発明を適用した第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第5の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
次に、本発明を適用した第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に示した画像形成装置100と同一の構成であるため、図1〜図3を援用して、説明を省略する。以下、第5の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に用いる、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、当該紙種用の調整間隔に応じて変化させる。
図22に、調整間隔と、調整強度に対する補正率(%)との関係を示す。この関係を示すテーブルが記憶部70に記憶されていてもよいし、調整間隔に対する演算式の形で記憶部70に記憶されていてもよい。
制御部10は、使用される紙種に対応する調整強度を、使用される紙種用の調整間隔に応じた補正率で補正する。図22に示す例では、例えば、使用される紙種用の調整間隔が2000の場合、調整強度に対して+10%の補正を行う。
次に、動作について説明する。
図23は、第5の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図23は、第5の実施の形態の画像形成装置において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部10のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部10により、給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙されるか否かが判断される(ステップS81)。給紙部48のいずれかの給紙トレイから給紙される場合には(ステップS81;YES)、制御部10により、記憶部70が参照され、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものであるか否かが判断される(ステップS82)。
使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものである場合には(ステップS82;YES)、制御部10により、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かが判断される(ステップS83)。使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達しているか否かの判断方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS3)と同様である。
使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達している場合には(ステップS83;YES)、制御部10により、第5出力紙濃度調整処理が行われる(ステップS84)。
ここで、図24を参照して、第5出力紙濃度調整処理について説明する。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS91)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS92)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
まず、制御部10により、階調パターン画像記憶部71から階調パターン画像が読み出され、画像形成部40が制御され、読み出された階調パターン画像が使用される紙種の用紙上にプリントされる(ステップS91)。そして、制御部10により、濃度センサ60から出力される電圧値に基づいて、用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度が検出される(ステップS92)。検出された各パッチの濃度の検出結果(今回の検出結果)は、制御部10により、記憶部70の濃度検出結果記憶部74に記憶される。
次に、制御部10により、使用される紙種に対応する重み付け比率が、テーブル記憶部75の紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2から取得される(ステップS93)。使用される紙種に対応する重み付け比率の取得方法は、第1の実施の形態における処理(ステップS13)と同様である。
次に、制御部10により、使用される紙種用の調整間隔に応じて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される(ステップS94)。具体的には、制御部10により、記憶部70から「使用される紙種用の調整間隔」に対応する「調整強度に対する補正率」が取得され(図22参照)、取得された「調整強度に対する補正率」に基づいて、使用される紙種に対応する重み付け比率が補正される。
次に、制御部10により、ステップS94において補正された重み付け比率で、使用される紙種に対する濃度調整が行われる(ステップS95)。具体的には、制御部10により、使用される紙種について、濃度検出結果記憶部74から前回の検出結果と今回の検出結果とが読み出され、ステップS94において補正された重み付け比率で前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け平均が算出され、当該算出された重み付け平均値に基づいて、使用される紙種に対応する補正カーブが生成される。生成された補正カーブは、制御部10により、補正カーブ記憶部72に記憶される。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73の使用される紙種用のカウンタが初期化され(ステップS96)、第5出力紙濃度調整処理が終了する。
図23に戻り、ステップS82において、使用される給紙トレイが調整対象として指定されている紙種のものでない場合(ステップS82;NO)、ステップS83において、使用される紙種用のカウンタの値が補正タイミングに達していない場合(ステップS83;NO)、又は、ステップS84の後、制御部10の制御に従って、画像形成部40により、給紙された用紙に対してプリントが実行される(ステップS85)。
次に、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタがそれぞれインクリメントされる(ステップS86)。そして、ステップS81に戻り、処理が繰り返される。
ステップS81において、給紙部48のいずれの給紙トレイからも給紙されない場合には(ステップS81;NO)、制御部10により、カウンタ値記憶部73に記憶されている全ての紙種用のカウンタの値が保存され(ステップS87)、処理が終了する。
以上説明したように、第5の実施の形態における画像形成装置によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種及び調整間隔に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。したがって、急激な濃度変化を防止し、より安定した画質を得ることができる。
なお、第5の実施の形態では、紙種及び調整間隔に応じて重み付け比率を変化させる場合について説明したが、調整間隔のみに応じて重み付け比率を変化させることとしてもよい。
[第6の実施の形態]
次に、本発明を適用した第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態における画像形成装置は、第2の実施の形態に示した画像形成装置200と同一の構成であるため、図12、図2及び図3を援用して、説明を省略する。以下、第6の実施の形態に特徴的な構成について説明する。
次に、本発明を適用した第6の実施の形態について説明する。
第6の実施の形態における画像形成装置は、第2の実施の形態に示した画像形成装置200と同一の構成であるため、図12、図2及び図3を援用して、説明を省略する。以下、第6の実施の形態に特徴的な構成について説明する。
第6の実施の形態では、重み付け比率を変化させる要素として、紙種、湿度変化量、ライフカウンタ値、紙種毎のカウンタ値及び調整間隔を用いる。制御部10は、これらを総合的に判断して、最終的な濃度調整の重み付け比率を決定する。
記憶部70のカウンタ値記憶部73は、さらに、画像形成部40における全ての紙種についてのプリント数(総プリント数)をカウントするライフカウンタの値を記憶する。
記憶部70には、湿度変化量(%)と、調整強度に対する補正率(%)との関係(図13参照)、ライフカウンタ値と、調整強度に対する補正率(%)との関係(図16参照)、紙種毎に設けられたカウンタの値と、調整強度に対する補正率(%)との関係(図19参照)、調整間隔と、調整強度に対する補正率(%)との関係(図22参照)が記憶されている。
制御部10は、階調パターン画像記憶部71に記憶されている階調パターン画像を読み出し、画像形成部40を制御して読み出された階調パターン画像を用紙上にプリントさせ、当該用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を濃度センサ60により検出し、当該検出された前回の検出結果及び今回の検出結果に基づいて、画像形成部40の濃度調整を行う。
制御部10は、調整対象として指定された紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、その後、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が予め定められた調整間隔以上になった場合に当該紙種に対する濃度調整を行うとともに、当該紙種用のカウンタを「0」に初期化する。
制御部10は、調整対象として指定された紙種に対する濃度調整を行う際に、当該紙種についての濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とについて、紙種、湿度変化量、ライフカウンタ値、紙種毎のカウンタ値及び調整間隔に応じた重み付け比率で重み付け平均をとり、その結果を用いて当該紙種に対応する補正カーブを生成する。すなわち、制御部10は、濃度調整に用いる前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を、紙種、湿度変化量、ライフカウンタ値、紙種毎のカウンタ値及び調整間隔に応じて変化させる。
制御部10は、紙種‐基準調整強度対応テーブルT1及び第1経時補正率参照テーブルT2を参照して、紙種毎に予め定められている基準調整強度を、経過時間に対応する補正率に基づいて補正し、使用される紙種に対応する調整強度を求める。
制御部10は、湿度計90による湿度の測定結果に基づいて、前回の重み付け比率を変化させた時点からの湿度変化量を算出し、記憶部70から「湿度変化量」に対応する「調整強度に対する補正率」(以下、「湿度変化量による補正率」という。)を取得する(図13参照)。
制御部10は、記憶部70から「ライフカウンタ値」に対応する「調整強度に対する補正率」(以下、「ライフカウンタ値による補正率」という。)を取得する(図16参照)。
制御部10は、記憶部70から「使用される紙種用のカウンタの値」に対応する「調整強度に対する補正率」(以下、「紙種用カウンタ値による補正率」という。)を取得する(図19参照)。
制御部10は、紙種‐基準調整間隔対応テーブルT3及び第2経時補正率参照テーブルT4を参照して、紙種毎に予め定められている基準調整間隔を、経過時間に対応する補正率に基づいて補正し、使用される紙種用の調整間隔を求める。制御部10は、記憶部70から「使用される紙種用の調整間隔」に対応する「調整強度に対する補正率」(以下、「調整間隔による補正率」という。)を取得する(図22参照)。
制御部10は、以下の式により、補正後の調整強度を算出する。
補正後の調整強度=(使用される紙種に対応する調整強度)×
[1+{(湿度変化量による補正率)+(ライフカウンタ値による補正率)
+(紙種用カウンタ値による補正率)+(調整間隔による補正率)}/100]
補正後の調整強度=(使用される紙種に対応する調整強度)×
[1+{(湿度変化量による補正率)+(ライフカウンタ値による補正率)
+(紙種用カウンタ値による補正率)+(調整間隔による補正率)}/100]
なお、湿度変化量、ライフカウンタ値、使用される紙種用のカウンタの値又は使用される紙種用の調整間隔のうち、重み付け比率の変更の要素として用いないものがある場合には、その用いない要素による補正率は0として計算する。また、重み付け比率の変更の要素として紙種を用いない場合には、上記式において、「使用される紙種に対応する調整強度」を予め定められた値(例えば「5」等)とすればよい。
例えば、紙種が「A社カラー紙」、用紙が製造されてからの経過時間が「3か月以内」、湿度変化量が「5%」、ライフカウンタ値が「500000」、A社カラー紙用のカウンタ値が「1000」である場合、基準調整強度が「6」、基準調整間隔が「5000」であるから、補正後の調整強度は以下のように算出される。
補正後の調整強度=6×[1+{(+50)+(−50)+(+10)+(+25)}/100]
=6×(1+0.35)
=8.1
この場合、制御部10は、濃度センサ60による前回の検出結果を19%、今回の検出結果を81%の重み付け比率で重み付け平均をとり、この結果に基づいて補正カーブを生成する。
補正後の調整強度=6×[1+{(+50)+(−50)+(+10)+(+25)}/100]
=6×(1+0.35)
=8.1
この場合、制御部10は、濃度センサ60による前回の検出結果を19%、今回の検出結果を81%の重み付け比率で重み付け平均をとり、この結果に基づいて補正カーブを生成する。
以上説明したように、第6の実施の形態における画像形成装置によれば、濃度センサ60による前回の検出結果と今回の検出結果とを用いた濃度調整において、紙種、湿度変化量、ライフカウンタ値、使用される紙種用のカウンタの値及び使用される紙種用の調整間隔に応じて重み付け比率を変化させるので、最適な比率で濃度調整を行うことができる。したがって、急激な濃度変化を防止し、より安定した画質を得ることができる。
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成装置の例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
10 制御部
20 操作表示部
30 画像読取部
40 画像形成部
50 リレーユニット
60 濃度センサ
70 記憶部
71 階調パターン画像記憶部
72 補正カーブ記憶部
73 カウンタ値記憶部
74 濃度検出結果記憶部
75 テーブル記憶部
76 湿度測定結果記憶部
80 通信部
90 湿度計
100 画像形成装置
200 画像形成装置
N ネットワーク
T1 紙種‐基準調整強度対応テーブル
T2 第1経時補正率参照テーブル
T3 紙種‐基準調整間隔対応テーブル
T4 第2経時補正率参照テーブル
20 操作表示部
30 画像読取部
40 画像形成部
50 リレーユニット
60 濃度センサ
70 記憶部
71 階調パターン画像記憶部
72 補正カーブ記憶部
73 カウンタ値記憶部
74 濃度検出結果記憶部
75 テーブル記憶部
76 湿度測定結果記憶部
80 通信部
90 湿度計
100 画像形成装置
200 画像形成装置
N ネットワーク
T1 紙種‐基準調整強度対応テーブル
T2 第1経時補正率参照テーブル
T3 紙種‐基準調整間隔対応テーブル
T4 第2経時補正率参照テーブル
Claims (6)
- 画像形成部を制御して複数の異なる濃度のパッチを含む階調パターン画像を用紙上にプリントさせ、当該用紙上にプリントされた階調パターン画像に含まれる各パッチの濃度を濃度センサにより検出し、当該検出された前回の検出結果及び今回の検出結果に基づいて、前記画像形成部の濃度調整を行う画像形成装置であって、
調整対象となる一又は複数の紙種を指定するための操作部と、
前記指定された紙種毎に設けられたカウンタの値を記憶する記憶部と、
前記指定された紙種毎に、当該紙種の用紙に対するプリント開始時から当該紙種用のカウンタにより当該紙種を含む全ての紙種についてのプリント数をカウントし、その後、当該紙種の用紙に対するプリント時に当該紙種用のカウンタの値が予め定められた調整間隔以上になった場合に当該紙種に対する濃度調整を行うとともに、当該紙種用のカウンタを初期化する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記濃度調整に用いる前回の検出結果と今回の検出結果との重み付け比率を変化させる画像形成装置。 - 前記制御部は、前記紙種に応じて前記重み付け比率を変化させる、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 湿度を測定する湿度測定部と、
前記測定された湿度を記憶する湿度記憶部と、
を備え、
前記制御部は、前回の前記重み付け比率を変化させた時点からの湿度変化量を算出し、当該算出された湿度変化量に応じて前記重み付け比率を変化させる、
請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成部による総プリント数を記憶する総プリント数記憶部を備え、
前記制御部は、前記総プリント数に応じて前記重み付け比率を変化させる、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記紙種毎に設けられたカウンタの値に応じて当該紙種に対する濃度調整に用いる重み付け比率を変化させる、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記調整間隔に応じて前記重み付け比率を変化させる、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017019201A (ja) * | 2015-07-10 | 2017-01-26 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置及び画像形成制御方法 |
JP2019159161A (ja) * | 2018-03-14 | 2019-09-19 | 株式会社リコー | 画像形成装置および画像形成方法 |
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-
2010
- 2010-06-24 JP JP2010143252A patent/JP2012008292A/ja active Pending
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