JP2015055733A - 画像形成装置、画像形成システムおよびキャリブレーション方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよびキャリブレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 経済性が良好で、オペレータの負担も軽減でき、かつキャリブレーション精度を向上させることができる装置、システムおよび方法を提供する。【解決手段】 画像形成装置は、キャリブレーションを実行可能な装置とされ、少なくとも2つの方法により形成された各画像の画像出力特性を検出する少なくとも2つの検出手段90、91と、検出手段90により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータを算出する算出手段92と、算出手段92により算出された補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に検出手段91により検出された画像出力特性の検出結果を、基準検出データとして記憶する記憶手段93と、検出手段91により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と記憶手段93に記憶された基準検出データとを用いて補正パラメータを補正する補正手段94とを含む。【選択図】 図31

Description

本発明は、キャリブレーションを実行可能な画像形成装置、画像形成システムおよびそのキャリブレーション方法に関する。
カラープリンタやMFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置が長時間使用され続けると、用紙に形成される画像濃度の変化に伴い、色データと出力色の対応関係が変化してしまうことがある。そこで、キャリブレーションと呼ばれる補正処理を実施し、適切な出力色になるように補正している。
キャリブレーションとしては、濃度が一様なパッチ画像を用紙等に形成し、パッチ画像の濃度を測定して目標値と比較し、比較結果に基づき、画像を形成するための各種条件や出力ガンマ変換特性を調整する技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。この技術では、用紙のほか、感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体も、パッチ画像を形成するために用いられている。また、所望の記録媒体についてのキャリブレーションを他の種類の記録媒体を用いて実行する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
従来の用紙にパッチ画像を形成し、スキャナや測色計で測定して各種条件等を調整する技術では、キャリブレーション直後は比較的高精度で出力特性を補正することができる。しかしながら、高精度に色出力を管理するためには、頻繁に用紙への画像形成やスキャナ等による測定を実施しなければならず、経済性が悪く、オペレータに負担がかかるという問題があった。
感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体上にパッチ画像を形成し、トナー量を検出することにより濃度を測定する技術では、作像エンジンの出力濃度変動を比較的容易に補正することができる。しかしながら、画像形成条件によっては、中間転写ベルト以降の定着ユニット等でばらつきが生じる場合があり、キャリブレーション精度が低いという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、キャリブレーションを実行可能な画像形成装置であって、少なくとも2つの方法により形成された各画像の画像出力特性を検出する少なくとも2つの検出手段と、少なくとも2つの検出手段のうちの第1検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータを算出する算出手段と、算出手段により算出された補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に少なくとも2つの検出手段のうちの第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果を、基準検出データとして記憶する記憶手段と、第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づきキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と記憶手段に記憶された基準検出データとを用いて、補正パラメータを補正する補正手段とを含む、画像形成装置が提供される。
本発明によれば、経済性が良好となり、オペレータの負担も軽減でき、かつキャリブレーション精度を向上させることができる。
本実施形態の画像形成装置の全体構成図。 第1画像データ処理装置の機能ブロック図。 第2画像データ処理装置の機能ブロック図。 プロッタ装置の一例としてのカラープリンタの構成例を示した図。 プロッタ装置の制御部の構成およびその制御部により制御される装置を例示した図。 中間転写ベルト上に形成されるパターンブロックの一例を示した図。 画像形成部の配置構成を例示した図。 中間転写ベルトの振動やうねりを防止するための構成を説明する図。 制御部において画像濃度を検出する処理の流れを例示したフローチャート。 用紙上に形成されるパターンの一例を示した図。 ACCにおけるエンジンRawγ特性の算出方法について説明する図。 ACCターゲットの算出方法について説明する図。 高濃度部の補正を説明する図。 ベースγ制御点の算出方法について説明する図。 γテーブルの作成方法について説明する図。 IBACCパターン基準読取値の三次スプライン補間を説明する図。 IBACCパターン基準読取参照点の算出方法について説明する図。 パターン読取値変動特性の算出方法について説明する図。 逆引エンジンRawγ読取参照点の算出方法について説明する図。 逆引エンジンRawγ出力参照点の算出方法について説明する図。 逆引エンジンRawγ特性の算出方法について説明する図。 パターン読取変動値の算出方法について説明する図。 予測エンジンRawγ特性の算出方法について説明する図。 IBACC検出値からエンジンRawγ特性の変動予測について説明する図。 仮想ベースγ制御点の算出方法について説明する図。 制御点差分データの算出方法について説明する図。 出力特性合成用γ制御点の算出方法について説明する図。 ACCによるベースγ特性を説明する図。 γ特性合成について説明する図。 キャリブレーション対象の差分履歴情報を例示した図。 本実施形態の画像形成装置の構成例を示した図。
図1は、本実施形態の画像形成装置の全体構成図である。画像形成装置は、図1に示す各装置を、1つの装置内に備えている。しかしながら、これらの各装置は、複数の装置内に分散して設けられていてもよく、この場合、画像形成システムとして提供することができる。なお、複数の装置内に分散して設けられる場合、複数の装置は、ケーブルやネットワークにより互いに通信可能に接続される。
この画像形成装置は、電話回線10を介してファックス装置11と接続され、ネットワーク12を介してPC13と接続されている。ファックス装置11は、この画像形成装置やPC13との間でファックス送受信を行う。PC13は、画像形成装置に対して印刷データを送信して印刷を実行させる。ここでは、画像形成装置は、ファックス装置11とPC13とに接続されているが、サーバ等のその他の機器と接続されていてもよい。また、他の画像形成装置と接続されていてもよい。
画像形成装置は、読取装置20、第1画像データ処理装置21、バス制御装置22、第2画像データ処理装置23、HDD24、CPU25、メモリ26、プロッタI/F27、プロッタ装置28を備えている。また、画像形成装置は、操作表示装置29、回線I/F30、外部装置I/F31、SB(South Bridge)32、ROM33、拡張バス34を備えている。
読取装置20は、スキャナであり、光を出射する光源、ミラー、そのミラーにより反射された光を入射させ、電気信号に変換するCCD光電変換素子からなるラインセンサを備えている。また、読取装置20は、ラインセンサにより変換された電気信号をデジタル画像データに変換するA/Dコンバータ、それらを駆動する駆動回路を備えている。この読取装置20は、セットされた原稿等をスキャンし、得られた原稿等の濃淡情報から、例えばRGB各10ビットのデジタル画像データを生成して出力する。
第1画像データ処理装置21は、読取装置20から出力されたRGB各10ビットのデジタル画像データに対し、予め定めた特性に統一するための処理、例えば各色8ビットに変換する処理を施して出力する。バス制御装置22は、画像形成装置内で必要な画像データや制御コマンド等の各種データのやり取りを行うデータバスの制御装置である。バス制御装置22は、複数種のバス規格間のブリッジ機能も有する。第2画像データ処理装置23は、第1画像データ処理装置21により予め定めた特性に統一された画像データとそれに付帯する付帯情報に対し、ユーザから指定された出力先に適した画像処理を施して出力する。第1画像データ処理装置21および第2画像データ処理装置23が備える詳細な機能構成については後述する。
HDD24は、主に、画像データおよびその付帯情報を記憶する。付帯情報は、例えば、デコードされた像域分離信号である。CPU25は、画像形成装置全体を制御する。メモリ26は、CPU25が画像形成装置の制御を行う際に使用するプログラムやデータを一時的に記憶する。プロッタI/F27は、CPU25により送られてくる画像データをプロッタ装置28の専用I/Fに出力するバスブリッジ処理を行う。プロッタ装置28は、画像データを受け取ると、例えば、レーザ光を用いた電子写真プロセスを使用し、受け取った画像データを用紙に印刷出力する。
操作表示装置29は、画像形成装置とユーザのインタフェースを行い、表示装置とキースイッチとから構成される。表示装置は、各種状態や操作方法等を表示し、キースイッチは、ユーザからの入力を受け付ける。回線I/F30は、電話回線10を介してファックス装置11と画像データのやりとりを行う。外部装置I/F31は、PC13等の外部装置と各種データのやりとりを行う。
SB32は、ROM33と拡張バス34との間をブリッジ(橋渡し)する。ROM33は、画像形成装置の制御を行うプログラムや画像形成装置を起動するためのブートプログラム等を記憶する。拡張バス34は、CPU25と、操作表示装置29、回線I/F30、外部装置I/F31、SB32とを接続する。
図2を参照して、第1画像データ処理装置21の機能構成について説明する。第1画像データ処理装置21は、スキャナ補正処理部40、γ変換部41、フィルタ処理部42、色変換部43、像域分離部44、分離デコード部45、変倍処理部46を含んで構成される。スキャナ補正処理部40は、読取装置20から出力された画像データに対し、シェーディング補正等の読取装置20の機構上発生する読み取りムラ等を補正する。
γ変換部41は、読取装置20から出力された画像データのγ特性を、予め定めた特性になるように変換する。γ特性は、読取装置20が固有にもつγ値で、2.2等の値である。フィルタ処理部42は、画像データの鮮鋭性を予め定めた特性に統一する。具体的には、基準チャートをスキャンしたとき、線数毎に対して、設定された画質モード毎に予め定めたMTF(Modulation Transfer Function)特性値になるように変換する。MTF特性値は、スキャン対象物のコントラストをどの程度忠実に再現できるかを周波数特性で表現したものである。また、モアレを防止するため、読み取り画像の周波数特性を変えて、画像をくっきり滑らかにする。この処理は、像域分離部44により生成された像域分離信号に基づくパラメータを用いて行われる。
色変換部43は、一般に知られているsRGBやopRGB等の予め定めた特性のRGB画像データ値に変換する。像域分離部44は、その画像の特徴的な領域の抽出を行う。この像域分離部44は、例えば一般的な印刷により形成されている網点部の抽出、文字等のエッジ部の抽出、その画像データの有彩、無彩の判定、背景画像が白であるかの白背景の判定等を行う。そして、像域分離部44は、その処理結果から像域分離信号を生成し、フィルタ処理部42および分離デコード部45へその像域分離信号を入力する。
分離デコード部45は、設定された画質モードに応じて、黒文字や色文字、白地や非白地等の属性情報にデコードして変倍処理部46へ出力する。変倍処理部46は、画像データのサイズ(解像度)を、プロッタ装置28の再現性能に従ってサイズ変換を行う。
図3を参照して、第2画像データ処理装置23の機能構成について説明する。第2画像データ処理装置23は、フィルタ処理部50、色変換部51、パターン発生部52、変倍処理部53、γ補正部54、階調処理部55を含んで構成されている。フィルタ処理部50は、設定された画質モードに応じてデコードされた像域分離信号に従って、画像データに対して鮮鋭化処理または平滑化処理を行う。例えば、文字原稿モードでは、文字をはっきり、くっきりさせるために鮮鋭化処理を行い、写真モードでは、滑らかに階調性を表現するために平滑化処理を行う。
色変換部51は、変換されたRGB画像データ値を、プロッタ装置28用の色空間であるCMYK画像データ値に変換する。また、色変換部51は、設定された画質モードに応じてデコードされた像域分離信号に従って最適な色調整を行う。パターン発生部52は、予め設定されたキャリブレーション用の読み取り画像、すなわち読み取りパターンを出力する。
変倍処理部53は、画像データのサイズを、プロッタ装置28の再現性能に従ってサイズ変換を行う。γ補正部54は、予めCPU25により設定された配信用のγテーブルを用いてγ値の補正を行う。階調処理部55は、指定されたスキャナ配信にて送受信される階調処理能力に従った階調数変換処理を行う。
図4を参照して、プロッタ装置28の一例として、カラープリンタの構成を簡単に説明する。カラープリンタは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)という各色に色分解された画像を形成するための各色に対応した感光体ドラム60を並設したタンデム構造を有する電子写真方式のプリンタとされている。
各感光体ドラム60の周囲には、感光体ドラム60の回転に従って画像形成処理を行うための帯電装置61、現像装置62、一次転写ローラ63、クリーニング装置64が配置されている。また、各感光体ドラム60の周囲には、図示しない除電装置も配置されている。各感光体ドラム60は、帯電装置61により帯電された後、光走査装置65により書込が行われる。
光走査装置65は、光源、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、ミラー、回転多面鏡等を備え、各色に対応した書き込み光を、各感光体ドラム60に向けて出射させる。現像装置62は、書き込み光により各感光体ドラム60の表面に形成された静電潜像に各色のトナーを付着させ、現像を行う。一次転写ローラ63は、中間転写ベルト66に、現像により形成された各感光体ドラム60上のトナー像を転写させる。クリーニング装置64は、転写後に各感光体ドラム60上に残ったトナーを除去し、除電装置は、各感光体ドラム60を除電する。
カラープリンタは、二次転写ローラ67、クリーニング装置68、二次転写バックアップローラ69、クリーニングバックアップローラ70、テンションローラ71を備えている。二次転写バックアップローラ69、クリーニングバックアップローラ70およびテンションローラ71には、中間転写ベルト66が掛け回される。中間転写ベルト66は、二次転写バックアップローラ69と二次転写ローラ67とによって挟持され、二次転写ニップを構成する。中間転写ベルト66に転写されたトナー像は、この二次転写ニップにより用紙に転写される。
転写後に中間転写ベルト66上に残ったトナーは、クリーニング装置68により除去される。クリーニングバックアップローラ70およびテンションローラ71は、中間転写ベルト66に対する張力付勢手段としても機能する。このため、これらのローラには、バネ等の付勢手段が設けられている。
カラープリンタは、さらに、シート給送装置72、給送ローラ73、レジストローラ対74、図示しないセンサ、定着装置75、排紙ローラ76、排紙トレイ、各色のトナーボトル77を備えている。
シート給送装置72は、用紙を積載した給紙カセットを有する。給送ローラ73は、シート給送装置72に設けられ、用紙の上面に当接し、一方に回転することにより用紙を1枚ずつ供給する。レジストローラ対74は、シート給送装置72から給送ローラ73によって供給された用紙を、トナー像を転写するタイミングに合わせた所定のタイミングで二次転写ニップへ向けて搬送する。図示しないセンサは、用紙の先端がレジストローラ対74に到達したことを検知する。
二次転写ニップによりトナー像が転写された用紙は、定着装置75へ向けて搬送される。定着装置75は、内部に熱源を備える定着ローラ78と、定着ローラ78に圧接された加圧ローラ79とを備え、定着ローラ78と加圧ローラ79との間に用紙を通すことで、熱および圧力を加えて用紙にトナー像を定着させる。トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ76により排紙トレイへ排紙される。各色のトナーボトル77は、現像装置62へ各色のトナーを供給する。
図4に例示したプロッタ装置28の制御部の構成およびその制御部により制御される装置を、図5に例示する。制御部80は、CPU25、ROM33、メモリ26としてのRAM81を含んで構成される。ROM33は、画像形成に係るプログラムを記憶し、CPU25は、RAM81にそのプログラムを読み出し、実行する。
制御部80には、光走査装置65、シート給送装置72や給送ローラ73を含む給紙装置82、レジストローラ対74、転写装置83、各色に対応した現像装置62Y、62M、62C、62K、反射型フォトセンサ84が接続されている。なお、転写装置83は、一次転写ローラ63、中間転写ベルト66、二次転写ローラ67等を含んで構成される。
反射型フォトセンサ84は、転写装置83が備える二次転写バックアップローラ69と対向する位置に配置され、中間転写ベルト66からの光反射率に応じた信号を出力する。反射型フォトセンサ84としては、拡散光検出器または正反射光検出器であって、中間転写ベルト66の表面での反射光量と、後述する基準パターン像からの反射光量との差を充分な出力値として得ることができるものが用いられる。これらの検出器のうち、拡散光検出器は、カラートナーの高濃度部を検知することが可能な点で望ましい。
制御部80は、画像形成装置の主電源投入時、所定時間経過した後の待機時、所定枚数以上印刷出力した後の待機時等、所定のタイミングで現像装置62での像形成性能、すなわち画像濃度等の作像性能を試験する。このため、制御部80は、所定のタイミングになると、最初に各感光体ドラム60を回転させ、各帯電装置を制御し、各感光体ドラム60を帯電させる。
制御部80は、光走査装置65を制御し、書き込み光であるレーザ光を各感光体ドラム60に向けて出射させ、基準パターン像用の静電潜像を形成させる。そして、制御部80は、各現像装置62を制御し、現像を行い、各色の基準パターン像を形成させる。制御部80は、転写装置83を制御し、中間転写ベルト66上に各色の基準パターン像により構成されるパターンブロックを形成させる。
ここで、図6に中間転写ベルト66上に形成されるパターンブロックの一例を示す。パターンブロックは、矩形からなる各色の基準パターン像を、互いに重なり合わないように一定間隔で離間して形成することにより形成される。中間転写ベルト66の移動方向を、矢線A1で示す方向とすると、各色の基準パターン像P、P、P、Pは、例えば、矢線A1に向けた長さ15mm、離間する長さ5mmとして一列に並ぶように形成される。すると、中間転写ベルト66上において各色の基準パターン像により構成される1つのパターンブロックが占有する長さL1は、4つの基準パターン像と3つの隙間によって75mmとなる。
図7に示す画像形成部を参照すると、感光体ドラム60の設置ピッチL2は100mmに設定されており、1つのパターンブロックが占有する長さL1は、このL2より短くなっている。このため、基準パターン像間に隙間を設け、それぞれの端部が互いに重なり合わないように転写することができる。
また、最終色の基準パターン像を形成するために使用される感光体ドラム60が中間転写ベルト66に接触している位置からテンションローラ71の展回位置までの距離と、その展回位置から二次転写ニップまでの距離はいずれもL3で、75mmとされている。このため、その感光体ドラム60から二次転写ニップまでの距離は約150mmであり、L1はこの150mmより短い。このことから、基準パターン像間に隙間を設け、それぞれの端部が互いに重なり合わないように転写することができる。
中間転写ベルト66上に形成されたパターンブロック中の各基準パターン像は、中間転写ベルト66の矢線A1で示される方向への移動に伴い、二次転写ローラ67の後流側に配置された反射型フォトセンサ84と対向した位置となる。このとき、反射型フォトセンサ84は、各基準パターン像へ光を出射し、反射した光の光反射量を検出し、電気信号として制御部80へ出力する。制御部80は、反射型フォトセンサ84から順次入力される電気信号に基づき、各基準パターン像の光反射率を計算し、濃度パターンデータとしてRAM81に記憶していく。反射型フォトセンサ84を通過したパターンブロックは、クリーニング装置68により除去される。
制御部80は、パターンブロックとして形成されている基準パターン像の検出に際して、二次転写ローラ67の中間転写ベルト66への接離動作を制御することが可能となっている。二次転写ローラ67は、基準パターン像の検出に際し、中間転写ベルト66から離間される。そして、二次転写ローラ67は、パターンブロックの最終の基準パターン像が反射型フォトセンサ84と対向した位置を通過した後、中間転写ベルト66に再接触されるように設定されている。
これは、二次転写ローラ67の接離動作により中間転写ベルト66が衝撃を受け、振動やうねりを生じるためで、その対向した位置を通過する前に再接触すると、この振動やうねりにより検出誤差が大きくなってしまうからである。このように反射型フォトセンサ84と対向した位置を通過した後に再接触するように設定することで、パターンブロック内での基準パターン像の濃度検出の精度を高めることができる。
反射型フォトセンサ84と対向した位置を通過した後に再接触する構成では、光反射量を検出するための検出時間が長くなってしまう。この検出時間を短くするには、反射型フォトセンサ84を出来るだけ二次転写ローラ67に近い位置に配置することが望ましい。なお、反射型フォトセンサ84は、二次転写ローラ67の前流側に配置することも可能であるが、二次転写ローラ67が離間する際の衝撃の影響が中間転写ベルト66に及びやすく、反射型フォトセンサ84での検出誤差が顕著となるため、後流側が望ましい。
また、中間転写ベルト66に生じる振動やうねりは、中間転写ベルト66の展張部分で発生しやすいことから、反射型フォトセンサ84は、この展張部分以外に配置することが望ましい。例えば、二次転写バックアップローラ69とクリーニングバックアップローラ70の中間位置における中間転写ベルト66は、最も振動やうねりが大きくなる。
図8を参照すると、中間転写ベルト66は、点Aにおいて二次転写バックアップローラ69と接触し、点Bにおいて離間している。点Aから点Bまでの二次転写バックアップローラ69に対する中間転写ベルト66の巻き付け角Cは90°以上に設定されている。このため、反射型フォトセンサ84の配置位置は、二次転写ローラ67の後流側である点Bを中心とし、二次転写バックアップローラ69の半径rに相当する距離を加減したB−rからB+rまでの範囲内の任意の位置として決定することができる。なお、B+rの位置にすると、中間転写ベルト66の展張部分となってしまうが、点Bからの距離が短いので、充分に検出誤差を小さくすることができる。
基準パターン像の画像濃度を検出する処理の流れを、図9を参照しながら詳細に説明する。画像形成動作が指令されると、ステップ900からこの処理を開始し、画像形成プロセスにおける二次転写工程を実施するために、ステップ905では、二次転写ローラ67が中間転写ベルト66に接触し、ステップ910において、画像形成処理が実行される。画像形成処理では、各色のトナー像を形成し、それらを重畳した像を中間転写ベルト66上に転写し、その後、用紙に転写および定着させ、排紙させる。
ステップ915では、画像形成処理の途中、例えば画像形成回数等をパラメータとして画像情報に基づくプロセス制御タイミングであるか否かを判断する。画像情報は、形成する各色の基準パターン像に関する情報で、その形状や色、その数等の情報を含む。プロセス制御タイミングは、キャリブレーションを実行するタイミングである。プロセス制御タイミングであると判断した場合、ステップ920へ進み、各色の基準パターン像からなるパターンブロックを中間転写ベルト66上に形成する。
ステップ925では、パターンブロック内の先頭の基準パターン像が二次転写ローラ67の前流側の所定位置まで移動したかどうかを判断する。この判断は、その所定位置に移動するまで繰り返される。移動したと判断した場合、ステップ930へ進み、二次転写ローラ67を中間転写ベルト66から離間させる。そして、ステップ935で、この状態において反射型フォトセンサ84により各色の基準パターン像をすべて検出する。
ステップ940では、ステップ935の検出結果に基づき、制御部80がプロセス制御、すなわちキャリブレーションを実行する。ステップ945では、プロセス制御が完了すると、二次転写ローラ67を中間転写ベルト66に再接触させる。二次転写ローラ67の再接触させる時期は、反射型フォトセンサ84に対向した位置を、全ての色の基準パターン像が通過した直後である。
ステップ915においてプロセス制御タイミングでないと判断した場合は、ステップ950において、二次転写ローラ67がクリーニングされる。このクリーニング処理では、二次転写ローラ67に対して転写工程時とは逆の電界を付与して二次転写ローラ67に付着しているトナーを中間転写ベルト66側に転移させ、中間転写ベルト66のクリーニング装置68により転移したトナーを除去する。
二次転写ローラ67が中間転写ベルト66に接触すると、または、二次転写ローラ67がクリーニングされた後、ステップ955において、引き続き画像形成処理を実行する画像の有無を判断する。画像形成処理を実行する画像が有る場合、ステップ910に戻り、再び画像形成処理を実行する。一方、画像形成処理を実行する画像がない場合、ステップ960へ進み、二次転写ローラ67を中間転写ベルト66から離間させ、待機状態となり、ステップ965でこの処理を終了する。
ここまで、画像形成装置の構成や、画像形成装置により実行される画像形成処理について詳細に説明してきた。以下、画像形成装置におけるキャリブレーション動作について詳細に説明する。この画像形成装置は、少なくとも2つの方法によりテストパターンを形成し、それを検出し、その検出結果に基づきキャリブレーションを実行する。まず、その1つの方法として、実際に用紙に画像形成したテストパターンを、1つの検出手段としての読取装置20により読み取り、その読取値を用いてキャリブレーションを行う方法(ACC)について説明する。
ACCでは、実際に用紙に画像形成されたテストパターンを読取装置20により読み取り、その読取値を用いて出力γ変換特性を調整する。すなわち、ACCでは、その読取値に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータ(出力特性補正パラメータ)を算出し、その算出された出力特性補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行する。これにより、長時間使用による画像形成装置の画像出力濃度に変化があっても、適切な出力濃度に補正することができ、出力画像の色再現性を保持することができる。
ACCでは、図3に示した第2画像データ処理装置23が備えるフィルタ処理部50および色変換部51は、特に変換は行わない。パターン発生部52は、予め設定されたキャリブレーション用のテストパターンの画像データを出力する。テストパターンとしては、図10に示すような1段目の白から17段目の各原色までの階調を変化させた各色のパターンとすることができる。ここでは17段目までとしているが、それより少なくてもよいし、多くてもよい。また、図10では、写真用と文字用の2種類につき、各色の階調を変化させたパターンを形成しているが、1種類のみであってもよいし、3種類以上であってもよい。このため、パターン発生部52は、その種類等の属性情報も画像データとともに出力する。
変倍処理部53は、プロッタ装置28において出力可能な解像度に応じて、その解像度の変換を行う。特に変換が必要ない場合は、変換を行わず、画像データはそのまま次のγ補正部54へ送られる。γ補正部54では、プロッタ装置28の画像出力特性を補正することなく、そのまま画像データを出力する。階調処理部55では、画像データとその属性情報とを受け取り、その属性情報に応じてプロッタ装置28の階調処理能力に従った階調数変換処理を行う。
階調数変換された画像データは、プロッタ装置28により画像形成のために使用される。プロッタ装置28は、この画像データに基づき、印刷を実行し、図10に示すようなキャリブレーション用のテストパターンとして出力する。読取装置20は、この出力されたテストパターンが印刷された原稿を読み取り、例えばRGB各10ビットの画像データとして出力する。第1画像データ処理装置21は、その画像データに対し、ユーザの指示に応じて、予め定めた特性に統一する処理を施し、8ビットの統一RGBとして出力するか、読取装置20の補正を施さない読取値(読取領域内のRGB各値の平均値)を出力するかを選択する。
第1画像データ処理装置21により得られたRGBの読取値を、制御部80は、図11に示すようなACCパターン出力値に対するACC読取値として設定する。ACCパターン出力値は、プロッタ装置28への書き込み値に相当し、ACC読取値は、プロッタ装置28の出力濃度に相当する。
ここでは、読取装置20の補正を施さない読取値を出力することを選択した場合について説明する。この場合、制御部80は、操作表示装置29においてユーザが設定した用紙に対応するCMYKの色毎に、設定された目標値(目標濃度)であるACCターゲットを取得し、図12に示すようなプロッタ装置28の入出力特性データとして設定する。この入出力特性データは、第2画像データ処理装置23が備える階調処理部55において使用されるCMYKデータ(LDデータ)を入力特性データとし、プロッタ装置28の出力濃度(読取装置20の読取値に換算)を出力特性データとしたものである。
プロッタ装置28は、その作像条件に応じて高濃度部に変動が生じることから、高濃度部の補正が必要となる。ここで、作像条件としては、画像形成装置が動作している温度、湿度等の設置環境、光走査装置65から出射する光の露光量、現像バイアス等の条件を挙げることができる。高濃度部は、高濃度部補正パラメータ(予め定められたLDデータに対するON/OFF設定)から、ACC追従性がOFFになる最も低濃度の点と、その追従性がOFFの最も高濃度の点とを取得し、その間の範囲として決定される。
図13を参照して、高濃度部の補正値の算出方法の一例について説明する。図13は、LDデータとACCターゲットとの関係を示した図で、図13中、白丸は、補正前のACCターゲット、黒丸は、最も濃度が高いトップ濃度のACC読取値、白抜きの四角形は、算出された補正後のACCターゲットをそれぞれ示す。
まず、ACC追従性がOFFになる最も低濃度の点ref_maxと、その追従性がOFFの最も高濃度の点ref_minとを探す。これらの間にある白丸で示したACCターゲットが補正対象のデータである。実際のプロッタ装置28の出力濃度のうち最も高い濃度を、トップ濃度のACC読取値det_minとして取得する。上記の間にある白丸で示した補正前のACCターゲットをX、補正後のACCターゲットをYとすると、下記式1により白抜きの四角形で示されるYの値を計算することができる。
得られた補正後のACCターゲットは、LDデータと対応付けてテーブル化される。高濃度部補正パラメータは、操作表示装置29においてユーザが設定した画像出力モードに応じて高濃度部の追従性が異なるため、切り替える必要がある。例えば、写真出力モードが設定された場合、高濃度部の階調性を重視した色再現になるように、追従性OFFの階調レベルが増加し、反対に、文字再現を重視した出力モードが選択された場合、追従性OFFの階調レベルが減少するようなパラメータ設定となる。
制御部80は、ACC読取値のうち、図10に示した1段目の白色(地肌部)の読取値B_Detをそれぞれ取得する。そして、制御部80は、下記式2に示すように、そのB_DetとACCターゲットにおける地肌部のデータAcc_T1との差分を取り、各ACC読取値の補正値Cng_Acc_Tnを求める。なお、nは、図10に示した段数に相当し、Acc_U_Crctは、地肌部の補正率で、予め定められた値(設計値)である。
上記式2により各ACC読取値の補正値Cng_ACC_Tnを算出したところで、各ACC読取値に算出した各補正値を加算し、各ACC読取値の補正を行う。この補正は、全てのACC読取値に対して行われる。
高濃度部の補正まで行ったACCターゲットを用い、制御点入力パラメータからターゲットデータを算出する。ここで、制御点入力パラメータは、高濃度部補正パラメータを作成する際の制御点における入力値である。制御点は、例えば、最小値0から最大値255までの範囲を16分割した16、32、48といった値とされる。まず、制御点入力パラメータが、LDデータのどの点とどの点の間にあるかを検出する。検出された制御点入力パラメータとLDデータの関係は、下記式3のようなものとなる。なお、制御点入力パラメータAn、LDデータLdnのnは、何番目の制御点入力パラメータ、LDデータであるかを示す。
上記式3のLdn-1とLdnに対するターゲットデータから線形補間式を求め、その線形補間式を用い、制御点入力パラメータに対するターゲットデータを算出する。ターゲットデータをAcc_Tn、補間後のターゲットデータをAcc_Tn’とし、nを何番目の制御点入力データであるかを示すものとすると、線形補間式は、下記式4で表すことができる。この線形補間式を用いることにより、制御点入力パラメータに対する補間後のターゲットデータを算出することができる。
次に、補間後のターゲットデータを用いて制御点入力パラメータからターゲットデータを算出する。まず、上記式4により算出したターゲットデータがACC読取値のどの点とどの点の間にあるかを検出する。ここで、ターゲットデータをACC_Tn’、ACC読取値をACC_Sm’とし、nを何番目の制御点入力パラメータであるかを示すものとし、mを何番目のACC読取値であるかを示すものとする。すると、ターゲットデータとACC読取値との関係は、下記式5に示すようなものとなる。
上記式5のAcc_Sm’-1とAcc_Sm’に対するACCパターン出力値から線形補間式を求め、その線形補間式を用い、ターゲットデータからACCパターン出力値を算出する。ACCパターン出力値をAcc_Pm、補間後のACCパターン出力値をAcc_Pm’とし、mを何番目のACCパターン出力値に対するパターンであるかを示すものとする。すると、上記線形補間式は、下記式6で表される。この線形補間式を用いて制御点入力パラメータに対するターゲットデータを算出する。
次に、図14を参照して、ベースγ制御点出力データの算出方法について説明する。ベースγ制御点出力データ(以下、制御点出力データと略す。)は、図3に示した第2画像データ処理装置23が備えるγ補正部54に設定されるγテーブルを求めるために使用される。γテーブルは、例えばCMYK用のエッジ用γテーブル、非エッジ用γテーブルとされ、γ補正部54は、これらのγテーブルを用い、CMYK毎のテーブル変換を実施し、γ補正を行う。
上記式6で算出された補間後のACCパターン出力値Acc_Pm’は、図14に示すように、リニアデータによるリニア特性によってそのまま制御点出力データとなる。このため、最終的な制御点パラメータは、(制御点入力パラメータ, 制御点出力データ)= (Am, Acc_Pm’)となる。
このようにして算出された制御点出力データを出力とし、制御点入力パラメータを入力として、その関係を示したものが、図15である。図15は、任意の制御点入力パラメータに対するベースγ制御点出力データをプロットすることにより得られるが、各データ間の値については、隣り合う制御点出力データを三次スプライン曲線により補間することで、その間の値を得ることができる。このようにして得られた各値を、入力値0から255に対する値として用い、LUT(Look Up Table)を作成する。作成されたLUTは、γ補正部54にγテーブルとして設定され、γ補正部54がγ補正を行う際に使用される。ここでは入力値を0から255としているが、これに限定されるものではない。なお、この処理は、制御部80が備えるCPU25がプログラムを実行し、出力特性を補正するための出力特性補正パラメータであるγテーブルを算出する算出手段として機能させることにより実現することができる。
これまで、ACCについて説明してきた。ここからは、像担持体上にテストパターンを形成し、そのテストパターンの濃度検出を行い、その濃度検出値に基づきキャリブレーションを行う方法(IBACC)について説明する。IBACCは、電位制御(ベタ濃度制御)で補正しきれない濃度変動を、濃度検出結果として検出し、γ補正部54へフィードバックすることにより補正を行い、画像品質(出力濃度の階調特性)を一定に維持することを目的とするものである。
読取装置20を備えた画像形成装置では、濃度安定化を図る機能として、上記のACCがある。そして、像担持体上の濃度検出値によるキャリブレーションの一例として、中間転写ベルト66といった像担持体上に階調パターンを形成し、その濃度を検出することによりキャリブレーションを行うIBACCがACCの補助的な機能として設けられている。このIBACCをACCの補助的な補正機能として使用する場合、ACCを実行する際、プロセス制御時に実行されるIBACCによるγテーブルの補正が無効になるようにリセットされると同時に、IBACCパターン基準読取値の取得が行われる。このIBACCパターン基準読取値は、もう1つの検出手段としての図5に示した反射型フォトセンサ84により濃度検出値として検出、取得される。
IBACCによるγテーブルの補正の有効または無効を判断する制御因子として、IBACC特性合成有効フラグを設け、そのフラグとIBACCパターン基準読取値を使用する。IBACC特性合成有効フラグがFALSEである場合、γテーブルを補正するためのIBACC補正テーブルの合成が無効であることを表し、IBACC特性合成用γ制御点=制御点入力としてリニア特性をNVRAM等に記憶し、制御を終了する。このとき、IBACC特性合成用γ制御点をリニアにすることで、IBACC補正テーブルを合成したとしても、実質的にIBACC補正は実施されない。
IBACCパターン基準読取値がNGである場合、ACC実施時のプロセス制御(プロコン)、IBACCにおけるパターン読み取り、ACCが異常であることを示すため、IBACC特性合成用γ制御点=制御点入力としてリニア特性をNVRAM等に記憶する。そして、この制御を終了する。IBACC特性合成用γ制御点をリニアにすることで、IBACC補正テーブルを合成したとしても、実質的にIBACC補正は反映されない。
IBACCパターン基準読取値がNG値、すなわちすべてが0でない場合、ACC実施時のプロコン、IBACCパターン読み取り、ACCが正常であることを示すため、以下に説明する処理を実行する。
この処理として、まず、IBACCパターン読取値変動特性を算出する。IBACCパターン読取値変動特性は、後述する逆引エンジンRawγ特性から予測エンジンRawγ特性を算出する際に用いられる。逆引きエンジンRawγ特性および予測エンジンRawγ特性は、ACCパターン出力値の個数分の特性点が存在する。このため、IBACCパターン読取値変動特性も、それと同じ個数分の特性点をもつ必要がある。このことから、ACCパターン出力値に対応するIBACCパターン基準読取値(IBACCパターン基準読取参照点)を下記の手順に従って算出する。
IBACCパターン出力値、IBACCパターン基準読取値、ACCパターン出力値を用いて、IBACCパターン基準読取参照点を算出する。ここで、IBACCパターン出力値IBAccPatOut[IPNUM]は、像担持体上への書き込み値に相当する。IBACCパターン基準読取値はIBAccPatBaseIn[IPNUM]、ACCパターン出力値AccPatOut[APNUM]とされる。また、IBACCパターン基準読取参照点はIBAccPatBaseInRef[APNUM]とされる。このAPNUMは、ACCパターン出力値の個数であり、下記の境界条件および例外条件を満たした三次スプライン補間式を適用して算出することができる。
境界条件に使用する変数としては、IBACCパターン出力値、IBACCパターン基準読取値、三次スプライン補間関数がある。IBACCパターン出力値をxt、IBACCパターン基準読取値をyt、三次スプライン補間関数をStとし、tをそれぞれ、t番目のIBACCパターン出力値、IBACCパターン基準読取値、区間[xt,xt+1]を補間する関数とする。すると、境界条件および例外条件は、下記のように表される。
(境界条件)
(1)St(xt+1) = St+1(xt+1) = yt+1 (t = 0,1,2,…,IPNUM)
(2)St’(xt+1) = St+1’(xt+1) (t = 0,1,2,…,IPNUM)
(3)St”(xt+1) = St+1”(xt+1) (t = 0,1,2,…,IPNUM)
(4)S0(x0) = y0
(5)SIPNUM(xIPNUM+1) = yIPNUM+1
(6)S0”(x0) = SIPNUM”(xIPNUM+1)
(例外条件)
(1)St(xt) < 0ならば、St(xt) = 0に補正する。
(2)St(xt) > 255ならば、St(xt) = 255に補正する。
なお、この境界条件に使用する変数、すなわちIBACCパターン出力値、IBACCパターン基準読取値、三次スプライン補間値の関係を、図16および図17に示す。図16は、IBACCパターン出力値と、IBACCパターン基準読取値との関係を示した図である。図17は、IBACCパターン出力値とIBACCパターン基準読取値との関係を示した図で、ACCパターン出力値およびIBACCパターン基準読取参照点も示した図である。
図16に示す各点は、座標(x1,y1)から座標(x5,y5)で表され、図示していないが、(x0,y0)=(0,1023)であり、(x6,y6)=(255,0)である。ちなみに、x1は、IBAccPatBaseOut[0]、y1は、IBAccPatBaseIn[0]である。また、x2は、IBAccPatBaseOut[1]、y2は、IBAccPatBaseIn[1]である。各点を滑らかにつなぐと、図16に示す三次スプライン曲線が得られる。
次に、図17を参照すると、IBACCパターン出力値を示す座標軸に平行して、各ACCパターン出力値が示されている。このACCパターン出力値は、一定間隔で17点設けられていて、各点に対応する三次スプライン曲線上の点を、IBACCパターン基準読取参照点として求めることができる。そして、IBACCパターン基準読取参照点に対応するIBACCパターン出力濃度からIBACCパターン読取値変動特性を算出することができる。
このIBACC読取値変動特性は、例えば、ACCの実施とは異なるタイミングで、作像エンジンにおけるプロコン実施毎に実施される像担持体上に形成したテストパターンの濃度検出値から算出される作像エンジンに対する画像出力濃度の変動予測とされる。これは、ACC実施時の状態からのCMYK画像出力濃度の変動に相当する。
IBACCパターン読取値変動特性は、図14を参照して説明した制御点パラメータの算出方法と同様の手順により、IBACCパターン現在読取値、IBACCパターン出力値、IBACCパターン基準読取参照点を用いて求めることができる。このときに参照される各変数と、三次スプライン補間値との関係を、図18に示す。
図18を参照してIBACCパターン読取値変動特性の算出方法について説明する。まず、IBACCパターン基準読取参照点に対応する変動特性入力パラメータ、IBACCパターン基準読取参照点に対応するIBACCパターン現在読取値をそれぞれ算出する。これらは、パターン基準読取参照点に隣り合う上下2つの値を探し、線形補間することにより算出することができる。
このようにして算出したIBACCパターン現在読取値に対するIBACCパターン出力値を、線形補間により算出する。算出されたIBACCパターン出力値は、リニアデータによりそのまま変動特性出力データとなる。その結果、IBACCパターン読取値変動特性は、(変動特性入力パラメータ, 変動特性出力データ)として得られる。
次に、逆引エンジンRawγ特性の算出方法について説明する。像担持体上の濃度検出値に基づくキャリブレーションの最終的な出力であるIBACC特性合成用γ制御点は、仮に現時点でACCを実行した場合に得られるはずのエンジンRawγ特性を予測し、予測したエンジンRawγ特性に応じて算出される制御点である。なお、この予測したエンジンRawγ特性は、予測エンジンRawγ特性とされる。
下記の手順に従って、制御点入力パラメータに対するACCターゲット(逆引エンジンRawγ読取参照点)を算出する。LDデータ、ACCターゲット、制御点入力パラメータを用い、逆引エンジンRawγ読取参照点を算出する。
逆引エンジンRawγ読取参照点を算出する方法を、図19を参照して詳細に説明する。LDデータとACCターゲットとを用い、制御点入力パラメータに隣り合う上下2つのLDデータを探す。制御点入力パラメータに隣り合う上下2つのLDデータとは、例えば、LDデータが20、32、46、60、…であり、制御点入力パラメータが36であった場合、36に隣り合う上下2つの値、32と46を意味する。
次に、それら2つのLDデータに対するACCターゲットを線形補間して制御点入力パラメータに対応する逆引エンジンRawγ読取参照点を算出する。図19では、向かって下側に、制御点入力パラメータと制御点出力データとの関係を示した図も示されている。なお、矩形で表される座標(制御点入力パラメータ, 制御点出力データ)で表される点が、基準ベースγ制御点である。
逆引エンジンRawγ読取参照点を算出した後、基準ベースγ制御点と逆引エンジンRawγ読取参照点とから、逆引エンジンRawγ特性を算出する。ここでは、逆引エンジンRawγ特性として、逆引エンジンRawγ出力参照点を算出する。図20を参照して説明すると、制御点出力データは、リニアデータによってそのまま逆引エンジンRawγ出力参照点とされる。
逆引エンジンRawγ出力参照点を算出した後、この逆引エンジンRawγ出力参照点に対応する逆引エンジンRawγ読取値を算出する。図21に示すように、この逆引エンジンRawγ読取値は、逆引エンジンRawγ読取参照点と逆引エンジンRawγ出力参照点とから算出される。
ACCパターン出力値に隣り合う上下2つの逆引エンジンRawγ出力参照点を探し、それらに対応する逆引エンジンRawγ読取値を線形補間して、ACCパターン出力値に対応する逆引エンジンRawγ読取値を算出する。これにより、逆引エンジンRawγ特性を算出する。
次に、予測エンジンRawγ特性の算出方法について説明する。予測エンジンRawγ特性は、仮に現時点でACCを実行した場合に、得られるはずのエンジンRawγ特性を予測した特性値であり、仮想ベースγ制御点を算出する際に用いられる。予測エンジンRawγ特性は、下記の手順に従って、逆引エンジンRawγ特性をIBACCパターン読取値の変動特性に応じて補正することにより算出することができる。
次に、IBACCパターン読取値変動特性からIBACCパターン読取値変動値を求める。この変動値IBAccPatVarCharVal[n]は、ACCパターン出力値AccPatOut[n]と、IBACCパターン読取値変動特性IBAccPatVarChar[n]とを用い、下記式7により求めることができる。なお、nは、ACCパターン出力値の個数より小さい値である。
すなわち、IBACCパターン読取値変動値は、図22にも示すように、直線で示されるACCパターン出力値から変動特性出力データの値を減じることにより算出することができる。
式7により算出された変動値と、予測反映係数ExpMulCoef[n]と、逆引エンジンRawγ特性InvRawGamma[n]とを用い、下記式8により、予測エンジンRawγ特性ExpRawGamma[n]を算出する。このnも、ACC出力パターンの個数より小さい値である。また、ExpRawGamma[n]は、0から1023の値でクリッピングされる。
すなわち、予測エンジンRawγ特性の読取値は、図23にも示すように、逆引エンジンRawγ読取値から所定の値を減じることにより算出することができる。所定の値は、上記式8に示すように、IBACCパターン読取値変動値に、補正量としての予測反映係数を乗じ、それを階調数である255で除して得られる値である。
予測エンジンRawγ特性は、逆引エンジンRawγ特性から所定の値を減算することにより得られる。所定の値は、ACC実施時に検出したIBACC検出値(基準読取値)と、その後のプロコン実施時のIBACC検出値(現在読取値)との差、すなわち図24(a)の矢線で示す差であり、IBACCパターン出力値に対する読取値の変動特性である。ACC実施時のRawγ特性(逆引エンジンRawγ特性)と予測エンジンRawγ特性との差、すなわち図24(b)の矢線で示す差は、図24(a)の矢線で示す差と同じになる。この結果、逆引エンジンRawγ特性とIBACCパターン読取値変動値とから現在のRawγ特性を予測していることになる。
ここで、予測エンジンRawγ(ACCパターン出力値に対する読取装置20の予測値)を算出するために、ACC実施時のACCパターン出力値に対する読取装置20の読取値(逆引エンジンRawγ)を、下記式9を用いて算出する。なお、下記式9中、InvRawGamma[n]は、逆引エンジンRawγであり、IBAccPatVarCharVal[n]は、IBACCパターン読取値変動値である。また、ExpRawGamma[n]は、予測エンジンRawγである。
ただし、上記式9において、AccPatOut[n]は、Accパターン出力値で、ExpMulCoef[n]は、予測反映係数である。予測反映係数は、後述する画像出力特性検出結果と、画像出力条件として記憶されているキャリブレーション履歴情報に応じて出力レベル、具体的には出力濃度レベル毎に補正される。
次に、仮想ベースγ制御点の算出方法について説明する。予測エンジンRawγ特性をACCターゲット特性に対して補正するため、仮想ベースγ制御点を算出する。仮想ベースγ制御点を算出するための手順は、図25に示すように、基準ベースγ制御点を算出する手順と同様の処理手順で行われる。このため、ここでは詳述しない。基準ベースγ制御点の値を、仮想ベースγ制御点の値へ補正するために、下記の手順に従い、IBACC特性合成用γ制御点を算出する。
図26に示すように、制御点出力データBaseGammaCPOut[n]と仮想ベースγ制御点出力データVBaseGammaCPOut[n]とから、制御点差分データを算出する。制御点差分データGammaCPDiff[n]は、下記式10を用いて算出することができる。
式10により算出された制御点差分データ、IBACC特性合成係数SynGammaCPCoeff[n]、制御点入力パラメータBaseGammaCPIn[n]から、図27に示すように、IBACC特性合成用γ制御点を算出する。このIBACC特性合成用γ制御点SynGammaCPOut[n]は、下記式11を用いて算出することができる。ただし、SynGammaCPOut[n]は、0から255の値でクリッピングされる。
ここで、IBACC特性合成係数は、像担持体上に形成されたテストパターンの濃度検出値(IBACC検出値)に対する信頼性に応じて予め設定された補正パラメータである。この補正パラメータは、出力特性補正パラメータに対する補正量であり、基準とする出力特性補正パラメータの特性(例えば、ACCにより得られた出力γ変換特性を表す曲線の形状)によって変化させる。
具体的に説明すると、図28に示すような基準とする出力特性補正パラメータであるACCで算出された出力γ変換特性があった場合、その制御点間の傾き(出力階調差)に応じて、IBACC特性合成係数を、下記式12を用いて補正する。このような補正が必要なのは、作像エンジンの出力Rawγ特性が変動し、CMYK制御データに対して所望の出力濃度になるように補正する出力γ変換特性の形状がACC実施毎に変化するためである。
このような補正は、制御部80が備えるCPU25により実行され、このため、CPU25は補正量を調整するための補正量調整手段としても機能する。また、CPU25は、出力特性補正パラメータの特性を検出するキャリブレーション情報検出手段としても機能する。
この式12により算出された各変数は、各色の出力濃度レベル、すなわち制御点n毎に設定された値となる。ここで、式12中、HSynGammaCPCoef[n]は、補正後のIBACC特性合成係数で、SynGammaCPCoef[n]は、予め各色の出力濃度レベル(制御点)毎に設定されたIBACC特性合成係数(初期値)である。また、BaseGammaCPIn[n]は、基準ベースγ制御点、すなわちACC実施時のプロッタ装置28の出力γ変換特性である。SynGammaCPOut[n]は、IBACC特性合成用γ制御点、すなわちIBACC実施時のプロッタ装置28の出力γ変換特性である。α[n]は、予め各色の出力濃度レベル毎に設定された傾き(階調差)補正係数である。
ここで、IBACC特性合成係数の初期値の設定では、制御点入力パラメータに対応した数の各色の初期値を設定する。この初期値は、IBACC検出値に対する信頼性に応じて予め設定された調整パラメータである。
以上のようにして算出したIBACC特性合成用γ制御点の入力パラメータや出力データは、メモリ26に記憶される。このメモリ26は、基準検出データとしてのIBACC特性合成用γ制御点の入力パラメータや出力データを記憶するための記憶手段として機能する。その後、図29に示すように、ACC実施時のプロッタ装置28の出力γ変換特性にIBACC実施時のプロッタ装置28の出力γ変換特性を合成する。この合成は、上記補正手段により実施される。cpx[i]、cpy[i]を、有効な制御点のx座標およびy座標とし、iを有効な制御点の数とし、ibcpy[i]を、有効なIBACC特性合成用γ制御点のy座標とする。すると、下記式13が成立する。
cpy[i]が255より大きい場合は、cpy[i]は255とし、cpy[i]が0より小さい場合は、cpy[i]は0とする。このようなIBACC特性を反映したγテーブルの設定も、制御点入力パラメータからγテーブルを設定したようにCPU25により実施される。
このプロッタ装置28の出力特性を所望の出力特性に補正するγテーブルは、γ補正部54に設定され、γ補正部54は、設定されたCMYK用のエッジ用γテーブルや非エッジ用γテーブルを用いて、CMYK毎のテーブル変換を実施し、γ補正を行う。
γ補正部54に設定されるγテーブルは、CMYK毎の入力値0から255に対するLUTであり、制御部80が、IBACC特性を反映した基準ベースγ制御点の間を三次スプライン曲線により補間することで、入力値に対するLUTを作成する。そして、境界条件を満たす一般的に知られている三次関数からなる三次スプライン補間式を用い、γ補正部54に設定するγテーブルを求める。
制御部80は、画像形成装置により実行されたIBACCおよびACCについて監視し、キャリブレーション情報として、ACCパターン出力値に対するACC読取値、IBACCパターン基準読取参照点、その差分値を算出する。そして、制御部80は、図30に示すように、画像形成するプロセスカートリッジのタイプや用紙の情報等のような画像出力条件毎にメモリ26に記憶する。
ここでは、ACC実施前のプロコン実施時に連動してIBACCを動作させるため、ACCパターン出力値という共通の入力値を介したIBACCパターン基準読取参照点とACCパターン読取値として、画像出力条件毎に記憶されることになる。
画像出力条件には、画像形成装置が動作している温度、湿度等の設置環境、画像露光量や現像バイアス等の作像条件も含まれる。ACCパターン出力値およびIBACCパターン出力値は、これらの関係がわかるように画像出力条件毎にキャリブレーション履歴情報として記憶される。このため、メモリ26は、このキャリブレーション履歴情報を記憶するキャリブレーション履歴情報記憶手段としても機能する。
ACCパターン出力値とIBACCパターン出力値とを紐付けて記憶する際、初期値として、階調表現における面積率が同じになるような出力値を設定する。しかしながら、その出力値は、画像出力条件毎に変動するため、キャリブレーション履歴情報を参照して、IBACCパターン出力値を調整し、調整した出力値が画像出力条件毎に記憶される。記憶された出力値は、IBACCにおける少なくとも用紙といった記録媒体の種類を含む画像出力条件毎の補正パラメータとして使用される。
ACC実行時にIBACCによる画像出力特性の検出を行う場合、ある画像出力条件では、ACCパターン出力値とIBACCパターン出力値の関係を検出できないことがある。しかしながら、プロコン実施時に画像出力条件を検出し、必要に応じてACCの実行を操作表示装置29を介して要求し、IBACC実施直後にACCを実施することにより、ACCパターン出力値とIBACCパターン出力値の関係を取得することができる。必要な場合として、例えば、データ数が基準値以下の画像出力条件である場合を挙げることができる。なお、この要求は、制御部80が備えるCPU25により受け取られ、CPU25がACCを実施させるように各手段に要求する。このため、CPU25はその要求を行うシステム制御手段としても機能させることができる。
キャリブレーション履歴において、ACCパターン出力値とIBACCパターン出力値の関係に変動が生じる場合、そのキャリブレーション履歴情報からばらつき具合、例えば標準偏差σを算出し、その標準偏差σに応じて、補正量としての予測反映率を調整する。この調整は、下記式14を用いて行うことができる。式14中、HExpMulCoef[n]は、ACCパターン出力に対するばらつきに応じた補正後のIBACC予測反映率である。ExpMulCoef[n]は、予め各色のACCパターン出力の濃度レベル毎に設定されたIBACC予測反映率(初期値)である。σ[n]は、IBACCパターン出力値に対応するACCパターン出力値のばらつき(標準偏差)である。β[n]は、予め各色のACCパターン出力の濃度レベル毎に設定された補正係数である。nは、制御点の番号で、ACCパターン出力の個数APNUMより小さい値である。
同じ画像出力条件においても、ACCパターン出力値とIBACCパターン出力値の関係が変動する場合、像担持体上のトナー濃度等の検出値と用紙に画像形成した出力濃度との相関が低いと考えられる。このため、IBACCによる補正量が小さくなるようにパラメータ(予測反映率)を調整する。
以上のように、少なくとも2つの方法により画像を検出し、検出結果に基づきキャリブレーションを実行する画像形成装置は、ACCとIBACCを実施できる場合、ACCの方が補正精度に対する信頼性が高い。このACC実行前にプロコンを実施するため、ACC実行時にIBACC合成用γ制御点(差分データ)をスルーし、ACC実行時のIBACCパターン基準読取値やIBACCパターン基準読取参照点を基準としたγ補正を実施する。このことから、IBACCは、ACCにて生成したγテーブルを補正するACCの補助的な機能となっている。
まとめると、画像形成装置は、図31に示すように、少なくとも2つの検出手段90、91と、算出手段92と、記憶手段93と、補正手段94とを含む。検出手段90は、上記例では読取装置20であり、検出手段91は、反射型フォトセンサ84である。記憶手段93は、メモリ26等の記憶装置であり、算出手段92および補正手段94は、制御部80により実現される。検出手段90、91は、第1キャリブレーション実行時に画像出力特性、例えばテストパターンの濃度を検出し、算出手段92は、出力特性補正パラメータを算出する。補正手段94は、第1キャリブレーション実行後の第2キャリブレーション実行時、すなわち検出手段91で検出された検出値に基づいてキャリブレーションを実行する際、その検出値と記憶手段93に記憶された基準検出データである検出値との差分を取る。そして、補正手段94は、その差分に基づき出力特性補正パラメータを補正する。
簡単に言えば、同時期に2つの検出手段90、91によりテストパターンの濃度を検出し、検出手段90の検出結果から補正パラメータを求め、検出手段91の検出結果を記憶しておく。ある時間が経過した後、検出手段91のみで検出を行い、その検出結果と記憶しておいた検出結果の差を、補正パラメータに加算あるいは減算して補正する。この差は、画像形成装置の使用により生じたずれであり、このずれを補正することにより、補正パラメータを算出したときの画質と同等の画質の画像を出力することができる。
この画像形成装置は、さらに、上記のキャリブレーション情報検出手段、補正量調整手段、システム制御手段、キャリブレーション履歴情報記憶手段、画像出力条件検出手段のいずれか、もしくはその2つ以上またはその全部を備えることができる。キャリブレーション情報検出手段は、出力特性補正パラメータの特性、例えば、ACCにより得られた出力γ変換特性を表す曲線の形状を検出する。補正量調整手段は、補正手段94が出力特性補正パラメータを補正するために使用する補正量、例えば予測反映率やIBACC特性合成係数を調整する。システム制御手段は、指示を受けて、プロコン実施直後にACCを実施するように要求する。
キャリブレーション履歴情報記憶手段は、検出手段90、91により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、2つのキャリブレーションが一定期間内に実行された場合、それら2つの検出結果をキャリブレーション履歴情報として記憶する。このキャリブレーション履歴情報には、上記の画像出力条件を含めることができる。画像出力条件検出手段は、画像形成装置に設定された画像出力条件を検出し、取得する。
補正量調整手段は、検出された特性、画像出力条件、記憶されたキャリブレーション履歴情報等も使用して、出力特性補正パラメータに対する補正量を画像の出力レベル毎、例えば濃度レベル毎に調整する。なお、キャリブレーション履歴情報を用いて調整する場合、画像出力条件毎に検出値の標準偏差を求め、求めた標準偏差に応じて、濃度レベル毎に補正量を調整する。具体的には、ばらつき具合が大きい場合は、補正量を小さくする。
また、画像形成装置により実行される処理は、キャリブレーション方法として提供できる。キャリブレーション方法は、上記各手段により実行される処理を、処理ステップとして含む。具体的には、少なくとも2つの方法のうちの1つにより形成された画像の画像出力特性を、検出手段90により検出するステップ、検出された画像出力特性の検出結果に基づき、出力特性正パラメータを算出手段92により算出するステップを含む。また、算出された出力特性補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に検出手段91により検出された画像出力特性の検出結果を、記憶手段93に基準検出データとして記憶するステップを含む。さらに、検出手段91により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と記憶手段93に記憶された基準検出データとを用いて補正手段94により出力特性補正パラメータを補正するステップを含む。
1回1回用紙に印刷し、スキャンすることなく、補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行できるので、経済性が良好となり、オペレータの負担も軽減できる。補正パラメータを補正して使用するので、キャリブレーション精度を向上させることができる。また、補正量調整手段を備え、補正量を調整できるので、最終的な画像出力の階調性を悪化させることなく、経時的な画像出力特性の変動を調整して画像形成することができる。
画像出力条件によっては2つの方法により画像形成を行い、検出した検出結果の相関が低い場合がある。すると、一方の方法により画像形成を行い、検出した検出結果を用いたキャリブレーションを実行すると、所望する画像形成を行うことができない場合がある。しかしながら、本発明では、キャリブレーション履歴情報を用い、補正量を小さくする等して調整することで、経時的な画像出力特性の変動を調整して所望の画像形成を行うことができる。
キャリブレーション履歴情報において記録紙にトナー像を転写する前のトナー濃度検出結果にばらつきがあっても、上記のように補正量を小さく調整できるので、実際に記録紙に画像形成された出力濃度との相関が高い経時的な画像出力特性を高精度に調整できる。また、画像出力条件毎に調整できるので、用紙等の記録媒体の種類に応じて高精度に調整することも可能となる。
これまで本発明の画像形成装置、画像形成システムおよびキャリブレーション方法について図面に示した実施形態を参照しながら詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、画像形成システムは、他の機器を含んでいてもよく、上記キャリブレーション方法を実行させるコンピュータ可読なプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体等も提供することができるものである。
10…電話回線、11…ファックス装置、12…ネットワーク、13…PC、20…読取装置、21…第1画像データ処理装置、22…バス制御装置、23…第2画像データ処理装置、24…HDD、25…CPU、26…メモリ、27…プロッタI/F、28…プロッタ装置、29…操作表示装置、30…回線I/F、31…外部装置I/F、32…SB、33…ROM、34…拡張バス、40…スキャナ補正処理部、41…γ変換部、42…フィルタ処理部、43…色変換部、44…像域分離部、45…分離デコード部、46…変倍処理部、50…フィルタ処理部、51…色変換部、52…パターン発生部、53…変倍処理部、54…γ補正部、55…階調処理部、60…感光体ドラム、61…帯電装置、62、62Y、62M、62C、62K…現像装置、63…一次転写ローラ、64…クリーニング装置、65…光走査装置、66…中間転写ベルト、67…二次転写ローラ、68…クリーニング装置、69…二次転写バックアップローラ、70…クリーニングバックアップローラ、71…テンションローラ、72…シート給送装置、73…給送ローラ、74…レジストローラ対、75…定着装置、76…排紙ローラ、77…トナーボトル、78…定着ローラ、79…加圧ローラ、80…制御部、81…RAM、82…給紙装置、83…転写装置、84…反射型フォトセンサ、90、91…検出手段、92…算出手段、93…記憶手段、94…補正手段
特開2008−17275号公報 特許第4447887号公報 特開2012−37775号公報

Claims (9)

  1. キャリブレーションを実行可能な画像形成装置であって、
    少なくとも2つの方法により形成された各画像の画像出力特性を検出する少なくとも2つの検出手段と、
    前記少なくとも2つの検出手段のうちの第1検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータを算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に前記少なくとも2つの検出手段のうちの第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果を、基準検出データとして記憶する記憶手段と、
    前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて前記補正パラメータを補正する補正手段とを含む、画像形成装置。
  2. 前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、前記補正パラメータの特性を検出するキャリブレーション情報検出手段と、
    前記キャリブレーション情報検出手段により検出された特性の検出結果と、前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果と、前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて、前記補正パラメータに対する補正量を、画像の出力レベル毎に調整する補正量調整手段とを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に応じて、前記第1検出手段に画像出力特性の検出を実行させ、前記算出手段に補正パラメータを算出させ、キャリブレーションを実行させるように要求するシステム制御手段をさらに含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1検出手段および前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいて2つのキャリブレーションが一定期間内に実行された場合、当該第1検出手段および当該第2検出手段により検出された2つの検出結果を、キャリブレーション履歴情報として記憶するキャリブレーション履歴情報記憶手段と、
    前記キャリブレーション履歴情報記憶手段に記憶された前記キャリブレーション履歴情報と、前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果と、前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて、前記補正パラメータに対する補正量を、画像の出力レベル毎に調整する補正量調整手段とを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 設定された画像出力条件に従って画像形成を行い、画像を出力する画像形成部の当該画像出力条件を検出する画像出力条件検出手段と、前記第1検出手段および前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果と前記画像出力条件とを、キャリブレーション履歴情報として記憶するキャリブレーション履歴情報記憶手段と、
    前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、前記キャリブレーション履歴情報記憶手段に記憶された前記キャリブレーション履歴情報と、当該第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果と、前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて、前記補正パラメータに対する補正量を、画像の出力レベル毎に調整する補正量調整手段とを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記補正量調整手段は、前記キャリブレーション履歴情報記憶手段に記憶された前記キャリブレーション履歴情報を用いて、前記画像出力条件毎に標準偏差を算出し、算出した当該標準偏差に応じて、前記出力レベル毎に前記補正量を調整する、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像出力条件検出手段により検出される前記画像出力条件は、少なくとも画像形成を行う記録媒体の種類を含む、請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. キャリブレーションを実行可能な画像形成システムであって、
    少なくとも2つの方法により形成された各画像の画像出力特性を検出する少なくとも2つの検出手段と、
    前記少なくとも2つの検出手段のうちの第1検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータを算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に前記少なくとも2つの検出手段のうちの第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果を、基準検出データとして記憶する記憶手段と、
    前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて前記補正パラメータを補正する補正手段とを含む、画像形成システム。
  9. 画像形成装置においてキャリブレーションを実行する方法であって、
    少なくとも2つの方法のうちの1つにより形成された画像の画像出力特性を、第1検出手段により検出するステップと、
    前記第1検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づき、キャリブレーションに使用するための補正パラメータを算出手段により算出するステップと、
    前記算出手段により算出された前記補正パラメータを用いてキャリブレーションを実行している間に第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果を、記憶手段に基準検出データとして記憶するステップと、
    前記第2検出手段により検出された画像出力特性の検出結果に基づいてキャリブレーションを実行する際、当該検出結果と前記記憶手段に記憶された前記基準検出データとを用いて補正手段により前記補正パラメータを補正するステップとを含む、キャリブレーション方法。
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