JP2012007780A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】四路切換弁の各ポートに圧力センサを設けること等なく製造コストを低減して、四路切換弁の作動不良を検知可能にする。
【解決手段】空気調和装置1は、制御部91によるポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度センサ85が検出した室内熱交換器31の温度の温度変化率と、室外熱交換器温度センサ76が検出した室外熱交換器22の温度の温度変化率の両方が、予め定められた第1の値を下回り、かつ、室内熱交換器31の温度と、室外熱交換器22の温度とが、予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、四路切換弁21のポート切換不良であると判定する切換不良判定部92を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に冷媒回路に設けられている当該四路切換弁の作動不良を判定する技術に関する。
空気調和装置の冷媒回路に設けられる四路切換弁は、その4つのポートの連通状態が切換えられることで、圧縮機から吐出される高圧ガス冷媒が流入する熱交換器を、室外熱交換器または室内熱交換器のいずれかに切換える。この四路切換弁は、圧縮機の吐出側に連通する高圧ポートと、吸込側に連通する低圧ポートとの間の差圧により駆動されて前記の切換動作を行うように構成されている。
しかし、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの間の前記差圧が不足すると、前記四路切換弁に作動不良が発生することがある。この四路切換弁の作動不良を検知するために、例えば特許文献1に開示の空気調和装置は、四路切換弁の各ポートに、冷媒圧力を検知するための圧力センサと、切換作動判定手段とを備え、当該切換作動判定手段は、熱源側接続ポート側の冷媒圧力が、低圧ポート側の冷媒圧力と略同じ程度の低圧でないとき、又は高圧ポート側の冷媒圧力と略同じ程度の高圧でないときに切換作動不良と判定する。
特開平6−50642号公報
しかしながら、特許文献1に開示の空気調和装置では、四路切換弁の各ポートのそれぞれに圧力センサが必要になる。また、圧力センサは、他のセンサ(例えば温度センサ)と比較すると高額であるため、コスト削減の観点からは、当該圧力センサの配設数を削減することが好ましい。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、四路切換弁の各ポートに圧力センサを設けること等なく製造コストを低減して、四路切換弁の作動不良を検知可能にすることを目的とする。
本発明の請求項1に係る空気調和機は、室内熱交換器(31)と、室外熱交換器(22)と、圧縮機(40)と、四路切換弁(21)と、膨張弁(24)とが冷媒配管で接続された冷媒回路(10)と、
前記室内熱交換器(31)に設けられ、当該室内熱交換器(31)の温度を検出する室内熱交換器温度検出部(85)と、
前記室外熱交換器(22)に設けられ、当該室外熱交換器(22)の温度を検出する室外熱交換器温度検出部(76)と、
前記四路切換弁(21)にポート切換信号を出力し、当該四路切換弁(21)のポート切換を制御する制御部(91)と、
前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲を外れて下回り、前記室外熱交換器温度検出部(76)が検出した前記室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲を外れて下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定する切換不良判定部(92)と
を備える空気調和装置である。
四路切換弁(21)においてポート切換不良を生じ、予定したポートに切り換えられず、例えば、閉じるべきポートが完全に閉じられず、開放すべきポートが不完全にしか開放されないような場合には、冷媒回路を流れる冷媒を予定したルートに正常に流すことができないため、制御部(91)から四路切換弁(21)にポート切換信号を出力しても、室内熱交換器(31)及び室外熱交換器(22)の温度は、予定した時間内に予定した温度に達しない。さらに、室内熱交換器(31)の温度と、室外熱交換器(22)の温度とが逆転するという現象も生じない。
これに基づいて、本発明では、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲を外れて下回り、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲を外れて下回り、かつ、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定することにより、圧縮機の低圧側及び高圧側の圧力検出センサや、熱源側冷媒圧検知センサ等の圧力センサを必要とすることなく、四路切換弁(21)のポート切換不良を判定可能としている。
すなわち、(1) 四路切換弁(21)のポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が、予め定められた第1の範囲内であり、さらに、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲内であり、しかも、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが予め定められた期間内に逆転する場合は、当該現象は、予定した通りに冷媒の循環方向が切り換わって、室内熱交換器(31)及び室外熱交換器(22)による凝縮及び蒸発の作用の切り換えを予定した期間内に終えていることを示すと想定されるので、四路切換弁(21)の切り換えが正常に行われていると判定可能である。
また、(2) 四路切換弁(21)のポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲を外れて下回り、さらに、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲を外れて下回る場合であって、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが予め定められた期間内に逆転する場合は、当該逆転している現象は、予定した通りに冷媒の循環方向が切り換わっており、予定した期間を超えてはいるが、室内熱交換器(31)及び室外熱交換器(22)による凝縮及び蒸発の作用は正常に切り替わっていると想定されるので、四路切換弁(21)の切り換え自体は正常に行われていると判定可能である。
また、(3) 四路切換弁(21)のポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲内であり、さらに、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲内であるものの、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが予め定められた期間内に逆転しない場合は、四路切換弁(21)及び圧縮機(40)のいずれの不具合であるかまでは判定できない。
一方、(4) 四路切換弁(21)のポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲を外れて下回り、さらに、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲を外れて下回り、かつ、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合は、当該室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが逆転していない現象は、予定した通りに冷媒の循環方向が切り換わっておらず、室内熱交換器(31)及び室外熱交換器(22)による凝縮及び蒸発の作用は正常に切り替わっていないことを示すと想定されるので、少なくとも、四路切換弁(21)のポート切換に不良が生じていると判定可能である。
本発明の請求項2に係る空気調和機は、請求項1に記載の空気調和装置であって、前記切換不良判定部(92)は、前記室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が、前記予め定められた第1の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第3の範囲を外れて下回り、前記室外熱交換器温度検出部(76)が検出した前記室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が、前記予め定められた第2の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第4の範囲を外れて下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、前記圧縮機(40)の動作不良であると判定するものである。
四路切換弁(21)によるポート切換時に、圧縮機(40)の動作不良により、冷媒回路において予定した熱交換が行われない場合にも、室内熱交換器(31)及び室外熱交換器(22)の温度は、予定した時間内に予定した温度に達しないが、この場合は、圧縮機(40)による冷媒圧縮が不十分にしか行われないため、このときの室内熱交換器(31)の温度の温度変化率と、室外熱交換器(22)の温度の温度変化率は、四路切換弁(21)にポート切換不良が発生した場合よりも更に小さくなる。このため、本発明では、室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が、予め定められた第1の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第3の範囲を外れて下回り、室外熱交換器温度検出部(76)が検出した室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が、予め定められた第2の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第4の範囲を外れて下回り、かつ、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、圧縮機(40)が動作不良を生じていると判定することにより、四路切換弁(21)の各ポートに圧力センサを設けたりすることなく、四路切換弁(21)のポート切換不良が生じているか否か、圧縮機(40)に動作不良を生じているか否かを区別して判定することができる。
本発明の請求項3に係る空気調和機は、室内熱交換器(31)と、室外熱交換器(22)と、圧縮機(40)と、四路切換弁(21)と、前記室内熱交換器(31)と前記室外熱交換器(22)との間に位置して設けられた膨張弁(24)とが冷媒配管で接続された冷媒回路(10)と、
前記室内熱交換器(31)に設けられ、当該室内熱交換器(31)の温度を検出する室内熱交換器温度検出部(85)と、
前記室外熱交換器(22)に設けられ、当該室外熱交換器(22)の温度を検出する室外熱交換器温度検出部(76)と、
前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吐出側に設けられ、当該圧縮機(40)から吐出された冷媒の温度を検出する吐出温度検出部(75)と、
前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吸入側に設けられ、当該圧縮機(40)に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出部(73)と、
前記四路切換弁(21)の駆動部にポート切換信号を出力し、当該四路切換弁(21)のポート切換を制御する制御部(91)と、
前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記吐出温度検出部(75)が検出した前記吐出冷媒の温度と、前記吸入温度検出部(73)が検出した前記吸入冷媒の温度との温度差が、予め定められた温度差を下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しない場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定する切換不良判定部(92)と
を備える空気調和装置である。
この発明によれば、四路切換弁(21)においてポート切換不良を生じ、予定したポートに切り換えられず、例えば、閉じるべきポートが完全に閉じられず、開放すべきポートが不完全にしか開放されないような場合には、冷媒回路を流れる冷媒を予定したルートに正常に流すことができないため、制御部(91)から四路切換弁(21)にポート切換信号を出力しても、圧縮機(40)の吐出冷媒温度と吸入冷媒温度との間に、予定した温度差が発生しない。さらに、室内熱交換器(31)の温度と、室外熱交換器(22)の温度とが逆転するという現象も生じない。
これに基づいて、本発明では、切換不良判定部が、制御部(91)によるポート切換信号出力後に、圧縮機(40)の吐出冷媒温度と吸入冷媒温度との温度差が予め定められた温度差を下回り、かつ、室内熱交換器(31)の温度と室外熱交換器(22)の温度とが逆転しない場合に、四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定することにより、圧縮機の低圧側及び高圧側の圧力検出センサや、熱源側冷媒圧検知センサ等の圧力センサを必要とすることなく、四路切換弁(21)のポート切換不良を判定可能としている。
本発明の請求項4に係る空気調和機は、請求項1に記載の空気調和装置であって、前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吐出側に設けられ、当該圧縮機(40)から吐出された冷媒の温度を検出する吐出温度検出部(75)と、
前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吸入側に設けられ、当該圧縮機(40)に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出部(73)とを更に備え、
前記切換不良判定部(92)は、前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記切換不良判定条件を満たし、かつ、前記吐出温度検出部(75)が検出した前記吐出冷媒の温度と、前記吸入温度検出部(73)が検出した前記吸入冷媒の温度との温度差が、予め定められた温度差を下回る場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定するものである。
この発明によれば、上記切換不良判定条件を満たすことに加えて、圧縮機(40)の吐出冷媒温度と吸入冷媒温度との温度差が予め定められた温度差を下回るという条件を満たした場合に、四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定することにより、当該切換不良判定の正確性を高めている。
本発明によれば、圧力センサを用いることなく四路切換弁の作動不良を検知することができ、空気調和装置の製造コストを低減することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の概略構成を示す冷媒回路図である。 四路切換弁の概略構成を示す断面図である。 コントローラの概略構成を示すブロック図である。 空気調和装置による四路切換弁の切換不良判定処理の第1実施形態を示すフローチャートである。 暖房運転についてのポート状態から、冷房運転についてのポート状態に四路切換弁を切り換えた後における室内熱交換器温度及び室外熱交換器温度の推移を示す図であり、(a)は四路切換弁が正常に作動した場合を示す図、(b)は四路切換弁が作動不良の場合を示す図である。 (a)は暖房運転時における四路切換弁のスライド弁の正常な状態を示す図、(b)は冷房運転時における四路切換弁のスライド弁の正常な状態を示す図、(c)は四路切換弁のスライド弁の動作不良状態を示す図である。 空気調和装置による四路切換弁の切換不良判定処理の第2実施形態を示すフローチャートである。 暖房運転時のポート状態から、冷房運転時のポート状態に四路切換弁を切り換えた後における圧縮機の吐出冷媒温度及び吸入冷媒温度の推移を示す図であり、(a)は四路切換弁が正常に作動した場合を示す図、(b)は四路切換弁が作動不良の場合を示す図である。 空気調和装置による四路切換弁の切換不良判定処理の第3実施形態を示すフローチャートである。 空気調和装置によるポンプダウン完了判定処理を示すフローチャートである。 ポンプダウン完了判定を行う空気調和装置が備えるコントローラの概略構成を示すブロック図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態に係る空気調和装置、及び四路切換弁の切換不良判定方法につき詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態に係る空気調和装置の概略構成を示す冷媒回路図である。図1に示すように、空気調和装置1は、室外機2と室内機3とを備えている。また、空気調和装置1は、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路10を備えている。
冷媒回路10は、室外回路20、室内回路30、液側連絡管16、及びガス側連絡管17により構成されている。室外回路20と、室内回路30とは、液側連絡管16およびガス側連絡管17を介して接続されている。
室外回路20は、室外機2に収納されている。室外回路20には、圧縮機40、四路切換弁21、室外熱交換器22、膨張弁24、アキュームレータ23、液側閉鎖弁25、及びガス側閉鎖弁26が設けられている。
圧縮機40は、例えば密閉型のスクロール圧縮機である。圧縮機40は、圧縮機構と該圧縮機構を駆動する電動機とを、円筒状のハウジングに収納して構成されている。なお、前記圧縮機構および前記電動機は、詳しい図示を省略する。圧縮機40は、後述する制御部91による制御で、前記電動機の回転数が段階的にまたは連続的に変更されて、その容量が可変に構成されている。
圧縮機40には、低圧ガス管である吸入管43と、高圧ガス管である吐出管44とがそれぞれ接続されている。吸入管43は、圧縮機40へ吸入される冷媒が流通する。吐出管44は、圧縮機40から吐出される冷媒が流通する。吸入管43は、その入口端がアキュームレータ23を介して四路切換弁21のポートP4に接続され、その出口端が圧縮機40の吸入側に接続されている。吐出管44は、その入口端が圧縮機40の吐出側に接続され、その出口端が油分離器を介してのポートP1に接続されている。
室外熱交換器22は、例えばクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。この室外熱交換器22では、冷媒回路10を循環する冷媒と室外空気とが熱交換を行う。室外熱交換器22の他端には分流器27が設けられ、液側連絡管16と配管接続されている。室外ファン70は、室外熱交換器22へ室外空気を送る。
アキュームレータ23は、円筒状の容器であって、液冷媒とガス冷媒を分離してガス冷媒を圧縮機40に吸入させるために、分離した液冷媒を貯留する。アキュームレータ23は、四路切換弁21と圧縮機40とを繋ぐ吸入管43に設けられている。
また、室外機2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外機2には、室外機2に吸い込まれる室外空気の温度を検出するための外気温センサ71が設けられている。室外機2において、室外熱交換器22の一端に位置する分流器27には、分流器27の管温度を検出するための温度センサ72(デアイササーミスタ)が設けられている。また、室外熱交換器22に、その内部の冷媒温度を検出するための室外熱交換器温度センサ76が設けられている。室外熱交換器温度センサ76は、後述の冷房運転時に凝縮温度を検出する一方、暖房運転時に蒸発温度を検出する。さらに、膨張弁24と液側閉鎖弁25との間には液管温度センサ61が設けられている。なお、膨張弁24と後述の室内熱交換器31との間の配管を、以下、液冷媒配管11という。前述の液側連絡管16は液冷媒配管11に含まれる。液管温度センサ61は、液管温度センサ61が設けられている部分の液冷媒配管11の温度を検出する。
圧縮機40の吸入管43には、圧縮機40に吸入される冷媒の温度である吸入温度を検出(例えば、吸入管43の温度を当該吸入冷媒の温度として検出)するための吸入冷媒温度センサ73(吸入温度検出部)が設けられている。吐出管44には、圧縮機40から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出(例えば、吐出管44の温度を当該吐出冷媒の温度として検出)するための吐出冷媒温度センサ75(吐出温度検出部)が設けられている。
さらに、室外機2には、コントローラ90が設けられている。コントローラ90は、上記のセンサ類からの信号やリモコン等からの指令信号を受けて空気調和装置1の運転制御を行う。
室内機3には、室内回路30が設けられている。室内回路30には、室内熱交換器31が設けられている。室内熱交換器31は、例えは、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。室内熱交換器31では、冷媒回路10を循環する冷媒と室内空気とが熱交換を行う。さらに室内機3には、室内ファン80が設けられている。この室内ファン80は、室内熱交換器31に室内空気を送る。
液側連絡管16は、その一端が液側閉鎖弁25に接続され、他端が室内回路30における室内熱交換器31の一端側となる分流器32に接続されている。ガス側連絡管17は、その一端がガス側閉鎖弁26に接続され、他端が室内熱交換器31の他端側に接続されている。なお、四路切換弁21との室内熱交換器31との間の配管を、以下、ガス冷媒配管12という。ガス側連絡管17はガス冷媒配管12に含まれる。
室内機3には、温度センサや湿度センサが設けられている。具体的に、この室内機3には、吸込風温センサ81、分流温度センサ84及び室内熱交換器温度センサ85が設けられている。吸込風温センサ81は、室内機3へ吸い込まれる室内空気の温度、すなわち室内機3の吸込風温を検出する。分流温度センサ84は、室内熱交換器31の一端に位置する分流器32に設けられ、分流器32の管温度を検出する。室内熱交換器温度センサ85は、室内熱交換器31の内部の冷媒温度を検出する。すなわち、室内熱交換器温度センサ85は、後述の冷房運転時に蒸発温度を検出する一方、暖房運転時に凝縮温度を検出する。
図2は四路切換弁21の概略構成を示す図である。四路切換弁21には、圧縮機の吐出側に接続する吐出ポートP1、2つの切換ポートP3,P2、及び圧縮機40の吸入側に接続する吸入ポートP4を有するバルブ本体212と、その内部で切換ポートP3,P2の接続先を切換えるためのバルブシート213、スライド弁(ポート切換弁)214及びピストン215,216が含まれる。スライド弁214は、ばね217によって、図2に示す状態、すなわち切換ポートP3が吸入ポートP4に導通し、切換ポートP2が吐出ポートP1に導通する状態を維持するように付勢される。パイロットバルブ218を、コイル219に電流を流して切換えると、ピストン216側を吸引し、スライド弁214をバルブシート213に対して、図2では右方に摺動移動させ、切換ポートP3,P2には吸入ポートP4及び吐出ポートP1がそれぞれ導通するように切換えることができる。
四路切換弁21は、ポートP3がガス側閉鎖弁26と配管接続され、ポートP2が室外熱交換器22の一端と配管接続されている。四路切換弁21は、ポートP1とポートP2が連通し、かつ、ポートP3とポートP4が連通する状態(図1に実線で示す状態)と、ポートP1とポートP3が連通し、かつ、ポートP2とポートP4が連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。この四路切換弁21の切換動作によって、冷媒回路10における冷媒の循環方向が反転する。
図3は、コントローラ90の概略構成を示すブロック図である。コントローラ90は、制御部91と、切換不良判定部92と、入力受付部93とを備えている。
制御部91は、空気調和装置1の運転制御を行う。すなわち制御部91は、膨張弁24の開度調節や、四路切換弁21の切り換え、圧縮機40の駆動制御(回転数制御)、室外ファン70および室内ファン80の送風量制御等を行う。
切換不良判定部92は、制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力後に、室内熱交換器温度センサ85が検出した室内熱交換器31の温度の温度変化率と、室外熱交換器温度センサ76が検出した室外熱交換器22の温度の温度変化率の両方が予め定められた範囲を外れて下回るか否かの判断、さらには、室内熱交換器31の上記温度と、室外熱交換器22の上記温度とが逆転するか否かという切換不良判定条件を満たすかの判断に基づいて、四路切換弁21のポート切換が不良であるか否か、さらには、圧縮機40が動作不良か否かを判定する。
また、切換不良判定部92は、制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力後に、吐出冷媒温度センサ75が検出した吐出冷媒の温度と、吸入冷媒温度センサ73が検出した上記吸入冷媒の温度との温度差が、予め定められた温度差を下回り、かつ、室内熱交換器31の上記温度と、室外熱交換器22の上記温度とが逆転しない場合に、四路切換弁21のポート切換が不良であると判定する。
また、切換不良判定部92は、制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間を計測可能なタイマ921を内蔵している。
次に、空気調和装置1の運転動作を説明する。空気調和装置1の運転時には、冷媒回路10において冷媒が相変化しつつ循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。この空気調和装置1は、冷房運転と暖房運転とを行う。
《冷房運転》冷房運転時には、室内熱交換器31が蒸発器として機能し、冷却動作が行われる。この冷房運転時において、四路切換弁21は、図1に実線で示す状態となる。膨張弁24は、コントローラ90の制御部91により、所定の開度に調節される。
圧縮機40を運転すると、この圧縮機40で圧縮された冷媒が吐出管44へ吐出される。この吐出冷媒は、四路切換弁21を通り、室外熱交換器22へ流入する。室外熱交換器22では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。なお、圧縮機40には、その後、冷媒は、液側連絡管16から室内回路30へ送られる。
室内回路30へ流入した冷媒は、室内熱交換器31へ導入される。室内熱交換器31では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、室内回路30へ導入された冷媒は、室内熱交換器31で蒸発し、その結果、室内空気が冷却される。
室内熱交換器31で蒸発した冷媒は、ガス側連絡管17を通って室外回路20へ流入する。その後、冷媒は、四路切換弁21を通過し、吸入管43およびアキュームレータ23を通って圧縮機40に吸入される。圧縮機40は、吸入した吸入冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路10では、このような冷媒の循環が繰り返される。
また、コントローラ90の制御部91は、前述のように膨張弁24の開度調節を行う。その際、制御部91は、室内熱交換器31から流出し、圧縮機40に吸入されるガス冷媒の過熱度が一定となるように、膨張弁24の開度を調節する。具体的には、吸入冷媒温度センサ73の検出温度と室内熱交換器温度センサ85の検出温度の差が所定値に保たれるように、膨張弁24の開度が適宜変更される。
《暖房運転》暖房運転時には、室内熱交換器31が凝縮器として機能し、加熱動作が行われる。この暖房運転時において、四路切換弁21は、図1に破線で示す状態となる。そして、膨張弁24は所定の開度に調節される。
圧縮機40を運転すると、この圧縮機40で圧縮された冷媒が吐出管44へ吐出される。この冷媒は、四路切換弁21からガス側閉鎖弁26に向かって流れ、ガス側連絡管17を通って室内回路30に流入する。
室内回路30へ流入した冷媒は、室内熱交換器31へ導入される。室内熱交換器31では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。つまり、室内回路30へ導入された冷媒は、室内熱交換器31で凝縮し、その結果、室内空気が加熱される。
室内熱交換器31で凝縮した冷媒は、液側連絡管16を通って室外回路20へ流入する。その後、冷媒は、膨張弁24で減圧された後に、室外熱交換器22へ導入される。
室外熱交換器22では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器22で蒸発した冷媒は、四路切換弁21を通過し、吸入管43を通って圧縮機40に吸入される。圧縮機40は、吸入した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路10では、このような冷媒の循環が繰り返される。
また、コントローラ90の制御部91は、前述のように膨張弁24の開度調節を行う。その際、制御部91は、室外熱交換器22から流出し、圧縮機40に吸入されるガス冷媒の過熱度が一定となるように、膨張弁24の開度を調節する。具体的には、吸入冷媒温度センサ73の検出温度と室外熱交換器温度センサ76の検出温度の差が所定値に保たれるように、膨張弁24の開度が適宜変更される。
次に、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理(四路切換弁の切換不良判定方法)の第1実施形態を説明する。図4は、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理の第1実施形態を示すフローチャートである。図5は、暖房運転についてのポート状態から、冷房運転についてのポート状態に四路切換弁21を切り換えた後における室内熱交換器温度及び室外熱交換器温度の推移を示す図であり、(a)は四路切換弁21が正常に作動した場合を示す図、(b)は四路切換弁21が作動不良の場合を示す図である。図6(a)は暖房運転時における四路切換弁21のスライド弁214の正常な状態を示す図、(b)は冷房運転時における四路切換弁21のスライド弁214の正常な状態を示す図、(c)は四路切換弁21のスライド弁214の動作不良状態を示す図である。
空気調和装置1において冷暖房運転の切換時や、又は暖房運転からデフロスト運転への切換時等に、四路切換弁21のポートを切り換えるために、制御部91が、四路切換弁21にポート切換信号を送信すると(S1でYES)、切換不良判定部92のタイマ921が、制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間の計測を開始する(S2)。
切換不良判定部92は、室内熱交換器温度センサ85から、当該室内熱交換器温度センサ85が検出した室内熱交換器31の温度Th3のサンプリングを開始し(S3)、室外熱交換器温度センサ76から、当該室外熱交換器温度センサ76が検出した室外熱交換器22の温度Tmのサンプリングを開始する(S4)。
さらに、切換不良判定部92は、上記タイマ921によって、予め定められた一定時間(単位時間)tの経過が計測されると、当該経過時間における室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3を算出すると共に(S5)、当該経過時間における室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmを算出する(S6)。この予め定められた一定時間tは、四路切換弁21のポートが正常に切り換えられたとした場合に室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmとの関係が逆転すると想定される、S1での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間である。
サンプリング開始時点でサンプリングした温度をTh1、上記予め定められた一定時間をt、サンプリング開始時点から上記予め定められた一定時間tの経過後にサンプリングした温度をTh2としたとき、S5及びS6において、切換不良判定部92は、上記経過時間における室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3と、上記経過時間における室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmとを、それぞれ以下の式に基づいて算出する。
温度変化率ΔTm,ΔTh3=(Th1−Th2)/t
そして、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Ta(第1の範囲)を外れて下回っているか否かと、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Ta(第2の範囲)を外れて下回っているかを判断する(S7)。
予め定められた範囲Ta,Taは以下の通りである。例えば、空気調和装置1の運転動作が暖房運転から冷房運転に切り換えられ、四路切換弁21が正常に動作して、図6(a)に示す状態(P1とP3が導通、P2P4が導通)から、図6(b)に示す状態(P3とP4が導通、P1とP2が導通)に切り換えられて、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の流入先が室内熱交換器31から室外熱交換器22に変わる場合、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3に対しては、室内熱交換器31が蒸発器として機能していた時点から、当該室内熱交換器31が凝縮器として正常に機能した時点までにおける基準温度変化率α(各空気調和装置1の性能(圧縮機性能、冷媒性質、配管長等)に基づいて、予め測定されているものとする)以上の範囲が、上記予め定められた範囲Taとされる。例えば、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3に対して用いられる予め定められた範囲Taは、基準温度変化率α≦Taとして定められる。なお、この場合における基準温度変化率αは、温度下降率となる。
一方、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmに対しては、室外熱交換器22が凝縮器として機能していた時点から、当該室外熱交換器22が蒸発器として正常に機能した時点までにおける基準温度変化率(各空気調和装置1の性能(圧縮機性能、冷媒性質、配管長等)に基づいて、予め測定されているものとする)以上の範囲が、上記予め定められた範囲Taとされる。例えば、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmに対して用いられる予め定められた範囲Taは、基準温度変化率β≦Taとして定められる。なお、この場合における基準温度変化率βは、温度上昇率となる。
当該予め定められた範囲Ta,Taは、上記のように各空気調和装置1の性能に応じて測定された基準温度変化率に基づいて予め定められ、切換不良判定部92に記憶されている。従って、予め定められた範囲Ta,Taは、例えば室内熱交換器31、室外熱交換器22のそれぞれの性能に応じて、それぞれ別個に定められた値が用いられることになる。
ここで、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Ta内であり、かつ、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Ta内であると判断した場合は(S7でNO)、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいて、四路切換弁21のスライド弁214は正常に動作し、及び圧縮機40は正常に動作して正しくポートを切り換えたと判定し(S12)、処理を終了する。
一方、切換不良判定部92が、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Taから外れて下回り、かつ、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Taから外れて下回ると判断した場合は(S7でYES)、さらに、S3及びS4でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係(暖房運転時Th3>Tm、又は冷房運転時Th3<Tm)が、この時点(S1での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時から上記予め定められた一定期間の経過後の時点)で逆転しているかを判断する(S8)。当該予め定められた期間とは、四路切換弁21のポートが正常に切り換えられたとした場合に室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmとの関係が逆転すると想定される、S1での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間である。
ここで、上記予め定められた一定期間tの経過後において、S3及びS4でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係が逆転していると、切換不良判定部92が判断した場合は(S8でYES)、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいて四路切換弁21のスライド弁214は正常に動作し、及び圧縮機40は正常に動作して正しくポートを切り換えたと判定し(S12)、処理を終了する。
例えば、空気調和装置1の運転動作を暖房運転から冷房運転に切り換えた場合、四路切換弁21が正常に動作して、図6(a)に示す状態(P1とP3が導通、P2P4が導通)から、図6(b)に示す状態(P3とP4が導通、P1とP2が導通)に切り換えられた場合、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の流入先が室内熱交換器31から室外熱交換器22に変わり、それまで蒸発器として機能していた室内熱交換器31が凝縮器として機能し、図5(a)に示すように、基準温度変化率α,β(或いは、少なくとも予め定められた範囲Ta,Ta内の温度変化率)で、室内熱交換器温度Th3が下降し、室外熱交換器温度Tmが上昇する。そして、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmが逆転する。
しかし、図6(c)に示すように、四路切換弁21のスライド弁214によるスライド移動量が不十分でポート切換が不良であった場合、四路切換弁21のポートP1からポートP2に向かうべき高圧冷媒の一部がポートP4に流入するため、高圧冷媒を十分に室外熱交換器22に送ることができない。このため、図5(b)に示すように、予定した通りの基準温度変化率α,β(或いは、少なくとも予め定められた範囲Ta,Ta内の温度変化率)では、室内熱交換器温度Th3は下降せず、室外熱交換器温度Tmも上昇しない。又、圧縮機40による圧縮工程が不十分であるため、室内熱交換器31及び室外熱交換器22での熱交換も不十分となり、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmは逆転しない。
このため、制御部91が四路切換弁21に切換指示を出力した後、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3と、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmとが、上記予め定められた範囲Ta,Ta内の温度変化率を外れて下回る図5(b)に示した状態となり、さらに、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmは逆転しない状態を検出することで、当該検出結果に基づいて、切換不良判定部92が、四路切換弁21のポート切換が正常に行われたか否かを判定可能となる。
また、上記予め定められた一定期間tの経過後において、S3及びS4でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係が逆転していないと、切換不良判定部92が判断した場合は(S8でNO)、さらに、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tb(第3の範囲)を外れて下回るかと、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tb(第4の範囲)を外れて下回るかとを判断する(S9)。
当該予め定められた範囲Tbは、上述の予め定められた範囲Taと同様に、基準温度変化率α’≦Tbとして定められるが、この予め定められた範囲Tbを定義するために用いられる基準温度変化率α’は、上述の予め定められた範囲Taに用いられる基準温度変化率αよりも小さい値とされる。予め定められた範囲Tbは、例えば、圧縮機40の性能低下等により圧縮動作が不十分となり、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の圧力が予定した値に至っていない場合の温度変化率からの一定の範囲である。当該予め定められた範囲Tbは、各空気調和装置1の性能(圧縮機性能、冷媒性質、配管長等)に基づいて予め定められ、切換不良判定部92に記憶されている。
また、当該予め定められた範囲Tbも、上述の予め定められた範囲Taと同様に、基準温度変化率β’≦Tbとして定められるが、この予め定められた範囲Tbを定義するために用いられる基準温度変化率β’は、上述の予め定められた範囲Taに用いられる基準温度変化率β’よりも小さい値とされる。予め定められた範囲Tbは、例えば、圧縮機40の性能低下等により圧縮動作が不十分となり、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の圧力が予定した値に至っていない場合の温度変化率からの一定の範囲である。当該予め定められた範囲Tbは、各空気調和装置1の性能(圧縮機性能、冷媒性質、配管長等)に基づいて予め定められ、切換不良判定部92に記憶されている。
ここで、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tb内であり、かつ、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tb内であると判断した場合は(S9でNO)、圧縮機40の動作不良ではなく、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいてスライド弁214が正常に動作せずに、四路切換弁21のポート切り換えが不良を生じていると判定する(S10)。
一方、切換不良判定部92が、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tbを外れて下回り、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tbを外れて下回ると判断した場合は(S9でYES)、四路切換弁21のスライド弁214の動作不良ではなく、圧縮機40が正常に動作せずに不良を生じていると判定する(S13)。
この後、制御部91は、報知部94に、上記各判定結果に応じて、四路切換弁21のポート切り換えが不良である旨、又は圧縮機40が動作不良である旨を示す報知を行わせる(S11)。例えば、報知部94が、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部からなる場合は、制御部91は、当該四路切換弁21のポート切り換えが不良である旨、又は圧縮機40が動作不良である旨を示すメッセージを表示部に表示させる。また、報知部94が、ブザー等からなる場合は、制御部91は当該ブザーに警告音等を発させる。
また、暖房運転からデフロスト運転に切り換えた場合も、上記と同様に四路切換弁21のポート切換不良、及び圧縮機40の動作不良を判定可能である。また、空気調和装置1を冷房運転から暖房運転に切り換えた場合は、例えば図5(a)(b)に示した室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係を逆として考えることで、上記と同様に四路切換弁21のポート切換不良、及び圧縮機40の動作不良を判定可能である。
なお、本実施形態では、S9及びS13の処理をも行うことによって、四路切換弁21のポート切換不良、又は圧縮機40の動作不良のいずれが生じているかまでを判定するようにしているが、S9及びS13の処理の判断を行わず、四路切換弁21のスライド弁214か正常に動作して正しくポートを切り換えたか否かを判定するようにしてもよい。
次に、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理(四路切換弁の切換不良判定方法)の第2実施形態を説明する。図7は、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理の第2実施形態を示すフローチャートである。図8は、暖房運転時のポート状態から、冷房運転時のポート状態に四路切換弁21を切り換えた後における圧縮機40の吐出冷媒温度及び吸入冷媒温度の推移を示す図であり、(a)は四路切換弁21が正常に作動した場合を示す図、(b)は四路切換弁21が作動不良の場合を示す図である。
空気調和装置1において冷暖房運転の切換時や、又は暖房運転からデフロスト運転への切換時等に、四路切換弁21のポートを切り換えるために、制御部91が、四路切換弁21にポート切換信号を送信すると(S21でYES)、切換不良判定部92のタイマ921が、制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間の計測
開始する(S22)。
切換不良判定部92は、吸入冷媒温度センサ73から、当該吸入冷媒温度センサ73が検出した圧縮機40に吸入される冷媒の温度(吸入温度)Tsのサンプリングを開始し(S23)、吐出冷媒温度センサ75から、当該吐出冷媒温度センサ75が検出した圧縮機40から吐出される冷媒の温度(吐出温度)Tdのサンプリングを開始する(S24)。
さらに、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度センサ85から室内熱交換器31の温度Th3のサンプリングを開始し(S25)、室外熱交換器温度センサ76から室外熱交換器22の温度Tmのサンプリングを開始する(S26)。
そして、切換不良判定部92は、上記タイマ921によって、予め定められた一定時間の経過が計測されると、上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの差が、予め定められた温度差T3を下回っているか否かを判断する(S27)。
当該予め定められた一定期間とは、第1実施形態の場合と同様に、四路切換弁21のポートが正常に切り換えられたとした場合に室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmとの関係が逆転すると想定される、S21での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時からの経過時間である。
また、予め定められた温度差T3は、例えば、空気調和装置1の運転動作を暖房運転から冷房運転に切り換えた場合、四路切換弁21が正常に動作して、図6(a)に示す状態(P1とP3が導通、P2P4が導通)から、図6(b)に示す状態(P3とP4が導通、P1とP2が導通)に切り換えられ、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の流入先が室内熱交換器31から室外熱交換器22に変わり、それまで蒸発器として機能していた室内熱交換器31が凝縮器として正常に機能したときの吐出温度Tdと吸入温度Tsとの温度差である。当該温度差T3は、各空気調和装置1の性能(圧縮機性能、冷媒性質、配管長等)に基づいて、予め測定されて定められ、切換不良判定部92に記憶されている。
ここで、切換不良判定部92は、上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの温度差が、予め定められた温度差T3を下回っていないと判断した場合は(S27でNO)、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいて、四路切換弁21のスライド弁214は正常に動作して正しくポートを切り換えたと判定し(S12)、処理を終了する。
一方、切換不良判定部92は、上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの温度差が、予め定められた温度差T3を下回っていると判断した場合は(S27でYES)、さらに、S25及びS26でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係(暖房運転時Th3>Tm、又は冷房運転時Th3<Tm)が、この時点(S21での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時から上記予め定められた一定期間の経過後の時点)で逆転しているかを判断する(S28)。
ここで、上記予め定められた一定期間の経過後において、S25及びS26でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係が逆転していると、切換不良判定部92が判断した場合は(S28でYES)、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいて、四路切換弁21のスライド弁214は正常に動作して正しくポートを切り換えたと判定し(S12)、処理を終了する。
他方、上記予め定められた一定期間の経過後において、S25及びS26でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係が逆転していないと、切換不良判定部92が判断した場合は(S28でNO)、切換不良判定部92は、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいてスライド弁214は正常に動作せずに、四路切換弁21のポート切り換えが不良であると判定する(S29)。
この場合、制御部91は、第1実施形態と同様に、報知部94に、四路切換弁21のポート切り換えが不良である旨を示す報知を行わせる(S30)。
例えば、空気調和装置1の運転動作を暖房運転から冷房運転に切り換えた場合、四路切換弁21が正常に動作して、図6(a)に示す状態(P1とP3が導通、P2とP4が導通)から、図6(b)に示す状態(P3とP4が導通、P1とP2が導通)に切り換えられた場合、圧縮機40から吐出される高圧冷媒の流入先が室内熱交換器31から室外熱交換器22に変わり、それまで蒸発器として機能していた室内熱交換器31が凝縮器として機能し、図8(a)に示すように、予定した通りの温度差T4で、吐出温度Tdと吸入温度Tsとが落ち着く。そして、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmが逆転する。
しかし、図6(c)に示すように、四路切換弁21のスライド弁214によるスライド移動量が不十分でポート切換が不良であった場合、四路切換弁21のポートP1からポートP2に向かうべき高圧冷媒の一部がポートP4に流入するため、高圧冷媒を十分に室外熱交換器22に送ることができない。このため、図8(b)に示すように、吐出温度Tdと吸入温度Tsは、予定した通りの温度差T4では落ち着かない。又、圧縮機40による圧縮工程が不十分であるため、室内熱交換器31及び室外熱交換器22での熱交換も不十分となり、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmは逆転しない。
このため、制御部91が四路切換弁21に切換指示を出力した後、吐出温度Tdと吸入温度Tsは、予定した通りの温度差T4を下回る図8(b)に示した状態となり、さらに、室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmは逆転しない状態を検出することで、当該検出結果に基づいて、切換不良判定部92が、四路切換弁21のポート切換が正常に行われたか否かを判定可能となる。
なお、暖房運転からデフロスト運転に切り換えた場合も、上記と同様に四路切換弁21のポート切換不良を判定可能である。また、空気調和装置1を冷房運転から暖房運転に切り換えた場合は、例えば図8(a)(b)に示した室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係を逆として考えることで、上記と同様に四路切換弁21のポート切換不良を判定可能である。
次に、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理の第3実施形態を説明する。図9は、空気調和装置1による四路切換弁21の切換不良判定処理の第3実施形態を示すフローチャートである。なお、上記第1又は第2実施形態と同様の処理は説明を省略する。
本第3実施形態は、上述した第1実施形態の処理に加え、更に第2実施形態で用いた上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの差が温度差T3を下回っているか否かの判断を、四路切換弁21の切換不良判定に適用したものである。
本第3実施形態では、空気調和装置1において冷暖房運転の切換時や、又は暖房運転からデフロスト運転への切換時等に、四路切換弁21のポートを切り換えるために、制御部91が、四路切換弁21にポート切換信号を送信すると(S41でYES)、第1実施形態に示したS2乃至S6と同様の処理S42乃至S46を実行する。
この後、切換不良判定部92は、吸入冷媒温度センサ73から、当該吸入冷媒温度センサ73が検出した圧縮機40に吸入される冷媒の温度(吸入温度)Tsのサンプリングを開始し(S47)、吐出冷媒温度センサ75から、当該吐出冷媒温度センサ75が検出した圧縮機40から吐出される冷媒の温度(吐出温度)Tdのサンプリングを開始する(S48)。
そして、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Ta(第1の範囲)を外れて下回っているか否かと、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Ta(第2の範囲)を外れて下回っているかを判断し(S49)、切換不良判定部92が、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Taから外れて下回り、かつ、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Taから外れて下回ると判断した場合は(S49でYES)、さらに、切換不良判定部92は、上記タイマ921によって、上記予め定められた一定時間の経過が計測されると、上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの差が、予め定められた温度差T3を下回っているか否かを判断する(S50)。
ここで、切換不良判定部92は、上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの差が、予め定められた温度差T3を下回っていると判断した場合は(S50でYES)、さらに、S33及びS34でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係(暖房運転時Th3>Tm、又は冷房運転時Th3<Tm)が、S41での制御部91による四路切換弁21へのポート切換信号出力時から上記予め定められた一定期間の経過後の時点で逆転しているかを判断する(S51)。
ここで、上記予め定められた一定期間の経過後において、S43乃至S46でのサンプリング開始当初の室内熱交換器温度Th3と室外熱交換器温度Tmの関係が逆転していないと、切換不良判定部92が判断した場合は(S51でNO)、さらに、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tb(第3の範囲)を外れて下回るかと、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tb(第4の範囲)を外れて下回るかとを判断する(S52)。
ここで、切換不良判定部92は、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tb内であり、かつ、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tb内であると判断した場合は(S52でNO)、圧縮機40の動作不良ではなく、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいてスライド弁214が正常に動作せずに、四路切換弁21のポート切り換えが不良を生じていると判定する(S53)。
一方、切換不良判定部92が、室内熱交換器温度Th3の温度変化率ΔTh3が予め定められた範囲Tbを外れて下回り、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが予め定められた範囲Tbを外れて下回ると判断した場合は(S52でYES)、四路切換弁21のスライド弁214の動作不良ではなく、圧縮機40が正常に動作せずに不良を生じていると判定する(S56)。
なお、S49でNO,S50でNO,S51でYESの場合は、上記四路切換弁21へのポート切換信号の送信に基づいて四路切換弁21のスライド弁214は正常に動作し、及び圧縮機40は正常に動作して正しくポートを切り換えたと判定し(S55)、処理を終了する。
この第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の処理に加え、更に第2実施形態で用いた上記吐出温度Tdと吸入温度Tsとの差が予め定められた温度差T3を下回っているか否かの判断を、四路切換弁21の切換不良判定に適用したので、当該四路切換弁21のポー切換不良判定の正確性が高められる。
次に、空気調和装置1によるポンプダウン完了判定について説明する。図10は、空気調和装置1によるポンプダウン完了判定処理を示すフローチャートである。図11は当該ポンプダウン完了判定を行う空気調和装置1が備えるコントローラ90’の概略構成を示すブロック図である。
空気調和装置1は、操作者により、室外機2及び室内機3がその設置場所から取り外される時に、操作者の指示に基づいて、冷媒回路10内の冷媒を室外機2側に回収するポンプダウン動作を行う。この空気調和装置1のコントローラ90’は、図3に示した空気調和装置1の構成における切換不良判定部92に代えて、ポンプダウン動作が完了した否かを判定する完了判定部95と、当該完了判定部95に内蔵されるタイマ951を備える(図11)。
ポンプダウンを行う場合、(1)操作者は、まず、室外機2の液側閉鎖弁25を全閉にし、(2)室外機2のガス側閉鎖弁26を全閉近くまで閉める。
この後、操作者による操作に基づいて、入力受付部93に強制冷房運転の指示が受け付けられると(S61でYES)、この指示に基づいて、制御部91は圧縮機40等を駆動制御して強制冷房運転動作を開始させる(S62)。
続いて、完了判定部95のタイマ951が、制御部91による強制冷房運転動作開始時からの経過時間の計測を開始する(S63)。
完了判定部95は、室外熱交換器温度センサ76によって検出される室外熱交換器22の温度Tmのサンプリングを開始し(S64)、室内熱交換器温度センサ85によって検出される室内熱交換器31の温度Th3のサンプリングを開始する(S65)。
さらに、完了判定部95は、上記タイマ951によって、予め定められた一定時間の経過が計測されると、当該経過時間における室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmを算出する(S66)。
そして、完了判定部95は、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが、予め定められた温度変化率T3を下回っているか否かを判断する(S67)。なお、このS67において、完了判定部95は、当該判断に代えて、室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが無くなってから、予め定められた時間を経過したか否かの判断を行ってもよい。
ここで、完了判定部95が、温度変化率ΔTmが温度上昇率T3を下回っている(室外熱交換器温度Tmの温度変化率ΔTmが無くなってから、予め定められた時間を経過した)と判断した場合(S67でYES)、さらに、完了判定部95は、この時点で、室内熱交換器31の温度Th3が一旦最小値を記録した後に、当該最小値よりも高い温度に復帰し、かつ、当該復帰した温度Th3が、外気温センサ71によって検出される室内吸込温度Th4に略等しい状態になっているかを判断する(S68)。
完了判定部95は、室内熱交換器31の温度Th3が一旦最小値を記録した後に、当該最小値よりも高い温度に復帰し、かつ、当該復帰した温度Th3が室内吸込温度Th4に略等しい状態になっていると判断した場合(S68でYES)、ポンプダウン完了と判定する(S69)。なお、S67でNO,S68でNOの場合は、処理はS66に戻る。
この後、制御部91は、報知部94に、ポンプダウンが完了した旨を示す報知を行わせる(S70)。例えば、報知部94が、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部からなる場合は、制御部91は、ポンプダウンが完了した旨を示すメッセージを表示部に表示させる。また、報知部94が、ブザー等からなる場合は、制御部91は当該ブザーに警告音等を発させる。
従来、ポンプダウン運転時には、圧縮機40の吸入部が真空状態に近くなるが、この状態で圧縮機40の運転を継続すると、圧縮機40の設計によっては、前記吸入部に負荷がかかり、圧縮機40の不具合につながるおそれがある。このため、操作者は、室外回路20に設けられた図略のサービスポートに、冷媒圧力を計測する圧力センサを取り付け、当該圧力センサにより計測される圧力が0MPa(0kg/cm2)になったときに、操作者が当該圧力値に基づいてポンプダウン完了を判断する必要があった。しかし、一般に、空気調和装置は、ポンプダウンが完了に近付くに連れて、冷媒回路内を循環する冷媒の量が減少するために室外熱交換器での温度上昇が徐々になくなり、室内熱交換器では、冷媒回路を冷媒が循環している間は室内熱交換器温度が下降するが、循環する冷媒が無くなると室内熱交換器が冷却されなくなるために、室内熱交換器温度は室内吸込温度と同等に近付く。本実施形態に係る空気調和装置1は、これに基づいて、完了判定部95が、当該室外熱交換器22での温度上昇がなくなる状態と、熱交換器温度Th3は室内吸込温度Th4と同等に近付いた状態とを検知した時に、当該検知をもって、ポンプダウン完了と判定することで、上記圧力センサ、及び当該圧力センサにより計測される圧力の値に基づいた操作者によるポンプダウン完了判断の必要性をなくすことができる。
以上、本発明の一実施形態に係る空気調和装置1について説明したが、当該実施形態はあくまでも例示であって、本発明は当該実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
1 空気調和装置
2 室外機
3 室内機
10 冷媒回路
11 液冷媒配管
12 ガス冷媒配管
16 液側連絡管
17 ガス側連絡管
214 スライド弁
21 四路切換弁
22 室外熱交換器
30 室内回路
31 室内熱交換器
40 圧縮機
61 液管温度センサ
73 吸入冷媒温度センサ
75 吐出冷媒温度センサ
76 室外熱交換器温度センサ
85 室内熱交換器温度センサ
90 コントローラ
91 制御部
92 切換不良判定部
93 入力受付部
94 報知部
95 完了判定部

Claims (4)

  1. 室内熱交換器(31)と、室外熱交換器(22)と、圧縮機(40)と、四路切換弁(21)と、膨張弁(24)とが冷媒配管で接続された冷媒回路(10)と、
    前記室内熱交換器(31)に設けられ、当該室内熱交換器(31)の温度を検出する室内熱交換器温度検出部(85)と、
    前記室外熱交換器(22)に設けられ、当該室外熱交換器(22)の温度を検出する室外熱交換器温度検出部(76)と、
    前記四路切換弁(21)にポート切換信号を出力し、当該四路切換弁(21)のポート切換を制御する制御部(91)と、
    前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が予め定められた第1の範囲を外れて下回り、前記室外熱交換器温度検出部(76)が検出した前記室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が予め定められた第2の範囲を外れて下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定する切換不良判定部(92)と
    を備える空気調和装置。
  2. 前記切換不良判定部(92)は、前記室内熱交換器温度検出部(85)が検出した室内熱交換器(31)の温度の温度変化率が、前記予め定められた第1の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第3の範囲を外れて下回り、前記室外熱交換器温度検出部(76)が検出した前記室外熱交換器(22)の温度の温度変化率が、前記予め定められた第2の範囲よりも更に小さい温度変化率に基づいて定められた第4の範囲を外れて下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しないという切換不良判定条件を満たした場合に、前記圧縮機(40)の動作不良であると判定する請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 室内熱交換器(31)と、室外熱交換器(22)と、圧縮機(40)と、四路切換弁(21)と、前記室内熱交換器(31)と前記室外熱交換器(22)との間に位置して設けられた膨張弁(24)とが冷媒配管で接続された冷媒回路(10)と、
    前記室内熱交換器(31)に設けられ、当該室内熱交換器(31)の温度を検出する室内熱交換器温度検出部(85)と、
    前記室外熱交換器(22)に設けられ、当該室外熱交換器(22)の温度を検出する室外熱交換器温度検出部(76)と、
    前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吐出側に設けられ、当該圧縮機(40)から吐出された冷媒の温度を検出する吐出温度検出部(75)と、
    前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吸入側に設けられ、当該圧縮機(40)に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出部(73)と、
    前記四路切換弁(21)の駆動部にポート切換信号を出力し、当該四路切換弁(21)のポート切換を制御する制御部(91)と、
    前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記吐出温度検出部(75)が検出した前記吐出冷媒の温度と、前記吸入温度検出部(73)が検出した前記吸入冷媒の温度との温度差が、予め定められた温度差を下回り、かつ、前記室内熱交換器(31)の前記温度と、前記室外熱交換器(22)の前記温度とが、予め定められた期間内に逆転しない場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定する切換不良判定部(92)と
    を備える空気調和装置。
  4. 前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吐出側に設けられ、当該圧縮機(40)から吐出された冷媒の温度を検出する吐出温度検出部(75)と、
    前記冷媒回路(10)における前記圧縮機(40)の吸入側に設けられ、当該圧縮機(40)に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出部(73)とを更に備え、
    前記切換不良判定部(92)は、前記制御部(91)によるポート切換信号出力後に、前記切換不良判定条件を満たし、かつ、前記吐出温度検出部(75)が検出した前記吐出冷媒の温度と、前記吸入温度検出部(73)が検出した前記吸入冷媒の温度との温度差が、予め定められた温度差を下回る場合に、前記四路切換弁(21)のポート切換不良であると判定する請求項1に記載の空気調和装置。
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