JP2012004201A - 移動体装置、露光装置、デバイス製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及び移動体装置の制御方法 - Google Patents

移動体装置、露光装置、デバイス製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及び移動体装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微動ステージと粗動ステージとの衝突時の衝撃を緩和する。
【解決手段】 例えば、X粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Y、及び微動ステージ50がX軸方向に移動している際にその位置制御が不可能になると、主制御装置は、複数のXリニアモータ20a〜20h、及び複数のXボイスコイルモータ18xに対する電力供給を停止するとともに、複数の複数のXボイスコイルモータ18xのダイナミックブレーキを作動させ、所定時間経過後、複数のXリニアモータ20のダイナミックブレーキを作動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動体装置、露光装置、デバイス製造方法、フラットパネルディスプレイの製造方法、及び移動体装置の制御方法に関し、更に詳しくは、所定の二次元平面内の一軸方向に移動可能な移動体を含む移動体装置及びその制御方法、該移動体装置を含む露光装置、該露光装置を用いたデバイス製造方法、並びに該露光装置を用いたフラットパネルディスプレイの製造方法に関する。
従来、液晶表示素子、半導体素子(集積回路等)等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「マスク」と総称する)と、ガラスプレート又はウエハ(以下、「基板」と総称する)とを所定の走査方向(スキャン方向)に沿って同期移動させつつ、マスクに形成されたパターンをエネルギビームを用いて基板上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
この種の露光装置としては、基板を保持する基板保持部材を、水平面に平行な平面に沿って移動可能なステージ装置(XYステージ装置)により、複数のリニアモータ(ボイスコイルモータ)を介して非接触状態で誘導するステージ装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、露光装置としては、XYステージ装置を水平面に平行な平面に沿って駆動するためのリニアモータがダイナミックブレーキ回路を有し、そのダイナミックブレーキ回路を用いてXYステージ装置を停止させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、特許文献1に開示されるようなステージ装置において、XYステージ装置、及び基板保持部材それぞれをダイナミックブレーキを用いて停止させる場合、ダイナミックブレーキの制動力がリニアモータ(ボイスコイルモータ)の固定子と可動子との相対速度に比例するため、基板保持部材を停止させるためのダイナミックブレーキの制動力は、XYステージ装置を停止させるためのダイナミックブレーキの制動力よりも弱くなる(制動距離が長い)。このため、基板保持部材とXYステージ装置とを同時に停止させた場合に基板保持部材が機械的なストッパ装置などを介してXYステージ装置に衝突し、その衝突時の衝撃により基板保持部材上に設けられた計測用部材などがずれる可能性があった。
米国特許出願公開第2010/0018950号明細書 米国特許出願公開第2007/0164234号明細書
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、所定の二次元平面内の少なくとも一軸方向に移動可能な第1移動体と;第1ダイナミックブレーキを作動させるための回路を含み、前記第1移動体を前記一軸方向に所定のストロークで駆動する第1リニアモータを有する第1駆動系と;前記第1移動体に対して少なくとも前記一軸方向に平行な方向の所定範囲で相対移動可能な第2移動体と;第2ダイナミックブレーキを作動させるための回路を含み、前記第1移動体に設けられた固定子と前記第2移動体に設けられた可動子との電磁相互作用により前記第2移動体を前記第1移動体に同期駆動する第2リニアモータを有する第2駆動系と;前記第1及び第2移動体が移動している状態で所定の停止信号が入力された場合に、前記第1及び第2リニアモータに対する電力供給を停止する第1制御と、前記第2ダイナミックブレーキを作動させて前記第2移動体に制動力を作用させる第2制御と、前記第2制御から所定時間経過後に前記第1ダイナミックブレーキを作動させて前記第1移動体に制動力を作用させる第3制御と、を行う制御部と;を備える移動体装置である。
これによれば、第1及び第2制御により第2移動体に対して制動力を作用させても、固定子と可動子との相対速度が小さいため、この制動力は比較的弱く、第2移動体は、第1移動体に対して相対移動する。これに対して、第2制御が行われた時点で第1移動体にはダイナミックブレーキによる制動力が作用していないので、仮に第1移動体と第2移動体とが接触したとしても、その接触時の衝撃を、例えば停止信号に応じて第1及び第2リニアモータに対してダイナミックブレーキを同時に作動させる場合に比べて低減できる。
本発明は、第2の観点からすると、前記第2移動体に物体が保持される本発明の移動体装置と;前記第2移動体に保持された前記物体をエネルギビームを用いて露光することにより該物体に所定のパターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置である。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記物体を露光することと;前記露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記物体を露光することと;前記露光された前記物体を現像することと;を含むフラットパネルディスプレイの製造方法である。
本発明は、第5の観点からすると、第1リニアモータを用いて、第1移動体を所定の二次元平面内の一軸方向に所定のストロークで駆動することと;前記第1移動体に設けられた固定子と第2移動体に設けられた可動子とを含む第2リニアモータを用いて、前記第2移動体を前記第1移動体に同期駆動することと;前記第1及び第2移動体が移動している状態で所定の停止信号が入力された場合に、前記第1及び第2リニアモータに対する電力供給を停止することと;前記第2リニアモータに対してダイナミックブレーキを作動させて前記第2移動体に制動力を作用させることと;前記第2移動体に制動力を作用させてから所定時間経過後に前記第1リニアモータに対してダイナミックブレーキを作動させて前記第1移動体に制動力を作用させることと;を含む移動体装置の制御方法である。
これによれば、第2リニアモータに対してダイナミックブレーキを作動させて第2移動体に対して制動力が作用させても、固定子と可動子との相対速度が小さいため、この制動力は比較的弱く、第2移動体は、第1移動体に対して相対移動する。これに対して、第1移動体には制動力が作用していないので、仮に第1移動体と第2移動体とが接触したとしても、その接触時の衝撃を、例えば停止信号に応じて第1及び第2リニアモータに対してダイナミックブレーキを同時に作動させる場合に比べて低減できる。
第1の実施形態に係る液晶露光装置の概略構成を示す図である。 図1の液晶露光装置が有する基板ステージ装置の側面図である。 図3(A)は、基板ステージ装置が有する複数のXリニアモータ及び複数のYリニアモータの配置を模式的に示す平面図であり、図3(B)は、基板ステージ装置が有する複数のXボイスコイルモータ及びYボイスコイルモータの配置を模式的に示す平面図である。 主制御装置がダイナミックブレーキを用いて基板ステージ装置を緊急停止させる際の制御を示すフローチャートである。 図5(A)は、緊急停止の際のXYステージの速度変化を示すグラフであり、図5(B)は、緊急停止の際のXYステージの加速度変化を示すグラフであり、図5(C)は、緊急停止の際のXYステージの移動距離変化を示すグラフである。 図6(A)は、緊急停止の際の微動ステージのXYステージに対する相対的な速度変化を示すグラフであり、図6(B)は、緊急停止の際の微動ステージの加速度変化を示すグラフであり、図6(C)は、緊急停止の際の微動ステージのXYステージに対する相対的な移動距離変化を示すグラフである。 図7(A)は、第2の実施形態に係る基板ステージ装置において、XYステージの緊急停止時の速度変化を示すグラフであり、図7(B)は、緊急停止の際のXYステージの加速度変化を示すグラフであり、図7(C)は、緊急停止の際のXYステージの移動距離の経時的変化を示すグラフである。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図6(C)を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る液晶露光装置10の概略構成が示されている。液晶露光装置10は、例えば液晶表示装置(フラットパネルディスプレイ)などに用いられる矩形(角型)のガラス基板P(以下、単に基板Pと称する)を露光対象物とするステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。
液晶露光装置10は、照明系IOP、マスクMを保持するマスクステージMST、投影光学系PL、上記マスクステージMST及び投影光学系PLなどが搭載されたボディ30、基板Pを保持する基板ステージ装置PST、及びこれらの制御系等を含んでいる。以下においては、露光時にマスクMと基板Pとが投影光学系PLに対してそれぞれ相対走査される方向をX軸方向とし、水平面内でこれに直交する方向をY軸方向、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
照明系IOPは、例えば米国特許第5,729,331号明細書などに開示される照明系と同様に構成されている。すなわち、照明系IOPは、図示しない光源(例えば、水銀ランプ)から射出された光を、それぞれ図示しない反射鏡、ダイクロイックミラー、シャッター、波長選択フィルタ、各種レンズなどを介して、露光用照明光(照明光)ILとしてマスクMに照射する。照明光ILとしては、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)などの光(あるいは、上記i線、g線、h線の合成光)が用いられる。また、照明光ILの波長は、波長選択フィルタにより、例えば要求される解像度に応じて適宜切り替えることが可能になっている。
マスクステージMSTには、回路パターンなどがそのパターン面(図1における下面)に形成されたマスクMが、例えば真空吸着(あるいは静電吸着)により固定されている。マスクステージMSTは、後述するボディ30の一部である鏡筒定盤33の上面に固定されたマスクステージガイド35上に不図示のエアベアリングを介して非接触状態(浮上した状態)で搭載されている。マスクステージMSTは、例えばリニアモータを含むマスクステージ駆動系により、マスクステージガイド35上で、走査方向(X軸方向)に所定のストロークで駆動されるとともに、Y軸方向、及びθz方向にそれぞれ適宜微少駆動される。マスクステージMSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、マスクステージMSTが有する不図示の反射面(例えば、鏡)に測長ビームを照射するレーザ干渉計を含むマスク干渉計システム(不図示)により計測される。
投影光学系PLは、マスクステージMSTの図1における下方において、鏡筒定盤33に支持されている。投影光学系PLは、例えば米国特許第5,729,331号明細書に開示された投影光学系と同様に構成されている。すなわち、投影光学系PLは、レンズモジュールなどを含む光学系(鏡筒)を複数有し、その複数の光学系は、Y軸方向に沿って、いわゆる千鳥状に配列されている(マルチレンズ投影光学系とも称される)。複数の光学系それぞれとしては、例えば両側テレセントリックな等倍系で正立正像を形成するものが用いられている。照明系IOPは、複数の光学系に対応した複数の照明光ILをそれぞれマスクMに照射するように構成されている。このため、マスクM上には、千鳥状に配置された複数の照明光ILの照明領域が形成されるとともに、投影光学系PLの下方に配置された基板P上には、複数の光学系それぞれに対応して、千鳥状に配置された複数の照明光ILの照射領域が形成される。液晶露光装置10では、基板P上に形成される複数の照射領域が合成されることにより、千鳥状に配置された複数の光学系から成る投影光学系PLが、Y軸方向を長手方向とする単一の長方形状(帯状)のイメージフィールドを持つ投影光学系と同等に機能する。
このため、照明系IOPからの照明光ILによってマスクM上の照明領域が照明されると、マスクMを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のマスクMの回路パターンの投影像(部分正立像)が、投影光学系PLの像面側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布された基板P上の照明領域に共役な照明光ILの照射領域(露光領域)に形成される。そして、マスクステージMSTと基板ステージ装置PSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してマスクMを走査方向(X軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域(照明光IL)に対して基板Pを走査方向(X軸方向)に相対移動させることで、基板P上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にマスクMのパターンが転写される。すなわち、液晶露光装置10では、照明系IOP及び投影光学系PLによって基板P上にマスクMのパターンが生成され、照明光ILによる基板P上の感応層(レジスト層)の露光によって基板P上にそのパターンが形成される。
ボディ30は、基板ステージ架台31、一対のサイドコラム32、及び鏡筒定盤33を有している。基板ステージ架台31は、Y軸方向に延びる部材から成り、図2に示されるように、X軸方向に所定間隔で、例えば2つ設けられている。2つの基板ステージ架台31それぞれは、図1に示されるように、Y軸方向の両端部が床面11上に設置された空気ばねを含む防振装置34に下方から支持されており、床面11に対して振動的に分離されている。一対のサイドコラム32は、X軸方向に延びる部材から成り、2つの基板ステージ架台31の+Y側の端部上、及び−Y側の端部上にそれぞれ架け渡された状態で搭載されている。鏡筒定盤33は、XY平面に平行な平板状の部材から成り、一対のサイドコラム32によりY軸方向の両端部が下方から支持されている。従って、ボディ30、及びボディ30に支持された投影光学系PLなどは、床面11に対して振動的に分離されている。
基板ステージ装置PSTは、定盤12、一対のベースフレーム14、X粗動ステージ23XとX粗動ステージ23X上に搭載されたY粗動ステージ23Yとを含むXYステージ23、XYステージ23の+Z側(上方)に配置された微動ステージ50、及び定盤12上で微動ステージ50を下方から支持する重量キャンセル装置40などを備えている。
定盤12は、例えば石材により形成された平面視で(+Z側から見て)矩形の板状部材から成り、その上面は、平面度が非常に高く仕上げられている。定盤12は、図2に示されるように、2つの基板ステージ架台31上に架け渡された状態で搭載されている。
一対のベースフレーム14は、図1に示されるように、一方が定盤12の+Y側に、他方が定盤12の−Y側に配置されている。ベースフレーム14は、図2に示されるように、X軸方向に延びるXZ平面に平行な板状部材から成る本体部14aと、本体部14aの長手方向の両端部近傍、及び中央部を下方から支持する3つの脚部14bとを含み、基板ステージ架台31に非接触状態(基板ステージ架台31を跨いだ状態)で床面11上に設置されている。
図1に戻り、本体部14aの両側面及び上端面には、それぞれX軸方向に平行に延びるXリニアガイド16が固定されている。また、図1及び図2から分かるように、本体部14aの両側面には、それぞれX軸方向に所定間隔で配列された複数の永久磁石を含む磁石ユニット15が固定されている。
図1に戻り、X粗動ステージ23Xは、Y軸方向を長手方向とする平面視矩形の枠状部材から成り、その中央部にY軸方向を長手方向とする長孔状の開口部(不図示)が形成されている。X粗動ステージ23Xの下面には、一対のXスライダ21が一対のベースフレーム14に対応する間隔で取り付けられている。Xスライダ21は、YZ断面逆U字状の部材から成り、その一対の対向面間に対応するベースフレーム14が挿入されている。Xスライダ21は、その一対の対向面、及び天井面それぞれに、例えばボールベアリングなどの転動体を含み、Xリニアガイド16にスライド可能に係合するスライダ19が固定されている。また、Xスライダ21の一対の対向面それぞれには、X軸方向に離間して配置された一対のコイルユニット13(図2参照)がそれぞれ磁石ユニット15に対向した状態で固定されている。
コイルユニット13と磁石ユニット15とは、X粗動ステージ23XをX軸方向に駆動するためのムービングコイル方式のXリニアモータ20を構成している。本実施形態の基板ステージ装置PSTは、合計8つのコイルユニット13を有していることから、X粗動ステージ23Xは、合計8つのXリニアモータ20により、一対のベースフレーム14上でX軸方向に所定のストロークで駆動される。以下、図3(A)に模式的に示されるように、8つのXリニアモータ20のうち、+X側の4つのXリニアモータ20について、+Y側から順にXリニアモータ20a、20b、20c、20dと称すると共に、−X側の4つのXリニアモータ20について、+Y側から順にXリニアモータ20e、20f、20g、20hと称して説明する。なお、図3(A)では、定盤12,微動ステージ50などの図示が省略されている。X粗動ステージ23Xの位置は、X粗動ステージ23Xの位置情報を計測する不図示の計測系(例えば、リニアエンコーダシステム(あるいは光干渉計システム)を含む)の出力に基づいて不図示の主制御装置により制御される。
また、図1及び図2から分かるように、X粗動ステージ23Xの上面におけるX軸方向の両端部近傍には、それぞれY軸方向に延びるYリニアガイド28、及びY軸方向に所定間隔で配列された複数の永久磁石を含む磁石ユニット70が固定されている。
図1に戻り、Y粗動ステージ23Yは、平面視ほぼ正方形の枠状部材から成り、その中央部に開口部(不図示)が形成されている。Y粗動ステージ23Yの下面における例えば四隅近傍には、例えばボールベアリングなどの転動体を含み、Yリニアガイド28にスライド可能に係合するスライダ29が固定されている。また、図2に示されるように、Y粗動ステージ23Yの下面におけるX軸方向の両端部近傍には、それぞれY軸方向に離間して配置された一対のコイルユニット73がX粗動ステージ23Xの上面に固定された磁石ユニット70に対向して固定されている。なお、図2では、一対のコイルユニット73のうち、一方は、他方の紙面奥側に隠れている。
コイルユニット73と磁石ユニット70とは、X粗動ステージ23X上でY粗動ステージ23YをY軸方向に駆動するためのムービングコイル方式のYリニアモータ75を構成している。本実施形態の基板ステージ装置PSTは、合計4つのコイルユニット73を有していることから、Y粗動ステージ23Yは、合計4つのYリニアモータ75により、X粗動ステージ23X上でY軸方向に所定のストロークで駆動される。以下、図3(A)に模式的に示されるように、4つのYリニアモータ75のうち、+X側の2つのYリニアモータ75について、+Y側から順にYリニアモータ75a、75cと称すると共に、−X側の2つのYリニアモータ75について、+Y側から順にYリニアモータ75b、75dと称して説明する。Y粗動ステージ23Yの位置は、Y粗動ステージ23Yの位置情報を計測する不図示の計測系(例えば、リニアエンコーダシステム(あるいは光干渉計システム)を含む)の出力に基づいて不図示の主制御装置により制御される。
図1に戻り、微動ステージ50は、平面視ほぼ正方形の高さの低い直方体状の部材から成る。微動ステージ50の上面には、平面視ほぼ正方形の板状部材から成る基板ホルダ51が固定されている。基板ホルダ51は、例えば図示しない真空吸着装置(又は静電吸着装置)を有しており、その上面に基板Pを吸着保持する。微動ステージ50(すなわち基板P)のXY平面内の位置情報は、微動ステージ50が有する不図示の反射面(例えば、鏡)に測長ビームを照射するレーザ干渉計を含む基板干渉計システム(不図示)により計測される。基板干渉計システムの詳細な構成は、例えば米国特許出願公開第2010/0018950号明細書に開示されている。
ここで、微動ステージ50をY粗動ステージ23Yに同期させる、あるいはY粗動ステージ23Y上に対して6自由度方向に微少駆動するための微動ステージ駆動系について説明する。微動ステージ駆動系は、図2に示されるように、微動ステージ50の+Y側の側面に取り付けられた可動子56と、Y粗動ステージ23Yに柱状の支持部材57を介して固定された固定子58と、を含むXボイスコイルモータ18xを、Y軸方向に所定間隔で複数、例えば6つ有している(図3(B)参照)。なお、図2では、例えば6つのXボイスコイルモータ18xは、紙面奥行き方向に重なっている。なお、図3(B)では、定盤12,一対のベースフレーム14、X粗動ステージ23Xなどの図示が省略されている。また、図1では、例えば6つのXボイスコイルモータ18xは、図面の錯綜を避ける観点から不図示とされている。可動子56は、不図示の永久磁石を含む磁石ユニット、固定子58は、不図示のコイルを含むコイルユニットをそれぞれ有している(固定子58が磁石ユニット、可動子56がコイルユニットを有していても良い)。不図示の主制御装置は、Y粗動ステージ23YがX粗動ステージ23Xと共にX軸方向に移動する際は、複数のXボイスコイルモータ18xを用いて、微動ステージ50をY粗動ステージ23Yに同期させる(Y粗動ステージ23Yに対してY粗動ステージ23Yと同方向に同速度で駆動する)。
また、図1に示されるように、微動ステージ駆動系は、Xボイスコイルモータ18xと実質的に同じ構成を有するYボイスコイルモータ18yをX軸方向に所定間隔で複数、例えば6つ有している(図3(B)参照)。なお、図1では、例えば6つのYボイスコイルモータ18yは、紙面奥行き方向に重なっている。不図示の主制御装置は、Y粗動ステージ23YがX粗動ステージ23X上でY軸方向に移動する際は、複数のYボイスコイルモータ18yを用いて、微動ステージ50をY粗動ステージ23Yに同期させる(Y粗動ステージ23Yに対してY粗動ステージ23Yと同方向に同速度で駆動する)。また、微動ステージ50のY粗動ステージ23Yに対する移動可能範囲は、不図示のストッパ装置により機械的に規定されており、具体的には、微動ステージ50は、Y粗動ステージ23Yに対し中立位置から±X方向、及び±Y方向それぞれに、例えば3.5mm程度のストロークで相対移動可能となっている。
また、微動ステージ駆動系は、微動ステージ50に取り付けられた可動子とY粗動ステージ23Yに取り付けられた固定子とを含むZボイスコイルモータ18zを複数、例えば4つ有している。4つのZボイスコイルモータ18zは、微動ステージ50の4隅部に対応する位置に配置されており、主制御装置は、4つのZボイスコイルモータ18zを適宜制御することにより、微動ステージ50を鉛直方向(Z軸方向)、又は水平面に平行な軸線周り方向(θx、及びθy方向を含む)に微少駆動する。
重量キャンセル装置40は、Z軸方向に延びる一本の柱状の部材から成り、レベリング装置42と称される装置を介して、微動ステージ50を水平面に対してチルト可能(XY平面に平行な軸線周りに微少角度回転可能)な状態で下方から支持している。重量キャンセル装置40は、X粗動ステージ23X、及びY粗動ステージ23Yそれぞれの開口部内に挿入されている。重量キャンセル装置40は、その下面に複数のエアベアリング(ベースパッド)41を有しており、定盤12上に微少なクリアランスを介して浮上支持されている。重量キャンセル装置40は、そのZ軸方向に関する重心高さ位置で複数の連結装置(図示省略)を介してY粗動ステージ23Yに接続されており、Y粗動ステージ23Yと一体的にY軸方向、及び/又はX軸方向に定盤12上を移動する。
重量キャンセル装置40は、不図示の空気ばねを有しており、空気ばねが発生する鉛直方向上向きの力により、微動ステージ50(基板ホルダ51を含む)、レベリング装置42などの重量(鉛直方向下向きの力)をキャンセルし、これにより微動ステージ駆動系が有するボイスコイルモータの負荷を軽減する。レベリング装置42、及び不図示の連結装置を含み、重量キャンセル装置40の詳細な構成、及び動作については、例えば米国特許出願公開第2010/0018950号明細書などに開示されている。
上述のようにして構成された液晶露光装置10(図1参照)では、不図示の主制御装置の管理の下、不図示のマスクローダによって、マスクステージMST上へのマスクMのロード、及び不図示の基板ローダによって、基板ステージ装置PST上への基板Pのロードが行なわれる。その後、主制御装置により、不図示のアライメント検出系を用いてアライメント計測が実行され、アライメント計測の終了後、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。なお、この露光動作は従来から行われているステップ・アンド・スキャン方式と同様であるのでその詳細な説明は省略するものとする。
ここで、本実施形態の液晶露光装置10において、上記露光動作時、アライメント計測時などにおいて、例えばXYステージ23の位置情報を計測するための計測系などに何らかのトラブルが発生するなどして微動ステージ50(すなわち基板P)の位置制御が不可能(あるいは困難)になった場合、主制御装置は、複数のXリニアモータ20、複数のYリニアモータ75、複数のXボイスコイルモータ18x、及び複数のYボイスコイルモータ18yそれぞれのコイルユニットが有する複数のコイルに対する電力供給を停止するとともに、複数のXリニアモータ20、複数のYリニアモータ75、複数のXボイスコイルモータ18x、及び複数のYボイスコイルモータ18yそれぞれにダイナミックブレーキを作動させてXYステージ23、及び微動ステージ50を緊急停止させる制御を行う。
複数のXリニアモータ20、複数のYリニアモータ75、複数のXボイスコイルモータ18x、及び複数のYボイスコイルモータ18yそれぞれは、同様な構成のダイナミックブレーキ回路を有している。ダイナミックブレーキ回路は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Ttransistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、あるいはパワートランジスタなどのスイッチング素子を含み、そのスイッチング素子にブレーキ信号(ゲート信号)が入力されるとオン状態となり、リニアモータ及びボイスコイルモータでは、コイルユニットが有するコイルを含む閉回路が形成される。この状態でコイルユニットと磁石ユニットとが相対移動すると、上記閉回路には、その相対移動を妨げる方向に逆起電力が発生しようとし、その結果、X粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Y、及び微動ステージ50に制動力が作用する。上記逆起電力により発生した電気エネルギは、例えば抵抗器などを用いて熱エネルギに変換して消費される。
ここで、本実施形態において、主制御装置は、複数のXリニアモータ20、複数のYリニアモータ75、複数のXボイスコイルモータ18x、及び複数のYボイスコイルモータ18yそれぞれに対応するモータドライバを有し、複数のダイナミックブレーキ回路を個別に制御できるようになっている。そして、本実施形態の主制御装置は、上記複数のダイナミックブレーキを作動させてX粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Y、及び微動ステージ50を停止させる制御を行う際、複数のダイナミックブレーキ回路をタイミングをずらして作動させる。以下、主制御装置が複数のダイナミックブレーキ回路を作動させる際の制御について説明する。
図4のフローチャートに示されるように、主制御装置は、ステップ80で何らかのトラブルにより微動ステージ50の位置制御が不可能となったことを検出すると、ステップ81で、例えば8つのXリニアモータ20、例えば4つのYリニアモータ75、例えば6つのXボイスコイルモータ18x、及び、例えば6つのYボイスコイルモータ18yそれぞれのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する(ただし、後述するように、複数のXリニアモータ20、及び複数のYリニアモータ75に対するブレーキ信号は、予め設定された待ち時間に従って遅延して出力される)。ここで、上記ブレーキ信号は、複数のモータそれぞれに対応するモータドライバそれぞれから出力され、以降、複数のモータに対して行われる制御は、その複数のモータそれぞれに対応するモータドライバが行う。従って、主制御装置において、上位プログラムと複数のモータドライバとの通信エラーが生じても、図4に示される制御が行われる。また、複数のモータそれぞれに対応するモータドライバそれぞれは、ステップ81からの経過時間のカウントを開始する。また、ステップ81では、例えば8つのXリニアモータ20、例えば4つのYリニアモータ75、例えば6つのXボイスコイルモータ18x、及び、例えば6つのYボイスコイルモータ18yそれぞれのコイルに対する電力供給が遮断される。
次いでステップ82において、まずブレーキ信号が微動ステージ50を駆動するための、例えば6つのXボイスコイルモータ18x、及び、例えば6つのYボイスコイルモータ18yそれぞれのダイナミックブレーキ回路に入力され、微動ステージ50に制動力が作用する。
この後、ステップ83で、例えば8つのXリニアモータ20a〜20hのうちの2つのXリニアモータ20e、20h(図3(A)参照)に対応するモータドライバが、ステップ81から所定の待ち時間(ウエイト時間)T=tが経過したことをカウントすると、ステップ84に進み、Xリニアモータ20e、20hのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。これにより、X粗動ステージ23Xに対して制動力が作用する。
また、ステップ84で2つのXリニアモータ20e、20hのダイナミックブレーキが作動した後、例えば8つのXリニアモータ20a〜20hのうちの2つのXリニアモータ20a、20d(図3(A)参照)に対応するモータドライバがステップ85で所定の待ち時間T=tが経過したことをカウントする(ステップ85参照)と、ステップ86に進んでXリニアモータ20a、20dのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。また、例えば8つのXリニアモータ20a〜20hのうちの2つのXリニアモータ20f、20g(図3(A)参照)に対応するモータドライバがステップ86からさらに所定の待ち時間T=tが経過したことをカウントする(ステップ87参照)と、ステップ88に進んでXリニアモータ20f、20gのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。また、例えば8つのXリニアモータ20a〜20hのうちの2つのXリニアモータ20b、20c(図3(A)参照)に対応するモータドライバがステップ88からさらに所定の待ち時間T=tが経過したことをカウントする(ステップ89参照)と、ステップ90に進んでXリニアモータ20b、20cのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。これにより、全てのXリニアモータ20a〜20hのダイナミックブレーキが作動し、X粗動ステージ23Xが停止する(ステップ91参照)。
また、上記ステップ83〜91の処理と並行して、ステップ92で、例えば4つのYリニアモータ75a〜75dのうちの2つのYリニアモータ75c、75d(図3(A)参照)に対応するモータドライバがステップ81から所定の待ち時間(ウエイト時間)T=tが経過したことをカウントすると、ステップ93に進み、Yリニアモータ75c、75dのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。これにより、Y粗動ステージ23Yに対して制動力が作用する。
また、ステップ93で2つのYリニアモータ75c、75dのダイナミックブレーキが作動した後、例えば4つのYリニアモータ75a〜75dのうちの2つのYリニアモータ75a、75b(図3(A)参照)に対応するモータドライバがステップ93からさらに所定の待ち時間T=tが経過したことをカウントする(ステップ94参照)と、ステップ95に進んでYリニアモータ75c、75dのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号を出力する。これにより、全てのYリニアモータ75a〜75dのダイナミックブレーキが作動し、Y粗動ステージ23Yが停止する(ステップ96参照)。上記所定の待ち時間t〜tは、例えば8つのXリニアモータ20及び、例えば4つのYリニアモータ75それぞれを制御するためのモータドライバで予め設定されている。
以上説明した、X粗動ステージ23Xを停止させるための上記ステップ83〜91に係る制御と、Y粗動ステージ23Yを停止させるための上記ステップ92〜96に係る制御とは、並行して行われる。ただし、例えばスキャン動作時など、XYステージ23がX軸方向にのみ移動している場合(X粗動ステージ23X上でY粗動ステージ23Yが移動していない場合)には、上記ステップ92〜96の制御は行われず、例えばステップ動作時など、Y粗動ステージ23YのみがX粗動ステージ23X上で移動している場合(X粗動ステージ23Xが停止)には、上記ステップ83〜91の制御は行われない。
以下、一例としてXYステージ23、及び微動ステージ50が+X方向に、例えば1m/sで等速移動している際に、上記図4に示される制御によりXYステージ23及び微動ステージ50を停止させた場合のXYステージ23、及び微動ステージ50の動作について、図5(A)〜図6(C)を用いて具体的に説明する。なお、以下説明する例では、上記待ち時間は、例えばt=0.3秒、t=0.7秒、t=0.3秒、t=0.15秒にそれぞれ設定されている。
XYステージ23が、+X方向に、例えば1m/sの速度で移動するとともに、微動ステージ50が、例えば6つのXボイスコイルモータ18xによりXYステージ23に対し同期駆動されているときに、微動ステージ50の位置制御が不能になったことが検出されると(T=0;ステップ80参照)、例えば8つのXリニアモータ20、及び、例えば6つのXボイスコイルモータ18xが有するコイルへの電力供給が停止される。また、例えば6つのXボイスコイルモータ18xのダイナミックブレーキ回路にブレーキ信号が出力され(ステップ81参照)、これにより6つのXボイスコイルモータ18xそれぞれのダイナミックブレーキが作動する(ステップ82参照)。
6つのXボイスコイルモータ18xによる+X方向への推進力を失った微動ステージ50には、図6(B)に示されるように、ダイナミックブレーキの作用により減速される。また、図5(B)から分かるように、例えば8つのXリニアモータ20による+X方向への推進力を失ったXYステージ23は、T=0秒から、T=t(例えば0.3秒)の間、複数のXリニアガイド16と対応するスライダ19(それぞれ図1参照)との間に生じる摩擦抵抗によりほぼ一定の加速度(例えば−0.1m/s程度)で減速される。
ここで、Xボイスコイルモータ18xの固定子58と可動子56(図2参照)との相対速度が小さいことから、図5(B)及び図6(B)から分かるように、微動ステージ50の減速度(マイナス加速度)は、XYステージ23の減速度(マイナス加速度)に比べて小さい(Xボイスコイルモータ18xのダイナミックブレーキの効きが比較的弱い)。このため、微動ステージ50は、結果的にXYステージ23に対し+X方向に相対移動する(図6(C)参照)。そして、微動ステージ50が不図示のストッパ装置を介してXYステージ23に衝突し、図6(A)に示されるように、微動ステージ50のXYステージ23に対する相対速度がゼロとなる。以降、微動ステージ50とXYステージ23は、一体的に+X方向に移動する。
また、T=0から、例えば0.3秒が経過すると(ステップ83参照)、2つのXリニアモータ20e、20h(図3(A)参照)のダイナミックブレーキが作動する(ステップ84参照)。これにより、XYステージ23に上記摩擦抵抗のみによる制動力に比べて大きな制動力が作用し、図5(B)に示されるように、XYステージ23が急減速する。
この後、さらに、例えば0.7秒経過後(ステップ85参照)、別の2つのXリニアモータ20a、20d(図3(A)参照)のダイナミックブレーキが作動する(ステップ86参照)。また、さらに、例えば0.3秒経過後(ステップ86参照)、別の2つのXリニアモータ20f、20g(図3(A)参照)のダイナミックブレーキが作動し(ステップ87参照)、さらに、例えば0.15秒経過後(ステップ88参照)、別の2つのXリニアモータ20b、20c(図3(A)参照)のダイナミックブレーキが作動する。これにより、XYステージ23は、図5(A)に示されるように、ほぼ一定の加速度で減速(実際には、図5(B)に示されるように、加速度の微増減がある)して停止する。
以上説明したように、本実施形態では、微動ステージ50にダイナミックブレーキにより制動力を作用させた後、所定時間の経過後に(遅延させて)XYステージ23にダイナミックブレーキによる制動力を作用させるので、例えば仮に6つのXボイスコイルモータ18x、及び8つのXリニアモータ20のダイナミックブレーキを全て同時に作動させた場合と比べ、微動ステージ50とXYステージ23とが衝突する際の衝撃を低減することができる。すなわち、仮に6つのXボイスコイルモータ18x、及び8つのXリニアモータ20のダイナミックブレーキを同時に作動させるとすると、XYステージ23が急減速するのに対し、上述したように6つのXボイスコイルモータ18xのダイナミックブレーキによる制動力が弱いため、微動ステージ50とXYステージ23との相対速度差が大きくなり、衝突時の衝撃が大きくなる。なお、シミュレーションによれば、本実施形態の制御を行うことにより、例えば仮に6つのXボイスコイルモータ、及び8つのXリニアモータ20のダイナミックブレーキを全て同時に作動させた場合と比べ、微動ステージ50がXYステージ23に衝突する際の衝撃を約1/50に低減することができることが分かった。
また、XYステージ23と微動ステージ50とが衝突した後、XYステージ23にダイナミックブレーキによる比較的弱い制動力を複数回(本実施形態では、例えば4回)に分けて作用させ、XYステージ23を徐々に減速させるので、減速時の衝撃を緩和することができる。
また、X粗動ステージ23Xの+Y側、及び−Y側のXリニアモータ20、並びに、Y粗動ステージ23Yの+X側、及び−X側のYリニアモータ75それぞれに対してダイナミックブレーキを均等に作動させるので、X粗動ステージ23X、及びY粗動ステージ23Yに、制動力に起因するZ軸周りのモーメントが作用することを防止できる。
以上、XYステージ23と微動ステージ50とがX軸方向に移動する場合についての例を説明したが、Y粗動ステージ23Yと微動ステージ50とがY軸方向に移動する場合、又はXYステージ23と微動ステージ50とがX軸に所定の角度を成す方向に移動する場合(X粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Yの双方が駆動されている場合)であっても、上記図4に示される制御を行うことにより、上記と同様の作用及び効果が得られる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態に係る基板ステージ装置について説明する。第2の実施形態では、上記第1の実施形態と比べ、例えば8つのXリニアモータ20、及び、例えば4つのYリニアモータ75に対するブレーキ信号の入力タイミングが異なる。なお、基板ステージ装置PSTの機械的な構成は、上記第1の実施形態と同じである。本第2の実施形態では、上記第1の実施形態で説明した部材と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本第2の実施形態では、上記第1の実施形態と同様に何らかのトラブルにより微動ステージ50の位置制御が不能となった場合に、主制御装置は、まず微動ステージ50を駆動するための、例えば6つのXボイスコイルモータ18x、及び、例えば6つのYボイスコイルモータ18y(それぞれ図3(B)参照)それぞれのダイナミックブレーキを作動させる(図4のステップ82参照)。そして、主制御装置は、所定時間が経過した後(すなわち、複数のボイスコイルモータのダイナミックブレーキに対して遅延させて)、X粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Yを駆動するための複数のリニアモータ(例えば8つのXリニアモータ20、及び、例えば4つのYリニアモータ75)のダイナミックブレーキを作動させる。この際、上記第1の実施形態では、主制御装置は、複数のリニアモータ相互間でダイナミックブレーキを作動させるタイミングを異ならせることによりX粗動ステージ23X及びY粗動ステージ23Yの速度をコントロールしたのに対し、本第2の実施形態では、主制御装置は、ダイナミックブレーキ回路に出力されるブレーキ信号をスイッチングすることにより(ブレーキ信号のオンオフを繰り返すことにより)、XYステージ23の速度をコントロールする。
具体的に説明すると、主制御装置は、ダイナミックブレーキ回路のスイッチング素子に入力されるゲート信号を、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行うことにより制御する。この際、例えば、t=0.1,0.2、0.3、0.4・・・1.1のときには、パルス波のデューティー比をDuty=10/15+0.15となるように制御し、t>1.1のときには、パルス波のデューティー比をDuty=1となるように制御する。なお、ここでの時刻tは、微動ステージ50とXYステージ23とが衝突した後の時刻を意味し、図8(B)に示される例では、微動ステージ50の位置制御不能が検出されてから、例えば0.3秒後に設定されている。これにより、図8(B)に示されるように、微動ステージ50と一体的に移動するXYステージ23の加速度がほぼ一定に維持される。なお、本第2の実施形態において、微動ステージ50の挙動は、上記第1の実施形態と同じであるので、その説明は省略する。
本第2の実施形態も、上記第1の実施形態と同様に、微動ステージ50とXYステージ23とが衝突する際の衝撃を低減することができ、例えば仮に6つのXボイスコイルモータ18x、及び8つのXリニアモータ20のダイナミックブレーキを同時に作動させた場合と比べ、微動ステージ50とXYステージ23とが衝突する際の衝撃を約1/50に低減することができることが分かった。本第2の実施形態に係る制御は、例えば複数のリニアモータのダイナミックブレーキ回路を個別に制御できない場合、あるいは、移動体(本実施形態では、X粗動ステージ23X、Y粗動ステージ23Yに相当する部材)がそれぞれひとつのリニアモータにより駆動される場合などに特に有効である。
なお、上記第1及び第2の実施形態に係る基板ステージ装置の構成は、一例であって、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、リニアモータの数、及び配置は、上記第1及び第2の実施形態に記載されたものに限定されず、適宜変更が可能である。また、ダイナミックブレーキを遅延して作動させる際の設定時間も、上記第1及び第2の実施形態に記載されたものに限定されず、適宜変更が可能である。また、上記第1の実施形態のように、複数のリニアモータを複数のグループに分けて順番にダイナミックブレーキを作動させる場合、複数のリニアモータのグループ分けの仕方も、上記第1の実施形態に記載されたものに限らず、適宜変更が可能である。
また、X粗動ステージ23Xを停止させるために複数のXリニアモータ20a〜20hのダイナミックブレーキを作動させる際、Y粗動ステージ23Yの位置に応じてXYステージ23の重心位置が変化することから、ダイナミックブレーキを作動させるリニアモータのグループ分けを変更しても良い。例えば、Y粗動ステージ23YがX粗動ステージ23X上の+Y側に位置している場合には、最初にX粗動ステージ23Xに制動力を作用させる際(図4のステップ84参照)に、Xリニアモータ20eと併せて、例えばXリニアモータ20a、20b、20f(図3(A)参照)のいずれかを併せて作動させると良い。
また、リニアモータ及びボイスコイルモータは、ムービングマグネット式であっても良い(なお、上記第1の実施形態の場合は、制御が煩雑となるが、上記第2の実施形態の場合は、容易に制御ができる)。
また、照明光は、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。また、照明光としては、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。また、固体レーザ(波長:355nm、266nm)などを使用しても良い。
また、上記実施形態では、投影光学系PLが、複数本の光学系を備えたマルチレンズ方式の投影光学系である場合について説明したが、投影光学系の本数はこれに限らず、1本以上あれば良い。また、マルチレンズ方式の投影光学系に限らず、オフナー型の大型ミラーを用いた投影光学系などであっても良い。
また、上記実施形態では投影光学系PLとして、投影倍率が等倍系のものを用いる場合について説明したが、これに限らず、投影光学系は拡大系及び縮小系のいずれでも良い。
また、上記実施形態においては、光透過性のマスク基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク)、例えば、非発光型画像表示素子(空間光変調器とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)を用いる可変成形マスクを用いても良い。
また、露光装置の用途としては角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば半導体製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるマスク又はレチクルを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、露光対象となる物体はガラスプレートに限られるものでなく、例えばウエハ、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。また、露光対象物がフラットパネルディスプレイ用の基板である場合、その基板の厚さは特に限定されず、例えばフィルム状(可撓性を有するシート状の部材)のものも含まれる。なお、本発明に係る露光装置は、外径が500mm以上の基板が露光対象物である場合に特に有効である。
液晶表示素子(あるいは半導体素子)などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスク(あるいはレチクル)を製作するステップ、ガラス基板(あるいはウエハ)を製作するステップ、上述した各実施形態の露光装置、及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをガラス基板に転写するリソグラフィステップ、露光されたガラス基板を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ガラス基板上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の移動体装置及びその制御方法は、一軸方向に移動可能な移動体を制御するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体に所定のパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの生産に適している。また、本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法は、フラットパネルディスプレイの生産に適している。
10…液晶露光装置、18x…Xボイスコイルモータ、18y…Yボイスコイルモータ、20…Xリニアモータ、23…XYステージ、23X…X粗動ステージ、23Y…Y粗動ステージ、50…微動ステージ、75…Yリニアモータ、P…基板、PST…基板ステージ装置。

Claims (18)

  1. 所定の二次元平面内の少なくとも一軸方向に移動可能な第1移動体と;
    第1ダイナミックブレーキを作動させるための回路を含み、前記第1移動体を前記一軸方向に所定のストロークで駆動する第1リニアモータを有する第1駆動系と;
    前記第1移動体に対して少なくとも前記一軸方向に平行な方向の所定範囲で相対移動可能な第2移動体と;
    第2ダイナミックブレーキを作動させるための回路を含み、前記第1移動体に設けられた固定子と前記第2移動体に設けられた可動子との電磁相互作用により前記第2移動体を前記第1移動体に同期駆動する第2リニアモータを有する第2駆動系と;
    前記第1及び第2移動体が移動している状態で所定の停止信号が入力された場合に、前記第1及び第2リニアモータに対する電力供給を停止する第1制御と、前記第2ダイナミックブレーキを作動させて前記第2移動体に制動力を作用させる第2制御と、前記第2制御から所定時間経過後に前記第1ダイナミックブレーキを作動させて前記第1移動体に制動力を作用させる第3制御と、を行う制御部と;を備える移動体装置。
  2. 前記第1駆動系は、前記第1リニアモータを複数有し、
    前記制御部は、前記第3制御を行う際、前記複数の第1リニアモータの一部に対して前記第1ダイナミックブレーキを作動させるタイミングを前記複数の第1リニアモータの他部に対して遅らせる請求項1に記載の移動体装置。
  3. 前記第1リニアモータは、少なくとも3つ設けられ、
    前記制御部は、前記第3制御を行う際、前記少なくとも3つの前記第1リニアモータ相互間でダイナミックブレーキを作動させるタイミングを異ならせ、かつダイナミックブレーキを作動させるインターバルを徐々に短くする請求項2に記載の移動体装置。
  4. 前記制御部は、前記第3制御を行う際、前記第1ダイナミックブレーキのオンオフ制御を繰り返し行うことにより前記第1移動体を減速させる請求項1に記載の移動体装置。
  5. 前記制御部は、前記オンオフ制御のインターバルを前記第1移動体の速度が低下するに従って長くする請求項4に記載の移動体装置。
  6. 前記第2移動体は、前記第1移動体に対して非接触状態で前記一軸方向に駆動される請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動体装置。
  7. 前記第1移動体は、該第1移動体に機械的に係合した状態で前記第1軸方向に案内する案内部材上で移動し、前記第1制御後に前記案内部材との摩擦力により減速する請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動体装置。
  8. 前記第1及び第2リニアモータは、ムービングコイル方式のリニアモータである請求項1〜7のいずれか一項に記載の移動体装置。
  9. 前記第2移動体に物体が保持される請求項1〜8のいずれか一項に記載の移動体装置と;
    前記第2移動体に保持された前記物体をエネルギビームを用いて露光することにより該物体に所定のパターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置。
  10. 請求項9に記載の露光装置を用いて前記物体を露光することと;
    前記露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法。
  11. 前記物体は、フラットパネルディスプレイ装置に用いられる基板である請求項9に記載の露光装置。
  12. 前記基板は、少なくとも一辺の長さが500mm以上である請求項11に記載の露光装置。
  13. 請求項11又は12に記載の露光装置を用いて前記物体を露光することと;
    前記露光された前記物体を現像することと;を含むフラットパネルディスプレイの製造方法。
  14. 第1リニアモータを用いて、第1移動体を所定の二次元平面内の一軸方向に所定のストロークで駆動することと;
    前記第1移動体に設けられた固定子と第2移動体に設けられた可動子とを含む第2リニアモータを用いて、前記第2移動体を前記第1移動体に同期駆動することと;
    前記第1及び第2移動体が移動している状態で所定の停止信号が入力された場合に、前記第1及び第2リニアモータに対する電力供給を停止することと;
    前記第2リニアモータに対してダイナミックブレーキを作動させて前記第2移動体に制動力を作用させることと;
    前記第2移動体に制動力を作用させてから所定時間経過後に前記第1リニアモータに対してダイナミックブレーキを作動させて前記第1移動体に制動力を作用させることと;を含む移動体装置の制御方法。
  15. 前記第1リニアモータは、複数設けられ、
    前記第1移動体に制動力を作用させることでは、前記複数の第1リニアモータの一部に対してダイナミックブレーキを作動させるタイミングを前記複数の第1リニアモータの他部に対して遅らせる請求項14に記載の移動体装置の制御方法。
  16. 前記第1リニアモータは、少なくとも3つ設けられ、
    前記第1移動体に制動力を作用させることでは、前記少なくとも3つの前記第1リニアモータ相互間でダイナミックブレーキを作動させるタイミングを異ならせ、かつダイナミックブレーキを作動させるインターバルを徐々に短くする請求項15に記載の移動体装置の制御方法。
  17. 前記第1移動体に制動力を作用させることでは、前記第1リニアモータに対するダイナミックブレーキのオンオフ制御を繰り返し行うことにより前記第1移動体を減速させる請求項14に記載の移動体装置の制御方法。
  18. 前記オンオフ制御のインターバルを前記第1移動体の速度が低下するに従って長くする請求項17に記載の移動体装置の制御方法。
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