JP2012000077A - 魚肉ソーセージの着色方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】魚肉ソーセージを明るい赤色に着色する。
【解決手段】クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用し魚肉ソーセージを製造する。
【選択図】 図1
【解決手段】クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用し魚肉ソーセージを製造する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、魚肉ソーセージの着色方法に関する。詳細には、クチナシ赤色素を用いて魚肉ソーセージを着色する際に、アスコルビン酸を併用することにより、褪色や褐変といった色調の変化を抑制し、明るい赤色に魚肉ソーセージを着色することができる方法に関する。
従来から魚肉を原料とする水産練り製品は、板付きかまぼこの着色やカニ足様、エビ様の外観を模して製造する際に、ピンク色〜赤色に染められて販売されている。また、同様に魚肉を原料としたテリーヌやソーセージなどがあり、水産練り製品同様赤色や他の色素と配合により様々な色合いに着色されることがある。
このような水産練り製品、例えばカマボコやなると巻きのような水産練り製品を着色する場合、通常は合成着色料であるタール系色素や、コチニール色素、ラック色素など耐熱性に富む色素や、油溶性のカロチノイド系色素を使用することが知られている(特許文献1)。さらに、コチニール色素、ラック色素と難溶性カルシウム含有物質による着色(特許文献1)、タマネギの抽出色素を用いる方法(特許文献2)、デュナリエラ色素を用いる方法(特許文献3)、シアノコバラミン水溶液を用いる方法(特許文献4)、オキアミの微細化ペーストを添加し着色する方法(特許文献5)等が開示されている。また、テリーヌやウインナーなどの畜肉練り製品を着色する方法として、マルトオリゴ糖を有効成分として含有する退色防止剤を用いる方法(特許文献6)、トマトより果汁を除いた残渣を有効成分とする着色料で着色する方法(特許文献7)、魚肉ソーセージやハムなどの畜肉用食品をビートレッド色素、ベタニン色素等のベタシアニン系赤色天然色素または/およびハイビスカス色素、赤キャベツ色素等のアントシアニン系の赤色天然色素で着色する方法(特許文献8)、水溶性蛋白質にモナスカス色素を結合させたものを肉類に作用させたのち加熱した着色肉(特許文献9)、シアノコバラミン水溶液を用いて着色する方法(特許文献10)などが開示されている。
練り製品への着色は、一般的にコチニール色素を使用し着色されることが多いが、アントラキノン系色素の構造に由来する特徴で微細な小骨に色素が吸着し、ピンク色の斑点になってしまう欠点がある。他の赤色系天然色素においては、耐熱性及び耐光性がコチニール色素と比較し劣るため、実用性に欠けていた。また、クチナシ赤色素においても従来の着色方法では練り製品の色調が暗くなる傾向にあり、見栄えのよい魚肉ソーセージを得ることが困難であったことから、どの赤色色素を使用するかは、当業者において問題となっていた。
本発明は、練り製品、特に魚肉ソーセージを明るい赤色に着色できる技術であり、従来使用されていた赤色色素よりも簡便に問題点を解消することができるものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねていたところ、水産練り製品の一種である魚肉ソーセージをクチナシ赤色素を用いて着色する際に、アスコルビン酸を併用することにより、従来にない明るい赤色に着色することができるとの知見を得た。すなわち本発明は、クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用することにより魚肉ソーセージを着色することを特徴とする、魚肉ソーセージの着色方法に関するものである。
本発明に係る着色方法によれば、今まで明るい色調に着色することが困難であった魚肉ソーセージを、明るい色調の赤色に着色することが可能となった。
本発明におけるクチナシ赤色素は、一般に流通しているものを利用することができる。クチナシ赤色素は、従来から食品等の着色料として広く使用されており、クチナシ(Gardenia augusta merrillまたはGardenia jasminoides Ellis)の果実を、微温時水で抽出して得られたイリドイド配糖体のエステル加水分解物と蛋白質分解物の混合物に、β−グルコシダーゼを転化した後、分離して得ることができる。簡便には、市販されているクチナシ赤色素を利用すればよく、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンレッド(登録商標)シリーズ等を利用することができる。
次いで、本発明で上記クチナシ赤色素と併用するアスコルビン酸は、ビタミンCとして広く一般に利用されているものであり、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸及びエリソルビン酸ナトリウムの一種または二種以上を適当な割合で混合したものであってよい。本発明に用いられるビタミンCは公知方法で製造することができ、その由来は特に限定されない。また、ビタミンCとして市販品を用いてもよい。
魚肉ソーセージの着色は、従来公知の魚肉ソーセージの製造原料として上述のクチナシ赤色素とアスコルビン酸を追加し、既存の製造設備によって常法により製造すればよい。特に製造条件の管理等は必要なく、産業的にも有意な着色方法である。
魚肉ソーセージへのクチナシ赤色素の添加量は、色価50換算で魚肉ソーセージ100に対し0.05〜0.2質量%、アスコルビン酸の添加量はそのクチナシ赤色素1に対し0.005〜0.2質量%が例示できる。
クチナシ赤色素の添加量が上記範囲よりも少ない場合、魚肉ソーセージの発色が不十分となり、添加量が多くなると色調が暗くなりすぎて好ましくない。また、アスコルビン酸の添加量が上記範囲よりも少ないと、クチナシ赤色素の発色が不十分となり、多くなると魚肉ソーセージの風味に影響し、更にはアスコルビン酸の褐変が生じ暗い色調となるため、好ましくない。
本発明に係る着色料製剤は、上述のクチナシ赤色素とアスコルビン酸の他に、本発明の効果を妨げない範囲において、魚肉ソーセージの製造に使用されている各種成分を使用することができる。具体的には有機酸及びその塩類をはじめ、他の着色料、甘味料、酸味料、保存料、酸化防止剤、蛋白質、香料、増粘剤、安定剤、アミノ酸及び糖類等を添加することができる。
本発明が提供する着色方法は、魚肉ソーセージに限らず、魚肉のすり身を原材料とした蛋白質性食品である水産練り製品、具体的にはカマボコやなると巻きの他、竹輪、はんぺん、簀巻き等についても利用することが可能である。
次いで、本発明に係る魚肉ソーセージの製造方法は、クチナシ赤色素を着色料として使用し、アスコルビン酸をその製造原料のひとつとして加え、魚肉ソーセージを常法に従って製造することにより達成することができる。
上述のように、クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用して魚肉ソーセージを着色することにより、従来にない明るい色調の魚肉ソーセージを提供することができる。
以下、本発明の内容を以下の実験例を用いて具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記に記載する処方の単位は特に言及しない限り、部は重量部を意味するものとする。文中「*」印のものは、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の製品を表し、文中の「※」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
実験例 魚肉ソーセージの調製
次の処方に基づき、魚肉ソーセージを調製した。
<処方> (単位:kg)
冷凍すり身(2級) 50
食塩 2
水産練製品用保水弾力剤 1.5
(エスプローゲン※K−169*)
コーン油 8
馬鈴薯澱粉 5
砂糖 1
L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
サンライク※アジビーフ※1936P改* 0.1
サンライク※スパイスミックスAR−1* 0.6
ホワイトペッパーパウダー 0.1
色素 別記
氷水にて合計 100
次の処方に基づき、魚肉ソーセージを調製した。
<処方> (単位:kg)
冷凍すり身(2級) 50
食塩 2
水産練製品用保水弾力剤 1.5
(エスプローゲン※K−169*)
コーン油 8
馬鈴薯澱粉 5
砂糖 1
L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
サンライク※アジビーフ※1936P改* 0.1
サンライク※スパイスミックスAR−1* 0.6
ホワイトペッパーパウダー 0.1
色素 別記
氷水にて合計 100
<色素>
実施例品:サンレッド※NO.3703*(色価100) 0.05kg
アルコルビン酸ナトリウム 0.005kg
比較例品:サンレッド※NO.3703*(色価100) 0.05kg
実施例品:サンレッド※NO.3703*(色価100) 0.05kg
アルコルビン酸ナトリウム 0.005kg
比較例品:サンレッド※NO.3703*(色価100) 0.05kg
<調製方法>
冷凍すり身を解凍し、他の材料とサイレントカッターに入れ、らい潰・調味・着色する。これを60gずつ無通気性ケーシングに充填後、121℃、15分レトルト殺菌して、魚肉ソーセージを得た。
冷凍すり身を解凍し、他の材料とサイレントカッターに入れ、らい潰・調味・着色する。これを60gずつ無通気性ケーシングに充填後、121℃、15分レトルト殺菌して、魚肉ソーセージを得た。
<結果>
上記で得られた魚肉ソーセージの外観を目視にて比較した。図1に両者を並べた写真を示す。
実施例品(写真右側)は明るい赤みのかかった魚肉ソーセージとなっていた。一方の比較例品(写真左側)は、くすんだような色調であった。
上記で得られた魚肉ソーセージの外観を目視にて比較した。図1に両者を並べた写真を示す。
実施例品(写真右側)は明るい赤みのかかった魚肉ソーセージとなっていた。一方の比較例品(写真左側)は、くすんだような色調であった。
Claims (2)
- クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用することを特徴とする魚肉ソーセージの着色方法。
- クチナシ赤色素とアスコルビン酸を併用することを特徴とする魚肉ソーセージの明色化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010140165A JP2012000077A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 魚肉ソーセージの着色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010140165A JP2012000077A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 魚肉ソーセージの着色方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012000077A true JP2012000077A (ja) | 2012-01-05 |
Family
ID=45532791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010140165A Pending JP2012000077A (ja) | 2010-06-21 | 2010-06-21 | 魚肉ソーセージの着色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012000077A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190086383A (ko) * | 2018-01-12 | 2019-07-22 | 경남과학기술대학교 산학협력단 | 천연발색소재를 유효성분으로 포함하는 육색 고정을 갖는 아질산나트륨 무함유 육제품 및 그의 제조방법 |
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2010
- 2010-06-21 JP JP2010140165A patent/JP2012000077A/ja active Pending
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KR102227130B1 (ko) * | 2018-01-12 | 2021-03-12 | 경남과학기술대학교 산학협력단 | 천연발색소재를 유효성분으로 포함하는 육색 고정을 갖는 아질산나트륨 무함유 육제품 및 그의 제조방법 |
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