JP2011527578A - 気体透過性の細胞培養装置および使用方法 - Google Patents

気体透過性の細胞培養装置および使用方法 Download PDF

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Abstract

より効率的な細胞培養を提供する気体透過性の装置および方法を開示する。

Description

本発明の技術分野は、より効率的な細胞培養プロセスを可能とする気体透過性の細胞培養装置および細胞培養方法に関する。
本出願および同時継続中の米国出願10/961,814、11/952,848、11/952,856に引用される各出願、特許、および論文や、各出願に引用される各文献または参照文献(同時継続中の各特許出願ならびにそれらの出願および特許に対応する、その優先権を主張する、またはその両方である、各PCTおよび外国出願または特許の手続中を含む)、および各出願の引用文献に引用または参照された各文献は、引用によって本明細書に援用される。
接着細胞培養のスケールアップの場合、Nunc Cell Factory and
Corning(登録商標)セル・スタック(Cell Stack)などの多棚フラスコが一般に用いられる。しかしながら、培養中に細胞に酸素を供給するために、それらの装置では各棚において媒質の上方に気体を存在させる必要がある。この気体が装置中に存在する必要性によって、装置は大きくなり、スケールアップ中の取扱いに不便となり、実験室の空間を浪費するとともに、媒質の交換時に特殊な器具の使用が必要となる。結局、培養のサイズの増大とともに、プロセスは複雑で高価なものとなる。気液界面において培養物に酸素を与える必要性が、これらの非効率性の根本的な原因である。
同時継続中の米国特許出願10/961,814(ウィルソン(Wilson)ら)には、気体が各棚の上方に存在する必要を除去する多棚装置について記載されている。一実施形態では、細胞が存在する一連の棚状スキャホールドが、1つのスキャホールドが別のスキャホールドの上方にあるように構成され、装置の外壁の少なくとも一部は気体透過性である。気体透過性の外壁はスキャホールドに対し垂直に配向されている。気体透過性の外壁を通じた気体透過は、気液界面の存在しない状態で細胞に酸素が与えられることを可能とする。培養は、媒質または気体を潅流させる必要なく進行可能(すなわち、静的なモードによる操作)であり、単純な細胞生産方法が可能となる。しかしながら、装置の幅が大きくなるにつれ、酸素源から細胞の距離は大きくなる。いずれかの点において、酸素源から細胞が遠くになり過ぎ、水平方向における装置のスケール変更は制限される。したがって、この装置は従来の装置より小型であるものの、水平方向におけるスケール変更は限定されている。
また、同時継続中の米国特許出願11/952,848(ウィルソン)にも、気体が各棚の上方に存在する必要を除去する装置について記載されている。様々な実施形態では、一連の細胞コンパートメントは、1つの細胞コンパートメントが別の細胞コンパートメントの上方にあるように構成されている。各細胞コンパートメントの底部は気体透過性である。使用時には、細胞は気体透過性の面上にあることが可能であり、この気体透過性の面が気体透過性のスキャホールドとして機能するように働く。これによって、装置が水平方向および垂直方向に大きくなったとしても、各細胞が雰囲気酸素源から均一な距離にあることが可能となる。しかしながら、この種の装置は、同時継続中の’814出願に記載の装置より製造が困難かつ高価であり、最終消費者に対するコストは上昇する。さらに、存在する気体透過性の面の面積がより大きいので、装置における媒質の蒸発は、従来の多棚フラスコおよび同時継続中の’814出願の装置より大きな速度で起こることがある。この問題を最小化する構成が開示されているが、それらの構成ではコストを増大させる機構が追加されている。
同時継続中の’848出願および’814出願では、従来の多棚フラスコより空間に関して効率的な形状が提供されているが、同時継続中の’848出願および’814出願のいずれも理想的でない細胞培養用途が存在する。単なる一例として、幹細胞は、望ましくない分化を防止するために、細胞同士が互い近付きすぎないよう、多くの場合、低い面密度で培養される。培養において発生することの意図される細胞の数が増大するにつれ、培養装置は、低い面密度に細胞を保持するために大きな表面積を提供する必要がある。したがって、垂直方向および水平方向におけるスケールアップを可能とする装置は有用である。空間を最も効率的に使用するには、装置は、気液界面の存在しない状態で機能することが必要であり、装置を通じて媒質または気体を運ぶための機器を必要としてはならない。同時継続中の’848出願では、これらの属性が提供されているものの、細胞の置かれる各平方センチメートルの領域には細胞はほとんど存在しない(すなわち、低酸素要求量)ので、細胞を雰囲気気体から均一な距離に配置するための追加のコストは請け合えるものではない。同時継続中の’814出願において費用が最低の装置は、水平方向におけるスケール変更が限定されている。したがって、製造が高価でなく、使用が簡単で、気液界面が不要であり、潅流を必要とせず、かつ、同時継続中の’848出願および’814出願の間を満たす、新たな装置構成が必要である。そのような装置は、コストを減少させるとともに、幹細胞培養など、多くの重要な細胞培養用途における細胞生産プロセスを単純化する。
したがって、製造が容易で、気液界面の存在しない状態で機能することが可能であり、装置を通じて媒質または気体を運ぶための機器が不要であり、水平方向および垂直方向に事実上無制限なスケール変更を可能とする、改良された気体透過性の装置を開示する。
本明細書に記載の発明は、極めて効率的な細胞培養を可能とする。少なくとも部分的には気体透過性の材料から構成された気体コンパートメントは、培養装置内において、装置が水平方向に大きくなっても細胞が気体透過性の場所から固定の距離内に留まることを可能とする場所に、分散して配置されている。気体コンパートメントの気体透過性の壁は、雰囲気気体との気体交換を可能とする。そのような一構成では、気液界面を不要とする、静的なモードによる細胞培養の進行を可能とする(すなわち、装置を通じて媒質または気体が運ばれることを不要とする)、水平方向および垂直方向の両方において装置のスケールを大きくすることを可能とする、媒質の蒸発速度を低下させる、複雑でなくコストの低い装置製造を可能とする、および供給頻度を減少させるための容量を提供するための性能を含む、多くの利点が提供される。
一実施形態では、気体透過性の細胞培養装置は複数のスキャホールドを備え、1つのスキャホールドは別のスキャホールドの上方に置かれている。スキャホールドは、細胞コンパートメントを形成するように空間によって分離されている。マニホールドは、細胞コンパートメントにアクセスポートを接続している。1つ以上の気体透過性の気体コンパートメントは、細胞コンパートメントに接しており、それによって、細胞コンパートメントと雰囲気気体との間の気体透過を増している。
別の実施形態では、気体コンパートメントは、スキャホールドに対し垂直に配向された壁を備える。
別の実施形態では、雰囲気気体への気体コンパートメント開口部は、気体透過性の装置の底部上に配置されている。
別の実施形態では、雰囲気気体への気体コンパートメント開口部は、装置の上部上に配置されている。
別の実施形態では、雰囲気気体への気体コンパートメント開口部は、装置の側壁上に配置されている。
別の実施形態では、雰囲気気体への気体コンパートメント開口部は、装置の上部および底部のうちの1つ以上と側壁とに配置されている。
別の実施形態では、雰囲気気体への気体コンパートメント開口部は気体透過性の装置全体に渡っており、1つの気体開口部が気体透過性の装置の対向する壁にある。
別の実施形態では、気体コンパートメントは気体コンパートメント支持構造を備える。
本発明の代表的な一実施形態の斜視図。気体透過性の装置10の内部は、気体透過性の外壁および気体コンパートメント24によって、雰囲気気体と連通している。 図1Aの装置のA−A断面図。気体コンパートメント24の使用によって、どのように細胞と気体コンパートメント壁との間の距離が減少するかを示す。 図1Aの装置のB−B断面図。接種および媒質交換における設計考慮事項を示す。 本発明の代表的な一実施形態の断面図。気体コンパートメントの数および場所によって、細胞と気体透過を提供する壁との間の距離がどのように変更可能であるかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の断面図。気体コンパートメントが気体透過性の細胞培養装置中でどのようにして上昇されるかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の断面図。気体コンパートメントがサイドウォールを介して気体透過性の細胞培養装置をどのように横断するかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の断面図。気体コンパートメントが気体透過性の細胞培養装置を通じてどのようにして完全に移動されるかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の断面図。気体コンパートメントがどのようにして任意の形状(この場合、円形の開口部を有する円筒状のコンパートメント)を有するかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の斜視図。気体コンパートメントがどのように装置周囲の一部になるかを示す。 本発明の代表的な一実施形態の平面図。気体コンパートメントがどのように装置周囲の一部になるかを示す。 本発明の代表的な一実施形態を示す断面図。装置周囲にて気体透過性の壁のない状態において気体コンパートメントを配置する好適な方法を示す。 細胞および媒質が乱流を最小限として装置に入ることを可能とするように構成された本発明の代表的な一実施形態を示す斜視図。 インレットアクセスポートおよびアウトレットアクセスポートを明らかに示す、図6AのB−B断面図。 流体が実施形態の一端から他端へどのように流れるかを明らかに示す、図6AのA−A断面図。 どのようにして好適な一実施形態が製造されるかを示す本発明の代表的な一実施形態の分解図。 図7Aの代表的な実施形態の別の分解図。 一組立状態における図7Aに示す代表的な実施形態の断面図。 随意の気体コンパートメント支持構造50の代表的な一実施形態を示す図。 組立体において気体コンパートメント支持構造50を有する、先に図7Aに示した代表的な実施形態の分解図。 図8Bの組立体の断面図。 気体透過性の細胞培養装置の代表的な一実施形態の断面図。各スキャホールドの上方にある媒体の高さは従来のフラスコおよび多棚フラスコと同様であるが、従来のフラスコに比べ供給頻度を減少可能である。 使用時における図9Aの気体透過性の細胞培養装置を示す図。どのようにして接種中に媒質60が各他のスキャホールド28より上にある高さと同じ最も上のスキャホールド28より上の高さにあるように加えられるかを示す。これによって接種中に細胞を均一に播種することが可能となる。 供給頻度を減少させるために、どのようにして過剰な媒質60を図9Aの気体透過性の細胞培養装置に加えられるかを示す図。 図9Cの部分拡大図。
図1Aには、本発明の一実施形態の斜視図を示す。気体透過性の装置10の外部は、上部18、側壁20、後部側壁21、および底部19を含む。気体コンパートメント24は、上部18から気体透過性の装置10の中へと下に続いている。気体コンパートメント24は、その壁22が雰囲気気体に接触した状態にあることを可能とするように構成されている。選択された壁22および/または壁22の領域は、気体透過性である。この実施形態では、気体コンパートメント24への開口部が1つ存在し、上部18に配置されている。気体コンパートメント24の選択された部分を通じて気体透過を可能とすることによって、気体透過性の装置10の内部と雰囲気気体との間の気体交換を改良することが可能となる。このようにして、この装置が標準的なCOインキュベータに位置したままで、気体コンパートメント24が気体透過性の装置内に置かれた培養物の気体交換を行うことができる。気体コンパートメントに加え、気体透過性の装置の外壁が気体透過性であり、さらに気体の移動を増してもよい。
図1Bには、使用時における図1Aの装置のA−A断面図を示し、気体コンパートメント24の利点に関する説明を補助する。この図示では、細胞32および細胞培養媒質34を装置中に示す。細胞32はスキャホールド28上に定置されている。スキャホールド28は、1つのスキャホールドが別のスキャホールドの上方にあり、スキャホールド28間の空間によって細胞コンパートメント30が形成されている。細胞コンパートメント30は、したがって、最も高い細胞コンパートメント30を除き、スキャホールド28によって上下の側に境界を設けられており、最も高い細胞コンパートメント30は、スキャホールド28によって下側に境界を設けられ、上部18によって上側に境界を設けられている。好適には、気体コンパートメント24は、各細胞コンパートメント30の一部を占めている。従来の多棚フラスコと異なり、気体透過性の装置10が機能するために細胞コンパートメント30中に気体が存在する必要はない。この図示では、媒質34が細胞コンパートメント30を満たしている。好適には、各スキャホールド28間の距離(すなわち、細胞コンパートメントの高さ)は等しく、均一な細胞分布および培養条件のためにスキャホールド28は互いに平行である。従来のフラスコ培養において通常推奨される媒質高さは2mm〜3mmであるので、スキャホールド間の距離を2mm〜3mmとすることによって、従来のフラスコと同様の供給頻度が得られる。供給頻度を減少させるためにスキャホールド間の距離を大きくすることは、それによってスキャホールド表面積対媒質体積の比が大きくなり、成長領域の各平方センチメートルに対しより多くの溶質が提供されるので、可能である。換言すると、従来のフラスコの各棚の上方の媒質に比べ各細胞コンパートメントの媒質が多いことによって、供給頻度を減少させることが可能である。
図1Cには、図1AのB−B断面図を示す。気体コンパートメント24は、スキャホー
ルド28の長さに沿って延び、細胞コンパートメント30を貫通している。マニホールド5はスキャホールド28とアクセスポート6との間にあり、アクセスポート6を介して媒質が加えられ細胞コンパートメント30から除去されることを可能としている。マニホールド5は、各細胞コンパートメント30への媒質を導くように働く。好適には、気体コンパートメント24は、気体交換に関係するときに気体透過性の装置10内の状態の均一性を最大化するために、スキャホールド28の長さに沿って最大の実用的な距離に延びている。気体透過性である気体コンパートメント壁22の表面積の大きさは、製造方法と、所与の細胞培養用途に必要な気体透過量とに依存する。気体透過性の表面積を最大化することによって、各細胞コンパートメント30への気体透過を増すことが可能である。好適には、気体コンパートメント24によって提供される気体透過容量は、各細胞コンパートメント30に対し均一に分配される。要するに、気体コンパートメントは、好適には、細胞コンパートメント間の気体移動について等しい容量を生じるように構成される。気体コンパートメントの全表面が気体透過性である場合でも、蒸発の効果は’848出願の実施形態より小さい。したがって、別の利点は、’814出願の実施形態に比べ水平方向に装置の寸法を大きくしつつ、’848出願の実施形態に比べ蒸発の効果を減少させる性能である。
接種中に細胞が置かれることの可能な領域を制御することは、設計考慮事項である。装置が接種物で満たされる時、各細胞は装置においてその直下の下の領域に降下する。好適には、この設計によって、90%以上、より好適には95%以上の細胞を、均一なパターンの分布によりスキャホールドに降下させることが可能となる。したがって、マニホールド5は、可能な最小体積の空間を占めながら、媒質の容易な送達および除去を可能とする必要がある。スキャホールド28は、側壁20および後部側壁21と液体を通さない(liquid tight)ように接触していてもよく、していなくてもよい。スキャホールド28と隣接した壁との間の間隙は、そのように装置を製造するほうが容易である場合や、細胞コンパートメント間の溶質の移動のため、マニホールドによって提供されるより大きな断面積が容器に必要であると判定される場合には、存在してもよい。間隙を存在させると決定する場合、接種物から降下する細胞は間隙を通じて最も低いスキャホールド(または底部)まで落ち、スキャホールドの他の領域よりも高い面密度で播種されることに留意する。なお、スキャホールドと外壁との間の同じ物理的関係が、スキャホールドと気体コンパートメント壁とに適用される。したがって、間隙には、スキャホールドと隣接した壁との間の距離が含まれる。間隙領域およびマニホールド領域は、スキャホールド上に均一に播種されない細胞の量に寄与する。好適な一実施形態では、スキャホールドと外部壁との間の距離は、マニホールドの場所を除き、約5.08ミリメートル(約0.2インチ)以下である。
気体コンパートメント24の存在は、気体透過性の場所からの細胞のあるところの距離を減少させるように働く。この概念を補助するため、図1Bを再び参照して、側壁20および気体コンパートメント壁22を気体透過性であるものとして考える。気体コンパートメント24の存在によって、気体コンパートメント24が存在しない状態に比べ、装置において気体透過が起こる領域までの距離がより短い場所に細胞32Aがあることが可能となる。
気体コンパートメントの目的は、雰囲気気体(典型的にはインキュベータ気体)を新規な装置の気体コンパートメント内に存在させることである。雰囲気気体の移動は、細胞コンパートメントの内容物と雰囲気気体との間で培養中に生じる濃度差によって生じる。例えば、培養中、気体透過性の材料を通じて濃度勾配が生じ、気体透過性の材料において最も高い濃度を示す側から最も低い濃度を示す側に送られる気体(酸素および二酸化炭素など)を発生させる。例えば、典型的には、酸素の勾配は、標準的な細胞培養インキュベータから新規な装置の細胞コンパートメントの中へ酸素が送られるように生じる。
気体コンパートメントは、最も好適には、ポンプなどの補助装置による強制的な流通なしで、雰囲気気体が気体コンパートメントへ自由に進入することを可能とするように構成される。気体コンパートメントをそのように構成することによって、強制的に気体を流すためのインレットおよびアウトレットのポートは不要である。気体は対流中急速に移動し、気体コンパートメントにおいて最も近い対向する壁間の距離は、単に培養物が要求するより高速に気体が移動可能であるのに十分なだけ大きいことしか必要でない。一般に、装置の外面からの気体コンパートメントの深さが大きくなるほど、気体コンパートメントの幅は広くなる必要がある。断面積が小さすぎると、気流が制限される場合がある。幅を小さくすることは、一般に、装置の寸法をより小型にするという目的に適う。しかしながら、気液界面の必要を除去することによって既に提供されている空間の節約は、有意なものである。したがって、気体コンパートメントへ開口部の断面の幅は、約2.54ミリメートル(約0.1インチ)以上であることが好適である。また、開口部の形状は、好適には、気体コンパートメントの全深さを通じて一定のままである。例えば、幅が約2.54ミリメートル(約0.1インチ)の矩形の開口部では、気体コンパートメント壁は、気体コンパートメント全体を通じ、ほぼ平行なままであり、約2.54ミリメートル(約0.1インチ)の距離にある。気体コンパートメントによって置き換えられた空間の体積は気体透過性の装置の体積に比べ比較的小さいので、距離がより大きくても空間の損失はそれほど生じない。したがって、装置の幅および高さや、用いられる気体コンパートメントの数に応じて、2.54センチメートル(1インチ)以内の気体コンパートメントへの開口部の断面の幅によって、装置の設置面積にそれほど影響を与えることなく、有効な気体透過が可能となる。
気体コンパートメントを含む形状および材料についての多くの可能な選択肢が存在する。気体コンパートメントの長さ、幅、深度、気体透過率、および他の態様は、所与の細胞培養用途の必要を満たすように変更されてよい。液体透過性でない気体透過性の材料(ジメチルシリコーンなど)が好適である。しかしながら、同時継続中の’856出願には、液体透過性の材料がどのようにして用いられるかが記載されている。
気体コンパートメントの場所および数は、気体透過性の場所から細胞のあり得るところまでの距離を制御するために変更されてよい。気体透過性の装置のスケールを水平方向により大きくするにつれ、さらに多くの気体コンパートメントが追加されてよい。図2には、細胞32B、細胞32Cなどの細胞が置かれることが可能である、気体透過領域からの最大距離を減少させるように変更された、気体透過性の装置11の断面図を示す。この図示では、2つの気体コンパートメント24が気体透過性の装置11の中へと下に続いている。側壁20および気体コンパートメント壁22が気体透過性である場合、気体コンパートメント24が存在しない状態に比べ、どのようにして気体コンパートメント24によって細胞32Bおよび32Cが気体透過領域のより近くにあることが可能となるかが理解される。したがって、装置が水平方向にスケールを変更するときに培養媒質において許容可能な酸素圧を維持する性能は、細胞が雰囲気気体の近傍にあることを可能とする気体コンパートメントおよび気体透過性の壁の使用によって得られる。
気体コンパートメントは、細胞が気体コンパートメント壁のより近くにあるように、細胞コンパートメントの中へと下に続いている必要はない。気体透過性の壁からの細胞があるところの距離を減少させる任意の構成が存在してよい。例えば、気体コンパートメントは気体透過性の細胞培養装置の上へと続いていてもよく、気体透過性の細胞培養装置全体を通じていてもよく、および/または気体透過性の細胞培養装置を完全に通じて移動されてもよい。図3A、図3B、図3C、および図3Dに示す実施例では、気体コンパートメント24、気体コンパートメント24の気体透過性の壁22、装置の側壁20、スキャホールド28、および/または細胞コンパートメント30が互いに関連しているのが分かる
。全ての場合において、1つの選択肢として気体透過性の装置のいずれの外壁が気体透過性であってもよいが、気体コンパートメントの少なくとも一部は気体透過性である必要がある。気体透過性の装置外壁(側壁など)に依存するときをどのように判定するかについて、本明細書に記載する。
図3Aには、本発明の代表的な一実施形態の断面図を示す。気体透過性の細胞培養装置12Aは、気体透過性の細胞培養装置12Aへと上に続いている気体コンパートメント24を備える。気体コンパートメント24への開口部が1つ存在し、底部19に配置されている。気体透過性の材料から構成された気体コンパートメント24の壁22は、細胞コンパートメント30に気体透過性を提供する。細胞コンパートメント30は、スキャホールド28によって下側の側面に境界を設けられている。気体コンパートメント24は各細胞コンパートメント30中に存在する。
図3Bには、本発明の代表的な一実施形態の斜視図を示す。気体透過性の細胞培養装置12Bは、気体コンパートメント24を備える。気体コンパートメント24への開口部は、1つ以上の側壁20上に存在する。
図3Cには、本発明の代表的な一実施形態の断面図を示す。気体透過性の細胞培養装置12Cは、気体透過性の細胞培養装置12Cを完全に通じている開口部を形成するように構成されている気体コンパートメント24を備える。したがって、開口部は、2つの対向する壁上に存在する(この場合、上壁18および底壁19)。気体透過性の材料から構成された気体コンパートメント24の壁22は、細胞コンパートメント30に気体透過性を提供する。細胞コンパートメント30は、スキャホールド28によって下側の側面に境界を設けられている。
図3Dには、本発明の代表的な一実施形態の斜視図を示す。気体透過性の細胞培養装置12Dは、気体透過性の細胞培養装置12Dへと下に続いている円形の気体コンパートメント24を備える。
気体コンパートメントは、有効であるには装置の本体に拘束される必要はない。図4には、本発明の代表的な一実施形態の斜視図を示す。気体透過性の細胞培養装置16は、気体透過性の細胞培養装置16の周囲壁の一部を形成する気体コンパートメント24を備える。図4Bには、気体透過性の細胞培養装置16の平面図を示し、気体コンパートメント24を示している。この構成では、気体コンパートメント24は気体透過性の装置16の周囲を拡張するように働き、気体透過性の壁22は気体透過性の装置16との間の気体透過性を大きく改良するように働く。当業者には、気体コンパートメント24への開口部が、気体透過のために表面積を非常に増加させるように、上部および底部を完全に通じている必要がないことが認識される。開口部は、上部、底部またはその両方と、側壁とを通じてもよい。
気体コンパートメントは任意の寸法および形状であってよいが、可能な各細胞コンパートメントにおいて最も均一な培養環境を提供する意図で気体コンパートメント構造が形成されることが好適である。均一な培養条件が確立され得る程度は、気体コンパートメントが気体透過性の培養装置内のどこに配置されるかに依存する。均一性を改良するために、1つの設計目標は、気体コンパートメント壁からの細胞があり得るところの最大距離を制御する構造を形成することである。好適には、気体透過性の装置を装置中心線に対して対称的なパターンに気体コンパートメントが配置される形状とすることは、細胞培養コンパートメントにおいて均一な状態を提供する1つの手法である。図5には、これにしたがって構成された本発明の代表的な一実施形態を示す。これは、装置周囲にて気体透過性の壁のない状態において気体コンパートメントを配置する好適な方法を示す断面図である。こ
の図示では、2つの気体コンパートメント24が気体透過性の細胞培養装置17の中へと上に続いている。スキャホールド28は均一に離間されており、1つのスキャホールドが別のスキャホールドの上方にある。適切な機能のためには外壁20が気体透過性である必要はないことを実証するために、この図示において外壁が気体透過性でない場合を考える。気体コンパートメント24の気体コンパートメント壁22が、その高さ全体に沿って気体透過性であり、気体コンパートメント壁からの細胞があり得る最大距離Dが断面全体を通じて一定であるように配置されていると考える。このようにすると、細胞がスキャホールドに均一に分配されている限り、気体コンパートメント壁22から最も遠い点Dにある細胞に対する酸素透過は、装置全体を通じてほぼ等しい。実際の距離Dは、その培養において想定される酸素要求量に応じて異なってよい。例えば、気体コンパートメントを形成する壁のガス透過率が均一であるとき、肝細胞など酸素要求量が高い培養物に対する距離Dは、低い面密度で維持される幹細胞など酸素要求量が低い培養物に対するよりも小さくなる。気体コンパートメントは、好適には、その壁がスキャホールドに対しほぼ垂直であるように構成される。このようにすると、各細胞コンパートメントにある媒質の体積はほぼ等しくすることが可能であり、接種中のスキャホールド上の細胞分布が均一であり、各細胞コンパートメントにある細胞が気体コンパートメント壁から同様の物理的な距離にある。好適には、気体コンパートメントの気体透過性の壁の設計は、各細胞コンパートメントに同様の気体透過容量を提供するように行われる。したがって、気体コンパートメントの壁を作成するとき、気体透過性である領域の材料の種類、厚み、および表面積は、各細胞コンパートメントに比べ、また他の各気体コンパートメントに比べ、均一である必要がある。
気体透過性の装置の水平断面を通じてほぼ均一な気体透過性を生じるには、気体コンパートメントの全ての壁が気体透過性である必要はない。図5を再び参照して、壁20が気体透過性である場合を考える。気体コンパートメント24の壁22A,壁22Bが気体透過性でなく、壁22Cが気体透過性である場合、水平断面に見られるスキャホールド28上の所与の場所にある細胞は、依然として、気体透過性の場所の距離D以内にある。
このスキャホールドと気体コンパートメントとの間の好適な関係から逸脱することは随意であるが、気体交換のための培養物の要求が気体透過要求を満たす気体コンパートメントの容量を超えない場合、および、気体コンパートメントの構造を異ならせることによって、製造コストを減少させることが可能な場合、がある。当業者には、気体コンパートメントを用いて細胞コンパートメントへの気体透過性を改良することによって、水平方向へのスケールをより大きくすることを可能とするという基本目的を満たす、多くの可能な構成が存在することが認識される。
気体コンパートメントを物理的にどのように配向および配置するかに関する別の考慮事項は、媒質の送達および装置からの除去中に気体コンパートメントが流体の流れについて受ける衝撃である。好適には、気体コンパートメントは、容易な流体の流れを可能とするように配置される。気体コンパートメントは、好適には、媒質の流れを妨げず、装置中に気体をトラップせず、または大きな乱流を形成する必要がある。アクセスポートの場所によって、それらの潜在的な望ましくない流れ特性の克服を補助することが可能である。
図6A、図6B、および図6Cには、細胞および媒質が乱流を最小限として装置に入ることを可能とするように構成された気体透過性の装置の代表的な一実施形態を示す。キャップ37およびキャップ38は、インレットアクセスポート36およびアウトレットアクセスポート35(この図示では気体透過性の装置18の対向する端部に配置されている)を覆っている。この実施形態では、気体コンパートメント24への開口部の形状は、ほぼ矩形であり、気体コンパートメント24への開口部の最も長い側面は、媒質が加えられるか装置から除去されるときの流体の流れの方向に配向されている。換言すると、気体コン
パートメント24への開口部の最も長い側は、装置の中心軸に対しほぼ平行である。任意の実施形態におけるように、アクセスポートは閉鎖系機能用に作成されてもよく、開放系機能用に作成されてもよい。図6Bには、装置の中心軸を通じて得られる図6AのB−B断面を示す。アクセスポートのキャップは取り除かれている。スキャホールド28は、細胞コンパートメント30を形成するように配置されている。インレットアクセスポート36およびアウトレットアクセスポート35は、インレットマニホールド26およびアウトレットマニホールド25を介して各細胞コンパートメント30と連通している。このようにして、細胞コンパートメント30は、インレットアクセスポート36からアウトレットアクセスポート35まで導管を形成する。図6Cには、図6AのA−A断面を示す。流体の流れの矢印54は、媒質がインレットアクセスポート36へ導入されるときに媒質および気体が取る経路を示す。この図示では、気体コンパートメント24の形状および場所によって、均一な流れのパターンが可能となる。当業者には、気体透過性の装置の全体を通じて均一な流体の流れを可能とするという基本目的を満たす多くの可能な気体コンパートメント構成および幾何学的形状が存在することが認識される。好適な形状は、気体コンパートメントへの矩形の開口部であり、この矩形の開口部の長いエッジが、側壁の方向に、側壁に対し平行に配向される。
本発明の気体透過性の装置を製造するのに用いられる材料は、以前に細胞培養装置に用いられている、または用いられると記載されている(特に、同時継続中の’814出願および’848出願に記載されている)、いずれの材料であってもよい。同時継続中の’856出願に記載されているように、液体透過性で気体透過性の材料を用いることが可能であるが、好適な実施形態では液体透過性でない気体透過性の材料が利用される。好適な実施形態では、装置は使い捨て式であり、材料は光学的に透明で、非細胞毒素性であり、射出成形によって製造可能である。スキャホールドおよび気体透過性の材料における様々な所望の特性については、本明細書に明示的に援用した特許文献に以前に記載されている。以前に記載されている微視的な評価のための構造に加えて、気体透過性の装置へと下へ続いている気体コンパートメントは、最も低いスキャホールドの反転顕微鏡検査を可能とするために、気体コンパートメントの中を光が照らすことを可能とするのに十分に広い開口部を有するように構成される。
各スキャホールドの上方の気液界面を不要とすることによって得られる空間をさらに効率的に使用するとともに水平方向および垂直方向におけるスケール変更を可能とすることに加え、本発明の装置を容易に製造する性能によって、細胞培養プロセスにおけるさらなるコスト削減が可能となる。好適な一実施形態では、図7A、図7B、および図7Cに示すように、ポリスチレンから構成された従来の平坦なスキャホールドと、気体透過性のシリコーン壁とが統合される。図7Aの分解図では、気体透過性のシリコーンハウジング40は、スキャホールド28のスタックの下方にある。この図示では、各スキャホールド28は、スタックから分離されているスキャホールド28によって示すように、ボス42によってその近傍のスキャホールド28から分離されている。スキャホールド開口部44は、スキャホールド28内の様々な場所にある(この図示では2つの場所)。スキャホールド開口部44は、スキャホールド28が気体コンパートメント24の上に適合することを可能とする、スキャホールド28から除去された材料の一部である。好適には、任意の実施形態では、材料の別個のシートがスキャホールドを形成するとき、スキャホールドを通じて気体コンパートメントが移動することを可能とするように、材料の一部がスキャホールドから除去される。この図示では、製造中、スキャホールド開口部44によって形成された隙間の空間へ移動するように、気体コンパートメント24は気体透過性のシリコーンハウジング40の底部から上に続く。上部46はスキャホールド28の上方にある。フランジクランプ48は上部46の下方にある。スキャホールド28が気体透過性のシリコーンハウジング40中へ配置されるとき、フランジクランプ48は上部46に取り付けられ、気体透過性のシリコーンハウジング40のフランジ43を搾ることによって、液体を通
さない封止部が形成される。図7Bには、気体コンパートメント24への開口部を明示する組立体の底部からの別の図を示す。意図が接着細胞を培養することであり、気体透過性の装置はガンマ線照射にさらされる場合、同時継続中の’856出願によって、スキャホールドの界面化学がガンマ線照射中に変更されないような、ガンマ線照射前のシリコーン材料の調製に関する手引きが提供される。
図7Cには、図7Aおよび図7Bに示す組立体の断面図を示し、組み立てられた状態における様々な成分を明示する。フランジクランプ48は、フランジ43を搾ることによって、液体を通さないように上部46とシリコーンハウジング40とを固定している。細胞培養装置設計の当業者には、液体を通さない装置を作成する様々な方法および構成があることが認識される。また、先に記載したように、装置の外壁が気体透過性である必要はない。したがって、シリコーンハウジングが装置の外壁を形成している必要はない。その場合、上部46は、装置の外壁を形成するように製造されてよい。気体コンパートメント24は、スキャホールド開口部44を通じて移動し、気体コンパートメント24が培養室30に気体透過を提供することを可能とする。気体コンパートメントの壁がシリコーンである領域を含む場合、シリコーンの厚みは、適切な気体透過を可能とするために、好適には約5.59ミリメートル(0.22インチ)未満、より好適には約0.254ミリメートル(0.01インチ)以下である。細胞培養コンパートメント30の中へと上へ続くことによって、気体コンパートメント24の配向により、装置が標準的な組織培養インキュベータから前後に移動されるときに生じ得る凝縮物の排出が可能となる。一般に、気体コンパートメントの配向および形状を選択するとき、気体コンパートメントの気体透過性の領域と雰囲気気体との接触を減少させる領域に溢出物または凝縮物が集まる機会を最小化するように考慮する必要がある。そのようなイベントは細胞コンパートメントへ、およびその細胞コンパートメントから気体透過率を変更するだろう。
図8Aには、同時継続中の’814出願に記載の「気体透過性の材料支持部」および/または同時継続中の’848出願に記載の「培養室支持部」と同様の機能を与えるように働く、随意の気体コンパートメント支持構造50の代表的な一実施形態を示す。本質的には、細胞培養媒質の静水圧と気体コンパートメント内の気体透過性の材料の構造的な強度および場所とに応じて生じ得るように、気体コンパートメントが培養中に崩壊しないことが保証される。気体コンパートメント開口部52は、気体が気体コンパートメントに連絡することを可能とする。気体コンパートメント支持構造開口部53によって、雰囲気気体が気体コンパートメントの気体透過性の材料に接触することが可能となる。突起54は、気体コンパートメントの壁を気体コンパートメント支持構造50から一定の距離だけ離して保持するように働くことによって、気体コンパートメントの気体透過性の部分の表面のまわりに気体が移動可能であることを保証する。
図8Bには、組立体において気体コンパートメント支持構造50を有する、先に図7Aに示した代表的な実施形態の分解図を示す。図8Cには、図8Bの組立体の断面図を示す。多数のスキャホールド28は、図を単純化するために除去されている。気体コンパートメント支持構造50は適所に置かれ、拡大表示では、突起54がどのように気体コンパートメント24の壁22と接触するように働くかをより明らかに示している。壁22の一部を気体コンパートメント支持構造50に接触しないままとすることによって、壁22が雰囲気気体と直接接触することを可能とする。雰囲気気体は、気体コンパートメント開口部52および気体コンパートメント支持構造開口部53を通じて自由に移動することが可能である。細胞コンパートメント30との間の気体透過は、気体コンパートメント24の壁22(少なくとも一部は、気体透過性の材料で構成されている)を介して生じる。
本発明の任意の特定の構成を作成するとき、CO変化率および/または蒸発率が考慮されることを保証するように注意が必要である。同時継続中の’848出願では、細胞コ
ンパートメントとの間の過剰な気体透過の結果としての望ましくないpH変化率または浸透圧変化率をどのようにして最小化または制御するかに関する手引きが提供される。
本明細書に開示の気体透過性の装置を用いる1つの好適な方法は、2つ以上のスキャホールドを、それらのスキャホールドが、1つのスキャホールドが別のスキャホールドの上にあり、近傍のスキャホールドに平行となるように置かれ、それらの間に空間を有するように構成された、スタックに統合する容器を形成することである。各スキャホールド間の空間は細胞コンパートメントを形成する。各スキャホールドは、好適には材料のシートであり、この材料は好適には硬質ポリスチレンである。1つ以上の気体コンパートメントは気体透過性の装置中にある。気体コンパートメントの形状は、スキャホールドに対し垂直であるとともに、各細胞コンパートメントに気体透過性を提供可能であるように気体透過性の材料で構成されている1つ以上の壁を有するようなものである。気体透過性の装置は、1つ以上のアクセスポートと、このアクセスポートを細胞コンパートメントに接続するマニホールドとを有する。使用時には、アクセスポートのキャップは除去され、細胞コンパートメントを満たすように接種物が加えられる。アクセスポートのキャップは再び取り付けられ、汚染物に対するバリアとして働く。また、アクセスポートは、随意で閉鎖系の流体導入および除去用の構造であってもよい。細胞はそれらの下方のスキャホールドに定置される。装置は、細胞の増殖を可能とする細胞培養インキュベータ中に配置される。細胞が酸素を消費するにつれ、細胞コンパートメントの媒質と気体コンパートメント内の雰囲気気体との間に濃度勾配が生じる。酸素は、これに応じて、受動的な対流および拡散によって、気体コンパートメントの気体透過性の材料を通じ、細胞コンパートメントの中へ移動する。溶質が所定の濃度に達すると、媒質が交換される。
図9Aには、気体透過性の細胞培養装置の代表的な一実施形態を示す。各スキャホールドの上方にある媒体の高さは従来のフラスコおよび多棚フラスコ(最大約3mm)と同様であるが、従来のフラスコに比べ供給頻度を減少可能である。図示が最も上のスキャホールド28の上方の空間の体積がどのようにして供給頻度を減少させるように働くことが可能であるかをより明らかに示すのを補助するために、気体コンパートメントは断面図には示していない。気体透過性の装置20は、最も上のスキャホールド28の上方の空間が各スキャホールド28間の空間(好適には等しい)より大きくなるように構成されている。図9Bに示すように、使用時には、媒質60は、接種中、各他のスキャホールド28より上にある高さと同じ最も上のスキャホールド28より上の高さにあるように加えられる。目標は従来のフラスコ条件を模倣することである場合、この高さは2mm〜3mmである。これによって、接種中、最も上のスキャホールド28を含め、各スキャホールド28に細胞を均一に播種することが可能となる。気体65は媒質60の上方にある。次いで、図9Cの断面図に示すように、細胞が接種された後、さらなる媒質60(本明細書では「過剰媒質」と呼ぶ)が加えられる。気体65は過剰媒質60によって置き換えられる。過剰媒質60中の溶質は、マニホールド25,26を介して各細胞コンパートメント30へ移動可能である。また、液体を通さないようにスキャホールド28が側面および/または気体透過性の装置20の気体コンパートメント壁に取り付けられていない場合、過剰媒質60から細胞コンパートメント30への追加の溶質移動のために間隙が形成される。一般に、過剰媒質の体積によって供給頻度の減少が規定される。例えば、過剰媒質の体積がそれより下方にある媒質の体積と等しい場合、供給頻度が50%だけ減少すると期待することが可能である。
当業者には、本発明の精神から逸脱することなく、本発明について数々の変更が可能であることが認識される。したがって、本発明の範囲を図示および記載の実施形態に限定することは意図していない。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその均等物によって解釈される。

Claims (24)

  1. 気体透過性の培養装置において、
    アクセスポートと、
    側壁、上壁、および底壁と、
    複数のスキャホールドであって、1つのスキャホールドが別のスキャホールドの上方に置かれ、細胞コンパートメントを形成する空間によって各々分離されている、複数のスキャホールドと、
    細胞コンパートメントにアクセスポートを接続するマニホールドと、
    1つ以上の気体コンパートメントであって、雰囲気気体に連通している開口部を有し、気体透過性の材料から構成された1つ以上の壁を有し、該1つ以上の壁はスキャホールドではない、気体コンパートメントと、を備える装置。
  2. 気体コンパートメントの気体透過性の材料から構成された前記1つ以上の壁は、スキャホールドに対しほぼ垂直に配向されている、請求項1に記載の装置。
  3. スキャホールドはスキャホールド開口部を有し、気体コンパートメントはスキャホールド開口部を貫通している、請求項2に記載の装置。
  4. 各細胞コンパートメントに前記気体透過性の材料の1つの壁が存在している、請求項1に記載の装置。
  5. 側壁は気体透過性の材料から構成されている、請求項1に記載の装置。
  6. 側壁は気体透過性の材料から構成されていない、請求項1に記載の装置。
  7. 気体コンパートメントへの開口部が1つ存在し、底面上に配置されている、請求項1に記載の装置。
  8. 気体コンパートメントへの開口部が1つ存在し、上面上に配置されている、請求項1に記載の装置。
  9. 気体コンパートメントへの開口部が存在し、側面上に配置されている、請求項1に記載の装置。
  10. 気体コンパートメントは、気体コンパートメントへの開口部が上壁および底壁のうちの1つ以上と側壁とを貫通するように、前記装置の周囲の一部を形成している、請求項1に記載の装置。
  11. 気体コンパートメントへの開口部は2つの対向する壁上に配置されており、気体コンパートメントは気体透過性の前記装置全体を通じる開口部である、請求項1に記載の装置。
  12. 気体コンパートメントへの開口部の形状はほぼ矩形である、請求項1に記載の装置。
  13. 気体透過性の前記装置の側壁の少なくとも一部は気体透過性の材料から構成されている、請求項1に記載の装置。
  14. スキャホールドはポリスチレン材料を含む、請求項1に記載の装置。
  15. 気体コンパートメントの前記1つ以上の壁の気体透過性の材料はシリコーンである、請
    求項1に記載の装置。
  16. 前記シリコーンの厚みは0.56ミリメートル(約0.022インチ)以下である、請求項15に記載の装置。
  17. スキャホールドは気体コンパートメントが貫通する開口部を有する、請求項1に記載の装置。
  18. 2つのアクセスポートが前記装置の対向する端部上に配置されている、請求項1に記載の装置。
  19. 気体コンパートメント開口部は矩形であり、気体コンパートメントへの開口部の最も長い側面は、近傍にアクセスポートが存在する対向する端部に対し、ほぼ垂直である、請求項18に記載の装置。
  20. 気体コンパートメント支持構造を含む、請求項1に記載の装置。
  21. 最も上のスキャホールドの上方の空間は、他のスキャホールド間のいずれの空間よりも大きい、請求項1に記載の装置。
  22. 間隙がスキャホールドと壁、スキャホールドに隣接している気体コンパートメントの側壁、前記1つの壁またはその両方との間に存在している、請求項1に記載の装置。
  23. 気体コンパートメントへの開口部の幅は2.54ミリメートル(0.1インチ)以上である、請求項1に記載の装置。
  24. いずれかのスキャホールドの上面上の最も遠い位置から気体透過性の材料までの距離は、他のすべてのスキャホールドの上面上の最も遠い位置から気体透過性の材料までの距離を超えない、請求項1に記載の装置。
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