本発明の一の実施形態にかかるLED電球装置20を図1に示す。装置20は、LED部22(概略を示す)、および電球構造24を備えている。詳細には以下に示す様々な構成部品を備える。概略的には、LED部22は電球構造24に取り付けられており、これによりLED電球装置20が標準的な電球ソケットに接続されて給電されることによりLED電球装置20が発光する。LED部22は、電球構造24とは別体としてエンドユーザーに提供することもできる(例えば、エンドユーザーがLED部22を既存の電球に取り付けるような場合)。また、LED電球装置20は、一体的な製品として製造されてエンドユーザーに提供することもできる。
幾つかの実施形態では、LED部22は、基板26、複数のLED28(例えば、LED照明)、トランス回路30、接続回路32(概略を示す)、およびオプション的にヒートシンク部34を備える。LED28、トランス回路30、および接続回路32が電球構造24に対して望ましい配置となるとともに、LED28への給電のための電気経路が確保できるように基板26はそれぞれの構成部品28−32を保持しても良い。ヒートシンク部34は、LED28およびオプション的にはトランス回路30から熱を放散するように備えられ、ヒートシンク部34はLED部22を電球構造24に確実に取り付ける。
電球構造24に取り付ける前の基板26、LED28、トランス回路30、および接続回路32の好ましい形態の1つを図2に示す。基板26がフレキシブル性および非導電性を有し、接続回路32と一体化されて、従来知られているようなフレキシブル基板を形成するようにしても良い。あるいは、基板26の一部若しくは全部に剛体材料を用いても良い(例えば、LED28がフレキシブル基板に保持され、一方、トランス回路30と接続回路32の一部が剛体材料により形成されたプリント回路基板)。接続回路32がLED28と電力トランス回路30に電気的に接続される(概略を示す)。
別の実施形態では、基板26が、部品28−32が取り付けられる様々な部分(セグメント)を備えるあるいは形成するようにしても良い。このような部分としては、例えば、ベース36、複数の足部38、そして尾部40などがある。それぞれの足部38は互いに間隔を空けてベース36から延在する(例えば、第1足部38aは第2足部38bから離間するようにベース36から共通して延在する)。また、後述するように、それぞれの足部38は、複数のLED28を保持する。尾部40は、ベース36から延在し、ベース36に対して折り畳めるようになっている(例えば、図示される折り畳み線42に沿って)。このような折り畳み線42は、電球構造24の最終的な組み立ての容易性を高める。しかしながら、基板26が最初から電球構造24の形状に合致した形状を有するように形成されていれば、折り畳み構造は要求されない。図2において、尾部40を折り畳む前の状態を点線で示し(図示A)、折り畳まれた状態を図示Bとして示す。このような実施形態では、部品28−32の全てが基板26の共通する面に配置され、高速かつ合理化された大量生産に対応できる。また、他の実施形態では、基板26と部品28−32は、オープンリール式にて生産することも可能である。
ベース36は、電球構造24(図1参照)に対する足部38(およびこれに保持されたLED28)の望ましい配置を最適化するような様々な形状やサイズを採用できる。ある実施形態では、ベース36の長さを、標準的なACあるいはエジソン電球のねじ込み式キャップの外周に相応するようにしても良い。また、ベース36は選択されたトランス回路30を取り付けるために十分なサイズとされる。
足部38は、図2に示すものとは異なる様々なサイズや形状を採ることができる。同様に、それぞれの足部38は、同一の姿勢でベース36から延在している形態を図示しているが、他の実施形態ではそれぞれの足部38は同一な形態を採る必要はない(例えば、1つあるいはそれ以上の足部38をベース36に対して直交しない角度で配置することもできる)。また、図2に示すように、基板26は5本の足部38を有しているが、それ以上や以下のあらゆる本数を採用しても良い。概略的には、個々の足部38はLED28の組44を保持し、それぞれのLED28は基板26の第1主面46に沿って互いに近接して配置される(対応する足部38に関して)。例えば、第1足部38aはLED28の第1組44aを保持し、第2足部38bはLED28の第2組44bを保持する。図2では、各組44が6個のLED28を含む場合について示しているが、それ以上あるいは以下のあらゆる個数を採用することができる。また、それぞれの組44に含まれるLED28の個数は同じである必要はない。しかしながら、驚くべきことに、従来のAC120V電源を用いてLED28に十分な電力を供給することで、合計30個のLED28を備えたLED部22より十分な光量を得ることができることがわかった。
トランス回路30は、LED28に適切な電力を供給するために、AC電源(例えば120V)をDC電源に変換する。LED28がAC電源にて作動するような場合には、トランス回路30は、供給された電力をLED28への給電に適したAC電力に変換する装置として機能する。例えば、ある実施形態では、トランス回路30は、正極端子50、中性(あるいは負極)端子52、抵抗54、電流制御器56、およびブリッジ整流器58を備える。抵抗54、電流制御器56、およびブリッジ整流器58(または他のトランスチップセット)は、基板内に含まれるが、電極端子50、52が基板の外に露出して配置されて、標準的なAC電球ソケットのようにAC電源との電気的接続が可能とされる。さらに具体的には、電極端子50、52は、後述するように、間隔をあけて尾部40に沿って配置され、基板26の第1主面46に対して外側に露出して配置される。図2の尾部40の折り畳み状態(B)では、それぞれの電極端子50、52が尾部40により効果的に「隠された」状態とされている(すなわち、尾部40において、図2では基板26の第2主面60が見えている)。
トランス回路30は、図示されているものやAC電源からLED28への給電に相応しいもの以外の電気部品を含んでも良い。これらを考慮して、30個のLED28への給電を行うトランス回路30の電気配線図の一例を図3に示す。他のトランス関連部品(例えば、トランジスタ)が含まれても良い。他の実施形態では、LED部22はより多くのあるいは少ない個数のLED28を備えることもできる。
LED28は、従来から知られており、そして発光ダイオードとして機能する様々な形態のものを採用することができる。LED28より発光される光を高めるためのLEDのコーティングや層として、あるいはLED28それ自体として、有機発光ダイオード(OLED)、量子ドット、またはナノ結晶を用いることもできる。LED28は、例えば、非サファイアLEDなどのように、標準的なパッケージ、ダイ・オン・フレックス・パッケージ、スパッタコーティングされたウェハー層などを含む様々な形態で基板26に実装される。
図1に示すように、ある実施形態では、オプションであるヒートシンク部34(他の実施形態ではこれを含まないことも可能である)は、足部38(および対応するLED28)、およびトランス回路30を覆って保護するように形成される。ヒートシンク部34は、部品28および/または30にて生じた熱を放散し、適切なヒートシンク材料(例えば、成形樹脂、セラミック、金属など)により形成される。ヒートシンク部34は、LED部22の電球構造24へ取り付けを助ける。ある実施形態では、ヒートシンク部34が、ハブ60および複数の茎部62を備えるあるいは形成しても良い。一般的には、ハブ60は以降に説明する電球構造24に対応する部品に応じたサイズおよび形状に形成され、基板26のベース36を取り囲む。茎部62はハブ60から延在し、足部38に応じたサイズおよび形状に形成される。すなわち、茎部62の数は足部38の数に対応しており、逆もまた同様である。図1に示すように、第1茎部62aは第1足部38aに対応し、第2茎部62bは第2足部38bに対応している。
ある構成では、茎部62は対応する足部38の長さよりも長く形成され、より完全に足部38を覆う。例えば、最終的な組み立て状態において、第1茎部62aは、対応する足部38aの先端66を長手方向に超えて配置された端部64にて終端される。ヒートシンク部34の内周面68が滑らかであり、オプション的に接着剤がコーティングされて(あるいは接着テープが貼り付けられて)、後述するように電球構造24に強固に固定されていても良い。逆に、ヒートシンク部34の外周面70に熱放散を促進するフィン72が形成されていても良い。
ヒートシンク部34は、熱放散および/またはLED電球装置20の他の性能属性を高める追加的な特徴を備えても良い。例えば、1個以上の孔(図示せず)を1本以上の茎部62に形成しても良い(例えば、ハブ60に隣接する茎部62に第1の孔を形成し、ハブ60に対向する茎部62の端部に第2の孔を形成しても良い)。このような構成を採用することで、熱対流により外気が孔を通して茎部62に通過することになるであろう。このような自然な空気の運動を補助するために小型のエアポンプ(図示せず)をさらに備えさせても良い。茎部62に湿気が侵入することを防ぎながら内部の熱を逃すことができるように、防湿性または耐湿性ではあるが空気透過性を有する部材(例えば、ゴアテックスのような布材料、ポリエステルフィルムのようなフィルムなど)により孔を覆っても良い。あるいは、茎部62において、孔内に湿気が侵入することを低減できるような部分に的を絞って、茎部62を貫通する孔としてそれぞれの孔を形成しても良い。他の実施形態において、茎部62は光を拡散させるように形成あるいは構成されても良い(例えば、フレネルレンズのような表面に)。上述したように、光を拡散するような茎部62の形態には、電球構造24および/または熱放散孔を組み立てるための接着層が含まれても良い。
基板26(およびこれに保持される部品28−32)は、以下に説明するように、様々な形態にてヒートシンク部34に組み付けられる。例えば、基板26は、ヒートシンク部34に埋め込まれても良く、また、電球構造24に基板26が取り付けられるように、ヒートシンク部34が基板26を覆うようにしても良い。
LED部22は、様々な種類の電球構造24に用いることができる。一般的には、電球構造24は「標準的な」またはよく知られたAC電球(例えば、エジソン電球)であり、電球本体80およびキャップ82を含む。電球本体80はガラス材料や樹脂材料などにより形成され、外壁面86を構成する壁84、および空間、内部領域88(図1に示す)を有する。電球本体80は様々な形状およびサイズ(球型、ピラミッド型(フラッドライト)、キャンドル型など)とすることができ、よくある光拡散部材により覆われても良い(例えば、「やわらかい」白色光)。キャップ82は電球本体80に取り付けられ、標準的なAC電球ソケットとねじ込み係合させるために外ネジ面90が形成されており、従来から知られているようなAC電球ソケットにLED電球装置20が選択的に取り付けられる。同様に、キャップ82は、従来の電球によく採用されているように導電材料によりオプション的に形成され、中性端子面94とは電気的に分離された正極端子面92が形成される(概略を示す)。
上述した電球構造24の説明を踏まえて、幾つかの実施形態では、電球構造24は、従来のAC/エジソン電球に広く用いられているような追加的な部品を備えている必要はない。例えば、電球構造24はフィラメントを備えてはいないが、それ以外では従来の電球と同様な外観を有している。しかしながら、他の実施形態では、電球構造24は、従来のACまたはエジソン電球にLED部22が取り付けられたような構造が採用され、このような構造ではフィラメント(およびその他の従来の電球の特徴)が含まれることになる。このような代替構造では、フィラメントは機能しても機能しなくても良い(例えば、LED部22は、電球として機能しなくても機能しても良い)。
電球構造24の詳細な構造に関係なく、図示するようにLED部22は電球構造24に取り付けられる。足部38は電球本体80に沿って延在し、対応するLED28を外壁面86に近接するあるいは向かうように位置させる。このように、発光された光が内部領域88に向かうようにLED28が配置される(すなわち、LED28は内向きに配置される)。茎部62はLED28に近接しながら延在するように、対応する足部38を覆って配置される。図4に示す好ましい形態のように、例えば、基板26の第1主面46(図4に示す少なくとも足部38に沿った部分)は電球本体80の外壁面86に面しており、それぞれのLED28は基板26と電球本体の壁84との間に挟まれている。ヒートシンク茎部62はLED28と向かい合うように、基板の足部38の第2主面60に沿って延在し、LED28の作動により発生した熱がヒートシンク茎部62に伝わり、すぐに放散される(例えば、フィン72を通して)。茎部62は高温安定性を有する接着剤および/または封止剤(図示100にて概略的に示す)を用いて電球本体の壁84にしっかりと接着されており、基板の足部38(およびLED28)が図示される位置に固定される。このような構造では、LED28が電球本体の壁84と対応する茎部62との間で効果的に封止された状態とされるため、茎部62は外的な汚染物質(例えば、ダスト)からLED28を保護する役割を果たす。
図4にさらに示すように、電球本体80とキャップ82との間にまで突出するように足部38から基板26は延在する。ここで従来の電球製造技術では、電球本体80は、例えばキャップ82内に挿入されて接着剤104(概略的に示す)で接着される足102を形成する。キャップ82からヒートシンク部34を電気的に分離する非導電性スペーサ106を、LED部22にオプション的に備えさせても良い。尾部40が電球本体80とキャップ82との間に延在し、中性端子52がキャップ中性端子面94に電気的に接続され、正極端子50がキャップ正極端子面92に電気的に接続されるような状態について図示している。端子50、52と端子面92、94との間の電気的接続の長期間安定性を確保するために、導電性接着剤を用いても良い。最終的には、オプション的にではあるが、製造者識別表示108をキャップ82上に形成または印刷しても良い。
キャップ82の内部における端子50、52の配置を図5に示す。基板26のベース36が電球本体80の足102を取り囲んでおり、トランス回路30が外壁面86(図4)に対向して配置されていることが示されている。ヒートシンクハブ60はベース36を包んでおり、さらにトランス回路30に近接して作動により生じる熱がすぐに除去される。
図1および図4を参照すれば、最終的な組み立て状態において、キャップ82をソケットに単にねじ込むことで、LED電球装置20を従来のAC電球ソケットに接続できることは、いかなるエンドユーザーによってすぐに理解されるであろう。正極および中性端子50、52がキャップ82において対応する正極および中性端子面に位置される、あるいは電気的に接続されているため、AC電球ソケットにキャップ82がねじ込まれることで、端子50、52が電球ソケットの正極および中性端子配線に電気的に接続される。ある実施形態では、電球ソケットに通電されるとトランス回路30がAC電源をDC電源に変換し、接続された回路がDC電源をLED28に供給する。その結果、LEDは通電されて発光する。LED28から発光される光は、まず、最初に電球本体壁84を透過して内側に向かって、光波特性が一致されて内部領域88に入る。そして、導かれた光は内部領域88から外側に向かい、電球本体壁84を透過して、LED電球装置20の周りを照らす。LED28からの光に対して、このように二重拡散処理が効果的に行われることにより(電球に対して施された従来の拡散コーティングを用いて)、「やわらかい」光が最終的に周囲を照らすことになる。二重拡散効果は、従来の通常のLED照明装置の懸念事項でもある、発光される光が強すぎるというユーザーが受ける感覚を効果的に低減することができる。ある構成では、足部38および/またはそれぞれの足部38におけるLED28の配置を「段状配置」あるいは角度をつけた配置として、電球本体80の中央により多くの光を向かわせて、周囲に向けて発光されるLED電球装置20からの光の均一性を高めるようにしても良い。例えば、図4に示すように、キャップ82に近接する位置に電球本体80に沿って追加的なLED28を配置するようにしても良い。これらの「低い位置」のLED28は、電球本体80の中央に向けて上向きに照射されて(例えば、ヒートシンク部34に形成された段部を介して)、LED電球装置20の光量を高める「役割」を担っている。ヒートシンク部34はLED28および/またはトランス回路30からの熱を放散し、LED電球装置20の長寿命化をより確実なものとしている。図1に示す実施形態では、以降に記載するその他の多くの実施形態と同様に、足部38の対向する組が、電球本体80の対向する面における対応するLED28の位置に配置されている。このような場合に限られず、その他の配置を採用しても良い。
LED電球装置20は、エンドユーザーに対して、組み立てられた状態(すなわち、製造工場において、LED部22が電球構造24に取り付けられた状態)で提供することができる。このような手法は、いくつかの製造技術を、既存のAC/エジソン電球製造ラインに取りいれて、上述したように、LED部22(およびそれらが装備されたもの)を得ることができる。フィラメントとその他の従来のAC/エジソン電球に用いられていた部品(電球本体80およびキャップ82は別として)が必要ではないため、従来の製造ラインから対応する製造工程および部品を取り除くことができ、コストを減らすことができる。このような場合に代えて、後述するように、LED部22を独立した製品としてエンドユーザーに提供しても良く、ユーザーがLED部22を、別の提供される電球構造24(例えば、電球として機能しない電球、あるいは電球として機能する電球)に装着するようにしても良い。最終的なLED電球装置20は、このように簡単に構成することができ、不良品の電球の交換用として用いることができる。LED部22が既存のAC/エジソン電球に装備される(例えば、エンドユーザーによって)ことで、LED部22は、キャップ82と他の部品(例えば、フィラメント)との間の電気的接続を無効にさせて、様々な特徴が組み込まれることになる。
基板とは別の部品であるオプション的なヒートシンク部34について述べたが、その他の構成として、基板26が、ヒートシンク部34の機能を高める、あるいは取って代わるような熱放散機能を提供する、および/またはその他の望ましい形態を有するように形成されても良い。例えば、図2に示すように、基板26を、足部38(およびベース36のような他の部品)の鏡像を含むように形成しても良い。鏡像部は、ベース36、それぞれの足部38、尾部40から延在し、基板26上へのLED28の配置または形成を助けるようにしても良い。鏡像部は対応する足部38上にて折り畳まれており(例えば、第1足部38aの鏡像部は、第1足部38a上にて折り畳まれる、など)、2つの基板層の間に対応するLED28の位置が挿入されることになる。このような場合に代えて、基板の鏡像部が基板26とは別に用意され、その後、基板26上に取り付けられるようにしても良い。積層構造を有する基板では、それぞれの足部38と関連する基板の対向する層にて、取り囲まれたLED28を(湿気から)保護することができる。1またはそれ以上の基板層を透明とする、あるいは、オプション的なLEDコーティング(蛍光物質、量子ドット、ナノ結晶など)および/またはLEDカラーフィルタの色目を変更する、あるいは高めるように色付きとしても良い。さらに、カバー層がレンズ(例えば、フレネルレンズ)のような特性を有しても良い。ベース36は、同様に、回路30を保護するように基板カバー層を含んで構成されても良い。このように保護されたLED部22には、上述した熱放散/空気の流れのための孔が茎部62に形成されたヒートシンク部34を取りいれても良く(例えば、湿気が孔を通り抜けけることから積層基板層が保護する)、また、オプション的に熱放散孔が形成されても良い。このオプション的なLED部22の形態では、電球構造24および/またはヒートシンク部34に取り付けるための接着層をさらに含んでも良い。その他の実施形態では、ヒートシンク部34を設けないようにすることもできる(少なくとも1つの基板層が熱放散特性を有することで)。LED部22の積層された形態は、電球構造24と関係するような如何なる形態に適合するように十分な柔軟性を有する。LED部22の積層形態は、電球構造24を包み込んでそれに接着されるようにしても良く、あるいは上述したようにキャップ82に対してスライドするようにしても良い。このような場合に代えて、LED部22の積層形態が、後述するようにキャップ82内に挿入されるようにしても良い。さらに、積層部分が、キャップ82(図4)とヒートシンク部34(例えば、非導電性スペーサ106に置き換えても良い(図4))との間の電気的絶縁材として機能させても良い。また、ヒートシンク部34の一部または全部が基板26によって形成されても良く、あるいは上述した鏡像部がヒートシンク部34の対応する部分の外表面にて折り畳まれても良い。LED部22のオプション的な積層形態には、ダイ・オン・フレックスやオープンリール方式などの様々な製造/組み立て技術を適用することができる。
本発明における別の実施形態にかかるLED電球装置150を図6に示す。LED電球装置150は、上述したLED電球装置20(図1)に類似しており、LED部152および電球構造154を含む。LED部152は、上述した部品、すなわち、LED28、ヒートシンク部34、および図6において図示されていない他の部品(例えば、上述した基板、トランス回路、接続回路など)を含む。電球構造154は、上述した電球構造24に類似しており、電球本体80を含んでいる。図6に示す実施形態では、LED部152は、一体的な部品として形成されており、様々な部品、すなわち、従来のAC/エジソン電球のキャップ82(図1)に類似するような部品を含む。
特に、図7に示すように、LED部152は一体的に形成された成型部分156を備えており、これにはヒートシンク部34、セパレータリング158、キャップ160、アイソレータリング162、および正極端子面164が含まれる。ヒートシンク部34は、ハブ60および茎部62をもまた含む。セパレータリング158は、キャップ160(および特にそれに形成された中性端子面)からヒートシンク部34を電気的に分離する。キャップ160は、同様に、従来のAC/エジソン電球キャップに類似しており、外ネジ面166を形成する。アイソレータリング162は、正極端子面164からキャップ160(および特に中性端子面)を電気的に分離する。
成型部分156は、2つの非導電性の挿入物(すなわち、セパレータリング158およびアイソレータリング162)が樹脂注入に先だって配置された状態で成型あるいは形成されることにより製造することができる。その後、導電性材料が金型内に注入されて、2つの挿入物158および162の周りに3つのスプルーが形成され、ヒートシンク部34、キャップ160および正極端子面164が形成される。図6および図7では図示しないが、LED部152の残りの部品は(すなわち、基板、およびトランス回路およびLED28を保持する接続回路)、成型部分156に取り付けられて、正極端子が正極端子面164に電気的に接続され、中性端子がキャップ160の中性端子面に電気的に接続される。
電球本体80は、その後LED部152に、例えば成型部分156に電球本体80を挿入することにより取り付けられて、図6に示すようにされる。使用する際には、LED電球装置150が上述したように従来のAC電球ソケットに接続され、LED28の位置より電球本体80内に内向きに光が発光され、二重拡散光かが得られる。関連する実施形態にかかるLED電球装置150’を図8に示す。電球本体80’が成型される、あるいは成型部分156の茎部62に直接的に取り付けられるようにして(例えば、茎部62を電球本体80’に入れ子状に組み付ける)、より流線型とするようにしても良い。
さらに別に実施形態にかかるLED電球装置180を図9に示す。LED電球装置180は、LED部182および電球構造184を含んでいる。LED電球装置180は、上述した(図1の)LED電球装置20に類似しており、LED部182が基板186(例えば、フレキシブル基板)、LED28の位置28、トランス回路30、接続回路32(図示せず)、およびオプション的なヒートシンク部34を有する。電球構造184もまた、上述した電球構造24(図1)に似た構成を有しており、電球本体190およびキャップ192を備える。また、LED部182は、電球構造184に装備され、LED28に給電されることにより、電球本体190に向けて内向きに光が発光されるようにLED28が配置されている。これまでの実施形態とは異なるのは、基板186がキャップ192の外表面に沿って延在するように配置されており、LED電球装置180はエンドユーザーよってより簡単に組み立てることが可能となる点である。
基板186(同様にLED28および回路30、32)の1つの構成について初期状態(例えば、電球構造184に取り付ける前の状態)を図10に示す。ある実施形態では、基板186および接続回路32は、LED28およびトランス回路30が備えられたフレキシブル回路として形成、あるいは提供される。基板により、ベース200、複数の足部202、および尾部204が形成される、あるいは画定される。足部202はベース200から間隔をあけた状態にて延在し、LED28が上述したように組が形成された状態にてそれぞれの足部202に配置される。尾部204は、足部202から間をあけた状態にてベース200より延在し、それらの上に折り畳まれる。これに関して、図10では、初期状態が示され、点線(図10の“A”)にて折り畳まれていない状態の尾部204を示し、折り畳まれた状態を“B”にて示す。トランス回路30は尾部204に沿って延在し、正極端子208および中性端子210に到達する(端子208、210は、非導電性基板186を介して互いに電気的に分離される)。図10の212に示すように、トランス回路の1または全ての部品(例えば、トランス回路の配線から離間したチップセット)を尾部204に取り付けるようにしても良い。
図9に戻って、電球構造184にLED部182を取り付けるに先立って、基板186に保持される部品を含めて基板186は、上述したいずれかの方法によりヒートシンク部34(提供される)に取り付けられる。このような場合に代えて、基板186に保持される部品を含めて基板186は、電球構造184に予め取り付けられて、取り付けられた基板186がヒートシンク部34により覆われるようにしても良い。ベース200は電球本体190に沿って延在し(例えば、図4に示すように足102に沿って)、足部202が電球本体190の外表面に沿って上向きに延在して、図示されるようにLED28が配置される。尾部204は、ベース200から下向きに延在して折り畳まれ、キャップ192の外表面に沿って延在する。これにより、正極端子208によりキャップ192の正極端子面214に電気的に接続され、中性端子210はキャップ192の中性端子面216に電気的に接続される(例えば、導電性接着剤を介して)。基板186がフレキシブル特性を有していることにより、尾部204をキャップ192の表面(例えば、外ネジ面)に合致させることができる。非導電性リング218はキャップ192の覆うように配置され、キャップ192をヒートシンク部34から電気的に分離するように配置される(ある実施形態では、非導電性リング218がヒートシンク部34と一体的な部品として形成されても良い)。キャップ192の正極端子面214のサイズよりも大きなサイズに尾部204を形成することにより、LED部182の最終的な配置において、尾部204がキャップ192と電気的に分離される、あるいは導通されないようにすることができ、キャップ192(およびキャップ192に接続されるフィラメント(図示せず)のようなその他の部品)へ通電されることが防止される。
ある実施形態においては、キャップ192を従来の設計として(例えば、電球構造184を従来の電球とする)、尾部204の組み付けを容易にするような形式にキャップ192を形成しても良い。例えば、図11Aに示すように、キャップ192には、ネジが形成された外表面および溝224が形成されたハウジング220を含んでも良い。後述するように、溝224は尾部204を受け止めることができるようなサイズおよび形状に形成されおり(図10)、ネジ面222を超えて突出しないような厚さに形成される。特に、図11Bに示すように、完成品の状態において、尾部204が溝224を沿いながら通過するように延在している。使用中に、尾部204の中性端子210が電球ソケット(図示せず)に電気的に接触することをより確実にするために、基板186において、中性端子210に対向する位置にバンプや突起226を形成しても良い(あるいはバンプ226を溝224内のキャップ192によって形成しても良い)。このような場合に代えて、上述したように、中性端子210を、キャップ192の中性端子面に電気的に接続しても良い。
キャップ192に対するLED部182の取り付け状態について図11Cに示す。図示するように、尾部204は溝224に沿って延在しており、正極端子208がキャップ192の正極端子面214に対向して(あるいは覆うように)配置されている。正極端子面214の領域において、接着剤228を、キャップ192に尾部204を接着するように用いても良く、これにより、基板186によって正極端子面214の全体を確実に覆うことができる(そして電気的に絶縁することもできる)。バンプ226は、キャップ192のネジ面222に中性端子210が近接するように配置され、従来の電球ソケット配線への電気的接続が可能となる。これに関して、図11Cに示すように、ヒートシンク部34からキャップ192を電気的に分離する非導電性リング218と、ベース200と基板186の尾部204との間の折り畳み線206とが用いられる。最終的には、ヒートシンク部34にオプション的なフィン72が形成される。
さらに本発明の別の実施形態にかかるLED電球装置250を図12に示す。LED電球装置250は、LED部252および電球構造254を備えている。LED電球装置250は、上述したLED電球装置180(図9)に類似しており、電球構造254に備えられるキャップ256の外表面に渡ってLED部が配置されている。これにより、電球構造254として、典型的な電球本体258を有する既存のAC/エジソン電球(機能するものまたは機能しないもの)をオプション的に用いることができ、ユーザーによる組み立てを簡単なものとできる。図12に示す形態のように、上述したオプション的な溝224(図11A)を用いることなく、LED部252をキャップ256にさらに強固に取り付けても良い。
より詳細には、LED部252は、基板260、オプション的なヒートシンク部34、オプション的な非導電性リング218、およびオプション的なケース262を備えている。基板260は、フレキシブル性を有し、非導電性材料により形成され、図12では示されない上述した様々な部品(例えば、LED28、トランス回路30、接続回路32)を保持する。例えば、図13に初期状態(例えば、電球構造254に装備される前の状態)の基板260(LED28および回路30、32についても同様に)の一例を示す。ある実施形態では、基板260および接続回路32は、LED28およびトランス回路30が実装または形成されたフレキシブル回路として形成されるまたは提供される。基板は、ベース270、複数の足部272、および尾部274を形成または画定する。足部272は、間隔をあけてベース270から延在し、上述したように、それぞれの足部272にLED28が組を形成した状態で配置される。尾部274は、足部272から離れた状態でベース270より延在し、尾部端部276にて終端する。尾部274は、ベース270に対して折り畳み可能であって(基板260のフレキシブル特性により)、例えば、基板260が有する1以上の折り畳み線278に沿って折り畳み可能である。これに関して、尾部274の初期の折り畳み前の状態を、図13において点線で示し(図13の“A”)、折り畳まれた状態を“B”で示す。トランス回路30は尾部274に沿って延在し、正極端子280および中性端子282にて終端する(端子280、282は非導電性の基板260を介して、互いに電気的に分離された状態にある)。さらにまた、図13の284にて示すように、トランス回路における1個または全部の部品(例えば、トランス回路の配線から離れたチップセット)が、尾部274に実装されていても良い。
図12および図14に示すように、LED部252を電球構造254に取り付ける前に、実装されている部品を含む基板260は、上述した様々な手法によりヒートシンク部34(提供される)に取り付けられる。これに関して、電球固定用ソケット286に取り付けられたLED電球装置250を図14に示す。図14には、従来においても用いられている、接着剤288を介してキャップ256に接着されている電球本体258を含む電球構造254が、本発明のある構成として示されている。このような場合に代えて、実装されている部品を含む基板260が最初から電球構造254に取り付けられて、ヒートシンク部34が基板260を覆うようにしても良い。ベース270は電球本体258に沿って延在し(例えば、図14に示すように、電球本体の足290に沿って)、電球本体258の外表面に沿って足部272が上向きに延在し、図示するようにLED28およびトランス回路30が位置決めされる。尾部274は、ベース270から下方に向けて延在して折り畳まれて、キャップ256の外表面に沿って延在する。図14に示すように、尾部端部276はキャップ256の上端292に隣接してあるいは上方に位置され、尾部274がキャップ256に対する台座を効果的に形成することが好ましい。このような配置構成を採用することにより、尾部274は、正極端子280をキャップ256の正極端子面296に位置決めし、中性端子282をキャップ256の中性端子面296に位置決めする。基板260がフレキシブル特性を有していることにより、尾部274をキャップ256の表面(例えば、外ネジ面)に合致させることができる。キャップ256の正極端子面294のサイズよりも大きなサイズで尾部274を形成することにより、LED部252の最終的な配置において、尾部274がキャップ256と電気的に分離される、あるいは接続されないようにできる。これにより、キャップ256(およびキャップに接続されたフィラメント(図示せず)のような他の部品)に給電されることが防止される。
尾部274は、様々な形態にて、例えば、接着剤を介してキャップ256に接続される。ある構成では、尾部274とキャップ256との間の接続を強化するために、あるいはキャップ256の正極端子面294をより確実に覆うために、オプション的なケース262を備えさせるようにしても良い。ケース262は、非導電性材料(例えば、樹脂)により形成されており、尾部274に沿って取り付けられるように形成される。例えば、ケース262は、組み合わさることによりスロット302を形成する上部および下部ケース部298、300を含んでおり(図14に特に示すように)、スロット302を通して尾部274が延在する。ケース部298、300は、組立のためのスナップ構造(例えば、上部ケース部298に孔が形成され(図14)、下部ケース部300に形成された棒部が摩擦でもって孔に受け止められる)を構成し、また、一体的な成形品として形成されても良い。下部ケース部300には開口304が形成され、後述するように、完成品状態において、ソケット286と正極端子280との間の電気的接続を行うことができる。
非導電性リング218(提供される)はキャップ256を覆い、キャップ256がヒートシンク部34から電気的に分離されるように配置される(ある実施形態において理解できるように、非導電性リング218はヒートシンク部34と一体的な部品として形成される)。ある構成において、非導電性リング218が電球構造に対して尾部端部276を固定する役割を担う。
図14に示すように、使用中において、LED電球装置250は電球固定用ソケット286に取り付ける(例えば、ネジ込みにて)ことができる。完全に挿入した時に、正極端子280がソケット286の正極配線端子308に接続され(あるいは電気的に接続され)、中性端子282がソケット286の中性(あるいは負極)配線端子310に接続される(あるいは電気的に接続される)。ソケット286に給電されると、LED28が給電されてLED28が周囲を照らすようにLED電球装置250が作動する(例えば、上述したように二重拡散光が外側から内側へと導かれることによって)。
本発明の別の実施形態にかかるLED電球装置350を、図15Aおよび図15Bに示す。LED電球装置350は概略的にはLED部352および電球構造354を備える。LED部352は、先の実施形態のものと類似しており、基板356、LED28、オプション的なヒートシンク部358、およびオプション的な非導電性リング360を含む。基板356は、上述した接続回路(図示せず)、トランス回路362(大まかに示す)、およびLED28を備える。LED部352は、後述するように電球構造354に取り付けられ、電球本体364およびキャップ366を備える。上述した実施形態とは異なり、LED部352は、電球本体364の周囲に近接して部分的に配置される少なくとも1つのLED28の組を備える。
さらに具体的には、図15Bに示すように、基板356は対向する足部370(図15Bにその1つを示す)を備え、足部370はベース372(概略的に示す)から延在するとともに、1組の指部374(図15Bにその1つを示す)が各々の足部370のベース372の逆側から延在する。それぞれの指部374は、1組または一連のLED28を保持する(例えば、図15Bの指部374はLED28の第1の組368を保持する)。電球本体364に組み付けられた際(例えば、その外壁面376において)、それぞれの足部370は電球本体364に沿って上向きに延在し(図15Bの配置において)、足部370の対向する端部において約90度に曲げられた状態にて指部374が延在し(ある実施形態において)、電球本体364の周囲を取り囲むように配置される。図15Aに概略的に示すように、複数の指部374(図15Aでは隠れている)が、ほぼ連続するように配置されることで、電球本体364の周囲においてLED28(図15Aでは隠れている)が環状に配置される。図15Bに示すように、1以上の追加的なLED28を1または複数の足部370に沿って配置しても良い。
トランス回路362は、上述した様々な形態を採ることができ、基板356の尾部382沿いに配置された正極端子および中性端子378、380を備える。ある変形例では、図15Bにおいて384で示すように、1以上のトランス回路部品が1または複数の足部370に沿って配置するようにしても良い。
図15Aおよび図15Bに示すように、ヒートシンク部358は、基板356およびそれに実装された部品を保持するような様々な形態を、電球本体364に関連して採ることができ、LED28、28’(およびオプション的にトランス回路362)からの熱を放散する。例えば、ヒートシンク部358が、それぞれの足部370を取り囲むような対向する茎部386a、386bを備えるようにしても良い。各茎部386a、386bから延在する互いに対向する首部388は、それぞれの指部374と釣り合いの取れた(例えば、僅かに大きい)サイズおよび形状を有している(図15Aから理解できるように、茎部386a、386bに対して1つの首部388が示されている)。先の実施形態と同様に、茎部386a、386b(首部388についても同様に)は、基板356およびそれに実装された部品(例えば、LED28、28’)の対応する部分を受け止めるようなサイズに形成されており、電球本体364の外表面376に対して配置され、接着された内端部390(図15Bに概略的に示す)を備えている。完成品の状態において、ヒートシンク部358は、電球本体358に対してLED28、28’を包み込み、外的汚染(例えば、ダスト)からLED28、28’を保護する役割を担う。さらに、ヒートシンク部358が、電球構造354にヒートシンク部358をより強固に取り付けるサポートリング392を備えるようにしても良い。
LED電球装置350の製造工程には、図15Bに示すように、キャップ366の内側に沿って尾部382を配置する工程が含まれても良い。このような場合には、キャップ366と電球本体364の足394との間に尾部382を延在させる。このような場合に代えて、上述した先のいくつかの実施形態のように(例えば、エンドユーザーがLED部352を電球構造354に取り付けるような形態)、キャップ366の外表面に沿って尾部382を配置させるようにしても良い。正極端子378がキャップ366の正極端子面396に電気的に接続され、中性端子380が中性(あるいは負極)端子面398に電気的に接続される。ヒートシンク部358が基板356(およびLED28、28’にように基板に実装された部品)を保持するような図示される配置としても良く、あるいはそれに代えて、基板356が電球構造354に直接貼り付けられる(あるいは取り付けられる)ようにしても良い。例えば、ヒートシンク部358のサポートリング392が導電性材料により形成され、オプション的な非導電性リング360がキャップ366を覆うように取り付けて、ヒートシンク部358とキャップ366とを電気的に分離するようにしても良い。
使用中において、LED電球装置350が上述した先の実施形態と同様に作動し、LED電球装置350に供給された電源がDC電源に変換されて、LED28、28’に供給される。これにより、図15Aおよび図15Bの配置関係において、LED28、28’から発光された光が外側から内向きに向かう。このような場合に代えて、発光された光が電球本体364から外向きに向かうようにLED28、28’が配置されても良い。
別の実施形態にかかるLED電球装置450を図16に示す。LED電球装置450はLED部452および電球構造454を備えている。LED部452は、先の実施形態と類似しており、基板456、LED28、オプション的なヒートシンク部458、および柱部460を備えている。基板456は、上述した接続回路(図示せず)、トランス回路462(概略的に示す)、およびLED28を形成する、あるいは保持する。LED部452は、後述するように電球本体464およびキャップ466を含む電球構造454に実装される。柱部460は、電球本体464の内部を通ってその頂部468に至るような電気接続用導管として機能し、頂部468に近い位置にまでLED28を配置することを可能とする。
図17Aに示すように、基板456はLED28の組を保持する足部470を備える。ある実施形態では、3本の足部470が備えられ、これらの足部470は、他の部材よりも大きくても小さくても構わない。足部470は共通ベース472から延在し、トランス回路462がベース472上に保持されまたは形成され、LED28の選択された形態に適したトランス部品474が備えられる。接続回路(図示せず)が基板456に沿って形成されて、LED28とトランス回路462との間の電気的接続が成される。
トランス回路462の正極および中性端子476、478を図17Bに示す。正極および中性端子476、478はベース472に保持されている。柱部460の内側において、正極および中性端子476、478のそれぞれから電気的に絶縁された配線480、482が延在している。柱部460は、電球本体464と一体的に形成されても良く、あるいは、別体にて形成されて組み立てられても良い。正極端子476からの配線480はキャップ466の正極端子面484に電気的に接続され、中性端子478からの配線482はキャップ466の中性(あるいは負極)端子面486に電気的に接続される。
柱部460を形成するオプション的な手法として、電球本体464が、外表面490を画定する外壁488とともに、電球頂部468に形成された空洞492とを有する。空洞492はトランス部品474を受けるサイズに形成され、配線480、482の通過を許容するように柱部460を開口する。
キャップ466は、上述した様々な形態とすることができ、概略的には、対応する電球ソケットに選択的に係合されるような形態を有する(例えば、外ネジ面や突起部、など)。図17Bに示す1つの好ましい形態では、キャップ466が、正極および中性端子面484、486を電気的に分離するアイソレータリング494を備える。さらに、図17Bでは、電球本体464とキャップ466とを接着するために従来から用いられている接着剤496が示されている。
図16および図17Bに示すように、ヒートシンク部458は茎部498を備え、完成品状態にて、先の実施形態のように、茎部498の1つが足部470(およびそれに保持されたLED28)の1つを覆うように、茎部498が足部470と釣り合いのとれた大きさを有している。ある実施形態では、茎部498は電球本体464の外表面490を超えて外向きに突出している。あるいは、電球本体464にスロットが形成され、茎部498がスロットに入れ子状態とされても良い。外表面490に茎部498の内面502を強固に接着する、および/または封止するような接着剤または封止材500を用いても良く、これによりLED28にダストや他の汚染物が接触するルートを遮断することができる。
別の実施形態にかかるLED電球装置550を図18Aに示す。LED電球装置550は概略的にはLED部552および電球構造554を備える。LED電球装置550は、上述したLED電球装置450(図16)と類似しており、LED部552は、基板556、LED28、オプション的なヒートシンク部558、および柱部560を備える。基板556は、上述した接続回路(図示せず)、トランス回路562(概略的に示す)、およびLED28を形成するあるいは保持する。LED部552は、後述するように電球本体564およびキャップ566を有する電球構造554に取り付けられている。柱部560は、電球本体564の内部を通ってその中間部568に至るような電気接続用導管として機能し、電球本体564の周囲にLED28を配置することを可能とする。
図18Aおよび図18Bでは図示を省略しているが、トランス回路562は正極および中性端子を含み、それぞれの端子から絶縁された配線570、572が延在する。正極端子からの配線570はキャップ566の正極端子面574に電気的に接続され、中性端子からの配線572は中性端子面576に電気的に接続される。電球本体564の内部に形成された柱部560を通ってそれぞれの配線570、572が延在する。柱部560には垂直部576および水平部578が含まれ、これらが結合されることにより、電球本体564の中間領域568からキャップ566の内側にまで至る通路が形成される。
完成品の状態において、LED28は電球本体564の外表面574に沿って配置され、発光された光が電球本体564に対して内向きに導かれるようにLED28が配置される。このような場合に代えて、発光された光が外向きに導かれるようにLED28が配置されても良く、および/または電球本体564の内部にLED28が配置されても良い。ヒートシンク部558は、少なくともLED28の直近の領域を覆うように配置され、熱放散を行う(例えば、フィン580を介して)。同様に、図示されるLED28の領域において、1以上のトランス部品582が基板556に実装されて、ヒートシンク部558が部品582からの熱を放散するようにしても良い。
本発明のLED電球装置は、従来の装置と比して顕著な効果を有する。LED部が電球構造に製造者によって取り付けられても良く、あるいはエンドユーザーにより最終的な組み立てが行われるような形態としても良い。さらに、オプションとして、LED発光光の二重拡散を採用することで消費者の要望に応えることもできる。
好ましい実施形態を参照しながら本発明について記載したが、本発明の思想および範囲から外れない限りにおける変形や詳細については、この技術分野に属する当業者にとって明白に理解できるものである。