JP2011517703A - 表面架橋超吸収性物質の製造方法 - Google Patents

表面架橋超吸収性物質の製造方法 Download PDF

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Abstract

表面架橋超吸収性物質は、超吸収性ベースポリマーを、少なくとも1つがキレート形成アニオンを含む少なくとも2つの異なる多価金属塩を溶解することにより生成される多価金属塩溶液と接触させる工程及び熱処理して、表面架橋超吸収性物質を生成させる工程を含む方法を使用して製造される。

Description

本発明は、優れた透過性及び吸収性を示す表面架橋超吸収性物質を製造する方法に関する。特に、本発明は、超吸収性粒子が透過性増強剤で被覆されている超吸収性物質を製造する方法に関する。
超吸収性物質は既知である。超吸収性物質は、中程度の圧力下でも水を自重の数倍、可能であれば自重の数百倍取り込み、保持可能な物質である。吸収能力は、通常、蒸留水、そうでなければ脱イオン水と比較して塩含有溶液において低い。典型的には、超吸収性物質は、少なくとも5g/g、好ましくは少なくとも10g/g、より好ましくは少なくとも15g/gの遠心保持能力(「CRC」、測定方法は下記参照)を有する。そのような物質は、また、「高膨張性ポリマー」、「ヒドロゲル(多くの場合に乾燥形態でも使用される)、「ヒドロゲル形成ポリマー」、「吸水性ポリマー」、「吸水性ゲル形成物質」、「膨張性樹脂」、「吸水性樹脂」等の名称で一般に知られている。当該物質は、架橋親水性ポリマー、特に(共)重合親水性モノマーから形成されるポリマー、適切なグラフトベースにおける1つ以上の親水性モノマーのグラフト(コ)ポリマー、セルロース又はデンプンの架橋エーテル、架橋カルボキシメチルセルロース、部分架橋ポリアルキレンオキシド又は水性流体に膨張性の天然生成物、例えばグアー誘導体であり、これらのうち、部分中和アクリル酸に基づく吸水性ポリマーが最も広く使用されている。超吸収性物質は、通常、ポリマー粒子の乾燥粉末の形態で製造、保存、移動及び加工され、「乾燥」とは、通常、5質量%未満の含水量を意味する。超吸収性物質は、液体を取り込むとゲルに変換し、特に通常は水を取り込むとヒドロゲルに変換する。超吸収性物質の最も重要な使用分野は、断然、体液の吸収である。超吸収性物質は、例えば、乳児のおむつ、成人用失禁用品又は女性用衛生用品に使用される。他の使用分野の例は、市場園芸用保水剤、火災からの保護用の水の貯蔵、食品包装における液体吸収又は一般的な吸湿である。
超吸収性物質の製造方法も既知である。市場の大半を占めているアクリレートに基づく超吸収性物質は、架橋剤(「内部架橋剤」)」の存在下、通常、水の存在下でのアクリル酸のラジカル重合により製造され、アクリル酸は、重合の前又は後に実施される中和工程においてある程度中和されるか又は場合により、通常はアルカリの添加、ほとんどの場合は水酸化ナトリウム水溶液の添加により、重合の前又は後に部分中和される。これによってポリマーゲルが生じ、これは粉砕され(使用される反応器の種類に応じて、粉砕を重合と同時に実施することができる)、乾燥される。通常、このように製造された乾燥粉末(「ベースポリマー」)は、更なる有機又は多価金属(すなわち、カチオン性)架橋剤の添加によって表面架橋され(表面「後」架橋とも呼ばれる)、粒子バルクよりも高い程度に架橋された表面層を生じる。ほとんどの場合、硫酸アルミニウムが多価金属架橋剤として使用される。多価金属カチオンを超吸収性粒子に適用することは、粒子表面における個々のポリマー鎖間の結合の数を増加し、したがってゲル粒子剛性を増加する、有機表面架橋剤と同じ効果を有するが、表面架橋とは考えられないこともあり、「表面錯化」又は別の形態の表面処理と呼ばれる。有機及び多価金属表面架橋剤を、一緒に又は任意の順番で累積的に適用することができる。
表面架橋は、それぞれの超吸収性粒子の表面に近接して高い架橋濃度をもたらす。このことは、初期型の超吸収性物質では液体の攻撃が超吸収性粒子のバルク粒子の最外層の膨張を引き起こして実質的な連続ゲル層にし、ゲル層下の未使用超吸収性物質への更なる量の液体の輸送(例えば、第2攻撃)を事実上阻止することを意味する、「ゲルブロッキング」の問題に対処する。これは超吸収性物質の一部の用途において望ましい効果であるが(例えば、水中ケーブルのシーリング)、個人用の衛生製品において生じる場合、望ましくない効果をもたらす。表面架橋による各ゲル粒子の剛性の増加は、ゲル層内の個々のゲル粒子間に開放水路をもたらし、したがってゲル層中の液体の輸送を促進する。表面架橋は、CRC又は超吸収性試料の総吸収能力を記載する他のパラメーターを減少するが、所定量の超吸収性物質を含有する衛生製品により吸収されうる液体量もかなり増加しうる。
超吸収性物質の透過性(正確には、「ゲル床透過性(GBP)又は「生理食塩水流れ誘導性(SFC))を増加する他の方法も既知である。これには、超吸収性物質をおむつコアの綿毛等の繊維と混合すること、又はゲル剛性を増加するか、そうでなければゲル層に液体輸送のための開放水路を作り出す成分を混合することが含まれる。通常、GBP又はSFCを増加する成分は、透過性増強剤(「PEA」)と呼ばれる。
Frederic L. Buchholz und Andrew T. Graham (Hrsg.) in: "Modern Superabsorbent Polymer Technology", J. Wiley & Sons, New York, U.S.A. / Wiley−VCH, Weinheim, Germany, 1997, ISBN 0−471−19411−5は、超吸収性物質及び超吸収性物質の製造方法について包括的な概説を示す。表面架橋を含む高度な製品のセクションにおいて、酢酸アルミニウムが表面架橋剤として開示されている。
WO98/48857A1は、Al、Fe、Zr、Mg及びZnイオン等の多価金属カチオンにより表面架橋され、水、鉱油又はポリオール、好ましくは水等の液体結合剤により処理されている、超吸収性粒子を開示する。WO01/74913A1は、少なくとも三価カチオンの塩の溶液、典型的には硫酸アルミニウムの水溶液を添加することによる、表面架橋超吸収性物質、特に摩砕に付される表面架橋超吸収性物質のゲル床透過性の再生に関する。
US6620889B1は、ポリオールと水溶液中のカチオン塩との組み合わせにより表面架橋された超吸収性物質を開示する。塩のアニオンは、塩化物、臭化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩又は乳酸塩であることができる。硫酸アルミニウムを使用することが好ましい。WO2006/111402A2の教示によると、ベースポリマーは、ケイ素−酸素化合物、多価、好ましくは三価カチオン塩又はそれらの混合物から選択される透過性増強剤と接触する。三価カチオン塩は、好ましくは、乳酸、シュウ酸、クエン酸、グリオキシル酸、コハク酸、酒石酸アルミニウム及び他の有機又は無機アルミニウム塩を含む範囲から選択されるアルミニウム塩である。WO2005/108472A1は、ベースポリマーを水溶性多価金属塩及び有機酸又はその塩により処理することを含む方法を開示する。多価金属塩は、好ましくは硫酸アルミニウムである。有機酸又は塩は、クエン酸、グリオキシル酸、グルタル酸、コハク酸、酒石酸及び乳酸を含む酸の範囲又はそれらのアルカリ若しくはアンモニウム塩から選択される。
本発明の目的は、高いゲル床透過性を示す超吸収性物質を製造する方法を提供することである。
この目的は、超吸収性ベースポリマーを、少なくとも1つがキレート形成アニオンを含む少なくとも2つの異なる多価金属塩を溶解することにより生成される多価金属塩溶液と接触させる工程、及び熱処理して表面架橋超吸収性物質を生成させる工程を含む、表面架橋超吸収性物質の製造方法によって達成されることが見出された。
本発明の超吸収性物質は、特定の圧力下で自重の何倍にも相当する水の量を吸収及び保持することができる超吸収性物質である。一般に、超吸収性物質は、少なくとも5g/g、好ましくは少なくとも10g/g、より好ましくは少なくとも15g/gの遠心保持能力(CRC、測定方法は下記参照)を有する。好ましくは、超吸収性物質は、部分中和されたアクリル酸に基づく架橋ポリマーであり、表面は後架橋される。「超吸収性物質」は、超吸収性として重要なのは化学組成ではないので、化学的に異なる個別の超吸収性物質の混合物であることもできる。
表面後架橋超吸収性物質を含む超吸収性物質を製造する方法は既知である。合成超吸収性物質は、例えば、
a)少なくとも1つのエチレン性不飽和酸官能性モノマーと、
b)少なくとも1つの架橋剤(通常、「内部」架橋剤と呼ばれる)と、
c)場合により、モノマーa)と共重合しうる1つ以上のエチレン性及び/又はアリル性不飽和モノマーと、
d)場合により、モノマーa)、b)及び適切であればc)が少なくとも部分的にグラフトしうる1つ以上の水溶性ポリマーと
を含むモノマー溶液の重合により得られる。
適切なモノマーa)は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸又はアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル等のそれらの誘導体である。アクリル酸及びメタクリル酸が特に好ましいモノマーである。アクリル酸が最も好ましい。
モノマーa)、特にアクリル酸は、好ましくは0.025質量%までのヒドロキノン半エーテルを含む。好ましくは、ヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)及び/又はα−トコフェロール、特にラセミ体α−トコフェロール又はとりわけRRR−α−トコフェロール等のトコフェロールである。
モノマー溶液は、好ましくは130質量ppm以下、より好ましくは70質量ppm以下、好ましくは10質量ppm以上、より好ましくは30質量ppm以上、特に約50質量ppmのヒドロキノン半エーテルを含む(全てアクリル酸に基づき、アクリル酸塩はアクリル酸として計算上含まれる)。例えば、モノマー溶液は、適切なヒドロキノン半エーテル含有量を有するアクリル酸を使用して生成することができる。
架橋剤b)は、ポリマーネットワークにフリーラジカル共重合されうる少なくとも2つの重合性基を有する化合物である。有用な架橋剤b)として、例えば、EP530438A1に記載の、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン、EP547847A1、EP559476A1、EP632068A1、WO93/21237A1、WO03/104299A1、WO03/104300A1、WO03/104301A1及びDE10331450A1に記載のジ−及びトリアクリレート、DE10331456A1及びWO04/013064A2に記載の更なるエチレン性不飽和基を含む混合アクリレート、またアクリレート基、又は例えばDE19543368A1、DE19646484A1、WO90/15830A1及びWO02/032962A2に記載の架橋剤混合物が挙げられる。
有用な架橋剤b)として、特に、N,N′−メチレンビスアクリルアミド及びN,N′−メチレンビスメタクリルアミド、ジアクリレート又はトリアクリレート等のポリオールの不飽和モノ−又はポリカルボン酸のエステル、例えばブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、エチレングルコールジアクリレート、エチレングルコールジメタクリレート、またトリメチロールプロパントリアクリレート、並びにアリル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルマレエート、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、リン酸のアリルエステル等のアリル化合物、また例えばEP343427A2に記載のビニルホスホン酸誘導体が挙げられる。有用な架橋剤b)として、更に、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、グリセロールジアリルエーテル、グリセロールトリアリルエーテル、ソルビトールに基づくポリアリルエーテル、またそれらのエトキシル化変種が挙げられる。本発明の方法は、ポリエチレングルコールのジ(メタ)アクリレートを利用することができ、使用されるポリエチレングルコールは、300〜1000の分子量を有する。
しかし、特に有利な架橋剤b)は、3〜15回エトキシル化されたグリセロールの、3〜15回エトキシル化されたトリメチロールプロパンの、3〜15回エトキシル化されたトリメチロールエタンのジ−及びトリアクリレート、特に、2〜6回エトキシル化されたグリセロールの又は2〜6回エトキシル化されたトリメチロールプロパンの、3回プロポキシル化されたグリセロールの、3回プロポキシル化されたトリメチロールプロパンの、また3回混合エトキシル化又はプロポキシル化されたグリセロールの、3回混合エトキシル化又はプロポキシル化されたトリメチロールプロパンの、15回エトキシル化されたグリセロールの、15回エトキシル化されたトリメチロールプロパンの、40回エトキシル化されたグリセロールの、40回エトキシル化されたトリメチロールエタンの、また、40回エトキシル化されたトリメチロールプロパンのジ−及びトリアクリレートである。
架橋剤b)としての使用にとりわけ好ましいものは、例えばWO03/104301A1に記載のジアクリレート化、ジメタクリレート化、トリアクリレート化又はトリメタクリレート化された多重エトキシレート化及び/又はプロポキシレート化グリセロールである。3〜10回エトキシル化されたグリセロールのジ−及び/又はトリアクリレートが特に有利である。とりわけ好ましいものは、1〜5回エトキシル化された及び/又はプロポキシル化されたグリセロールのジ−又はトリアクリレートである。3〜5回エトキシル化された及び/又はプロポキシル化されたグリセロールのトリアクリレートが最も好ましい。吸水性ポリマーにおける特に低い残留含有量(典型的には、10質量ppm未満)が留意され、それにより製造される吸水性ポリマーの水抽出物は、同じ温度で水と比較するとほぼ変わらない表面張力(典型的には、少なくとも0.068N/m)を有する。
モノマーa)と共重合されうるエチレン性不飽和モノマーc)の例は、アクリルアミド、メタクリルアミド、クロトンアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノネオペンチルアクリレート及びジメチルアミノネオペンチルメタクリレートである。
有用な水溶性ポリマーd)として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、ポリエチレンイミン、ポリグリコール、部分的又は完全に加水分解されたポリビニルアミド等のビニルアミンモノマーで完全又は部分的に構造されているポリマー(いわゆる「ポリビニルアミン」)又はポリアクリル酸、好ましくはポリビニルアルコール及びデンプンが挙げられる。
重合は、場合により慣用の重合調節剤の存在下で実施される。適切な重合調節剤は、例えば、チオグリコール酸等のチオ化合物、メルカプトアルコール、例えば2−メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール及びメルカプトブタノール、ドデシルメルカプタン、ギ酸、アンモニア及びアミン、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、モルホリン及びピペリジンである。
モノマー(a)、(b)及び場合により(c)は、重合開始剤の存在下、場合により水性溶液の20質量%〜80質量%、好ましくは20質量%〜50質量%、特に30質量%〜45質量%の水溶性ポリマーd)の存在下で互いに共重合する。有用な重合開始剤には、重合条件下でフリーラジカルに分解する全ての化合物が含まれ、例えば、過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びいわゆるレドックス開始剤である。水溶性開始剤の使用が好ましい。幾つかの場合において、多様な重合開始剤の混合物を使用することが有利であり、例は、過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウム又はカリウムとの混合物である。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムの混合物は、任意の望ましい比率で使用することができる。適切な有機過酸化物は、例えば、アセチルアセトン過酸化物、メチルエチルケトン過酸化物、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−アミルペルピバレート、tert−ブチルペルピバレート、tert−ブチルペルネオヘキサノエート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルイソノナノエート、tert−ブチルペルマレエート、tert−ブチルペル−ベンゾエート、tert−ブチルペル−3,5,5−トリメチルヘキサノエート及びtert−アミルペルネオデカノエ−トである。更なる適切な重合開始剤は、アゾ開始剤、例えば2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2′−アゾビス(N,N−ジメチレン)−イソブチルアミジン二塩酸塩、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル及び4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)である。記述される重合開始剤は、慣用の量、例えば、重合されるモノマーに対して0.01〜5mol%、好ましくは0.1〜2mol%の量で使用される。
レドックス開始剤は、酸化成分として、少なくとも1つの上記に示された過酸化合物及び還元成分を含み、例えば、アスコルビン酸、グルコース、ソルボース、重亜硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム、次亜硫酸アンモニウム、ピロ亜硫酸アンモニウム、硫化アンモニウム、アルカリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属亜硫酸塩、アルカリ金属チオ硫酸塩、アルカリ金属次亜硫酸塩、アルカリ金属ピロ亜硫酸塩、アルカリ金属硫化物、鉄(II)イオン又は銀イオン等の金属塩、ヒドロキシメチルスルホキシル酸ナトリウム又はスルフィン酸誘導体である。レドックス開始剤の還元成分は、好ましくはアスコルビン酸又はピロ亜硫酸ナトリウムである。重合に使用されるモノマーの量に対して1・10−5〜1mol%のレドックス開始剤還元成分及び1・10−5〜5mol%の酸化成分が使用される。酸化成分の代わりに又は加えて、1つ以上の水溶性アゾ開始剤を使用することも可能である。
過酸化水素、ペルオキソ二硫酸ナトリウム及びアスコルビン酸から構成されるレドックス開始剤が好ましく使用される。これらの成分は、例えば、モノマーに対して1・10−2mol%の過酸化水素、0.084mol%のペルオキソ二硫酸ナトリウム及び2.5・10−3mol%のアスコルビン酸の濃度で使用される。
重合を開始する他の多数の既知の方法により重合を開始することも可能である。一つの例は、十分に高いエネルギーの放射線、特に紫外線を用いる照射によって重合を開始することである。通常、紫外線により重合を開始する場合、紫外線による照射でラジカルに分解する化合物が添加される。そのような化合物の例は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン及び/又はα,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノンである。
モノマー水溶液は、溶解又は分散形態の開始剤を含むことができる。しかし、開始剤を、モノマー溶液と別に重合反応器に添加することもできる。
好ましい重合抑制剤は、最適な効果のため溶存酸素を必要とする。したがって、重合抑制剤は、不活性化により、すなわち不活性ガス、好ましくは窒素を中に流すことにより、重合の前に溶存酸素を遊離させることができる。これは、並流的、逆流的又はその中間の入射角度で導入することができる不活性ガスにより達成される。良好な混合は、例えば、ノズル、静止又は動的混合機又はバブルカラムにより達成することができる。モノマー溶液の酸素含有量は、重合の前に、好ましくは1質量ppm未満、より好ましくは0.5質量ppm未満に低下される。モノマー溶液は、場合により、不活性ガス流を使用して反応器の中を通過させる。
適切なポリマーの製造、並びに更に適切な親水性エチレン性不飽和モノマーa)の製造は、例えば、DE19941423A1、EP686650A1、WO01/45758A1及びWO03/104300A1に記載されている。
超吸収性物質は、典型的には、モノマー水溶液の付加重合及び場合により続くヒドロゲルの粉砕によって得られる。適切な作製方法は文献に記載されている。超吸収性物質は、例えば、
・例えば、EP445619A2及びDE19846413A1に記載の、バッチ方法又は管状反応器によるゲル重合、続く肉挽き機、押出機又は混練機による粉砕;
・例えば、WO01/38402A1に記載の、例えば逆回転撹拌軸による連続的な粉砕を伴う混練機による重合;
・例えば、EP955086A2、DE3825366A1又はUS6,241,928に記載の、ベルト上での重合、続く肉挽き機、押出機又は混練機による粉砕;
・例えば、EP457660A1に記載の、比較的狭いゲルサイズ分布を有するビーズポリマーを製造する乳化重合;
・例えば、WO02/94328A2、WO02/94329A1に記載の、通常は連続稼働で予めモノマー水溶液が噴霧され、続いて光重合された織布層におけるin situ重合
によって得られる。
引用参考文献は、方法操作の詳細について本明細書に明確に援用される。反応は、好ましくは混練機又はベルト反応器により実施される。
連続ゲル重合が経済的に好ましく、したがって現在の慣用の超吸収性物質の製造方法が好ましい。連続ゲル重合方法は、最初にアクリル酸溶液を中和剤、場合によりコモノマー及び/又は更なる補助材料と異なる時点及び/又は位置で混合することによりモノマー混合物を製造すること、次に混合物を反応器に移すか又は混合物を反応器への初期投入物として製造することによって実施される。開始剤系を最後に添加して、重合を開始させる。重合の確実な連続方法は、ポリマーゲル、すなわち重合溶媒(典型的には水)に膨張してゲルを形成するポリマーを形成する反応を伴い、ポリマーゲルは、撹拌重合中に既に粉砕されている。必要であればポリマーゲルを続いて乾燥し、また、細断摩砕し、篩にかけ、移動して更に表面処理する。
得られたヒドロゲルの酸基は、酸中和工程において、一般に少なくとも25mol%の程度、好ましくは少なくとも50mol%の程度、より好ましくは少なくとも60mol%の程度、一般に85mol%以下、好ましくは80mol%以下、より好ましくは75mol%以下の程度まで部分中和される。
中和は、重合後、ヒドロゲル段階で実施することもできる。しかし、中和を、重合前に完全又は部分的に所望の中和度で実施することも可能である。部分中和及び重合の前の場合、使用されるモノマーの一般に少なくとも10mol%、好ましくは少なくとも15mol%、また一般に40mol%以下、好ましくは30mol%以下、より好ましくは25mol%以下の酸基が、モノマー溶液へ中和剤の一部分の添加により重合前に中和される。
所望の最終中和度は、この場合、重合の終わり頃又は重合後に、好ましくは乾燥前のヒドロゲルのレベルに設定されるだけである。モノマー溶液は、中和剤を混合することによって中和される。ヒドロゲルを、例えば肉挽き機又はゲル様塊を粉砕する同等の装置により中和中に機械的に粉砕することができ、この場合、中和剤を噴霧する、振りかける又は注ぐことができ、次に注意深く混合することができる。この目的を達成するために、得られたゲル塊を繰り返し肉挽き機により摩砕して均質にすることができる。
中和剤の添加によりモノマー溶液を重合前に所望の最終中和度に中和すること又は重合後に中和を実施することは、通常、重合の前の部分的中和及び後の部分的中和よりも簡素であり、したがって好ましい。
重合されているゲルは、場合により、一般に少なくとも50℃、好ましくは少なくとも70℃、また一般に130℃以下、好ましくは100℃以下の温度で、いくらかの時間、例えば少なくとも30分間、好ましくは少なくとも60分間、より好ましくは少なくとも90分間、また一般に12時間以下、好ましくは8時間以下、より好ましくは6時間以下維持され、このことは、多くの場合ゲル特性を更に改善する。
次に中和されたヒドロゲルは、ベルト又はドラム乾燥機により、残留含水量が好ましくは15質量%未満、特に10質量%未満まで乾燥され、水分量は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)推奨試験方法NO.430.2−02「含水量」により決定される。したがって乾燥超吸収性物質は、15質量%まで、好ましくは10質量%以下の水分を含有する。「乾燥」として分類する決定的な基準は、特に、粉末として取り扱うため、例えば、空気搬送、パック充填、篩かけ又は固体加工技術に関わる他の加工工程のための十分な流動性である。しかし、場合により、乾燥は、流動層乾燥機又は加熱プローシェア混合機を使用して実施することもできる。特に無色の生成物を得るために、蒸発水の急速除去を確実にしてこのゲルを乾燥することが有利である。この目的を達成するために、乾燥機の温度を最適化しなければならず、空気の供給及び除去を規制する必要があり、常に十分な換気を確実にする必要がある。ゲルの固形分が可能な限り高い場合、乾燥は当然のことながらより簡素になり、生成物はより無色になる。したがって付加重合での溶媒画分は、乾燥前のゲルの固形分が、したがって、一般に少なくとも20質量%、好ましくは少なくとも25質量%、より好ましくは少なくとも30質量%、また、一般に90質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下であるように設定される。乾燥機を窒素又は他の非酸化不活性ガスで排気することが特に有利である。しかし、場合により、単に酸素の部分圧を乾燥の際に下げるだけで、酸化黄変過程を防止することができる。しかし、一般的に適切な排気及び水蒸気の除去も、同様に許容される生成物をもたらす。非常に短い乾燥時間は、一般に、色及び生成物の品質にとって有利である。
乾燥ヒドロゲル(もはやゲルではなく(それでも多くの場合未だそう呼ばれている)、超吸収性を有するポリマーであり、用語「超吸収性物質」の範囲内である)は、好ましくは摩砕及び篩がけされ、有用な摩砕装置には、典型的にはロールミル、ピンミル、ハンマーミル、カッティングミル又はスイングミルが含まれる。篩にかけられた乾燥ヒドロゲルの粒径は、好ましくは1000μm未満、より好ましくは900μm未満、最も好ましくは850μm未満、好ましくは80μm超、より好ましくは90μm超、最も好ましくは100μm超である。
とりわけ好ましいものは、106〜850μmの範囲の粒径(シーブカット)である。粒径は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)推奨試験方法NO.430.2−02「粒径分布」に従って決定される。
このように製造された乾燥超吸収性ポリマーは、典型的には、「ベースポリマー」として既知であり、次に表面後架橋される。表面後架橋は、乾燥し摩砕され分類されたポリマー粒子を使用する従来の方法によって達成することができる。表面後架橋では、架橋によりベースポリマーの官能基と反応することができる化合物が、通常は溶液の形態でベースポリマー粒子の表面に適用される。通常、表面架橋剤溶液は、最初にベースポリマーを架橋剤溶液と接触させることによりベースポリマーに適用され、次に表面架橋の形成は、熱処理により実施される又は完成する。接触工程は、おそらく、架橋剤の反応性及び接触工程中に適用される温度に応じて、ベースポリマー粒子の表面架橋溶液の被覆にいくらかの架橋をもたらし、熱処理工程は、最終表面架橋超吸収性物質をもたらす。
ベースポリマー粒子は、少なくとも1つがキレート形成アニオンを含む少なくとも2つの異なる多価金属塩を含む多価金属塩溶液により表面架橋される。好ましくは、ベースポリマーは、少なくとも1つの有機(後)架橋剤によっても表面後架橋される。ベースポリマーと表面後架橋溶液(ここでも、「表面架橋」が同義的に使用される)の接触は、典型的には、表面後架橋剤(「表面架橋剤」)の表面後架橋溶液をヒドロゲル又は乾燥ベースポリマー粉末に噴霧することによって実施される。全ての架橋剤を一つの溶液で適用することができるが、大部分の場合では、有機架橋剤及び多価金属塩は、可溶性の問題を避けるために別々の溶液で適用される。
適切な有機後架橋剤は、例えば:
・ジ−又はポリエポキシド、例えばホスホン酸ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングルコールのビスクロロヒドリンエーテル等のジ−又はポリグリシジル化合物、
・アルコキシシリル化合物、
・ポリアジリジン、アジリジン単位を含み、ポリエーテル又は置換炭化水素に基づく化合物、例えばビス−N−アジリジノメタン、
・ポリアミン又はポリアミドアミン、またエピクロロヒドリンとのこれらの反応生成物、
・エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、メチルトリグリコール、平均分子量Mw200〜10000を有するポリエチレングルコール、ジ−及びポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のポリオール、これらのポリオールのエトキシレート、またカルボン酸又は炭酸とのこれらのエステル、例えば炭酸エチレン又は炭酸プロピレン、
・尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2−オキサゾリジノン及びその誘導体、ビスオキサゾリン、ポリオキサゾリン、ジ−及びポリイソシアネート等の炭酸誘導体、
・例えばメチレンビス(N−メチロールメタクリルアミド)等のジ−及びポリ−N−メチロール化合物又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、
・例えば2,2,3,6−テトラメチルピペリジン−4−オンでブロックされているトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の、2つ以上のブロックイソシアネート基を有する化合物である。
必要であれば、酸性触媒を加えることができ、例は、p−トルエンスルホン酸、リン酸、ホウ酸又はリン酸二水素アンモニウムである。
特に適切な後架橋剤は、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のジ−又はポリグリシジル化合物、ポリアミドアミンとエピクロロヒドリン、2−オキサゾリジノン及びN−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリジノンとの反応生成物である。
表面後架橋剤に使用される溶媒は、慣用的に適切な溶媒であり、例は、水、アルコール、DMF、DMSO、またこれらの混合物である。適切なアルコールの例は、モノオール、ジオール、トリオール又はポリオールであり、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルコールである。好ましいものは、プロパノールである。最も好ましくは、アルコールは、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1−プロパノール、2−プロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択される。特に好ましいものは、水及び水−アルコール混合物であり、例は、水−メタノール、水−1,2−プロパンジオール、水−2−プロパノール及び水−1,3−プロパンジオールである。
後架橋剤の溶液の噴霧は、好ましくは、スクリュー混合機、パドル混合機、ディスク混合機、プローシェア混合機及びシャベル混合機等の移動混合手段を有する混合機により実施される。特に好ましいものは、垂直型混合機であり、とりわけ好ましいものは、プローシェア混合機及びシャベル混合機である。有用な既知の混合機には、例えば、Loedige(登録商標)、Bepex(登録商標)、Nauta(登録商標)、Processall(登録商標)及びSchugi(登録商標)混合機が含まれる。とりわけ好ましいものは、高速混合機であり、例えばSchugi−Flexomix(登録商標)又はTurbolizer(登録商標)型である。
ポリマーは、少なくとも2つの異なる多価金属塩を溶解して製造する混合物を使用して更に表面架橋される。好ましくは、多価金属塩は水溶性である。水溶性多価金属塩は、ポリマーの酸基と反応して錯体を形成することができる二価又はそれ以上の原子価(「多価」)の金属カチオンを含む。多価カチオンの例は、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+、Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、La3+、Ce4+、Hf4+及びAu3+等の金属カチオンである。好ましい金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr4+及びLa3+であり、特に好ましい金属カチオンは、Al3+、Ti4+及びZr4+である。最も好ましいものは、Al3+である。記述された金属カチオンのうち、使用される溶媒に十分な可溶性を有する任意の金属塩を使用することができる。
少なくとも2つの多価金属塩のうちの1つ以上は、好ましくは、弱錯化アニオンを有する多価金属塩である。そのようなアニオンの例は、塩化物、硝酸塩及び硫酸塩、硫酸水素、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及び酢酸塩等のカルボン酸塩である。
多価金属塩の1つとして硫酸アルミニウムを使用することが特に好ましい。
本発明の表面架橋に使用され多価金属塩のる少なくとも1つは、キレート形成アニオンを含む。キレート形成アニオンは、キレート錯体を形成することができるアニオンである。キレート錯体は、リガンドの少なくとも1つが2つ以上の電子供与部分を含み、したがって中心原子において2つ以上のリガンド位置を占め、このようにして環構造を形成する錯体である。一般に、キレート形成アニオンは、アニオン陰性電荷を有する官能基のみならず、別の電子供与官能基も含むアニオンである。特に適切な官能基は、カルボン酸基、ヒドロキシ基、スルホン酸基、アミノ基又はチオ基を含む。
本発明に適切なキレート形成アニオンの非限定的な好ましい例は、シュウ酸、グリオキシル酸、グリコール酸(ヒドロキシ酢酸)、乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、グルタル酸、アジピン酸、ソルビン酸、クエン酸、オルト−、メタ−若しくはパラ−ヒドロキシ安息香酸、オルト−、メタ−若しくはパラ−メトキシ安息香酸又はグルコン酸等の有機二酸又はヒドロキシ酸のアニオンである。これらのうち、乳酸塩が特に好ましい。キレート形成アニオンを含む多価金属塩として乳酸アルミニウムを使用することが、特に好ましい。
超吸収性物質を、一般に多価金属塩溶液の形態の多価金属塩と接触させる。適切な溶媒の例は、水、アルコール、DMF、DMSO、またこれらの混合物である。適切なアルコールの例は、モノオール、ジオール、トリオール又はポリオールであり、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルコールである。好ましいものは、プロパノールである。最も好ましくは、アルコールは、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1−プロパノール、2−プロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択される。特に好ましいものは、水及び水−メタノール、水−1,2−プロパンジオール、水−2−プロパノール及び水−1,3−プロパンジオール等の水−アルコール混合物である。
多価金属塩溶液は、好ましくは1つがキレート形成アニオンを含む少なくとも2つの多価金属塩を溶媒に溶解することによって製造される。一般に、2つの塩を含む溶液を使用することで十分である。
超吸収性ポリマーと多価カチオンの溶液の接触は、有機表面後架橋について上述の方法と同じ方法で実施される。
好ましくは、多価金属塩溶液は、アルコールの存在下で適用される。表面架橋剤として有機架橋剤、多価金属塩及びアルコールを含有する原液を適用することも可能であるが、安定性の問題から好ましくない。しかし、有機架橋剤を含有する溶液と多価金属塩の溶液とを混合することが可能であり、本発明の一つの好ましい実施態様であり、ここでこれら2つの溶液の少なくとも一方は、アルコールを含有し、一方のみがアルコールを含有する場合、超吸収性物質が、有機架橋剤、多価金属塩及びアルコールを含む混合物で処理されるように、好ましくは、有機架橋剤の溶液は、表面架橋剤の噴霧に使用されるノズルに直接又はノズルの直ぐ上流にアルコールを含有する。本発明の別の好ましい実施態様において、超吸収性物質は、最初に有機架橋剤を含有する溶液で処理され、次に多価金属塩を含有する溶液で処理される。ここでも、これら2つの溶液のうちの少なくとも一方はアルコールを含有し、一方のみがアルコールを含有する場合、それは好ましくは有機架橋剤を含有する溶液である。
一般に、超吸収性物質に適用される有機架橋剤の量は、ベースポリマーの質量に対して、少なくとも50質量ppm、好ましくは少なくとも100質量ppm、より好ましくは少なくとも200質量ppm、一般に1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは2000質量ppm以下である。
適用される多価金属塩の総量は、ベースポリマーの質量に対して、一般に少なくとも50質量ppm、好ましくは少なくとも1000質量ppm、より好ましくは少なくとも2000質量ppm、一般に5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。典型的には、ベースポリマーに対して少なくとも10質量ppm、好ましくは少なくとも200質量ppm、より好ましくは少なくとも400質量ppm、典型的には1質量%以下、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下が、キレート形成アニオンを含む多価金属塩である。次に、ベースポリマーに対して、一般に少なくとも40質量ppm、好ましくは少なくとも800質量ppm、より好ましくは少なくとも1600質量ppm、一般に4質量%以下、好ましくは2.4質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下が、別の多価金属塩である。
アルコールが多価金属塩溶媒の一部である場合、その量は、ベースポリマーの質量に対して、一般に少なくとも1000質量ppm、好ましくは少なくとも2000質量ppm、より好ましくは少なくとも3000質量ppm、一般に15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
超吸収性ベースポリマーを有機架橋剤及び多価金属塩溶液とアルコールの存在下で接触させる工程後、一般に少なくとも50℃、好ましくは少なくとも80℃、より好ましくは少なくとも80℃、また一般に300℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下の温度で好ましくは加熱混合機(「乾燥機」)の下流において、実質的に表面後架橋反応を実施する熱処理工程(通常、単に「乾燥」とも呼ばれる)を実施する。処理される超吸収性物質の乾燥機における平均滞留時間(すなわち、超吸収性物質の個別の粒子の平均滞留時間)は、一般に少なくとも1分間、好ましくは少なくとも3分間、より好ましくは少なくとも5分間、また、一般に6時間以下、好ましくは2時間、より好ましくは1時間以下である。実際の乾燥の実施と同時に、存在する切断生成物のみならず溶媒画分も除去される。熱乾燥は、トレー乾燥機、ロータリーチューブ炉又は加熱可能スクリュー、好ましくは接触乾燥機等の慣用の乾燥機により実施される。生成物が撹拌される乾燥機、すなわち、加熱混合機、より好ましくはシャベル乾燥機、最も好ましくはディスク乾燥機の使用が好ましい。例えば、Bepex(登録商標)乾燥機及びNara(登録商標)乾燥機が適切な乾燥機である。流動層乾燥機を使用することもできる。しかし乾燥は、ジャケットを加熱すること又は予熱した空気等のガスを吹き込むことにより、混合機自体において実施することもできる。しかし、例えば、乾燥方法として共沸蒸留を利用することも可能である。架橋反応は、乾燥前のみならず乾燥後でも実施することができる。
水がベースポリマー又は有機架橋剤溶液に存在する場合、得られる表面架橋超吸収性物質の含水量を、表面架橋超吸収性物質の総量に対して1質量%未満の値に低減するのに十分な条件下で熱処理を実施することが好ましい。
本発明の好ましい実施態様において、次に表面架橋超吸収性物質は、水の添加により再湿潤される。
超吸収性物質等の粒状固体に水等の液体を加える方法は既知であり、あらゆる既知の方法を使用することができる。全ての場合において、水を好ましくは超吸収性物質が混合機の中で穏やかに撹拌されている間に添加して、超吸収性物質における水分の均一分布を達成する。超吸収性物質に水を加える2つの特に好都合の方法がある。一方は、別々の再湿潤混合機を準備することであり、他方は、表面後架橋を完結させる熱処理後、生成物を冷却するのに用いられる冷却器に水を添加することである。
超吸収性物質を再湿潤するのに適した混合機は、既知である。使用される混合機の種類は特に制限がなく、例えば、一軸又は二軸混合機、パドル混合機、渦式混合機、回転混合機、リボン混合機、空気混合機、タンブル混合機及び流動層又は粒状固体と液体の均一な混合を可能にする他の任意の装置である。連続稼働パドル混合機、例えば、株式会社奈良機械製作所(東京)入手可能なパドル混合機、Bepex International LLC(米国ミネソタ州ミネアポリス)若しくはHosokawa Micron BV(オランダ国ドーティンハイム)から入手可能なTurbulizer(登録商標)又はGebr. Ruberg GmbH & Co. KG(ドイツ国ニーハイム)から入手可能なパドル混合機の使用が好ましい。
水は任意の方法で添加することができ、好ましくは噴霧により添加される。水は1個以上のノズルを使用して添加することができる。偶数のノズルを使用することが好ましい。水を噴霧するに適したあらゆるノズルを使用することができる。好ましい連続パドル混合機を使用する場合、超吸収性物質は、軸に沿って徐々に前進し(一軸混合機が好ましい)、水は、冷却器/混合機における超吸収性物質の平均滞留時間の少なくとも0%、好ましくは少なくとも30、一般に90%以下、好ましくは70%以下に対応する位置に一般に配置されている1個以上のノズルを介して添加される。2個以上のノズルが使用される場合、水を、例えば1個のノズル又はノズルのセットが平均滞留時間の20%〜40%の範囲に対応する位置に配置され、他の1個又はセットが平均滞留時間の60〜80%の範囲に対応する位置に配置されるように、混合機の数カ所において添加することができる。
水が添加される温度は、典型的には40〜95℃の範囲である。これらの湿潤工程における超吸収性物質の平均滞留時間は、典型的には5〜120分間の範囲である。
一般に、添加される水の量は、再湿潤された超吸収性物質の総量に対して、少なくとも1質量%、好ましくは少なくとも3質量%、一般に7質量%以下、好ましくは5質量%以下の再湿潤超吸収性物質の含水量を達成するのに十分である。
水は、表面後架橋を完結させる熱処理後、生成物を冷却するのに用いられる冷却工程において添加することもできる。
乾燥又は熱処理工程後、乾燥後の生成物を冷却することは有利であるが、必ずしも必要というわけではない。冷却は、乾燥機の下流にある冷却器に生成物を連続的に搬送しながら、連続的に又は断続的に都合良く実施することができる。熱が壁を介して、設計によっては、撹拌要素又は他の熱交換表面も介して超吸収性物質に導入されるのではなく、超吸収性物質から除去されるように、熱媒体ではなく例えば冷却水等の冷却媒体が提供される限り、微粉固体から熱を除去することが知られている任意の装置、特に乾燥装置として上記に記述された任意の装置を使用することができる。好ましくは、生成物が撹拌される冷却器、すなわち冷却混合機、例えばシャベル冷却器、ディスク冷却器又はパドル冷却器、例えばNara(登録商標)又はBepex(登録商標)冷却器の使用である。超吸収性物質は、冷風等の冷却ガスを吹き付けることよって流動層において冷却することもできる。冷却条件は、更なる加工に望ましい温度を有する超吸収性物質が得られるように設定される。典型的には、冷却器における平均滞留時間は、一般に少なくとも1分間、好ましくは少なくとも3分間、より好ましくは少なくとも5分間、また、一般に6時間以下、好ましくは2時間、より好ましくは1時間以下であり、冷却性能は、得られる生成物が、一般に少なくとも0℃、好ましくは少なくとも10℃、より好ましくは少なくとも20℃、また、一般に100℃以下、好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下の温度を有するように決定される。
本発明の好ましい実施態様において、再湿潤は、表面後架橋後の冷却工程の際に実施される。上述の混合装置は、通常、熱交換装置を備え、冷却器として直接使用することができる。この場合、再湿潤工程に記載された方法の条件を冷却工程において使用することもできるが、使用する特定の装置に応じて、異なる方法の条件下で同じ混合機/冷却器の一部を再湿潤に使用し、他の部分を冷却に使用することが可能である。いずれにしても、水は、好ましくは、超吸収性物質の温度が100℃未満である冷却器の位置でのみ添加される。
場合により、超吸収性物質には、保存又は取扱い特性に影響を与える更なる慣用の添加剤及び補助物質が提供される。それらの例は、透過性を更に増強する粒状固体(シリカが広く使用される)又はカチオン性ポリマー等の表面架橋剤以外の透過性増強剤、着色剤、一部の用途において望ましい、膨張ゲルの可視性を改善する不透明添加剤、界面活性剤、流動性を改善する凝集制御剤である。これらの添加剤及び補助物質を、それぞれ別々の加工工程において、当該技術で一般に既知の方法により添加することができるが、一つの都合の良い方法は、冷却器が十分な混合品質を提供する場合、例えば超吸収性物質に溶液を噴霧すること又は微細固体形態若しくは液体形態で添加することによって、冷却器中の超吸収性物質に添加できることである。上述の表面後架橋後、冷却器/混合機の再湿潤工程、好ましくは再湿潤と冷却を組み合わせた工程において、このような添加剤と補助剤を部分的に又は完全に水と一緒にして添加することが可能であり、むしろ好都合でありうる。粒状固体を冷却器/混合機に添加する一つの都合の良い方法は、2又は多部品ノズルで水を噴霧することでありうる。しかし、一般に、超吸収性物質を純水で再湿潤することが好ましい。
最終表面架橋超吸収性物質は、場合により、都合の良い方法で摩砕される及び/又は篩にかけられる。摩砕は、典型的には必要ではないが、形成される凝集塊又は過小品の篩い分けは、通常、生成物の所望の粒径分布を設定するために望ましい。凝集塊又は過小品は、廃棄されるか又は好ましくは都合の良い手段により適切な時点でプロセスに戻され、凝集塊は粉砕された後に戻される。超吸収性物質の粒径は、好ましくは1000μm以下、より好ましくは900μm以下、最も好ましくは850μm以下、好ましくは少なくとも80μm、より好ましくは少なくとも90μm、最も好ましくは少なくとも100μmである。典型的なシーブカットは、例えば106〜850μm又は150〜850μmである。
超吸収性物質の特性の試験方法
遠心保持能力(CRC)
遠心保持能力(CRC)を決定する方法は、米国特許出願第2002/0165288A1号、段落[0105]〜[0106]に記載されている。
荷重0.9psi下での吸収(AUL0.9psi)
AUL0.9psiを決定する手順は、WO00/62825、22頁〜23頁に開示されている(「荷重下での吸収」と呼ばれる)。317gの重りを使用して、AUL0.9psi値を得る。
粒径分布(PSD)
粒径分布は、EDANA(European Disposbles and Non−wovens Association, Avenue Eugene Plasky, 157, 1030 Brussels, Belgium, www.edana.org)の試験方法420.2−02を使用して決定する(EDANAから入手可能)。
残留含水量
残留含水量を決定する方法は、WO01/25290A1、19頁、24行目から20頁、8行目に記載されている。
自由膨張ゲル床透過性(自由膨張GBP)
自由膨張ゲル床透過性(自由膨張GBP)を決定する方法は、米国特許出願第2005/0256757A1号、段落[0061]〜[0075]に記載されている。
実施例
実施例1(比較)
ベースポリマーは、25mol%のアクリル酸及び75mol%のアクリル酸ナトリウムの混合物を内部架橋剤で共重合することにより、WO01/38402A1に記載の方法を使用して生成した。このポリマーをポリマーAとした。
実施例2(比較):
1kgのポリマーA粉末を混合機(Gebrueder Loedige Maschinenbau GmbH, Paderborn, Germany製の実験室用プローシェア混合機モデルM5)に入れた。第1表面架橋溶液は、0.95gのDenacol(登録商標)EX 810(エチレングリコールジグリシジルエーテル、ナガセケムテッククス株式会社(大阪)から入手)、6.0gのプロピレングリコール及び7.5gの脱イオン水を混合することにより調製した。第2表面架橋溶液として、111gの27質量%硫酸アルミニウム水溶液を使用した。混合機の速度449rpmで、表面架橋溶液を、シリンジを使用してポリマー粉末に3分間かけて滴加した。次に混合機を停止し、混合容器の壁に付着した生成物をこすり落とし(バルクと再合体させ)、混合を449rpmで更に2分間続けた。次にバッチを2枚のステンレススチールパンに排出させ、オーブンの中に180℃で1時間置いた。パンをオーブンから取り出し、乾燥器で冷ました。次に冷めた生成物を篩にかけ、850〜150ミクロンのカットをポリマーBとした。
実施例3
実施例2を繰り返したが、1gの乳酸アルミニウムを硫酸アルミニウム溶液に添加した。得られたポリマーをポリマーCとした。
実施例4
実施例2を繰り返したが、2gの乳酸アルミニウムを硫酸アルミニウム溶液に添加した。得られたポリマーをポリマーDとした。
このようにして得たポリマーの特性を第1表にまとめる。
Figure 2011517703
かなり驚いたことに、試料は、乳酸塩の添加が、CRC値に影響を与えることなくAUL値を増強することを示す。標準的な超吸収性物質では、これらの値は典型的には逆相関する。自由膨張GBPは、過剰に減少せず、表面架橋超吸収性物質に望ましい典型的な範囲にとどまっている。

Claims (10)

  1. 表面架橋超吸収性物質の製造方法であって、少なくとも1つがキレート形成アニオンを含む少なくとも2つの異なる多価金属塩を溶解することによって超吸収性ベースポリマーと生成される多価金属塩溶液とを接触させる工程、及び熱処理して表面架橋超吸収性物質を生成させる工程を含む、表面架橋超吸収性物質の製造方法。
  2. ベースポリマーを、ベースポリマーを基準として50質量ppm〜5質量%の総量の多価金属塩と接触させる、請求項1記載の方法。
  3. ベースポリマーを有機表面架橋剤とも接触させる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 多価金属塩が、Al3+、Ti4+及びZr4+からなる群より選択される多価金属カチオンを含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 多価金属カチオンがAl3+である、請求項4記載の方法。
  6. キレート形成アニオンがヒドロキシカルボン酸アニオンである、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. キレート形成アニオンが乳酸塩である、請求項6記載の方法。
  8. 多価金属塩溶液を、硫酸アルミニウム及び乳酸アルミニウムを水含有溶媒に溶解することによって生成させる、請求項7記載の方法。
  9. 多価金属塩溶液を、ポリマーに対して40質量ppm〜4質量%の硫酸アルミニウム及びベースポリマーに対して10質量ppm〜1質量%の乳酸アルミニウムを水含有溶媒に溶解することによって生成させる、請求項8記載の方法。
  10. 表面架橋超吸収性物質を、超吸収性物質の総量に対して1〜7質量%の含水量に再湿潤させる、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
JP2010538646A 2007-12-19 2008-12-16 表面架橋超吸収性物質の製造方法 Pending JP2011517703A (ja)

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