JP2011508600A - 形質転換された複製犬の生産方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は形質転換複製犬の生産方法に関し、より具体的には犬の卵子から核を取り除いて、脱核卵子を製造して前記脱核卵子に目的遺伝子に形質転換させた細胞を移植して、核移植卵を製造した後、これを代理母に移植することを特徴とする、目的遺伝子が導入された複製犬の生産方法に関する。本発明は外来性遺伝子の成功的導入によって、疾患モデル動物の大量生産可能性を確認し、これは優良品種の繁殖、異種移植、疾患モデル動物など獣医学、人類学及び医学研究分野に有用である。

Description

本発明は形質転換複製犬の製造において、所望の遺伝子の体細胞内の導入(transfection)及びターゲッティング(targeting)技術と遺伝子が導入された体細胞の核移植技術を利用して、特定遺伝型質を有したり取り除かれた複製犬を生産する方法、及びこのような方法によって生産された形質転換複製犬に関する。
形質転換動物(transgenic animals)を生産する技術は、過去20年間最も脚光を浴びていた技術分野の一つである。商業的有用性だけでなく、生体医学と生物学研究においてもその重要性は圧倒的なものであった。形質転換動物生産技術の産業的適用分野は、高品質の畜産食品生産、高付加価値の薬理活性物質生産、各種病原菌に対する生体抵抗力向上動物生産、疾患モデル動物の生産、及び遺伝子治療分野に至るまで非常に広範囲に及ぶ。
形質転換動物生産のための遺伝子導入技術の基本段階においてRFPまたはGFP遺伝子の導入は、染色体蛋白質標識及び特定染色体部位のタギング(tagging)の容易性、細胞質の多くの蛋白質と結合可能で、その無害性によって生きている細胞において同じ性質の細胞骨格糸(cognate cytoskeletal filaments)を発現させるためよく利用されている。1994年チャルフィー(Chalfie)等はクラゲ(Aequorea victoria)から得られたRFPを蛍光性蛋白質認識指標として適用して、豚の胚芽をはじめとする生きている細胞の多様な分子生物学的変化を観察した。以後、より一層機能が向上したERFP(enhanced RFP)が開発され、多様な動物においてマーカー遺伝子(marker gene)として利用されている。
このような形質転換動物生産のための外来遺伝子導入方法として、ゴードン(Gordon)等が提示した前核内微細注入法(pronuclear microinjection)があるが、この方法は外来遺伝子を受精卵の前核に直接注入する方法であり、マウスをはじめとする実験動物において多く利用しているが、産業動物においては極めて低い生産効率(牛0.5%、豚1.5%、羊2.5%)とモザイク現象(Mosaicism)が殆どの場合に現れる短所がある。これを克服するために、外来遺伝子が導入された形質転換体細胞を利用した動物複製技術が代案として提示されている。形質転換動物複製技術は、遺伝子が導入された細胞だけを核移植することによって、モザイク現象がない100%形質転換核移植卵を生産して、代理母移植を介して形質転換複製動物を効率的に生産することができる。また、この過程において体細胞の性を予め判別して、人為的に生まれる複製動物の性を調節できて、産業的有用性が極めて高い。
一方、人間の臓器移植術は、人間臓器に関連した不治、難治疾患を治療する有用な手段であり、過去10年間臓器移植手術例は次第に増加した。それにも係わらず、同期間における米国内の手術待機者の数は3倍増加した。このような現象は、需要と供給の不均衡によるもので、人間の臓器不足現象を招いた。このように臓器移植手術において臓器供給源が絶対的に不足しているが、これを解決する方法は未だない状況である。このような臓器不足問題を解決する方案として、医工学的接近法による人工臓器の開発と形質転換動物の生産などが挙げられる。
しかし、犬の場合、独特の種特異的生殖特性により、他の家畜に比べて、体細胞核移植による複製は困難である。
そこで、本発明者は、形質転換複製犬を作るために体細胞核移植方法による複製犬の生産方法を研究している間、遺伝子ターゲッティング及び導入技術と体細胞複製技術を利用して、RFP遺伝子を発現する供与核細胞製造の最適条件を確立し、前記条件により核移植卵を製造した後、これを代理母に移植してRFP遺伝子が発現する複製犬を生産して本発明の完成に至った。
本発明の目的は、特定遺伝子の導入及び体細胞核移植技術を利用して、所望の遺伝子が発現する形質転換複製犬の生産方法、及び前記方法により製造された目的遺伝子が発現する複製犬を提供することである。
本発明の他の目的は、前記形質転換複製犬生産のため、目的遺伝子が導入されている核移植卵の製造方法及びこれによって製造された核移植卵を提供することである。
課題を達成するための手段
前記目的を達成するために本発明は、
(a)犬から採取した体細胞株から供与核細胞を製造して、目的遺伝子を含有するDNA構造体を導入して発現させるステップ、
(b)前記目的遺伝子が導入された供与核細胞に、ロスコビチン(Roscovitine)、シクロヘキシミド(Cycloheximide)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ブチロラクトンI(Butyrolactone I)、アフィディコリン(Aphidicolin)、デメコルチン(Demecolcine)、ミモシン(Mimosine)、コルヒチン(colchicine)及びヘキスト33342(Hoechst 33342)で構成された群から選択される細胞周期同期化誘導物質を添加して培養するステップ、
(c)前記培養された供与核細胞を脱核された犬受核卵に移植して、形質転換された核移植卵を製造した後、活性化させるステップ、及び
(d)前記活性化した核移植卵を代理母に移植して産子を生産するステップ、を含む目的遺伝子が導入されたイヌ科動物を生産する方法を提供する。
この時、前記(b)ステップにおいてロスコビチン(R-Roscovitine)と同じ細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する過程を経て、特定周期で同期化された供与核細胞を利用して、核移植卵を製造するのを特徴とし、前記細胞周期同期化誘導物質は5〜30μmの濃度で添加することを特徴とする。
本発明は、また前記方法によって生産された目的遺伝子が導入された形質転換複製犬を提供する。
他の観点において、本発明は、前記(a)乃至(c)ステップを含む、目的遺伝子が導入された犬科動物を生産用核移植卵製造方法及び前記方法により製造された核移植卵を提供する。
RFP遺伝子導入ベクターの模式図である。 非形質転換された線維芽細胞(対照群、a)、REFで形質転換された線維芽細胞(b)及び核移植後培養された胚(c)に対する蛍光イメージ写真である。 形質転換遺伝子RFPに対するサザンブロット分析結果である。 形質転換遺伝子RFPのmRNAに対するRT−PCR分析結果である。 RFP遺伝子に形質転換された複製犬の2ヵ月目の写真と皮膚及び足指の爪における赤い蛍光イメージ写真である。 形質転換された複製犬の各組織におけるRFP発現を確認した蛍光イメージ写真である[a:脳、b:脊髄、c:精巣、d:心臓、e:肺、f:腎臓、g:肝、h:胃、i:小腸]。 形質転換された複製犬の類似分裂中期染色体に対するFISH分析結果である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使われる用語に対する定義は以下の通りである。
本発明において使われる用語「目的遺伝子」とは、生物体内において発現して、各々の機能を行える、使用者の意図に符合する遺伝子を称する用語であり、特に、このような目的遺伝子の体内導入及び発現は特定疾患の治療のための遺伝子治療に有効利用することができる。
本発明において使われた用語「核移植」とは、脱核された卵子に他の細胞または核を人工的に結合させて、同じ形質を有するようにする遺伝子操作技術をいう。
本発明において使われた用語「核移植卵」とは、供与核細胞が導入または融合した卵子をいう。
本発明において使われた用語「複製」とは、一個体と同じ遺伝子セットを有する新しい個体を作る遺伝子操作技術として、特に本発明においては細胞、胚芽細胞、胎児由来細胞及び/または成体由来細胞が、異なる細胞の核DNA配列と実質的に同じ核DNA配列を有することをいう。
本発明において使われた用語「供与核細胞」とは、核受容体の受核卵子で核を伝達する細胞または細胞の核をいう。
本発明において使われた用語「継代培養(Subcultury)」とは、細胞は単層に育って止まるため、培養皿で細胞を引き離して、新しい培養皿で培養する方法で細胞を増殖させるが、この時に細胞を動物から引き離して、1次、2次、3次…のように、引き続き培養する方法、即ち、周期的に新しい培地を交換することによって細胞株を保存する方法をいう。
本発明において使われた用語「受核卵子」とは、脱核過程を介して、本来の核が取り除かれ、供与核細胞から核を受ける卵子をいう。
本発明において使われた用語「卵子」とは、望ましくは第2次減数分裂中期まで到達した成熟卵子をいう。
本発明において使われた用語「脱核卵子」とは、卵子の核が取り除かれたものをいう。
本発明において使われた用語「融合」とは、供与核細胞と受核卵子の脂質膜の部分の結合を意味する。例えば、脂質膜は細胞のプラズマ膜または核膜になれる。融合は供与核細胞と受核卵子が互いに隣接して位置している場合、または供与核細胞が受核卵子の周卵腔(perivitelline space)内に位置している場合に電気的刺激を与えることで起きられる。
本発明において使われた用語「活性化」とは、核転移ステップ前、核転移ステップの間、及び核転移ステップ後に細胞が分裂するように刺激を与えることをいう。望ましくは、本発明では核転移ステップ後、細胞が分裂するように刺激を与えることをいう。
本発明において使われた用語「産子(living offspring)」とは、子宮外で生存できる動物をいう。望ましくは、1秒、1分、1時間、1日、1週間、1ヶ月、6ヶ月、または1年以上生存できる動物をいう。前記動物は生存のために子宮内の環境を必要としない。
本明細書に使われた用語「ベクター(vector)」は、外来遺伝子を宿主細胞内に安定的に運搬できる運搬体としてのDNA分子をいう。有用なベクターになるためには、複製可能であり、宿主細胞内に流入されるべきであり、自身の存在を検出できる手段を備えなければならない。前記ベクターによって、特定遺伝子に外来遺伝子を挿入させたり特定遺伝子形質発現をノックアウト(knock-out)させることができる。本発明の一例では、形質転換核移植胚芽に対するマーカーであるRFP(red fluorescent protein)遺伝子を挿入させた。
本発明において使われた用語「型質転換(transgenesis)」とは、ある生物が本来は有していない外部遺伝子を染色体上に人為的に挿入したり、本来有している遺伝子を取り除いて、その生物の遺伝的形質の一部を変化させることである。形質転換の方法は多様であるが、最も多く使われる方法としては、脂質媒介遺伝子導入(lipid mediated gene transfer)、精子媒介遺伝子導入(sperm mediated gene transfer)、電気穿孔法(electroporation)、相同組換え(homologous recombination)、微細注入法などが代表的な方法である。
本発明において使われた用語「型質転換動物(transgenic animal)」とは、「遺伝子操作動物」とも呼ばれ、動物自身が本来有していない外来の遺伝子を組換えて、これを動物の染色体上に人工的に挿入させたり本来有している遺伝子を相同組換え法を利用して取り除いて、その形質の一部が変化した動物をいう。従って、本願における形質転換動物は人間が必要とする生理活性物質を生産するバイオリアクター(Bioreactor)、特定疾患を遺伝的に現わす疾患モデル動物、人間の移植用臓器及び治療用細胞などを生産できる形質転換動物などを意味する。
本発明において「イヌ科動物(canidae)」とは、大きくイヌ族(Tribe Canini)とキツネ族(Tribe Vulpini)に分けられて、犬、オオカミ、ジャッカル、キツネ、ヤマイヌ、タヌキ、コヨーテなどが含まれる。望ましくは犬またはオオカミが含まれる。前記犬は野生のオオカミが家畜化されたと知らされており、オオカミと犬は染色体数が同一で、妊娠期間、性ホルモンの変化が類似する様子を示す(Seal US et al.、Biology Reproduction 1979、21:1057-1066)。本発明において前記「イヌ科動物」という用語に対し「犬」に単純化して混用して使うこともある。
本発明は体細胞ステップにおいて、特定遺伝子の導入技術と体細胞核移植技術を併合して、所望の特定遺伝子が発現する形質転換複製犬の生産方法及び前記方法により生産された複製犬に関する。
より具体的には、本発明は遺伝子導入技術によって目的遺伝子が導入された体細胞を体細胞核移植技術を利用して、前記目的遺伝子が発現する形質転換複製犬生産方法に関する。
前記目的遺伝子発現複製犬を生産する方法は大きく、
(a)犬から採取した体細胞株から供与核細胞を準備して、目的遺伝子を含有するDNA構造体を前記供与核細胞に導入して発現させるステップ、
(b)前記目的遺伝子が導入された供与核細胞を培養するステップ、
(c)前記培養された供与核細胞を脱核された犬受核卵に移植して形質転換された核移植卵を製造した後、活性化させるステップ、及び
(d)前記活性化した核移植卵を代理母に移植して、産子を生産するステップを含む。
この時、(a)ステップの目的遺伝子を含有するDNA構造体は、前記目的遺伝子の発現を調節する適切なプロモーターを含有していたり、相同組換え(homologous recombination)のために目的遺伝子と類似する構造体を含有してもよい。また、(b)ステップの目的遺伝子が導入された供与核細胞を培養する工程は、細胞周期同期化誘導物質を添加して、培養する工程を含むことを特徴とする。
細胞周期同期化誘導物質とは、核分裂期(M期)・DNA合成前期(G1期)・DNA合成期(S期)・DNA合成後期(G2期)で形成された細胞周期中、特定の一つの細胞周期で細胞を一時停止させる物質であり、この物質を取り除く際に特定周期で停止した細胞周期が再び進行されるようになる。このような特定細胞周期同期化誘導物質を添加することによって、イヌ科(canidae)動物の体細胞核移植産子生産効率を向上できる。
前記細胞周期同期化誘導物質としては、Cdk(cyclin-dependent kinase)阻害剤でG0/G1期をブロッキングするロスコビチン(Roscovitine)(化学式1)、G0/G1期をブロッキングするシクロヘキシミド(Cycloheximide)(化学式2)、G0/G1期をブロッキングするジメチルスルホキシド(Dimethyl Sulfoxide、DMSO)(化学式3)、Cdk阻害剤でG1/S期をブロッキングするブチロラクトンI(Butyrolactone I)(化学式4)、DNA重合酵素A、Dの阻害剤でS初期をブロッキングするアフィディコリン(Aphidicolin)(化学式5)、類似分裂中期でM期をブロッキングするデメコルチン(Demecolcine)(化学式6)、DNA複製阻害剤としてS期をブロッキングするミモシン(Mimosine)(化学式7)、微笑管阻害剤としてG2/M期をブロッキングするコルヒチン(colchicine)(化学式8)、及びDNAトポイソメラーゼとしてヘキスト33342(Hoechst 33342)(化学式9)などがあって、各々の物質に対する化学構造式は以下のようになる。望ましくはロスコビチン、シクロヘキシミドまたはジメチルスルホキシド(DMSO)であり、最も望ましくはロスコビチンである。
以下では、前記目的遺伝子としてRFP遺伝子を選択して、前記RFP遺伝子が発現する複製犬の生産方法をステップ毎に分けてより具体的に説明する。当業者の必要によってRFP遺伝子外他の目的遺伝子を使えるは自明である。
第1段階:受核卵子の脱核
一般にほ乳動物(例えば牛、豚、羊など)の卵子は、成熟卵子、即ち、第2次減数分裂中期(metaphase II)に排卵されるが、イヌ科動物の卵子は他の動物とは異なって第1次減数分裂期に排卵されて、卵管内に48〜72時間留まって成熟する特徴がある。
受核卵子はイヌ科動物の未成熟卵子、成熟卵子、初期老化、中間老化、激しい老化段階の卵子であってもよい。望ましくは、犬から回収された未成熟卵子を体外で成熟させて利用したり、イヌ科動物の体内から成熟した卵子を回収して利用することができる。イヌ科動物の未成熟卵子は体外における核成熟率が非常に低く、排卵時期及び繁殖生理が異なるほ乳動物とは違って、イヌ科動物の受核卵子はイヌ科動物の生体内で成熟した卵子を回収するのが望ましい。より具体的には、イヌ科動物から成熟卵子の回収はイヌ科動物の排卵後約48〜72時間目、より望ましくは72時間目に行う。
前記においてイヌ科動物の排卵日は当業界に公知された方法を使って決められる。排卵日を決める方法としては、例えば、これに限定されないが、膣細胞塗抹検査(vaginal smear)、血中ホルモン水準測定及び超音波診断システムが使用される。イヌ科動物の発情の開始は外陰部膨張及び漿液性血液性の排出及び雄のスタンディング発情有無によって確認できる。
本発明の一実験例では、イヌ科動物の排卵日を膣細胞塗抹検査と血中プロゲストロン濃度検査を行うことで決めた結果、無角化上皮細胞が80%以上で血中プロゲストロン濃度が約4.0ng/mL以上に初めて到達する時、排卵がなされることが分かった。
生体内の成熟卵子を回収する方法は、対象動物を麻酔した後に開腹させることを含む外科的手法を使用できる。より具体的には、生体内の成熟卵子の回収は当業界に公知された方法である卵管切除法を使用できる。前記卵管切除法は卵管を手術的に切り出した後、胚芽収集培地を卵管内部に管流させて、管流液を収得して前記管流液から卵子を回収する方法である。
また、生体内の成熟卵子はカテーテルを卵管采に取り付けた後、卵管−子宮接合部位に注射針を利用して管流液を注入することによって回収することができる。この方法は卵管を損傷させないため、卵子を供与する動物を次の発情にも利用できる長所がある。
成熟した卵子を回収した後には卵子の半数体核を取り除く。卵子の脱核は当業界に公知された方法を使用して行える(米国特許第4994384号、米国特許第5057420号、米国特許第5945577号、ヨーロッパ特許公開公報第0930009A1、韓国特許第342437号、Kanda et al、J. Vet. Med. Sci.、57(4):641-646、1995、Willadsen、Nature、320:63-65、1986、Nagashima et al.、Mol. Reprod. Dev. 48:339-343 1997、Nagashima et al.、J. Reprod Dev 38:37-78、1992、Prather et al.、Biol. Reprod 41:414-418、1989、Prather et al.、J. Exp. Zool. 255:355-358、1990、Saito et al.、Assis Reprod Tech Andro、259:257-266、1992、Terlouw et al.、Theriogenology 37:309、1992)。
望ましくは、受核卵子の脱核は大きく二つの方法を使用して行える。一つは、成熟した受核卵子の卵丘細胞(cumulus cell)を取り除いた後、微細針を利用して受核卵子の透明帯一部を切開して切開窓を形成して、これを通して第1極体、卵子の核及び細胞質(できるだけ少量)を取り除く。他の方法は、受核卵子の卵丘細胞を取り除いた後に卵子を染色して微細吸入ピペット(aspiration pipette)を利用して、第1極体及び卵子の核を取り除く。より望ましくは、卵子の脱核は受核卵子の状態を肉眼で評価して、生存率が高い卵子に対して吸入法を使用し、そうではない卵子に対しては切開窓を形成する方法を使用する。
第2段階:供与核細胞の準備
体細胞核移植技術による目的遺伝子を発現する形質転換動物の生産には供与核細胞が必要である。本発明における供与核細胞としては犬から由来した体細胞を使用する。具体的には、本発明において使用された体細胞としては犬の胚芽細胞(embryonic cell)、胎児細胞(fetus cell)、幼若細胞(juvenile cell)、成体細胞(adult cell)、望ましくは成体細胞から収得される卵球、皮膚、口腔粘膜、血液、骨髄、肝、肺、腎臓、筋肉及び生殖器官などの形態の組織から由来したものである。
本発明において使用できる体細胞としては、例えば、これに限定されないが、卵丘細胞、上皮細胞、線維芽細胞、神経細胞、角質細胞、造血細胞、メラニン細胞、軟骨細胞、マクロファージ、単球細胞、筋肉細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、胚芽幹細胞、胚芽生殖細胞、胎児細胞、胎座細胞及び胚芽細胞などがある。より望ましくは、本発明において使用される体細胞としては胎児及び成体線維芽細胞、卵丘細胞である。最も望ましくは、犬の胎児及び成体から分離した線維芽細胞を利用する。この細胞の特徴は初期分離時多数の細胞を得ることができ、細胞培養も比較的簡単で、体外において培養及び操作が容易な長所を有している。
供与核細胞として提供されている前記体細胞は、外科用標本または生体検査用標本を製造する方法から収得され、前記標本から以下のような方法を使用して、最適化された条件で培養された単一細胞を収得することができる。
対象動物から組織の一部を採取して、細胞を分離した後基本組織培養用培地で培養した後、細胞周期同期化誘導物質を添加して再培養した後、完全に成長するとトリプシンを処理して回収した後、供与核細胞として使用できる。
一具体例を挙げて説明すると、まず、対象動物から組織の一部を無菌的に切開して、前記外科用標本または生体検査用標本を収得してこれを微細に細切して、トリプシンで処理した後に組織培養用培地で培養する。前記組織培養用培地としては当業界に公知されたのを使用でき、例えば、TCM−199、DMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)等がある。組織培養用培地で3〜4日培養後に培養皿(dish)に成長するのを確認して、培養した後、完全に成長するとトリプシン処理して、一部は後に使用のために凍結して液体窒素に保管し、残りは核移植に利用するために繰り返し培養を行う。繰り返し培養して、核移植に使用する細胞は新しい培養皿で培養した後、トリプシン処理して、細胞を単一細胞に製造した後核移植に使用する。
遺伝子導入に利用される体細胞は、最適条件で成長させた後に酵素処理(trypsin-EDTA)を介して単一細胞に作り、継代培養しながら少なくとも実験一日前に新鮮な培養液に交替して、実施4時間前に再び新鮮な培養液を供給する。生化学的媒介体により最適な細胞密度になる時まで細胞を培養して、遺伝子を導入させる。
第3段階:RFP遺伝子の体細胞導入及び培養
本発明の前記第2段階において準備した供与核細胞は、前記体細胞に特定遺伝子を挿入したり操作して、染色体を遺伝子移植法や遺伝子ターゲッティングを利用して、形質転換させたものであってもよい。このような遺伝子移植や遺伝子ターゲッティングは、当業界に公知された方法であるため、当業者ならば容易に実施することができる。遺伝子ターゲッティングはこれに限るものではないが、例えば、核移植後化学物質に露出、不活性化されたウイルス注入、電気刺激(electroporation)等の方法がある。
1.RFP遺伝子導入用ベクター製作及び感染
本発明の一具体例として、RFP(red fluorescent protein)遺伝子を導入することができる。この時、レトロウイルスベクター配列を含んでいるプラスミドpLHCRW(SEQ ID NO.:1)[5'LTR:1-589、psi sequence:659-1468、HygroR:1510-2544、CMVp:2838-3649、DsRed2:3686-4363、WPRE:4409-5000、3'LTR:5085-5678]を導入ベクターとして使用できる(図1)。
前記pLHCRWプラスミドは、商業的に市販されているpRevTRE(Clontech Mountain View、CA、USA)のTRE配列をCMVプロモーター、DsRed2遺伝子及びWPRE(Woodchuck hepatitis virus posttranscriptional regulatory element)配列を含有するフラグメントに代えて本発明に使用する。pLNCX及びpDsRed2-C1(Clontech Mountain View、CA、USA)から各々前記CMVプロモーター及びDsRed2遺伝子を、Woodchuck肝炎ウイルス2ゲノムDNA(GenBank Accession No.M11082)から前記WPRE配列を前記プラスミドに導入することができる。また、レトロウイルス生産細胞はKoo et al.の提示した工程により設計することができる(FASEB、20:2251-2260、2006)。
このように、前記RFP遺伝子を導入させる場合に使用されるベクターはCMVプロモーターを含有しているが、各目的に必要な遺伝子を含有するベクター(DNA構造体)が各目的遺伝子の発現に適合するプロモーターを含有できることは当業者に自明な事項である。また、相同組換え(homologous recombination)のために目的遺伝子と類似の構造体を含有できることも当業者に自明な事項である。
本発明の一具体例として、PT67細胞(Clontech Mountain View、CA、USA)を一時的にpLHCRWでトランスフェクションさせ、トランスフェクションされたPT67細胞から収得したウイルスをGP2-293細胞(Clontech Mountain View、CA、USA)に感染させる。PT67はレトロウイルスパッケージング細胞として、MoMLV(Moloney murine leukemia virus)のgag遺伝子、pol遺伝子及びGibbon ape leukemiaウイルス膜遺伝子を発現し、GP2-293細胞はMoMLVのgag遺伝子及びpol遺伝子を発現する。LHCRW-感染したGP2-293細胞を2週間ハイグロマイシン(150μg/mL)を利用して選別し、このようなHygR(hygromycin-resistant)細胞をpVSV-G(Clontech Mountain View、CA、USA)でトランスフェクションしてVSV-G蛋白質を発現させる。
トランスフェクション後48時間後にVSV-G蛋白質で包装されたウイルスを収得する。ウイルスを生産する細胞を含んだ全ての細胞は4.5g/Lグルコース(GibcoBRL、Grand Island、NY、USA)、牛胎児血清(10%)及びストレプトマイシン(100μ/mL)を含有しているDMEM培地で37℃及び5%CO条件で培養する。前記の感染及びトランスファクションなったGP2-293細胞から回収したウイルス含有培地は0.45μmポア(pore)大きさのフィルターを介してろ過した後。犬の線維芽細胞を感染させるため使用する。感染過程を経た線維芽細胞をハイグロマイシン(150μg/mL)で6日間選別する。
本発明は他の観点においてこのような目的遺伝子、例えば、RFP遺伝子を効率的に導入させられるベクターに関する。
2.RFP遺伝子が導入された供与核細胞の選別、増殖及び凍結保存
ウイルスベクターの感染によってRFP遺伝子が導入された細胞はハイグロマイシン(150μg/mL)が含まれていた培地に6日間培養してRFP遺伝子が発現する細胞だけを選抜及び増殖させた後、トリプシン酵素処理によって、単細胞にする。このような単細胞を顕微鏡相で紫外線フィルターを利用して観察して、赤色を帯びる細胞だけを選別して、核移植に利用する。
RFP遺伝子ベクターに利用された陽性マーカー(positive marker)のハイグロマイシン(hyglomycin)抵抗遺伝子はRFP遺伝子と共に細胞内に導入されて発現するとハイグロマイシン抵抗性蛋白質を生産する。従って、遺伝子が組換えられた細胞を抗生剤が含まれた細胞培養液に培養するとRFP遺伝子ベクターが導入された細胞は生存するようになり、その他の細胞は抗生剤の毒性によって死滅して、一定時間後培養容器には遺伝子が組換えられた細胞だけ増殖する。
抗生剤による選別過程が終了すると正常培養に転換して、細胞の迅速な増殖と培養時細胞死滅による不要な損失を減少させるために適切な成長因子と細胞死滅抑制剤などを添加する方法を適用する。増殖培養した細胞の効率的保存のために最適条件を確立して、段階毎に凍結を行う。
3.細胞周期同期化物質存在下で目的遺伝子が導入された供与核細胞の培養
本発明は複製犬の生産効率を向上させるために、核移植直前段階において目的遺伝子が導入された供与核細胞に細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する。
使用可能な細胞周期同期化誘導物質としては、Cdk(cyclin-dependent kinase)阻害剤でG0/G1期をブロッキングするロスコビチン(Roscovitine)、G0/G1期をブロッキングするシクロヘキシミド(Cycloheximide)、G0/G1期をブロッキングするジメチルスルホキシド(Dimethyl Sulfoxide、DMSO)、Cdk(cyclin-dependent kinase)阻害剤でG1/S期をブロッキングするブチロラクトンI(Butyrolactone I)、DNA重合酵素A、Dの阻害剤でS初期をブロッキングするアフィディコリン(Aphidicolin)、類似分裂中期においてM期をブロッキングするデメコルチン(Demecolcine)、DNA複製阻害剤としてS期をブロッキングするミモシン(Mimosine)、微笑管阻害剤としてG2/M期をブロッキングするコルヒチン(colchicine)、及びDNAトポイソメラーゼとしてヘキスト33342(Hoechst 33342)等があり、各々の物質に対する化学構造式は前に説明したとおりである。望ましくは、ロスコビチン、シクロヘキシミド、ジメチルスルホキシドを使用し、より望ましくはロスコビチンを使用する。
核移植を行う直前に、前記細胞にロスコビチンを添加して追加培養した後、トリプシン処理して、細胞を回収して、体細胞核移植を行う。この時、添加するロスコビチンの濃度は望ましくは5〜30μm、より望ましくは10〜20μmであり、培養時間は望ましくは18〜72時間、より望ましくは24〜48時間培養する。
一具体例として、新しい培養皿で培養した後、細胞の濃度が約60%程度に達した時、ロスコビチン15μmを18〜24時間処理した後、トリプシン処理して、細胞を単一細胞に製造した後核移植に使用する。
第4段階:体細胞の核移植を介した核移植卵の生産
本発明は前記前段階において形質転換された供与核細胞の形質をそのまま有する動物を生産するため体細胞核移植(somatic cell nuclear transfer、SCNT)を介した複製技術を用いる。即ち、核移植卵を生産する。
1.供与核細胞の微細注入及び融合
第1段階において準備した脱核卵子に形質転換された供与核細胞の微細注入は移植用ピペットを使用して、供与核細胞を脱核卵子の細胞質と透明帯との間に注入することによって行う。
前記において供与核細胞の微細注入が完了した脱核卵子は、細胞操作器を利用して、電気的に供与核細胞と融合させる。電気的融合で電流は交流または直流である。特に、電気的融合で電流は交流または直流であり、望ましくは電圧が2.0〜6.0kV/cm条件で行い、より望ましくは直流電圧が3.0〜5.0kV/cm条件で10〜30μsの間1〜3回行う。最も望ましくは、電圧3.5〜5.0kV/cm条件で15μsの間2回行う。
前記電気的融合時の電圧範囲は、今まで知らされた他の種における一般的な電気的融合時の電圧範囲より非常に高い特徴がある。このような範囲は電気融合の最適化された条件として、より高い複製効率で複製犬を生産可能にする。
前記供与核細胞と卵子の電気的刺激による融合は、多様な融合用培地、例えば、Zimmerman、ソルビトール(sorbitol)またはマンニトールなどの内で行える。望ましくはマンニトール、MgSO、ヘペス、BSAが混合された培地が使用できる。
脱核された卵子に形質転換された体細胞核移植を行って、電気融合を行った後、卵子の核はリモデリング過程を経るようになるが、この時リモデリングがスムーズ起きた証拠として、電気融合後約1時間過ぎると融合卵で早熟染色体凝縮(premature chromosome condensation)現象が起きるようになる。そして、前記早熟染色体凝縮過程を経た融合卵がリモデリングと活性化後、リプログラミングまでよく起きるようになると知られている。
本発明のロスコビチンなどの細胞周期同期化誘導物質を処理した供与核細胞を移植した場合には、そうではない場合と比べて、より高い割合で早熟染色体凝縮(premature chromosome condensation、PCC)が起き、融合卵の活性化後にも継続的な核の膨潤と再凝縮が起きるようになる。特に、PCC(premature chromosome condensation)、NE(nuclear enlargement)、NS(nuclear swelling)は核が時間が経つに従って正常に発達する時、経ることになる現象(核リモデリング)であり、時間の流れに伴ってPCC→NE→NSの順に過程を経るようになるが、ロスコビチンなどの細胞周期同期化誘導物質を処理した供与核細胞を移植した複製受精卵でPCCが有意により高い割合で起きるなど前記核リモデリングがより一層活性化して現れることを特徴とする。
2.融合した核移植卵の活性化
融合した核移植卵の活性化は成熟過程において一時的に停止した細胞周期を再稼動させる段階である。これのためには細胞周期停止要素であるMPF、MAPキナーザなどの細胞信号伝達物質の活性を低下させなければならない。
一般に核移植卵を活性化する方法は電気的方法及び化学的方法がある。本発明では核移植卵の活性化のための方法として化学的方法を使用するのが望ましい。
前記化学的方法は期的活性化方法と比べて、本発明による核移植卵の活性化をより多く促進することができる。前記において化学的方法としてはエタノール、イノシトールトリホスフェート、2価イオン(例えばCa2+またはSr2+)、微笑管抑制剤(microtubule inhibitors、例えば、サイトカラシンB)、2価イオンイオノフォア(ionophore)(例えば、Ca2+イオノフォアイノマイシン)、蛋白質キナーゼ抑制剤(例えば、6−ジメチルアミノプリン)、蛋白質合成抑制剤(例えば、サイクルロヘキシミド)、ホルボール12−ミリステート13−アセテート(phorbol 12-myristate 13-acetate)のような物質を処理する方法がある。
望ましくは、本発明において核移植卵の活性化のための化学的方法としては、カルシウムイオノフォアと6−ジメチルアミノプリンを核移植卵に同時に処理するか段階的に処理する方法を使用する。より望ましくは、カルシウムイオノフォア5〜10μmを37〜39℃で3〜6分間処理した後6−ジメチルアミノプリン1.5mM〜2.5mMを37〜39℃で4〜5時間処理する。
本発明はさらに他の観点において前記方法によって製造された犬の形質転換された核移植卵に関する。
第5段階:核移植卵の代理母移植及び産子生産
さらには、本発明による犬の形質転換された核移植卵は、代理母に移植されて、産子を出生させることによって複製犬を生産するため使用する。犬の場合は体外培養しないで活性化後直ちに移植するが、前記移植は当業界に公知された方法を使用して行うことができ、望ましくはカテーテルを使用して複製胚芽を移植する。
核移植卵を移植して、正常に胎児に発生させられる代理母を選抜する。経産犬の中発情期を把握して、移植適正な時期を選定する。一般に、適当な移植時期は発情兆候を見せ始めてから略48〜72時間後であるため、核移植卵の代理母移植はこれから計算して、核移植卵の体外発育段階と時期を同期して決める。代理母の望ましい発情周期評価はプロゲストロン濃度を基準にした。
核移植卵の代理母移植は開腹手術によって、代理母の卵管に移植を行う。前記代理母移植において前記核移植卵は1細胞期、即ち、直ちに作られた複製卵か、2細胞期または4細胞期のものが望ましい。最も望ましくは1細胞期である。これのために、前記核移植卵の代理母移植は活性化後4時間以内に行うのが望ましい。また、前記核移植卵は代理母が準備される前までミネラルオイルで覆われたmSOF 25μL微細油滴(microdrop)で培養することができる。代理母は卵子を提供した犬と発情周期が同一、または1日以内に遅れたものを選択する。
核移植卵の移植後4週目に超音波検査を行って、妊娠の有無を確認する。その後にも2週間間隔で超音波検査を介して、妊娠持続の有無及び胎児の発育状態などを確認する。
胎児の出産は分娩間隔が30分以上過ぎたにも係わらず産子が生まれなければ分娩を助けなければならず、分娩予定日が過ぎた場合はホルモン製剤注射または帝王切開のような手術方法を介して、産子を生産する。
本発明の方法により製造された複製犬は供与核細胞または供与者と表現型が似ていて完全に同じ遺伝的特性を有し、RFPを発現させる。本発明の一実施例では本発明の方法により生産された複製犬の遺伝的特性をマイクロサテライト分析方法を利用して分析した(実験例2参照)。その結果、本発明による複製犬は供与核細胞または供与者と完全に同じ遺伝的特性を有することを確認することができた。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。これらの実施例はひたすら本発明を例示するものであって、本発明の範囲がこれらの実施例によって制限されると解釈されないのは当業者には自明であろう。
特に、本発明では目的遺伝子としてRFP遺伝子だけを使用したが、この他当業者の必要により他の目的遺伝子を使用できて、前記遺伝子の発現に適していたプロモーターを任意に選択して使用できることは当業者には自明であろう。
[実施例1]犬から受核卵子の回収
卵子供与者として、実験には1〜5年齢の雑種メス犬を使用した。前記卵子供与者として使用した犬はソウル大学の飼育管理研究所の基準に従って飼育した。自然に発情期が始まった犬を対象に膣細胞塗抹検査(vaginal smear)と血清プロゲストロンの濃度を毎日測定して、排卵日を決めて、排卵日から48〜72時間後に手術を行って、卵子を回収した。
血中プロゲストロンの濃度は血液3〜5mLを毎日採取して遠心分離して、血漿を収得した後、DSL-3900 ACTIVEプロゲストロンコーティングされたチューブ放射線免疫分析キット(Diagnostic Systems Laboratories、Inc.、USA)を私用して分析した。プロゲストロン濃度が4.0〜7.5ng/mLになると排卵日と見なした(Hase et al.、J. Vet. Med. Sci.、62:243-248、2000)。
膣細胞塗抹検査は発情期の初期症候が現れた日から毎日標本を収得することによって行った。膣細胞標本は綿棒を外陰部に挿入することによって収集し、これをスライドグラス上に塗抹した。次に、ディフ・クイック(Diff-Quik)染色液(International chemical co.、Japan)で染色した後、顕微鏡で検鏡して、表皮細胞が上皮細胞インデックス(cornified index、Evans J.M. et al.、Vet. Rec、7:598-599、1970)の80%以上の場合を排卵時期と見なした。
本発明者等は前記方法により排卵時期を確認した後、開腹術を介して、卵子供与者の犬から次のような方法で回収した。
先ず、卵子供与者のメス犬にケタミンHCl(ketamine HCl)6mg/kgとキシラジン(xylazine)1mg/kgを投与して前麻酔させ、イソフルラン(isoflurane)を吸入させることによって麻酔状態を維持した。
前記麻酔した犬の生殖裂口(bursal slit)を通して、卵管の蕊状の末端に寄りついて、前部が丸く処理されたニードルを挿管した。挿入されたニードルを手術用縫合糸で固定した。この時3cmのプラスチックチューブ(直径2mm)及び止血鉗子(hemostatic forceps)を利用したクィック−リリース装置(quick-release device)を使用した。次に、卵管の導管を見えやすくするため、指で卵管と周囲の子宮−卵管接合部の下の部分に圧力を加えて静脈内カテーテル(24ゲージ)を挿入した後、前記カテーテルを通して10%(v/v)FBS、2mM NaHCO、5mg/mL BSA(Invitrogen、Carlsbad、CA)が添加されたHEPESバッファー組織培養培地(表2のTCM−199(卵子回収用培地))を管流させて、卵子が流れ出るようにした。
[実施例2]受核卵子の脱核
前記収得した卵子を表1の卵子回収用培地に入れて、Hyaluronidase(Sigma、USA)を反復的にピペッティングハムロソ卵丘細胞を取り除いた。次に、卵丘細胞が取り除かれた卵子を5μg/mLヘキスト(Hoechst 33342)で5分間染色して蛍光倒立顕微鏡を利用して×200の倍率で観察して、第1極体が確認された卵子だけを選別した。
選別された卵子を5μg/mLサイトカラシンBが添加された前記培地(表1)に入れて微細操作装置(micromanipulator、Narishige、Tokyo、Japan)を利用して、脱核を行った。即ち、ホールディングマイクロピペット(直径約150μm)で受核卵子を固定した後、第1極体と卵子核、一部細胞質(5%以下)を吸入ピペット(直径約20μm)を利用して取り除いた。前記過程を経て脱核された卵子は、10%(v/v)FBSが添加されたTCM−199培地(表2)に入れて保管した。
[実施例3]核供与細胞の準備
供与核細胞では犬から収得した成体線維芽細胞を使用した。このために先ず犬の耳皮膚組織を分離した。前記耳皮膚組織断片をDPBS(Dulbecco's Phosphate Buffered Saline)で3回洗浄して手術用メスで細かく刻んだ。前記刻まれた皮膚組織を1mM EDTAが含まれたDMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)培地(DMEM Life Technologies、Rockville、MD)に入れて300×gで2分間遠心分離した後、60mmプラスチック培養用皿(Becton Dickinson、Lincoln Park、NJ)で培養した。
次に、前記細胞を10%(v/v)FBS、1mMグルタミン、25mM NaHCO及び1%(v/v)最小必須培地(MEM)非必須アミノ酸溶液(Invitrogen、CA)が添加されたDMEM培地で39℃、5%CO及び95%空気で加湿された条件で3〜4日間培養した。
細胞がコンフルエンシー(confluency)になる時まで培養した後、体細胞が付着しない細胞は取り除き、付着した残りの細胞は0.1%トリプシン及び0.02%EDTAが含まれた培地内で1分間トリプシン処理して追加継代のために3個の新しい培養皿に移して、4〜6日間隔で継代培養した。次に、80%(v/v)DMEM、10%(v/v)DMSO及び10%(v/v)FBSで形成された凍結培地に入れて−196℃の液体窒素に保管した。
体細胞核移植を行う前に、細胞を解凍して、15μmのロスコビチンが添加された培養培地(即ち、DMEM+10%FBS+15μmロスコビチン)で24時間培養した。その後、体細胞核移植時約2分間トリプシン処理して、単一層から細胞を回収した。
[実施例4]RFP遺伝子導入及びRFP遺伝子が導入された供与核細胞の選別
(1)遺伝子導入用ベクター製作
RFP遺伝子が含まれたpLHCRWプラスミドは次の通り準備された。
商業的に市販されているpRevTRE(Clontech Mountain View、CA、USA)のTRE配列を取り除いた後、その位置にCMV promoter(米国のClontechdptj、購入したpLNCXから分離)とDsRed2遺伝子(米国のClontechdptj、購入したpDsRed2-C1から分離)、そしてWPRE(Woodchuck hepatitis virus posttranscriptional regulatory element)配列(Woodchuck肝炎ウイルス2ゲノムDNAからcloning)を含有するフラグメントを順に挿入して、最終pLHCRWプラスミドを構築した。
(2)RFP遺伝子導入
PT67細胞(Clontech Mountain View、CA、USA)を一時的にpLHCRWでトランスフェクションさせ、トランスフェクションされたPT67細胞から収得したウイルスをGP2-293細胞(Clontech Mountain View、CA、USA)に感染させた。LHCRW-感染したGP2-293細胞を2週間ハイグロマイシン(150μg/mL)を利用して選別して、このようなHygR(hygromycin-resistant)細胞をpVSV-G(Clontech Mountain View、CA、USA)にトランスフェクションしてVSV-G蛋白質を発現させた。
トランスフェクション後48時間後にVSV-G蛋白質で包装されたウイルスを収得した。ウイルスを生産する細胞を含んだ全ての細胞は4.5g/Lグルコース(GibcoBRL、Grand Island、NY、USA)、牛胎児血清(10%)及びストレプトマイシン(100μ/mL)を含有しているDMEM培地で37℃及び5%CO条件で培養する。前記感染及びトランスファクションされたGP2-293細胞から回収したウイルス含有培地は0.45μmフォア(pore)大きさのフィルターを介してろ過した後、犬の線維芽細胞を感染させるため使用した。感染過程を経た線維芽細胞はハイグロマイシン(150μg/mL)で6日間選別した。
(3)RFP遺伝子が導入された供与核細胞の選別及び増殖
レトロウイルスベクターを利用してRFP遺伝子を雌犬(BF3)及び雄犬(BF4)胎児線維芽細胞の供与細胞に導入し、安定した移入細胞(transfectant)(BF3/RFP及びBF4/RFP)をhygromycin selectionで分離しようとした。抗生剤を利用した細胞選別のために遺伝子導入後2〜3日間隔で6日間ハイグルロマイシンを150μg/mL容量で適用して選別を行った(図2のb)。
選別後細胞らは一つのコローニ(colony)に成長するようになり、これをトリプシンで処理して、96−ウェル(96-well)の培養容器に移して培養した後、これらが増殖すると以後24−ウェルに移して培養し、さらに12−ウェルと6−ウェルまで増殖培養を行った。トリプシン処理で分離した単細胞中顕微鏡下で紫外線フィルターを利用してRFP蛋白質が発現する細胞だけを選択して、核移植に適用した。
RFP遺伝子導入と抗生剤選別済みで増殖培養された細胞を15%牛胎児血清と10%細胞培養培地を利用して、細胞を浮遊させた後4℃で2時間、−70℃で12時間以上静置させた後−150℃で凍結保管した。
体細胞核移植を行う前に、細胞を解凍して、15μmのロスコビチンが添加された培養培地(即ち、DMEM+10%FBS+15μmロスコビチン)で24時間培養した。その後、体細胞核移植時約2分間トリプシン処理して、単一層から細胞を回収した。
[実験例1]ロスコビチン処理群と対照群の比較
ロスコビチンを処理しない対照群とロスコビチンを24時間処理した処理区間に、脱核された卵子に微細注入方法を利用して、犬の体細胞移植を行った後、核の形成及び変化において差を調べた。
その結果、ロスコビチン処理区が対照群に比べて、より高い割合で早熟染色体凝縮(premature chromosome condensation、PCC)が起き、融合卵の活性化後にも継続的な核の膨潤と再凝縮が対照群と異なるように差を示しながら起きるのを確認することができた。前記結果は犬卵子の微細注入法を利用した核置換以後にも犬の再構築された複製受精卵が正常にリモデリング(remodeling)できることを示しており、対照群に比べて、処理群がより優秀に発達することを示している。実際このような核リモデリングによる核の多様な形態学的様子を表3に示した。
下記表3はロスコビチンを処理した処理群と対照群との間の脱核された卵子に体細胞を移植した後再構築された卵子の核リモデリングを観察した結果である。PCC、NE、NSは核が時間が経つと共に、正常に発達するため経るようになる現象であり、時間の流れに伴ってPCC→NE→NSの順に過程を経るようになるが、電気融合後1時間目に、対照群に比べて、処理群においてPCCが有意により高い割合で起きていることを確認した。また、融合卵の活性化後4時間目に、核の膨潤(NS)が処理群においてより多く発生することが確認された。
次に、本発明の方法によりロスコビチンを処理した供与核細胞とそれに対する対照群でロスコビチンを処理しないまま培養した供与核細胞を試用して、体細胞核移植を行った後、各グループの妊娠の割合を調べた。
その結果、対照群においては体細胞核移植した478個の胚芽を267頭の代理母に移植し、その中4頭が妊娠に至った(15.3%、妊娠代理母数/総代理母数)。ロスコビチン処理群においては体細胞核移植後556個の胚芽を29頭の代理母に移植し、その中11頭が妊娠に成功した(37.9%、妊娠代理母数/総代理母数)。
これらの結果から、ロスコビチン処理後体細胞移植した場合に妊娠の割合が非常に有意に向上したことを確認することができた。
[実施例5]体細胞核移植
(1)脱核卵子に供与核細胞の微細注入及び融合
前記実施例2で製造した脱核卵子に、前記実施例4で製造したRFP遺伝子が導入された供与核細胞を微細注入した。RFP遺伝子が導入された供与核細胞は脱核卵子の周卵腔(perivitelline)空間に次のような方法で微細注入した。微細注入時静置された脱核卵子を100/mLフィトヘマグルチニン(phytohemagglutinin)が含まれていた表1の培地に処理して、脱核卵子の切開窓を固定用ピペットで固定した後、移植用ピペットを切開窓で挿入して、実施例3で単一細胞に分離された線維芽細胞を脱核卵子の細胞質と透明帯との間に注入した。
次に、前記RFP遺伝子が導入された供与核細胞-卵子結合体(couplets)を融合培地(0.26Mマンニトール、0.1mM MgSO、0.5mMヘペス及び0.05%BSA)に入れて微細操作装置(Nikon-Narishige、Japan)に付着している平行した2個の電極の間に置いて電気−細胞融合装置(Electro-Cell Fusion apparatus)(NEPA GENE Co.、Chiba、Japan)で、電圧4kV/cm条件で15μsecの間2回電気的刺激を与えた。
前記において電極の間の距離は約180μsec(卵子の直径)程度であった。電気融合装置の電圧を72Vに調節して、15μsecで2パルスを印加し、電気刺激1時間後に供与核細胞と卵子細胞質体の融合を立体顕微鏡(stereomicroscope)で観察した。
電気刺激1時間後に供与核細胞と卵子細胞質体の融合を立体顕微鏡(stereomicroscope)で観察した。融合した受精卵を選別し、これを10%(v/v)FBSが添加されたTCM−199(表2)で1.5〜4時間培養した。
(2)活性化
前記細胞融合過程済みの形質転換核移植卵は10μmイオノフォア(Sigma)が含まれている変形された合成卵管液(modified synthetic oviductal fluid、mSOF)(表5)に入れて39℃で4分間培養して、核移植卵の活性化を誘導した。次に、前記核移植卵を洗浄して1.9mM 6−ジメチルアミノプリンが添加されたmSOFで4時間追加培養した。前記核移植卵は代理母に移植する前までミネラルオイルで覆われたmSOF 25μL微細油滴(microdrop)で培養した。
[実験例2]体細胞核移植した胚のIn vitro発生及びRFP発現確認
形質転換SCNT群(SCNT-BF3/REF)、非形質転換SCNT群(SCNT-BF3)及び単位発生(parthenogenetic)群毎にin vitro胚発生率を比較して調べた(表6)。
SCNT胚の全体胚発生率は単位発生群より顕著に低かったが、形質転換群及び非形質転換群は各々2cell(53.4±0.07 vs. 58.7±0.05%)、4cell(30.2±0.04 vs. 29.9±0.04%)、8cell(17.9±0.04 vs. 17.4±0.06%)、及び16〜32cell(6.2±0.02 vs. 6.1±0.07%)stagesで類似の発生率を示した。赤い蛍光が2、4、8〜16cellでモザイク現象なしに現れた(図2のc)のに対して、単位発生群では蛍光が現れなかった。
[実施例6]代理母移植及び複製犬の生産
前記実施例5の核移植卵を発情同期化された代理母の卵管に外科的手術方法を使用して移植した。移植は前記で核移植卵を活性化した後4時間以内に行った。代理母では病気に移患されなく、正常な発情周期が繰り返され、子宮状態が正常なメス犬を使った。全体344個の胚(287 BF3/RFP及び57 BF4/RFP)を、代理母20頭の卵管に移植した。その中16頭にはBF3/RFP胚を、4頭にはBF4/RFP胚を移植した。
このために、先ず代理母にケタミンHCl(ketamine HCl)6mg/kgとキシラジン(xylazine)1mg/kgを投与して、前麻酔し、2%イソフルラン(isoflurane)を利用して、吸入麻酔状態を維持した。麻酔した犬の手術部位を無菌処理して卵管を露出させるために一般的な開腹手術法により背腹側を切開した。手で腹腔内を蝕診して、卵巣と卵管及び子宮を切開窓に牽引した。牽引された卵巣の卵巣間膜を注意して扱って、卵管の開口部を認知して1.0mLツベルクリン(tuberculin)注射器(Latex free、Becton Dickinson & CO. Franklin lakes、NJ 07417)が装着された3.5Fトムキャットカテーテル(Tom cat catheter、Sherwood、St. Louis、MO)を卵管内に入れてカテーテル前方に十分な空間を確保して核移植卵を注入した。核移植卵の注入の有無は顕微鏡を検鏡した。腹部の縫合は吸水性縫合糸を利用し、以後皮膚縫合を行った。手術後感染を防ぐため、広範囲抗生剤を3日以上血中維持されるように投与した。
妊娠の有無は代理母に核移植卵を移植した後23日目に7.0MHZリニア−アレイプロブ(linear-array probe)が装着されたSONOACE 9900超音波スキャナー(Medison Co. LTD、Korea)を利用して検査した。即ち、移植後23日目に超音波によって、各代理母から一個の胎児嚢(embyonic sac)が検出され、胎児死亡や流産は検出されなかった。代理母中7頭が移植後約25日後に超音波検査で妊娠が示された(5頭:BF3/RFP及び2頭:BF4/RFP)(表7)。約60日後に帝王切開または自然分娩により、雌4頭(R1−R3及びR5で明明)及び雄2頭(R6及びR7で明明)の形質転換された複製犬が生まれた。
[実験例3]本発明の方法により生産された複製犬の特性確認
核移植による子犬の特性を以下表8にまとめた。形質転換された複製子犬は遺伝学的に各々供与細胞と同一であった。
また、形質転換された子犬のmtDNAは全部供与犬の卵子から由来することを示した(データは示さない)。
[実験例4]本発明の方法により生産された複製犬のRFP遺伝子発現In vivo確認
実施例6で生産された各々の形質転換産子は肉眼的方法及び分子生物学的方法で遺伝子分析を行った。RFP発現複製犬は外見観察及び組織を利用したサザンブロット及び顕微鏡の紫外線フィルターを利用してRFP発現及び遺伝子導入を分析した。
(1)サザンブロット及びRT−PCR分析
分子生物学的検査で、先ずサザンブロットで産子のGenomic DNAを分析した。サザンブロット分析でRFP遺伝子プロブの合成のためのプリマーとして、pDsRed2-C1(Clontech、Mountain View、CA、USA)ヌクレオチド配列606-623位置及び1270-1287位置に該当する5´- CGCCACCATGGCCTCCTC-3´(SEQ ID NO.:2)及び5´-CAGGAACAGGTGGTGGCG-3´(SEQ ID NO.:3)を使用した。前記プロブ(3905 bp)をthe PCR DIG Probe Synthesis kit(Roche、Mannheim、Germany)を利用して合成して、アガロスゲル電気泳動によって分離精製して、混成化前にdigoxigeninで標識した。
その結果、陽電荷を帯びるナイロン膜(positively-charged nylon membrane)上で、標識されたDNAがDIG luminescent detection kit(Roche、Mannheim、Germany)により現れることを確認した(図3)。
前記と同様に、RFP遺伝子の転写レベルにおける確認のために複製犬に対しRT−PCRを行った。全RNAをDNase Iで処理し、the first-strand cDNA synthesis kit(Amersham Pharmacia Biotech、Oakville、ON、Canada)を利用して、前記RNAを逆転写させた。RT−PCRを行うに当たり、正方向プリマーRFP−F:5´-CGTGAAGCTGAAGGTGA-3´(SEQ ID NO.:4)及び逆方向プリマーRFP−R:5´- CTCGTACTGCTCCACGA-3´(SEQ ID NO.:5)を使用してRFP cDNAの増幅後産物(517 bp)を収得した。そして、β-actin内部転写調節のために、ベータアクチン−F正方向プリマー:5´-TGCCTTGAAGTTGGAAAACG-3´(SEQ ID NO.:6)及び逆方向プリマー:5´-CTGGGGCCTAATGTTCTCACA-3´(SEQ ID NO.:7)を使用して、ベータアクチン転写物(153 bp)を収得した。
RT−PCR結果を図4に示した。即ち、RFP遺伝子の転写レベルにおける発現を確認した。
(2)赤い蛍光発色確認
Texas red filter setを備えたLeica inverted microscopeと特定DsRed filter setを備えたLeica upright stereomicroscopeを利用して赤い蛍光の発色を検出した。前記赤い蛍光発色は540±0nmにおける放出として現れ、600±5nmの最大透過率の波長でemission filterによって検出される。
GFsP-5 head light source(Biochemical Laboratory Services、Budapest、Hungary)を利用してDsRedを発現する産子を確認した。
その結果、図5に示した通り形質転換された複製犬から赤い蛍光が現れるのを簡単に確認できたが、対照群の非形質転換された犬では全く赤い蛍光が現れないことが分かった(図5のb及びc)。
また、活性フィルター(excitation filter)(HQ 540/40、Chroma Technology Corp.、Rockingham、VT、USA)を備えた70W外科用ライト(surgery light)で形質転換された複製犬の皮膚及び足指の爪に光を与えた時、カメラレンズに隣接するように付いている放射フィルター(emission filter)(HQ 600/50、Chroma Technology Corp.、Rockingham、VT、USA)を備えたSAMSUNGデジタルカメラ(GX10、Republic of Korea)を利用して赤い蛍光の発光(Red fluorescence emission)が現れることを確認した(図5のb'及びc')。
また、図6に示した通り、RFP遺伝子で形質転換された複製犬は、脳、心臓、肝、腎臓、定所、肺、筋肉、小腸、胸腺、脾臓、皮膚、胃など各組織でRFP遺伝子を100%発現していることが分かる。一方、RFP遺伝子を導入しない対照区複製犬の場合は全く蛍光物質が検出されなかった。
一方、形質転換された産子から線維芽細胞を収得した後、RFP specific filter(EX 510-560nm、BA 590nm)を備えている倒立顕微鏡を利用してRFP発現を観察して、FACS(fluorescence activated cell sorter)で確認しようとした。これのために、先ず、線維芽細胞をPBSで洗浄して付着した細胞をトリプシンで脱着させた後、4℃で10分間、70%エタノールで固定させた。FACS Caliber(Becton-Dickinson、NY、USA)を利用して分析した。その結果、同様に形質転換された複製犬の線維芽細胞におけるRFP発現を確認した(データは示さない)。
(3)FISH(Fluorescence in situ hybridization)分析
さらに、Fluorescence in situ hybridization(FISH)分析でRFP遺伝子の挿入を確認した。
FISH分析のために、RFP特異プロブをBiotin nick translation mix kit(Roche、Mannheim、Germany)を利用してbiotinで標識して、標識されたプロブ100ngをSalmon sperm DNA及びHyb混合物[50% formamide、10% dextran sulfate(Sigma)、2x SSC]と混ぜた後75℃で5分間変成させ(denatured)、変成された染色体を37℃で一晩中インキュベーションさせた。その後、2x SSCで45℃及び30分間50%のポルマミド(formamide)で洗浄して、2x SSCで5分間追加洗浄した後、4x SSC/0.1% Tween 20で濯いだ。そして、fluorescein avidin DCS(Vector Laboratories Inc.、Burlingame、USA)処理後、カバースリップして、37℃で20分間インキュベーションした後、4x SSCで洗浄した。immunopure biotinylated goat anti-avidine(Pierce、Rockford、USA)処理して、37℃で20分間再インキュベーションした後、洗浄しfluorescein avidin DCS処理を行った。続いて、スライドを洗浄して4', 6-diamidino-2-phenylindole(Vector Laboratories Inc.)で染色した。FISHイメージはLeica DMRXA2(Leica Microsystems、Wetzlar、Germany)で観察し、CoolSNAP cf digital camera(Roper Scientific photometrics、Tucson、USA)でキャプチャーして、Leica CW4000(Leica Microsystems、Wetzlar、Germany)で分析した。
その結果、図7に示した通り、類似分裂中期染色体においてRFP遺伝子の挿入が一ヶ所(図7のa)、または二ケ所(図7のb)で起きていることを確認でき、二ケ所で挿入が起きた場合は他の染色体上において成し遂げられていた。
前記実験等の結果をまとめて見ると、本発明の方法により、目的する遺伝子に形質転換させた複製犬を生産する可能性があることを意味する。
産業上利用の可能性
本発明は、体細胞で目的遺伝子を導入した後、前記体細胞を核移植複製技術を接木して、目的遺伝子が発現する犬を提供することによって、人間及び動物疾患モデルの生産可能性及び初級性免疫拒否反応なしに人体に移植可能な臓器や治療用細胞を供給する動物を生産できる可能性がある。

Claims (9)

  1. 次のステップを含む、目的遺伝子が導入された形質転換複製犬の生産方法:
    (a)犬から採取した体細胞株から供与核細胞を製造して、目的遺伝子を含有するDNA構造体を導入して発現させるステップ、
    (b)前記目的遺伝子が導入された供与核細胞に、ロスコビチン(Roscovitine)、シクロヘキシミド(Cycloheximide)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ブチロラクトンI(Butyrolactone I)、アフィディコリン(Aphidicolin)、デメコルチン(Demecolcine)、ミモシン(Mimosine)、コルヒチン(colchicine)及びヘキスト33342(Hoechst 33342)で構成された群から選択される細胞周期同期化誘導物質を添加して培養するステップ、
    (c)前記培養された供与核細胞を脱核された犬受核卵に移植して、形質転換された核移植卵を製造した後、活性化させるステップ、及び
    (d)前記活性化した核移植卵を代理母に移植して産子を生産するステップ。
  2. 前記(a)ステップの体細胞は犬の卵丘細胞、上皮細胞、線維芽細胞、神経細胞、角質細胞、造血細胞、メラニン細胞、軟骨細胞、マクロファージ、単球細胞、筋肉細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、胚芽幹細胞、胚芽生殖細胞、胎児細胞、胎座細胞及び胚芽細胞からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記体細胞は線維芽細胞または卵丘細胞であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記(a)ステップの目的遺伝子を含有するDNA構造体は、前記目的遺伝子の発現に適切なプロモーターをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記(b)ステップの前記細胞周期同期化誘導物質はロスコビチンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記(b)ステップの前記細胞周期同期化誘導物質の濃度が5μM乃至30μMであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 請求項1の方法によって生産された目的遺伝子が導入されている形質転換複製犬。
  8. 次のステップを含む、目的遺伝子が導入されている、形質転換複製犬の生産用核移植卵の製造方法:
    (a)犬から採取した体細胞株から供与核細胞を製造して、目的遺伝子を含有するDNA構造体を導入して発現させるステップ、
    (b)前記目的遺伝子が導入された供与核細胞に、ロスコビチン(Roscovitine)、シクロヘキシミド(Cycloheximide)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ブチロラクトンI(Butyrolactone I)、アフィディコリン(Aphidicolin)、デメコルチン(Demecolcine)、ミモシン(Mimosine)、コルヒチン(colchicine)及びヘキスト33342(Hoechst 33342)で構成された群から選択される細胞周期同期化誘導物質を添加して培養するステップ、及び
    (c)前記培養された供与核細胞を脱核された犬受核卵に移植して融合させるステップ。
  9. 請求項8に記載の方法により製造された形質転換複製犬の生産用核移植卵。
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