JP2010517563A - イヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させる方法 - Google Patents

イヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、イヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させる方法をに関する。より詳しくは、犬の卵子から核を除去して脱核卵子を製造し、核供与細胞を前記脱核卵子に融合させることにより核移植卵を製造してこれを代理母の卵管に移植するに当たって、前記核供与細胞の培養時に特定の細胞周期同期化誘導物質を添加することにより複製犬の生産効率を向上させる方法に関する。本発明による方法は、イヌ科動物を高効率にて複製することにより、優良品種の繁殖、異種移植、疾患モデル動物など獣医学、人類学及び医学研究分野の発達に寄与することができる。

Description

本発明はイヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させる方法に係り、さらに詳しくは、犬の卵子から核を除去して脱核卵子を製造し、核供与細胞を前記脱核卵子に融合させることにより核移植卵を製造してこれを代理母の卵管に移植するイヌ科動物の複製方法において、前記核供与細胞の製造時にロスコビチンなどの特定の細胞周期同期化誘導物質を添加して培養することにより複製されたイヌ科動物の生産効率を向上させる方法に関する。
最近の生命工学または遺伝子操作技術の発達には目を見張るものがあり、これに伴い、有用な作物を所望の形質と組み合わせた様々な組換え生命体の様々な生産成功ケースが発表されてきており、最近には、例えば、羊などの複製動物の生産に成功したケースが次から次へと報告されている。複製動物の生産は、現実的に生命工学分野においても実に高度に蓄積された技術的な裏付けが前提となって始めて可能となるため、この点で、前記複製動物の生産は当該技術レベルの尺度となるものである。
中でも、体細胞核移植技術は、生殖過程において一般的に行われる減数分裂及び半数染色体保有生殖細胞を経由せずとも子孫を誕生させることができる技術であり、成体が持つ倍数体保有体細胞を核の除去された卵子に移植して受精卵を生産し、前記受精卵を生体内に移植して新たな個体を発生させる方法である。
一般的に、体細胞核移植技術において、体細胞供与核を移植すべき受核卵子は人為的に試験管内(in vitro)において培養して2次減数分裂の中期まで到達するように成熟させて使用する。その後、体細胞核移植による染色体異常発生を防止するために、体細胞を移植する前に前記成熟卵子の核を除去し、前記脱核卵子の囲卵腔または細胞質内に体細胞を注入する。次いで、前記脱核卵子と囲卵腔または細胞質に注入された体細胞を電気的刺激を通じて物理的に融合させ、電気刺激または化学物質により活性化させた後、代理母に移植して産子を誕生させる。
このような体細胞核移植技術は、優良動物の繁殖、稀貴又は滅種危機動物の保存、特定栄養物質の生産、治療用生体物質の生産、臓器移植用動物の生産、疾病疾患動物の生産、細胞遺伝子治療など医学的に価値を持つ臓器移植代替用動物の生産などの分野において広く汎用できる。
体細胞核移植を用いた哺乳動物の複製技術は、英国ロスリン研究所のウィルマット博士により6歳齢の雌羊から採取した乳腺細胞を核の除去された卵子に移植して核移植卵を生産した後、生体内移植を通じて体細胞複製動物であるドリーを誕生させることにより最初に成功した。以降、牛、マウス、山羊、豚及びウサギなどにおいて体細胞核移植方法による複製された産子生産が報告された(国際公開9937143A2号パンフレット、欧州特許出願公開930009A1号明細書、国際公開9934669A1号パンフレット、国際公開9901164A1号パンフレット及び米国特許第5,945,577号明細書)。一方、牛、豚などの産業動物の複製と併せて、犬または他の愛玩動物の複製は大勢の人々の関心の対象となっている。最近、愛玩動物としては初めて猫が複製され、数百万ドルの基金により犬複製の研究が行われたりもする。
しかしながら、犬の場合、発情が誘発されない雌犬の卵巣から未成熟卵子を採取して、この卵子を体外において成熟培養することは極めて困難である。これは、ユニークな種特異的生殖特性により他の動物に比べて体細胞核移植による複製が極めて困難である理由の一つである。それにも拘わらず、犬は人間と生理学的特性が類似しており、ヒトと動物の類似する疾病発生パターンを持っているために病理学的、生理学的にも類似しており、実際に人間の疾病研究に応用可能な遺伝性疾病の数が65個の豚や136個の猫と比較して犬は224個と遥かに多いため(http://omia.angis.org.au/)、このような遺伝形質を用いて人間の疾病モデル複製犬を製作すると、人間の疾病研究に役立つ重要な意味がある。このため、長年に亘って犬複製に対する試みがなされてきたが、これまでの犬複製の成功率は依然として極めて低く、成功し難い複製であると認識されているため、イヌ科動物の複製効率を向上させるための有効な方法が望まれるのが現状である。
そこで、本発明者らは、体細胞核移植方法による向上した複製犬の生産方法を鋭意研究した結果、核供与細胞の製造において、ロスコビチンなどの特定の物質を添加する方法により高効率にて複製犬を生産することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
発明の詳細な説明
本発明の目的は、体細胞核移植技術を用いたイヌ科動物の核移植卵の生産方法において、イヌ科動物の核移植卵の生産及び複製産子の生産方法の効率を高めることにある。
本発明の他の目的は、前記方法により製造された、複製されたイヌ科動物の核移植卵を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、前記核移植卵を代理母に移植して産子を出生するステップを含む、生産効率の向上した複製されたイヌ科動物の生産方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、体細胞核移植技術を用いたイヌ科動物の核移植卵の生産方法において、核供与細胞の製造時にロスコビチン(R-Roscovitine)などの細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する過程を経て特定の周期に同期化された核供与細胞を用いて核移植卵を製造することを特徴とするイヌ科動物の核移植卵の生産方法を提供する。
また、本発明は、前記方法により製造されたイヌ科動物の核移植卵を提供する。
さらに、本発明は、前記核移植卵を代理母に移植して産子を出生するステップを含む、生産効率の向上した複製されたイヌ科動物の生産方法を提供する。
本発明の他の特徴及び実施態様は下記の詳細な説明及び特許請求の範囲から一層明らかになる。
ロスコビチン処理の施された核供与細胞から製作された複製受精卵の核リモデリングを示す写真であり、白抜きの矢印が様々な段階の核の形態を示す。 本発明の方法に従い複製生産されたレトリーバー7匹の1ヶ月齢時の写真(a)と、4ヶ月齢時の写真(b)、そして体細胞核供与犬の写真(C)である。 本発明の方法に従い生産された4匹の癌探知犬(a)と、5匹の複製されたピープルテリア(b)の写真である。
本発明における使用用語に対する定義は、下記の通りである。
本発明における使用用語「核移植」とは、脱核された卵子に他の細胞または核を人工的に結合させて同じ形質を持たせる遺伝子操作技術のことを言う。
本発明における使用用語「核移植卵」とは、核供与細胞が導入または融合された卵子のことを言う。
本発明における使用用語「複製」とは、一つの固体と同じ遺伝子セットを持つ新たな個体を製作する遺伝子操作技術であり、特に、本発明においては、細胞、胚細胞、胎児細胞及び/または成体由来の細胞が他の細胞の核DNA配列と実質的に同じ核DNA配列を有することを言う。
本発明における使用用語「核供与細胞」とは、核受容体である受核卵子に核を伝達する細胞または細胞の核のことを言う。
本発明における使用用語「継代培養」とは、細胞は単層として成長してその成長が止まるため、培養皿から細胞を切り取って新たな培養皿において培養する方法により細胞を増殖させるが、このとき、細胞を動物から切り取って1次、2次、3次など培養し続けていく方法、すなわち、周期的に新たな培地を交換することにより細胞株を保存する方法のことを言う。
本発明における使用用語「受核卵子」とは、脱核過程を通じて本来の核が除去され、核供与細胞から核を伝達される卵子のことを言う。
本発明における使用用語「卵子」とは、好ましくは、第2次減数分裂の中期まで到達した成熟卵子のことを言う。
本発明における使用用語「脱核卵子」とは、卵子の核が除去されたことを言う。
本発明における使用用語「融合」とは、核供与細胞と受核卵子の脂質膜部分との結合のことを言う。例えば、脂質膜は、細胞のプラズマ膜または核膜となりうる。融合は、核供与細胞と受核卵子が隣り合うように位置している場合、または核供与細胞が受核卵子の囲卵腔内に位置している場合に電気的刺激を加えることにより行われうる。
本発明における使用用語「活性化」とは、核転移段階前、核転移段階の間及び核転移段階後に細胞が分裂するように刺激を与えることを言う。好ましくは、本発明においては、核転移段階後に細胞が分裂するように刺激を与えることを言う。
本発明における使用用語「産子」とは、子宮外において生存可能な動物のことを言う。好ましくは、1秒、1分、1時間、1日、1週間、1ヶ月、6ヶ月または1年以上生存可能な動物のことを言う。前記動物は、生存のために子宮内環境を必要としない。
本発明における「イヌ科動物」は、犬族(Tribe Canini)とキツネ族(Tribe Vulpini)に大別でき、犬、オオカミ、ジャッカル、キツネ、ドール、タヌキ、コヨーテなどが含まれうる。好ましくは、犬またはオオカミが含まれる。前記犬は野生のオオカミが家畜化されたものであると知られており、これにより、オオカミと犬は染色体数が同じであり、妊娠期間、性ホルモンの変化が類似しているような様相を示す(Seal US et al., Biology Reproduction 1979, 21:1057-1066)。本発明においては、前記「イヌ科動物」という用語を「犬」と簡略化して混用する。
本発明は、一観点において、体細胞核移植技術によるイヌ科動物の核移植卵の生産方法に関するものである。
具体的に、本発明のイヌ科動物の核移植卵の生産方法は、
(a)犬の卵子から核を除去して脱核卵子を製造するステップと、
(b)犬の組織から分離した体細胞を培養時に細胞周期同期化誘導物質を添加して培養することを含む核供与細胞製造ステップと、
(c)前記ステップ(a)の脱核卵子にステップ(b)の核供与細胞を微細注入し、且つ、融合させるステップと、
(d)前記ステップ(c)において融合された卵子を活性化させるステップと、
を含む。
特に、前記イヌ科動物の核移植卵の生産方法におけるステップ(b)は、犬の組織から分離した体細胞を、細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する工程を含むことを特徴とする。
細胞周期同期化誘導物質とは、核分裂期(M期)・DNA合成前期(G1期)・DNA合成期(S期)・DNA合成後期(G2期)からなる細胞周期のうち特定の1細胞周期にて細胞を一時停止させる物質であり、この物質を除去時に特定の周期にて停止された細胞周期がさらに進行されることになる。この特定の細胞周期同期化誘導物質を添加することにより、イヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させることができる。
前記細胞周期同期化誘導物質としては、G0/G1期をブロックするCdk(cyclin-dependent kinase)阻害剤としてのロスコビチン(化学式1)と、G0/G1期をブロックするシクロヘキシミド(化学式2)と、G0/G1期をブロックするジメチルスルホキシド(DimethylSulfoxide;DMSO)(化学式3)と、G1/S期をブロックするCdk阻害剤としてのブチロラクトンI(化学式4)と、S初期をブロックするDNAポリマラーゼA、Dの阻害剤としてのアフィジコリン(化学式5)と、有糸分裂中期においてM期をブロックするデメコルシン(demecolcine)(化学式6)と、S期をブロックするDNA複製阻害剤としてのミモシン(化学式7)と、G2/M期をブロックする微小管阻害剤としてのコルヒチン(colchicines)(化学式8)及びDNAトポイソメラーゼとしてのヘキスト33342(化学式9)などがあり、それぞれの物質に対する化学構造式は、下記の通りである。好ましくは、ロスコビチン、シクロヘキシミドまたはDMSOであり、最も好ましくは、ロスコビチンである。
本発明の一具体例においては、犬の組織から分離した体細胞にロスコビチンを添加して培養することにより、核供与細胞を製造することができる。ロスコビチンの添加有無による複製犬の生産効率を比較・確認してみると、ロスコビチン未添加の対照群は妊娠成功率が約10%に過ぎないのに対し、ロスコビチン処理群は約40%の成功率を示し、核供与細胞の製造時にロスコビチンを添加した方が、犬複製生産率を大幅に向上させる上で有効であることが分かる。このため、本発明は、上記の如き方法により製造した核移植卵を含む。
本発明は、他の観点において、前記核移植卵を用いることを特徴とする、複製されたイヌ科動物の生産方法に関する。
より具体的に、本発明の複製されたイヌ科動物の生産方法は、
(a)犬の卵子から核を除去して脱核卵子を製造するステップと、
(b)犬の組織から分離した体細胞に細胞周期同期化誘導物質を添加して培養することを含む核供与細胞製造ステップと、
(c)前記ステップ(a)の脱核卵子にステップ(b)の核供与細胞を微細注入し、且つ、融合させるステップと、
(d)前記ステップ(c)において融合された卵子を活性化させるステップと、
(e)前記活性化された卵子を代理母の卵管に移植するステップと、
を含む。
このときにも、上記と同様、前記複製イヌ科動物の生産方法におけるステップ(b)において、イヌ科動物の体細胞核移植産子の生産効率を向上させるために、犬の組織から分離した体細胞を細胞周期同期化誘導物質であるロスコビチン、シクロヘキシミド、DMSO、ブチロラクトンI、アフィジコリン、デメコルシン、ミモシン、コルヒチン、ヘキスト33342などを添加して培養することにより核供与細胞を製造することを特徴とする。以下、これらの物質について詳述する。
本発明によるイヌ科動物の核移植卵の生産方法及び複製されたイヌ科動物の生産方法における各ステップを詳述すれば、下記の通りである。
第1のステップ:受核卵子の脱核
一般的に、哺乳動物(例えば、牛、豚、羊など)の卵子は、成熟卵子、すなわち、第2次減数分裂中期(metaphaseII)に排卵されるのに対し、イヌ科動物の卵子は、他の動物とは異なり、第1次減数分裂の前期に排卵されて卵管内において48〜72時間滞留しながら成熟されるという特徴がある。
受核卵子は、イヌ科動物の未成熟卵子、成熟卵子、初期老化、中間老化、老化の激しい段階の卵子であってもよい。好ましくは、犬から回収された未成熟卵子を体外において成熟させて使用したり、イヌ科動物の体内において成熟された卵子を回収して使用することができる。イヌ科動物の未成熟卵子は体外における核成熟率が極めて低く、排卵時期及び繁殖生理が他の哺乳動物とは異なるため、イヌ科動物の受核卵子はイヌ科動物の生体内において成熟された卵子を回収することが好ましい。より具体的に、イヌ科動物からの成熟卵子の回収は、イヌ科動物の排卵がなされてから約48〜72時間目、さらに好ましくは、72時間目に行うことが好ましい。
以上において、イヌ科動物の排卵日は当業界における公知の方法を用いて決定することができる。排卵日を決定する方法としては、例えば、膣細胞塗抹検査、血漿性ホルモンレベル測定及び超音波診断システムを使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。イヌ科動物の発情の開始は外陰部膨張及び漿液性血液の排出有無から確認することができる。
本発明の一実験例においては、イヌ科動物の排卵日を膣細胞塗抹検査と血漿プロゲステロン濃度検査を行うことにより決定した結果、無角化上皮細胞が80%以上、且つ、血漿プロゲステロン濃度が約4.0ng/mL以上に最初に達したときに排卵がなされることが分かる。
生体内成熟卵子を回収する方法としては、対象となる動物を麻酔した後、開腹させることを含む外科的方法を使用することができる。より具体的に、生体内成熟卵子の回収は、当業界における公知の方法である卵管切除法を使用することができる。前記卵管切除法は、卵管を手術的に切り取った後、胚収集培地を卵管の内部に還流させて還流液を得、前記還流液から卵子を回収する方法である。
また、生体内成熟卵子は、カテーテルを卵管采に取り付けた後、卵管と子宮との接合個所に注射針を用いて還流液を注入することにより回収することができる。この方法は、卵管を損傷させないことから、卵子を供与する動物を次の発情にも利用することができるというメリットがある。
成熟した卵子を回収した後には、卵子の半数体核を除去する。
卵子の脱核は、当業界における公知の方法を用いて行うことができる(米国特許第4994384号、米国特許第5057420号、米国特許第5945577号、ヨーロッパ特許公開公報第0930009A1、大韓民国特許第342437号、Kanda et al, J. Vet. Med. Sci., 57(4):641-646, 1995; Willadsen, Nature, 320:63-65, 1986, Nagashima et al., Mol. Reprod. Dev. 48:339-343 1997; Nagashima et al., J. Reprod Dev 38:37-78, 1992; Prather et al., Biol. Reprod 41:414-418, 1989, Prather et al., J. Exp. Zool. 255:355-358, 1990; Saito et al., Assis Reprod Tech Andro, 259:257-266, 1992; Terlouw et al., Theriogenology 37:309, 1992)。
好ましくは、受核卵子の脱核は、大きく2種類の方法を用いて行うことができる。一つは、成熟した受核卵子の卵丘細胞を除去した後、微細針を用いて受核卵子の透明帯の一部を切開して切開窓を形成し、これを介して第1の極体、卵子の核及び細胞質(できる限り少量)を除去する方法である。もう一つは、受核卵子の卵丘細胞を除去した後に卵子を染色し、微細吸入ピペットを用いて第1の極体及び卵子の核を除去する方法である。さらに好ましくは、卵子の脱核は受核卵子の状態を目視で評価して生存率の高い卵子に対して吸入方法を適用し、そうではに卵子に対しては切開窓を形成する方法を適用する。
第2のステップ:核供与細胞の準備
体細胞核移植技術による目的遺伝子を発現する形質転換動物の生産には核供与細胞が必要となる。本発明における核供与細胞としては、犬由来の体細胞を使用する。具体的に、本発明おける使用用語「体細胞」としては犬の胚細胞、胎児由来細胞、幼若細胞、成体由来細胞が使用され、好ましくは、成体由来細胞から得られる卵丘、皮膚、口腔粘膜、血液、骨髄、肝、肺、心臓、筋肉及び生殖機関などの組織由来のものであってもよい。
本発明において使用可能な体細胞としては、例えば、卵丘細胞、上皮細胞、繊維芽細胞、神経細胞、ケラチノサイト、造血細胞、メラニン細胞、軟骨細胞、赤血球、マクロファージ、単球細胞、筋肉細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、胚幹細胞、胚生殖細胞、などがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに好ましくは、本発明において使用される体細胞としては、胎児及び成体繊維芽細胞、卵丘細胞であってもよいく、最も好ましくは、犬の胎児及び成体から分離した繊維芽細胞を利用する。この細胞の特徴は、初期の分離時に多数の細胞を得ることができ、細胞培養も比較的に容易である他、体外における培養及び操作が容易であるというメリットを有している。
核供与細胞として提供される前記体細胞は、外科用標本または生体検査用標本を製造する方法により得られ、前記標本から以下の方法を用いて最適化した条件により培養された単一細胞を得ることができる。
対象となる動物から組織の一部を採取して細胞を分離し、基本組織培養用培地において培養した後、細胞周期同期化誘導物質を添加して再培養し、次いで、完全に生長すれば、トリプシン処理を施して回収した後、核供与細胞として使用することができる。
本発明は、複製犬の生産効率を向上させるために、細胞周期同期化誘導物質を添加することを特徴とする。使用可能な細胞周期同期化誘導物質としては、G0/G1期をブロックするCdk阻害剤としてのロスコビチンと、G0/G1期をブロックするシクロヘキシミドと、G0/G1期をブロックするDMSOと、G1/S期をブロックするCdk阻害剤としてのブチロラクトンIと、S初期をブロックするDNAポリマラーゼA、Dの阻害剤としてのアフィジコリンと、類似分裂中期においてM期をブロックするデメコルシンと、S期をブロックするDNA複製阻害剤としてのミモシンと、G2/M期をブロックする微小管阻害剤としてのコルヒチンと、DNAトポイソメラーゼとしてのヘキスト33342などがあり、それぞれの物質に対する化学構造式は、上述した通りである。好ましくは、ロスコビチン、シクロヘキシミド、DMSOを使用し、さらに好ましくは、ロスコビチンを使用する。
一具体例を挙げて説明すると、先ず、対象となる動物から組織の一部を無菌的に切開して前記外科用標本または生体検査用標本を得、これを微細に細切してトリプシン処理を施した後、組織培養用培地において培養する。前記組織培養用培地としては、当業界における公知のものを使用することができ、例えば、TCM−199、DMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s medium)などがある。
組織培養用培地において3−4日培養後に、培養皿に生長することを確認し、培養した後、完全に生長するとトリプシン処理を施して一部は今後の使用のために凍結して液体窒素に保管し、残りは核移植に利用するために培養を施し続ける。培養し続けて核移植に使用する細胞は新たな培養皿において培養し、次いで、トリプシン処理を施して細胞を単一細胞として製造した後、核移植に使用する。
最後に、前記細胞にロスコビチンを添加してさらに培養した後、トリプシン処理を施して細胞を回収し、体細胞核移植を行う。このとき、添加するロスコビチンの濃度は、好ましくは、5〜30μM、さらに好ましくは、10〜20μMであり、培養時間は、好ましくは18〜72時間、さらに好ましくは、24〜48時間である。
一具体例として、新たな培養皿において培養した後、細胞の濃度が約60%に達したときにロスコビチン15μMを18〜24時間かけて処理し、次いで、トリプシン処理を施して細胞を単一細胞として製造した後、核移植に使用する。
第3のステップ:核供与細胞の微細注入及び融合−核移植卵の製造
第1のステップにおいて準備した脱核卵子に第2のステップにおいて製造した核供与細胞を微細注入する。このとき、前記微細注入は移植用のピペットを用いて核供与細胞を脱核卵子の細胞質と透明帯との間に注入することにより行う。
核供与細胞の微細注入が完了した脱核卵子は細胞操作器(cell manipulator)を用いて電気的に核供与細胞と融合させる。電気的融合を行うに当たって、電流は交流であってもよく、直流であってもよい。特に、電気的融合を行うに当たって、電流は交流であってもよく、直流であってもよく、好ましくは、電圧が2.0〜6.0kV/cmの条件下で電気的融合を行い、さらに好ましくは、直流電圧が3.0〜5.0kV/cmの条件下で10〜30μsかけて電気的融合を1〜3回行う。最も好ましくは、電圧が3.5〜5.0kV/cmの条件下で15μsかけて2回行う。
前記電気的融合時の電圧範囲は、これまで知られている他の種における通常の電気的融合時の電圧範囲よりも遥かに高いという特徴がある。このような範囲は、電気融合の最適化した条件であり、より高い複製効率での複製犬の生産を可能にする。
前記核供与細胞と卵子との電気的刺激による融合は、種々の融合用培地、例えば、ジマーマンまたはマンニトール内において行うことができる。好ましくは、マンニトール、MgSO、ヘペス、BSAが混合された培地を使用することができる。
脱核された卵子に体細胞核移植を行い、電気融合を施した後、卵子の核はリモデリング過程を経るが、このとき、リモデリングが円滑に行われたという証拠として、電気融合後に約1時間が経過すれば、融合卵において未成熟染色体凝縮現象が起こる。そして、前記未成熟染色体凝縮過程を正常に経た融合卵がリモデリングと活性化後にリプログラミングまで無事に経ることが知られている。
本発明のロスコビチンなどの細胞周期同期化誘導物質の処理を施した核供与細胞を移植した場合には、そうでない場合に比べて、一層高い割合にて未成熟染色体凝縮(premature chromosome condensation;PCC)が起こり、融合卵の活性化後にも継続的な核の膨潤と再凝縮が起こる(本発明の実験例1参照)。特に、PCC、NE(nuclear enlargement)、NS(nuclear swelling)は、核が経時的に正常に発達するまで経る現象であり(核リモデリング)、PCC→NE→NSという過程を経時に経ることになるが、ロスコビチンなどの細胞周期同期化誘導物質の処理を施した核供与細胞を移植した複製受精卵においてPCCが有意に高い割合にて起こるなど前記核リモデリングがさらに活性化されて現れることを特徴とする。
第4のステップ:融合された核移植卵の活性化
融合された核移植卵の活性化は、成熟過程において一時的に停止された細胞周期を再開させるステップである。このためには、細胞周期の停止要素であるMPF、MAPキナーぜなどの細胞信号伝達物質の活性を低下させる必要がある。
一般的に、核移植卵を活性化させる方法には、電気的方法及び化学的方法がある。本発明の一具体例においては、核移植卵の活性化のための方法として、化学的方法を使用することができる。
前記化学的方法は、電気的な活性化方法に比べて、本発明による核移植卵の活性化を大幅に促進することができる。以上において、化学的方法としては、エタノール、イノシトール・トリフォスファート、2価イオン(例えば、Ca2+またはSr2+)、微小管抑制剤(例えば、サイトカラシンB)、2価イオンイオノフォア(例えば、Ca2+イオノフォアイノマイシン)、タンパク質キナーゼ抑制剤(例えば、6−ジメチルアミノフリン)、タンパク質合成抑制剤(例えば、シクロヘキシミド)、ホルボール12−ミリステート13−アセテートなどの物質により処理を施す方法がある。
好ましくは、本発明における核移植卵の活性化のための化学的方法として、カルシウムイオノフォアと6−ジメチルアミノフリンの処理を核移植卵に同時に施すか、あるいは、段階的に施す方法を使用することができる。さらに好ましくは、カルシウムイオノフォア5〜10μMを37〜39℃の温度条件下において3〜6分間処理した後、6−ジメチルアミノフリン1.5mM〜2.5mMを37〜39℃の温度条件下において4〜5時間間処理する。
本発明は、さらに他の観点において、上述した方法により製造された犬の核移植卵に関する。
第5のステップ:核移植卵の代理母移植及び産子生産
さらに、本発明による犬の核移植卵は、代理母に移植されて産子を出生させることにより複製犬を生産するのに使用可能である。
犬の場合には、体外培養せず、活性化後に直ちに移植するが、前記移植は当業界における公知の方法を用いて行うことができ、好ましくは、カテーテルを用いて複製胚を移植することができる。
核移植卵を移植して正常に胎児に発生可能な代理母を選抜する。成熟に達した後に自然な発情を示す犬、あるいは、性成熟前または性成熟後の犬において、人為的ホルモン処置などにより発情が誘発された犬の発情期及び排卵を把握して移植適期を選定する。一般的に、適当な移植時期としては、核移植に使用された卵子を提供した卵子供与犬と排卵時期が1−2日の範囲内において一致する日を選択することができ、好ましくは、卵子供与犬よりも1日早い排卵日、最も好ましくは、卵子供与犬と同じ排卵日を選択することができる。代理母の好適な発情周期の評価は、プロゲステロン濃度を基準として行うことができる。
核移植卵の代理母の移植は、開腹手術により代理母の卵管に移植を行うことにより行われる。前記代理母移植において、前記核移植卵は、1細胞期、すなわち、直ちに生成された複製卵であるか、あるいは、2細胞期または4細胞期のものであることが好ましい。このために、前記核移植卵の代理母移植は、活性化させた後に4時間以内に行うことが好ましい。なお、前記核移植卵は、代理母が準備されるまでミネラルオイルにより覆われたmSOF25μLの微細油滴において培養後に移植することができる。
核移植卵を移植してから3週後に超音波検査を実施して妊娠の有無を確認する。この後にも、2週おきに超音波検査を実施することにより妊娠持続の有無及び胎児の発育状態などを確認する。胎児の出産は、分娩間隔が30分以上経過したにも拘わらず産子が生まれない場合には分娩を手伝う必要があり、分娩予定日が過ぎた場合にはホルモン製剤注射または帝王切開などの手術方法を通じて産子を生産することになる。
本発明による複製犬の生産は、従来極めて低かった妊娠成功率を高める効果がある。このため、本発明の方法は、複製効率が低過ぎて実用化し難かった公知の方法の欠点を改善して実質的に複製犬の生産の効率を高めるのに適用可能である。
実施例
以下、本発明を実施例により詳述する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例に制限されないことは当業界において通常の知識を持った者にとって自明である。
実施例1:犬からの受核卵子の回収
卵子供与者として実験には供された犬は、1〜5年齢の発情周期が一定であり、且つ、生殖器に疾病がない雌犬であった。前記卵子供与者として使用した犬は、ソウル大学の飼育管理基準に準拠して飼育した。自然に発情期が始まった犬を対象として、膣細胞塗抹検査と血清プロゲステロンの濃度を毎日測定して排卵日を決定し、排卵日から72時間後に手術を実施して卵子を回収した。
血清プロゲステロンの濃度は血液3−5mLを毎日採取し、遠心分離して血清を得た後、DSL−3900 ACTIVEプロゲステロンのコーティングされたチューブ放射線免疫分析キット(Diagnostic Systems Laboratories, Inc., USA)を用いて分析した。プロゲステロン濃度が4.0ng/mL以上に最初に達すると、排卵日と見なした(Hase et al., J. Vet. Med. Sci., 62:243-248, 2000)。
膣細胞塗抹検査は、発情期の初期症候が現れた日から毎日標本を得ることにより行った。膣細胞標本は、綿棒を外陰部に挿入することにより収集し、これをスライドガラスの上に塗抹した。その後、ディフ・クイック染色(International chemical co., Japan)により染色した後、顕微鏡により検鏡して表皮細胞が上皮細胞インデックス(cornified index, Evans J.M. et al., Vet. Rec, 7:598-599, 1970)の80%以上である場合を排卵時期と見なした。
本発明者らは上述した方法により排卵時期を確認した後、開腹術を通じて卵子供与犬から卵母細胞を下記の方法により回収した。
先ず、卵子供与者である雌犬にケタミンHCl6mg/kgとキシラジン1mg/kgを投与して麻酔させ、イソフルレンを吸入投与することにより麻酔状態を維持した。
前記麻酔された犬の生殖裂口を介して卵管の房状末端部に接近し、前部が丸められたニードルを挿管した。挿管されたニードルを手術用縫合糸により固定した。このとき、3cmのプラスチックチューブ(直径2mm)及び止血鉗子を用いたキック−リリース装置を使用した。その後、卵管の導管を覗き易くするために、デジタル圧力を卵管とその周りの子宮−卵管接合部の下部に加え、正脈内カテーテル(24ゲージ)を挿入した後、前記カテーテルを介して10%(v/v)FBS、2mMNaHCO、5mg/mLBSA(Invitrogen, Carlsbad, CA)入りヘペス−バッファー組織培養培地表1の卵子回収用培地を還流させて卵子を流出させた。
実施例2:受核卵子の脱核
前記得られた卵子を表1の卵子回収用培地に入れ、ヒアルロニダーゼ(Sigma, USA)を繰り返しピペットすることにより卵丘細胞を除去した。その後、卵丘細胞の除去された卵子を5μg/mLヘキスト33342により5分間染色し、蛍光倒立顕微鏡を用いて×200の倍率にて観察して第1の極体が確認された卵子だけを選別した。
選別された卵子を5μg/mLサイトカラシンB入り前記培地(表1)に入れ、微細操作装置(micromanipulator, Narishige, Tokyo, Japan)を用いて脱核を行った。すなわち、ホールディングマイクロピペット(約150μmの直径)により受核卵子を固定した後、第1の極体と卵子核及び一部の細胞質(5%以下)を吸入ピペット(約20μmの直径)を用いて除去した。前記過程を経て脱核された卵子は10%(v/v)のFBS入りTCM−199培地(表2)に入れて保管した。
実施例3:核供与細胞の準備
核供与細胞としては犬から得られた成体繊維芽細胞を使用した。このために、先ず、犬の耳皮膚組織を分離した。前記耳皮膚組織断片をDPBS(Dulbecco’s Phosphate Buffered Saline)により3回洗浄し、手術用メスで細かく切断した。前記細かく切断した皮膚組織を1mMEDTA入りのDMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s medium)培地(DMEMLife Technologies, Rockville, MD)に入れ、300xgにて2分間遠心分離した後、60mmのプラスチック培養用皿(Becton Dickinson, Lincoln Park, NJ)において培養した。
その後、前記細胞を10%(v/v)FBS、1mMグルタミン、25mMNaHCO及び1%(v/v)最小必須培地(MEM)非必須アミノ酸溶液(Invitrogen, CA)入りDMEM培地において39℃、5%CO及び95%の空気で加湿された条件下で3〜4日間培養した。
細胞が集密度(confluency)となるまで培養した後、未付着の細胞は除去し、付着した残りの細胞は0.1%トリプシン及び0.02%EDTA入りの培地内において1分間トリプシン処理し、さらなる継代のために3枚の新たな培養皿に移して4日〜6日おきに継代培養した。その後、80%(v/v)DMEM、10%(v/v)DMSO及び10%(v/v)FBSからなる凍結培地に入れ、−196℃の液体窒素に保管した。
体細胞核移植を行うに先立って、細胞を解凍し、15μMのロスコビチン入り培養培地(すなわち、DMEM+10%FBS+15μMロスコビチン)において24時間かけて培養した。その後、体細胞核移植時に約2分間トリプシン処理を施して単一層から細胞を回収した。
実施例4:体細胞核移植
前記実施例2に従い製造された脱核卵子に前記実施例3に従い製造された核供与細胞を微細注入した。核供与細胞は脱核卵子の囲卵腔に下記の方法により微細注入した。微細注入時に静置された脱核卵子を100/mLフィトヘムアグルチニン(phytohemagglutinin)入りの表1の培地に処理し、脱核卵子の切開窓を固定用のピペットにより固定した後、移植用のピペットを切開窓に差し込んで実施例3において単一細胞に分離された繊維芽細胞を脱核卵子の細胞質と透明帯との間に注入した。
その後、前記核供与細胞−卵子結合体を融合培地(0.26Mマンニトール、0.1mMMgSO、0.5mMヘペス(HEPES)及び0.05%BSA)に入れ、微細操作装置(Nikon-Narishige, Japan)に取り付けられている平行な2つの電極の間に差し込み、電気−細胞融合装置(NEPA GENE Co., Chiba, Japan)により、電圧4kV/cmの条件下で15μs間2回電気的刺激を加えた。
電気刺激を加えてから1時間後に、核供与細胞と卵子細胞質体との融合を立体顕微鏡により観察した。融合された受精卵を選別し、これを10%(v/v)FBS入りのTCM−199(表2)において1.5〜4時間かけて培養した。
実施例5:核移植卵の活性化
前記実施例4において得られた核移植卵を10μMイオノフォア(Sigma)入りのmSOFに入れ、39℃の温度条件下で4分間培養して核移植卵の活性化を誘導した。その後、前記核移植卵を洗浄し、1.9mMの6−ジメチルアミノフリン入りmSOF(表3)において4時間かけてさらに培養した。
前記核移植卵は、代理母に移植するまで、ミネラルオイルにより覆われたmSOF25微細油滴において培養した。
実施例6:代理母移植及び複製犬の生産
前記実施例5の核移植卵を発情同期化された代理母の卵管に外科的手術方法を用いて移植した。移植は、上記核移植卵を活性化させた後、4時間以内に行った。代理母としては、疾病に罹患せず、正常の発情周期が繰り返され、しかも、子宮状態が正常である雌犬を使用した。
このために、先ず、代理母に0.1mg/kgアセプロマジンと6mg/kgプロポフォールを血管注射して麻酔させ、2%イソフルレンを用いて吸入麻酔状態を維持した。麻酔された犬の手術部位を無菌処理して卵管を露出させるために、一般的な開腹手術法により背部を切開した。手で腹腔内を触診して卵巣と卵管及び子宮を切開窓に牽引した。牽引された卵巣の卵巣間膜を丁寧に扱って卵管の開口部を認知し、1.0mLのツベルクリン注射器(Latex free, Becton Dickinson & CO. Franklin lakes, NJ 07417)付き3.5Fトムキャットカテーテル(Sherwood, St. Louis, MO)を卵管内に入れてカテーテル前方に十分な空間を確保し、核移植卵を注入した。核移植卵の注入有無は顕微鏡により検鏡した。腹部の縫合には吸収性縫合糸を使用し、次いで、皮膚縫合を行った。手術後、感染を防止するために広域抗生剤を3日間投与した。
妊娠有無は代理母に核移植卵を移植した後、23日目に7.0MHZリニア−アレイプローブ付きSONOACE9900超音波スキャナ(Medison Co. LTD, Korea)を用いて検査した。妊娠状態は初期に妊娠を確認した後、2週おきに超音波によりモニターリングした。その結果、犬が妊娠していることを確認し、自然分娩を誘導したり、帝王切開手術をすることにより複製犬を生産した。生産された複製犬を図3及び図4に示す。
実験例1:ロスコビチン処理群と対照群との比較
脱核された卵子に微細注入方法を用いて犬の体細胞移植を行った後、ロスコビチンを処理していない対照群とロスコビチンを24時間処理した処理区との間における核の形成及び変化における相違点を調べた。
その結果、ロスコビチン処理区の方において、対照群に比べてさらに高い割合にて未成熟染色体凝縮(premature chromosome condensation;PCC)が起こり、融合卵の活性化後にも継続的な核の膨潤と再凝縮が対照群とは異なる様相を示しながら起こることを確認することができた。これは、犬卵子の微細注入法を用いた核置換後にも犬の再構築された複製受精卵が正常にリモデリング可能であることを示唆しており、対照群に比べて処理群の方が一層上手に発達することを示している。実際に、この核リモデリングによる核の様々な形態学的パターンを表4及び図1に示す。
下記表4は、脱核された卵子に体細胞を移植した後、再構築された卵子の核リモデリングをロスコビチン処理の施された処理群と対照群において観察した結果である。PCC、NE、NSは核が経時的に正常に発達する過程で現れる現象であり、PCC→NE→NSの過程が経時的に起こるが、電気融合後1時間目に、対照群に比べて処理群においてPCCが有意に高い割合にて起こることを確認した。そして、融合卵の活性化後4時間目に、核の膨潤(NS)が処理群において多発することが確認された。
次に、本発明の方法に従いロスコビチンの処理を施した核供与細胞と、ロスコビチンの処理を施さずに培養した核供与細胞(対照群)を用いて体細胞核移植を行った後、各グループの妊娠率を調査した。
その結果、対照群においては、体細胞核移植を行った478個の胚を26匹の代理母に移植した結果、4匹が妊娠に成功した(15.3%、妊娠代理母数/総代理母の数)。ロスコビチン処理群においては体細胞核移植後556個の胚を29匹の代理母に移植した結果、11匹が妊娠に成功した(39.9%、妊娠代理母の数/総代理母の数)。
この結果から、ロスコビチン処理後に体細胞移植を行った場合、妊娠率が極めて有意に向上されていることを確認することができた。
以上述べたように、本発明による方法は、特定の物質により核移植用供与細胞の細胞周期同期化を誘導して犬複製における成功的な核移植効率を向上させることにより、優良品種の繁殖、保存、異種移植、疾患モデル動物など獣医学、人類学及び医学研究分野の発達に寄与することができる。
以上、本発明の内容の特定の部分を詳述したが、当業界における通常の知識を持った者にとって、このような具体的な記述は単なる好適な実施態様に過ぎず、これにより本発明の範囲が制限されることはないという点は明らかである。よって、本発明の実質的な範囲は特許請求の範囲とこれらの等価物により定義されると言える。

Claims (12)

  1. 脱核卵子を製造するステップと、核供与細胞を製造するステップと、前記核供与細胞の微細注入及び電気融合ステップと、融合された卵子の活性化ステップとを含むイヌ科動物の核移植卵を製造する方法において、
    前記核供与細胞を製造するステップは、ロスコビチン、シクロヘキシミド、DMSO、ブチロラクトンI、アフィジコリン、デメコルシン及びヘキスト33342からなる群より選択される細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する過程を含むことを特徴とするイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  2. 前記細胞周期同期化誘導物質はロスコビチンであることを特徴とする請求項1に記載のイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  3. 前記細胞周期同期化誘導物質は5〜30μMの濃度で添加されることを特徴とする請求項1に記載のイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  4. 前記細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する工程は18〜72時間行われることを特徴とする請求項1に記載のイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  5. 前記体細胞はイヌ科動物の卵丘細胞、上皮細胞、繊維芽細胞、神経細胞、ケラチノサイト、造血細胞、メラニン細胞、軟骨細胞、マクロファージ、単球細胞、筋肉細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、胚幹細胞、胚生殖細胞、胎児由来細胞、、胎盤細胞、及び成体由来細胞からなる群より選択されたいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  6. 前記体細胞は繊維芽細胞または卵丘細胞であることを特徴とする請求項5に記載のイヌ科動物の核移植卵を製造する方法。
  7. 脱核卵子を製造するステップと、核供与細胞を製造するステップと、前記核供与細胞の微細注入及び電気融合ステップと、融合された卵子の活性化ステップと、前記融合された卵子を代理母の卵管に移植するステップとを含む複製されたイヌ科動物の生産方法において、
    前記核供与細胞を製造するステップは、ロスコビチン、シクロヘキシミド、DMSO、ブチロラクトンI、アフィジコリン、デメコルシン、ミモシン、コルヒチン及びヘキスト33342からなる群より選択される細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する過程を含むことを特徴とする複製されたイヌ科動物の生産方法。
  8. 前記細胞周期同期化誘導物質はロスコビチンでることを特徴とする請求項7に記載の複製されたイヌ科動物の生産方法。
  9. 前記細胞周期同期化誘導物質は5〜30μMの濃度で添加されることを特徴とする請求項7に記載の複製されたイヌ科動物の生産方法。
  10. 前記細胞周期同期化誘導物質を添加して培養する工程は18〜72時間行われることを特徴とする請求項7に記載の複製されたイヌ科動物の生産方法。
  11. 前記体細胞はイヌ科動物の卵丘細胞、上皮細胞、繊維芽細胞、神経細胞、ケラチノサイト、造血細胞、メラニン細胞、軟骨細胞、マクロファージ、単球細胞、筋肉細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、胚幹細胞、胚生殖細胞、胎児由来細胞、、胎盤細胞、及び成体由来細胞からなる群より選択されたいずれか一つであることを特徴とする請求項7に記載の複製されたイヌ科動物の生産方法。
  12. 前記体細胞は繊維芽細胞または卵丘細胞であることを特徴とする請求項11に記載の複製されたイヌ科動物の生産方法。
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