JP2011506403A - 蛍光を発する複素環式縮環化ペリレン - Google Patents
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Abstract
芳香族ニトリルとペリレン四カルボン酸ビスイミドとの反応により、強力に長波長の範囲内で蛍光を発する、式(X)[式中、一対のQ1及びQ2又は一対のQ2及びQ3、並びに場合によりQ3及びQ4、Q5及びQ6、Q6及びQ7及び/又はQ7及びQ8の0〜3対は、対で一緒になって複素環式環(I)又は(II)を形成し、この残りの、複素環式環を形成しないQ1、Q4、Q5及びQ8は水素であり、かつ、この残りの、複素環式環を形成しないQ3、Q6及びQ7は相互に独立してR5又はR6である]の着色剤が得られる。R1〜R8はH、CN、ハロゲン又は場合により1回以上置換された炭化水素基である。適したpH値の調整によりESPT機構を介してこの着色剤でより大きなストークス・シフトが達成される。
Description
温室効果を介して地球温暖化を生じる、化石エネルギー担体及び二酸化炭素放出との結びつきにより、工業においては、利用により環境に負に作用しない代替エネルギー源に関してますます増加する興味が存在する。このうち特に太陽光エネルギーが魅力的であり、というのはこのエネルギーは人的規模では制限がないように見えるからである。しかしながら主たる問題は他方では、工業的な利用のために明らかに重大な意味を有するこの供給源の少ないエネルギー密度である。この問題は根本的には、光集中システムにより解決されることができる。この場合に、適度な緯度では重要な拡散性太陽光も利用するものである場合には、非線形光学を有する系が必要とされる。ここでは特に蛍光−ソーラーコレクター[Nachr. Chem. Tech. Lab. 1980, 28, 716-718]を挙げることができ、これは高度な光屈折材料からなる平行平面なプレートからなり、蛍光色素で着色されている。短波長で可視可能な範囲のためには、唯1つの着色剤が存在し、例えばペリレン着色剤(1)が提供され、これは高い量子収量で蛍光発光する。これに対して長波長で可視可能なNIR領域には最も大きな問題が存在する。
本発明の課題は、適用、例えば集光システムのために、例えば発光−ソーラーコレクターにおいて使用できるように長波で可視可能な領域で蛍光を発する、広範囲に吸収性の蛍光着色剤の開発であった。
ペリレン四カルボン酸ビスイミド(1)[HeIv. Chim. Acta. 2005, 88, 1309-1343; Heterocycles 1995, 40, 477-500]の光堅牢度(Lichtechtheit)及びその高い蛍光量子収量は、ソーラー適用のための、例えば蛍光ソーラーコレクターにおけるこの化合物クラスを明白に興味深いものにする。しかしながら、約525nmのλmaxでは、(1)により太陽光線の短波長の可視可能な範囲が利用されるだけである。ペリレンビスイミドの光吸収をより長波長の領域にシフトされる一連の試みが存在する。したがって、例えば(1)中のカルボニル基のケチミノ基への交換は、吸収の顕著に深色性のシフトを生じた[J. Prakt. Chem. 1997, 339, 597-602; Liebigs Ann. Chem. 1995, 481486; Chem. Ber. 1983, 116, 3524-3528]。但しこの場合に、Adachi[Pure Appl. Chem. 1996, 68, 1441-1442]によればこのコンセプトにより達成可能な深色シフトは限定される。
代替策としては、ペリレン核の長波長のシフトのためには、1,6,7及び12位でドナー基により置換されている[Forschungsber. Bundesminist. Forsch. Technol., Technol. Forsch. Entwickl. 1984, BMFT-FB-T 84164; Chem. Abstr. 1985, 102, 150903; Vestn. Khar'kov. Politekh. Inst. 1969, 41 , 21-26; Chem. Abstr. 1971 , 75, 7375; Tetrahedron Lett. 1999, 40, 7047-7050; Eur. J. Org. Chem. 2000, 365-380](この位置はこの文献においては頻繁に「ベイ領域」と呼ばれるが、この表現はここでは使用せず、というのもこの表現は適切でない印象、すなわちここでは立体的に特に容易に入手可能な構造が存在するという印象を惹起するからである;しかしこの位置では、この立体的な圧力は特に大きく、というのは水素原子の蓄積が存在し、これはこの式の通常の描線方式では表現されないからである)。
ペリレンビスイミドの発色団は、インバースキング染料系(inverse Koenig'sches Farbstoffsyftem)系としてとらえることができる;通常の染料系においては、式(a)[Prakt. Chem. 1926, 112, 1-36]により2つの末端ドナー基がπ系を介して中心のアクセプターと連結している。インバース系では式(b)に相当してドナー及びアクセプター基が交換されている。ペリレンビスイミドでは、このカルボニル基はこの末端のアクセプター基を形成し、このドナー基が中心で欠失している[HeIv. Chim. Acta. 2005, 88, 1309-1343]。これに応じて、この位置のドナー基は吸収の深色シフトを引き起こし、これはα−作用−ドナー基[Dyes Pigm. 2003, 59, 109-116]の使用の場合にNIR領域中にまで達する。これまでこの位置には5−又は6員環のみが縮合している。どの程度までの他の環の大きさが、興味をもたれる長波長で吸収性の着色剤を有する着色剤を生じるかという疑問が生じる。
我々は、着色剤(1a)[Chem. Ber. 1988, 121 , 225-230]にナトリウムアミド及びベンゾニトリルの混合物を空気酸素下で160℃の温度で影響を及ぼさせ、この場合に驚くほど直接的に(2a)の形成下で6員環への環の閉鎖を達成し、ここで7員環が2個の窒素原子と共に(1a)に対して縮合している:図1を参照のこと。試薬−混合物の過剰の場合にはこの反応は物質(3a)の形成下で倍でも行われる。この反応は基質(1a)及びベンゾニトリルに対して特異的に限定されず、意外なことに普遍的である。したがってこの反応は複雑に構築された出発材料(1b)[Angew. Chem. 2006, 118, 4555-4561 ; Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 2006, 45, 4444-4447]を例にとっても(2b)及び(3b)の形成下で証明されることができた。多様な他の芳香族ニトリルが変換されることができ、例えば4−ブロムベンゾニトリルが(2c)及び(3c)に、4−メトキシベンゾニトリルが(2d)及び(3d)にであり、それどころか多核芳香族のニトリルの反応さえ可能であり、例えば2−ナフトニトリルの(2e)及び(3e)への反応が示すとおりである。この反応は塊状で又は溶液中で実施できる。但しこの溶媒は強アルカリ性反応条件下で十分に安定でなくてはならず、例えば1,2−ジメトキシエタンである。ニトリルは意外なことに、カルボン酸アミド、例えばベンズアミドにより置き換えられ、(2)及び(3)に関する収率はこれによりとりわけ影響されない。強塩基ナトリウムアミドは固体の水酸化カリウムにより置き換えられることができる。水素化ナトリウムは顕著により劣悪な結果を提供する。反応の進行のためには、空気酸素の進入が必要であり、というのもアルゴン保護雰囲気中では反応が全く確認できなかったからである。
物質(2)及び(3)はそれぞれ1又は2の窒素原子に対して酸性プロトンを含有する。したがってこの位置が脱プロトン化の後に求電子試薬で変換されることができるかどうかが疑問視される。確かにこの種のアニオンはプロトン化平衡中に自然にも存在するが、我々はより有利な結果を強塩基の使用下での脱プロトン化後に期待した。我々は物質(2)及び(3)をそれぞれ典型的な強塩基としての水素化ナトリウムで脱プロトン化し、次いで求電子試薬としてのヨウ化メチルで反応させた。この条件下で反応は驚くほど平滑にメチル誘導体を形成しながら行われた。
この新規の着色剤クラスのUV/Vis分光学的結果はその容易な合成と同様に意外である。(2)のUV/Vis吸収は図2に示されており、(1a)に対して顕著な深色性の色シフトを観察した。より一層意外であったのは更に前記物質の顕著な赤色の蛍光であり、その量子収量は100%付近にある。これは著しいものであり、というのも文献においては長波長で可視可能なスペクトル範囲においてはC−H振動上音(C-H-Schwingungsobertoene)とのカップリングのために高い蛍光量子収量が可能でないと推測されているからである。(2)の蛍光は意外なことにこの推論を論破する。この物質は明白に光堅牢性であり、かつ太陽光の直接的作用下での適用のためにも適する。この新規物質(2)は上記したドナー置換されたペリレン誘導体に対して、最も長波長の吸収の深色シフトが行われるのみでなく、更に、可視可能な及びUVの領域内において新規の複素環式構造に帰するべき更なるバンドに到達するという利点を有する。この新規バンドは、この最も長波長の吸収によりUV領域中にまで光を吸収し、この結果広範囲吸収剤(Breitband-Absorber)が存在することを引き起こす。このような広範囲吸収剤は特別に興味をもたれるソーラー適用の全ての種類のため、特に集光システムのためのものであり、これにより相応してこの太陽光からの大きな部分を利用できる。
2つの7員環を有する新規の複素環式着色剤(3)では、吸収のさらにより強力な深色シフトが起こり、この結果緑の溶液さえ得られる:図3参照のこと。ここでは極端なまでの広範囲吸収剤が存在し、これは連続的にUVからNIR領域中にまで光を吸収できる。この着色剤もほぼ100%にある量子収量でもって蛍光を発する。この蛍光の主たる部分は長波長の可視可能な領域中に既に減少する視覚感受性を伴って生じ、そしてこのスペクトルの大部分はNIR中にあるので、この深赤色蛍光はもはや(2)のもののように顕著には見えない。
強塩基、例えばDBUを用いて着色剤(2)及び(3)は脱プロトン化される−これは吸収及び蛍光の意外な強い深色シフトを生じる−更にこの蛍光は顕著に強力である:図4参照のこと。この着色剤はこれによりNIR着色剤として使用できる。ここでは不可視の蛍光マーカーとしての又は医薬における造影剤としての慣用の適用について考慮でき、というのはこの範囲では組織はわずかな光しか吸収しないからである。
(2)又は(3)の蛍光のみが長波にシフトし、光吸収をスペクトル的にそのままにしておくことができる、着色剤の多様な実際的な適用が興味深いことである。これが弱塩基で引き起こされることができるかどうかが疑問視される。したがって我々は着色剤(2)を弱塩基ピペリジンと混合し、驚くべき大きいストークス・シフトを達成した;図5を参照のこと。明らかにこの着色剤の光学的励起は、十分に大きいN−H基の酸度上昇を引き起こし、この結果これは弱塩基により脱プロトン化されることができ、そしてこのように驚くべき大きなストークス・シフトが出現する。ストークス・シフトの拡大のためには、図5によるESPT機構が関与され、ここでは着色剤の基底状態が吸収され、これにより光学的に励起される。これにより窒素の脱プロトン化が光学的励起を維持しながら行われる。この脱プロトン化された種は相応して長波長にシフトして蛍光を発し、これはこのアニオンの蛍光の場合と同様である。この蛍光により達成された基底状態は次いで同様に脱プロトン化され、プロトン化により再度出発状態に戻る:このサイクルプロセスの場合に明白であるのは、これは非水性媒体中でも長波長でこのように効率的に行われ、その一方でフォースター及びウェラー(Foerster und Weller)により最初に見出されたESPTプロセスは、短波長スペクトル領域中でかつ水性媒体中で行われ、この中でプロトン輸送は極めて迅速である。この結果物、長波長スペクトル領域中の極めて大きなストークス・シフトを有する蛍光着色剤は、様々な適用のために傑出して興味をもたれるものであり、というのは蛍光が、慣用の蛍光着色剤で生じるように再度再吸収されないからである。これはレーザー着色剤としての又は蛍光ソーラーコレクターのための着色剤としての適用のために特に重要である。
更により極端かつ意外なことは着色剤(3)での状況であり、というのはここではこの発光がNIR領域中にまで広くシフトするからであり、−この特性において本発明による着色剤は公知の材料を陵駕する。
物質(2)及び(3)、特に後者は、蛍光ソーラーコレクターのために傑出して興味がもたれるものであり、というのはこれは可視領域中の広範囲吸収、NIR領域中の強力な蛍光からの組み合わせが存在するからである;この印象は、図6によるAM1太陽スペクトルとの比較を媒介する。相互に重なりあったプレートの積層体を用いた場合には、太陽スペクトルは個々の領域に分解され、個々に利用できる。ESPT機構を介して更に、大きなストークス・シフトが達成され、これにより吸収−及び蛍光スペクトルはスペクトル的に分離され、この結果蛍光ソーラーコレクター中の蛍光の再吸収は抑制される。この着色剤は更に傑出して光堅牢性であるので、この蛍光−ソーラーコレクターのための理想的な材料が存在する。レーザー着色剤としての適用では、この広範囲な光吸収が興味をもたれ、というのはこの場合には広範囲に発光する光源、例えばフラッシュランプを用いて光学的に励起されることができるからであり、この着色剤がその広範囲の吸収により光の大部分を取り込むことができ、この蛍光をスペクトル的により狭い範囲に変換するからである。
着色剤(2)又は(3)は光ボルタ中で直接的に有機ソーラーセル中で使用できるか又は電解質システム、例えばグラツェルセル(Graetzel-Zell)[Angew. Chem. 2007, 119, 8510-8514]で使用できるからである。最後に発色団(2)の着色剤は、赤外線を弱めることなく暗化(Abdunkelung)が所望される場合に興味がもたれる;この着色剤はしたがってここでは特に適し、というのはこれは可視光を完全に吸収でき、しかし赤外線を減弱しないからである。これは受動的に運転するソーラー熱システムにとって重要である。
発色団(3)の着色剤の長波長及び広範囲の吸収は、例えばガラスの調色、例えば光線に対する熱保護のための調色が所望される場合に、次いで興味をもたれる。単独の光吸収物質を用いた調色とは対照的に、この吸収された光は単純に熱に変換されず、再度蛍光として放射される。これによりこの吸収剤は、慣用の、蛍光を発しない着色剤を使用した場合よりも顕著により弱く加熱される。
新規着色剤(2)及び(3)は、慣用の技術において顔料−又はテキスタイル染料としても使用される。ここではその長波長の光吸収が興味をもたれ、これにより特別な色効果(Farbeffekt)が達成できる。
したがって本発明は以下の主題に関する。
1.一般式
[式中、残基R1〜R6は同じか又は相互に相違していることができ、かつ相互に独立して以下のものを意味する:水素又は少なくとも1及び最高で37個のC原子を有する線状アルキル残基を意味し、この場合1〜10個の−CH2−単位は相互に独立してそれぞれカルボニル基、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、cis−又はtrans−CH=CH−基により置き換えられることができ、ここでCH単位もまた窒素により置き換えられることができ、アセチレン性C≡C−基1,2−、1,3−又は1,4−置換されたフェニル残基、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−二置換されたピリジン残基、2,3−、2,4−、2,5−又は3,4−二置換されたチオフェン残基、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−又は2,7−二置換されたナフタレン残基、ここで1又は2個のCH基は窒素原子により置換されていることができ、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、1,9−、1,10−、2,3−、2,6−、2,7−、2,9−、2,10−又は9,10−二置換されたアントラセン残基、この場合1又は2個のCH基は窒素原子により置き換えられていることができる]のジアゼピンペリレンビスアミド。CH2基の12個までの個々の水素原子はそれぞれ相互に独立して同じC原子でハロゲン、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素又はシアノ基又は18個までのC原子を有する線状アルキル鎖により置き換えられていることができ、この場合に1〜6個のCH2単位は相互に独立して以下のものにより置き換えられていることができる;カルボニル基、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、cis−又はtrans−CH=CH−基、ここでCH単位は窒素原子により置き換えられていることができる、アセチレン性C≡C基、1,2−、1,3−又は1,4−置換されたフェニル残基、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−二置換されたピリジン残基、2,3−、2,4−、2,5−又は3,4−二置換されたチオフェン残基、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−又は2,7−二置換されたナフタレン残基、ここで1又は2個の炭素原子は窒素原子により置換されていることができる15、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、1,9−、1,10−、2,3−、2,6−、2,7−、2,9−、2,10−又は9,10−二置換されたアントラセン残基、ここで1又は2個の炭素原子は窒素原子により置換されていることができる。アルキル基のCH2基の12個までの個々の水素原子は、それぞれ相互に独立して同じC原子で以下のものにより置換されていることができる:ハロゲン、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素又はシアノ基又は18個までのC原子を有する線状アルキル鎖、ここで1〜6個のCH2単位は相互に独立して以下のものにより置換されていることができる:カルボニル基、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、cis−又はtrans−CH=CH−基、ここでCH単位は窒素原子によっても置換されていることができ、アセチレン性C≡C基、1,2、1,3−又は1,4−置換されたフェニル残基、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−二置換されたピリジン残基、2,3−、2,4−、2,5−又は3,4−二置換されたチオフェン残基、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−又は2,7−二置換されたナフタレン残基、ここで1又は2個の炭素原子は窒素原子により置換されていることができる、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、1,9−、1,10−、2,3−、2,6−、2,7−、2,9−、2,10−又は9,10−二置換されたアントラセン残基、ここで1又は2個の炭素原子は窒素原子により置換されていることができる。置換基を有する代わりにこのメチン基又は第四級C原子の自由原子価は対になって連結されることができ、この結果環、例えばシクロヘキサン環が生じる。更に残基R1〜R16は相互に独立してハロゲン原子、F、Cl、Br又はIを意味することができる。
R1〜R6が炭化水素残基、例えば非置換又は置換された、非分枝又は分枝した、場合により単環又は多環式炭化水素残基である場合には、これらは特に1〜60、有利には1〜37、特に有利には1〜18個の炭素原子を含有する。これは特にR1及びR2に当てはまる。R3は有利には非置換であるか又は1〜5個の同じか又は異なる置換基で置換されたフェニルである。R4は有利には非置換又は1回又は数回場合により同じか又は異なる置換基で置換されたC1〜C8アルキル又はC3〜C8シクロアルキルである。R5及びR6は有利にはHである。
R1〜R8が炭化水素残基、例えば非置換又は置換された非分枝又は分枝した、場合により単環又は多環式炭化水素残基である場合には、これらは特に1〜60、有利には1〜37、特に有利には1〜18個の炭素原子を含有する。これは特にR1及びR2に当てはまる。R3及びR7は有利には相互に独立して非置換又は1〜5個の同じか又は異なる置換基で置換されたフェニルである。R4及びR8は有利には相互に独立して非置換又は1回又は数回場合により同じか又は異なる置換基で置換されたC1〜C8アルキル又はC3〜C8シクロアルキルである。
3.(5)及び/又は(6)の作成のための出発材料としてペリレン四カルボン酸ビスイミド、芳香族ニトリル及び強塩基を使用することを特徴とする方法。強塩基のための例はナトリウムアミド、水酸化カリウム、水素化カリウム及び16水素化ナトリウムである。芳香族ニトリル(アリールニトリル)のための例は、ベンゾニトリル、1−又は2−ナフトニトリル、4−ブロムベンゾニトリル及び4−メトキシベンゾニトリルである。
4.酸素、有利には空気酸素の存在下で、化合物(5)又は(6)の合成を行うことを特徴とする方法。
5.反応対ペリレン四カルボン酸ビスイミド、アリールニトリル及び塩基を塊状で、有利には高められた温度、例えば100〜200℃、有利には160℃で行うことを特徴とする方法;この場合にこのアリールニトリルは等モルで又は過剰量で使用され、有利には2倍の過剰量で使用されるが、より多量の過剰量も使用できる。例は、ベンゾニトリル、1−又は2−ナフトニトリル、4−ブロムベンゾニトリル及び4−メトキシニトリルである。
6.反応対を溶媒の使用下で反応させることを特徴とする方法。溶媒のための例は、エチレングリコールジメチルエーテル(Glyme)又はジエチレングリコールジメチルエーテル(Diglyme)である。
7.R4=Hを有する着色剤(5)及びR5又はR6=H又はR5及びR6=Hを有する着色剤(6)をR4=アルキルを有する着色剤(5)及びR5又はR6=アルキル又はR5及びR6=アルキル残基を有する着色剤(6)にアルキル化、有利にはメチル化することを特徴とする方法。アルキル化剤のための例は、該当する残基を有するアルキルハロゲン化物、例えばアルキル塩化物、アルキル臭化物及びアルキルヨウ化物又はモノ−及びジアルキルスルファート、例えばジメチルスルファート又はアルキル/アリールスルホナート、例えばメチルトシラートである。このようなアルキル化のための有利な媒体は、双極性非プロトン性溶媒、例えばDMSO、DMF、N−メチルピロリドン(NMP)、テトラメチル尿素、DMPU、DMEU又はスルホランである。
8.R4=Hを有する着色剤(5)又はR4又はR8=H又はR4及びR8=Hを有する着色剤(6)を弱塩基の添加下でESPT機構による大きなストークス・シフトの発生のために使用することを特徴とする方法。弱塩基のための例はアミン、例えばピペリジンである。
9.着色剤、有利には顔料としての物質(5)又は(6)の使用。
10.着色剤、有利には顔料としての、水性インク及び関連するインク、例えばアクレルインク及び水インク及びインクジェットプリンターのためのインク、紙インク、印刷インク、インキ及び墨、及び描絵及び筆記目的のための他のインク及び塗料における物質(5)又は(6)の使用。
11.着色剤、有利には顔料としてのラッカーにおける物質(5)又は(6)の使用。有利なラッカーはプラスチック樹脂ラッカー、例えばアクリル−又はビニル樹脂、ポリエステルラッカー、ノボラック、ニトロセルロースラッカー(ニトロラック)又は天然物質、例えばザポンラッカー、シェラック又はQiラック(漆)(日本ラッカー(Japanlack)若しくは中国ラッカー(Chinalack)又は東洋ラッカー(ostasiatischer Lack))である。
12.着色剤(5)又は(6)のデータ記録装置、有利には光学的記録装置における使用。例はシステム、例えばCD又はDVD−ディスクである。
13.蛍光着色剤としての物質(5)又は(6)の使用。
14.OLEDS(有機発光ダイオード)における物質(5)又は(6)の使用。
15.光ボルタ装置における物質(5)又は(6)の使用。
16.ポリマーのバルク(Masse)着色への着色剤(5)又は(6)の適用。例は、ポリビニルクロリド、ポリビニリデンクロリド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチラール、ポリビニルピリジン、セルロースアセタート、ニトロセルロース、ポリカーボナート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、メラミン樹脂、シリコーン、例えばポリジメチルシロキサン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリビニルトルエン、ポリビニルベンジルクロリド、ポリメチルメタクリラート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアセタート、ポリアクリルニトリル、ポリアクロレイン、ポリブタジエン、ポリクロロブタジエン又はポリイソプレン又は前述のモノマーのコポリマーでからの材料ある。
17.天然物質の着色への着色剤(5)又は(6)の適用。例は、紙材、木材、ストロー材又は天然の繊維材料、例えばコットン、ジュート、サイザル、麻又はその変換生成物、例えばビスコース繊維、ニトラート絹又は銅レイヨン(Reyon)である。
18.媒染染料としての、例えば天然物質の着色への着色剤(5)又は(6)の適用。例は、紙材、木材、ストロー材又は天然の繊維材料、例えばコットン、ジュート、サイザル、麻、亜麻又はその変換生成物、例えばビスコース繊維、ニトラート絹又は銅レイヨン(Reyon)である。媒染のための有利な塩はアルミニウム−、クロム−及び鉄塩である。
19.着色剤としての、例えばインク、ラッカー及び他の塗料、紙用インク、印刷インク、インキ及び描画及び筆記目的のための他のインクの着色のための着色剤(5)又は(6)の使用。
20.電子写真における顔料としての着色剤(5)又は(6)の適用:例えば乾燥コピーシステム(Xerox方式)及びレーザープリンター("Non-Impact-Printing")のため。
21.安全標識目的のための着色剤(5)又は(6)の適用、その際この物質の大きな化学的及び光化学安定性及び場合により蛍光も重要である。有利には、これは小切手、キャッシュカード、紙幣、クーポン、文書、証明書類及び類似物のためであり、この場合に特殊な明白な色印象(Farbeindruck)が達成されることが望ましい。
22.規定の色ニュアンス(特に鮮烈な色調が好ましい)を達成することが望ましい他のインクへの添加剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
23.物品の標識であってこれらの物品のルミネセンスを用いた機械識別用の標識、有利には例えばプラスチックのリサイクル用を含む選別のための物品の機械識別用の標識のための着色剤(5)又は(6)の適用。
24.機械読み取り可能な標識のための蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用、有利には英数字プリント又はバーコードである。
25.光の振動数変換のために、例えば短波長の光からより長波長の可視光にするための着色剤(5)又は(6)の使用。
26.多岐にわたる表示−、指示−及び標識目的のための表示要素、例えば受動表示要素、指示−及び交通標識、例えば交通信号のための表示要素における着色剤(5)又は(6)の適用。
27.蛍光インクとしての均質溶液中でのインクジェットプリンターにおける着色剤(5)又は(6)の適用。
28.超伝導有機材料のための出発材料としての着色剤(5)又は(6)の適用。
29.固形物質−蛍光−標識のための着色剤(5)又は(6)の適用。
30.装飾目的のための着色剤(5)又は(6)の適用。
31.芸術目的のための着色剤(5)又は(6)の適用。
32.トレーサー目的への、例えば生化学、医薬、技術及び自然科学における着色剤(5)又は(6)の適用。ここで着色剤は基材と共有結合していることができるか又は副原子価、例えば水素架橋結合又は疎水性相互作用(吸着)を介して結合していることができる。
33.高感度検出方法における着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
34.シンチレーターにおける蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
35.光学的集光システムにおける着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
36.蛍光−ソーラーコレクターにおける着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
37.蛍光活性化ディスプレィにおける蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
38.プラスチック作成のための光誘導した重合のための冷光供給源における着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
39.材料試験、例えば半導体接続の製造の際の材料試験のための着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
40.集積した半導体部品の微細構造の検査のための着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
41.光伝導体における着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
42.写真手法における着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
43.電子、イオン又はUV線による励起が起こる表示システム、照明システム又は像変換システムにおける着色剤又は蛍光着色剤としての、例えば発光表示、ブラウン管又は蛍光灯における着色剤(5)又は(6)の使用。
44.集積半導体接続の部分としての着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用、着色剤は自体で又は他の半導体と連結して、例えばエピタキシーの形態にある。
45.化学発光システムにおける、例えば化学発光ライトスティックにおける、ルミネッセンス免疫アッセイ又は他のルミネッセンス検出方法における着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
46.着色剤又は発光着色剤として、シグナル色として、有利には字体及び図面又は他の図画製品の光学的強調のために、表示板及び特定の光学的色印象を達成すべき別の対象物をはっきり示すための着色剤(5)又は(6)の適用。
47.色素レーザーにおける、有利にはレーザービームの発生のための蛍光着色剤としての着色剤又は蛍光着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
48.Qスイッチ接続器としての色素レーザーにおける着色剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
49.非線形光学系のための活性物質として、例えばレーザー光の振動数の二倍化及び三倍化のための着色剤(5)又は(6)の適用。
50.レオロジー改善剤としての着色剤(5)又は(6)の適用。
51.閉鎖系の密閉性試験のための着色剤(5)又は(6)の適用。
52.着色剤(5)又は(6)を波長250〜600nmの電磁波、有利には波長400〜600nmの可視光で照射することを特徴とする500〜1000nmの範囲内の蛍光の励起方法。このように発生した蛍光は、例えば電流又は熱の発生のために、又は化学反応の実施のために使用できる。
53.着色剤(5)又は(6)を波長250〜600nmの電磁波、有利には波長400〜600nmの可視光で照射することにより蛍光を励起することを特徴とする500〜1000nmの範囲内の蛍光の検出方法。この検出された蛍光は部分的に又は完全に捕捉されることができ、アナログ又はデジタルのシグナル又はエネルギーに変換されることができる。
前述の項目3〜53で開示した方法及び使用は、この後で項目54〜60で開示される更なる異性体構造についても当てはまり、これは同様にして入手可能である。
図1は、ジアゼピノペリレン四カルボン酸ビスイミドの合成スキームを示す。
図2は、クロロホルム中の(2a)の、(1a)の吸収スペクトル(薄い線)と比較したUV/Vis吸収スペクトル(太線、左)及び蛍光スペクトル(太線、右)を示す。
図3は、クロロホルム中の(3a)の、(1a)の吸収スペクトル(薄い線)と比較したUV/Vis吸収(太線、左)及び蛍光スペクトル(太線、右)を示す。
図4は、DBUの使用下でのクロロホルム中の(2a)の、(1a)の吸収スペクトル(薄い線)と比較したUV/Vis吸収スペクトル(太線、左)及び蛍光スペクトル(太線、右)を示す。
図5は、(2a)の吸収スペクトル(太線、左)、蛍光スペクトル(太線、右)及び蛍光励起スペクトルを用いた、クロロホルム/ピペリジン3.1:1中での694nmの場合での2aのESPT機構を示す。
図6は、クロロホルム中の実施例25による着色剤の広範囲吸収スペクトル及び蛍光スペクトルを示す。
図7は、クロロホルム中のUV/Vis吸収スペクトルに関する概要を示す。この最大は、左から右へと、化合物(1a)、実施例18による化合物、実施例22による化合物、実施例25による化合物、実施例18による化合物の脱プロトン化した形態及び実施例18による化合物の脱プロトン化した形態の蛍光スペクトルの、AM1太陽スペクトル(ノイズのある上方の線)との比較に相当する。
前述の言及においては主として構造(1)〜(6)のみが議論されている。しかしながら、本発明による着色剤の構造は絶対的な確実性をもって解明されていないことを言及すべきである。したがって構造(2)〜(6)は、実験的分析データの多数の可能性のある解釈のうちたった1つのものを反映している。今日提供されている方法はこの構造の完全に満足のいく割り当てを更に可能にしない。
しかしながらこの部分構造は確実にされており、これは以下提示できるとおりである。
式(X)中でmは0、1又は2であり、nは1又は2である。この置換基は無論、前に開示したとおり同一である。この正確な定義はやはり請求項1に開示されている。
以下の実施例からはしかしながら以下の付加的な構造に対する明らかな示唆があり、場合によりこれはイミダゾール環の2個のN原子にあるR4及び/又はR8の正確な位置に関するその異性体(又はR4及び/又はR8がHである場合の互変異性体)を含む。
本発明による化合物は代替的に、強塩基(例えば前述したナトリウムアミド)の存在下での、場合により溶媒の存在下での、アミド置換したペリレンジイミドの縮合によっても得ることができる。
以下の実施例は本発明をその範囲を限定することなく説明する(その他のことを記載していない場合には、「%」は常に質量%である)。
一般則:
IRスペクトル:Perkin Eimer 1420 Ratio Recording Infrared Spektrometer, FT 1000;UV/Visスペクトル:Varian Cary 5000及びBruins Omega 20;蛍光スペクトル:Perkin Eimer FS 3000 (完全修正); NMR分光器: Varian Vnmrs 600 (600 MHz);質量分光器:Finnigan MAT 95。
IRスペクトル:Perkin Eimer 1420 Ratio Recording Infrared Spektrometer, FT 1000;UV/Visスペクトル:Varian Cary 5000及びBruins Omega 20;蛍光スペクトル:Perkin Eimer FS 3000 (完全修正); NMR分光器: Varian Vnmrs 600 (600 MHz);質量分光器:Finnigan MAT 95。
実施例1:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H、5H、9H、11H)テトラオン(2a)及び2,9−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ビス−[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:1,12;4’’,5’’,6’’:6,7]ペリロ[3,4−cd:9,10−c’d’]ジピリジン−1,3,9,11(2H,5H,10H,13H)−テトラオン(3a)。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸3,4:9,10−ビスイミド((1a)、1.00g、1,32mMol)及びNaNH2(1.00g、25,6mMol)をベンゾニトリル(250ml)中に懸濁し、3時間165℃に加熱し(青色化)冷却させ、2N−HCl及びCHCl3からなる1:1混合物(300ml)中で振盪抽出した。この有機相を乾燥させ(MgSO4)、真空中で乾燥するまで濃縮し(過剰のベンゾニトリルの除去)、CHCl3中に取り込み、濾過し、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、CHCl3)により精製した。ベンゾニトリルのシングルアダクト及びダブルアダクトが得られた。1.分画:2,9−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ビス[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:1,12;4’’,5’’,6’’:6,7]ペリロ[3,4−cd:9,10−c’d’]ジピリジン−1,3,9,11(2H,5H,10H,13H)−テトラオン(3a)。収率:黒色着色剤40mg(4%);融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.88;
2.分画:収率409mg(36%) 金属光沢のある紫色着色剤としての、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(2a)、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.85。
実施例2:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(2−ナフチル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H−)テトラオン(2e)。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸3,4:9,10−ビスイミド((1a)、200mg 0.264mMol)、NaNH2(1.00g、5.12mMol)及び2−ナフトニトリル(8g)を実施例1と同様に反応させ、後処理した。収率:紫色着色剤54mg(22%)、融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.90。
実施例3:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(2−ブロムフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(2c)。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸3,4:9,10−ビスイミド((1a)、100mg 0.264mMol)、NaNH2(1.00g、2,56mMol)及び4−ブロムベンゾニトリル(10g)を実施例1と同様に反応させ、後処理した。収率:紫色着色剤97mg(77%)、融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.80。
実施例4:10−ビス[1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル]−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(2b)。N,N’−ビス[1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル]ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド((1b)、1.30g、1.85mMol)、NaNH2(1.30g、33.3mMol)及びベンゾニトリル(250g)を実施例1と同様に反応させ、後処理した。収率 670mg(43%)金属光沢のある、紫色着色剤;融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.25;
実施例5:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(4−メトキシフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(2d)。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ペリレン3,4:9,10−四カルボン酸3,4:9,10−ビスイミド((1a)、500mg 0.660mMol)、NaNH2(500mg、12.8mMol)及び4−メトキシベンゾニトリル(20g)を実施例1と同様に反応させ、後処理した。収率 137mg(23%)金属光沢のある、紫色着色剤;融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.80;
実施例6:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−5−メチル−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(4a)。実施例1による2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H、5H、9H、11H)−テトラオン(2a)(100mg、0.115mMol)をTHF(30ml)中に溶解させ、水性KOH(10%、2.5ml)と混合し、青色化まで撹拌し、滴加的にジメチルスルファート(0.3ml、注意:毒性)と混合し、3時間室温で撹拌し、水(100ml)と混合し、吸引し、メタノールで洗浄し、カラムクロマトグラフィにより精製した。収率:紫色着色剤90mg(88%)、融点>300℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.80。
実施例7:2,10−ビス[1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル]−5−メチル−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(4b)。実施例4による2,10−ビス[1−(1−メチルエチル)−2−メチルプロピル]−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(2b)(500mg、0.711mMol)を実施例6と同様に反応させ、後処理した。収率450mg(88%)、金属光沢のある紫色着色剤、融点>300℃;Rf(シリカゲル、CHCl3)=0.22;HMRS(C46H44N4O4):計算m/z716.335;検出m/z:716.335 Δ=0.000mmu。
実施例8:8,15−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−フェナントラ[2,1,10−def:7,8,9−d’e’f’]−2,5−ジフェニル−1,6,10,15−テトラヒドロ−イミダゾ[4,5−h:4’,5’−h’]ジイソキノリン−7,9,14,16−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸3,4:9,10−ビスイミド((1a)、1.00g、1.32mmol)及びNaNH2(1.00g、25.6mmol)をベンゾニトリル(250ml)中に懸濁し、165℃に加熱し(青色化)、3時間後に再度冷却し、2Nの水性HCl及びCHCl3からなる1:1混合物(300ml)で振盪抽出し、硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、回転蒸発器を用いて12mbarで次いでベンゾニトリルの除去のために高真空(Feinvakuum)中で蒸発させ、CHCl3中に取り込み、濾過し、カラムクロマトグラフィによりシリカゲルを介して溶出剤としてクロロホルムを用いて精製した。1.緑色分画:2,9−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ビス−[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:1,12;4’’,5’’,6’’:6,7]ペリロ[3,4−cd:9,10−c’d’]ジピリジン−1,3,9,11(2H,5H,10H,13H)−テトラオン。収率:黒色染料40mg(4%)、融点>250℃;Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.88。2.分画:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。収率409mg(36%)、金属光沢のある、式(8)の紫色染料。融点:>250℃。Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.85。3.分画:8,15−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−フェナントラ[2,1,10−def:7,8,9−d’e’f’]−2,5−ジフェニル−1,6,10,15−テトラヒドロ−イミジゾ[4,5−h:4’,5’−h’]ジイソキノリン−7,9,14,16−テトラオン。収率180mg(18%)、緑−黒色染料、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.23。
実施例9:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(2−ブロムフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(150mg、0.199mmol)及びNaNH2(150mg、3.85mmol)をo−ブロムベンゾニトリル(10g)中に懸濁し、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H、5H、9H、11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム及びイソヘキサン(3:1))。収率91mg(48.4%)、式(8)の紫色染料、融点>250℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.80。
実施例10:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(3−ブロムフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(200mg、0.265mmol)及びNaNH2(200mg、5.13mmol)をm−ブロムベンゾニトリル(10g)中に懸濁し、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H:5H:9H:11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン(3;1))。収率107mg(42.4%)、式(8)の紫色染料、融点>250℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.80。
実施例11:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(4−ジメチルアミノフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’−d’’e’’f’’]フェナントラ[2,1,10−def:7,8,9−d’e’f’]−2,5,9,11−テトラヒドロ−ジイソキノリン−1,3,9,11−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(200mg、0.26mmol)、NaNH2(200mg、5.13mmol)を4−ジメチルアミノベンゾニトリル(10g)中に懸濁し、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、CHCl3)。式(8)の染料をクロロホルム中に溶解し、メタノールで沈澱させる。収率23mg(12%)、金属光沢のある紫色染料、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.70。
実施例12:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(2,4−ビスメトキシフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’−d’’e’’f’’]フェナントラ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]−2,5,9,11−テトラヒドロジイソキノリン−1,3,9,11−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(200mg、0.265mmol)及びNaNH2(200mg、5.13mmol)を2,4−ビスメトキシベンゾニトリル(10g)中で100℃で溶解し、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム)。収率80mg(32.4%)、金属光沢のある、式(8)の紫色染料、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.38。
実施例13:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−(3,4−ビスメトキシフェニル)[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’−d’’e’’f’’]フェナントラ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]−2,5,9,11−テトラヒドロジイソキノリン−1,3,9,11−テトラオン。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(0.240g、0.317mmol)及びNaNH2(0.200g、5.13mmol)を2,4−ビスメトキシベンゾニトリル(10g)中で100℃で溶解し、2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ(4.5時間の反応時間)、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム)。収率118mg(39.9%)、金属光沢のある、式(8)の紫色染料、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.38。
実施例14:二窒素四酸化物、ジクロロメタン中:固形の硝酸鉛(II)(100g、302mmol)を丸底フラスコ中でブンゼンバーナーを用いて強力に加熱し、この生じるニトロソガス(nitoros Gas)をジクロロメタン(1000ml)を有する受け取りフラスコ中に、ジクロロメタン溶液が飽和されるまで導通した。これらの試薬を以下の実施例による代替的な合成経路のために使用する。
実施例15:1−ニトロ−N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシミド)。N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビスイミド(1a、3.00g、3.97mmol)をジクロロメタン(200ml)中に装入し、メタンスルホン酸(2ml、30.8mmol)と混合し(過剰量の触媒)、ジクロロメタン中の二窒素四酸化物(実施例14による)の十分な飽和溶液と撹拌しながら室温で、薄層クロマトグラフィ(シリカゲル、クロロホルム)を用いた制御が完全な反応が生じるまで滴加的に混合し(暗赤色への溶液の色変換);蒸留水で洗浄し(100ml)、硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、回転蒸発器を用いて蒸発させ、少量のクロロホルム中に溶解し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、ジクロロメタン)。収率2.41g(76%)、暗赤色の金属光沢のある固形物質、融点120℃、Rf(シリカゲル/CHCl3):0.80。
実施例16:1−アミノ−N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシミド)。実施例15による1−ニトロ−N,N′−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9.10−ビス(ジカルボキシミド)(2.41g、3.01mmol)をTHF(100ml)中に溶解し(暗赤色の溶液)、鉄粉末(350mg、6.27mmol)及び濃塩酸(11ml)と混合し、撹拌しながら30分間還流下で加熱し(10分間後に暗赤から暗青への色変化)、冷却し、蒸留水(500ml)で沈澱させ、吸引し、少量のクロロホルム中に溶解し、カラムクロマトグラフィにより精製し(シリカゲル、クロロホルム)、蒸発させた。収率2.08g(72.1%)、極めて微細な無定形の固形物質、融点92〜94℃。Rf(シリカゲル/CHCl3):0.30。
実施例17:1−ベンズアミジル−N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9.10−四カルボン酸ビスイミド。実施例16による1−アミノ−N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−ビス(ジカルボキシミド)(240mg、0.31mmol)をジオキサン(60ml)中に溶解し、滴加的にジオキサン(10ml)中の塩化ベンゾイル(1.00g、7.10mmol)と混合し、7時間100℃で還流下で撹拌し(2時間後に再度1回同量の塩化ベンゾイルを添加し(DCを用いた反応終了の監視)、濾過した。カラムクロマトグラフィにより精製(シリカゲル、クロロホルム、出発材料からの赤色前駆体、ピンク色の主分画)、回転蒸発器で蒸発し、少量のクロロホルム中に取り込み、メタノールで沈澱し、吸引し、乾燥棚中で110℃で乾燥した。収率125mg(46%)、式(7)のピンクの色素、融点>300℃、Rf(シリカゲル、CH2Cl2)=0.53。
実施例18:2,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4,’5’,6’,−d’’,e’’,f’’]フェナントラ[2,1,10−def:7,8,9−d’e’f’]−2,5,9,11−テトラヒドロ−ジイソキノリン−1,3,9,11−テトラオン。1−ベンズアミジル−N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4−無水物−9,10−イミド(100mg、0.110mol)及びNaNH2(100mg、2.56mmol)をベンゾニトリル(250ml)中に懸濁し、165℃に加熱し(青色化)、3時間後に再度冷却し、HCl溶液(2N)及びCHCl3からなる1:1混合物(300ml)で振盪抽出し、CHCl3を除去し、真空中で蒸留によりベンゾニトリルを除去し、少量のCHCl3中に取り込み、濾過し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、CHCl3)。収率60mg(57%)、金属光沢のある、紫色色素。
実施例19:ペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)−1,6−ジニトロペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)及び1,7−ジニトロペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)の完全なニトロ化。N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−四カルボン酸ビスイミド((1a)、3.19g、4.23mmol)を少量のジクロロメタン中に溶解し、メタンスルホン酸(2ml)及び二窒素四酸化物溶液と混合し、光(80W、タングステンファイバーグローランプ)を用いた照射下で6時間室温で撹拌し、蒸留水(100ml)との混合により停止し、複数回クロロホルム(それぞれ100ml)で抽出し、硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、濃縮し、クロマトグラフィ(シリカゲル、クロロホルム)した。深赤色の固形物質として1,6−ジニトロペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)及び1,7−ジニトロペリレン −3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)からなる混合物を得た。この両方の異性体の分離は同一のRf値のためにうまくいかなかった。収率2.72g(76.1%)、Rf(シリカゲル/CHCl3):0.7。
実施例20:異性体混合物1,6−ジアミノペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)及び1,7−ジアミノペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)。N,N’−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸−3,4:9.10−ビスイミドのニトロ化からの異性体混合物1,6−ジニトロペリレン3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)及び1,7−ジニトロペリレン3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)(1.00g、1.19mol)を、沸騰するエタノール(150ml)中で還流下で溶解し、鉄粉末(500mg、8.93mmol)及び塩酸(濃縮、5.00ml)と混合し、30分間撹拌し、蒸留水(500ml)の添加により停止し、1時間更に室温で撹拌し、濾過し、クロマトグラフィ(シリカゲル、ジクロロメタン)した。収率814mg(87.6%)、融点146〜148℃、Rf(シリカゲル/CHCl3):0.20。
実施例21:1,6−ビス−ベンズアミジル−N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸ビスイミド及び1,7−ビス−ベンズアミジル−N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸ビスイミド。1,4−ジオキサン(100ml)中の異性体混合物1,6−ジアミノペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)及び1,7−ジアミノペリレン−3,4,9,10−四カルボン酸−3,4:9,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチルイミド)(1.00g、1.27mmol)を1,4−ジオキサン(10ml)中の塩化ベンゾイル(2.00g、14.2mmol)と滴加的に混合し、全体で7時間100℃で還流下で撹拌し(それぞれ2時間後に塩化ベンゾイル(2.00g)を添加し、この反応終了後にDCを用いて監視する)、濃縮し、留去により塩化ベンゾイルを除去し、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、クロロホルム、唯一の前分画後ピンク色の生成物)により精製し、回転蒸発器を用いて蒸発し、高真空中で200℃で無色の液体を除去した。収率450mg(35%)金属光沢のある色素、融点>300℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム)=0.05。
実施例22:異性体混合物としての1,6−ビス−ベンズアミジル−N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン−3,4:9,10−四カルボン酸ビスイミド及び1,7−ビス−ベンズアミジル−N,N’−ビス(1−ヘキシルヘプチル)ペリレン3,4:9,10−四カルボン酸ビスイミド(100mg、0.10mmol)及びNaNH2(100mg、2.56mmol)をベンゾニトリル(250ml)中に懸濁し、165℃に加熱し(青色化)、3時間後冷却し、水性HCl(2N)及びCHCl3からなる1:1混合物(300ml)で振盪抽出した。この有機相を蒸発し、高真空中でベンゾニトリルを除去し、少量のCHCl3中に取り込み、濾過し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、CHCl3)。この溶出した染料を少量のジクロロメタン中に取り込み、メタノールで沈澱させた。収率37mg(35%)、式(9)及び/又は(10)の黒色染料。
実施例23:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(85mg、0.098mmol)をDMF(5ml)中に溶解し、100℃に加熱し、水不含の炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)と混合し(事前はピンクの溶液の青色変化)、滴加的に臭化ベンジル(400mg、2.34mmol)と混合し(紫色化)、3時間100℃で撹拌し、2N HCl−溶液の添加により停止し、吸引し、16時間110℃で乾燥させ、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン3:1)。収率26mg(27.7%)、式(7)の暗紫色の固形物質、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム)=0.81。
実施例24:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−4−tert−ブチルベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(85mg、0.098mmol)をDMF(5ml)中で炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)及び4−tert−ブチルベンジルブロミド(400mg、1.76mmol)、と2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン2:1)。収率64mg(64.5%)、式(7)の黒−紫色の固形物質、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム:イソヘキサン2:1):0.40。
実施例25:モノアダクト及びペイレンビスイミドからの二発色団。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(100mg、0.115mmol)をDMF(5ml)中で炭酸カリウム(100mg、0.724mmol)及びペリレン−臭化ベンジル(400mg、0.529mmol)と、2,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4,’5’,6’:4,5]−フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム)。収率96mg(54.1%)、式(7)、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.40。
実施例26:2,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ブチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]−フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(100mg、0.115mmol)、1−ヨードブタン(635mg、3.45mmol)及び炭酸カリウム(120mg、0.868mmol)をDMF(5ml)中で、2,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4,’5’,6’:4,5]−フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム)。収率48mg(45%)、式(7)の暗赤〜黒色の固形物質、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.76。
実施例27:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ペンチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H、5H、9H、11H−)テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(100mg、0.115mmol)、1−ヨードペンタン(683mg、3.45mmol)及び炭酸カリウム(120mg、0.868mmol)をDMF(5ml)中で、2,10−ビス−(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ベンジル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4,’5’,6’:4,5]−フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオンと同様に反応させ、後処理し、未反応の1−ヨードペンタンの除去のために、カラムクロマトグラフィにより精製し(シリカゲル、クロロホルム)、トルエンに溶解させ、過剰量のDBUと混合し、カラムクロマトグラフィにより精製した(酸化アルミニウム塩基性、トルエン、脱プロトン化した出発材料は堅く吸着)。収率75mg(69%)、式(7)の暗赤〜黒色の固形物質。
実施例28:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ペンチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H、5H、9H、11H)−テトラオン(実施例27に対する変形)。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’,4:5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)テトラオン(100mg、0.115mmol)、1−ヨードペンタン(683mg、3.45mmol)及び炭酸カリウム(120mg、0869mmol)をDMPU(5ml)中に懸濁し、6時間100℃に加熱し、まだぬるいうちに水性HCl(2N、50ml、赤い懸濁物として沈澱した染料)と混合し、吸引し、乾燥し、クロロホルム中に取り込み、未反応1−ヨードペンタンの除去のためにカラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム)。収率90mg(83%)、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.59。
実施例29:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−ヘキシル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’,4:5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(100mg、0.115mg)、1−ブロムヘキサン(570mg、3.45mmol)及び炭酸カリウム(300mg、2.17mmol)をDMPU(5ml)中に懸濁し、3時間100℃に加熱し、まだぬるいうちに水性HCl(2N、50ml)と混合し、3回クロロホルム(各50ml)で抽出し、硫酸マグネシウムを介して乾燥し、蒸発させ、少量のクロロホルム中に取り込み、未反応1−ブロムヘキサンの除去のためにカラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン3:1)。収率86mg(78%)、式(7)、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.59。
実施例30:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−アリル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]−フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’,4:5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(100mg、0.115mmol)、アリルブロミド(624mg、3.45mmol)及び炭酸カリウム(300mg、2.17mmol)をDMPU(5ml)中に懸濁し、24時間65℃に加熱し、まだぬるいうちに水性HCl(2N、50ml)と混合し、吸引し、乾燥し、少量のクロロホルム中に取り込み、未反応アリルブロミドの除去のためにカラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン2:1)。収率87mg(83%)、式(7)、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.52。
実施例31:2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−(N−プロパギル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン。2,10−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−6−フェニル[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:4,5]フェナントロ[2,1,10−def::7,8,9−d’e’f’]ジイソキノリン−1,3,9,11(2H,5H,9H,11H)−テトラオン(300mg、0.344mmol)、プロパギルブロミド(1.53g、10.3mmol、トルエン中80パーセント)及び炭酸カリウム(900mg、6.517mmol)をDMPU(15ml)中に懸濁し、24時間85℃に加熱し、蒸発させ、水性HCl(2N、150ml)と混合し、吸引し、乾燥し、少量のクロロホルム中に取り込み、未反応アリルブロミドの除去のためにカラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン3:1)。収率212mg(67.7%)、式(7)、融点>250℃、Rf(シリカゲル/クロロホルム):0.45。
実施例32:2,9−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ビス−[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:1,12;4’’,5’’,6’’:6,7]−ペリロ[3,4−cd:9,10−c’d’]ジピリジン−1,3,9,11(2H,5H,10H,13H)−テトラオン。実施例22による2,9−ビス(1−ヘキシルヘプチル)−ビス[1,3]ジアゼピノ[4’,5’,6’:1,12;4’’,5’’,6’’:6,7]−ペリロ[3,4−cd:9,10−c’d’]ジピリジン−1,3,9,11(2H,5H,10H,13H)−テトラオン(90mg、0.091mmol)、p−tert−ブチルベンジルブロミド(800mg、3.52mmol)、炭酸カリウム(600mg、4.34mmol)を10mlのDMPU中に懸濁し、6時間100℃に加熱し、まだ温かいうちに水性HCl溶液(2N、50ml)と混合し、3回クロロホルムで振盪抽出し、硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、蒸発させ、カラムクロマトグラフィにより精製した(シリカゲル、クロロホルム/イソヘキサン3:1)。収率72mg(62%)、式(9)及び(10)の黒色の固形物質、融点>250℃、Rf(シリカゲル、クロロホルム;イソヘキサン3:1)=0.62。
Claims (15)
- 式
式中、
R1〜R8は相互に独立してH、F、Cl、Br、I又は{線状C1〜C37アルキル}(−R9)mであり、mは0〜12の数であり、
R9は、及び複数のR9の場合にそれぞれのR9は、全ての他のR9に独立してH、F、Cl、Br、I、CN又は{線状C1〜C18アルキル}(−R10)nであり、nは0〜6の数であり、
R10は、及び複数のR10の場合にそれぞれのR10は、全ての他のR10に独立してH、F、Cl、Br、I、CN又は{線状C1〜C18アルキル}であり、
その際、それぞれの{線状C1〜C37アルキル}中では場合により、全ての他の{線状C1〜C37アルキル}に独立して、R11により1〜10個の−CH2−単位が置換されているか又は置換されていなくてよく、かつ/又は
{線状C1〜C18アルキル}中で、及び複数の{線状C1〜C18アルキル}の場合にそれぞれの{線状C1〜C18アルキル}中で、全てのその他の{線状C1〜C18アルキル}に独立して、R12により1〜6個の−CH2−単位が置換されているか又は置換されていなくてよく、かつ
R11及びR12は相互に独立して、及び複数のR11及びR12の場合にそれぞれのR11又はR12は、全てのその他のR11及びR12とは独立して、−CO−、−O−、−S−、−Se−、−Te−、cis−又はtrans−−CH=CH−、cis−又はtrans−−N=CH−、−C≡C−、1,2−、1,3−又は1,4−フェニレン、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−ピリジンジイル、2,3−、2,4−、2,5−又は3,4−チオフェンジイル、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、2,3−、2,6−又は2,7−ナフチレンであり、その際0、1又は2個の=CH−は=N−により置換されていてよいか、又は、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,7−、1,8−、1,9−、1,10−、2,3−、2,6−、2,7−、2,9−、2,10−又は9,10−二置換されたアントラシレンであり、その際、0、1又は2個の=CH−は=N−により置換されていてよい、
又は、2個の任意の置換基R9、R10、R11及び/又はR12は、1回又は数回対で一緒になって直接結合を形成し、この結果環、有利にはシクロヘキサン環又はベンゼン環が生じる、
その際、選択的にR4は直接結合により第2の分子のR4と及び/又はR8は直接結合により第2の分子のR8と結合していることができ、この結果二量体、三量体、四量体又はより高級なオリゴマーが生じる]
の化合物。 - {線状C1〜C37−アルキル}(−R9)mは置換されていないか又は置換されている炭化水素残基を意味し、これは1〜60個、有利には1〜37個、特に有利には1〜18個の炭素原子を含有し、その際この炭化水素残基はR3及び/又はR8で有利には、−CH2−の−CH=CH−を用いた3回の置換及び2個の置換基R9の間の直接結合によりフェニル残基を形成する請求項1記載の化合物。
- ペリレン四カルボン酸ビスイミドを芳香族ニトリルと、強塩基の存在下で、好適には酸素の存在下で反応させることを特徴とする請求項1又は2記載の化合物の製造方法。
- アリールニトリルをペリレン四カルボン酸ビスイミドに対して等モルで又は過剰量で使用し、反応温度が80〜300℃、有利には100〜200℃、特に約160℃である請求項3記載の方法。
- 式(X′)[式中、式(X)に対する唯一の差異として、Q4、Q4及びQ6、又はQ4及びQ7はアリールアミド基を意味し、アリールは基R3又はR8から選択されている]のペリレン四カルボン酸ビスイミドを、強塩基の存在下で、好適にはナトリウムアミドと反応させることを特徴とする請求項1又は2記載の化合物の製造方法。
- 不活性溶媒の存在下で反応が起こる請求項3、4又は5記載の方法。
- R4、R8又はR4及びR8はHである請求項1又は2記載の化合物を、R4又はR8の少なくとも1に対して、アルキル化、有利にはメチル化し、有利には双極性非プロトン性溶媒中ですることを特徴とする請求項1又は2記載の化合物の製造方法。
- 請求項1又は2記載の化合物及び弱塩基、有利には第一級、第二級又は第三級アミンを含有する組成物。
- 請求項1又は2記載の化合物のストークス・シフトを有利にはESPT機構により高める方法において、弱塩基、有利には第一級、第二級又は第三級アミンを請求項1又は2記載の化合物に添加することを特徴とする方法。
- 着色剤として、有利には顔料として、特に有利には水性インク及びその関連するインク、紙インク、印刷インク、インキ、墨、ペイント又はラッカーにおいて、レオロジー改善剤として、蛍光着色剤として、光学的記録材料において、OLEDS(有機発光ダイオード)において、光ボルタ電池において、ポリマーのバルク着色のために、天然物質の着色のために、媒染染料として、電子写真システムにおいて、安全−及び認識−標識において、着色剤組成物の成分として、非線形光学的要素において、レーザーにおいて、光の周波数変換のために、表示要素において、超伝導有機材料のための出発材料として、固形物質−蛍光−標識のために、装飾的又は芸術的目的のために、又は生化学、医薬、工学又は自然科学におけるトレーサーとしての請求項1又は2記載の化合物の使用。
- 請求項1又は2記載の化合物を、蛍光ソーラーコレクターにおいて、ディスプレィにおいて、冷光源において、化学発光ライトスティックにおいて、半導体集積回路において、ルミネッセンス検出方法において又は光伝導において使用する請求項10記載の使用。
- 請求項1又は2記載の化合物を波長250〜600nmの電磁波、有利には波長400〜600nmの可視光で照射することを特徴とする500〜1000nmの範囲内の蛍光の励起方法。
- 蛍光を、電流又は熱の発生のために、又は化学反応の実施のために使用する請求項12記載の方法。
- 請求項1又は2記載の化合物を波長250〜600nmの電磁波、有利には波長400〜600nmの可視光で照射することにより蛍光を励起することを特徴とする500〜1000nmの範囲内の蛍光の検出方法。
- 検出された蛍光を捕捉し、アナログ信号若しくはデジタル信号又はエネルギーに変換する請求項14記載の方法。
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