JP2011505235A - ナノエマルション - Google Patents

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Abstract

本発明は、水中油型ナノエマルション、その調製方法、並びに、眼科、皮膚科、食品、化粧品、製薬品、農化学、繊維製品、ポリマー、及び化学の応用における使用のための有効成分のための送達媒体としてのその使用に関する。この水中油型ナノエマルションは、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相;7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤;及び水性相を含み、その油滴は、100nm未満の強度平均径を有し、界面活性剤対油の比率は、1:1未満、好ましくは、0.2乃至0.8:1である。

Description

本発明は、水中油型ナノエマルション、その調製方法、並びに、眼科、皮膚科、食品、化粧品、製薬品、農化学、繊維製品、ポリマー、及び化学の応用における使用のための有効成分のための送達媒体としてのその使用に関する。
エマルションは、多数の工業製品、例えば、食品、化粧品、及び製薬品における応用を有するコロイド系である。水中油型エマルションは、水性連続相中に分散した、油滴から構成される。工業界におけるエマルションの使用の一つは、活性成分及び有効成分、例えば、香料、着色料、ビタミン類、酸化防止剤、抗微生物剤、殺虫剤、除草剤、化粧品、栄養補助食品、植物化学物質、及び製薬品を送達することである。
前記有効成分は、油溶性であっても、水溶性であってもよいが、これらの環境におけるその溶解性は、非常に溶解性から僅かに溶解性まで様々である。水に不溶性の活性成分を投与するためには、有効量の活性成分を所望の作用部位に届けるための適当な媒体の使用を要することから、困難を伴う。水中油型エマルションは、水に不溶性である有効成分の送達のために一般的に使用される。油に可溶性である有効成分は、エマルションの油相中に溶解/分散される。油と水とのいずれにも低溶解性である有効成分は、水中油型エマルションの界面領域の一部として導入することができる。
有効成分を送達するために一般的に使用されるエマルションは、多数の著しい制限及び欠点を有する。エマルションは、最終的にはエマルションの完全な相分離をもたらす多数の機構によって不安定化に処せられる、速度論的に安定な構造である。エマルションの、経時的に物理的に変化する傾向は、その貯蔵及び取扱に関して問題を呈する。更にまた、この物理的劣化により、生理学的に投与される時点では調剤が準最適状態である可能性が増大する。
通常の水中油型エマルションの粒径(直径)は、数百ナノメートル乃至数ミクロンの範囲である。これらの粒子が光の波長以上のオーダーであることから、これらは不透明な外観を有する。このことは、このエマルションが導入されるあらゆる製品の光学的透明度を変更し、外観上の魅力を低減するという欠点を有する。更にまた、この粒径のエマルションは、低界面面積対体積率を有する。このことは、界面で溶解性である、溶解性に乏しい生物活性剤を溶解する、エマルションの性能に、負の影響を与える。界面で溶解することのできる、溶解性に乏しい生物活性剤の量は、界面面積の相対量に直接関連している。
一般的な水中油型トリグリセリドエマルションを有効成分の送達に使用する、別の欠点は、経口摂取の際には、有効成分の放出は、脂肪分解の速度及び程度に依存することである。こうしたエマルションは、胃腸管の水性環境を経て有効成分を輸送することができる一方で、乳化された有効成分の最終的な放出は、エマルションの消化に依存する。トリグリセリドエマルション消化の速度は、多数の因子、pH、コリパーゼ/リパーゼ濃度、胆汁酸、及びエマルション表面積の関数である。この中で原理的なものは、エマルション界面面積の、その体積に対する相対比である。高い表面積対体積率をもつエマルションであるほど、低い表面積対体積率をもつものよりも格段に速い脂肪分解を経る。
エマルションが、100nm未満の粒径を有する場合には、エマルションは半透明もしくは透明にさえなるという追加の利点を有する。非常に小さい(実質的に100nm)のエマルションの形成には、界面面積の相対量をかなりの程度で増大させるという追加の利点がある。界面面積の相対量における増大は、溶解性に乏しい有効成分を界面で溶解/分散させる性能を増強することができる。更にまた、界面面積の相対量における増大は、従来の水中油型エマルションと比較して、脂肪分解による消化速度をより迅速にすることができる。脂肪分解の速度がより迅速であることは、乳化された有効成分のより迅速な放出をもたらすことができる。
100nm未満の粒径を有してよいエマルションの2つのクラスは、マイクロエマルションまたはナノエマルションである。
マイクロエマルションは、超低界面張力及び構造形成に望ましいエネルギーの結果として、自然発生的に形成するエマルションである。マイクロエマルションは、経時的に変化しない粒径を有して、熱力学的に安定である。マイクロエマルションの一つの欠点は、例えば、希釈、酸性化、または加熱の際に、その組成を変更すると、物理的に不安定になりうることである。マイクロエマルションの自発的形成は、界面活性剤、共界面活性剤、及び共溶媒の相乗作用に起因し、有効に油分子を「可溶化」する。結果として、マイクロエマルションの欠点は、油の量に対して大量の界面活性剤を含むことである。食品の場合には、多くの界面活性剤は、苦味を有する。更にまた、WHO及びFDAは、これらの界面活性剤の多くについて、一日の摂取量に制限を設けている。
ナノエマルションは、自発的には形成しない代わりに、油、水、及び界面活性剤の混合物に剪断を適用することによって形成されるエマルションである。マイクロエマルションとは異なり、ナノエマルションは、速度論的に安定であり、その粒径は、合体、凝集、及び/またはオストワルド熟成を経て、経時的に増大しうる。ナノエマルションは、粒径が非常に小さいことにより、特にオストワルド熟成によって粒径増大する傾向がある。エマルション粒径の経時的な増大は、対応するその表面積の増大を伴って、このエマルションがその透明性を喪失することから不利である。
マイクロエマルション同様に、ナノエマルションは、その小径のために半透明/透明に見えるという利点を示しうる。また、マイクロエマルション同様に、ナノエマルションは、高界面面積対体積率を有して、溶解性に乏しい生物活性剤の溶解を助け、且つ、より迅速な脂肪分解速度によってエマルションの迅速な消化を助けることができるという利点を有する。更にまた、多くのマイクロエマルションとは異なり、ナノエマルションは、希釈及び/または酸性化に際してもその構造(小径)を保持する。このことは、現在、100nm未満のエマルションは、上皮層、例えば皮膚及び口腔粘膜に浸透する、より優れた性能を有すると考えられていることから、活性剤吸着を助けるという追加の利点を示しうる。ナノエマルションの別の利点は、その製造が、マイクロエマルションと比較して、著しく少量の界面活性剤の使用を要することである。このことは、ナノエマルションには、所定量の活性剤/油の添加の際に、より少量の界面活性剤が導入されるという利点をもたらす。このことは、毒物学的、規制上、及び味覚的観点から、有益である。
ナノエマルション中に含まれる油の性質もまた重要である。トリグリセリド類である油を有することは、これらが、合成または炭化水素系の油よりも、人に対してより低い毒物学的及び/または洗浄(irrigational)作用を示すことから、有利である。トリグリセリド類には三つのクラス、短鎖トリグリセリド類(脂肪鎖中の炭素原子は6つ未満)、中鎖トリグリセリド類(脂肪鎖中の炭素原子は6乃至12)、長鎖トリグリセリド類(脂肪鎖中の炭素原子が12より多い)がある。ナノエマルション中のトリグリセリド油が、長鎖形式のものであり、好ましくは、そうした油が栄養学的に明確な利益をもたらし、且つオストワルド熟成に対してはるかに安定であることが判明していることから、ある程度の不飽和を有するものであると有利である。
中鎖トリグリセリド類、特に、ミグリオール812を使用するナノエマルション及び/またはナノ分散物の造成は既知である。中鎖トリグリセリド類は、分子バルクがより小さく、且つ水への溶解性がより高いために、ナノエマルション及び/またはナノ分散物を形成するその性能が高められていることから、使用されている。対照的に、長鎖トリグリセリド類の分子バルクが大きいことが、これらが透明なマイクロエマルションもしくはナノエマルションを形成することを妨げていることは既知である。
その油相が長鎖トリグリセリドを含むナノエマルションを造成するという課題であって、このエマルションを、100nm未満の強度平均径、オストワルド熟成に対する高い安定性、及び比較的に低量の界面活性剤を有するものとする課題が、依然として存在する。こうしたナノエマルションの造成は、製品安定性及び透明性を増大させ、溶解性に乏しい活性剤の溶解性を向上させ、且つ、官能特性を向上させることから、有利である。
第一の態様においては、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相;7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤;及び水性相を含む水中油型のナノエマルションであって、その油滴が100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率が1:1未満、好ましくは、0.2乃至0.8:1である、水中油型ナノエマルションが提供される。
第二の態様においては、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相、7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤、及び水性相に、均質化、超音波処理、または膜乳化を行ってナノエマルションを調製する工程を含み、前記ナノエマルション中において、油滴は100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率は1:1未満、好ましくは、0.2乃至0.8:1である、水中油型ナノエマルションの調製方法が提供される。
第三の態様においては、以上に定義されるナノエマルションの、有効成分のための送達媒体としての使用が提供される。
前記有効成分には、食品、飲料、化粧品、製薬品、眼科、皮膚科、農化学、繊維製品、ポリマー、及び化学の応用における使用のための成分が含まれる。
以上に定義されるナノエマルションを含む有効成分のための送達媒体もまた提供される。
第四の態様においては、以上に定義されるナノエマルション及び有効成分を含む製剤が提供される。
第五の態様においては、以上に定義されるナノエマルションと有効成分とを混合する工程を含む、以上に定義される製剤の調製方法が提供される。
第六の態様においては、有効成分と、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相と、7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤と、水性相とに、均質化、超音波処理、または膜乳化を行ってナノエマルションを調製する工程を含み、前記ナノエマルション中において、油粒子は100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率は1:1未満、好ましくは、0.2乃至0.8:1である、水中油型ナノエマルションの調製方法が提供される。
本発明は、水中油型ナノエマルション、前記ナノエマルションの調製方法、及び有効成分の送達のための前記ナノエマルションの使用に関する。
前記の水中油型ナノエマルションは、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相;7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤;及び水性相を含み、その油滴は、100nm未満の強度平均径を有し、界面活性剤対油の比率は1:1未満、好ましくは、0.2乃至0.8:1である。
好ましい実施態様においては、この水中油型ナノエマルションは、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相;7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤;及び共溶媒、並びに水性相を含む。
前記ナノエマルションは、好ましくは、非イオン性界面活性剤と相乗的に相互作用して、エマルション粒径を縮小する、共界面活性剤を更に含んで良い。
食品、化粧品、製薬品、眼科、及び皮膚科の応用のためには、成分が食品等級または医薬品等級であって、結果として食用に適するナノエマルションがもたらされることが好ましい。
ナノエマルションは、高い透明性を有し、長鎖トリグリセリド類を使用するためにオストワルド熟成に対して物理的に安定であり、且つ容易に無限に希釈可能であることから優れた製剤安定性を有する。界面活性剤は一般的に味の苦いものであることから、界面活性剤対油率がより低いこともまた、これらのナノエマルションには官能アピールが備わっているはずであることを意味する。前記ナノエマルションは、好ましくは、食品等級または医薬品等級であって、界面活性剤対油率がより低いことにより、WHO及びFDAによって確立された食品中の合成界面活性剤の規制レベルに違反するまでもなく、食品製品に、より多量のナノエマルションを導入することができる。
(ナノエマルション)
「ナノエマルション」なる語は、その油滴が、直径100nm以下、好ましくは、80nm以下、更に好ましくは、75nm以下、最も好ましくは、60nm以下の超小型である、水中油型エマルションを意味する。滴粒径は、動的光散乱(光子相関分光法としても既知)によって測定される、Z平均もしくは強度加重平均粒径である。
(油相)
油相は、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む。前記トリグリセリドは、動物、植物、藻類、または合成由来の、液体または固体の脂肪であってよく、好ましくは、下記の一般式:
[式中、R1、R2、及びR3は、個別に、C12以上、好ましくは、C12-C24、更に好ましくは、C16-C22の飽和及び不飽和の脂肪酸残基、すなわち、長鎖トリグリセリド類から選択される]
を有する食品等級のものである。
好ましくはある程度の不飽和を有する長鎖トリグリセリド類は、栄養学的に明確な利益をもたらし、且つオストワルド熟成に対してはるかに安定であることが判明している。図1は、鉱物/パラフィン油(ヘキサデカン)、中鎖トリグリセリド(myglyol 812)、または長鎖トリグリセリド(ピーナッツオイル)を使用して製造されるナノエマルションの物理的安定性を示すグラフである。長鎖トリグリセリドの安定性は、このグラフから明らかである。
長鎖トリグリセリドの例には、動物由来のもの、例えば、魚油、タラ肝油、鯨油、ラード、タロウ、シュマルツ、及びバター脂肪;植物由来のもの、例えば、キャノーラ油、蓖麻子油、ココアバター、ココナッツオイル、コーヒーシードオイル、コーン油、綿実油、月見草油、グレープシードオイル、亜麻仁油、ニシン油、マスタードシードオイル、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーナッツオイル、ポピーシードオイル、菜種油、ぬか油、紅花油、ゴマ油、大豆油、サンフラワーオイル、パーム核油、ヘーゼルナッツオイル、ゴマ油、及び小麦胚芽油;藻類由来のもの、例えば、植物油合成トリグリセリド類、分画トリグリセリド類、変性トリグリセリド類、水添トリグリセリド類または部分的に水添されたもの、あるいは、トリグリセリド類の混合物がさらに含まれる。
ナノエマルションは、1つもしくは複数の付加的油、例えば、短鎖トリグリセリド類、例えば、トリアセチン、トリブチリン、トリカピルリン(tricapylrin)及びミグリオール;鉱物油、例えば、アルカンオイル類、例えば、デカン、テトラデカン、ヘキサデカン、及びオクタデカン;並びに芳香油類、例えば、リモネン、マンダリンオイル、オレンジオイル、レモンオイル、ライムオイル、または別の柑橘系油類、ペパーミントオイル、ピーチオイル、バニラ風味オイル、及びバニリン;並びに芳香族油類、例えば、ペパーミント、ティーツリーオイル、ユーカリ油、薄荷、シダーウッドオイル、スペアミント、オレンジオイル、レミンオイル(lemin oil)及びクローブを更に含んで良い。
トリグリセリド対付加的油の比率は、好ましくは、1:0乃至1:1である。
長鎖トリグリセリドと、存在する場合は付加的油とを含む、ナノエマルション中の油の総量は、0.01乃至50質量%、更に好ましくは、0.01乃至40質量%であってよい。
(親水性非イオン性界面活性剤)
親水性非イオン性界面活性剤は、7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有し、好ましくは、食品等級または医薬品等級の親水性界面活性剤、例えば、ポリソルベート類(ポリエチレングリコールソルビタン脂肪酸エステル類)、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、糖エステル類、ポリエトキシル化脂肪酸類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類(Pluronics)、ポリエチレングリコールアルキルフェノール界面活性剤、モノグリセリドのクエン酸エステル類、ポリグリセロールエステル類、ポリエトキシル化脂肪酸ジエステル類、PEG-脂肪酸モノ及びジエステル類、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル類、並びにアルコールオイルトランスエステル類、あるいはこれらの混合物である。
適当な非イオン性界面活性剤には、以下が含まれる:
ポリソルベート類、例えば、ポリオキシエチレン ソルビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(Tween 40)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(Tween 60)、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート(Tween 65)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)を含むポリエトキシエチレンソルビタンモノエステル類;
糖界面活性剤、例えば、スクロースモノラウレート、スクロースモノラウレート、スクロースジステアレート 3 Crodesta F- 10、スクロースジステアレート、モノステアレート Crodesta F-110、スクロースジパルミテート、スクロースモノステアレート Crodesta F-160、スクロースモノパルミテート、スクロースモノラウレート、及びサッカロースモノラウレート;
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーであって、Synperonic PEシリーズ(ICI)、Pluronic .RTM.シリーズ(BASF)、Emkalyx、Lutrol(BASF)、Supronic、Monolan、Pluracare、及びPlurodacを含む様々な商品名の下に入手可能なもの。
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、「ポリオキサマー(polyoxamers)」としても既知であり、下記の一般式:
HO(C2H4O)A(C3H6O)B(C2H4O)AH
[式中、A及びBは、それぞれ、ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレン単位の数を示す]
を有する。
Aが、1乃至100であり、Bが、1乃至100であるポリオキサマー及びその組み合わせは、本発明のナノエマルションにおける使用に適当である。
ナノエマルション中の親水性界面活性剤の量は、0.1乃至15質量%、好ましくは、1乃至10質量%、更に好ましくは、3乃至7質量%であってよい。
(共界面活性剤)
ナノエマルションは、好ましくは、親水性非イオン性界面活性剤と相乗的に作用して界面曲率を変更する界面活性剤である、共界面活性剤を更に含んで良い。これにより、界面張力が低減され、エマルション形成がより容易になる。
好ましくは、共界面活性剤は、食品等級または医薬品等級である。
適当な食品等級の共界面活性剤には、以下のものが含まれる:
ソルビタン脂肪酸、例えば、ソルビタンモノラウレート(Span 20)、ソルビタンモノパルミテート(Span 40)、ソルビタントリステアレート(Span 65)、ソルビタンモノステアレート(Span 60)、ソルビタンモノオレエート(Span-80)、及びソルビタントリオレエート(Span-85);
リン脂質、例えば、卵/大豆レシチン、例えば、エピクロン(epikuron)、トプシチン(topcithin)、レシプライム(leciprime)、レシソイ(lecisoy)、エマルフルイド(emulfluid)、エマルパー(emulpur)、メタリン(metarin)、エマルトップ(emultop)、レシグラン(lecigran)、レシマルチン(lecimulthin)、オボチン(ovothin)リゾ卵/大豆レシチン、ヒドロキシル化レシチン、リゾホスファチジルコリン、カルジオリピン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、及び別の界面活性剤とリン脂質との混合物;及び
イオン性界面活性剤、例えば、ステアロイル乳酸ナトリウム及びステアロイル乳酸カルシウム。
ナノエマルション中の共界面活性剤の量は、0.1乃至15質量%であってよい。好ましくは、共界面活性剤は、親水性非イオン性界面活性剤に対して、0:1乃至2:1、更に好ましくは、0:1乃至1.3:1、最も好ましくは、0.5:1乃至1.3:1の比率で存在する。
(水性相)
水性相は、精製水または超純水、食塩水または緩衝食塩水であってよい。
ナノエマルション中に他の製剤成分を全て混入した後の水のバランスは、50乃至100質量%、好ましくは、40乃至99.99質量%、更に好ましくは、30乃至99.90質量%であってよい。
(共溶媒)
好ましい実施態様においては、ナノエマルションは、共溶媒を更に含む。共溶媒は、水性相の界面張力を低減し、これによって、より小さなエマルション滴粒径の形成を可能にする。
適当な共溶媒には、C1-C10アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、及びデカノール;ポリオール類、例えば、グリセロール、1,2プロパンジオール、1,3プロパンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコール;並びに長鎖脂肪アルコール類が含まれる。好ましくは、この溶媒は、C1-C4アルコールであり、更に好ましくは、エタノールである。
ナノエマルション中の溶媒の量は、0乃至70質量%、好ましくは、0乃至50質量%、更に好ましくは、15乃至45質量%であってよい。
(有効成分)
有効成分は、油であるか、油溶性であるか、油相の一部(partition)であるか、油及び水中の溶解性に乏しいか、あるいは、界面で溶解性であるかまたは分散可能である、あらゆる成分であって、色、芳香、風味、抗菌効果、美化効果、健康増進効果、疾患予防効果もしくは技術、あるいは疾患治癒効果を前記ナノエマルションに付与するものである。
有効成分は、食品または飲料成分、例えば、食品補助成分、食品添加物、香料、芳香油、着色剤、風味剤、及び甘味料;化粧品;製薬品、例えば、医薬、ペプチド、タンパク質、及び炭水化物;栄養補助食品;植物化学物質;ビタミン;必須多価不飽和脂肪酸;植物抽出物;農化学品、例えば、殺虫剤、及び除草剤;繊維製品;ポリマー;及び化学品であってよい。
適当な有効成分には、以下のものが含まれる:
植物化学物質、例えば、ポリフェノール類(例えば、カテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、ケルセチン、及びレスベラトロール)、カロテノイド類(例えば、リコペン、ルテイン、ルテインエステル類、β-カロテン、レチニル、レチニルパルミテート、及びゼアキサンチン)、ユビキノン(CoQ10)、フィトステロール類;
ビタミン類、例えば、ビタミンA(例えば、レチノール及びレチノールパルミテート)、ビタミンD(例えば、カルシフェロール)、ビタミンE(例えば、トコフェロール、トコフェロールアセテート、及びトコフェロールパルミテート)、ビタミンK(例えば、K1-フィロキノン、及びK2-メナキノン);
必須多価不飽和脂肪酸類、例えば、リノール酸、アルファ-リノール酸、エイコサペンタエン酸、及びドコサヘキサエン酸;
風味剤、例えば、天然の香味油類、例えば、柑橘油、リモネン、マンダリンオイル、オレンジオイル、レモンオイル、ライムオイル、ペパーミントオイル、ピーチオイル、バニラ風味オイル、及びバニリン、あるいは合成の香味物質、例えば、ヘキシルアルコール、エチルラウレート、リンゴ風味油、イチゴ風味油、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド、パプリカ風味油、シトロネリル淵レート、フェニルエチルアセテート、エチルプロピオネート、エチルデカノエート、エチルブチレート、エチルヘキサノエート、ブランデー風味油、ヘキシルアルデヒド、ブラックベリー風味油、フェランドレン(phelandrene)、ブルーベリー風味油、蜂蜜風味油、ネロール、甘草風味油、メープル風味油、エチルカプリレート、及びスイカ風味油;並びに
芳香油、例えば、ペパーミント、ティーツリーオイル、ユーカリ油、薄荷、シダーウッドオイル、スペアミント、オレンジオイル、レミンオイル、及びクローブ。
ナノエマルション中の有効成分の量は、0.01乃至50質量%、好ましくは、0.01乃至10質量%であってよい。
(添加剤)
ナノエマルションは、添加剤、例えば、安定剤、酸化防止剤、保存料、緩衝剤、電荷誘起剤、増量剤ポリマー及びタンパク質を含んで良い。安定剤は、pH調整剤、クリーム化防止もしくは起泡防止剤、あるいはナノエマルションに安定性を付与する作用剤であってよい。安定剤の例には、ナトリウムオレエート、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、アスコルビン酸、クエン酸、及びエデト酸ナトリウムが含まれる。酸化防止剤には、カロテノイド類、例えば、アルファ-トコフェロールまたはその誘導体であって、ビタミンE群に含まれるもの、β-カロテン、ルテイン、リコペン、アスコルビン酸、トロロクス、β-カロテン、ポリフェノール類、例えば、カテキン、エピカテキン、没食子酸エピカテキン、ケルセチン、レスベラトロール、アスコルビルパルミテート、及びブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が含まれる。緩衝剤には、リン酸ナトリウム、クエン酸、蟻酸、及びアスコルビン酸が含まれる。電荷誘起剤の例には、デオキシコール酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸、ステアリルアミン、オレイルアミン、キトサン、及びセチルトリエチルアンモニウムブロマイドが含まれる。増量剤には、臭素化植物油が含まれる。ポリマー及びタンパク質の例には、ヒドロコロイド類、例えば、グアーガム、ペクチン、キサンタン、及びアルギネートが含まれる。
ナノエマルション中の添加剤の量は、0乃至50質量%、好ましくは、0乃至25質量%、更に好ましくは、0乃至10質量%であってよい。
(方法)
広義でのナノエマルションの調製方法には、トリグリセリド、親水性界面活性剤、水性相、並びに、存在する場合には共溶媒及び/または共界面活性剤を含む油相に、超音波処理または膜乳化、好ましくは、高剪断均質化を行う工程を含む。親水性界面活性剤と、存在する場合の共溶媒及び/または共界面活性剤との間の相互作用により、エマルションの界面張力が低減され、より優れた均質化及びより小さなナノエマルション粒径がもたらされる。均質化は、既知のあらゆる適当な均質化装置、例えば、マイクロフルイダイザー(例えば、Microfluidics M-110Y Microfluidiser、MFIC Corporation製)、高圧ホモジナイザー(例えば、Gauline製のAvestinまたはNiro Soavi等)、あるいは例えば1000バールの圧力でのプローブソニケーターを使用して行って良い。超音波処理に使用可能な装置の例には、Hielscher超音波ホモジナイザー、Branson超音波ホモジナイザー、Cole-Palmer超音波ホモジナイザー、またはOmni Ruptor 4000超音波ホモジナイザーが含まれる。膜乳化は、例えば、Polytron PT 3100膜ホモジナイザーまたはLiposoFast膜ホモジナイザー(Avestin, Canada)を使用して実行することができる。均質化装置を通過する回数は、当該ナノエマルションの所望の粒径に依存して変化しうるが、通常は5回で十分である。
一実施態様においては、ナノエマルションは、親水性界面活性剤及び共界面活性剤を、トリグリセリドと、存在する場合は付加的油とを含む油相に加えることによって調製することができる。好ましくは、トリグリセリドオイルと付加的油とは、予め混合される。油/界面活性剤の組み合わせと、水性相及び共溶媒を含む溶液とを、あらゆる既知の適当な混合装置、例えば、Silversonローターステーターミキサーを、12,000rpmにて約2分間使用して混合し、プレエマルションが形成される。その後、このプレエマルションに、均質化を行う。
製剤は、ナノエマルションと有効成分とを、好ましくは、室温にて適当な期間、例えば、室温にて12時間、または高温、例えば60℃にて数時間に亘って撹拌することにより、調製することができる。別の実施態様においては、製剤は、有効成分をエマルションの成分と混合し、その後、得られる混合物を均質化することによって調製することができる。最終製剤は、一般的に透明であり、これは、ナノエマルションに、有効成分が溶解/導入されていることを示している。
(製剤)
ナノエマルションは、油に溶解性であるか、油相の一部(partition)であるか、または油及び水のいずれへの溶解性にも乏しい有効成分のための、送達媒体として機能しうる。有効成分は、ナノエマルション中に捕捉され、製剤中に導入されて、その安定性を維持することができる。
当業者によれば、ナノエマルションを、好ましくは、15乃至40体積%の油含量を有する濃縮物として調製するのが最も好ましいことが理解されるであろう。同様のナノエマルションを、格段に低い油含量、例えば、0.1乃至10体積%で調製することも可能である。ナノエマルションを濃縮物として調製することが好ましい一方で、このナノエマルションを、0.01乃至30体積%の範囲の希釈形態で食品製品に加えることもまた好ましい。
図1は、i)中鎖トリグリセリド(ミグリオール812)及びii)長鎖トリグリセリド(ピーナッツオイル)を使用して製造した、2つのトリグリセリドナノエマルションについての、経時的なナノエマルション粒径の変化を比較したグラフである。 図2は、動的光散乱によって測定される、i)強度加重平均径分布及びii)体積加重粒径分布としての、実施例2乃至6に記載のナノエマルションの典型的な粒径分布を示すグラフである。 図3は、実施例2乃至6に概説したナノエマルションの典型的な物理的安定性(24℃での貯蔵中の、平均粒径の経時的変化)を示すグラフである。 図4は、様々な粒径のキャノーラ油エマルションの、フィトステロールを可溶化(溶解)する性能を比較したグラフである。前記エマルションは、i)従来のキャノーラ油エマルション(粒径600nm、0.5質量%のポリソルベート80)、ii)高剪断均質化キャノーラ油エマルション(粒径160nm、5.6質量%のポリソルベート80)、iii)マイクロフルイダイズしたキャノーラ油エマルション(粒径130nm、5.6質量%のポリソルベート80)、及びiv)実施例5に概説されるキャノーラ油エマルション(粒径50nm)であった。 図5は、i)水、ii)長鎖トリグリセリド、iii)従来の長鎖トリグリセリドエマルション、及びiv)実施例11に概説される食用ナノエマルションに対する、レスベラトロールの溶解性を比較した図である。
ここに、本発明を、以下の非限定的実施例を参照しつつ詳説する。
(操作条件)
トリグリセリドオイルナノエマルションは、以下の実施例中に概説される成分の混合物を、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmにて約2分間使用して混合し、プレエマルションを造成することによって調製した。前記プレエマルションから、一列に並んだ、F20 Yの75μm相互作用チャンバ及びH30 Zの200μm補助チャンバを備えた、Microfluidics M-110Yマイクロフルイダイザー(MFIC Corporation(Newton, MA, USA)製)を使用して、ナノエマルションを調製した。前記プレエマルションを、特記のない限り、1000バールにて5回通すことにより、透明なナノエマルションが調製された。
下記の製剤例は、小粒径のエマルションに寄与する幾つかの要因を有する。油(または油の混合物)、親水性界面活性剤、共溶媒、及び共界面活性剤の間の相互作用が、エマルションの粒径をおよそ50-60nmに縮小することのできる、有利に低い界面張力を作り出す。主要な製剤は、炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリド油、親水性界面活性剤としてのポリオキシエチレンソルビタンモノエステル(Tween)、及び共溶媒としてのエタノールである。様々なタイプのナノエマルションは、使用される様々な共界面活性剤に起因し、これらには、各種レシチン類、ソルビタンモノエステル界面活性剤(Span)、及びステアロイル乳酸ナトリウム、並びに多数の同様の共界面活性剤が含まれる。
全ての製剤例は、如何なるトリグリセリド油を使用しても、同等に優れた作用を有することが判明した。
(実施例1:ピーナッツオイルナノエマルション−Tween/エタノール)
水中ピーナッツオイルナノエマルションを、12グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)を23グラムのピーナッツオイルに加えることにより調製した。その後、このオイル/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:2)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有していた。水で希釈(10乃至99%希釈)されても、このナノエマルションは、100日間の貯蔵期間に亘って、粒径の変化を全く示さなかった。
油含量:Tween 80の油に対する比率が同一に維持されるならば、この製剤は、油含量25乃至30%まで有効である。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40及びTween 60。Tweenの含量は、6gから30g超である。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
脂肪/油:ラード、バター脂肪、キャノーラ油、菜種油、魚油、サンフラワーオイル、亜麻仁油、紅花油、パーム油、ココナッツオイル、大豆油、オリーブ油、コーン油、または別のあらゆるトリグリセリド油、あるいはこれらの組み合わせ。
(実施例2:亜麻仁油ナノエマルション−Tween/エタノール/エマルトップIP)
亜麻仁油ナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び5グラムのエマルトップIP(リゾレシチン)を22.5グラムの亜麻仁油に加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有しており、100日の貯蔵期間に亘って粒径または光学的透明度に変化がなかった。
油含量:80と油との比率が同一に維持されるならば、この製剤は、油含量25乃至30%まで有効である。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40及びTween 60。Tweenの含量は、6g乃至30gである。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
脂肪/油:ラード、バター脂肪、キャノーラ油、菜種油、魚油、サンフラワーオイル、ピーナッツオイル、紅花油、パーム油、ココナッツオイル、大豆油、オリーブ油、コーン油、または別のあらゆるトリグリセリド油、あるいはこれらの組み合わせ。
(実施例3:マグロ油ナノエマルション−Tween/エタノール/セントロミクス(Centromix)E)
マグロ油ナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)を22.5グラムのマグロ油に加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有しており、100日の貯蔵期間に亘って粒径または光学的透明度に変化がなかった。
油含量:Tween 80の油に対する比率が同一に維持されるならば、この製剤は、油含量25乃至30%まで有効である。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40及びTween 60。Tweenの含量は、6g乃至30gである。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
油:キャノーラ油、菜種油、魚油、サンフラワーオイル、ピーナッツオイル、及び亜麻仁油。
(実施例4:ピーナッツオイルナノエマルション−Tween/エタノール/スパン(Span)80)
ピーナッツオイルナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び6グラムのソルビタンモノオレエート(スパン80)を22.5グラムのピーナッツオイルに加えることにより調製した。その後、このオイル/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有しており、100日間の貯蔵期間に亘って、粒径及び光学的透明度に変化がなかった。
油含量:80と油との比率が同一に維持されるならば、この製剤は、油含量25乃至30%まで有効である。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40及びTween 60。Tweenの含量は、6g乃至30gである。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
油:キャノーラ油、菜種油、魚油、サンフラワーオイル、及び亜麻仁油。
(実施例5:キャノーラ油ナノエマルション−Tween/エタノール/ステアロイル乳酸ナトリウム)
キャノーラ油ナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び5グラムのステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)を22.5グラムのキャノーラ油に加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有しており、100日の貯蔵期間に亘って粒径または光学的透明度に変化がなかった。
油含量:80と油との比率が同一に維持されるならば、この製剤は、油含量25乃至30%まで有効である。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40、Tween 60、及びTween 80。Tweenの含量は、6g乃至30gである。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
油:菜種油、魚油、サンフラワーオイル、ピーナッツオイル、及び亜麻仁油。
(実施例6:混合油ナノエマルション−Tween/エタノール/レシチン)
混合トリグリセリド油ナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)を、十分に予備混合しておいたピーナッツオイルとミグリオールとの混合物(50:50)22グラムに加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有しており、100日の貯蔵期間に亘って粒径または光学的透明度に変化がなかった。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
ポリオキシエチレン界面活性剤:Tween 40、Tween 60、及びTween 80。
油:キャノーラ油、菜種油、魚油、サンフラワーオイル、及び亜麻仁油。
エタノール含量:水性相エタノール含量は、20乃至50%である。
置換分:付加的油であるミグリオールは、トリブチリン、トリカピルリン、トリアセチン、リモネン、オレンジオイル、レモンオイル、デカン、テトラデカン、及びヘキサデカンを含む、あらゆる相互混和性油で置き換えることができる。
(実施例7:香味油ナノエマルションの例−透明なオレンジオイル風味濃縮物)
オレンジオイル風味オイルナノエマルションを、まず、9gのオレンジオイルと11.5gのピーナッツオイルとを十分に混合することによって調製した。オレンジオイル/ピーナッツオイルのこの混合物に、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び5gのエマルトップIP(リゾレシチン)を加えた。その後、この油/乳化剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたオレンジ風味ナノエマルションは、45nmの粒径及び高い光学的透明度を有していた。このオレンジ風味オイルナノエマルションを、発泡水に0.01質量%加えてオレンジ風味の発泡水を造成した。
100日の貯蔵期間に亘って粒径または光学的透明度に変化がなかった。
(比較例)
表1:中鎖トリグリセリドミグリオールを使用して製造される分散物の粒径、透明度、及び物理的安定性のまとめ
(比較例8:水中中鎖トリグリセリド油ナノ分散物)
調製:
A部−ナノ分散物:ミグリオール812及びポリソルベート80を混合した。大豆レシチンをエタノール中に溶解させ、マグネチックスターラーマントルで撹拌しつつ、この混合物に加えた。得られた溶液は、透明な均質の液体であり、ナノ分散物の生成が示された。
B部−水での希釈:この溶液を、50℃の水で希釈して、10%の油含量とし、2マイクロメートルの平均粒径を有する不透明な白色分散物の生成をもたらした。
(比較例9:中鎖トリグリセリドナノエマルション)
中鎖トリグリセリドナノエマルションを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノエステル(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)を、予め十分に予備撹拌した22gのミグリオール812に加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの初期粒径及び高い光学的初期透明度を有していた。しかしながら、このナノエマルションは、オストワルド熟成に対して不安定であり、その粒径は、図1に参照される通り、数週間で増大して、このナノエマルションが透明度を喪失するに至った。
(比較例10:Tween 80を使用する、中鎖トリグリセリドナノエマルション)
中鎖トリグリセリドナノエマルションを、24グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノエステル(Tween 80)を、23.5gのミグリオール812に加えることによって調製した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られた分散物は、透明な青みを帯びた色及び60nmの粒径を有しており、中鎖トリグリセリドの高透明度ナノエマルションの生成を示していた。しかしいながら、このナノエマルションは、オストワルド熟成に対して不安定であり、その粒径は、数週間で増大して、このナノエマルションは4週間で透明度を喪失するに至った。
(生物活性剤送達例)
(実施例11:レスベラトロールナノエマルション)
栄養補助食品を、粉末レスベラトロールと透明なトリグリセリドナノエマルションとを混合することによって造成した。簡潔に述べると、300mgの高純度レスベラトロールと、実施例1乃至3のいずれかにしたがって製剤した100mlのナノエマルションとを、室温にて4時間に亘って混合した。得られた溶液は透明であり、不溶性のレスベラトロール粒子は全く見られず、このことは、前記ナノエマルションがレスベラトロールを溶解したことを示していた。
この製剤は、以下のもので置き換えても同等に有効である。
レスベラトロールは、エマルション成分混合物に、固体粉末として、または前記成分のひとつに溶解/分散させて添加され、この添加は、プレエマルション生成の前、またはマイクロフルイダイズの直前に行われる。
(実施例12:フィトステロールナノエマルション)
栄養補助食品を、粉末フィトステロールを実施例1乃至7の油相成分(トリグリセリド油、界面活性剤、及び/または共界面活性剤)で分散させ、100℃超に加熱することによって造成した。フィトステロール、油、及び界面活性剤のこの溶液は、その後、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、45nmの初期粒径及び高い光学的透明度を有していた。HPLC分析により、この方法で調製されたナノエマルションは、油または図3に示される従来の粒径のエマルションと比較して、格段に高い溶解性能を有することが示された。
(実施例13:β-カロテンナノエマルション)
栄養補助食品、もしくは天然着色料を、トリグリセリド油中に溶解/分散させたβ-カロテンをナノ乳化することによって造成した。23gのβ-カロテン負荷された油(例えば、オリーブオイル中30%のベータテン(Betatene))を、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)と十分に混合した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、50nmの粒径、高い光学的透明度、天然の深紅色を有しており、30日間の貯蔵期間に亘って粒径に変化がなかった。
(実施例14:ルテインナノエマルション)
栄養補助食品、もしくは天然着色料を、トリグリセリド油中に溶解/分散させたルテインとルテインエステルとの混合物をナノ乳化することによって造成した。23gのルテイン/ルテインエステル負荷された油(例えば、Cognis社製のオリーブオイル中15%のキサンゴールド(Xangold))を、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)と十分に混合した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、50nmの粒径、高い光学的透明度、天然の深橙色を有しており、30日間の貯蔵期間に亘って粒径に変化がなかった。
(実施例15:レチニルパルミテートナノエマルション)
栄養補助食品、天然着色料、もしくは化粧品成分を、油中レチニルパルミテートと植物油との1:1混合物をナノ乳化することによって造成した。簡潔に述べると、12gのレチニルパルミテート負荷されたサンフラワーオイル(例えば、BASF社製のビタミンAパルミテート1.0 Mio IU/G)及び12gのサンフラワーオイルを、8グラムのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)及び8グラムのセントロミクスE(リゾレシチン)と十分に混合した。その後、この油/界面活性剤混合物を、120gの水:エタノール(3:1)溶液と、Silversonローターステーターミキサーを12,000rpmで2分間使用して混合し、プレエマルションを形成した。その後、プレエマルションを、マイクロフルイダイザー(登録商標)に1000バールにて5回通して均質化した。得られたナノエマルションは、50nmの粒径、高い光学的透明度、天然の黄色を有しており、100日間の貯蔵期間に亘って粒径に変化がなかった。
上記のマグロ油の例も、マグロ油が生物活性剤であることから生物活性剤例として機能しうる。
表現言語または必然的含意によって文脈上他の意味に解するべき場合を除き、本明細書中においては、「含む」なる語、または、「包含する」もしくは「含有する」等の変形は、包括的な意味で使用され、すなわち、規定の特徴が存在することを特定するが、本発明の様々な実施態様における更なる特徴の存在または付加を排除するものではない。
本発明の分野の当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多数の変形が可能であることが理解されるであろう。

Claims (27)

  1. 炭素数12の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相;
    7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤;及び
    水性相
    を含む水中油型のナノエマルションであって、その油滴が、100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率が1:1未満である、水中油型ナノエマルション。
  2. 滴が、80nm以下、75nm以下、または60nm以下の直径を有する、請求項1に記載のナノエマルション。
  3. 前記トリグリセリドが、C12-24の鎖長を有する長鎖トリグリセリドである、請求項1に記載のナノエマルション。
  4. 前記長鎖トリグリセリドが、魚油、タラ肝油、鯨油、ラード、タロウ、シュマルツ、及びバター脂肪;植物由来のもの、例えば、キャノーラ油、蓖麻子油、ココアバター、ココナッツオイル、コーヒーシードオイル、コーン油、綿実油、月見草油、グレープシードオイル、亜麻仁油、ニシン油、マスタードシードオイル、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーナッツオイル、ポピーシードオイル、菜種油、ぬか油、紅花油、ゴマ油、大豆油、サンフラワーオイル、パーム核油、ヘーゼルナッツオイル、ゴマ油、小麦胚芽油、植物油、合成トリグリセリド、分画トリグリセリド、変性トリグリセリド、水添トリグリセリド、部分水添トリグリセリド、またはこれらの混合物である、請求項3に記載のナノエマルション。
  5. 1つもしくは複数の付加的油を更に含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  6. 前記付加的油が、短鎖トリグリセリド、鉱物油、または芳香油である、請求項5に記載のナノエマルション。
  7. トリグリセリド対付加的油の比率が、1:0乃至1:1である、請求項5または6に記載のナノエマルション。
  8. トリグリセリドと、存在する場合は付加的油とを含む、ナノエマルション中の油の総量が、0.01乃至70質量%、0.01乃至50質量%、または0.01乃至40質量%である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  9. 親水性非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、糖エステル類、ポリエトキシル化脂肪酸類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ポリエチレングリコールアルキルフェノール界面活性剤、モノグリセリドのクエン酸エステル類、ポリグリセロールエステル類、ポリエトキシル化脂肪酸ジエステル類、PEG-脂肪酸モノ及びジエステル類、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル類、並びにアルコールオイルトランスエステル類、あるいはこれらの混合物から選択される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  10. 親水性界面活性剤の量が、0.1乃至15質量%、1乃至10質量%、または3乃至7質量%である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  11. 共溶媒を更に含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  12. 前記共溶媒が、C1-C10アルコールまたは長鎖脂肪アルコールである、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  13. 前記C1-C10アルコールが、エタノールである、請求項12に記載のナノエマルション。
  14. 共溶媒の量が、0乃至70質量%、0乃至50質量%、または15乃至45質量%である、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  15. 共界面活性剤を更に含む、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  16. 共界面活性剤の量が、0.1乃至15質量%である、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  17. 共界面活性剤が、親水性非イオン性界面活性剤に対して、0:1乃至2:1、0:1乃至1.3:1、または0.5:1乃至1.3:1の比率で存在する、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  18. 水のバランスが、50乃至100質量%、40乃至99.99質量%、または30乃至99.90質量%である、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  19. 前記成分が、食品等級または医薬品等級である、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のナノエマルション。
  20. 炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相、7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤、及び水性相に、均質化、超音波処理、または膜乳化を行ってナノエマルションを調製する工程を含む、水中油型ナノエマルションの調製方法であって、前記ナノエマルション中において、油滴は100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率は1:1未満である、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の水中油型ナノエマルションの調製方法。
  21. 有効成分のための送達媒体としての、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のナノエマルションの使用。
  22. 請求項1乃至19のいずれか一項に記載のナノエマルションを含む、有効成分のための送達媒体。
  23. 請求項1乃至19のいずれか一項に記載のナノエマルション及び有効成分を含む製剤。
  24. 前記有効成分が、食品補助成分、食品添加物、香料、芳香油、着色剤、風味剤、甘味料、化粧品、製薬品、栄養補助食品、植物化学物質、ビタミン、必須多価不飽和脂肪酸、植物抽出物、農化学品、繊維製品、ポリマー、及び化学品から選択される、請求項23に記載の製剤。
  25. 有効成分の量が、0.01乃至50質量%または0.01乃至10質量%である、請求項23または24に記載の製剤。
  26. 前記ナノエマルションと前記有効成分とを混合する工程を含む、請求項23乃至25のいずれか一項に記載の製剤の調製方法。
  27. 炭素数12以上の脂肪鎖長を有するトリグリセリドを少なくとも50体積%含む、上限40体積%の油相、7より大なる親水性−親油性バランス(HLB)を有する親水性非イオン性界面活性剤、及び水性相に、均質化、超音波処理、または膜乳化を行ってナノエマルションを調製する工程を含み、前記ナノエマルション中において、油滴は100nm未満の強度平均径を有し、且つ、界面活性剤対油の比率は1:1未満である、請求項23乃至25のいずれか一項に記載の製剤の調製方法。
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