JP2011504158A - 表面積の大きなナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒及びその生成物誘導体の改善された生成工程 - Google Patents

表面積の大きなナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒及びその生成物誘導体の改善された生成工程 Download PDF

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Abstract

表面積の大きなナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒の改善された生成工程は、イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、ドーパント及びリン含有化合物と懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させた反応させ、バナジウムリン酸化物触媒の前駆体を形成するステップと、形成された前駆体を乾燥させるステップと、乾燥させた前駆体をガスn−ブタン/空気混合物のガス流中で400乃至460度にて焼成し、活性化バナジウムリン酸化物触媒を形成するステップを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、表面積の大きなナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒の改善された生成工程に関する。具体的には、開示される工程は従来の方法と比べて格段に短い時間でバナジウムリン酸化物触媒前駆体を生成することが可能であり、さらにそのナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒誘導体は表面積が大きい。
リン酸水素バナジル半水和物(VOHPO・0.5HO)は、商業的に確立されているブタンの無水マレイン酸への選択的酸化の触媒として使用されるピロリン酸バナジル(VO)の前駆体として技術的に非常に重要である。無水マレイン酸は、不飽和ポリエステル、無水コハク酸、ガンマ‐ブチロラクトン、1,4‐ブタンジオール、テトラヒドロフラン、フマル酸、リンゴ酸、及びd,l‐酒石酸を得るのに商業的に重要な化学的中間体である。リン酸水素バナジル半水和物は、触媒活性及び生成されるピロリン酸バナジルの選択性を決定付けるのに重要であることがわかっている。実際、表面積が大きければ触媒塊の単位あたりの活性部位が増えるため、触媒活性及び選択性に影響を及ぼすのは生成されるピロリン酸バナジルの表面積である。したがって、表面積な大きな触媒は、選択性を増強する低温で作用する。
特許文献1は、五価バナジウム化合物及び五価リン化合物を還流させながら一緒に還元することによりバナジウムリン酸化物触媒を調製する方法に関する。この開示される特許文献1によると、最終的にリン酸水素バナジル半水和物を得るには、少なくとも16時間還流する必要があり、生成されるバナジウムリン酸化物触媒の触媒活性を増強するのにドーパントは使用されていないと考えられる。Milbergerらは、特許文献2にて別の特許出願を提出した。この出願でMilbergerらは、生成される前駆体を水へ溶解することによって生成される触媒前駆体、リン酸水素バナジル半水和物を回収する抽出法を提案した。次に、溶解された前駆体を蒸発又は噴霧乾燥により回収した。さらに、開示されたこの方法では、HBr及びHCl等の気体を有機媒体に通すことによって還元剤として使用しているため、この方法では有機媒体を還流する必要がなかった。
特許文献3及び4は、バナジウムリン酸化物触媒を調製する別の方法を開示した。開示された方法は還流が2段階になっており、まず五価バナジウム含有化合物を還元させ、次に還元バナジウム含有化合物をオルトリン酸化合物と一緒に還流させて、触媒前駆体であるリン酸水素バナジル半水和物を形成する。これらの出願によると、バナジウムと他の希少金属の混合物を用いて、還流の第1段階にこの混合物を還流することによってバナジウムリン酸化物が調製される。本出願の発明者は、表面積の大きな触媒を生成するには前述の特許文献の提案と異なり、還流の第2段階に他の金属又はドーパントを短時間使用する必要があることを確認した。
一方、特許文献5はバナジウムリン酸化物触媒の改善された別の生成法である。この出願は、還元工程においてアルコール改質剤を使用し、表面積の大きな触媒を生成することを主張している。
特許文献6も、バナジウム含有化合物とリン含有化合物を液体有機媒体中で反応させて前駆体を生成し、次に前駆体を活性化させて、ある種の不活性空気及び少なくとも1個の炭化水素を用いてバナジウムリン酸化物触媒を形成することに関する出願を提出した。この特許文献では、全反応体が1回の反応で還流され、前駆体が生成される。
米国特許第4333853号明細書 米国特許第4360453号明細書 米国特許第4132670号明細書 米国特許第4187235号明細書 米国特許第4562268号明細書 米国特許第4569925号明細書
本発明は、表面積の大きなナノ粒子バナジウムリン酸化物触媒の生成工程を開示することを目的とする。具体的には、本発明は適切なドーパントを用いて表面積を増大させるだけでなく、触媒の酸素種の反応も増加させる。
本発明の目的は、高選択性のバナジウムリン酸化物触媒を生成する工程を開示することである。表面積が大きいゆえに、開示される工程から得られるバナジウムリン酸化物触媒誘導体は、n‐ブタンを無水マレイン酸へ酸化させる際に低温で作用するため、より高選択性で反応させられる。
本発明の別の目的は、バナジウムリン酸化物触媒又はその前駆体であるリン酸水素バナジル半水和物を、先行技術と違って短い還流時間で生成する工程を提供することを含む。本発明の発明者は、還元バナジウム含有化合物をリン含有化合物及び適切なドーパントと一緒に短時間還流させると、生成された前駆体から表面積の大きなバナジウムリン酸化物触媒が生成されることを発見した。
反応時間の短縮により、本発明はバナジウムリン酸化物触媒の生成コストを削減する工程も提供することができる。
これらの目的の少なくとも1つが全体的又は部分的に達成される場合、本発明の1つの実施形態は、イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させながら還元し、リン含有化合物と懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させてリン酸水素バナジル半水和物を形成するステップを含んだリン酸水素バナジル半水和物を生成する改善された方法を含む。別の実施形態によると、本発明は懸濁された混合物から形成された前駆体を回収するステップと、回収された前駆体を乾燥させるステップとを含む。
本発明の別の実施形態はバナジウムリン酸化物触媒の改善された生成工程であり、イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、ドーパント及びリン含有化合物と懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させた反応させ、バナジウムリン酸化物触媒の前駆体を形成するステップと、形成された前駆体を乾燥させるステップと、乾燥させた前駆体をガスn−ブタン/空気混合物のガス流中で400乃至460°Cにて焼成し、活性化バナジウムリン酸化物触媒を形成するステップとを含む。
好適な実施形態について、本発明で使用するドーパントは硝酸ランタン(III)六水和物、硝酸セリウム(III)六水和物、及び五酸化ニオブのいずれか1つ又は混合物である。
形成された前駆体から得られる触媒誘導体の反応を増加させるため、乾燥ステップは、好ましくは形成された前駆体にマイクロ波を照射することにより実施する。
本発明の別の実施形態は、開示された工程から生成されるバナジウムリン酸化物触媒であり、この触媒の表面積が45 m/g超に達することを特徴とする。
開示された方法から生成されるバナジウムリン酸化物触媒の別の実施形態は、この触媒が菱形の小板構造を有し、平均粒子サイズが幅10乃至50 nm、長さ40乃至60 nmであることを特徴とする。
未ドープ又はドープした触媒前駆体の新規及び従来のVPO法のXRDパターンとVOHPO・0.5HOの主要ピーク(001)及び(130)。 未ドープ又はドープしたリン酸バナジウム触媒の新規及び従来のVPO法のXRDパターンと(VO)の主要ピーク(020)及び(204)。 新規及び従来のVPO法により調製されたリン酸バナジウム触媒の(a)表面積とI020/I204、(b)表面積と微結晶サイズ(020)の関係。 新規方法によるNbドープ触媒の走査電子顕微鏡像。 新規方法によるLaドープ触媒の走査電子顕微鏡像。 新規方法によるCeドープ触媒走査電子顕微鏡像。 従来及び新規方法により調製されたVPO触媒のTPRプロフィール。 新規の2つの条件法により調製されたNbドープVPO触媒のTPRプロフィール。 新規の2つの条件法により調製されたLaドープVPO触媒のTPRプロフィール。 新規の2つの条件法により調製されたCeドープVPO触媒のTPRプロフィール。 VPOA2触媒のTEM像。 VPOB1触媒のTEM像。 VPOB2触媒のTEM像。 VPOC1触媒のTEM像。 VPOC2触媒のTEM像。 VPOD1触媒のTEM像。 VPOD2触媒のTEM像。
本発明は他の特定の形態で実施され得るので、本明細書に記載される1つの実施形態に限定されないことは理解される。しかし、当業者がすぐに考えつくような、開示された変更形態及び同等物は、本書に添付したクレームの範囲内に含まれることが意図されている。
本発明の1つの実施形態は、短い還流時間内でのバナジウムリン酸化物触媒の中間前駆体であるリン酸水素バナジル半水和物の改善された生成工程を開示する。開示された工程により生成される前駆体から得られるバナジウムリン酸化物触媒又はピロリン酸バナジル[(VO)]誘導体は表面積が大きく、選択性が高いことに留意することが重要である。この前駆体を生成するため、本工程の好適な実施形態は、イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、ドーパント及びリン含有化合物と懸濁混合物を30分間還流にかけながら反応させ、リン酸水素バナジル半水和物を形成するステップとを含む。
別の実施形態について、リン酸バナジル半水和物は懸濁混合物中に沈殿する。したがって、本工程のステップは、懸濁混合物から形成された前駆体を回収することと、保存又は使用するために回収した前駆体を乾燥させることを含む。
本発明の別の実施形態に注意を向けると、本工程により前述の実施形態からバナジウムリン酸化物触媒が直接生成され、この実施形態はイソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、ドーパント及びリン含有化合物と懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させながら反応させ、バナジウムリン酸化物触媒の前駆体を形成するステップと、形成された前駆体を乾燥させるステップと、乾燥させた前駆体をn−ブタン及び空気混合物のガス流中で400乃至460°Cにて焼成し、活性化バナジウムリン酸化物触媒を形成するステップとを含む。
記載されている実施形態によると、代表的なバナジウム含有化合物は、酸化バナジウム、ハロゲン化バナジウム、及びオキシハロゲン化バナジウムなどである。酸化バナジウムは三酸化バナジウム、三酸化バナジウム、又は五酸化バナジウムが考えられ、ハロゲン化バナジウム又はオキシハロゲン化バナジウムは三塩化バナジウム、三臭化バナジウム、塩化バナジル、二塩化バナジル、三塩化バナジル、臭化バナジウム、二臭化バナジル、及び三臭化バナジルが考えられる。さらに、本発明ではメタバナジウム酸アンモニウム、硫酸バナジウム、オキシ硫酸バナジウム、リン酸バナジウム、ギ酸バナジル、シュウ酸バナジル、及びバナジルアルコキシド等の有機又は無機バナジウム塩が使用される。好ましくは、バナジウム含有化合物の平均原子価は、少なくとも約+5乃至+4である。しかし、もっとも好適なのは五酸化バナジウムである。
同様に、触媒又はその前駆体を形成するさまざまなリン含有化合物が当業者により示唆される。リン酸化物、ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、リン酸塩、又は有機リン化合物等の化合物は、本発明に適用できる。しかし、もっとも好適な実施形態で使用されるのはメタリン酸、オルトリン酸、三リン酸、ピロリン酸、又はそれらの混合物等のリン酸である。具体的には、本発明で使用されるリン酸の水溶液又は混合物は、好ましくは濃度が溶液又は混合物の80重量%、より好ましくは85重量%である。リン含有化合物及びバナジウム含有化合物の種類に応じて、これら2種類の化合物の量は変化する。好ましくは、バナジウム含有化合物のバナジウム原子とリン含有化合物のリン原子のモル比は0.05:0.06である。
還流が進行してバナジウム含有化合物の原子価が低下すると、アルコール溶液から水が生成される。アルコール溶液から生成される水の濃度が前駆体の微結晶形成に影響を及ぼすため、バナジウムリン酸化物触媒の反応性を決定づけることに留意することが重要である。好適な実施形態では、アルコール溶液とバナジウム含有化合物中のバナジウム原子量の割合は、好ましくは20乃至40(mL/g)の範囲である。
バナジウム含有化合物の原子価状態を低下させる際に、還元剤としてアルコールが使用されるほか、酸、有機アルデヒド、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン等の他の薬剤が適用できることは、当業者には既知である。そのような態様等、当業者による変更形態は、本発明の目的から逸脱しない。しかし、還元剤は好ましくは溶媒の形態をしていて、バナジウム含有化合物及びリン含有化合物は、少なくとも部分的にこの還元溶媒中に溶解される。
本発明の発明者は、十分な量の適切なドーパントを前駆体及びその誘導体であるバナジウムリン酸化物触媒の微結晶構造に組み込むと反応性が高くなり、表面積が大きくなることを発見した。好適な実施形態によると、ドーパントをアルコール溶液に添加し、第1段階の還流後に還元バナジウムと反応させる。しかし、ドーパントとリン含有化合物の両方に関係する第2段階の還流は、短時間で実行する必要がある。本発明の発明者は、第2段階の還流が延長されると、生成されるバナジウムリン酸化物触媒の表面積が大幅に減少するため、触媒反応も低下することを発見した。本発明で使用するドーパントの種類は硝酸ランタン(III)六水和物、硝酸セリウム(III)六水和物、及び五酸化ニオブであるが、これらに限定されない。本発明に適用可できる他のドーパントはクロム、マンガン、コバルト、ビスマス、アンチモン、テルル、セシウム、及びジルコニウムである。使用するドーパントの量は、好ましくは使用するバナジウム含有化合物のバナジウム原子量とモル比で0.01%:0.04%以内とする。第2の還流期間とドーパントと生成される触媒の表面積の正確な関係は、完全に理解されているわけではないことに留意する。本発明の理論に結び付けたり、本発明を限定するつもりもないが、ニオブ、ランタン、及びセリウム等のドーパントを組み込むと、触媒の粒子サイズがナノレベルまで減少し、それによって表面積がやや増大し、触媒からの酸素種放出が促進される。現時点で、表面積の大きな高活性の触媒合成法では、ほとんどの場合、特に溶液中の水の量を調節する際に有機媒体が使用されている。水、アルデヒド、及びケトンがアルコール還元生成物として形成されるが、その量は前駆体相の合成時に抽出蒸留により調節できる。水をベースとして調製すると、材料の表面積が小さくなる傾向があることに留意することが重要である。
本発明の別の実施形態は、第2段階の還流終了後に懸濁混合物から沈殿物であるリン酸バナジル半水和物を回収することに関する。当業者は、そのような回収段階が当業者には既知の方法で実行可能であるという事実を理解していると考えられる。例えば、沈殿物は蒸発又は蒸留、濾過、遠心等により溶媒を除去することで回収できる。本発明で使用される方法は、好ましくは濾過である。
前述のとおり、前駆体を乾燥させてから活性化させ、バナジウムリン酸化物触媒を形成する必要がある。代替方法として、前駆体は室温あるいは熱空気を当てるかオーブンに入れて乾燥させる。乾燥ステップの持続期間は、使用する方法によって異なると考えられる。さらに、本発明はマイクロ波照射による乾燥ステップの実施も含む。マイクロ波照射は、周波数2450MHz及びさまざまな電力レベル140乃至300Wで2乃至15分かかると考えられる。十分な照射によって、生成される触媒の反応性は高くなり、放出される酸素種の量も著明に増加する。これは、活性部位における触媒の化学的結合に対する照射の影響によるものと考えられる。
乾燥させた前駆体を活性化させ、表面積の大きなバナジウムリン酸化物触媒を得る場合、当分野ではさまざまな方法が利用できる。活性化は選択した高温且つ適切な気圧にて実施されるが、そのような活性化は反応器中で実行し、標的となる炭化水素を酸化させるか、別々に実行できる。空気しかない場所で活性化させると、触媒の作用が大幅に低下することは当業者には既知である。したがって、空気及び炭化水素を含む気体雰囲気中で、すなわち実質的に空気だけではない場所で前駆体を活性化させることが重要である。より好ましくは、空気と炭化水素の混合物は、高活性化温度下では爆発しない。活性化に必要な期間は、活性化温度及び雰囲気に大きく依存することも既知である。本発明の活性化温度は、2乃至8時間で350°C乃至450°Cである。空気と混合される好適な炭化水素系ガスはプロパン、ブタン、及びペンタンであるが、n‐ブタンがもっとも好適である。
前駆体と触媒の両方を生成する上記工程に基づけば、別の実施形態は平均表面積が45m/gを超える触媒を生成する必要がある。
本発明の別の実施形態は開示された工程から生成されるバナジウムリン酸化物触媒であり、この触媒は表面積が45m/gを超えることを特徴とする。
次の実施例は、本発明をさらに例示することを意図しており、本発明を本明細書に記載の特定の実施形態に限定する意図はない。
すべての試薬は市販されており、それ以上精製することなく使用した。さまざまな条件下で調製し、試験を行った試料9点を表1に示す(ドーパント/Vのモル比=0.04)。
調製を行った標準的な周囲圧力は以下のとおりであった。
・VPO法:VOHPO・0.5HOは、Vとアルコールを7時間反応させて調製した。この混合物を還流させながらHPOを添加し、16時間急速に撹拌すると、青い生成物が得られた。結果生じた青い固形物(VPPとする)を濾過によって回収し、還流温度で12時間加熱した。青い固形物VOHPO・0.5HOは、n‐ブタンを無水マレイン酸へ酸化させるのに役立つ市販の触媒前駆体である。
・本調製の1つの実施形態では、V(5 g、Fluka社)は、イソ‐ブチルアルコール(100 cm、Merck社)とベンジルアルコール(100 cm、Merck社)の混合物中で、100乃至120°C、4時間で還元された。次に、リン酸(85%)添加後、一定量のドーパント(Nb、LaN・6HO、及びCeN・6HO)を黒い懸濁混合物中に添加した。反応混合物中のP:V比は、1:1.07乃至1:1.1の範囲に保った。混合物を4時間還流させて得られた青い固形物を、濾過により分離した。本ステップで調製された触媒を表1に示す。
本調製の別の実施形態では、V(5 g、Fluka社)は、イソ‐ブチルアルコール(100 cm、Merck社)とベンジルアルコール(100 cm、Merck社)の混合物中で、100乃至120°C、6時間で還元された。次に、リン酸(85%)添加後、一定量のドーパント(Nb、LaN・6HO、及びCeN・6HO)を黒い懸濁混合物中に添加した。混合物を2時間還流させて得られた青い固形物を、濾過により分離した。本ステップで調製された触媒を表1に示す。乾燥させたすべての前駆体を、ブタン/空気混合物流中で733Kにて6時間焼成した。
Figure 2011504158
CuKα照射を使用しているShimazu製の回析計XRD6000モデルを用いてXRD分析を実施し、環境温度にて粉末結晶試料より回析図を得た。窒素吸収量を用いてBET(多分子層の吸着式)法により、77 Kにて触媒の総表面積及び多孔度を測定した。これはSorptomatic 1990シリーズ窒素吸収/脱離分析計を用いて実施した。
Niwa及びMurakamiの方法を用いて酸化還元滴定を実施し、バナジウムへの平均酸化数を推定した。
図1に示される従来のVPO法のXRDパターン及び新規の有機的方法を用いて得られた前駆体により、リン酸水素バナジル半水和物VOHPO・0.5HOの特徴的な反射のみが得られた。主な反射は、平面(001)、(101)、(021)、(121)、(201)、(130)、(040)、及び(331)に対応して、それぞれ2θ=15.5°、19.7°、24.2°、27.1°、28.7°、30.4°、37.5°、及び49.2°であった。
図2で示される(VO)相(JCPDSファイルNo.34‐1381)の主要ピークは、(020)、(204)、及び(221)に対応する反射2θ=22.6°、28.2°、及び29.7°であった。新規の方法により調製されたVPOA1及びVPOC1触媒に関して、VOPO4相(JCPDSファイルNo.27‐0948)は(VO)相を伴った別の相にすぎない。VPOとNbを混合した際には、主要相としてNbPO(JCPDSファイルNo.27‐1316)及び(VO)も認められた。
さらに、表3は、例えば平面(020)では新しい還流時間4及び6時間でそれぞれ0.493°(従来)から0.795°及び0.845°まで、平面(204)では新しい還流時間4時間で0.377°(従来)から0.613°へ半値全幅(FWHM)値が増大することを示している。しかし、さらに6時間まで還流すると、FWHM値は平面(204)では0.558°となった。デバイ‐シェラーの式を用いることで、この新規の方法により触媒の結晶サイズが、例えば平面(020)では新しい還流時間4及び6時間で16.25 nm(従来)からそれぞれ10.08 nm及び9.48まで、平面(204)では新しい還流時間4及び6時間で21.48 nm(従来)から13.27 nm及び14.53 nmまで減少することがわかった。さらに、この新しい調製法の開発により、I(020)/I(204)の値も増大し、バナジル基を含む平面(202)の曝露量が増加することが示された。以前の文献の報告によると、(VO)の平面(020)の相対的曝露量が増大することで触媒作用の改善の効果が最大に達する。これはこの平面がn‐ブタンのMAへの部分酸化反応に関与しているからである。しかし、前駆体の処理について、調製された活性VPOは、新規の方法で使用されるのと従来の方法で使用されるのとでは異なっている。この新規の方法により調製される触媒の結晶サイズが大幅に小さくなることは明らかである(表3)。これは、BET法による窒素吸収量を用いて測定したこれらの材料の表面積と一致している(表2)。表2は、BET比表面積における調製条件の効果、バナジウムの酸化状態、及び触媒中に存在するV4+とV5+の割合を示す。表2に示されるとおり、新規の方法で使用される触媒の比表面積は、従来のVPO法により得られた触媒より著明に大きかった。
Figure 2011504158
未ドープ且つ第1段階に4時間還流された(VPOA1)触媒の表面積は、21 m−1(従来のVPO法)から28m−1まで増大し、6時間還流後(VPOA2)には35 m−1までさらに増大した。
ドープ触媒VPOB1、VPOC1、VPOD1、及びVPOD2の表面積は、従来のVPO触媒の約2倍であり、最高値はVPOB2及びVPOC2のそれぞれ58及び66 m−1であった。
これらの値は、従来の水、有機物、二水和物、及び熱水を用いた方法により調製されたVPO触媒について以前報告された値より著明に高かった。現時点で、表面積の大きな高活性触媒のほとんどの合成法は、特に溶液中の水の量がコントロールされる場合、有機媒体を利用する。水、アルデヒド、及びケトンがアルコール還元生成物として形成されるが、その量は前駆体相の合成時に抽出蒸留により調節できる。水をベースとして調製すると、材料の表面積が小さくなる傾向がある。微結晶サイズ(020)相とI020/I204の触媒の表面積(図3)の相関関係により、未ドープ且つ第1段階に4時間還流された(VPOA1)触媒の微結晶サイズは、16.25 nm(従来のVPO法)から10.08 nmへ、6時間の還流(VPOA2)後には9.48 nmまでさらに減少した。しかし、ドープした触媒VPOB1、VPOB2、VPOC2、及びVPOD1の微結晶サイズは、従来の有機法で合成したVPO触媒より約2倍小さくなった(表3)。
リン酸バナジウム触媒に関してもっとも重要なのは、表面積が触媒の活性をコントロールする因子である点である。このような活性触媒では、n‐ブタン変換率と触媒の表面積の間に直線関係が認められる。これは、活性化した触媒の表面構造は非常によく似ており、活性の差は触媒塊の単位あたりの活性部位が多いVPO触媒のほうが表面積は大きくなるというだけである。より表面積の大きな触媒の具体的な利点は、触媒がより低い温度で作用を発揮するため選択性が高くなり、得られる生成物の収量が多くなることである。未ドープ且つ第1段階に4時間還流された(VPOA1)触媒の表面積は、21 m−1(従来のVPO法)から28m−1まで増大し、6時間還流後(VPOA2)には35 m−1までさらに増大した。
4時間還流させた材料の平均バナジウム酸化数(VPOA1)は、従来(4.30)に対し4.12となり、6時間還流後(VPOA2)には4.14まで増加した。これはV4+の酸化状態が70%から86%へ増大したためであった。しかし、4時間還流させた(VPOB1)Nbドープ触媒ではV4の量は96%まで増大し、これに対応して平均バナジウム酸化状態は4.04まで低下した。示されるとおり、新規の方法で調製されるすべての前駆体について、V4+の量は従来のVPO法に比べて若干増加した。
Figure 2011504158

相対的なピーク強度
半値全幅
シェラーの式:T(‘)=(0.89×λ)/(FWHM×cosθ)を用いたときの小板の厚さ
加速電圧15 kVで作動させたLEOを用いて、走査型電子顕微鏡下で触媒の表面形状を観察した。金属製の試料ホルダーに触媒粉末を散布し、両面テープを用いてそれらを接着させることでSEMに適切な試料を調製した。BIO‐RAS Sputter Coaterを用いて、一種の伝導材料である金の薄膜で試料をコーティングした。さまざまな倍率で顕微鏡写真を記録した。
SEM像により、試料の形状が明らかになった(図4)。VPOB2は、平均径200 nm未満の初期小板の二次構造を有するナノ粒子を示す(図4a)。小さな丸い粒子の白点は、VPO粒子と混合されたNbPOを示している。これはXRDで確認したNbPO粒子に対応するものである。VPOC2触媒の表面形状がもたらす剪断力により結晶板同士がスライドし、それによって平面がさらに大きくなる(図4b)。VPOD2のSEMによると、小粒子の形態且つさまざまなサイズで得られたナノ構造の試料は、同軸二次構造にて凝集した(図4c)。
一連の触媒を比較することで、この新規の方法によりサブナノメーターサイズの初期の丸い小板からできた同一のメゾスコピック状態の二次小板が生成されると結論できる。これらの観察結果により、表面積が顕著に増大する理由が説明できる。
/Ar実験において、熱伝導検出器を備えたThermo Finnigan TPDRO 1100装置を用いて昇温還元法(H2−TPR)を実施した。新鮮触媒について、H/Arストリーム(5%H、1バール、25 cm−1)中でH‐TPR分析を実施した。温度は、5 K分−1にて環境温度から1173 Kまで上昇させた。
レドックス特性に対する調製条件の影響、触媒の酸素種の量及び性質について検討するため、従来の触媒及び新規の触媒を用いて、H‐TPR実験を実施した。図5は、H‐TPRのプロファイルを示し、除去された酸素の総量は表4に示す。
Figure 2011504158
従来の触媒では、840 K及び1050 Kにて特徴的な2つの還元ピークが認められ、1つめのピークはV5+相の還元であり、2つめのピークは活性V4+相から除去される格子酸素に対応している。両ピークから除去される酸素の量は、それぞれ2.2×1020及び5.1×1020 原子g−1であり、V5+及びV4+の酸素比は0.43である。新規の触媒は、従来の材料とほぼ同じ還元プロファイルを示す。4時間還流させた触媒(VPOA1)は、25 K低い第2のピークの温度を若干低下させたことが確認された。しかし、6時間還流させた触媒(VPOA2)は、どちらの還元ピークも、例えば826及び1005 Kなど、温度が低くなった。4時間還流させた触媒では、V5+に関連する酸素種の放出量は、1.9×1020原子g−1まで減少した。しかし、さらに6時間まで還流させると、酸素種の量は4.3×1020 原子g−1まで著明に増加した。V4+の還元により第2の還元ピークから除去された酸素種の量は、新しい還流時間4及び6時間で、それぞれ(5.5及び8.6)×1020原子g−1まで減少した。新規の方法における触媒のV5+とV4+の放出された酸素原子の比は、還流時間4及び6時間で、それぞれ0.34及び0.50である。結果は、合成手順においてV5+とV4+の還元相である6時間の還流は、高活性の触媒を得るのに最適な期間である。それは、この触媒はn‐ブタン活性化のためのV4+‐Oペアの量がもっとも多く、V5+とV4+の酸素種の比が適切であるためである。興味深いことに、6時間還流させた触媒に関する限り、Nb及びLaドーパントを組み込むと、酸素の総量が2.26及び2.90×1021原子g−1まで著明に増加した(それぞれ30.9及び39.7%の増大)。これは、Nb及びLaドーパントがこれらリン酸バナジウム触媒の促進因子となる可能性が高いことを示唆した。
Philips電子顕微鏡を用いて、TEM像を撮影した。この装置は、TVカメラ及び高解析度Slow Scan CCDカメラを備えている。この分析では、固形試料を15分間の超音波を用いて撹拌することでエタノール中に懸濁した。結果生じる懸濁液数滴をTEMグリッド(銅400メッシュ上に支持されたカーボン膜)に沈着させ、続いて乾燥・排気してから分析を行った。個々のフレームから画像をコンピュータに取り込んで強調させ、詳細に分析する。
典型的なVPO触媒及び粒子サイズの伝達電子顕微鏡写真をそれぞれ図11乃至17に示す。触媒が典型的な菱形の小板形状を示していることは、顕微鏡写真から明らかである。
一般に、ナノ粒子は表面積が大きいため、触媒活性が高くなる。ナノテクノロジーは、ナノ粒子生成のコントロールの程度及び粒子の支持構造を変えることができる。これにより触媒のサイズ及び化学的構造がより均一化され、触媒の選択性及び活性が高くなり、生成される副産物は少なくなる。全触媒の横の長さ及び平均粒子サイズは、それぞれ10乃至100及び40乃至60nmである。触媒のTEM像では、モノリシック粒子が確認された。対照的に、ドープ及び未ドープ触媒の粒子内部にモザイク模様が認められ、触媒の粒子が多結晶質であり、触媒によって模様がまったく異なっていたことを示している。内部に含まれる不整形状の粒子は、長楕円形及び丸型の微結晶を示す。
n‐ブタンの無水マレイン酸への酸化は、標準的な触媒塊(0.25g)を含む固定床マイクロフロー反応器中で、673 Kにて、GHSV(気体時空間速度)2400時−1で実行した。使用前に触媒をペレット化し、ふるいにかけて粒子(直径250乃至300μm)を得た。校正済みのマスフローコントローラを用いてn‐ブタン及び空気を反応器に入れ、供給原料の組成は空気中ブタン1.7%とした。生成物を加熱したラインを介してオンラインガスクロマトグラフィーに入れ、生成物を分析した。反応器は、ステンレス鋼チューブと石英ウールのプラグを用いて所定の位置に保持した触媒を備える。熱電対を触媒床の中央に配置し、温度コントロールは典型的には±1Kとした。典型的には、炭素マスバランスは≧95%であった。
n‐ブタン変換率では、新規の方法及び6時間還流によってVPO触媒が調製されたときに、触媒作用は著明に改善される。4時間還流(VPOC1)では42%のみであったのに対し、VPOC2では84%(2倍)変換された(表5)。その効果は、(VO)の平面(020)の展開に関連するBET比表面積の増大と相関している。新規の方法によって触媒の挙動を抑制することもできる。活性部位(V4+)の量が増加すると、n‐ブタンを活性化させる関連酸素種も活性が増強される。さらに、新規の方法における触媒の平面(020)の粒子サイズが小さくなり、MA選択性を格段に改善する傾向がある。
Figure 2011504158

a反応条件:673K、空気中n‐ブタン1.7%、GHSV=2400h−1
本試験において触媒の前駆体を調製するための新規の方法を適用すると、半値全幅(FWHM)値は増大し、触媒の結晶サイズは減少し、結果的に表面積が増大したが、VOHP・0.5HO及び(VO)の主要相の構造に影響を及ぼさなかった。
したがって、ナノ粒子(50乃至100 nm)を有するこの新規の方法により、結果的にはVPO触媒の表面積は著明に大きくなり(>50 m−1)、反応の生じる部位が高活性になる。このような活性触媒では、光によるアルカン変換と触媒の表面積の間に直線関係が認められる。
一方、このナノ構造は結晶小板が密に積み重なるのを防ぎ、それによってより多くの表面が曝露される。6時間還流触媒の酸素種は、活性V4+相に関連する酸素種の量が多いため、反応がもっとも大きいことがわかった。深紅の方法により生じたVPO触媒はn‐ブタンの酸化に対し高い反応を呈し、結果としてV4+相関連の除去される酸素種が多くなり、V5+相関連の酸素種も若干認められた。

Claims (19)

  1. (a)イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、
    (b)ドーパント及びリン含有化合物と懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させながら反応させ、前記リン酸水素バナジル半水和物を形成する、
    リン酸水素バナジル半水和物の改善された生成工程。
  2. (a)前記懸濁混合物から前記形成された前駆体を回収するステップと、
    (b)前記回収された前駆体を乾燥させるステップとをさらに含む、
    請求項1に記載の改善された工程。
  3. 前記バナジウム含有化合物が、四酸化バナジウム、三酸化バナジウム、五酸化バナジウム、ハロゲン化バナジウム、及びオキシハロゲン化バナジウムからなる群から選択される、請求項1または2に記載の改善された工程。
  4. 前記リン含有化合物が、メタリン酸、オルトリン酸、三リン酸、及びピロリン酸からなる群から選択される、請求項1及び2に記載の改善された工程。
  5. 前記ドーパントが、硝酸ランタン(III)六水和物、硝酸セリウム(III)六水和物、及び五酸化ニオブからなる群から選択される、請求項1または2に記載の改善された工程。
  6. アルコールとバナジウム含有化合物中のバナジウム原子量の割合が20乃至40(mL/g)である、請求項1または2に記載の改善された工程。
  7. 前記バナジウム含有化合物中のバナジウム原子とリン含有化合物中のリン原子の比率が0.053:0.060(モル)である、請求項1または2に記載の改善された工程。
  8. 前記ドーパントと前記バナジウム含有化合物のバナジウム原子の比率が0.01%対0.04%である、請求項1または2に記載の改善された工程。
  9. (a)イソブタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合誘導体からなる群から選択されるアルコール溶液中に溶解したバナジウム含有化合物を4乃至6時間還流させて還元し、懸濁混合物を形成するステップと、
    (b)ドーパント及びリン含有化合物と前記懸濁混合物を30分間乃至3時間還流させながら反応させ、前記バナジウムリン酸化物触媒の前駆体を形成するステップと、
    (c)前記形成された前駆体を乾燥させるステップと、
    (d)前記乾燥させた前駆体を400乃至460度の炭化水素及び空気混合物のガス流中で焼成し、活性化バナジウムリン酸化物触媒を形成するステップとを含む、
    バナジウムリン酸化物触媒の改善された生成工程。
  10. 前記バナジウム含有化合物が、四酸化バナジウム、三酸化バナジウム、五酸化バナジウム、ハロゲン化バナジウム、及びオキシハロゲン化バナジウムからなる群から選択される、請求項9に記載の改善された工程。
  11. 前記リン含有化合物が、メタリン酸、オルトリン酸、三リン酸、及びピロリン酸からなる群から選択される、請求項9に記載の改善された工程。
  12. 前記ドーパントが、硝酸ランタン(III)六水和物、硝酸セリウム(III)六水和物、及び五酸化ニオブからなる群から選択される、請求項9に記載の改善された工程。
  13. アルコールとバナジウム含有化合物中のバナジウム原子量の割合が20乃至40(mL/g)である、請求項9に記載の改善された工程。
  14. 前記バナジウム含有化合物中のバナジウム原子とリン含有化合物中のリン原子の比率が0.053:0.060(モル)である、請求項9に記載の改善された工程。
  15. 前記ドーパントと前記バナジウム含有化合物のバナジウム原子の比率が0.01%対0.04%である、請求項9に記載の改善された工程。
  16. 前記乾燥ステップが、前記形成された前駆体にマイクロ波を照射することにより実施される、請求項9に記載の改善された工程。
  17. 前記炭化水素がプロパン、ペンタン、及びn‐ブタンのいずれか1つ又はその混合物である、請求項9に記載の改善された工程。
  18. バナジウムリン酸化物が菱形の小板構造を有し、平均粒子サイズが幅10乃至50 nm、長さ40乃至60 nmであることを特徴とする、請求項9乃至18のいずれかより生成されるバナジウムリン酸化物触媒。
  19. 前記触媒の平均表面積が45 m−1を超えることを特徴とする、請求項9乃至18のいずれかより生成されるバナジウムリン酸化物。
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