JP2011503344A - 連続式のコーティング - Google Patents

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Abstract

コーティング中に進行方向Xで可動な帯状の基材をコーティングするための装置であって、複数の蒸着用ボートを備えて、該蒸着用ボートが蒸着用ベンチを形成し、蒸着用ボートの電気的な加熱のための装置を備え、且つ蒸着したいワイヤを蒸着用ボートに供給するための装置を備え、複数の蒸着用ボートは、集合A及び集合Bの蒸着用ボートから形成され、集合Aの蒸着用ボートは、L0−δAとL0+δAとの間の範囲の長さLAを有しており、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δBとL0+δBとの間の範囲の長さLBを有しており、複数の蒸着用ボートが方向Yに対して平行に延びている領域の内側で、X方向において最高で2L0+δA+δBの幅を持って配置されている、帯状の基材をコーティングするための装置において、集合A及び集合Bの蒸着用ボートが交番的に相並んで配置されており、集合Aの蒸着用ボートが各々、方向Xに対して相対的に−1〜−89°の範囲において所定の角度αを成して配置されており、集合Bの蒸着用ボートが各々、進行方向Xに対して相対的に1〜89°の間の所定の角度βを成して配置されている。更に本発明は、帯状の基材をコーティングする装置を敷設するための方法に関する。

Description

本発明は、各独立請求項の上位概念部記載の装置並びに方法に関する。
帯状の基材を金属コーティングするために、蒸着用ベンチによって形成されるコーティング源の使用が公知になっている。コーティング源は縦長の形状をよく有していて、この場合、蒸着用ボートと呼ばれる。蒸着する材料、有利にはアルミニウムは、蒸着される材料の特徴的な濃度分布もしくは放出特性曲線を備えた蒸気ビームを個々の蒸着用ボート上に形成する。帯コーティングするための典型的な装置において、帯状の基材は送出しローラから送り出されて巻成ローラに供給され、この場合、蒸着用ベンチの上側の領域において運動し、その結果、基材の下方を向いている面が蒸着用ボートにおいて蒸発した金属によってコーティングされる。
帯状の基材を連続的にコーティングするための特別な装置が、DE4027034C1及びEP074964B1において公知になっている。これによれば、蒸着用ベンチを形成する、ベンチ進行方向に対して長手方向でほぼ同じ間隔をおいて互いに平行に配置されている、ほぼ同じサイズ及び構成の複数の蒸着用ボートが設けられている。蒸着用ボートは全体的に電導性のセラミックスから形成されていて、直接的な流れ通路を通って加熱可能である。更に蒸着しようとするワイヤを蒸着用ボートに連続的に供給するための装置が設けられている。互いに又は帯進行方向に対して平行に位置する、蒸着用ベンチの個々の蒸着用ボートは各々、互いにずらされて配置されている。全蒸着用ボートは、帯進行方向に対して横方向に延びている狭幅なコーティングゾーンを一緒にカバーする。
とりわけDE4027034C1及びEP074964B1において、個別源の蒸気ビームの重畳により不均一な層分布がコーティングしたい帯上に発生することが公知になっている。理想的な事例において、このことは蒸着用ボート上もしくは蒸着用ボート間での最大値もしくは最小値を備えた波状の分布である。最良に達成可能な層均一性は、最大値と最小値との振幅により規定される。この場合、振幅は、個々の蒸着用ボートの幾何学的な配置及び放出特性曲線、及び蒸着用ボートの蒸気ビームの相互作用に互いに基づいている。蒸着用ベンチの互いに平行に配置された個々の蒸着用ボートにおける層厚さの均一性の改良のために、前記明細書には、蒸着用ボートを互いにずらして配置することが提案されていて、その結果、蒸着用ボートは狭幅なコーティングゾーンをカバーする。この場合、とりわけ効率損失がコーティング時に発生する。
本発明の課題は、帯状の基材のコーティング時に蒸着用ベンチを形成する蒸着用ボートを介して比較的高いコーティング品質をもたらす別の手段及び改良された手段を提供することである。
上記課題は本発明によれば、独立請求項の特徴により解決される。
本発明に係る帯状の基材をコーティングする装置は、コーティング中に進行方向Xで可動な帯状の基材をコーティングする装置であって、蒸着用ベンチを形成する複数の蒸着用ボートを備えており、該蒸着用ボートの電気的な加熱のための装置を備えており、且つ蒸着しようとするワイヤを蒸着用ボートに供給する装置を備えており、複数の蒸着用ボートは、集合A及び集合Bの蒸着用ボートから形成され、集合Aの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δAの範囲の長さLAを有しており、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δBからL0+δBの範囲の長さLBを有しており、複数の蒸着用ボートは、X方向に最高で2L0+δA+δBの幅を備える、方向Yに対して平行に延びている領域の内側に配置されている、帯状の基材をコーティングする装置において、集合A及び集合Bの蒸着用ボートは交互に相並んで配置されており、集合Aの蒸着用ボートは各々、方向Xに対して相対的に−1から−89°の範囲の角度αを成して配置されており、集合Bの蒸着用ボートは各々、進行方向Xに対して相対的に1から89°の間の角度βを成して配置されていることを特徴とする。
好ましくは、角度αは−2から−10°の範囲にある。
好ましくは、角度βは2から10°の範囲にある。
好ましくは、角度α及び角度βは各々、+/−3°、+/−5°、+/−10°、有利には+/−5°の値を有している。
好ましくは、角度α及び角度βの値の合計は0°である。
好ましくは、集合Aの蒸着用ボートの少なくとも一部分集合は長さL0を有しており、且つ/又は集合Bの蒸着用ボートの少なくとも一部分集合は長さL0を有している。
好ましくは、集合Aの蒸着用ボートがストリップSA内に配置されており、集合Bの蒸着用ボートはストリップSB内に配置されており、ストリップSA及びストリップSBは、幅BZのオーバラップゾーンZを有している。
好ましくは、ストリップSA及びストリップSBは各々、一定の幅BA及びBBを有している。
好ましくは、ストリップSA及びストリップSBは各々、方向Yに対して平行に配置されている。
好ましくは、角度α及び角度βは、層厚さ変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)の値が最小であるように選択されている。
本発明に係る帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法は、コーティング中に進行方向Xで可動である帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法であって、蒸着用ベンチを形成する複数の蒸着用ボートを備えており、蒸着用ボートの電気的な加熱のための装置を備えており、蒸着しようとするワイヤを蒸着用ボートに供給する装置を備えており、複数の蒸着用ボートを、集合Aの蒸着用ボートと集合Bの蒸着用ボートとから形成し、集合Aの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δBの範囲の長さLAを有しており、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δBの範囲の長さLBを有しており、複数の蒸着用ボートを、X方向に最高で2L0+δA+δBの幅を備えた、方向Yに対して平行に延びている領域の内側に配置する、帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法において、集合A及び集合Bの蒸着用ボートを交互に相並んで配置し、集合Aの蒸着用ボートを各々、X方向に対して相対的に−1から−89°の範囲の角度αにおいて配置し、集合Bの蒸着用ボートを各々、方向Xに対して相対的に1から89°の角度βにおいて配置することを特徴とする。
好ましくは、コーティング厚さの変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)の値を最小にする。
本発明によれば、蒸着用ベンチは蒸着用ボートの集合A及び集合Bにより形成されるようになっている。コーティング中に帯状の基材は、方向Yに対して垂直に進行方向Xに可動である。蒸着用ボートの集合Aは、L0−δA〜L0+δAの範囲の長さLAを有していて、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δB〜L0+δBの範囲の長さLBを有している。集合A及び集合Bの蒸着用ボートは、X方向において最高で2L0+δA+δBの幅を有するY方向に対して平行に延びているゾーンの内側に配置されている。
集合Aの蒸着用ボートは各々、方向Xに対して相対的に−1〜−89°の範囲の角度αにおいて配置されている。この場合、角度は時計回りの方向に方向付けられている。集合Bの蒸着用ボートは各々、方向Xに対して相対的に1〜89°の範囲の角度βにおいて配置されている。この場合、角度は時計回りの方向に方向付けられている。集合A及び集合Bの蒸着用ボートは、交互に相並んで配置されていて、詳しく言えば、魚骨形パターンを形成する。従って、集合Aの蒸着用ボート及び集合Bの蒸着用ボートは各々、進行方向Xに対する平行性からのずれを有している。更に集合Aの蒸着用ボートは各々、集合Bの蒸着用ボートに対して相対的に回動させられている。
驚くべきことに、進行方向Xに対する蒸着用ボートの平行性からの有利な前記ずれ、及び逆向きの方向付けよって、進行方向Xに対して平行及び互いに平行に配置されている蒸着用ボートより層の高い均一性を達成することができる。この結果を理解するために、シミュレーション計算が行われた。シミュレーション計算において、個々の蒸着用ボートの蒸気ビームは、蒸着用ボートの長手方向軸線に対して横方向でガウス形状に類似の濃度分布又はcos形状の濃度分布を有している、ということが導かれた。この種の濃度分布は、例えばスザキ及びイカラシの論文(AIMCAL Fall Technical Conferenc, Reno, 22.−25.10.2006 Vacuum Webcoating Sessions, Session 2B, Figure8)に記載されている。
ガウス形状に類似の濃度分布又はcos形状の濃度分布の場合、蒸気ビームは脚部(Schenkel)を有している。複数の蒸着用ボートの場合、蒸気ビームの相互作用から、より多くの相互作用を蒸気ビームが有していればいるほど、濃度分布はより狭幅及びより密になるということを導き出すことができる。帯進行方向に対して平行なボートの配置において、蒸気ビームの脚部は各々、部分集合A又はBの隣のボートの最大の濃度の中心を指している。このことは分布の狭幅に繋がることになる。蒸着用ボートを本発明に基づき回動する場合、一方の脚部が外部を示していて、他方の脚部は隣接するボートの密度中央の間を通って指している。両方の事例では、蒸気ビームの僅かな相互作用を期待することができる。シミュレーション計算に基づき、層厚さ変動を減じることは、蒸着用ベンチ内に配置されている蒸着用ボートの重畳される蒸気ビームの濃度分布のバリエーションは僅かになる、ということに還元できると推論できる。なぜならば個々のボートの濃度分布は全体的に広幅になったからである。
角度α,βの有利な値は、蒸着用ボートの幾何学的配置及び蒸気ビーム形状、つまり蒸着用ボート上の特徴的な濃度分布に基づく。
特に簡単な実施の形態の場合、集合A及び/又は集合Bの全蒸着用ボートの角度の絶対値はそれぞれ同じ大きさである。
本発明の改良形において、角度αは−5〜−15°の範囲にあり、且つ/又は角度βは5〜15°の範囲にある。
更に、角度α,βの合計が0°であると有利であることが示された。
集合Aの蒸着用ボートが長さL0を有している、且つ/又は集合Bの蒸着用ボートがそれぞれ長さL0を有していると、構造的な利点がもたらされる。
本発明の別の構成において、集合Aの蒸着用ボートはストリップSAに配置されている、且つ/又は集合Bの蒸着用ボートはストリップSBに配置されている。ストリップSA,SBはオーバラップゾーンZを有している。従って集合A及び/又は集合Bの蒸着用ボートは幾何学的に統一されている。これにより角度α,βに適切な値の選択は簡単になる。ストリップSA,SBはそれぞれ一定の幅BA,BBを有することができる。有利には、ストリップSA,SBは同じ幅を有することができる。ストリップSA,SBがそれぞれ方向Yに対して平行に、つまり進行方向Xに対して垂直に配置されていると、有利である。
オーバラップゾーンZは、ストリップSA,SBの最も狭幅なストリップの幅より小さいか又は同じであってよい。
有利な構成において、全蒸着用ボートは長さL0を有し、集合Aの蒸着用ボートの角度は同じαを有し、集合Bの蒸着用ボートの角度は同じβを有し、ストリップSA,SBは一定の同じ幅Bを有している。更にストリップSA,SBはY方向に対して平行に配置されていてもよい。この構成では、集合Aの蒸着用ボートの同様の幾何学的な点は、それぞれ方向Yに対して平行な直線上にあり、集合Bの蒸着用ボートの同様の幾何学的な点は、前記直線に対して平行にずらされた直線上に配置されている。同様の幾何学的な点は、例えば蒸着用ボートの角点又は中心点である。有利には、オーバラップゾーンZは、0,1B〜0,95B、特に有利には0,6B〜0,8Bの範囲の幅BZを備えている。従って層厚さ変動の更なる減少を達成することができる。
有利には、集合A及び/又は集合Bの蒸着用ボートは、蒸着用ボートの同様な幾何学的な点に対して互いに同じ間隔を有している。種々異なる間隔が設けられていてもよい。
本発明によれば角度α,βにとって最適な値を選択することができるので、層厚さ変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)の値は最小である。
更に前記課題は、帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法により解決され、基材をコーティング中に方向Yに対して垂直に進行方向Xで可動にし、蒸着用ベンチを形成する複数の蒸着用ボートを備え、複数の蒸着用ボートを集合Aの蒸着用ボート及び集合Bの蒸着用ボートから形成し、集合Aの蒸着用ボートがL0−δA〜L0+δAの範囲の長さLAを有していて、集合Bの蒸着用ボートがL0−δB〜L0+δBの範囲の長さLBを有していて、複数の蒸着用ボートを、X方向で最高で2L0+δA+δBの幅を有する、方向Yに対して平行に延びている領域内に配置する。この場合、集合A及び集合Bの蒸着用ボートを交互に相並んで配置し、集合Aの蒸着用ボートを各々、方向Xに対して相対的に−1〜−89°の範囲の角度αにおいて配置し、集合Bの蒸着用ボートを各々、方向Xに対して相対的に1〜89°の範囲の角度βにおいて配置する。
本発明の更に有利な実施の形態は、本発明の要約とは別に、請求項、以下の図面及び対応する説明から見て取ることもできる。
帯状の基材をコーティングする装置の概略図である。 蒸着用ボートの本発明に係る配置の概略図である。 蒸着用ボートからの蒸気ビームの概略図である。 平行にずらされた、本発明により配置された蒸着ボートの、層厚さ変化のシミュレーション計算の結果である。
図1には、コーティング装置2を備えた真空室1の概略的な側面図が示されている。コーティング装置は送出しローラ3と、巻成ローラ4と、コーティングドラム5とを有している。送出しローラ3と、巻成ローラ4とはスタンド6,7に支承されている。コーティングドラム5に対応するスタンドは図1には示されていない。送出しローラ3は、巻成された帯状の基材8、例えばシートから形成される。基材8は巻成ローラ4に向かって進行方向Xで送り出され、コーティングドラム5によって案内される。コーティングドラム5の下側に、蒸着用ボート9,10が記載されている。蒸着用ボート9,10はテーブル11に配置されている。蒸着用ボート9,10の側方に、蒸着したい材料14,15のワイヤを蒸着用ボート9,10の領域内に案内する装置12,13が記載されている。蒸着用ボート9,10は、図示されていない加熱装置によって加熱され、その結果、ワイヤは蒸着用ボート9,10内又は蒸着用ボート9,10上で蒸発する。蒸着しようとする材料は、シート8の下方に向けられた面に堆積する。
蒸着用ボート9,10は、有利には方形の形態を有していて、有利には耐熱性のセラミックスから成っていて、蒸着用ボート9,10の表面にはキャビティと呼ばれる凹部を有していてもよい。更にキャビティを持たない蒸着用ボートも公知である。更にまた、表面は付加的に波形起伏又は他の構造を有していてもよい。蒸着しようとするワイヤの材料として、特にアルミニウムが考慮される。
図2には、方形の蒸着用ボート9,9′及び10,10′の平面図が示されている。蒸着用ボート9,9′及び10,10′は、蒸着用ベンチの一部分を形成する。蒸着用ボート9,9′,10,10′は、取付け部材16,16′,17,17′によって、進行方向X及び方向Xに対して垂直な方向Yに対向して予め規定された位置に配置されている。図2の蒸着用ボート9,9′及び10,10′は、全体的に同じ長さL0を有している。蒸着用ボート9,9′は各々、方向Xに対して−1〜−89°の範囲の所定の角度αもしくはα′を持って配置されている。蒸着用ボート10,10′は各々、方向Xに対して1〜89°の範囲の所定の角度βもしくはβ′を持って配置されている。具体的に述べれば、図2における蒸着用ボートは魚骨形パターンを形成する。
図2には単に4つの蒸着用ボートが記載されているだけであるが、本発明は複数の蒸着用ボートを備えた8つの蒸着用ベンチを有していると理解される。更に蒸着用ボートの長さは種々異なってよい。
本発明によれば蒸着用ボートは集合Aと集合Bとを形成する。この場合、集合Aの構成要素は、L0−δA〜L0+δAの範囲の長さLAを有しており、集合Bの構成要素は、L0−δB〜L0+δBの範囲の長さLBを有している。集合Aのボートは、方向Yに対して−1〜−89°の範囲の角度αを有していて、集合Bの蒸着用ボートは、1〜89°の範囲の角度βを有している。集合A及びBの蒸着用ボートは、2L0+δA+δBの最大の幅を備えた領域に配置されている。図2はδA=δB=0の状況に対応している。
魚骨形パターンの蒸着用ボートの本発明に係る配置により、層厚さ変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)を蒸着用ボートの公知の配置に対して減じることが可能である。Dmaxはコーティングされた基材の最大の層厚さを示していて、Dminはコーティングされた基材の最小の層厚さを示している。
図3では、蒸着用ボートの従来の配置の上側の領域における蒸着される材料の濃度分布が示されている図3aと、蒸着用ボートの本発明に係る配置の上側の領域における蒸着される材料の濃度分布が示されている図3bとが対比して示されている。蒸着用ボートは各々、方形で長手方向軸線を備えている。図3aは、互いに及び基材の進行方向Xに対して平行に配置され、比較的互いにずらされている方形の蒸着用ボートに対応している。図3bは、進行方向Xに対して−5°もしくは5°の角度だけずらされて配置されている蒸着用ボートの配置に対応している。個々の蒸着用ボートにとって、蒸着用ボートの長手方向軸線に対してほぼ垂直に最大値を有する、ガウス形状又はcos形状の濃度分布又は蒸気ビーム(Dampfkeule)が仮定された。図面を簡単にするために図3では、蒸気ビームの重畳領域には、1つの蒸着用ボートに属する濃度分布が示されているだけである。図3aに示された3つの蒸気ビームの中心の間の直線は、高い濃度を備えた領域が重畳していることを示している。図3bにおいて、分布の内側領域では僅かな濃度を備えた領域の重畳が行われ、外側領域においては重畳していない領域が発生し、その結果、分布は全体として図3aよりも広幅になる、ということを見て取ることができる。シミュレーションは、既に分布の幅の僅かな変化が層厚さ変動の著しい変化を引き起こすことがある、ということを示している。
図3a,3bに対応する蒸着用ボートの配置のために、シミュレーション計算において合成した層厚さ変動が計算された。図4はシミュレーション計算の結果を示している。この場合、それぞれ22個の幾何学的に同じ、つまり同じ長さ及び同じ形状の蒸着用ボートを用いており、カーブAは図3aの配置に当てはまり、カーブBは図3bの配置に当てはまる。濃度分布に対してガウス形状に似た形状が選択された。この場合、横座標は進行方向Xに対して垂直な位置に対応していて、縦座標は層厚さ変動をパーセンテージにおいて示している。シミュレーション計算において、図3aによる配置に対するパラメータは、中心値を中心として+/−5°の層厚さ変動が生じるように選択された。
図4に示されているように、図3aにおける従来の配置におけるパラメータと同じパラメータを備え、ただし−5°もしくは5°だけ進行方向Xに対して回動させられた蒸着用ボートを用いた本発明に係る配置の場合、単に+/−2,5%の層厚さ変動しか見て取ることができない。同様の改良は、cos形状の濃度分布及び実際のコーティング実験において判明した。

Claims (12)

  1. コーティング中に進行方向Xで可動な帯状の基材をコーティングする装置であって、蒸着用ベンチを形成する複数の蒸着用ボートを備えており、該蒸着用ボートの電気的な加熱のための装置を備えており、且つ蒸着しようとするワイヤを蒸着用ボートに供給する装置を備えており、複数の蒸着用ボートは、集合A及び集合Bの蒸着用ボートから形成され、集合Aの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δAの範囲の長さLAを有しており、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δBからL0+δBの範囲の長さLBを有しており、複数の蒸着用ボートは、X方向に最高で2L0+δA+δBの幅を備える、方向Yに対して平行に延びている領域の内側に配置されている、帯状の基材をコーティングする装置において、
    集合A及び集合Bの蒸着用ボートは交互に相並んで配置されており、集合Aの蒸着用ボートは各々、方向Xに対して相対的に−1から−89°の範囲の角度αを成して配置されており、集合Bの蒸着用ボートは各々、進行方向Xに対して相対的に1から89°の間の角度βを成して配置されていることを特徴とする、帯状の基材をコーティングする装置。
  2. 角度αは−2から−10°の範囲にある、請求項1記載の装置。
  3. 角度βは2から10°の範囲にある、請求項1又は2記載の装置。
  4. 角度α及び角度βは各々、+/−3°、+/−5°、+/−10°、有利には+/−5°の値を有している、請求項1から3までのいずれか一項記載の装置。
  5. 角度α及び角度βの値の合計は0°である、請求項1から4までのいずれか一項記載の装置。
  6. 集合Aの蒸着用ボートの少なくとも一部分集合は長さL0を有しており、且つ/又は集合Bの蒸着用ボートの少なくとも一部分集合は長さL0を有している、請求項1から5までのいずれか一項記載の装置。
  7. 集合Aの蒸着用ボートがストリップSA内に配置されており、集合Bの蒸着用ボートはストリップSB内に配置されており、ストリップSA及びストリップSBは、幅BZのオーバラップゾーンZを有している、請求項1から6までのいずれか一項記載の装置。
  8. ストリップSA及びストリップSBは各々、一定の幅BA及びBBを有している、請求項1から7までのいずれか一項記載の装置。
  9. ストリップSA及びストリップSBは各々、方向Yに対して平行に配置されている、請求項1から8までのいずれか一項記載の装置。
  10. 角度α及び角度βは、層厚さ変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)の値が最小であるように選択されている、請求項1から9までのいずれか一項記載の装置。
  11. コーティング中に進行方向Xで可動である帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法であって、蒸着用ベンチを形成する複数の蒸着用ボートを備えており、蒸着用ボートの電気的な加熱のための装置を備えており、蒸着しようとするワイヤを蒸着用ボートに供給する装置を備えており、複数の蒸着用ボートを、集合Aの蒸着用ボートと集合Bの蒸着用ボートとから形成し、集合Aの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δBの範囲の長さLAを有しており、集合Bの蒸着用ボートは、L0−δAからL0+δBの範囲の長さLBを有しており、複数の蒸着用ボートを、X方向に最高で2L0+δA+δBの幅を備えた、方向Yに対して平行に延びている領域の内側に配置する、帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法において、
    集合A及び集合Bの蒸着用ボートを交互に相並んで配置し、集合Aの蒸着用ボートを各々、X方向に対して相対的に−1から−89°の範囲の角度αにおいて配置し、集合Bの蒸着用ボートを各々、方向Xに対して相対的に1から89°の角度βにおいて配置することを特徴とする、帯状の基材をコーティングする装置を敷設する方法。
  12. コーティング厚さの変動(Dmax−Dmin):(Dmax+Dmin)の値を最小にする、請求項13記載の方法。
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