JP2018165378A - 部分めっき用マスク部材、部分めっき装置および部分めっき方法 - Google Patents

部分めっき用マスク部材、部分めっき装置および部分めっき方法 Download PDF

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Abstract

【課題】縦型の部分めっき装置を用い、帯板状の金属材料の幅方向に複数列の部分めっきを連続的に行う際に、部分めっきのヤケを防止し、部分めっきのスポット内での良好なめっき膜厚分布を得ることのできる部分めっき用マスク部材を提供することを目的とする。
【解決手段】部分めっき用の上方から2列目より下方の列に形成された前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の周囲の厚さを、開口部周辺部の厚さより薄くすること、その部分に勾配を設けること、またはそれらを組み合わせた形状とした部分めっき用マスク部材を用いることにより、部分めっきのスポット内での良好なめっき膜厚分布を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気めっき法により帯板状の金属材料に部分めっきを施す際に用いられる部分めっき用マスク部材と、それを用いた部分めっき装置並びに部分めっき方法に関する。
従来、端子やリードフレーム等に使用される銅合金や鉄合金、鋼等の帯板状の金属材料に、電気めっき法により連続的に部分めっきを施すための装置として、例えば特許文献1や特許文献2に開示される、非導電性材料により形成された円筒状の治具(ドラム治具)を用いた部分めっき装置が知られている。ここで特許文献1に開示される部分めっき装置は、被処理材である帯板上の金属材料の板面が重力の作用する方向に対してほぼ垂直な状態で搬送される横型形式のものであり、特許文献2に開示される部分めっき装置は、被処理材の板面が重力の作用する方向とほぼ並行な状態で搬送される縦型形式のものである。
これらの部分めっき装置においては、それ自身は円周方向に回転可能であるが駆動装置を持たないドラム治具の外周面部に長尺の金属帯である被処理材を密着して巻回し、被処理材を搬送させる駆動力によりドラム治具を回転させることにより、連続的に部分めっきを行う。
具体的には、ドラム治具内部にめっき液の噴流部と噴流手段を設け、被処理材と接触するドラム治具の外周面部に複数の開口部を有する部分めっき用のマスク治具を設け、前記めっき液の噴流部を介して前記マスク治具の開口部からめっき液を被処理材表面に供給し、前記めっき液の噴流部または前記マスク治具内周面側に配設したアノードとカソードである被処理材との間に電流を流して電解を行うことにより、被処理材の表面に前記マスク治具の開口部の形状に応じた部分めっきが形成される。なお、形成される部分めっきがスポット状の場合には、当該部分めっきをスポットめっきと呼ぶ場合がある。
これらの部分めっき装置において、帯状の被処理材とドラム状治具を同期させて部分めっきを行う方法としては、例えば、部分めっきに使用するマスク部材の外周部に複数の位置決め用ピンを設け、被処理材の外周部に複数の位置決め用の穿孔を設け、前記複数の位置決め用ピンと前記複数の穿孔を嵌合させることにより、被処理材を搬送する駆動力をドラム状治具に伝達し、被処理材の搬送速度とドラム治具の外周速度を同期させる方法等、多数の方法が実用に供されている。
特開2006−283127号公報 特開2013−100593号公報
特許文献1および特許文献2に開示されている部分めっき装置はリール・ツー・リール方式により長尺の被処理材の巻き出し、巻き取りを行うため、部分めっきを連続的に行えることから、バッチ式の部分電気めっき装置と比較して生産性の高いものであるが、経済性の観点からは、さらに高い生産性が求められている。
そのため、連続式の部分めっき装置の生産性を向上させるために、被処理材の板幅方向に複数列の部分めっきを行った後、部分めっきを施した被処理材を、スリッター等の手段を用い、長手方向に沿って複数の金属帯に分割する方法が提案されている。
図1に従来用いられている、縦型形式の部分めっき装置に用いられる、上下に二列の開口部を有する部分めっき用マスク部材の断面図を例示する。ここで、マスク部材102には、縦方向に上下二段の開口部102cが設けられており、これらの開口部を介してめっき液が被処理材10の表面に供給され、アノード104とカソードである被処理材10の間に電流を流すことにより部分めっきが行われる。
しかし、縦型形式の部分めっき装置において、図1に示す様な上下に複数列の開口部を配置した部分めっき用マスク部材を用いて部分めっきを行うと、下段の開口部(上方から2列目以降)に対応して得られる部分めっきにおいて、電気めっきの電解条件によってはめっきにヤケが発生したり、部分めっきされたスポット内で、めっき層の膜厚分布が悪化したりすることが判明した。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、縦型の部分めっき装置を用い、帯板状の金属材料の幅方向に複数列の部分めっきを連続的に行う際に、部分めっきのヤケを防止し、部分めっきのスポット内での良好なめっき膜厚分布を得ることのできる部分めっき用マスク部材、部分めっき装置およびそれを用いた部分めっき方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、マスク部材の上下方向に複数列の開口部を設け、それぞれの開口部に横方向からめっき液を噴出させて供給すると、最上列の開口部に噴出させためっき液が重力の作用により落下する際に、上から第二列目以降の開口部に噴出させためっき液の噴流と干渉するため、開口部に露出した金属材料の表面近傍でめっき液が滞留し、金属イオンの供給が十分に行われないことが判明した。したがって、上から第二列目以降の開口部を、めっき液が滞留しない構造にすることにより、部分めっきのヤケを防止し、部分めっきのスポット内での良好なめっき膜厚分布を得ることができることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明においては、帯板状の金属材料に連続的に部分めっきを行う縦型の部分めっき装置に用いられる略円筒形の部分めっき用マスク部材であって、前記マスク部材の円周方向に互いに離間して形成された複数の開口部からなる列が前記マスク部材の幅方向に複数列形成されており、上方から2列目より下方の列に形成された前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の周囲の厚さが、開口部周辺部の厚さより薄くなっている、部分めっき用マスク部材が提供される。
また、前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の開口部周辺部は、勾配を設けたもの、もしくは、下端部の周囲の厚さが、開口部周辺部の厚さより薄くなっており、さらにその外周部に勾配を設けたものであっても良い。
これらの部分めっき用マスク部材は、帯板状の金属材料と接する側に、前記帯板状の金属材料の通板経路となる凹部を設けることができ、その凹部の周縁部に、位置決め用の複数のピンが突出して形成しても良い。
本発明においてはさらに、前記の部分めっき用マスク部材が外周面部に設けられ、帯板状の金属材料が前記外周面部に沿って搬送される円筒状ドラム治具を有し、前記部分めっき用マスク部材の開口部を介して前記帯板状の金属材料にめっき液を供給しながら通電し、前記帯板上の金属材料の一部に連続的に電気めっきを行う部分めっき装置、および、前記の部分めっき装置を用い、部分めっき用マスク部材の開口部を介して帯板状の金属材料にめっき液を供給しながら通電し、前記帯板状の金属材料の表面の一部に連続的に電気めっきを行う部分めっき方法が提供される。
本発明によれば、縦型の部分めっき装置を用い、帯板状の金属材料の幅方向に複数列の部分めっきを施したときに、めっきのヤケを防止し、めっき層の良好な膜厚分布を得ることが可能になり、生産性が向上する。
縦型の部分めっき装置に使用される従来の部分めっき用マスク部材の一例の断面図である。 本発明の部分めっき装置の水平方向の断面図である。 本発明の部分めっき用マスク部材の一実施形態の断面図である。 本発明の部分めっき用マスク部材の実施例の開口部付近の断面図である。 本発明の部分めっき用マスク部材の実施例の開口部付近の断面図である。 本発明の部分めっき用マスク部材の実施例の開口部付近の断面図である。 本発明の部分めっき用マスク部材の比較例の開口部付近の断面図である。 本発明の比較例で得られた部分めっきスポット内のAuめっき膜厚の分布を示す図である。 本発明の実施例1で得られた部分めっきスポット内のAuめっき膜厚の分布を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による部分めっき用マスク部材、部分めっき装置およびそれを用いた部分めっき方法について詳細に説明する。
本発明の部分めっき方法では、被処理材の帯板状の金属材料としては、銅合金板や普通鋼、特殊鋼、ステンレス鋼等の鉄合金板等を用いることができる。帯板の板厚は用途により適宜選択すれば良いが、通常、0.1〜0.8mm程度のものが用いられる。部分めっきに用いられる金属は、通常、金、銀等の高価な貴金属であるが、それらの部分めっきに先立ち、帯板状の金属材料にニッケル等の金属で下地めっきを施しても構わない。なお、前記の下地めっきは、リール・ツー・リール方式の下地めっき設備を本発明の部分めっき装置と連結することにより、下地めっきと部分めっきを連続して行うことも可能である。
図2に、本発明の部分めっき装置の一部を水平面で切断した断面図を示す。図示しない巻き出し装置から巻き出された帯板状の金属材料10は、やはり図示しない巻き取り装置により加えられた張力により矢印Aで示す方向に搬送された後、入口側支持ロール108により進行方向を転換され、円筒状ドラム治具100の外周面部を兼ねる部分めっき用マスク部材102の外周面に密着して巻き回され、出口側支持ロール110で再度方向転換して巻き取られる。この場合、帯板状の金属材料10と部分めっき用マスク部材102との密着を確保するために、帯板状の金属材料10に微小な後方張力を加えても良い。帯板状の金属材料10と密着した部分めっき用マスク部材102は、後述する嵌合等の手段を用いることにより、帯板状の金属材料10の周速に同期し、図示しない中心軸を中心として矢印Bで示す方向に回転する。部分めっき用マスク部材102は、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等の非導電性材料で形成されており、その円周方向に所定の間隔を開け、縦(上下)方向に複数列の部分めっき用の開口部102cが設けられている。これらの複数列の部分めっき用の開口部102cは、縦方向に関しては同一の直線上に設けても、千鳥状に設けても、いずれでも構わない。
円筒状ドラム治具100の内部には、部分めっき用マスク部材102の内周面部の一部に対向してめっき液噴流部106とアノード104が設けられる。めっき液噴流部106は、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等の非導電性材料で形成されており、円筒の一部をその水平断面が略扇形になる様に切り出された形状を有し、部分めっき用マスク部材102に設けられた複数列の部分めっき用の開口部102cに対向した高さに、めっき液噴流部106の内周面から外周面まで貫通した複数のスリット106aが設けられ、アノード104はこのスリット106a内に配設される。
本発明の部分めっき方法では、図示しないポンプ等のめっき液供給装置により、めっき液噴流部106の内周面側から外周面側複数のスリット106aを介してめっき液を供給し、前記の複数列の部分めっき用のそれぞれの開口部102cにスポット状に露出した被処理材である帯板状の金属材料10の表面にめっき液を噴射するとともに、帯板状の金属材料10をカソードとし、図示しない整流器等の電力供給装置を用いてアノード104との間に電流を流して電解を行うことによりスポット状に露出した被処理材である帯板状の金属材料10の表面に部分めっきを行う。開口部102cに噴出しためっき液は、円筒状ドラム治具100の下部に設けた図示しないめっき液槽で回収するが、回収されためっき液は図示しないポンプ等のめっき液回収装置を用いて循環し、部分めっきに再度使用しても構わない。
部分めっき用マスク部材102は、機械的強度を確保するために、例えば厚さが10mm程度のある程度厚い材料で形成されるが、その材料に穴を開けて開口部102cを直接形成すると、開口部102cの面積は小さいものであれば1×1mm程度であるため、めっき液噴流部により開口部102cにめっき液を供給しても、めっき液(金属イオン)の供給量が不足する場合がある。そのため、通常は、部分めっき用マスク部材102の開口部102cを設ける場所に、開口部102cの面積の数倍〜十数倍の面積をもつ貫通していない凹部(以後、開口部周辺部と呼ぶ。)を設け、その開口部周辺部の中心に開口部102cを設けることが行われている。この凹部の底に当たる部分めっき用マスク部材の開口部周辺部の厚さは通常1〜3mm程度である。
図3に、本発明の部分めっき用マスク部材の一実施形態の断面図を示す。なお、この断面図は図2の部分めっき装置をIV−IV線で切断して示す断面図で、部分めっき用の開口部102cが縦方向(上下)に2列形成された例であり、対向するめっき液噴流部106の断面も併せて示してある。なお、図3に示す部分めっき用マスク部材の断面図は、煩雑を避けるために、全体を開口部周辺部として描いてある。
本発明の部分めっき装置における部分めっき用マスク部材102、めっき液噴流部106およびアノード104の配置は、基本的には図1に示した従来用いられている部分めっき装置のそれと変わらないが、部分めっき用マスク部材102の下方側に配列された部分めっき用の開口部102cのめっき液を供給される側の少なくとも下端部の周囲の厚さを、開口部周辺部の他の部分よりも薄くしたことが特徴である。
なお、図3に示す様に、本発明の部分めっき用マスク部材においては、帯板状の金属材料10と接する側に、前記帯板状の金属材料10の通板経路となる凹部102aを設けることができる。また、前記の凹部102aの周縁部に、位置決め用のピン102bを突出して形成することができる。位置決め用のピン102bは、図示しない金属材料10の両端部に設けた位置決め用の穿孔と嵌合させることにより、部分めっき用マスク部材102と帯板状の金属材料10の周速を同期させるのに用いることができる。
図4に、図3に示す下方側(上方から2列目)に配列された部分めっき用の開口部102c付近の拡大図を示す。この実施形態では、開口部102cのめっき液を供給される側の下端部の周囲の厚さが、開口部周辺部の他の部分の厚さより薄くされている。この様な加工は、いわゆるざぐり加工により行うことができる。この様な加工を行うことにより、図4の右方向から開口部102cに供給めっき液の下方への排出が容易になり、開口部102cにおいてめっき液が滞留することがなくなるため、部分めっきのスポット内でのめっきのヤケが防止できるとともに、良好なめっき膜厚分布を得ることができる様になる。部分めっきのスポットの形状を決めるために開口部102cとして残される部分の厚さdは特に制限はないが、部分めっき用マスク部材102は帯板状の金属材料10による摩耗やめっき液の噴流による摩耗を受けるため、使用寿命を考慮すると、0.5mm以上の厚さを有することが好ましい。また、開口部周辺部の他の部分よりも薄く加工される領域lの長さは、0.5mm以上とすることが好ましい。なお、図4では、開口部102cの下端部のみが開口部周辺部の他の部分の厚さより薄くされているが、同様の加工を略円筒形の部分めっき用マスク部材の開口部102cの全周に対して施しても構わない。また、本発明においては、上方側に配列された部分めっき用の開口部102cの形状は特に規定するものではないが、図4に示す形状としても構わない。
図5に、本発明の部分めっき用マスク部材の開口部周囲の形状に関する他の実施形態の断面図を示す。本実施形態においては、開口部102cにはその一部を残し、勾配が形成される。この様な加工は、面取り加工により行うことができる。当初の開口部102cを残す部分の厚さは、前記と同じ理由で開口部周辺部の他の部分の厚さの40〜60%であり、かつ、0.5mm以上の厚さを有することが好ましい。勾配の角度としては、開口部102cの壁面に対して30〜90°とすることができる。
図6に、本発明の部分めっき用マスク部材の開口部周囲の形状に関するさらに他の実施形態の断面図を示す。本実施形態は、図4に示す実施形態と図5に示す実施形態を組み合わせたものである。
図5および図6の実施形態では、開口部102cの下端部のみに加工が施されているが、同様の加工を開口部102cの全周に対して施しても構わない。また、本発明においては、上方側に配列された部分めっき用の開口部102cの形状は特に規定するものではないが、図5および図6に示す形状としても構わない。
[部分めっき内のめっき膜厚分布の測定方法]
(株)日立ハイテクサイエンス製蛍光X線膜厚計SFT−110Aを用い、部分めっきスポットの縦方向の中心線上のめっき膜厚を0.2mm間隔で測定し、部分めっきスポット内でのめっき膜厚分布を測定した。用いたコリメータ径は0.2mmφで、測定時間は一点につき10sである。
[比較例]
供試材として、DOWAメタルテック(株)社製銅合金板材NB109−EH材(Cu−Ni−Sn−P系銅合金)に、下地めっきとして厚さ1.2μmのNiめっきを被覆した帯状の板材(幅54.0mm×厚さ0.2mm)を用いた。
本比較例に用いた部分めっき用マスク部材102の開口部102c付近の断面図を図7に示す。開口部周辺部の厚さは1.2mmである。開口部102cのサイズは、幅方向2.0mm×円周方向1.2mmである(以下の実施例も同じ。)。
部分めっきには、Au濃度:10g/L、Co濃度:0.2g/Lの硬質Auめっき液を用い、液温:55℃、pH:4.25電流密度30A/dm2、目標めっき膜厚0.5μmで電気めっきを行うことにより、開口部102cに対向する部分の帯板状の金属材料10の表面にスポット状の部分Auめっきを形成した。
図8に、本比較例で得られた下方の列(上方から2列目)部分Auめっきのスポット内の幅方向のめっき膜厚分布を示す。本比較例の場合、上方の列の開口部102cに対応するAu部分めっきスポットのAuめっき膜厚は0.49±0.04μmであったが、下方のそれに対応するAuめっき膜厚は0.44±0.11μm(膜厚に対し±25.0%)であり、膜厚分布が悪化するとともに、ヤケ発生によるめっきの膜厚減少が観察された。
[実施例1]
部分めっき用マスク部材102として、開口部102c付近の断面形状が図4に示すものを用い、目標めっき膜厚0.8μmで電気めっきを行った以外は比較例1と同じ条件で、開口部102cに対向する部分の帯板状の金属材料10の表面にスポット状の部分Auめっきを形成した。ここで、開口部102cの厚さdは0.7mmであり、開口部周辺部の他の部分よりも薄く加工される領域lの長さは1mmである。
本実施例で得られたAu部分めっきスポットのAuめっき膜厚は、上方の列において0.85±0.05μm、下方の列において0.80±0.15μm(膜厚に対し±18.8%)であり、下方の列の部分Auめっきの膜厚分布が上述の比較例よりも改良するとともに、ヤケ発生範囲が減少し、ヤケの程度が軽減された。
[実施例2]
部分めっき用マスク部材102として、開口部102c付近の断面形状が図5に示すものを用いて電気めっきを行った以外は比較例1と同じ条件で、開口部102cに対向する部分の帯板状の金属材料10の表面にスポット状の部分Auめっきを形成した。ここで、開口部102cの厚さdは0.7mmであり、勾配の角度は45°である。
本実施例で得られたAu部分めっきスポットのAuめっき膜厚は、上方の列において0.55±0.02μm、下方の列において0.45±0.07μm(膜厚に対し±15.6%)であり、下方の列の部分Auめっきの膜厚分布が上述の比較例よりも改良するとともに、ヤケ発生範囲が減少し、ヤケの程度が軽減された。
[実施例3]
部分めっき用マスク部材102として、開口部102c付近の断面形状が図6に示すものを用いて電気めっきを行った以外は比較例1と同じ条件で、開口部102cに対向する部分の帯板状の金属材料10の表面にスポット状の部分Auめっきを形成した。ここで、開口部102cの厚さdは0.7mmであり、領域lの長さは1mm、勾配角度は45°である。
図9に、本比較例で得られた下方の列(上方から2列目)部分Auめっきのスポット内の幅方向のめっき膜厚分布を示す。本比較例の場合、上方の列の開口部102cに対応するAu部分めっきスポットのAuめっき膜厚は0.50±0.02μm、下方の列のそれは0.47±0.04μm(膜厚に対し±12.0%)であり、下方の列においても良好な膜厚分布が得られ、めっきのヤケも発生しなくなった。
以上述べた様に、本発明の部分めっき用マスク部材を用いて部分めっきを行うと、めっきにヤケが生ずることがなく、下方の開口部においても良好なめっきの膜厚分布が得られる。
100 ドラム状治具
102 マスク部材
102a 凹部(金属板材の通板部)
102b 位置決めピン
102c 開口部
104 アノード
106 めっき液噴流部
106a スリット
108 入口側支持ロール
110 出口側支持ロール

Claims (7)

  1. 帯板状の金属材料に連続的に部分めっきを行う縦型の部分めっき装置に用いられる略円筒形の部分めっき用マスク部材であって、前記マスク部材の円周方向に互いに離間して形成された複数の開口部からなる列が前記マスク部材の幅方向に複数列形成されており、上方から2列目より下方の列に形成された前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の周囲の厚さが、開口部周辺部の厚さより薄くなっている、部分めっき用マスク部材。
  2. 帯板状の金属材料に連続的に部分めっきを行う縦型の部分めっき装置に用いられる略円筒形の部分めっき用マスク部材であって、前記マスク部材の円周方向に互いに離間して形成された複数の開口部からなる列が前記マスク部材の幅方向に複数列形成されており、上方から2列目より下方の列に形成された前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の開口部周辺部に勾配を設けた、部分めっき用マスク部材。
  3. 帯板状の金属材料に連続的に部分めっきを行う縦型の部分めっき装置に用いられる略円筒形の部分めっき用マスク部材であって、前記マスク部材の円周方向に互いに離間して形成された複数の開口部からなる列が前記マスク部材の幅方向に複数列形成されており、上方から2列目より下方の列に形成された前記開口部のめっき液を供給される側の少なくとも下端部の周囲の厚さが、開口部周辺部の厚さより薄くなっており、さらにその外周部に勾配を設けた、部分めっき用マスク部材。
  4. 帯板状の金属材料と接する側に、前記帯板状の金属材料の通板経路となる凹部を設けた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の、部分めっき用マスク部材。
  5. 帯板状の金属材料の通板経路となる凹部の周縁部に、位置決め用の複数のピンが突出して形成された、請求項4に記載の、部分めっき用マスク部材。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の部分めっき用マスク部材が外周面部に設けられ、帯板状の金属材料が前記外周面部に沿って搬送される円筒状ドラム治具を有し、前記部分めっき用マスク部材の開口部を介して前記帯板状の金属材料にめっき液を供給しながら通電し、前記帯板上の金属材料の一部に連続的に電気めっきを行う、部分めっき装置。
  7. 請求項6に記載の部分めっき装置を用い、部分めっき用マスク部材の開口部を介して帯板状の金属材料にめっき液を供給しながら通電し、前記帯板状の金属材料の一部に連続的に電気めっきを行う、部分めっき方法。
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