JP2011503123A - 抗腫瘍活性を有する水溶性トリテルペンフェノール化合物及びその調製方法 - Google Patents

抗腫瘍活性を有する水溶性トリテルペンフェノール化合物及びその調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記式(I)に示される、抗腫瘍活性を有する水溶性トリテルペンフェノール化合物を開示する。式中、置換基R1 -R4及びMは、明細書中の定義通りである。また、本発明は、キノンメチルトリテルペン系化合物を出発原料として、式(I)の化合物を調製する方法を開示する。本発明に関する水溶性トリテルペンフェノール化合物は、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤および塗布剤のような様々な薬の剤形にすることができ、特に注射剤に適している。

Description

本発明は、トリテルペンフェノール化合物に関し、より詳しくは、抗腫瘍活性を有する水溶性トリテルペンフェノール化合物及びその調製方法に関する。
腫瘍は、人類の健康に対する深刻な病であり、死亡者の数が一番多い疾病となっている。現在、中国において、毎年腫瘍による死亡者は140〜150万人に達しており、腫瘍による経済損失は毎年140億元であると推測されている。抗腫瘍薬を用いる治療は、主な腫瘍治療方法の1つである。天然産物は新規な抗腫瘍薬の重要な資源であり、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、カンプトテシン、パクリタキセル等の多くの抗腫瘍薬のリード化合物は、天然物から得られるが、毒副作用、溶解性、安定性等のために、これらの天然化合物を臨床に用いられる抗腫瘍薬として使うためには、構造変化又は改質を行う必要があった。
キノンメチドトリテルペン(quinone-methide triterpenes)系化合物は、抗腫瘍活性を有する天然化合物である。そのA環が特異のキノンメチド構造を有することによって、該化合物が抗腫瘍活性を有するが、また、重合などの反応が起こりやすく、溶液中でpH値に対して非常に敏感であり、酸性とアルカリ性の条件下で不安定であり、開環、再配列などの多種類の反応が起こりやすい。[文献1:K.Nakanishi, Y.Takahashi and H.Budzikiewicz, Pristimerin. Spectroscopic Properties of the Dienone-Phenol-Type Rearrangement Products and other Derivatives. J.Org.Chem. 30:1729 (1965)]。天然に存在しているキノンメチドトリテルペン系化合物は、脂溶性成分であり、水にほとんど溶解しないので、静脈注射によって直接投与しにくい。
本発明は、上述した技術問題を解決するためになされたものであり、その目的は、キノンメチドトリテルペン系化合物がpH値に対して非常に敏感である欠点を克服し、且つその水溶性を大幅に向上させるため、6位がスルホン酸塩である水溶性トリテルペンフェノール化合物を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、前記水溶性トリテルペンフェノール化合物の調製方法を提供することにある。
本発明は、下記構造式で示す、生体内抗腫瘍活性を有する水溶性トリテルペンフェノール化合物を提供する。
Figure 2011503123
式中、M=Na、K、NH4又はCa、
R1=H又はC1-C12アルキル基、
R2=H、C1-C12アルキル基又はC1-C12アシル基などで、
R3、R4はH又はOHで、或いはR3はHであり、且つR4はO=であり、
或いはR3、R4の位置する7、8位の炭素原子の間は二重結合である。
本発明は、前記化合物(I)の結晶性水和物及び薬学における化合物(I)の剤形に関する。
本発明の化合物(I)の調製方法は、以下のステップを含んでいる。
a)水に混和可能な有機溶媒中にキノンメチドトリテルペン系化合物を溶解させた後、それを亜硫酸水素塩の水溶液と均一に混合し、反応溶液がほぼ無色になるまで室温下で撹拌し、40℃以下で乾燥するまで減圧濃縮することによって、粗生成物を得る。その反応式は以下の通りである。
Figure 2011503123
b)ステップa)で得られた粗生成物の中にメタノール、無水エタノール又はイソプロパノールを加えることにより、それを溶解させ、ろ過し、40℃以下で乾燥するまでろ液を減圧濃縮し、0〜4℃で得られた固体を溶剤で再結晶させ、白い結晶を析出してろ過することにより、最終生成物を得る。
前記調製方法において、キノンメチドトリテルペン系化合物は、2位がカルボニル基で、1位と10位との間、3位と4位との間、5位と6位との間がすべて二重結合で、4位がメチル基で、3位がヒドロキシ基又はアルコキシ基又はアシルオキシ基であるトリテルペン系化合物を指す。
前記ステップa)において、キノンメチドトリテルペン系化合物を溶解するための水に混和可能な有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびテトラヒドロフランからなる群より選ばれ、そのうちエタノールが好ましい。亜硫酸水素塩は、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウムおよび亜硫酸水素カルシウムからなる群より選ばれ、そのうち亜硫酸水素ナトリウムが好ましい。
前記調製方法において、キノンメチドトリテルペン系化合物と亜硫酸水素塩とのモル比は、1:1〜1.2であり、1:1.1が好ましい。
前記ステップb)において、再結晶に用いられる溶剤は、メタノール、エタノール、クロロホルム-メタノール、アセトン-水、メタノール-水、エタノール-水、イソプロパノール-水およびテトラヒドロフラン-水からなる群より選ばれたものであり、その中でもエタノール-水が好ましい。
本発明の化合物(I)は、薬学上の各種の剤形にすることができ、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤及び塗布剤などの各種類の剤形が挙げられ、特に注射剤に調製することが好適である。
本発明の動物生体内の薬理実験結果から、ヌードマウスに移植されたヒト前立腺癌PC-3の成長に対して明らかな抑制作用を有することが示された。ヒト前立腺癌PC-3細胞株は、抗腫瘍薬をスクリーニングするための細胞株である。本発明に係る化合物は、さまざまな固形腫瘍、線腫および血液系腫瘍に対して治療作用を示しており、静脈注射で投与され得るので、特に慢性骨髄性白血病および多発性骨髄腫などの血液系腫瘍に対する治療に好適である。
本発明の有益な効果:
本発明に開示された化合物は、優れた水溶性を有し、安定な溶液に調製されるので、特に静脈注射による投与に適しており、また良い抗腫瘍活性を有する。
以下、具体的な実施例を参照しながら本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:セラステロール(Celastrol)を原料とする、化合物Aの調製
セラステロールを20.5mg取り、アセトン1mlに溶解させた後、その中に亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.5ml(亜硫酸水素ナトリウムを5.66mg含む)を加え、溶液が無色透明になるまで撹拌しながら反応させた。乾燥するまで40℃下で減圧濃縮し、白い粉末を得た。イソプロパノールを加えて前記粉末を溶解させ、ろ過し、40℃以下で乾燥になるまでろ液を減圧濃縮し、エタノール-水を用いて0〜4℃で再結晶させ、白い結晶を析出させ、減圧ろ過することにより、白い針状結晶を20.8mg得た。
実施例2:セラステロール(Celastrol)を原料とする、化合物Aの調製
セラステロールを502mg取り、エタノール10mlに溶解させた後、その中に亜硫酸水素ナトリウム水溶液5ml(亜硫酸水素ナトリウムを128mg含む)を加え、撹拌しながら1時間反応させ、溶液がほぼ無色透明の溶液になってから、40℃下で乾燥するまで減圧濃縮し、白い粉末を得た。無水エタノールを加えて前記粉末を溶解させ、ろ過し、40℃以下で乾燥するまでろ液を減圧濃縮し、エタノール-水を用いて0〜4℃で再結晶し、白い結晶を析出させ、減圧ろ過することにより、白い針状結晶を516mg得た。
分析結果:
Figure 2011503123
化合物Aの核磁気共鳴スペクトルデータ:
1HNMR (DMSO-d6, 300M), δ12.01 (1H, s, -COOH), 8.81 (1H, s, -OH), 7.62 (1H, s, -OH), 6.58 (3H, s, H-1), 5.81 (1H, d, J=6.2Hz, H-7), 4.49 (1H, d, J=6.2Hz, H-6), 2.21 (3H, s. 23-CH3), 1.62 (3H, s, 25-CH3), 1.18 (3H, s, 26-CH3), 1.09 (3H, s, 30-CH3), 1.05 (3H, s, 28-CH3), 0.59 (3H, s, 27-CH3)。
13CNMR (DMSO, 300M), δ179.87(C-29), 149.03 (C-8), 143.68 (C-2), 141.57 (C-10), 140.54 (C-3), 122.85 (C-4), 121.44 (C-5), 118.30 (C-7), 108.67 (C-1), 59.79 (C-6), 44.03 (C-18), 43.56 (C-14), 39.50 (C-20), 37.67 (C-9), 37.50(C-13), 36.60* (C-11), 36.60* (C-16), 34.76* (C-22), 34.41 (C-25), 32.63 (C-30), 31.55 (C-28), 30.21 (C-12), 30.21 (C-17), 30.21 (C-19), 29.7 (C-21), 28.65 (C-15), 21.21 (C-26), 18.04 (C-27), 13.19 (C-23)。 *は、互いに変換可能な帰属を示す。
Aのマススペクトルデータ:ESI-MS(マイナスイオン):m/z 531.7。
実施例3:セラステロール(Celastrol)を原料とする、化合物Aの調製
セラステロールを10.58g取り、エタノール100mlに溶解させた後、その中に亜硫酸水素ナトリウム水溶液50ml(亜硫酸水素ナトリウムを2.64g含む)を加え、撹拌しながら1時間反応させ、溶液がほぼ無色透明の溶液になってから、40℃下で乾燥するまで減圧濃縮し、白い粉末を得た。無水エタノールを加えることにより該粉末を溶解させ、ろ過し、40℃以下で乾燥するまでろ液を減圧濃縮し、無水エタノール170mlと水7mlを加え、残留物を超音波で溶解させ、0〜4℃で放置し、白い結晶を析出させ、ろ過することにより、最終生成物を11.4g得た。
実施例4:プリスチメリン(Pristimerin)を原料とする、化合物Bの調製
プリスチメリンを19.5mg取り、エタノール1mlに溶解させた後、その中に亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.5ml(亜硫酸水素ナトリウムを4.80mg含む)を加え、撹拌しながら1時間反応させ、溶液がほぼ無色透明の溶液になった後、40℃下で乾燥するまで減圧濃縮させ、白い粉末を得た。イソプロパノールを加えて該粉末を溶解させ、ろ過し、40℃以下で乾燥するまでろ液を減圧濃縮し、エタノール-水で再結晶し、ろ過することにより、白い針状結晶を19.2mg得た。
分析結果:
Figure 2011503123
化合物Bの1H-NMRスペクトルデータ:
1H NMR (DMSO-d6, 300M), δ8.72 (1H, br s, -OH), 7.58 (1H, br s, -OH), 6.53 (3H, s, H-1), 5.79 (1H, d, J=5.6 Hz, H-7), 4.43 (1H, d, J=5.6 Hz, H-6), 2.20 (3H, s. 23-CH3), 1.62 (3H, s, 25-CH3), 1.18 (3H, s, 26-CH3), 1.10 (3H, s, 30-CH3), 1.06 (3H, s, 28-CH3), 0.42 (3H, s, 27-CH3)。
実施例5:同様の方法で以下の化合物を調製した。
Figure 2011503123
実施例6:化合物Aの注射剤の調製
化合物A3.7gと亜硫酸水素ナトリウム5gを取り、水10Lに溶解させた。該溶液を孔径0.22μmの精密ろ過フィルター膜でろ過し、ろ液を7ml容量のガラス小瓶に3ml/瓶になるよう分注し、該瓶をゴム栓とアルミニウムキャップでシールした。116℃で30分間湿熱滅菌することにより注射剤を得た。
実施例7:化合物Aの注射剤の調製過程における安定性テスト
実験条件:クロマトグラフィー用カラムはC18カラム(5μ、250×4.6mm)を、検出器はAgilent 1100 DAD検出器を用い、検出波長は210nmであり、移動相はアセトニトリル-0.02M KH2PO4(1/1000体積比の水酸化テトラブチルアンモニウムを含み、また、7.35になるまでトリエチルアミンでPH値を調整した)(35:65)であり、流速は1ml/minで、サンプル量は20μlである。
サンプル:実施例6における化合物Aの注射剤の調製過程での各ステップにおいての溶液。
実験データ:精密ろ過フィルター膜でろ過する前のピーク面積は1084.4で、ろ過した後のピーク面積は1078.2で、湿熱滅菌した後のピーク面積は1072.9であった。
実験結果から、注射剤の調製過程における化合物Aが良い安定性を持つことが示された。
実施例8:化合物Aの注射剤の安定性テスト
実験条件:クロマトグラフィー用カラムは C18カラム(5μ、250×4.6mm)を、検出器はWaters 3487検出器を用い、検出波長は210nmであり、移動相はアセトニトリル-0.02M KH2PO4(1/1000体積比の水酸化テトラブチルアンモニウムを含み、7.35になるまでトリエチルアミンでPH値を調整した)(35:65)であり、流速は1ml/minである。
実験方法:実施例6で得られた製剤を0℃〜5℃で保存し、それぞれ0日、7日、14日、21日、30日と45日目に前記製剤1mlを正確に取り、水溶液で5mlに定容することにより、サンプル溶液を得た。サンプル溶液と対照溶液をそれぞれ20μlずつクロマトグラフィーに注入し、クロマトグラフィーにより得られたピーク面積を測定し、サンプル溶液の含有量を算出した。
実験データを以下の表に示す。
Figure 2011503123
実験結果から、該溶液が優れた安定性を有することが示された。
実施例9:PHの酸性とアルカリ性の条件下での化合物Aの安定性テスト
実験条件:クロマトグラフィー用カラムはC18カラム(5μ、250×4.6mm)を、検出器はWaters 3487検出器を用い、検出波長は210nmであり、移動相はアセトニトリル-0.02M KH2PO4(1/1000体積比の水酸化テトラブチルアンモニウムを含み、また、7.35になるまでトリエチルアミンでPH値を調整した)(35:65)であり、流速は1ml/minである。
実験方法:化合物Aを取り、蒸留水で約5mg/mlの溶液に調製し、該溶液0.1mlをそれぞれ以下の溶液に添加した。a) PH=2の希塩酸溶液1ml、b)蒸留水1ml、c) PH=10の希炭酸ナトリウム溶液1ml。室温下で2時間放置した後、前記三種類の溶液をそれぞれ0.1ml取って移動相1mlの中に加え、20μlのサンプルを液体クロマトグラフィーに注入し、ピーク面積を測定して算出した。
実験結果を以下の表に示す。
Figure 2011503123
実験結果から、PHの酸性とアルカリ性の条件下で化合物Aが良い安定性を持つことが示された。
実施例10:動物生体内での化合物Aの薬理活性実験
ヌードマウスに移植したヒト前立腺癌PC-3(ヒト前立腺癌PC-3ヌードマウス移植腫瘍)に対する化合物Aの実験治療効果テストを、上海華拓医薬科技有限会社が中科院上海薬物研究所に依頼して完成した。
測定対象化合物:化合物A
陽性対照薬:マイトマイシン(MMC)、協和発酵工業株式会社製、製品番号:468AEFで、2mg/瓶、使用時に生理食塩水で希釈した。
動物と移植腫瘍:BALB/cAヌードマウス、メス、45〜50日齢、体重20±1g。ヒト前立腺癌PC-3ヌードマウス移植腫瘍は、PC-3細胞株をヌードマウスの皮下に接種することにより得られた。
評価方法:
TV (mm3)は腫瘍体積で、計算式は、TV=1/2×a×b2である。式中、aおよびbはそれぞれ長さ、幅を表す。d0は、グループ分けして投与した際、測定により得られた腫瘍体積であり、d24は実験の24日目に測定により得られた腫瘍体積である。RTVは相対の腫瘍体積であり、計算式は、RTV=Vt/V0である。式中、V0はグループ分けして投与した際(即ち、d0)、測定により得られた腫瘍体積であり、Vtは毎回測定した際の腫瘍体積である。抗腫瘍活性の評価指標は、腫瘍相対増殖率T/C(%)であり、計算式は、以下の通りである。
T/C(%)=(TRTV / CRTV)×100
TRTV:治療グループのRTV、CRTV:陰性対照グループのRTV。
治療効果の評価基準:T/C(%)>60%が無効であり、T/C(%)<=60、且つ統計処理によりp<0.05が有効である。
薬理実験結果を以下の表に示す。
Figure 2011503123
実験結果から、化合物Aが、ヒト前立腺癌PC-3ヌードマウス移植腫瘍の成長に対して明らかな抑制作用を有することが示された。

Claims (10)

  1. 下記式(I)に示された構造式を持つ水溶性トリテルペンフェノール化合物。
    Figure 2011503123

    式中、R2はH、C1-C12アルキル基又はC1-C12アシル基であり、
    MはNa、K、NH4又はCaであり、
    R1はH又はC1-C12アルキル基であり、
    R3、R4はH又はOHで、或いはR3はHであり、且つR4はO=であり、或いはR3、R4の位置する7、8位の炭素原子の間は二重結合である
  2. 以下のステップを含む請求項1に記載の化合物の調製方法。
    a)水に混和可能な有機溶媒中にキノンメチドトリテルペン系化合物を溶解させた後、それを亜硫酸水素塩の水溶液と均一に混合し、反応溶液がほぼ無色になるまで室温下で撹拌し、乾燥するまで40℃以下で減圧濃縮し、粗生成物を得る、その反応式は以下の通りである
    Figure 2011503123
    b)ステップa)で得られた粗生成物を有機溶剤で溶解させ、ろ過し、乾燥するまで40℃以下でろ液を減圧濃縮し、得られた固体を溶剤で0〜4℃で再結晶させ、白い結晶を析出してろ過することにより最終生成物を得る
  3. ステップa)において、前記水に混溶可能な有機溶媒が、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびテトラヒドロフランからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  4. 前記亜硫酸水素塩が、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウムおよび亜硫酸水素カルシウムからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  5. ステップa)において、キノンメチドトリテルペン系化合物と亜硫酸水素塩とのモル比が、1:1〜1.2であることを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  6. ステップa)において乾燥するまで40℃以下で減圧濃縮した後、添加される有機溶剤が、メタノール、無水エタノールおよびイソプロパノールからなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  7. 前記再結晶に用いられる溶剤は、メタノール、エタノール、クロロホルム-メタノール、アセトン-水、メタノール-水、エタノール-水、イソプロパノール-水およびテトラヒドロフラン-水からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載の調製方法。
  8. 調製される剤形は、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤又は塗布剤であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  9. 抗腫瘍治療薬の調製における請求項1に記載の化合物の使用。
  10. 請求項1に記載の化合物を前立腺癌の治療薬の調製に使用することを特徴とする請求項9に記載の使用。
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