JP2011258471A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オスコネクタ10には絶縁部を備えたオスコンタクトピン12が立設され、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12はピンの側面部の所定位置に絶縁部13が配設され、メスコネクタ20にはメスコンタクトピン22が立設され、接触部22a,22bを分離する絶縁部材23を備えたメスコンタクトピン22は、接触部22a,22bが電気的に2つに分かれており、2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22は、第1の接触部22a,第1の導体24a,および、第1のリード25aが電気的に接続され一体となった第1の導電部と、第2の接触部22b,第2の導体24b,および、第2のリード25bが電気的に接続され一体となった第2の導電部を備えたコネクタ。
【選択図】図2
Description
図44は、図43に示すオスコネクタとメスコネクタとを嵌合させた状態を説明する図である。この図44は、オスコネクタ10とメスコネクタ20とが正常な状態(正常な嵌合の位置)で嵌合されたことを示している。オスとメスのコネクタを接続する時には、オスコネクタ10に配設されたオスコンタクトピン11のそれぞれが、対応するメスコネクタ20のメスコンタクトピン21に挿される。オスコンタクトピン11とメスコンタクトピン21が直接接続することで、オスコネクタ10側とメスコネクタ20側とが電気的に接続される。
特許文献1には、図45に示されるように、従来の結合チェックを可能としたコネクタを説明する図がある。コネクタ50とコネクタ60とが正常に嵌合されていない半嵌合状態の場合に、短いコンタクトピン62がコネクタ50のコンタクトピン51と真っ先に接触しなくなることにより、他の通常のコンタクトピン61(短くないコンタクトピン)の接触不良が起こる前に接触不良の検出を行う技術が開示されている。
また、図45に開示される技術の問題点としては、半嵌合の状態を検出できるのは1つのみである。図46に開示される技術の問題点としては、半嵌合の状態を検出することが記載されているが、複数の半嵌合の状態を検出することについては言及されていないことである。
請求項3に係る発明は、前記オスコネクタと前記メスコネクタが、逆方向で嵌合された場合、あるいは、嵌合位置がずれて嵌合された場合、あるいは、異なるコネクタに接続された場合に、前記絶縁部を有するオスコンタクトピンと接続される前記メスコンタクトピンの位置に、請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンが接続されないこと、または、請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンの絶縁部の向きが異なること、または請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンの絶縁部の絶縁面と個数が異なることにより接続間違いを検出できることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載のコネクタである。
<本願発明に係る絶縁部を備えたオスコンタクトピン>
図1は、本発明に係るオスコンタクトピンの一例を説明する図である。オスコンタクトピン11のメスコンタクトピン21との接触部分に絶縁部13を設ける。絶縁部13を備えたオスコンタクトピン11を以後、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12という。
図2は、図1に示される絶縁部を備えたオスコンタクトピンを有するオスコネクタと、課題を解決するためのメスコンタクトピンを備えたメスコネクタの例を説明する図である。
図2(a)は、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12を有するオスコネクタ10を説明する図である。絶縁部を備えたオスコンタクトピン12はピンの側面部の所定位置に絶縁部13が配設されている。配設手法については図9,図10,および図11を用いて後述する。
図2(b)は、絶縁部材23を備えたメスコンタクトピン22を有するメスコネクタ20を説明する図である。絶縁部材23を備えたメスコンタクトピン22は、第1の接触部22a,第1の導体24a,および、第1のリード25aが電気的に接続され一体となった第1の導電部と、第2の接触部22b,第2の導体24b,および、第2のリード25bが電気的に接続され一体となった第2の導電部を備えている。換言すると、絶縁部材を備えたメスコンタクトピン22は、2つの導電部を備えたメスコンタクトピンである。そして、第1の導電部と第2の導電部とは絶縁部材23によって、電気的に絶縁されている。
なお、これ以降、絶縁部材23を備えたメスコンタクトピン22を、2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22という。また、導電部の数は2つに限定されなく、3つ、4つ、あるいはそれ以上の導電部としてもよい。この場合には、第1のリード25aに相当するリードのみの数が増加することになる。
電源電圧Vccは、抵抗31を介して第1のリード25aとEX−OR36の一方の入力に接続され、抵抗30を介して第2のリード25bとEX−OR36の他方の入力に接続されている。EX−OR36の出力は演算処理を行うCPU38(本願ではCPUとしたが、CPU相当の処理ができれば他のIC、例えばDSP、カスタムLSI(例:ゲートアレイ)など何でも構わない。)に送られ、CPU38で本発明に係る嵌合状態の判断を行う。
Vccは例えば3.3Vであり、Vccは抵抗30,31を介して2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22、および排他的論理和回路(EX−OR)36の2つの入力に接続される。オスコンタクトピン12は0V(Lowの論理であればよい。以下同様。)に接続されているとする。
なお、図5、図6の例では、絶縁部を備えたオスコンタクトピン22を0Vに接続しているがVcc(Highの論理であればよい。以下同様。)としてもよい。なぜなら、半嵌合時のEX−OR36の入力の論理は逆となるが出力は同じ論理となるからである。その例を図7に示す。
図7(a)は2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22とEX−OR36の配線をプル・ダウンし、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12をVccに接続した例を説明する図である。このような嵌合時は、EX−OR36の入力がHighおよびLowとなり、その出力はHigh状態となり、CPU38にその情報が伝えられる。この場合、コネクタの嵌合状態は正常と判断される。一方、絶縁部13が接触部22aより外れた場合、EX−OR36の入力は両方ともHighとなり、その出力はLowとなり、CPU38にその情報が伝えられ、この場合、コネクタの嵌合状態は異常と判断される。
図7(b)は論理回路(この場合はEX−OR)を用いない場合である。図7(a)のEX−OR36に入力される信号がCPU38に直に接続されている。CPU38において第1のリード25aからの入力がHighで第2のリード25bからの入力がHighで正常と判断し、それ以外は異常と判断する。尚、図5、図6においても、EX−ORを使用せず、図7(b)のようにCPU38に直に接続し、CPU38が第1のリード25aからの入力と第2のリード25bからの入力について判断してよい。今後、論理回路を使用した回路を使用して説明を行う場合においても、ここで説明したように、論理回路を用いずに直にCPU38に入力し、CPU38が判断してもよい。
図8は、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12をその両端に有するオスコネクタ10および2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22をその両端に有するメスコネクタ20において、嵌合状態の判断をするために形成される回路の例を説明する図である。図5を用いて説明した回路を2つ用い、2つのEX−OR36a,36a’の出力を論理積回路37(AND37)の入力に接続した例である。2つのEX−OR36a,36a’の出力が片方でもLowになるとAND37の出力はLowとなり、CPU38に情報が伝えられる。この場合、コネクタの嵌合状態は異常と判断される。ここで、EX−OR36a,36a’の出力がLowとなる場合は図6に示される状態である。なお、AND37のかわりにNANDを用いてもよい。ただし、この場合には、出力の論理は反転する。 なお、図7(b)と同様に、EX−OR36aの入力2本とEX−OR36a’の入力2本の合計4本をCPU38に直に接続できてCPU38が入力4本の論理について処理できる場合は、EX−OR36a、EX−OR36a’、および、AND37は不要である。また、EX−OR36aの出力1本とEX−OR36a’の出力1本の計2本をCPU38に直に接続できてCPU38が入力2本の論理について処理できる場合は、AND37は不要である。
次に、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12に設けられる絶縁部について図9,図10,および図11を用いて詳細に説明する。
図9に示されるように、絶縁部無しのオスコンタクトピン11の所定の側面部に絶縁フィルム等を貼り付けたり、絶縁材を塗布し固化させたりすることによって、オスコンタクトピン11の所定の側面部に絶縁部13を設ける。なお、絶縁部13は、嵌合した場合に2つの導電部を備えたメスコンタクトピンの接触するところに設けられる。
オスコンタクトピン11に設ける絶縁部13は、図9では4面の内の1面に存在するとしているが、通常状態において2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22の二つの接触部に対して必要な部分の導通状態を確保できる限り、絶縁部の隣2面を含めてどのような面を使用してもよい。
図10(c),図10(d)には、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12に形成する絶縁部13の他の形態が図示されている。図10(c)には断面が矩形形状の絶縁部を備えたオスコンタクトピン12の3つの側面に絶縁部材を配置する形態、図10(d)には断面が矩形形状の絶縁部を備えたオスコンタクトピン12の一つの面の一部分を導通部分としてその余に絶縁部材13を形成した形態である。
次に、半嵌合の2つの状態を検出する方法を説明する。図12は、半嵌合の2つの状態を検出するのに用いられる絶縁部を備えたオスのコンタクトピンを説明する図である。図12に示されるオスコンタクトピンは、図1に示す同じ絶縁部13と、半嵌合が起きた場合に2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22の接触部の両方が接触する導通部と、さらに半嵌合が進んだ場合に2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22の接触部の両方が導通なしとなる3つの部分から構成される。
図15は、図14に示したオスのコネクタとメスのコネクタとが正常に嵌合された状態で形成される回路の例を説明する図である。EX−OR36の出力はHighとなるので、AND37の出力の論理はどちらでもよい。
このように正常な嵌合と2つの半嵌合を検出することにより、緊急度を変えて表示をすることができる。
次に、半嵌合の2つの状態を検出する第2の方法を説明する。図20は、半嵌合の2つの状態を検出する第2の方法を説明する図である。図20(a)は図1と同じ絶縁部を備えたオスコンタクトピン12を示す図である。図20(b)は本発明に係るオスコンタクトピンの構造を説明する図である。図20(b)に示すオスコンタクトピン12Sは、図1に示されるオスコンタクトピン12と同じ絶縁部13と、半嵌合が起きた場合に、メスコンタクトピンの接触部の両方が接触する導通部と、さらに半嵌合が進んだ場合にメスコンタクトピンの接触部の両方が非導通となるようにピンが所定の長さdだけ短くなっている。これ以降、絶縁部を備えた短いオスコンタクトピン12Sを、オスコンタクトピン12Sという。
この場合(図26に示される状態、つまり二つ目の半嵌合状態)は半嵌合の状態が進んでいる(抜けかかっている)ので、CPU38は、例えばこのまま使用すれば近々に障害発生となることをモニタに表示したり、緊急のブザー音を出したり、スタックライトや警告灯の赤色を点灯したりの制御を実行することで、緊急に対応を行うように促す。このように正常な嵌合状態と2つの半嵌合状態を検出することにより、緊急度を変えて表示することができる。
次に、半嵌合状態と逆実装とを区別して検出を行う場合について説明する。180度回転した場合に実装できないように工夫されたコネクタもあるが、180度回転しても接続できる場合がある。このようなコネクタが対象である。
図30は、位置ずれを起こして接続された場合の一例を説明する図である。図30(a)にはメスコネクタが示されており、符号140及び符号141で示される破線の○は、本発明に係る2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22のリードのみを表し、符号142と符号143で示される●は、本発明に係る2つの導電部を備えたメスコンタクトピンを表す。図30(b)にはオスコネクタが示されており、符号144および符号145で示される▲は、本発明に係る絶縁部を有するオスコンタクトピンを表す。
図30に示される場合に対して左右に位置ずれを起こして挿入される場合、2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22(図30(a)の符号142の●あるいは符号143の●)のどちらかがオープンになる。図30(c)では符号142の●のメスコンタクトピンがオープンになるとして示されている。そして、図29(a)の状態となるため、半嵌合と区別ができる。
半嵌合とコネクタ位置誤実装とを区別して検出を行う場合、例えば、図32のようにすることで可能となる。図32は、違う位置のコネクタに接続された(コネクタ位置誤実装)ことを検出可能なコネクタのピンの配置の一例を説明する図である。
図32において同じ種類のコネクタが 3組あるとする。どの組のコネクタであっても、メスのコネクタとオスのコネクタの組において、他の組のコネクタに挿すことができるとする。間違ったコネクタに挿した場合に検出可能とするためには、エラーとなりかつ半嵌合と認識しないよう、例えば図32のような構成とすればよい。
図32の各組A(メスコネクタ)の破線の○は本発明に係る2つの導電部を備えたメスコンタクトピンのリードのみを表し、●は本発明に係る2つの導電部を備えたメスコンタクトピンを表す。2つの導電部は例えば図29(a)のように接続されたり、図29(a)のEX−OR36・AND37を経由せずCPU38の入力に直に接続されたりする。
また各組B(オスコネクタ)の◎はオスコンタクトピンが無いかオープン状態と等価の論理とするオスコンタクトピンを表し、●は、本発明に係る絶縁部を備えたオスコンタクトピンを表す。
1組目Bを2組目のAに接続すると2つの導電部を備えたメスコンタクトピン200と絶縁部を備えたオスコンタクトピン198がそれぞれ対応する(正常である)が、2つの導電部を備えたメスコンタクトピン203は、絶縁部を備えたオスコンタクトピン197に対応せず、オスコンタクトピン199と接続される。このオスコンタクトピン199をエラーが出る論理にしておけば、異常として検出することができる。図32のオスコネクタにおいて、◎で表される絶縁部を持たないオスコンタクトピンをHighに接続しておけば、図29(b)となり、EX−OR36がLowでAND37の出力がHighとなるので、半嵌合状態と区別できる。
なお、◎で表される絶縁部を持たないオスコンタクトピンをHighに接続するかわりに、◎で表される絶縁部を持たないオスコンタクトピンを無い状態(オープン状態)にすると図29(a)となり、EX−OR36がLow(異常)でAND37の出力がHighとなるので、同様に半嵌合状態と区別できる。
以下同様に、どの組のBにおいても違う組のAに接続するとエラー状態となり半嵌合状態と区別できる。
次に半嵌合の状態の検出、逆実装や位置ずれしての挿入やコネクタ位置誤実装の検出が可能な構成についての例を説明する。図33はその一例である。但し、逆実装しながら位置ずれや位置ずれしながらコネクタ位置誤実装などの重複はここでは起きないものとする。
図35は図33の正常及び異常な嵌合時にとりうる状態を(a)〜(d)に示す。尚、(c)と(d)とはどちらでもよい。
各組Aの●は、2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22である。2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22に接続した回路を図35の(c)とする。図中の25a、25bからの入力をCPU38に直に接続し、CPU38は各入力の信号の状態を判断できるものとする。
破線○は2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22のリードのみである。○は通常のメスコンタクトピン(図2(b)の21)である。
次に図33の1組のAとB、2組のAとB、3組のAとBを逆実装した場合、1組目Aの●の280は、1組目Bの△の293と180°回転して嵌合するため、図35の(b)となる。1組目Aの●の281は、1組目Bの◎の292と嵌合するため、図35の(c)となる。
2組目Aの300は、2組目Bの△の313と180°回転して嵌合するため、図35の(b)となる。
2組目Aの●の303は、2組目Bの◎の310と嵌合するため図35の(c)となる。
3組目Aの322は、3組目Bの△の331と180°回転して嵌合するため、図35の(b)となる。3組目Aの●の325は、3組目Bの◎の328と嵌合するため図35の(c)となる。
本例をまとめると以下の表1のようになり、各々検出が可能である。例えばこの例では左側●の280,300,322が(b)ならば逆実装、右側●の281,303,325が(b)ならば位置誤実装、左右どちらか一方の●が(c)でもう一方が(a)でも(b)でもなければ位置ずれ実装という具合である。尚、前述したが、半嵌合が進んだ場合に(c)の状態となるけれども嵌合状態の(a)と半嵌合が進んだ(c)の間に半嵌合の初期状態の論理(25a,25bの両方ともLow)を経由するので、この半嵌合の初期状態を経由したかどうかを例えばCPUが不揮発性メモリ(図示せず)に記憶しておけば、半嵌合の進んだ状態かどうか判別可能である。
図35は図34の正常及び異常な嵌合時にとりうる状態を(a)〜(d)に示す。尚、(c)と(d)とはどちらでもよい。
破線○は2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22のリードのみである。○は通常のメスコンタクトピン(図2(b)の21)である。
2組目Aの●の363は、2組目Bの◎の370と嵌合するため図35の(c)となる。
3組目Aの380は、3組目Bの★の393と180°回転して嵌合するため、図35の(b)となる。3組目Aの●の385は、3組目Bの■の388と嵌合するため図35の(a)となる。
本例をまとめると以下の表2のようになり、各々検出が可能である。例えばこの例では左右の●が(a)ならば位置誤実装、左側●の340,360,380が(b)ならば逆実装、及び左側●の340,360,380(a)で右側の341,363,385が(c)ならば逆実装、左右どちらか一方の●が(c)でもう一方が(a)でも(b)でもなければ位置ずれ実装という具合である。
次に、接触不良の検出について説明する。2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22の2つの接触部(接触部22a,22b)において、正常な嵌合状態では片方が導通で片方が非導通であり、嵌合状態から半嵌合状態に移行した場合は両方が導通となり、半嵌合がさらに進んだ場合にはどちらも非導通となる。
正常な嵌合状態において、導通している片方の接触部に接触不良が起こった場合、両方の接触部とも非導通となる。よって嵌合状態を例えばCPUが不揮発性メモリ(図示せず)に記憶しておけば、正常な嵌合状態において導通している接触部に接触不良が起こった場合、両方とも導通の状態を通らないで2つの導電部を備えたメスコンタクトピン22の2つの接触部(接触部22a,22b)の両方が非導通となることにより、接触不良が起こったことがわかる。
図36のように図12の上部の絶縁部と同様な絶縁部を対向する面の下部に例えば図36の13’に設ける。図36(a)は13の面から見た図、図36(b)は13’の面から見た図である。符号13と対向する面に、また符号13よりも下に絶縁部が設けられている。図13および図14と同様に図36のオスコンタクトピンをオスコネクタに設け、図2(b)に示されるメスのコネクタと嵌合させる。この場合の回路の例を図37に示す。
図37は嵌合している場合を示す。CPU38への入力は、A=High、B=Lowとなる。図示していないが、半嵌合となった場合、初期の半嵌合状態ではA=High、B=High、初期よりすすんだ半嵌合状態ではA=Low、B=High、さらにすすんだ半嵌合状態ではA=High、B=Highと半嵌合を3つ検出できる。
図39(a)は、絶縁部を備えたオスコンタクトピンで、図の絶縁部13が図38(a)と嵌合した時のA面とD面に位置する時の例である。図39(a)の13をピンの上からA−A’まで見たものが図39(b)である(図39(a)の15は除いている)。尚、図示していないが、図39(a)の15はA面とB面とD面に絶縁部があり、C面には絶縁部が無いとする。
図38(a)の4つの導電部をもつコンタクトピンと図39(a)の絶縁部を備えたオスコンタクトピンの嵌合状態を図38(b)に示す。図39(a)の絶縁部を備えたオスコンタクトピンを例えば0Vに接続した場合の回路を図40に示す。なお、4面あるため、(a)と(b)の2つの図で示す。
各組Aの●は、4つの導電部を備えたメスコンタクトピンである。破線○は4つの導電部を備えたメスコンタクトピンのリードのみである。
各組Bの●は図39に示す絶縁部を備えたオスコンタクトピンであり0Vに接続されている。
4つの導電部を備えたメスコンタクトピンと図39に示す絶縁部を備えたオスコンタクトピンが嵌合した場合は前述の通り図40とする。
各組Bの△は、図39(a)の絶縁部13において、4つの導電部を備えたメスコンタクトピンのC面に対応するところにのみ絶縁部がある、絶縁部を備えたオスコンタクトピンであり0Vに接続されている。尚、図39(a)の絶縁部15はあっても無くてもどちらでもよい。
半嵌合検出の場合、初期段階では4つの導電部をもつコンタクトピンの4面の接触部分が、絶縁部を備えたオスコンタクトピンと導通するため、A=Low、B=Low、C=Low、D=Lowとなる。半嵌合がさらに進んで絶縁部15に4つの導電部をもつコンタクトピンの4面の接触部分が到達すると、前述の通り図39(a)の絶縁部を備えたオスコンタクトピンの15のA面とB面とD面に絶縁部がありC面には絶縁部が無いため、A=High、B=High、C=Low、D=Highとなる。
次に図41の各組において、図に対して左右に位置ずれを起こして接続された場合、各組●のどちらか一方はA=High、B=High、C=High、D=Highとなる。
本例をまとめると以下の表3のようになり、各々検出が可能である(HighをH、LowをLで表す)。例えばこの例では左側●の480,500,522がA=Low、B=Low、C=High、D=Lowならば逆実装(右側●の481,503,525がA=Low、B=High、C=Low、D=Lowでもよい)、右側●の481,503,525がA=Low、B=Low、C=High、D=Lowならば位置誤実装、左右どちらか一方の●がA=High、B=High、C=High、D=Highでなければ位置ずれ実装、半嵌合の場合は、A=Low、B=Low、C=Low、D=Lowで初期の半嵌合、A=High、B=High、C=Low、D=Highで半嵌合が進んだ状態という具合である。
上記は本願の実施形態のほんの一例であり、メスコンタクトピンの導電部の個数を変えたり、複数の導電部を備えたメスコンタクトピンと絶縁部を備えたオスコンタクトピンをどこにいくつ配置するか、絶縁部を備えたオスコンタクトピン12の絶縁部のどの面に絶縁部をいくつ置くかなどにより千差万別の組み合わせが使用できる。
2 コンタクトピン
3 コンタクトピンの配列
4 3行1列の3つのコンタクトピン
5 3行1列の3つのオスコンタクトピン
6 オスコンタクトピンの配列
7 3行1列の3つのメスコンタクトピン
8 メスコンタクトピンの配列
10 オスコネクタ
11 オスコンタクトピン
12 絶縁部を備えたオスコンタクトピン
12S 絶縁部を備えた短いオスコンタクトピン
13,13’,15 絶縁部
20 メスコネクタ
21 メスコンタクトピン
22 2つの導電部を備えたメスコンタクトピン
23 絶縁部材
22a,22a’ 第1の接触部
22b,22b’ 第2の接触部
22c 第3の接触部
22d 第4の接触部
24a,24a’ 第1の導体
24b,24b’第2の導体
24c 第3の導体
24d 第4の導体
25a,25a’ 第1のリード
25b,25b’ 第2のリード
25c 第3のリード
25d 第4のリード
25c 第3のリード
30,30’,31,31’,32,33 抵抗
36,36a,36a’ 排他的論理和回路
37 論理積回路
38 プロセッサ
50,60 コネクタ
Claims (3)
- 複数のメスコンタクトピンを有するメスコネクタと前記複数のメスコンタクトピンのそれぞれに対応して配置された複数のオスコンタクトピンを有するオスコネクタからなるコネクタにおいて、
前記複数のメスコンタクトピンの少なくとも1つのメスコンタクトピンは前記オスコンタクトピンと接触する複数の接触部を有し、該複数の接触部はそれぞれ電気的に分離されており、
前記メスコネクタと前記オスコネクタが正常に嵌合したときに前記複数の接触部が接触する前記オスコンタクトピンの接触部分のうちの1つ以上の接触部に対応する前記オスコンタクトピンの接触部分に絶縁部を有し、
前記メスコネクタと前記オスコネクタの正常な嵌合位置からずれた場合に前記メスコンタクトピンの接触部の導通、非導通の状態が1つ以上変化していくことを特徴とするメスコンタクトピンに電気的に分離された複数の接触部を有しオスコンタクトピンに絶縁部を有するコネクタ。 - 前記メスコネクタと前記オスコネクタの正常な嵌合位置からずれた状態において、少しずれた状態から大きくずれる前の段階までは前記メスコンタクトピンの複数の接触部の1つ以上が前記オスコンタクトピンと導通し、大きくずれた状態では前記複数の接触部を有するメスコンタクトピンと嵌合する前記オスコンタクトピンの長さが他の前記オスコンタクトピンの長さより短くしておいて接触しなくなることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
- 前記オスコネクタと前記メスコネクタが、逆方向で嵌合された場合、あるいは、嵌合位置がずれて嵌合された場合、あるいは、異なるコネクタに接続された場合に、
前記絶縁部を有するオスコンタクトピンと接続される前記メスコンタクトピンの位置に、請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンが接続されないこと、
または、請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンの絶縁部の向きが異なること、または請求項1に記載の前記絶縁部を有するオスコンタクトピンの絶縁部の絶縁面と個数が異なることにより接続間違いを検出できることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1つに記載のコネクタ。
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