JP4185929B2 - 基板異常検出回路付き装置 - Google Patents
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Description
特に、本発明は、複数の基板が一組となって相手側基板に接続される装置において、当該一組の基板の組合せを示すID信号を入力することで当該基板の組合せの一致不一致を検出する一致回路を備えることにより、異種基板が組み合わされて使用されることを容易かつ確実に検出し、基板の誤装着による基板やソケット,搭載部品等の破損,故障等を未然に防止することができる、複数のソケットボードを備えるDSAが複数組み合わされて同時使用される半導体試験装置に好適な異常検出回路を備えた装置に関する。
ここで、従来の半導体試験装置では、半導体部品を搭載するソケットボードと試験装置本体側のマザーボードとが、ワイヤやはんだ付け等によって電気的に接続されるようになっており、ソケットボードとマザーボードとは脱着不能な一体不可分な構成となっていた。
このようなソケットボードとマザーボードが一体不可分に接続される従来の半導体試験装置では、ソケットボードを単独で脱着,交換することができず、多様化の著しい各種の半導体部品の試験に対応することが困難となるという問題が発生した。
ところが、従来の半導体試験装置では、上述のように、ソケットボードが装置本体側のマザーボードにはんだ付け等されて一体不可分に接続されるようになっていたため、ソケットボードのみを着脱,交換するということはできず、種類の異なる半導体部品の試験を行おうとすれば、マザーボードを含む試験装置全体を交換しなければならなかった。
このため、多様化の進展が顕著な最近の半導体部品について、そのすべてを試験装置の交換によって対応することはきわめて困難となっていた。
そこで、本願出願人は、鋭意研究の末、下記特許文献1において、半導体試験装置におけるソケットボードとマザーボード等の接続構造として、互いに着脱自在に接続できるコネクタを採用することにより、ソケットボードをマザーボードに対して着脱,交換自在にした半導体試験装置を案出するに至った。
これらの図に示すように、この半導体試験装置では、複数のソケットボード111を搭載したDSA110とマザーボード120とが着脱自在に構成されている。
DSA(Device Specific Adapter)110は、複数のソケットボード111及びコネクタ114がSB(ソケットボード)フレーム112に搭載,固定されて一体的にユニット化されたソケットボード基板である。
そして、図8(a)に示すように、このDSA110がマザーボード120上に搭載されることで、DSA底面の各コネクタ114が、マザーボード側の対応するコネクタ121にそれぞれ嵌合,接続され、DSA上の複数のソケットボード111がマザーボード120側に電気的に接続されることになる。
なお、DSA110は、多数の半導体部品を同時に試験するために、一つのマザーボード上に同一構成のDSAが2個一組,4個一組といった複数単位で搭載されるようになっており、図8(b)では2個一組のDSA110の配設状態を示している。
従って、この半導体試験装置では、ソケットボードを搭載するDSAのみを単独で交換することで、異なる種類の半導体部品の試験に対応することが可能となり、従来装置のようにマザーボードを含む装置全体の交換等が不要となり、低コストで汎用性に優れた半導体試験装置を実現することができた。
ところが、DSAは、外形,外観自体は同一であることが普通であるため、搭載されているソケットボードの種類,構造等が異なる場合でも、DSA単位では区別がつかないことがあった。
このため、異なる種類や構造のソケットボードを備える二以上のDSAが、誤って組み合わされて同一のマザーボード上に搭載される可能性があった。
従って、このようなDSAの誤装着は未然に防止する必要があった。
しかし、このように凹凸や嵌合構造をDSAの枠体に設ける方法では、ソケットボードの種類ごとに嵌合構造を変更しなければならず、種類の異なる半導体部品を試験するたびに、DSAの枠体を新たに設計,製造しなければならないという問題が生じた。
また、このようにDSAの枠体に嵌合構造や凹凸を設けたり、ピンを取り付けたりすると、DSAのフレームとしての厚さが薄くなってしまい、強度的に弱くなるという問題もあった。
このため、DSAがマザーボードに脱着される際に、ソケットボードとマザーボード間で接続される多数のコネクタに、嵌合不良や接続不良が生じることがあった。
そして、このようなコネクタの接続不良等が生じると、正常な試験が行えなくなり、作業効率が悪化するとともに、試験装置に対する信頼性が低下するおそれがあった。
そこで、本願出願人は、その後の更なる鋭意研究の末、上述のような複数基板の誤装着等を確実に防止できるとともに、複数コネクタ間の導通不良等も確実に発見し得る本願発明を創作するに至ったものである。
これにより、基板の構成や外形等を変更することなく、基板群固有のID番号により複数基板の組合せを判別することができ、異種基板が組み合わされたことを容易かつ確実に検出して、誤装着等による基板やソケット,搭載部品等の破損,故障等を確実に防止することができる。
また、このように基板側からのID信号を入力することにより、基板の組合せが正しいか否かを判定することで、当該基板が装置側に搭載されると同時にその組合せの一致性を判断することができ、より迅速な判定処理が可能となり、装置に基板を搭載して行う本来の作業,処理を効率良く行うことができるようになる。
しかも、ID番号を付与して基板群を特定することができるので、基板の種類や数が増減した場合にも、ID番号の付加,削除によって容易に対応することが可能となり、汎用性,拡張性に優れた異常検出回路を実現することができる。
しかも、このように接続されるコネクタ間に信号を伝送させることにより接続不良等を検出することで、基板間のコネクタが接続されると同時にその不具合の有無を判定することができ、迅速に接続不良等を発見することが可能となり、基板間のコネクタを接続して行う本来の作業,処理を効率良く行うことができるようになる。
これにより、多数のコネクタが同時に接続される場合にも、接続不良や脱落等を容易かつ確実に発見することができ、コネクタの接続不良による動作不良や作業効率の低下等のない信頼性の高い装置を実現することができる。
これにより、複数の基板が組み合わせて使用され、かつ、各基板が複数のコネクタを備えて相手側に接続される装置において、ID番号を付与して基板間の組合せ異常を確実に検出するとともに、多数のコネクタの接続不良も容易に発見することができ、更に汎用性,拡張性に優れ信頼性の高い装置を提供することができる。
これにより、基板の種類や数が増減した場合にも、ID番号の付加,削除,変更等がより容易に行え、更に汎用性,拡張性に優れた異常検出回路を提供することができる。
これにより、特別な回路や手段等を別途設けることなく、本発明に係るデージーチェーン回路によって、複数のコネクタの接続不良,接続異常等を検出することができ、基板や装置等を大型化,複雑化させることなく、搭載される基板間の接続不良を未然に発見できる信頼性の高い装置を提供することができる。
これにより、ソケットボードを備えたDSAを単独で交換することにより種々異なる半導体部品の試験に対応できる半導体試験装置において、本発明の異常検出回路を用いてDSAの取り違えや、コネクタの脱落や接触不良等を容易かつ確実に検出することができるようになり、誤装着や装着不良の発生を未然に防止して信頼性の高い半導体部品の試験を行える半導体試験装置を提供することができる。
これにより、基板の誤装着による基板やソケット,搭載部品等の破損,故障等を未然に防止することができ、特に、複数のソケットボードを備えるDSAが複数組み合わされて同時使用される半導体試験装置に好適となる。
これにより、コネクタの接続不良による動作不良や作業効率の低下等を未然に防止することができ、特に、複数のコネクタが同時に接続されるマザーボードとソケットボードを備える半導体試験装置に好適である。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板異常検出回路付きの半導体試験装置を示す分解斜視図である。
また、図2は、本実施形態に係る基板異常検出回路付きの半導体試験装置を示す、(a)はDSAをマザーボード側から取り外した状態の正面図、(b)は(a)に示すDSAの底面図である。
同図に示すように、本実施形態に係る基板異常検出回路付き装置は、基板の同一面上に複数備えられたコネクタを、対応する相手側基板の複数のコネクタに接続させる装置として、半導体部品を搭載するためのソケットボード11を複数列設したDSA10と、このDSA10が接続される相手側となるマザーボート20を備えた半導体試験装置を構成している。そして、本実施形態は、この半導体試験装置におけるDSA10の取り違えやDSA10とマザーボード20のコネクタ接続不良を検出する異常検出回路を備えるものである。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る基板異常検出回路付き装置を構成する半導体試験装置について説明する。
同図に示すように、本実施形態に係る半導体試験装置は、図8で示した半導体試験装置とほぼ同様の構成となっており、試験対象となる半導体部品(図示省略)を搭載するソケットボード11を備えるDSA10がマザーボード20に対して着脱自在に構成されており、DSA10のみを単独で交換することで、異なる種類の半導体部品の試験にも対応できる試験装置となっている。
このように複数のソケットボードがユニット化されたDSA単位で扱われることで、例えばパッケージ構造やピン構造が異なる半導体部品について、ユニット化されたDSA単位で対応するソケットボードが用意され、半導体部品に応じたDSAをマザーボードに着脱,交換することで種々異なる複数の半導体部品の試験が行えるようになっている。
本実施形態では、図1に示すように、2個のDSA10(DSA−A10a及びDSA−B10b)を一組としてあり、この2個一組のDSA10がマザーボード20上に一体的に搭載,接続されるようになっている。
各ソケットボード11は、それぞれ、試験対象となる半導体部品を搭載して電気的に接続する部品搭載接続部(ソケット部)を備えた基板からなり、各ソケットボード11に一つずつ半導体部品が搭載されるようになっている。そして、この複数のソケットボード11が、それぞれSBフレーム12の枠体部分上に搭載,固定されるようになっている。
ここで、本実施形態に係るDSA10では、図1,図2に示すように、SBフレーム12が1列8個の空間領域を2列備えており、合計16の空間領域に対して、それぞれソケットボード11及び対応するコネクタ14が2個ずつ、合計32個備えられるようになっている。但し、ソケットボード11及びコネクタ14の数,SBフレーム12の空間数等は特に限定されるものではない。
従って、このDSA10側のコネクタ14とマザーボード20側のコネクタ21とが、すべて正常に嵌合,接続されない場合、コネクタの接続不良となり、このコネクタの接続不良の有無が、後述するデージーチェーン回路40によって検出されるようになっている。
この位置決め孔15に位置決めピン22が挿入されることで、DSA10がマザーボード20に対して所定の位置で位置決めされて固定されることになる。
ここで、位置決め孔15(及び位置決めピン22)は、本実施形態では、SBフレーム12の長手方向の左右二箇所に位置するように形成してあるが(図2参照)、DSA10が所定の位置に位置決めされる限り、どのような位置に位置決めピン22及び位置決め孔15を設けることもでき、また、その数も特に限定されない。
このID設定用ボード13の詳細は後述する。
そして、以上のような構成からなるDSA10は、同一構造のソケットボード11を搭載した二枚のDSA−A10aとDSA−B10bが一組として組み合わされ、この二枚一組のDSA10が一体的にマザーボード20に搭載されるようになっている。
従って、この場合、例えば「DSA−AとDSA−C」や、「DSA−BとDSA―D」が組み合わされることは、異なる種類のソケットボード11がマザーボード20上に搭載されることになり、DSA10の組合せとして異常となる。
そして、このようなDSA10の組合せの一致不一致が、後述するID設定用ボード13を介してID一致回路30で検出されるようになっている。
このマザーボード20にコネクタを介してDSA10が接続されることにより、DSA側にはマザーボード20を介して試験に必要な所定の電気信号が入出力され、各ソケットボード11上の半導体部品の試験が行われるようになっている。
そして、本実施形態では、このマザーボード20の上面の、複数のコネクタ21と干渉しない領域に、DSA10側のID設定用ボード13と接触するコンタクトピン用ボード23が配設されている。
このコンタクトピン用ボード23の詳細は、DSA10側のID設定用ボード13とともに後述する。
従って、本実施形態に言う「マザーボード」は、ユニット化されたDSA10が着脱自在に接続される、本発明に係る相手側基板を意味するものである。
また、詳細な説明は省略するが、上述したDSA10及びマザーボード20の他、本実施形態の半導体試験装置に備えられる構成,機能は、既存の半導体試験装置と同様なものとなっている。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態に係るID設定用ボード13について説明する。
図3は、本実施形態に係るID設定用ボード13とコンタクトピン用ボード23を概念的に示す要部断面正面図である。
また、図4は、本実施形態に係るID設定用ボード13とID一致回路30の関係を概念的に示すブロック図である。
これらの図に示すID設定用ボード13は、各DSA10(DSA−A及びB,DSA−C及びD...)の組合せを示すID番号を設定し、当該ID番号を示すID信号を出力する基板で、DSA10のコネクタ配設面側に備えられるようになっている。
そして、このID設定用ボード13が対向するマザーボード20側には、ID信号入力用ボードとなるコンタクトピン用ボード23が備えられている。
このコンタクトピン用ボード23は、図1で示すように、各ID設定用ボード13に対応する位置に、二枚のDSA10a,10bに対応して各8個、合計16個のコンタクトピン用ボード23が、それぞれ、ID設定用ボード13と同様、マザーボード複数の各コネクタ21と干渉しない領域に配設されている。
これにより、DSA10がマザーボード20上に搭載されると、対応するID設定用ボード13のID信号出力13aとコンタクトピン用ボード23のコンタクトピン23aが接触し、後述するように、DSA10の搭載と同時に、ID一致回路30に対してID信号を自動的に出力できるようになっている。
一対のID信号出力パッド13aは、それぞれスルーホール13bを介して基板裏面側(DSA10側)の2個一対のID番号設定パッド13cに接続されている。
各ID番号設定バッド13cは、ジャンパー線13dを介して、それぞれ、GNDパッド13eに接続されるようになっている。
GNDパッド13eは、図示しない導体パターンを介して、例えばID設定用ボード13を固定するボルト等にグランドされるようになっている。
そして、このGNDパッド13eにジャンパー線13eを接続するか否かによって、ID番号設定パッド13cをGND又はOPENに設定できるようになっている。
一方、ID番号設定パッド13cがOPENに設定(GNDパッド13eに非接続)された場合、ID信号出力パッド13aからID一致回路30に出力される信号は、ID一致回路30の電源電圧VccによりHIGH(1)となる(図5参照)。
このように、本実施形態に係るID設定用ボード13では、ジャンパー線13eの接続の有無によって、ID番号設定パッド13cに接続されたID信号出力パッド13aから出力される信号を、LOW(0)/HIGH(1)に切り替えることができるようになっている。
そして、このID設定用ボード13に対し、任意のLOW(0)/HIGH(1)信号を設定することにより、所望のID番号を示すID信号をID一致回路30に入力することができる(図4参照)。
これにより、ID設定用ボード13aで設定できるID番号は、一組のDSA10(10a,10b)について、16ビットの信号を割り当てることが可能となるが、本実施形態では、この16ビット信号のうち、上位(又は下位)の14ビットの信号を、ID番号を示すID信号として割り当てるようにしてある。
例えば、「DSA−A及びB」の組合せを示すID番号を「00000000000001」とし、「DSA−C及びD」を示すID番号を「00000000000010」とする等、14ビットの範囲で任意にID番号を付与することができる。
そして、図4に示すように、この14ビットのID信号が各DSA10a,10bから出力され、マザーボード20側のコンタクトピン用ボード23を介してID一致回路30に入力されるようになっている。
例えば、1000種類のDSA10が使用される半導体試験装置の場合は、ID番号は1000個となるので、10ビットの信号を用いれば、1024個のIDが付与できる。従って、この場合には、本実施形態のID設定用ボード13のように出力数が「2」のID設定用ボードであれば、各DSAに対して5個ずつ設けるようにすれば足りる。これに対して、10000種類のDSA10が使用可能な半導体試験装置の場合には、ID番号も10000個必要となり、本実施形態のように、14ビットの信号を用いることで16384通りのID番号を付与することができるようになる。
なお、このID設定用ボード13へのID番号の設定は、DSA10の組立前に行っておき、DSA10に搭載するソケットボード11の種類が設定された後、対応する2個一組に、同一のID番号を設定したID設定用ボード13をDSA10の所定箇所に取り付けることが好ましい。
また、一度設定されたID番号は、通常は後に変更する必要はなく、また、不用意なID変更によりDSA10の誤装着等が発生する場合もあるので、ID設定用ボード13は、本実施形態に示すように、DSA10側にボルト等を用いて固定し、着脱不能に取り付けることが望ましい。
次に、図5を参照して、本実施形態に係るID一致回路30について説明する。
図5は、本実施形態に係るID一致回路30の詳細を示す回路図である。
同図に示すように、本実施形態に係るID一致回路30は、一組のDSA10(10a,10b)の一致不一致を検出する回路であり、本実施形態では、DSA10a,10bの各ID設定用ボード13から入力される各14ビットのID信号を入力するようになっている。
具体的には、ID一致回路30は、図5に示すように、各14ビットのID信号を入力する14個のXOR回路と7個のNOR回路及び1個のAND回路からなり、各DSA10a,10bのID設定用ボード13から入力される14ビットのID信号を、対応するビット同士で比較し、全ビットが一致する場合にのみ、HIGH(1)の信号を出力され、その他の場合にはLOW(0)の信号が出力されるようになっている。
なお、本実施形態では、このID一致回路30を、マザーボード20側のユーティリティボード20aに備えられており(図4,図7参照)、ID信号の不一致が検出された場合には、後述するように、ユーティリティボード20aにおいて「ID番号異常有り」として処理されるようになっている。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るデージーチェーン回路40について説明する。
図6は、本実施形態に係るデージーチェーン回路40を概念的に示す説明図である。
同図に示すように、デージーチェーン回路40は、マザーボード20側の一のコネクタ21(図6左端のコネクタ21)から信号を入力し、対応するDSA10側のコネクタ14(図6左端のコネクタ14)を経由して、マザーボード20とDSA10の全コネクタ21,14に順次信号を伝送し、出力信号の有無を検出する回路となっている。
まず、マザーボード20側では、各コネクタ21の2個のピン(図6ではオス型ピン)をデージーチェーン用に割り当て、一つを入力側、他の一つを出力側としてある。そして、隣接するコネクタ21間で、一方のコネクタ21のデージーチェーン用出力ピンと、他方のコネクタ21のデージーチェーン用入力ピンとを、短絡線20aを介して接続するようにしてある。
また、DSA10側でも、各コネクタ14の2個のピン(図6ではメス型ピン)をデージーチェーン用に割り当て、一つを入力側、他の一つを出力側とし、当該コネクタ14内で、入力側と出力側を短絡線14aで接続するようにしてある。
なお、各コネクタ21,14におけるデージーチェーン用のピンは、各コネクタにおいて使用されない空ピン等を利用することができ、また、デージーチェーン用に専用のピンを設けることもできる。
従って、このデージーチェーン回路40の入力側に電圧を印加しておくことで、コネクタの接続と同時に、全コネクタに接続不良がない場合には正常信号(HIGH(1)信号)が出力されることになり、この出力信号の有無を監視することで、マザーボード20側とDSA10側の対応するコネクタがすべて正常に接続されているか否かを検出することができる。
これにより、マザーボード20とDSA10間のコネクタ接続異常が、DSA10がマザーボード20側に搭載されてコネクタ同士が接続されると同時に検出されることになる。
そして、このデージーチェーン回路40からの出力信号は、ユーティリティボード20aに入力されるようになっており(図7参照)、後述するように、ID信号の一致不一致とともにユーティリティボード20aで異常発生の有無が判断され、異常の場合には「Daisy Chain異常有り」として処理されることになる。
すなわち、デージーチェーン回路40は、マザーボード20側とDSA10側の全コネクタが順次直列に接続されるように伝送線路を形成できる限り、使用されるピン数や接続方法は特に限定されるものではない。
従って、例えば、DSA10とマザーボード20が同軸コネクタを備える場合には、同軸コネクタのSIG線とGND線を短絡させることで、SIG線をデージーチェーンの入力側,GND線を出力側に割り当ててデージーチェーン回路40を構成することもできる。
また、本実施形態では、デージーチェーン回路40の入力及び出力をマザーボード20側で行っているが、DSA10側でデージーチェーン回路40への信号の入出力を行うことも可能である。
次に、図7を参照して、本実施形態に係るユーティリティボード20aについて説明する。
図7は、本実施形態に係る基板異常検出回路付きの半導体試験装置におけるユーティリティボード20aを概念的に示すブロック図である。
本実施形態のユーティリティボード20aは、マザーボード20側に備えられる基板で、図7に示すように、デージーチェーン回路40からの出力信号が入力されるとともに、ID設定用ボード13からのID信号が入力されるID一致回路30を備えている。
そして、ユーティリティボード20aは、図7に示すように、デージーチェーン回路40とID一致回路30の出力信号を入力する1個のAND回路33と、デージーチェーン回路40の出力信号を入力するデージーチェーン異常信号入力部34及びID一致回路30の出力信号を入力するID番号異常信号入力部35を備えている。
このAND回路34の出力信号により、DSA10のID不一致がなく、かつ、DSA10とマザーボード20の全コネクタに接続不良がないか否かが検出され、「異常なし」の制御が行われることになる。本実施形態では、このAND回路34から「異常なし」信号が出力されると、DSA10をマザーボード20側にロックするロック機構をロック状態(LOCK)に制御するようになっている。
これにより、DSA10とマザーボード20のいずれかのコネクタに接続不良があり、また、DSA10のIDに不一致があることが検出され、「Daisy Chain異常有り」又は「ID番号異常有り」として処理されることになる。
本実施形態では、この「異常あり」信号により、DSA10をマザーボード20側にロックするロック機構をロック不能状態(FREE)に制御するとともに、「Daisy Chain異常有り」又は「ID番号異常有り」に該当するLED等を点灯させて、異常発生を装置外部に報知するようにしてある。
次に、以上のような構成からなる本実施形態に係る基板異常検出回路付きの半導体試験装置における異常検出動作について説明する。
まず、DSA10を2枚一組として用意し、マザーボード20の所定の位置に搭載し、マザーボード20側のコネクタ21と各DSA10のコネクタ14を嵌合,接続させる。
DSA10がマザーボード20に搭載されると、各DSA10のID設定用ボード13のID信号出力パッド13aが、対応するマザーボード20側のコンタクトピン用ボード23のコンタクトピン23aに接触し、当該DSA10のID番号を示すID信号が出力される。
また、DSA10がマザーボード20に搭載され、DSA10とマザーボード20の各コネクタが接続されてデージーチェーン回路40が導通されると、デージーチェーン信号が出力され、ユーティリティボード20aのAND回路34及びデージーチェーン異常信号入力部34に入力される。
これにより、マザーボード20に搭載された2枚一組のDSA10のIDには不一致がなく、かつ、DSA10とマザーボード20の全コネクタが正常に接続されたことになり、「異常なし」として、DSA10をマザーボード20側にロックするロック機構がDSA10をロック(LOCK)する。
従って、この状態で、DSA10とマザーボード20を用いた半導体部品の試験を行うことができる。
これにより、該当する「Daisy Chain異常有り」又は「ID番号異常有り」の処理が行われることになる。
すなわち、DSA10をマザーボード20側にロックするロック機構がロック不能状態(FREE)に制御されするとともに、「Daisy Chain異常有り」又は「ID番号異常有り」に該当するLED等が点灯され、異常発生が装置外部に報知されることになる。
従って、この状態では、半導体試験装置を使用することができず、組合せを取り違えたDSA10がマザーボード20に装着されたままの状態で半導体試験が行われたり、一部のコネクタが接続不良の状態のまま試験が行われるようなことはない。
これにより、DSA10の構成や外形等を変更することなく、各DSA10に固有のID番号を付与することで、DSA10の組合せの適否を判別することができ、DSA10の取り違えを容易かつ確実に検出して、DSA10の誤装着等によるソケット,搭載部品等の破損,故障等を確実に防止することができる。
また、本実施形態では、DSA10側からのID信号を入力して、当該DSA10の組合せが正しいか否かが判定されるので、DSA10がマザーボード20側に搭載されると同時にその組合せの適否を判断することができ、迅速な判定処理が可能となって、半導体試験装置による本来の試験作業や処理等を効率良く行うことができる。
しかも、ID番号を付与してDSA10の組合せを特定することができるので、DSA10の種類や数が増減した場合にも、ID番号の付加,削除によって容易に対応することが可能となり、汎用性,拡張性に優れた異常検出回路を実現することができる。
しかも、全コネクタ間に信号を伝送させるデージーチェーン回路40により接続不良等を検出することで、DSA10とマザーボード20間のコネクタが接続されると同時にその不良,不具合の有無を判定することができる。
これにより、多数のコネクタを有するDSA10とマザーボード20が備えられる半導体試験装置であっても、接続不良や脱落等を容易かつ確実に発見することができ、コネクタの接続不良による動作不良や作業効率の低下等のない信頼性の高い試験装置を実現することができる。
これにより、複数のDSA10が組み合わせて使用され、かつ、各DSA10が複数のコネクタ14を備える半導体試験装置において、ID番号を付与してDSA10の組合せ異常を確実に検出するとともに、多数のコネクタの接続不良も容易に発見することができ、より汎用性,拡張性に優れ信頼性の高い半導体試験装置を提供することができる。
例えば、上記実施形態では、ID設定用ボードを、一組のDSAのID番号の設定,出力のみに使用していたが、これを他の用途に使用される任意の番号を設定,出力する番号設定手段として使用することもできる。
すなわち、上記実施形態では、ID設定用ボードが2ビットの信号を設定,出力するとともに、この2ビット信号を、すべてID番号を示すID信号として使用していたが、例えば、ID設定用ボードを、6ビットの信号が設定,出力可能な構成とすれば、2ビットについては、本発明に係るID信号として使用し、残りの4ビット分を他の信号用として割り当てることが可能となる。
これにより、例えば、ユーザ先で任意のシリアル番号やユーザ番号,整理番号等を入力,設定するための番号手段とすることができる。
また、ID一致回路で組合せの適否が判定される基板群として、上記実施形態では2枚一組のDSAを例にとっているが、これは2枚一組に限定されるものでなく、2枚以上であれば3枚一組,4枚一組であっても良いことは言うまでもない。同様に、デージーチェーン回路で接続不良が検出されるコネクタ数も、上記実施形態では複数のコネクタとしてあるが、これは、接続される基板間に少なくとも一つずつのコネクタが備えられるものであれば良い。
すなわち、本発明の基板異常検出回路付き装置は、二以上の基板が組み合わされて相手側基板に接続されるか、一又は二以上のコネクタを備えた基板が、対応するコネクタを備える相手側基板に接続されることによって動作する装置である限り、どのような基板や装置についても適用が妨げられるものではない。
10a DSA−A
10b DSA−B
11 ソケットボード
12 SBフレーム
13 ID設定用ボード
14 コネクタ(DSA側)
20 マザーボード
20a ユーティリティボード
21 コネクタ(マザーボード側)
23 コンタクトピン用ボード
30 ID一致回路
40 デージーチェーン回路
Claims (2)
- 試験対象となる半導体部品が搭載および接続される複数のソケットボードと、
複数のコネクタと
を備えるDSAであって、
複数のDSAが組み合わされて、相手側基板に接続され、
前記DSAに備えられ、前記複数のDSAの組合せに対して付与される所定のID番号を設定するとともに、当該ID番号を示し、前記複数のDSAのうちの他のDSAのID信号と一致するか否かが検出される、ID信号を出力する複数のID設定用ボードをさらに備え、
前記複数のID設定用ボードの各々は、
ID設定用ボード基板と、前記ID設定用ボード基板における前記相手側基板の側の表面に配された一対のID信号出力パッドと、
前記一対のID信号出力パッドに接続され、前記ID設定用ボード基板の裏面に配された一対のID番号設定パッドと、
グランドされたGNDパッドと
を有し、
前記複数の設定用ボードの各々は、前記ID番号設定パッドと前記GNDパッドとをジャンパー線を接続するか否かによって、前記ID番号設定パッドをGND又はOPENに設定することにより、HIGH又はLOWの信号を出力するDSA。 - 前記ID設定用ボード基板はボルトにより固定され、
前記GNDパッドは、前記ボルトにグランドされる請求項1に記載のDSA。
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