JP2011255580A - インク流路構成部品、インク吐出装置及びその制御方法 - Google Patents

インク流路構成部品、インク吐出装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弁を用いずにインクの流れの抑止・抑止解除の切替制御が可能とし、耐食性、低コスト性、小スペース性を向上する。
【解決手段】画像記録動作時、循環ポンプ35を停止するとともに、ペルチェ素子38によりインク流路部材37を加熱し、サブタンク33とインク吐出ヘッド11との間のインク循環路中のインクを液体に保持した状態で、インク吐出ヘッド11を駆動して、インク環流流路36を介してインクをインク吐出ヘッド11に供給する。第1共通インク室11cからの気泡排出動作時、循環ポンプ35を駆動してインク環流流路36を介して第1共通インク室11c内のインクをサブタンク33に還流させる。圧力室11bからの気泡排出動作時、ペルチェ素子38によりインク流路部材37中のインクをゲル(又は固体状)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、ノズル11aを介して圧力室11b内のインクを排出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インク流路構成部品、インク吐出装置及びその制御方法に関する。
近年、インクジェット記録は、比較的簡単な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。また、使用される用途も多岐に亘り、それぞれの目的にあった記録媒体あるいはインクが使用される。特に、近年では記録速度の大幅な向上がみられ、軽印刷用途にも耐え得る性能を持つプリンターの開発も行われている。
したがって、軽印刷分野では印刷用紙、特に普通紙に対する印刷の需要は依然として高く、インクジェット記録で高速であり文字の鮮明な印刷に対する要望が高い。
しかし、印刷分野でのインクジェット記録の問題点として、インクジェットヘッドから比較的低い粘度のインクしか出射出来ないために、インク吸収性の低い印刷用紙に記録すると、異色間で色が混ざってしまうブリードと呼ばれる現象、同色間で色の濃淡が数珠状になって見えるビーディングと呼ばれる現象が発生し、画質を落とす原因になっている。
また、インク吸収速度の速い普通紙に対する記録では、紙の繊維に沿って不規則な滲みが発生するフェザリングを呼ばれる現象などが起こるとともに、インクが裏面まで浸透してしまう裏抜けという現象が発生し、普通紙でも画質低下の大きな原因になっている。
従来、これらを防止するためにさまざまな方法が提案されている。その中で、インクに感温性を持たせ、インクジェットヘッドの温度と記録媒体の温度に差を設けることで、出射時には低粘度のインクを、記録媒体にインク滴が着弾したときには高粘度にして、出射性を確保しつつブリード、ビーディング、フェザリングを防止しようとする感温増粘型インクの試みがある。
感温増粘型インクの技術においては、インクは温めれば再び低粘度化してしまい、高温環境下での保存性がよくない。そのため、感温性以外に別の定着機能を持たせるインクの開発もされてきた。例えば、光エネルギーで硬化する性質や、特殊な樹脂材料を添加することで不可逆性を持たされて定着効果を得たインクである。
しかし、このような定着特性を有するインクは、一般的な流路を構成する電磁弁やポンプなどの樹脂材料を侵食する作用をもつことが多い。特殊な樹脂材料で耐薬品性を向上させることもできるが、概してこのような材料は高価なものが多く、装置全体のコストに大きく影響してしまう。
通常の電磁弁は、プランジャーにゴム材を取付け、貫通流路にゴム質の弁部材を押し付けて閉塞し、離間して開放する構造である。
弁部材を構成するゴム材料としては一般的にはNBRや、EPDMといった材料が使われている。
一方、定着効果を有するインクは、特殊な溶媒を使っていることが多く、その多くがNBRやEPDM等のゴム材料を侵食したり、変質させたりしまう。
弁部材に適用できるゴム材料にも特殊な溶媒に侵食されたり、変質したりしない材料もあるが(例えば、パーフロなど)、概してこのような材料は高価であり、この材料を使ったアクチュエータも高価になってしまう。
ところで、インクジェットヘッドでインクを吐出させていくと、吐出の際のインクに与えるエネルギーによって、インク中の微小気泡が発生、成長してしまうことがある。これらの気泡は成長過程で浮力によってヘッド内の上方に集まるが、大きく成長するとノズルへの流路を塞いでしまい、吐出を阻害する可能性がある。
そのため、定期的にヘッド内のインクを置換し、気泡のないフレッシュなインクに置き換えてやることが肝要である。
このようなヘッド内にたまった気泡を効果的に除去する技術としては、例えば特許文献1に記載されるように、インクジェットヘッドにインレットとアウトレットを設け、積極的に気泡を除去する技術などが提案されている。
また、例えば特許文献2に記載されるように、アウトレットを2つ持って気泡を除去する技術もある。
しかしこれらの従来技術では、インク循環経路の途中に正逆送液可能なポンプを配置し、複数のバルブを開閉して流路を選択し、循環、加圧パージ、画像記録を制御しているため、上述のように特殊なインクを使う際に耐性のある高価な電磁弁やポンプを多数使用しなければならなくなり、装置コストが増大するという問題がある。
またインク流路に弁を持つインクジェット記録装置にあっては、弁による流路の開閉の衝撃で、インクジェットヘッドのノズルで形成されているメニスカスを壊してしまうことがあるという問題もある。
特開平2−520号公報 特開2008−87465号公報
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、弁を用いずにインクの流れの抑止・抑止解除の切替制御が可能とされ、耐食性、低コスト性、小スペース性に優れたインク流路構成部品、インク吐出装置及びその制御方法を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインク用のインク流路が形成されたインク流路部材と、
前記インク流路部材に付設され、前記インク流路中の前記インクを液体とゲル又は個体とに相変化させるよう、加熱又は冷却する調温手段とを備えたインク流路構成部品である。
請求項2記載の発明は、前記調温手段は熱電素子である請求項1に記載のインク流路構成部品である。
請求項3記載の発明は、前記調温手段はヒータと冷却ファンである請求項1に記載のインク流路構成部品である。
請求項4記載の発明は、インク流路部材は、溝が形成された板状部材の当該溝の上方が蓋部材で密閉されて前記インク流路が構成されたものであり、
前記調温手段が前記板状部材又は前記蓋部材の外面に付設された請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品である。
請求項5記載の発明は、前記インク流路が少なくとも1つのU字状の経路を有する請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品である。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品が、インク供給源から供給されるインクを一旦貯留するサブタンクと、インクジェットヘッドとの間に構成されたインク循環経路に組み込まれてなるインク吐出装置である。
請求項7記載の発明は、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
前記インクを貯留するインク供給源と、
前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、前記ノズルへインクを導入する共通インク室、前記共通インク室に前記インクを導入するインレット、及び前記共通インク室から前記インクを排出するアウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
前記アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐインク環流流路と、
前記インク環流流路に組み込まれたインク流路部材と、
前記インク流路部材に付設され当該インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する調温手段と、
制御部とを有し、
前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記インク流路部材を含むインク供給流路中の前記インクが液体となるように前記調温手段を制御し、前記インク吐出ヘッドを駆動させる事で前記インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
前記共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク流路部材を含むインク供給流路中の前記インクが液体となるように前記調温手段を制御すると共に、前記インク移送手段を駆動させることにより前記インク環流流路を介して前記共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク流路部材中の前記インクをゲル又は固体となるように前記調温手段を制御すると共に前記インク移送手段を駆動させることにより前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とした事を特徴とするインク吐出装置である。
請求項8記載の発明は、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
前記インクを貯留するインク供給源と、
前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、
前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、
前記第1インク環流流路に組み込まれた第1インク流路部材と、
前記第1インク流路部材に付設され当該第1インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する第1調温手段と、
前記第2インク環流流路に組み込まれた第2インク流路部材と、
前記第2インク流路部材に付設され当該第2インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する第2調温手段と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク吐出ヘッドを駆動させる事により前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク移送手段を駆動させる事により前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクを液体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク移送手段を駆動させる事により前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1及び第2インク流路部材を含む第1及び第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第1及び第2調温手段を制御し、前記インク移送手段を駆動させる事で前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とする事を特徴とするインク吐出装置である。
請求項9記載の発明は、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
前記インクを貯留するインク供給源と、
前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、
前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、
前記第1インク環流流路に組み込まれた第1インク流路部材と、
前記第2インク環流流路に組み込まれた第2インク流路部材と、
一方の面が前記第1インク流路部材に、他方の面が前記第2インク流路部材に付くように設けられ、前記一方の面と前記他方の面との間で熱を移動させることにより、当該第1及び第2インク流路部材中の前記インクを相補的に液体とゲル又は固体とに相変化させるように加熱又は冷却する熱電素子と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記熱電素子により前記第1インク流路部を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御し、前記第2インク流路部材を含む前記第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように制御し、且つ前記インク吐出ヘッドを駆動させる事により、前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子により前記第1インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御し、前記第2インク流路部材を含む前記第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように制御し、且つ前記インク移送手段を駆動して、前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子により前記第1インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクをゲル又は固体に保持するとともに、前記第2インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御すると共に前記インク移送手段を駆動させる事により、前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子の駆動を停止した状態で、前記インク移送手段を駆動させる事により、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とした事を特徴とするインク吐出装置である。
請求項10記載の発明は、インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、前記ノズルへインクを導入する共通インク室、前記共通インク室に前記インクを導入するインレット、及び前記共通インク室から前記インクを排出するアウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐインク環流流路とを備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出可能なインク吐出装置の制御方法であって、
前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止して、前記インク還流流路中の前記インクを液体にした上で、前記インク吐出ヘッドを駆動して、前記インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給させる工程と、
前記共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク還流流路中の前記インクを液体にした上で、前記インク移送手段を駆動して、前記インク環流流路を介して前記共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にした上で、前記液体送液手段を駆動して、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有するインク吐出装置の制御方法である。
請求項11記載の発明は、前記インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、を備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置の制御方法であって、
前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記第1インク還流流路中の前記インクを液体にし、且つ前記第2インク還流流路中の前記インクをゲル又は固体にした上で前記インク吐出ヘッドを駆動する事により前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給する工程と、
前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクを液体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクを液体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1及び第2インク還流流路部材中の前記インクを共にゲル又は固体にした上で、前記インク移送手段を駆動して前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有する事を特徴とするインク吐出装置の制御方法である。
請求項12記載の発明は、前記インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路とを備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置の制御方法であって、
前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止させて前記第1インク還流流路部材中の前記インクは液体にする一方、前記第2インク還流流路部材中の前記インクはゲル又は固体にした上で、前記インク吐出ヘッドを駆動して、前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給する工程と、
前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクは液体にする一方、前記第2インク還流流路部材中の前記インクはゲ状又は固体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流する工程と、
前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクを液体にした上で前記インク移送手段を駆動して、前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流する工程と、
前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には前記インク移送手段を駆動して、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有する事を特徴とするインク吐出装置の制御方法である。
本発明によれば、インク流路部材に付設された調温手段によりインクをゲル又は固体に相変化させることによってインクの流れを抑止でき、同調温手段によりインクを液体に相変化させることによってインクの流れの抑止を解除できるので、弁を用いずにインクの流れの抑止・抑止解除の切替制御が可能であり、従って弁部材や弁を動作させるアクチュエータを排することにより耐食性、低コスト性、小スペース性が向上するという効果がある。
本発明のインク吐出装置を適用したインクジェット記録装置の一例に係る全体構成図である。 本発明のインク吐出装置を適用したインクジェット記録装置の他の一例に係る全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係るインク吐出装置のシステム構成図である。 本発明の調温手段付きインク流路構成部品の一構成例に係る平面図(a)及びA−A断面図(b)である。 本発明の調温手段付きインク流路構成部品の他の一構成例に係る平面図(a)、B−B断面図(b)、側面図(c)及びC−C断面図(d)である。 本発明の調温手段付きインク流路構成部品の他の一構成例に係る平面図(a)及びD−D断面図(b)である。 本発明の調温手段付きインク流路構成部品の他の一構成例に係る平面図(a)、E−E断面図(b)、側面図(c)及びF−F断面図(d)である。 本発明の第1実施形態における画像記録のためのインク吐出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第1実施形態における共通インク室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第1実施形態における圧力室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第2実施形態に係るインク吐出装置のシステム構成図である。 本発明の第2実施形態における画像記録のためのインク吐出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第2実施形態における第1共通インク室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第2実施形態における第2共通インク室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第2実施形態における圧力室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第3実施形態に係るインク吐出装置のシステム構成図である。 本発明の第3実施形態における画像記録のためのインク吐出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第3実施形態における第1共通インク室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第3実施形態における第2共通インク室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の第3実施形態における圧力室からの気泡排出動作時の制御フローチャート(a)及びこれに対応する動作状態を模式化した簡略図(b)である。 本発明の実施に適用される一例のゲル化インクの温度―粘度特性グラフである。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
なお本発明でいう「個体」、「液体」は通常の意味での物質の3態の2つ、つまり物質内の原子あるいは分子の結合する力の状態を意味するものであり、「ゲル」はそれらの間の中間的な状態のものを意味するものとする。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態につき、図1から図10を参照して説明する。
例えば、図1や図2に示すようなインクジェット記録装置に、本発明のインク吐出装置が適用される。
図1に示すインクジェット記録装置1は、記録媒体の搬送及びインク着弾時の支持を行う構成がドラムである例である。
本インクジェット記録装置1は、複数のインク吐出ヘッド11を有する。各インク吐出ヘッド11には、ノズルが列を成して構成されている。複数のインク吐出ヘッド11がノズル列方向に並べられることで記録媒体搬送方向と垂直な記録全幅にノズル列が亘っており、本インクジェット記録装置1は、一度で画像を記録するインクジェット記録方式を採用する。複数のインク吐出ヘッド11による列は複数列設けられている。ドラム12に支持され搬送される記録媒体13に、画像情報に基づいて各インク吐出ヘッド11から吐出されるインク滴が着弾し、画像が記録される。また、光硬化性のインクを適用し、光照射装置14により、記録媒体13に着弾したインクにインクを硬化させる光が照射される。
図2に示すインクジェット記録装置2は、記録媒体の搬送及びインク着弾時の支持を行う構成がベルト22である例である。
以上の例のようにインクジェット記録装置を構成するにあたり、インクジェット記録装置に図3に示すシステム構成を備えたインク吐出装置3が構成される。
図3は、本発明の第1実施形態に係るインク吐出装置のシステム構成図である。
本実施形態のインク吐出装置3は、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出する。すなわち、適用されるインクは、低温化によりゲル又は固体に相変化し、高温化により液体に相変化する。
図3に示すように本実施形態のインク吐出装置3は、インクを貯留するインク供給源となるインク供給タンク31と、供給ポンプ32と、供給ポンプ32によりインク供給タンク31から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンク33とを備える。
サブタンク33の有する液体保持手段として温度センサとヒータが適用される。
さらに本実施形態のインク吐出装置3は、インク吐出ヘッド11を備える。
このインク吐出ヘッド11は、インクを吐出する複数のノズル11aと、当該複数のノズル11aに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室11bとを有する。圧力室11bはインク吐出圧を発生させる圧電素子等の作用体を備える。各圧力室11bの吐出口がノズル11aとして形成されている。
またインク吐出ヘッド11は、圧力室11bさらにはノズル11aへインクを導入する共通インク室11c,11dと、第1共通インク室11cにインクを導入するインレット11fと、第1共通インク室11cからインクを排出するアウトレット11gとを有する。
第1共通インク室11cと第2共通インク室11dとの間にはフィルタ11eが介在する。フィルタ11eを通過した後の第2共通インク室11dがすべての圧力室11bに繋がっている。
また本実施形態のインク吐出装置3は、サブタンク33とインレット11fとを繋ぐインク供給流路34と、インク供給流路34の途中に設けられ、サブタンク33からインク吐出ヘッド11へ液体のインクを移送する移送力を発生するインク移送手段としての循環ポンプ35と、アウトレット11gとサブタンク33とを繋ぐインク環流流路36と、インク環流流路36に組み込まれたインク流路部材37と、インク流路部材37に付設され当該インク流路部材36中のインクを液体とゲル又は固体とに相変化させる調温手段としてのペルチェ素子38とを備える。
さらに本実施形態のインク吐出装置3は、サブタンク33内の圧力を制御する圧力制御部39と、ヒータ3Aと、温度センサ3Bと、制御部3Cと、サブタンク33内の液面を検出する液面センサ3Dとを備える。図3に示すヒータ3Aは、上述したサブタンク33に付設されるヒータのほか、インク供給流路34やインク環流流路36に付設されるヒータを代表して表す。図3に示す温度センサ3Bは、サブタンク33、インク供給流路34及びインク環流流路36に付設される温度センサを代表して表す。
制御部3Cは各部を司り、後述する制御動作を実行する。
上記インク流路部材37及び上記ペルチェ素子38を備えたインク流路構成部品の具体例を図4から図7に示した。
図4に示すインク流路部材37Jには、U字状のインク流路37J1が形成されている。
インク流路部材37Jは、溝が形成された板状部材37J2と、蓋部材37J3とを合わせることによって構成されている。すなわち、板状部材37J2の溝の上方が蓋部材37J3で密閉されてインク流路37J1が構成されたものである。インク流路37J1の両端には口金37J4,37J4が付設されており、これらにインク環流流路36を構成する配管が接続される。
板状部材37J2は、金属、高熱伝導率のセラミック、高熱伝導率の樹脂等の熱伝導性のよい材料で構成され、ペルチェ素子38は、板状部材37J2の外面に貼り付けられる。
インク流路37J1をペルチェ素子38と平行な面で曲成されるU字状に形成することで、ペルチェ素子38に近接するインク流路面積が大きくなり、インク流路37J1中のインクとペルチェ素子38との間の熱伝動速度が高められる。
図5に示すインク流路部材37Kには、U字状の経路を2つ有したS字状のインク流路37K1が形成されている。
インク流路部材37Kは、溝が形成された板状部材37K2と、蓋部材37K3とを合わせることによって構成されている。すなわち、板状部材37K2の溝の上方が蓋部材37K3で密閉されてインク流路37K1が構成されたものである。インク流路37K1の両端には口金37K4,37K4が付設されており、これらにインク環流流路36を構成する配管が接続される。
板状部材37K2は、金属、高熱伝導率のセラミック、高熱伝導率の樹脂等の熱伝導性のよい材料で構成され、ペルチェ素子38は、板状部材37K2の外面に貼り付けられる。
インク流路37K1をペルチェ素子38と平行な面で曲成されるS字状に形成することで、ペルチェ素子38に近接するインク流路面積が大きくなり、インク流路37K1中のインクとペルチェ素子38との間の熱伝動速度が高められる。
図6に示すインク流路部材37Lには、薄く広く拡幅したインク流路37L1が形成されている。
インク流路部材37Lは、浅く広い溝が形成された板状部材37L2と、蓋部材37L3とを合わせることによって構成されている。すなわち、板状部材37L2の溝の上方が蓋部材37L3で密閉されてインク流路37L1が構成されたものである。インク流路37L1の両端には口金37L4,37L4が付設されており、これらにインク環流流路36を構成する配管が接続される。
蓋部材37L3は、金属、高熱伝導率のセラミック、高熱伝導率の樹脂等の熱伝導性のよい材料で構成され、ペルチェ素子38は、蓋部材37L3の外面に貼り付けられる。
インク流路37L1をペルチェ素子38と平行な薄板状に形成することで、ペルチェ素子38に近接するインク流路面積が大きくなり、インク流路37L1中のインクとペルチェ素子38との間の熱伝動速度が高められる。
なお、ペルチェ素子38に代えてヒータと冷却ファンを調温手段として適用してもよい。図7は、調温手段をヒータ40及び冷却ファン41としたものである。さらにヒートシンク42が適用される。
この場合、蓋部材37K3は、金属、高熱伝導率のセラミック、高熱伝導率の樹脂等の熱伝導性のよい材料で構成され、ヒータ40は、蓋部材37K3の外面に貼り付けられる。
また、板状部材37K2は、金属、高熱伝導率のセラミック、高熱伝導率の樹脂等の熱伝導性のよい材料で構成され、ヒートシンク42が板状部材37K2の外面に貼り付けられ、さらに冷却ファン41が連結される。
次に、制御部3Cによる制御動作につき図8から図10を参照して説明する。
制御部3Cは、画像記録のためにインク吐出ヘッド11にインク吐出動作を行わせる時には、以下の制御を行う。
図8(a)に示すように、まず、制御部3Cは、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップS1)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップS2)、液面が検出されれば圧力設定ステップS3に移行する。
制御部3Cは圧力設定ステップS3において、圧力制御部39を制御して、インク吐出ヘッド11のインク吐出動作に伴い、インクがインク吐出ヘッド11へ供給されるようにサブタンク33内の圧力を所定の圧力範囲に設定し保持する。
次に制御部3Cは、温度センサ3Bの出力信号に基づきインクの配管温度が所定温度以上あるか判断し(ステップS4)、所定温度以上なければヒータ3Aをオンにするとともにペルチェ素子38を駆動してインク流路部材37を加熱し(ステップS5)、所定温度以上あれば所定時間の経過を待ち(ステップS6)、温度制御のOFF条件が成立するか否か判断し(ステップS7)、温度制御のOFF条件が成立するまでは本温度制御を続行し、その一方で、画像記録のためにインク吐出ヘッド11を制御してインク吐出動作を行わせる。制御部3Cは、画像記録の終了等により温度制御のOFF条件が成立すればヒータ3A及びペルチェ素子38をOFFにする(ステップS8)。
例えば以上のような制御により、制御部3Cは図8(b)に示すように循環ポンプ35を停止するとともに、サブタンク33とインク吐出ヘッド11との間のインク循環路中のインクを液体に保持した状態で、インク吐出ヘッド11を駆動して、インク環流流路36を介してインクをインク吐出ヘッド11に供給する。サブタンク33、インク供給流路34、及びインク環流流路36(インク流路部材37の流路が含まれる)を含めたインク循環路中のインクが液体に保持され、循環ポンプ35が停止しており、サブタンク33内が所定の圧力に保持されているから、インク吐出ヘッド11からのインクの吐出に伴い、サブタンク33側からインク環流流路36を介してインク吐出ヘッド11にインクが供給される。インク供給流路34は、停止している循環ポンプ35により閉塞されているため、インク供給流路34からはインクは供給されない。
制御部3Cは、第1共通インク室11cから気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図9(a)に示すように、まず、制御部3Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップS11)、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップS12)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップS13)、液面が検出されれば流路部材加熱ステップS14に移行する。
制御部3Cは流路部材加熱ステップS14において、ペルチェ素子38を制御して、インク流路部材37中のインクを液体にするために、ペルチェ素子38によりインク流路部材37を加熱し(ステップS14)、所定時間待機し(ステップS15)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(S16)。
例えば以上のような制御により、制御部3Cは図9(b)に示すように、インク流路部材37中のインクを含めてインク循環路中のインクを液体に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、インク環流流路36を介して第1共通インク室11c内のインクをサブタンク33に還流させる。すなわち、サブタンク33内のインクはインク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cを通ってアウトレット11gから出て、インク環流流路36を通ってサブタンク33に還流する。
これにより第1共通インク室11cから気泡を排出することができる。
制御部3Cは、圧力室11bからノズル11aを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図10(a)に示すように、まず、制御部3Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップS21)、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップS22)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップS23)、液面が検出されれば流路部材冷却ステップS24に移行する。
制御部3Cは流路部材冷却ステップS24において、ペルチェ素子38を制御して、インク流路部材37中のインクをゲル(又は固体)にするために、ペルチェ素子38によりインク流路部材37を冷却し(ステップS24)、所定時間待機し(ステップS25)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(ステップS26)。
例えば以上のような制御により、制御部3Cは図9(b)に示すように、ペルチェ素子38によりインク流路部材37中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、ノズル11aを介して圧力室11b内のインクを排出する。すなわち、インク流路部材37中のインクのゲル化(又は個体化)によりインク還流流路36中のインク流通が抑止されているから、サブタンク33内のインクはインク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cからフィルタ11e、第2共通インク室11d、各圧力室11bを通って各ノズル11aから出る。
これにより圧力室11bから気泡を排出することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態につき、図11から図15を参照して説明する。本実施形態は第1実施形態に対して、インクジェット記録装置に図11に示すシステム構成を備えたインク吐出装置4を構成した点で異なる。
本実施形態のインク吐出装置4は、第1実施形態のインク吐出装置3に対して、インク吐出ヘッド11Aの第2共通インク室11dからインクを排出する第2アウトレット11hを有する点、第2アウトレット11hとサブタンク33とを繋ぐ第2インク環流流路36bが設けられ、第2インク環流流路36bに第2インク流路部材37bが組み込まれた点で異なる。第2インク流路部材37bには第2調温手段としての第2ペルチェ素子38bが付設されている。
その他は、本実施形態と第1実施形態とは共通の構成を有する。但し、本実施形態の制御部4Cは、以下の制御を実行する。
制御部4Cは、画像記録のためにインク吐出ヘッド11Aにインク吐出動作を行わせる時には、以下の制御を行う。
図12(a)に示すように、まず、制御部4Cは、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップT1)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップT2)、液面が検出されれば圧力設定ステップT3に移行する。
制御部4Cは圧力設定ステップT3において、圧力制御部39を制御して、インク吐出ヘッド11Aのインク吐出動作に伴い、インクがインク吐出ヘッド11Aへ供給されるようにサブタンク33内の圧力を所定の圧力範囲に設定し保持する。
次に制御部4Cは、温度センサ3Bの出力信号に基づきインクの配管温度が所定温度以上あるか判断し(ステップT4)、所定温度以上なければヒータ3Aをオンにするとともに第1ペルチェ素子38aを駆動して第1インク流路部材37aを加熱し、第2ペルチェ素子38bを駆動して第2インク流路部材37bを冷却し(ステップT5)、所定温度以上あれば所定時間の経過を待ち(ステップT6)、温度制御のOFF条件が成立するか否か判断し(ステップT7)、温度制御のOFF条件が成立するまでは本温度制御を続行し、その一方で、画像記録のためにインク吐出ヘッド11Aを制御してインク吐出動作を行わせる。制御部4Cは、画像記録の終了等により温度制御のOFF条件が成立すればヒータ3A及びペルチェ素子38a,38bによる加熱・冷却をOFFにする(ステップT8)。
例えば以上のような制御により、制御部4Cは図12(b)に示すように循環ポンプ35を停止するとともに、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第1インク環流流路36aを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、インク吐出ヘッド11Aを駆動して、第1インク環流流路36aを介してインクをインク吐出ヘッド11Aに供給する。
サブタンク33、インク供給流路34、第1インク環流流路36a(第1インク流路部材37aの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持され、循環ポンプ35が停止しており、第2インク流路部材37b中のインクのゲル化(又は個体化)により第2インク還流流路36b中のインク流通が抑止されており、サブタンク33内が所定の圧力に保持されているから、インク吐出ヘッド11Aからのインクの吐出に伴い、サブタンク33側から第1インク環流流路36aを介してインク吐出ヘッド11Aにインクが供給される。インク供給流路34は、停止している循環ポンプ35により閉塞されているため、インク供給流路34からはインクは供給されない。
制御部4Cは、第1共通インク室11cから気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図13(a)に示すように、まず、制御部4Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップT11)、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップT12)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップT13)、液面が検出されれば第2流路部材冷却ステップT14に移行する。
制御部4Cは第2流路部材冷却ステップT14において、第2ペルチェ素子38bを制御して、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)にするために、第2ペルチェ素子38bにより第2インク流路部材37bを冷却し(ステップT14)、第1ペルチェ素子38aを制御して、第1インク流路部材37a中のインクを液体にするために、第1ペルチェ素子38aにより第1インク流路部材37aを加熱し(ステップT15)、所定時間待機し(ステップT16)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(T17)。
例えば以上のような制御により、制御部4Cは図13(b)に示すように、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第1インク環流流路36aを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、第1インク環流流路36aを介して第1共通インク室11c内のインクをサブタンク33に還流させる。
すなわち、サブタンク33、インク供給流路34、第1インク環流流路36a(第1インク流路部材37aの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持されており、第2インク流路部材37b中のインクのゲル化(又は固体化)により第2インク還流流路36b中のインク流通が抑止されているから、循環ポンプ35の駆動によりサブタンク33内のインクは第1インク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cを通って第1アウトレット11gから出て、第1インク環流流路36a、共通インク環流流路36を通ってサブタンク33に還流する。
これにより第1共通インク室11cから気泡を排出することができる。
制御部4Cは、第2共通インク室11dから気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
制御部4Cは、図13(a)に示したフローに対して、図14(a)に示すように第1インク流路部材37aと第2インク流路部材37bの加熱・冷却を逆にしたフローを実行する。
すなわち、制御部4Cは、第1流路部材冷却ステップT14bにおいて、第1ペルチェ素子38aを制御して、第1インク流路部材37a中のインクをゲル(又は固体)にするために、第1ペルチェ素子38aにより第1インク流路部材37aを冷却し(ステップT14b)、第2ペルチェ素子38bを制御して、第2インク流路部材37b中のインクを液体にするために、第2ペルチェ素子38bにより第2インク流路部材37bを加熱する(ステップT15b)。その他のステップT11−T13,T16,T17は上記と同様に実行される。
例えば以上のような制御により、制御部4Cは図14(b)に示すように、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第2インク環流流路36bを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第1インク流路部材37a中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、第2インク環流流路36bを介して第2共通インク室11d内のインクをサブタンク33に還流させる。
すなわち、サブタンク33、インク供給流路34、第2インク環流流路36b(第2インク流路部材37bの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持されており、第1インク流路部材37a中のインクのゲル化(又は個体化)により第1インク還流流路36a中のインク流通が抑止されているから、循環ポンプ35の駆動によりサブタンク33内のインクは第1インク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11c、フィルタ11e、第2共通インク室11dを通って第2アウトレット11hから出て、第2インク環流流路36b、共通インク環流流路36を通ってサブタンク33に還流する。
これにより第2共通インク室11dから気泡を排出することができる。
制御部4Cは、圧力室11bからノズル11aを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図15(a)に示すように、まず、制御部4Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップT21)、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップT22)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップT23)、液面が検出されれば第2流路部材冷却ステップT24に移行する。
制御部4Cは第2流路部材冷却ステップT24において、第2ペルチェ素子38bを制御して、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)にするために、第2ペルチェ素子38により第2インク流路部材37bを冷却し(ステップT24)、第1ペルチェ素子38aを制御して、第1インク流路部材37a中のインクをゲル(又は固体)にするために、第1ペルチェ素子38aにより第1インク流路部材37aを冷却し(ステップT25)、所定時間待機し(ステップT26)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(ステップT27)。
例えば以上のような制御により、制御部4Cは図15(b)に示すように、第1,第2ペルチェ素子38a,38bにより第1,第2インク流路部材37a,37b中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、ノズル11aを介して圧力室11b内のインクを排出する。すなわち、第1,第2インク流路部材37a,37b中のインクのゲル化(又は固体化)により第1,第2インク還流流路36a,36b中のインク流通が抑止されているから、サブタンク33内のインクはインク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cからフィルタ11e、第2共通インク室11d、各圧力室11bを通って各ノズル11aから出る。
これにより圧力室11bから気泡を排出することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態につき、図16から図21を参照して説明する。本実施形態は第1実施形態に対して、インクジェット記録装置に図11に示すシステム構成を備えたインク吐出装置5を構成した点で異なる。
本実施形態のインク吐出装置5は、第1実施形態のインク吐出装置3に対して、インク吐出ヘッド11Aの第2共通インク室11dからインクを排出する第2アウトレット11hを有する点、第2アウトレット11hとサブタンク33とを繋ぐ第2インク環流流路36bが設けられ、第2インク環流流路36bに第2インク流路部材37bが組み込まれた点で異なる。
第1インク流路部材37a及び第2インク流路部材37bには共通の調温手段としてのペルチェ素子38が付設されている。すなわち、ペルチェ素子38は、その一方の面が第1インク流路部材37aに、他方の面が第2インク流路部材37bに貼り付けられており、前記一方の面と前記他方の面との間で熱を移動させることにより、第1及び第2インク流路部材37a,37b中のインクを相補的に液体とゲル又は固体とに相変化させる。この構成は、図4から図6に示したインク流路部材(37J,37K,37L)を2つ用いて、同一のペルチェ素子38を挟み付けるようにして構成することができる。但し、ペルチェ素子38との接触面との間に隙間が生じないようにインク流路部材を設計する。
その他は、本実施形態と第1実施形態とは共通の構成を有する。但し、本実施形態の制御部5Cは、以下の制御を実行する。
制御部5Cは、画像記録のためにインク吐出ヘッド11Aにインク吐出動作を行わせる時には、以下の制御を行う。
図17(a)に示すように、まず、制御部5Cは、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップP1)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップP2)、液面が検出されれば圧力設定ステップP3に移行する。
制御部5Cは圧力設定ステップP3において、圧力制御部39を制御して、インク吐出ヘッド11Aのインク吐出動作に伴い、インクがインク吐出ヘッド11Aへ供給されるようにサブタンク33内の圧力を所定の圧力範囲に設定し保持する。
次に制御部5Cは、温度センサ3Bの出力信号に基づきインクの配管温度が所定温度以上あるか判断し(ステップP4)、所定温度以上なければヒータ3Aをオンにするとともにペルチェ素子38を駆動して第1インク流路部材37aを加熱し第2インク流路部材37bを冷却し(ステップP5)、所定温度以上あれば所定時間の経過を待ち(ステップP6)、温度制御のOFF条件が成立するか否か判断し(ステップP7)、温度制御のOFF条件が成立するまでは本温度制御を続行し、その一方で、画像記録のためにインク吐出ヘッド11Aを制御してインク吐出動作を行わせる。制御部5Cは、画像記録の終了等により温度制御のOFF条件が成立すればヒータ3A及びペルチェ素子38による加熱・冷却をOFFにする(ステップP8)。
例えば以上のような制御により、制御部5Cは図17(b)に示すように循環ポンプ35を停止するとともに、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第1インク環流流路36aを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、インク吐出ヘッド11Aを駆動して、第1インク環流流路36aを介してインクをインク吐出ヘッド11Aに供給する。
サブタンク33、インク供給流路34、第1インク環流流路36a(第1インク流路部材37aの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持され、循環ポンプ35が停止しており、第2インク流路部材37b中のインクのゲル化(又は個体化)により第2インク還流流路36b中のインク流通が抑止されており、サブタンク33内が所定の圧力に保持されているから、インク吐出ヘッド11Aからのインクの吐出に伴い、サブタンク33側から第1インク環流流路36aを介してインク吐出ヘッド11Aにインクが供給される。インク供給流路34は、停止している循環ポンプ35により閉塞されているため、インク供給流路34からはインクは供給されない。
制御部5Cは、第1共通インク室11cから気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図18(a)に示すように、まず、制御部5Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップP11)、液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップP12)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップP13)、液面が検出されれば第2流路部材冷却ステップP14に移行する。
制御部5Cは第2流路部材冷却ステップP14において、ペルチェ素子38を制御して、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)にするために、ペルチェ素子38により第2インク流路部材37bを冷却する(ステップP14)。これにより、第1インク流路部材37a中のインクは加熱され液体にされる。その後制御部5Cは、所定時間待機し(ステップP15)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(P16)。
例えば以上のような制御により、制御部5Cは図18(b)に示すように、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第1インク環流流路36aを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第2インク流路部材37b中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、第1インク環流流路36aを介して第1共通インク室11c内のインクをサブタンク33に還流させる。
すなわち、サブタンク33、インク供給流路34、第1インク環流流路36a(第1インク流路部材37aの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持されており、第2インク流路部材37b中のインクのゲル化(又は個体化)により第2インク還流流路36b中のインク流通が抑止されているから、循環ポンプ35の駆動によりサブタンク33内のインクは第1インク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cを通って第1アウトレット11gから出て、第1インク環流流路36a、共通インク環流流路36を通ってサブタンク33に還流する。
これにより第1共通インク室11cから気泡を排出することができる。
制御部5Cは、第2共通インク室11dから気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
制御部5Cは、図18(a)に示したフローに対して、図19(a)に示すように第1インク流路部材37aと第2インク流路部材37bの加熱・冷却を逆にしたフローを実行する。
すなわち、制御部5Cは、第1流路部材冷却ステップP14bにおいて、ペルチェ素子38を制御して、第1インク流路部材37a中のインクをゲル(又は固体)にするために、ペルチェ素子38により第1インク流路部材37aを冷却する(ステップT14b)。これにより、第2インク流路部材37b中のインクは加熱され液体にされる。その他のステップP11−T13,P15,P16は上記と同様に実行される。
例えば以上のような制御により、制御部5Cは図19(b)に示すように、サブタンク33とインク吐出ヘッド11Aとの間の第2インク環流流路36bを経路としたインク循環路中のインクを液体に保持し、第1インク流路部材37a中のインクをゲル(又は固体)に保持した状態で、循環ポンプ35を駆動して、第2インク環流流路36bを介して第2共通インク室11d内のインクをサブタンク33に還流させる。
すなわち、サブタンク33、インク供給流路34、第2インク環流流路36b(第2インク流路部材37bの流路が含まれる)、及び共通インク環流流路36を含めたインク循環路中のインクが液体に保持されており、第1インク流路部材37a中のインクのゲル化(又は固体化)により第1インク還流流路36a中のインク流通が抑止されているから、循環ポンプ35の駆動によりサブタンク33内のインクは第1インク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11c、フィルタ11e、第2共通インク室11dを通って第2アウトレット11hから出て、第2インク環流流路36b、共通インク環流流路36を通ってサブタンク33に還流する。
これにより第2共通インク室11dから気泡を排出することができる。
制御部5Cは、圧力室11bからノズル11aを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、以下の制御を行う。
図20(a)に示すように、まず、制御部5Cは、各種センサからの情報に基づき温度等の状態に問題ないか確認し(ステップP21)液面センサ3Dの出力信号に基づきサブタンク33内の液面の検出を試み(ステップP22)、液面が検出されないときは供給ポンプ32を駆動してサブタンク33にインクを補充し(ステップP23)、液面が検出されれば還流流路加熱OFFステップP24に移行する。
制御部5Cは還流流路加熱OFFステップP24において、ペルチェ素子38をオフにするとともに、インク還流流路36、36a、36bのヒータをオフにして、自然冷却状態に移行し(ステップP24)、所定時間待機し(ステップP25)、その後、所定時間循環ポンプ35を駆動する(ステップP26)。
例えば図21に示すような温度―粘度特性を有するインクを適用し、インクの流通を抑止する粘度に還流流路内のインクを低温化することができる。
例えば以上のような制御により、制御部5Cは図20(b)に示すように、自然冷却により第1,第2インク流路部材37a,37b中のインクを高粘度化にし、サブタンク33、インク供給流路34はヒータにより保温した状態で、循環ポンプ35を駆動して、ノズル11aを介して圧力室11b内のインクを排出する。すなわち、第1,第2インク流路部材37a,37b中のインクの高粘度化により第1,第2インク還流流路36a,36b中のインク流通が抑止されているから、サブタンク33内のインクはインク供給流路34を通ってインレット11fから第1共通インク室11cに入り、第1共通インク室11cからフィルタ11e、第2共通インク室11d、各圧力室11bを通って各ノズル11aから出る。
これにより圧力室11bから気泡を排出することができる。
温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクとしては、重合化合物と光重合開始剤を主としたインク組成物に数%のゲル化剤を添加したものを適用するとよい。以下に本発明に実施に適した数例のインク組成例を開示する。
以下のように顔料分散体を調整した。
まず、以下の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ加熱撹拌溶解した。
ソルスパーズ32000(ルーブリゾール社製) 5部
HD-N(1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、新中村化学社製) 80部
その後、室温まで冷却した後これにカーボンブラック(#56、三菱化学社製)15部を加えて、0.5mmのジルコニアビーズと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて10時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去し、顔料分散体を得た。
以上のようにして得られた顔料分散体を含めて、以下のようにインク組成物を調整した。
すなわち、表1から表6に示す組成のものを、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルタで濾過を行ってインク組成物1〜6を得た。
Figure 2011255580
Figure 2011255580
Figure 2011255580
Figure 2011255580
Figure 2011255580
Figure 2011255580
1 インクジェット記録装置
2 インクジェット記録装置
3 インク吐出装置
4 インク吐出装置
5 インク吐出装置
11 インク吐出ヘッド
11A インク吐出ヘッド
11a ノズル
11b 圧力室
11c 第1共通インク室
11d 第2共通インク室
11e フィルタ
11f インレット
11g アウトレット(第1アウトレット)
11h 第2アウトレット
12 ドラム
13 記録媒体
14 光照射装置
22 ベルト
31 インク供給タンク
32 供給ポンプ
33 サブタンク
34 インク供給流路
35 循環ポンプ
36 インク環流流路
36a 第1インク環流流路
36b 第2インク環流流路
37 インク流路部材
37J インク流路部材
37J1 インク流路
37J2 板状部材
37J3 蓋部材
37K インク流路部材
37K1 インク流路
37K2 板状部材
37K3 蓋部材
37L インク流路部材
37L1 インク流路
37L2 板状部材
37L3 蓋部材
37a 第1インク流路部材
37b 第2インク流路部材
38 ペルチェ素子
38a 第1ペルチェ素子
38b 第2ペルチェ素子
39 圧力制御部
40 ヒータ
41 冷却ファン
42 ヒートシンク

Claims (12)

  1. 温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインク用のインク流路が形成されたインク流路部材と、
    前記インク流路部材に付設され、前記インク流路中の前記インクを液体とゲル又は個体とに相変化させるよう、加熱又は冷却する調温手段とを備えたインク流路構成部品。
  2. 前記調温手段は熱電素子である請求項1に記載のインク流路構成部品。
  3. 前記調温手段はヒータと冷却ファンである請求項1に記載のインク流路構成部品。
  4. インク流路部材は、溝が形成された板状部材の当該溝の上方が蓋部材で密閉されて前記インク流路が構成されたものであり、
    前記調温手段が前記板状部材又は前記蓋部材の外面に付設された請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品。
  5. 前記インク流路が少なくとも1つのU字状の経路を有する請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインク流路構成部品が、インク供給源から供給されるインクを一旦貯留するサブタンクと、インクジェットヘッドとの間に構成されたインク循環経路に組み込まれてなるインク吐出装置。
  7. 温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
    前記インクを貯留するインク供給源と、
    前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
    前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、前記ノズルへインクを導入する共通インク室、前記共通インク室に前記インクを導入するインレット、及び前記共通インク室から前記インクを排出するアウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
    前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
    前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
    前記アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐインク環流流路と、
    前記インク環流流路に組み込まれたインク流路部材と、
    前記インク流路部材に付設され当該インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する調温手段と、
    制御部とを有し、
    前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記インク流路部材を含むインク供給流路中の前記インクが液体となるように前記調温手段を制御し、前記インク吐出ヘッドを駆動させる事で前記インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
    前記共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク流路部材を含むインク供給流路中の前記インクが液体となるように前記調温手段を制御すると共に、前記インク移送手段を駆動させることにより前記インク環流流路を介して前記共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク流路部材中の前記インクをゲル又は固体となるように前記調温手段を制御すると共に前記インク移送手段を駆動させることにより前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とした事を特徴とするインク吐出装置。
  8. 温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
    前記インクを貯留するインク供給源と、
    前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
    前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
    前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
    前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
    前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、
    前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、
    前記第1インク環流流路に組み込まれた第1インク流路部材と、
    前記第1インク流路部材に付設され当該第1インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する第1調温手段と、
    前記第2インク環流流路に組み込まれた第2インク流路部材と、
    前記第2インク流路部材に付設され当該第2インク流路部材中の前記インクを液体とゲル又は固体とに相変化させるよう加熱又は冷却する第2調温手段と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク吐出ヘッドを駆動させる事により前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
    前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク移送手段を駆動させる事により前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
    前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク流路部材を含む第1インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第1調温手段を制御し、前記第2インク流路部材を含む第2インク還流流路中の前記インクを液体となるように前記第2調温手段を制御し、且つ前記インク移送手段を駆動させる事により前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1及び第2インク流路部材を含む第1及び第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように前記第1及び第2調温手段を制御し、前記インク移送手段を駆動させる事で前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とする事を特徴とするインク吐出装置。
  9. 温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置であって、
    前記インクを貯留するインク供給源と、
    前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、
    前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、
    前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
    前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、
    前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、
    前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、
    前記第1インク環流流路に組み込まれた第1インク流路部材と、
    前記第2インク環流流路に組み込まれた第2インク流路部材と、
    一方の面が前記第1インク流路部材に、他方の面が前記第2インク流路部材に付くように設けられ、前記一方の面と前記他方の面との間で熱を移動させることにより、当該第1及び第2インク流路部材中の前記インクを相補的に液体とゲル又は固体とに相変化させるように加熱又は冷却する熱電素子と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記熱電素子により前記第1インク流路部を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御し、前記第2インク流路部材を含む前記第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように制御し、且つ前記インク吐出ヘッドを駆動させる事により、前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給可能とし、
    前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子により前記第1インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御し、前記第2インク流路部材を含む前記第2インク還流流路中の前記インクがゲル又は固体となるように制御し、且つ前記インク移送手段を駆動して、前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
    前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子により前記第1インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクをゲル又は固体に保持するとともに、前記第2インク流路部材を含む前記第1インク還流流路中の前記インクが液体となるように制御すると共に前記インク移送手段を駆動させる事により、前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流可能とし、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記熱電素子の駆動を停止した状態で、前記インク移送手段を駆動させる事により、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出可能とした事を特徴とするインク吐出装置。
  10. インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体の状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、前記ノズルへインクを導入する共通インク室、前記共通インク室に前記インクを導入するインレット、及び前記共通インク室から前記インクを排出するアウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐインク環流流路とを備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出可能なインク吐出装置の制御方法であって、
    前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止して、前記インク還流流路中の前記インクを液体にした上で、前記インク吐出ヘッドを駆動して、前記インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給させる工程と、
    前記共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク還流流路中の前記インクを液体にした上で、前記インク移送手段を駆動して、前記インク環流流路を介して前記共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にした上で、前記液体送液手段を駆動して、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有するインク吐出装置の制御方法。
  11. 前記インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路と、を備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置の制御方法であって、
    前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止するとともに、前記第1インク還流流路中の前記インクを液体にし、且つ前記第2インク還流流路中の前記インクをゲル又は固体にした上で前記インク吐出ヘッドを駆動する事により前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給する工程と、
    前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクを液体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
    前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクを液体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流させる工程と、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1及び第2インク還流流路部材中の前記インクを共にゲル又は固体にした上で、前記インク移送手段を駆動して前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有する事を特徴とするインク吐出装置の制御方法。
  12. 前記インクを貯留するインク供給源と、前記インク供給源から供給されたインクを一旦貯留し、液体状態を維持するための液体保持手段を有するサブタンクと、前記インクを吐出する複数のノズル、当該複数のノズルに対応しインクを吐出するために圧力を発生させる複数の圧力室、当該複数の圧力室に接続された第2共通インク室、前記第2共通インク室とフィルタを介して設けられた第1共通インク室、前記第1共通インク室に前記インクを導入するインレット、前記第1共通インク室から前記インクを排出する第1アウトレット、及び前記第2共通インク室から前記インクを排出する第2アウトレットを有するインク吐出ヘッドと、前記サブタンクと前記インレットとを繋ぐインク供給流路と、
    前記インク供給流路の途中に設けられ、前記サブタンクから前記インク吐出ヘッドへ液体の前記インクを移送する移送力を発生するインク移送手段と、前記第1アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第1インク環流流路と、前記第2アウトレットと前記サブタンクとを繋ぐ第2インク環流流路とを備える、温度によってゲル又は固体と、液体とに相変化するインクを吐出するインク吐出装置の制御方法であって、
    前記インク吐出ヘッドから前記インクを吐出するインク吐出動作時には、前記インク移送手段を停止させて前記第1インク還流流路部材中の前記インクは液体にする一方、前記第2インク還流流路部材中の前記インクはゲル又は固体にした上で、前記インク吐出ヘッドを駆動して、前記第1インク環流流路を介して前記インクを前記インク吐出ヘッドに供給する工程と、
    前記第1共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクは液体にする一方、前記第2インク還流流路部材中の前記インクはゲ状又は固体にした上で前記インク移送手段を駆動して前記第1インク環流流路を介して前記第1共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流する工程と、
    前記第2共通インク室から気泡を排出する気泡排出動作時には、前記第1インク還流流路部材中の前記インクをゲル又は固体にし、且つ前記第2インク還流流路部材中の前記インクを液体にした上で前記インク移送手段を駆動して、前記第2インク環流流路を介して前記第2共通インク室内の前記インクを前記サブタンクに還流する工程と、
    前記圧力室から前記ノズルを介して気泡を排出する気泡排出動作時には前記インク移送手段を駆動して、前記ノズルを介して前記圧力室内のインクを排出する工程と、を有する事を特徴とするインク吐出装置の制御方法。
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