JP2011253003A - 金属光沢調可逆熱変色性表示体 - Google Patents

金属光沢調可逆熱変色性表示体 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属光沢調の像を形成した状態、或いは、像を消去した状態のいずれかを保持できる表示体の高級感を高めて、消費者の目に付き易く、より訴求効果の高いPOP広告等に適した金属光沢調可逆熱変色性表示体を提供する。
【解決手段】 支持体2上に、感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を含み、加熱体又は冷熱体の適用により変色した状態が択一的に保持される可逆熱変色層3、透明性金属光沢顔料を含む金属光沢層4、透明性保護層5を順次設けてなり、前記透明性保護層側の20°鏡面光沢度が40以上である金属光沢調可逆熱変色性表示体1。
【選択図】 図2

Description

本発明は金属光沢調可逆熱変色性表示体に関する。更に詳細には、加熱体又は冷熱体の適用により金属光沢調の像を形成した状態、或いは、像を消去した状態のいずれかを保持できるPOP広告に適した金属光沢調可逆熱変色性表示体に関する。
従来、支持体上に可逆熱変色層と保護層を設けた表示体が開示されており、前記保護層中に金属光沢顔料を含有させることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−15726号公報
前記表示体は、加熱体又は冷熱体の適用により金属光沢調の像を形成した状態、或いは、像を消去した状態のいずれかを保持できるため、装飾性に富み、訴求効果の高いPOP広告等に利用できるものである。
本発明は、前記表示体に光沢性を付与し、高級感を高めて、より訴求効果の高いPOP広告等に適した金属光沢調可逆熱変色性表示体を提供しようとするものである。
本発明は、支持体上に、感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を含み、加熱体又は冷熱体の適用により変色した状態が択一的に保持される可逆熱変色層、透明性金属光沢顔料を含む金属光沢層、透明性保護層を順次設けてなり、前記透明性保護層側の20°鏡面光沢度が40以上である金属光沢調可逆熱変色性表示体を要件とする。
更には、前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体からなる感温変色性色彩記憶性組成物を内包してなり、色濃度−温度曲線に関して大きなヒステリシス特性を示して第1色相と第2色相間の互変性を呈し、第1色相にあって温度が上昇する過程では、温度tに達すると、第1色相は変色し始め、温度tより高い温度t以上の温度域で完全に第2色相となり、第2色相状態にあって温度が下降する過程では、前記温度tより低い温度tに達すると、第2色相は変色し始め、温度tより低い温度t以下の温度域で完全に第1色相となり、前記温度tと温度tの間の温度域で第1色相或いは第2色相が保持されるヒステリシス特性を示し、温度tは0℃以下の温度であり、温度tが50℃以上の温度であることを要件とする。
本発明は、金属光沢調の像を形成した状態、或いは、像を消去した状態のいずれかを保持できる表示体の高級感を高めて、消費者の目に付き易く、より訴求効果の高いPOP広告等に適した金属光沢調可逆熱変色性表示体を提供できる。
本発明に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。 本発明金属光沢調可逆熱変色性表示体の一実施例の縦断面説明図である。
以下に本発明に用いられる感温変色性色彩記憶性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性を図1のグラフによって説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t3(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度領域は前記tとt間の温度域であり、発色状態と消色状態の両相が共存でき、色濃度の差の大きい領域であるtとt間の温度域が実質変色温度域(二相保持温度域)である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が大きい程、変色前後の各状態の保持が容易である。
前記感温変色性色彩記憶性組成物は、完全発色温度tを0℃以下の冬場の環境温度等により発色しない温度にする。
なお、前記完全発色温度tとしては、好ましくは−50〜−5℃、より好ましくは−40〜−10℃である。
更に、完全消色温度tは、夏場の環境温度等により発色しない温度、即ち50℃以上、好ましくは60〜100℃、より好ましくは60〜90℃の範囲に特定し、ΔH値を40〜100℃、好ましくは50乃至100℃に特定することにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色の保持に有効に機能させることができる。
ここで、tとtの差、或いは、tとtの差(Δt)が変色の鋭敏性を示す尺度である。
以下に感温変色性色彩記憶性組成物の(イ)、(ロ)、(ハ)の各成分について具体的に化合物を例示する。
前記(イ)成分、即ち電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等を挙げることができ、以下にこれらの化合物を例示する。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3,6−ジフェニルアミノフルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、
3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン、
2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3´,6´−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3´,6´−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3´,6´−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン等を挙げることができる。
更には、蛍光性の黄色乃至赤色の発色を発現させるのに有効な、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。
成分(ロ)の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群〔酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群〕、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等が挙げられる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
以下に具体例を挙げる。
フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)n−ノナン等がある。
(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体としては、下記一般式(1)で示される化合物が好適に用いられる。
Figure 2011253003
(式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至8の整数を示す。)
前記化合物としては、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステルを例示できる。
また、前記(ハ)成分として下記一般式(2)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2011253003
〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは0〜2の整数を示し、X、Xのいずれか一方は−(CHOCOR又は−(CHCOOR、他方は水素原子を示し、nは0〜2の整数を示し、Rは炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y及びYは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1〜3の整数を示す。〕
前記式(2)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(2)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(3)で示される化合物が用いられる。
Figure 2011253003
式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数8〜18のアルキル基、更に好ましくは炭素数8〜13のアルキル基である。
前記化合物として具体的には、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2011253003
(式中、Rは炭素数11以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1〜3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。)
前記化合物として具体的には、ウンデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1−ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1−ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1−ジフェニルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2011253003
(式中、Rは炭素数1乃至12のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。)
前記化合物としては、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリル酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとウンデカン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとイソ吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと酢酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプロン酸とのジエステルを例示できる。
本発明における(イ)、(ロ)、(ハ)成分の構成成分割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも質量部である)。
又、各成分は各々二種以上の混合であってもよく、機能に支障のない範囲で酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、溶解助剤等を添加することができる。
前記三成分からなる感温変色性色彩記憶性組成物はマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料として使用される。それは、酸性物質、塩基性物質、過酸化物等の化学的に活性な物質又は他の溶剤成分と接触しても、その機能を低下させることがないことは勿論、耐熱安定性が保持できるためであり、種々の使用条件において感温変色性色彩記憶性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
前記マイクロカプセル顔料は、平均粒子径0.1〜20μm、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは、1.0〜10μmの範囲が実用性を満たす。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径が20μmを越える系では、インキ、塗料への使用に対して、分散安定性に欠ける。
一方、マイクロカプセル顔料の平均粒子径が0.1μm以下の系では、高濃度の発色性を示し難い。
なお、粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出する。
前記マイクロカプセルは、内包物/壁膜=7/1〜1/1(質量比)の範囲が有効であり、内包物の比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を免れず、好適には、内包物/壁膜=6/1〜1/1(質量比)である。
前記マイクロカプセル化は、従来より公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記マイクロカプセル顔料をビヒクル中に分散して、塗料や印刷インキ等の液状組成物を調製し、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段により、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体上に可逆熱変色層を形成する。
前記可逆熱変色層の厚みは、3〜100μmであることが好ましく、3μm未満では色濃度が低すぎて変色前後のコントラストに乏しくなる。また100μmを越えると印字装置からの熱又は冷熱が可逆熱変色層に均一に伝熱し難くなり、十分な変色機能を発現でき難くなる。
なお、前記マイクロカプセル顔料内、或いは、液状組成物中には、一般の染料や顔料(非熱変色性)を配合し、有色(1)から有色(2)への変色挙動を呈することもできる。
また、必要に応じて前記支持体と可逆熱変色層の間に密着性を向上させるアンカーコート層や意匠性を付与させる非熱変色性インキによる非変色層を適宜設けることもできる。
前記支持体の形状、大きさは特に限定されるものではないが、平面形状のものが好ましく、カード形態の小さなものから、ディスプレイに用いる大きなものであってもよく、例えば、掲示板、案内板、POP等に用いることもできる。
また、前記支持体には、裏面に粘着層を設けて各種対象物に貼着可能な構成であってもよい。
更に、前記支持体は磁性材による記録体、非接触で情報記録、書き換え、読み取りが可能なICチップ等の記録体を該支持体の表面、裏面、内面に設けた情報記録カードや情報記録タグであってもよい。
前記可逆熱変色層上には透明性金属光沢顔料を含む金属光沢層を設けてなる。
前記透明性金属光沢顔料としては、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナを芯物質とし、その表面にチタン、ジルコニウム、クロム、バナジウム、鉄等の金属酸化物を被覆したものが挙げられる。
前記天然雲母を芯物質とする透明性金属光沢顔料としては、メルクジャパン(株)製の商品名「イリオジン」品番:100WNT Silver Pearl(10〜60μm:銀色)、103WNT Rutile Sterling Silver(10〜60μm:銀色)、111WNT Rutile Fine Satin(1〜15μm:銀色)、120WNT Luster Satin(5〜25μm:銀色)、153WNT Flash Pearl(20〜100μm:銀色)、163WNT Shimmer Pearl(20〜180μm:銀色)、201WNT Rutile Fine Gold(5〜25μm:金色)、7205WNT Ultra Gold(10〜60μm:金色)、249WNT Flash Gold(10〜125μm:金色)、7215WNT Ultra Red(10〜60μm:赤紫色)、7217WNT Ultra Copper(10〜60μm:赤銅色)、7219WNT Ultra Lilac(10〜60μm:紫色)、7225WNT Ultra Blue(10〜60μm:青色)、7235WNT Ultra Green(10〜60μm:緑色)、300WNT Gold Pearl(10〜60μm:金色)、302WNT Gold Satin(5〜20μm:金色)、305WNT Solar Gold(10〜60μm:金色)、351WNT Sunny Gold Pearl(5〜100μm:金色)、355WNT Glitter Gold(10〜100μm:金色)、
BASF社(旧エンゲルハード社)製の商品名「マーリン」品番:マグナパール3000(2〜10μm:銀色)、サテンホワイト9130F(4〜32μm:銀色)、スーパーホワイト9020C(6〜48μm:銀色)、マグナパール1000(8〜48μm:銀色)、スパークル9110P(10〜110μm:銀色)、スーパースパークル9110S(10〜150μm:銀色)、ハイライトスーパーゴールド9230Z(6〜48μm:金色)、ハイライトスーパーレッド9430Z(6〜48μm:赤色)、ハイライトスーパーグリーン9830Z(6〜48μm:緑色)、ハイライトスーパーオレンジ9330Z(6〜48μm:橙色)、ハイライトスーパーバイオレット9530Z(6〜48μm:紫色)、ハイライトスーパーブルー9630Z(6〜48μm:青色)、
BASF社(旧エンゲルハード社)製の商品名「ルミナ」品番:ゴールド(10〜48μm:金色)、レッド(10〜48μm:赤色)、レッド−ブルー(10〜48μm:紫色)、アクア−ブルー(10〜48μm:青色)、ターコイズ(10〜48μm:青緑色)、グリーン(10〜48μm:緑色)を例示できる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径と顔料の色調を示す。
前記平均粒子径は、レーザー回折法による平均粒子径であり、体積基準のメジアン径が累積分布の50%に相当する粒子径である。
前記透明性金属光沢顔料の平均の厚みは0.01〜1.0μmである。
前記合成雲母を芯物質とする透明性金属光沢顔料は、天然雲母を芯物質として用いる系と比較して不純物や鉄等の着色傾向を示す金属イオンの含有量が少なく、透明性に優れる。
合成雲母は酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなり、前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。
前記合成雲母は、その一例としてKMg3(AlSi10)Fが挙げられる。なお、前記合成雲母の形状は特に限定されないが、偏平形状や鱗片形状のものを例示できる。
前記合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した透明性金属光沢顔料としては、日本光研工業(株)製の商品名「アルティミカ」品番:SB−100(5〜30μm:銀色)、SD−100(10〜60μm:銀色)、SE−100(15〜100μm:銀色)、SF−100(44〜150μm:銀色)、SH−100(150〜600μm:銀色)、YB−100(5〜30μm:金色)、YD−100(10〜60μm:金色)、YE−100(15〜100μm:金色)、YF−100(44〜150μm:金色)、RB−100(5〜300μm:メタリックレッド)、RD−100(10〜60μm:メタリックレッド)、RE−100(15〜100μm:メタリックレッド)、RF−100(44〜150μm:メタリックレッド)、RBB−100(5〜30μm:メタリックパープル)、RBD−100(10〜60μm:メタリックパープル)、RBE−100(15〜100μm:メタリックパープル)、RBF−100(44〜150μm:メタリックパープル)、VB−100(5〜30μm:メタリックバイオレット)、VD−100(10〜60μm:メタリックバイオレット)、VE−100(15〜100μm:メタリックバイオレット)、VF−100(44〜150μm:メタリックバイオレット)、BB−100(5〜30μm:メタリックブルー)、BD−100(10〜60μm:メタリックブルー)、BE−100(15〜100μm:メタリックブルー)、BF−100(44〜150μm:メタリックブルー)、GB−100(5〜30μm:メタリックグリーン)、GD−100(10〜60μm:メタリックグリーン)、GE−100(15〜100μm:メタリックグリーン)、GF−100(44〜150μm:メタリックグリーン)を例示できる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径及び色調を示し、平均の厚みは0.01〜1.0μmである。
前記ガラスを芯物質とする透明性金属光沢顔料は、扁平ガラス片の表面を酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなる、平均の厚みが0.1〜5μmであり、前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。
前記ガラス片の表面を金属で被覆した透明性金属光沢顔料としては、日本板硝子(株)製の商品名「メタシャイン」品番:RCFSX−5450TS(6041)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度450±145μm:金色〕、RCFSX−5200TS(6042)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度200±70μm:銀色〕、RCFSX−5140TS(6043)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度140±45μm:銀色〕、RCFSX−5080TS(6044)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度80±30μm:銀色〕、RCFSX−2080TS(6046)〔平均厚さ2±1μm、平均粒度80±30μm:銀色〕、RCFSX−K120TS(6043)〔平均厚さ20±5μm、平均粒度120±20μm:銀色〕、RCFSX−5090RC(8052)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90±30μm:金色〕、RCFSX−5090RC(8053)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90±30μm:メタリックグリーン〕、RCFSX−5090RC(8069)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90±30μm:メタリックブルー〕、RCFSX−5090RC(8070)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90±30μm:メタリックパープル〕、RCFSX−5090RC(8071)〔平均厚さ5±2μm、平均粒度90±30μm:メタリックレッド〕を例示できる。
また、ガラス片の表面を二酸化ケイ素で被覆し、更に二酸化チタンで被覆した二層被覆型の透明性金属光沢顔料を用いることもできる。
前記二酸化ケイ素はガラスよりも硬度が高く、耐酸性に優れているため、芯となるガラス片の厚みを薄くしても割れ難い状態を維持できる。よって、反射面積あたりの質量を小さくすることができると共に、顔料の光透過性を向上することが可能となる。
前記顔料としては、メルクジャパン社製の商品名「ミラバル」品番:5311 Scenic White(10〜100μm:銀色)、5411Magic White(20〜200μm:銀色)、5420Magic Gold(20〜200μm:金色)、5421Magic Copper(20〜200μm:銅色)、5422Magic Red(20〜200μm:赤銅色)、5423Magic Lilac(20〜200μm:紫色)、5424Magic Blue(20〜200μm:青色)、5425Magic Turquoise(20〜200μm:青緑色)、5426Magic Green(20〜200μm:緑色)を例示できる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径及び色調を示し、平均の厚みは0.1〜1.0μmである。
アルミナを芯物質とする透明性金属光沢顔料は、薄片状酸化アルミニウムの表面を酸化チタン及び/又は酸化鉄を主成分とする金属酸化物で被覆してなり、前記金属酸化物の被覆率によって、金色、銀色、或いはメタリック色の金属光沢色を呈する。
前記アルミナの表面を金属酸化物で被覆した金属光沢顔料としては、メルクジャパン(株)製の商品名「シラリック」品番:T60−10WNT Crystal Silver(5〜30μm:銀色)、T60−20WNT Sunbeam Gold(5〜30μm:金色)、T60−21WNT Solaris Red(5〜30μm:赤色)、T60−23WNT Galaxy Blue(5〜30μm:青色)、T60−24WNT Stellar Green(5〜30μm:緑色)、T60−25WNT Cosmic Turquoise(5〜30μm:青緑色)を例示できる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径及び色調を示し、平均の厚みは0.1〜1.0μmである。
また、透明性金属光沢顔料としてカラーフロップ性を有する透明性金属光沢顔料を用いることもでき、コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料、酸化珪素を1種又は2種以上の金属酸化物で被覆した透明性金属光沢顔料が挙げられる。
前記コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料について説明する。
コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料として用いられる液晶ポリマーは光の干渉効果によって広いスペクトル領域で入射する光の一部の領域のみが反射し、これ以外の領域は全て光が透過する性質を有する。反射スペクトルの領域は、らせん状のポリマーのピッチ幅、及び材料の屈折率によって決まり、また、反射スペクトル領域は左、及び右らせんに偏光した光線成分に分割され、その際、らせんの回転方向に応じて一方は反射され、他方は透過させることが可能となる。これによりコレステリック液晶型透明性金属光沢顔料は全体的なスペクトル領域にわたり、透過、及び反射する性質、即ち、優れた金属光沢と視点により色調が変化するカラーフロップ性を有する。
また、前記コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料は、光輝性と共に透明性も有する。
前記コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料として具体的には、メソジェンを側鎖に持つシロキサン骨格をベースとした材料を例示できる。
前記コレステリック液晶型透明性金属光沢顔料として、具体的にはLCP社製の商品名「ヘリコーンHC」、品番:Sapphire(30μm:青色→暗色)、Scarabeus(30μm:緑色→青色)、Jade(30μm:金色→緑青色)、Maple(30μm:赤銅色→緑色)等を挙げることができる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径及び色調を示し、平均の厚みは5μmである。
前記カラーフロップ性を有する透明性金属光沢顔料のうち、酸化珪素を1種又は2種以上の金属酸化物で被覆した透明性金属光沢顔料は、光透過性を有すると共に、光の干渉効果によって視覚する角度や光の当たる角度で様々な色彩を表現できるカラーフロップ性と優れた金属光沢性を有する。
また、2種以上の金属酸化物で酸化珪素を多層に被覆する場合、光反射率の異なる金属酸化物を用いることで、より効果的にカラーフロップ性と金属光沢性を付与できる。
前記金属酸化物としては、酸化錫、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
前記金属光沢顔料としては、メルクジャパン(株)製の商品名:「カラーストリーム」品番:T10−01 Viola Fantasy(5〜50μm:紫色→緑色)、T10−02 Artic Fire(5〜50μm:銀色→紫色)、T10−03 Tropic Sunrise(5〜50μm:茶色→緑色)、T10−04 Lapis Sunlight(5〜50μm:金色→青緑色)等を例示できる。
なお、品番中の括弧内は平均粒子径及び色調を示し、平均の厚みは0.01〜1.0μmである。
前記透明性金属光沢顔料をビヒクル中に分散して、塗料や印刷インキ等の液状組成物を調製し、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の手段により、可逆熱変色層上に金属光沢層を形成する。
前記金属光沢層上には透明性保護層を設ける。
前記透明性保護層は、加熱体や冷熱体が接触することによる金属光沢層と可逆熱変色層の劣化や損傷を防止するために設けられる。
前記保護層を形成する樹脂としては公知の透明性を有する樹脂が用いられるが、耐溶剤性、耐擦過性に優れた架橋性樹脂が好適に用いられる。
前記架橋性樹脂は、樹脂分子中に反応性の官能基を有し、架橋剤と反応、或いは自己重合や自己縮合等の架橋反応により三次元構造を形成可能な樹脂であり、緻密な構造の保護樹脂層を形成できる。
前記架橋性樹脂として具体的には、重合開始剤とアクリル酸エステル系樹脂からなる紫外線硬化型樹脂、イソシアネート系硬化剤とポリオール系樹脂、アミン系硬化剤とエポキシ系樹脂からなる熱硬化型樹脂を挙げることができる。
なお、前記透明性保護層中には帯電防止剤、滑剤、フィラー等の添加剤を含有させることもできる。
前記透明性保護層は二層以上の多層構成として相反する性能を付与することができる。
例えば、保護層の最上層は耐擦過性に優れる紫外線硬化型樹脂が望ましいが、耐光性向上の為に光安定剤を該層に添加すると紫外線による硬化が阻害されるため、下層に光安定剤を含む保護層を設ける構成が挙げられる。
前記透明性保護層側の20°鏡面光沢度は、40以上、好ましくは50以上、より好ましくは60以上である。
前記鏡面光沢度を満たすことによって、金属光沢調の像を形成した状態で光沢感を有するため、高級感を向上させることができ、装飾性に富む金属光沢調可逆熱変色性表示体を得ることができる。
前記鏡面光沢度は、表面の鏡面光沢度合いを数値で表したものであり、JIS Z8741において面反射光の強さによって定められる視知覚の属性と定義されており、屈折率1.567のガラス板表面の光沢度(入射角20°の時4.9%、60°の時10%)を100(%)と定めている。
光沢性は鏡面光沢度の数値に比例して高くなり、また、高光沢性の材料は測定入射角が低い程、判別し易くなる。
前記した入射角20°〔Gs(20°)〕、60°〔Gs(60°)〕の鏡面光沢度測定例を下記に示す。
試料A:Gs(20°)=84、Gs(60°)=92、光輝性評価:高
試料B:Gs(20°)=34、Gs(60°)=76、光輝性評価:低
鏡面光沢度の測定では試料Aの光沢性が優れているが、20°測定値に対し60°測定値の差異が小さく、数値上の光沢判定を行い難い。よって、本発明においては透明性保護層側から測定した鏡面光沢度は入射角20°の測定値を基準とし、その鏡面光沢度値Gs(20°)が40以上となる構成が適用される。
なお、前記鏡面光沢度は表面の平滑性にも左右され、高い鏡面光沢度を得るためには高い平滑性を有することが好ましい。
平滑性は、JIS B0601−1994に規定されている表面粗さ(十点平均粗さRz)が用いられ、値が低いと表面の凹凸が少なくなるため平滑性が高く、2μm以下、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.8μm以下となる構成が好適である。
前記可逆熱変色性記録材に像を形成するための加熱体としては、サーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプ、電熱ヒーター、レーザー光、スチーム、加熱した液状体等が挙げられ、特にコンピューターを介して精密な記録を行うことのできるサーマルヘッドが好適である。
前記加熱体により形成された像を消去するための冷熱体は、冷凍庫、ペルチエ素子、コールドローラー、液化ガス、冷却した液状体等の適用が挙げられる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料の調製について以下に説明する。なお、配合例中の部は、質量部を示す。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性カプセル顔料aの調製
(イ)成分として3′,6′−ビス[フェニル(3−メチルフェニル)アミノ]−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン1.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール8部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニル50部からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料aを得た。
前記マイクロカプセル顔料は、完全発色温度tが−18℃、完全消色温度tが62℃、ヒステリシス幅(△H)が65℃であり、温度変化により青色から無色に変化するものであった。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料bの調製
(イ)成分として7−[2−(アセチルアミノ)−4−(ジエチルアミノ)フェニル]−7−(2−メチル−1−プロピル−1H−インドール−3−イル)フロ[3,4−b]ピリジン−5(7H)−オン1.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール8部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニル50部からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料bを得た。
前記マイクロカプセル顔料は、完全発色温度tが−18℃、完全消色温度tが62℃、ヒステリシス幅(△H)が65℃であり、温度変化により青緑色から無色に変化するものであった。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料cの調製
(イ)成分として6’−(ジペンチルアミノ)−2’−[(3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ]−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’-(9H)キサンテン]−3−オン5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール10部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニル50部からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料cを得た。
前記マイクロカプセル顔料は、完全発色温度tが−20℃、完全消色温度tが62℃、ヒステリシス幅(△H)が67℃であり、温度変化により暗緑色から無色に変化するものであった。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料dの調製
(イ)成分として9−エチル(3−メチルブチル)アミノ−スピロ[12H−ベンゾ(a)キサンテン−12,1’(3H)イソベンゾフラン]−3’−オン3部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール8部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50部からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料dを得た。
前記マイクロカプセル顔料は、完全発色温度tが−20℃、完全消色温度tが62℃、ヒステリシス幅(△H)が67℃であり、温度変化によりピンク色から無色に変化するものであった。
感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料eの調製
(イ)成分として1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン3部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール8部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニル50部からなる感温変色性色彩記憶性組成物をマイクロカプセルに内包して感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料eを得た。
前記マイクロカプセル顔料は、完全発色温度tが−20℃、完全消色温度tが62℃、ヒステリシス幅(△H)が67℃であり、温度変化により橙色から無色に変化するものであった。
鏡面光沢度測定用試料aの作製
支持体として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、210mm×297mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上に、前記マイクロカプセル顔料a16部、マイクロカプセル顔料b4部、ポリウレタン水分散体70部、消泡/レベリング剤3部、増粘剤1部からなる可逆熱変色性インキを用いて可逆熱変色層(厚み20μm、青色から無色に変色)を設け、その上層にポリウレタン水分散体76部、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂14部、消泡/レベリング剤9部、透明性青色金属光沢顔料(イリオジン7225 Ultra Blue、メルクジャパン(株)製)10部からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層(厚み8μm)を設けて、メタリックブルー色から白色へ色変化する試料aを得た。
鏡面光沢度測定用試料bの作製
前記試料aの金属光沢層上に、粘着剤付き透明ポリエステル樹脂フィルムからなる透明性保護層(厚さ25μm)を設けて試料bを得た。
鏡面光沢度測定用試料cの作製
前記試料aの金属光沢層上に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー33部、ポリエステルアクリレートオリゴマーとアクリレートモノマーの混合物67部、光重合開始剤5部、レベリング剤5部からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層を設けて試料cを得た。
鏡面光沢度測定用試料dの作製
前記試料aの金属光沢層上に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー33部、ポリエステルアクリレートオリゴマーとアクリレートモノマーの混合物67部、光重合開始剤5部、レベリング剤5部、無定形シリカフィラー5部からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層を設けて試料dを得た。
鏡面光沢度測定用試料eの作製
前記試料aの金属光沢層上に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー33部、ポリエステルアクリレートオリゴマーとアクリレートモノマーの混合物67部、光重合開始剤5部、レベリング剤5部、無定形シリカフィラー15部からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層を設けて試料eを得た。
鏡面光沢度測定用試料fの作製
前記試料aの金属光沢層上に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー33部、ポリエステルアクリレートオリゴマーとアクリレートモノマーの混合物67部、光重合開始剤5部、レベリング剤5部、無定形シリカフィラー20部からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層を設けて試料fを得た。
鏡面光沢度測定用試料gの作製
前記試料aの金属光沢層上に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー20部、ポリエステルアクリレートオリゴマーとアクリレートモノマーの混合物80部、光重合開始剤5部、レベリング剤5部、球状PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)フィラー10部、シクロヘキサノン10部からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層を設けて試料gを得た。
鏡面光沢度の測定
前記各試験試料の透明性保護層側の鏡面光沢度を測定機〔(株)堀場製作所製、IG−331〕で測定した結果を以下の表に示す。
Figure 2011253003
表中の鏡面光沢度、及び光輝性評価記号に関する説明は以下の通り。
鏡面光沢度
Gs(20°):測定角20°の鏡面光沢度を表す。
Gs(60°):測定角60°の鏡面光沢度を表す。
光沢性
◎:透明性保護層は高い光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認できる。
○:透明性保護層は比較的高い光沢性を有し、やや高級感のある金属光沢像を視認できる。
△:透明性保護層は通常の光沢性を有し、通常の金属光沢像が視認できる。
×:透明性保護層は光沢性に乏しく、金属光沢像は高級感に乏しい。
実施例1
インキ組成物の調製
前記マイクロカプセル顔料a16部、マイクロカプセル顔料b4部を、ポリウレタン水分散体70部、消泡剤2部、レベリング剤1部、増粘剤1部からなるビヒクル中に分散して青色から無色に変色するインキ組成物を得た。
金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製(図1参照)
支持体2として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、210mm×297mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上に、前記インキ組成物を用いて可逆熱変色層3(厚み20μm)を設け、その上層に透明性青色金属光沢顔料(イリオジン7225 Ultra Blue、メルクジャパン(株)製)、ポリウレタン水分散体、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層4(厚み8μm)、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマーの混合物、光重合開始剤、レベリング剤からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層5(厚み8μm)を順次設けてメタリックブルー色から白色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体1(POPシート)を得た。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名と価格を印字し、プライスシートとして実用に供した。
前記プライスシートは、メタリックブルー色の背景に白色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記プライスシートを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができた。
なお、前記プライスシートの透明性保護層側から測定した鏡面光沢度Gs(20°)は84であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例2
金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製
実施例1の可逆熱変色層と金属光沢層間に、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる液状組成物を用いて紫外線吸収層(厚み8μm)を設けて、メタリックブルー色から白色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体(POPシート)を得た。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名と価格を印字し、プライスシートとして実用に供した。
前記プライスシートは、メタリックブルー色の背景に白色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記プライスシートを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、しかも、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず永続して初期の熱変色機能を発現させることができた。
なお、前記プライスシートの透明性保護層側から測定した鏡面光沢度Gs(20°)は84であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例3
インキ組成物の調製
前記マイクロカプセル顔料c34部、マイクロカプセル顔料d6部を、ポリウレタン水分散体50部、消泡剤2部、レベリング剤1部、増粘剤1部からなるビヒクル中に分散して黒色から無色に変色するインキ組成物を得た。
金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製
支持体として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、210mm×297mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上に、透明ウレタン樹脂を含むアンカーコート層(厚さ1μm)を設け、その上層に前記インキ組成物を用いて可逆熱変色層(厚み20μm)を設け、その上層に透明性金色金属光沢顔料(シラリック T60−20 Sunbeam Gold、メルクジャパン(株)製)、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層(厚み8μm)、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー、及びポリエステルアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマーの混合物、光重合開始剤、レベリング剤、無定形シリカフィラーからなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層(厚み8μm)を順次積層してメタリックゴールド色から白色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体(POPシート)を得た。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名、及び商品説明を印字し、吊り広告シートとして実用に供した。
前記吊り広告シートは、メタリックゴールド色の背景に白色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記吊り広告を−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず明瞭な印字情報を視認することができた。
なお、前記吊り広告シートの透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)は76であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例4
インキ組成物の調製
前記マイクロカプセル顔料c10部、マイクロカプセル顔料e10部、非熱変色性蛍光ピンク顔料4部を、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン44部、マレイン酸樹脂溶液28部、消泡剤2部、レベリング剤1部、増粘剤1部からなるビヒクル中に分散して茶色からピンク色に変色するインキ組成物を得た。
金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製
支持体として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、210mm×297mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上に、透明ウレタン樹脂を含むアンカーコート層(厚さ1μm)を設け、その上層に前記インキ組成物を用いて可逆熱変色層(厚み15μm)を設け、更にその上層に透明性金色金属光沢顔料(イリオジン205 Platinaum Gold、メルクジャパン(株)製)、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層(厚み8μm)、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー、及びポリエステルアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマーの混合物、光重合開始剤、レベリング剤からなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層(厚み8μm)を順次積層してメタリックゴールド色からピンク色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体(POPシート)を得た。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用して特売情報を印字し、案内板として実用に供した。
前記案内板は、メタリックゴールド色の背景にピンク色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記案内板を−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず明瞭な印字情報を視認することができた。
なお、前記案内板の透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)は103であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例5
金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製
支持体として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、64mm×91mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上に、透明ウレタン樹脂を含むアンカーコート層(厚さ1μm)を設け、その上層に実施例2と同様のインキ組成物を用いて可逆熱変色層(厚み20μm)を設け、更にその上層に透明性角度依存性金属光沢顔料(ヘリコーンHC MAPLE、LCP社製)、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層(厚み8μm)を設け、最上層に粘着剤付き透明ポリエステル樹脂製フィルム(厚み16μm、粘着剤中に紫外線吸収剤を含む)を透明性保護層として設けて視認する角度によりメタリックカッパー色/メタリックグリーン色から白色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体(POPシート)を得た。
酸素低透過性封入体の作製
塩化ビニリデン樹脂コートを施した二軸延伸ポリプロピレン樹脂製フィルムと未延伸ポリプロピレン樹脂製フィルムからなる複合フィルムを貼合して酸素透過度9.4〜13.0ml/m・day・atmの袋状酸素低透過性封入体を作製した。
なお、前記酸素低透過性封入体の開口部には、雄雌咬合型チャックを設けてなる。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名と価格を印字し、次いで、還元性を有する鉄粉と水を系内に含む自力反応型酸素吸収材と共に酸素低透過性封入体に入れ封入した後、プライスカードとして実用に供した。
前記プライスカードは、角度によりキラキラ光るメタリックカッパー色/メタリックグリーン色の背景に無色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記プライスカードを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず永続して初期の熱変色機能を発現させることができた。
なお、前記プライスカードの透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)は86であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例6
実施例2の金属光沢調可逆熱変色性表示体にサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名と価格を印字し、次いで、実施例5の酸素低透過性封入体に酸素検知剤と共に入れ内部を真空ポンプにて脱気、窒素ガスに置換した後に封入してメタリックブルー色から白色へ変化するプライスシートとして実用に供した。
前記プライスシートは封入した酸素検知剤により封入体内の酸素濃度が0.1%未満になっていることが容易に確認できた。
前記プライスシートは、メタリックブルー色の背景に無色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記プライスシートを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず永続して初期の熱変色機能を発現させることができた。
なお、前記プライスシートの透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)は84であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例7
実施例2の金属光沢調可逆熱変色性表示体にサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットで販売される商品名と価格を印字し、次いで、紫外線吸収剤を樹脂中に含有する透明樹脂製フィルム(ポリエステル樹脂製、厚み100μm)に挟持させメタリックブルー色から白色へ変化する卓上プライスシートとして実用に供した。
前記卓上プライスシートは、メタリックブルー色の背景に白色の印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記卓上プライスシートを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、しかも、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず永続して初期の熱変色機能を発現させることができた。
なお、前記卓上プライスシートの透明性保護層側から測定した鏡面光沢度Gs(20°)は84であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例8
書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体の作製
支持体として白色ポリエステル樹脂製フィルム基材〔クリスパーK−2323、64mm×182mm、厚み188μm、東洋紡績(株)製〕上の全面に、透明ウレタン樹脂を含むアンカーコート層(厚さ1μm)を設け、前記アンカーコート層上に64mm×136mmの大きさで実施例3と同様のインキ組成物を用いて可逆熱変色層A(厚み18μm)、透明性銀色金属光沢顔料〔シラリックT60−10 Crystal Silver、メルクジャパン(株)製〕、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層a(厚み10μm)を順次積層した。
次いで、前記アンカーコート層上の可逆熱変色層A及び金属光沢層aが設けられていない箇所に実施例1と同様のインキ組成物を用いて可逆熱変色層B(厚み18μm)、透明性青色金属光沢顔料〔シラリックT60−23 Galaxy Blue、メルクジャパン(株)製〕、ポリウレタン水分散体、ベンゾトリアゾール骨格を有するアクリル共重合樹脂、消泡剤、レベリング剤からなる金属光沢インキを用いて金属光沢層b(厚み10μm)を順次積層した。
更に、アミン変性エポキシアクリレートオリゴマー、及びポリエステルアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマーの混合物、光重合開始剤、帯電防止剤、レベリング剤、無定形シリカフィラーからなる紫外線硬化型インキを用いて透明性保護層(厚み8μm)を全体に設けてメタリックシルバー色から白色、及びメタリックブルー色から白色へ変化する書き換え可能な金属光沢調可逆熱変色性表示体(POPシート)を得た。
前記シートにサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットの商品情報を印字した後、裏面に両面テープを貼り付け商品陳列棚に固定し情報表示シートとして実用に供した。
前記情報表示シートは、メタリックシルバー色の背景に白色印字、及びメタリックブルー色の背景に白色印字の、それぞれ異なる印字情報が明瞭に視認され、冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記情報表示シートを−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず明瞭な印字情報を視認することができた。
なお、前記吊り広告シートの透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)はメタリックシルバー部が84、メタリックブルー部が69であり、それぞれ高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
実施例9
実施例5の金属光沢調可逆熱変色性表示体にサーマルヘッドを備えたプリンターを使用してスーパーマーケットの特売情報案内を印字し、次いで、曲面形状を有した透明性アクリル樹脂製円筒状板内部に矜持させ、視認する角度によりメタリックカッパー色/メタリックグリーン色から白色へ変化する案内板として実用に供した。
前記案内板は、メタリック色の背景に無色の印字情報が明瞭に視認され、視認する角度によりキラキラ光るメタリックカッパー色/メタリックグリーン色が交互に視認でき高い訴求効果が得られた。
前記案内板は冬場の低温環境下(5℃)、及び夏場の高温環境下(38℃)の何れにおいても前記印字情報を保持することができた。
また、前記案内板を−20℃以下に冷却すると印字情報が消去され、この様相は繰り返し行なうことができ、蛍光灯の光に晒されても褪色、褐変が起こらず永続して初期の熱変色機能を発現させることができた。
なお、前記案内板の透明性保護層側から測定した光沢度Gs(20°)は86であり、高光沢性を有し、高級感のある金属光沢像を視認することができた。
完全発色温度
発色開始
消色開始温度
完全消色温度
ΔH ヒステリシス幅
1 金属光沢調可逆熱変色性表示体
2 支持体
3 可逆熱変色層
4 金属光沢層
5 透明性保護層

Claims (2)

  1. 支持体上に、感温変色性色彩記憶性組成物を内包した感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料を含み、加熱体又は冷熱体の適用により変色した状態が択一的に保持される可逆熱変色層、透明性金属光沢顔料を含む金属光沢層、透明性保護層を順次設けてなり、前記透明性保護層側の20°鏡面光沢度が40以上である金属光沢調可逆熱変色性表示体。
  2. 前記感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体からなる感温変色性色彩記憶性組成物を内包してなり、色濃度−温度曲線に関して大きなヒステリシス特性を示して第1色相と第2色相間の互変性を呈し、第1色相にあって温度が上昇する過程では、温度tに達すると、第1色相は変色し始め、温度tより高い温度t以上の温度域で完全に第2色相となり、第2色相状態にあって温度が下降する過程では、前記温度tより低い温度tに達すると、第2色相は変色し始め、温度tより低い温度t以下の温度域で完全に第1色相となり、前記温度tと温度tの間の温度域で第1色相或いは第2色相が保持されるヒステリシス特性を示し、温度tは0℃以下の温度であり、温度tが50℃以上の温度である請求項1記載の金属光沢調可逆熱変色性表示体。
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