JP2011251632A - 移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】階段を昇降することも、平面上の全方向に移動することも可能な移動装置を提供する。
【解決手段】基体1に取付けられた車輪支持ユニット2を鉛直軸回りに回転させて、複数の大車輪7の水平な大車輪回転軸11を平面視で直交2軸方向に設定し、大車輪回転軸11に付与された駆動力を小車輪14の小車輪回転軸15に伝達すれば、小車輪回転軸15が移動方向と直交する小車輪14は小車輪回転軸15回りに回転され、小車輪回転軸15が移動方向と直交しない小車輪14ではフリーローラ16が自在に回転して平面上の全方向への移動が可能となり、複数の大車輪回転軸11を平面視で全て平行になるように設定し、階段の段差に小車輪14が当接してその回転が規制されると、大車輪7(大車輪本体12)が駆動力で回転し、当該大車輪7に取付けられている他の小車輪14が階段の段差を乗り越えて階段の昇降が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば荷役運搬や車いす、ロボットなどに適用可能な自走式の移動装置に関するものである。
自走式の移動装置については、古くから種々のものが開発されている。例えば、下記特許文献1には、複数のフリーローラが外周に沿って配設された、一般にオムニホイールと呼ばれる車輪を、例えば直交2軸方向に2輪ずつ備え、それらの車輪の回転状態を制御することにより、平面上の全方向に移動可能とした移動装置が記載されている。また、この特許文献1には、オムニホイールの軸方向両端部に、障害物乗り越えのために傾斜面部を有するガイド部材を装着することも記載されている。一方、下記特許文献2には、例えば車輪支持部材から4方向に突出したアームの先端部に小さな車輪を取付け、車輪支持部材の中心部に付与した駆動力を各小車輪に伝達し、小車輪が階段の段差に当接して、その回転が規制されると車輪支持部材が回転し、その結果、小車輪が階段の段差を乗り越えて階段を昇降する移動装置が開示されている。また、この特許文献2には、車輪支持部材の回転に伴って階段を昇降するとき、本体の傾きを補正する機構も開示されている。
特開2008−155652号公報 特開2002−264856号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載される移動装置は、階段を昇降することができず、前記特許文献2に記載される移動装置は、平面上の全方向に移動することができない。つまり、階段のある領域で自在に移動できる自走式の移動装置は、未だ開発されていない。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、階段を昇降することも、平面上の全方向に移動することも可能な移動装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明の移動装置は、車両の車体に相当する基体と、鉛直軸回りに回転自在に前記基体に取付けられた複数の車輪支持ユニットと、水平軸回りに回転自在に前記複数の車輪支持ユニットの夫々に取付けられた大車輪と、前記複数の大車輪の夫々の水平回転軸を中心とする同一円周上に等間隔に配設され且つ複数のフリーローラが外周に沿って配設され且つ当該外周の中心に回転軸を有し且つ当該回転軸が水平軸回りに回転自在な複数の小車輪と、前記複数の大車輪の夫々の回転軸に対して駆動力を付与する駆動手段と、前記大車輪の回転軸に付与された駆動力を当該大車輪に取付けられた複数の小車輪の回転軸に伝達する駆動力伝達手段と、前記複数の車輪支持ユニットの夫々を前記鉛直軸回りに回転させる回転手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、前記フリーローラは、前記小車輪の回転軸と捻れの位置にある回転軸回りに回転可能としたことを特徴とするものである。
また、前記回転手段は、全方向移動又は階段昇降の走行状態に応じて前記鉛直軸回りに前記車輪支持ユニットの角度を変更することを特徴とするものである。
また、前記大車輪は、大車輪本体から突設された小車輪取付アームの先端部に前記小車輪の回転軸を回転自在に取付けたことを特徴とするものである。
また、前記車輪支持ユニットに前記駆動手段の駆動源及び回転手段の駆動源を搭載したことを特徴とするものである。
また、前記車輪支持ユニットと大車輪との間に懸架装置を介装したことを特徴とするものである。
而して、本発明の移動装置によれば、基体に取付けられた車輪支持ユニットを回転手段で鉛直軸回りに回転させて、複数の大車輪の水平な回転軸を例えば平面視で直交2軸方向に設定し、駆動手段の駆動力を大車輪の回転軸から駆動力伝達手段を経て小車輪の回転軸に伝達すれば、回転軸が移動方向と直交する小車輪は回転軸回りに回転され、回転軸が移動方向と直交しない小車輪ではフリーローラが自在に回転して平面上の全方向への移動が可能となり、複数の大車輪の水平な回転軸を平面視で全て平行になるように設定し、階段の段差に小車輪が当接してその回転が規制されると、駆動手段の駆動力で大車輪が回転し、当該大車輪に取付けられている他の小車輪が階段の段差を乗り越えるので、階段の昇降が可能となる。
また、フリーローラを、小車輪の回転軸と捻れの位置にある回転軸回りに回転可能としたことにより、回転軸が移動方向と直交しない小車輪でのフリーローラの回転を自在なものとすることができる。
また、回転手段が、全方向移動又は階段昇降の走行状態に応じて前記鉛直軸回りに車輪支持ユニットの角度を変更することとしたため、平面上の全方向への移動と階段の昇降を両立することが可能となる。
また、大車輪本体から突設された小車輪取付アームの先端部に小車輪の回転軸を回転自在に取付けたことにより、大車輪の回転に伴う小車輪の階段段差乗り越えがスムーズになる。
また、車輪支持ユニットに駆動手段の駆動源及び回転手段の駆動源を搭載したことにより、基体に駆動源を搭載する必要がなくなり、レイアウトの自由度が高まる。
また、車輪支持ユニットと大車輪との間に懸架装置を介装したことにより、傾斜や小さな段差乗り越えが容易となると共に、基体の姿勢を安定させることが可能となる。
本発明の移動装置の一実施形態を示す全体斜視図である。 図1の車輪構造の詳細図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 図2の車輪構造に用いられた小車輪の詳細図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 図1の移動装置の回転手段による作用の概略説明図である。 図1の移動装置で平面の全方向に移動するときの平面図である。 図1の移動装置で階段を昇降するときの平面図である。 本発明の移動装置の他の実施形態を示す回転手段の縦断面図である。
「第1の実施形態」
次に、本発明の移動装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の移動装置の全体構成を示す斜視図である。図中の符号1は、本実施形態の移動装置の台車構造の基部となる基体である。本実施形態の基体1は、図のような方形の板体であるが、後述する車輪構造を取付ける基体1は、どのような形態のものであってもよく、本実施形態の移動装置は自走式なので、例えば車いすや荷役運搬車両の車体などが挙げられる。また、後述するようにロボットの下方に取り付けるものなども挙げられる。
前記方形の基体1の四隅には、鉛直軸回りに回転自在に、計4つの車輪支持ユニット2が取付けられている(図1では、奥方の1つの車輪支持ユニット2は隠れて見えない)。本実施形態では、鉛直軸回りに回転自在に車輪支持ユニット2を基体1に取付けるために、図2に示す波動歯車装置3を介装している。周知のように、波動歯車装置は、内歯歯車と、内歯歯車より歯数が少なく且つ弾性変形可能な外歯歯車と、外歯歯車の内孔に差し込まれた楕円軸とを備え、内歯歯車の内側に、楕円形に撓んだ外歯歯車が噛合しており、楕円軸が1回転すると、外歯歯車と内歯歯車の歯数差分だけ、外歯歯車が回転するものである。この波動歯車装置では、楕円軸と外歯歯車の間には多数のボールが介在しているので、楕円軸が高速回転しても、1回転あたり外歯歯車と内歯歯車の歯数差分しか回転しない、つまり大減速比が得られることから、少ない部品点数、軸線方向の薄さ、大減速比が特徴である。
そこで、本実施形態では、図2に示すように、軸線方向が鉛直方向となるようにして波動歯車装置3を車輪支持ユニット2に取付け、外歯歯車を基体1に固定し、楕円軸を傘歯車機構の傘歯ギヤ4に連結する。傘歯車機構の傘歯ピニオン5は、後述する回転手段の駆動源に減速歯車機構を介して連結されており、当該回転手段の駆動源によって傘歯ピニオン5が回転されると、傘歯ピニオン5に噛合する傘歯ギヤ4が回転し、車輪支持ユニット2が鉛直軸回りに回転される。なお、波動歯車装置3に代えて、周知のサイクロ減速機やボール減速機などを用いることも可能である。また、減速歯車機構や傘歯車機構によって十分な減速比が得られる場合には、後述するように、車輪支持ユニット2の取付部分に減速機構を介装しなくてもよい。
車輪支持ユニット2には、懸架装置6を介して大車輪7が、水平軸回りに回転自在に取付けられている。懸架装置6は、所謂ダブルウィッシュボーンタイプであり、ナックル8と車輪支持ユニット2を、上下に並べたAアーム9で連結し、その上方では、ナックル8の上部と車輪支持ユニット2の上部との間にスプリング付きショックアブソーバ10を介装した。ナックル8には、大車輪7を水平軸回りに回転させる大車輪回転軸11が挿通されている。
大車輪7は、所謂車輪構造をしていない。この大車輪7では、軸線方向両端部に配設された2枚の板状の大車輪本体12から4方向に向けて小車輪取付アーム13が突設され、対向する小車輪取付アーム13間に小車輪14の小車輪回転軸15が水平軸回りに回転自在に取付けられている。即ち、大車輪7には、4つ(複数)の小車輪14が大車輪回転軸11を中心とする同一円周上に等間隔に配設され、各小車輪14は水平な小車輪回転軸15回りに回転自在に取付けられている。
小車輪14の詳細を図3に示す。この小車輪14は、前記特許文献1にも記載されるように、一般にオムニホイールと呼ばれるものであり、ロボット業界では車輪型のロボットに使用されている。この小車輪14は、その外周に沿って6個のフリーローラ16が配設される。本実施形態では、外周1列あたり3個のフリーローラ16を、軸線方向に2列並べて配設している。フリーローラ16は、小車輪14の外周円弧の回転体からなる繭状体であり、その長手に設けられたフリーローラ回転軸17が小車輪14の小車輪回転軸15とは平行でなく且つ交差しないように、つまり捻れの位置になるように保持部材18に回転自在に取付けられている。但し、フリーローラ16は小車輪14の外周に沿って配設されているので、フリーローラ回転軸17は小車輪回転軸15と異なる平面上で直角をなす。従って、小車輪14の小車輪回転軸15回りに駆動力を付与すると、フリーローラ16は回転せず、小車輪14の外周が床面を転がって回転する。一方、小車輪14の外周を床面に当接して小車輪回転軸15回りと異なる方向に移動させようとすると、フリーローラ16が回転して移動を妨げない。
前記大車輪回転軸11には1つの歯車19が取付けられており、その歯車19に噛合する4つの歯車20が前記4つの小車輪取付アーム13の夫々の側に配設されている。つまり、各小車輪取付アーム13に1つずつ歯車20が設けられている。これら4つの歯車20の回転軸にはプーリ21が取付けられ、そのプーリ21と前記小車輪回転軸15に取付けられたプーリ22との間にタイミングベルト23が巻回されている。この歯車19、20、プーリ21、22、タイミングベルト23が駆動力伝達手段を構成している。
一方、車輪支持ユニット2の下部には、駆動手段の駆動源として第1電動モータ24が軸線方向を水平向きにして搭載されている。この第1電動モータ24は、車輪支持ユニット2の大車輪7と反対側に設けられた第1歯車機構25を介して車輪支持ユニット2内のドライブシャフト26に連結され、ドライブシャフト26は等速ジョイント27を介して大車輪回転軸11に連結されている。従って、第1電動モータ24の駆動力は、第1歯車機構25、ドライブシャフト26、等速ジョイント27を介して大車輪回転軸11に付与される。しかしながら、小車輪14の回転が規制されない場合、大車輪回転軸11に付与された駆動力は、前記駆動力伝達手段である歯車19、20、プーリ21、22、タイミングベルト23を介して小車輪回転軸15に伝達されるので、大車輪7(正確には大車輪本体12)は回転せず、小車輪14だけが回転駆動される。一方、小車輪14の回転が規制される場合には、前記駆動力伝達手段に伝達しようとする駆動力の反力で大車輪7(正確には大車輪本体12)が回転駆動される。なお、等速ジョイント27に代えて、周知のユニバーサルジョイントやシュミットカップリングなどを使用することも可能である。
また、車輪支持ユニット2の上部には、前記回転手段の駆動源として第2電動モータ28が軸線方向を水平向きにして搭載されている。この第2電動モータ28は、車輪支持ユニット2の大車輪と反対側(即ち、第1歯車機構25と同じ側)に設けられた第2歯車機構29を介して車輪支持ユニット2内の傘歯車軸30に連結されている。この傘歯車軸30に前記傘歯ピニオン5が取付けられ、その傘歯ピニオン5に傘歯ギヤ4が噛合している。従って、第2電動モータ28を回転駆動すると、その駆動力は第2歯車機構29から傘歯車軸30、傘歯ピニオン5、傘歯ギヤ4の順に伝達され、前述した波動歯車装置3を介して車輪支持ユニット2自体に作用し、波動歯車装置3の軸線、即ち鉛直軸回りに車輪支持ユニット2が回転する。
図4は、本実施形態の移動装置を模式的に表した平面図である。本実施形態では、前記第1電動モータ24による大車輪7(正確には大車輪本体12)若しくは小車輪14の駆動に加えて、第2電動モータ28によって車輪支持ユニット2を鉛直軸回りに回転し、大車輪回転軸11(図2では等速ジョイント27の位置に相当)の向きを変更することができる。そこで、移動方向を変えるたびに大車輪回転軸11の向きを変更することなく、平面上の全方向に移動する場合には、例えば図5a或いは図5bに示すように、回転手段の駆動源である第2電動モータ28によって車輪支持ユニット2を鉛直軸回りに回転して大車輪回転軸11の向きを平面視直交2軸方向に設定し、駆動手段の駆動源である第1電動モータ24によって大車輪7の大車輪回転軸11から駆動力伝達手段を経て小車輪14の小車輪回転軸15に伝達すれば、小車輪回転軸15が移動方向と直交する小車輪14は小車輪回転軸15回りに回転駆動され、小車輪回転軸15が移動方向と直交しない小車輪14ではフリーローラ16が自在に回転して平面上の全方向への移動が可能となる。
一方、階段を昇降する場合には、図6に示すように、回転手段の駆動源である第2電動モータ28によって車輪支持ユニット2を鉛直軸回りに回転して大車輪回転軸11の向きを平面視(鳥瞰)で全て平行に設定し、駆動手段の駆動源である第1電動モータ24によって大車輪7の大車輪回転軸11から駆動力伝達手段を経て小車輪14の小車輪回転軸15に伝達すれば、大車輪回転軸11(小車輪回転軸15も同じ)と直交する方向に移動する。移動方向先端の小車輪14が、図2bに二点鎖線で示すように、階段の段差に当接すると、その小車輪14の回転が規制され、その小車輪14を含む大車輪7上の全ての小車輪14の回転が停止する。このように小車輪14の回転が規制されると、駆動力伝達手段から小車輪回転軸15に伝達しようとする駆動力の反力で大車輪7(正確には大車輪本体12)が図2bの矢印方向に回転し、例えば図2bでは右上の小車輪14が階段の段差を乗り越えて次の階段に乗り移る。このように小車輪14が階段の段差を乗り越えて次の階段に上れば、その小車輪14に伝達された回転駆動力で次の階段上を移動し、更に次の階段の段差に突き当たると前記が繰り返され、これにより階段を昇降することができる。
このように本実施形態の移動装置では、基体1に取付けられた車輪支持ユニット2を回転手段で鉛直軸回りに回転させて、複数の大車輪7の水平な大車輪回転軸11を例えば平面視で直交2軸方向に設定し、駆動手段の駆動力を大車輪7の大車輪回転軸11から駆動力伝達手段を経て小車輪14の小車輪回転軸15に伝達すれば、小車輪回転軸15が移動方向と直交する小車輪14は小車輪回転軸15回りに回転され、小車輪回転軸15が移動方向と直交しない小車輪14ではフリーローラ16が自在に回転して平面上の全方向への移動が可能となり、複数の大車輪7の水平な大車輪回転軸11を平面視で全て平行になるように設定し、階段の段差に小車輪14が当接してその回転が規制されると、駆動手段の駆動力で大車輪7(大車輪本体12)が回転し、当該大車輪7に取付けられている他の小車輪14が階段の段差を乗り越えるので、階段の昇降が可能となる。
また、フリーローラ16を、小車輪14の小車輪回転軸15と捻れの位置にあるフリーローラ回転軸17回りに回転可能としたことにより、小車輪回転軸15が移動方向と直交しない小車輪14でのフリーローラ16の回転を自在なものとすることができる。
また、回転手段が、全方向移動又は階段昇降の走行状態に応じて鉛直軸回りに車輪支持ユニット2の角度を変更することとしたため、平面上の全方向への移動と階段の昇降を両立することが可能となる。
また、大車輪本体12から突設された小車輪取付アーム13の先端部に小車輪14の小車輪回転軸15を回転自在に取付けたことにより、大車輪7(大車輪本体12)の回転に伴う小車輪14の階段段差乗り越えがスムーズになる。
また、車輪支持ユニット2に駆動手段の駆動源(第1電動モータ24)及び回転手段の駆動源(第2電動モータ28)を搭載したことにより、基体1に駆動源を搭載する必要がなくなり、レイアウトの自由度が高まる。
また、車輪支持ユニット2と大車輪7との間に懸架装置6を介装したことにより、傾斜や小さな段差乗り越えが容易となると共に、基体1の姿勢を安定させることが可能となる。
「第2の実施形態」
図7には、本発明の移動装置の他の実施形態として、前記波動歯車装置をはずした回転手段の縦断面図を示す。同図に用いられる傘歯車機構や車輪支持ユニットは、前記図2に示すものと同様であるので、同等の構成には同等の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施形態では、基体1として、例えばロボットの基礎台を想定している。本実施形態では、傘歯ギヤ4と一体に回転する取付軸31の上端部にフランジ部32を形成し、そのフランジ部32をロボットの基礎台などからなる基体1に、ネジ穴33を用いて固定する。取付軸31と車輪支持ユニット2との間には軸受34が介装されており、軸受34の内輪は取付軸31のネジ部に螺合された軸受止め用ナット35で取付軸31に固定され、軸受34の外輪は軸受カバー36によって車輪支持ユニット2に固定されている。そのため、回転手段の駆動源である第2電動モータ28によって傘歯ピニオン5が回転されると、傘歯ギヤ4が回転しようとするが、基体1の上部に設けられたロボットなどの装置の方が重いので、実際には傘歯ギヤ4は回転せず、車輪支持ユニット2が回転される。
なお、前記実施形態では、大車輪7を4つ設けたものについてのみ詳述したが、本発明の移動装置では、大車輪は、平面を構成する3つ以上であればいくつでもよい。
1は基体、2は車輪支持ユニット、3は波動歯車装置、4は傘歯ギヤ、5は傘歯ピニオン、6は懸架装置、7は大車輪、8はナックル、9はAアーム、10はスプリング付きショックアブソーバ、11は大車輪回転軸、12は大車輪本体、13は小車輪取付アーム、14は小車輪、15は小車輪回転軸、16はフリーローラ、17はフリーローラ回転軸、18は保持部材、19、20は歯車、21、22はプーリ、23はタイミングベルト、24は第1電動モータ、25は第1歯車機構、26はドライブシャフト、27は等速ジョイント、28は第2電動モータ、29は第2歯車機構、30は傘歯車軸、31は取付軸、32はフランジ部、33はネジ穴、34は軸受、35は軸受止め用ナット、36は軸受カバー

Claims (6)

  1. 車両の車体に相当する基体と、鉛直軸回りに回転自在に前記基体に取付けられた複数の車輪支持ユニットと、水平軸回りに回転自在に前記複数の車輪支持ユニットの夫々に取付けられた大車輪と、前記複数の大車輪の夫々の水平回転軸を中心とする同一円周上に等間隔に配設され且つ複数のフリーローラが外周に沿って配設され且つ当該外周の中心に回転軸を有し且つ当該回転軸が水平軸回りに回転自在な複数の小車輪と、前記複数の大車輪の夫々の回転軸に対して駆動力を付与する駆動手段と、前記大車輪の回転軸に付与された駆動力を当該大車輪に取付けられた複数の小車輪の回転軸に伝達する駆動力伝達手段と、前記複数の車輪支持ユニットの夫々を前記鉛直軸回りに回転させる回転手段とを備えたことを特徴とする移動装置。
  2. 前記フリーローラは、前記小車輪の回転軸と捻れの位置にある回転軸回りに回転可能としたことを特徴とする請求項1に記載の移動装置。
  3. 前記回転手段は、全方向移動又は階段昇降の走行状態に応じて前記鉛直軸回りに車輪支持ユニットの角度を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の移動装置。
  4. 前記大車輪は、大車輪本体から突設された小車輪取付アームの先端部に前記小車輪の回転軸を回転自在に取付けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の移動装置。
  5. 前記車輪支持ユニットに前記駆動手段の駆動源及び回転手段の駆動源を搭載したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の移動装置。
  6. 前記車輪支持ユニットと大車輪との間に懸架装置を介装したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の移動装置。
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