JP2011250690A - 回転電機 - Google Patents

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治之 長谷川
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Abstract

【課題】固定子構造に関するものであり、機械強度、工作性を保持するとともに、固定子鉄心に加わる応力の不均一性に起因して発生する、固定子鉄心の磁気回路の歪によるコギングトルクを低減することが可能な回転電機を提供する。
【解決手段】磁極を有する回転子と、固定子鉄心を固定子鉄心固定部材10で固定した固定子と、を有する回転電機において、固定子の断面形状が軸方向に変化するように固定子に溝14または穴を設け、溝14は固定子鉄心固定部材10の外周面もしくは内周面に、回転軸に対して斜め方向に延伸しており、穴は固定子鉄心固定部材10内に、回転軸に対して斜め方向に延伸している。
【選択図】図8

Description

本発明は、固定子構造に特徴を持つ回転電機に関するものである。
従来の回転電機において説明する。コギングトルクの発生する要因の1つとして、固定子鉄心の回転子回転方向の応力分布に起因する、固定子鉄心の磁気特性の非対称性(磁気回路の歪)が挙げられる。このような磁気特性の非対称性を生じさせる固定子鉄心の応力分布は、フレームによる不均一な固定子鉄心の締め付けが原因で生じると考えられ、この不均一な締め付けは、主にフレームの固定子鉄心周りの肉厚の不均一性に起因している。従来の回転電機においては、一般的に、矩形フレーム(外周が四角柱形状であるフレーム)が多用される傾向にあり、上記のような固定子鉄心周りの肉厚の不均一による応力発生の主要因となっている。
上記のような固定子鉄心の磁気回路の歪みに起因するコギングトルクに着目し、金属製フレームを有する固定子と、固定子の内部空間に配置される回転子と、回転子を回転軸方向の両側から回転自在に支持する負荷側および反負荷側ハウジングとで構成されるサーボモータにおいて、金属製フレームをフィンを有する形状にして、フィン底部のフレーム本体の肉厚を略均一にするものがある。このようにフレーム本体の肉厚を略均一にすることで、加熱したこの金属フレームに固定子鉄心を挿入した後冷却する焼バメ固定方法により、あるいは金属製フレームと鉄心とを加熱硬化型接着剤で固定する接着固定方法により固定子を製作しても、固定子鉄心に歪みを与えることがなく、コギングトルクの悪化を防止している。(例えば、特許文献1参照)
特開2001−95199号公報(図1)
特許文献1に示される従来の回転電機においては、金属製フレームがフィンを有する形状にする必要があるとともに、フィン底部のフレーム本体の肉厚を略均一にする必要があったため、全体的に肉厚が薄くなることによる機械強度不足や、フィンを多数形成しなければならないことによる工作性の低下等の問題があった。特に、フランジサイズの小さい回転電機ではフィンを多数形成することは困難であった。また、フィン底部のフレーム本体の肉厚を全てに渡って均一化することは難しく、構造上、固定用のネジ穴等を構成する必要があるため、完全に固定子鉄心の締め付けを均一するのは困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、機械強度、工作性を保持するとともに、固定子鉄心に加わる応力の不均一性に起因して発生する、固定子鉄心の磁気回路の歪によるコギングトルクを低減することが可能な回転電機の提供を目的とするものである。
この発明に係る回転電機においては、磁極を有する回転子と、固定子鉄心を固定子鉄心固定部材で固定した固定子と、を有する回転電機において、前記固定子の断面形状が軸方向に変化するように前記固定子に溝または穴を設け、該溝は前記固定子鉄心固定部材の外周面もしくは内周面に、前記回転軸に対して斜め方向に延伸しており、前記穴は前記固定子鉄心固定部材内に、前記回転軸に対して斜め方向に延伸していることを特徴とする回転電機。
この発明によれば、固定子鉄心固定部材の外周面もしくは内周面に、回転軸に対して斜め方向に延伸している溝、または前記固定子鉄心固定部材内に、前記回転軸に対して斜め方向に延伸している穴を設けることで、固定子鉄心固定部材が固定子鉄心に与える応力が回転軸方向に変化し、コギングトルク成分が回転軸方向に変化して位相差を生じ、結果として回転軸方向に合成したコギングトルクを低減することができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を用いて説明する。図1に実施の形態1による回転電機の固定子斜視図を、図2に回転電機の固定子正面図を、図3に図2のA−A断面と回転子の図を示す。図4は回転電機の組立てを示す図である。なお、本実施の形態は、固定子鉄心11がティース無しの2極のスロットレスモデルの場合である。
図1において、回転電機の固定子は、円周状に構成された固定子鉄心11と、固定子鉄心11の内側に配置された固定子巻線部12と、固定子鉄心11を固定するために、その外周側に配置された固定子鉄心固定部材10とで構成されている。固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直断面形状は、概略、2つの直線に対して対称な形状をしている、いわゆる1/2対称形である。図3において、回転子20には複数の永久磁石21が円周方向に配設され、それらが回転軸方向に複数段配設される。図3に示す永久磁石21の配置は一例であり、ある磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置(この場合、磁極の回転軸方向の中央位置とした)をCとする。この固定子鉄心固定部材10は、回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置Cの前後で、部位10a、10bを有し、部位10aの回転軸に垂直な方向の断面形状が、部位10aの回転軸に垂直な方向の断面形状を、回転軸中心に90度回転した形状となっている。固定子鉄心固定部材10の2つの部位10a、10bは、一体物でも分割物であっても良い。また、回転子の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置は、回転子の磁石の配置によるため、回転子の回転軸方向の中央位置に限らない。
図1に示す固定子は、固定子鉄心固定部材10を、回転子20に配設されたある磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置Cの前後で、一方に対し他方を回転軸中心に90度回転させた、いわゆる段スキュー構造にしている。これにより、固定子鉄心固定部材の、回転軸に対する垂直方向断面形状が、回転子の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、変化する。よって、固定子鉄心11にかかる応力の分布を、部位10a、10bの位置に対応して90度位相をずらすことができる。また、固定子鉄心11の磁気回路の歪みがこれに対応して変化し、この磁気回路の歪みに起因するコギングトルク成分波形も、部位10a、10bの位置に対応して90度位相がずれる。
ここで、回転電機全体のコギングトルクとそれを回転軸方向に分割したコギングトルク成分について説明する。
図4に、実施の形態1における回転電機のコギングトルク波形(ここで、部位10aと部位10bの回転軸方向の長さは同じ場合とした)を示す。ここで、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状は図1の場合と同じだが、その垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子(図示しない)を有する回転電機のコギングトルク波形をA、図1に示す固定子を有する回転電機の、部位10bに対応するコギングトルク成分波形をB−1、部位10aに対応するコギングトルク成分波形をB−2、コギングトルク成分波形B−1、B−2を足し合わせたコギングトルク波形をC−1とした。図1の固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直断面形状は1/2対称形のため、コギングトルク成分波形は1回転(360度)中に2周期を有する。すなわちコギングトルクの1周期は180度となる。
回転電機全体のコギングトルクは、回転電機を回転軸方向に分割した領域におけるコギングトルク成分を回転軸方向長さについて積分したものになるため、それらの領域における各コギングトルク成分の和ということになる。固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しないならば、各コギングトルク成分の波形の位相はずれることなく、その和を求める場合は、各コギングトルク成分の波形の山と山、谷と谷とが足し合わされることになる。しかし、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が変化すれば、その断面形状が変化する領域に応じて、固定子鉄心11にかかる応力分布が変化し、各コギングトルク成分の波形の形状や位相が変化する。よって、各コギングトルク成分の和は、垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない場合に比べて小さくなり、コギングトルクは低減されることになる。
図4に示すように、部位10aと部位10bに対応するコギングトルク成分波形B−1、B−2は、どちらも周期が180度である。また、部位10bに対応するコギングトルク成分波形B−2は、部位10aに対応するコギングトルク成分波形B−1に対し、位相が90度ずれて、山と谷が反転しているため、コギングトルク成分波形B−1とB−2を足し合わせると、互いに打ち消し合い、回転電機全体のコギングトルク波形はC−1となり、ほぼゼロになる。
また、図4より、部位10aを回転させる角度が90度の奇数倍の場合でも、同様になることが分かる。
一方、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない場合は、部位10aと部位10bに対応するコギングトルク成分波形の位相はずれないため、打ち消しあうことは無く、回転電機全体としてのコギングトルク波形はAのようになる。
従って、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状は図1の場合と同じだが、その垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子(図示しない)を有する回転電機全体のコギングトルクに対し、図1に示す固定子を有する回転電機全体のコギングトルクは低減される。
以上では、固定子鉄心固定部材10の部位10bに対し部位10aを90度回転させた場合について述べた。次に、これ以外の角度(90度の整数倍を除く)回転させた場合について述べる。固定子鉄心固定部材10の部位10bに対し部位10aを、90度の整数倍の角度を除く任意の角度だけ回転させると、コギングトルク成分波形の位相がずれることになり、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない場合に比べて、回転電機全体のコギングトルクを低減させる効果がある。
図5に、固定子鉄心固定部材10の部位10bに対し部位10aを45度回転させた固定子正面図を示す。また、図6に、図5に示す回転電機のコギングトルク波形を示す。ここで、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状は図1の場合と同じだが、その垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子(図示しない)を有する回転電機のコギングトルク波形をA、図5に示す固定子を有する回転電機の部位10bにおけるコギングトルク成分波形をB−1、部位10aにおけるコギングトルク成分波形をB−3、コギングトルク波形B−1、B−3を足し合わせたコギングトルク波形をC−2とした。
部位10aの回転軸に対する垂直方向断面形状は、部位10bの回転軸に対する垂直方向断面形状に対し、45度回転しているため、コギングトルク成分波形B−3は、コギングトルク成分波形B−1に対し山、谷が反転する程ではないが、コギングトルク成分波形B−1に対し位相がずれている。よって、これらを足し合わせた図5の固定子を持つ回転電機全体のコギングトルク波形C−2は、回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子を有する回転電機全体のコギングトルク波形Aより振幅が小さくなるため、回転電機全体のコギングトルクが低減されることになる。
固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が概略1/N対称形の場合(Nは自然数)は、コギングトルク成分波形は1回転(360度)中にN周期を有し、コギングトルクの1周期は360/N度となる。ここで、回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状を、回転軸を中心として180/N度回転させる。これにより、固定子鉄心11にかかる応力分布の位相を、回転軸方向においてずらすことができ、固定子鉄心の磁気回路の歪みがこれに対応して変化する。よって、回転軸方向において波形の山、谷が反転する程度までこのコギングトルク成分波形の位相をずらすことができるため、回転軸方向で各コギングトルク成分を足し合わせると、それらのコギングトルク成分は、互いに打ち消し合うので、結果として回転軸方向の各コギングトルク成分の和で求める回転電機全体のコギングトルクを低減できる。
なお、固定子鉄心固定部材10を回転ずれさせる位置は、回転子20に配設されたある磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置であるため、回転子20の磁石の配置による。また、そのずらす位置は回転子20の磁極の回転軸方向中央位置が最もよく、中央位置でなくとも磁極同士の境目で無ければよい。また、1ヶ所に限らず、回転子20の磁極の配置に合わせて複数個所で回転ずれさせてもよい。これにより、回転電機全体のコギングトルクを、より多くの回転軸方向に分割されたコギングトルク成分に分けることができる。これらのコギングトルク成分の位相がずれることにより、それらを足し合わせて得られる回転電機全体のコギングトルクは、固定子の形状が同じで、回転軸方向で回転軸に対する垂直方向断面形状が変化しない固定子を有する回転電機全体のコギングトルクに対して低減する。
図2、図3に示す通り、固定子鉄心固定部材10に、ボルト穴13a、13bの位置をそれぞれの側で90°ずらして配設すれば、図7に示すように、この固定子に回転子20と負荷側、反負荷側のブラケット30、31とを組み付け、ボルト40により固定して回転電機として組立てることができる。
固定子鉄心固定部材10にはフレームを用い、フレーム材として金属であるアルミニウム合金等を用いる。また固定方法は、フレームを加熱して内径を膨張させ、固定子巻線部12を含む固定子鉄心11をフレームの中に入れた後、冷却して固定子鉄心11を固定する、焼きバメであっても良いし、加熱硬化型接着剤で固定する方法でも良い。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態1では、固定子鉄心固定部材10に金属製のフレームを用いたが、金属製のフレームの代わりに樹脂のモールドで実施した場合においても、同様の構成で同様の効果が得られる。図1と同じように、モールドの成形後の開放圧力の差により固定子鉄心11に加わる応力分布が、モールドの回転ずれさせた2つの部分の位置に対応して回転軸方向で位相をずらすことができ、固定子鉄心の磁気回路の歪みがこれに対応して変化する。よって、この磁気回路の歪みに起因するコギングトルク成分を回転軸方向において位相をずらすことができるため、それらを足し合わせて得られる回転電機全体のコギングトルクは、固定子鉄心11に加わる応力分布の位相が回転軸方向で変化しない回転電機におけるコギングトルクに対して低減できる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について図を用いて説明する。図8に実施の形態3による回転電機の固定子鉄心固定部材斜視図を示す。図8に示す通り、固定子鉄心固定部材10の外周面には、回転軸に対して斜めに延伸している溝14を設けており、固定子鉄心固定部材10の一方の回転軸方向側面から他方の回転軸方向側面まで連続的に延伸している。これにより、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化するので、固定子鉄心11にかかる応力の分布が回転軸方向に変化し、その応力の変化で発生するコギングトルクの、回転軸方向のコギングトルク成分波形の位相が変化する。回転電機全体のコギングトルクは、これら位相がずれたコギングトルク成分波形の和となるので、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子を有する回転電機の場合と比べて、コギングトルクを低減することができる。
溝14は固定子鉄心固定部材10の内周面に設けても、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化するので、同様の効果が得られる。また、溝14は必ずしも固定子鉄心固定部材10の一方の回転軸方向側面から他方の回転軸方向側面まで連続的に延伸している必要は無く、その途中までの長さの溝14が複数あっても良い。
さらに、図8では応力緩和のための構造として溝形状を示したが、突起形状でもよく、また、固定子鉄心固定部材10に設けられ、回転軸に対して斜めに延伸している穴を設けても同様の効果が得られる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について図を用いて説明する。図9に実施の形態4による回転電機の固定子斜視図を示す。図9に示す通り、固定子鉄心固定部材10の内周面には、回転軸に対して平行に延伸し、かつ回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後でずれている複数の溝14を設けている。これにより、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化するので、固定子鉄心11にかかる応力の分布が回転軸方向に変化し、その応力の変化で発生するコギングトルクの、回転軸方向のコギングトルク成分波形の位相が変化する。回転電機全体のコギングトルクは、これら位相がずれたコギングトルク成分波形の和となるので、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子を有する回転電機の場合と比べて、コギングトルクを低減することができる。
溝14は固定子鉄心固定部材10の外周面に設けても、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化するので、同様の効果が得られる。また、図9では応力緩和のための構造として溝形状を示したが、固定子鉄心固定部材10に設けられ、回転軸に対して平行に延伸し、かつ回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後でずれている複数の穴を設けても同様の効果が得られる。
なお、溝14をずらす位置は、回転子20に配設されたある磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置であるため、回転子20の磁石の配置による。また、そのずらす位置は回転子20の磁極の回転軸方向中央位置が最もよく、中央位置でなくとも磁極同士の境目で無ければよい。また、1ヶ所に限らず、回転子20の磁極の配置に合わせて複数個所でずらしてもよい。これにより、回転電機全体のコギングトルクを、より多くの回転軸方向に分割されたコギングトルク成分に分けることができ、これらのコギングトルク成分の位相がずれることにより、それらを足し合わせて得られる回転電機全体のコギングトルクは、固定子鉄心固定部材10の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない固定子を有する回転電機全体のコギングトルクに対して低減できる。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について図を用いて説明する。図10に実施の形態5による回転電機の固定子鉄心の斜視図を、図11に回転電機の固定子断面図を示す。図10に示す通り、固定子鉄心11の外周面に、回転軸に対して平行に延伸し、かつ回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、ずれている複数の溝14を設けている。さらに、図11のように、この回転子鉄心11をフレームやモールド等の固定子鉄心固定部材10で固定する。これにより、固定子鉄心11の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化するので、固定子鉄心11の応力分布が回転軸方向に変化し、その応力の変化で発生するコギングトルクの、回転軸方向のコギングトルク成分波形の位相が変化する。回転電機全体のコギングトルクは、これら位相がずれたコギングトルク成分波形の和となるので、固定子鉄心11の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない場合と比べて、コギングトルクを低減することができる。
固定子鉄心11の回転軸に対する一つの垂直方向断面において、均等な間隔で配置された上述の溝14がM個(Mは自然数)ある場合、回転軸方向のコギングトルク成分波形は1回転(360度)中にM周期を有し、コギングトルクの1周期は360/M度となる。ここで、回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、一方の溝14は、他方の溝14を回転軸を中心として180/M度回転させた位置に設ける。
これにより、回転子20の磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、コギングトルク成分波形を波形の山、谷が反転する程度まで位相をずらすことができるため、回転軸方向で各コギングトルク成分を足し合わせると、それらのコギングトルク成分は、互いに打ち消し合い、結果として、回転軸方向の各コギングトルク成分の和で求める回転電機全体のコギングトルクを、溝をずらさない場合と比べて低減できる。
なお、溝14をずらす位置は、回転子20に配設されたある磁極を回転軸に対し垂直に分割する位置であるため、回転子20の磁石の配置による。また、溝14をずらす位置は、回転子20の磁極の回転軸方向中央位置が最もよく、中央位置でなくとも磁極同士の境目で無ければよい。またその位置は、1ヶ所に限らず、回転子20の磁極の配置に合わせて複数個所で溝14を回転ずれさせてもよい。これにより、回転電機全体のコギングトルクを、より多くの回転軸方向に分割されたコギングトルク成分に分けることができ、これらのコギングトルク成分の位相がずれることにより、それらを足し合わせて得られる回転電機のコギングトルクは、固定子鉄心11の回転軸に対する垂直方向断面形状が回転軸方向で変化しない場合と比べて回転電機全体のコギングトルクに対し低減できる。
本発明は、コギングトルクを低減することが可能な回転電機を提供することができるため、産業上の利用可能性は大である。
実施の形態1における回転電機の固定子斜視図である。 実施の形態1における回転電機の固定子正面図である。 実施の形態1における回転電機の固定子のA−A断面と回転子の図である。 実施の形態1における回転電機のコギングトルク波形を示す図である。 実施の形態1における回転電機の固定子正面図である。 実施の形態1における回転電機のコギングトルク波形を示す図である。 実施の形態1における回転電機の組立てを示す図である。 実施の形態3における回転電機の固定子鉄心固定部材斜視図である。 実施の形態4における回転電機の固定子斜視図である。 実施の形態5における回転電機の固定子鉄心の斜視図である。 実施の形態5における回転電機の固定子断面図である。
10 固定子鉄心固定部材、11 固定子鉄心、14 溝、20 回転子。

Claims (5)

  1. 磁極を有する回転子と、固定子鉄心を固定子鉄心固定部材で固定した固定子と、を有する回転電機において、
    前記固定子の断面形状が軸方向に変化するように前記固定子に溝または穴を設け、
    該溝は前記固定子鉄心固定部材の外周面もしくは内周面に、前記回転軸に対して斜め方向に延伸しており、
    前記穴は前記固定子鉄心固定部材内に、前記回転軸に対して斜め方向に延伸していることを特徴とする回転電機。
  2. 前記溝または前記穴は、前記固定子鉄心固定部材の一方の回転軸方向側面から他方の回転軸方向側面まで、連続的に延伸していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 磁極を有する回転子と、固定子鉄心を固定子鉄心固定部材で固定した固定子と、を有する回転電機において、
    前記固定子の断面形状が軸方向に変化するように前記固定子に溝または穴を設け、
    該溝は前記固定子鉄心固定部材の外周面もしくは内周面に、前記回転軸に対して平行に延伸する複数の溝であり、
    前記穴は前記固定子鉄心固定部材内に、前記回転軸に対して平行に延伸する複数の穴であり、
    前記回転子の磁極を前記回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、前記溝または前記穴がずれていることを特徴とする回転電機。
  4. 磁極を有する回転子と、固定子鉄心を固定子鉄心固定部材で固定した固定子と、を有する回転電機において、
    前記固定子の断面形状が軸方向に変化するように前記固定子に溝を設け、
    該溝は前記固定子鉄心の外周面に、前記回転軸に対して平行に延伸する複数の溝であると共に、前記回転子の磁極を前記回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、前記溝がずれていることを特徴とする回転電機。
  5. 前記固定子鉄心の前記回転軸に対する一つの垂直方向断面において、
    均等な間隔で配置されたM個(Mは自然数)の溝があり、前記回転子の磁極を前記回転軸に対し垂直に分割する位置の前後で、一方の前記溝は、他方の前記溝を前記回転軸を中心として180/M度回転させた位置にあることを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
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