JP2011250515A - 駆動回路の異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動回路における正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電をすべて検出でき、かつ、正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電を検出するための装置に要するスペースと部品点数を削減できるようにすること。
【解決手段】駆動回路20に設けられた第1抵抗器40、第1接続部41、第2抵抗器42A、第3抵抗器42B、第2接続部43を備え、第1差動アンプ44Aで検出された第2抵抗器42Aの両端間の電圧から正極側開閉器24Aでの溶着とバッテリ21(蓄電装置)の正極と電動モータ12の間での漏電との両方の発生の真否を判定し、第2差動アンプ44Bで検出された第3抵抗器42Bの両端間の電圧から負極側開閉器24Bでの溶着とバッテリ21の負極と電動モータ12の間での漏電との両方の発生の真否を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータなどの電動要素を駆動する駆動回路の異常検出装置に関する。
この種の駆動回路の異常検出装置の種類としては、その駆動回路に備えられた開閉器(コンタクタ)の溶着を検出する溶着検出装置と、漏電を検出する漏電検出装置とがある。
溶着検出装置が備えられる駆動回路は、直列接続された複数の電池を有する第1,第2電池群(電池ユニット)が直列接続されたバッテリと、このバッテリの正極に接続された正極側コンタクタと、バッテリの負極に接続された負極側コンタクタと、これらのコンタクタを制御する開閉器制御手段とを備えている。この駆動回路に対し溶着検出装置は、第1電池群と第2電池群との接続点に対する正極側コンタクタの負荷側電圧を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段により検出された電圧を用いて正極側コンタクタでの溶着の有無または負極側コンタクタでの溶着の有無を判定する演算手段とを備えている。(特許文献1参照)
漏電検出装置は、電池とアースとの間に設けられた第1,第2漏電検知用抵抗器と、これら第1,第2漏電検知用抵抗器に漏電電流が流れることによって生じる電圧降下を検出する第1,第2差動アンプと、これら第1,第2差動アンプから得られる第1,第2漏電検知用抵抗器のそれぞれの電圧を用いて、電池の正極側での漏電の有無と、電池の負極側での漏電の有無を判定する演算手段とを備えている。(特許文献2参照)
特開2007−258109公報 実開平6−2901号公報
前述した溶着検出装置と漏電検出装置は、駆動回路に対し別個に設けられている。電気自動車、電動式産業機械などの電動式機械には、それら溶接検出装置および漏電検出装置以外にも補助的な装置が多数搭載されているので、各装置の設置スペースの確保のしやすさの観点から、各装置は小型であることが好ましい。
本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、駆動回路における正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電をすべて検出することができ、かつ、正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電を検出するための装置に要するスペースと部品点数を削減することができる駆動回路の異常検出装置を提供することにある。
前述の目的を達成するために本発明に係る駆動回路の異常検出装置は次のように構成されている。
〔1〕 本発明に係る駆動回路の異常検出装置は、直列接続された複数の蓄電素子を有する蓄電装置と、この蓄電装置に接続された電動要素と、前記蓄電装置の正極と前記電動要素の間に介在する正極側開閉器と、前記蓄電装置の負極と前記電動要素の間に介在する負極側開閉器と、前記正極側開閉器と前記負極側開閉器を制御する開閉器制御手段とを備えた駆動回路に設けられ、この駆動回路の異常を検出する異常検出装置において、前記複数の電池のうちの直列接続された一部である第1電池群の負極と、その一部を除く残りの電池からなる第2電池群の正極との間に接続された第1抵抗器と、この第1抵抗器を電位の安定した所定個所に接続する第1接続部と、前記電動要素に並列接続され、かつ前記蓄電装置の正極側に一端が接続された第2抵抗器と、前記電動要素に並列接続され、かつ前記第2抵抗器の他端に前記第2抵抗器に直列接続され、かつ前記第2抵抗器と反対側の端が前記蓄電装置の負極側に接続された第3抵抗器と、前記第2抵抗器の負極側と前記第3抵抗器の正極側の間から導出され、前記第1接続部と同じ電位となる個所に接続された第2接続部と、前記第2接続部から前記蓄電装置の正極側における前記第2抵抗器の両端間の電圧を検出する第1電圧検出手段と、前記第2接続部から前記蓄電装置の負極側における前記第3抵抗器の両端間の電圧を検出する前記第2電圧検出手段と、前記駆動回路が異常かどうかを判定する演算手段とを備え、前記演算手段は、前記第1電圧検出手段により検出された正極側検出電圧を用いて前記正極側開閉器に溶着が生じていないかどうかと、前記蓄電装置の正極と前記電動要素の間から電位の安定した所定個所に漏電が生じていないかどうかとを判定するとともに、前記第2電圧検出手段により検出された負極側検出電圧を用いて前記負極側開閉器に溶着が生じていないかどうかと、前記蓄電装置の負極と前記電動要素の間から電位の安定した所定個所に漏電が生じていないかどうかとを判定するよう設定されていることを特徴とする。
この「〔1〕」に記載の駆動回路の異常検出装置において、演算手段は、第1電圧検出手段により検出された第2抵抗器の両端間の検出電圧を用いて、正極側開閉器に溶着が生じているかどうかと、蓄電装置の正極と電動要素の間に漏電が生じているかどうかとを判定するとともに、第2電圧検出手段により検出された第3抵抗器の両端間の検出電圧を用いて、負極側開閉器に溶着が生じているかどうかと、蓄電装置の負極と電動要素の間に漏電が生じているかどうかとを判定する。これによって、駆動回路における正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電をすべて検出することができる。
また、「〔1〕」に記載の異常検出装置において、第1抵抗器は第1接続部を介して電位の安定した所定個所に接続され、第2,第3抵抗器は第2接続部を介して、第1接続部と同じ電位の個所に接続されている。これによって、第2抵抗器および第1電圧検出手段は、正極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定に用いる検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段と、蓄電装置の正極と電動モータの間に漏電が生じているかどうかの判定に用いる検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段との両方を兼ねることができる。同様に、第3抵抗器および第2電圧検出手段は、負極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定に用いる検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段と、蓄電装置の負極と電動モータの間に漏電が生じているかどうかの判定に用いる検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段との両方を兼ねることができる。そして、演算手段は、第1電圧検出手段により検出された第2抵抗器の両端間の検出電圧を用いて、正極側開閉器に溶着が生じているかどうかと、蓄電装置の正極と電動要素の間に漏電が生じているかどうかとを判定するとともに、第2電圧検出手段により検出された第3抵抗器の両端間の検出電圧を用いて、負極側開閉器に溶着が生じているかどうかと、蓄電装置の負極と電動要素の間に漏電が生じているかどうかとを判定するよう設定されている。これらによって、正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電を検出するための装置に要するスペースと部品点数を、溶着検出装置と漏電検出装置を別個に駆動回路に設ける場合よりも削減することができる。
〔2〕 本発明に係る駆動回路の異常検出装置は、「〔1〕」に記載の駆動回路の異常検出装置において、前記演算手段は、前記開閉器制御手段に対して前記正極側開閉器と前記負極側開閉器の両方を開くことが指令された時点から所定時間後に、電力供給を断って停止するよう設定されているとともに、前記所定時間中に、前記正極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定と前記負極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定とを行うよう設定されていることを特徴とする。
この「〔2〕」に記載の駆動回路の異常検出装置において、開閉器制御手段に対して正極側開閉器と負極側開閉器の両方を開くことが指令された時点から、演算手段は正極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定と負極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定とを行う。この際、正極側開閉器が溶着で開かなければ、開いたときとは異なる検出電圧が第1電圧検出手段により検出され、その検出電圧に基づき演算手段は正極側開閉器に溶着が生じていると判定することができる。同様に、負極側開閉器が溶着で開かなければ、開いたときとは異なる検出電圧が第2電圧検出手段により検出され、その検出電圧に基づき演算手段は負極側開閉器に溶着が生じていると判定することができる。
本発明に係る駆動回路の異常検出装置によれば、前述のように、駆動回路における正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電をすべて検出することができ、かつ、正極側開閉器での溶着、負極側開閉器での溶着、蓄電装置の正極側での漏電、蓄電装置の負極側での漏電を検出するための装置に要するスペースと部品点数を、溶着検出装置と漏電検出装置を別個に駆動回路に設ける場合よりも削減することができる。
本発明の一実施形態に係る異常検出装置が搭載される油圧ショベルの左側面図である。 図1に示した電動モータの駆動回路、および、この駆動回路に設けられた本発明の一実施形態に係る異常検出装置の電気回路図である。 図2に示した異常検出装置が駆動回路中のコンタクタの溶着を検出する際の異常検出装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図2に示した異常検出装置が駆動回路での漏電を検出する際の異常検出装置の動作の流れを示すフローチャートである。 駆動回路の正極側に漏電が生じた状態と同等の電気回路図である。
本発明の一実施形態に係る駆動回路の異常検出装置について図1〜図5を用いて説明する。
本実施形態に係る駆動回路は、図1に示す油圧ショベル1に設けられている。この油圧ショベル1は、履帯2aを駆動して走行する走行体2と、この走行体2に旋回ベアリング(図示してない)を介して結合している旋回体3と、旋回体3の前部の略中央に設けられたフロント作業装置4とを有する。旋回体3は、フロント作業装置4の左側方に設けられたキャブ3aと、旋回体3の後端部を形成しているカウンタウェイト3cと、キャブ3aの後方からカウンタウェイト3cの間に亘って形成された機械室3bとを有する。フロント作業装置4は、バックホウタイプであり、旋回体3の前部に上下方向に回動自在に結合しているブーム4aと、このブーム4aに回動自在に結合しているアーム4bと、このアーム4bに回動自在に結合しているバケット4cとを有する。
旋回体3は旋回装置10により駆動されるようになっている。この旋回装置10は、相反する2方向に回転可能な油圧モータ11と、この油圧モータ11に伝動可能に接続されており、相反する2方向に回転可能な電動モータ12(三相交流モータ)と、油圧モータ11および電動モータ12を制動するメカニカルブレーキ13と、電動モータ12に伝動可能に接続された減速機14とを備えている。減速機14は前出の旋回ベアリング(図示してない)の内周面に設けられたリングギアに伝動可能に接続されている。
油圧ショベル1は、図2に示す駆動回路20を備えている。この駆動回路20は、直列接続された複数の電池(蓄電要素)を有するバッテリ21(蓄電装置)と、このバッテリ21に接続された電動要素である前出の電動モータ12と、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に介在し励磁および減磁により開閉する正極側開閉器24Aと、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に介在し励磁および減磁により開閉する負極側開閉器24Bと、正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bとを備えている。この駆動回路20において、バッテリ21の電力はインバータ回路28を介して電動モータ12に供給されるようになっている。また、バッテリ21には、チョッパ回路25、コンデンサ27、放電用抵抗器26が接続されている。インバータ回路28、チョッパ回路25、コンデンサ27、放電用抵抗器26は、互いに並列接続されている。チョッパ回路25は、バッテリ21の電圧を電動モータ12の駆動に要する電圧まで上昇させるものである。インバータ回路28は、チョッパ回路25からの直流電圧を3相の交流電圧に変換して電動モータ12に出力するとともに、電動モータ12の回転速度を制御するものである。コンデンサ27は、チョッパ回路25からインバータ回路28への電力の電圧を平滑するものである。放電用抵抗器26は、バッテリ21とインバータ回路28とが電気的に遮断された状態において、コンデンサ27に蓄えられた電荷を放出するものである。
なお、バッテリ21の電圧が電動モータ12の駆動に十分なものである場合、チョッパ回路25は不要である。本実施形態においては、電動モータ12の駆動に十分な電圧のバッテリを用いるよりも、チョッパ回路によりバッテリの電圧を上昇させる方が安価なため、チョッパ回路が採用されている。
バッテリ21の正極とチョッパ回路25の間において、突入電流防止用抵抗器22と突入電流防止用開閉器23とが正極側開閉器24Aに対し並列接続されている。これら突入電流防止用抵抗器22と突入電流防止用開閉器23は直列接続されている。
また、駆動回路20はコントローラ30を備えており、このコントローラ30は処理装置31を備えている。処理装置31は、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)、このCPUに実行される制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、CPUにより生成された処理情報の一時記憶および消去を行うRAM(Random Access Memory)等を備えたものであり、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である開閉器制御処理手段31aを備えている。処理装置31には、正極側開閉器24A、負極側開閉器24B、突入電流防止用開閉器23を開閉させる開閉器駆動回路32が接続されており、この開閉器駆動回路32を開閉器制御処理手段31aが制御するようになっている。つまり、開閉器駆動回路32と開閉器制御処理手段31aは正極側開閉器24A、負極側開閉器24B、突入電流防止用開閉器を制御する開閉器制御手段を構成している。
処理装置31にはキースイッチ60が接続されている。処理装置31はそのキースイッチ60のオン・オフに連動するように構成されており、キースイッチ60のオンを契機に、開閉器制御処理手段31aは開閉器駆動回路32に、正極側開閉器24A、負極側開閉器24B、突入電流防止用開閉器23を、予め設定された順番で閉じさせる処理を開始するよう設定されている。具体的には、キースイッチ60がオンすると、はじめに正極側開閉器24A、負極側開閉器24B、突入電流防止用開閉器23のうちの突入電流防止用開閉器23と負極側開閉器24Bとを開閉器駆動回路32に閉じ、次に、予め設定された蓄電時間の経過後に開閉器駆動回路32に突入電流防止用開閉器23が開くとともに正極側開閉器24Aが閉じるよう設定されている。蓄電時間は、コンデンサ27の電圧が所定値以上になるのに十分な時間として予め設定されたものである。突入電流防止用開閉器23が蓄電時間の経過まで閉じ、この間は正極側開閉器24Aが開いていることによって、突入電流防止用抵抗器22を介して電流を小さくした状態でコンデンサ27に電荷が蓄えられ、これにより、正極側開閉器24Aが閉じたときに、正極側開閉器24Aに溶着を生じさせるほどの過剰な電流(突入電流)がコンデンサ27に流れ込むことが防止される。
このように構成された電動モータ12の駆動回路20に対し、本実施形態に係る異常検出装置が設けられている。この異常検出装置は、バッテリ21の複数の電池のうちの直列接続された一部である第1電池群21aの負極と、その一部を除く残りの電池からなる第2電池群21bの正極との間に接続された第1抵抗器40と、この第1抵抗器40を、電位の安定した所定個所、例えば油圧ショベル1の車体に接続する第1接続部41(シャーシアース)と、電動モータ12に並列接続され、かつバッテリ21の正極側に一端が接続された第2抵抗器42Aと、電動モータ12に並列接続され、かつ第2抵抗器42Aの他端側で第2抵抗器42Aに直列接続された第3抵抗器42Bと、第2抵抗器42Aの負極側の端部(他端側)と第3抵抗器42Bの正極側の端部の間から導出されて、第1接続部41と同じ電位の個所である車体に接続された第2接続部43(シャーシアース)とを備えている。
第2接続部43からバッテリ21の正極側における第2抵抗器42Aの両端には、第1差動アンプ44Aが接続されている。この第1差動アンプ44Aは第2抵抗器42Aの両端間の電圧を増幅して出力するものであり、第2接続部43からバッテリ21の正極側における第2抵抗器42Aの両端間の電圧(正極側検出電圧)を検出する第1電圧検出手段である。第2接続部43からバッテリ21の負極側における第3抵抗器42Bの両端には、第2差動アンプ44Bが接続されている。この第2差動アンプ44Bは第3抵抗器42Bの両端間の電圧を増幅して出力するものであり、第2接続部43から負極側における第3抵抗器42Bの両端間の電圧(負極側検出電圧)を検出する第2電圧検出手段である。
第1差動アンプ44Aと第2差動アンプ44Bは、コントローラ30に備えられたアイソレーション回路33に接続されている。このアイソレーション回路33は駆動回路20において電動モータ12の駆動のために高電圧の電力が使用される駆動系回路と、この駆動系回路の制御のための低電圧の電力が使用される制御系回路とを絶縁するものである。また、このアイソレーション回路33はA/D変換器34に接続されている。このA/D変換器34は、第1差動アンプ44Aの出力信号(アナログ信号)と第2差動アンプ44Bの出力信号(アナログ信号)とをアイソレーション回路33を介して入力し、デジタル信号に変換して処理装置31に出力するものである。
処理装置31は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である第1溶着判定手段31bと第2溶着判定手段31cとを備えている。第1溶着判定手段31bは、A/D変換器34からのデジタル信号に示された第2抵抗器42Aの両端間の電圧(正極側検出電圧)を用いて、正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかを判定するものであり、具体的には、予め設定された電圧値である正極側溶着用設定電圧よりも高い場合に、正極側開閉器24Aが溶着していると判定するようになっている。また、第2溶着判定手段31cは、A/D変換器34からのデジタル信号に示された第3抵抗器42Bの両端間の電圧(負極側検出電圧)を用いて負極側開閉器24Bでの溶着の有無を判定するものであり、具体的には、予め設定された電圧値である負極側溶着用設定電圧よりも低い場合に、負極側開閉器24Bが溶着していると判定するようになっている。処理装置31はさらに、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である第1漏電判定手段31dと第2漏電判定手段31eとを備えている。第1漏電判定手段31dは、正極側検出電圧を用いてバッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかを判定するものであり、具体的には、予め設定された電圧値である正極側漏電用設定電圧よりも低い場合に、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じていると判定するようになっている。また、第2漏電判定手段31eは、負極側検出電圧を用いてバッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかを判定するものであり、具体的には、予め設定された電圧値である負極側漏電用設定電圧よりも高い場合に、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていると判定するようになっている。
このように第1溶着判定手段31b、第2溶着判定手段31c、第1漏電判定手段31d、第2漏電判定手段31eを備えた処理装置31は、第1差動アンプ44A(第1電圧検出手段)により検出された正極側検出電圧を用いて正極側開閉器24Aに溶着が生じていないかどうかの判定と、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定とを行うとともに、第2電圧検出手段により検出された負極側検出電圧を用いて負極側開閉器24Bに溶着が生じていないかどうかの判定と、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定とを行うよう設定された演算手段である。
処理装置31には、電力が供給されなくなっても記憶内容が消去されず、かつ、記憶内容を所定の消去方式により消去可能な補助記憶装置35が接続されている。本実施形態において、補助記憶装置35はEEPROM(Erasable Programmable ROM)である。この補助記憶装置35には、第1溶着判定手段31bにより正極側開閉器24Aでの溶着と判定されたことを示す正極側溶着エラーログ、第2溶着判定手段31cにより負極側開閉器24Bでの溶着と判定されたことを示す負極側溶着エラーログ、第1漏電判定手段31dによりバッテリ21の正極側での漏電と判定されたことを示す正極側漏電エラーログ、第2漏電判定手段31eによりバッテリ21の負極側での漏電と判定されたことを示す負極側漏電エラーログが、第1溶着判定手段31b、第2溶着判定手段31c、第1漏電判定手段31d、第2漏電判定手段31eのそれぞれにより書き込まれるようになっている。
処理装置31には表示装置50が接続されている。処理装置31は、ROMに記憶された制御プログラムにより設定された手段である表示指令手段31fを備えている。この表示指令手段31fは、表示装置50に対し表示内容に相応する種類の指令信号を出力するものである。その指令信号の種類には、正極側溶着エラーログ、負極側溶着エラーログ、正極側漏電エラーログ、負極側漏電エラーログのそれぞれに予め対応付けられたものが含まれている。
処理装置31の開閉制御処理手段31aは、キースイッチ60のオフを検出したときに、すなわち、開閉器制御手段に対して正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bの両方を開くことが指令されたときに、開閉器駆動回路32に正極側開閉器24A、負極側開閉器24Bおよび突入電流防止用開閉器23のすべてを開いた状態に制御する処理を行うよう設定されている。また、処理装置31は、キースイッチ60のオフを検出した時点、すなわち、開閉器制御手段に対して正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bの両方を開くことが指令された時点から所定時間後に電力供給を断って停止するよう設定されている。その所定時間の間に、処理装置31の第1溶着判定手段31bおよび第2溶着判定手段31cは、正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかの判定と、負極側開閉器24Bに溶着が生じているかの判定とを行うよう設定されている。
本実施形態に係る異常検出装置の動作について、(1)溶着の検出に関する動作、(2)漏電の検出に関する動作、に分けて次に説明する。
(1) 溶着の検出に関する動作の流れについて
図3に示すように、処理装置31がキースイッチ60のオフを検出すると、処理装置31の開閉器制御処理手段31aは、開閉器駆動回路32を制御して正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bの両方を開く(ステップS1)。次に、処理装置31は、第1差動アンプ44Aにより増幅された第2抵抗器42Aの両端間の電圧(正極側検出電圧)に相応する正極側検出電圧信号を、アイソレーション回路33とA/D変換器34を介して入力する。同様に、第2差動アンプ44Bにより増幅された第3抵抗器42Bの両端間の電圧(負極側検出電圧)に相応する負極側検出電圧信号も、アイソレーション回路33とA/D変換器34を介して入力する。つまり、第2抵抗器42Aおよび第3抵抗器42Bのそれぞれの両端間の電圧を検出する(ステップS2)。
次に、処理装置31の第1溶着判定手段31bは、正極側検出電圧が正極側溶着用設定電圧よりも高いかどうか、すなわち、正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかを判定する(ステップS3)。このとき、正極側検出電圧が正極側溶着用設定電圧よりも高い場合に、正極側開閉器24Aに溶着が生じていると判定し(ステップS3でYES)、補助記憶装置35に、正極側開閉器24Aでの溶着を示す正極側溶着エラーログを記録する(ステップS5)。
また、処理装置31の第1溶着判定手段31bは正極側検出電圧が正極側溶着用設定電圧以下である場合に、正極側開閉器24Aに溶着が生じていないと判定する(ステップS3でNO)。この場合、処理装置31の第2溶着判定手段31cは、負極側検出電圧が溶着用設定電圧よりも低いかどうか、すなわち、負極側開閉器24Bに溶着が生じているかどうかを判定する(ステップS4)。このとき、負極側検出電圧が負極側溶着用設定電圧よりも低い場合に「負極側開閉器24Bに溶着が生じていると判定し(ステップS4でYES)、補助記憶装置35に、負極側開閉器24Bでの溶着を示す負極側溶着エラーログを記録する(ステップS6)。
第2溶着判定手段31cは負極側検出電圧が負極側溶着用設定電圧以上である場合に、負極側開閉器24Bに溶着が生じていないと判定する(ステップS4でNO)。この場合、第1溶着判定手段31bと第2溶着判定手段31cのどちらも、それに対応する開閉器に溶着が生じていないと判定したことになり、正極側と負極側のどちらの溶着エラーログも補助記憶装置35に記録されない。
ここまでに説明したステップS1〜ステップS5の処理、ステップS1〜ステップS6の処理、または、ステップS1〜ステップS4の処理は、キースイッチ60のオフの検出した時点から行われ、それらの処理を終了した後に処理装置31は電力供給を自ら遮断して停止する。
キースイッチ60がオンされて処理装置31が起動すると、この処理装置31の表示指令手段31fは、補助記憶装置35に溶着エラーログが記録されているかどうか、溶着エラーログが記録されている場合には正極側溶着エラーログか負極側溶着エラーログかを判定する(ステップS8)。正極側溶着エラーログが補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fはその正極側溶着エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50は正極側開閉器24Aが溶着していることを報知する警報表示を行う(ステップS9)。また、負極側溶着エラーログが補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fはその負極側溶着エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50は負極側開閉器24Bが溶着していることを報知する警報表示を行う(ステップS9)。また、正極側溶着エラーログと負極側溶着エラーログの両方が補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fは正極側溶着エラーログおよび負極側溶着エラーログのそれぞれに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50は正極側開閉器24が溶着していることを報知する警報表示と、負極側開閉器24Bが溶着していることを報知する警報表示との両方を行う(ステップS9)。このように警告表示を行って異常検出装置の溶着の検出に関する動作が終了する。また、正極側と負極側のどちらの溶着エラーログも補助記憶装置35に記録されていない場合、表示装置50は警報表示を行わず、これで異常検出装置の溶着の検出に関する動作は終了する。
(2) 漏電の検出に関する動作の流れについて
図4に示すように、キースイッチ60がオンされると(ステップS21)、処理装置31が起動する。そして、処理装置31の表示指令手段31fは、補助記憶装置35に漏電エラーログが記録されているかどうか、漏電エラーログが記録されている場合には正極側漏電エラーログか負極側漏電エラーログかを判定する(ステップS22)。正極側漏電エラーログが補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fはその正極側漏電エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50はバッテリ21の正極と電動モータ12との間、すなわち駆動回路20の正極側に漏電が生じていることを示す警報表示を行う(ステップS23)。また、負極側漏電エラーログが補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fはその負極側漏電エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50はバッテリ21の負極と電動モータ12との間、すなわち駆動回路20の負極側に漏電が生じていることを示す警報表示を行う(ステップS23)。また、正極側漏電エラーログと負極側漏電エラーログの両方が補助記憶装置35に記録されていた場合、表示指令手段31fはそれら正極側漏電エラーログおよび負極側漏電エラーログのそれぞれに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50はバッテリ21の駆動回路20の正極側と負極側の両側に漏電が生じていることを示す警報表示を行う(ステップS23)。また、正極側と負極側のどちらの漏電エラーログも補助記憶装置35に記録されていない場合、表示装置50は警報表示を行わない。
次に、処理装置31の開閉器制御処理手段31aは、正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bを閉じるための処理を行う。これにより、はじめに正極側開閉器24A、負極側開閉器24B、突入電流防止用開閉器23のうちの突入電流防止用開閉器と負極側開閉器24Bとを開閉器駆動回路32に閉じ、その後、予め設定された蓄電時間が経過した時点で突入電流防止用開閉器23を開くとともに正極側開閉器24Aを閉じる。つまり、正極側開閉器24Aと負極側開閉器24Bの両方が閉じた状態となる(ステップS24)。
次に、処理装置31は、第1差動アンプ44Aにより増幅された第2抵抗器42Aの両端間の電圧(正極側検出電圧)に相応する正極側検出電圧信号を、アイソレーション回路33とA/D変換器34を介して入力する。同様に、第2差動アンプ44Bにより増幅された第3抵抗器42Bの両端間の電圧(負極側検出電圧)に相応する負極側検出電圧信号も、アイソレーション回路33とA/D変換器34を介して入力する。つまり、第2抵抗器42A、第3抵抗器42Bのそれぞれの両端間の電圧を検出する(ステップS25)。
次に、処理装置31の第1漏電判定手段31dは、正極側検出電圧が正極側漏電用設定電圧よりも低いかどうか、すなわち、バッテリ21の正極と電動モータ12との間に漏電が生じているかどうかを判定する(ステップS26)。このとき、正極側検出電圧が正極側漏電用設定電圧よりも低い場合に、バッテリ21の正極と電動モータ12との間に漏電が生じていると判定し(ステップS26でYES)、補助記憶装置35に、駆動回路20の正極側での漏電を示す正極側漏電エラーログを記録する(ステップS27)。次に、処理装置31の表示指令手段31fは、その正極側漏電エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50はバッテリ21の正極と電動モータ12との間、すなわち駆動回路20の正極側に漏電が生じていることを報知する警報表示を開始する、または、ステップS23で警報表示を開始した後である場合には、その警報表示を継続する(ステップS28)。これで異常検出装置の漏電の検出に関する動作が終了する。
また、処理装置31の第1漏電判定手段31dは正極側検出電圧が正極側漏電用設定電圧以上である場合に、駆動回路20の正極側に漏電が生じていないと判定する(ステップS26でNO)。この場合、処理装置31の第2漏電判定手段31eは、負極側検出電圧が負極側漏電用設定電圧よりも高いかどうか、すなわち、バッテリ21の負極と電動モータ12との間に漏電が生じているかどうかを判定する(ステップS29)。このとき、負極側検出電圧が負極側漏電用設定電圧よりも高い場合に、バッテリ21の負極と電動モータ12との間に漏電が生じていると判定し(ステップS29でYES)、補助記憶装置35に、駆動回路20の負極側の漏電を示す負極側漏電エラーログを記録する(ステップS30)。次に、処理装置31の表示指令手段31fは、その負極側漏電エラーログに対応する指令信号を表示装置50に出力し、これにより表示装置50はバッテリ21の負極と電動モータ12との間、すなわち駆動回路20の負極側に漏電が生じていることを報知する警報表示を開始する、または、ステップS23で警報表示を開始した後である場合には、その警報表示を継続する(ステップS31)。これで、異常検出装置の漏電の検出に関する動作が終了する。
また、第2漏電判定手段31eは負極側検出電圧が負極側漏電用設定電圧以下である場合に、駆動回路20の負極側に漏電が生じていないと判定する(ステップS29でNO)。この場合、第1漏電判定手段31dと第2漏電判定手段31eのどちらも、それに対応する極側に漏電が生じていないと判定したことになり、正極側および負極側のどちらの漏電エラーログも補助記憶装置35に記録されず、警報表示も行われず、異常検出装置の漏電の検出に関する動作が終了する。
異常検出装置により漏電が検出される場合としては、バッテリ21の正極とインバータ回路28との間が油圧ショベル1の車体に短絡した場合が挙げられる。この場合、駆動回路20の正極側から車体の電気抵抗に抗して共通グランドに電流が漏れる状態となり、この状態を電気回路で描くと、図5に示すように、バッテリ21の正極側に位置する第2抵抗器42Aの一端を、車体の電気抵抗に相当するもの抵抗器100を介して接地した電気回路となる。この電気回路において、第2抵抗器42Aと抵抗器100は並列接続されているため、第2抵抗器42Aの両端間の電圧は短絡しなかった場合よりも低くなり、これに伴い処理装置31の第1漏電判定手段31dは、ステップS26の処理において正極側検出電圧が正極側漏電用設定電圧よりも低い、すなわち駆動回路20の正極側に漏電が生じていると判定する。
逆に、バッテリ21の負極とインバータ回路28との間が油圧ショベル1の車体に短絡した場合は、第3抵抗器42Bの両端間の電圧は短絡しなかった場合よりも高くなり、これに伴い処理装置31の第2漏電判定手段31eは、ステップS29の処理において負極側検出電圧が負極側漏電用設定電圧よりも高い、すなわち負極側に漏電が生じていると判定する。
本実施形態に係る異常検出装置によれば次の効果を得られる。
本実施形態に係る異常検出装置において、処理装置31は、第1差動アンプ44A(第1電圧検出手段)により検出された第2抵抗器42Aの両端間の正極側検出電圧を用いて、正極側開閉器24Aに溶着が生じていないかどうかの判定と、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定とを行うとともに、第2差動アンプ44B(第2電圧検出手段)により検出された第3抵抗器42Bの両端間の負極側検出電圧を用いて、負極側開閉器24Bに溶着が生じていないかどうかの判定と、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定とを行う。これによって、電動モータ12の駆動回路20における正極側開閉器24Aでの溶着、負極側開閉器24Bでの溶着、バッテリ21の正極と電動モータ12の間での漏電、バッテリ21の負極と電動モータ12の間での漏電をすべて検出することができる。
本実施形態に係る異常検出装置において、第1抵抗器40は第1接続部41を介して電位の安定した処理個所としての車体に接続され、第2抵抗器42Aと第3抵抗器42Bは第2接続部43を介して、第1接続部41と同じ電位の個所である車体に接続されている。これによって、第2抵抗器42Aおよび第1差動アンプ44A(第1電圧検出手段)は、正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかの判定に用いる正極側検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段と、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じているかどうかの判定に用いる正極側検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段との両方を兼ねることができる。同様に、第3抵抗器42Bおよび第2差動アンプ44B(第2電圧検出手段)は、負極側開閉器24Bに溶着が生じていないかどうかの判定に用いる負極側検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段と、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定に用いる負極側検出電圧を得るための抵抗器および電圧検出手段との両方を兼ねることができる。そして、処理装置31(演算手段)は、第1差動アンプ44A(第1電圧検出手段)により検出された正極側検出電圧を用いて正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかの判定と、バッテリ21の正極と電動モータ12の間に漏電が生じているかどうかの判定とを行うとともに、第2差動アンプ44B(第2電圧検出手段)により検出された負極側検出電圧を用いて負極側開閉器24Bに溶着が生じていないかどうかの判定と、バッテリ21の負極と電動モータ12の間に漏電が生じていないかどうかの判定とを行うよう設定されている。これらによって、正極側開閉器24Aでの溶着、負極側開閉器での溶着、バッテリの正極側での漏電、バッテリの負極側での漏電を検出するための装置に要するスペースと部品点数を、溶着検出装置と漏電検出装置を別個に駆動回路ける場合よりも削減することができる。
なお、前述の実施形態においては、図3に示すように、第1溶着判定手段31bが正極側開閉器24Aに溶着が生じていないと判定した場合(ステップS3でNOの場合)に、第2溶着判定手段31cが負極側開閉器24Bに溶着が生じているかどうかの判定(ステップS4)を行うよう設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2溶着判定手段31cが負極側開閉器24Bに溶着が生じていないと判定した場合に、第1溶着判定手段31bが正極側開閉器24Aに溶着が生じているかどうかの判定を行うよう設定されていてもよい。
前述の実施形態においては、蓄電装置がバッテリ21であったが、本発明における蓄電装置はバッテリに限定されるものではなく、直列接続された複数のコンデンサ(蓄電要素)を有するキャパシタであってもよい。
12 電動モータ(電動要素)
20 駆動回路
21 バッテリ(蓄電装置)
21a 第1電池群
21b 第2電池群
24A 正極側開閉器
24B 負極側開閉器
30 コントローラ
31 処理装置
31a 開閉器制御処理手段
31b 第1溶着判定手段
31c 第2溶着判定手段
31d 第1漏電判定手段
31e 第2漏電判定手段
31f 表示指令手段
32 開閉器駆動回路
35 補助記憶装置
40 第1抵抗器
41 第1接続部
42A 第2抵抗器
42B 第3抵抗器
43 第2接続部
44A 第1差動アンプ(第1電圧検出手段)
44B 第2差動アンプ(第2電圧検出手段)
50 表示装置
60 キースイッチ

Claims (2)

  1. 直列接続された複数の蓄電素子を有する蓄電装置と、この蓄電装置に接続された電動要素と、前記蓄電装置の正極と前記電動要素の間に介在する正極側開閉器と、前記蓄電装置の負極と前記電動要素の間に介在する負極側開閉器と、前記正極側開閉器と前記負極側開閉器を制御する開閉器制御手段とを備えた駆動回路に設けられ、この駆動回路の異常を検出する異常検出装置において、
    前記複数の電池のうちの直列接続された一部である第1電池群の負極と、その一部を除く残りの電池からなる第2電池群の正極との間に接続された第1抵抗器と、
    この第1抵抗器を電位の安定した所定個所に接続する第1接続部と、
    前記電動要素に並列接続され、かつ前記蓄電装置の正極側に一端が接続された第2抵抗器と、
    前記電動要素に並列接続され、かつ前記第2抵抗器の他端に前記第2抵抗器に直列接続され、かつ前記第2抵抗器と反対側の端が前記蓄電装置の負極側に接続された第3抵抗器と、
    前記第2抵抗器の負極側と前記第3抵抗器の正極側の間から導出され、前記第1接続部と同じ電位となる個所に接続された第2接続部と、
    前記第2接続部から前記蓄電装置の正極側における前記第2抵抗器の両端間の電圧を検出する第1電圧検出手段と、
    前記第2接続部から前記蓄電装置の負極側における前記第3抵抗器の両端間の電圧を検出する前記第2電圧検出手段と、
    前記駆動回路が異常かどうかを判定する演算手段とを備え、
    前記演算手段は、前記第1電圧検出手段により検出された正極側検出電圧を用いて前記正極側開閉器に溶着が生じていないかどうかと、前記蓄電装置の正極と前記電動要素の間から電位の安定した所定個所に漏電が生じていないかどうかとを判定するとともに、前記第2電圧検出手段により検出された負極側検出電圧を用いて前記負極側開閉器に溶着が生じていないかどうかと、前記蓄電装置の負極と前記電動要素の間から電位の安定した所定個所に漏電が生じていないかどうかとを判定するよう設定されている
    ことを特徴とする駆動回路の異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の駆動回路の異常検出装置において、
    前記演算手段は、前記開閉器制御手段に対して前記正極側開閉器と前記負極側開閉器の両方を開くことが指令された時点から所定時間後に、電力供給を断って停止するよう設定されているとともに、前記所定時間中に、前記正極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定と前記負極側開閉器に溶着が生じているかどうかの判定とを行うよう設定されている
    ことを特徴とする駆動回路の異常検出装置。
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