JP2011246498A - 導電性インキ - Google Patents

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Abstract

【課題】
スクリーン印刷法による高精細な電極回路パターンの形成を可能にし、かつ導電性が良好で密着性に優れる導電性インキを提供する。
【解決手段】
タップ密度が1.0〜10.0(g/cm3)、D50粒子径が0.3〜5μm、BET
比表面積
0.3〜5.0m2/gの導電性粒子と、数平均分子量(Mn)1万〜30万であり、水酸
基価2〜300(mgKOH/g)及び/又は酸価20(mgKOH/g)以下のバインダー樹脂と、金属キレートとを含有し、25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)において、貯蔵弾性率G’が5,000〜5万(Pa)であり、損失弾性率G’’を貯蔵弾性率G’で除した値、tanδが1以下である導電性インキ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高精細な導電性回路を形成することが可能な導電性インキに関し、詳しくはスクリーン印刷用導電性インキに関する。
電子部品、電磁波シールド用の薄膜形成手段あるいは導電回路の形成手段として、一般的に、エッチング法および印刷法が知られている。
エッチング法とは、金属の表面や形状を、化学あるいは電気化学的に溶解除去し、その表面処理を含めた広義の加工技術の意である。エッチングは、すなわち化学加工の一種であり、主に金属表面に希望のパターン形状を得るために行われるが、一般的に工程が煩雑であり、また後工程で廃液処理が必要であるため、費用もかかり問題が多い。また、エッチング法によって形成された導電回路は、アルミニウムや銅など金属のみで形成されたものであるため、折り曲げ等の物理的衝撃に対して弱いという問題がある。
そこで、これらの問題を解決してより安価に導電回路を形成するために、微小な金属微粒子と、樹脂等のバインダーとを含む導電インキを、スクリーン印刷等の印刷方式よって、直接、ポリアミドフィルム、PETフィルム、セラミック、ガラス等の基材表面に印刷して導電回路を形成する印刷法が提案されている(たとえば、特許文献1:特開平06−68924号公報参照)。
これら導電性インキは、電子部品の小型軽量化あるいは生産性の向上、低コスト化が期待でき、また基材に印刷あるいは塗工し、乾燥させることによって容易に、導電回路を形成できる。さらにこの乾燥、硬化工程では、基材や電子部品に高温を加えることなく、低温にて行うことが出来ることから、近年急速に需要が高まっている。
しかし、近年の導電回路パターンの高精細化においては、例えば回路の配線自体の線幅や配線間の幅が100μm以下といった高精細なパターンを形成しようとしても、実際に印刷して得られる回路配線の線幅は目標とする線幅よりも大きくなる事が多く、そのため隣り合う配線同士が接近しすぎたり接触したり、あるいは配線のエッジ部がにじみ境界線が不明瞭になり、良好な導電回路を形成できないという問題がある。更に最近では携帯電話、ゲーム機等の携帯端末の小型化、タッチスクリーンパネルの導入等により導電回路パターンの高精細化は更に進んでおり、回路の配線自体の線幅や配線間の幅が50μm以下といった高精細化も求められている。
ところで、スクリーン印刷法は、スクリーン刷版上にスクリーン印刷インキを盛り、スキージ等で押圧しながら、スクリーン刷版の開口部の網目を通して印刷インキを印刷する方法である。つまり、スクリーン印刷法は、スキージ等で押圧することでスクリーン刷版を撓ませ、印刷する方法であることからも、本来、高精細な印刷精度が求められる用途・分野には不向きではある。
しかし、他の印刷方法では、1〜2μm程度の厚みの導電性回路を形成することが限界であり、できるだけ低抵抗の導電性回路を形成するためには、数μm以上の厚みを確保することが必要となる。このような厚膜の印刷には、スクリーン印刷法が好適である。
ところで、導電性インキは一般に比重の重い導電性粒子を大量に含有するので重く、一般的な印刷インキに比して、導電性インキをスクリーン版の開口部から通過させ、基材に転移後、乾燥・固化するまでの間に、自身の重量等によって、印刷領域よりも外側にはみ出すように流れて広がり易い。その結果、目的とする回路配線の線幅よりも大きくなる事が多く、そのため隣り合う配線同士が接近しすぎたり接触したり、あるいは配線のエッジ
部がにじみ、境界線が不明瞭になり、良好な導電回路を形成できないという問題があった。
また、かかる問題は、回路の配線自体の線幅や配線間の幅が100μm以下といった高精細なパターンを形成する場合に顕著となる。
高精細な回路パターンを印刷するためには、微細なスクリーンメッシュを使用する必要がある。微細なスクリーンメッシュを使用するためには、できるだけ粒径の小さい導電性粒子を使用することが好ましい。しかし、粒径の小さい導電性粒子は、粒系の大きいものに比して、印刷後、乾燥・固化中の導電性インキに含まれる溶剤やバインダー樹脂の動きに乗って流動しやすいため、印刷領域より外側にはみ出す、線幅の「太り」現象が生じ易くなる。
このような課題に対し、特許文献2:WO2003/103352には、表面を粗面化した基材に対して、特定の平均粒径と最大粒径を持つ球状または粒状の金属粒子を含む導電インキを用い、印刷することにより高精細導電回路を形成する技術が開示されている。しかし、特許文献2に開示される技術は、高精細導電回路を形成するために、基材の粗面化工程を必須とするものであり、工程増による製造コストが高くなるという問題がある。
ところで、精度の高いスクリーン印刷を行うためには、スクリーンメッシュ、乳剤厚等の印刷諸条件を適宜設定したり、上記のように基材を適宜選択したりもするが、スクリーン印刷用インキの粘度について多くの検討がなされてきた。
基材へのインキの転移量は、インキのスクリーン開口部からの通過量に大きく依存し、通過量が多くなると細線部分のにじみ、太りが起こりやすくなる。インキの粘度が低い方が通過量は多くなり、インキ粘度が低すぎる場合は、インキをスクリーン版の開口部から通過させる際、スクリーン版の開口部周辺の裏面にインキが付着してしまうといった不具合が生じ、この場合も精度の高い印刷を行うことが出来ないといった問題点があった。
そこで、インキの通過量を抑えるためにインキ粘度を高くする方法が取られていた。しかし、粘度を高くするだけでは、インキをスクリーン版の開口部から十分に通過させることが難しくなり、精度の高い印刷をすることが出来ない。特に、連続印刷では細線が掠れたり、断線が起こりやすくなる。
そこで、精度の高いスクリーン印刷を行うためには、スキージ等によって外力が加えられた際には低粘度化するが、外力が加えられない状態では高粘度を維持する、いわゆるチキソトロピー性を有することが必要であると一般に言われてきた。
スクリーン印刷と印刷用インキのチキソトロピー性との関係に関する従来からの考え方を説明する。
スクリーン印刷用インキの印刷時の挙動を考えると、印刷インキはスキージによってローリングと呼ばれる回転運動をしながらスクリーン刷版上を移動し、スクリーンに設けられた所定のパターンに充填、開口部を通して基材上に供給され基材に転移する。このインキの充填・転移時の粘度を、回転粘度計による高速回転時の粘度に相当するものと捉える。また、外力が加えられなくなった時点で静止状態となる。この静止状態における粘度を、回転粘度計による低速回転時の粘度に相当するものと捉える。
そこで、高精細な印刷パターンを形成することが可能なスクリーン印刷用インキとしては、充填・転移時には、より低粘度を呈し、基材に転移すると速やかに高粘度化して、基材上で印刷された形状を維持することが必要であると考えられてきた。
すなわち、回転粘度計(測定部の形状により、二重円筒型、円錐−円板型、平行円板型等に分けられる)を用いて、異なる回転数で粘度を測定し、回転数と粘度との関係を対数グラフにプロットした際に、各プロット間を結ぶ線が一定の傾きを有する直線となるか、もしくはそれに近い状態を呈するスクリーン印刷用インキが、高精細な印刷パターンを形
成することが可能なスクリーン印刷用インキと考えられてきた。
例えば、特許文献3:を特開2003−238876号公報には、TI値を制御することによって、高精細なカラーフィルターを形成するためのスクリーン印刷用インキが開示されている。
なお、回転粘度計における、いずれの回転数の際の粘度が、上述した高速回転時、および低速回転時粘度に対応するかの、絶対的な指標というものは存在しないが、n回転(低速回転)の10倍〜100程度を高速回転とし、高速回転時の粘度と低速回転時の粘度の比を求めて、TI値(チキソインデックス、チキソ指数)として評価するのが一般的である。
導電性インキについても同様であり、任意の回転数=剪断速度(/sec)の場合の粘度=剪断応力(Pa)を測定し(いわゆる静的定常流測定)、さらに異なる回転数=異なる剪断速度の場合の粘度=剪断応力(Pa)を求め、両粘度の関係から、チキソトロピー性を評価しているものが多い。
例えば、特許文献4:特開2001−234106号公報には、スクリーン印刷用ではなく、平版オフセット印刷用であるが、導電性インキが開示されており、特定の剪断速度に対する剪断応力の規定、特定2点での剪断速度応力の比(いわゆる、TI値)の評価・検討が開示されている。
一般に合成樹脂等の高分子材料を含有する印刷性インキは、流動(粘性流動)と同時に弾性的な性質(弾性変形)を併せ持つ性質(粘弾性)を有しているが、弾性挙動と比較し粘性挙動の比率が高いので、上記のようにある回転数すなわち定常流で粘性挙動を把握することが多い。
しかし、定常流で測定される粘度は時間とともに大きく変化し、再現性のあるデータが得られないことが多く、回転粘度計で有られるTI値等のデータから、実際のインキの流動性(粘性流動)、さらに印刷性を評価することは難しい。
特に線幅50μmのような高精細な印刷を求められる場合には、単なる粘性流動の把握、制御だけでは不十分である。
特開平06−68924号公報 WO2003/103352のパンフレット 特開2003−238876号公報 特開2001−234106号公報
本発明は、高精細な導電性回路パターンを形成することが可能なスクリーン印刷用導電性インキを提供することを目的とする。
本発明は、
タップ密度が1.0〜10.0(g/cm3)、D50粒子径が0.3〜5μm、BET
比表面積
0.3〜5.0m2/gの導電性粒子と、
数平均分子量(Mn)1万〜30万であり、水酸基価2〜300(mgKOH/g)及び/又酸価20(mgKOH/g)以下のバインダー樹脂と、
金属キレートを含有する導電性インキであって、25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)において、貯蔵弾性率G’が5000〜5万(Pa)であり、損失弾性率G’’を貯蔵弾性率G’で除した値、tanδが1以下であることを特徴とする導電性インキに
関し、
前記導電性粒子のタップ密度は2.0〜10.0(g/cm3)であることが好ましい。
前記発明の導電性インキは、バインダー樹脂100重量部に対して、金属キレートを0.2〜20重量部含有することが好ましく、
前記金属キレートは、アルミニウムキレートであることが好ましく、
前記アルミニウムキレートは、アセチルアセトネート基、メチルアセトアセトネート基及びエチルアセトアセトネート基からなる群より選ばれる基を有することが好ましい。
また、前記いずれか発明において、導電性粒子は銀であることが好ましい。
さらに、前記いずれか発明において、バインダー樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、エポキシ樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる一種以上であることが好ましく、
また、バインダー樹脂の有する官能基と反応し得る官能基を有する硬化剤をさらに含有することが好ましく、
前記硬化剤は、イソシアネート系化合物、エポキシ樹脂、アジリジン系化合物、オキサゾリン系化合物、アミン化合物、酸無水物からなる群より選ばれる一種以上であることが好ましく、
バインダー樹脂100重量部に対して、前記硬化剤は0.1〜20重量部含有することが好ましい。
そして、前記いずれか発明の導電性インキはスクリーン印刷に好適に用いれる。
本発明の導電性インキにより、高精細な導電性回路パターンをスクリーン印刷により形成することができるようになった。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の導電性インキは、タップ密度が1.0〜10.0(g/cm3)、D50粒子径
が0.3〜5μm、BET比表面積0.3〜5.0m2/gの導電性粒子と、数平均分子量
(Mn)1万〜30万であり、水酸基価2〜300(mgKOH/g)及び/又は酸価20(mgKOH/g)以下のバインダー樹脂と、金属キレートとを含有するものであり、かつ25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)において、貯蔵弾性率G’が5000〜5万(Pa)であり、損失弾性率G’’を貯蔵弾性率G’で除した値、tanδが1
以下となるものである。
本発明の導電性インキは、25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)において、貯蔵弾性率G’が5,000〜5万(Pa)であり、損失弾性率G’’を貯蔵弾性率G’で除した値、tanδが1以下であることが、高精細パターンの印刷性を付与するために
必要であり、貯蔵弾性率G’は6,000〜2万(Pa)であることが好ましく、tanδ
は0.5〜0.9であることが好ましい。

25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)における貯蔵弾性率G’が5,000Pa未満では弾性が弱く、スクリーンの開口部をインキが通過し、基材に転移した後、所定のパターンの形状を維持することが難しくなり、高精細なパターンの印刷性に劣る。
一方、導電性インキの貯蔵弾性率G’が5万paを超えると弾性が強くなりすぎ、スクリーン刷版上にてインキがローリングできず、またスクリーンに設けられた所定のパターンに充填しづらくなるために、スクリーン印刷ができない。
また、導電性インキのtanδが1を超えると、弾性的性質が少なくなり高精細なパター
ン印刷性に劣る傾向がある。
背景技術の項でも述べたように、これまでの導電性インキは、通過量を粘性流動のみ(いわゆる粘度)でコントロールしており、通過量を抑えるために粘度を高くする方法が取られていた。しかし、粘度を高くするだけでは、連続印刷では細線が掠れたり、断線が起こりやすくなる。
また、定常流測定において、低剪断速度では粘度が高く、高剪断速度では粘度が低くなる、いわゆるチキソトロピー性のみを付与した導電性インキを用いても、通過量を十分コントロールできず、高精細なパターン(例えば線幅や配線間の幅が50μm)の印刷は難しい。
そこで、本発明の導電性インキでは、弾性的性質を多くし、インキの通過量をコントロールしたものであり、高精細なパターン(例えば線幅や配線間の幅が50μm)の印刷において顕著な効果がある。
導電性インキの粘弾性挙動評価は各方法があるが、正弦振動の周波数を固定し、振動応力を変化させた測定方法が、導電性インキ等の分散系の動的粘弾性を測定する場合には好ましい。
前記のような粘弾性挙動を示す導電性インキは、特定の導電性粒子と、特定のバインダー樹脂と、金属キレートとを含有する。
本発明の導電性インキに用いる導電性粒子としては、例えば金、銀、銅、銀メッキ銅粉、銀−銅複合粉、銀−銅合金、アモルファス銅、ニッケル、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、インジウム、ケイ素、アルミニウム、タングステン、モルブテン、白金等の金属粉、これらの金属で被覆した無機物粉体、酸化銀、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ルテニウム等の金属酸化物の粉末、これらの金属酸化物で被覆した無機物粉末、おとびカーボンブラック、グラファイト等を用いることができる。これらの導電性粒子は、1種または2種以上組み合わせて用いても良い。これらの導電性粒子のなかでも、コスト、高導電性で酸化による抵抗率の上昇が少ないことから銀が好ましい。
この導電性粒子の形状は、不定形、凝集状、鱗片状、微結晶状、球状、フレーク状等の種々であっても良いが、本発明において目的である高精細パターンの印刷性の点から、粒径の小さな球状のものが好ましい。このような導電性粒子は上記のようにタップ密度が1.0〜10.0(g/cm3)であり、好ましくは2.0〜10.0(g/cm3)であり、より好ましくは3.0〜6.0(g/cm3)の範囲である。
また、導電性粒子のD50粒子径は0.3〜5μmであり、0.3〜1.2μmの範囲であることが好ましい。さらに、BET比表面積は0.3〜5.0m2/gであり、好まし
くは0.8〜2.3m2/gの範囲とすることができる。
導電性粒子のタップ密度が1(g/cm3)未満であると、導電性粒子が嵩高くなり、導
電性粒子間に空隙が大きくなるため、導電性粒子同士の接触点が小さくなり、印刷物の体積抵抗率が大きくなる。また、導電性インキにしたときの分散性が悪くなり、高精細パターンの印刷性が劣る。
一方、タップ密度が10.0(g/cm3)を越えると導電性粒子のコストが高くなり、
高精細導電回路の製造コスト増大となる。また、導電性インキにしたときに経時にて導電性粒子が沈殿し易くなる。
本発明におけるタップ密度とは、一定容器中に一定量の粉体を上下に加振しながら入れた後の体積当たりの重量をいう。この値が大きいほど充填密度が大きく、導電性粒子としたときの粒子同士の接触点が大きくなるため、良好な導電性を得ることができるが、本発明ではダップ密度が10.0以下の導電性粒子を使用するのが適正である。なお、タップ密度はJIS Z 2512:2006法に基づいて測定した。
導電性粒子のD50粒子径が0.1μm未満であると、導電性インキにしたときに導電性粒子の分散性が悪くなるために導電性粒子同士の接触不良が生じ、印刷物の抵抗値が大きくなる可能性があり、また導電性粒子のコストが高くなる。
一方、d50粒子径が5μmを越えると、高精細パターンの印刷性が劣る可能性がある。
導電性粒子のD50粒子径は、島津製作所社製レーザー回折粒度分布測定装置「SALAD−3000」を用いて測定した体積粒度分布の累積粒度(D50)を測定した。
導電性粒子のBET比表面積が0.3m2/g未満であると導電性粒子同士の接触点が小
さくなり、接触抵抗が大きくなる。
また、BET比表面積が5.0m2/gを超えると導電性粒子の表面を被服するのに多く
の樹脂を必要とするため、バインダー樹脂に対する濡れが劣り、導電性インキにした場合の流動性が悪くなり印刷塗膜の表面のレベリング性が低下するので好ましくない。また、導電性粒子の表面を被服するのに多くの樹脂を必要とするため、インキの密着性も低下する。
BET比表面積とは、粉体粒子表面に吸着占有面積の判った分子を液体窒素の温度で吸着させ、その量から試料の比表面積を求める方法であり、不活性気体の低温低湿物理吸着を利用したものがBET法である。BET比表面積は、島津製作所製流動式比表面積測定装
置「フローソーブII」を用いて測定した表面積より以下の計算式により算出した値を比表面積と定義し記載した。
比表面積(m/g)=表面積(m)/粉末質量(g)
本発明に用いられるバインダー樹脂としては、数平均分子量(Mn)1万〜30万であり、好ましくは2万〜10万である。また、水酸基価2〜300(mgKOH/g)及び/又は酸価20(mgKOH/g)以下であり、好ましくは水酸基価5〜200(mgKOH/g)及び/又は酸価10(mgKOH/g)以下である。
ここで、水酸基、カルボキシル基は、後述する金属キレートと反応し、スクリーン印刷法における高精細パターンの印刷性に必要なレオロジー特性を付与させるため、さらには硬化剤を使用した場合に反応する官能基として必要である。バインダー樹脂は、水酸基とカルボキシル基の両方を有していても良いし、いずれか一方を有していてもよい。
バインダー樹脂の数平均分子量(Mn)が1万未満では、十分な貯蔵弾性率G’が得られず、30万を超えると貯蔵弾性率G’が高くなりすぎて、スクリーン印刷が不可能となる。
また、水酸基が2(mgKOH/g)未満では十分な貯蔵弾性率G’が得られず、水酸基価が200(mgKOH/g)を超えたり、酸価が20(mgKOH/g)を超えたりすると貯蔵弾性率G’が高くなりすぎて、スクリーン印刷が不可能となる。
かかるバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ニトロセルロース、セルロース・アセテート・ブチレート(CAB)樹脂、セルロース・アセテート・プロピオネート(CAP)樹脂、ロジン、ロジンエステル、マレイン酸樹脂等から選ばれる1種または2種類以上を、印刷方法の種類及び印刷基材の種類や印刷条件、回路の用途に
応じて樹脂を組み合わせて使用することができる。
特に本発明に用いられるバインダー樹脂としては、基材への密着性、スクリーン印刷で使用される溶剤への溶解性、導電性回路形成に必要な導電性インキ塗膜に必要な機械強度等の点より、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
本発明に用いられるバインダー樹脂に使用されるポリエステル樹脂としては、ポリエステル樹脂骨格中に水酸基及び/又はカルボキシル基を含有し、数平均分子量が1万〜30万であるものを使用できる。
また、これらポリエステル樹脂は公知の方法により常圧または減圧下で共重合して得る事ができる。ポリエスエル樹脂は飽和ポリエステルが好ましい。また、ポリエステル樹脂を重合後、180〜230℃でε−カプロラクトンなどの環状エステルを後付加(開環付加)してブロック化したり、無水トリメリット酸、無水フタル酸などの酸無水物を後付加して酸価を付与しても良い。
ポリエステル樹脂に用いられるジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、炭素数12〜28の二塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボンキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボンキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。また、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の多価カルボン酸、フマール酸等の不飽和ジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等のスルホン酸金属塩含有ジカルボン酸等を併用しても良い。
ポリエステル樹脂に用いられるアルキレングリコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、ダイマージオール等が挙げられる。また、トルメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリグリセリン等の多価ポリオールを併用しても良い。
本発明に用いられるバインダー樹脂に使用されるポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂は、ポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂骨格中に水酸基及び/又はカルボキシル基を含有し、数平均分子量が1万〜30万であるものを使用できる。
また、ポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂としては、公知の方法によりポリオール化合物と必要に応じて鎖延長剤をイソシアネート化合物と反応させて得られたものを使用できる。つまり、ポリウレタン樹脂としては、ポリオール化合物と有機ジイソシアネートと鎖延長剤であるジオール化合物とを反応させ、末端に水酸基が存在する状態で得ることができる。また、ポリウレタンウレア樹脂としては、ポリオール化合物と有機イソシアネートとを反応させイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとし、さらにポリアミノ化合物と、必要に応じて反応停止剤とを反応させて得ることができる。
ポリオール化合物としては、一般にポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分として知られている、各種のポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカー
ボネートポリオール類、ポリブタジエングリコール類、またはこれらの混合物等が使用できる。
ポリエーテルポリオール類としては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体などが挙げられる。
ポリエステルポリオール類としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ダイマージオール等の飽和および不飽和の低分子ジオール類、ならびにn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル類のアルキルグリシジルエーテル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシジルエステル類と、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のジカルボン酸類、またはこれらの無水物類を、脱水縮合して得られるポリエステルポリオール類や、環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類が挙げられる。
ポリカーボネートポリオール類としては、1)ジオールまたはビスフェノールと炭酸エステルとの反応物、および、2)ジオールまたはビスフェノールにアルカリの存在下でホスゲンとの反応物が使用できる。炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。また、ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、2,2,8,10−テトラオキソスピロ〔5.5
〕ウンデカン等が挙げられる。また、ビスフェノールとしては、ビスフェノールAやビスフェノールF、ビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたビスフェノール類等が挙げられる。
上記ポリオール化合物の数平均分子量(Mn)は、得られるポリウレタン樹脂やポリウレタンポリウレア樹脂の耐熱性、機械特性、溶解性等を考慮して適宜決定されるが、通常は500〜8000の範囲が好ましく、さらに好ましくは1000〜5000である。Mnが500未満になると、ポリウレタン樹脂やポリウレタンポリウレア樹脂中のウレタン結合が多くなり過ぎ、ポリマー骨格の柔軟性が低下して基材への接着性が低下する傾向があり、またMnが8000を越えると、架橋点間分子量が大きくなり、耐熱性が低下する傾向がある。
上記ポリオール化合物は、単独で用いても、2種類以上併用してもよい。更に、ポリウレタン樹脂やポリウレタンポリウレア樹脂の性能が失われない範囲内で、上記ポリオール化合物の一部を低分子ジオール類、例えば前記ポリオール化合物の製造に用いられる各種低分子ジオールに替えることもできる。特にポリエステルポリオールにおいて、ジカルボン酸成分として構造中に芳香環を有するテレフタル酸、イソフタル酸の含有量が多いものを使用することにより、ポリウレタン樹脂やポリウレタンポリウレア樹脂の強靱さが向上
し、導電性インキ塗膜の機械硬度が向上するために特に好ましい
鎖延長剤であるジオール化合物としては、前述したポリエステル樹脂に用いられるアルキレングリコール類、ポリウレタン樹脂およびポリウレタンウレア樹脂に用いられるポリエステルポリオール類の原料である飽和および不飽和の低分子ジオール類が好適に用いられる。また、ウレタン樹脂やポリウレタンウレア樹脂骨格にカルボキシル基を導入する際の原料として、カルボキシル基を有するジオール化合物も使用することができる。かかるカルボキシル基を有するジオール化合物としては、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸等のジメチロールアルカン酸、ジヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。特に反応性、溶解性の点からジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸が好ましい。
ポリウレタン樹脂やポリウレタンポリウレア樹脂の形成に用いられる有機ジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族イソシアネート、またはこれらの混合物を使用できる。
芳香族ジイソシアネートとしては、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイシシアネートとしては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリオール化合物、有機ジイソシアネートおよびジオール化合物を反応させ、水酸基を有するポリウレタン樹脂を得る際の条件は、水酸基を過剰にする他にとくに限定はないが、イソシアネート基/水酸基の当量比が0.8/1〜0.99/1の範囲内であることが好ましい。また、反応は通常常温〜150℃の間で行なわれ、更に製造時間、副反応の制御の面から好ましくは60〜140℃の間で行なわれる。
また、ポリウレタンポリウレア樹脂は、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリアミノ化合物とを反応させて得られる。イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、ポリオール化合物、有機ジイソシアネート、ポリウレタンウレア樹脂骨格中にカルボキシル基を導入する場合はカルボキシル基を有するジオール化合物を、イソシアネート基過剰の条件下に反応させること以外は、水酸基を有するポリウレタン樹脂を得る場合と同様に、従来公知の方法により、得ることができる。イソシアネート基/水酸基の当量比は、1.05/1〜3/1の範囲内であることが好ましい。更に好ましくは1.2/1〜2/1である。また、反応は通常常温〜150℃の間で行なわれ、更に製造時間、副反応の制御の面から好ましくは60〜140℃の間で行なわれる。イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの数平均分子量は2000〜100000の範囲が好ましい。
得られたイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリアミノ化合物とを反応
させて、ポリウレタンポリウレア樹脂を得る。ポリアミノ化合物は、鎖延長剤として働くものであり、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジアミン、ノルボルナンジアミン等が挙げられる。また、ポリウレタンウレア樹脂骨格中に水酸基を導入する場合は、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するポリアミノ化合物を鎖も使用することができる。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとポリアミノ化合物を反応させてポリウレタンポリウレア樹脂を合成するときに、得られるポリウレタンポリウレア樹脂の分子量を調整する為に反応停止剤を併用することができる。反応停止剤としては、ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が使用できる。また、ポリウレタンウレア樹脂骨格の末端に水酸基を導入する場合は、ジエタノールアミン等のジアルカノールアミン類を使用する事ができる。
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、ポリアミノ化合物、および必要に応じて反応停止剤を反応させる際の条件はとくに限定はないが、ウレタンプレポリマーの両末端に有する遊離のイソシアネート基を1当量とした場合、ポリアミノ化合物および反応停止剤中のアミノ基の合計当量が0.5〜1.3の範囲内であることが好ましい。更に好ましくは0.8〜0.995の範囲内である。アミノ基の合計当量が0.5未満の場合、ポリウレタンウレア樹脂の分子量を十分に伸ばすことができない。1.3より過剰になると、ポリアミノ化合物および反応停止剤が未反応のまま多量に残存し、導電性インキの密着性を低下する恐れがある。
ポリウレタン樹脂やポリウレタンウレア樹脂の合成時には、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、芳香族系溶剤、カーボネート系溶剤から選ばれる一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンベンゼン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサンノン等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等、これらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等、これらモノエーテル類の酢酸エステル等が挙げられる。
脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。
芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。
本発明に用いられるバインダー樹脂に使用されるエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基と水酸基を含有し、数平均分子量が1万〜100万であれば特に限定はない。
例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、ノボラック、クレゾールノボラック類とエピクロルヒドリンとの反応により得られるポリグリシジルエーテルが好適に使用される。また、いわゆる高分子エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂も用いることができる。
本発明に用いられるバインダー樹脂に使用されるアクリル樹脂としては、公知の方法により水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する不飽和単量体と必要に応じ他の不飽和単量体と共重合してなる、数平均分子量が1万〜30万であるものを使用できる。
ここで、水酸基を有する不飽和単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキブチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
また、カルボキシル基を含有する不飽和単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、2−カルボキシ−1−ブテン、2−カルボキシ−1−ペンテン、2−カルボキシ−1−ヘキセン、2−カルボキシ−1−ヘプテン等が挙げられる。
更に、水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する不飽和単量体と必要に応じ共重合できる不飽和単量体としては、例えば2−(メタ)アクリロイオキシエチルアシッドホスフェート等の酸性リン酸エステル系不飽和単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;グリシジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ機を有する単量体等のエポキシ基を有する不飽和単量体;メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の窒素原子を有する不飽和単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の2個以上の重合性二重結合を有する不飽和単量体;塩化ビニル等のハロゲン原子を有する不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族不飽和単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル等が挙げられる。
また、シクロアルキル基を含有する不飽和単量体も使用できる。
かかるシクロアルキル基を含有する不飽和単量体としては、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、シクロドデシル基等の脂環構造を1つ有する単量体;ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンテニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンタン基等の複数の脂環構造を有する単量体等が挙げられる。
例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシルメタアクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−プロピルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−アセトキメチルシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−メチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−エチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−プロピルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−ブチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−メトキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−プロピルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−アセトキシメチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−メチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−エチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−プロピルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−ブチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、4−メチルチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−アセトキシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−メチルチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−エチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−メチルチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−アセトキシメチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−メチルチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−エチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2,3−ジメチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2,6−ジメチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−3−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−4−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−5−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−6−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられるまた、ビニルエーテル基とラジカル重合性基とを共に有する単量体も使用できる。例えば(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキイソプロポキシ)プロピルのビニルエーテル等が挙げられる。
また、フッ素原子を有する不飽和単量体も使用できる。
例えばフッ素原子を有する不飽和単量体としてはポリフルオロアルキル基又はポリフルオロエーテル基を有するラジカル重合性単量体が挙げられ、
パーフルオロアルキル基としては、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロテトラデシル基等が挙げられる。
このようなフッ素原子を有する単量体としては、CH=C(CH)COOCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCH(CFCF、CH=CHCOO(CFCF、CH=CHCOOCHCH(CFCF、CH=CHCOOCHCH(CFCF(CF、CH=C(CH
)COOCH(OCOCH)CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCHCH(OH)CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCHCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCHNHCO(CFCF、CH=CHOCONHCO(CFCF(CFCl)CF、CH=CHCOOCHCHN(C)SO(CFCF、CH=CHCOOCHCHCHCH(CFCF、CH=C(CH)COOCHCHN(C)SO(CFCF、CH=CHCOOCHCHNHCO(CFCF、CH=CHCOO(CH(CFCF(CF、CH=CHCOOCH(CF10H、CH=C(CH)COOCH(CF10CFCl、CH=CHCONHCHCHOCOCF(CF)OC、CH=CHCONHCHCHOCOCF(CF)(OCOC等が挙げられる。
特に水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する不飽和単量体と必要に応じ共重合できる不飽和単量体として、導電性インキ塗膜の機械強度を向上させるためにシクロアルキル基を含有する不飽和単量体、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族不飽和単量体を含むことが好ましい。
これらアクリル樹脂の重合方法としては、例えば重合開始剤を用いて、溶液重合、分散重合、懸濁重合、乳化重合等従来公知の重合方法により行う事ができる。溶液重合を行うときに使用される溶剤としては特に限定されず、例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、水等の1種または2種以上を混合して用いる事ができる。
エステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸(イソ)アミル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、酢酸3−メトキシブチル、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート等が挙げられる。
ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、及びこれらモノエーテル類の酢酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロレングリコールジメチルエーテル等のジアルキルエーテル類が挙げられる。
脂肪族系溶剤としては、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられる。
芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノール、3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
また、その他の溶剤としては、クロロホルムジクロメタン、トリクロロメタン、塩化メチレン等の塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶剤、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド等も挙げられる。
重合開始剤としては特に限定されず、例えば2,2´−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)、二塩酸塩2,2´−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤、;過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化水素、過酢酸、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物系開始剤等の通常のラジカル開始剤が挙げられる。
また、この際に還元剤として亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、ロンガリット、メタ重亜硫酸ナトリウム等を用いてレドックス系開始剤とすることもできる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。使用量としては、重合体の分子量等、所望する重合体の特性値から適宜設定すればよいが、例えば単量体の合計を100重量部とすると、0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.05〜20重量部がより好ましい。
また、必要に応じて重合促進剤も使用する事ができる。かかる重合促進剤としては、例えば種々の遷移金属イオン、具体的には硫酸第二鉄、硫酸第二銅、塩化第二鉄、塩化第二銅等が挙げられる。
また、前記不飽和単量体を重合させる際に、必要に応じて分子量を調節する目的で、連鎖移動剤や調節剤を用いることができる。
かかる連鎖移動剤や調節剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類等が挙げられる。これら連鎖移動剤や調節剤の使用量としては、例えば全重合体成分を100重量部とすると、0.01〜10重量部とすることが好ましく、0.02〜5重量部がより好ましい。
上記重合方法における重合条件としては、重合方法により適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。例えば重合温度としては、室温〜200℃とする事が好ましく、40〜140℃がより好ましい。反応時間としては、単量体成分の組成や重合開始剤の種類等に応じて、重合反応が完結する様に適宜設定すればよい。
本発明の導電性インキは、導電性粒子とバインダー樹脂との合計100重量%中に、導電性粒子を60〜95重量%含むことが好ましい。導電性粒子が60重量%未満では導電性が十分ではなく、95重量%を越えるとバインダー樹脂が少なくなり導電性インキの基材への密着性、塗膜の機械強度が低下する恐れがあり好ましくはない。
次に、金属キレートについて説明する。
本発明において、金属キレートは導電性インキに使用されるバインダー樹脂中の水酸基、カルボキシル基と反応し、スクリーン印刷法における高精細パターンの印刷性に必要なレオロジー特性を付与させるために必要である。
かかる金属キレートとしては、金属アルコシドとβ−ジケトンやケトエステル(アセト酢酸エチル等)等のキレート化剤と反応したキレート化合物であり、アルミニウムキレート、ジルコニウムキレート、チタンキレート等が挙げられ、コスト、入手のし易さ等からアルミニウムキレートが好適に用いられる。
金属キレートのうち本発明に用いられるアルミニウムキレートとしては、分子量が42
0以下のものであることが好ましく、アルミニウムのアセチルアセトネート錯体が好ましい。アセチルアセトネート錯体は、アセチルアセトネート基:−O−C(CH3)=CH
−CO(CH3)や、メチルアセトアセトネート基:−O−C(CH3)=CH−CO−O−CH3や、エチルアセトアセトネート基:−O−C(CH3)=CH−CO−O−C25等を有する。本発明に用いられるアルミニウムキレートとしては、これらの基を1分子中に1〜3個有するものが好ましく、アセチルアセトネート基を1〜3個有するか、エチルアセトアセテート基を1〜3個有するアルミニウムキレートがより好ましい。
分子量が420より大きいアルミニウムキレートや、1分子中にアセチルアセトネート基を4個以上有するアルミニウムキレートや、エチルアセトアセテート基を4個以上有するアルミニウムキレートや、更に長鎖のアルキル基を有するアルミニウムキレートは導電性粒子との濡れが阻害されてしまい、抵抗率が上昇する恐れがある。
アルミニウムキレートの代表的なものとしては、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピオネート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテテート)、アルミニウムジn−ブトキシドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジイソブトキシドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジsec−ブトキシドモノメチルアセトアセテート等が挙げられる。
金属キレートのうち本発明に用いられるジルコニウムキレートとしては分子量が350以上1,000以下のものが好ましい。更に、ジルコニウムキレートとしては、アセチル
アセトネート錯体で、その1分子中にアセチルアセトネート基を1〜4個含み、エチルアセトアセテート基を0〜2個を含むジルコニウムキレートがより好ましい。分子量が350未満のジルコニウムキレートは導電性インキの分散状態が不安定になり、抵抗率が上昇する恐れがある。
ジルコニウムキレートの代表的なものとしては、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等が挙げられる。
金属キレートのうち本発明に用いられるチタンキレートとしては分子量が250以上1,500以下のものが好ましい。更に、(HOR1O)2Ti(OR2)2あるいは(H2NR1O)2Ti(OR2)2
表すことができるようなチタンキレートおよびアルコキシチタンである。ここで、R1およびR2は炭化水素基である。例えば、ジ-i-プロポキシビス(アセチルアセトナト)チ
タン、ジ-n-プトキシビス(トリエタノールアミナト)チタン、チタニウム-i-プロポキシオクチレングリコレート、チタニウムステアレート、チタンアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート、ポリチタンアセチルアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート等が挙げられる。分子量が250未満のジルコニウムキレートは導電インキの分散状態が不安定になり、抵抗率が上昇する恐れがある。
本発明に用いられる金属キレートの含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、金属キレートを0.2〜20重量部含有することが好ましく、特に2〜10重量部含有することが好ましい。
金属キレートが0.2重量部未満ではスクリーン印刷法における高精細パターンの印刷性に必要なレオロジー特性の付与効果が小さく、20重量部を越えると導電性インキのレオロジー特性での貯蔵弾性率G’が5万を超え弾性成分が大きくなりすぎ、スクリーン印刷が出来なくなるとともに、導電性インキの抵抗値が高くなる恐れがある
更に、本発明の導電性インキに、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、密着性等を付与する目
的で、バインダー樹脂の有する官能基と反応し得る官能基を有する硬化剤をさらに添加する事ができる。
かかる硬化剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ樹脂、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、アミン化合物、酸無水物等が挙げられる。
例えば、バインダー樹脂の官能基が水酸基の場合、硬化剤としてイソシアネート化合物等を用いることができる。また、バインダー樹脂の官能基がカルボキシル基の場合、イソシアネート化合物、エポキシ樹脂、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物等を硬化剤として用いることができる。さらに、バインダー樹脂の官能基がエポキシ基の場合、アミン化合物、酸無水物等を硬化剤として用いることができる。
硬化剤として用い得るイソシアネート化合物としては、非ブロック化イソシアネート、ブロック化イソシアネート等を挙げることができる。
イソシアネート化合物としては、ポリイソシアネート化合物が好ましい。ポリイソシアネート化合物としては、従来公知の芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、またはこれらのブロック体であるブロック化イソシアネートを使用でき、これらは単種および2種以上を使用してもよい。芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートのオリゴマーなどが挙げられる。
脂肪族ポリイシシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのウレトジオン、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートからなるコポリマーのイソシアヌレート体が挙げられる。脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体が挙げられる。ブロック化イソシアネートとしては、ポリイソシアネートがε−カプロラクタム、ブタノンオキシム、フェノール、活性メチレン化合物等でブロックされた従来公知のものを使用することができる。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうちエポキシ樹脂とは、エポキシ基を有する化合物のことであり、液状であっても固形状であってもよく、特に限定されるものではないが、1分子中に平均2個以上のエポキシ基を有するものを用いる。エポキシ樹脂としては、グリジシルエーテル型エポキシ樹脂、グリジシルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、環状脂肪族(脂環型)エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂を用いることができる。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の、クレゾール構造とクレゾール構造の間にビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬社製:NC−3000等)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の、クレゾール構造とクレゾール構造の間にジシクロペンタジエン骨格構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬社製:XD−1000等)、α−ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタン、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン等が挙げられる。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルパラアミノフェノール、トリグリシジルメタアミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン等が挙げられる。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、ジグリシジルフタレート、ジグリシジル
ヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート等が挙げられる。
環状脂肪族(脂環型)エポキシ樹脂としては、エポキシシクロヘキシルメチル−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(エポキシシクロヘキシル)アジペートなどが挙げられる。
エポキシ樹脂は一種を単独で、もしくは二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の導電性インキには、バインダー樹脂とエポキシ樹脂との熱硬化を促進したり、エポキシ樹脂を熱硬化したり、その熱硬化を促進したりするための、硬化促進剤、架橋剤等を含有させることができる。
硬化促進剤としては、ジシアンジアミド、3級アミン化合物、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物、カルボン酸ヒドラジド、脂肪族または芳香族ジメチルウレアなどのジアルキルウレア類等、架橋剤としては、酸無水物等が使用できる。
バインダー樹脂とエポキシ樹脂との熱硬化促進用の3級アミン化合物としては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセンー7、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン−5等が挙げられる。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等を挙げることができる。
バインダー樹脂とエポキシ樹脂との熱硬化促進用のイミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール化合物、およびこれらイミダゾール化合物とエポキシ樹脂を反応させて溶剤に不溶化したタイプ、またはイミダゾール化合物をマイクロカプセルに封入したタイプ等の保存安定性を改良した潜在性硬化促進剤を挙げることができる。
バインダー樹脂とエポキシ樹脂との熱硬化促進用のカルボン酸ヒドラジドとしては、コハク酸ヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド等を挙げることができる。酸無水物としては、テトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を挙げることができる。
これらの硬化促進剤、架橋剤は2種類以上を併用してもよく、その添加量は、エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部の範囲が好ましい。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうちアジリジン化合物としては、例えば、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N−ヘキサメチレン−1,6−ビス−1−アジリジンカルボキシアミド、4,4−ビス(エチレンイミノカルボキルアミノ)ジフェニルメタン等が挙げられる。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうちオキサゾリン化合物としては、例えば、2,2‘−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)等が挙げられる。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうちカルボジイミド化合物としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドやカルボジライト(日清紡社製、ポリカルボジイミド系樹脂)等が挙げられる。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうちアミン化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等が挙げられる。
本発明の導電インキに用いられる硬化剤のうち酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
本発明の導電性インキは、バインダー樹脂100重量部に対して、硬化剤を0.5〜20重量部含有することが好ましい。硬化剤が0.5重量部未満では、印刷物に十分な密着性、耐熱性等を付与することができず、20重量部を超えると未反応の硬化剤が導電性インキに残りやすくなり、同様に十分な密着性、耐熱性等を付与することが難しい。
本発明の導電性インキは、各種溶剤で溶解、希釈する事ができ、固形分としては50〜90重量%であることが好ましい。
希釈用の溶剤は、使用する樹脂の溶解性や印刷方法等の種類に応じて、選択する事ができる。
例えば、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、脂肪族系溶剤、脂環族系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、水等の1種または2種以上を混合して用いる事ができる。また、前述したポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、アクリル樹脂の重合時に使用する溶剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の導電性インキの製造方法は、導電性粒子、バインダー樹脂、金属キレート及び溶剤等を所定の割合で配合してディスパーにて混合、必要に応じて3本ロール等にて混合分散させる。
また、本発明の導電性インキは、必要に応じて分散剤、耐摩擦向上剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、酸化防止剤、有機顔料、無機顔料、消泡剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、保湿剤等を添加することができる。
本発明の導電性インキを用い、各種印刷法により基材上に印刷することにより、高精細な導電性回路パターンを形成することができる。
また、基材としては特に限定されるものではなく、例えばポリイミドフィルム、ポリパラフェニレンテレフタルアミドフィルム、ポリエーテルニトリルフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等が挙げられる。また、ITO(スズ−インジウム酸化物)層をスパッタリング、ウェットコート等によりポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートポリカーボネート等の高分子フィルム上に形成したいわゆるITOフィルムやセラミック、ガラス基材等も用いることができる。
また、必要に応じ、高精細パターン配線の印刷性をさらに向上させる目的で、基材にアンカーコート層を設け、更にアンカーコート層に導電性インキを印刷することもできる。
かかるアンカーコート層は、基材との密着性、更には導電性インキの密着性が良好であれば、特に限定させず、また樹脂ビーズ等の有機フィラーや金属酸化物等の無機フィラーも必要に応じ添加することができる。これらアンカーコート層を設ける方法も特に限定されず、従来公知の塗工方法にて塗布、乾燥、硬化して得ることができる。
本発明の導電性インキは、従来公知の種々の印刷法に適用することができ、特にスクリーン印刷に適用することが好ましい。
スクリーン印刷法においては、前述したように導電回路パターンの高精細化に対応すべく微細なメッシュ、特に好ましくは400〜650メッシュ程度の微細なメッシュのスクリーンを用いることが好ましい。この時のスクリーンの開放面積は約20〜50%が好ましい。スクリーン線径は約10〜70μmが好ましい。
スクリーン版の種類としては、ポリエステルスクリーン、コンビネーションスクリーン
、メタルスクリーン、ナイロンスクリーン等が挙げられる。また、高粘度なペースト状態のものを印刷する場合は、高張力ステンレススクリーンを使用することができる。
スクリーン印刷のスキージは丸形、長方形、正方形いずれの形状であっても良く、またアタック角度を(印刷時の版とスキージの角度)小さくするために研磨スキージも使用することができる。その他の印刷条件等は従来公知の条件でよい。
基板上に印刷した導電回路パターンは加熱して乾燥、固化させ、また、導電性インキに硬化剤を添加している場合はこれを硬化させる。加熱温度は80〜230℃、加熱時間としては10〜120分が好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中、「部」、「%」は、それぞれ「重量部」、「重量%」を、水酸基価はKOHmg/g、酸価はKOHmg/gそれぞれ意味する。
(合成例1、バインダー1)アクリル樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下装置、窒素ガス導入管を備えた反応装置に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート160部、メタクリル酸シクロヘキシル188部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル10部、及びアクリル酸2部を仕込み、窒素気流下にて80℃まで昇温させた。これにアゾビスイソブチロニトリル2部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40部の混合物を1時間かけて連続滴下し、その後80℃で2時間反応させた。さらにアゾビスイソブチロニトリル0.4部添加し、80℃で2時間熟成反応させ、不揮発分50%、数平均分子量51,000,酸価8、水酸基価20の共重合体(1)溶液を得た。共重合体(1)溶液100部をイソホロン25部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(1)溶液を得た。
(合成例2、バインダー2)アクリル樹脂の合成
合成例1と同様の反応装置に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート240部、メタクリル酸メチル104部、メタクリル酸シクロヘキシル80部、メタクリル酸2−エチルヘキシル6部、およびアクリル酸4−ヒドロキシブチル10部を仕込み、窒素気流下にて80℃まで昇温させた。これにtert−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノート0.1部とジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート60部の混合物を1時間かけて連続滴下し、粗その後80℃で2時間反応させた。さらに、tert−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノート0.1部を2時間ごとに2回添加し、熟成反応を続けた。その後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート166部を添加し反応を終了し、不揮発分30%、数平均分子量220,000、水酸基価20の共重合体(2)溶液を得た。これをバインダー(2)溶液とした。
(合成例3、バインダー3)アクリル樹脂の合成
合成例1と同様の反応装置に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート350部、メタクリル酸メチル94部、メタクリル酸シクロヘキシル80部、メタクリル酸2−エチルヘキシル6部、およびアクリル酸4−ヒドロキシブチル20部を仕込み、窒素気流下にて80℃まで昇温させた。これにtert−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノート0.07部とジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート60部の混合物を1時間かけて連続滴下し、粗その後80℃で2時間反応させた。さらに、tert−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノート0.07部を2時間ごとに2回添加し、熟成反応を続けた。その後、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート190部を添加し反応を終了し、不揮発分25%、数平均分子量350,000、水酸基価39の共重合体(3)溶液を得た。これをバインダー(3)溶液とした。
(合成例4、バインダー4)アクリル樹脂の合成
合成例1と同様の反応装置に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート160部、メタクリル酸シクロヘキシル104部、メタクリル酸メチル90部、及びメタクリル酸2−エチルヘキシル6部を仕込み、窒素気流下にて80℃まで昇温させた。これにアゾビスイソブチロニトリル2部、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート40部の混合物を1時間かけて連続滴下し、その後80℃で2時間反応させた。さらにアゾビスイソブチロニトリル0.4部添加し、80℃で2時間熟成反応させ、不揮発分50%、数平均分子量47,000、酸価0、水酸基価0の共重合体(4)溶液を得た。共重合体(4)溶液100部をイソホロン25部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(4)溶液を得た。
(合成例5、バインダー5)ポリエステル樹脂の合成
攪拌機、温度計、精留管、窒素ガス導入管、減圧装置を備えた反応装置にテレフタル酸ジメチル20.3部、イソフタル酸ジメチル20.3部、エチレングリコール12.9部、ネオペンチルグリコール18.2部、及びテトラブチルチタネート0.03部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら180℃まで徐々に加熱し、180℃で3時間エステル交換反応を行なった。ついで、セバシン酸28.3部を仕込み180〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で2時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止し取り出し、数平均分子量23,000、水酸基価5、酸価1の重合体(5)溶液を得た。重合体(5)40部をイソホロン60部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(5)溶液を得た。
(合成例6、バインダー6)ポリエステル樹脂の合成
合成例4と同様の反応装置にテレフタル酸ジメチル15.6部、イソフタル酸ジメチル25.0部、エチレングリコール12.9部、ネオペンチルグリコール18.2部、及びテトラブチルチタネート0.03部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら180℃まで徐々に加熱し、180℃で3時間エステル交換反応を行なった。ついで、セバシン酸28.3部を仕込み180〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で2時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止し取り出し、数平均分子量13,000、水酸基価10、酸価1の重合体(6)溶液を得た。重合体(6)溶液40部をイソホロン60部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(6)溶液を得た。
(合成例7、バインダー7)ポリウレタン樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置に、イソフタル酸と3−メチル−1,5ペンタンジオールとから得られるポリエステルポリオール((株)クラレ製「クラレポリオールP−2030」、Mn=2033)127.4部、ジメチロールブタン酸4.2部、イソホロンジイソシアネート19.2部、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート32.5部を仕込み、窒素気流下にて90℃で3時間反応させ、ついでジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート115部を加えて、数平均分子量18,000、水酸基価4、酸価10の重合体(7)溶液を得た。重合体(7)溶液100部をイソホロン26部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(7)溶液を得た。
(合成例8、バインダー8)ポリウレタンウレア樹脂の合成
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置に、イソフタル酸と3−メチル−1,5ペンタンジオールとから得られるポリエステルポリオール((株)クラレ製「クラレポリオールP−2011」、Mn=2011)90.9部、ジメチロールブタン酸3.3部、イソホロンジイソシアネート21部、及びジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート28部を仕込み、窒素雰囲気下90℃で3時間反応させ、これにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート72部を加えてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液を得た。次にイソホロンジアミン3.9部、ジ−n−ブチルアミン0.44部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル16.9部、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート54.9部の混合物に、得られたイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液193.7部を添加し、50℃で3時間続いて70℃で2時間反応させ、数平均分子量33,000、酸価10、不揮発分40%の重合体(8)溶液を得た。これをバインダー(8)溶液とした。
[バインダー9]
ジャパンエポキシレジン社製、JER1256(数平均分子量25,000、エポキシ当量7,500、水酸基価190)40部をイソホロン60部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(9)溶液を得た。
[バインダー10]
アジピン酸と3−メチル−1,5ペンタンジオールとから得られるポリエステル樹脂(クラレ社製「クラレポリオールP−5010」、数平均分子量5050、水酸基価22、酸価1)40部を、イソホロン60部に溶解し、不揮発分40%のバインダー(10)溶液を得た。
[銀粉A]
DOWAエレクトロニクス社製球状銀粉(タップ密度5.5 g/cm3、D50粒子径0.9μm、比表面積0.93m2/g)を銀粉Aとした。
[銀粉B]
DOWAエレクトロニクス社製球状銀粉(タップ密度4.0g/cm3、D50粒子径0
.5μm、比表面積1.77m2/g)を銀粉Bとした。
[銀粉C]
METALOR社製球状銀粉(タップ密度2.2g/cm3、D50粒子径0.8μm、
比表面積1.40m2/g)を銀粉Cとした。
[銀粉D]
三井金属社製球状銀粉(タップ密度4.5g/cm3、D50粒子径0.25μm、比表
面積1.70m2/g)を銀粉Dとした。
[銀粉E]
福田金属社製フレーク銀粉(タップ密度4.8g/cm3、D50粒子径7.9μm、比
表面積0.95m2/g)を銀粉Eとした。
[銀粉F]
三井金属社製球状銀粉(タップ密度0.9g/cm3、D50粒子径5.1μm、比表面
積1.91m2/g)を銀粉Fとした。
[銀粉G]
METALOR社製フレーク銀粉(タップ密度6.1g/cm3、D50粒子径15.3
μm、比表面積0.09m2/g)を銀粉Gとした。
[銀粉H]
SINO−PLATINUM社製フレーク銀粉(タップ密度2.9g/cm3、D50粒子
径5.2μm、比表面積5.60m2/g)を銀粉Hとした。
<銀粉のタップ密度、D50粒子径およびBET比表面積の測定>
1)D50粒子径
島津製作所社製レーザー回折粒度分布測定装置「SALAD−3000」を用いて測定した体積粒度分布の累積粒度(D50)を測定した。
2)タップ密度
JIS Z 2512:2006法に基づいて測定した。
3)BET比表面積
島津製作所製流動式比表面積測定装置「フローソーブII」を用いて測定した表面積より以下の計算式により算出した値を比表面積と定義し記載した。
比表面積(m/g)=表面積(m)/粉末質量(g)
[金属キレートA]
アルミキレートとして、川研ファインケミカル株式会社製ALCH(一般式(1)、固形分90%)を金属キレートAとした。
一般式(1)
Figure 2011246498
[金属キレートB]
チタンキレートとして、マツモトファインケミカル株式会社製オルガチックスTC−100(チタンアセチルアセトナート、固形分75%)を金属キレートBとした。
[金属キレートC]
ジルコニウムキレートとして、マツモトファインケミカル株式会社製オルガチックスZC−540(ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、固形分45%)を金属キレートCとした。
[硬化剤]
ブロック型ヘキサメチレンジイソシアネート硬化剤、デュラネートMF−K60X(旭化成ケミカルズ社製、固形分60%)を硬化剤(1)とした。
<導電性インキの調製>
表1、2記載の実施例1〜12、比較例1〜9の配合比率にて銀粉、バイダー樹脂、金属キレート、溶剤をディスパーにて混合後、3本ロールにより分散し、導電性インキを調
製した。得られた導電性インキの特性を下記の方法で測定した。
<導電性インキの動的粘弾性挙動評価>
導電性インキの動的粘弾性挙動評価は、ティー・エイ・インスツルメント社製レーオメーター「AR−G2」を使用して測定を行った。測定は、25℃の温度下で、周波数1Hzに固定し、振動応力1.0〜10,0000Paの範囲で行った。
[テストピースの作成]
厚さ75μmのコロナ処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETという)に実施例1〜10、比較例1〜9の導電インキを、15mm×30mmのパターン形状にスクリーン印刷し、150℃オーブンにて30分乾燥させ、膜厚が8〜10μmの導電性印刷物を得た。
<膜厚の測定>
上記印刷物の膜厚は、仙台ニコン社製MH−15M型測定器を用いて測定した。
<表明抵抗値の測定>
上記印刷物の表面抵抗値は、三菱化学社製ロレスタAPMCP−T400測定器を用いて測定した。
<体積抵抗率の算出>
上記方法で測定された表面抵抗値、および膜厚より、体積抵抗値を算出した。体積抵抗値の目標値は5.0×10-5Ω・cm以下である。なお、5.0〜8.0×10-5Ω・cm
は、一応実用性があるが、8.0×10-5以上では実用性がないと判断できる。
<ITO積層フィルムに対する密着性>
ITO積層フィルム(日東電工社製、V270L−TEMP、75μm厚)の一部を塩酸でエッチングしてITO層を除去して基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム)を露出させたものを用いて、ITO積層部分およびエッチングして基材が露出した部分に、実施例1〜12、比較例1〜9の導電インキを、乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように15mm×30mmのパターンをスクリーン印刷し、150℃オーブンにて30分乾燥させ、この印刷物の密着性を評価した。評価方法および評価基準は下記の通りである。
テープ密着試験:JIS K5600に準拠して、テープ密着試験を実施した。
幅1m間隔に10マスX10マスの計100マス目を印刷面にクロスカットし、ニチバンセロハンテープ(25mm幅)を印刷面に貼り付け、急激に剥離し、残ったマス目の状態にて評価を行った。
○:剥離無し(密着性良好レベル)
△:マスの端がわずかに欠ける(密着性やや不良だが、実用上使用可能レベル)
×:1マス以上の剥離が観察される(密着性不良レベル)
<ポリイミドフィルムに対する密着性>
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、カプトン100H、25μm厚)を用いて、実施例1〜12、比較例1〜9の導電インキを、乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように15mm×30mmのパターンをスクリーン印刷し、180℃オーブンにて30分乾燥させ、この印刷物の密着性を評価した。評価方法および評価基準は下記の通りである。ニチバンセロハンテープ(25mm幅)を印刷物表面に貼り付け、急激に剥離し、印刷物の密着性を評価した。
○:剥離なく、密着性良好。
△:若干剥離有り、密着性やや不良。
×:全面剥離が有り、密着性不良。
[細線印刷性の評価]
高精度スクリーン印刷装置(東海精機株式会社製SERIA)を用いて、実施例1〜10、比較例1〜7、9の導電インキを、200mm×200mmの領域に、線幅40μm、線間の幅60μm(L/S=40μm/60μm)の微細配線パターンを多数有するスクリーン版にて、厚さ75μmのコロナ処理PETに20枚連続印刷したのち、150℃で30分乾燥させた。印刷の条件は下記の通りである。
(スクリーン印刷条件)
・スクリーン:ステンレス版650メッシュ
・乳剤厚:10μm
・スクリーン枠:650×550mm
・スキージ角度:70°
・スキージアタック角度:50°
・スキージ硬度:80°
・スキージ速度:20mm/秒
・スキージ印圧:10kg
・クリアランス:3.5mm
(線幅のばらつき度合いの評価)
スクリーン印刷した配線パターンの微細配線部分を、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製VHX−900)を用いて拡大写真(倍率500倍)を撮影した。撮影した拡大写真をニレコ社製小型汎用画像解析装置「LUZEX AP」を用いて印刷後の細線幅を読み取った。
具体的には、5枚目、20枚目の印刷物について、それぞれ任意の細線8本を選択し、1本につき460箇所、8本合計で3680箇所の線幅を測定し、最小値、最大値、平均値、標準偏差、細線の太りの度合い「(平均値-40μm)/40μm(%)」を求めた

平均値、標準偏差、細線の太りの度合いを表1、2に示す。
なお、標準偏差は細線の直線性(細線の凸凹)を示す。
また、細線の太りの度合い「(平均値-40μm)/40μm(%)」の評価基準は次
の通りである。
25%未満:線幅の太りがほとんど認められず、細線印刷性は良好
25〜40%:線幅の太りがやや認められるが、細線印刷性は実用上差し支えの無いレベル
40%以上:線幅の太りが認められ、細線印刷性は不良
さらに、印刷配線パターンの微細配線部分の形状を下記の基準で評価した。結果を表1、2に示す。
○:微細配線部分は、蛇行による太さのばらつき、にじみ、掠れを生じておらず、微細配線部分の境界線が明瞭で良好であった。
△:微細配線部分は、蛇行による太さのばらつきが多少見られたが、にじみ、掠れを生じておらず、実用上差し支えの無いレベルであった。
×:微細配線部分は、蛇行による太さのばらつきが見られ、にじみ、掠れがあり、境界線が不明瞭であった。
Figure 2011246498
Figure 2011246498
表1から明らかなように、実施例1〜11の導電性インキは良好な体積抵抗率、細線印刷性、ITO積層フィルムへの密着性を示す。
また、硬化剤を添加した実施例12は、ポリイミドフィルムへの密着性も良好である。
それに対し、表2に示すように、比較例1は、銀粉のD50粒子経が0.3μm未満であり、インキ塗膜の体積抵抗率が高く、使用不可のレベルであった。
一方、比較例2は、銀粉のD50粒子経が5μmを超えており、細線印刷性にて20枚印刷した時点で、細線の掠れがひどかったので、線幅を測定できなかった。印刷後のスクリーン印刷版のメッシュ部分を観察すると、多くの箇所でメッシュに銀粉が詰まっている状態が観察され、銀粉のD50粒子経大による不具合であった。
比較例3は、銀粉のタップ密度が1.0g/cm3未満で、インキ塗膜の体積抵抗率が高く
使用不可のレベルであった。
比較例4は、銀粉の比表面積が0.3m2/g未満であり、インキ塗膜の体積抵抗率が高
く使用不可のレベルであった。また、銀粉のD50粒子経が5μmを超えており、比較例2と同様に細線印刷性にて20枚印刷した時点で、メッシュの詰まりによる細線の掠れがひどかったので、線幅を測定できなかった。
比較例5は、比表面積が5.0m2/gを超えており、導電性粒子の表面を被覆するのに
多くの樹脂がを必要とするため、ITOエッチングフィルム、ポリイミドフィルムに対する密着性が劣っていた。
比較例6は、バインダー樹脂が水酸基もカルボキシル基を有しないので、水酸基価が2(KOHmg/g)未満であり、金属キレートと反応する官能基が無いので、貯蔵弾性率G’が小さく、tanδも1より大きいので、基材にインキが転移した後にその形状を維持しにくく、線「太り」しやすかった。
比較例7は、バインダー樹脂が金属キレートと反応する官能基を有してはいるが、数平均分子量が1万未満なので、貯蔵弾性率G’が小さく、基材にインキが転移した後にその形状を維持しにくく、線「太り」しやすかった。
一方、比較例8は、バインダー樹脂の数平均分子量が30万を超えており、導電性インキの貯蔵弾性率が高くなり過ぎ、スクリーン印刷が不可能であった。
比較例9は、金属キレートを使用しておらず、導電性インキの貯蔵弾性率G’が小さく、tanδも1より大きいので、基材にインキが転移した後にその形状を維持しにくく、線「太り」やすかった。

Claims (11)

  1. タップ密度が1.0〜10.0(g/cm3)、D50粒子径が0.3〜5μm、BET
    比表面積
    0.3〜5.0m2/gの導電性粒子
    と、
    数平均分子量(Mn)1万〜30万であり、水酸基価2〜300(mgKOH/g)及び/又は酸価20(mgKOH/g)以下のバインダー樹脂と、
    金属キレートとを含有する導電性インキであって、
    25℃、周波数1(Hz)、振動応力50(pa)において、貯蔵弾性率G’が5,000〜5万(Pa)であり、損失弾性率G’’を貯蔵弾性率G’で除した値、tanδが1以下であることを特徴とする導電性インキ。
  2. 導電性粒子のタップ密度が2.0〜10.0(g/cm3)である、請求項1記載の導電
    性インキ。
  3. バインダー樹脂100重量部に対して、金属キレートを0.2〜20重量部含有する、請求項1又は2記載の導電性インキ。
  4. 金属キレートがアルミニウムキレートであることを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の導電性インキ。
  5. アルミニウムキレートが、アセチルアセトネート基、メチルアセトアセトネート基及びエチルアセトアセトネート基からなる群より選ばれる基を有することを特徴とする、請求項4記載の導電性インキ。
  6. 導電性粒子が、銀であることを特徴とする、請求項1〜5いずれか記載の導電性インキ。
  7. バインダー樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、エポキシ樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる一種以上である、請求項1〜6いずれか記載の導電性インキ。
  8. バインダー樹脂の有する官能基と反応し得る官能基を有する硬化剤をさらに含有する、請求項1〜7いずれか記載の導電性インキ。
  9. 硬化剤が、イソシアネート系化合物、エポキシ樹脂、アジリジン系化合物、オキサゾリン系化合物、アミン化合物、酸無水物からなる群より選ばれる一種以上である、請求項8記載の導電性インキ。
  10. バインダー樹脂100重量部に対して、硬化剤を0.5〜20重量部含有する、請求項8又は9記載の導電性インキ。
  11. スクリーン印刷用であることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の導電性インキ。
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