JP2011246007A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の助手席の乗員をエアバッグで適切に保護する。
【解決手段】エアバッグ11の外殻部25の外側に取り付けたベルト32により、凹設部33と左右の肩対向部34とを形成する。ベルト32には、一般部41と幅広部42を設ける。一般部41により、乗員の頭部に対向する一般凹設部51を形成する。幅広部42により、乗員の胸部に対向する幅広凹設部52を形成する。エアバッグ11の展開時に乗員の胸部に加わる力を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のインストルメントパネル部に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置のエアバッグに関する。
従来、例えば、自動車のインストルメントパネル部に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、ガスを供給するインフレータと、所定の形状に折り畳まれたエアバッグとを備えている。そして、自動車の衝突などの際には、インフレータからガスを供給して、助手席に着席した乗員の前方にエアバッグを膨張展開させ、乗員に加わる衝撃を緩和する。
そして、このような助手席乗員用のエアバッグ装置のエアバッグについて、左右の独立したチャンバを備え、乗員の肋硬骨を押す形状が、乗員正面視にて、上方で接近し下方に向かって徐々に離れる形状とし、乗員の胸部中央部を柔らかく受け止めることを図った構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、独立した複数のチャンバを備える構成は、エアバッグを構成する基布を複雑に分割して接合する必要があり、構造が複雑になり製造工程が煩雑になって製造コストが上昇する。また、1個のチャンバで形成されるエアバッグについて、基布の組み合わせにより乗員に対向する凹設部を形成する構成においても、エアバッグの構成が複雑になり、製造コストが上昇する。さらに、1個のチャンバの内部にベルトを配置してエアバッグの展開形状を規制し、凹設部を形成する構成が考えられるが、所望の形状に凹設部を形成するためには、エアバッグの内側に複数のベルトを配置し、かつ、各ベルトを基布の内側の所定の位置に強固に接合することが必要になり、製造工程が煩雑になって製造コストが上昇する問題を有している。
特開2009−12661号公報 (第4−6頁、図3、図8)
上記のように、乗員に対向して所定の形状の凹設部を形成するエアバッグは、構造が複雑になり製造工程が煩雑になって製造コストが上昇する問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、乗員に対向して所定の形状の凹設部を備えるとともに、製造コストを低減できるエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、ガスが導入されて膨張展開する袋状の外殻部と、この外殻部の一部に設けられこの外殻部の膨張展開時に乗員に接触可能に対向する乗員対向面部と、一般部及び前記一般部より幅寸法の大きい幅広部を備えたベルト状をなし、前記外殻部の外側に配置され、前記外殻部の周面に沿った寸法より短い寸法となるようにこの外殻部に連結され、この外殻部の膨張展開時に前記乗員対向面部の一部に前記外殻部の内側に向かって凹設し乗員に対向して互いに幅寸法の異なる一般凹設部及び幅広凹設部を設けた凹設部を形成するベルトとを具備するものである。
請求項2記載のエアバッグは、請求項1記載のエアバッグにおいて、乗員対向面部は、車両の座席に着席した乗員に対向して展開し、ベルトは、前記乗員対向面部に上下方向に沿って配置され、一般部は、乗員の頭部に対向して配置され、幅広部は、乗員の胸部に対向して配置されたものである。
請求項3記載のエアバッグは、請求項2記載のエアバッグにおいて、外殻部の乗員対向面部を除く部分を構成するベース面部を備え、ベルトは、前記乗員対向面部の幅方向の中央部に沿って配置されるとともに、前記乗員対向面部の上側に連続する前記ベース面部と前記乗員対向面部の下側に連続する前記ベース面部とに連結され、前記外殻部の膨張展開時に、凹設部は、前記乗員対向面部から前記ベース面部の上部及び下部に連続して設けられて乗員の頭部及び胸部に対向し、この凹設部の両側に位置し前記凹設部よりも乗員側に相対的に突設され乗員の左右の肩部に対向する左右の肩対向部が構成されるものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、エアバッグの外殻部の内側にガスを導入すると、乗員対向面部が乗員に接触可能に対向して外殻部が膨張展開する。乗員対向面部に、乗員に対向して互いに幅寸法の異なる一般凹設部及び幅広凹設部を設けた凹設部を設けたため、乗員を適切に保護できる。互いに幅寸法の異なる一般凹設部及び幅広凹設部を設けた凹設部は、一般部及び幅広部を備えたベルトを外殻部の外側に配置し外殻部の周面に沿った寸法より短い寸法となるようにこの外殻部に連結することにより容易に形成でき、製造コストを低減できる。
請求項2記載のエアバッグによれば、請求項1記載の効果に加え、ベルトの一般部により構成される一般凹設部により乗員の頭部を柔らかく拘束するとともに、ベルトの幅広部により構成される幅広凹設部により乗員の胸部をさらに柔らかく拘束して乗員を適切に保護できる。
請求項3記載のエアバッグによれば、請求項2記載の効果に加え、左右の肩対向部が乗員の左右の肩部に対向して乗員を確実に拘束するとともに、凹設部が乗員の頭部及び胸部に対向し柔らかく拘束し、乗員を適切に保護できる。
本発明のエアバッグの一実施の形態を示すエアバッグが展開した状態の説明図であり、(a)は分解した状態の斜視図、(b)は斜視図である。 同上エアバッグの展開し乗員を拘束した状態の説明図であり、(a)は乗員の頭部に対応する位置の説明図、(b)は乗員の胸部に対応する位置の説明図である。 同上エアバッグの展開し乗員を拘束した状態の説明図である。 同上エアバッグのベルトの正面図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す図2(a)のI−I相当位置の断面図である。 同上エアバッグの図5のII−II相当位置の断面図である。 同上エアバッグの図5のIII−III相当位置の断面図である。 同上エアバッグの基布の構成を示す説明図である。 同上エアバッグの基布の構成を示す説明図である。 同上エアバッグの基布の構成を示す説明図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す側面図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す正面図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す斜視図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す平面図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す底面図である。
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図2及び図3において、1はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置1は、移動体である車両としての自動車2の座席3である助手席の前方、すなわち被保護物である助手席の乗員Aの前方に位置する被設置部としてのインストルメントパネル部4の内側に配置され、助手席エアバッグあるいはアシストエアバッグとも呼ばれる助手席乗員用のエアバッグ装置1を構成している。なお、以下、前後方向、両側方向、及び上下方向は、それぞれエアバッグ装置1を自動車2に取り付けた状態における自動車2の直進方向を基準として説明する。また、各図において、乗員Aは乗員を模したダミーにより示され、A1は乗員の頭部の位置、A2は乗員の胸部の位置、A3は乗員の肩部の位置を示している。
そして、インストルメントパネル部4は、後側すなわち助手席側に向かって若干下降する曲面状などに形成され、このインストルメントパネル部4の内側に配置された車体の部材に、エアバッグ装置1が正面側を上方に向け、あるいは上方から後側すなわち乗員A側に向けて適宜傾斜した状態で固定されている。また、インストルメントパネル部4の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドであるフロントガラスが配置されている。
そして、このエアバッグ装置1は、エアバッグモジュールとも呼び得るもので、基布にて構成された袋状のエアバッグ11、このエアバッグ11にガスを供給するインフレータ12、これらエアバッグ11とインフレータ12となどが取り付けられるケース体14、図示しないリテーナ、ブラケット、及び展開前のエアバッグ11を覆うカバー体などを備え、エアバッグ11は、シートベルトを装着して座席3に着席した乗員Aに対向して展開するようになっている。
そして、ケース体14は、鉄板を組み合わせるなどして略箱状に形成され、正面側あるいはフロントガラスに向かう上側を開口部である矩形状の突出口とし、内側が、折り畳んだエアバッグ11を収納するエアバッグ収納部とされている。また、このエアバッグ収納部に臨み、ケース体14の底部には、単数あるいは複数、本実施の形態では2個のインフレータ12を取り付ける円孔及びボルトが挿入される取付孔を設けたインフレータ取付部が設けられている。さらに、ケース体14の両側部には、側部ブラケットが取り付けられ、ケース体14の前後部には、カバー体を係止して取り付ける爪状のカバー取付部が設けられている。
また、カバー体は、カバー取付部に係止してケース体14に取り付けられ、通常時に突出口を覆うもので、樹脂にてインストルメントパネル部4と一体あるいは別体をなして形成され、他の部分より薄肉で容易に破断するテアラインが平面略H字状などに形成されている。
また、各インフレータ12は、円盤状の本体部を備え、この本体部からフランジ部が突設されているとともに、このフランジ部の上側に位置して複数のガス噴射口が設けられている。そして、本体部の内側には、点火器及び薬剤が収納され、底部に接続されたコネクタを介して伝えられる制御手段からの電気信号により、点火器が薬剤を燃焼させ、ガス噴射口から膨張用のガスを急速に供給するようになっている。また、フランジ部には、4個の取付孔が形成されている。なお、インフレータ12は、種々の形状があり、例えば円柱状の本体部を備えた1個のインフレータ12を用いることもできる。
また、リテーナは、リテーナ基板部と、このリテーナ基板部に取り付けられたスタッドボルトとを備えている。そして、リテーナ基板部には、インフレータ12の本体部が挿入される2個の円孔が形成されているとともに、各円孔を囲むようにして、それぞれ4個のスタッドボルトが下方に突設して固定されている。また、各スタッドボルトには、それぞれナットが螺合して締め付けられるようになっている。
また、ブラケットは、下側ブラケットとも呼び得るもので、ケース体取付部と、このケース体取付部から下方に延設された車体側取付部とを備えている。そして、ケース体取付部には、取付孔が4カ所に形成され、車体側取付部には、ねじ孔を有するナット部が2カ所に設けられている。
そして、エアバッグ11は、図1ないし図15に示すように、単数あるいは複数の基布を組み合わせ、例えば、正面基布部21、上側基布部22、下側基布部23の3枚の基布を縫い合わせて単一の袋状としたエアバッグ本体部である外殻部25を備えている。そして、このエアバッグ11の外殻部25は、正面基布部21の部分が、展開時に乗員Aに接触可能に対向する乗員対向面部26となり、この乗員対向面部26を除く部分すなわち上側基布部22及び下側基布部23の部分がベース面部27となっている。そして、上側基布部22は展開時にフロントガラスに対向するいわばウインドシールド部であり、下側基布部23はインストルメントパネル部4から乗員Aの膝部分などに対向するベース部となっている。そして、この外殻部25の前端下側すなわちベース面部27の前端下側の部分がエアバッグ基部31となり、このエアバッグ基部31がインストルメントパネル部4のケース体14に取り付けられるとともに、このエアバッグ基部31の内側にインフレータ12からガスが供給され、外殻部25が膨張展開する。そして、この外殻部25は、エアバッグ基部31からエアバッグ基部31の反対側である後端側の乗員対向面部26に向かって上下方向及び両側方向に拡開している。
さらに、この外殻部25にはベルト32が取り付けられ、このベルト32により、内側に向かって凹設された凹設部33と、この凹設部33に対して相対的に突設された肩対向部34とが形成されている。このベルト32は、外殻部25を構成する基布と同じあるいは同様の基布製で、例えば、外殻部25を構成する基布と同じ基布を2枚重ねて帯状すなわちベルト状に形成されている。さらに、このベルト32は、図4に示すように、長手方向に沿った各部位により幅寸法が異なり、長手方向の中間部に、第1の幅寸法L1の一般部41が形成されているとともに、この一般部41に連続して、第1の幅寸法L1よりも大きい第2の幅寸法L2の幅広部42が形成されている。なお、以下、ベルト32は上下方向に延びすなわち上下方向を長手方向とし、幅広部42に対して一般部41の位置を一端側である上側とし、一般部41に対して幅広部42の位置を他端側である下側として説明する。また、幅寸法は長手方向に直交する両側方向として説明する。そして、本実施の形態では、一般部41は、一定の幅寸法に形成されている一方、幅広部42は、一般部41の下端部から徐々に幅寸法が大きくなるように形成されている。また、一般部41の上側の一端部には、一般部41より幅寸法の大きい取付部である上部取付部43が形成され、幅広部42の下側の他端部には、幅広部42の最大幅の部分と同じ幅寸法の取付部である下部取付部44が形成されている。
そして、このベルト32は、外殻部25の外側に配置され、かつ、乗員対向面部26の幅方向の中央部に垂直に掛け渡され、すなわち上下方向に沿って配置されている。そして、上部取付部43は、環状の縫い線による接合部である上部結合部43aで外殻部25の乗員対向面部26の上側に連続する上部のベース面部27に接合され、下部取付部44は、環状の縫い線による接合部である下部結合部44aで外殻部25の乗員対向面部26の下側に連続する下部のベース面部27に接合されているとともに、一般部41から幅広部42に係る部分の一部あるいは全部ここでは一部は、環状の縫い線による接合部である中央結合部45で外殻部25の乗員対向面部26に接合されている。
さらに、このベルト32は、外殻部25の周面に沿った寸法(展開周長)より短い寸法となるようにこの外殻部25に連結され、この外殻部25の膨張展開時に乗員対向面部26の一部に外殻部25の内側に向かって凹設する凹設部33を構成する。すなわち、ベルト32を構成する基布は、外殻部25を構成する基布と全長にわたってぴったりと重ねて配置されるものではなく、上部結合部43aと中央結合部45との間の部分、及び、下部結合部44aと中央結合部45との間の部分については、ベルト32を構成する基布よりも外殻部25を構成する基布の方が寸法が大きく、各部分で外殻部25にしわが寄った状態となり、いわば主として上下の2カ所にしわ寄せ部が形成されている。言い換えれば、上部結合部43aと下部結合部44aとの間のベルト32の長手寸法は、外殻部25のベルト32を配置した部分の表面に沿った寸法より短く、この寸法差により外殻部25が押圧され、凹設部33と肩対向部34とが形成されている。
このようにして、凹設された形状を形成しない単純な形状の外殻部25にガスが導入されて膨張展開し、乗員対向面部26が自動車2の座席3に着席した乗員Aに接触可能に対向して展開した状態で、ベルト32により外殻部25を外側から引き絞るように押圧され、すなわち、外殻部25は、乗員対向面部26の全体からこの乗員対向面部26に近接する上下のベース面部27にかけて、外殻部25の内側すなわち自動車2の前方に向かい凹設され、すなわち幅方向の中央部に位置して上下方向に沿って溝状に凹設された凹設部33が乗員Aに対向して形成されているとともに、この凹設部33の両側に位置し、乗員対向面部26の両側部に、外殻部25の膨張展開時に凹設部33よりも相対的に乗員A側すなわち後方に膨出する突部である左右一対の肩対向部34が形成され、上側から見ていわばハート形をなすツインバッグとなっている。そして、外殻部25の膨張展開時に、座席3の所定位置にシートベルトを装着して着席した乗員Aに対し、凹設部33は頭部及び胸部の少なくとも幅方向の中央部に対向し、肩対向部34は、乗員Aの左右の肩部に対向する。なお、本実施の形態では、左右の肩対向部34は、互いに連通した同一の気室により構成されている。
さらに、ベルト32には、一般部41及び幅広部42が形成され、一般部41は、頭部対向部で乗員Aの頭部に対向して配置され、幅広部42は、胸部対向部で乗員Aの胸部に対向して配置されている。そこで、外殻部25の膨張展開時にベルト32により形成される凹設部33についても、一般部41及び幅広部42により凹部範囲が制御され、互いに幅寸法の異なる一般凹設部51及び幅広凹設部52が形成され、幅寸法が比較的小さい一般凹設部51が乗員Aの頭部に対向し、幅寸法が比較的大きい幅広凹設部52が乗員Aの胸部に対向するようになっている。
また、エアバッグ11の外殻部25については、種々の構成を採り得るものであるが、本実施の形態では、上記のように、正面基布部21、上側基布部22、下側基布部23の3枚の基布を縫い合わせて構成されており、例えば、図9に示すように切り出した3枚の基布部21,22,23の縁部同士を縫製部54で縫い合わせて袋状に形成し、また、この外殻部25の形成後に、あるいは外殻部25の形成時に、図1に示すようにベルト32を取り付けて、エアバッグ11を構成している。
なお、この実施の形態では、正面基布部21は、図7及び図10に示すように、上下方向に沿った正面中央部21aが正面両側部21bの乗員A側に位置するように一部が折り重ねられ、深く凹設可能な凹設部33の形成が容易になっている。また、正面基布部21の内側には、図5及び図6に示すように、正面基布部21の両側への広がりを規制する正面補助基布55が配置されている。さらに、下側基布部23のエアバッグ基部31には、図5及び図8に示すように、2個のインフレータ12の本体部を受け入れ可能なガス導入口57が形成され、上側基布部22の両側部には、円孔状をなしガスを排気可能な排気口58が形成されている。さらに、外殻部25にはガス導入口57及び排気口58の位置などに、防炎布あるいはパッチなどとも呼ばれる基布である補助基布61,62が重ねられ、上側基布部22及び下側基布部23などに縫合して取り付けられている。
そして、エアバッグ装置1の組立工程は、まず、エアバッグ11の外殻部25の内側にリテーナを挿入し、このリテーナのスタッドボルトをエアバッグ11に設けた取付孔から引き出した状態で、エアバッグ11を所定の形状に折り畳む。次いで、このエアバッグ11をケース体14のエアバッグ収納部に収納するとともに、リテーナのスタッドボルトをケース体14の底部の取付孔に挿入する。そして、このリテーナのスタッドボルトに下側からインフレータ12のフランジ部の取付孔を挿入するとともに、インフレータ12の本体部の上側部をケース体14の底部の円孔及びエアバッグ11のエアバッグ基部31のガス導入口57に挿入する。さらに、リテーナのスタッドボルトにブラケットの取付孔を挿入する。次いで、各スタッドボルトにナットを螺合して締め付けることにより、ケース体14に、エアバッグ11、インフレータ12、リテーナ、及びブラケットが取り付けられる。さらに、ケース体14にカバー体を被せカバー取付部に係止することにより、エアバッグ装置1のユニットが組み立てられる。
そして、このエアバッグ装置1は、ケース体14の側部ブラケットの孔部及びブラケットのナット部などを用いて車両のステアリングメンバなどの部材に連結固定され、自動車2のインストルメントパネル部4に取り付けられ、さらに、センサなどを備えた制御装置に電気的に接続して、エアバッグ装置1が構成され、助手席に対向するインストルメントパネル部4の内部にエアバッグ11が折り畳んで収納された状態となる。
次に、このエアバッグ装置1の展開動作を説明する。
自動車2の衝突などの際に、センサが検出した乗員Aの状態に応じて制御装置が衝突信号を発してインフレータ12を1個あるいは2個作動させ、各インフレータ12のガス噴射口からガスを噴射させる。すると、このエアバッグ11の外殻部25はガスの流入に伴い膨張展開し、カバー体のテアラインを破断して突出口から突出し、直接に、あるいはフロントガラスに沿って、後方の乗員A側に向かって膨張展開し、図2及び図3に示すように、助手席に着席した乗員Aの上半身の前方に乗員対向面部26を対向させて展開し、この乗員対向面部26を乗員Aに当接して乗員Aを拘束して受け止め、乗員Aを衝突の衝撃から保護する。
ここで、エアバッグ11は、凹設部33が乗員Aの頭部及び胸部の幅方向の中央部に対向し、肩対向部34は、乗員Aの左右の肩部に対向する。そこで、肩対向部34が乗員Aの左右の肩部に当接し、乗員Aをしっかりと受け止めて適切に保護できる。一方、乗員Aの頭部及び胸部については、乗員Aからみて凹設された凹設部33が設けられているため、乗員Aの頭部及び胸部を柔らかく受け止めて適切に保護できる。
さらに、凹設部33は、ベルト32により幅寸法が制御され、幅寸法が比較的小さい一般凹設部51が乗員Aの頭部に対向し、幅寸法が比較的大きい幅広凹設部52が乗員Aの胸部に対向する。そこで、そこで、凹設部33は、図2(a)に示すように、頭部を拘束する部分では、頭部の幅の略V字状に展開し、頭部を横方向からの圧縮力で挟み込むように拘束して、頭部の移動を抑制して適切に保護できる。一方、図2(b)に示すように、胸部に対向する部分では、凹設部33は略U字状に広がり、力は両側の肩対向部34に振り分け、肩対向部34が乗員Aの肩部に当接した状態とし、シートベルトに拘束された胸部は柔らかく受け止めて、あるいは凹設部33が胸部に接触すなわち押圧しない状態として、胸部に力が加わりすぎない状態で適切に保護できる。
このように、本実施の形態によれば、助手席用のエアバッグ装置1について、エアバッグ11の外殻部25内にガスを導入すると、乗員対向面部26が乗員Aに接触可能に対向して外殻部25が膨張展開し、左右の肩対向部34が乗員Aの左右の肩部に対向して乗員Aを確実に拘束するとともに、凹設部33が乗員Aの頭部及び胸部に対向し柔らかく拘束し、乗員Aを適切に保護できる。
さらに、乗員対向面部26に、乗員Aに対向して互いに幅寸法の異なる一般凹設部51及び幅広凹設部52を設けた凹設部33を設けたため、乗員Aを適切に保護できる。すなわち、凹設部33には、乗員Aの頭部に対向する一般凹設部51と、この一般凹設部51より幅寸法が大きく乗員Aの胸部に対向する幅広凹設部52を備えている。そこで、一般凹設部51により乗員Aの頭部を肩部より柔らかく、かつ、一般凹設部51に挟み込むようにして拘束でき、一方、幅広凹設部52により乗員Aの胸部を頭部よりさらに柔らかく拘束して乗員Aを適切に保護できる。
そして、凹設部33は、外殻部25の外側にベルト32を配置し、このベルト32を外殻部25の周面に沿った寸法より短い寸法となるようにこの外殻部25に連結することにより容易に形成できる。
さらに、凹設部33の一般凹設部51及び幅広凹設部52は、ベルト32の幅寸法の設定により容易に形成でき、すなわち、乗員Aの頭部に対向してベルト32に形成した一般部41と一般部41より幅寸法が大きく乗員Aの胸部に対向して配置された幅広部42とにより所望の幅寸法で容易に形成でき、製造コストを低減できる。また、ベルト32の幅寸法の設定により、一般凹設部51及び幅広凹設部52の位置や幅寸法を自在に設定でき、いわばエアバッグ11の凹設部33の溝幅のチューニングも容易にでき、同一の外殻部25を用いて異なる展開特性を備えたエアバッグ11を構成でき、汎用性を向上して製造コストを低減できる。このように、拘束部範囲を最適化したツインバッグを容易に形成でき、いわばエアバッグ11の外側から巻き付けるベルト32の幅を変化させて2つ割れバッグの下部あるいは下端部を幅広にした理想形状を安価に提供できる。
そして、エアバッグ11の外殻部25は単純な凹凸を有さない袋状に形成できるため、複雑な形状の基布(パネル)を組み合わせて凹凸を有する立体的な袋体を形成する構成が不要で構成を簡略化できるとともに、強度的に補強を要する応力集中部も生じず、いわばバッグ耐力の低下もなく、補強布の設定やメインパネルである各基布部21,22,23自体を厚手基布に変更することなどの対策が不要であり、さらに、外殻部25の内側に複数のベルトを配置する必要もなく、製造コストを低減できとともに、小形化、軽量化も容易に実現できる。
なお、上記の実施の形態では、ベルト32は、乗員Aの頭部に対向して一定の幅寸法の一般部41と、一般部41から拡開状に幅寸法が大きくなり乗員Aの胸部に対向する幅広部42とを形成したが、この構成に限られない。例えば、シートベルトなどの他の乗員保護装置などとの関係で、エアバッグ11から乗員Aに加わる力を小さくしたい部分に対して、一般部41よりも幅寸法の大きい幅広部42を配置して幅広凹設部52を形成し、乗員Aを容易に適切に保護できる。
また、エアバッグ11の外殻部25の基布の構成は、上記の構成に限られず、他の構成を採ることもできる。例えば、上記の3枚の基布部21,22,23を用いたいわゆる立体3ピースの構成に限られず、上下の2枚の基布を接合したいわゆる立体2ピースの構成とすることもできる。
さらに、助手席乗員用のエアバッグ11に限られず、例えば、前席の座席の後部から、後席の座席の乗員の上体に向かって展開するエアバッグ11に適用することもできる。
本発明は、例えば、車両の助手席乗員用のエアバッグ装置のエアバッグに適用できる。
2 車両としての自動車
3 座席
11 エアバッグ
25 外殻部
26 乗員対向面部
27 ベース面部
32 ベルト
33 凹設部
34 肩対向部
41 一般部
42 幅広部
51 一般凹設部
52 幅広凹設部
A 乗員

Claims (3)

  1. ガスが導入されて膨張展開する袋状の外殻部と、
    この外殻部の一部に設けられこの外殻部の膨張展開時に乗員に接触可能に対向する乗員対向面部と、
    一般部及び前記一般部より幅寸法の大きい幅広部を備えたベルト状をなし、前記外殻部の外側に配置され、前記外殻部の周面に沿った寸法より短い寸法となるようにこの外殻部に連結され、この外殻部の膨張展開時に前記乗員対向面部の一部に前記外殻部の内側に向かって凹設し乗員に対向して互いに幅寸法の異なる一般凹設部及び幅広凹設部を設けた凹設部を形成するベルトと
    を具備することを特徴とするエアバッグ。
  2. 乗員対向面部は、車両の座席に着席した乗員に対向して展開し、
    ベルトは、前記乗員対向面部に上下方向に沿って配置され、一般部は、乗員の頭部に対向して配置され、幅広部は、乗員の胸部に対向して配置された
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 外殻部の乗員対向面部を除く部分を構成するベース面部を備え、
    ベルトは、前記乗員対向面部の幅方向の中央部に沿って配置されるとともに、前記乗員対向面部の上側に連続する前記ベース面部と前記乗員対向面部の下側に連続する前記ベース面部とに連結され、
    前記外殻部の膨張展開時に、凹設部は、前記乗員対向面部から前記ベース面部の上部及び下部に連続して設けられて乗員の頭部及び胸部に対向し、この凹設部の両側に位置し前記凹設部よりも乗員側に相対的に突設され乗員の左右の肩部に対向する左右の肩対向部が構成される
    ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグ。
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