JP2011238870A - 支持装置および支持方法ならびに搬送装置および搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着シートMSが貼付された板状部材Wの搬送装置1は、接着シートMSを介して板状部材Wを保持する保持手段2と、保持手段2で保持された板状部材Wを付勢して板状部材Wの面位置を所定位置に維持する面位置維持手段6と、保持手段2を移動させる移動手段3とを備え、面位置維持手段6は、板状部材Wを一方側に付勢するかまたは他方側に付勢することで、板状部材Wの支持姿勢や搬送動作にかかわらず板状部材Wの面位置を維持することができる。
【選択図】図2
Description
特許文献1に記載の搬送装置は、マウントシートによりリングフレームと一体化されたウェハを搬送する。この搬送装置は、リングフレームを支持してウェハを覆うカップと、このカップで覆われた空間内を減圧する減圧手段とを備え、減圧手段の減圧により搬送中のウェハの撓みを抑制する。
しかしながら、特許文献1に記載の搬送装置では、ウェハにおける一方向への撓みを抑制するにあたって、減圧手段による減圧しか行うことができないため、減圧手段によって一方向への撓みを抑制した状態のまま、ウェハの表裏を反転させると、ウェハにおける他方向への撓みを助長してしまうため、ウェハを破損させてしまう。ここで、ウェハの表裏を反転させたときに減圧手段の減圧を停止させたとしても、カップ内が負圧になっているため、ウェハにおける他方向への撓みの助長を回避することはできない。また、搬送中の加減速によりウェハに慣性力が働き、カップ側に撓むような場合も、同様の理由により、ウェハの撓みを抑制できず、ウェハを破損させてしまう。
また、特許文献1に記載の搬送装置の一部、すなわちカップ以下をアームから取り外し、例えばテーブル等の固定台に取り付けてウェハを固定的に支持する支持装置として使用した場合、当該支持装置はウェハをカップの下側で水平に支持するものとしてしか使用できず、汎用性がないものとなってしまう。
また、本発明の搬送装置では、前記保持手段は、少なくとも前記接着シートと共に密閉空間を形成し、前記第1付勢手段は、前記密閉空間内を減圧し、前記第2付勢手段は、前記密閉空間内を加圧することが好ましい。
そして、本発明の搬送装置では、前記板状部材を反転させる反転手段と、前記板状部材の反転角度を検出する反転角度検出手段とを備え、前記面位置維持手段は、前記反転角度検出手段の検出結果に応じて前記板状部材への付勢力を変化させることが好ましい。
この際、接着シートの板状部材からはみ出た側をフレームに貼付して板状部材とフレームとを一体化し、フレーム部分で板状部材を支持することにより、板状部材に対して非接触な状態で付勢することができる。従って、板状部材を付勢する際に、板状部材の特定の部分に応力が集中することがなく、板状部材の撓みを効果的に抑制できる。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
また、各実施形態では、特に明示しない限り、「上」、「下」、「左」、「右」といった方位を示す用語は、図1を基準として用いる。
図1に示すように、本実施形態の搬送装置1は、テーブルT上に載置された板状部材としてのウェハWを搬送するものである。ここで、ウェハWは、下側に位置する表面WAに回路が形成されるとともに、この回路を保護する保護シートSが貼付されている。また、ウェハWの上側に位置する裏面WBには、接着シートとしてのマウント用シートMSが貼付されている。マウント用シートMSは、ウェハWの外縁からはみ出る大きさとされ、マウント用シートMSのウェハWからはみ出た部分がフレームとしてのリングフレームRFに貼付されることで、ウェハWとリングフレームRFとが一体化されている。
すなわち、保持手段2の反転角度やウェハWの面位置に応じて、保持手段2およびウェハW間の空気を吸引したり、ウェハWに空気を吹き付けたりすることで、ウェハWに作用する重力や慣性力と釣り合う付勢力を、ウェハWに作用させることができる。従って、支持姿勢や搬送動作にかかわらず、ウェハWの撓みを抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態を図4に基づいて説明する。
本実施形態の搬送装置1は、保持手段2がマウント用シートMSと共に密閉空間Vを形成し、ファン6のかわりに設けられた面位置維持手段としての加減圧ポンプ8(第1付勢手段および第2付勢手段をも兼ねる)が、この密閉空間Vを加圧および減圧する点で前記第1実施形態と相違する。また、搬送装置1は、位置センサ7のかわりに面位置検出手段としての圧力センサ9を備える点でも、前記第1実施形態と相違する。
前記実施形態では、ファン6および加減圧ポンプ8は、空気を介してウェハWを付勢していたがこれに限られず、ウェハWを付勢するための流体としては、窒素ガスやネオンガス等の他の気体や液体であってもよい。
また、ファン6の代わりに圧縮エアの噴き付けと減圧エアによる吸引としてもよい。
更に、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
また、前記第2実施形態では、保持手段2がマウント用シートMSと共に密閉空間Vを形成したが、保持手段2がリングフレームRFとマウント用シートMSと共に密閉空間Vを形成する構成としてもよい。
また、前記実施形態の搬送装置1の一部、すなわちファン6またはポンプ8以下を回動モータ32の出力軸32Aから取り外し、例えばテーブル等の固定台に取り付けてウェハWを固定的に支持する支持装置として使用することができる。この場合、当該支持装置は、面位置維持手段を有しているので、従来例のように、ウェハWを保持手段2の下側で水平に支持するだけでなく、ウェハWを保持手段2の上側で水平に支持したり、ウェハWを保持手段2の右側または左側で垂直に支持したり、ウェハWを保持手段2の右上側、右下側、左上側または左下側で斜めに支持したりするものとして使用することができ、従来例と比較して汎用性が向上する。なお、このような支持装置を回動モータ4に接続し、上記実施形態で図3を用いて説明したように、ウェハWを反転させることのできる支持装置とすることもできる。
2 保持手段
3 移動手段
4 回動モータ(反転手段)
5 反転角度検出手段
6 ファン(面位置維持手段、第1付勢手段、第2付勢手段)
7 位置センサ(面位置検出手段)
8 ポンプ(面位置維持手段、第1付勢手段、第2付勢手段)
9 圧力センサ(面位置検出手段)
W ウェハ(板状部材)
MS マウント用シート(接着シート)
RF リングフレーム(フレーム)
V 密閉空間
Claims (9)
- 接着シートが貼付された板状部材の支持装置であって、
前記接着シートを介して前記板状部材を保持する保持手段と、
前記保持手段で保持された前記板状部材を付勢して前記板状部材の面位置を所定位置に維持する面位置維持手段とを備え、
前記面位置維持手段は、
前記板状部材を一方側に付勢する第1付勢手段と、
前記板状部材を前記一方側から他方側に付勢する第2付勢手段とを備えていることを特徴とする支持装置。 - 接着シートが貼付された板状部材の支持方法であって、
前記接着シートを介して前記板状部材を保持し、
前記保持された前記板状部材を一方側に付勢するかまたは前記一方側から他方側に付勢して前記板状部材の面位置を所定位置に維持することを特徴とする支持方法。 - 接着シートが貼付された板状部材の搬送装置であって、
前記接着シートを介して前記板状部材を保持する保持手段と、
前記保持手段で保持された前記板状部材を付勢して前記板状部材の面位置を所定位置に維持する面位置維持手段と、
前記保持手段を移動させる移動手段とを備え、
前記面位置維持手段は、
前記板状部材を一方側に付勢する第1付勢手段と、
前記板状部材を前記一方側から他方側に付勢する第2付勢手段とを備えていることを特徴とする搬送装置。 - 前記第1付勢手段は、前記保持手段および前記板状部材間の流体を前記一方側に吸引し、
前記第2付勢手段は、前記板状部材に前記一方側から前記他方側に前記流体を吹き付けることを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。 - 前記保持手段は、少なくとも前記接着シートと共に密閉空間を形成し、
前記第1付勢手段は、前記密閉空間内を減圧し、
前記第2付勢手段は、前記密閉空間内を加圧することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の搬送装置。 - 前記接着シートは、前記板状部材の外縁からはみ出る大きさとされ、かつ前記接着シートの前記板状部材からはみ出た側がフレームに貼付されて前記板状部材と前記フレームとが一体化され、
前記保持手段は、前記フレーム部分で前記板状部材を支持可能に設けられていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の搬送装置。 - 前記板状部材の面位置を検出する面位置検出手段を備え、
前記面位置維持手段は、前記面位置検出手段の検出結果に応じて前記板状部材への付勢力を変化させることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載の搬送装置。 - 前記板状部材を反転させる反転手段と、
前記板状部材の反転角度を検出する反転角度検出手段とを備え、
前記面位置維持手段は、前記反転角度検出手段の検出結果に応じて前記板状部材への付勢力を変化させることを特徴とする請求項3から請求項7のいずれかに記載の搬送装置。 - 接着シートが貼付された板状部材の搬送方法であって、
前記接着シートを介して前記板状部材を移動可能に保持し、
前記保持された前記板状部材を一方側に付勢するかまたは前記一方側から他方側に付勢して前記板状部材の面位置を所定位置に維持することを特徴とする搬送方法。
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