JP2011238642A - パワー半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートスプレッダと熱交換器とを接着したパワー半導体モジュールにおいて、ヒートスプレッダと熱交換器との熱膨張率の差に基づく熱応力を低減する。
【解決手段】ヒートスプレッダ11をCuの単一素材で構成し、熱交換器30をAlとFeの複合素材で構成する。これにより、複合素材をなす一方の素材(Al)の線膨張係数は単一素材(Cu)の線膨張係数より大きく、かつ、複合素材をなす他方の素材(Fe)の線膨張係数は単一素材(Cu)の線膨張係数より小さい。これにより、複合素材の一方の素材(Al)は単一素材(Cu)よりも伸縮しやすく、他方の素材(Fe)は単一素材(Cu)よりも伸縮しにくいので、複合素材の他方の素材(Fe)によって複合素材の一方の素材(Al)の伸縮が規制される。これにより、ヒートスプレッダ11と熱交換器30との線膨張係数の差に基づく熱応力の発生を低減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器が一体化されたパワー半導体モジュールに関するものである。
従来より、モールド樹脂封止型パワー半導体装置が、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、ヒートスプレッダの一面にはんだを介してパワー半導体チップが実装され、ヒートスプレッダの他面が露出するようにヒートスプレッダおよびパワー半導体チップがモールド樹脂で封止された半導体装置が提案されている。
さらに、この半導体装置には、金属板の他面を覆う絶縁樹脂層とこの絶縁樹脂層の上の金属層とで構成された絶縁シートが設けられている。そして、半導体装置が絶縁シートを介して熱交換器に設置されることで、パワー半導体チップで発生した熱がヒートスプレッダおよび絶縁シートを介して熱交換器に放出される。
この場合、絶縁シートの金属層と熱交換器との間には例えば熱伝導グリス層が設けられる。このため、金属層と熱交換器との熱膨張率の差に基づく熱応力が半導体装置に発生したとしても、金属層と熱交換器とが摺動可能であるので、金属層と熱交換器との熱膨張率の不一致は問題とならない。
特許第3740116号公報
しかしながら、上記従来の技術では、熱伝導グリス層は熱伝導率が金属層や熱交換器の金属と比較して10分の1程度であるので、熱伝導グリス層が金属層から熱交換器への熱伝導の妨げになってしまうという問題がある。また、この熱伝導グリス層が金属層もしくは熱交換器に接しない部分が空気層として形成され、この空気層によって熱伝達がさらに阻害される可能性がある。
そこで、ヒートスプレッダと熱交換器との間に熱伝導グリス層を設けずにヒートスプレッダと熱交換器とを絶縁樹脂層により直接接着することが考えられる。しかし、ヒートスプレッダと熱交換器との熱膨張率の差に基づく熱応力がヒートスプレッダまたは熱交換器に直接加わるので、当該熱応力によって絶縁樹脂層が破壊されてしまう可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、ヒートスプレッダと熱交換器とを接着したパワー半導体モジュールにおいて、ヒートスプレッダと熱交換器との熱膨張率の差に基づく熱応力を低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ヒートスプレッダ(11)の一面(11a)に半導体素子(12)が実装され、ヒートスプレッダ(11)の他面(11b)が露出するようにヒートスプレッダ(11)および半導体素子(12)がモールド樹脂(13)で封止されたモジュール(10)と、一面(30a)を有し、ヒートスプレッダ(11)とは異材質で構成された熱交換器(30)と、ヒートスプレッダ(11)の他面(11b)と熱交換器(30)の一面(30a)とを接着する熱伝導絶縁性の樹脂層(20)と、を備えている。
また、ヒートスプレッダ(11)および前記熱交換器(30)のうちいずれか一方が複合素材からなると共に他方が単一素材からなる。
そして、複合素材をなす一方の素材の線膨張係数は単一素材の線膨張係数より大きく、かつ、複合素材をなす他方の素材の線膨張係数は単一素材の線膨張係数より小さいことを特徴とする。
これによると、複合素材の一方の素材は単一素材よりも伸縮しやすく、他方の素材は単一素材よりも伸縮しにくいので、複合素材の他方の素材によって複合素材の一方の素材の伸縮が規制される。これにより、複合素材全体の線膨張係数が単一素材に近づく。したがって、ヒートスプレッダ(11)と熱交換器(30)との線膨張係数の差に基づく熱応力の発生を低減することができる。
請求項2に記載の発明では、ヒートスプレッダ(11)は単一素材からなり、熱交換器(30)は複合素材からなることを特徴とする。
このように、ヒートスプレッダ(11)は単一素材で構成されているので、ヒートスプレッダ(11)の内部における熱伝導が阻害されない。このため、半導体素子(12)からヒートスプレッダ(11)に伝導された熱をヒートスプレッダ(11)全域に広げることができ、ヒートスプレッダ(11)の他面(11b)全域から樹脂層(20)を介して熱交換器(30)に熱を伝導することができる。
請求項3に記載の発明では、熱交換器(30)の一面(30a)とは反対側の他面(30b)には、凹凸形状が設けられていることを特徴とする。
これによると、グリスを介さずに、熱交換器(30)の他面(11b)に設けられた凹凸形状を介して、熱交換器(30)の他面(11b)側を冷媒流体で直接冷却させることができる。
請求項4に記載の発明では、複合素材は、母材(31)中に、当該母材(31)よりも熱伝導率が低いと共に金属板に複数の貫通孔(32a)が設けられたパンチングメタル(32)を含んだ構造であることを特徴とする。
これによると、貫通孔(32a)を介して熱交換器(30)の一面(30a)側から他面(30b)側に熱が伝導されるので、母材(31)中にパンチングメタル(32)が含まれていても熱伝導が阻害されないようにすることができる。
請求項5に記載の発明では、熱交換器(30)の他面(30b)の凹凸形状は、熱交換器(30)の他面(30b)が突出したフィン(33)が複数形成された形状となっている。そして、熱交換器(30)の他面(30b)に垂直な方向において、熱交換器(30)の他面(30b)における複数のフィン(33)の位置と複数の貫通孔(32a)の位置とがそれぞれ一致していることを特徴とする。
これによると、パンチングメタル(32)の貫通孔(32a)からフィン(33)までの距離が最も近くなるため、熱伝導が阻害されずに放熱することができる。
請求項6に記載の発明では、熱交換器(30)の他面(30b)の凹凸形状は、熱交換器(30)の他面(30b)が突出したフィン(33)が複数形成された形状となっている。そして、熱交換器(30)の他面(30b)に複数のフィン(33)を投影したときの面積の合計が、熱交換器(30)の他面(30b)に複数の貫通孔(32a)を投影したときの面積の合計よりも小さいことを特徴とする。
これによると、熱交換器(30)の他面(30b)側に伝達された熱はフィン(33)だけでなく熱交換器(30)の他面(30b)の平面部分からも放熱されるので、パンチングメタル(32)によって熱伝導が阻害されないようにすることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係るパワー半導体モジュールの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る熱交換器の一部断面図である。 本発明の第3実施形態に係るパワー半導体モジュールの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。以下で示されるパワー半導体モジュールは、例えばインバータ装置などの電力変換装置に適用されるものである。
図1は、本実施形態に係るパワー半導体モジュールの断面図である。この図に示されるように、パワー半導体モジュールは、モジュール10と、放熱絶縁シート20と、熱交換器30と、を備えて構成されている。
モジュール10は、ヒートスプレッダ11と、半導体素子12と、モールド樹脂13と、を備えている。このうち、ヒートスプレッダ11は一面11aおよび他面11bを有する板状をなしており、半導体素子12の熱を受け取って放出するヒートシンクとしての役割を果たすものである。ヒートスプレッダ11は単一素材で構成され、例えばCuのブロックが採用される。なお、Cuの線膨張係数は16.5であり、Cuの線伝導率は401W/m・Kである。
半導体素子12は、IGBTやパワーMOSトランジスタ等の素子が形成された半導体チップである。この半導体素子12にはゲート等のパッドや電極が形成されており、図示しないリードにボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。また、半導体素子12は、ヒートスプレッダ11の一面11aにはんだ14を介して実装されている。なお、半導体素子12には、図示しないリードが電気的に接続されている。
モールド樹脂13は、モジュール10の外観をなすものである。このモールド樹脂13は、ヒートスプレッダ11のうち半導体素子12が接合された一面11aとは反対側の他面11bが露出するように、半導体素子12、図示しないリードの一部、およびヒートスプレッダ11をそれぞれ封止している。このようなモールド樹脂13として、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。なお、「他面11bが露出するように」とは、他面11bを覆わないように、という意味である。
放熱絶縁シート20は、ヒートスプレッダ11と熱交換器30とを接着するための熱伝導絶縁性の接着剤である。このような放熱絶縁シート20としては、例えば熱硬化性のエポキシ樹脂にセラミックフィラーが混入されたシート状のものが採用される。セラミックフィラーの混入により、放熱絶縁シート20の熱伝導率は、例えば10〜30W/m・Kとなっている。
熱交換器30は、モジュール10つまり半導体素子12を冷却するための冷却器であり、ヒートスプレッダ11とは異材質で構成されている。具体的には、熱交換器30は、一面30aおよび他面30bを有する板状の母材31と、この母材31内に一体化された板状のパンチングメタル32と、を備えて構成された複合素材である。
パンチングメタル32は母材31よりも熱伝導率が低いFe等の金属板で構成され、金属板には複数の貫通孔32aが設けられている。貫通孔32aの形状は例えば円形であり、貫通孔32aは千鳥状に設けられている。このようなパンチングメタル32は、例えば母材31の厚さ方向の中央に位置するように母材31に一体化されている。なお、Feの線膨張係数は12.1であり、Feの熱伝導率は80.2W/m・Kである。
また、母材31は、例えばAlで形成された鋳物である。すなわち、パンチングメタル32が金型に設置された状態で溶けたAlが金型に流し込まれると、パンチングメタル32の貫通孔32aがAlで埋まると共にパンチングメタル32の両面がAlで覆われた状態でAlが冷えて固まる。これにより、母材31中にパンチングメタル32が含まれた複合素材が構成される。なお、Alの線膨張係数は23.0であり、Alの熱伝導率は237W/m・Kである。
ここで、複合素材である熱交換器30の母材31はAl(線膨張係数:23.0)であり、パンチングメタル32はFe(線膨張係数:12.1)である。一方、単一素材であるヒートスプレッダ11はCu(線膨張係数:16.5)である。これらの線膨張係数の関係は、複合素材(熱交換器30)をなす一方の材質(Al)の熱膨張率は単一素材(Cu)より大きく、かつ、複合素材をなす他方の材質(Fe)の熱膨張率は単一素材(Cu)よりも小さくなっている。
さらに、熱交換器30の他面30bには凹凸形状が設けられている。具体的には、熱交換器30の他面30bの凹凸形状は、熱交換器30の他面30bの一部が突出したフィン33が複数形成された形状である。フィン33は、図1に示されるように、例えばピンフィンである。このピンフィンの径は例えばパンチングメタル32の貫通孔32aの径と同じである。
そして、熱交換器30の他面30bに垂直な方向において、熱交換器30の他面30bにおける複数のフィン33の位置と複数の貫通孔32aの位置とがそれぞれ一致している。上述のように、貫通孔32aは千鳥状に配置されているので、フィン33も千鳥状に配置されている。
上記では、放熱絶縁シート20はヒートスプレッダ11と熱交換器30とを接着すると述べたが、より正確には、放熱絶縁シート20はヒートスプレッダ11の他面11bと熱交換器30の一面30aとを接着していると言える。また、図1に示されるように、モールド樹脂13は、放熱絶縁シート20の側面も覆うように形成され、熱交換器30の一面30aに接している。以上が本実施形態に係るパワー半導体モジュールの全体構成である。
次に、半導体素子12で発生した熱の経路および熱応力の低減について説明する。半導体素子12が動作することで半導体素子12で熱が発生すると、半導体素子12から放出された熱は、ヒートスプレッダ11、放熱絶縁シート20、および熱交換器30に伝導される。そして、熱交換器30の他面30b側は流体等の冷媒に晒されることで、熱交換器30の熱が冷媒に奪われ、熱交換器30が冷やされる。
この場合、本実施形態では、ヒートスプレッダ11は単一素材(Cuのみ)で構成されているので、ヒートスプレッダ11内における熱伝導が他素材によって阻害されることはない。このため、半導体素子12からヒートスプレッダ11に伝達された熱はヒートスプレッダ11全域に広がり、ヒートスプレッダ11の他面11b全域から放熱絶縁シート20を介して熱交換器30に熱を伝導させやすくすることができる。
そして、Cuで構成されたヒートスプレッダ11に対して、熱交換器30はCuよりも伸縮しやすいAl(母材31)とCuよりも伸縮しにくいFe(パンチングメタル32)とで構成されているので、熱交換器30を構成する母材31の伸縮がパンチングメタル32によって規制される。言い換えると、母材31の伸縮が母材31の内部のパンチングメタル32によって妨げられる。このように、熱交換器30を構成する母材31およびパンチングメタル32はそれぞれが異なる線膨張係数を持っているが、パンチングメタル32が母材31の伸縮を規制することで、熱交換器30全体の線膨張係数がヒートスプレッダ11に近くなる。したがって、ヒートスプレッダ11と熱交換器30との熱膨張率の差に基づく熱応力の発生を低減することができる。
このように、ヒートスプレッダ11と熱交換器30との熱膨張率の差に基づく熱応力を低減できるので、熱伝導が放熱絶縁シート20に劣るグリスを用いなくても、モジュール10に熱交換器30を一体化した構造を実現することができる。
また、パワー半導体モジュールに発生する熱応力は、パワー半導体モジュールの製造において熱硬化性のモールド樹脂13や放熱絶縁シート20を例えば200℃で加熱硬化させたものを、例えば−40℃に放置したような温度差で生じる。したがって、このような製造時と保存時の温度差によって生じる熱応力に対して本実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造は特に有効である。もちろん、パワー半導体モジュールの通常使用時においても熱応力の低減の効果を発揮する。
そして、本実施形態では、熱交換器30の他面30bに垂直な方向において、パンチングメタル32の貫通孔32aの位置とフィン33の位置とを一致させている。このため、熱交換器30の他面30bのうちフィン33が設けられた位置では、貫通孔32aを介して熱交換器30の一面30a側から他面30b側に熱が伝導されるので、熱交換器30の他面30bに垂直な方向において熱伝導が阻害されることはない。言い換えると、パンチングメタル32の貫通孔32aからフィン33までが最短距離になるので、熱伝導が阻害されずに放熱することができる。このように、パンチングメタル32の貫通孔32aとフィン33との位置関係を規定することで、熱交換器30の母材31中にパンチングメタル32が含まれていても母材31の熱伝導が阻害されないようにすることができる。
ここで、「一致」とは、上述のように貫通孔32aの径とフィン33の径とが同じであれば熱交換器30の他面30bに垂直な方向において貫通孔32aとフィン33とが重なることを意味する。しかしながら、貫通孔32aの径とフィン33の径とが異なる場合もある。このような場合、「パンチングメタル32の貫通孔32aの位置とフィン33の位置とを一致させる」とは、少なくとも貫通孔32aとフィン33とがオーバーラップしていれば良い。このように、少なくとも貫通孔32aとフィン33とがオーバーラップした部分ではパンチングメタル32が存在しないので、熱交換器30の他面30bに垂直な方向において熱伝導が阻害されることはない。したがって、「一致」とは、貫通孔32aとフィン33とが完全に重なる場合だけでなく、少なくともオーバーラップしている場合も含む。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、放熱絶縁シート20が特許請求の範囲の「樹脂層」に対応する。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。図2は、本実施形態に係るパワー半導体モジュールの熱交換器30の一部断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、パンチングメタル32の貫通孔32aの幅とフィン33の幅とが異なっている。
具体的には、貫通孔32aのサイズよりもフィン33のサイズが小さい。このため、熱交換器30の他面30bに複数のフィン33を投影したときの面積の合計が、熱交換器30の他面30bに複数の貫通孔32aを投影したときの面積の合計よりも小さくなる。このような面積の関係は、貫通孔32aやフィン33が円形の場合に限らず、多角形状の場合やそれぞれ形状が異なる場合にも共通して言える。
このような面積の関係によると、貫通孔32aを介して熱交換器30の他面30b側に伝達された熱はフィン33だけでなく他面30bのうちフィン33の周囲の平面部分からも効率良く放熱される。したがって、パンチングメタル32によって熱伝導が阻害されずに、放熱性を向上させることができる。
なお、本実施形態では貫通孔32aのサイズがフィン33よりも大きくなるので、パンチングメタル32の剛性が問題となるが、パンチングメタル32を厚い金属板で形成することで、パンチングメタル32の剛性を確保できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分について説明する。図3は、本実施形態に係るパワー半導体モジュールの断面図である。この図に示されるように、熱交換器30の他面30bの凹凸形状は波状になっている。
このような熱交換器30に対して、熱交換器30の他面30bと同じ波状の面を持つ部品を熱交換器30の他面30bに対向させ、熱交換器30と部品との間の隙間を形成する。そして、この隙間に流体冷媒を流すことにより、波状の他面30bに沿って流体冷媒が流れることで熱交換器30を効率良く冷却することができる。このように、グリスを介さずに、熱交換器30を直接冷媒で冷やすことができる。
以上のように、熱交換器30の他面30bの凹凸形状はフィン33が設けられたものに限らず、波状とすることもできる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、ヒートスプレッダ11を単一素材で構成し、熱交換器30を複合素材で構成していたが、ヒートスプレッダ11および熱交換器30のうちいずれか一方が複合素材で構成されると共に他方が単一素材で構成されていれば良い。すなわち、ヒートスプレッダ11が複合素材で構成され、熱交換器30が単一素材で構成されていても良い。この場合にも、複合素材をなす一方の材質の線膨張係数は単一素材より大きく、かつ、複合素材をなす他方の線膨張係数は単一素材より小さくなっていていれば良い。
また、上記各実施形態では、パンチングメタル32を母材31で覆う構造になっていたが、これは一例であり、他の構造でも良い。例えば、カーボンとAlとの複合素材でも良い。この場合、ポーラス化されたカーボンにAlが充填された構造とすることができる。
さらに、複合素材は、2つの素材に限らず、3つ以上で構成されていても良い。この場合、複合素材のうち最も線膨張係数が大きい素材の線膨張係数は単一素材より大きく、かつ、複合素材のうち最も線膨張係数が小さい素材の線膨張係数は単一素材より小さくなっていていれば良い。つまり、単一素材の線膨張係数が複合素材のうちの2つの線膨張係数の間の値になっていれば良い。もちろん、各素材は上記各実施形態で示されたAl、Fe、Cuに限らず、他の素材でも良い。
そして、熱交換器30の他面30bの凹凸形状は、フィン33が設けられたものや波状に限らず、他の形状でも良い。例えば、フィン33はピンフィンではなく、板状フィンやオフセットフィンでも良い。
上記各実施形態では、モジュール10に2つの半導体素子12を設けた構造が示されているが、これは一例であり、モジュール10に設ける半導体素子12の数はモジュール10の用途に応じて適宜変更できる。
10 モジュール
11 ヒートスプレッダ
11a ヒートスプレッダの一面
11b ヒートスプレッダの他面
12 半導体素子
13 モールド樹脂
20 放熱絶縁シート
30 熱交換器
30a 熱交換器の一面
30b 熱交換器の他面
31 母材
32 パンチングメタル
32a 貫通孔
33 フィン

Claims (6)

  1. 板状のヒートスプレッダ(11)の一面(11a)に半導体素子(12)が実装され、前記ヒートスプレッダ(11)の他面(11b)が露出するように前記ヒートスプレッダ(11)および前記半導体素子(12)がモールド樹脂(13)で封止されたモジュール(10)と、
    一面(30a)を有し、前記ヒートスプレッダ(11)とは異材質で構成された熱交換器(30)と、
    前記ヒートスプレッダ(11)の他面(11b)と前記熱交換器(30)の一面(30a)とを接着する熱伝導絶縁性の樹脂層(20)と、を備え、
    前記ヒートスプレッダ(11)および前記熱交換器(30)のうちいずれか一方が複合素材からなると共に他方が単一素材からなり、
    前記複合素材をなす一方の素材の線膨張係数は単一素材の線膨張係数より大きく、かつ、前記複合素材をなす他方の素材の線膨張係数は単一素材の線膨張係数より小さいことを特徴とするパワー半導体モジュール。
  2. 前記ヒートスプレッダ(11)は単一素材からなり、前記熱交換器(30)は複合素材からなることを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体モジュール。
  3. 前記熱交換器(30)の一面(30a)とは反対側の他面(30b)には、凹凸形状が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のパワー半導体モジュール。
  4. 前記複合素材は、母材(31)中に、当該母材(31)よりも熱伝導率が低いと共に金属板に複数の貫通孔(32a)が設けられたパンチングメタル(32)を含んだ構造であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のパワー半導体モジュール。
  5. 前記熱交換器(30)の他面(30b)の凹凸形状は、前記熱交換器(30)の他面(30b)が突出したフィン(33)が複数形成された形状であり、
    前記熱交換器(30)の他面(30b)に垂直な方向において、前記熱交換器(30)の他面(30b)における前記複数のフィン(33)の位置と前記複数の貫通孔(32a)の位置とがそれぞれ一致していることを特徴とする請求項4に記載のパワー半導体モジュール。
  6. 前記熱交換器(30)の他面(30b)の凹凸形状は、前記熱交換器(30)の他面(30b)が突出したフィン(33)が複数形成された形状であり、
    前記熱交換器(30)の他面(30b)に前記複数のフィン(33)を投影したときの面積の合計が、前記熱交換器(30)の他面(30b)に前記複数の貫通孔(32a)を投影したときの面積の合計よりも小さいことを特徴とする請求項4または5に記載のパワー半導体モジュール。
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