JP2011237048A - 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム - Google Patents

廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011237048A
JP2011237048A JP2010106064A JP2010106064A JP2011237048A JP 2011237048 A JP2011237048 A JP 2011237048A JP 2010106064 A JP2010106064 A JP 2010106064A JP 2010106064 A JP2010106064 A JP 2010106064A JP 2011237048 A JP2011237048 A JP 2011237048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
temperature
economizer
low
treatment facility
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010106064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5500642B2 (ja
Inventor
Takahiro Masuda
孝弘 増田
Hideki Takeguchi
英樹 竹口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takuma Co Ltd filed Critical Takuma Co Ltd
Priority to JP2010106064A priority Critical patent/JP5500642B2/ja
Publication of JP2011237048A publication Critical patent/JP2011237048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5500642B2 publication Critical patent/JP5500642B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

Abstract

【課題】 低温腐食を起すことなく低温排ガスからの熱回収を有効に行えると共に、発電量の増加を図れる。
【解決手段】 廃棄物焼却炉1、ボイラ2、エコノマイザ3、排ガス処理設備4及び発電設備7を備えた廃棄物焼却処理施設に用いられ、排ガス処理設備4後段の排ガスG′から熱を回収する低温熱回収システムAであって、前記低温熱回収システムAは、排ガス処理設備4後段に設置され、排ガスG′から熱回収を行う独立エコノマイザ8と、発電設備7の蒸気タービン7aから排出された排気蒸気S′を凝縮して得られた復水をボイラ給水Wとして独立エコノマイザ8、脱気器11及びエコノマイザ3の順に供給する給水供給ライン12と、独立エコノマイザ8の入口側の給水供給ライン12に介設され、蒸気タービン7aからからの抽気蒸気S″により独立エコノマイザ8へ供給する給水Wの温度を制御する熱交換器13とから構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃棄物焼却炉から排出された燃焼排ガスをボイラ、エコノマイザ、排ガス処理設備の順に流すと共に、ボイラで発生したボイラ蒸気を蒸気タービン及び発電機から成る発電設備へ供給して発電するようにした廃棄物焼却処理施設に用いられるものであり、排ガス処理設備により酸性ガスが除去された低温の排ガスから熱を回収するようにした低温熱回収システムであって、低温腐食を起すことなく低温排ガスからの熱回収を有効に行えると共に、発電量を増加させることができるようにした廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システムに関するものである。
一般に、都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却処理施設に於いては、廃棄物焼却炉から排出された燃焼排ガスから熱を回収するエコノマイザ(節炭器)を排ガス処理設備(例えば、ろ過式集塵機)の上流側に設置し、排ガスからの熱回収を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、廃棄物焼却処理施設の排ガス処理方式としては、一般的に消石灰等の薬剤をろ過式集塵機(バグフィルタ)手前の煙道に噴霧して排ガス中のSOxやHCl等の酸性ガスと反応させて酸性ガスを除去する乾式法が使用されている(例えば、特許文献2参照)。
尚、排ガス処理設備として用いるろ過式集塵機(バグフィルタ)は、その耐熱性の限界を考慮に入れる必要があると共に、酸性ガスの除去効率が高くなる温度域(排ガスの温度が150℃〜200℃)で使用されることが多い。
図3は従来の廃棄物焼却処理施設の概略系統図を示すものであり、当該廃棄物焼却処理施設は、廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却炉20と、廃棄物焼却炉20の下流側に設置され、廃棄物焼却炉20で発生した高温の燃焼排ガスGから熱を回収してボイラ蒸気Sを発生するボイラ21と、ボイラ21の下流側に設置され、燃焼排ガスGから更に熱を回収するエコノマイザ22と、エコノマイザ22の下流側に設置され、排ガス中Gの煤塵及び酸性ガスを除去する排ガス処理設備23(バグフィルタ)と、排ガス処理設備23の下流側に設けられ、廃棄物焼却炉20内の燃焼排ガスGを誘引する誘引通風機24と、排ガス処理設備23により処理されたクリーンな排ガスG′を大気中へ放出する煙突25と、ボイラ21で発生したボイラ蒸気Sにより駆動される蒸気タービン26a及び発電機26bから成る発電設備26とから構成されている。
而して、この廃棄物焼却処理施設に於いては、廃棄物焼却炉20内で発生した燃焼排ガスGをボイラ21及びエコノマイザ22へ導いて燃焼排ガスGから熱回収すると共に、熱回収された排ガスGを排ガス処理設備23に導いてここで排ガスG中の煤塵及び酸性ガスを除去した後、クリーンになった排ガスG′を煙突25から大気中へ放出するようになっている。
また、ボイラ21で発生したボイラ蒸気Sを発電設備26へ導いて発電するようになっている。
更に、発電設備26の蒸気タービン26aから排出された排気蒸気S′を復水器27で復水して復水タンク28に貯留した後、復水タンク28内の復水をボイラ給水Wとして脱気器29へ供給し、ここで蒸気タービン26aからの抽気蒸気S′により給水Wを加熱すると共に、脱気処理してからエコノマイザ22へ給水するようになっている。
ところで、廃棄物焼却処理施設に用いるエコノマイザ22に於いては、排ガス中Gの酸性ガス(SOxやHCl等)による低温腐食を避けるため、エコノマイザGへの給水温度(エコノマイザGの伝熱管入口側流体温度)を130℃〜150℃という低温腐食が発生しない温度まで上昇させる必要があった。
しかし、前記給水温度では、排ガス温度との温度差を確保できないため、排ガスGからの熱回収を有効に行えず、熱回収量が限られてしまったり、或いは熱回収するために伝熱面積の大きなエコノマイザ22を必要とするという問題があった。
尚、エコノマイザ22への給水温度を下げれば、熱回収率を向上させることができるが、この場合にはエコノマイザ22に耐腐食性を考慮した特殊な材料を使用しなければならず、エコノマイザ22自体のコストが高騰すると云う別の問題があった。
また、エコノマイザ22への給水温度を上昇させるのに、蒸気タービン26aからの抽気蒸気S′を使用し、これを脱気器29へ供給しているため、脱気器29への抽気蒸気S′の供給量が多くなり、その結果、蒸気タービン26aの排気側へ供給する蒸気量が低減し、発電効率が低下するという問題があった。
特開2002−005401号公報 特開2004−309079号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、低温腐食を起すことなく低温排ガスからの熱回収を有効に行えると共に、発電量を増加させることができるようにした廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、廃棄物焼却炉から排出された燃焼排ガスをボイラ、エコノマイザ、排ガス処理設備の順に流すと共に、ボイラで発生したボイラ蒸気を蒸気タービン及び発電機から成る発電設備へ供給して発電するようにした廃棄物焼却処理施設に用いられるものであり、排ガス処理設備により酸性ガスが除去された低温の排ガスから熱を回収するようにした廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システムであって、前記低温熱回収システムは、排ガス処理設備後段に設置され、排ガス処理設備により酸性ガスを除去した低温の排ガスから熱回収を行う独立エコノマイザと、蒸気タービンから排出された排気蒸気を凝縮して得られた復水をボイラ給水として独立エコノマイザ、脱気器及びエコノマイザの順に供給する給水供給ラインと、独立エコノマイザの入口側の給水供給ラインに介設され、蒸気タービンから抽気蒸気供給ラインを介して供給された抽気蒸気により独立エコノマイザへ供給する給水の温度を制御する熱交換器とを備えていることに特徴がある。
本発明の請求項2の発明は、独立エコノマイザの入口側に排ガス中の水分濃度及び酸性ガス濃度を測定する水分測定器及び酸性ガス濃度測定器をそれぞれ設置すると共に、抽気蒸気供給ラインに熱交換器への抽気蒸気の供給量を制御する制御弁を介設し、前記水分測定器及び酸性ガス濃度測定器により独立エコノマイザの入口側の排ガス中の水分濃度と酸性ガス濃度とを測定し、これらの測定結果に基づいて独立エコノマイザへの給水温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように抽気蒸気供給ラインの制御弁を温度制御器により開閉制御する構成としたことに特徴がある。
本発明の請求項1に係る低温熱回収システムは、排ガス処理設備後段に酸性ガスを除去した低温の排ガスから熱回収を行う独立エコノマイザを設置する構成としているため、酸性ガス濃度が低下した結果、独立エコノマイザの伝熱管の低温腐食が発生する温度域が低くなるので、独立エコノマイザへ供給する給水の温度を低下させることが可能となり、その結果、給水と排ガスとの温度差を十分に確保することができ、低温排ガスからの熱回収を有効に行うことができる。
また、本発明の請求項1に係る低温熱回収システムは、独立エコノマイザへ給水を供給する給水供給ラインに給水の温度を制御する熱交換器を介設する構成としているため、独立エコノマイザへ供給する給水の温度を独立エコノマイザの伝熱管に低温腐食が発生しない温度とすることができ、独立エコノマイザの低温腐食を防止することができる。
更に、本発明の請求項1に係る低温熱回収システムは、独立エコノマイザにより排ガス処理設備後段の排ガスから熱回収を行って給水を加熱し、独立エコノマイザで加熱された給水を脱気器へ供給してここで蒸気タービンから抽気蒸気供給ラインを介して供給された抽気蒸気により更に加熱するようにしているため、排ガス処理設備後段の排ガスの熱を脱気器への給水の加熱に有効利用することができ、脱気器への抽気蒸気の量が低減され、その結果、余剰蒸気を蒸気タービンの排気側へ多く供給することができ、発電量を増加させることができる。
本発明の請求項2に係る低温熱回収システムは、独立エコノマイザの入口側に排ガス中の水分濃度及び酸性ガス濃度を測定する水分測定器及び酸性ガス濃度測定器をそれぞれ設置すると共に、抽気供給ラインに熱交換器への抽気蒸気の供給量を制御する制御弁を介設し、前記水分測定器及び酸性ガス濃度測定器により独立エコノマイザの入口側の排ガス中の水分濃度と酸性ガス濃度とを測定し、これらの測定結果に基づいて独立エコノマイザへの給水温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように抽気蒸気供給ラインの制御弁を温度制御器により開閉制御して熱交換器へ供給する抽気蒸気の量を制御する構成としているため、独立エコノマイザの低温腐食を確実且つ良好に防止することができる。
本発明の実施の形態に係る低温熱回収システムを用いた廃棄物焼却処理施設の概略系統図である。 排ガス処理設備後段の排ガスから熱回収を行った場合の低温熱回収システムのヒートバランス図である。 従来の廃棄物焼却処理施設の概略系統図である。 排ガス処理設備後段の排ガスからの熱回収を行わない場合のヒートバランス図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る低温熱回収システムAを用いた廃棄物焼却処理施設の概略系統図を示すものであり、当該廃棄物焼却処理施設は、廃棄物を焼却処理する廃棄物焼却炉1(例えば、ストーカ式焼却炉)と、廃棄物焼却炉1の下流側に設置され、廃棄物焼却炉1で発生した高温の燃焼排ガスGから熱を回収してボイラ蒸気Sを発生するボイラ2と、ボイラ2の下流側に設置され、燃焼排ガスGから更に熱を回収するエコノマイザ3(節炭器)と、エコノマイザ3の下流側に設置され、排ガスG中の煤塵及び酸性ガス(SOxやHCl等)を除去するバグフィルタから成る排ガス処理設備4と、排ガス処理設備4の下流側に設けられ、廃棄物焼却炉1内の燃焼排ガスGを誘引する誘引通風機5と、排ガス処理設備4により処理されたクリーンな排ガスG′を大気中へ放出する煙突6と、ボイラ2で発生したボイラ蒸気Sにより駆動される蒸気タービン7a及び発電機7bから成る発電設備7と、排ガス処理設備4後段の低温の排ガスG′から熱を回収する低温熱回収システムAとから構成されている。
尚、廃棄物焼却炉1、ボイラ2、エコノマイザ3及び排ガス処理設備4は、従来公知のものと同様構造に構成されているため、ここではその詳細な説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る低温熱回収システムAは、排ガス処理設備4により酸性ガスが除去された排ガスG′から熱を回収すると共に、その熱を脱気器11へ供給する給水Wへの加熱に有効利用するようにしたものであり、排ガス処理設備4後段に設置され、酸性ガスを除去した低温の排ガスG′から熱回収を行う独立エコノマイザ8と、蒸気タービン7aから排出された排気蒸気S′を復水器9で凝縮して得られた復水を復水タンク10からボイラ給水Wとして独立エコノマイザ8、脱気器11及びエコノマイザ3の順に供給する給水供給ライン12と、独立エコノマイザ8の入口側の給水供給ライン12に介設され、蒸気タービン7aからの抽気蒸気S″により独立エコノマイザ8へ供給する給水Wの温度を制御する熱交換器13と、蒸気タービン7aからの抽気蒸気S″を脱気器11及び熱交換器13へ供給する抽気蒸気供給ライン14と、独立エコノマイザ8の入口側に設置され、独立エコノマイザ8の入口側の排ガスG′中の水分濃度を測定する水分測定器15と、独立エコノマイザ8の入口側に設置され、独立エコノマイザ8の入口側の排ガスG′中の酸性ガス濃度を測定する酸性ガス濃度測定器16と、熱交換器13に抽気蒸気S″を供給する抽気蒸気供給ライン14に介設され、抽気蒸気S″の供給量を制御する制御弁17と、水分測定器15及び酸性ガス濃度測定器16からの検出信号と独立エコノマイザ8の入口側の給水Wの温度を検出する温度検出器18aからの検出信号に基づいて独立エコノマイザ8への給水Wの温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように制御弁17を開閉制御する温度制御器18とから構成されている。
尚、酸性ガス濃度測定器16には、SOx濃度測定器やHCl濃度測定器等が使用されている。
ところで、低温腐食は、排ガスG′中に含まれるSOxやHCl等の酸性ガスが露点温度以下になっている金属表面で凝縮し、硫酸や塩酸になって金属が浸食される現象をいう。
また、SOxやHClの露点温度は、排ガスG′中の水分量とSOx濃度又はHCl濃度に依存し、これらの値により変化する。
従って、前記低温熱回収システムAに於いては、独立エコノマイザ8の入口側の排ガスG′中の水分及び酸性ガス濃度(SOx濃度又はHCl濃度)を測定し、これらの測定結果に基づいて独立エコノマイザ8の伝熱管へ供給される給水Wの温度が低温腐食を引き起こさない温度以上になるように熱交換器13により給水Wの温度を制御するようにしている。
而して、上述した低温熱回収システムAを用いた廃棄物焼却処理施設によれば、廃棄物焼却炉1から排出された高温の燃焼排ガスGは、ボイラ2及びエコノマイザ3により熱回収された後、排ガス処理設備4に導かれてここで排ガスG中の煤塵及び酸性ガス(SOxやHCl等)が除去される。
排ガス処理設備4で酸性ガスが除去された排ガスG′は、引き続き排ガス処理設備4後段に設置した独立エコノマイザ8に導かれ、ここで更に熱回収された後、煙突6から大気中へ放出される。
一方、ボイラ2で発生したボイラ蒸気Sは、発電設備7の蒸気タービン7aに供給されて蒸気タービン7aを駆動すると共に、蒸気タービン7aから排出されて復水器9で復水された後、復水タンク10に貯留される。尚、復水タンク10には、図示していないが、不純物が除去された補給水が供給されている。
復水タンク10に貯留された復水は、ボイラ給水Wとして給水供給ライン12及び給水ポンプ19により熱交換器13に供給され、ここで蒸気タービン7aから抽気蒸気供給ライン14を介して供給された抽気蒸気S″により温度制御された後、独立エコノマイザ8に導かれる。
このとき、独立エコノマイザ8に供給される給水Wは、独立エコノマイザ8の伝熱管が低温腐食を起さないように熱交換器13にて抽気蒸気S″により温度制御されている。
即ち、独立エコノマイザ8に供給される給水Wは、水分測定器15及び酸性ガス濃度測定器16(SOx濃度測定器又はHCl濃度測定器)により独立エコノマイザ8の入口側の排ガスG′中の水分濃度と酸性ガス濃度とをそれぞれ測定すると共に、温度検出器18aにより独立エコノマイザ8の入口側の給水Wの温度を測定し、独立エコノマイザ8への給水Wの温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように抽気蒸気供給ライン14の制御弁17を温度制御器18により開閉制御して熱交換器13へ供給する抽気蒸気S″の量を制御することによって、温度制御されている。
尚、温度制御器18の演算部には、排ガスG′中の水分濃度、酸性ガス濃度と露点温度との関係等が予め記憶されている。
また、熱交換器13に供給された抽気蒸気S″は、熱交換器13内でボイラ給水Wを加熱した後、脱気器11へ供給されている。
そして、独立エコノマイザ8に供給された給水Wは、ここで酸性ガス成分が除去された低温排ガスG′により加熱された後、脱気器11に供給されてここで蒸気タービン7aから抽気蒸気供給ライン14を介して供給された抽気蒸気S″により加熱されると共に、脱気処理されてから、給水供給ライン12及び給水ポンプ19により排ガス処理設備4前段のエコノマイザ3及びボイラ2へ順次供給される。
上述した構成の低温熱回収システムAは、排ガス処理設備4後段に酸性ガスを除去した低温の排ガスG′から熱回収を行う独立エコノマイザ8を設置する構成としているため、酸性ガス濃度の低下により独立エコノマイザ8の伝熱管の低温腐食が発生する温度域が低くなり、独立エコノマイザ8へ供給する給水Wの温度を低下させることが可能となる。その結果、給水Wと排ガスG′との温度差を十分に確保することができ、低温排ガスG′からの熱回収を有効に行うことができる。
また、この低温熱回収システムAは、独立エコノマイザ8へ給水Wを供給する給水供給ライン12に給水Wの温度を制御する熱交換器13を介設する構成としているため、独立エコノマイザ8へ供給する給水Wの温度を独立エコノマイザ8の伝熱管に低温腐食が発生しない温度とすることができ、独立エコノマイザ8の低温腐食を防止することができる。
特に、この低温熱回収システムAは、水分測定器15及び酸性ガス濃度測定器16により独立エコノマイザ8の入口側の排ガスG′中の水分濃度と酸性ガス濃度とを測定し、これらの測定結果に基づいて独立エコノマイザ8への給水Wの温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように抽気蒸気供給ライン14の制御弁17を温度制御器18により開閉制御して熱交換器13へ供給する抽気蒸気S″の量を制御する構成としているため、独立エコノマイザ8の低温腐食を確実且つ良好に防止することができる。
更に、この低温熱回収システムAは、独立エコノマイザ8により排ガス処理設備4後段の排ガスG′から熱回収を行って給水Wを加熱し、独立エコノマイザ8で加熱された給水Wを脱気器11へ供給してここで蒸気タービン7aから抽気蒸気供給ライン14を介して供給された抽気蒸気S″により更に加熱するようにしているため、排ガス処理設備4後段の排ガスG′の熱を脱気器11への給水Wの加熱に有効利用することができ、脱気器11への抽気蒸気S″の量が低減される。その結果、余剰蒸気を蒸気タービン7aの排気側へ多く供給することができ、発電量を増加させることができる。
尚、図2は排ガス処理設備4後段の排ガスG′から熱回収を行った場合の本発明の低温熱回収システムAのヒートバランス図を示し、また、図4は排ガス処理設備23後段の排ガスG′から熱回収を行わない場合のヒートバランス図を示す。
図2からも明らかなように、本願発明の低温熱回収システムAを用いた場合、低温排ガスG′からの熱回収、脱気器11への抽気蒸気S″量の減少、発電量の増加等を図れることが判る。
Aは低温熱回収システム、Gは燃焼排ガス、G′は低温の排ガス、Sはボイラ蒸気、S″は抽気蒸気、Wは給水、1は廃棄物焼却炉、2はボイラ、3はエコノマイザ、4は排ガス処理設備、7は発電設備、7aは蒸気タービン、7bは発電機、8は独立エコノマイザ、11は脱気器、12は給水供給ライン、13は熱交換器、14は抽気蒸気供給ライン、15は水分測定器、16は酸性ガス濃度測定器、17は制御弁、18は温度制御器。

Claims (2)

  1. 廃棄物焼却炉から排出された燃焼排ガスをボイラ、エコノマイザ、排ガス処理設備の順に流すと共に、ボイラで発生したボイラ蒸気を蒸気タービン及び発電機から成る発電設備へ供給して発電するようにした廃棄物焼却処理施設に用いられるものであり、排ガス処理設備により酸性ガスが除去された低温の排ガスから熱を回収するようにした廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システムであって、前記低温熱回収システムは、排ガス処理設備後段に設置され、排ガス処理設備により酸性ガスを除去した低温の排ガスから熱回収を行う独立エコノマイザと、蒸気タービンから排出された排気蒸気を凝縮して得られた復水をボイラ給水として独立エコノマイザ、脱気器及びエコノマイザの順に供給する給水供給ラインと、独立エコノマイザの入口側の給水供給ラインに介設され、蒸気タービンから抽気蒸気供給ラインを介して供給された抽気蒸気により独立エコノマイザへ供給する給水の温度を制御する熱交換器とを備えていることを特徴とする廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム。
  2. 独立エコノマイザの入口側に排ガス中の水分濃度及び酸性ガス濃度を測定する水分測定器及び酸性ガス濃度測定器をそれぞれ設置すると共に、抽気蒸気供給ラインに熱交換器への抽気蒸気の供給量を制御する制御弁を介設し、前記水分測定器及び酸性ガス濃度測定器により独立エコノマイザの入口側の排ガス中の水分濃度と酸性ガス濃度とを測定し、これらの測定結果に基づいて独立エコノマイザへの給水温度が伝熱管の低温腐食を引き起こさない温度以上になるように抽気蒸気供給ラインの制御弁を温度制御器により開閉制御する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム。
JP2010106064A 2010-05-06 2010-05-06 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム Active JP5500642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010106064A JP5500642B2 (ja) 2010-05-06 2010-05-06 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010106064A JP5500642B2 (ja) 2010-05-06 2010-05-06 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011237048A true JP2011237048A (ja) 2011-11-24
JP5500642B2 JP5500642B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=45325232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010106064A Active JP5500642B2 (ja) 2010-05-06 2010-05-06 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5500642B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102537934A (zh) * 2012-01-07 2012-07-04 山东泓奥电力科技有限公司 一种利用工业抽汽过热度的智能加热器
CN103047838A (zh) * 2013-01-17 2013-04-17 武仁营 矿物粉料煅烧脱水装置
WO2013146384A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 日立造船株式会社 廃棄物処理施設
JP2014013102A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Takuma Co Ltd ごみ焼却処理施設の燃焼排ガス処理装置及び処理方法
JP2014105612A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Kubota Kankyo Service Kk 廃熱回収設備、廃熱回収方法及び廃棄物処理炉
WO2016140018A1 (ja) * 2015-03-05 2016-09-09 富士電機株式会社 バイナリ発電システム、制御装置およびプログラム
WO2017191676A1 (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 株式会社マリタイムイノベーションジャパン 熱供給システム
JP2019007704A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 川崎重工業株式会社 廃熱ボイラ及び廃熱回収システム
CN109268094A (zh) * 2017-07-17 2019-01-25 斗山重工业建设有限公司 防止低温腐蚀的超临界二氧化碳发电系统
JP2019214772A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 株式会社神鋼環境ソリューション 腐食抑制方法および装置
JP7089626B1 (ja) * 2021-11-04 2022-06-22 株式会社タクマ 排熱回収装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04272410A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Hitachi Ltd 加圧流動層ボイラ発電プラント
JPH07233709A (ja) * 1994-02-24 1995-09-05 Toshiba Corp 給水加熱装置
JPH0821210A (ja) * 1994-07-06 1996-01-23 Hitachi Zosen Corp 焼却炉における発電設備
JPH08135407A (ja) * 1994-11-10 1996-05-28 Kawasaki Heavy Ind Ltd 給水温度制御可能な複合ごみ発電プラント
JPH09112802A (ja) * 1995-10-20 1997-05-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 加圧流動層ボイラのベッド灰冷却装置
JP2004532373A (ja) * 2001-05-29 2004-10-21 アンドリツ オサケユキチュア パルプ・ミルで電気エネルギーを生産する方法および装置
WO2008149284A2 (en) * 2007-06-08 2008-12-11 Foster Wheeler Energy Corporation Method of and power plant for generating power by oxyfuel combustion
JP2009028672A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Nippon Steel Engineering Co Ltd 高含水廃棄物の処理方法および処理装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04272410A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Hitachi Ltd 加圧流動層ボイラ発電プラント
JPH07233709A (ja) * 1994-02-24 1995-09-05 Toshiba Corp 給水加熱装置
JPH0821210A (ja) * 1994-07-06 1996-01-23 Hitachi Zosen Corp 焼却炉における発電設備
JPH08135407A (ja) * 1994-11-10 1996-05-28 Kawasaki Heavy Ind Ltd 給水温度制御可能な複合ごみ発電プラント
JPH09112802A (ja) * 1995-10-20 1997-05-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 加圧流動層ボイラのベッド灰冷却装置
JP2004532373A (ja) * 2001-05-29 2004-10-21 アンドリツ オサケユキチュア パルプ・ミルで電気エネルギーを生産する方法および装置
WO2008149284A2 (en) * 2007-06-08 2008-12-11 Foster Wheeler Energy Corporation Method of and power plant for generating power by oxyfuel combustion
JP2009028672A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Nippon Steel Engineering Co Ltd 高含水廃棄物の処理方法および処理装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
高効率ごみ発電施設整備マニュアル, JPN6013064665, March 2009 (2009-03-01), JP, pages 5 - 6, ISSN: 0002717683 *

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102537934A (zh) * 2012-01-07 2012-07-04 山东泓奥电力科技有限公司 一种利用工业抽汽过热度的智能加热器
WO2013146384A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 日立造船株式会社 廃棄物処理施設
JP2013204972A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Hitachi Zosen Corp 廃棄物処理施設
JP2014013102A (ja) * 2012-07-04 2014-01-23 Takuma Co Ltd ごみ焼却処理施設の燃焼排ガス処理装置及び処理方法
JP2014105612A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Kubota Kankyo Service Kk 廃熱回収設備、廃熱回収方法及び廃棄物処理炉
CN103047838A (zh) * 2013-01-17 2013-04-17 武仁营 矿物粉料煅烧脱水装置
US11105225B2 (en) 2015-03-05 2021-08-31 Fuji Electric Co., Ltd. Binary power generation system and control apparatus
WO2016140018A1 (ja) * 2015-03-05 2016-09-09 富士電機株式会社 バイナリ発電システム、制御装置およびプログラム
WO2017191676A1 (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 株式会社マリタイムイノベーションジャパン 熱供給システム
JP2019007704A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 川崎重工業株式会社 廃熱ボイラ及び廃熱回収システム
CN109268094A (zh) * 2017-07-17 2019-01-25 斗山重工业建设有限公司 防止低温腐蚀的超临界二氧化碳发电系统
CN109268094B (zh) * 2017-07-17 2022-04-12 斗山重工业建设有限公司 防止低温腐蚀的超临界二氧化碳发电系统
JP2019214772A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 株式会社神鋼環境ソリューション 腐食抑制方法および装置
JP7044641B2 (ja) 2018-06-13 2022-03-30 株式会社神鋼環境ソリューション 腐食抑制方法および装置
JP7089626B1 (ja) * 2021-11-04 2022-06-22 株式会社タクマ 排熱回収装置
JP2023068871A (ja) * 2021-11-04 2023-05-18 株式会社タクマ 排熱回収装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5500642B2 (ja) 2014-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5500642B2 (ja) 廃棄物焼却処理施設の排ガス処理設備後段の排ガスからの低温熱回収システム
JP4959156B2 (ja) 熱回収設備
JP5260585B2 (ja) 石炭火力発電プラント及び石炭火力発電プラントの運転方法
JP5462067B2 (ja) 廃棄物焼却プラントの運転方法
JP2014009877A (ja) 排煙処理装置と方法
JP6009009B2 (ja) 燃焼排ガスからの熱回収発電設備
JP5769066B2 (ja) 焼却炉排ガスからの熱回収システム
JP2012522961A (ja) 空気予熱の経済的利用
JP5636955B2 (ja) 熱回収利用システム
JP2014167382A (ja) 廃棄物処理設備
CN105402753B (zh) 一种去除电厂烟囱白色烟羽的净烟系统
JP2011185500A (ja) ストーカ式焼却炉の廃熱回収システム
CN109529583A (zh) 用于燃煤电厂废弃余热利用及消除烟囱白烟的装置及方法
JP2012088045A (ja) 熱回収設備
WO2013146384A1 (ja) 廃棄物処理施設
JP4761284B2 (ja) 排ガス処理装置とその運用方法
ITMI20102121A1 (it) Impianto a ciclo combinato per la produzione di energia e metodo per operare tale impianto
CN103614509A (zh) 一种全过程回收余热的碳钢转炉干法布袋除尘工艺及其装置
CN104848236A (zh) 锅炉烟气余热回收装置
CN210051192U (zh) 一种锅炉热量回收利用装置
CN203625414U (zh) 一种全过程回收余热的碳钢转炉干法布袋除尘装置
JP2020046138A (ja) コンバインドサイクル発電設備とコンバインドサイクル発電設備の運転方法
KR101725800B1 (ko) 소각로의 배기가스 처리시스템
JP7089626B1 (ja) 排熱回収装置
CN203298286U (zh) 蒸汽锅炉复合余热回收装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5500642

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250