JPH08135407A - 給水温度制御可能な複合ごみ発電プラント - Google Patents

給水温度制御可能な複合ごみ発電プラント

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JPH08135407A
JPH08135407A JP27672394A JP27672394A JPH08135407A JP H08135407 A JPH08135407 A JP H08135407A JP 27672394 A JP27672394 A JP 27672394A JP 27672394 A JP27672394 A JP 27672394A JP H08135407 A JPH08135407 A JP H08135407A
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給水温度を制御することができるようにした
複合ごみ発電プラントを提供する。 【構成】 ガスタービン11の排ガス通路の上流側から
下流側に過熱器17、脱気用蒸発器18および給水加熱
器19を配置し、ごみ焼却炉21に設けられた廃熱ボイ
ラ22からの蒸気を過熱器17で過熱して、蒸気タービ
ン28に供給して発電を行い、給水加熱器19からの熱
水を、脱気器39で脱気用蒸発器18からの蒸気を熱源
として脱気した後、廃熱ボイラ22のエコノマイザ24
および脱気用蒸発器18に供給する。給水加熱器19か
ら脱気器39に与えられる熱水の温度は、温度検出器4
7で検出され、この検出された温度と脱気器39からの
熱水の温度との温度差が脱気のために必要な値となるよ
うに、かつエコノマイザ24の伝熱管の外壁温度が酸腐
食を生じない温度となるように、分岐管路51に介在さ
れる流量制御弁52の開度を制御する制御手段によって
調節される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ごみ焼却炉とガスター
ビンとを組合わせて構成される、給水温度制御可能な複
合ごみ発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、たとえば特開平5
−10107に開示されている。この先行技術では、ご
み焼却炉に設けられた蒸発器からの蒸気をガスタービン
からの排ガス通路に配置された過熱器に供給して過熱
し、この過熱された蒸気を蒸気タービンに供給して発電
を行い、ガスタービンからの排ガス通路の過熱器よりも
下流側には予熱器を配置し、蒸発器に供給される熱水を
予熱する。
【0003】また特開平5−59905の技術では、ご
み焼却炉に設けられたごみ廃熱回収用蒸発器からの蒸気
をガスタービンからの排ガス通路に配置された過熱器に
供給して過熱し、この過熱された蒸気を蒸気タービンに
供給して発電を行い、ガスタービンからの排ガス通路の
過熱器よりも下流側には蒸発器を配置し、この蒸発器か
らの蒸気をごみ廃熱回収用蒸発器からの蒸気に合流させ
て過熱器に供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの先行技術で
は、ごみ廃熱回収用蒸発器からの蒸気が定常であること
を想定している。実際にはごみ廃熱回収用蒸発器からの
蒸気流量は、ごみの質および量によって異なるので、過
熱器、脱気用蒸発器および給水加熱器などでの収熱量は
変動する。たとえばごみの質および量が低下してごみの
発熱量が低くなった場合、ごみ廃熱回収用蒸発器からの
蒸気流量が減少することによって、給水加熱器を通過す
る水の流量も減少する。この結果脱気器に入る熱水の温
度、すなわち給水加熱器からの熱水の温度が高くなり、
給水加熱器にスチーミングが生じるおそれがある。また
脱気器に供給される熱水の温度が高くなることによっ
て、脱気のために必要な温度差が得られなくなる。
【0005】本発明の目的は、給水温度を制御すること
ができるようにした複合ごみ発電プラントを提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ごみ焼却炉に
設けられ、ごみ廃熱回収用蒸発器とエコノマイザとを有
する廃熱ボイラと、前記廃熱ボイラからの蒸気をガスタ
ービンからの排ガスで過熱する過熱器と、前記過熱器か
らの蒸気が供給される蒸気タービンと、前記蒸気タービ
ンによって駆動される発電機と、ガスタービンからの排
ガス通路に、前記過熱器よりも下流側で設けられる脱気
用蒸発器と、前記ガスタービンからの排ガス通路に、前
記脱気用蒸発器よりも下流側で設けられる給水加熱器
と、前記脱気用蒸発器からの蒸気を熱源として前記給水
加熱器からの熱水を脱気する脱気器と、前記給水加熱器
から脱気器に与えられる熱水の温度を検出する温度検出
器と、前記給水加熱器からの熱水を分岐して導く分岐管
路に介在される流量制御弁と、前記温度検出器で検出し
た温度と前記脱気器からの熱水の温度との温度差が脱気
のために必要な値となるように、かつ前記エコノマイザ
の伝熱管の外壁温度が酸腐食を生じない温度となるよう
に、前記流量制御弁の開度を制御する制御手段とを含む
ことを特徴とする給水温度制御可能な複合ごみ発電プラ
ントである。また本発明は、前記蒸気タービンは混気タ
ービンであり、前記流量制御弁を通過した熱水を減圧
し、こうして得た飽和蒸気を前記蒸気タービンに混気す
るフラッシャを含むことを特徴とする。また本発明は、
前記蒸気タービンは混気/抽気タービンであり、前記脱
気器の気相の圧力を検出する圧力検出器と、前記脱気用
蒸発器と脱気器との間に介在される圧力制御弁と、前記
圧力検出器で検出した圧力が予め定める値となるよう
に、前記圧力制御弁の開度を制御する制御手段とを含
み、前記脱気用蒸発器からの蒸気の一部を蒸気タービン
に混気し、または蒸気タービンから蒸気を抽気して前記
脱気器に補給することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明に従えば、ガスタービンの排ガス通路に
上流側から下流側に過熱器、脱気用蒸発器および給水加
熱器を配置し、ごみ焼却炉に設けられ、ごみ廃熱回収用
蒸発器とエコノマイザとを有する廃熱ボイラからの蒸気
をガスタービンの排熱を回収する過熱器に供給して過熱
し、こうして得た過熱蒸気を蒸気タービンに供給するこ
とによって発電機を駆動させて発電を行う。給水加熱器
からの熱水は、脱気器に送られ、ここで脱気用蒸発器か
らの蒸気を熱源として脱気された後、廃熱ボイラのエコ
ノマイザおよび脱気用蒸発器に供給される。給水加熱器
から脱気器に与えられる熱水の温度は、温度検出器によ
って検出され、この検出された温度と脱気器からの熱水
の温度との温度差が脱気のために必要な値となるよう
に、かつエコノマイザの伝熱管の外壁温度が酸腐食を生
じない温度となるように、給水加熱器からの熱水を分岐
して導く分岐管路に介在される流量制御弁の開度を制御
する制御手段によって調節される。したがって廃熱ボイ
ラからの蒸気流量の変動による、給水加熱器から脱気器
に与えられる熱水の温度変化を最小限にし、脱気器にお
いて給水中に含まれる酸素を効率的に脱気し、かつエコ
ノマイザの伝熱管の酸腐食を防止することが可能とな
る。
【0008】また本発明に従えば、蒸気タービンは混気
タービンであり、流量制御弁を通過した熱水を、フラッ
シャによって減圧して一部を飽和蒸気として蒸気タービ
ンの途中段に混気する。したがって蒸気タービンに供給
する蒸気流量が増加するので、蒸気タービンの出力を高
めることが可能となる。
【0009】さらに本発明に従えば、蒸気タービンは混
気/抽気タービンであり、脱気器の気相の圧力は、圧力
検出器で検出され、この圧力が予め定める値となるよう
に、脱気用蒸発器と脱気器との間に介在される圧力制御
弁の開度を制御する制御手段によって調節される。した
がって脱気用蒸発器からの蒸気流量が多くてその蒸気圧
力が脱気器器内の圧力よりも高いときには、余剰な蒸気
を蒸気タービンに混気することができるので、蒸気ター
ビンの出力をさらに高めることが可能となる。あるいは
また脱気用蒸発器からの蒸気流量が少なくてその蒸気圧
力が脱気器の器内の圧力よりも低いときには、蒸気ター
ビンから蒸気を抽気して脱気器に補給することができる
ので、脱気器において熱源としての蒸気が不足して給水
中に含まれる酸素を充分に脱気することができなくな
り、脱気器からの熱水の温度が低下することを防ぐこと
が可能となる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の構成を示
す系統図である。ガスタービン11は、空気圧縮機12
からの圧縮空気が燃料とともに燃焼器13に供給され、
燃焼器13からの燃焼排ガスがタービン14に供給さ
れ、発電機15を駆動するように構成される。ガスター
ビン11からの排ガスは、その排ガス通路を形成するダ
クト16に導かれる。この排ガス通路には、上流側から
下流側に向けて過熱器17、脱気用蒸発器18および給
水加熱器19がこの順序で配置され、基本的にこれら3
つから排ガス熱回収装置20は構成されている。ごみ焼
却炉21には廃熱ボイラ22が設けられ、この廃熱ボイ
ラ22はゴミ廃熱回収用蒸発器23とエコノマイザ24
と過熱器25とを有する(過熱器25を有しない場合も
ある)。
【0011】廃熱ボイラ22からの蒸気は、管路26を
介して過熱器17に供給される。過熱器17からの過熱
蒸気は管路27を介して蒸気タービン28に供給され、
この蒸気タービン28によって発電機29が駆動され
る。蒸気タービン28からの蒸気は、管路30を介して
復水器31に供給されて復水される。復水された水は、
管路32を介して復水溜33に導かれる。復水溜33の
水は、復水ポンプ34によって復水タンク35に供給さ
れ、この復水タンク35に貯えられる。復水タンク35
に貯えられた水は、給水ポンプ36によって給水加熱器
19に供給される。
【0012】過熱器17を経たガスタービン11からの
排ガスの温度は、廃熱ボイラ22から管路26を介して
この過熱器17に送られてくる蒸気の温度よりも数十℃
高いので、この排ガスの持つエネルギは、充分に価値の
あるものである。したがって過熱器17を経たガスター
ビン11からの排ガスは、この過熱器17の下流側に配
置される脱気用蒸発器18と、さらに下流側の給水加熱
器19とに導かれる。給水加熱器19を経たガスタービ
ン11からの排ガスは、温度が約100℃まで下がり、
煙突37から大気に放出される。
【0013】脱気用蒸発器18は、水ドラム18aと水
管18bと蒸気ドラム18cとを有し、その蒸気ドラム
18cで得られる蒸気は、管路38を介して脱気器39
に与えられて、加熱用蒸気として使用される。給水加熱
器19からの熱水は、管路42を介して脱気器39に供
給され、ここで脱気用蒸発器18の蒸気ドラム18cか
らの加熱用蒸気によって脱気される。
【0014】脱気器39は、実際に脱気を行う脱気室3
9aと、脱気された熱水が貯えられる脱気器タンク39
bとを有する。脱気室39a内の圧力は、圧力検出器4
0によって検出され、予め定める値、たとえば4気圧と
なるように、管路38に介在される圧力制御弁41の開
度を制御する制御手段によって調節される。脱気器タン
ク39bからの熱水は、給水ポンプ43によって管路4
4を介して廃熱ボイラ22のエコノマイザ24に供給さ
れ、またその熱水の一部は、給水ポンプ45によって管
路46を介して脱気用蒸発器18の蒸気ドラム18cに
供給される。
【0015】図2は、エコノマイザ24における伝熱管
の外壁温度とその腐食速度との関係を示すグラフであ
り、図3は、エコノマイザ24の伝熱管71の断面図で
ある。図2から明らかなように、伝熱管71の外壁71
wの温度が320℃を超えると、伝熱管71の腐食速度
が増加し、塩素(Cl)、ナトリウム(Na)、カリウ
ム(K)などによる腐食が生じてくる。したがって伝熱
管71の外部を流れる廃ガスの温度は、上述の腐食を防
ぐために320℃以下に抑えられている。また図2から
明らかなように、伝熱管71の外壁71wの温度が15
0℃未満になると、伝熱管71の腐食速度が急激に増加
し、硫酸などによる酸腐食が生じる。したがって伝熱管
71の内部71iを流れる熱水の温度を140℃以上に
保つ必要がある。これによって伝熱管71の外壁71w
の温度を、伝熱管71の内部71iを流れる熱水の温度
よりも、たとえば10℃程度高い温度に維持することが
できるので、外壁71wの温度は150℃以上となり、
上述の酸腐食を防ぐことができる。
【0016】しかしエコノマイザ24の伝熱管71の内
部71iに供給される熱水の温度を上げると、伝熱管7
1の外部を流れる廃ガスの温度との温度差が小さくな
り、エコノマイザ24の伝熱面積を大きくする必要があ
るため、建設費が高くなる。したがって脱気器39から
エコノマイザ24に供給される熱水の温度を約140℃
に保つ必要がある。なおガスタービン11からの排ガス
は、言わばクリーンであり、腐食の問題はない。
【0017】脱気器39において給水中に含まれる酸素
を脱気するためには、脱気器39からの熱水と脱気器3
9に供給する熱水との温度差を25℃以上、好ましくは
30℃以上にしなければならない。すなわち前述したよ
うに、脱気器39からの熱水の温度を約140℃に保つ
必要があるので、脱気器39に供給する熱水の温度を、
約115℃以下、好ましくは約110℃以下に保つ必要
がある。しかし給水加熱器19から脱気器39に供給す
る熱水の温度を低くすると、脱気用蒸発器18からの蒸
気タービンの出力増加に寄与しない加熱用蒸気を大量に
必要とする。したがって脱気器39に供給する熱水の温
度を脱気可能であって、しかも加熱用蒸気の流量が少な
くてすむように、約110℃に保つ必要がある。
【0018】図4は、脱気器39の簡略化した断面図で
ある。給水加熱器19からの約110℃の熱水は、管路
42を介して、脱気器39の脱気室39aに設けられた
熱水入口81を通り、複数の噴射ノズル82から脱気室
39a内に噴射され、微細粒または薄膜状となって脱気
室39a内を落下する。この間熱水は、脱気用蒸発器1
8の蒸気ドラム18cから加熱用蒸気入口83を通りノ
ズル84から脱気室39aに供給される加熱用蒸気によ
って、約140℃まで加熱されて脱気される。脱気され
た熱水は、脱気室39aの下部に配置される脱気器タン
ク39bに貯えられる。なお脱気室39aからの飽和蒸
気は、外部に排出されて復水される。
【0019】図5は、脱気室39aにおける水滴の温度
とその中の酸素量との関係を示すグラフである。一例と
して脱気室39aに供給する熱水の水滴の温度T1がた
とえば110℃であり、このときの水滴中の酸素量がV
1であったとすると、脱気室39a内で水滴を温度T
2、たとえば140℃まで加熱すると、水滴中の酸素量
はV2まで減少する。つまりΔV(=V1−V2)分だ
けの酸素を水滴中から除去することになり、ボイラをは
じめ各管路、機器の電気化学的腐食を防止することがで
きる。
【0020】蒸気タービン28は、混気/抽気タービン
である。脱気用蒸発器18の蒸気ドラム18cからの蒸
気流量が増加すると、管路38内の圧力が高くなり、圧
力制御弁41を介して充分な流量の加熱用蒸気が脱気器
39の脱気室39aに供給されるので、脱気室39a内
の圧力を予め定める値、たとえば4気圧に保つことがで
きる。蒸気ドラム18cからの余剰な蒸気は、管路49
を介して蒸気タービン28に混気されてその出力を高め
る働きをする。あるいはまた脱気用蒸発器18の蒸気ド
ラム18cからの蒸気流量が少なく、その蒸気圧力が脱
気室39a内の圧力よりも低いときには、蒸気タービン
28から管路49を介して蒸気が抽気され、この抽気さ
れた蒸気が管路38から圧力制御弁41を介して脱気器
39に供給され加熱用蒸気として利用される。
【0021】廃熱ボイラ22から過熱器17を通って蒸
気タービン28に供給される蒸気流量が多いときには、
これに相当する分の熱水が脱気器39の脱気器タンク3
9bから廃熱ボイラ22のエコノマイザ24に供給され
る必要がある。このとき給水加熱器19から脱気室39
aに供給される熱水の流量も多く、その温度は前述した
ように約110℃に保つ必要がある。仮に蒸気タービン
28に供給される蒸気の流量が低下したとすると、脱気
器タンク39bからエコノマイザ24に供給される熱水
の流量は低下し、このため給水加熱器19から脱気室3
9aに供給される熱水の流量も低下する。したがって給
水加熱器19から脱気器39に供給される熱水の温度
は、ガスタービン11からの排ガスの持つエネルギが一
定であるので、110℃を超えることになり、前述した
脱気のために必要な温度差を確保できなくなるおそれが
ある。
【0022】そこで本実施例では、管路42には、給水
加熱器19から脱気器39に供給される熱水の温度を検
出する温度検出器50を設け、給水加熱器19からの熱
水を分岐して導く分岐管路51には、流量制御弁52を
介在させている。蒸気タービン28に供給される蒸気流
量の変動に拘わらず、前述した脱気のために必要な温度
差を確保するために、温度検出器50で検出される温度
が前述したように約110℃となるように、流量制御弁
52の開度が制御手段によって制御されている。すなわ
ち流量制御弁52は、蒸気タービン28に供給される蒸
気流量が多いときには全閉または全閉に近い状態であ
り、蒸気タービン28に供給される蒸気流量が低下する
につれてその開度が増加し、蒸気タービン28に供給さ
れる蒸気流量が少ないときには全開または全開に近い状
態である。
【0023】前記管路51には流量制御弁52よりも下
流側にフラッシャ53を設けており、このフラッシャ5
3は減圧弁54と気液分離器55とによって構成されて
いる。流量制御弁52を通過した余剰な熱水は、分岐管
路51を介して減圧弁54に導かれて減圧され、気液二
相流体となり、気液分離器55で飽和蒸気と水とに分離
される。気液分離器55からの飽和蒸気は、管路56を
介して蒸気タービン28の途中段に混気されてその出力
を高める働きをする。気液分離器55からの水は、管路
57を介して復水タンク35に戻される。なお流量制御
弁52を通過する余剰な熱水の流量が少ない場合には、
その余剰な熱水を管路58を介して直接復水タンク35
に戻してもよい。
【0024】本実施例のごみ発電プラントでは、脱気器
39からの熱水の温度を140℃とし、脱気器39に供
給する熱水の温度を110℃に保つことによって、脱気
器39において必要とされる加熱用蒸気の量を従来のご
み発電プラントに比べて約50%減少させることがで
き、その減少分を蒸気タービン28に混気して蒸気ター
ビン28の出力を従来のごみ発電プラントに比べて約7
%高めることができた。これに対して従来のごみ発電プ
ラントでは、廃熱ボイラのエコノマイザに熱水を供給す
る脱気器からの前記熱水の温度をたとえば140℃に定
め、脱気器に供給する熱水の温度を一般に60〜65℃
としているので、脱気器の入口と出口での熱水の温度差
は75〜80℃となり、脱気器の熱源となる蒸気を多量
に必要としており、この脱気器の熱源となる蒸気は蒸気
タービンの駆動には何ら寄与しないものであるので効率
が悪いという問題がある。
【0025】上述の実施例では、脱気器39からの脱気
された熱水を廃熱ボイラ22のエコノマイザ24と脱気
用蒸発器18の蒸気ドラム18cとに共通に供給してい
るけれども、他の実施例として、給水加熱器19からの
熱水を脱気して廃熱ボイラ22のエコノマイザ24へ供
給する脱気器と、給水加熱器19からの熱水を脱気して
脱気用蒸発器18の蒸気ドラム18cへ供給するもう1
つの脱気器とをそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、給水加熱
器から脱気器に与えられる熱水の温度は、温度検出器に
よって検出され、この温度と脱気器からの熱水の温度と
の温度差が脱気のために必要な値となるように、かつ脱
気器からの熱水が与えられるエコノマイザの伝熱管の外
壁温度が酸腐食を生じない温度となるように、給水加熱
器からの熱水を分岐して導く分岐管路に介在される流量
制御弁の開度を制御する制御手段によって調節されるの
で、廃熱ボイラからの蒸気流量の変動による、給水加熱
器から脱気器に与えられる熱水の温度変化を最小限に
し、脱気器において給水中に含まれる酸素を効率的に脱
気し、かつエコノマイザの伝熱管の酸腐食を防止するこ
とができる。
【0027】また本発明によれば、蒸気タービンは混気
タービンであり、フラッシャによって得られた飽和蒸気
を蒸気タービンの途中段に混気するので、蒸気タービン
の出力を高めることができる。
【0028】さらに本発明によれば、蒸気タービンは混
気/抽気タービンであり、圧力検出器で検出された脱気
器の気相の圧力は、予め定める値となるように、脱気用
蒸発器と脱気器との間に介在される圧力制御弁の開度を
制御する制御手段によって調節されるので、脱気用蒸発
器からの余剰な蒸気を蒸気タービンに混気し、蒸気ター
ビンの出力をさらに高めることができる。あるいはまた
脱気用蒸発器からの蒸気流量が少ないときには、蒸気タ
ービンから蒸気を抽気して脱気器に補給するので、脱気
器において熱源としての蒸気が不足して給水中に含まれ
る酸素を充分に脱気することができなくなり、脱気器か
らの熱水の温度が低下することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示す系統図で
ある。
【図2】エコノマイザ24における伝熱管の外壁温度と
その腐食速度との関係を示すグラフである。
【図3】エコノマイザ24の伝熱管71の断面図であ
る。
【図4】脱気器39の簡略化した断面図である。
【図5】脱気室39aにおける水滴の温度とその中の酸
素量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11 ガスタービン 12 空気圧縮機 13 燃焼器 14 タービン 15,29 発電機 16 ダクト 17,25 過熱器 18 脱気用蒸発器 19 給水加熱器 20 排ガス熱回収装置 21 ごみ焼却炉 22 廃熱ボイラ 23 ごみ廃熱回収用蒸発器 24 エコノマイザ 26,27,30,32,38,42,44,46,4
9,51,56,57 ,58 管路 28 蒸気タービン 31 復水器 33 復水溜 34 復水ポンプ 35 復水タンク 36,43,45 給水ポンプ 37 煙突 39 脱気器 40 圧力検出器 41 圧力制御弁 50 温度検出器 52 流量制御弁 53 フラッシャ 54 減圧弁 55 気液分離器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F22D 1/28 Z 7526−3L

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみ焼却炉に設けられ、ごみ廃熱回収用
    蒸発器とエコノマイザとを有する廃熱ボイラと、 前記廃熱ボイラからの蒸気をガスタービンからの排ガス
    で過熱する過熱器と、前記過熱器からの蒸気が供給され
    る蒸気タービンと、 前記蒸気タービンによって駆動される発電機と、 ガスタービンからの排ガス通路に、前記過熱器よりも下
    流側で設けられる脱気用蒸発器と、 前記ガスタービンからの排ガス通路に、前記脱気用蒸発
    器よりも下流側で設けられる給水加熱器と、 前記脱気用蒸発器からの蒸気を熱源として前記給水加熱
    器からの熱水を脱気する脱気器と、 前記給水加熱器から脱気器に与えられる熱水の温度を検
    出する温度検出器と、前記給水加熱器からの熱水を分岐
    して導く分岐管路に介在される流量制御弁と、 前記温度検出器で検出した温度と前記脱気器からの熱水
    の温度との温度差が脱気のために必要な値となるよう
    に、かつ前記エコノマイザの伝熱管の外壁温度が酸腐食
    を生じない温度となるように、前記流量制御弁の開度を
    制御する制御手段とを含むことを特徴とする給水温度制
    御可能な複合ごみ発電プラント。
  2. 【請求項2】 前記蒸気タービンは混気タービンであ
    り、 前記流量制御弁を通過した熱水を減圧し、こうして得た
    飽和蒸気を前記蒸気タービンに混気するフラッシャを含
    むことを特徴とする請求項1記載の給水温度制御可能な
    複合ごみ発電プラント。
  3. 【請求項3】 前記蒸気タービンは混気/抽気タービン
    であり、 前記脱気器の気相の圧力を検出する圧力検出器と、 前記脱気用蒸発器と脱気器との間に介在される圧力制御
    弁と、 前記圧力検出器で検出した圧力が予め定める値となるよ
    うに、前記圧力制御弁の開度を制御する制御手段とを含
    み、 前記脱気用蒸発器からの蒸気の一部を蒸気タービンに混
    気し、または蒸気タービンから蒸気を抽気して前記脱気
    器に補給することを特徴とする請求項1記載の給水温度
    制御可能な複合ごみ発電プラント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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