JP2011236941A - ダンパー機構 - Google Patents

ダンパー機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2011236941A
JP2011236941A JP2010107208A JP2010107208A JP2011236941A JP 2011236941 A JP2011236941 A JP 2011236941A JP 2010107208 A JP2010107208 A JP 2010107208A JP 2010107208 A JP2010107208 A JP 2010107208A JP 2011236941 A JP2011236941 A JP 2011236941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flywheel
spring
elastic member
spring assembly
damper mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010107208A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4932926B2 (ja
Inventor
Hiroshi Uehara
宏 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP2010107208A priority Critical patent/JP4932926B2/ja
Priority to US13/641,593 priority patent/US8641537B2/en
Priority to DE112011101594.1T priority patent/DE112011101594B4/de
Priority to PCT/JP2011/059415 priority patent/WO2011138894A1/ja
Publication of JP2011236941A publication Critical patent/JP2011236941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4932926B2 publication Critical patent/JP4932926B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/131Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses
    • F16F15/133Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/134Wound springs
    • F16F15/13469Combinations of dampers, e.g. with multiple plates, multiple spring sets, i.e. complex configurations

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

【課題】ダンパー機構の耐久性を高めつつ音振性能の向上を図る。
【解決手段】ダンパー機構4は、第1フライホイール2と、出力プレート33と、第1スプリング組立体SA1と、第2スプリング組立体SA2と、を備えている。第1スプリング組立体SA1は第1支持部25と伝達部33eとの間に予め圧縮された状態で配置されている。第2スプリング組立体SA2は第2支持部30と伝達部33eとの間に予め圧縮された状態で配置されている。ストッパー部27は第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2と回転方向に当接可能に配置されている。第1フライホイール2および出力プレート33に外力が作用していない中立状態において、ストッパー部27と第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2との回転方向間には、隙間が確保されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、回転振動を減衰するダンパー機構に関する。
エンジンで発生した動力を伝達するために、車両の駆動系には様々な装置が搭載されている。この種の装置としては、例えばクラッチ装置やフライホイール組立体が考えられる。これらの装置には、回転振動の減衰を目的として、ダンパー機構が用いられている(例えば、特許文献1および2を参照)。
特開平7−208547号公報 特開平9−242825号公報
この種のダンパー機構は、スプリングなどの弾性部材を有している。弾性部材により回転振動が吸収あるいは減衰される。
しかし、ダンパー機構が作動している間、捩り特性の正側および負側において弾性部材は伸縮を繰り返すため、弾性部材の伸縮の頻度が高くなり、ダンパー機構の耐久性が低くなるおそれがある。
そこで、捩り特性の正側のみで作動する弾性部材および負側のみで作動する弾性部材をそれぞれ備えたダンパー機構が提案されている。
しかし、捩り特性の正側から負側、または負側から正側にダンパー機構の状態が移行する際に、弾性部材を駆動する駆動プレートが弾性部材の端部に衝突し、音振性能が低下する。
本発明の課題は、ダンパー機構の耐久性を高めつつ音振性能の向上を図ることにある。
本発明に係るダンパー機構は、第1回転体と、第2回転体と、第1弾性部材と、第2弾性部材と、を備えている。第1回転体は、第1支持部と、第2支持部と、第1支持部および第2支持部の回転方向間に配置されたストッパー部と、を有している。第2回転体は、第1支持部および第2支持部の回転方向間に配置された伝達部を有しており、第1回転体に対して回転可能に配置されている。第1弾性部材は第1支持部と伝達部との間に予め圧縮された状態で配置されている。第2弾性部材は第2支持部と伝達部との間に予め圧縮された状態で配置されている。ストッパー部は第1弾性部材および第2弾性部材と回転方向に当接可能に配置されている。第1回転体および第2回転体に外力が作用していない中立状態において、ストッパー部と第1弾性部材および第2弾性部材のうち少なくとも一方との回転方向間には、隙間が確保されている。
ここで、第1弾性部材および第2弾性部材は、それぞれ弾性力を発生可能な単一の部材であってもよいし、弾性力を発生可能な複数の部材が組み合わされていてもよい。例えば、第1弾性部材は、単一のスプリングであってもよいし、複数のスプリングの組立体であってもよい。さらに、第1弾性部材は、スプリングに加えて、スプリングの端部に装着されるシート部材も含み得る概念である。第2弾性部材も第1弾性部材と同様である。
このダンパー機構では、第1回転体が第2回転体に対して回転すると第1支持部とストッパー部との間で第1弾性部材が圧縮される。また、第1回転体が第2回転体に対して反対側に回転すると第2支持部とストッパー部との間で第2弾性部材が圧縮される。このように、捩り特性の一方では第1弾性部材が圧縮され、捩り特性の他方では第2弾性部材が圧縮されるので、第1弾性部材および第2弾性部材が作動する頻度を低くすることができる。
さらに、第1回転体および第2回転体に外力が作用していない中立状態において、ストッパー部と第1弾性部材および第2弾性部材のうち少なくとも一方との回転方向間に隙間が確保されているので、隙間の範囲内では、第1弾性部材および第2弾性部材に伝達部が挟み込まれている。この結果、捩り角度が0度付近で、第1弾性部材および第2弾性部材のうち少なくとも一方に伝達部が当接している状態を維持することができ、音振性能の向上を図ることができる。
これにより、このダンパー機構では、耐久性を高めつつ音振性能の向上を図ることができる。
フライホイール組立体の平面図 図1のII−II断面図 フライホイール組立体の部分平面図 フライホイール組立体の部分断面図 フライホイール組立体の部分断面図 図3のVI−VI断面図 ダンパー機構の機械回路図(中立状態) ダンパー機構の機械回路図(捩り角度が正側隙間角度θp0の状態) ダンパー機構の機械回路図(捩り角度が正側隙間角度θp0よりも大きい状態) ダンパー機構の機械回路図(捩り角度が負側隙間角度θn0の状態) ダンパー機構の機械回路図(捩り角度が負側隙間角度θn0よりも小さい状態) ダンパー機構の捩り特性線図 ダンパー機構の機械回路図(他の実施形態) ダンパー機構の捩り特性線図(他の実施形態)
<全体構成>
図1〜図4を用いてフライホイール組立体1について説明する。図2、図4および図5の左側にはエンジン(図示せず)が配置されており、右側にはトランスミッション(図示せず)が配置されている。以後、図2、図4および図5において左側をエンジン側といい、右側をトランスミッション側という。また、図1に示すように、反時計回りを第1回転方向R1、時計回りを第2回転方向R2とする。エンジンから入力される動力により、第1フライホイール2は第1回転方向R1に回転駆動される。図1および図2は、第1フライホイール2および第2フライホイール3に外力が作用していない中立状態を示している。ここで、外力としては、例えばエンジンから入力される動力などが挙げられる。
フライホイール組立体1は、いわゆる湿式の2マスフライホイールであり、エンジンで発生した動力をクラッチ装置(図示せず)を介してトランスミッションに伝達するための装置である。図1に示すように、フライホイール組立体1は、第1フライホイール2(第1回転体の一例)と、第2フライホイール3と、ダンパー機構4と、摩擦発生機構5と、を備えている。第1フライホイール2がダンパー機構4の入力部材、そして第2フライホイール3がダンパー機構4の出力部材として機能するため、第1フライホイール2および第2フライホイール3がダンパー機構4を構成しているとも言える。
<第1フライホイール>
第1フライホイール2は、エンジンで発生した動力が入力される部材であり、ボルト28によりエンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定されている。第1フライホイール2は、第1プレート21と、第2プレート22と、支持部材23と、押さえプレート26と、第1支持部25と、第2支持部30と、2つのストッパー部27と、を有している。第1フライホイール2の外周部にはリングギヤ29が溶接により固定されている。
第1プレート21は、第1プレート本体21aと、2つの第1側方部21bと、第1プレート本体21aおよび第1側方部21bの外周部から軸方向に延びる筒状部21cと、2つの第1当接部21gと、を有している。
第1側方部21bは、第1プレート本体21aよりもエンジン側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第1側方部21bは、回転方向に等ピッチで配置されている。第1側方部21bは、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2(後述)に対応する範囲に形成されている。第1側方部21bの内周部には、軸方向に対して傾斜する傾斜面21eが形成されている。傾斜面21eは第1スプリングシート44(後述)、第1中間スプリングシート43(後述)、第2スプリングシート42(後述)および第2中間スプリングシート46(後述)と摺動可能である。
第1当接部21gは、第1スプリング組立体SA1の端部および第2スプリング組立体SA2の端部を支持するための部分であり、第1側方部21bからトランスミッション側に突出している。第1当接部21gは第1側方部21b(第1収容部B1)と一体形成されている。第1当接部21gは、第1スプリングシート44および第2スプリングシート42と回転方向に当接可能であり、第1側方部21bの回転方向の概ね中央付近に配置されている。第1当接部21gは、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の間(より詳細には、第1スプリングシート44および第2スプリングシート42(後述)の間)に配置されており、第2プレート22の第2当接部22g(後述)とともにストッパー部27を形成している。
第2プレート22は、筒状部21cに固定された環状の部材であり、第2プレート本体22aと、2つの第2側方部22bと、内側筒状部22cと、2つの第2当接部22gと、を有している。
第2側方部22bは、第2プレート本体22aよりもトランスミッション側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第2側方部22bは、回転方向に等ピッチで配置されている。第2側方部22bは、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2に対応する範囲に形成されている。第2側方部22bの内周部には、軸方向に対して傾斜する傾斜面22eが形成されている。傾斜面22eは、傾斜面21eと対をなす面であり、第1スプリングシート44、第1中間スプリングシート43、第2スプリングシート42および第2中間スプリングシート46と摺動可能である。
第2当接部22gは、第1スプリング組立体SA1の端部および第2スプリング組立体SA2の端部を支持するための部分であり、第2側方部22bからエンジン側に突出している。第2当接部22gは第2側方部22b(第1収容部B1)と一体形成されている。第2当接部22gは、第1スプリングシート44と回転方向に当接可能であり、第2側方部22bの回転方向の概ね中央付近に配置されている。第2当接部22gは、第1当接部21gと軸方向に対向するように配置されており、第1当接部21gと軸方向に間隔を空けて配置されている。第2当接部22gは、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の間(より詳細には、第1スプリングシート44および第2スプリングシート42の間)に配置されており、第1プレート21の第1当接部21gとともにストッパー部27を形成している。
第2側方部22bは第1側方部21bと軸方向に向かい合って配置されているため、第1フライホイール2の外周部に第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2が配置される比較的広い空間を第1側方部21bおよび第2側方部22bにより形成することができる。
内側筒状部22cは、第2プレート本体22aの内周部からエンジン側に延びる筒状の部分であり、シールリング38(後述)と接触している。
支持部材23は、環状の支持部材本体23aと、環状突起23bと、環状の摺動部23cと、を有している。支持部材本体23aは、第1プレート21とともにボルト28によりクランクシャフトに固定されている。環状突起23bは、支持部材本体23aの内周部からエンジン側に突出する環状の部分であり、第1プレート21の半径方向の位置決めを行っている。摺動部23cは、支持部材本体23aから半径方向に延びる部分であり、摩擦発生機構5の第2摩擦プレート55と摺動する。支持部材本体23aの外周部にはベアリング39が嵌め込まれている。
押さえプレート26は、ベアリング39を軸方向に押さえるための部材であり、第1プレート21および支持部材23とともにボルト28によりクランクシャフトに固定されている。また、押さえプレート26はリベット24により第1プレート21および支持部材23に固定されている。
第1支持部25は、第1スプリング組立体SA1を回転方向に支持するための部分であり、第1支持プレート25aを有している。第1支持プレート25aは、第1プレート21および第2プレート22に固定されており、第1スプリングシート44と回転方向に当接している。
第2支持部30は、第2スプリング組立体SA2を回転方向に支持するための部分であり、第2支持プレート30aを有している。第2支持プレート30aは、第1プレート21および第2プレート22に固定されており、第2スプリングシート42と回転方向に当接している。
第1支持部25および第2支持部30は、回転方向に間隔を空けて配置されており、回転軸Oに対して互いに対向する位置に配置されている。2つのストッパー部27は、回転方向に間隔を空けて配置されており、回転軸Oに対して対向する位置に配置されている。ストッパー部27は、第1支持部25および第2支持部30の間(より詳細には、第1支持部25および第2支持部30の回転方向の中央付近)に配置されている。
第1支持部25およびストッパー部27の回転方向間には第1スプリング組立体SA1が配置されている。第1フライホイール2および第2フライホイール3の回転方向間で第2スプリング組立体SA2のみが圧縮されている場合、第1スプリング組立体SA1が第1支持部25およびストッパー部27の回転方向間で予め圧縮された状態で第1支持部25とストッパー部27とにより回転方向に支持されている。
第2支持部30およびストッパー部27の回転方向間には第2スプリング組立体SA2が配置されている。第1フライホイール2および第2フライホイール3の回転方向間で第1スプリング組立体SA1のみが圧縮されている場合、第2スプリング組立体SA2は第2支持部30およびストッパー部27の回転方向間で予め圧縮された状態で第2支持部30とストッパー部27とにより回転方向に支持されている。
<第2フライホイール>
第2フライホイール3は、第1フライホイール2に対して回転可能に配置された部材であり、第2フライホイール本体31と、出力プレート33(第2回転体の一例)と、を有している。第2フライホイール3はベアリング39により第1フライホイール2に対して回転可能なように支持されている。
第2フライホイール本体31は、第2プレート22のトランスミッション側に配置された環状の部材であり、支持部31aと、摩擦部31bと、を有している。
支持部31aは、ベアリング39により第1フライホイール2に対して回転可能に支持された環状の部分であり、第2プレート22の内周側に配置されている。支持部31aの溝31cにはシールリング38が嵌め込まれている。シールリング38により第1フライホイール2の収容空間Sと第1フライホイール2の外部の空間とがシールされている。収容空間Sには潤滑油が充填されている。支持部31aにはリベット32により出力プレート33が固定されている。
摩擦部31bは、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシング(図示せず)が押し付けられる環状の部分であり、支持部31aの外周部に設けられている。摩擦部31bは、第2プレート22のトランスミッション側に配置されており、支持部31aよりもトランスミッション側に迫り出している。
出力プレート33は、収容空間S内に配置されており、支持部31aに固定されている。出力プレート33は、環状の本体部33aと、本体部33aから半径方向に延びる2つの伝達部33eと、を有している。
本体部33aは支持部31aに固定された環状の部分である。本体部33aの内周部には、円周方向に等ピッチで配置された複数の切欠き33dが形成されている。切欠き33dには第2ブッシュ52の突起52b(後述)が挿入されている。これにより、第2ブッシュ52と第2フライホイール3とは一体回転可能となっている。
伝達部33eは、第1フライホイール2に伝達された動力が第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2を介して伝達される部分であり、ダンパー機構4に外力が作用していない中立状態で第1当接部21gおよび第2当接部22gの軸方向間に配置されている。伝達部33eが第1当接部21gおよび第2当接部22gと軸方向に対向しているとも言える。伝達部33eの回転方向の中心線は、ストッパー部27の回転方向の中心線と概ね同じ位置に配置されている。
伝達部33eについてさらに詳細に説明すると、伝達部33eは、第1突出部33cと、1対の第2突出部33bと、を有している。第1突出部33cおよび第2突出部33bは、例えばプレス加工により成形されている。
第1突出部33cは、本体部33aから半径方向外側に突出する板状の部分である。第1突出部33cは、本体部33aと同じ軸方向位置に配置された中央部33hと、中央部33hよりも軸方向トランスミッション側に迫り出すように形成された1対の外側部33iと、を有している。1対の外側部33iは、中央部33hの回転方向の両側に配置されている。
第2突出部33bは、第1突出部33c(より詳細には、外側部33i)の回転方向の端部から軸方向エンジン側に延びる部分であり、当接部33fと、補強部33gと、を有している。当接部33fは、半径方向に延びる部分であり、第1スプリングシート44(後述)と回転方向に当接可能な当接面33jを有している。当接部33fの厚み方向(当接面33jの法線方向)は回転方向と概ね一致している。補強部33gは、当接部33fの半径方向内側の端部と本体部33aの外周部とを連結する部分であり、当接部33fの半径方向内側の端部から当接面33jが向いている側に延びている。図3に示すように、補強部33gは湾曲する部分を有している。補強部33gの軸方向寸法は、当接部33fの軸方向寸法と同じである。外側部33iが中央部33hよりもトランスミッション側に迫り出しているため、当接部33fの軸方向寸法を比較的大きく確保できる。これにより、当接面33jの面積を大きく設定できる。
さらに、図6に示すように、伝達部33eの回転方向の寸法D1は、ストッパー部27の回転方向の寸法D2よりも大きく設定されている。より詳細には、2つの当接面33jの間の回転方向の寸法D1は、ストッパー部27の回転方向の寸法D2(より詳細には、第1当接部21gの回転方向の寸法および第2当接部22gの回転方向の寸法)よりも大きく設定されている。寸法D1を寸法D2よりも大きく設定することで、正側隙間Gp(第2隙間の一例)および負側隙間Gn(第1隙間の一例)を確保することができる。
前述のように、第1スプリング組立体SA1は第1支持部25および伝達部33eの回転方向間で予め圧縮された状態で配置されており、第2スプリング組立体SA2は第2支持部30および伝達部33eの回転方向間で予め圧縮された状態で配置されている。さらに、ストッパー部27と第2スプリング組立体SA2との間には正側隙間Gpが確保されており、ストッパー部27と第1スプリング組立体SA1との間には負側隙間Gnが確保されている。したがって、中立状態において、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の回転方向間に伝達部33eは挟み込まれており、正側隙間Gpおよび負側隙間Gnの範囲内で、伝達部33eは第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2により回転方向に弾性的に支持されている。つまり、捩り角度が0度付近では、第1スプリング組立体SA1の端部および第2スプリング組立体SA2の端部は、伝達部33eから離れることなく、伝達部33eと当接した状態が維持される。
<ダンパー機構>
ダンパー機構4は、第1フライホイール2と第2フライホイール3とを回転方向に弾性的に連結する機構であり、1対の第1スプリング組立体SA1(第1弾性部材の一例)と、1対の第2スプリング組立体SA2(第2弾性部材の一例)と、を有している。ダンパー機構4には、前述の第1プレート21、第2プレート22および出力プレート33も含まれている。
1対の第1スプリング組立体SA1は、第1フライホイール2および第2フライホイール3を回転方向に弾性的に連結しており、概ね捩り特性の正側でのみ作動するように配置されている。各第1スプリング組立体SA1は、2つの第1スプリングセット48と、2つの第1スプリングシート44と、第1中間スプリングシート43と、を有している。
2つの第1スプリングセット48は第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で直列に作用するように配置されている。各第1スプリングセット48は、第1外側スプリング41aと、第1内側スプリング41bと、を有している。第1外側スプリング41aの内側に第1内側スプリング41bが並列に作用するように配置されている。
第1スプリングシート44は、第1スプリングセット48の端部を支持しており、第1スプリングセット48の一方の端部に装着されている。一方の第1スプリングシート44は第1スプリングセット48と第1支持部25との間に挟み込まれている。他方の第1スプリングシート44は、中立状態では第1スプリングセット48と伝達部33eとの間に挟み込まれている。第1中間スプリングシート43は、第1スプリングセット48の端部を支持しており、隣り合う第1スプリングセット48の端部同士の間に配置されている。2つの第1スプリングシート44および第1中間スプリングシート43が回転方向に当接することで、ダンパー機構4の正側のストッパートルクを確保している。
第1スプリング組立体SA1は、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより形成された第1収容部B1に予め圧縮された状態で配置されている。中立状態では、第1スプリング組立体SA1は第1支持部25および伝達部33eの回転方向間に予め圧縮された状態で配置されている。この状態で、第1スプリング組立体SA1は、第1支持部25、伝達部33e、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより回転方向、軸方向および半径方向に支持されている。さらに、第1スプリング組立体SA1とストッパー部27との間には、負側隙間Gnが確保されている。
一方、1対の第2スプリング組立体SA2のみが作動している状態では、第1スプリング組立体SA1が第1支持部25およびストッパー部27の回転方向間に圧縮された状態で配置されている。この状態では、第1スプリング組立体SA1は、第1支持部25、ストッパー部27、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより回転方向、軸方向および半径方向に支持されている。
1対の第2スプリング組立体SA2は、第1フライホイール2および第2フライホイール3を回転方向に弾性的に連結しており、概ね捩り特性の負側でのみ作動するように配置されている。各第2スプリング組立体SA2は、2つの第2スプリングセット49と、2つの第2スプリングシート42と、第2中間スプリングシート46と、を有している。
2つの第2スプリングセット49は第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で直列に作用するように配置されている。各第2スプリングセット49は、第2外側スプリング45aと、第2内側スプリング45bと、を有している。第2外側スプリング45aの内側に第2内側スプリング45bが並列に作用するように配置されている。
第2スプリングシート42は、第2スプリングセット49の端部を支持しており、第2スプリングセット49の一方の端部に装着されている。一方の第2スプリングシート42は第2スプリングセット49と第2支持部30との間に挟み込まれている。他方の第2スプリングシート42は、中立状態では第2スプリングセット49と伝達部33eとの間に挟み込まれている。第2中間スプリングシート46は、第2スプリングセット49の端部を支持しており、隣り合う第2スプリングセット49の端部同士の間に配置されている。2つの第2スプリングシート42および第2中間スプリングシート46が回転方向に当接することで、ダンパー機構4の負側のストッパートルクを確保している。
第2スプリング組立体SA2は、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより形成された第2収容部B2に予め圧縮された状態で配置されている。中立状態では、第2スプリング組立体SA2は第2支持部30および伝達部33eの回転方向間に予め圧縮された状態で配置されている。この状態で、第2スプリング組立体SA2は、第2支持部30、伝達部33e、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより回転方向、軸方向および半径方向に支持されている。さらに、第2スプリング組立体SA2とストッパー部27との間には、正側隙間Gpが確保されている。
一方、1対の第1スプリング組立体SA1のみが作動している状態では、第2スプリング組立体SA2が第2支持部30およびストッパー部27の回転方向間に圧縮された状態で配置されている。この状態では、第2スプリング組立体SA2は、第2支持部30、ストッパー部27、第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより回転方向、軸方向および半径方向に支持されている。
<摩擦発生機構>
摩擦発生機構5は、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間で回転方向の抵抗力を発生させるための機構であり、第1ブッシュ53と、第2ブッシュ52と、第1摩擦プレート54と、第2摩擦プレート55と、コーンスプリング51と、を有している。
第1ブッシュ53は、第1フライホイール2と一体回転可能に配置されており、第1摩擦プレート54のエンジン側に配置されている。
第2ブッシュ52は、第2フライホイール3と一体回転可能に配置されており、環状の第1ブッシュ本体52aと、第1ブッシュ本体52aから半径方向外側へ突出した複数の突起52bと、を有している。第1ブッシュ本体52aは、第1摩擦プレート54および第2摩擦プレート55の軸方向間に配置されており、第1摩擦プレート54および第2摩擦プレート55と摺動可能である。突起52bは前述の切欠き33dに挿入されている。
第1摩擦プレート54は、第1ブッシュ53と第2ブッシュ52との軸方向間に挟み込まれており、第1フライホイール2および第2フライホイール3に対して回転可能に配置されている。第2摩擦プレート55は、第2ブッシュ52と摺動部23cとの軸方向間に挟み込まれており、第2ブッシュ52および第1フライホイール2に対して回転可能に配置されている。コーンスプリング51は、第1ブッシュ53と第1プレート21との軸方向間に配置されており、第1ブッシュ53をトランスミッション側に押圧している。
<動作>
図7〜図12を用いてダンパー機構4の動作について説明する。図7〜図11はダンパー機構4の機械回路図である。図12はダンパー機構4の捩り特性線図である。図12ではヒステリシストルクは省略している。
(1)中立状態
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の捩り角度が0度の場合(つまりダンパー機構4が中立状態の場合)、第2フライホイール3は第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2により回転方向の弾性的に支持されている。具体的には、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の間に第2フライホイール3の伝達部33eが挟み込まれている(図7参照)。
中立状態では、第2スプリング組立体SA2とストッパー部27との回転方向間に正側隙間Gpが確保されており、第1スプリング組立体SA1とストッパー部27との回転方向間に負側隙間Gnが確保されている。正側隙間Gpに対応する捩り角度を正側隙間角度θp0とし、負側隙間Gnに対応する捩り角度を負側隙間角度θn0とする。捩り角度が正側隙間角度θp0および負側隙間角度θn0の範囲内で、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の間に第2フライホイール3の伝達部33eが挟み込まれた状態で、第1フライホイール2は第2フライホイール3に対して回転可能となっている。つまり、捩り角度が正側隙間角度θp0および負側隙間角度θn0の範囲内では、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2がともに作動する。
(2)捩り特性の正側
クラッチディスク組立体(図示せず)が第2フライホイール3に押し付けられると、エンジンからトランスミッションへフライホイール組立体1およびクラッチディスク組立体を介して動力が伝達される。具体的には、第2フライホイール3に対して第1フライホイール2が第1回転方向R1に回転し始める。この結果、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間で第1スプリング組立体SA1の圧縮が開始される(図7および図8参照)。より詳細には、第1フライホイール2の第1支持部25と第2フライホイール3の伝達部33eとの間で回転方向に2つの第1スプリングセット48が圧縮される。それと同時に、第2支持部30とストッパー部27との間で第2スプリング組立体SA2の圧縮状態が徐々に解放される。また、第1フライホイール2および第2フライホイール3の相対回転に伴い、摩擦発生機構5において摩擦抵抗が発生し、第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で回転方向の抵抗(つまり、ヒステリシストルク)が発生する。
ここで、第1フライホイール2を第2フライホイール3に対して正側(第1回転方向R1)に回転させるのに必要なトルクTpは、以下の式(1)で表わされる。
Tp=R×(Fp−Fn)
=R×K×((Lp+L0)−(Ln+L0))
=R×K×(Lp−Ln) ・・・(1)
Rはダンパー機構4の有効半径(図1参照)、Lpは第1スプリングセット48の圧縮量、Lnは第2スプリングセット49の圧縮量、L0は中立状態での第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2の圧縮量をそれぞれ示している。また、第1スプリング組立体SA1のばね係数(直列に配置された2つの第1スプリングセット48全体のばね係数)をK、第2スプリング組立体SA2のばね係数(直列に配置された2つの第2スプリングセット49全体のばね係数)をKとする。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転角度が0から正側隙間角度θp0の範囲内では、Ln=−Lpとなるので、式(1)は式(2)のようになる。
Tp=R×K×(Lp−(−Ln))=R×K×2Lp ・・・(2)
したがって、図12に示す捩り特性線図のように、0から正側隙間角度θp0の範囲内での線の傾きが2Kとなる。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転角度が正側隙間角度θp0に達すると、第2スプリング組立体SA2(より詳細には、第2スプリングセット49に装着された第2スプリングシート42)がストッパー部27に当接し、第2スプリング組立体SA2の作動が停止する(図8参照)。このとき、第2支持部30およびストッパー部27の間で2つの第2スプリングセット49が圧縮された状態で保持される。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転が正側隙間角度θp0からさらに進行すると、第2スプリング組立体SA2(より詳細には、第2スプリングセット49に装着された第2スプリングシート42)から伝達部33eが離れ、第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で第1スプリング組立体SA1のみが作動する(図9参照)。具体的には、第1支持部25およびストッパー部27の間で第1スプリング組立体SA1がさらに圧縮されるが、第2支持部30およびストッパー部27の間で第2スプリング組立体SA2はそのままの状態を維持する。
このとき、第1フライホイール2を第2フライホイール3に対して正側(第1回転方向R1)に回転させるのに必要なトルクTpは、以下の式(3)で表される。
Tp=R×Fp=R×K×(Lp+L0) ・・・(3)
したがって、図12に示す捩り特性線図のように、正側隙間角度θp0から正側最大捩り角度θpmaxまで領域においては、線の傾きがKとなる。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転がさらに進行すると、やがて第1スプリングシート44と第1中間スプリングシート43とが回転方向に当接する。この結果、第1フライホイール2の第1支持部25と伝達部33eとの回転方向間に2つの第1スプリングシート44および第1中間スプリングシート43が挟まれ、第1フライホイール2および第2フライホイール3の相対回転が正側最大捩り角度θpmaxで停止する。これにより、第1フライホイール2から第2フライホイール3へ第1スプリングシート44および第1中間スプリングシート43を介して動力が伝達される。
(3)捩り特性の負側
一方、クラッチが連結されている状態で例えばエンジンブレーキが使用されると、トランスミッション側から逆回転の駆動力が第2フライホイール3に伝達され、正側最大捩り角度θpmaxの状態から第1フライホイール2に対して第2フライホイール3が第1回転方向R1に回転駆動される。言い換えると、正側最大捩り角度θpmaxの状態から第2フライホイール3に対して第1フライホイール2が第2回転方向R2に回転する。この結果、捩り角度が0度である中立状態を通過して第1フライホイール2と第2フライホイール3との間で第2スプリング組立体SA2の圧縮が開始される(図7および図10参照)。それと同時に、第1支持部25およびストッパー部27の間で第1スプリング組立体SA1の圧縮が徐々に解放される。
ここで、第1フライホイール2を第2フライホイール3に対して負側(第2回転方向R2)に回転させるのに必要なトルクTnは、以下の式(4)で表わされる。
Tn=R×(Fn−Fp)
=R×K×((Ln+L0)−(Lp+L0))
=R×K×(Ln−Lp) ・・・(4)
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転角度が負側隙間角度θn0の範囲内では、Lp=−Lnとなるので、式(4)は式(5)のようになる。
Tn=R×K×(Ln−(−Lp))=R×K×2Ln ・・・(5)
したがって、図12に示す捩り特性線図のように、正側と同様に、0から負側隙間角度θn0の範囲内での線の傾きが2Kとなる。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転角度が負側隙間角度θn0に達すると、第1スプリング組立体SA1(より詳細には、第1スプリングセット48に装着された第1スプリングシート44)がストッパー部27に当接し、第1スプリング組立体SA1の作動が停止する(図10参照)。このとき、第1支持部25およびストッパー部27の間で2つの第1スプリングセット48が圧縮された状態で保持される。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転が負側隙間角度θn0からさらに進行すると第1スプリング組立体SA1(より詳細には、第1スプリングセット48に装着された第1スプリングシート44)から伝達部33eが離れ、第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で第2スプリング組立体SA2のみが作動する(図11参照)。具体的には、第2支持部30およびストッパー部27の間で第2スプリング組立体SA2がさらに圧縮されるが、第1支持部25およびストッパー部27の間で第1スプリング組立体SA1はそのままの状態を維持する。
このとき、第1フライホイール2を第2フライホイール3に対して負側(第2回転方向R2)に回転させるのに必要なトルクTnは、以下の式(6)で表される。
Tn=R×Fn=R×K×(Ln+L0) ・・・(6)
したがって、図12に示す捩り特性線図のように、負側隙間角度θn0から負側最大捩り角度θnmaxまでの領域においては、線の傾きがKとなる。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転がさらに進行すると、やがて第2スプリングシート42と第2中間スプリングシート46とが回転方向に当接する。この結果、第1フライホイール2の第2支持部30と伝達部33eとの回転方向間に第2スプリングシート42および第2中間スプリングシート46が挟まれ、第1フライホイール2および第2フライホイール3の相対回転が負側最大捩り角度θnmaxで停止する。これにより、第1フライホイール2から第2フライホイール3へ第1スプリングシート44および第1中間スプリングシート43を介して動力が伝達される。
<特徴>
以上に説明したように、このダンパー機構4では、捩り特性の正側のほとんどの領域で第1スプリング組立体SA1のみが圧縮され、捩り特性の負側のほとんどの領域で第2スプリング組立体SA2のみが圧縮される。つまり、捩り特性の正側では第2スプリング組立体SA2がほとんど作動せず、捩り特性の負側では第1スプリング組立体SA1がほとんど作動しない。これにより、第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2が作動する頻度を低くでき、ダンパー機構4の耐久性を高めることができる。
それに加えて、第1フライホイール2および第2フライホイール3に回転力が作用していない中立状態において、ストッパー部27と第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2との回転方向間に隙間(正側隙間Gpおよび負側隙間Gn)が確保されている。この結果、捩り角度が0度付近で第2フライホイール3は第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2により弾性的に支持される。つまり、捩り角度が0度付近で第1スプリング組立体SA1の第1スプリングシート44あるいは第2スプリング組立体SA2の第2スプリングシート42が伝達部33eと当接した状態が維持される。これにより、捩り角度0度付近で第1スプリング組立体SA1および第2スプリング組立体SA2が伝達部33eと衝突して異音が発生するのを防止できる。
以上のように、このダンパー機構4であれば、耐久性を高めつつ音振性能の向上を図ることができる。また、ダンパー機構4を搭載したフライホイール組立体1でも、同様の効果を得ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形および修正が可能である。
(1)前述の実施形態では、フライホイール組立体1を用いて本発明に係るダンパー機構について説明したが、本発明に係るダンパー機構を適用できる装置はフライホイール組立体に限定されない。例えば、このダンパー機構は、クラッチディスク組立体やトルクリミッターなどの他の装置にも適用可能である。
(2)前述の実施形態では、第1弾性部材の一例としての第1スプリング組立体SA1が、直列に作用するように配置された2つの第1スプリングセット48を有している。しかし、第1スプリング組立体SA1が少なくとも1つの第1スプリングセット48を有していればよい。また、第1スプリングセット48はいわゆる親子ばねであるが、1つのスプリングであってもよい。さらに、2つの第1スプリングシート44および第1中間スプリングシート43が省略されてもよい。
また、第2弾性部材の一例としての第2スプリング組立体SA2が、直列に作用するように配置された2つの第2スプリングセット49を有している。しかし、第2スプリング組立体SA2が少なくとも1つの第2スプリングセット49を有していればよい。また、第2スプリングセット49はいわゆる親子ばねであるが、1つのスプリングであってもよい。さらに、2つの第2スプリングシート42および第2中間スプリングシート46が省略されてもよい。
(3)前述の実施形態では、正側で第1スプリング組立体SA1と負側で作動する第2スプリング組立体SA2とが同じ剛性を有しているが、それぞれ剛性が異なっていてもよい。また、前述の実施形態では、正側隙間角度θp0および負側隙間角度θn0が同じ大きさであるが、それぞれ異なっていてもよい。
(4)前述の実施形態では、第1支持部25、第2支持部30および2つのストッパー部27が設けられているが、第1支持部25、第2支持部30およびストッパー部27の数量は前述の実施形態に限定されない。例えば、ストッパー部27が1つであってもよいし、第1支持部25、第2支持部30およびストッパー部27が前述の実施形態での数量よりも多くてもよい。
(5)前述の実施形態では、正側隙間Gpおよび負側隙間Gnの両方が確保されているが、正側隙間Gpおよび負側隙間Gnのうち一方だけが確保されていれば、前述のフライホイール組立体1と同様の効果を得ることができる。例えば、図13に示すように、中立状態でストッパー部27のR1側に正側隙間Gpが確保されていて、かつ、ストッパー部27のR2側には負側隙間Gnが確保されていない、という構成であってもよい。この場合の捩り特性線図は、図14に示す通りとなる。また、中立状態でストッパー部27のR1側に正側隙間Gpが確保されておらず、かつ、ストッパー部27のR2側には負側隙間Gnが確保されている、という構成であってもよい。
1 フライホイール組立体
2 第1フライホイール(第1回転体の一例)
25 第1支持部
27 ストッパー部
30 第2支持部
3 第2フライホイール
33 出力プレート(第2回転体の一例)
33e 伝達部
4 ダンパー機構
48 第1スプリングセット
49 第2スプリングセット
5 摩擦発生機構
θp0 正側隙間角度
θn0 負側隙間角度
Gp 正側隙間(第2隙間の一例)
Gn 負側隙間(第1隙間の一例)
SA1 第1スプリング組立体(第1弾性部材の一例)
SA2 第2スプリング組立体(第2弾性部材の一例)
本発明に係るダンパー機構は、第1回転体と、第2回転体と、第1弾性部材と、第2弾性部材と、を備えている。第1回転体は、第1支持部と、第2支持部と、第1支持部および第2支持部の回転方向間に配置されたストッパー部と、を有している。第2回転体は、第1支持部および第2支持部の回転方向間に配置された伝達部を有しており、第1回転体に対して回転可能に配置されている。第1弾性部材は第1支持部と伝達部との間に予め圧縮された状態で配置されている。第2弾性部材は第2支持部と伝達部との間に予め圧縮された状態で配置されている。ストッパー部は第1弾性部材および第2弾性部材と回転方向に当接可能に配置されている。第1回転体および第2回転体に外力が作用していない中立状態において、ストッパー部と第1弾性部材および第2弾性部材のうち少なくとも一方との回転方向間には、隙間が確保されている。そして、ストッパー部は、中立状態において伝達部と軸方向に対向して配置されている。

Claims (8)

  1. 第1支持部と、第2支持部と、前記第1支持部および前記第2支持部の回転方向間に配置されたストッパー部と、を有する第1回転体と、
    前記第1支持部および前記第2支持部の回転方向間に配置された伝達部を有し前記第1回転体に対して回転可能に配置された第2回転体と、
    前記第1支持部と前記伝達部との間に予め圧縮された状態で配置された第1弾性部材と、
    前記第2支持部と前記伝達部との間に予め圧縮された状態で配置された第2弾性部材と、を備え、
    前記ストッパー部は、前記第1弾性部材および前記第2弾性部材と回転方向に当接可能に配置されており、
    前記第1回転体および前記第2回転体に外力が作用していない中立状態において、前記ストッパー部と前記第1弾性部材および前記第2弾性部材のうち少なくとも一方との回転方向間には隙間が確保されている、
    ダンパー機構。
  2. 前記ストッパー部と前記第1弾性部材との間には、第1隙間が確保されており、
    前記ストッパー部と前記第2弾性部材との間には、第2隙間が確保されている、
    請求項1に記載のダンパー機構。
  3. 前記第1隙間の寸法は、前記中立状態において前記第2隙間の寸法と概ね同じである、
    請求項2に記載のダンパー機構。
  4. 前記ストッパー部は、前記中立状態において前記伝達部と軸方向に対向して配置されている、
    請求項1から3のいずれかに記載のダンパー機構。
  5. 前記伝達部の回転方向の寸法は、前記ストッパー部の回転方向の寸法よりも小さい、
    請求項1から4のいずれかに記載のダンパー機構。
  6. 前記第1弾性部材の剛性は、前記第2弾性部材の剛性と概ね同じである、
    請求項1から5のいずれかに記載のダンパー機構。
  7. 前記第2弾性部材のみが前記第1回転体および前記第2回転体の間で圧縮されている場合、前記第1弾性部材は、前記第1支持部および前記ストッパー部の回転方向間で圧縮された状態で前記第1支持部および前記ストッパー部により支持されており、
    前記第1弾性部材のみが前記第1回転体および前記第2回転体の間で圧縮されている場合、前記第2弾性部材は、前記第2支持部および前記ストッパー部の回転方向間で圧縮された状態で前記第2支持部および前記ストッパー部により支持されている、
    請求項1から6のいずれかに記載のダンパー機構。
  8. 前記第1支持部と前記ストッパー部との回転方向間の寸法は、前記第1弾性部材の自由状態での回転方向の寸法よりも小さく、
    前記第2支持部と前記ストッパー部との回転方向間の寸法は、前記第2弾性部材の自由状態での回転方向の寸法よりも小さい、
    請求項1から7のいずれかに記載のダンパー機構。
JP2010107208A 2010-05-07 2010-05-07 ダンパー機構 Active JP4932926B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010107208A JP4932926B2 (ja) 2010-05-07 2010-05-07 ダンパー機構
US13/641,593 US8641537B2 (en) 2010-05-07 2011-04-15 Damper mechanism
DE112011101594.1T DE112011101594B4 (de) 2010-05-07 2011-04-15 Dämpfungsmechanismus
PCT/JP2011/059415 WO2011138894A1 (ja) 2010-05-07 2011-04-15 ダンパー機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010107208A JP4932926B2 (ja) 2010-05-07 2010-05-07 ダンパー機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011236941A true JP2011236941A (ja) 2011-11-24
JP4932926B2 JP4932926B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=44903746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010107208A Active JP4932926B2 (ja) 2010-05-07 2010-05-07 ダンパー機構

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8641537B2 (ja)
JP (1) JP4932926B2 (ja)
DE (1) DE112011101594B4 (ja)
WO (1) WO2011138894A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013179967A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 株式会社エクセディ フライホイール組立体
JP7461827B2 (ja) 2020-08-07 2024-04-04 株式会社エクセディ ダンパ装置
JP7477396B2 (ja) 2020-08-07 2024-05-01 株式会社エクセディ ダンパ装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112013007256T5 (de) 2013-07-19 2016-04-14 General Electric Company Elektrische Schaltvorrichtung enthaltend eine einstellbare Dämpfungsanordnung
JP2015086965A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 株式会社エクセディ フライホイール組立体
JP2017048884A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 本田技研工業株式会社 ダンパー
CN110360239B (zh) * 2019-08-14 2024-03-15 河南柴油机重工有限责任公司 一种具有轴向间隙可调的抗冲柴油机弹性阻尼连接装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02143541A (ja) * 1988-11-25 1990-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ボンディング高さ検出装置
JPH07224899A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Daikin Mfg Co Ltd ダンパー装置
JPH1026184A (ja) * 1997-04-07 1998-01-27 Exedy Corp ダンパー装置
JPH10238589A (ja) * 1997-02-28 1998-09-08 Exedy Corp 摩擦抵抗発生機構
JPH11173382A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Exedy Corp ダンパーディスク組立体
JP2001304341A (ja) * 2000-04-18 2001-10-31 Exedy Corp シート部材、弾性部材組立体及びダンパー機構
JP2003336690A (ja) * 2003-05-08 2003-11-28 Exedy Corp ダンパー装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1893486A (en) * 1930-07-08 1933-01-10 Lee J Black Shock absorber for rotatable elements
DE3708345A1 (de) * 1987-03-14 1988-09-29 Voith Gmbh J M Elastische kupplung
JPH0645724Y2 (ja) 1989-05-02 1994-11-24 株式会社大金製作所 ダンパーディスク
GB2240607A (en) * 1990-01-10 1991-08-07 Automotive Products Plc Friction clutch driven plates
JP2607354Y2 (ja) * 1993-12-06 2001-07-09 株式会社エクセディ フライホイール組立体
US5582076A (en) 1993-12-06 1996-12-10 Kabushiki Kaisha Daikin Seisakusho Flywheel assembly with vibration dampening mechanism
DE9414314U1 (de) 1993-12-22 1994-11-24 Fichtel & Sachs Ag Torsionsschwingungsdämpfer mit einem Planetengetriebe
US5617940A (en) 1994-02-08 1997-04-08 Exedy Corporation Power transfer apparatus having a vibration dampening mechanism which provides structural support for the apparatus
DE19609041C2 (de) 1996-03-08 1998-10-15 Mannesmann Sachs Ag Drehschwingungsdämpfer
JP5388628B2 (ja) * 2009-03-02 2014-01-15 株式会社エクセディ ダンパー機構

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02143541A (ja) * 1988-11-25 1990-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd ボンディング高さ検出装置
JPH07224899A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Daikin Mfg Co Ltd ダンパー装置
JPH10238589A (ja) * 1997-02-28 1998-09-08 Exedy Corp 摩擦抵抗発生機構
JPH1026184A (ja) * 1997-04-07 1998-01-27 Exedy Corp ダンパー装置
JPH11173382A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Exedy Corp ダンパーディスク組立体
JP2001304341A (ja) * 2000-04-18 2001-10-31 Exedy Corp シート部材、弾性部材組立体及びダンパー機構
JP2003336690A (ja) * 2003-05-08 2003-11-28 Exedy Corp ダンパー装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013179967A1 (ja) * 2012-05-31 2013-12-05 株式会社エクセディ フライホイール組立体
JP2013249890A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Exedy Corp フライホイール組立体
CN104334915A (zh) * 2012-05-31 2015-02-04 株式会社艾科赛迪 飞轮组件
US9400031B2 (en) 2012-05-31 2016-07-26 Exedy Corporation Flywheel assembly
JP7461827B2 (ja) 2020-08-07 2024-04-04 株式会社エクセディ ダンパ装置
JP7477396B2 (ja) 2020-08-07 2024-05-01 株式会社エクセディ ダンパ装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE112011101594T5 (de) 2013-05-02
US20130035170A1 (en) 2013-02-07
DE112011101594B4 (de) 2016-03-24
JP4932926B2 (ja) 2012-05-16
WO2011138894A1 (ja) 2011-11-10
US8641537B2 (en) 2014-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4932926B2 (ja) ダンパー機構
JP4489822B2 (ja) フライホイール組立体
WO2010010896A1 (ja) 動力伝達部品、ダンパー機構およびフライホイール組立体
KR101080103B1 (ko) 댐퍼 기구
JP5272853B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP2008304008A (ja) トルク変動吸収装置
JP4625791B2 (ja) スプリングシート及びスプリング組立体
WO2011125404A1 (ja) フライホイール組立体
JP5388628B2 (ja) ダンパー機構
WO2011062158A1 (ja) 動力伝達機構
JP2009115262A (ja) フライホイール
WO2016113950A1 (ja) ダンパ装置
JP2012255502A (ja) 捩り振動減衰装置
JP4451912B2 (ja) ダンパー機構
JP5949512B2 (ja) 捩り振動減衰装置
JP4435249B2 (ja) 動力伝達部品およびそれを備えたダンパー機構
JP4512654B2 (ja) ダンパー機構
JP7473420B2 (ja) ダンパ装置
JP4434660B2 (ja) 2マスフライホイール
JP2011247425A (ja) トルク変動吸収装置
JP2005061488A5 (ja)
JP7473419B2 (ja) ダンパ装置
JP7429096B2 (ja) ダンパーディスク組立体
JP2009174720A (ja) トーションダンパ
JP2010031887A (ja) 動力伝達部品およびそれを備えたフライホイール組立体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4932926

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250