JP2011233535A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温特性、長期安定性、サイクル特性などに優れた非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極及び正極をセパレーターを介して対向させてなる電極組立体、並びに非水電解液を容器に収容してなる非水電解液二次電池において、非水電解液が、環状カーボネート、鎖状カーボネート及び鎖状カーボネートよりなる群から選ばれたカーボネートと環状カーボネートのハロゲン化物との合計量が70重量%以上を占める非水溶媒にリチウム塩を溶解してなるものであり、かつ正極集電体及びこれと電気的に接続されている部分のうち非水電解液と接触する部分を、弁金属又はその合金で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は非水電解液二次電池に関するものであり、特に低温特性、長期安定性及びサイクル特性などの諸特性の改良された非水電解液二次電池に関するものである。
近年、電気製品の軽量化、小型化に伴い、高いエネルギー密度を有するリチウム二次電池の開発が進められ、その一部は既に実用化されている。現在、主として開発が進められているリチウム二次電池は、負極活物質としてリチウム金属やリチウムを吸蔵・放出する黒鉛を用い、正極活物質としてLiCoO、LiNiO、LiMnなどのリチウム遷移金属複合酸化物を用い、電解液として有機溶媒にリチウム塩を溶解した非水電解液を用いたものである。なかでも安全性等の点からして、黒鉛を負極活物質とするリチウム二次電池が有望と考えられている。
非水電解液を構成する有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の鎖状カーボネート;γ−ブチロラクトン等のラクトンなど種々のものが提案されている。なかでもプロピレンカーボネートは誘電率が高く、リチウム塩をよく溶解し、かつ融点が低く、低温下においても高い電気伝導度を有する電解液を与えるので、非水電解液の溶媒として最も好ましいものの一つと考えられている。
しかしながら、プロピレンカーボネートにリチウム塩を溶解してなる非水電解液は、負極活物質として結晶性の高い黒鉛又は黒鉛化炭素と組合せて用いると、充電に際しプロピレンカーボネートが分解するという問題がある。従って黒鉛と組合せて用いても安定で、かつより高い電気伝導度を有する非水電解液を求めて検討が進められている。例えば特開平5−74486号公報及び特開平8−45545号公報には、エチレンカーボネートを含む溶媒に更にビニレンカーボネートを配合したものにリチウム塩を溶解してなる非水電解液が開示されている。また、特開平7−240232号公報には、少なくとも1個のハロゲン原子で置換されたハロエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの等容積混合物にリチウム塩を溶解したものを非水電解液として用いることが開示されており、このものは低温時のサイクル特性に優れているとされている。しかし本発明者らの検討によれば、これらの非水電解液の性能は未だ満足すべきものではない。従って本発明は、低温特性、長期安定性及びサイクル特性などの諸特性に優れた非水電解液二次電池を提供とようとするものである。
本発明によれば、リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極及び正極をセパレーターを介して対向させてなる電極組立体、並びに非水電解液を容器に収容してなる非水電解液二次電池において、非水電解液として有機ハロゲン化物を含む非水溶媒にリチウム塩を溶解してなるものを用い、かつ正極集電体及びこれと電気的に接続されている部分のうち非水電解液と接触する部分を弁金属又はその合金で構成することにより、低温特性、長期安定性、サイクル特性などの諸特性に優れたものとすることができる。
本発明によれば、リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極及び正極をセパレーターを介して対向させてなる電極組立体、並びに非水電解液を容器に収容してなる非水電解液二次電池において、非水電解液として非水溶媒にリチウム塩としてLiPFを溶解してなるものであり、非水溶媒が、環状カーボネート、鎖状カーボネート及び環状カーボネートのハロゲン化物を含有し、非水溶媒に占める環状カーボネート及び鎖状カーボネートよりなる群から選ばれたカーボネートと環状カーボネートのハロゲン化物との合計量が、70重量%以上であり、非水溶媒に占める環状カーボネートのハロゲン化物の量が、0.1〜30重量%であり、環状カーボネートのハロゲン化物が、クロロエチレンカーボネート、4,5−ジクロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネートから選択される1種以上であるものを用い、かつ正極集電体及びこれと電気的に接続されている部分のうち非水電解液と接触する部分を弁金属又はその合金で構成することにより、低温特性、長期安定性、サイクル特性などの諸特性に優れたものとすることができる。
実施例1及び比較例1における、充電過程における充電量と電圧との関係を示すグラフである。 実施例2におけるサイクル数を放電容量との関係を示すグラフである。
本発明に係る非水電解液二次電池に用いる非水電解液は、有機ハロゲン化物を含む非水溶媒にリチウム塩を溶解したものである。
有機ハロゲン化合物としては、クロロエチレンカーボネート、4,4−ジクロロエチレンカーボネート、4,5−ジクロロエチレンカーボネート、トリクロロエチレンカーボネート、テトラクロロエチレンカーボネート、クロロメチルエチレンカーボネート、ジクロロメチルエチレンカーボネート、トリクロロメチルエチレンカーボネート、ビス(クロロメチル)エチレンカーボネート、ビス(ジクロロメチル)エチレンカーボネート、ビス(トリクロロメチル)エチレンカーボネート、クロロエチルエチレンカーボネート、ジクロロエチルエチレンカーボネート、トリクロロエチルエチレンカーボネート、テトラクロロエチルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、トリフルオロエチレンカーボネート、テトラフルオロエチレンカーボネート、フルオロメチルエチレンカーボネート、ジフルオロメチルエチレンカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、ビス(フルオロメチル)エチレンカーボネート、ビス(ジフルオロメチル)エチレンカーボネート、ビス(トリフルオロメチル)エチレンカーボネート、フルオロエチルエチレンカーボネート、ジフルオロエチルエチレンカーボネート、トリフルオロエチルエチレンカーボネート、テトラフルオロエチルエチレンカーボネート、ブロモエチレンカーボネート、4,4−ジブロモエチレンカーボネート、4,5−ジブロモエチレンカーボネート、トリブロモエチレンカーボネート、テトラブロモエチレンカーボネート、ブロモメチルエチレンカーボネート、ジブロモメチルエチレンカーボネート、トリブロモメチルエチレンカーボネート、ビス(ブロモメチル)エチレンカーボネート、ビス(ジブロモメチル)エチレンカーボネート、ビス(トリブロモメチル)エチレンカーボネート、ブロモエチルエチレンカーボネート、ジブロモエチルエチレンカーボネート、トリブロモエチルエチレンカーボネート、テトラブロモエチルエチレンカーボネート等の環状カーボネート類のハロゲン化物、クロロメチルメチルカーボネート、ジクロロメチルメチルカーボネート、トリクロロメチルメチルカーボネート、ビス(クロロメチル)カーボネート、クロロメチルジクロロメチルカーボネート、クロロメチルトリクロロメチルカーボネート、ジクロロメチルトリクロロメチルカーボネート、1−クロロエチルエチルカーボネート、2−クロロエチルエチルカーボネート、1,1−ジクロロエチルエチルカーボネート、1,2−ジクロロエチルエチルカーボネート、2,2−ジクロロエチルエチルカーボネート、1,1,1−トリクロロエチルエチルカーボネート、ビス(2−クロロエチル)カーボネート、2−クロロエチルジクロロエチルカーボネート、クロロエチルトリクロロエチルカーボネート、クロロエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類のハロゲン化物、2−クロロ−ガンマブチロラクトン、2−クロロ−ガンマバレロラクトン、3−クロロ−ガンマバレロラクトン、2−フルオロ−ガンマブチロラクトン、2−フルオロ−ガンマバレロラクトン、3−フルオロ−ガンマバレロラクトン、2−ブロモ−ガンマブチロラクトン、2−ブロモ−ガンマバレロラクトン、3−ブロモ−ガンマバレロラクトン等の環状エステル類のハロゲン化物、クロロ酢酸エチル、ジクロロ酢酸エチル、トリクロロ酢酸エチル、酢酸2−クロロエチル、酢酸2,2−ジクロロエチル、酢酸トリクロロエチル、2−クロロプロピオン酸メチル、3−クロロプロピオン酸メチル、クロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸−n−プロピル、クロロ蟻酸−iso−プロピル、クロロ蟻酸−2−クロロエチル、フルオロ酢酸エチル、ジフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸エチル、酢酸2−フルオロエチル、酢酸2,2−ジフルオロエチル、酢酸トリフルオロエチル、2−フルオロプロピオン酸メチル、3−フルオロプロピオン酸メチル、フルオロ蟻酸エチル、フルオロ蟻酸−n−プロピル、フルオロ蟻酸−iso−プロピル、フルオロ蟻酸−2−クロロエチル、ブロモ酢酸エチル、ジブロモ酢酸エチル、トリブロモ酢酸エチル、酢酸2−ブロモエチル、酢酸2,2−ジブロモエチル、酢酸トリブロモエチル、2−ブロモプロピオン酸メチル、3−ブロモプロピオン酸メチル、ブロモ蟻酸エチル、ブロモ蟻酸−n−プロピル、ブロモ蟻酸−iso−プロピル、ブロモ蟻酸−2−クロロエチル等の鎖状エステル類のハロゲン化物、2−クロロメチルテトラヒドロフラン、2−クロロメチル−1,3−ジオキソラン、2−フルオロメチルテトラヒドロフラン、2−フルオロメチル−1,3−ジオキソラン、2−ブロモメチルテトラヒドロフラン、2−ブロモメチル−1,3−ジオキソラン等の環状エーテル類のハロゲン化物、クロロメチルエチルエーテル、1,2−ジクロロエチルエチルエーテル、ビス(2−クロロエチル)エーテル等の鎖状エーテル類のハロゲン化物、3,4−ジクロロスルフォラン、3,4−ジフルオロスルフォラン、3,4−ジブロモスルフォラン等の環状ないし鎖状スルホン類のハロゲン化物などが挙げられる。その他、クロロメタノール、2−クロロエタノール、2,2−ジクロロエタノール、2,2,2−トリクロロエタノール、3−クロロ−1−プロパノール、2,3−ジクロロ−1−プロパノール等のアルコール類のハロゲン化物、アルデヒド類のハロゲン化物、ケトン類のハロゲン化物、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロシクロヘプタン等の脂肪族炭化水素のハロゲン化物、クロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、p−ジフルオロベンゼン、ブロモベンゼン、p−ジブロモベンゼン等の芳香族炭化水素のハロゲン化物なども挙げられる。好ましくはカーボネート類、エステル類、エーテル類のハロゲン化物、特に塩化物が用いられる。なかでも環状カーボネートのハロゲン化物、特に塩化物を用いるのが好ましい。これらの有機ハロゲン化物は二種類以上混合して用いても良い。
有機ハロゲン化物は、非水溶媒中に0.01重量%以上となるように含有させる。これよりも少量では効果は殆んど発現しない。好ましくは0.05〜50重量%、特に0.05〜30重量%、なかでも0.1〜30重量%となるように含有させる。
有機ハロゲン化物と併用する他の非水溶媒成分としては、常用のエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル類、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等の鎖状エーテル類、スルフォラン、2−メチルスルフォラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン等の環状ないし鎖状スルホン類などが用いられる。これらのなかではカーボネートを用いるのが好ましい。通常は環状カーボネート及び鎖状カーボネートよりなる群から選ばれたカーボネートと有機ハロゲン化物との合計量が70重量%以上を占める非水溶媒を用いる。この合計量が80重量%以上、特に90重量%以上を占める非水溶媒を用いるのが好ましい。
非水溶媒に溶解させる電解質のリチウム塩としては、LiClO、LiPF、LiBF、LiSbF等の無機酸リチウム塩、又はLiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO等の有機酸リチウム塩など、従来から非水電解液の電解質として用いられているものを用いればよい。これらは所望ならばいくつかを併用してもよい。電解液中のリチウム塩の濃度は通常0.5〜2モル/リットルである。
正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMn等の、リチウムを吸蔵・放出可能なリチウム遷移金属複合酸化物が用いられる。正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、タンタル等の弁金属又はその合金が用いられる。なかでもアルミニウム又はその合金を用いるのが好ましい。ステンレス鋼などのような弁金属以外の金属を用いると、これと接触する電解液中の有機ハロゲン化物が酸化分解するので好ましくない。
負極活物質としては黒鉛を用いるのが好ましい。黒鉛としては人造黒鉛及び精製天然黒鉛のいずれをも用いることができる。また、これらの黒鉛にピッチなどで表面処理したものを用いるのも好ましい。黒鉛のなかでも好ましいのは、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が0.335〜0.34nm、特に0.335〜0.337nmのものである。なお、所望ならば、負極活物質として知られている他の材料を黒鉛の代りに用いたり、上記の黒鉛と併用することもできる。このような材料としてはリチウム金属やその合金、非黒鉛系炭素、酸化錫や酸化珪素等の金属酸化物などが挙げられる。負極用集電体としては銅、ニッケル、ステンレス鋼などが用いられる。なかでも銅を用いるのが好ましい。
正極と負極とを隔てるセパレーターとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔性フィルム又は不織布などが用いられる。
電池の構造は、シート状の電極とセパレーターとを渦巻き状にまいたシリンダータイプ、薄片状の電極とセパレーターとを積層したコインタイプなど、従来公知の任意の構造とすることができる。
上記の負極、正極及びセパレーターから成る電極組立体を収容する容器、すなわち電池の缶体としては、常用のステンレス鋼製のものを用いることができる。しかし本発明においては、この缶体及び缶体内に収容されるリード線や安全弁などのうち正極と電気的に接続されていてかつ非水電解液と接触する部分は、弁金属又はその合金で構成する。従って常用のステンレス鋼製の缶体を用いる場合には、その正極側の内面を弁金属で被覆する。このようにすることにより、これと接触する電解液中の有機ハロゲン化物の酸化分解を防止することができる。
本発明に係る非水電解液二次電池は上記したような構成を有しているので、非水電解液の分解が抑制され、長期間に亘り安定した性能を発揮することができる。これは非水電解液中の有機ハロゲン化物の存在が、負極上に安定な複合皮膜を形成して負極上での非水電解液の分解を抑制することと、正極集電体やこれと電気的に接続されていてかつ非水電解液と接触する部分が弁金属で構成されていてその表面が酸化被膜で覆われているのでこれと接触する非水電解液中の有機ハロゲン化物の酸化分解が抑制されることによるものと考えられる。
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3及び比較例1〜4
正極の製作;LiCoO85重量部、カーボンブラック6重量部及びポリフッ化ビニリデン9重量部を配合してよく混合した。これにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとし、これを厚さ20μmのアルミニウム箔上に均一な厚さとなるように塗布した。乾燥後、直径12.5mmの円板状に打抜いて正極とした。
負極の製作;X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nmである人造黒鉛粉末KS−44(商品名、ティムカル社製品)94重量部に、ポリフッ化ビニリデン6重量部を配合してよく混合した。これにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとし、これを厚さ18μmの銅箔上に均一な厚さとなるように塗布した。乾燥後、正極と同じ形状に打抜いて負極とした。
非水電解液の調製;表−1及び表−2に示す非水溶媒中に、乾燥アルゴン雰囲気下で十分に乾燥した六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルとなるように溶解して、非水電解液とした。
電池の製作;ステンレス鋼製の正極缶に正極を収容し、その上に非水電解液を含浸させたセパレーター(ポリプロピレンの微孔フィルム)及び負極を順次載置した。この正極缶とステンレス鋼製の封口板とを、絶縁性ガスケットを介してかしめて密封し、コイン型電池を製作した。
なお、実施例1〜3及び比較例3においては、正極を収容する前に正極缶の内面をアルミニウム箔で被覆して、非水電解液が正極缶に接触しないようにした。
充放電試験;上記で製作した電池を用いて、25℃、0.5mAの定電流で充電終止電圧4.2V、放電終止電圧2.5Vで充放電試験を行なった。結果を表−1、表−2及び図−1、図−2に示す。
なお、非水溶媒の組成の略号は下記を意味する。
EC :エチレンカーボネート
DEC :ジエチルカーボネート
BCEE:ビス(2−クロロエチル)エーテル
PC :プロピレンカーボネート
CEC :クロロエチレンカーボネート
TCAE:トリクロロ酢酸エチル
また、充放電の容量は負極活物質1g当りの値である。
Figure 2011233535
Figure 2011233535
実施例1と比較例1、実施例2と比較例2との対比から明らかなように、非水電解液中にビス(2−クロロエチル)エーテルやクロロエチレンカーボネートを含有する場合には、正極側の接液部分がステンレス鋼であると4.2Vまで充電できないが、接液部分の材質をアルミニウムとすることにより4.2Vまで充電可能となる。また実施例2、3と比較例3との対比から明らかなように、非水電解液を構成する溶媒がプロピレンカーボネート単独の場合には、プロピレンカーボネートが負極の炭素材料表面で分解するので放電容量を得ることはできないが、溶媒をプロピレンカーボネートとクロロエチレンカーボネートやトリクロロ酢酸エステルとの混合物にすることにより、プロピレンカーボネートの分解を抑制して、正常に充放電することができる。

Claims (5)

  1. リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極及び正極をセパレーターを介して対向させてなる電極組立体、並びに非水電解液を容器に収容してなる非水電解液二次電池において、
    非水電解液が、非水溶媒にリチウム塩としてLiPFを溶解してなるものであり、
    非水溶媒が、環状カーボネート、鎖状カーボネート及び環状カーボネートのハロゲン化物を含有し、
    非水溶媒に占める環状カーボネート及び鎖状カーボネートよりなる群から選ばれたカーボネートと環状カーボネートのハロゲン化物との合計量が、70重量%以上であり、
    非水溶媒に占める環状カーボネートのハロゲン化物の量が、0.1〜30重量%であり、
    環状カーボネートのハロゲン化物が、クロロエチレンカーボネート、4,5−ジクロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネートから選択される1種以上であり、
    かつ正極集電体及びこれと電気的に接続されている部分のうち非水電解液と接触する部分が、弁金属又はその合金で構成されていることを特徴とする二次電池。
  2. 弁金属又はその合金が、アルミニウム又はアルミニウム合金であることを特徴とする、
    請求項1記載の二次電池。
  3. 負極が、リチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素材料を活物質とするものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 正極が、リチウムを吸蔵・放出することが可能なリチウム遷移金属複合酸化物を活物質とするものであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の二次電池。
  5. リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極及び正極をセパレーターを介して対向させてなる電極組立体、並びに非水電解液を容器に収容してなり、正極集電体及びこれと電気的に接続されている部分のうち非水電解液と接触する部分が、弁金属又はその合金で構成されている非水電解液二次電池に用いられる非水電解液であって、
    非水溶媒にリチウム塩としてLiPFを溶解してなるものであり、
    非水溶媒が、環状カーボネート、鎖状カーボネート及び環状カーボネートのハロゲン化物を含有し、
    非水溶媒に占める環状カーボネート及び鎖状カーボネートよりなる群から選ばれたカーボネートと環状カーボネートのハロゲン化物との合計量が、70重量%以上であり、
    非水溶媒に占める環状カーボネートのハロゲン化物の量が、0.1〜30重量%であり、
    環状カーボネートのハロゲン化物が、クロロエチレンカーボネート、4,5−ジクロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート及び4,5−ジフルオロエチレンカーボネートから選択される1種以上である
    ことを特徴とする非水系電解液。
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