JP2011233473A - 非水系二次電池用セパレータ及びこれを用いた電池 - Google Patents

非水系二次電池用セパレータ及びこれを用いた電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 セパレータを加熱した場合でも、使用している樹脂微多孔体の収縮を防ぎ、空隙率の低下を抑えながらイオン伝導性を高め、しかも、耐熱性や機械的強度に優れた非水系二次電池用セパレータ及びこれを用いた電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 体積分率で4%〜30%を占める無機材料から構成された微多孔体に、体積分率で1%〜20%を占める非延伸樹脂から構成された微多孔体を配置し、全体の空隙率が60%〜95%、且つ、厚さ5μm〜200μmとしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウム・リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池に使用され、強度、耐熱性、電気化学的耐久性及びイオン伝導性に優れた非水系二次電池用セパレータ及びこれを用いた電池に関する。
無機材料は有機材料(樹脂)に比べて加熱時に熱収縮が小さいという長所を有するために支持体として優れた特性を有するが、非水系二次電池用セパレータに要求される数マイクロメーター以下の微多孔を形成することは困難であった。例えば、薄いガラスペーパーで数マイクロメーター以下の微多孔を形成することは困難であった。非水系二次電池用セパレータに要求されるフィルター機能を数マイクロメーター以下の微多孔を形成した樹脂微多孔体で担い、加熱時の熱収縮抑制機能を無機微多孔体で担うと、加熱時に熱収縮が小さい非水系二次電池用セパレータを提供することができる。
しかしながら、無機材料で構成された微多孔体(以降、無機微多孔体と呼ぶ)に延伸樹脂で構成された微多孔体(以降、延伸樹脂微多孔体と呼ぶ)を積層してセパレータを作製した場合、樹脂の形成温度付近まで温度が上昇すると、シート状の延伸樹脂微多孔体において面内の水平方向に収縮する力が生じる、つまり無機微多孔体と積層した界面において無機微多孔体を収縮させようとする力が生じる。一般に樹脂は溶融状態では丸まった状態(ランダムコイル状態)になろうとするが、この状態に引っ張り力やせん断力を加えると力を加えた方向に引き伸ばされる。延伸された樹脂シートでは延伸した樹脂の冷却工程で樹脂が固まるときに生じる残留ひずみが内部に残る。ひずみが残ると応力(=ひずみ×ヤング率)発生につながる。
この応力(収縮する力)が原因で様々な問題が生じる、例えば、積層界面での接着強度が小さいと積層界面で剥離現象が生じる。例えば、特許文献1では熱可塑性多孔質樹脂フィルム(ポリエチレンなど)と耐熱多孔質樹脂フィルム(芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド)を積層したセパレータが、特許文献2では芳香族ポリアミドの多孔質樹脂フィルムとポリオレフィン系多孔シートや不織布を積層したセパレータが、また、特許文献3には耐熱性多孔質フィルムとオレフィン系多孔層の積層体が記載されている。しかしながら積層タイプのセパレータの場合、積層界面が存在し、電池が大型化しセパレータ面積が大きくなると、熱膨張率差による大きな膜応力が発生して界面で剥離する問題が生じる。また、熱可塑性樹脂微多孔体が積層体の一部に使用される場合は、界面での接着強度を上げ、シート状の無機微多孔体の機械的強度を上げたとしても、樹脂成型温度以上に温度が上昇すると、樹脂が流動して樹脂層のみが収縮してシート状の無機微多孔体全面を覆いつくせなくなる、例えば、孔があく、端部が被覆されなくなるといった現象が生じる。非水系二次電池で電気化学的反応が進行する最中に樹脂層で被覆されない部分が生じると、その部分で局所的な電界集中が起こるので好ましくない。
積層界面で生じる応力問題を緩和する方法としては、特許文献4に記載のガラス繊維織物(ガラスクロス)にポリオレフィン樹脂を含浸させて微多孔体を形成する方法が記載されているが、ガラス繊維織物作製工程においてガラス繊維を織り込むためには繊維が切断しない程度の強度が必要で、通常ガラス繊維を太くするあるいはガラス繊維の束を用いて織る方法がとられる。太い繊維同士が交差する部分(織物の交点)で凸部が生じ、厚みムラが生じるという問題がある。
またガラス繊維織物では特許文献4に記載されているように空隙率が低いという問題がある。特許文献4ではガラス基材の空隙率が80%以下でポリオレフィン樹脂とハイブリッドした際には空隙率が50%以下になっている。ガラスクロスを用いた場合の問題点(低い空隙率、表面凹凸)を解決する方法として、例えば、特許文献5に有機繊維から構成される不織布の表面をポリオレフィン樹脂で被覆する方法が記載されている。しかしながら、電池が大型化することに伴うセパレータの大面積化した場合に、セパレータの一部に温度上昇が生じた場合にセパレータの縁部が大きく縮んだりするため適さない。
特開2006−348280号公報 特開2007−227231号公報 国際公開公報2006/064775号 特開2004−269579号公報 特開2001−126697号公報
そこで、本発明は、セパレータを加熱した場合でも、使用している樹脂微多孔体の収縮を防ぎ、空隙率の低下を抑えながらイオン伝導性を高め、しかも、耐熱性や機械的強度に優れた非水系二次電池用セパレータ及びこれを用いた電池を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、下記の通りの解決手段を見いだした。
即ち、本発明の非水系二次電池用セパレータは、請求項1に記載の通り、体積分率で4%〜30%を占める無機材料から構成された微多孔体に、体積分率で1%〜20%を占める非延伸樹脂から構成された微多孔体を配置し、全体の空隙率が60%〜95%、且つ、厚さ5μm〜200μmとしたことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータにおいて、前記非延伸樹脂から構成された微多孔体は、網目状構造を有することを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の非水系二次電池用セパレータにおいて、前記無機材料から構成された微多孔体は、主成分が二酸化ケイ素で、少なくとも2種類以上の平均繊維径のガラス繊維からなる不織布を主体に構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータにおいて、前記非延伸樹脂から構成された微多孔体はBET吸着法による比表面積が40m/g以上であることを特徴とする。
本発明の非水系二次電池は、請求項5に記載の通り、請求項1乃至4の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータを用いたことを特徴とする。
本発明によれば、空隙率の低下を抑えながらイオン伝導性を高め、しかも、耐熱性や機械的強度に優れた非水系二次電池用セパレータとすることができる。
本発明の一実施の形態の樹脂網目構造のSEM画像 同網目構造の模式図 同網目構造の模式図 ラメラ構造のTEM画像 同模式図 シリンダー構造のTEM画像 同模式図
本発明では、無機繊維製微多孔体と非延伸樹脂製微多孔体で構成された多孔膜とすることにより、100℃〜500℃程度の加熱時に樹脂製微多孔体が収縮させないようにしている。非延伸樹脂製微多孔体は、延伸工程を含まずに、即ち、含浸乃至は塗布により形成することにより、加熱時の分子配向ひずみや残留ひずみを著しく抑制することできる。非延伸樹脂製微多孔体は無機微多孔体の多孔内部空間に入り込むような構造であることが好ましい。
本発明によれば、非水系二次電池用セパレータ向けの樹脂微多孔体形成において、樹脂溶液をスピノーダル型の相転移によって浸透型3次元網目状の相分離状態にし、その一方の層から速やかに網目形状を保ちながら樹脂を析出させることで、残留ひずみを残さずに樹脂微多孔体を形成することができる。非延伸樹脂製微多孔体は無機微多孔体の多孔内部空間を充填すれば、無機微多孔体の厚みを維持しながら、つまりセパレータとしての厚さを厚くすることなく樹脂微多孔体を形成できるので好ましく、さらに樹脂微多孔体と無機微多孔体と接着点が著しく増加することで、複合体としての強度が積層体に比べて増加する効果が発現するので好ましい。
尚、本願において、網目構造とは、図1(SEM画像)及び図2、図3(模式図)に示されるように、直径1nm〜10μmの太さの樹脂の柱が3次元的に網目状につながった、ジャングルジム様の構造体をいうものとし、スピノーダル型以外の相分離の典型例として知られる、図4(TEM画像)及び図5(模式図)に示されるラメラ構造(板状の層が並ぶ構造)や、図6(TEM画像)及び図7(模式図)に示されるシリンダー構造(柱が一方向に並ぶ構造)は除かれる。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、無機材料から構成される微多孔体が体積分率で4%〜30%を占め、この支持体に非延伸樹脂製微多孔体を体積分率で1%〜20%分散し、セパレータ全体で空隙率が60%〜95%とし、厚さ5μm〜200μmとしたものである。
上記の構成とすることにより、空隙率を高くしてイオン伝導性を高めるとともに、微多孔体を無機材料により構成して優れた耐熱性と機械的強度とを備えた非水系二次電池用セパレータとすることができる。
無機材料から構成される微多孔体は、孔径0.1μm〜50μm程度の微細な多孔構造を有するものから構成されるものであれば特に制限するものではなく、繊維の集合体であってもよい。この構造により、電池に組み込まれた場合でも、金属リチウム等の成長を分散させる効果がある。
無機材料から構成される微多孔体が体積分率で4%未満であると非水系二次電池用セパレータとしての機械的強度が不足する。また、30%を超過すると、機械的強度が既に十分に得られた状態でイオン伝導に必要な微多孔が閉塞し、空隙率が低下することによるイオン伝導性の低下が顕著になる。また、デンドライドの成長の抑制や、充放電を繰り返す際に、過充電や不均一な電気化学的反応等の何らかの理由で電解液中に異物が発生した際にその異物が電極間を移動することの防止に寄与する微細孔構造が失われる。
また、上記微多孔体に分散して設けられる非延伸樹脂製微多孔体が体積分率で1%未満であると、セパレータ全体にほぼ均一に孔径10nm〜500nm程度の細孔を形成することが困難になる。
大きな孔があると電池に組み込んで充放電サイクルを繰り返す過程で、大きな孔に局所的に電気化学的反応が集中し、電池寿命を低下させる。また、非延伸樹脂製微多孔体の体積分率(100%−空孔率)が20%を超過すると非延伸樹脂製微多孔体の備える微多孔が減少しイオン伝導性の低下が顕著になる。
上記構成により、セパレータに生じる空隙率は60%〜95%となる。空隙率が60%未満であると、電解質の保持量が少なくなり非水系二次電池用セパレータとして望まれる高いイオン伝導性を得ることが困難になる。空隙率が95%を超えると、非水系二次電池としてセパレータとしての機械的強度が十分でなくなる。
また、セパレータの厚さが5μm未満であると非水系二次電池としてセパレータとしての機械的強度が十分でなくなる。セパレータの厚さが200μmを超えると非水系二次電池用セパレータとして望まれる高いイオン伝導性を得ることが困難になる。
無機材料から構成される微多孔体は、好ましくは、高温で熱収縮せずに空隙率が高くかつ高い機械的強度を有するもの選択する。その中でも、二酸化ケイ素を主体とするものが好ましい。電池内部の温度が急激に上昇したときに生じるフッ化水素(HF)と素早く反応してリチウムイオンを難溶解性の塩ヘキサフルオロシランリチウム(LiSiF)として固定することができ、シャットダウン機能が発現するからである。また、その形状は、高い空隙率を備えることからガラス不織布が適している。安価であることから不織布は好ましい。
前記不織布とする場合には、少なくとも2種類以上の平均繊維径の無機繊維から構成さすることが好ましく、平均繊維径0.1μm〜20μmの中から選択することが望ましい。平均繊維径の細い方の無機繊維は、無機繊維間の微小領域において均一に非延伸樹脂の微多孔膜を形成することを目的として用いられ、平均繊維径0.1μm〜0.6μmの中から選択することができ、細い無機繊維の平均繊維径と太い無機繊維の平均繊維径の比は、下記式1で示される値として2以上であることが好ましい。
[式1]
平均繊維径の比=太い無機繊維の平均繊維径/細い無機繊維の平均繊維径
平均繊維径の比が2未満であると、それぞれの無機繊維の持つ特性が似たものになり、不織布の機械的性質に対する相補的な効果が低くなってしまう。より好ましい平均繊維径の比は2〜40である。40を超えると、樹脂の分散性が悪くなるからである。
また、平均繊維径の異なる無機繊維のそれぞれの平均繊維長は0.1mm〜50mmであることが好ましい。0.1mm未満の場合は、絡みが弱くなり不織布の引張強度が低下する。一方、50mmを超えると、その繊維の開繊性が低下し、不織布に均一に分散させることが難しくなり、結果として均一なガラス繊維不織布を作製することが困難になるからである。
更に、繊維集合体を構成する繊維の平均繊維長は0.1mm〜20mmの範囲にあることが好ましい。繊維の平均繊維長が0.1mm未満では、セパレータに必要な電極隔離が難しくなり、また不織布の場合、その機械的強度が著しく低下し高温時又は燃焼時の電極隔離が難しくなるためである。一方、繊維の平均繊維長が20mm以上であると不織布を製造する場合において、分散が難しくなり均一な不織布を形成することができなくなるからである。
また、非延伸樹脂製微多孔体を構成する樹脂としては、微多孔体を構成できる樹脂であれば特に制限するものではないが、セルロース、PVDF・HFP、ポリイミド等の樹脂や熱可塑性樹脂等を使用することができる。
セルロースを使用する場合、例えば、特開2008−231258号公報に記載される特異的な微多孔が得られるという観点でセルロースエアゲルを選択することができる。極細セルロース繊維で作られる均一な網目(微多孔)が微多孔体の孔の中に形成されるので好適である。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、アクリル樹脂等が挙げられる。また、これらの共重合体を用いることもできる。
前記熱可塑性樹脂は、好ましくは融点200℃未満の熱可塑性樹脂であり、中でもポリオレフィンが好ましく、特に好ましいのはポリエチレンである。ポリエチレンは、特に限定されるものではなく、各種の公知のポリエチレン微多孔膜を用いることができる。高密度ポリエチレン、又は、高密度ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの混合物も好適である。また、例えば、ポリエチレン以外に、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の他のポリオレフィンを混合して用いても良い。
尚、熱可塑性樹脂を微多孔膜とする方法は、可塑剤と混練した後に、これを除去する方法等の公知の方法を使用することができる。本発明においては、熱可塑性樹脂が溶融時に悪影響を与えないようにするために、非延伸の樹脂を不織布に含浸乃至塗布するようにすることがより望ましい。
前記非延伸樹脂製微多孔体の窒素吸着BET法による比表面積は40m/g以上であることが好ましい。より細かな均一な網目(微多孔)を備えることにより、セパレータ内で均一なイオン伝導性が発現され、電池寿命の向上につながるからである。また、負極近傍で万が一金属リチウムの成長(デンドライド)が起こった場合においても、デンドライドがセパレータを突き抜けるのを防ぐことに寄与するセパレータの機械的強度が高くなり、また、比表面積を大きくすることは、デンドライドの発生起点を分散させる効果があり、この発生起点分散は一つ一つの金属リチウム結晶が大きく成長することを抑制することができる。
[実施例1]
水酸化リチウムを8重量%、尿素を15重量%含有する水溶液97gにCF11(ワットマン)3gを加えて攪拌し、その溶液を凍結させたのちに解凍し、3質量%セルロース水溶液を得た。このセルロース溶液を厚さ30μmの微多孔体となるガラスペーパー(不織布)に片方からロールコートで含浸させ、表面の余剰分をガラス不織布で吸い取ることで除去したのちに、速やかにメタノール溶液の中に浸漬しセルロースを析出させた。その後アルカリ塩を除去するために水洗し、エタノール、ゼオローラに溶媒置換し、凍結乾燥を行いセパレータを得た。ガラス繊維が占有する体積分率は4%、セルロースが占有する体積%は1%であった。空隙率95%、BET値は61m/gであった。
[実施例2]
水酸化リチウムを8重量%、尿素を15重量%含有する水溶液96gにろ紙パルプ(アルドリッチ)5gを加えて攪拌し、その溶液を凍結させたのちに解凍し、5質量%セルロース水溶液を得た。このセルロース溶液にガラス繊維を加えて分散させた溶液を、厚さ30μmの微多孔体となるガラスペーパー(不織布)に片方からロールコートで含浸させ、表面の余剰分をガラス不織布で吸い取ることで除去したのちに、速やかにメタノール溶液の中に浸漬しセルロースを析出させた。その後アルカリ塩を除去するために水洗し、エタノール、ゼオローラに溶媒置換し、凍結乾燥を行いセパレータを得た。ガラス繊維が占有する体積分率は10%、セルロースが占有する体積%は10%であった。空隙率80%、BET値は88m/gであった。
[実施例3]
水酸化リチウムを8重量%、尿素を15重量%含有する水溶液96gにろ紙パルプ(アルドリッチ)5gを加えて攪拌し、その溶液を凍結させたのちに解凍し、5質量%セルロース水溶液を得た。このセルロース溶液にガラス繊維を加えて分散させた溶液を、厚さ30μmの微多孔体となるガラスペーパー(不織布)に片方からロールコートで含浸させ、表面の余剰分をガラス不織布で吸い取ることで除去したのちに、速やかにメタノール溶液の中に浸漬しセルロースを析出させた。その後アルカリ塩を除去するために水洗し、エタノール、ゼオローラに溶媒置換し、凍結乾燥を行いセパレータを得た。ガラス繊維が占有する体積分率は30%、セルロースが占有する体積%は10%であった。空隙率60%、BET値は93m/gであった。
[実施例4]
フッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(アルケマ株式会社製KYNAR FLEX 2800)をN-メチルピロリドン(NMP)に溶解し、PVDF・HFPの5質量%溶液を得た。30μmの微多孔体となるガラスペーパー(不織布)に片方からロールコートで含浸させ、表面の余剰分を除去したのちに、速やかに非溶媒である水中に浸漬し、網目状樹脂を析出させた。その後エタノール、ゼオローラに溶媒置換したのち凍結乾燥を行いセパレータを得た。非延伸樹脂多孔体においてガラス繊維が占有する体積分率は4%、PVDF・HFPが占有する体積%は6%で空隙率90%、その部分のBET値は70m/gであった。
[実施例5]
フッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(アルケマ株式会社製KYNAR FLEX 2500)をN-メチルピロリドン(NMP)に溶解し、PVDF・HFPの15質量%溶液を得た。PVDF・HFP溶液にガラス繊維を加えて分散させた溶液を、30μmの微多孔体となるガラスペーパー(不織布)に片方からロールコートで含浸させ、表面の余剰分を除去したのちに、速やかに非溶媒である水中に浸漬し、網目状樹脂を析出させた。その後エタノール、ゼオローラに溶媒置換したのち凍結乾燥を行いセパレータを得た。非延伸樹脂多孔体においてガラス繊維が占有する体積分率は15%、PVDF・HFPが占有する体積%は10%で空隙率75%、その部分のBET値は90m/gであった。
[比較例1]
ポリオレフィン系樹脂セパレータ(セルガード#2400)を厚さ50μmのガラスペーパー(不織布)として積層してセパレータを得た。
[比較例2]
フッ化ビニリデン(PVDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(アルケマ株式会社製KYNAR FLEX 2800)をN-メチルピロリドン(NMP)に溶解し、PVDF・HFPの10質量%溶液を得た。この溶液をブレードで厚みを制御しつつガラス上に塗布したのち、速やかに水の中に浸漬しPVDF・HFP微多孔シートを形成した。このシートを軟化点近傍で延伸したのち冷却したものを厚さ50μmのガラスペーパー(不織布)と積層してセパレータを得た。非延伸樹脂多孔体においてPVDF・HFPが占有する体積%は30%で空隙率70%、その部分のBET値は50m/gであった。
各例について、セパレータサンプルの小片(サイズ50mm×200mm)をホットプレート上に完全に密着するようにのせて、加熱試験を実施したところ、比較例1及び2のみ150℃加熱時点で樹脂微多孔体の収縮が生じて樹脂微多孔体がガラスペーパーから剥離した。比較例1及び2のサンプル片のx及びy方向の収縮率はいずれも30%以上であった。
実施例1から5ではサンプル片のx及びy方向の収縮率がともに1%以下であり収縮が認められなかった。
実施例1から5に記載のセパレータを用いて、正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素、電解液にEC−DMCを用いてHSセルで1C充放電試験を行ったところ100サイクルで容量低下度が10%以下と良好な電池特性を示した。

Claims (5)

  1. 体積分率で4%〜30%を占める無機材料から構成された微多孔体に、体積分率で1%〜20%を占める非延伸樹脂から構成された微多孔体を配置し、全体の空隙率が60%〜95%、且つ、厚さ5μm〜200μmとしたことを特徴とする非水系二次電池用セパレータ。
  2. 前記非延伸樹脂から構成された微多孔体は、網目状構造を有することを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  3. 前記無機材料から構成された微多孔体は、主成分が二酸化ケイ素で、少なくとも2種類以上の平均繊維径のガラス繊維からなる不織布を主体に構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  4. 前記非延伸樹脂から構成された微多孔体はBET吸着法による比表面積が40m/g以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータを用いたことを特徴とする非水系二次電池。
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