JP2011232181A - プローブピン用コンタクト、プローブピンおよび電子デバイス用接続治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部コンタクト21および下部コンタクト22は、それぞれ、コイルバネ23の一端に係合する突出部28を第1の端部24側に有し、コイルバネ23の他端を保持するためのかぎ爪状フック29を第2の端部25側に有し、各コンタクトの突出部28とかぎ爪状フック29との間にコイルバネ23が保持される。上部コンタクト21および下部コンタクト22を互いに反対方向を向けてコイルバネ23の内部に挿入することでプローブピンが形成される。
【選択図】図3
Description
また、この発明は、このようなコンタクトを用いたプローブピンおよび電子デバイス用接続治具にも関している。
これにより、コイルバネ4の復元力に起因して上部コンタクト2と電子デバイスの電極との間に所定の押圧力が付与され、これらが互いに電気導通する。そして、上部コンタクト2から管状部材1の内面あるいはコイルバネ4を径由して下部コンタクト3まで電気導通路が形成され、下部コンタクト3に測定装置を接続して電気信号の伝送を行うことにより電子デバイスの電気特性の測定が可能となる。
この特許文献1のプローブピンでは、上部コンタクト7および下部コンタクト8が互いに結合してコイルバネ9を保持するため、図14に示したプローブピンで用いられたような管状部材が不要となる。
また、この発明は、このようなプローブピン用コンタクトを用いて形成されたプローブピン、さらにはこのプローブピンを用いて形成された電子デバイス用接続治具を提供することも目的としている。
好ましくは、もう一つのコンタクトに接触するための盛り上がり部が、第1の端部側に形成されている。
また、もう一つのコンタクトと互いに相対移動自在に組み合わされるように、第2の端部側に切り込みが形成されることが好ましい。
なお、双方のコンタクトの接点部は、互いに異なる形状を有していてもよく、あるいは、互いに異なる表面処理が施されていてもよい。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係るプローブピンの構成を示す。プローブピンは、それぞれプローブピン用コンタクトとしての上部コンタクト21および下部コンタクト22を有すると共に、これら上部コンタクト21および下部コンタクト22により保持されたコイルバネ23を有している。図2に示されるように、上部コンタクト21と下部コンタクト22は、互いに同一の形状を有するものであり、互いに反対方向を向けてコイルバネ23の両端からそれぞれコイルバネ23の内部に挿入されている。
第1の端部24の先端には、IC等の電子デバイスの電極あるいは電子デバイスの電気特性を測定する測定装置の基板の導電部に当接して電気導通する接点部26が形成されている。また、第1の端部24側には、上部コンタクト21の両側部にそれぞれ矩形状の突出部28が形成されている。
また、第2の端部25側には、上部コンタクト21および下部コンタクト22の長さ方向に沿って所定の長さL0にわたって切り込み30が形成されている。
ここで、コイルバネ23は、上部コンタクト21および下部コンタクト22の突出部28以外の部分の幅W0よりわずかに大きな内径と、突出部28の箇所における幅W1とほぼ同等の外径を有すると共に、各コンタクトの突出部28とかぎ爪状フック29との間の距離よりも長い自然長を有している。これにより、コイルバネ23は、自然長より所定量だけ収縮した状態で、上部コンタクト21の突出部28とかぎ爪状フック29との間に保持されると同時に下部コンタクト22の突出部28とかぎ爪状フック29との間に保持されることとなる。
このようにして、上部コンタクト21および下部コンタクト22が相対移動自在に組み合わされた、容易に分解することのない、安定した組立体としてのプローブピンが形成される。
例えば、下部コンタクト22の接点部26に図示しない測定装置の基板の導電部を当接すると共に上部コンタクト21の接点部26に図示しないIC等の電子デバイスの電極を当接して、上部コンタクト21と下部コンタクト22を互いに押圧すると、コイルバネ23を収縮しつつ、上部コンタクト21および下部コンタクト22が最大変位量ΔLの範囲内で相対移動し、コイルバネ23の復元力に起因して下部コンタクト22の接点部26と基板の導電部との間および上部コンタクト21の接点部26と電子デバイスの電極との間にそれぞれ所定の押圧力が付与され、これらが互いに電気導通する。
さらに、上部コンタクト21および下部コンタクト22がそれぞれコイルバネ23の内部を貫通しているので、プローブピンの動作中において、コイルバネ23が収縮した際に上部コンタクト21および下部コンタクト22の端部がコイルバネ23に引っかかるおそれはなく、安定した動作を行うことができる。
接点部26の形状としては、いわゆる、ピン状、クラウン状、カップ状、ラウンド状等の各種の形状から適宜選択することができる。
図4に、実施の形態2に係るプローブピンの構成を示す。このプローブピンは、図1に示した実施の形態1のプローブピンにおいて、上部コンタクト21および下部コンタクト22の代わりにプローブピン用コンタクトとして上部コンタクト31および下部コンタクト32を用い、これら上部コンタクト31および下部コンタクト32によりコイルバネ23を保持するようにしたものである。
図5に示されるように、上部コンタクト31と下部コンタクト32は、互いに同一の形状を有するものであり、互いに反対方向を向けてコイルバネ23の両端からそれぞれコイルバネ23の内部に挿入されている。
なお、上部コンタクト31および下部コンタクト32の第2の端部25側に長さL0にわたって形成された切り込み30の幅W2は、板状部材自体の厚さT0よりわずかに大きく且つ盛り上がり部27が形成されている箇所の厚さT1よりわずかに小さい値を有するものとする。
これにより、コイルバネ23を介することなく、上部コンタクト31の接点部26から下部コンタクト32の接点部26に至る直線的な短い電気導通路が確立され、測定装置により電子デバイスの電気特性の測定が可能となる。
図9に、実施の形態3に係るプローブピンの構成を示す。このプローブピンは、図4に示した実施の形態2のプローブピンにおいて、上部コンタクト31および下部コンタクト32の代わりにプローブピン用コンタクトとして上部コンタクト33および下部コンタクト34を用い、これら上部コンタクト33および下部コンタクト34によりコイルバネ23を保持するようにしたものである。
なお、プローブピンの動作は、上述した実施の形態2のプローブピンと同様であり、実施の形態2と同様に、安定した動作および電気信号の高速伝送が可能となる。
図11(A)および(B)に、実施の形態4に係るプローブピンの構成を示す。このプローブピンは、それぞれプローブピン用コンタクトとしての上部コンタクト41および下部コンタクト42を有すると共に、これら上部コンタクト41および下部コンタクト42により保持されたコイルバネ43を有している。上部コンタクト41と下部コンタクト42は、互いに同一の形状を有するものである。
第1の端部44の先端には、電子デバイスの電極あるいは測定装置の基板の導電部等に当接して電気導通する接点部46が形成されている。また、第1の端部44には、接点部46に隣接して盛り上がり部47が形成されると共に、さらに盛り上がり部47に隣接する箇所の一側部に突出部48が形成されている。盛り上がり部47は、コンタクトを形成する板状部材の一方の表面S上に凸状に隆起したもので、板状部材を屈曲することにより形成されている。突出部48は、コイルバネ43の一端に係合してコイルバネ43から付勢力を受けるためのもので、盛り上がり部47が隆起する板状部材の表面S側に折り返されて、この表面Sとの間にもう一つのコンタクトの第2の端部45が移動可能に挿入されるように屈曲した形状を有している。
一方、第2の端部45には、突出部48が形成された側部とは反対側の側部に、コイルバネ43の他端に係合してコイルバネ43を保持するためのかぎ爪状フック49が外方へ向かって突出形成されている。
これにより、上部コンタクト41および下部コンタクト42が相対移動自在に組み合わされた、容易に分解することのない、安定した組立体としてのプローブピンが形成される。
すなわち、ソケット基板等に組み込まなくても容易に分解することがなく、また、従来のような管状部材内に収容する必要がないため、部品点数が少なく、小型で低コストのプローブピンが実現される。
さらに、盛り上がり部47の存在に起因して、コイルバネ43の収縮時に上部コンタクト41の接点部46から下部コンタクト42の接点部46に至る短い電気導通路が形成されるため、電気信号の高速伝送が可能となる。
図13(A)に、この発明の実施の形態5に係るICソケットの一部構成を示す。ICソケットは、絶縁性材料から形成されたソケット基板として絶縁基板51を有している。この絶縁基板51には、複数の貫通孔52が配列形成されており、これらの貫通孔52にそれぞれ図1に示した実施の形態1のプローブピンが挿入されている。各プローブピンは、上部コンタクト21および下部コンタクト22の第1の端部24がそれぞれ絶縁基板51の表面上および裏面上に突出するように、対応する貫通孔52に挿入されている。
一方、絶縁基板51の上方には、電子デバイスとしてのIC55が配置されている。IC55は、表面上に配列形成された複数の電極56を有し、これらの電極56が、絶縁基板51に挿入された複数のプローブピンの直上に位置するように、絶縁基板51とIC55とが位置合わせされている。
さらに、実施の形態1のプローブピンでは、上部コンタクト21および下部コンタクト22がそれぞれコイルバネ23の内部を貫通しているので、コイルバネ23の収縮時にこれらコンタクトの端部がコイルバネ23に引っかかるおそれがないので、動作信頼性が高いICソケットを実現することができる。
また、実施の形態1のプローブピンの代わりに実施の形態2〜4のいずれかのプローブピンを用いれば、同様の効果を得ることができるだけでなく、双方のコンタクトの盛り上がり部27,47の存在により、上部コンタクトの接点部から下部コンタクトの接点部に至る短い電気導通路が形成されるので、高速伝送に適したICソケット、プローブカード等の電子デバイス用接続治具を実現することが可能となる。
Claims (6)
- 第1および第2の端部を有し、反対方向を向いたもう一つのコンタクトと共に一部がコイルバネの内部に挿入された状態で前記第1の端部に形成された接点部を電子デバイスの電極に接触させて電気導通させるためのプローブピン用コンタクトにおいて、
前記コイルバネの一端に係合する突出部が前記第1の端部側に形成され、前記コイルバネの他端を保持するためのかぎ爪状フックが前記第2の端部側に形成され、前記突出部と前記かぎ爪状フックとの間に前記コイルバネが保持されることを特徴とするプローブピン用コンタクト。 - 前記もう一つのコンタクトに接触するための盛り上がり部が、前記第1の端部側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のプローブピン用コンタクト。
- 前記もう一つのコンタクトと互いに相対移動自在に組み合わされるように、前記第2の端部側に切り込みが形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のプローブピン用コンタクト。
- それぞれ請求項1〜3のいずれか一項に記載された一対のプローブピン用コンタクトを互いに反対方向を向けて組み合わせ、双方のコンタクトの前記突出部と前記かぎ爪状フックとの間に前記コイルバネを保持させたことを特徴とするプローブピン。
- 双方のコンタクトの前記接点部は、互いに異なる形状を有する、あるいは、互いに異なる表面処理が施された請求項4に記載のプローブピン。
- 絶縁基板に配列形成された複数の貫通孔にそれぞれ請求項4または5に記載されたプローブピンが挿入されたことを特徴とする電子デバイス用接続治具。
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