JP2017142138A - プローブピンおよび異方導電性部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】導通不良、及び動作不良を起こす危険性の少ないプローブピンを提供する。
【解決手段】一方の端部に電極接触部111を有し、他方の端部に基板接触部121を有し、電極接触部と基板接触部との間隔が変化可能なプローブピン1であって、電極接触部、第1フランジ部112、および第1フランジ部における電極接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第1アーム部113,114を備える第1可動部材11と、基板接触部、第2フランジ部122、および第2フランジ部122における基板接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第2アーム部123,124を備える第2可動部材12と、第1可動部材11と第2可動部12との間に位置する少なくとも2つのコイルバネ13,14とを備えている。2つのコイルバネ13,14のそれぞれは、密着巻き部131,141と粗巻き部132,142とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、IC(Integrated Circuit、集積回路)の検査などに使用されるプローブピンおよび異方導電性部材(具体例としてICソケットが挙げられる。)に関する。
多数の端子を備えるICを検査するときには、ICにおける隣接する端子同士での電気的接続を抑制しつつ、ICの各端子と、ICを検査するための検査装置(ICテスター)に接続された検査用基板における各端子に対応する電極とを電気的に接続するために、プローブピンが使用される。
プローブピンの代表的な構成は、両端が部分的に閉塞されつつ開口された管状体と、この管状体の内部に配置されたコイルバネと、このコイルバネに付勢されながら前記の部分的な閉塞部に係止された状態で管状体から部分的に突出する二つの接触部材とからなる。その他の構成として、板材をプレス加工やエッチング加工して得られる板状の2つの接触部材およびコイルバネで構成されたプローブピンがある。管状体が不要となるため、プローブピンの部品コストを削減することができる。
また、その他の構成のプローブピンの一つに、特許文献1に開示された一つの接触部材と、部分的に管状体が形成されたコイルバネの2つの部品から構成されるプローブピンがある。2つの部品から構成されるため、さらに部品コストを削減することができる。
特許文献1に開示されたプローブピンは、被接触体に接触させる導電性針状体を軸線方向に出没自在に支持するホルダと、前記導電性針状体を前記ホルダから突出させる方向に弾発付勢するべく前記ホルダ内に前記導電性針状体と同軸的に受容された圧縮コイルばねとを有し、前記導電性針状体を通る電気信号を、前記圧縮コイルばねを介して信号授受手段に伝えるようにした導電性接触子であって、前記圧縮コイルばねが、軸線方向について前記導電性針状体の没入方向端部と重なり合う部分から前記信号授受手段に至るまでの部分に密着巻き部が形成されていることを特徴とする導電性接触子である。
特開1998−239349号公報 特開2011−89930号公報 特開2012−58210号公報
しかしながら、一般的に圧縮コイルばねの内径には製造上の公差があり、特許文献1のプローブピンは、導電性接触子が圧縮コイルばねの中心軸と平行に変動した時に導電性接触子と密着巻き部が接触せず、導通不良を起こす虞がある。
そこで上記の問題を解決するため、例えば特許文献2や特許文献3に開示されたプローブピンが提案されている。特許文献2に開示されたプローブピンは、コイルスプリングの密着巻きの一部を偏心させたものであり、また、特許文献3のプローブピンは、コイルスプリングの粗巻き部の直径を密着巻き部より小さく形成し、粗巻き部によりコイルスプリングとプランジャーの中心軸を同軸にしつつ、密着巻き部とプランジャーの接点部を偏心させたものである。しかしながら、コイルスプリングの内径には製造上の公差があり、何れのプローブピンも偏心量はコイルスプリングの製造上の公差の範囲で増減するため、特許文献2及び特許文献3に開示されたプローブピンでは、導通不良を起こす危険性は充分には回避されていない。
かかる技術背景に鑑み、本発明は、上記の問題を解決し、微細ピッチの端子を備えるICを検査するためのプローブピンであっても、プローブピンの使用時において導通不良、及び動作不良を起こす危険性の少ないプローブピンを提供することを目的とする。本発明は、上記のプローブピンを備える異方導電性部材を提供することも目的とする。
上記課題を解決するために提供される本発明は次のとおりである。
(1)一方の端部に電極接触部を有し、他方の端部に基板接触部を有し、前記電極接触部と前記基板接触部との間隔が変化可能なプローブピンであって、前記電極接触部、前記電極接触部に連設される第1フランジ部、および前記第1フランジ部における前記電極接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第1アーム部を備える第1可動部材と、前記基板接触部、前記基板接触部に連設される第2フランジ部、および前記第2フランジ部における前記基板接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第2アーム部を備える第2可動部材と、前記第1可動部材と前記第2可動部との間に位置する少なくとも2つのコイルバネとを備え、前記少なくとも2つのコイルバネのそれぞれは、密着巻き部と前記密着巻き部の少なくとも一方の端部に連設される粗巻き部とを備え、前記少なくとも2つのコイルバネのそれぞれの端部には、前記少なくとも2つの第1アーム部および前記少なくとも2つの第2アーム部からなるアーム部群から選ばれたいずれかが挿入され、前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部のそれぞれが前記密着巻き部内に挿入されうるように、前記粗巻き部は伸縮可能であることを特徴とするプローブピン。
(2)前記コイルバネが無負荷状態において、前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部のそれぞれは、前記密着巻き部内に位置する、上記(1)に記載のプローブピン。
(3)前記コイルバネが無負荷状態において、前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部の少なくとも1つは、前記粗巻き部内に位置する、上記(1)に記載のプローブピン。
(4)前記アーム部群から選ばれた少なくとも1つは、前記コイルバネの一部を係止する係止部を備える、上記(1)から(3)のいずれかに記載のプローブピン。
(5)前記係止部は、前記コイルバネの巻回軸方向と異なる方向に突出する突出部からなる、上記(4)に記載のプローブピン。
(6)前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部の少なくとも1つは、前記密着巻き部の内面に接触可能な形状を有する、上記(1)から(5)のいずれかに記載のプローブピン。
(7)前記コイルバネは前記粗巻き部を2つ備え、前記粗巻き部は、前記密着巻き部の2つの端部のそれぞれに連設される、上記(1)から(6)のいずれかに記載のプローブピン。
(8)前記コイルバネは前記粗巻き部を1つ備え、前記第1アーム部の少なくとも一部は前記粗巻き部内に位置する、上記(1)から(6)のいずれかに記載のプローブピン。
(9)前記コイルバネは前記粗巻き部を1つ備え、前記第2アーム部の少なくとも一部は前記粗巻き部内に位置する、上記(1)から(6)のいずれかに記載のプローブピン。
(10)前記第1可動部材は前記第1アーム部を少なくとも2つ備え、前記第2可動部材は前記第2アーム部を前記第1アーム部と等しい数で備える、上記(1)から(9)のいずれかに記載のプローブピン。
(11)前記第1可動部材および前記第2可動部材は、板材加工品である、上記(10)に記載のプローブピン。
(12)前記第1可動部材および前記第2可動部材は、電鋳品である、上記(10)に記載のプローブピン。
(13)前記第1可動部材が備える少なくとも2つの前記第1アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第1フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記電極接触部とは反対側の端部における離間距離よりも大きい、上記(10)から(12)のいずれかに記載のプローブピン。
(14)前記第2可動部材が備える少なくとも2つの前記第2アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第2フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記基板接触部とは反対側の端部における離間距離よりも大きい、上記(10)から(13)のいずれかに記載のプローブピン。
(15)前記第1可動部材が備える少なくとも2つの前記第1アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第1フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記電極接触部とは反対側の端部における離間距離よりも小さい、上記(10)から(14)のいずれかに記載のプローブピン。
(16)前記第2可動部材が備える少なくとも2つの前記第2アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第2フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記基板接触部とは反対側の端部における離間距離よりも小さい、上記(10)から(15)のいずれかに記載のプローブピン。
(17)上記(1)から(16)のいずれかに記載されるプローブピンと、各主面に開口を有する貫通孔を有する板状のハウジングとを備える異方導電性部材であって、前記プローブピンは、前記貫通孔内に配置されることを特徴とする異方導電性部材。
(18)前記電極はICパッケージの電極である、上記(17)に記載の異方導電性部材。
(19)前記電極はICを搭載したモジュール基板に設けられた電極である、上記(17)または(18)に記載の異方導電性部材。
(20)前記電極はBtoBコネクタに設けられた電極である、上記(17)から(19)のいずれかに記載の異方導電性部材。
(21)前記基板は検査装置の基板である、上記(17)から(20)のいずれかに記載の異方導電性部材。
なお、本明細書においては、絶縁性の剛体からなり、検査対象であるICの端子に対応した配列の貫通孔を有し、貫通孔内にプローブピンを保持するための部材をハウジングと呼び、このハウジングにプローブピンが保持された組立体を異方導電性部材と呼び、ICソケットと呼ぶ場合もある。
本発明によれば、微細ピッチの端子を備えるICを検査するためのプローブピンであって、プローブピンの使用時において導通不良、及び動作不良を起こす危険性の少ないプローブピンが提供される。また、本発明により、かかるプローブピンを備える異方導電性部材(ICソケット)が提供される。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1の、第1可動部材11の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図1(b)は、第1可動部材11の板状体の板面に垂直な面における断面図である。 図2(a)は、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1の変形例の、第1可動部材11の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図2(b)は、第1可動部材11の板状体の板面に垂直な面における断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブピン1を保持したICソケット2が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。 ICソケット2が測定対象物であるIC2000を検査している状態を示す断面図である。 図5(a)は、本発明の第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1の、第1可動部材11の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図5(b)は、第1可動部材11の板状体の板面に垂直な面における断面図である。 本発明の第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1を保持したICソケット2が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。 図7(a)は、本発明の第2実施形態に係るプローブピン3の、第1可動部材31、および第2可動部材32の概観図であり、図7(b)は、プローブピン3の第1可動部材31の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図7(c)は、図7(b)の一部を拡大した断面図である。 図8(a)は、本発明の第3実施形態に係るプローブピン4の、第1可動部材41、および第2可動部材42の概観図であり、図8(b)は、プローブピン4の第1可動部材41の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図8(c)は、図8(b)の一部を拡大した断面図である。 図9(a)は、本発明の第4実施形態に係るプローブピン5の、第1可動部材51の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図9(b)は、第1可動部材51の板状体の板面に垂直な面における断面図である。 図10(a)は、本発明の第5実施形態に係るプローブピン6の、第1可動部材61の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図10(b)は、第1可動部材61の板状体の板面に垂直な面における断面図である。 図11(a)は、本発明の第5実施形態に係るプローブピン6を保持したICソケット7が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。測定対象物であるモジュール基板3000の断面図も示している。図11(b)は、ICソケット7が測定対象物であるモジュール基板3000を検査している状態を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るプローブピンおよびICソケットを説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るプローブピン1は、第1可動部材11、第2可動部材12、第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14から構成される。図1(a)は、第1実施形態に係るプローブピン1の、第1可動部材11の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図1(b)は、第1可動部材11の板状体の板面に垂直な面における断面図である。第1可動部材11、および第2可動部材12は、板厚が略均一な板状体からなる。ここで第1可動部材11、第2可動部材12を製造する手段としては、例えば一つの板材をプレス加工、あるいはエッチング加工してもよいし、電鋳めっき法により、厚めっきで形成してもよい。
第1可動部材11は、一方の端部に測定対象物であるICに付設される電極(本明細書においては端子ともいう。)と接触するための電極接触部111を備える。また、第1可動部材11は、電極接触部111の近傍に、その外側面から板幅方向に突出する第1フランジ部112を備える。さらに、第1可動部材11は、他方の端部に、第1フランジ部112から電極接触部111とは反対側に、互いに平行に伸延する2つの第1アーム部113、114を備える。さらに、2つの第1アーム部113、114における第1フランジ部112側の端部近傍の側面(板厚面)に、それぞれ第1突起部115、116を備える。
第2可動部材12は、一方の端部に測定装置の配線基板である検査用基板1000に接触するための基板接触部121を備える。また、第2可動部材12は、基板接触部121の近傍に、その外側面から板幅方向に突出する第2フランジ部122を備える。さらに、第2可動部材12は、他方の端部に、第2フランジ部122から基板接触部121とは反対側に、互いに平行に伸延する2つの第2アーム部123、124を備える。さらに、2つの第2アーム部123、124における第2フランジ部122側の端部近傍の側面(板厚面)に、それぞれ第2突起部125、126を備える。
第1コイルバネ13は、中央部に第1密着巻き部131を備え、両端部にはそれぞれ第1粗巻き部132、133を備える。第1密着巻き部131は、第1コイルバネ13を形成する線材が間隔を空けずに密着して巻かれた部分である。第1粗巻き部132、133は、第1コイルバネ13を形成する線材が、当該第1コイルバネ13を圧縮可能なように間隔を空けて巻かれた部分である。
第2コイルバネ14は、中央部に第2密着巻き部141を備え、両端部にそれぞれ第2粗巻き部142、143を備える。第2密着巻き部141は、第2コイルバネ14を形成する線材が間隔を空けずに密着して巻かれた部分である。第2粗巻き部142、143は、第2コイルバネ14を形成する線材が、当該第2コイルバネ14を圧縮可能なように間隔を空けて巻かれた部分である。
上記第1可動部材11、第2可動部材12、第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14を備える本実施形態のプローブピン1は、第1可動部材11が備える2つの第1アーム部113、114を、それぞれ電極接触部111とは反対側の端部113E、114Eから第1コイルバネ13が備える第1粗巻き部132、133の一方、および、第2コイルバネ14が備える第2粗巻き部142、143の一方に挿入し、さらに、第2可動部材12が備える2つの第2アーム部123、124を、それぞれ基板接触部121とは反対側の端部123E、124Eから第1コイルバネ13が備える第1粗巻き部132、133の他方、および、第2コイルバネ14が備える第2粗巻き部142、143の他方に挿入する。
ここで図1に例示したプローブピン1においては、2つの第1アーム部113、114の第1フランジ部112側の端部の近傍には、それぞれ第1突起部115、116を備え、また、2つの第2アーム部123、124の第2フランジ部122側の端部の近傍には、それぞれ第2突起部125、126を備えるので、第1コイルバネ13の両端部は、それぞれ第1突起部115、116の一方、および、第2突起部125、126の一方に圧入され、さらに、第2コイルバネ14の両端部は、それぞれ第1突起部115、116の他方、および、第2突起部125、126の他方に圧入され、第1可動部材11、および第2可動部材12は、それぞれ第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14と、容易に分離することはない。
なお、後述のとおり、ICソケット2が組み立てられた状態、すなわちプローブピン1がハウジング21の貫通孔210に保持された状態においては、第1可動部材11、および第2可動部材12は、第1突起部、および第2突起部を備えていなくても、それぞれ第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14と容易に分離することはない。したがって、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1において、第1突起部と第2突起部は有ってもよいし、無くてもよい。
このように配置、組み立てられた本発明の第1実施形態に係るプローブピン1においては、第1可動部材11が備える2つの第1アーム部113、114の電極接触部111とは反対側の端部113E、114Eの近傍の外側面が、それぞれ第1コイルバネ13が備える第1密着巻き部131、および第2コイルバネ12が備える第2密着巻き部141の内側面と、また、第2可動部材12が備える2つの第2アーム部123、124の基板接触部121とは反対側の端部123E、124Eの近傍の外側面が、それぞれ第1コイルバネ13が備える第1密着巻き部131、および第2コイルバネ12が備える第2密着巻き部141の内側面と、摺動接触構造を構成する。
この摺動接触構造により、第1可動部材11と第2可動部材12は、電気的接触を維持しつつ相対位置を変動することが可能となる。ここで第1可動部材11と第2可動部材12は、第1コイルバネ13が備える第1密着巻き部131の内側面、および、第2コイルバネ14が備える第2密着巻き部141の内側面を経由し電気的に導通している。すなわち、第1実施形態に係るプローブピン1において、第1可動部材11と第2可動部材12は2つの導通経路を有する。したがって、例えば振動などにより、一方の導通経路が瞬間的に非導通状態となっても、他方の導通経路が導通状態を維持するため、第1可動部材11と第2可動部材12の電気的導通は安定化する。
また、図1に例示したプローブピン1においては、プローブピン1が組み立てられた状態(すなわち第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14が圧縮されていない状態)で第1可動部材11が備える2つの第1アーム部113、114の電極接触部111とは反対側の端部113E、114E、および、第2可動部材12が備える2つの第2アーム部123、124の基板接触部121とは反対側の端部123E、124Eは、それぞれ第1コイルバネ13が備える第1密着巻き部131、および第2コイルバネ14が備える第2密着巻き部141の内部に至っているが、図2に例示したとおり、プローブピン1が組み立てられた状態においては、これら端部は密着巻き部に至らず、後述するICを検査している状態(第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14が圧縮された状態)において、これら端部が密着巻き部に至るように設計してもよい。このような構成により、プローブピン1の全長を短くすることができる。なお、このように可動部材が備えるアーム部の端部が、プローブピンが組み立てられた状態においてはコイルバネの密着巻き部に至っていない構成は、以下に説明する他の実施形態において実施してもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1を保持したICソケット2が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。また、図4は、ICソケット2が測定対象物であるIC2000を検査している状態を示す断面図である。図4は、一例としてIC2000の端子がパッドである場合を示している。IC2000の端子は、はんだボールであってもよいし、リードフレームから構成される板状端子であってもよい。
ICソケット2は、ハウジング21に設けられた複数の貫通孔210のそれぞれにより、プローブピン1を、測定対象物であるIC2000に付設される電極に対応した位置に保持する。具体的には、ハウジング21は主面内方向に2分割される。貫通孔210は、測定対象物であるIC2000に対向する面に設けられる第1開口部211および検査用基板1000に対向する面に設けられる第2開口部212の孔径が、第1開口部211と第2開口部212との間に設けられる中空部213の孔径より小さく形成される。ここで貫通孔210は、その断面形状が長円形や矩形である場合を含み、その場合、第1開口部211および第2開口部212の孔径が中空部213の孔径より小さく形成されるとは、それぞれの長辺、短辺が小さく形成されることを意味する。第1開口部211と中空部213との境界には第1孔内段差部214が設けられ、第2開口部212と中空部213との境界には第2孔内段差部215が設けられる。ICソケット2が組み立てられた状態において、第1孔内段差部214が第1フランジ部112と係止し、第2孔内段差部215が第2フランジ部122と係止する。これにより、プローブピン1は、貫通孔210に保持される。
ICソケット2は、検査用基板1000上に載置された状態、すなわち図3に示された状態において、プローブピン1の備える第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14が若干圧縮されるように設計されている。このように設計することにより、ICソケット2が検査用基板1000上に載置された状態においては、常に基板接触部121と検査用基板1000との接点部分に接触圧力が加わるため、接点部分にゴミなどが付着することが防がれて好ましい。一般的に、ICソケットが検査用基板1000に載置された状態において、このようにコイルバネを若干圧縮しておくことをプリロードと呼ぶ。プリロードは行われている方が好ましいが、行われていなくてもよい。
さらに、上記のとおり検査用基板1000に載置されたICソケットは、図4に示した使用状態においては、外部装置、あるいはICソケット2に付設されたカバーなどにより、検査対象のIC2000の各端子がICソケットの各プローブピン1の電極接触部111を一定の長さ押圧するように固定される。なお、図4においては、外部装置、あるいはICソケットに付設されたカバーなど、IC2000を固定している部分は省略している。図4に示したとおり、ICソケット2の使用状態においては、プローブピン1の備える第1コイルバネ13、および第2コイルバネ14が所定の長さまで圧縮され、検査対象のIC2000の各端子とICソケット2の各プローブピン1の電極接触部111との接点部分には所定の接触圧力が加わり、電気的に安定した検査が可能となる。ここで検査対象のIC2000の各端子とICソケット2の各プローブピン1の電極接触部111との接点部分に加わる接触圧力は、第1コイルバネ13と第2コイルバネ14の弾性反発力の和となり、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1は、先行技術文献で例示したプローブピンと比べ、接触圧力を大きく設計することが可能となる。検査対象のIC2000の端子がパッドやリードフレームから構成される板状端子の場合、端子が錫めっきされていることがあり、端子表面が酸化しやすく、端子表面の酸化皮膜を突き破るためには大きな接触圧力が必要となるので、本発明の第1実施形態に係るプローブピン1は好適である。
〔第1実施形態の別の変形例〕
図5(a)は、第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1の、第1可動部材11の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図5(b)は、第1可動部材11の板状体の板面に垂直な面における断面図である。また、図6は、図5に示した第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1を保持したICソケット2が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。本発明の第1実施形態に係るプローブピン1は、図5(a)に示したとおり、3つのコイルバネを備えてもよい。この場合、第1可動部材11が3つの第1アーム部を備え、第2可動部材12が3つの第2アーム部を備え、それぞれのアーム部が、それぞれ3つのコイルバネに挿入される。コイルバネの材質は、ピアノ線が一般的であるが、プローブピンに耐熱性や非磁性が求められる場合、ステンレス製のコイルバネが使用される。ステンレス製のコイルバネは、ピアノ線のコイルバネより弾性限界応力が小さいため、2つのコイルバネでも接触圧力が不足する場合は、本実施形態のように3つのコイルバネを用いればよい。なお、4つ以上のコイルバネを用いてもよい。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係るプローブピン3は、第1実施形態に係るプローブピン1と同様に、第1可動部材31、第2可動部材32、第1コイルバネ33、および第2コイルバネ34を備える。図7(a)は、本発明の第2実施形態に係るプローブピン3が備える第1可動部材31、および第2可動部材32の外観図であり、図7(b)は、第2実施形態に係るプローブピン3の、第1可動部材31の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図7(c)は、図7(b)に示したプローブピン3の断面図の一部を拡大して示している。なお、以下では第2実施形態について、第1実施形態とは異なる部分について説明する。特段説明のない構造、製造方法等は、上述した第1実施形態に係るプローブピン1と同様なので、ここでの説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係るプローブピン3は、図7(a)に例示したとおり、板材をエッチング加工、あるいはプレス加工して得られる第1可動部材31、あるいは電鋳めっき法により形成される第1可動部材31の初期の形状が、2つの第1アーム部313、314が、電極接触部311とは反対側の端部313E、314Eに向けて、2本のアーム部の間隔が徐々に広がるように形成される。第2可動部材32が備える2つの第2アーム部323、324も同様に形成される。
このように形成された第1可動部材31、および第2可動部材32を備えるプローブピン3は、図7(b)に示したとおり、第1コイルバネ33、および第2コイルバネ34と組み立てられた状態において、第1可動部材31が備える2つの第1アーム部313、314の電極接触部311とは反対側の端部313E、314Eの近傍の外側面が、それぞれ第1コイルバネ33が備える第1密着巻き部331、および第2コイルバネ34が備える第2密着巻き部341の内側面と接触する。同様に、第2可動部材32が備える2つの第2アーム部323、324の基板接触部321とは反対側の端部323E、324Eの近傍の外側面が、それぞれ第1コイルバネ33が備える第1密着巻き部331、および第2コイルバネ34が備える第2密着巻き部341の内側面と接触する。
ここで第1可動部材31が備える2つの第1アーム部313、314における、電極接触部311とは反対側の端部313E、314Eの近傍の、互いに遠位な外側面の距離、および、第2可動部材32が備える2つの第2アーム部323、324における、基板接触部321とは反対側の端部323E、324Eの近傍の、互いに遠位な2つの外側面の距離を、それぞれ、第1コイルバネ33と第2コイルバネ34における、互いの外側面が対向している側と反対側の2つの内側面の距離より若干大きく設計すれば、図7(c)に示したとおり、プローブピン3が備える4つの摺動接触部が常に接触状態を保ち、第1可動部材31と第2可動部材32の電気的導通がより安定化し好ましい。
なお、図5(a)に示した本発明の第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1に本実施形態を実施してもよい。その場合、3つのアーム部のうち、何れか2つのアーム部の形状を本実施形態に係るプローブピン3が備えるアーム部の形状とすればよい。
〔第3実施形態〕
図8(a)は、本発明の第3実施形態に係るプローブピン4が備える第1可動部材41、および第2可動部材42の外観図であり、図8(b)は、第3実施形態に係るプローブピン4の、第1可動部材41の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図8(c)は、図8(b)に示したプローブピン4の断面図の一部を拡大して示している。
本発明の第3実施形態に係るプローブピン4は、図8(a)、(b)、および(c)に示したとおり、図7(a)、(b)、および(c)に示した本発明の第2実施形態に係るプローブ3においては、第1可動部材31の初期の形状を、2つの第1アーム部313、314が、電極接触部311とは反対側の端部313E、314Eに向けて、2本のアーム部の間隔が徐々に広がるように形成しているのに対し、第3実施形態に係るプローブピン4においては、第1可動部材41の初期の形状を、2つの第1アーム部413、414が、電極接触部411とは反対側の端部413E、414Eに向けて、2本のアーム部の間隔が徐々に狭まるように形成している。第2可動部材42の初期の形状も、同様に、2本のアーム部の間隔が徐々に狭まるように形成している。その他の構造等は、上述した第2実施形態に係るプローブピン3と同様なので、ここでの説明を省略する。
ここで本発明の第3実施形態に係るプローブピン4においては、第1可動部材41が備える2つの第1アーム部413、414における、電極接触部411とは反対側の端部413E、414Eの近傍の、互いに近位な外側面の距離、および、第2可動部材42が備える2つの第2アーム部423、424における、基板接触部421とは反対側の端部423E、424Eの近傍の、互いに近位な2つの外側面の距離を、それぞれ、第1コイルバネ43と第2コイルバネ44における、互いの外側面が対向している側の2つの内側面の距離より若干小さく設計すれば、図8(c)に示したとおり、プローブピン4が備える4つの摺動接触部が常に接触状態を保ち、第1可動部材41と第2可動部材42の電気的導通がより安定化し好ましい。
なお、図5(a)に示した本発明の第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1に本実施形態を実施してもよい。その場合、3つのアーム部のうち、何れか2つのアーム部の形状を本実施形態に係るプローブピン4が備えるアーム部の形状とすればよい。
〔第4実施形態〕
図9(a)は、本発明の第4実施形態に係るプローブピン5の、第1可動部材51の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図9(b)は、第1可動部材51の板状体の板面に垂直な面における断面図である。本発明の第4実施形態に係るプローブピン5は、図9に示したとおり、本発明の第1実施形態から第3実施形態に係るプローブピン1、3および4と同様に、第1可動部材51、第2可動部材52、第1コイルバネ53、および第2コイルバネ54から構成される。ここで図9に示した本発明の第4実施形態に係るプローブピン5においては、第1コイルバネ53は基板接触部521側の端部に第1密着巻き部531を備え、他端に1つの第1粗巻き部532を備える。同様に、第2コイルバネ54は基板接触部521側の端部に第2密着巻き部541を備え、他端に1つの第2粗巻き部542を備える。また、第2可動部材52が備える2つの第2アーム部523、524は、極短く形成される。その他の構造等は、上述した第1実施形態に係るプローブピン1と同様なので、ここでの説明を省略する。
このような構成の本発明の第4実施形態に係るプローブピン5においては、第1可動部材51が備える2つの第1アーム部513、514の電極接触部511とは反対側の端部513E、514Eの近傍の外側面が、それぞれ第1コイルバネ53が備える第1密着巻き部531、および第2コイルバネ54が備える第2密着巻き部541の内側面と摺動接触構造を構成する。また、第2可動部材52は、第2フランジ部522と第1コイルバネ53が備える第1密着巻き部531、および第2コイルバネ52が備える第2密着巻き部541の端部が接触しているので、2つの密着巻き部と電気的に導通している。ここで第2可動部材52が備える2つの第2アーム部523、524は、それぞれ第1コイルバネ53が備える第1密着巻き部531、および第2コイルバネ54が備える第2密着巻き部541の端部側の内径に挿入されることで、第2可動部材52と、第1コイルバネ53、および第2コイルバネ54の相対位置を規制する。また、2つの第2突起部525、526が、それぞれ第1密着巻き部531、および第2密着巻き部541の端部側の内径に圧入されるので、第2可動部材52は、第1コイルバネ53、および第2コイルバネ54と、容易に分離することはない。
ここで本発明の第4実施形態に係るプローブピン5は、上記の摺動接触構造により、第1可動部材51と第2可動部材52は、電気的接触を維持しつつ相対位置を変動することが可能となる。また、本発明の第4実施形態に係るプローブピン5においても、第1可動部材51と第2可動部材52は2つの導通経路を有する。したがって、例えば振動などにより、一方の導通経路が瞬間的に非導通状態となっても、他方の導通経路が導通状態を維持するため、第1可動部材51と第2可動部材52の電気的導通は安定化する。
さらに、本発明の第4実施形態に係るプローブピン5においても、上述した第2実施形態に係るプローブピン3、あるいは第3実施形態に係るプローブピン4と同様に、第1アーム部513、514の初期の形状を、電極接触部511とは反対側の端部513E、514Eに向けて2本のアーム部の間隔が徐々に広がるように形成してもよいし、徐々に狭まるように形成してもよい。何れの場合も、上記2つの摺動接触部が常に接触状態を保ち、第1可動部材51と第2可動部材52の電気的導通がより安定化する。また、図5(a)に示した本発明の第1実施形態の別の変形例に係るプローブピン1に、本実施形態を実施してもよい。
さらに、本発明の第4実施形態に係るプローブピン5は、第1可動部材51が備える2つの第1アーム部513、514を極短く形成し、第1密着巻き部531、および第2密着巻き部541を電極接触部側の端部に形成するように構成してもよい。
〔第5実施形態〕
図10(a)は、本発明の第5実施形態に係るプローブピン6の、第1可動部材61の板状体の板面に平行な面における断面図であり、図10(b)は、第1可動部材61の板状体の板面に垂直な面における断面図である。第5実施形態に係るプローブピン6は、図10に示したとおり、本発明の第1実施形態から第4実施形態に係るプローブピン1、3、4、および5と同様に、第1可動部材61、第2可動部材62、第1コイルバネ63、および第2コイルバネ64から構成される。ここで本発明の第5実施形態に係るプローブピン6は、検査対象が一般的なICパッケージではなく、ICを搭載したモジュール基板であり、第1可動部材61の電極接触部611がモジュール基板の検査に適した構造を備える。その他の構造は上述した他の実施形態と同じである。従って、本発明の第5実施形態に係るプローブピンは、本発明の第1実施形態から第4実施形態に係るプローブピン1、3、4、および5の何れのプローブピンにおいて実施してもよい。以下では、代表例として、第1実施形態に係るプローブピン1において実施した実施例を説明する。また、以下では第5実施形態について、第1実施形態とは異なる部分について説明する。特段説明のない構造、製造方法等は、上述した第1実施形態に係るプローブピン1と同様なので、ここでの説明を省略する。
図10(a)に示したとおり、本発明の第5実施形態に係るプローブピン6は、第1可動部材61が備える電極接触部611が、第1フランジ部612から第1アーム部613、614と反対側に伸延する2つの第3アーム部617、618から構成される。また、第3アーム部617、618の一方に、2つの第3アーム部617、618が対向する側の側面(板厚面)から突出する突出部619(ストッパー)を備える。さらに、第3アーム部617、618の他方における、突出部619と対向する側面(板厚面)に切り欠き部620を備える。ここで切り欠き部620は、第1可動部材61を製造する際に、突出部619を形成するために必要なスペースを確保するための切り欠き部であり、加工上必要がなければ、切り欠き部620は無くてもよい。
図11(a)は、本発明の第5実施形態に係るプローブピン6を保持したICソケット7が検査用基板1000に載置された状態を示す断面図である。測定対象物であるモジュール基板3000の断面図も示している。また、図11(b)は、ICソケット7が測定対象物であるモジュール基板3000を検査している状態を示す断面図である。図11(a)に示したとおり、モジュール基板3000は、一般的に端子として雄コネクタを備え、端子形状はU字形状となる。このようなU字形状の端子に対しては、プローブピンの電極接触部は、U字形状の端子の側面と接触する構造が望ましい。
図11(b)に示したとおり、ICソケット7の使用状態においては、プローブピン6の備える第1コイルバネ63、および第2コイルバネ64が所定の長さまで圧縮されると共に、電極接触部611が備える第3アーム部617、618が、アーム部の弾性により開閉可能であり、モジュール基板3000の端子3001が電極接触部611を押圧した時に、端子3001は第3アーム部617、618の開口側の端部を若干開きながら、端子3001の端部が突出部619と接触する位置まで、第3アーム部617と618の空隙に圧入される。ここで第3アーム部617と618の開口側の隙間の幅(対向する第3アーム部617、618の開口側の端部の距離)を、端子3001の幅(端子3001の両側面の距離)より若干小さく形成しておくことにより、端子3001の両側面は第3アーム部617、618の開口側の端部の内側面(内側の板厚面)を摺動し、端子3001の両側面上の酸化皮膜を除去することが期待できる。このように酸化皮膜を除去する動作をワイピング動作と呼び、酸化皮膜が除去されたことにより、接点部の接触抵抗が小さくなることをワイピング効果と呼ぶ。本実施形態に係るプローブピン6は、ワイピング効果が期待できる。
また、上記ワイピング動作が行われるためには、プローブピン6の備える第1コイルバネ63と第2コイルバネ64の弾性反発力の和が、端子3001の両側面が第3アーム部617、618の開口側の端部の内側面(内側の板厚面)を摺動する時の摩擦力より大きいことが求められる。コイルバネの弾性反発力が摩擦力より小さいと、端子3001の端部は第3アーム部617と618の空隙に圧入されず、端子3001の端部が第3アーム部617、618の端部に接触した状態で第1コイルバネ63と第2コイルバネ64が圧縮される。本発明に係るプローブピンは、2つのコイルバネを有することから、コイルバネの弾性反発力を大きく設計することが可能であり、コイルバネの直径が小さく、1つのコイルバネでは充分な弾性反発力が得られない場合でも、上記ワイピング動作を行うことが可能である。
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1、3、4、5、6 プローブピン
11、31、41、51、61 第1可動部材
12、32、42、52、62 第2可動部材
13、33、43、53、63 第1コイルバネ
14、34、44、54、64 第2コイルバネ
111、611 電極接触部
112、612 第1フランジ部
113、114、313、314、413、414、513、514、613、614 第1アーム部
113E、114E、313E、314E、413E、414E、513E、514E 第1アーム部の電極接触部とは反対側の端部
115、116 第1突起部
121、521 基板接触部
122、522 第2フランジ部
123、124、323、324、423、424、523、524 第2アーム部
123E、124E、323E、324E、423E、424E 第2アーム部の基板接触部とは反対側の端部
125、126、525、526 第2突起部
131、331、531 第1密着巻き部
132、133、532 第1粗巻き部
141、341、541 第2密着巻き部
142、143、542 第2粗巻き部
617、618 第3アーム部
619 突起部(ストッパー)
620 切り欠き部
2、7 ICソケット
21 ハウジング
210 貫通孔
211 第1開口部
212 第2開口部
213 中空部
214 第1孔内段差部
215 第2孔内段差部
1000 検査用基板
2000 IC
3000 モジュール基板
3001 端子

Claims (21)

  1. 一方の端部に電極接触部を有し、他方の端部に基板接触部を有し、前記電極接触部と前記基板接触部との間隔が変化可能なプローブピンであって、
    前記電極接触部、前記電極接触部に連設される第1フランジ部、および前記第1フランジ部における前記電極接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第1アーム部を備える第1可動部材と、
    前記基板接触部、前記基板接触部に連設される第2フランジ部、および前記第2フランジ部における前記基板接触部が連設される側とは反対側に連設される少なくとも2つの第2アーム部を備える第2可動部材と、
    前記第1可動部材と前記第2可動部との間に位置する少なくとも2つのコイルバネとを備え、
    前記少なくとも2つのコイルバネのそれぞれは、密着巻き部と前記密着巻き部の少なくとも一方の端部に連設される粗巻き部とを備え、
    前記少なくとも2つのコイルバネのそれぞれの端部には、前記少なくとも2つの第1アーム部および前記少なくとも2つの第2アーム部からなるアーム部群から選ばれたいずれかが挿入され、
    前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部のそれぞれが前記密着巻き部内に挿入されうるように、前記粗巻き部は伸縮可能であること
    を特徴とするプローブピン。
  2. 前記コイルバネが無負荷状態において、前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部のそれぞれは、前記密着巻き部内に位置する、請求項1に記載のプローブピン。
  3. 前記コイルバネが無負荷状態において、前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部の少なくとも1つは、前記粗巻き部内に位置する、請求項1に記載のプローブピン。
  4. 前記アーム部群から選ばれた少なくとも1つは、前記コイルバネの一部を係止する係止部を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のプローブピン。
  5. 前記係止部は、前記コイルバネの巻回軸方向と異なる方向に突出する突出部からなる、請求項4に記載のプローブピン。
  6. 前記少なくとも2つの第1アーム部における前記電極接触部とは反対側の端部および前記少なくとも2つの第2アーム部における前記基板接触部とは反対側の端部の少なくとも1つは、前記密着巻き部の内面に接触可能な形状を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のプローブピン。
  7. 前記コイルバネは前記粗巻き部を2つ備え、前記粗巻き部は、前記密着巻き部の2つの端部のそれぞれに連設される、請求項1から6のいずれか一項に記載のプローブピン。
  8. 前記コイルバネは前記粗巻き部を1つ備え、前記第1アーム部の少なくとも一部は前記粗巻き部内に位置する、請求項1から6のいずれか一項に記載のプローブピン。
  9. 前記コイルバネは前記粗巻き部を1つ備え、前記第2アーム部の少なくとも一部は前記粗巻き部内に位置する、請求項1から6のいずれか一項に記載のプローブピン。
  10. 前記第1可動部材は前記第1アーム部を少なくとも2つ備え、前記第2可動部材は前記第2アーム部を前記第1アーム部と等しい数で備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のプローブピン。
  11. 前記第1可動部材および前記第2可動部材は、板材加工品である、請求項10に記載のプローブピン。
  12. 前記第1可動部材および前記第2可動部材は、電鋳品である、請求項10に記載のプローブピン。
  13. 前記第1可動部材が備える少なくとも2つの前記第1アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第1フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記電極接触部とは反対側の端部における離間距離よりも大きい、請求項10から12のいずれか一項に記載のプローブピン。
  14. 前記第2可動部材が備える少なくとも2つの前記第2アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第2フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記基板接触部とは反対側の端部における離間距離よりも大きい、請求項10から13のいずれか一項に記載のプローブピン。
  15. 前記第1可動部材が備える少なくとも2つの前記第1アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第1フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記電極接触部とは反対側の端部における離間距離よりも小さい、請求項10から14のいずれか一項に記載のプローブピン。
  16. 前記第2可動部材が備える少なくとも2つの前記第2アーム部から選ばれた少なくとも1組は、前記第2フランジ部に近位な端部における離間距離が、前記基板接触部とは反対側の端部における離間距離よりも小さい、請求項10から15のいずれか一項に記載のプローブピン。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載されるプローブピンと、各主面に開口を有する貫通孔を有する板状のハウジングとを備える異方導電性部材であって、
    前記プローブピンは、前記貫通孔内に配置されること
    を特徴とする異方導電性部材。
  18. 前記電極はICパッケージの電極である、請求項17に記載の異方導電性部材。
  19. 前記電極はICを搭載したモジュール基板に設けられた電極である、請求項17または18に記載の異方導電性部材。
  20. 前記電極はBtoBコネクタに設けられた電極である、請求項17から19のいずれか一項に記載の異方導電性部材。
  21. 前記基板は検査装置の基板である、請求項17から20のいずれか一項に記載の異方導電性部材。
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