JP2011231894A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み付け作業の容易化が図れる緩衝器の提供。
【解決手段】固定軸21を挿通させてディスクバルブ53〜58に閉弁方向の力を付与するバネ力付与手段84と、固定軸21を挿通させてディスクバルブ53〜58およびバネ力付与手段84の内周部に設けられる円筒部材47とを有し、円筒部材47が、バルブ本体14の内側シート31の内側に径方向に隙間をもって設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、緩衝器に関する。
緩衝器には、ピストンの移動により作動流体が流れる通路をディスクバルブで開閉するものがあり、このディスクバルブをばね手段を用いて付勢するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭57−137735号公報
上記の緩衝器では、ディスクバルブを閉弁方向に付勢するための部品の組み付けが煩雑になっている。
したがって、本発明は、組み付け作業の容易化が図れる緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、固定軸を挿通させてディスクバルブに閉弁方向の力を付与するバネ力付与手段と、前記固定軸を挿通させ、前記ディスクバルブおよび前記バネ力付与手段の内周部に設けられる円筒部材とからなり、前記円筒部材が、前記バルブ本体の内側シートの内側に径方向に隙間をもって設けられる構成とした。
本発明によれば、組み付け作業の容易化が図れる。
本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す要部の断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器の円筒部材を示す側面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器のディスクバルブを示す平面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器の円筒部材およびディスクバルブを示す一部を断面とした部分拡大図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器の組立時の状態を示す断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器の組立時の状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る一実施形態を図面を参照して説明する。
本実施形態の緩衝器は、図1に示すように、いわゆるモノチューブ式の油圧緩衝器で、作動流体としての油液が封入される略円筒状のシリンダ10を有している。シリンダ10内には、ピストン11が摺動可能に挿入され、このピストン11により、シリンダ10の内部が上室12および下室13の2室に区画されている。
ピストン11は、略円板形状のピストン本体(バルブ本体)14と、その外周面に装着される円環状の摺動部材15とによって構成されている。ピストン本体14は、ピストンロッド16の一端部に連結されており、ピストンロッド16の他端側は、図示は略すがシリンダ10の外部へと突出されている。
ピストンロッド16は、主軸部20と、これより小径でピストン11が取り付けられる一端側の挿通軸部(固定軸)21と、挿通軸部21の主軸部20とは反対側のネジ軸部22とを有している。
ピストン本体14の中央には、軸方向に貫通して、ピストンロッド16の挿通軸部21を挿通させるための挿通孔(バルブ本体挿通孔)23が形成されている。また、ピストン本体14の軸方向一側には、挿通孔23よりも大径の内径で軸方向に中間位置まで凹む収容凹部24が挿通孔23と同心状の環状壁部25の内側に形成されている。ピストン本体14は挿通孔23に挿通軸部21を挿通させることでピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。
ピストン本体14の収容凹部24内の挿通孔23よりも径方向外側位置には、上室12と下室13とを連通させ、ピストン11の上室12側への摺動、つまり伸び行程において上室12から下室13に向けて油液が流れる複数(図1では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路26が形成されている。また、ピストン本体14には、収容凹部24内の通路26よりも径方向外側位置に、上室12と下室13とを連通させ、ピストン11の下室13側への摺動、つまり縮み行程において下室13から上室12に向けて油液が流れる複数(図1では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路27が形成されている。
ピストン本体14の径方向内側の複数の通路26には、減衰力を発生する減衰力発生機構28が設けられている。減衰力発生機構28は、ピストン11の軸方向の下室13側に配置されている。通路26は、ピストンロッド16がシリンダ10外に伸び出る伸び側にピストン11が移動するときに油液が通過する伸び側の通路を構成しており、これらに対して設けられた減衰力発生機構28は、伸び側の通路26の油液の流動を制御して減衰力を発生させる伸び側の減衰力発生機構を構成している。
ピストン本体14の径方向外側の通路27には、減衰力を発生する減衰力発生機構29が設けられている。減衰力発生機構29は、ピストン11の軸方向の上室12側に配置されている。通路27は、ピストンロッド16がシリンダ10内に入る縮み側にピストン11が移動するときに油液が通過する縮み側の通路を構成しており、これらに対して設けられた減衰力発生機構29は、縮み側の通路27の油液の流動を制御して減衰力を発生させる縮み側の減衰力発生機構を構成している。
ピストン本体14の収容凹部24には、伸び側の通路26の下室13側の開口端部の径方向内側に、上記した減衰力発生機構28を構成する内側シート31がピストン本体14の軸方向に突出して形成されている。この内側シート31は、挿通孔23の周囲に環状をなして形成されており、具体的には、挿通孔23を中心とした円環状に形成されている。内側シート31は、全周にわたってピストン本体14の軸方向に一定高さで突出している。
また、ピストン本体14の収容凹部24には、伸び側の通路26の下室13側の開口端部の径方向外側に、上記した減衰力発生機構28を構成する外側シート32がピストン本体14の軸方向に突出して形成されている。この外側シート32は、内側シート31よりも大径であって、内側シート31の外周側に、伸び側の複数の通路26の開口をすべて囲むように環状をなして形成されており、具体的には挿通孔23を中心とした円環状に形成されている。なお、外側シート32は、円環状以外の環状、例えば大径部分および小径部分が交互に配置された花びら形状または楕円形状等であっても良い。
外側シート32は、全周にわたってピストン本体14の軸方向に一定高さで突出しており、内側シート31よりも軸方向下室13側に突出している。内側シート31および外側シート32がピストン本体14の軸方向に突出することで、ピストン本体14には、これらの間にピストン本体14の軸方向に凹む円環状の環状凹部33が形成され、外側シート32と環状壁部25との間にもピストン本体14の軸方向に凹む円環状の環状凹部34が形成されている。内側の環状凹部33の底面に伸び側の通路26の下室13側の開口端部が開口しており、外側の環状凹部34の底面に縮み側の通路27の下室13側の開口端部が開口している。
ピストン本体14の収容凹部24には、挿通孔23の径方向外側かつ内側シート31の径方向内側、つまり内側シート31の径方向の挿通孔23側に、ピストン本体14の軸方向に凹む当接凹部35が形成されている。この当接凹部35は、内側シート31の内側に環状をなして形成されており、具体的には挿通孔23を中心とした円環状に形成されている。ピストン本体14の軸方向において、環状凹部33は環状凹部34よりも上室12側に凹んでおり、当接凹部35は環状凹部33よりもさらに上室12側に凹んでいる。
ピストン本体14の上室12側の端部には、挿通孔23の径方向外側に、取付シート40がピストン本体14の軸方向に突出して形成されている。この取付シート40は、挿通孔23を中心とした円環状に形成されており、全周にわたってピストン本体14の軸方向に一定高さで突出している。
ピストン本体14の上室12側の端部には、取付シート40の径方向外側であって縮み側の通路27の上室12側の開口端部の径方向内側に、上記した減衰力発生機構29を構成する内側シート41がピストン本体14の軸方向に突出して形成されている。この内側シート41は、取付シート40より大径であって、挿通孔23の周囲に環状をなして形成されており、具体的には、挿通孔23を中心とした円環状に形成されている。内側シート41は、全周にわたってピストン本体14の軸方向に一定高さで突出している。
また、ピストン本体14の上室12側の端部には、縮み側の通路27の上室12側の開口端部の径方向外側に、上記した減衰力発生機構29を構成する外側シート42がピストン本体14の軸方向に突出して形成されている。この外側シート42は、内側シート41よりも大径であって、内側シート41の外周側に、縮み側の複数の通路27の開口をすべて囲むように環状をなして形成されており、具体的には挿通孔23を中心とした円環状に形成されている。なお、外側シート42は、円環状以外の環状、例えば大径部分および小径部分が交互に配置された花びら形状や楕円形状等であっても良い。
ピストン本体14の軸方向において、取付シート40、内側シート41および外側シート42は、同等位置まで突出している。また、取付シート40、内側シート41および外側シート42がピストン本体14の軸方向に突出することで、ピストン本体14には、取付シート40と内側シート41との間にピストン本体14の軸方向下室13側に凹む円環状の環状凹部43が形成され、内側シート41と外側シート42との間にもピストン本体14の軸方向下室13側に凹む円環状の環状凹部44が形成されている。内側の環状凹部43の底面に伸び側の通路26の上室12側の開口端部が開口しており、外側の環状凹部44の底面に縮み側の通路27の上室12側の開口端部が開口している。なお、外側シート42には、軸方向下室13側に凹む図示略の通路溝が径方向に貫通するように複数形成されている。外側シート42は、これらの通路溝を除いて、ピストン本体14の軸方向上室12側に一定高さで突出している。
ピストン本体14の下室13側には、円筒部材47がピストンロッド16の挿通軸部21を内側に挿通させて設けられている。円筒部材47は内側に挿通軸部21を挿通させることでピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。円筒部材47には、軸方向両側の外周部に、半径方向に凹む係合溝48が、円筒部材47と同心の円環状に形成されている。これにより、円筒部材47には、両側の係合溝48のそれぞれの軸方向外側に半径方向外側に突出する円環状の鍔部49が形成されており、両側の係合溝48の間に係合溝48よりも大径の円環状の摺動案内部(大径部)50が形成されている。両側の鍔部49と摺動案内部50とは、それぞれの円筒状の外周面が同径となっており、両側の係合溝48同士も同径となっている。なお、鍔部49は周方向に連続する円環状ではなく、周方向に断続的に形成されるものであっても良い。
係合溝48は、図2に示すように、円筒面状の溝底面48aと、溝底面48aの摺動案内部50側にあって溝底面48aと摺動案内部50の外周面とを結ぶテーパ面48bと、溝底面48aの摺動案内部50とは反対側にあって溝底面48aと鍔部50の外周面とを結ぶ曲面48cとを有している。摺動案内部50側のテーパ面48bは緩やかに傾斜するようになっている。
図1に示すように、鍔部49は、ピストン本体14の当接凹部35の内周面の内径よりも小径となっており、よって、円筒部材47は、ピストン本体14の当接凹部35内に入り込んで、当接凹部35の底面に当接する。つまり、円筒部材47は、ピストン本体14の当接凹部35の周壁面を形成する内側シート31の内側に径方向に隙間をもって設けられている。円筒部材47およびピストン本体14が挿通軸部21で径方向に位置決めされることで、円筒部材47と当接凹部35の周壁面との隙間は円筒部材47の全周にわたって連続する。言い換えれば、円筒部材47は、当接凹部35に対しては径方向に自由に動くようにクリアランスを有している。ここで、円筒部材47においては、軸方向一側であるピストン本体14側の外周囲の係合溝48および鍔部49が形成されていれば良いが、ここでは、組み付け時の方向性をなくして組み付け作業性を向上するために、軸方向逆側にも係合溝48および鍔部(第2の鍔部)49が形成されている。
鍔部49の軸方向長さは当接凹部35の軸方向深さよりも短くなっており、よって、図2に示す係合溝48の曲面48cは、図1に示す内側シート31よりも軸方向においてピストン本体14側に位置している。つまり、係合溝48の溝底面48aが内側シート31の先端面と軸方向の位置を合わせている。また、外側シート32の先端面も、係合溝48の溝底面48aと軸方向の位置を合わせている。
減衰力発生機構28は、内側シート31および外側シート32に同時に着座可能な複数の環状のディスクバルブ53〜58と、ディスクバルブ53〜58のピストン本体14とは反対側に配置される環状のスペーサ60と、スペーサ60のピストン本体14とは反対側に配置される環状の可動バネ係止部材61と、可動バネ係止部材61のピストン本体14とは反対側に配置されるバネ62と、バネ62のピストン本体14とは反対側に配置される固定バネ係止部材63とを有している。
ディスクバルブ53〜58のうち軸方向において最もピストン本体14側に位置して内側シート31および外側シート32に離接可能なディスクバルブ53は、円環状をなしている。図3に示すように、ディスクバルブ53の内径側は、一定径の円周状の内径部65と、内径部65よりも径方向内方に部分的に複数突出する円弧状の凸部66とからなっている。複数の凸部66は、ディスクバルブ53の円周方向に等間隔で形成されており、4カ所以上(図示例は5カ所)配されることになる。内径部65は、図1に示す内側シート31よりも小径、つまり当接凹部35の周壁面よりも小径となっている。
ディスクバルブ53には、その内周部に円筒部材47が設けられることになるが、ディスクバルブ53の内径部65の内径は、円筒部材47の鍔部49および摺動案内部50よりも若干大径となっている。ディスクバルブ53の内周の最小径部分である複数の凸部66の頂部を通る円の内径は、鍔部49の最大径部分よりも小径かつ係合溝48よりも若干大径となっている。言い換えれば、鍔部49の最大径部分は、最もピストン本体14側のディスクバルブ53の内周の最小径部分より大径となっている。
ディスクバルブ53は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21が挿通されるとともに、円筒部材47に嵌合されることになる。ディスクバルブ53は、円筒部材47への嵌合時には、鍔部49で複数の凸部66が弾性変形させられることになり、これらの凸部66が係合溝48の位置までくると、複数の凸部66が弾性復帰して、図4に示すように、係合溝48内に入り込むことになる。このようにして、ディスクバルブ53は、複数の凸部66が係合溝48に係合し円筒部材47に対して径方向に位置決めされる。なお、この状態で、複数の凸部66の内接円と、鍔部49および摺動案内部50との径差により、ディスクバルブ53は、係合溝48から抜け出し難くなっており、円筒部材47から抜け止めされる。
図3に示すように、ディスクバルブ53の外径側は、一定径の円周状の外径部69と、外径部69よりも径方向内側に部分的に円弧状に凹む切欠部70とを有しており、複数の切欠部70は、ディスクバルブ53の円周方向に等間隔で複数形成されている。ディスクバルブ53の外径を最大とする外径部69は、図1に示す外側シート32の外径よりも大径であり、ディスクバルブ53の外径を最小とする、複数の切欠部70の底部の内接円は、外側シート32の内径よりも小さくされている。これにより、ディスクバルブ53が外側シート32に当接した状態でも通路26を下室13に連通させるようになっている。ディスクバルブ53は、外側シート32に当接した状態では切欠部70との間に流路面積の小さい流路(オリフィス)を形成して通路26を下室13に連通させる一方、外側シート32から離座することで通路26を開放して、前記の流路よりも大きな流路面積で通路26を下室13に連通させるようになっている。
図4に示すように、上記したディスクバルブ53に当接するディスクバルブ54と、このディスクバルブ54に当接するディスクバルブ55とは、同形状の円環状をなしている。これらディスクバルブ54,55は、ディスクバルブ53に閉方向の付勢力を付与するもので、内径側がディスクバルブ53の内径部65と同径で全周にわたって一定径の円周状をなしており、外径側がディスクバルブ53の外径部69と同径で全周にわたって一定径の円周状をなしている。そして、これらディスクバルブ54,55は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21およびその外側に配置される円筒部材47が挿通されることになる。言い換えれば、ディスクバルブ54,55の内周部に円筒部材47が設けられる。
上記したディスクバルブ55に当接するディスクバルブ56と、ディスクバルブ56に当接するディスクバルブ57と、ディスクバルブ57に当接するディスクバルブ58とは、同形状の円環状をなしている。これらディスクバルブ56〜58は、ディスクバルブ53に閉方向の付勢力を付与するもので、内径がディスクバルブ54,55と同内径で全周にわたって一定径の円周状をなしており、外径側がディスクバルブ54,55よりも小径で全周にわたって一定径の円周状をなしている。これらディスクバルブ56〜58は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21およびその外側に配置される円筒部材47が挿通されることになる。言い換えれば、ディスクバルブ56〜58の内周部に円筒部材47が設けられる。
上記したディスクバルブ58に当接する図1に示すスペーサ60は円環状をなしており、内径側がディスクバルブ56〜58と同内径で全周にわたって一定径の円周状をなしており、外径側がディスクバルブ56〜58よりも小径で全周にわたって一定径の円周状をなしている。また、スペーサ60は、ディスクバルブ53〜58よりも板厚が厚く形成されている。スペーサ60は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21およびその外側に配置される円筒部材47が挿通されることになり、その結果、円筒部材47およびピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。
上記したスペーサ60に当接可能な可動バネ係止部材61は円環状をなしており、円筒部73と円筒部73の軸方向一端から径方向外側に円環状をなして広がる係止鍔部74とを有している。可動バネ係止部材61は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21およびその外側に配置される円筒部材47が挿通されることになり、その際に、円筒部材47の摺動案内部50に摺動可能に保持され、その結果、ピストンロッド16に対して径方向に位置決めされた状態で、軸方向に可動となっている。言い換えれば、可動バネ係止部材61の内周部に円筒部材47が設けられており、円筒部材47には、ピストン本体14側の鍔部49の軸方向逆側に、可動バネ係止部材61が摺動する摺動案内部50が設けられている。可動バネ係止部材61は、ディスクバルブ58を当接させることによりディスクバルブ53〜58の開方向への規定以上の変形を規制可能となっている。
固定バネ係止部材63は、一定径の小径円筒面77と、小径円筒面77から軸方向に離間するほど大径となるテーパ面78と、テーパ面78の小径円筒面77とは反対側にあって小径円筒面77よりも大径の一定径の大径円筒面79とを有する段付円筒部80と、段付円筒部80の軸方向の大径円筒面79側の端部から径方向外側に円環状をなして広がる係止鍔部81とを有している。段付円筒部80の軸方向における係止鍔部81側の内周部にはメネジ82が形成されている。固定バネ係止部材63は、段付円筒部80の軸方向における係止鍔部81とは反対側にピストンロッド16の挿通軸部21を挿通させた状態で、メネジ82においてピストンロッド16のネジ軸部22に螺合される。この状態で、固定バネ係止部材63は、軸方向一端において円筒部材47の軸方向一端に当接してこの円筒部材47の軸方向他端をピストン本体14に押し付けることになる。つまり、固定バネ係止部材63は、円筒部材47をピストン本体14との間で挟持するナットとしての機能を有する。
ピストンロッド16の挿通軸部21が挿通される、可動バネ係止部材61および固定バネ係止部材63の係止鍔部74,81間に、圧縮コイルスプリングからなるバネ62が介装されている。ここで、バネ62の付勢力は可動バネ係止部材61およびスペーサ60を介してディスクバルブ53〜58に伝達されることになり、これら可動バネ係止部材61、バネ62および固定バネ係止部材63が、ディスクバルブ53〜58に閉弁方向の力を別途付与するバネ力付与機構(バネ力付与手段)84を構成している。なお、内側シート31よりも外側シート32がピストン本体14の軸方向高さが下室13側に向けて高くなるように段差を持って形成されているため、バネ62の付勢力で可動バネ係止部材61およびスペーサ60を介してディスクバルブ53〜58を押圧すると、内側シート31および外側シート32に当接して密着するディスクバルブ53は、外周側が内周側よりもピストン本体14の軸方向においてバネ62側に位置するように若干撓むことになる。よって、ディスクバルブ53に当接するディスクバルブ54、ディスクバルブ54に当接するディスクバルブ55も、ディスクバルブ53に倣って撓むことになる。その結果、ディスクバルブ53〜55は、ディスクバルブ53を外側シート32に密着させるように付勢する。
減衰力発生機構29は、内側シート41および外側シート42に同時に着座可能な環状のディスクバルブ90と、ディスクバルブ90のピストン本体14とは反対側に配置される環状のスペーサ91と、このスペーサ91のピストン本体14とは反対側に配置される環状のバルブ規制部材92とを有している。
内側シート41および外側シート42に離接可能なディスクバルブ90は、円環状をなしている。ディスクバルブ90の内径側は、内側シート41および取付シート40よりも小径で一定径の円周状をなしており、外径側は、外側シート42よりも大径で一定径の円周状をなしている。ディスクバルブ90における内側シート41と取付シート40との間位置には、軸方向に貫通する貫通穴94が形成されている。この貫通穴94は通路26を上室12に連通させる。ディスクバルブ90は、その内側にピストンロッド16の挿通軸部21が挿通されることになり、その結果、ピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。ディスクバルブ90は、外側シート42に当接した状態では外側シート42に形成された図示略の通路溝との間に流路面積の小さい流路(オリフィス)を形成して通路27を上室12に連通させる一方、外側シート42から離座することで通路27を開放して、前記の流路よりも大きな流路面積で通路27を上室12に連通させるようになっている。
上記したディスクバルブ90に当接するスペーサ91は円環状をなしており、内径側がディスクバルブ90と同内径で全周にわたって一定径の円周状をなしており、外径側がディスクバルブ90の貫通穴94の形成範囲よりも小径で全周にわたって一定径の円周状をなしている。また、スペーサ91は、ディスクバルブ90よりも板厚が厚く形成されている。スペーサ91は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21が挿通されることになり、その結果、ピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。
上記したスペーサ91に当接するバルブ規制部材92は円環状をなしており、内径側がスペーサ91と同内径で全周にわたって一定径の円周状をなしており、外径側がディスクバルブ90と同外径で全周にわたって一定径の円周状をなしている。また、バルブ規制部材92は、スペーサ91よりも板厚が厚く形成されている。バルブ規制部材92は、その内側に、ピストンロッド16の挿通軸部21が挿通されることになり、その結果、ピストンロッド16に対して径方向に位置決めされる。バルブ規制部材92には、外周側に、軸方向にてピストン本体14側に位置するように若干段差状をなす円環状の段差部96が形成されている。バルブ規制部材92の段差部96よりも径方向内側位置には、軸方向に貫通する貫通穴97が形成されている。この貫通穴97はディスクバルブ90の貫通穴94を介して通路26を常時上室12に連通させる。ディスクバルブ90は、外側シート42から離間することで、ディスクバルブ90とピストン11との径方向に抜ける隙間を介して通路27を上室12に連通させることになるが、このとき、バルブ規制部材92が、ディスクバルブ90の開方向への規定以上の変形を規制する。
ピストン11、減衰力発生機構28および減衰力発生機構29をピストンロッド16に組み付ける場合、例えば、ピストンロッド16をネジ軸部22が上端に位置する姿勢に保持した状態で、ネジ軸部22および挿通軸部21を内側に挿通させながら、主軸部20の挿通軸部21側の端面上に、バルブ規制部材92、スペーサ91、ディスクバルブ90、ピストン11(ピストン本体14に予め摺動部材15が装着されたもの)を、この順に積み重ねる。他方で、別途、円筒部材47の外側に軸方向一側からディスクバルブ53を嵌合させて、軸方向一側の係合溝48に係合させておき、この円筒部材47を、ネジ軸部22および挿通軸部21を内側に挿通させながら、ピストン11の当接凹部35内に載置させる。次いで、ディスクバルブ53上に、円筒部材47を内側に挿通させながら、ディスクバルブ54、ディスクバルブ55、ディスクバルブ56、ディスクバルブ57、ディスクバルブ58、スペーサ60、可動バネ係止部材61、バネ62を、この順に積み重ねた後、固定バネ係止部材63をネジ軸部22に螺合させる。なお、円筒部材47へのディスクバルブ53の別途の係合時に、併せて、ディスクバルブ53上に、ディスクバルブ54、ディスクバルブ55、ディスクバルブ56、ディスクバルブ57、ディスクバルブ58、スペーサ60、可動バネ係止部材61をこの順に積み重ねておき、これらをまとめて、ピストンロッド21を挿通させつつピストン11に載置しても良い。
これにより、バルブ規制部材92、スペーサ91、ディスクバルブ90、ピストン11および円筒部材47が、主軸部20の挿通軸部21側の端面と、固定バネ係止部材63の段付円筒部80の係止鍔部81とは反対側の端面とで挟持されることでピストンロッド16に一体的に固定されることになり、固定バネ係止部材63自体も、ピストンロッド16に一体的に固定される。また、ディスクバルブ53〜58、スペーサ60、可動バネ係止部材61およびバネ62が、固定バネ係止部材63の係止鍔部81とピストン11との間に保持される。
あるいは、図5に示すように、下部に大径軸部101が形成され、中間部に、大径軸部101よりも小径であって挿通軸部21と同径の挿通軸部102が形成され、上端部に先細のテーパ軸部103が形成された仮組治具104を準備し、テーパ軸部103および挿通軸部102を内側に挿通させながら、大径軸部101の挿通軸部102側の端面上に、バルブ規制部材92、スペーサ91、ディスクバルブ90、ピストン11を、この順に積み重ねる。他方で、別途、円筒部材47の外側に軸方向一側からディスクバルブ53を嵌合させて、軸方向一側の係合溝48に係合させておき、この円筒部材47を、挿通軸部102を内側に挿通させながら、ピストン11の当接凹部35内に載置させる。次いで、ディスクバルブ53上に、円筒部材47を内側に挿通させながら、ディスクバルブ54、ディスクバルブ55、ディスクバルブ56、ディスクバルブ57、ディスクバルブ58、スペーサ60、可動バネ係止部材61を、この順に積み重ねた後、これらを、仮組治具104から抜き取り、そのまま、ネジ軸部22が上端に位置する姿勢に保持された状態のピストンロッド16のネジ軸部22および挿通軸部21を内側に挿通させながら、主軸部20の挿通軸部21側の端面上に載置させる。次に、バネ62を可動バネ係止部材61に載せた後、固定バネ係止部材63をネジ軸部22に螺合させる。なお、この場合も、円筒部材47へ予めディスクバルブ53〜58、スペーサ60、可動バネ係止部材61を組み付けておき、これらを、ピストンロッド21を挿通させつつピストン11に載置しても良い。
あるいは、図6に示すように、下部に大径軸部106が形成され、中間下部に、大径軸部106よりも小径であって挿通軸部21と同径の挿通軸部107が形成され、中間中部にテーパ軸部108が形成され、中間上部に固定バネ係止部材63のメネジ82の最小径より若干小径の挿通軸部109が形成され、上端部に先細のテーパ軸部110が形成された仮組治具111を準備し、テーパ軸部110、挿通軸部109、テーパ軸部108、挿通軸部107を内側に挿通させながら、大径軸部106の挿通軸部107側の端面上に、バルブ規制部材92、スペーサ91、ディスクバルブ90、ピストン11を、この順に積み重ねる。他方で、別途、円筒部材47の外側に軸方向一側からディスクバルブ53を嵌合させて、軸方向一側の係合溝48に係合させておき、この円筒部材47を、テーパ軸部110、挿通軸部109、テーパ軸部108、挿通軸部107を内側に挿通させながら、ピストン11の当接凹部35内に載置させる。次いで、ディスクバルブ53上に、円筒部材47を内側に挿通させながら、ディスクバルブ54、ディスクバルブ55、ディスクバルブ56、ディスクバルブ57、ディスクバルブ58、スペーサ60、可動バネ係止部材61、バネ62、固定バネ係止部材63を、この順に積み重ねた後、これらを、仮組治具111から抜き取り、そのまま、ネジ軸部22が上端に位置する姿勢に保持された状態のピストンロッド16のネジ軸部22および挿通軸部21を内側に挿通させながら、主軸部20の挿通軸部21側の端面上に載置させるようにしつつ、固定バネ係止部材63をネジ軸部22に螺合させる。なお、この場合も、円筒部材47へ予めディスクバルブ53〜58、スペーサ60、可動バネ係止部材61を組み付けておき、これらを、ピストンロッド21を挿通させつつピストン11に載置しても良い。
ここで、ピストンロッド16が伸び側に移動する伸び行程では、上室12から通路26を介して下室13に油液が流れることになるが、ピストン速度が微低速域の場合は、上室12から通路26に導入された油液が、基本的に、ピストン11に形成された外側シート32と、これに当接するディスクバルブ53の切欠部70とで画成されるコンスタントオリフィスを介して下室13に流れ、その際にオリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
また、ピストン速度が上昇して低速域に達すると、上室12から通路26に導入される油液は、ディスクバルブ53〜58側への流出位置での圧力が高くなり、基本的にディスクバルブ53〜58をスペーサ60の外周部を起点として変形させながら、ディスクバルブ53と外側シート32との間を通って下室13に流れることになる。このため、バルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
また、ピストン速度がさらに上昇すると、上室12から通路26に導入される油液は、ディスクバルブ53〜58側への流出位置での圧力がさらに高くなり、これがバネ62の反力を超える圧力になると、バネ62を押し縮め、ディスクバルブ53〜58、スペーサ60および可動バネ係止部材61を、外側シート32および内側シート31から離間させながら、ディスクバルブ53と外側シート32との間を通って下室13に流れることになる。このため、通路26の特性(減衰力がピストン速度に、上記したバルブ特性よりも小さい傾きでほぼ比例する)の減衰力が発生する。なお、このとき、ディスクバルブ53が、係合溝48から抜け出ることなく、係合溝48の溝底面48aの範囲内でのみ移動するように、溝底面48aの軸方向長さが設定されており、可動バネ係止部材61が、円筒部材47の摺動案内部50の範囲内でのみ移動するように、摺動案内部50の軸方向長さが設定されている。
ピストンロッド16が縮み側に移動する縮み工程では、下室13から通路27を介して上室12に油液が流れることになるが、ピストン速度が微低速域の場合は、下室13から通路27に導入された油液が、基本的に、ピストン11の外側シート42に形成された図示略の通路溝と外側シート42に当接するディスクバルブ45とで画成されるコンスタントオリフィスを介して上室12に流れ、その際オリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
また、ピストン速度が上昇して低速域に達すると、下室13から通路27に導入された油液が、基本的にディスクバルブ90を開きながらディスクバルブ90と外側シート42との間を通って上室12に流れることになる。このため、バルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
上記した特許文献1に記載のものでは、ピストンロッドを挿通させ、ディスクバルブおよびこれを閉弁方向に付勢するためのバネ力付与手段の内周部に設けられる部材が、ピストンロッドに螺合される構造になっているため、組み付けが煩雑になっている。
これに対して、以上に述べた本実施形態によれば、ディスクバルブ53〜58およびバネ力付与機構84の内周部に設けられる円筒部材47が、ピストンロッド16を螺合させることなく挿通させる構造であるため、組み付け作業の容易化を図ることができる。
また、ディスクバルブおよびバネ力付与手段の内周部に設けられる円筒部材が、ピストン本体の内側シートの内側に圧入される構造であると、圧入作業が面倒である上、圧入により内側シートのシート面にゆがみが生じる可能性があり、さらに正常に圧入できない場合には、ピストン本体の特に内側シートを破損したり、斜めに嵌合して、ディスクバルブが内側シートおよび外側シートに良好に着座できずに油液をリークさせる原因となったり、ディスクバルブが良好に移動できなくなってしまう等の問題を生じてしまう。
これに対して、以上に述べた本実施形態によれば、ディスクバルブ53〜58およびバネ力付与機構84の内周部に設けられる円筒部材47が、ピストン本体14の内側シート31の内側に径方向に隙間をもって設けられる構造であるため、圧入が不要であり、組み付け作業の容易化を図ることができる上、圧入異常に起因した上記の問題を生じることを防止できる。
円筒部材47のピストン本体14側の外周囲には鍔部49が形成され、この鍔部49の最大径部分は、ディスクバルブ53〜58のうちの最もピストン本体14側のディスクバルブ53の内周の最小径部分より大径であるため、ディスクバルブ53が円筒部材47から脱落することを防止できる。よって、円筒部材47が、ピストン本体14の内側シート31の内側に径方向に隙間をもって設けられる構造であるが故に、組み付け作業中に円筒部材47がピストン本体14に対して移動してしまうことがあるが、このような状況が生じても、円筒部材47からディスクバルブ53およびこれに重ねられるディスクバルブ54〜58が脱落することを防止できる。なお、このようなディスクバルブ53の円筒部材47からの脱落防止構造を採用していなければ、上述した組み付け作業中に円筒部材47がピストン本体14に対して移動してピストン本体14上のディスクバルブ53〜58が円筒部材47から脱落してしまうことになる。すると、円筒部材47とピストン本体14との間にディスクバルブ53〜58のいずれかを噛み込んでしまう可能性があり、それに気付かずに固定バネ係止部材63をピストンロッド16に螺合させると、噛み込んだものを変形させたり、破損してしまう可能性がある。本実施形態では、このような問題を生じることがなくなる。
円筒部材47には、一方の鍔部49の軸方向逆側にも鍔部49が形成されているため、組み付け時の方向性がなくなり、誤組み付けを防止でき、組み付け作業の作業性が向上する。
円筒部材47には、鍔部49の軸方向逆側に、バネ力付与機構84の可動バネ係止部材61が摺動する大径の摺動案内部50が設けられているため、可動バネ係止部材61を良好に移動させることができる。
ディスクバルブ53〜58のうち最もピストン本体14側のディスクバルブ53の内周の最小径部分は、円周状の内径部65から部分的に複数突出する凸部66であるため、鍔部49を良好に越えて係合溝48に係合することができる。したがって、組み付け作業の作業性が向上する。なお、係合溝48は円環状ではなく、凸部66の位置に対応して凹む円周方向に断続的に形成された溝であっても良い。
凸部66を4カ所以上配することで、ディスクバルブ53を、その傾きを良好に規制しつつ軸方向に移動させることができ、また、係合溝48からの抜け出しを規制できる。
ピストン本体14に内側シート31を形成したため、ディスクバルブ53〜58の初期撓みをコントロールするための部材が不要となるとともに、内側シート31の高さが安定することから、ディスクバルブ53〜58の初期撓みのばらつきを抑えることができる。
なお、以上においては、ピストン11に設けられる減衰力発生機構28への適用を例にとり説明したが、緩衝器に設けられる減衰力発生機構であれば、単筒式、複筒式にとらわれず用いることができ、また、複筒式のシリンダにおいて内外筒間のリザーバ室と内筒内の下室との間に設けられるベースバルブ等、他の種々の減衰力発生機構へも適用できる。
以上に述べた実施形態によれば、作動流体が封入されたシリンダと、前記シリンダに摺動可能に挿入されて前記シリンダの内部を2室に画成するピストンと、前記ピストンに連結され、少なくともその一端が前記シリンダの外部に突出するピストンロッドと、前記ピストンの摺動により前記作動流体が流れる通路が設けられたバルブ本体と、前記バルブ本体に形成されたバルブ本体挿通孔に挿通される固定軸と、前記バルブ本体挿通孔の周囲に突出された環状の内側シートと、前記内側シートの外周側に突出され前記通路の一方の開口を囲む環状の外側シートと、前記内側シートおよび前記外側シートに離接可能で前記固定軸を挿通させる環状のディスクバルブと、前記固定軸を挿通させて前記ディスクバルブに閉弁方向の力を付与するバネ力付与手段と、前記固定軸を挿通させて前記ディスクバルブおよび前記バネ力付与手段の内周部に設けられる円筒部材とからなり、前記円筒部材は、前記バルブ本体の前記内側シートの内側に径方向に隙間をもって設けられる構成とした。このように、ディスクバルブおよびバネ力付与手段の内周部に設けられる円筒部材が、固定軸を挿通させる構造であるため、組み付け作業の容易化を図ることができる。また、円筒部材が、バルブ本体の内側シートの内側に径方向に隙間をもって設けられる構造であるため、圧入が不要であり、組み付け作業の容易化を図ることができる上、圧入異常に起因した問題を生じることがなくなる。
また、前記円筒部材の前記バルブ本体側の外周囲には鍔部が形成され、前記鍔部の最大径部分は、複数の前記ディスクバルブのうちの最も前記バルブ本体側のディスクバルブの内周の最小径部分より大径であるため、組み付け作業中に円筒部材がバルブ本体に対して移動してしまうことがあっても、円筒部材からディスクバルブが脱落することを防止できる。このように円筒部材にはバルブ本体側の外周囲には鍔部を形成したほうがより好ましいが、円筒部材に鍔部を形成しなくても、言い換えれば円筒部材を何も加工せず、円筒部材は軸方向に亘ってストレートとしても、圧入が不要であり、圧入に伴う組み付け作業の煩雑さを解消することができる。円筒部材に鍔部を設けるとさらに組み付け作業を容易にすることができる。
また、前記円筒部材には、前記鍔部の軸方向逆側に第2の鍔部が形成されているため、組み付け時の方向性がなくなり、誤組み付けを防止でき、組み付け作業の作業性が向上する。
また、前記円筒部材には、前記鍔部の軸方向逆側に、前記バネ力付与手段が摺動する大径部が設けられているため、バネ力付与手段を良好に移動させることができる。
また、複数の前記ディスクバルブのうち最も前記バルブ本体側のディスクバルブの内周の最小径部分は、円周状の内径部から部分的に複数突出する凸部であるため、容易に鍔部を越えることができる。したがって、組み付け作業の作業性が向上する。
また、前記凸部を4カ所以上配するため、ディスクバルブを、その傾きを良好に規制しつつ軸方向に移動させることができ、また、鍔部からの抜け出しを規制できる。
10 シリンダ
11 ピストン
12 上室
13 下室
14 ピストン本体(バルブ本体)
16 ピストンロッド
21 挿通軸部(固定軸)
23 挿通孔(バルブ本体挿通孔)
26,27 通路
31 内側シート
32 外側シート
47 円筒部材
49 鍔部
50 摺動案内部(大径部)
53〜58 ディスクバルブ
65 内径部
66 凸部
84 バネ力付与機構(バネ力付与手段)

Claims (6)

  1. 作動流体が封入されたシリンダと、
    前記シリンダに摺動可能に挿入されて前記シリンダの内部を2室に画成するピストンと、
    前記ピストンに連結され、少なくともその一端が前記シリンダの外部に突出するピストンロッドと、
    前記ピストンの摺動により前記作動流体が流れる通路が設けられたバルブ本体と、
    前記バルブ本体に形成されたバルブ本体挿通孔に挿通される固定軸と、
    前記バルブ本体挿通孔の周囲に突出された環状の内側シートと、
    前記内側シートの外周側に突出され前記通路の一方の開口を囲む環状の外側シートと、
    前記内側シートおよび前記外側シートに離接可能で前記固定軸を挿通させる環状のディスクバルブと、
    前記固定軸を挿通させて前記ディスクバルブに閉弁方向の力を付与するバネ力付与手段と、
    前記固定軸を挿通させて前記ディスクバルブおよび前記バネ力付与手段の内周部に設けられる円筒部材とからなり、
    前記円筒部材は、前記バルブ本体の前記内側シートの内側に径方向に隙間をもって設けられることを特徴とする緩衝器。
  2. 前記円筒部材の前記バルブ本体側の外周囲には鍔部が形成され、前記鍔部の最大径部分は、複数の前記ディスクバルブのうちの最も前記バルブ本体側のディスクバルブの内周の最小径部分より大径であることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記円筒部材には、前記鍔部の軸方向逆側に第2の鍔部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
  4. 前記円筒部材には、前記鍔部の軸方向逆側に、前記バネ力付与手段が摺動する大径部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の緩衝器。
  5. 複数の前記ディスクバルブのうち最も前記バルブ本体側のディスクバルブの内周の最小径部分は、円周状の内径部から部分的に複数突出する凸部であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の緩衝器。
  6. 前記凸部を4カ所以上配することを特徴とする請求項5に記載の緩衝器。
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