JP2011231094A - ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ、組成物および使用方法 - Google Patents

ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ、組成物および使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】NaCl共輸送体が関与する疾患、障害、および状態の処置および/または予防のための、組成物および方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ、およびこのようなアナログを含有する組成物を提供する。本発明はまた、これらのブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログを含有する薬学的組成物、ならびにこれらを使用する方法を提供する。これらのアナログの全ては、NaCl共輸送体またはGABAレセプターが関与する状態の処置および/または予防のために特に有用である。
【選択図】なし

Description

(関連出願の引用)
本特許出願は、2009年11月2日に出願された米国仮特許出願番号61/257,238、および2010年1月22日に出願された国際特許出願番号PCT/US2010/00170に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(これらの誘導体、位置異性体、およびプロドラッグが挙げられる)、これらを含有する組成物、ならびにこれらの作製方法および使用方法に関する。本発明はまた、これらを含有する組成物ならびにこのような組成物の作製方法および使用方法に関する。本発明はまた、これらの化合物を含有する薬学的組成物およびこれらの化合物を使用する方法に関する。本明細書中に記載される化合物は、NaCl共輸送体(NKCC1もしくはNKCC2またはこれらの組み合わせ)が関与する疾患、障害、および状態(依存性障害、不安障害、腹水、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、炎症性疼痛、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、眼疾患、疼痛、疱疹後神経痛、および統合失調症が挙げられるが、これらに限定されない)の処置および/または予防のために特に有用である。本明細書中に記載される化合物はまた、GABAレセプターが関与する疾患、障害、および状態(アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、炎症性疼痛、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない)の処置および/または予防のために特に有用である。
(発明の背景)
(NaCl共輸送体)
吸収性上皮および分泌性上皮において、経細胞イオン輸送は、細胞の内外へのイオンの侵入および進出を媒介するために、特定の原形質膜タンパク質に依存する。ほとんど全ての上皮(脈絡膜叢を除く)の基底外側の膜において、ナトリウムの進出およびカリウムの侵入が、Na−ATPaseを介して起こり、電気化学的勾配を生じ、これが、Naの流入およびKの流出のための駆動力を構成する。これらのイオンの勾配に従うこれらのイオンの輸送は、特異的なイオンチャネルにより達成され得、単独でかまたは輸送体によってのイオンの通過を可能にする。輸送体において、NaまたはKの輸送には、数種の異なる溶質輸送体によって、他のイオンまたは溶質が付随する。これらの膜タンパク質は、二次輸送体として公知である。なぜなら、イオン輸送はATP加水分解には依存せず、むしろ、一次輸送体により生じる勾配に依存するからである。上皮細胞における経細胞イオン輸送の二次輸送機構は、陽イオン(NaまたはK)が塩素(Cl)と1:1の化学量論で結合することを伴い、従って、イオンの輸送は、膜貫通電位の変化を生じない。この理由により、これらの輸送体は、電子的に中性な陽イオン−塩素共役共輸送体として公知である。イオンの吸収機構および分泌機構に大いに関与することに加えて、電子的に中性な陽イオン−塩素共役共輸送体は、上皮細胞と非上皮細胞との両方において、細胞体積の維持および調節における主要な役割を果たす。電子的に中性な共輸送体によるNa流入およびK流出は、Na−ATPaseにより迅速に修正されるので、その活性の正味の効果は、細胞の内外へのClの移動である。細胞内塩化物濃度の変化は、細胞体積の変化を伴うことが公知である。最後に、電子的に中性な共輸送体についての種々の新たな生理学的役割が明らかになっている(例えば、ニューロン内Cl濃度の調節、従って、神経伝達の調節)。Gamba(2005)Physiol.Rev.85:423−493。
4つの群の電子的に中性な共輸送体系(「同伴輸送」としてもまた公知)が、塩化物と結合する陽イオン、輸送プロセスの化学量論、およびインヒビターに対する感受性に基づいて、機能的に同定されている。これらの系は:(1)ベンゾチアジアジン(またはチアジン)感受性NaCl共輸送体;(2)スルファモイル安息香酸(またはブメタニド)感受性Na2Cl共輸送体;(3)スルファモイル安息香酸(またはブメタニド)感受性NaCl共輸送体;および(4)ジヒドロインデニルオキシ−アルカン酸(DIOA)感受性KCl共輸送体を含む。最後の2つの群においては、インヒビターに対する感受性におけるいくらかの重なりが存在する。なぜなら、Na2Cl共輸送体およびKCl共輸送体は、それぞれ高濃度のDIOAまたはループ利尿薬により阻害され得るからである。しかし、インヒビターに対する親和性および塩化物と結合する陽イオンが、これらの2つの群の輸送体の間で明らかに異なる。Gamba(2005)「Molecular Physiology and Pathophysiology of Electroneutral Cation−Chloride Cotransporters.」Physiol.Rev.85:423−493。ループ利尿薬(例えば、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミド)は、ヘンレわなの厚い上行肢におけるNaCl共輸送体(例えば、NKCC2)のアンタゴニストであり、Cl結合部位と競合することによって、ナトリウムおよび塩化物の再吸収を阻害するように働く。Russell(2000年1月)Physioglocal Reviews 80(1):211−275もまた参照のこと。
溶質キャリアの分子同定および特徴付けにおける主要な前進は、過去10年間でなされた。2005年現在で、Human Genome Organization(HUGO)Nomenclature Committee Databaseは、43種の溶質キャリア(SLC)ファミリーを認識しており、これには、ユニポータ(受動輸送体)、共輸送体(共役輸送体)、交互輸送体(交換体)、小胞輸送体、およびミトコンドリア輸送体をコードする、合計298の輸送体遺伝子が含まれる。この量の溶質キャリア遺伝子は、ヒトゲノムを構成すると計算された遺伝子の全プールの約1%を占める。Gamba(2005)Physiol.Rev.85:423−493。
NaCl共輸送体(NKCC)の1つのアイソフォームであるNKCC1は、身体全体にわたって広く分布している。NKCC1は、ナトリウム、カリウム、および塩化物を細胞内に輸送する。NKCC1はまた、神経系全体において見出され、この場合、神経膠星状細胞、希突起神経膠細胞、シュヴァン細胞において発現される。Lenartら,(2004)The Journal of Neuroscience 24(43):9585−9597。別のアイソフォームであるNKCC2は、主として腎臓において見出され、ここで、ナトリウム、カリウム、および塩化物を尿から抽出するように働く。Haas(1994)Am J Physiol Cell Physiol 267:C869−C885。
経細胞Cl共輸送のメディエーター(Na−Cl共輸送体、NKCC1、NKCC2、KCC1、およびKCC2)は全て、陽イオン/Cl共輸送体のSLC12Aファミリーのメンバーに関連する。各々が、内向きのNa勾配または外向きのK勾配を利用して、Clをそれぞれ細胞の内外へと移動させる。このファミリーの輸送体の重要性は、薬理学的標的としてのこれらの用途(サイアザイド利尿薬はNKCCにおいて作用し、そしてループ利尿薬はNKCC2において作用する)、およびこれらの変異が広範な疾患を生じることにより、強調される。例えば、マウスにおけるNKCC1の妨害は、発毛の損失、変化した疼痛侵害受容、ニューロン興奮性、および変化した血圧をもたらす。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。
細胞の内外へのCl輸送の調節はまた、細胞内体積の維持、および少なくとも2つのイオン共輸送体(Cl流入は、Cl流入を媒介するNKCC1、およびCl流出を媒介するKCC1またはKCC2により媒介される)により調節されるGABA応答性ニューロンの興奮性において、重要な役割を果たす。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。細胞内および細胞外の電解質ホメオスタシスの維持は、広範な必須の生理学的プロセス(一般的な機能(例えば、適切な細胞体積の維持)、特殊な細胞機能(例えば、ニューロン興奮性の制御)、および全般機能(例えば、血圧の調節)が挙げられる)のために必要とされる。このホメオスタシスは、膜内外電解質流を起こすイオンチャネル、共輸送体、交換体、およびポンプにより細胞膜を横切るNa、K、およびClの調節された移動によって、達成される。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。
細胞外張度の変改に応答して、細胞内体積が細胞において維持される優勢な機構は、細胞内Cl濃度([Cl)の上昇または低下であり、これによって、膜内外での水の流れを最小にする。[Clは、Clの進入と進出との間の釣り合いを変更することにより調節される。Cl進入の主要なメディエーターは、NKCC1であり、そしてCl進出は、大部分はKCC1により媒介される。これらの共輸送体の両方は、細胞外張度により調節される。高張性は、NKCC1を活性化してKCC1を阻害し、一方で、低張性は、逆の効果を有する。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。
類似の系が、ニューロンにおける[Clの変動が細胞体積を支配する機構と非常に類似の機構によって決定される、ニューロン興奮性の制御において主要な役割を果たす。Cl流入は、大部分はNKCC1を介して起こり、一方で、Cl流出は、ニューロン特異的K−Cl共輸送体であるKCC2により媒介される。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。
(GABAレセプター)
γ−アミノ酪酸(GABA)は、中枢神経系(CNS)における主要な阻害性神経伝達物質である。中枢神経系において、全シナプスのうちの約30%が、GABAを伝達物質として使用する。3つのクラスのGABAレセプター(GABA(リガンド型イオンチャネル)、GABA(Gタンパク質共役レセプター)、およびGABA(リガンド型イオンチャネル))が存在する。細胞内への塩化物の流入は、GABA分子の結合によるGABAレセプターの活性化から生じ、生じる膜電位を高分極させ、そしてシナプス後ニューロンが活動電位を伝播する機会を低下させる。
GABAレセプターは、五量体であり、そして約19個のGABAレセプターサブユニットが、動物からクローニングされている(6個のαサブユニット、3個のβサブユニット、3個のγサブユニット、1個のδサブユニット、1個のεサブユニット、1個のθサブユニット、1個のπサブユニット、および3個のρサブユニット)。GABAサブユニットの異質性は、選択的スプライシングによりさらに増大される(例えば、γ2の短いものおよびγ2の長いものは、γ2の2つの主要なスプライスバリアントである)。一般に、機能的GABAレセプターは、2個のαサブユニット、2個のβサブユニット、および第三の「調節」サブユニット(通常、γまたはδ)を必要とする。WO 2009/100040。特定のサブユニットの組み合わせは、GABAレセプターの薬理学的特性およびリガンド結合特性を決定する。CNSにおいて見いだされる最も豊富なサブユニットの組み合わせは、αβγである。このサブタイプは、脳におけるGABAレセプターのうちの約40%を占め、そしてCNS全体で発現され、シナプス後細胞に位置する。WO 2007/002359。
[Cl調節の重要性は、GABA神経伝達が均質には抑制性ではないことの発見により認識されている(例えば、GABA神経伝達は、新生児期において優勢に興奮性である)。[Clがその平衡電位より低い場合、Clが細胞に侵入し、高分極および抑制を生じる。[Clがその平衡電位より高い場合、GABAはCl流出、脱分極およびニューロン興奮を誘導する。同様に、視交叉上核のニューロンは、そのGABAに対する応答において概日変動を示し、[Clを動的に調節する能力を示す。最後に、末梢神経系におけるGABA神経伝達は、優勢に興奮性である。
GABAレセプターは、広範な治療化合物および臨床的に関連する化合物(ベンゾジアゼピン、バルビツレート、神経ステロイド、エタノール、特定の静脈内麻酔薬、およびサブタイプ特異的モジュレーター(例えば、ゾルピデム)が挙げられる)の標的である。これらの化合物は、抗不安薬、鎮静薬/催眠薬、鎮痙薬(AED)、および記憶増強剤として働く。これらの治療薬の多くは、効力を示すが、αGABAバリアントおよび/またはαGABAバリアントに置ける望まれない影響に起因して、あるいは低い治療指数に起因して、副作用を引き起こす。例えば、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム(VALIUM))は、優れた抗不安薬であるが、望まれない鎮静効果を引き起こす。WO 2007/002359。
細胞レベルにおいて、GABAレセプターは、シナプス前部位、シナプス後部位、およびシナプス外部位において発現され(シナプス前およびシナプス外は、本明細書中で、シナプス後から区別するために平行接合と定義される)、これらの部位において、GABAレセプターは、シナプス間隙内への神経伝達物質の放出により引き起こされるGABA濃度の大きな変化に応答し、そしてシナプス外において、これらのレセプターは、シナプス接合部から「漏出する」GABAのより低い濃度に応答する。シナプス後レセプターは、ニューロン発射の急激な変化に応答し、シナプス前レセプターは、高いGABAレベルの設定におけるGABAの阻害GABA放出の阻害を担い、一方で、シナプス外レセプターは、神経ネットワークの全体的な張りの維持を担う。WO 2009/100040。緊張阻害は、シナプス外(シナプス周囲)GABAレセプターの持続性の活性化により生じ、そして個々のニューロンおよび神経ネットワークの興奮性を調節する。Jiaら,(2008)The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 326(2):475−482。
シナプス外部位に位置するシナプス前GABAレセプターは、αβδアイソフォームおよびαβδアイソフォームを含み得る。シナプス外のαβδ GABAレセプターアイソフォームおよびαβδ GABAレセプターアイソフォームは、GABA、アルコール、および麻酔薬に対する顕著な感受性を示し、これらのレセプターが、発達中の脳において、生理学的状況と病理学的状況との両方において、シナプス機能を調節するための重要な部位を提供し得ることを示唆する。Xiaoら,(2007)J Physiol.580(Pt.3):731−43。例えば、側頭葉てんかん(TLE)、パーキンソン病(PD)およびハンティングトン病(HD)は、GABAシグナル伝達の妨害が関与する神経変性障害である。TLE発作は、過剰な興奮(これは、局所的な阻害性の回路機能不全から生じ得る)を反映する。PDは、線条体GABA作動性ニューロンへの入力を荒らし、そしてHDは、線条体GABA作動性ニューロンを破壊する。GABAの合成、分解、放出、輸送またはレセプターを方向付けることは、これらの疾患の各々の役に立つ場合、特定の脳領域におけるGABAシグナル伝達を制御する際に有用であり得る。従って、GABAの合成、放出、および結合を標的とする新たな薬物は、てんかんおよびパーキンソン病とハンティングトン病との両方のための、改善された治療処置のために有用であり得る。KleppnerおよびTobin(2001)Expert Opin Ther Targets.5(2):219−39。Shumateら,(1998)Epilepsy Research(32):114−128;Fritschy(2008)Frontiers in Molecular Neuroscience 1(5):1−5;Robertsら,(2006)The Journal of Biological Chemistry 281(40):29431−29435;およびRobertsら,PNAS 102(33):11894−11899もまた参照のこと。
(依存性障害)
依存性障害および/または脅迫障害(例えば、摂食障害(肥満症が挙げられる)、刺激薬、麻薬(例えば、コカイン、ヘロイン)、鎮静薬/催眠薬、およびオピオイドに対する嗜癖/身体的依存(アルコール症および喫煙が挙げられる))は、複数のレベルで社会に影響を与える主要な公衆衛生問題である。物質の乱用だけでも、米国において1年間あたり4840億ドルを超える費用を発生させていると推定されている。
アルコール感受性αβδ GABAレセプターはまた、アルコール嗜癖(アルコール症)に関与すると仮定されている。例えば、側坐核(NAc)におけるαサブユニットを含むGABAレセプターの低下した発現は、ラットにおけるアルコールの自由な消費および嗜好を低下させた。さらに、側坐核は、アルコールを含めた薬物の報酬効果および強化効果に寄与し、NAcにおけるGABAレセプター(特に、αβδアイソフォーム)が、アルコール自己投与の重要なメディエーターであることを示唆する。Rewalら,(2009年1月14日)The Journal of Neuroscience 29(2):543−549。ほとんどのGABAレセプターサブユニットの組み合わせは、高い(麻酔薬)アルコール濃度により活性化され得るが、今までに、非常に特殊なGABAレセプターサブユニットの組み合わせ(δサブユニットおよびβサブユニットを含む)のみが、ヒトにおいて軽度〜中程度の中毒に関連する血中アルコール濃度を反映する用量応答性を示す。δサブユニットを含む、これらのδサブユニット含有GABAレセプターは、シナプスの外側または周囲のいずれかに位置するが、シナプス下膜には位置しない。WO 2007/002359。
依存性障害の処置のための現在のストラテジーは、心理学的カウンセリングおよび支持、治療剤の使用、またはこれらの両方の組み合わせを包含する。中枢神経形に影響を与えることが既知である種々の薬剤が、依存性挙動に直接的または間接的に関連する多数の適応症を処置するために、種々の状況において使用されているが、改善された依存性障害治療剤に対する大きな必要性が残っている。GABA特異的薬剤は、依存性挙動のための有効な治療剤であり得る。
(アルツハイマー病)
アルツハイマー病(AD)は、年齢に関連した不可逆的な脳障害であり、何年もの期間にわたり発症し、そして65歳以上の人々の間の最も一般的な痴呆の原因である。最初、人々は、記憶の損失および混乱を経験し、これらは、通常の加齢に関連する種類の記憶変化と誤解され得る。しかし、ADの症状は次第に、挙動および人格の変化、認知能力(例えば、決定を行うことおよび言語の技能)の衰え、ならびに家族および友人を認識する問題をもたらす。ADは最終的に、精神機能の重篤な損失をもたらす。NINDS Alzheimer’s Disease Information Page(2009年9月23日)。
ADは、脳におけるニューロン死を生じる。ニューロンが脳全体で死ぬと、罹患した領域が萎縮し始める。ADの最終段階までには、損傷が広範囲に広がり、そして脳組織が有意に収縮する。脳におけるAD疾患プロセスに関連する2つの主要な特徴は、アミロイド斑および神経細線維もつれである。アミロイド斑は、さらなるタンパク質の集合体と混合したβ−アミロイドペプチドのフラグメント、およびニューロンのレムナントを含む。神経細線維もつれ(NFT)は、ニューロンの内側に見出され、そしてタウプロテインを含む。NINDS Alzheimer’s Disease Information Page(2009年9月23日)。
現在、ADの進行を遅くし得る医薬は存在しない。しかし、FDAに認可された4つの医薬が、ADの症状を処置するために使用されている。ドネペジル(アリセプト)、リバスチグミン(rivastigmine)(エクセロン(Exelon))、ガランタミン(レミニール(Reminyl))、およびメマンチン(ナメンダ(Namenda))が、ADの症状を処置するために処方される。NINDS Alzheimer’s Disease Information Page(2009年9月23日)。さらに、ADトランスジェニックマウスモデルのピクロトキシン(GABAアンタゴニスト)での処置は、このマウスにおける改善された認知機能を示した。Yoshiikeら,(2008年8月21日)PLoS One.3(8):e3029。さらに、NKCC1の発現は、AD患者において上昇することが見出された。Johansonら,(2004)Cerebrospinal Fluid Research 1:3。不運なことに、これらの医薬は、ADを停止も逆転もさせず、そして個体を数ヶ月〜数年のみにわたって補助するようである。従って、GABAレセプター活性の調節に基づく新規な治療は、ADの症状を軽減し得る。
(不安障害)
不安障害は、数個のサブタイプ(不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖)に分類される。American Psychiatric Association.Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,第4版(1994)。
1つの群として、不安障害は、米国において、全ての神経医学的障害のうちで最も高い流行を有し、そして米国において毎年1570万人の人々を苦しめており、そして米国において3千万人の人々を、その人生のある時点において苦しめている。Lepine(2002)J.Clin.Psychiatry.63:補遺14:4−8;Kesslerら,(1994)Arch Gen Psychiatry 51:8−19。
数種の動物モデルは、当該分野において、抗不安活性について予測的であると認識されている。これらとしては、恐怖で増強された驚愕モデル(DavisによりPsychopharmacology 62:1;1979,Behav.Neurosci.100:814;1986およびTiPS,1992年1月,第13巻,35−41に記載される)、上昇したプラスモデル(ListerによりPsychopharmacol.92:180−185;1987に記載される)、および周知の罰に応答する(葛藤)モデル(「Psychopharmacology of Anxiolytics and Antidepressants」,編者S.E.File,131−153頁,Raven Press,New York,1991に記載される)が挙げられる。
不安障害は一般に、薬物および精神療法で処置される。全ての不安の型に対して最も一般的に処方される薬物は、ベンゾジアゼピンおよび選択的セロトニン再取り込みインヒビター(SSRI)である。しかし、これらの薬物は効力を示すが、ベンゾジアゼピンとSSRIとの両方が、処置中に有害な作用を示す。Denysおよびde Geus(2005年8月)Curr Psychiatry Rep.7(4):252−7。さらに、多数の副作用が、SSRIの長期間の使用に付随する(例えば、性的機能不全および体重増加)。Hirschfeld(2003)J.Clin.Psychiatry.64:補遺18:20−4。さらに、シナプス後型GABAレセプターを処置する既存の薬物は、望ましくない結果を生じる。なぜなら、これらの薬物は、脳内のGABAレセプターのほとんどを区別なく標的化するからである。WO 2007/136838。不応答系動物および有害な副作用を考慮して、改善された不安治療剤が大いに必要とされている。
(腹水)
腹水とは、腹を裏打ちする組織と腹器官との間の空間(腹膜腔)の過剰な流体であり、代表的に肝疾患により引き起こされる。腹水に関連し得る障害としては、肝硬変症、肝炎、門脈血栓症、梗塞性心外膜炎、うっ血性心不全、肝臓がん、卵巣がん、タンパク喪失性腸症、ネフローゼ症候群、および膵臓炎が挙げられる。いくつかの薬剤が、腹水の処置のために利用可能であるが(例えば、フロセミド)、改善された腹水治療が依然として大いに必要とされている。Shiozakiら,(2006)J.Physiol.Sci.56(6):401−406を参照のこと。
(自閉症)
自閉症圏障害(ASD)とは、ある種の複雑な神経発達障害であり、社会的欠陥、コミュニケーション困難、ならびに制限された挙動パターン、反復性の挙動パターン、および常同な挙動パターンにより特徴付けられる。自閉症(autistic disorder)(時々、自閉症(autism)または古典的ASDと呼ばれる)は、ASDの最も重篤な形態であり、一方で、この圏内の他の状態としては、アスペルガー症候群として公知であるより軽度の形態、レット症候群と呼ばれる稀な状態、ならびに他に特定されない小児期の分裂性障害および広汎発達障害(通常、PDD−NOSと称される)が挙げられる。ASDは、特徴および重篤度が有意に変動するが、ASDは、全ての人種集団および社会経済集団において起こり、そして全ての年齢群に影響を与える。専門家は、1,000人のうちの3人〜6人が、ASDを発症し得ると見積もっている。男性は女性よりも4倍、ASDになりやすいようである。NINDS Autism Fact Sheet(2009年9月)。
多数の証拠(遺伝研究および画像化研究を含む)は、前帯状溝およびガンマ−アミノ酪酸(GABA)系が、自閉症において影響を受け得ることを示唆する。コントロールと比較して、自閉症患者は、前帯状溝(ACC)の顆粒上層(46.8%)および顆粒下層(20.2%)におけるGABAレセプターの平均密度、ならびに顆粒上層(28.9%)および顆粒下層(16.4%)におけるベンゾジアゼピン結合部位の密度の有意な低下を示す。さらに、ベンゾジアゼピン部位の密度の低下の傾向が、自閉症群の顆粒下層において見出された(17.1%)。これらの知見は、自閉症群において、ACCにおけるベンゾジアゼピン部位とGABAレセプターとの両方のこのダウンレギュレーションが、主要なニューロンの繊細な興奮/抑制バランス、および主要な辺縁皮質標的への出力を乱す、増加したGABA神経支配および/または放出の結果であり得ることを示唆する。これらの混乱は、自閉症の社会経済的挙動における核心の変化の基礎であり得る。Oblakら,(2009年8月)Autism Res.2009年8月;2(4):205−19。さらに、種々のGABAサブユニット型(例えば、αバリアント配列およびαアイソフォーム)が、自閉症と結び付けられている。WO 2009/100040。ASDの治療法は存在しないので、自閉症を処置するための治療剤が大いに必要とされている。従って、GABAレセプターを標的とする治療剤は、自閉症を処置する際に有用であり得る。
(双極性障害)
双極性障害(躁うつ病性障害)とは、ヒトの気分、エネルギーおよび機能の能力における異常な移動を引き起こす、脳障害である。双極性障害は、損なわれた関係、乏しい仕事または学校の成績、および自殺さえも引き起こし得る。約570万人の米国人成人、または18歳以上の集団の約2.6%が、任意の所定の年齢において、双極性障害を有する。双極性障害は代表的に、青年期後期または成人期初期に発生する。しかし、幾人かの人々は、その初期症状を小児期に有し、そして幾人かは、生涯の後期に発生させる。これはしばしば、疾病であると認識されないので、人々は、適切に診断および処置される前に、数年間患い得る。National Institute of Mental Health「Bipolar Disorder」(2008)Complete Publication。
双極性障害は、過度な「興奮状態」および/または過敏から、悲しみおよび絶望へ、次いで再び戻る(頻繁に、これらの間に正常な気分の期間を伴う)、劇的な気分の揺れを引き起こす。エネルギーおよび挙動の激しい変化が、これらの気分の変化に付随する。興奮状態および不快状態の期間は、躁病およびうつ病のエピソードと呼ばれる。National Institute of Mental Health「Bipolar Disorder」(2008)Complete Publication。
躁病(または躁病エピソード)の徴候および症状としては、増加したエネルギー、活動、および動揺;過剰に「興奮状態」の、過度に良好な幸福な気分;極端な刺激性;先走った考えおよび非常な早口、1つの考えから別の考えへの飛躍;転導性、集中の困難;睡眠をほとんど必要としない;自分の能力および力に関する非現実的信用;乏しい判断力;ばか騒ぎして過ごす;長期間にわたる通常とは異なる挙動;増加した性的衝動;薬物乱用(特に、コカイン、アルコール、および睡眠薬);誘発、侵害性、または攻撃的な挙動;ならびに/あるいは何かが間違っていることの否定が挙げられる。躁病エピソードは、高揚した気分が、3つ以上の他の症状と一緒に、一日のほとんどにおいて、ほぼ毎日、1週間以上起こる場合に診断される。National Institute of Mental Health「Bipolar Disorder」(2008)Complete Publication。
うつ病(またはうつ病エピソード)の徴候および症状としては、長期間続く悲しみ、不安または空虚な気分;絶望または悲観の感覚;罪悪感、無価値、または無力の感覚;楽しんだことがある活動(性行為を含む)における興味または喜びの喪失;低下したエネルギー、疲労または「停滞」の感覚;集中、記憶、決定を行うことの困難;動揺または刺激性;睡眠過剰、または眠れない;欲求の変化および/または意図しない体重の損失もしくは増加;身体的疾病または損傷によっては引き起こされない、慢性疼痛または他の持続性身体症状;ならびに/あるいは死もしくは自殺の思考、または自殺の試みが挙げられる。うつ病エピソードは、これらの症状のうちの5つ以上が、一日のほとんどにおいて、ほぼ毎日、2週間以上続く場合に診断される。National Institute of Mental Health「Bipolar Disorder」(2008)Complete Publication。
軽度〜中程度のレベルの躁病は、軽躁病と呼ばれる。軽躁病は、軽躁病を経験するヒトには良好に感じられ得、そして良好な働きおよび増大した生産性に関連しさえし得る。従って、気分の揺れを可能な双極性障害であると認識することを家族または友人が知る場合でさえも、その人は、何かが間違っていることを否定し得る。しかし、適切な処置を受けなければ、軽躁病は、ある人々においては重篤な躁病になり得るか、またはうつ病に切り替わり得る。
しかし、幾人かの人々においては、躁病およびうつ病の症状は、混合双極性状態と呼ばれるものと一緒に起こり得る。混合状態の症状は、しばしば、興奮、困難な睡眠、欲求の有意な変化、精神病、および自殺の思考を含む。ヒトは、非常に悲しい絶望的な気分を有し得、同時に、極度に活動的に感じる。
この疾病の古典的な形態(躁病およびうつ病の再発性のエピソードを含む)は、双極性I型障害と呼ばれる。しかし、幾人かの人々は、重篤な躁病を決して発症せず、その代わりに、軽躁病のより軽度なエピソードを経験し、このエピソードが、うつ病の代わりになる。この形態の疾病は、双極性II型障害と呼ばれる。4回以上の疾病のエピソードが12ヶ月の周期以内で起こる場合、このヒトは、急速交代型双極性障害を有するといわれる。幾人かの人々は、1週間以内で、または一日以内でさえも、複数回のエピソードを経験する。急速交代型は、疾病の過程の後期に発症する傾向があり、そして男性よりも女性においてより一般的である。
「抗躁うつ病薬」として公知である医薬は、通常、双極性障害を制御することを補助するために処方される(例えば、リチウムまたはバルプロ酸−DEPAKOTE/VALPROATE)。薬物適用に加えて、心理社会的処置(特定の形態の精神療法を含む)が、双極性障害を処置するためにしばしば使用される。薬物適用に依存して、副作用としては、体重増加、悪心、振せん、低下した性的衝動または能力、不安、毛髪の損失、運動の問題、または口内乾燥症が挙げられる。リチウム処置は、低い甲状腺レベルを生じ得、その結果、甲状腺補充を必要とする。さらに、Valproate(登録商標)は、ティーンエイジャーの少女において有害なホルモン変化をもたらし得、そして20歳より前に薬物適用を受け始めた女性において、多嚢胞性卵巣症候群をもたらし得る。さらに、双極性障害を罹患する女性の、妊娠を望む人、または妊娠した人は、既存の抗躁うつ病薬物の、発達中の胎児および授乳期の乳児に対する可能な有害な影響に起因して、特別な困難に直面する。National Institute of Mental Health「Bipolar Disorder」(2008)Complete Publication。GABA活性を増大させるように働く改善された双極性障害治療剤が開発され得る。
検死および遺伝子研究は、統合失調症および双極性障害を含めた精神医学的障害を、GABA作動性神経伝達および種々の特定のGABAレセプターサブユニットと結びつけた。さらに、GABAレセプター関連タンパク質は、GABAレセプターの輸送、標的化、クラスター化およびアンカーに関与し、これらはしばしば、これらの機能をサブタイプ特異的様式で起こす。Charychら,(2009)Neuropharmacology.57(5−6):481−95。従って、抑制を改善するGABAレセプター特異的治療剤は、有用であり得る。なぜなら、双極性障害は、異常な抑制/充分な抑制を伴わない興奮の変化の状態であるからである。
(うつ病)
うつ病は、一般的であるが危険な疾病であり、最も一般的なものは、大うつ病性障害および気分変調性障害である。大うつ病性障害(大うつ病ともまた呼ばれる)は、ヒトが働き、眠り、勉強し、食事し、そして心地よかったことがある活動を楽しむ能力を妨害する症状の組み合わせにより特徴付けられる。大うつ病は、身体障害にし、そしてヒトが正常に機能することを妨げる。大うつ病のエピソードは、人生において1回のみ起こり得るが、より頻繁には、人生全体にわたって再発する。National Institute of Mental Health「Depression」(2008) Complete Publication。
うつ病の形態としては、以下が挙げられる:
気分変調性障害(気分変調ともまた呼ばれる)は、長期間(2年以上)であるが重篤度が低い症状により特徴付けられる。この症状は、ヒトを身体障害にしないかもしれないが、正常に機能すること、または良好に感じることを妨げ得る。気分変調を有する人々はまた、人生の間に、1回以上の大うつ病のエピソードを経験し得る。
精神病性うつ病(重篤な抑うつ性の疾病が精神病の何らかの形態を伴う場合に起こり、例えば、現実の中断、幻覚、および妄想)。産後うつ病(分娩後1ヶ月以内に、初めての母親が大うつ病エピソードを発症する場合に診断される)。女性の10%〜15%が、出産後に産後うつ病を経験すると見積もられている。
季節性感情障害(SAD)(自然な日照が少ない冬季の間の抑うつ性疾病の発症により特徴付けられる)。このうつ病は一般に、春季および夏季の間に晴れる。SADは、光線療法により効果的に処置され得るが、SADを患うヒトのうちのほぼ半分が、光線療法単独には反応を示さない。抗うつ薬の薬物適用および精神療法は、単独でかまたは光線療法と組み合わせてのいずれかで、SADの症状を低下させ得る。National Institute of Mental Health「Depression」(2008)Complete Publication。
うつ病は、多数の方法で処置され得る。最も一般的な処置は、薬物適用および精神療法である。抗うつ薬は、神経伝達物質(特に、セロトニン、ノルエピネフリン、およびドパミン)を正常化するように働く。抗うつ薬物適用の最も人気のある型のうちで最新のものは、選択的セロトニン再取り込みインヒビター(SSRI)と呼ばれる。SSRIとしては、フルオレキセチン(Prozac(登録商標))、シタロプラム(Celexa(登録商標))、セルトラリン(Zoloft(登録商標))、および数種の他のものが挙げられる。セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込みインヒビター(SNRI)は、SSRIと類似であり、ベンラファキシン(Effexor(登録商標))およびデュロキセチン(Cymbalta(登録商標))が挙げられる。SSRIおよびSNRIは、より古いクラスの抗うつ薬(例えば、三環系(これらの化学構造に因んで名づけられた)およびモノアミンオキシダーゼインヒビター(MAOI))より人気が高い。なぜなら、より低い副作用を有する傾向があるからである。しかし、薬物適用は、全ての人に異なる影響を与える。薬物適用に対する、1つのサイズが全てに合う(one−size−fits−all)アプローチが存在しない。National Institute of Mental Health「Depression」(2008)Complete Publication。
全てのクラスの抗うつ薬に対して、患者は、副作用を経験し得る。抗うつ薬は、幾人かの人々において、軽度な、しばしば一時的な副作用を引き起こし得るが、通常、これらの副作用は、長期間ではない。SSRIおよびSNRIに付随する最も一般的な副作用としては、頭痛、悪心、不眠症、神経質、混乱、および性的問題が挙げられる。National Institute of Mental Health「Depression」(2008)Complete Publication。三環系抗うつ薬もまた副作用を引き起こし得、これらの副作用としては、口内乾燥症、便秘症、膀胱の問題、性的問題、かすんだ視力、および日中の嗜眠状態が挙げられる。さらに、MAOIを服用する患者は、潜在的に重大な相互作用を回避するために、食事および医薬のかなりの制限を固守しなければならない。これらの患者は、高レベルの化学物質チラミン(この物質は、多くのチーズ、ワインおよび漬物において見出される)を含有する特定の食物、ならびにいくつかの薬物適用(うっ血除去薬が挙げられる)を回避しなければならない。MAOIは、血圧の急激な上昇(発作をもたらし得る)を引き起こし得る様式で、チラミンと相互作用する。National Institute of Mental Health「Depression」(2008)Complete Publication。
GABAは、臨床的うつ病と、うつ病の動物モデルとの両方に関与する。Kramら,(2000年10月)Neuroscience Research 38(2):193−198。従って、GABA作動性系に基づく改善されたうつ病治療剤は、より良好な薬物適用を提供し得る。
(てんかん)
てんかんは、大脳ニューロンの異常な発射により特徴付けられ、そして代表的に、種々の型の発作として症状発現する。てんかん様活性は、ニューロン集団の自発的に起こる同期した発射により識別され、この発射は、電気生理学的技術を使用して測定され得る。てんかんは、最も一般的な神経学的障害のうちの1つであり、集団の約1%に影響を与えている。種々の形態のてんかんが存在し、突発てんかん、症候てんかん、および潜伏てんかんが挙げられる。遺伝的素因は、突発てんかんにおいて優勢な病因因子であると考えられている。症候てんかんは通常、脳における構造異常の結果として発症する。
てんかん重積持続状態は、発作の特に重篤な形態であり、かなり長時間持続する複数の発作として、または発作間に意識の回復が全くない連続的な発作として、症状発現する。てんかん重積持続状態を罹患する成人のうちでの全体的な死亡率は、約20%である。第一エピソードを有する患者は、さらなるエピソードおよび慢性てんかんの発症に対するかなりの危険がある。米国におけるてんかん重積持続状態の頻度は、1年間に約150,000の症例であり、1年間に約55,000の死が、てんかん重積持続状態に関連している。SirvenおよびWaterhouse(2003)American Family Physician 68:469−476。てんかん重積持続状態に関連する急性プロセスとしては、難治性てんかん、代謝障害(例えば、電解質異常、腎不全、および敗血症)、中枢神経系感染(髄膜炎または脳炎)、発作、変性疾患、頭部外傷、薬物毒性、および低酸素症が挙げられる。てんかん重積持続状態の基礎的な病態生理学は、通常は孤立性発作を中断する機構の不全を包含する。この不全は、抑制の異常に持続性の、過剰な興奮または効果的でない漸増から生じ得る。研究により、興奮性アミノ酸レセプターの過剰な活性化が長期の発作を引き起こし得ることが示されており、そして興奮性アミノ酸が原因となる役割を果たし得ることが示唆されている。てんかん重積持続状態もまた、γ−アミノ酪酸(GABA)の効果を拮抗するペニシリンおよび関連化合物により引き起こされ得る。
てんかんは、異常な大脳神経細胞活性により引き起こされる再発性の発作発作により特徴付けられる、慢性神経学的状態である。てんかんは、突発性または症候性に分類される。神経細胞は、(1)細胞内の塩(ナトリウム、カリウム、カルシウム)の濃度を変更すること、および(2)神経伝達物質と呼ばれる化学物質(例えば、ガンマアミノ酪酸、GABA)を放出することによって、2つの様式で、脳へ、または脳から信号を伝達する。塩濃度の変化は、神経細胞の一端から他端へと、インパルスを伝導する。この端部で、神経伝達物質が放出され、この神経伝達物質は、このインパルスを隣の神経細胞に運ぶ。神経伝達物質は、細胞から細胞への伝達を遅くするかもしくは止めるか(抑制神経伝達物質と呼ばれる)、またはこのプロセスを刺激するか(興奮性神経伝達物質と呼ばれる)のいずれかである。通常、脳内での神経伝達は、順序立った様式で起こり、電気活性の滑らかな流れを可能にする。細胞内の塩の不適切な濃度およびいずれかの型の神経伝達物質の過剰な活性は、順序立った神経細胞伝達を妨害し、そして発作活性を誘発する。脳の特定の領域は、他の領域よりも発作活性に関与しやすい。身体の運動を担う運動皮質、および記憶に関与する側頭葉(海馬を含む)は、異常な脳細胞活性を引き起こす生化学的変化(例えば、低下した酸素レベル、代謝の不均衡、感染)に対して特に感受性である。
2つの分子が、細胞の塩化物レベルを調節する。すなわち、細胞から塩化物を輸送するKCC2、および細胞内に塩化物を運ぶNKCC1である。ラットにおける以前の研究は、成体の神経がほとんどKCC2を有し、塩化物濃度を外側より内側においてより低くすることを示した。従って、GABAレセプターが活性化される場合、抑制効果を伴って、塩化物が入ってくる傾向がある。新生ラットにおいて、この状況は逆である。すなわち、新生ラットの神経細胞は、ほとんどNKCC1を有するので、塩化物が能動的に内側に輸送され、内部塩化物濃度を非常に高くする。その結果として、GABA活性化は、興奮効果を伴って、塩化物を細胞から出す。例えば、Cohen(1981)J.Clin.Pharmacol.21:537−542;Dzhalaら,(2005)Nat Med.11:1205−1213;Martinezら,(1998)Am.J.Clin.Nutr.68:1354S−1357S(これらの各々の開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。従って、本明細書中に記載される化合物は、カイニン酸により誘導された発作のラットモデルにおいて、発作活性を抑制し得る。
研究により、NKCCアンタゴニストが、既存の鎮痙薬を用いては制御が困難である新生児における発作を処置することを補助し得ることが実証されている。従来の鎮痙薬(フェノバルビタールおよびベンゾジアゼピン)は、新生児において効果的ではない。なぜなら、新生児の脳は、成人の脳と生化学的に異なるからである。従来の鎮痙薬は、脳細胞の表面のGABAレセプターを活性化することによって、脳内の天然の抑制化学物質であるGABAの作用を模倣することにより働く。成人の神経細胞において、GABAの活性化は、塩化物を細胞内に移動させるチャネルを開く。これによって、細胞は、負の電荷を獲得し、そして興奮性が低くなり、発作活性を抑制する。しかし、新生児においては、塩化物がすでに高く、従って、GABAレセプターの活性化は、塩化物を神経細胞外に移動させ、実際に発作を悪化させ得る逆説興奮性反応を生じる。
従来の鎮痙薬は、その主要な効果を、3つの機構により付与する。すなわち、(a)電位型ナトリウムチャネルを遮断することによる、反復性の高頻度の神経発射の阻害;(b)γ−アミノ酪酸(ガンマ−アミノ酪酸、GABA)−媒介性シナプス後抑制の相乗作用;および(c)T型カルシウムチャネルの遮断である。多くの現在の鎮痙薬治療は、その薬理学的効果を、発作活性への関与にかかわらず、全ての脳細胞に対して付与する。一般的な副作用は、過剰鎮静、めまい感、記憶の喪失および肝臓損傷である。さらに、てんかん患者のうちの20%〜30%は、現在の治療に対して治療抵抗性である。従って、罹患率と死亡率との両方を低下させる、改善されたてんかん治療が大いに必要とされている。
(緑内障)
緑内障は、眼内の正常な圧力がゆっくりと上昇して眼の視神経を損傷する場合に起こる、疾患の群であり、視覚の損失および失明を生じる。開放隅角緑内障は、最も一般的な形態であり、そして他の型としては、(1)低眼圧緑内障または正常眼圧緑内障;(2)閉塞隅角緑内障;(3)先天性緑内障;(4)続発緑内障;および(5)色素性緑内障(血管新生緑内障を含む)が挙げられる。緑内障は通常、(a)視力試験;(b)視野試験;(c)拡大眼試験;(d)圧力測定;および(e)厚度測定を包含する。現在の緑内障処置としては、医薬、レーザー線維柱帯形成術、従来の外科手術、またはこれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。しかし、改善された緑内障治療が大いに必要とされている。National Eye Institute Glaucoma Fact Sheet(2008)。
(ハンティングトン病)
ハンティングトン病(HD)は、制御されない移動、予測才能の損失、および情動障害をもたらす、神経変性から生じる。HDは、Htt遺伝子におけるCAG伸長により引き起こされる常染色体優勢疾患であり、これは、疾患タンパク質であるハンチンチンのポリグルタミン拡張をもたらす。GABA作動性介在ニューロンは、変異体ハンチンチンの累積に対して特に感受性であり、そしてHDの発症の初期に死ぬ。HDのいくつかの初期症状は、気分変動、うつ病、被刺激性、または運動、新たな事項の学習、事実を思い出すこと、もしくは決定を行うことが困難であることである。この疾患が進行するにつれて、知的作業に対する集中が次第に困難になり、そしてこの患者は、食事および嚥下が困難になり得る。疾患の進行の速度および発症の年齢は、ヒトごとに異なる。NINDS Publication「Huntington’s Disease:Hope Through Research」(2009)。
ハンティングトン病(HD)は、GABAシグナル伝達の妨害が関与する神経変性障害である。GABAは、中枢神経系(CNS)における主要な抑制神経伝達物質である。HDは、線条体のGABA作動性ニューロンを破壊する。GABAの合成、分解、輸送、またはレセプターの方向付けは、GABAのシグナル伝達を制御し得るので、GABA代謝のこれらの局面を標的化する薬物は、ハンティングトン病の改善された治療処置のために使用され得る。KleppnerおよびTobin(2001)Expert Opin Ther Targets.5(2):219−39。医師は、HDに関連する情動および運動の問題の制御を補助するために、多数の薬物を処方する(ハンティングトン舞踏病(不随意の悶え運動)を処置するためのテトラベナジンが挙げられる)。しかし、HDの症状を処置するために使用される薬物は、疲労、動揺、または過剰興奮性などの副作用を有する。NINDS Publication「Huntington’s Disease:Hope Through Research」(2009)。
(不眠症)
不眠症は、睡眠障害の1つの症状であり、その機会にもかかわらず、眠りにつくことまたは眠ったままであることの、持続的な困難により特徴付けられる。NHLBI Diseases and Conditions Index[Insomnia](2009年10月)。数種の異なる程度の不眠症が存在するが、3つの型の不眠症が、明確に識別されている。すなわち、一過性、急性、および慢性である。一過性不眠症は、数日から数週間続く。これは、別の障害によってか、睡眠環境の変化によってか、睡眠のタイミングによってか、重篤なうつ病によってか、またはストレスによって、引き起こされ得る。その影響(眠気および損なわれた精神運動性能)は、睡眠剥奪の影響と類似である。急性不眠症は、3週間〜6週間にわたって、一貫してよく眠れないことである。慢性不眠症は、一度に数年間続く。これは、別の障害により引き起こされ得るか、またはこれが原発性の障害であり得る。その影響は、その経過によって変動し得る。これらの影響としては、眠気、筋肉疲労、幻覚、および/または精神疲労が挙げられ得るが、慢性不眠症を患う人々はしばしば、増加した警戒を示す。NHLBI Diseases and Conditions Index[Insomnia](2009年10月)。GABAレセプターを標的とする現在の不眠症薬物治療である催眠薬(例えば、ベンゾジアゼピン)は、望ましくない副作用を有し得、従って、副作用が低下した、改善された不眠症治療剤が大いに必要とされている。
(虚血)
虚血とは、血液供給の制限であり、一般に、血管内の要因に起因し、その結果、不充分な酸素付加および組織の養分の欠乏に起因して、組織の損傷または機能不全が生じる。不充分な血液供給は、組織を低酸素症にするか、または酸素が全く供給されない場合には、無酸素性にする。低酸素症とは異なり、酸素の欠乏(通常、呼吸される空気中の酸素の不足の結果)を表すより一般的な用語である虚血は、器官への血液供給の絶対的または相対的な不足である。これは、壊死(例えば、細胞死)を引き起こし得る。好気性組織(例えば、心臓および脳)において、虚血に起因する壊死は、体温で、通常、不可逆性になるまでに約3時間〜4時間かかる。それより後に、さらなる損傷が、この組織への充分な酸素供給の起因に起因する代謝老廃物の蓄積に起因して、起こる。このような器官の20分間より長い酸素付加の完全な停止は、代表的に、不可逆性の損傷を生じる。
ブメタニドおよびフロセミドを用いてのNKCC1活性の阻害は、大脳の局所虚血後の梗塞体積および脳水腫を有意に低下させ、このことは、NKCC1アンタゴニストが、虚血を処置する際に有用であり得ることを示唆する。ChenおよびSun(2005)Neurol.Res.27(3):280−286。虚血の代表的な処置は、通常、この期間内の脳卒中および心臓発作を考慮して、「血餅破壊」薬(例えば、Alteplase(登録商標))を包含する。しかし、虚血の期間後の血流の回復は、実際に、虚血よりも大きい損傷を与え得る。なぜなら、酸素の再導入は、より多くの損傷性のフリーラジカルの生成を引き起こし、再灌流障害、および最終的に、壊死を生じるからである。従って、改善された虚血治療剤が大いに必要とされている。
(片頭痛)
偏頭痛は、米国の人口のうちの10%〜20%を苦しめ、年間6400万の就業日が失われていると見積もられている。偏頭痛は、拍動性の頭部痛により特徴付けられ、この頭部痛は、エピソード性であり、片側性または両側性であり、4時間〜72時間続き、そしてしばしば、悪心、嘔吐、ならびに光および/または音に対する過敏性に関連する。予告症状(例えば、視覚症状、知覚症状、発語症状または運動症状)が伴う場合、この頭痛は「アウラを伴う片頭痛」と称され、以前には、古典的片頭痛として公知であった。このような症状が伴わない場合、この頭痛は「アウラを伴わない片頭痛」と称され、以前には、普通片頭痛として公知であった。両方の型が、強い遺伝成分の証拠となり、そして両方が、男性においてよりも女性において、3倍一般的である。片頭痛の正確な病因は、まだ決定されていない。片頭痛になりやすいヒトは、ニューロン興奮性に対する低下した閾値(おそらく、GABAの低下した活性に起因する)を有することが理論付けられている。GABAは、通常、神経伝達物質であるセロトニン(5−HT)およびグルタメートの活性を阻害し、これらの両方が、片頭痛発作に関与するようである。興奮性神経伝達物質であるグルタメートは、皮質性拡延性うつ病と呼ばれる電気現象に関与し、この現象は、片頭痛発作を開始させ得る。一方で、セロトニンは、片頭痛が進行するにつれて起こる脈管変化に関与する。
皮質性拡延性うつ病(CSD)は、片頭痛(視覚的アウラを伴う片頭痛を含む)の基礎にあることが提唱されている。CSDは、三叉神経疼痛回路の一部として、片頭痛の基礎にあるともまた考えられている。CSDは、後頭皮質における強い脱分極の短時間のバースト、引き続く神経が静かな状態と、低下した誘発電位(これは、大脳皮質の表面を横切って前方に前進する)との波により特徴付けられる。後頭皮質ニューロンの増強された興奮性は、CSDの基礎であると提唱されている。視覚皮質は、興奮性に対してより低い閾値を有し得、従って、CSDを最も起こしやすい。ミトコンドリア病、マグネシウム欠損症およびシナプス前カルシウムチャネルの異常性は、ニューロンの過剰興奮性の原因であり得ることが提唱されている。Welch(1997)Seminars in Neurobiol.17:4。拡延性うつ病事象中、顕著なイオンの摂動が起こり、これは、間隙の酸性化、細胞外カリウム蓄積、ならびに細胞内区画へのナトリウムイオンおよび塩化物イオンの再分布を含む。さらに、延長したグリア膨潤が、変化した細胞外イオン流体組成、ならびに間隙の神経伝達物質および脂肪酸の累積に対する恒常性応答として起こる。研究により、フロセミドが、麻酔されたネコにおいて、再生性皮質性拡延性うつ病を阻害することが示された。Readら,(1997)Cephalagia 17:826。
薬物療法は、偏頭痛の重篤度および頻度に対して調整される。時折の発作に対しては、急性処置が適応され得るが、1ヶ月あたり2回以上起こる発作に対して、または発作が患者の毎日の生活に大いに影響を与える場合には、予防的治療が適応され得る。吸性処置剤および予防的処置剤(セロトニン作用薬剤、β−遮断薬、三環系抗うつ薬、鎮痙薬、およびボツリヌス毒素A型注射薬が挙げられる)の副作用は、これらの使用を制限し得る。GABAは、主としてGABAレセプターを介して、三叉神経複合体への侵害受容入力を調節する。Storerら,(2001)Br J Pharmacol.134(4):896−904。従って、GABAレセプターは、片頭痛を含めた頭痛の急性処置と予防的処置との両方のための、新規治療剤の開発のための標的を提供し得る。
(侵害受容疼痛)
侵害受容疼痛は、末梢感覚ニューロンの特定のサブセットである、侵害受容器の活性化に応答して起こる。侵害受容器は、損傷を受ける身体部分を感知し、そして応答する神経である。侵害受容器は、組織の刺激、切迫した損傷、または実際の損傷のシグナルを送る。これは一般に、急性であり(関節炎の疼痛を除く)、自己限定性であり、そして進行中の組織損傷の警告として働くことにより、保護的生物学的機能を果たす。活性化される場合、侵害受容器は、疼痛信号を(末梢神経および脊髄を介して)脳へと伝達する。この疼痛は、代表的に、充分に限局性であり、一定であり、そしてしばしば、痛むかまたはずきずきする質を有する。例としては、術後疼痛、捻挫、骨折、火傷、衝突、挫傷、炎症(感染または関節障害由来)、閉塞症、および顔面筋疼痛が挙げられる。内臓の疼痛は、内部器官が関与する、侵害受容疼痛のサブタイプである。内臓の疼痛は、エピソード性であり、限局性が乏しい傾向がある。
侵害受容疼痛は、通常、オピオイドおよび/または非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を用いて処置されるが、低い効力、認容不可能な重篤でさえある副作用、および嗜癖可能性に起因して、これらの使用は制限され得る。GABAレセプターは、侵害受容疼痛を処置するための治療剤のための標的である。例えば、Haraら,(2004)Anesth Analg 98:1380−1384は、GABAアゴニストとL型カルシウムチャネル遮断薬との組み合わせが、内蔵の疼痛を減少させるために使用され得ることを報告する。しかし、ほとんどのGABAアゴニストは、副作用(鎮静、めまい感、多幸症、悪心、およびかすんだ視力が挙げられる)を有することが公知である。従って、侵害受容疼痛治療剤が大いに必要とされている。
(ニューロパシー性疼痛)
ニューロパシー性疼痛と侵害受容疼痛とは、これらの病因、病態生理学、診断、および処置が異なる。ニューロパシー性疼痛は、慢性的な、非悪性の疼痛の一般的な型であり、末梢神経系または中枢神経系における損傷または機能不全の結果であり、そして保護的な生物学的機能を果たさない。ニューロパシー性疼痛は、米国の人口のうちの160万人を超える人々に影響を与えていると見積もられている。ニューロパシー性疼痛は、多くの異なる病因を有し、そして例えば、外傷、糖尿病、帯状疱疹(帯状ヘルペス)の感染、HIV/AIDS(末梢ニューロパシー)、後期がん、切断(乳房切除術を含む)、手根管症候群、慢性アルコール使用、放射線への曝露に起因して、および神経毒性処置剤(例えば、特定の抗HIV薬物および化学療法薬物)の意図されない副作用として、起こり得る。
侵害受容疼痛とは異なり、ニューロパシー性疼痛は頻繁に、性質が「焼灼性」、「電気的」、「刺痛」、または「痛みが走る」と記載される。ニューロパシー性疼痛はしばしば、慢性異痛症(通常は疼痛応答を惹起しない刺激(例えば、軽く触れること)から生じる疼痛)および痛覚過敏(通常疼痛性である刺激に対する増加した感受性)により特徴付けられ、そしていずれかの損傷した組織の見かけの治癒を超えて、数ヶ月間または数年間持続し得る。
ニューロパシー性疼痛は、処置することが困難である。侵害受容疼痛に対して有効である鎮痛薬(例えば、オピオイド麻酔薬および非ステロイド性抗炎症薬)は、ニューロパシー性疼痛に対してはほとんど効果がない。同様に、ニューロパシー性疼痛において活性を有する薬物は、通常、侵害受容疼痛に対して効果的ではない。ニューロパシー性疼痛を処置するために使用されている標準的な薬物は、しばしば、所定の患者において、特定の症状を軽減するように選択的に働くようであるが、他の症状は軽減しない(例えば、異痛症を軽減するが、痛覚過敏を軽減しない)。Bennett(1998)Hosp.Pract.(Off Ed).33:95−98。ニューロパシー性疼痛の管理において代表的に使用される処置剤としては、三環系抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン、イミプラミン、デスイミプラミン(desimipramine)、およびクロミプラミン)、全身、局所麻酔薬、および鎮痙薬(AED)(例えば、フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸、クロナゼパム、ガバペンチン、およびプレガバリン(pregabalin)(LYRICA(登録商標)))が挙げられる。Lowther(2005年9月/10月)「Pharmacotherapy Update from the Department of Pharmacy」第VIII巻,第5号を参照のこと。一般的な副作用としては、過剰鎮静、めまい感、記憶の喪失および肝臓損傷が挙げられる。さらに、従来はニューロパシー性疼痛の処置のために有用であるとは考えられていないが、遺伝的に改変したマウスからの最近の研究は、ベンゾジアゼピン(GABA)レセプターのサブセットのみを標的化する薬剤が、炎症およびニューロパシー性疼痛に対する顕著な抗痛覚過敏活性を提供し得ることを示している。Zeilhoferら,(2009)J Mol Med 87:465−469。さらに、ニューロパシー性疼痛の脊椎損傷(SCI)モデルにおいて、ブメタニド(NKCC1アンタゴニスト)は、鎮痛効果を示した。このことは、正常または上昇したNKCC1活性が、SCIにより誘導されるニューロパシー性疼痛の発症および維持において役割を果たすことを示唆する。Cramerら,(2008)Molecular Pain 4:36。従って、改善されたニューロパシー性疼痛治療剤が、大いに必要とされている。
(疱疹後神経痛)
疱疹後神経痛とは、帯状ヘルペス(水痘‐帯状疱疹ウイルス(これは最初に、水痘を引き起こす)の2回目の発生)の合併症である。疱疹後神経痛は、帯状ヘルペスの発生中に神経線維が損傷される場合に起こる。水痘の最初の感染中に、これらのウイルスのうちのいくらかが体内に残り、神経細胞の内側で休止状態にある。数年後に、このウイルスが再度活性化して、帯状ヘルペスを引き起こし得る。一旦、再度活性化すると、このウイルスは、神経線維に沿って移動して、疼痛を引き起こす。このウイルスが皮膚に達すると、発疹および水疱を生じる。帯状ヘルペス(帯状疱疹)の症例は、通常、1ヶ月以内に治癒する。しかし、これらの損傷された神経は、慢性的な、しばしば激しい疼痛を引き起こし得、この疼痛は、帯状ヘルペスが最初に起こった領域において、数ヶ月間、または数年間さえ持続し得る。いく人かの患者は、発疹および水疱が治癒した後に長期間、疼痛を感じ続ける(疱疹後神経痛と呼ばれる型の疼痛)。疱疹後神経痛のための種々の処置が存在するが、いく人かは、疼痛の完全な軽減を経験しない。
帯状ヘルペスのこの合併症は、より高齢な成人において、より頻繁に起こる。60歳より年上の成人のうちの約50%が、帯状ヘルペス後に疱疹後神経痛を経験し、一方で、帯状ヘルペスを罹患する全てのヒトのうちの10%のみが、疱疹後神経痛を経験する。疱疹後神経痛の症状は、一般に、帯状ヘルペスの発生が最初に起こった皮膚の領域に限られ、鋭い刺すような疼痛、焼灼性の疼痛、または深くうずく疼痛;触ることおよび温度変化に対する過度な感受性;かゆみおよびしびれ;ならびに頭痛が挙げられる。まれな症例において、患者はまた、関与する神経が筋肉の運動もまた制御する場合、筋肉の脱力または麻痺を経験し得る。改善された疱疹後神経痛治療剤が大いに必要とされている。
(眼疾患(例えば、視覚障害、眼球の疾患))
2000年に生まれた、視覚障害を有する全ての人々についての、生涯の費用は、合計25億ドル(2003年のドル)になると見積もられている。一般に、Centers for Disease Control and Prevention,Economic Costs Associated with Mental Retardation,Cerebral Palsy,Hearing Loss,& Vision Impairment,United States,2003,MMWR(2004)53:57−9を参照のこと。これらの費用は、直接の費用と間接的な費用との両方を含む。直接の医療費(例えば、医師の往診、処方薬物、および入院患者の入院)は、これらの費用の6%を構成する。直接の非医療費(例えば、家の改装および特殊な教育)は、これらの費用の16%を構成する。間接的な費用(人が早死にした場合に失われる賃金の値、働けないこと、またはその人が行うことができる仕事の量もしくは種類が制限されることを含む)は、これらの費用の77%を構成する。これらの見積もりは、他の経費(例えば、通院患者の通院、緊急部門の訪問、および家族の現金支払い経費)を含まない。従って、視覚障害の実際の経済費用は、一般的に報告されるよりずっと高い。米国特許第7,251,528号。
NKCCとKCC2との両方が、外網状層および内網状層において発現され、そして多くの推定無軸索細胞および神経節細胞層の細胞にコロニー形成する。しかし、推定水平細胞の体細胞は、NKCC免疫反応性のみを示し、そして多くの両極細胞は、KCC2に対してのみ免疫陽性であった。外網膜において、ブメタニド(NKCC活性の特異的インヒビター)の適用は、(1)Kの定常状態細胞外濃度([K)を増加させ、そして光により誘導される[Kの低下を増強し、(2)ERGのsPIII光受容体依存性成分を増加させ、そして(3)細胞外空間体積を減少させた。逆に、外網膜において、フロセミド(KCC活性の特異的インヒビター)の適用は、sPIIIおよび光により誘導される[Kの低下を減少させたが、定常状態の[Kに対してはほとんど効果を有さなかった。内網膜において、ブメタニドは、光により誘導される[Kの増加の持続成分を増加させた。従って、これらの知見は、網膜において、NKCCおよびKCC2が、GABAおよびグリシンにより媒介されるシナプス伝達を調節することに加えて、[Kおよび細胞外空間体積を制御することを示す。さらに、解剖学的結果および電気生理学的結果は、一緒になって、網膜における全ての主要なニューロン型が、塩化物共輸送体活性により影響を受けることを示唆する。Dmitrievら,(July−August 2007)Vis Neurosci24(4):635−45。
ブメタニド感受性Na2Cl共輸送体(NKCC)はまた、色素性上皮(PE)へのCl取り込みに明らかに寄与する。この働きは、Clの能動的分泌がヒトの目における眼房水形成の主要な駆動力であるという一般的な意見を強化し、そしてさらに、経上皮Cl輸送を達成する機構の種による差の存在を裏付ける。Kongら,(2006年12月)Invest Ophthalmol Vis Sci.47(12):5428−36。
さらに、陽イオン−塩化物共輸送体は、網膜における神経のコンピューテーション(computation)を媒介することにより、網膜の機能に関与する。DS神経節細胞の方向性応答は、スターバースト(starburst)樹状突起からのガンマ−アミノ酪酸の方向性放出によって、部分的に媒介され、そしてスターバースト細胞の樹状突起に沿った2つの共輸送体(KCl共輸送体およびNaCl共輸送体)の非対称な分布は、方向選択性を媒介する。Gavrikovら,(2003年12月23日)Proc Natl Acad Sci USA 100(26):16047−52;
さらに、網膜の機能は、GABAを調節する陽イオン塩化物輸送体に依存する。具体的には、網膜ニューロン内の異なる陽イオン塩化物共輸送体は、GABAに対する逆の応答を可能にする。従って、網膜において、異なる細胞型および異なる細胞領域に対するGABAの逆の影響は、おそらく、これらの2つの塩化物輸送体の差示的標的化により主として決定される。例えば、Barbourら,(1991年5月)J Physiol.436:169−193;Kellerら,(1988年1月)Pflugers Arch.411(1):47−52;およびVardiら,(2000年10月15日)Journal of Neuroscience 20(20):7657−63を参照のこと。Basuら,(1998年11月)Invest Ophthalmol Vis Sci.39(12):2365−73;Ciaら,(2005年3月)J Neurophysiol.93(3):1468−75;Doら,(2006年6月)Invest Ophthalmol Vis Sci.47(6):2576−82;Huntら,(2005年11月)Anat Rec A Discov Mol Cell Evol Biol.287(1):1051−66;MacLeishおよびNurse(2007年7月)J Neurophysiol.98(1):86−95;Mitoら,(1993年3月)Am J Physiol.264(3 Pt 1):C519−26;Moody(1984)Annu Rev Neurosci 7:257−78;MrozおよびLechene(1993年11月)Hear Res.70(2):146−50;Schnetkamp(1980年5月8日)Biochem Biophys Acta.598(1):66−90;ならびにUhlおよびDesel(1989年8月)J Photochem Photobiol B.3(4):549−64もまた参照のこと。
従って、視力を脅かす多数の眼の障害は、現在、いかなる効果的な治療をも有さない。このような疾患の処置における1つの主要な問題は、治療剤を眼内に送達すること、およびこれらの治療剤を治療有効濃度で維持することが不可能であることである。従って、眼疾患を処置するための治療剤が大いに必要とされている。
(パーキンソン病)
パーキンソン病(PD)は、運動系疾患と呼ばれる状態の群に属し、ドパミンを産生する脳細胞の損失から生じる。PDの4つの主要な症状は、振せん(すなわち、手、腕、脚、顎、および顔が震えること);硬直(すなわち、肢および体幹の剛直);運動緩徐(すなわち、動きが遅いこと);ならびに体位の不安定(すなわち、損なわれた釣り合いおよび連動)である。これらの症状がより顕著になるにつれて、患者は、歩くこと、話すこと、または他の単純作業を完了させることが困難になり得る。PDは通常、50歳を超えた人々に影響を与える。PDの初期症状は、捕らえ難く、次第に起こる。他の症状としては、うつ病および他の情動変化;嚥下、噛むこと、および話すことの困難;尿の問題または便秘症;皮膚の問題;ならびに睡眠の妨害が挙げられ得る。NINDS Parkinson’s Disease Information Page(2009年9月23日)。
現在は、PDのための治療法は存在しないが、種々の薬物適用は、症状からの劇的な救済を提供する。通常、患者は、カルビドパと組み合わせたレボドパを与えられる。カルビドパは、レボドパのドパミンへの変換を、レボドパが脳に達するまで遅らせる。神経細胞は、レボドパを使用してドパミンを作製し得、そして脳の次第に衰える供給を補充し得る。レボドパは、パーキンソン病の症例のうちの少なくとも4分の3を補助するが、全ての症状が等しくこの薬物に応答するわけではない。運動緩徐および硬直は、最もよく応答し、一方で、振せんは、わずかに減少するのみであり得る。バランスおよび他の症状に関する問題は、全く軽減されないかもしれない。抗コリン作動性物質は、振せんおよび硬直を制御することを補助し得る。他の薬物(例えば、ブロモクリプチン、プラミペキソール、およびロピニロール)は、脳におけるドパミンの役割を模倣し、ニューロンに、ドパミンに対して反応するように反応させる。抗ウイルス薬であるアマタンジンもまた、症状を減少させるようである。2006年5月に、FDAは、アサジリン(rasagiline)(AZILECT(登録商標))を、レボドパと一緒に進行したPDを患う患者に対して、または初期PDのための単一薬物処置として、使用することを認可した。NINDS Parkinson’s Disease Information Page(2009年9月23日)。
パーキンソン病(PD)の病理はまた、黒質から線条体GABA作動性ニューロンへの入力を破壊することによって、GABAシグナル伝達を妨害する。GABAの合成、分解、輸送、またはレセプターを、新規治療剤で標的化することは、GABAのシグナル伝達を制御し得、従って、パーキンソン病のための改善された治療処置のために使用され得る。KleppnerおよびTobin(2001)Expert Opin.Ther.Targets.5(2):219−39。
(統合失調症)
統合性失調症とは、ある年において18歳以上の米国人口の約1.1%に影響を与える、慢性的な、重篤な、身体障害性の脳障害である。統合失調症を患う人々は、時々、他の人には聞こえない声を聞き、他人がその人の考えを世界に放送していると信じるか、または他人が自分に危害を加えようと企んでいると確信し始める。これらの経験は、これらの患者を恐れさせて内向的にし得、そして他人との関係を持とうと努力する際に困難を生じ得る。National Institute of Mental Health「Schizophrenia」ウェブサイト(2008)。
症状は通常、男性においては10代後期または20代初期、そして女性においては20代および30代に発症するが、稀な症例において、小児期に現れ得る。これらの症状としては、幻覚、妄想、混乱した考え、運動障害、平坦な情動、社会的内向性、および認知欠乏が挙げられ得る。統合失調症のいかなる原因も決定されておらず、いかなる治癒的な治療も存在しない。しかし、抗精神病薬が、症状の処置において使用される。National Institute of Mental Health「Schizophrenia」ウェブサイト(2008)。
さらに、統合失調症は、皮質(特に、皮質性層)におけるGABA作動性ニューロンの減少した数と分布の異常性との両方に関連する。Kaplan & Sadock’s Comprehensive Textbook of Psychiatry(第7版)(2008)。統合性失調症の死後の研究において、抗精神病薬の影響を受けやすい統合性失調症、および統合性失調症ではないコントロールは、GABA含有介在ニューロンの数の有意な減少、およびこれらの統合失調症症群の両方における、これらの介在ニューロン内でのGABA産生の減少した量を示す。Nestler(1997)Nature 385(6617):578−9。従って、GABA系を標的とする治療剤は、統合失調症を処置する際に有用であり得る。
(耳鳴)
耳鳴とは、対応する外部の音の非存在下での、ヒトの耳内での音の知覚である。耳鳴は、疾患ではなく、広範な基礎の原因(耳の感染、耳内の異物または耳垢、廃液を防止(または誘導)し、蝋の蓄積を引き起こす鼻アレルギー、大きい騒音による損傷が挙げられ得る)から生じる症状である。耳鳴はまた、聴覚障害によって、またはいくつかの薬物適用の副作用として、引き起こされ得る。耳鳴のいくつかの症例は、医学的に説明されない。
耳鳴は、一方または両方の耳で、あるいは頭で知覚され得る。耳鳴は通常、鳴り続ける雑音として記載されるが、いく人かの患者においては、高ピッチのわんわんいう音、がやがやいう音、しゅうしゅういう音、きいきいいう音、ぶんぶんいう音、ひゅうひゅういう音またはぴゅうぴゅういう音、あるいはかちかちいう音、かちっという音、うなり声、「コオロギ」または「アマガエル」または「バッタ」の節、声、またはビープ音の形態を取る。耳鳴はまた、風または波のような、「しゅー」という音として記載されている。耳鳴は、断続的であり得るか、または連続的であり得、連続的である場合には、耳鳴は、大きな急迫の原因であり得る。いく人かの個体において、耳鳴の強度は、肩、頭、下、顎、または眼の運動により変化し得る。現在まで、耳鳴に対する満足な治療は存在していない。
部分的な求心路遮断は、聴覚系における緊張抑制の損失を生じ、これは、不適切な神経形成変化をもたらし得、最終的に、耳鳴の病態生理学として発現する。GABAの病理学的ダウンレギュレーションは、この抑制の損失の潜在的な機構を提供する。例えば、耳鳴の動物モデルにおいて、ビガバトリン(GABAアゴニスト)が、耳鳴の精神物理的証拠を完全に可逆的に排除する。Brozoski.ら(2007)J Assoc Res Otolaryngol.8(1):105−118。さらに、マウスにおけるNKCC1遺伝子の妨害は、聴力損失を引き起こす。Kahleら,(2004)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102(46):16783−16788。従って、GABA作動性系および/またはNKCC1を標的化する治療剤は、耳鳴の処置において有用であり得る。
(離脱症候群)
離脱症候群は一般に、身体的依存(例えば、アルコール離脱症候群、ニコチン離脱症候群、オピオイド離脱症候群、ベンゾジアゼピン離脱症候群、メタドン離脱症候群、SSRI投薬中止症候群、ヒドロコドン離脱症候群)を生じる能力を有する薬物(例えば、投薬、娯楽薬および/またはアルコール)の突然の中止の後の、異常な身体特徴または心理学的特徴に関連する。通常の離脱症状としては、発汗、振せん、嘔吐、不安、不眠症、および筋肉痛が挙げられる。離脱には、様々な段階が存在する。一般に、ヒトは、次第に気分が悪くなり始め、プラトーに達し、次いで、それらの症状は消散し始める。しかし、特定の薬物(例えば、ベンゾジアゼピン、アルコール)からの離脱は致命的であり得、従って、いずれかの型の薬物の突然の投薬中止は、推奨されない。さらに、多くの嗜癖は、GABA作動性系に影響を与える化合物(例えば、アルコールおよびベンゾジアゼピン)を包含する。従って、ヒトがこの化合物の使用をやめると、GABA作動性系は、離脱症候群の症状に関与する。Nutt and Lingford−Hughes(2008)British Journal of Pharmacology 154(2):397−405。従って、GABA作動性系に作用する薬剤は、離脱症候群を処置するための治療剤を提供し得る。
従って、NaCl共輸送体(例えば、NKCC1およびNKCC2)が関与する疾患、障害、および状態(依存性障害、不安障害、腹水、双極性障害、がん、内皮角膜ジストロフィ、水腫、うつ病、てんかん、緑内障、炎症性疼痛、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、眼疾患、疼痛、疱疹後神経痛、および統合失調症が挙げられるが、これらに限定されない)の処置および/または予防のための組成物および方法が、必要とされ続けている。さらに、GABAレセプターが関与する疾患、障害、および状態(アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、不眠症、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない)の処置および/または予防のための組成物および方法が、必要とされ続けている。
(発明の要旨)
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1A)
式IX:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Yが酸素でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルではなく;
Yが硫黄でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルでもアルキルアミノジアルキルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、エチルでも、ブチルでも、メチルシアノでも、非置換ベンジルでも、クロロメチルでも、2,2,2−トリクロロエチルでも、エチル−N−モルホリニルでも、N,N−ジメチル−2−エチルアミノでも、N,N−ジメチル−3−プロピルアミノでも、(CHC=CHCHCH−(E)−(CH)C=CHCH−でもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、2−(4−ピペラジン−1−イル)エチルでも、3−ピリジルメチルでも、非置換ベンジルでも、n−ブチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、非置換ベンジルまたはエチルであるわけではない、
化合物。
(項目2A)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目3A)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目4A)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目5A)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目6A)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目7A)
が水素であり、そしてRがエチル、2−(1−ピペリジニル)エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目8A)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目9A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目10A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目11A)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目12A)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目13A)
式X:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
のスルタミル基でもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではないか;あるいは
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
化合物。
(項目14A)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目15A)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチルまたは2−(1−ピペリジニル)エチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目16A)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目17A)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目18A)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目19A)
が水素であり、そしてRが、ベンジル、メチル、エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目20A)
が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目21A)
がメチルであり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目22A)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目23A)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目24A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目25A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目26A)
10が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目27A)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目28A)
上記アルキルが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチルまたはn−オクチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目29A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目30A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目31A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目32A)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目33A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
方法。
(項目34A)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目35A)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目36A)
がシアノメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目37A)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目38A)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目39A)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目40A)
が水素であり、そしてRが、ベンジル、エチルまたは3−(ピペリジン−1−イル)プロピルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目41A)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目42A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目43A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目44A)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目45A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
方法。
(項目46A)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目47A)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチル、または2−(ピペリジン−1−イル)エチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目48A)
がシアノメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目49A)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目50A)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目51A)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目52A)
が水素であり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目53A)
が水素であり、そしてRがメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目54A)
が水素であり、そしてRがエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目55A)
が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目56A)
がメチルであり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目57A)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目58A)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目59A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目60A)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目61A)
10が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目62A)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目63A)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がブチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目64A)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目65A)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がブチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目66A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目67A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目68A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目69A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目70A)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目71A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式XI〜XIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XI〜XIIIにおいて、
Yは、O、S、またはSeであり;
11は、H、OR12、SR12であり、ここでR12は、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;ヘテロアリール、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルまたはメチルチオアルカリールであるか、あるいは
11は、非置換または置換された、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、N−アルカリール−N−アリールアミノであり;
13は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり;そして
14およびR15は各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、またはカルボニルヘテロアリールである、
方法。
(項目72A)
上記化合物が、ブメタニドメチルエステル、ブメタニドシアノメチルエステル、ブメタニドジベンジルアミド、ブメタニドジエチルアミド、ブメタニドモルホリノエチルエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ブメタニドピバキセチルエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニド[−C=O−SH]チオ酸、ブメタニドS−メチルチオエステル、ブメタニドS−シアノメチルチオエステル、ブメタニドS−エチルチオエステル、ブメタニドS−イソアミルチオエステル、ブメタニドS−オクチルチオエステル、ブメタニドS−ベンジルチオエステル、ブメタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドS−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=O−S−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニド[−C=S−OH]チオ酸、ブメタニドO−メチルチオエステル、ブメタニドO−シアノメチルチオエステル、ブメタニドO−エチルチオエステル、ブメタニドO−イソアミルチオエステル、ブメタニドO−オクチルチオエステル、ブメタニドO−ベンジルチオエステル、ブメタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニド、O−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドO−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドO−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニドチオアルデヒド、ブメタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ブメタニドメチルジチオエステル、ブメタニドシアノメチルジチオエステル、ブメタニドエチルジチオエステル、ブメタニドイソアミルジチオエステル、ブメタニドオクチルジチオエステル、ブメタニドベンジルジチオエステル、ブメタニドジベンジルチオアミド、ブメタニドジエチルチオアミド、ブメタニドモルホリノエチルジチオエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドピバキセチルジチオエステル、ブメタニドプロパキセチルジチオエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはブメタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目73A)
Yが酸素であり、R11が2−(N−モルホリニル)エチルオキシであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目74A)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジエチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目75A)
Yが酸素であり、R11がN,N−ジエチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目76A)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジメチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目77A)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がピバロイルオキシメチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目78A)
Yが酸素であり、R11がN,N−ジメチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目79A)
Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目80A)
Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目81A)
Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目82A)
Yが酸素であり、R11がN−3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル−N−メチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目83A)
Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目84A)
Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロイソオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目85A)
Yが硫黄であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目86A)
Yが硫黄であり、R11がN−チオモルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目87A)
上記化合物が、フロセミドメチルエステル、フロセミドシアノメチルエステル、フロセミドジベンジルアミド、フロセミドジエチルアミド、フロセミドモルホリノエチルエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、フロセミドピバキセチルエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミド[−C=O−SH]チオ酸、フロセミドS−メチルチオエステル、フロセミドS−シアノメチルチオエステル、フロセミドS−エチルチオエステル、フロセミドS−イソアミルチオエステル、フロセミドS−オクチルチオエステル、フロセミドS−ベンジルチオエステル、フロセミドS−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−ピバキセチルチオエステル、フロセミドS−プロパキセチルチオエステル、フロセミドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミド[−C=S−OH]チオ酸、フロセミドO−メチルチオエステル、フロセミドO−シアノメチルチオエステル、フロセミドO−エチルチオエステル、フロセミドO−イソアミルチオエステル、フロセミドO−オクチルチオエステル、フロセミドO−ベンジルチオエステル、フロセミドO−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−ピバキセチルチオエステル、フロセミドO−プロパキセチルチオエステル、フロセミドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミドチオアルデヒド、フロセミド[−C=S−SH]ジチオ酸、フロセミドメチルジチオエステル、フロセミドシアノメチルジチオエステル、フロセミドエチルジチオエステル、フロセミドイソアミルジチオエステル、フロセミドオクチルジチオエステル、フロセミドベンジルジチオエステル、フロセミドジベンジルチオアミド、フロセミドジエチルチオアミド、フロセミドモルホリノエチルジチオエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドピバキセチルジチオエステル、フロセミドプロパキセチルジチオエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはフロセミドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目88A)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がベンジルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目89A)
Yが酸素であり、R11がN,N-−ジエチルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目90A)
Yが酸素であり、R11がN,N-−ジベンジルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目91A)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2−フェニルエチルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目92A)
Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目93A)
Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目94A)
Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目95A)
上記化合物が、ピレタニドメチルエステル、ピレタニドシアノメチルエステル、ピレタニドジベンジルアミド、ピレタニドジエチルアミド、ピレタニドモルホリノエチルエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ピレタニドピバキセチルエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニド[−C=O−SH]チオ酸、ピレタニドS−メチルチオエステル、ピレタニドS−シアノメチルチオエステル、ピレタニドS−エチルチオエステル、ピレタニドS−イソアミルチオエステル、ピレタニドS−オクチルチオエステル、ピレタニドS−ベンジルチオエステル、ピレタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドS−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−OH]チオ酸、ピレタニドO−メチルチオエステル、ピレタニドO−シアノメチルチオエステル、ピレタニドO−エチルチオエステル、ピレタニドO−イソアミルチオエステル、ピレタニドO−オクチルチオエステル、ピレタニドO−ベンジルチオエステル、ピレタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドO−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニドチオアルデヒド、ピレタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ピレタニドメチルジチオエステル、ピレタニドシアノメチルジチオエステル、ピレタニドエチルジチオエステル、ピレタニドイソアミルジチオエステル、ピレタニドオクチルジチオエステル、ピレタニドベンジルジチオエステル、ピレタニドジベンジルチオアミド、ピレタニドジエチルチオアミド、ピレタニドモルホリノエチルジチオエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドピバキセチルジチオエステル、ピレタニドプロパキセチルジチオエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはピレタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目96A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、ピレタニドモノアルキルアミド、ピレタニドモノアルキルチオアミド、またはその薬学的に受容可能な塩を含む有効量の化合物を投与する工程を包含する、方法。
(項目97A)
上記ピレタニドモノアルキルアミドがモノベンジルアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目98A)
上記ピレタニドモノアルキルアミドがモノエチルアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目99A)
上記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノベンジルチオアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目100A)
上記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノエチルチオアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目101A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式VII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式VIIにおいて、
は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシからなる群より選択され;
およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、カルボニルアルキルヘテロアリール、カルボニルヘテロアリール、およびその塩からなる群より選択され;そして
は、非置換または置換された、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択される、
方法。
(項目102A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式VIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは双性イオンを投与する工程を包含し、式VIIIにおいて、
は、非置換または置換された、水素、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択され;そして
は、ハロゲン化物または陰イオン性部分であるか;あるいは
は存在しない、
方法。
(項目103A)
が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目104A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式XIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XIVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
16は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アリール、ヘテロアリール、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
17は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキル、またはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
16およびR17は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
18およびR19は各々独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
方法。
(項目105A)
上記化合物が、式:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目106A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式XV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
20は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
21は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
20およびR21は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
22およびR23は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカリールオキシアルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールである、
方法。
(項目107A)
上記化合物が、式:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目108A)
式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
化合物。
(項目109A)
式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
化合物。
(項目110A)
フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミド、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、化合物。
(項目111A)
上記式Xの化合物が、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニドN−モルホリニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目112A)
上記式IXの化合物が、フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドベンジルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミドまたはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目113A)
フロセミドN−モルホリニルアミドを作製する方法であって:
(a)ブメタニドと少なくとも2つのカップリング剤とを合わせて、反応性中間体を得る工程;および
(b)該反応性中間体をモルホリンと反応させて、フロセミドN−モルホリニルアミドを得る工程、
を包含する、方法。
(項目114A)
上記少なくとも2つのカップリング剤が、l−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)を含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目115A)
式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目116A)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目117A)
GABAレセプターを拮抗する方法であって、該方法は、有効量の式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目118A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目119A)
GABAレセプターが関与する疾患を処置する方法であって、ブメタニド誘導体を投与する工程を包含する、方法。
(項目120A)
上記疾患が、アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目121A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目122A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目123A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目124A)
GABAレセプターを拮抗するための組成物であって、ブメタニド誘導体を含有する、方法。
(項目125A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目126A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目127A)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目128A)
式XVII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物。
(項目129A)
式XVIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物。
(項目130A)
式XIX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XIXにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
63は、アルキル、アルキルシアノ、アリール、ヘテロアリール、−CH−C(O)−N(R64)−R65、または−CH−O−C(O)−R66であり、ここでR64、R65、およびR66は各々独立してアルキルである、
化合物。
(項目131A)
63が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シアノメチル、フェニル、ナフチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目132A)
64、R65、およびR66が独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目133A)
式XX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
67は、水素、ヒドロキシ、またはアミノである、
化合物。
(項目134A)
67が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目135A)
67がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目136A)
67がアミノである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目137A)
式XXI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
68は、−SO−アルキルまたは−N(R69)−R70であり;
69は、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリールまたはアルキルヘテロシクロアルキルであり;そして
70は水素であるか、またはR69およびR70は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物。
(項目138A)
68が、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、またはペンタンスルホニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目139A)
68が−N(R69)−R70であり、ここで:
69が、水素、フェニル、シクロペンタジエニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチルメチル、ベンジル、ピペリジニルメチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、チオフェン−イルメチル、ピリジニルメチル、またはピロリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目140A)
68が−N(R69)−R70であり、ここでR70が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目141A)
68が−N(R69)−R70であり、ここで:
69およびR70が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−モルホリニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目142A)
式XXII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
71は、ヒドロキシまたは−N(R73)−R74であり;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;そして
73およびR74は各々独立してアルキルである、
化合物。
(項目143A)
71がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目144A)
71が−N(R73)−R74であり、ここで:
73およびR74が各々独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目145A)
72が、フルオロ、クロロ、ブロモ、フェニルアミノ、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピリジニルオキシ、ピペリジニルオキシ、ピロリジニルオキシ、フラニルオキシ、ピリジニル、ピペリジニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、またはペンチルチオである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目146A)
式XXIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
75は、アルキル、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはジアルキルアミノアルキルであり;そして
76は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルである、
化合物。
(項目147A)
75が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピリジニルメチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ベンジル、またはピリジニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目148A)
76が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目149A)
式XXIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIVにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
77は、ヒドロキシまたは−N(R79)−R80であり;
78は、−N(R81)−R82またはヘテロシクロアルキルであり;
79は、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;
80およびR81は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;そして
82は、水素、アルキル、アリールであるか、あるいはR81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物。
(項目150A)
77がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目151A)
77が−N(R79)−R80であり、ここで:
79は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目152A)
77が−N(R79)−R80であり、ここで:
80は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目153A)
78が−N(R81)−R82であり、ここで:
81およびR82は各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、またはベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目154A)
78が、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、チオフェン−イル、フラニル、またはチオモルホリニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目155A)
78が−N(R81)−R82であり、ここで:
81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、または1−ピペラジニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目156A)
式XXV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;そして
83は、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールチオ、またはヘテロアリールチオである、
化合物。
(項目157A)
83が、フルオロ、ブロモ、フェニル、ピリジニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、フェニルアミノ、フラニルアミノ、チオフェン−イルアミノ、ピロリルアミノ、オキサゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、イミダゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、イソオキサゾリルアミノ、イソチアゾリルアミノ、オキサジアゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、チアジアゾリルアミノ、ピリジニルアミノ、ピリダジニルアミノ、ピリミジニルアミノ、ピラジニルアミノ、トリアジニルアミノ、フェノキシ、フラニルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピロリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、オキサジアゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、チアジアゾリルオキシ、ピリジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ、トリアジニルオキシ、フェニルチオ、フラニルチオ、チオフェン−イルチオ、ピロリルチオ、オキサゾリルチオ、チアゾリルチオ、イミダゾリルチオ、ピラゾリルチオ、イソオキサゾリルチオ、イソチアゾリルチオ、オキサジアゾリルチオ、チアゾリルチオ、チアジアゾリルチオ、ピリジニルチオ、ピリダジニルチオ、ピリミジニルチオ、ピラジニルチオ、またはトリアジニルチオである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目158A)
式XXVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVIにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;
84は、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
85は、水素、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
86は、−N(R87)−R88、シクロアルケニル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;そして
87およびR88は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであるか、あるいはR87およびR88は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成し、
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、R85は存在しない、
化合物。
(項目159A)
60が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目160A)
60が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ブチル、ベンジル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチル、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目161A)
61およびR62が各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ベンジル、フェニル、ナフチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、ジエチルアミノブチル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであるか;あるいはR61およびR62が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、1−ホモピペリジニル、または1−ピペラジニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目162A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法であって、該方法は、有効量の上記項目のうちのいずれかに記載の化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目163A)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目164A)
上記親油性が分配係数により測定される、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目165A)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目166A)
上記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目167A)
NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目168A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目169A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目170A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目171A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目172A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目173A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目174A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目175A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目176A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目177A)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の上記項目のうちのいずれかに記載の化合物を含有する、組成物。
(項目178A)
ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目179A)
上記親油性が分配係数により測定される、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目180A)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目181A)
上記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目182A)
NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目183A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目184A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目185A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目186A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目187A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目188A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目189A)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目190A)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目191A)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目192A)
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
のスルタミル基でもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではなく;あるいは
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
例えば、本発明はまた、以下の項目を提供する:
(項目1B)
式IX:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Yが酸素でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルではなく;
Yが硫黄でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルでもアルキルアミノジアルキルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、エチルでも、ブチルでも、メチルシアノでも、非置換ベンジルでも、クロロメチルでも、2,2,2−トリクロロエチルでも、エチル−N−モルホリニルでも、N,N−ジメチル−2−エチルアミノでも、N,N−ジメチル−3−プロピルアミノでも、(CHC=CHCHCH−(E)−(CH)C=CHCH−でもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、2−(4−ピペラジン−1−イル)エチルでも、3−ピリジルメチルでも、非置換ベンジルでも、n−ブチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、非置換ベンジルまたはエチルであるわけではない、
化合物。
(項目2B)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目3B)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目4B)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目5B)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目6B)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目7B)
が水素であり、そしてRがエチル、2−(1−ピペリジニル)エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目8B)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目9B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目10B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目11B)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目12B)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目13B)
式X:
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
のスルタミル基でもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではないか;あるいは
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
化合物。
(項目14B)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目15B)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチルまたは2−(1−ピペリジニル)エチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目16B)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目17B)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目18B)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目19B)
が水素であり、そしてRが、ベンジル、メチル、エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目20B)
が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目21B)
がメチルであり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目22B)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目23B)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目24B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目25B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目26B)
10が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目27B)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目28B)
上記アルキルが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチルまたはn−オクチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目29B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目30B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目31B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目32B)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目33B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
組成物。
(項目34B)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目35B)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目36B)
がシアノメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目37B)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目38B)
Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目39B)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目40B)
が水素であり、そしてRが、ベンジル、エチルまたは3−(ピペリジン−1−イル)プロピルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目41B)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目42B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目43B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目44B)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目45B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
組成物。
(項目46B)
YおよびZが酸素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目47B)
が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチル、または2−(ピペリジン−1−イル)エチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目48B)
がシアノメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目49B)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目50B)
Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目51B)
Yが酸素であり、そしてZが窒素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目52B)
が水素であり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目53B)
が水素であり、そしてRがメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目54B)
が水素であり、そしてRがエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目55B)
が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目56B)
がメチルであり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目57B)
がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目58B)
がアルカリールオキシアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目59B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目60B)
およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目61B)
10が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目62B)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目63B)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がブチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目64B)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がアルキルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目65B)
Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がブチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目66B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目67B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目68B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目69B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目70B)
Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがエチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目71B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XI〜XIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XI〜XIIIにおいて、
Yは、O、S、またはSeであり;
11は、H、OR12、SR12であり、ここでR12は、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;ヘテロアリール、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルまたはメチルチオアルカリールであるか、あるいは
11は、非置換または置換された、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、N−アルカリール−N−アリールアミノであり;
13は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり;そして
14およびR15は各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、またはカルボニルヘテロアリールである、
組成物。
(項目72B)
上記化合物が、ブメタニドメチルエステル、ブメタニドシアノメチルエステル、ブメタニドジベンジルアミド、ブメタニドジエチルアミド、ブメタニドモルホリノエチルエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ブメタニドピバキセチルエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニド[−C=O−SH]チオ酸、ブメタニドS−メチルチオエステル、ブメタニドS−シアノメチルチオエステル、ブメタニドS−エチルチオエステル、ブメタニドS−イソアミルチオエステル、ブメタニドS−オクチルチオエステル、ブメタニドS−ベンジルチオエステル、ブメタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドS−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=O−S−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニド[−C=S−OH]チオ酸、ブメタニドO−メチルチオエステル、ブメタニドO−シアノメチルチオエステル、ブメタニドO−エチルチオエステル、ブメタニドO−イソアミルチオエステル、ブメタニドO−オクチルチオエステル、ブメタニドO−ベンジルチオエステル、ブメタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニド、O−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドO−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドO−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニドチオアルデヒド、ブメタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ブメタニドメチルジチオエステル、ブメタニドシアノメチルジチオエステル、ブメタニドエチルジチオエステル、ブメタニドイソアミルジチオエステル、ブメタニドオクチルジチオエステル、ブメタニドベンジルジチオエステル、ブメタニドジベンジルチオアミド、ブメタニドジエチルチオアミド、ブメタニドモルホリノエチルジチオエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドピバキセチルジチオエステル、ブメタニドプロパキセチルジチオエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはブメタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目73B)
Yが酸素であり、R11が2−(N−モルホリニル)エチルオキシであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目74B)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジエチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目75B)
Yが酸素であり、R11がN,N−ジエチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目76B)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジメチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目77B)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がピバロイルオキシメチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目78B)
Yが酸素であり、R11がN,N−ジメチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目79B)
Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目80B)
Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目81B)
Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目82B)
Yが酸素であり、R11がN−3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル−N−メチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目83B)
Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目84B)
Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロイソオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目85B)
Yが硫黄であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目86B)
Yが硫黄であり、R11がN−チオモルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目87B)
上記化合物が、フロセミドメチルエステル、フロセミドシアノメチルエステル、フロセミドジベンジルアミド、フロセミドジエチルアミド、フロセミドモルホリノエチルエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、フロセミドピバキセチルエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミド[−C=O−SH]チオ酸、フロセミドS−メチルチオエステル、フロセミドS−シアノメチルチオエステル、フロセミドS−エチルチオエステル、フロセミドS−イソアミルチオエステル、フロセミドS−オクチルチオエステル、フロセミドS−ベンジルチオエステル、フロセミドS−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−ピバキセチルチオエステル、フロセミドS−プロパキセチルチオエステル、フロセミドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミド[−C=S−OH]チオ酸、フロセミドO−メチルチオエステル、フロセミドO−シアノメチルチオエステル、フロセミドO−エチルチオエステル、フロセミドO−イソアミルチオエステル、フロセミドO−オクチルチオエステル、フロセミドO−ベンジルチオエステル、フロセミドO−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−ピバキセチルチオエステル、フロセミドO−プロパキセチルチオエステル、フロセミドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミドチオアルデヒド、フロセミド[−C=S−SH]ジチオ酸、フロセミドメチルジチオエステル、フロセミドシアノメチルジチオエステル、フロセミドエチルジチオエステル、フロセミドイソアミルジチオエステル、フロセミドオクチルジチオエステル、フロセミドベンジルジチオエステル、フロセミドジベンジルチオアミド、フロセミドジエチルチオアミド、フロセミドモルホリノエチルジチオエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドピバキセチルジチオエステル、フロセミドプロパキセチルジチオエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはフロセミドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目88B)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がベンジルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目89B)
Yが酸素であり、R11がN,N-−ジエチルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目90B)
Yが酸素であり、R11がN,N-−ジベンジルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目91B)
Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2−フェニルエチルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目92B)
Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目93B)
Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目94B)
Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目95B)
上記化合物が、ピレタニドメチルエステル、ピレタニドシアノメチルエステル、ピレタニドジベンジルアミド、ピレタニドジエチルアミド、ピレタニドモルホリノエチルエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ピレタニドピバキセチルエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニド[−C=O−SH]チオ酸、ピレタニドS−メチルチオエステル、ピレタニドS−シアノメチルチオエステル、ピレタニドS−エチルチオエステル、ピレタニドS−イソアミルチオエステル、ピレタニドS−オクチルチオエステル、ピレタニドS−ベンジルチオエステル、ピレタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドS−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−OH]チオ酸、ピレタニドO−メチルチオエステル、ピレタニドO−シアノメチルチオエステル、ピレタニドO−エチルチオエステル、ピレタニドO−イソアミルチオエステル、ピレタニドO−オクチルチオエステル、ピレタニドO−ベンジルチオエステル、ピレタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドO−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニドチオアルデヒド、ピレタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ピレタニドメチルジチオエステル、ピレタニドシアノメチルジチオエステル、ピレタニドエチルジチオエステル、ピレタニドイソアミルジチオエステル、ピレタニドオクチルジチオエステル、ピレタニドベンジルジチオエステル、ピレタニドジベンジルチオアミド、ピレタニドジエチルチオアミド、ピレタニドモルホリノエチルジチオエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドピバキセチルジチオエステル、ピレタニドプロパキセチルジチオエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはピレタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目96B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、ピレタニドモノアルキルアミド、ピレタニドモノアルキルチオアミド、またはその薬学的に受容可能な塩を含む有効量の化合物を含有する、組成物。
(項目97B)
上記ピレタニドモノアルキルアミドがモノベンジルアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目98B)
上記ピレタニドモノアルキルアミドがモノエチルアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目99B)
上記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノベンジルチオアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目100B)
上記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノエチルチオアミド誘導体である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目101B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式VII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式VIIにおいて、
は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシからなる群より選択され;
およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、カルボニルアルキルヘテロアリール、カルボニルヘテロアリール、およびその塩からなる群より選択され;そして
は、非置換または置換された、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択される、
組成物。
(項目102B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式VIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは双性イオンを含有し、式VIIIにおいて、
は、非置換または置換された、水素、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択され;そして
は、ハロゲン化物または陰イオン性部分であるか;あるいは
は存在しない、
組成物。
(項目103B)
が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目104B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XIVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
16は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アリール、ヘテロアリール、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
17は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキル、またはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
16およびR17は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
18およびR19は各々独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
組成物。
(項目105B)
上記化合物が、式:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目106B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
20は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
21は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
20およびR21は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
22およびR23は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカリールオキシアルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールである、
組成物。
(項目107B)
上記化合物が、式:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目108B)
式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
化合物。
(項目109B)
式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
化合物。
(項目110B)
フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミド、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、化合物。
(項目111B)
上記式Xの化合物が、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニドN−モルホリニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目112B)
上記式IXの化合物が、フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドベンジルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミドまたはその薬学的に受容可能な塩である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目113B)
フロセミドN−モルホリニルアミドを作製する方法であって:
(a)ブメタニドと少なくとも2つのカップリング剤とを合わせて、反応性中間体を得る工程;および
(b)該反応性中間体をモルホリンと反応させて、フロセミドN−モルホリニルアミドを得る工程、
を包含する、方法。
(項目114B)
上記少なくとも2つのカップリング剤が、l−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)を含む、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
(項目115B)
式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目116B)
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
(項目117B)
GABAレセプターを拮抗するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物。
(項目118B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物。
(項目119B)
GABAレセプターが関与する疾患を処置するための組成物であって、ブメタニド誘導体を含有する、組成物。
(項目120B)
上記疾患が、アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目121B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目122B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目123B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目124B)
GABAレセプターを拮抗するための組成物であって、ブメタニド誘導体を含有する、組成物。
(項目125B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目126B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目127B)
上記GABAレセプターがαサブユニットを含む、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目128B)
式XVII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物。
(項目129B)
式XVIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物。
(項目130B)
式XIX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XIXにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
63は、アルキル、アルキルシアノ、アリール、ヘテロアリール、−CH−C(O)−N(R64)−R65、または−CH−O−C(O)−R66であり、ここでR64、R65、およびR66は各々独立してアルキルである、
化合物。
(項目131B)
63が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シアノメチル、フェニル、ナフチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目132B)
64、R65、およびR66が独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目133B)
式XX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
67は、水素、ヒドロキシ、またはアミノである、
化合物。
(項目134B)
67が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目135B)
67がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目136B)
67がアミノである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目137B)
式XXI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
68は、−SO−アルキルまたは−N(R69)−R70であり;
69は、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリールまたはアルキルヘテロシクロアルキルであり;そして
70は水素であるか、またはR69およびR70は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物。
(項目138B)
68が、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、またはペンタンスルホニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目139B)
68が−N(R69)−R70であり、ここで:
69が、水素、フェニル、シクロペンタジエニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチルメチル、ベンジル、ピペリジニルメチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、チオフェン−イルメチル、ピリジニルメチル、またはピロリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目140B)
68が−N(R69)−R70であり、ここでR70が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目141B)
68が−N(R69)−R70であり、ここで:
69およびR70が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−モルホリニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目142B)
式XXII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
71は、ヒドロキシまたは−N(R73)−R74であり;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;そして
73およびR74は各々独立してアルキルである、
化合物。
(項目143B)
71がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目144B)
71が−N(R73)−R74であり、ここで:
73およびR74が各々独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目145B)
72が、フルオロ、クロロ、ブロモ、フェニルアミノ、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピリジニルオキシ、ピペリジニルオキシ、ピロリジニルオキシ、フラニルオキシ、ピリジニル、ピペリジニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、またはペンチルチオである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目146B)
式XXIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
75は、アルキル、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはジアルキルアミノアルキルであり;そして
76は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルである、
化合物。
(項目147B)
75が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピリジニルメチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ベンジル、またはピリジニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目148B)
76が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目149B)
式XXIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIVにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
77は、ヒドロキシまたは−N(R79)−R80であり;
78は、−N(R81)−R82またはヘテロシクロアルキルであり;
79は、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;
80およびR81は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;そして
82は、水素、アルキル、アリールであるか、あるいはR81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物。
(項目150B)
77がヒドロキシである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目151B)
77が−N(R79)−R80であり、ここで:
79は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目152B)
77が−N(R79)−R80であり、ここで:
80は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目153B)
78が−N(R81)−R82であり、ここで:
81およびR82は各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、またはベンジルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目154B)
78が、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、チオフェン−イル、フラニル、またはチオモルホリニルである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目155B)
78が−N(R81)−R82であり、ここで:
81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、または1−ピペラジニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目156B)
式XXV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;そして
83は、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールチオ、またはヘテロアリールチオである、
化合物。
(項目157B)
83が、フルオロ、ブロモ、フェニル、ピリジニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、フェニルアミノ、フラニルアミノ、チオフェン−イルアミノ、ピロリルアミノ、オキサゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、イミダゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、イソオキサゾリルアミノ、イソチアゾリルアミノ、オキサジアゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、チアジアゾリルアミノ、ピリジニルアミノ、ピリダジニルアミノ、ピリミジニルアミノ、ピラジニルアミノ、トリアジニルアミノ、フェノキシ、フラニルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピロリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、オキサジアゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、チアジアゾリルオキシ、ピリジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ、トリアジニルオキシ、フェニルチオ、フラニルチオ、チオフェン−イルチオ、ピロリルチオ、オキサゾリルチオ、チアゾリルチオ、イミダゾリルチオ、ピラゾリルチオ、イソオキサゾリルチオ、イソチアゾリルチオ、オキサジアゾリルチオ、チアゾリルチオ、チアジアゾリルチオ、ピリジニルチオ、ピリダジニルチオ、ピリミジニルチオ、ピラジニルチオ、またはトリアジニルチオである、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目158B)
式XXVI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVIにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;
84は、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
85は、水素、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
86は、−N(R87)−R88、シクロアルケニル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;そして
87およびR88は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであるか、あるいはR87およびR88は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成し、
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、R85は存在しない、
化合物。
(項目159B)
60が水素である、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目160B)
60が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ブチル、ベンジル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチル、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目161B)
61およびR62が各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ベンジル、フェニル、ナフチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、ジエチルアミノブチル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであるか;あるいはR61およびR62が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、1−ホモピペリジニル、または1−ピペラジニルを形成する、上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(項目162B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の上記項目のうちのいずれかに記載の化合物を含有する、組成物。
(項目163B)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目164B)
上記親油性が分配係数により測定される、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目165B)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目166B)
上記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目167B)
NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目168B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目169B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目170B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目171B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目172B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目173B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目174B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目175B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目176B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目177B)
依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の上記項目のうちのいずれかに記載の化合物を含有する、組成物。
(項目178B)
ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目179B)
上記親油性が分配係数により測定される、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目180B)
上記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目181B)
上記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目182B)
NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目183B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目184B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目185B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目186B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目187B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目188B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目189B)
上記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目190B)
αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目191B)
αサブユニットを含むGABAレセプターに対する上記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、上記項目のうちのいずれかに記載の組成物。
(項目192B)
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
のスルタミル基でもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではなく;あるいは
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
上記項目のうちのいずれかに記載の化合物。
(本開示の摘要)
(摘要)
本発明は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ、およびこのようなアナログを含有する組成物を提供する。本発明はまた、これらのブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログを含有する薬学的組成物、ならびにこれらを使用する方法を提供する。これらのアナログの全ては、NaCl共輸送体またはGABAレセプターが関与する状態(依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない)の処置および/または予防のために特に有用である。
本発明は、本明細書中に記載される式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIによる化合物を提供し、これらの化合物は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(これらの誘導体およびプロドラッグが挙げられる)である。本発明の化合物は、NKCC1および/またはGABAレセプターを拮抗する。本発明の化合物はまた、NKCC1および/またはGABAレセプターが関与する状態の処置において有用であり得る。
本発明の実施形態は、式I、II、III、IV、V、および/またはVI:
による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物を提供し、これらの式において、
は存在しないか、H、OまたはSであり;
は存在しないか、Hであるか、あるいはRがOまたはSである場合、Rは、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択され、そしてRが存在しない場合、Rは、非置換または置換された、水素、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、N−アルカリール−N−アリールアミノからなる群より選択され;
は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、およびアリールオキシからなる群より選択され;そして
およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、ならびにこれらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、トリアルキルアリールアンモニウム塩およびテトラアルキルアンモニウム塩)からなる群より選択され、いくつかの実施形態においては、以下の条件を伴う:RがOであり、かつR、RおよびRがHである場合、式IのRはフェニルオキシではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式Iの化合物はブメタニドではなく;RがOであり、かつR、RおよびRがHである場合、式IIIのRはClではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式IIIの化合物はフロセミドではなく;RがOであり、RがClであり、かつRおよびRがHである場合、式IIIのRはメチルではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式IIIの化合物はフロセミドメチルエステルではなく;RがOであり、かつR、RおよびRがHである場合、式VのRはフェニルオキシではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式Vの化合物はピレタニドではない。
本発明の実施形態は、式VII:
による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物を提供し、式VIIにおいて、
、RおよびRは、上で定義されており;そして
は、非置換または置換された、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択され、ただし、いくつかの実施形態において、R、RおよびRがHである場合、式VIIのRはClではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式VIIの化合物はアゾセミドではない。
本発明の実施形態はさらに、式VIII:
による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物を提供し、式VIIIにおいて、
は存在しないか、または非置換または置換された、水素、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択され;そして
は、ハロゲン化物(例えば、臭化物、塩化物、フッ化物、ヨウ化物)、または陰イオン性部分(例えば、メシレートまたはトシレート)であるか;あるいは、Xは存在せず、この化合物は「内」塩または双性イオン性塩(RがHである場合;以下の構造VIIIaを参照のこと)を形成し、ただし、いくつかの実施形態において、Rは常に存在し、そしてXは存在せず、そして酸性プロトンは、カルボニル部分およびスルホニル部分に隣接する窒素から除去されている。より具体的には、いくつかの実施形態において、式VIIIの化合物はトルセミドではない。
1つの局面において、本発明はまた、式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Yが酸素でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルではなく;
Yが硫黄でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルでもアルキルアミノジアルキルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、エチルでも、ブチルでも、メチルシアノでも、非置換ベンジルでも、クロロメチルでも、2,2,2−トリクロロエチルでも、エチル−N−モルホリニルでも、N,N−ジメチル−2−エチルアミノでも、N,N−ジメチル−3−プロピルアミノでも、(CHC=CHCHCH−(E)−(CH)C=CHCH−でもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、2−(4−ピペラジン−1−イル)エチルでも、3−ピリジルメチルでも、非置換ベンジルでも、n−ブチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、非置換ベンジルまたはエチルであるわけではない。
別の局面において、本発明は、式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、
Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
のスルタミル基でもなく;
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方がエチルまたはベンジルであるわけではないか;あるいは
Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない。
なお別の局面において、本発明は、式XI〜XIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し、式XI〜XIIIにおいて、
Yは、O、S、またはSeであり;
11は、H、OR12、SR12であり、ここでR12は、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルまたはメチルチオアルカリールであるか、あるいは
11は、非置換または置換された、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、またはN−アルカリール−N−アリールアミノであり;
13は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアリールオキシであり;そして
14およびR15は各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、またはカルボニルアリールである。
なお別の局面において、本発明は、式XIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し、式XIVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
16は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アリール、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
17は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
16およびR17は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
18およびR19は各々独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、R17は存在しない。
別の局面において、本発明は、式XV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩に関し、式XVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
20は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
21は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
20およびR21は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
22およびR23は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカリールオキシアルキル、またはアルカリールである。
本発明はまた、ブメタニドの誘導体(そのプロドラッグが挙げられる)である化合物を提供する。本発明の実施形態は、式XVI:
(3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸)
による化合物;
式XVII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素またはアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物;
式XVIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIIにおいて、
は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
60は、水素またはアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
化合物;
式XIX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XIXにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
63は、アルキル、アルキルシアノ、アリール、ヘテロアリール、−CH−C(O)−N(R64)−R65、または−CH−O−C(O)−R66であり、ここでR64、R65、およびR66は各々独立してアルキルである、
化合物;
式XX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
67は、水素、ヒドロキシ、またはアミノである、
化合物;
式XXI:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
68は、−SO−アルキルまたは−N(R69)−R70であり;
69は、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリールまたはアルキルヘテロシクロアルキルであり;そして
70は水素であるか、またはR69およびR70が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物;
式XXII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
71は、ヒドロキシまたは−N(R73)−R74であり;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;そして
73およびR74は各々独立してアルキルである、
化合物;
式XXIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIIにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
75は、アルキル、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはジアルキルアミノアルキルであり;そして
76は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルである、
化合物;
式XXIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIVにおいて、
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
77は、ヒドロキシまたは−N(R79)−R80であり;
78は、−N(R81)−R82またはヘテロシクロアルキルであり;
79は、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;
80およびR81は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;そして
82は、水素、アルキル、アリールであるか、あるいはR81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
化合物;
式XXV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVにおいて、
60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;そして
83は、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールチオ、またはヘテロアリールチオである、
化合物;
式XXV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;
84は、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
85は、水素、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
86は、−N(R87)−R88、シクロアルケニル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;そして
87およびR88は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであるか、あるいはR87およびR88は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成し、
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、R85は存在しない、
化合物、
を提供する。
(使用方法)
本発明の実施形態は、本明細書中に記載される、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(これらの誘導体およびプロドラッグが挙げられる)が挙げられる化合物を作製する方法を提供し、そしてさらに、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物を提供するための、本明細書中に記載される合成方法により形成される中間体化合物を提供する。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置するための方法に関し、この方法は、有効量の式VII:
の化合物を投与する工程を包含し、式VIIにおいて、
は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、およびアリールオキシからなる群より選択され;
およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリールおよびその塩からなる群より選択され;そして
は、非置換または置換された、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択される。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式VIII:
またはその薬学的に受容可能な塩もしくは双性イオンを投与する工程を包含し、式VIIIにおいて、
は、非置換または置換された、水素、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択され;そして
は、ハロゲン化物または陰イオン性部分であるか;あるいは
は存在しない。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
好ましい様式において、この方法のために投与される化合物は、上に記載されたただし書きに適う。
別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体を阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC1(CCC1、BSC2)アイソフォームを阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC2(CCC2、BSC1)アイソフォームを阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC1(CCC1、BSC2)アイソフォームとNKCC2(CCC2、BSC1)アイソフォームとの両方を阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式IX:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式IXにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、ジアルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
好ましい様式において、この方法のために投与される化合物は、上に記載されたただし書きに適う。
なお別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体を阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、ジアルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC1(CCC1、BSC2)アイソフォームを阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、ジアルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC2(CCC2、BSC1)アイソフォームを阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、ジアルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、NaCl共輸送体のNKCC1(CCC1、BSC2)アイソフォームとNKCC2(CCC2、BSC1)アイソフォームとの両方を阻害する方法に関し、この方法は、有効量の式X:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式Xにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
は、水素、アルキル、アルカリール、ジアルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
10は、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式XI〜XIII:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XI〜XIIIにおいて、
Yは、O、S、またはSeであり;
11は、H、OR12、SR12であり、ここでR12は、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルまたはメチルチオアルカリールであるか、あるいは
11は、非置換または置換された、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、またはN−アルカリール−N−アリールアミノであり;
13は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアリールオキシであり;そして
14およびR15は各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、またはカルボニルアリールである。
なお別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式XIV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XIVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
16は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アリール、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
17は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
16およびR17は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
18およびR19は各々独立して、水素またはアルキルであり;
ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない。
別の局面において、本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、水腫、内皮角膜ジストロフィ、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、アウラを伴う片頭痛、片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群を処置する方法に関し、この方法は、有効量の式XV:
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を包含し、式XVにおいて、
Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
20は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
21は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
20およびR21は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
22およびR23は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカリールオキシアルキル、またはアルカリールである。
本発明はまた、ブメタニドの誘導体(そのプロドラッグを含む)である化合物を提供する。本発明の実施形態は、式XVI:
(3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸)
による化合物を提供する。
(使用方法)
本発明は、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置する方法を提供し、この方法は、有効量の式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物を投与する工程を包含する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、NKCC1および/または特定のGABAレセプターの、選択的アンタゴニストである。
本発明はまた、NaCl共輸送体が関与する障害(依存性障害(例えば、脅迫障害、摂食障害(例えば、肥満症)、麻薬に対する嗜癖/身体的依存、アルコール嗜癖、麻薬嗜癖、コカイン嗜癖、ヘロイン嗜癖、アヘン製剤嗜癖、アルコール症、および喫煙);不安障害(例えば、不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖);腹水(例えば、腹膜腔液、腹膜液過剰、水腹膜、腹水(abdominal dropsy)、腹水に関連するがん、腹水に関連する腫瘍);双極性障害(例えば、躁うつ病性障害、躁病段階、うつ病段階、混合双極性状態、双極性I型障害、双極性II型障害、急速交代型双極性障害);がん(例えば、腫瘍、腹水に関連するがん、腹水に関連する腫瘍);うつ病(例えば、精神病性うつ病、産後うつ病、季節性感情障害(SAD)、皮質性拡延性うつ病、気分変調(軽度のうつ病));水腫(例えば、中枢神経系水腫);内皮角膜ジストロフィ(例えば、後眼房の眼疾患);てんかん(例えば、発作、てんかん発作、群発性発作、急性発作(例えば、てんかん重積持続状態)、発作障害、および他の発作が関与する神経学的障害(例えば、脳性小児麻痺、大田原症候群));緑内障(例えば、上昇した眼内圧、閉塞隅角緑内障、血管新生緑内障、開放隅角緑内障);虚血(例えば、心臓虚血(心筋虚血)、腸虚血、腸間膜動脈虚血(急性腸間膜虚血)、肝臓虚血、および脳虚血(cerebral ischemia)(脳虚血(brain ischemia)));片頭痛(例えば、頭痛を有する片頭痛、片頭痛バリアント、偏頭痛、頸部片頭痛症候群、急性錯乱片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛);ニューロパシー性疼痛(例えば、糖尿病性ニューロパシー、神経損傷、神経路損傷、内臓痛および/または胃痛に関連するニューロパシー性疼痛、末梢性ニューロパシー、化学療法に誘導されるニューロパシー、化学療法に誘導される末梢性ニューロパシー、神経痛、多発性ニューロパシー、モノニューロパシー、多発単神経炎、自律性ニューロパシー、対側性末梢性ニューロパシー、神経根障害、太い線維(large fiber)末梢性ニューロパシー、細線維(small fiber)末梢性ニューロパシー、突発ニューロパシー性疼痛);侵害受容神経痛;眼疾患(例えば、網膜の疾患(網膜剥離および損傷応答);種々の網膜要素(例えば、杵状体、網膜錐体、無軸索および水平細胞)間の電気伝達の疾患、網膜の神経節細胞の活性、ミュラー(神経膠)細胞の機能不全、網膜色素上皮の異常な機能;神経接続の発達および適切な維持における網膜の形成の機能不全、引き続く成熟および発達;種々の脈絡網膜疾患および硝子体網膜疾患における正常な電解質ホメオスタシスの調節;糖尿病性網膜症におけるミュラー細胞の異常な機能;網膜の変性疾患(遺伝したものおよび未知の病因のもの)における正常な電気活性の喪失;眼の炎症性の疾患および状態(例えば、脈絡網膜炎、多発性硬化症);異常な炎症応答および損傷応答を伴う眼における感染プロセス;ブドウ膜炎;網膜のミュラー細胞の異常な機能およびその疾患;RPE−網膜色素上皮の機能不全(例えば、RPEの疾患);原発性内皮機能不全から生じる内皮(後)角膜ジストロフィ(例えば、フックス内皮角膜ジストロフィ(FECD)、後部多形性角膜ジストロフィ(PPCD)および先天性遺伝性内皮ジストロフィ(CHED));色素性網膜炎;加齢性黄斑変性(例えば、乾性加齢性黄斑変性、滲出性加齢性黄斑変性、および近視性変性);網膜症(例えば、糖尿病性網膜症、増殖性硝子体網膜症、および毒素性網膜症)ならびに眼房水形成の疾患(例えば、緑内障));疼痛(例えば、炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、化学療法に誘導されるニューロパシー、化学療法に誘導される末梢性ニューロパシー、HIV処置により誘導されるニューロパシー、HIV処置により誘導される神経痛、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、帯状ヘルペスまたは帯状疱疹に関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛および/または再発性急性疼痛);疱疹後神経痛(例えば、帯状ヘルペス、帯状疱疹);ならびに統合失調症が挙げられるが、これらに限定されない)を処置するために、式I〜XXVIの化合物を使用する方法を提供する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、NKCC1の選択的アンタゴニストである。
本発明はまた、GABAレセプターが関与する障害(アルツハイマー病(AD)、依存性障害(例えば、脅迫障害、摂食障害(例えば、肥満症、神経性食欲不振、過食症)、麻薬に対する嗜癖/身体的依存、アルコール嗜癖、麻薬嗜癖、コカイン嗜癖、ヘロイン嗜癖、アヘン製剤嗜癖、アルコール症、および喫煙);不安障害(例えば、不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖);自閉症(例えば、自閉症圏障害(ASD));双極性障害(例えば、躁うつ病性障害、躁病段階、うつ病段階、混合双極性状態、双極性I型障害、双極性II型障害、急速交代型双極性障害、双極性I型障害、双極性II型障害);うつ病(例えば、精神病性うつ病、産後うつ病、季節性感情障害(SAD)、皮質性拡延性うつ病、気分変調(軽度のうつ病));てんかん(例えば、発作、てんかん発作、群発性発作、急性発作(例えば、てんかん重積持続状態)、発作障害、および発作が関与する他の神経学的障害(例えば、脳性小児麻痺、大田原症候群));ハンティングトン病(HD)(例えば、ハンティングトン舞踏病);不眠症、片頭痛(例えば、頭痛、片頭痛バリアント、偏頭痛、頸部片頭痛症候群、急性錯乱片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、慢性片頭痛、変態片頭痛が挙げられる片頭痛);ニューロパシー性疼痛(例えば、糖尿病性ニューロパシー、群発性頭痛、神経損傷、神経路損傷、内臓痛および/または胃痛に関連するニューロパシー性疼痛、末梢性ニューロパシー、化学療法に誘導されるニューロパシー、化学療法に誘導される末梢性ニューロパシー、HIV処置により誘導されるニューロパシー、HIV処置により誘導される神経痛、神経痛、多発性ニューロパシー、モノニューロパシー、多発単神経炎、自律性ニューロパシー、対側性末梢性ニューロパシー、神経根障害、太い線維末梢性ニューロパシー、細線維末梢性ニューロパシー、突発ニューロパシー性疼痛);侵害受容疼痛;疼痛(例えば、急性疼痛、炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、化学療法に誘導されるニューロパシー、化学療法に誘導される末梢性ニューロパシー、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、帯状ヘルペスまたは帯状疱疹に関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛、切開術後、外傷関連、火傷、再発性急性疼痛、頭部痛、頭痛、非片頭痛正の、特定の非片頭痛頭部痛、疼痛性チック、疱疹後神経痛、アイスピック頭痛);パーキンソン病、人格障害、精神病、発作障害、人格障害、統合失調症、耳鳴、および離脱症候群(例えば、アルコール離脱症候群、ニコチン離脱症候群、オピオイド離脱症候群、ベンゾジアゼピン離脱症候群、メタドン離脱症候群、SSRI投薬中止症候群、ヒドロコドン離脱症候群、コカイン離脱症候群、ヘロイン離脱症候群)が挙げられるが、これらに限定されない)を処置するために、式I〜XXVIの化合物を使用する方法を提供する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、GABAレセプターの選択的アンタゴニストである。好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。別の好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。なおさらに好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。
本発明はさらに、依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態について危険因子を有すると診断された患者を処置するための方法を提供し、この方法は、有効量の式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物を投与する工程を包含する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、NKCC1および/またはGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。
本発明は、なおさらに、NaCl共輸送体が関与する障害(依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、炎症性疼痛、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない)に対する危険因子を有すると診断された患者を処置するために、式I〜XXVIの化合物を使用する方法を提供する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、NKCC1の選択的アンタゴニストである。
本発明は、なおさらに、GABAレセプターが関与する障害(依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、炎症性疼痛、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、アウラを伴わない片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない)に対する危険因子を有すると診断された患者を処置するために、式I〜XXVIの化合物を使用する方法を提供する。好ましい実施形態において、これらの化合物は、GABAレセプターの選択的アンタゴニストである。好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。別の好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。なおさらに好ましい実施形態において、これらの化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターの選択的アンタゴニストである。
本発明の実施形態は、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物、その薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体、水和物、または組み合わせ、および薬学的に受容可能なキャリア、賦形剤、または希釈剤を含有する薬学的組成物を提供する。
本発明の実施形態は、本明細書中に記載される化合物を含む化合物を作製する方法を提供し、そしてさらに、本明細書中に記載される、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物を提供するための合成方法により形成される中間体化合物を提供する。
本発明の実施形態は、本明細書中に記載される化合物を含む化合物を備えるキットを提供する。これらのキットは、本明細書中に開示される処置方法において使用され得る。別の実施形態において、これらのキットは、説明書、指示書、ラベル、販売情報、警告、または情報パンフレットを備え得る。
本発明の実施形態は、疾患、状態、または障害(特に、本明細書中に記載される障害)を処置する方法をさらに提供する。
本発明の実施形態は、上記有用性を実施するための医薬の調製のための、本明細書中に記載される化合物を含む化合物の使用を提供する。
1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、不適切な網膜活性を有する眼疾患において、網膜の機能を調節または改善する。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、網膜色素上皮細胞の細胞内pHを調整する。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、塩化物濃度を調節、変化または変調して、網膜のグリア細胞機能を調節する。
好ましい実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、中枢神経系に対するより強い効果およびより低い利尿作用を伴って、様々な活性を示す。例えば、本明細書中に記載される化合物は、有意な利尿作用なしで、長期間の(維持)治療において使用され得る。また、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログは、これらの利尿作用の欠乏に起因して、利尿薬と一緒に併用療法において使用され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物は、利尿薬と組み合わせて、または同時に投与される場合に、利尿薬を妨害せず、重篤な副作用も引き起こさない。
好ましい実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、記載される状態および疾患のうちの1つ以上の処置のために、より特異的であるように標的化される。さらに、これらの化合物は、標的化された系以外の系に対する影響の例をほとんど示さない。また、本明細書中に記載される化合物は、他の薬物と組み合わせて使用される場合に、副作用がより少ないか、または全く有さない(例えば、より低い望ましくない薬物適用相互作用)。さらに、本明細書中に記載される化合物(特に、アナログおよびプロドラッグ)は、有害な作用なしで、より高レベル(>100mg)で投与され得る(例えば、これらの化合物は、高投薬量でよく許容される)。
別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、第二の薬剤と組み合わせて投与され得る。
(増強した透過性)
本発明の実施形態は、血液脳関門を通過し得る化合物を提供し、式I〜XXVIの化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物が挙げられる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、利尿薬または利尿薬様化合物と比較して、増加した親油性および/または低下した利尿作用を有し得る。親油性は、親水性親油性バランス(HLB)または分配係数(例えば、水とオクタノールとの間での化合物の分配)を決定することにより、測定され得る。さらなる実施形態において、本発明の化合物は、本明細書中に記載される調節(すなわち、予防、管理)方法および/または処置方法において使用される場合、より低い望ましくない副作用を生じ得る。好ましい実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、改善されたCNS薬理学的特性および血液脳関門(BBB)を越える増加した遷移を示す。
(選択的活性)
本発明の実施形態は、血液脳関門を通過し得る化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)を提供し、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物が挙げられる。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、これらが由来する利尿薬または利尿薬様化合物と比較して、増加した親油性および/または低下した利尿作用を有し得る。親油性は、親水性親油性バランス(HLB)または分配係数(例えば、水とオクタノールとの間での化合物の分配)を決定することにより測定され得る。さらなる実施形態において、本発明の化合物は、本明細書中に記載される調節(すなわち、予防、管理)方法および/または処置方法において使用される場合、より低い望ましくない副作用を生じ得る。
いくつかの実施形態において、以下に提供される有効量の式I〜XXVIの化合物の投与後に生じる利尿のレベルは、これらの化合物が由来する親分子の有効量の投与後に生じるレベルの、約99%未満、約90%未満、約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%または約10%未満である。例えば、この化合物は、同じmg/kg用量で投与される場合に、その親分子より低い利尿作用を有し得る。あるいは、この化合物は、この化合物が由来する親分子より強力であり得、その結果、より少ない用量の化合物が、症状の効果的な緩和のために必要とされ得、従って、利尿作用をほとんど惹起しないかもしれない。同様に、この化合物は、障害を標的化する効果の、その親分子よりも長い持続時間を有し得る。従って、本発明の化合物は、親分子よりも低い頻度で投与され得、従って、任意の所定の期間以内に、合計でより低い利尿作用をもたらし得る。
好ましい実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、中枢神経系に対するより強い効果を有する選択的な活性を示し、そして制限されたかもしくは最小の利尿作用を示すか、または利尿作用を示さない。ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、またはトルセミドの好ましいアナログは、その親化合物により生じる利尿作用の5分の1未満、より好ましくは、7分の1未満を生じる。例えば、本明細書中に記載される化合物(そのプロドラッグを含む)は、代表的に、有意な利尿作用なしで長期間の治療(例えば、維持治療)において使用され得る。また、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログは、利尿薬と一緒に併用療法において使用され得る。なぜなら、これらのアナログは、最小の利尿作用を生じるからである。さらに、本明細書中に記載される化合物(そのプロドラッグを含む)は、利尿薬と組み合わせてまたは一緒に投与される場合に、利尿薬を妨害せず、重篤な副作用も引き起こさない。
本明細書中に記載される、本発明の式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物は、ある種類の状態(NaCl共輸送体のうちの少なくとも1つが関与する障害が挙げられるが、これらに限定されない)の調節(予防、管理および処置が挙げられる)のために使用され得る。本発明の実施形態は、電子的に中性な陽イオン−塩化物共輸送体(NaCl共輸送体(例えば、サイアザイド感受性NaCl共輸送体;終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2);基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1);およびKCl共輸送体(例えば、KCC1、KCC2、KCC3、KCC4)が挙げられるが、これらに限定されない共輸送体)を修飾し、調節し、阻害し、刺激し、活性化し、そして/または結合する、本明細書中に記載される化合物(そのプロドラッグを含む)を包含する。好ましい実施形態において、電子的に中性な陽イオン−塩化物共輸送体は、ブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1、NKCC2)である。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、これらが由来する利尿薬または利尿薬様化合物と比較して、増加した親油性および/または低下した利尿作用を有し得る。親油性は、親水性親油性バランス(HLB)または分配係数(例えば、水とオクタノールとの間での化合物の分配)を決定することにより測定され得る。さらなる実施形態において、本発明の化合物は、本発明に記載される調節(すなわち、予防、管理)方法および/または処置方法において使用される場合に、より少ない望ましくない副作用を生じ得る。
1つの実施形態において、本発明は、終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2)を阻害する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。別の実施形態において、本発明は、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1)を阻害する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。別の実施形態において、本発明は、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1)および終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2)を阻害する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。
好ましい実施形態において、本発明は、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1)を阻害する方法を包含し、この方法は、本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を投与する工程を包含し、ここでこの終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2)の阻害は、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1)に対する影響の50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である。なお別の実施形態において、本発明は、終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2)を阻害する方法を包含し、この方法は、本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を投与する工程を包含し、ここでこの基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1)の阻害は、終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2)に対する影響の50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である。本明細書中に記載される、いくつかの好ましいブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよび誘導体は、GABAレセプターには作用しないかもしれず、またはGABAレセプターに対する最小の活性を示すのみであり得る。
本明細書中に記載される、本発明の式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、および/またはXXVの化合物は、ある種類の状態(GABAレセプターのうちの少なくとも1つが関与する障害が挙げられるが、これらに限定されない)の調節(予防、管理および処置が挙げられる)のために使用され得る。
別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、CNSにおけるGABAレセプターのサブセットに対する選択的効果、およびGABAレセプターに作用する因子に通常関連するよりも少ない副作用を示し得る。例えば、本明細書中に記載される化合物は、低い鎮静、および呼吸機能、認識機能、または運動機能の低い抑制を示す。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットまたはαサブユニットを含むGABAレセプターに対して、選択的効果を示し得る。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに対して、選択的効果を示す。
1つの実施形態において、本発明は、平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。別の実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。なお別の実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。さらなる実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、有効量の式I〜XXVIの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する組成物を投与する工程を包含する。
別の実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を投与する工程を包含し、ここで、αサブユニットを有するGABAレセプターの拮抗は、αレセプターを有するGABAレセプターに対する効果の、50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である。なお別の実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を投与する工程を包含し、ここで、αサブユニットを有するGABAレセプターの拮抗は、αレセプターを有するGABAレセプターに対する効果の、50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である。さらなる実施形態において、本発明は、αサブユニットを含む平行接合GABAレセプターを拮抗する方法を包含し、この方法は、本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を投与する工程を包含し、ここで、αサブユニットを有するGABAレセプターの拮抗は、αレセプターを有するGABAレセプターに対する効果の、50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である。
本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターに優先的に結合し得る。1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに優先的に結合し得る。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに優先的に結合し得る。さらなる実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに優先的に結合し得る。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに優先的に結合し得る。さらなる実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含むGABAレセプターに優先的に結合し得る。
本明細書中に記載される化合物は、平行接合に位置するGABAレセプターに対する拮抗作用を有し得る。1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、平行接合に位置するαサブユニットを含むGABAレセプターに対する拮抗作用を有し得る。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、平行接合に位置するαサブユニットを含むGABAレセプターに対する拮抗作用を有し得る。さらなる実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、αサブユニットを含む平行接合に位置するGABAレセプターに対する拮抗作用を有し得る。
本発明の化合物の優先的な結合は、有効濃度(EC50)(すなわち、そのアンタゴニスト効果が特定のレセプターに対するそれぞれの化合物により示される最大拮抗の半分である、インビトロでの化合物の濃度)に反映され得る。具体的には、本発明のより好ましい化合物は、αサブユニットを有するGABAレセプターに対するEC50が、αサブユニットを有するGABAレセプターに対する同じ化合物のEC50の、50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である、化合物である。なおより好ましいものは、α含有GABAレセプターに対するEC50が、α含有GABAレセプターに対するEC50の50%以下、より好ましくは、25%以下、またはなおより好ましくは、15%以下である、化合物である。他のレセプターに対する優先的な結合は、同様に特徴付けられ得る。
本明細書中に記載される化合物は、ヒトおよび動物において、発作を低下させるため、疼痛応答を低下させるため、ならびにヒトおよび動物モデルにおいて、片頭痛を低下させるために有効である。例えば、本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターサブタイプに優先的に結合し得、そして古典的なベンゾジアゼピンおよびバルビツレートの機構とは異なる、GABAレセプターに対する拮抗効果を有し得る。多くのブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよび誘導体とは異なり、本明細書中に記載される化合物は、Na2Cl共輸送体(NKCC1またはNKCC2)に作用しないかもしれない。ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドとは異なり、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、動物モデルにおいて利尿を惹起しない。例えば、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、尿排出も、ナトリウム排出も、カリウム排出も増加させない。
本発明の実施形態は、本明細書中に記載される疾患、状態、または障害を処置する方法をさらに提供する。1つの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される疾患、状態、または障害の処置のための組成物の製造のために、本明細書中に記載される化合物を使用する方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される疾患、状態、または障害を処置する際に使用するための組成物を提供し、この組成物は、本明細書中に記載される化合物を含有する。
本発明の上記および他の目的および局面は、図面および本明細書中に記載される説明を参照しながら、より詳細に説明される。
図1は、ブメタニドアナログが不安を軽減する能力の尺度としての、コントロールと比較した驚愕振幅の差に対するブメタニドアナログの結果を図示するグラフを提供する。実施例137を参照のこと。 図2は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログ(これは、ブメタニドN−モルホリノチオアミドNTP−2024である)の合成のための様々な経路を示すスキームである。Lawesson,S.−O.ら,Org.Syn,Coll.第VII巻,1990,372−375およびそれに引用される参考文献を参照のこと。 図3〜図7は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログのための合成を示すスキームである。チオアミド形成は、a)塩化チオニルなどの試薬を用いる、カルボン酸の対応する酸ハロゲン化物への変換、およびb)この酸ハロゲン化物と、第一級アミンまたは第二級アミンとの直接的な反応を介して、2工程で行われ得る。チオアミド形成はまた、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(EDC−HOBt)での、カルボン酸とアミンとのペプチド型カップリングを介して1工程で行われ得る。図3〜図7に示される合成の各々について、チオアミド結合は、EDC−HOBt「ペプチド型」カップリングを使用して1工程で形成され得る。ジチオブメタニド(すなわち、ブメタニドジチオ酸)およびいくつかの非環状チオアミドの合成については、米国特許出願公開第2007/0149526A1号を参照のこと。 図3〜図7は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログのための合成を示すスキームである。チオアミド形成は、a)塩化チオニルなどの試薬を用いる、カルボン酸の対応する酸ハロゲン化物への変換、およびb)この酸ハロゲン化物と、第一級アミンまたは第二級アミンとの直接的な反応を介して、2工程で行われ得る。チオアミド形成はまた、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(EDC−HOBt)での、カルボン酸とアミンとのペプチド型カップリングを介して1工程で行われ得る。図3〜図7に示される合成の各々について、チオアミド結合は、EDC−HOBt「ペプチド型」カップリングを使用して1工程で形成され得る。ジチオブメタニド(すなわち、ブメタニドジチオ酸)およびいくつかの非環状チオアミドの合成については、米国特許出願公開第2007/0149526A1号を参照のこと。 図3〜図7は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログのための合成を示すスキームである。チオアミド形成は、a)塩化チオニルなどの試薬を用いる、カルボン酸の対応する酸ハロゲン化物への変換、およびb)この酸ハロゲン化物と、第一級アミンまたは第二級アミンとの直接的な反応を介して、2工程で行われ得る。チオアミド形成はまた、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(EDC−HOBt)での、カルボン酸とアミンとのペプチド型カップリングを介して1工程で行われ得る。図3〜図7に示される合成の各々について、チオアミド結合は、EDC−HOBt「ペプチド型」カップリングを使用して1工程で形成され得る。ジチオブメタニド(すなわち、ブメタニドジチオ酸)およびいくつかの非環状チオアミドの合成については、米国特許出願公開第2007/0149526A1号を参照のこと。 図3〜図7は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログのための合成を示すスキームである。チオアミド形成は、a)塩化チオニルなどの試薬を用いる、カルボン酸の対応する酸ハロゲン化物への変換、およびb)この酸ハロゲン化物と、第一級アミンまたは第二級アミンとの直接的な反応を介して、2工程で行われ得る。チオアミド形成はまた、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(EDC−HOBt)での、カルボン酸とアミンとのペプチド型カップリングを介して1工程で行われ得る。図3〜図7に示される合成の各々について、チオアミド結合は、EDC−HOBt「ペプチド型」カップリングを使用して1工程で形成され得る。ジチオブメタニド(すなわち、ブメタニドジチオ酸)およびいくつかの非環状チオアミドの合成については、米国特許出願公開第2007/0149526A1号を参照のこと。 図3〜図7は、環状アミドを含むチオブメタニドアナログのための合成を示すスキームである。チオアミド形成は、a)塩化チオニルなどの試薬を用いる、カルボン酸の対応する酸ハロゲン化物への変換、およびb)この酸ハロゲン化物と、第一級アミンまたは第二級アミンとの直接的な反応を介して、2工程で行われ得る。チオアミド形成はまた、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(EDC−HOBt)での、カルボン酸とアミンとのペプチド型カップリングを介して1工程で行われ得る。図3〜図7に示される合成の各々について、チオアミド結合は、EDC−HOBt「ペプチド型」カップリングを使用して1工程で形成され得る。ジチオブメタニド(すなわち、ブメタニドジチオ酸)およびいくつかの非環状チオアミドの合成については、米国特許出願公開第2007/0149526A1号を参照のこと。 図8は、ブメタニドN−モルホリノチオアミドを得るための代替の方法を示すスキームである。Schwarz,G.,Org.Syn.,Coll.第III巻,1955,332−334;Alper,H.ら,Angew.Chem.,Int.Ed.,1978,17,689.(31−56%);Raucher,S.およびKlein,P.,J.Org.Chem.,1981,46,3558.(80−95%);Lawesson,S.−O.ら,Org.Syn.,Coll.第VII巻,1990,372−375:A.Preparation;B.Thiolactam Formation;およびその参考文献26−30;Davy,H.,Sulfur Lett.,1985,3,39−44および関連する参考文献;「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.筆頭編者,第6巻,第2.4章,Pergamon Press,Oxford,1991,pp.419−434;Lawesson,S.−O.ら,Org.Syn.,Coll.第VII巻,1990,372−375およびその参考文献;Fieser’s Reagents for Org.Syn.,第8巻,1980,327;同書,第9巻,1981,49−50;同書,第10巻,1982,39;同書,第11巻,1984,54−55;同書,第12巻,1986,59;同書,第13巻,1988,38−39;同書,第15巻,1990,37,329;および同書,第16巻,1992,37−38;Davy,H.,JCS,Chem.Commun.,1982,457;Davy,H.,Sulfur Lett.,1985,3,39−44;Davy,H.,Chem.& Ind.,1985,824;Davy,H.,J.Chem.Res.(S),1985,272;Davy,H.,J.Chem.Res.(M),1985,2701−2712;「Synthesis of Thioesters and Thiolactones」,Voss,J.Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.筆頭編者,第6巻,第2.5章,Pergamon Press,Oxford,1991,pp.435−460;「Synthesis of Selenoesters of All Oxidation States」,Ogawa,A.およびSonoda,N.Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.筆頭編者,第6巻,第2.6章,Pergamon Press,Oxford,1991,pp.461−484を参照のこと。 図9は、ブメタニドN−モルホリノセレノアミドを得るための代替の方法を示すスキームである。Rae,I.D.およびWade,M.J.,Int.J.Sulfur Chem.,1976,8,519;Voss,J.およびBruhn,F.−R.,Liebigs Ann.Chem.,1979,1931;Woollins,J.D.ら,Chemistry Europe J.,2005,11,6221−6227;「Synthesis of Selenoesters of All Oxidation States」,Ogawa,A.およびSonoda,N.Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.筆頭編者,第6巻,第2.6章,Pergamon Press,Oxford,1991,pp.461−484;Woollins,J.D.ら,Chem.Eur.J.,2005,11,6221−6227およびそのWoollinsの参考文献;「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.Comprehensive Organic Synthesis,Trost,B.M.筆頭編者,第6巻,第2.4章,Pergamon Press,Oxford,1991,pp.419−434;Lawesson,S.−O.ら,Org.Syn.,Coll.第VII巻,1990,372−375およびその参考文献;Fieser’s Reagents for Org.Syn.,第8巻,1980,327;同書,第9巻,1981,49−50;同書,第10巻,1982,39;同書,第11巻,1984,54−55;同書,第12巻,1986,59;同書,第13巻,1988,38−39;同書,第15巻,1990,37,329;および同書,第16巻,1992,37−38;Davy,H.,JCS,Chem.Commun.,1982,457;Davy,H.,Sulfur Lett.,1985,3,39−44;Davy,H.,Chem.& Ind.,1985,824;Davy,H.,J.Chem.Res.(S),1985,272;Davy,H.,J.Chem.Res.(M),1985,2701−2712を参照のこと。 図10は、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下でブチルアルデヒドを使用する、モノブチルメチルエステル出発物質のブチル化反応を示す例示的な反応スキームを図示する。この反応を、ジクロロエタン中で、酢酸の存在下で行った。得られるジブチルメチルエステルは、引き続いて、例えば酸性条件下で加水分解されて、この反応スキームの工程3)の後に示される、ジブチル化安息香酸生成物を与え得る。ブメタニドメチルエステルは、触媒量の酢酸の存在下ジクロロメタン中0℃で、n−ブチルアルデヒドで処理されて、Schiff塩基をインサイチュで形成し得る/形成する。次いで、この混合物にナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを添加して、還元的アルキル化条件下でこのSchiff塩基を還元して、第二のn−ブチル基をこのブメタニドエステルの3N位に付加した。次いで、このジ−n−ブチル化エステルは、エステル加水分解条件に置かれて、3N−(n−ブチル)ブメタニド、すなわち、3−(n−ブチル)ブメタニド、より形式的に命名すると、3−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸を生成し得る/する。 図11は、カイニン酸注射後のラットにおける発作誘発に対する、NTP化合物およびブメタニドの影響を図示する。ラットをカイニン酸(KA,15mg/kg)注射i.p.に供し、そしてDMSO(ビヒクル)、NTP化合物(20μモル/kg)、およびブメタニド(100mg/kg)で処置し、そして発作誘発について試験した。発作誘発を、実施例143に記載されるように等級付けた。NTP−1(NTP−2011);NTP−2(NTP−2022);NTP−3(bumet);NTP−4(NTP−2015);NTP−5(マンニトール);NTP−6(NTP−2007);NTP−7(NTP−2024);NTP−8(NTP−2012);NTP−9(NTP−2008);およびBumet(ブメタニド)。 図12は、カイニン酸注射後のラットにおける発作重篤度(活性)に対するNTP化合物およびブメタニドの影響を図示する。ラットをカイニン酸(KA,15mg/kg)i.p.注射に供し、そしてDMSO(ビヒクル)、NTP化合物(20μモル/kg)およびブメタニド(100mg/kg)で処置し、そして発作重篤度について試験した。発作重篤度を、実施例143に記載されるように等級付けた。NTP−1(NTP−2011);NTP−2(NTP−2022);NTP−3(bumet);NTP−4(NTP−2015);NTP−5(マンニトール);NTP−6(NTP−2007);NTP−7(NTP−2024);NTP−8(NTP−2012);NTP−9(NTP−2008);およびBumet(ブメタニド)。 図13は、てんかん様活性の定量を図示する。HaglundおよびHochman(2005年2月23日)J.Neurophysiol.94:907−918を参照のこと。 図14A〜Bは、フロセミドがヒト被験体における自発性発作間スパイクを遮断することを示す。HaglundおよびHochman(2005年2月23日)J.Neurophysiol.94:907−918を参照のこと。 図15A〜Bは、てんかん様活性の定量の図示である。図15Aは、霊長類の感覚皮質への4秒間の電気刺激により惹起される後発射活性を示す。図15Bは、バーストを含む全てのスパイクの代表的なスパイク振幅を示す。包絡線の面積は、持続時間とスパイク振幅の測定とを組み合わせる。これは、特に関連するものである。なぜなら、持続時間は時々、処置により劇的に減少し得、スパイクを本質的に同じサイズのままにするからである(従って、スパイクの高さの測定は、この場合には失敗する)。時々、スパイク振幅は、処置により大いに減少するが、何秒間も続く低振幅のぎざぎざの線(rumbling)は、電気刺激により惹起され得る(従って、持続時間の測定は、この場合には失敗する)。従って、包絡線の面積は、両方の型の変化を同時に捕捉するので、持続時間をかけた平均スパイク振幅と考えられ得る(しかし、面積積分を近似するためには、非常に短い持続時間の段階にわたってである)。HaglundおよびHochman(2005年2月23日)J.Neurophysiol.94:907−918を参照のこと。 図16は、ホルマリン前足試験の結果を示し、この試験において、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログであるNTP−2006、NTP−2024、およびNTP−1007は全て、ニューロパシー性疼痛のモデルにおいて、抗炎症効果および鎮痛効果を示す。VEH=ビヒクル;NTP−2006、NTP−2024、およびNTP−1007を、3つの用量(50μモル/kg(NTP−2006について23mg/kg;NTP−2024について21mg/kg;およびNTP−1007について19mg/kg);250μモル/kg(NTP−2006について119mg/kg;NTP−2024について108mg/kg;およびNTP−1007について217mg/kg);ならびに500μモル/kg(NTP−2006について239mg/kg;NTP−2024について217mg/kg;およびNTP−1007について193mg/kg))で投与した。GBP=ガバペンチンであり、これを584μモル/kg(100mg/kg)で投与した。(*p<0.05)(**p<0.01)(***p<0.001)。 図17A〜Gは、ラット海馬スライスにおける発射活性後に誘発される刺激に対するフロセミドの効果を示す。 図17A〜Gは、ラット海馬スライスにおける発射活性後に誘発される刺激に対するフロセミドの効果を示す。 図17A〜Gは、ラット海馬スライスにおける発射活性後に誘発される刺激に対するフロセミドの効果を示す。 図18A〜Rは、インビトロモデルにおけるスペクトルにわたる自発性てんかん様バースト発射のフロセミド遮断を示す。 図18A〜Rは、インビトロモデルにおけるスペクトルにわたる自発性てんかん様バースト発射のフロセミド遮断を示す。 図19A〜Hは、ウレタン麻酔されたラットにおける、カイニン酸により誘発された電気「てんかん重積持続状態」のフロセミド遮断を示し、EKG記録は、上の追跡に示され、そして皮質性EEG記録は、下の追跡に示される。 図20は、ラットにおける前後関係のある恐怖の条件付けの試験において、ビヒクル単独を受けた動物においてよりも、ブメタニドまたはフロセミドのいずれかで処置された動物において、有意に低いすくみが観察されたことを示す。 図21は、ブメタニドまたはフロセミドのいずれかを用いて試験され得る、ラットにおける恐怖で増強された驚愕試験における、ベースライン驚愕振幅を示す。 図22は、DMSO単独、ブメタニドまたはフロセミドの投与の直後に決定された、驚愕単独の試行に対するラットにおける応答の振幅を示す。 図23は、DMSO、ブメタニド、またはフロセミドのいずれかを用いて試験された、ラットにおける試験日の差のスコア(驚愕単独−恐怖で増強された驚愕)を示す。 図24は、DMSO、ブメタニド、またはフロセミドのいずれかの投与の1週間後の、ラットにおける驚愕単独振幅を示す。 図25は、DMSO、ブメタニド、またはフロセミドのいずれかの投与の1週間後の、ラットにおける差のスコアを示す。 図26は、ブメタニドアナログ:ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル(2MIK053と称される);ブメタニドメチルエステル(3MIK054と称される);ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル(3MIK069−11と称される);ブメタニドモルホリノエチルエステル(3MIK066−4と称される);ブメタニドピバキセチル(pivaxetil)エステル(3MIK069−12と称される);ブメタニドシアノメチルエステル(3MIK047と称される);ブメタニドジベンジルアミド(3MIK065と称される);およびブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル(3MIK066−5と称される)のうちの1対で処置されたラットにおける、試験日の差のスコア(驚愕単独−恐怖で増強された驚愕)を示す。ビヒクルはDMSOであった。 図27は、累積尿体積を図示する。動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、ピペロニルブトキシド(「PBx」)の単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。 図28は、累積ナトリウム排出を図示する。動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、ピペロニルブトキシド(「PBx」)の単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。 図29は、累積カリウム排出を図示する。動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、ピペロニルブトキシド(「PBx」)の単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。 図30は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログ(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003)の投与後の、近位側頭葉てんかんのモデルにおける海馬発射の減少した累積持続時間を図示する。以下の結果は、処置群(DMSOおよび生理食塩水ビヒクルコントロールを含む)の各々についての投与前の状態に対して標準化されている。試験物化合物の用量は、NTP−2014およびNTP−2026について50mg/kg、ならびにNTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003について150mg/kgであった。 図31は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログ(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003)の投与後の、近位側頭葉てんかんのモデルにおける海馬発射の低下した累積回数を図示する。以下の結果は、処置群(DMSOおよび生理食塩水ビヒクルコントロールを含む)の各々についての投与前の状態に対して標準化されている。試験物化合物の用量は、NTP−2014およびNTP−2026について50mg/kg、ならびにNTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003について150mg/kgであった。 図32は、より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014が、NKCCを阻害する能力について試験されたことを図示する。試験された2つの異なるインビトロ細胞レポーター系(A7r5不死化細胞および初代細胞培養物)において、NTP−2014は、NKCC1塩化物輸送の阻害を示さなかった。共輸送体活性化マイトジェン(例えば、FGF)の存在下でさえも、NTP−2014は、NKCC1もNKCC2も阻害しなかった(データは示さない)。 図33A〜Cは、より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014が、尿排出(33A)、ナトリウム排出(33B)、およびカリウム排出(33C)に対する影響について試験されたことを図示する。NTP−2014は、尿排出、ナトリウム排出、およびカリウム排出を増加させなかった。 図34A〜Bは、より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014が、海馬スライスモデルにおける自発性IPSCの顕著な増加を示したことを図示し、ここでNTP−2014は、阻害事象の間の時間の有意な減少(例えば、事象の増加した頻度)を示した。NTP−2014は、阻害事象の間の平均間隔を、2つの実験において、257msから205msまで(図34A)、および535msから401msまで(図34B)減少させた。 図35A〜Bは、より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014が、海馬スライスモデルにおける小IPSCの顕著な増加を示したことを図示し、ここでNTP−2014は、阻害事象の間の時間の有意な減少(例えば、事象の増加した頻度)を示した。NTP−2014は、阻害事象の間の平均間隔を、2つの実験において、315msから162msまで(図35A)、および361msから160msまで(図35B)減少させた。 図36A〜Cは、古典的なGABA作動性薬物(例えば、ベンゾジアゼピン)が、10μM GABAにおいて、αサブユニット含有GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる、アゴニストであることを図示する。(A)FIRISUM(クロバザム)(鎮痙薬)、(B)AMBIEN(ゾルピデム)(睡眠補助剤)、および(C)VALIUM(ジアゼパム)(抗不安薬)に示されるように、全てが、αサブユニット含有GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる。 図37A〜Cは、より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014が、α GABAレセプターアイソフォームにおける電流の阻害を、(A)1μM GABA、(B)10μM GABA、および(C)100μM GABAにおいて示したことを図示する。より高いGABA濃度(例えば、100μM GABA)は、より大きい阻害をもたらす。このことは、NTP−2014が、これらのGABAレセプターの非競合的インヒビターとして働くことを示唆する。 図38は、GABA作動性介在ニューロンにおける平行接合α GABAレセプターアイソフォームを選択的に拮抗する、本明細書中に記載される化合物の作用についての可能な機構の概略図である。この提唱された機構において、(1)GABAは、シナプス前終末から、活性化された阻害性ニューロンにより放出され、(2)GABAは、シナプス後GABAレセプターに結合してこれらのレセプターを活性化させ、これによって、阻害を増加させ(例えば、シナプス後ニューロンの過剰分極)、(3)GABAはまた、平行接合(例えば、シナプス前およびシナプス外)GABAレセプターに結合し、(4)1つの可能な作用の機構において、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合αバリアントGABAレセプターに選択的に結合し(ネガティブフィードバックループを阻害する)、従って、GABA放出を増加させる。これは、シナプス後ニューロンに適用される阻害性刺激を増加させることによって、興奮と抑制とのバランスの回復をもたらす。 図39A〜Cは、αβγGABAレセプターアイソフォームにおける電流に対するNTP−2014の影響を図示する。この電流の振幅は、ベンゾジアゼピンなどのアゴニスト因子が行うようには増加せず、実際には、この電流の振幅は、高い発射割合において見出されるGABAの濃度において、低下した。 図40A〜Bは、α/α/α/α GABAレセプターアイソフォームにおける電流に対するNTP−2014の影響を図示する。α、α、αのサブユニットサブタイプを含有するGABAレセプターアイソフォームにおいて、10μMのNTP−2014は、高いGABA濃度において、これらのアイソフォームを阻害した。 図41A〜Cは、αまたはαを含有するGABAレセプターアイソフォームにおける電流に対するNTP−2014の阻害効果を図示する:(A)0.1μMのGABA、1μMのGABA、および10μMのGABAにおけるαβγ、ならびに(B)0.1μMのGABA、1μMのGABA、および10μMのGABAにおけるαβγ。図41Cは、α含有GABAレセプターアイソフォームまたはα含有GABAレセプターアイソフォームにおけるNTP−2014について、EC50=20.2μMであることを図示する。 図41A〜Cは、αまたはαを含有するGABAレセプターアイソフォームにおける電流に対するNTP−2014の阻害効果を図示する:(A)0.1μMのGABA、1μMのGABA、および10μMのGABAにおけるαβγ、ならびに(B)0.1μMのGABA、1μMのGABA、および10μMのGABAにおけるαβγ。図41Cは、α含有GABAレセプターアイソフォームまたはα含有GABAレセプターアイソフォームにおけるNTP−2014について、EC50=20.2μMであることを図示する。 図42A〜Cは、100μMのGABAにおけるαβγ GABAレセプターアイソフォームの阻害についての、ブメタニド(A)とNTP−2014(B)との比較を図示する。NTP−2014とは異なり、ブメタニドは、100μMまでの濃度のGABAレセプターアイソフォームに対して、効果を有さなかった。この効果は、図42Cにグラフにより示されている。このグラフにおいて、NTP−2014は、IC50=16μMを示す。 図43は、重篤なニューロパシー性疼痛のマウスモデル(例えば、後期段階ホルマリン前足モデル)において、複数のNTP化合物が、疼痛を軽減する際に、ガバペンチンより効果的であったかまたは匹敵したことを図示する。 図44A〜Dは、侵害受容疼痛のマウスモデル(例えば、尾振り試験)において、NTP−2014が効果的な鎮痛効果を示したことを図示する。 図44A〜Dは、侵害受容疼痛のマウスモデル(例えば、尾振り試験)において、NTP−2014が効果的な鎮痛効果を示したことを図示する。 図45は、化学療法(パクリタキセル)に誘導されるニューロパシー性疼痛のモデルにおいて、NTP−2014が効果的な鎮痛効果を示したことを図示する。 図46A〜Cは、ニューロパシー性疼痛のマウスのChungモデルにおいて、NTP−2014が効果的な鎮痛効果を示したことを図示する。 図46A〜Cは、ニューロパシー性疼痛のマウスのChungモデルにおいて、NTP−2014が効果的な鎮痛効果を示したことを図示する。 図47は、10μMのGABAにおける、α含有GABAレセプターアイソフォーム、α含有GABAレセプターアイソフォーム、α含有GABAレセプターアイソフォーム、およびα含有GABAレセプターアイソフォームにおける電流に対する10μMのより抜きの化合物の阻害効果を図示する。 図48は、10μMのGABAの存在下での、10μMの濃度のより抜きの化合物の、GABAレセプター活性に対する阻害効果を図示する。100%は、GABAレセプターの完全な活性化を表す。50%〜20%の値は、GABAレセプター活性の強い阻害を表す。ブメタニド(BTN)を、ネガティブコントロールとして使用した。 図49は、10μMのGABAの存在下での、10μMのより抜きの化合物の、αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム活性に対する阻害効果を図示する。100%は、GABAレセプターの完全な活性化を表す。50%〜20%の値は、GABAレセプター活性の強い阻害を表す。ブメタニド(BTN)を、ネガティブコントロールとして使用した。 図50A〜Dは、10μMのGABAの存在下での、10μMのより抜きの化合物の、(A)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、(B)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、(C)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、および(D)αβγ2L GABAレセプターアイソフォームの活性に対する阻害効果を図示する。100%は、GABAレセプターの完全な活性化を表す。50%〜20%の値は、GABAレセプター活性の強い阻害を表す。ブメタニド(BTX)を、ネガティブコントロールとして使用した。 図51A〜Bは、10μMのGABAの存在下での、10μMの濃度のより抜きの化合物の、(A)αβγ2L GABAレセプターアイソフォームおよび(B)αβγ2L GABAレセプターアイソフォームの活性に対する阻害効果を図示する。100%は、GABAレセプターの完全な活性化を表す。50%〜20%の値は、GABAレセプター活性の強い阻害を表す。ブメタニド(BTX)を、ネガティブコントロールとして使用した。 図52A〜Dは、10μMのGABAの存在下での、10μMのより抜きの化合物の、(A)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、(B)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、(C)αβγ2L GABAレセプターアイソフォーム、および(D)αβγ2L GABAレセプターアイソフォームの活性に対する阻害効果を図示する。100%は、GABAレセプターの完全な活性化を表す。50%〜20%の値は、GABAレセプター活性の強い阻害を表す。ブメタニド(BTN)を、ネガティブコントロールとして使用した。
(実施形態の説明)
(詳細な説明)
本発明の上記および他の局面が、本明細書中に記載される実施形態に関連してより詳細にここで記載される。本発明は様々な形態で実施され得るので、本明細書中に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではないことが、理解されるべきである。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になるように、そして本発明の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
(定義)
本明細書中で本発明の説明において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のみであり、本発明を限定することは意図されない。本明細書の実施形態の説明および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、その文脈が明らかにそうではないことを示さない限り、複数形もまた包含することが意図される。また、本明細書中で使用される場合、「および/または」とは、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の全ての可能な組み合わせをいい、そして包含する。さらに、「約」とは、測定可能な値(例えば、化合物の量、用量、時間、温度)をいう場合に本明細書中で使用される場合、特定される量の20%、10%、5%、1%、0.5%、または0.1%さえの偏差を包含するように意味する。他に規定されない限り、全ての用語(本明細書中で使用される技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全体が参考として援用される。
「投与」とは、本明細書中で使用される場合、組成物が患者に与えられる任意の手段を広範にいう。好ましい投与経路は経口投与であり、そして他に示されない限り、本明細書中での「投与」への任意の言及は、「経口投与」を包含する。
「アルケニル」とは、本明細書中で使用される場合、1つ以上の二重結合を有し、そして2個〜20個の炭素原子を含む、直鎖または分枝鎖の炭化水素基を広範にいう。アルケニル基の例としては、プロペニル、ブテニル、ペンテニルなどが挙げられる。「シクロアルケニル」または「環状アルケニル」とは、本明細書中で使用される場合、ヘテロ原子を含まない炭素環をいい、そして単環式、二環式、および三環式の飽和炭素環、ならびに縮合環系を含む。シクロアルケニル基の例としては、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニルなどが挙げられる。このようなアルケニル基およびシクロアルケニル基は、本明細書中に記載されるように、必要に応じて置換され得る。
「アルキル」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基をいう。「アルキル」はまた、環状アルキル(すなわち、シクロアルキル)基を広範にいう。アルキル基の例としては、直鎖アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルが挙げられる)、および分枝鎖アルキル基(イソプロピル、tert−ブチル、イソ−アミル、ネオペンチル、イソ−アミルなどが挙げられる)が挙げられるが、これらに限定されない。「シクロアルキル」または「環状アルキル」とは、本明細書中で使用される場合、ヘテロ原子を含まない炭素環をいい、そして単環式、二環式、および三環式の飽和炭素環、ならびに縮合環系を含む。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。シクロアルキルは、置換されていても置換されていなくてもよく、そして環状アルキル基としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。このようなアルキル基は、本明細書中に記載されるように、必要に応じて置換され得る。
「アルキルシアノ」とは、シアノ(すなわち、C≡N)基に結合した、直鎖または分枝鎖の、飽和または部分不飽和の炭化水素基を広範にいう。
「アルキルハロ」とは、ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード)に結合した、直鎖または分枝鎖の、飽和または部分不飽和の炭化水素基を広範にいう。
「アルカリール」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、アリール基に結合した、直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基をいう。アルカリール基の例としては、ベンジル、4−クロロベンジル、メチルベンジル、ジメチルベンジル、エチルフェニル、プロピル−(4−ニトロフェニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。このようなアルカリール基は、本明細書中に記載されるように必要に応じて置換され得る。
「アルキレン」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、直鎖親アルカンの2つの炭素原子の各々から1つの水素原子を除去することにより誘導される、2つの末端一価基中心を有する、直鎖または分枝鎖の鎖をいう。
「アリール」または「Ar」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、芳香族基、または1つ以上の必要に応じて置換された芳香族基に縮合した必要に応じて置換された芳香族基をいい、芳香族基は、適切な置換基で必要に応じて置換されており、この置換基としては、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルスルファニル、低級アルキルスルフェニル、低級アルキルスルホニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アルキルにより必要に応じて置換されたアミノ、カルボキシ、アルキルにより必要に応じて置換されたカルバモイル、アルキルにより必要に応じて置換されたアミノスルホニル、アシル、アロイル、ヘテロアロイル、アシルオキシ、アロイルオキシ、ヘテロアロイルオキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、または低級パーフルオロアルキルが挙げられるが、これらに限定されず、複数の置換度が許容される。アリールの例としては、フェニル、2−ナフチル、1−ナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」とは、単独でかまたは別の基の一部として本明細書中で使用される場合、オキシ基を介して親分子部分に結合している、本明細書中で定義されたようなアルキル基を広範にいう。いくつかの実施形態において、このアルキル基は、1つ以上のヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)により分断され得る。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、エチルオキシエチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルカリールオキシ」または「オキシアルカリール」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−O−アルキル−アリールをいい、ここでArはアリールである。例としては、ベンジルオキシ、オキシベンジル、2−ナフチルオキシ、およびオキシ−2−ナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルカリールオキシアルキル」または「アルキルオキシアルカリール」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−アルキル−O−アルキル−アリールをいい、ここでArはアリールである。例としては、ベンジルオキシエチルが挙げられるが、これに限定されない。
「アナログ」とは、本明細書中で使用される場合、親化合物上での1つ以上の化学部分の修飾または置換を広範にいい、そして親化合物の誘導体、位置異性体、およびプロドラッグを含み得る。
「アリールオキシ」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−ArOをいい、ここでArはアリールまたはヘテロアリールである。例としては、フェノキシ、ベンジルオキシ、および2−ナフチルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。
「アミノ」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、−NHをいい、ここでこれらの水素原子のうちの一方または両方は、アルキルまたはアリール、あるいは各々のうちの一方(必要に応じて置換されている)によって、必要に応じて置きかえられ得る。
「アルキルチオ」または「チオアルキル」とは、単独でかまたは別の基の一部として本明細書中で使用される場合、硫黄部分を介して親分子部分に結合している、本明細書中で定義されたようなアルキル基を広範にいう。アルキルチオの代表的な例としては、メチルチオ、チオメチル、エチルチオ、チオエチル、n−プロピルチオ、チオ−n−プロピル、イソプロピルチオ、チオ−イソプロピル、n−ブチルチオ、チオ−n−ブチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリールチオ」または「チオアリール」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−ArSをいい、ここでArはアリールである。例としては、フェニルチオ、チオフェニル、2−ナフチルチオ、およびチオ−2−ナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルカリールチオ」または「チオアルカリール」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−S−アルキル−アリールをいい、ここでArはアリールである。例としては、ベンジルチオ、チオベンジル、2−ナフチルチオ、およびチオ−2−ナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキルヘテロシクロアルキル」とは、本明細書中で使用される場合、ヘテロシクロアルキル基に結合した、直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を広範にいう。
「生体適合性ポリマー」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、実質的に非毒性であり、そして実質的な免疫応答、凝血または他の望ましくない影響を生じる傾向がない、ポリマー部分をいう。従って、本発明のいくつかの実施形態について、ポリアルキレングリコールは、生体適合性ポリマーであり、ここで本明細書中で使用される場合、ポリアルキレングリコールとは、直鎖または分枝鎖のポリアルキレングリコールポリマー(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびポリブチレングリコール)をいい、そしてさらに、ポリアルキレングリコールのモノアルキルエーテルを包含する。本発明のいくつかの実施形態において、ポリアルキレングリコールポリマーは、低級アルキルポリアルキレングリコール部分(例えば、ポリエチレングリコール部分(PEG)、ポリプロピレングリコール部分、またはポリブチレングリコール部分)である。PEGは、式−HO(CHCHO)Hを有し、この式において、nは、約1〜約4000の範囲、またはより大きくあり得る。いくつかの実施形態において、nは1〜100であり、そして他の実施形態において、nは5〜30である。PEG部分は、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。さらなる実施形態において、PEGは、ヒドロキシル、アルキル、アリール、アシル、またはエステルなどの基に結合し得る。いくつかの実施形態において、PEGは、アルコキシPEG(例えば、メトキシ−PEG(またはmPEG))であり得、ここで一方の末端は、比較的不活性なアルコキシ基であり、一方で、他方の末端は、ヒドロキシル基である。
「バイオアベイラビリティ」とは、本明細書中で使用される場合、投与後の動物に対する薬物の利用可能性を広範にいい、そして「全身曝露」と交換可能に使用され得る(例えば、薬物のバイオアベイラビリティは、薬物への細胞の全身曝露であると表現される)。
「カルボキシ」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−COHをいう。
「シクロアルキル」とは、本明細書中で使用される場合、ヘテロ原子を含まない炭素環をいい、そして単環式、二環式、および三環式の飽和炭素環、ならびに縮合環系を含む。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。シクロアルキルは、置換されていても置換されていなくてもよい。
「有効量」または「有効」とは、本明細書中で使用される場合、臨床試験および評価、患者の観察などを介して注目されるような、疾患または障害の症状の軽減を引き起こすよう量を広範にいう。「有効量」または「有効」はさらに、生物学的活性または化学的活性の検出可能な変化を引き起こす用量をさらに表し得る。検出可能な変化は、関連する機構またはプロセスについての分野の当業者によって、検出され得、そして/またはさらに定量され得る。さらに、「有効量」または「有効」は、所望の生理学的状態を維持する(すなわち、有意な衰えを低下または防止し、そして/あるいは目的の状態の改善を促進する)量を表し得る。当該分野において一般的に理解されるように、投薬量は、投与経路、症状、および患者の体重に依存して変動するのみでなく、投与される化合物に依存してもまた変動する。
「ハロ」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはヨードをいう。あるいは、用語「ハロゲン化物」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、臭化物、塩化物、フッ化物、またはヨウ化物をいう。
「ヒドロキシ」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、基−OHをいう。
「ヘテロアリール」とは、本明細書中で使用される場合、芳香族の5員または6員の環であって、ここで少なくとも1つの原子がヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)を構成し、そして残りの原子が炭素である、環をいう。5員環は、2つの二重結合を有し、そして6員環は、3つの二重結合を有する。ヘテロアリール基は、単環式であっても二環式(縮合もしくは非縮合)であってもよい。単環式ヘテロアリール基の例としては、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどが挙げられる。二環式ヘテロアリール基の例としては、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェン−イル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニルなどが挙げられる。ヘテロアリール基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
「ヘテロシクロアルキル」とは、本明細書中で使用される場合、環内の炭素原子のうちの少なくとも1つがヘテロ原子(例えば、O、S、またはN)により置き換えられている、シクロアルキル基をいう。ヘテロシクロアルキル基は、単環式であっても二環式(縮合もしくは非縮合)であってもよい。単環式ヘテロシクロアルキル基の例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、テトラヒドロイミダゾリル、テトラヒドロピラゾリル、テトラヒドロチアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、4−ピペラドニルなどが挙げられる。二環式非縮合ヘテロシクロアルキル基の例としては、キヌクリジニル、アダマンチル、2−アゾビシクロ[3.2.1]オクチルなどが挙げられる。縮合ヘテロシクロアルキル基の例としては、別のシクロアルキル基またはヘテロシクロアルキル基と縮合した、任意の上記単環式ヘテロシクロアルキル基が挙げられる。ヘテロシクロアルキル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。
「増加した」または「増加させる」とは、本明細書中で使用される場合、測定技術の固有の誤差の範囲より大きい、測定可能な質の定量された変化を広範にいい、好ましくは、コントロール測定に対して約2倍以上の増加、より好ましくは、約5倍以上の増加、そして最も好ましくは、約10倍以上の増加をいう。具体的には、用語「増加」とは、本明細書中で使用される場合、数、サイズ、強度、もしくは質などをより大きくすること;追加すること;および/または拡大を広範にいう。「増加」はまた、本明細書中で使用される場合、膨張、拡張、伸長、拡大、引き伸ばし、成長、発達、および/または膨潤を包含する。「増加」とは、本明細書中で使用される場合、所定のパラメータ(例えば、レベル、量、サイズ、規模、持続時間、重量)が、その数、サイズ、強度、または量が、以前よりも大きい場合をさらに包含する。さらに、所定のパラメータの任意の数、サイズ、強度、または質の「増加」は、2つ以上の時点の間(特に、処理、事象、または薬剤もしくは組成物の投与の前または後)として決定され得る。さらに、「増加」は、問題の所定のパラメータの、機能的に、分析的に、そして/または臨床的に、有意または検出可能な、数、サイズ、強度または質の変化を広範にいう。
「哺乳動物」とは、本明細書中で使用される場合、皮膚が毛に覆われていること、およびメスにおいては、子を育てるための乳汁産生乳腺により特徴付けられる、哺乳綱の任意の全ての温血脊椎動物(ヒトを含む)を広範にいう。哺乳動物の例としては、アルパカ、アルマジロ、カピバラ、ネコ、チンパンジー、チンチラ、ウシ、イヌ、ヤギ、ゴリラ、ハムスター、ウマ、ヒト、キツネザル、ラマ、マウス、非ヒト霊長類、ブタ、ラット、ヒツジ、トガリネズミ、およびバクが挙げられるが、これらに限定されない。哺乳動物としては、ウシ、イヌ、ウマ、ネコ、マウス、ヒツジ、ブタ、霊長類、およびげっ歯類の種が挙げられるが、これらに限定されない。哺乳動物はまた、Mammal Species of the World(National Museum of Natural History,Smithsonian Institution in Washington DCにより管理されている。その全体が本明細書中に参考として援用される)に列挙される任意の全ての哺乳動物を含む。
「N−オキシド」または「アミンN−オキシド」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、N−O結合を有する化学構造をいい、ここでこの窒素は正に荷電しており、そしてこの酸素は負に荷電している。
「N−置換スルホンアミド」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、−SO−NH(R)基を有する化学構造をいう。この文脈において、R基としては、低級アルキル(例えば、C〜Cアルキル)、低級アルケニル(例えば、C〜Cアルケニル)、アルカリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されない。
「N,N−二置換スルホンアミド」とは、本明細書中で使用される場合、広範に、−SO−NRR’基を有する化学構造をいう。この文脈において、RおよびR’は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)を有し得る。
「平行接合」とは、本明細書中で使用される場合、シナプスの外側または外周(例えば、シナプス間隙)に位置するレセプター(例えば、GABAレセプター)を広範にいう。また、「平行接合」とは、シナプス周囲、シナプス外、およびシナプス前に位置する、任意のレセプターを広範にいう。
「患者」とは、本明細書中で使用される場合、疾患状態を軽減するため、または疾患状態の発生もしくは再発を防止するためのいずれかのための処置を必要とする、任意の動物を広範にいう。また、「患者」とは、本明細書中で使用される場合、危険因子、病歴、感受性、症状、徴候を有する任意の動物であって、ある疾患について以前に診断されたか、危険があるか、または患者集団のメンバーである動物を広範にいう。患者は、臨床患者(例えば、ヒト)であっても、獣医学患者(例えば、コンパニオン(companion)動物、飼い馴らされた動物、家畜動物、外国産の動物、または動物園の動物)であってもよい。動物は、哺乳動物であっても、爬虫類であっても、鳥類であっても、両生類であっても、無脊椎動物であってもよい。
「薬学的に受容可能な塩」とは、本明細書中で使用される場合、医薬品としてのその使用または処方を可能にし、そして特定の化合物の遊離酸および遊離塩基の生物学的有効性を保持し、そして生物学的にも他の様式でも望ましくないものではない、化合物の塩形態を広範にいう。
「予防有効量」とは、本明細書中で使用される場合、疾患の予防または疾患の再発の予防のために患者に投与される場合に、疾患または再発に対するこのような予防を起こすために充分な、化合物の量を広範にいう。予防有効量は、徴候および/または症状の発生を防止するために充分な量であり得る。「予防有効量」は、疾患およびその重篤度、ならびに処置されるべき患者の年齢、体重、病歴、状態に対する素因、既存の状態に依存して、変動し得る。
「予防」とは、本明細書中で使用される場合、徴候および/または症状が患者に存在しないか、寛解しているか、あるいは患者に以前に存在した、治療の過程を広範にいう。予防は、患者における疾患の処置に引き続いて起こる疾患を予防することを含む。さらに、予防は、その疾患を潜在的に発症し得る患者(特に、その疾患に罹りやすい患者(例えば、患者集団のメンバー、危険因子を有する患者、またはその疾患を発祥する危険がある患者))を処置することを包含する。
「保護」とは、本明細書中で使用される場合、患者の疾患の発生数または重篤度を減少させることを広範にいう。保護とは、本明細書中で使用される場合、疾患を阻害すること、疾患もしくはその臨床症状の発生を止めること、および/または疾患もしくはその臨床症状の後退を引き起こすことを広範にいう。予防もまた、好ましくは、患者における疾患の発生数または重篤度を防止することまたは減少することを包含する。
「保護有効量」とは、本明細書中で使用される場合、患者に投与される場合に、兆候および/または症状の発生数の重篤度を減少させ、徴候および/または症状の発生数の発症を遅くし、徴候および/または症状の発生数の発症を防止する、化合物の量を広範にいう。「保護有効量」は、疾患およびその重篤度、ならびに処置されるべき患者の年齢、体重、病歴、状態の素因、既存の状態に依存して変動し得る。
「第四級アンモニウム」とは、本明細書中で使用される場合、「オニウム」状態で窒素上に正の電荷を有する窒素への4つの結合を有する化学構造(すなわち、「R」または「第四級窒素」)を広範にをいい、ここでRは、アルキルまたはアリールなどの有機置換基である。用語「第四級アンモニウム塩」とは、本明細書中で使用される場合、第四級アンモニウム陽イオンと陰イオンとの会合を広範にいう。
疾患の「徴候」とは、本明細書中で使用される場合、患者の診察により発見可能な、疾患の任意の異常な指標を広範にいう。疾患の主観的な指標である症状とは異なり、疾患の客観的な指標である。
疾患の「症状」とは、本明細書中で使用される場合、患者により経験され疾患の指標である、構造、機能、または感覚の任意の病的な現象または正常さからの逸脱を広範にいう。
「被験体」とは、本明細書中で使用される場合、本発明により処置されるべき任意の適切なもの(鳥類および哺乳動物の被験体が挙げられるが、これらに限定されず、好ましくは、哺乳動物である)を広範にいう。本発明の哺乳動物としては、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯類(例えば、ラットおよびマウス)、ウサギ、霊長類、(ヒトなど)、ならびに子宮内の哺乳動物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明により処置される必要がある任意の哺乳動物被験体が、適切である。ヒト被験体が好ましい。両方の性のヒト被験体、および任意の発育段階のヒト被験体(すなわち、生後1ヶ月以内の乳幼児、乳児、若年、青年、成人)が、本発明により処置され得る。
本発明はまた、獣医学の目的で動物被験体(特に、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、およびウマなどの哺乳動物被験体)に対して実施され得、そして薬物スクリーニングおよび薬物開発の目的で実施され得る。本発明はまた、鳥類(ニワトリ、アヒル、シチメンチョウ、ガチョウ、ウズラ、キジ、走鳥類(例えば、ダチョウ)および飼い馴らされた鳥(例えば、オウムおよびカナリア)、ならびに卵の中の鳥が挙げられる)に対して実施され得る。「被験体」は、「患者」と交換可能に使用される。
「溶媒和物」とは、本明細書中で使用される場合、化合物と、化学量論量または非化学量論量の1つ以上の溶媒分子との、分子複合体を広範にいう。このような溶媒分子は、製薬分野において通常使用されるもの(例えば、水、エタノールなど)である。化合物または化合物の一部と、溶媒との分子複合体は、非共有結合の相互作用力(例えば、静電力、ファンデルワールス力、および水素結合)により安定化され得る。用語「水和物」とは、1つ以上の溶媒分子が水である複合体(一水和物および半水和物を含む)をいう。
「置換(された)」とは、本明細書中で使用される場合、基の水素原子のうちの1つ以上が当業者に公知である置換基異より置き換えられて、以下に記載されるような安定な化合物を生じる、置き換えを広範にいう。適切な置き換え基の例としては、アルキル、アシル、アルケニル、アルキニル シクロアルキル、アリール、アルカリール、ヒドロキシ、チオ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、アミノ、アミド、カルボキシ、カルボキシアルキル、チオカルボキシアルキル、カルボキシアリール、チオカルボキシアリール、ハロ、オキソ、メルカプト、スルフィニル、スルホニル、スルホンアミド、アミジノ、カルバモイル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、カルボン酸、カルボキサミド、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、トリハロアルコキシ、アルキルチオ、アラルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、グアニジノ、ウレイド、ニトロなどが挙げられるが、これらに限定されない。置換は、このような組み合わせが意図される目的のために安定な化合物を生じる場合に、許容される。例えば、置換は、得られる化合物が反応混合物からの有用な程度の純度までの単離に堪えるため、および治療または診断のための薬剤または試薬に処方されるために充分に強い場合に、許容される。
「治療」または「治療的」とは、本明細書中で使用される場合、疾患を処置すること、疾患もしくはその臨床症状の発症を止めるかもしくは減少させること、および/または疾患を軽減すること、疾患もしくはその臨床症状の後退を引き起こすことを広範にいう。治療は、疾患、徴候、および/または疾患の症状の予防、防止、処置、治癒、養生、治療薬、最小化、減少、緩和、および/または軽減の提供を包含する。治療は、進行している疾患の徴候および/または症状(例えば、疼痛、炎症)を有する患者の徴候および/または症状の緩和を包含する。治療はまた、「予防」および「防止」を包含する。予防は、患者の疾患の処置に引き続いて疾患が起こることを防止すること、または患者の疾患の発生数もしくは重篤度を減少させることを包含する。治療目的での用語「減少した」とは、徴候および/または症状の臨床的に有意な減少を広範にいう。治療は、徴候および/または症状(例えば、疼痛)の回帰または再発を処置することを包含する。治療は、徴候および/または症状の任意の時点での出現を妨げること、ならびに既存の徴候および/または症状を減少させ、存在する徴候および/または症状を排除することを包含するが、これらに限定されない。治療は、慢性疾患を処置すること(「維持」)および急性疾患を処置することを包含する。
治療は、危険因子を有する患者、罹患しやすい集団の危険な患者、病歴を有する患者、症状を有する患者、徴候を有する患者、徴候を有するが症状を有さない患者、および症状を有するが徴候を有さない患者に対するものであり得る。治療はまた、危険因子を有さない患者、危険がない患者、罹患しやすい集団にはいない患者、病歴を有さない患者、症状を有さない患者、徴候を有さない患者に対するものであり得る。治療は、疾患、疾患徴候、および/または疾患症状を、緩和し得(alleviate)、静め得(allay)、軽減し得(abate)、和らげ得(assuage)、縮小し得(curtail)、低下させ得(decrease)、軽くし得(ease)、減少させ得(lessen)、軽減し得(lighten)、より良くし得(make better)、健常にし得(make healthy)、緩和し得(mitigate)、鎮静し得(mollify)、なだめ得(pacify)、楽にし得(relieve)、回復させ得(rehabilitate)、治し得(remedy)、修復し得(repair)、そして/または和らげ得る(soothe)。
「処置する」または「処置」とは、本明細書中で使用される場合、徴候および/または症状が患者に存在する場合の治療の過程を広範にいう。治療目的での用語「減少した」とは、徴候および/または症状の臨床的に有意な減少を広範にいう。処置は、慢性疾患を処置すること(「維持」)および急性疾患を処置することを包含する。処置は、危険因子を有する患者、罹患しやすい集団の危険な患者、病歴を有する患者、および/または症状を有する患者、徴候を有する患者に対するものであり得る。処置は、疾患、疾患徴候、および/または疾患症状を、緩和し得(alleviate)、静め得(allay)、軽減し得(abate)、和らげ得(assuage)、縮小し得(curtail)、低下させ得(decrease)、軽くし得(ease)、減少させ得(lessen)、軽減し得(lighten)、より良くし得(make better)、健常にし得(make healthy)、緩和し得(mitigate)、鎮静し得(mollify)、なだめ得(pacify)、楽にし得(relieve)、回復させ得(rehabilitate)、治し得(remedy)、修復し得(repair)、そして/または和らげ得る(soothe)。NaCl共輸送体が関与する障害を「処置すること」またはこれらの障害の「処置」との用語は、この障害の重篤度またはこの障害の症状が、処置の非存在下で起こる場合と比較して、減少するか、またはその障害が部分的にもしくは完全に排除されることを意図される。処置は、障害の完全な治癒の達成を必要とはしない。NaCl共輸送体が関与する障害を「処置すること」またはこれらの障害の「処置」との用語は、本発明の方法が、処置の非存在下で起こる場合と比較して、この障害の発生数または発生を排除または減少させることが意図される。換言すれば、本発明の方法は、処置の非存在下で起こる場合と比較して、被験体における障害を遅くするか、遅延させるか、制御するか、またはその障害の尤度もしくは確率を減少させる。さらに、GABAレセプターが関与する障害を「処置すること」またはこれらの障害の「処置」との用語は、処置の非存在下で起こる場合と比較して、その障害の重篤度またはその障害の症状が減少すること、あるいはその障害が部分的にかまたは完全に排除されることを意図する。処置は、障害の完全な治癒の達成を必要とはしない。
「有効量」とは、本明細書中で使用される場合、疾患を処置するために患者に投与される場合に、その疾患に対するそのような処置を行うために充分な化合物の量を広範にいう。有効量は、予防のために有効な量、および/または防止のために有効な量であり得る。有効量は、減少させるために有効な量、徴候/症状の発生数を防止するため、徴候/症状の発生数の重篤度を低下させるため、兆候/症状の発生数を排除するため、兆候/症状の発生数の発症を遅くするため、兆候/症状の発生数の発症を防止するため、および/または兆候/症状の発生数の予防を行うために、充分な量であり得る。「有効量」は、疾患およびその重篤度、ならびに処置されるべき患者の年齢、体重、病歴、状態の素因、既存の状態に依存して変動し得る。用語「有効量」は、本発明の目的で、「治療有効量」と同義であると解釈される。
(1.化合物)
いくつかの実施形態によれば、本発明は、新規化合物を提供する。従って、本明細書中で定義される任意のR基は、公知の化合物を排除し、そして/または新規化合物を提供する目的で、排除または改変され得る。本発明の化合物は、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、および/またはXVI:
による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、互変異性体または水和物を包含し得、これらの式において、
は存在しないか、H、OまたはSであり;
は存在しないか、Hであるか、あるいはRがOまたはSである場合、Rは、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ、生体適合性ポリマー(例えば、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル))、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルおよびメチルチオアルカリールからなる群より選択され、そしてRが存在しない場合、Rは、非置換または置換された、水素、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、N−アルカリール−N−アリールアミノからなる群より選択され;
は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、およびアリールオキシからなる群より選択され;そして
およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、ならびにこれらの塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、トリアルキルアリールアンモニウム塩およびテトラアルキルアンモニウム塩)からなる群より選択され、いくつかの実施形態においては、以下の条件を伴う:RがOでありかつR、RおよびRがHである場合、式IのRはフェニルオキシではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式Iの化合物はブメタニドではなく;RがOでありかつR、RおよびRがHである場合、式IIIのRはClではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式IIIの化合物はフロセミドではなく;RがOであり、RがClであり、かつRおよびRがHである場合、式IIIのRはメチルではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式IIIの化合物はフロセミドメチルエステルではなく;RがOでありかつR、RおよびRがHである場合、式VのRはフェニルオキシではなく、より具体的には、いくつかの実施形態において、式Vの化合物はピレタニドではない。
本発明のいくつかの実施形態において、式Iの化合物は、ブメタニド、ブメタニドアルデヒド、ブメタニドメチルエステル、ブメタニドシアノメチルエステル、ブメタニドエチルエステル、ブメタニドイソアミルエステル、ブメタニドオクチルエステル、ブメタニドベンジルエステル、ブメタニドジベンジルアミド、ブメタニドジエチルアミド、ブメタニドモルホリノエチルエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル、ブメタニドピバキセチルエステル、ブメタニドプロパキセチルエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム塩およびブメタニドセチルトリメチルアンモニウム塩であり得る。特定の実施形態において、この化合物はブメタニドではない。
本発明の他の実施形態において、式Iの化合物は、ブメタニド[−(C=O)−SH]チオ酸、ブメタニドS−メチルチオエステル、ブメタニドS−シアノメチルチオエステル、ブメタニドS−エチルチオエステル、ブメタニドS−イソアミルチオエステル、ブメタニドS−オクチルチオエステル、ブメタニドS−ベンジルチオエステル、ブメタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドS−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−(C=O)−S−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−(C=O)−S−]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物は、準安定なブメタニド[−(C=S)−OH]チオ酸、ブメタニドO−メチルチオエステル、ブメタニドO−シアノメチルチオエステル、ブメタニドO−エチルチオエステル、ブメタニドO−イソアミルチオエステル、ブメタニドO−オクチルチオエステル、ブメタニドO−ベンジルチオエステル、ブメタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニド、O−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドO−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドO−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−(C=S)−O−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[(C=S)−O−]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物は、ブメタニドチオアルデヒド、ブメタニド[−(C=S)−SH]ジチオ酸、ブメタニドメチルジチオエステル、ブメタニドシアノメチルジチオエステル、ブメタニドエチルジチオエステル、ブメタニドイソアミルジチオエステル、ブメタニドオクチルジチオエステル、ブメタニドベンジルジチオエステル、ブメタニドジベンジルチオアミド、ブメタニドジエチルチオアミド、ブメタニドモルホリノエチルジチオエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドピバキセチルジチオエステル、ブメタニドプロパキセチルジチオエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩およびブメタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩であり得る。
本発明の他の実施形態において、式IIIの化合物は、フロセミド、フロセミドアルデヒド、フロセミドメチルエステル、フロセミドシアノメチルエステル、フロセミドエチルエステル、フロセミドイソアミルエステル、フロセミドオクチルエステル、フロセミドベンジルエステル、フロセミドジベンジルアミド、フロセミドジエチルアミド、フロセミドモルホリノエチルエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル、フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル、フロセミドピバキセチルエステル、フロセミドプロパキセチルエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩およびフロセミドセチルトリメチルアンモニウム酸塩であり得る。特定の実施形態において、この化合物はフロセミドではない。
本発明のさらなる実施形態において、式IIIの化合物は、フロセミド[−(C=O)−SH]チオ酸、フロセミドS−メチルチオエステル、フロセミドS−シアノメチルチオエステル、フロセミドS−エチルチオエステル、フロセミドS−イソアミルチオエステル、フロセミドS−オクチルチオエステル、フロセミドS−ベンジルチオエステル、フロセミドS−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−ピバキセチルチオエステル、フロセミドS−プロパキセチルチオエステル、フロセミドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−(C=O)−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−(C=O)−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明の他の実施形態において、式IVの化合物は、準安定なフロセミド[−(C=S)−OH]チオ酸、フロセミドO−メチルチオエステル、フロセミドO−シアノメチルチオエステル、フロセミドO−エチルチオエステル、フロセミドO−イソアミルチオエステル、フロセミドO−オクチルチオエステル、フロセミドO−ベンジルチオエステル、フロセミドO−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−ピバキセチルチオエステル、フロセミドO−プロパキセチルチオエステル、フロセミドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−(C=S)−O−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−(C=S)−O−]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明のさらなる実施形態において、式IVの化合物は、フロセミドチオアルデヒド、フロセミド[−(C=S)−SH]ジチオ酸、フロセミドメチルジチオエステル、フロセミドシアノメチルジチオエステル、フロセミドエチルジチオエステル、フロセミドイソアミルジチオエステル、フロセミドオクチルジチオエステル、フロセミドベンジルジチオエステル、フロセミドジベンジルアミド、フロセミドジエチルアミド、フロセミドジベンジルチオアミド、フロセミドジエチルチオアミド、フロセミドモルホリノエチルジチオエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドピバキセチルジチオエステル、フロセミドプロパキセチルジチオエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩およびフロセミドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩であり得る。
本発明のなおさらなる実施形態において、式Vの化合物は、ピレタニド、ピレタニドアルデヒド、ピレタニドメチルエステル、ピレタニドシアノメチルエステル、ピレタニドエチルエステル、ピレタニドイソアミルエステル、ピレタニドオクチルエステル、ピレタニドベンジルエステル、ピレタニドジベンジルアミド、ピレタニドジエチルアミド、ピレタニドモルホリノエチルエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル、ピレタニドジメチルグリコールアミドエステル、ピレタニドピバキセチルエステル、ピレタニドプロパキセチルエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウム塩およびピレタニドセチルトリメチルアンモニウム塩であり得る。特定の実施形態において、この化合物はピレタニドではない。ピレタニドモノアルキル(置換および非置換)アミドおよびチオアミド、ならびにその薬学的に受容可能な塩もまた想定される。このようなピレタニドモノアルキルアミドの非限定的な例としては、ピレタニドモノベンジルアミド、ピレタニドモノエチルアミド、ピレタニドモノベンジルチオアミド、ピレタニドモノエチルチオアミド、およびその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。
本発明のいくつかの実施形態において、式Vの化合物は、ピレタニド[−(C=O)−SH]チオ酸、ピレタニドS−メチルチオエステル、ピレタニドS−シアノメチルチオエステル、ピレタニドS−エチルチオエステル、ピレタニドS−イソアミルチオエステル、ピレタニドS−オクチルチオエステル、ピレタニドS−ベンジルチオエステル、ピレタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドS−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−(C=O)−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびピレタニド[−(C=O)−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明のさらなる実施形態において、式VIの化合物は、準安定なピレタニド[−(C=S)−OH]チオ酸、ピレタニドO−メチルチオエステル、ピレタニドO−シアノメチルチオエステル、ピレタニドO−エチルチオエステル、ピレタニドO−イソアミルチオエステル、ピレタニドO−オクチルチオエステル、ピレタニドO−ベンジルチオエステル、ピレタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニド、O−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドO−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−(C=S)−O−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびピレタニド[−(C=S)−O−]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩であり得る。
本発明のいくつかの実施形態において、式VIの化合物は、ピレタニドチオアルデヒド、ピレタニド[−(C=S)−SH]ジチオ酸、ピレタニドメチルジチオエステル、ピレタニドシアノメチルジチオエステル、ピレタニドエチルジチオエステル、ピレタニドイソアミルジチオエステル、ピレタニドオクチルジチオエステル、ピレタニドベンジルジチオエステル、ピレタニドジベンジルチオアミド、ピレタニドジエチルチオアミド、ピレタニドモルホリノエチルジチオエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドピバキセチルジチオエステル、ピレタニドプロパキセチルジチオエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩およびピレタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩であり得る。ピレタニドモノアルキル(置換および非置換)チオアミドおよびその薬学的に受容可能な塩もまた想定される。このようなピレタニドモノアルキルチオアミドの非限定的な例としては、ピレタニドモノベンジルチオアミド、ピレタニドモノエチルチオアミド、およびその薬学的に受容可能な塩が挙げられる。
本発明の他の実施形態において、式VIIの化合物は、テトラゾリル−置換アゾセミド(例えば、メトキシメチルテトラゾリル−置換アゾセミド、メチルチオメチルテトラゾリル−置換アゾセミドおよびN−mPEG350−テトラゾリル−置換アゾセミド)、アゾセミドベンジルトリメチルアンモニウム塩、および/またはアゾセミドセチルトリメチルアンモニウム塩であり得る。
本発明のいくつかの実施形態において、式VIIIの化合物は、ピリジン置換トルセミドの第四級アンモニウム塩または対応する内部塩(双性イオン)であり得る。例としては、メトキシメチルピリジニウムトルセミド塩、メチルチオメチルピリジニウムトルセミド塩、およびN−mPEG350−ピリジニウムトルセミド塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の実施形態はさらに、本明細書中に記載される、式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物を提供するための合成方法により形成される中間体化合物を提供する。これらの中間体化合物は、本明細書中に記載される範囲の適応症のための治療剤、ならびに/またはさらなる合成方法および反応のための試薬としての、有用性を有し得る。
先に記載されたように、本明細書中で定義されるようなR基の任意のものは、特に、本発明の新規化合物を示すことに関して、本発明の化合物から排除され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのエステル、アミド、N−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを含む)を包含する:
他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのエステルおよびアミドを含む)を包含する:
なお他の実施形態において、本発明は、以下の化合物を包含する:
なお他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのエステル、アミド、N−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを含む)を包含する:
なお他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのN−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを含む)を包含する:
なお他の実施形態において、本発明は、以下の化合物、そのN−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを包含する:
他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのエステル、アミド、N−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを含む)を包含する:
他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(そのエステルおよびアミドを含む)を包含する:
他の実施形態において、本発明は、以下の化合物(N−置換スルホンアミドおよびN,N−二置換スルホンアミドを含む)を包含する:
(2.合成方法)
本発明の実施形態は、利尿薬または利尿薬様化合物を、利尿薬または利尿薬様化合物の親油性を増加させるように修飾する方法を提供する。親油性は、親水性親油性バランス(HLB)または分配係数(例えば、水とオクタノールとの間での化合物の分配)を決定することにより測定され得る。いくつかの実施形態において、この化合物は、利尿薬または利尿薬様化合物であり、そして特定の実施形態において、この化合物は、「ループ利尿薬」と称される。利尿薬の薬理学的特性の議論については、一般に、Hardman,Limbird,およびGilman(編者)(2001)Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw−Hill Medical Publishing Division(第10版)を参照のこと。
さらに、利尿薬または利尿薬様化合物として、陽イオン−塩化物共輸送体に影響を与える化合物が包含される。本明細書中で使用される場合、共輸送体とは、電子的に中性であり、逆に荷電した等量のイオン種を膜の片側から他方の側へと移動させるものである。本明細書中で使用される場合、陽イオン−塩化物共輸送体とは、1個または数個の陽イオンを、同じ数の塩化物イオンと一緒に移動させる共輸送体をいう。例示的な陽イオン塩化物共輸送体としては、脳内のループ利尿薬感受性Na,K,2Cl共輸送体(NKCC1)、およびサイアザイド感受性Na,Cl共輸送体(NCC)が挙げられるが、これらに限定されない。陽イオン−塩化物共輸送体の分子分類、これらの生理学、および薬理学に関する議論は、Mountら,(1998)「The electroneutral cation−chloride cotransporters」J Exp Biol 201:2091−2102;Russell(2000年1月)「Sodium−potassium−chloride cotransport」Physiol Rev.80(1):211−76に見出され得る。
NKCC1脳特異的共輸送体は、その腎臓アナログであるNKCC2のアイソフォームである。フロセミドおよびブメタニドは、NKCCアンタゴニストの古典的な例である。
サイアザイド感受性共輸送体は、サイアザイド利尿薬により拮抗される。例示的なサイアザイド利尿薬としては、クロロサイアザイド、ヒドロクロロサイアザイド、およびベンズサイアザイドが挙げられるが、これらに限定されない。
利尿薬または利尿薬様化合物の改変は、この利尿薬または利尿薬様化合物を、官能基ならびに/または非置換もしくは置換された、水素化アルミニウム、アルキルハロゲン化物、アルコール、アルデヒド、アルカリールハロゲン化物、モノアルキルアミンおよびジアルキルアミン、モノアルカリールアミンおよびジアルカリールアミン、モノアリールアミンおよびジアリールアミン、ならびに第四級アンモニウム塩、もしくはこれらの組み合わせからなる群より選択される化合物と反応させることを包含し得る。出発物質として使用され得る化合物の非限定的な例は、以下に例示される。
式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物は、当業者に周知である従来の合成技術を使用して合成され得る。より具体的な合成経路が、以下に記載される。
(A.ブメタニドアナログ、チオブメタニドアナログおよびジチオブメタニドアナログ)
(1.チオブメタニドおよびジチオブメタニド)
チオブメタニドアナログは、ブメタニドのカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、ブメタニドは、塩化チオニルでの処理により、対応するチオ酸への変換を起こして、対応するブメタニド酸塩化物を形成し得、続いて、Noble,P.およびTarbell,,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により硫化水素ナトリウムと反応して、チオブメタニド[−(C=O)−SH](ブメタニド[−(C=O)−SH]チオ酸としてもまた公知)を与え得る。スキーム1を参照のこと。チオブメタニドは、塩化チオニルを用いて、対応するブメタニドチオ酸塩化物への変換を起こし得、続いて、同様の方法論により、このチオ酸塩化物の硫化水素ナトリウムでの処理は、ジチオブメタニド[−(C=S)−SH](ブメタニド[−(C=S)−SH]ジチオ酸としてもまた公知)を与える。ブメタニドチオ酸塩化物と第二級アミンとの反応は、対応するブメタニドチオアミドを与える。ブメタニドはまた、五硫化リンとの反応を起こして、ブメタニドジチオ酸を与え得る。この化学の内容の概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,すべてGlass.R.S.、Science of Synthesis(Charette,A.B.編),第22巻,Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および第22.1.4章およびその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis(Trost,B.M.およびFleming,I.編Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献(これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される)もまた参照のこと。
(2.ブメタニドおよびS−チオブメタニドアナログ)
ブメタニドアナログは、ブメタニドのカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、ブメタニドは、アルコール(直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、置換アルコール、または非置換アルコールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。ブメタニドまたはチオブメタニドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる)との反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型エステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することによるアルキル化によって形成され得る。ブメタニドはまた、適切な置換または非置換のアルキルアミンまたはアリールアミンとの反応により、酸塩化物への変換後、またはアクチベーター(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC))を使用することによってかのいずれかで、アミド化を受け得る。ブメタニドまたはチオブメタニドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、ブメタニドまたはチオブメタニドの第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム2、3および4は、式Iによるいくつかの例示的な化合物の合成スキームを提供する。
ブメタニド塩、チオブメタニドおよびS−チオブメタニドエステルは、当該分野において周知である方法(Yang,W.およびDrueckhammer,D.G.,J.Amer.Chem.Soc.,2001,123(44),11004−11009およびその参考文献を参照のこと)により、酸および塩基により触媒される加水分解を容易に起こして、カルボン酸含有分子であるブメタニドを生成するはずである。(スキーム4を参照のこと)。
(3.O−置換チオブメタニドアナログおよびジチオブメタニドアナログ)
ブメタニドは、塩化チオニルでの処理により対応するチオ酸への変換を受けて、対応する酸塩化物を形成し得、引き続いて、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により、水酸化ナトリウムまたは硫化水素ナトリウムとの反応により、準安定なO−チオブメタニドおよびジチオブメタニドを与え得る。(スキーム5および6を参照のこと)。
チオブメタニドアナログは、次に、S−チオブメタニドのチオカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、S−チオブメタニドは、アルコールおよびチオール(直鎖、分枝鎖、置換、または非置換の、アルコールおよびチオールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。S−チオブメタニドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる)との反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型エステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することによるアルキル化によって形成され得る。S−チオブメタニドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、チオブメタニドの第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム7、8および9(これらは、式IIによるいくつかの例示的な化合物を提供する)を参照のこと。
チオブメタニド、チオブメタニドアミド、O−チオブメタニドエステルおよびジチオブメタニドエステルは、当該分野において周知である方法(Yang,W.およびDrueckhammer,D.G.,J.Amer.Chem.Soc.,2001,123(44),11004−11009およびその参考文献を参照のこと)により、酸および塩基により触媒される加水分解を容易に起こして、カルボン酸含有分子であるブメタニドを生成するはずである。この化学の内容のさらなる概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,全てGlass,R.S.Science of Synthesis,(Charette,A.B.編),第22巻,Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および22.1.4ならびにその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis,(Trost,B.M.およびFleming,I.編.),Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献もまた参照のこと(スキーム9を参照のこと)。
(4.環状アミドを含むチオブメタニドアナログおよびセレノブメタニドアナログ)
ブメタニドは、図2に示されるように、ジチオブメタニド中間体を介して、環状アミドを含むチオブメタニドアナログに変換され得る。図2において、環状アミドを含むチオブメタニドアナログは、ブメタニドN−モルホリノチオアミドである。図3〜図7に示されるように、同じジチオブメタニド中間体を使用して、種々のさらなる環状アミドを含むチオブメタニドアナログを調製し得る。ブメタニドN−モルホリノチオアミドを得るための代替の方法は、図8に示されている。類似の化学を使用して、一般にはセレノブメタニドアナログ、そして具体的には、環状アミドを含むセレノブメタニドアナログを得ることができる。例えば、図8に示されるようなPの代わりに、図8Aに示されるように、PSeまたは等価な試薬を使用して、環状アミドを含む、対応するセレノブメタニドアナログを生成し得る。Rae,I.D.およびWade,M.J.,Int.J.Sulfur Chem.,1976,8,519;Voss,J.およびBruhn,F.−R.,Liebigs Ann.Chem.,1979,1931;ならびにWoollins,J.D.ら,Chemistry Europe J.,2005,11,6221−6227。
(B. フロセミドアナログ、チオフロセミドアナログ、およびジチオフロセミドアナログ)
(1.チオフロセミドおよびジチオフロセミド)
チオフロセミドアナログは、フロセミドのカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、フロセミドは、塩化チオニルでの処理により対応するチオ酸への変換を起こして、対応するフロセミド酸塩化物を形成し得、引き続いて、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により、硫化水素ナトリウムと反応して、チオフロセミド[−(C=O)−SH](フロセミド[−(C=O)−SH]チオ酸としてもまた公知)を与え得る。(スキーム10を参照のこと)。
チオフロセミドは、塩化チオニルを用いて、対応するフロセミドチオ酸塩化物への変換を起こし得、引き続いて、類似の方法論により、このチオ酸塩化物を硫化水素ナトリウムで処理して、ジチオフロセミド[−(C=S)−SH](フロセミド[−(C=S)−SH]ジチオ酸としてもまた公知)を与え得る(スキーム10を参照のこと)。フロセミドチオ酸塩化物と第二級アミンとの反応は、対応するフロセミドチオアミドを与える。フロセミドはまた、五硫化リンとの反応を起こして、フロセミドジチオ酸を与え得る。この化学の内容の概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,全てGlass,R.S.Science of Synthesis,(Charette,A.B.編),第22巻,Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および22.1.4ならびにその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis,(Trost,B.M.およびFleming,I.編.),Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献もまた参照のこと。
(2.フロセミドおよびS−フロセミドアナログ)
フロセミドアナログは、ブメタニドアナログの合成において使用された方法と類似の方法により、合成される。フロセミドは、アルコール(直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、置換アルコール、または非置換アルコールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。フロセミドまたはチオフロセミドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(例えば、クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドが挙げられる)などとの反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型エステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することによるアルキル化によって形成され得る。フロセミドはまた、酸塩化物への変換後、またはアクチベーター(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC))を使用することによってかのいずれかで、適切な置換または非置換のアルキルアミンまたはアリールアミンとの反応によりアミド化を受け得る。フロセミドまたはチオフロセミドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、フロセミドまたはチオフロセミドの第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム11、12、および13は、いくつかの例示的な式IIIによる化合物を提供する。
(3.O−置換チオフロセミドおよびジチオフロセミドアナログ)
フロセミドは、塩化チオニルでの処理により対応するチオ酸への変換を受けて、対応する酸塩化物を形成し得、引き続いて、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により、水酸化ナトリウムまたは硫化水素ナトリウムと反応して、O−チオフロセミドおよびジチオフロセミドを与え得る(スキーム14および15を参照のこと)。
チオフロセミドアナログは、次に、チオフロセミドのチオカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、チオフロセミドは、アルコールまたはチオール(直鎖、分枝鎖、置換、または非置換のアルコールおよびチオールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。S−チオフロセミドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる)との反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型エステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することによるアルキル化によって形成され得る。チオフロセミドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、チオフロセミド第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム14、15、16、17、および18は、式IVによるいくつかの例示的な化合物の合成スキームを提供する。
チオフロセミド、チオフロセミドアミドおよびS−チオフロセミドエステルは、当該分野において周知である方法(Yang,W.およびDrueckhammer,D.G.,J.Amer.Chem.Soc.,2001,123(44),11004−11009およびその参考文献を参照のこと)により、酸および塩基により触媒される加水分解を容易に起こして、カルボン酸含有分子であるフロセミドを生成するはずである。この化学の内容のさらなる概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,全てGlass,R.S.Science of Synthesis,(Charette,A.B.編),第22巻,Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および22.1.4ならびにその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis,(Trost,B.M.およびFleming,I.編.),Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献もまた参照のこと(スキーム18を参照のこと)。
(C. ピレタニドアナログ、チオピレタニドアナログ、およびジチオピレタニドアナログ)
(1.チオピレタニドおよびジチオピレタニド)
ピレタニドアナログは、ピレタニドのカルボン酸部分を種々の試薬と反応させることにより合成される。例えば、ピレタニドは、塩化チオニルでの処理により対応するチオ酸への変換を起こして、対応するピレタニド酸塩化物を形成し得、引き続いて、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により、硫化水素ナトリウムと反応して、チオピレタニド[−(C=O)−SH](ピレタニド[−(C=O)−SH]チオ酸としてもまた公知)を与え得る。スキーム19を参照のこと。チオピレタニドは、塩化チオニルを用いて、対応するピレタニドチオ酸塩化物への変換を起こし得、引き続いて、類似の方法論により、このチオ酸塩化物を硫化水素ナトリウムで処理して、ジチオピレタニド[−(C=S)−SH](ピレタニド[−(C=S)−SH]ジチオ酸としてもまた公知)を与え得る。ピレタニドチオ酸塩化物と第二級アミンとの反応は、対応するピレタニドチオアミドを与える。ピレタニドはまた、五硫化リンとの反応を起こして、ピレタニドジチオ酸を与え得る。この化学の内容の概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,全てGlass,R.S.Science of Synthesis,(Charette,A.B.編),第22巻.Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および22.1.4ならびにその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis,(Trost,B.M.およびFleming,I.編.),Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献もまた参照のこと。
(2.ピレタニドおよびS−チオピレタニドアナログ)
ピレタニドは、アルコール(直鎖アルコール、分枝鎖アルコール、置換アルコール、または非置換アルコールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。ピレタニドまたはチオピレタニドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる)との反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型エステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することによるアルキル化によって形成され得る。ピレタニドはまた、酸塩化物への変換後、またはアクチベーター(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC))を使用することによってかのいずれかで、適切な置換または非置換のアルキルアミンまたはアリールアミンとの反応によりアミド化を受け得る。ピレタニドまたはチオピレタニドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、ピレタニドまたはチオピレタニドの第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム19、20、21および22は、式Vによるいくつかの例示的な化合物の合成スキームを提供する。
チオピレタニド塩およびS−チオピレタニドエステルは、当該分野において周知である方法(Yang,W.,Drueckhammer D.G.,J.Amer.Chem.Soc.,2001,123(44),11004−11009およびその参考文献を参照のこと)により、酸および塩基により触媒される加水分解を容易に起こして、カルボン酸含有分子であるブメタニドを生成するはずである(スキーム22を参照のこと)。
(3.O−置換チオピレタニドアナログ、ジチオピレタニドアナログ)
ピレタニドは、塩化チオニルでの処理により対応するチオ酸への変換を受けて、対応する酸塩化物を形成し得、引き続いて、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により、水酸化ナトリウムまたは硫化水素ナトリウムとの反応により、準安定なO−チオピレタニドおよびジチオピレタニドを与え得る。スキーム23および24を参照のこと。
チオピレタニドアナログは、ピレタニドアナログの合成において使用された方法と類似の方法によって、合成される。具体的には、チオピレタニドは、チオール(直鎖、分枝鎖、置換、または非置換のチオールが挙げられる)との反応によりエステル化を起こし得る。チオピレタニドはまた、適切な置換および非置換のアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(クロロアセトニトリル、塩化ベンジル、1−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミドなどが挙げられる)との反応によりアルキル化され得る。PEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型チオエステルはまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)を使用することにより、アルキル化によって形成され得る。チオピレタニドはまた、第四級水酸化アンモニウム(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドまたはセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)と反応して、チオピレタニドの第四級アンモニウム塩を形成し得る。スキーム23、24、25、26、および27は、いくつかの例示的な式VIによる化合物を提供する。
チオピレタニド、チオピレタニドアミドおよびチオピレタニドエステルは、当該分野において周知である方法(Yang,W.およびDrueckhammer,D.G.,J.Amer.Chem.Soc.,2001,123(44),11004−11009およびその参考文献を参照のこと)により、酸および塩基により触媒される加水分解を容易に起こして、カルボン酸含有分子であるピレタニドを生成するはずである。この化学の内容のさらなる概説については、「Thioacyl Halides」、「Thiocarboxylic O−Acid Esters」および「Dithiocarboxylic Acid Esters」,全てGlass,R.S.Science of Synthesis,(Charette,A.B.編),第22巻,Thieme Chemistry,2005,第22.1.2章、第22.1.3章および22.1.4ならびにその参考文献を参照のこと。「Synthesis of Thioamides and Thiolactams」,Schaumann,E.,Comprehensive Organic Synthesis,(Trost,B.M.およびFleming,I.編.),Pergamon Press,1991,第6巻,第2.4章,pp.450−460およびその参考文献もまた参照のこと(スキーム27を参照のこと)。
(D.アゾセミドアナログ)
アゾセミドアナログは、種々の試薬とアゾセミドのテトラゾリル部分との反応により合成される。アゾセミドは、アルデヒドの添加により、ヒドロキシアルキル化を起こし得、これにより、ヒドロキシアルキル官能基が形成される。アルコールが、このアルデヒドと一緒に必要に応じて反応させられて、エーテルを得ることができる。アルキルチオールが、このアルデヒドと一緒に必要に応じて添加されて、チオエーテルを形成し得る。アゾセミドはまた、適切なアルキルハロゲン化物またはアルカリールハロゲン化物(エーテル結合またはチオエーテル結合を含むアルキルハロゲン化物またはアルカリールハロゲン化物(例えば、メチルクロロメチルエーテルおよびベンジルクロロメチルチオエーテル)が挙げられる)の添加により、アルキル化され得る。PEG型エーテルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型アナログがまた、アルキルハロゲン化物またはアルカリールハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)の添加により形成され得る。アゾセミドはまた、アゾセミドの第四級アンモニウム塩を形成する目的で、第四級アンモニウム塩(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド)および塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたはセチルトリメチルアンモニウムブロミド)および塩基(例えば、水酸化ナトリウム)と反応させられ得る。以下のスキーム28は、いくつかの例示的な式VIIによる化合物の合成スキームを提供する。
(E.トルセミドアナログ)
トルセミド(トラセミドとしてもまた公知)のアナログは、種々の試薬とトルセミドのピリジン部分との反応により合成される。トルセミドは、適切なアルキルハロゲン化物またはアルカリールハロゲン化物(塩化ベンジルが挙げられる)の添加によりアルキル化を起こして、N−置換第四級アンモニウム塩を形成し得る。エーテル結合を含むアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(メチルクロロメチルエーテルおよびベンジルクロロメチルエーテルが挙げられる)が、N−置換エーテル第四級アンモニウム塩を形成するために使用され得る。チオエーテル結合を含むアルキルハロゲン化物およびアルカリールハロゲン化物(メチルクロロメチルチオエーテルおよびベンジルクロロメチルチオエーテルが挙げられる)が、N−置換チオエーテル第四級アンモニウム塩を形成するために使用され得る。PEG型エーテル含有第四級アンモニウム塩は、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る。「アキセチル」型第四級アンモニウム塩はまた、アルキルハロゲン化物(例えば、ピバル酸クロロメチルまたはプロピオン酸クロロメチル)の添加により形成され得る。以下のスキーム29は、いくつかの例示的な式VIIIによる化合物の合成スキームを提供する。
(F.ブメタニド、ピレタニド、およびフロセミドのベンズアルデヒドアナログ)
置換安息香酸であるブメタニド、ピレタニド、およびフロセミドは、文献の方法によって、アミン置換水素化アンモニウム(例えば、ビス(4−メチルピペラジニル)水素化アルミニウム)を使用して、対応するブメタニドアルデヒド、ピレタニドアルデヒドおよびフロセミドアルデヒドに選択的に還元され得る。Muraki,M.およびMukiayama,T.,Chem.Letters,1974,1447;Muraki,M.およびMukiayama,T.,Chem.Letters,1975,215;ならびにHubert,T.,D.,Eyman,D.P.およびWiemer,D.F.,J.Org.Chem.,1984,2279を参照のこと(スキーム30を参照のこと)。より親油性が高いベンズアルデヒドは、容易に空気酸化されて、より親水性が高い安息香酸になること、ならびにベンズアルデヒドはまた、NADPH補因子および多数の酸化的P450酵素の使用により、インビボで代謝されて対応する安息香酸になることが、周知である。
安息香酸を対応するベンズアルデヒドに変換するために使用される還元手順については、Muraki,M.およびMukiayama,T.,Chem.Letters,1974,1447;同書1975、215;Hubert,T.,D.,Eyman,D.P.およびWiemer,D.F.,J.Org.Chem.,1984,2279を参照のこと。
親油性であるチオベンズアルデヒドはまた、対応するベンズアルデヒドから、処置薬剤(硫化水素および五硫化二リンが挙げられる)により調製され得る(Smith,M.B.およびMarch,J.,March’s Advanced Organic Chemistry,第5版,2001,John Wiley & Sons,Inc.,New York,パート2,第16章,pp.1185−1186.C.Sulfur Nucleophiles,第16−10節The Addition of HS and Thiols to Carbonyl Compoundsを参照のこと)(スキーム31を参照のこと)。次に、これらのチオベンズアルデヒドは、加水分解条件下で容易に変換されて、対応するベンズアルデヒドに戻り得る。より親油性が高いベンズアルデヒドは、容易に空気酸化されて、より親水性が高い安息香酸になること、ならびにベンズアルデヒドはまた、NADPH補因子および多数の酸化的P450酵素の使用により、インビボで代謝されて対応する安息香酸になることが、周知である。類似の機構が、チオベンズアルデヒドのチオ安息香酸へ、次いで安息香酸への変換に適用され得る。
(G.ブメタニド、ピレタニドおよびフロセミド、ならびにこれらのチオ酸対応物であるチオブメタニド、チオピレタニド、チオフロセミド、ジチオブメタニド、ジチオピレタニドおよびジチオフロセミドのPEG型アナログ)
ブメタニド、フロセミド、およびピレタニドのPEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る(スキーム32を参照のこと)。
PEG−Xとは、X−(CH(OCHCHn−1−Yであり、ここでXは、ハロまたは他の脱離基(メシレート「OMs」、トシレート「OTs」)であり、そしてYは、OHまたはアルコール保護基(例えば、アルキル基、アリール基、アシル基またはエステル基)であり、そしてm=1〜5であり、そしてn=1〜100である。
チオブメタニド、チオフロセミド、およびチオピレタニドのPEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る(スキーム33を参照のこと)。
PEG−Xとは、X−(CH(OCHCHn−1−Yであり、ここでXは、ハロまたは他の脱離基(メシレート「OMs」、トシレート「OTs」)であり、そしてYは、OHまたはアルコール保護基(例えば、アルキル基、アリール基、アシル基またはエステル基)であり、そしてm=1〜5であり、そしてn=1〜100である。
ジチオブメタニド、ジチオフロセミド、およびジチオピレタニドのPEG型エステルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−C1など)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルトシレート(例えば、MeO−PEGI000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る(スキーム34を参照のこと)。
PEG−Xとは、X−(CH(OCHCHn−1−Yであり、ここでXは、ハロまたは他の脱離基(メシレート「OMs」、トシレート「OTs」)であり、そしてYは、OHまたはアルコール保護基(例えば、アルキル基、アリール基、アシル基またはエステル基)であり、そしてm=1〜5であり、そしてn=1〜100である。
(H.アゾセミドおよびトルセミドのPEG型アナログ)
アゾセミドおよびトルセミドのPEG型エーテルは、アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルハロゲン化物(例えば、MeO−PEG350−Clなど)またはアルキルオキシ(ポリアルキルオキシアルキルトシレート(例えば、MeO−PEG1000−OTsなど)を使用するアルキル化により形成され得る(スキーム35を参照のこと)。
PEG−Xとは、X−(CH(OCHCHn−1−Yであり、ここでXは、ハロまたは他の脱離基(メシレート「OMs」、トシレート「OTs」)であり、そしてYは、OHまたはアルコール保護基(例えば、アルキル基、アリール基、アシル基またはエステル基)であり、そしてm=1〜5であり、そしてn=1〜100である。
(I.さらなるブメタニドアナログ)
さらなるブメタニドアナログは、以下でスキーム36〜66に示される合成に従って、合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、OもしくはS)を有し得る。
「4−(3−ピリジル)ブメタニド」のエステル、アミド、スルホンアミド、アルデヒド、およびニトリルは、類似の様式で作製される。
3−N−置換「4−(3−ピリジル)ブメタニド」のエステル、アミド、スルホンアミド、アルデヒド、およびニトリルは、類似の様式で作製される。
(J.さらなるフロセミドアナログ)
さらなるフロセミドアナログは、以下でスキーム67〜70に示される合成に従って合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、もしくはS)を有し得る。
(K.さらなるピレタニドアナログ)
さらなるピレタニドアナログは、以下でスキーム71〜74に示される合成に従って合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、もしくはS)を有し得る。
Bormann,D.,Merkel,W.,およびMuschaweck,R.,(Hoechst)米国特許第4,010,273号(1977年3月01日)。25頁の特許、62の実施例、8つの請求項−種々の4−置換基が開示されているが、特許請求されていない。
(L.さらなるアゾセミドアナログ)
さらなるアゾセミドアナログは、以下でスキーム75〜78に示される合成に従って合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、もしくはS)を有し得る。
Popelak,A.,ら(Boehringer Mannheim),米国特許第3,665,002号(1972年5月23日)。5頁の特許、2つの実施例、7つの請求項−数種の4−置換基(ハロ、トリフルオロ、アジド)が特許請求されている。
(M.さらなるトルセミドアナログ)
さらなるトルセミドアナログは、以下でスキーム79〜82に示される合成に従って合成され得る。
Delarge,J.E.ら(A.Christiaens),米国特許第4,018,929,号(1977年4月19日)
Kordova,M.(TEVA),米国特許第6,670,478 B2号(2003年12月30日)
(N.さらなるブメタニドアナログ)
ブメタニドの異性体である化合物、およびこれらの異性体のアナログである化合物もまた、合成され得る。これらのいわゆる「ブメタニド−フロセミドハイブリッド」化合物(ブメタニドN−ブチル基が、フロセミドがそのフラニルメチルアミノ基を有する位置と同じ位置に結合しているという事実に起因する)は、以下でスキーム83〜89に示される合成に従って合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、もしくはS)を有し得る。
(O.これらのアゾセミドアナログ)
アゾセミド誘導体である化合物、およびこれらのアナログである化合物もまた、合成され得る。これらのいわゆる「アゾセミド−ブメタニド−フロセミドハイブリッド」化合物(これらがアゾセミドテトラゾールを有し、そしてブメタニドのN−ブチル基が、フロセミドがそのフラニルメチルアミノ基を有する位置と同じ位置に結合しているという事実に起因する)は、以下でスキーム90〜94に示される合成に従って合成され得る。1つのR31基を有するN−置換スルホンアミドの場合、R31は、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールである。2つのR31基を有する二置換スルホンアミドの場合、各R31基は、同じであるかまたは異なり、そして独立して、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールであるか、またはこれらが結合する窒素原子と一緒になって、4員〜8員の環を形成し、この環は、置換されていても置換されていなくてもよく、そして1つ以上のヘテロ原子(例えば、N、O、もしくはS)を有し得る。
本発明の化合物を合成するための出発物質としてはさらに、米国特許第3,634,583号;米国特許第3,806,534号;米国特許第3,058,882号;米国特許第4,010,273号;米国特許第3,665,002号;および米国特許第3,665,002号に記載される化合物が挙げられ得る。
本発明の化合物は、異性体、互変異性体、双性イオン、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体、またはこれらの立体化学混合物を包含し得る。本発明の化合物はまた、同配体を含み得る。
用語「同配体」とは、本明細書中で使用される場合、異なる分子式を有するが類似または同一の物理特性を示す、元素、官能基、置換基分子、またはイオンを広範にいう。例えば、テトラゾールは、カルボン酸の同配体である。なぜなら、これらの2つが異なる分子式を有するにもかかわらず、テトラゾールはカルボン酸の特性を模倣するからである。代表的に2つの同配体分子は、類似かまたは同一の体積および形状を有する。同配体化合物が通常共有する他の物理特性としては、沸点、密度、粘度、および熱伝導性が挙げられる。しかし、特定の特性(双極子モーメント、極性、偏光、サイズ、および形状)は、通常異なる。なぜなら、外側の軌道が異なる様式で混成し得るからである。
用語「異性体」とは、本明細書中で使用される場合、同じ数および種類の原子を有し、従って、同じ分子量を有するが、空間中でのこれらの原子の配置または構成に関して異なる、化合物を広範にいう。さらに、用語「異性体」は、立体異性体および幾何異性体を包含する。用語「立体異性体」または「光学異性体」とは、本明細書中で使用される場合、少なくとも1つのキラル原子、または垂直な不斉面を生じる制限された回転を有し(例えば、特定のビフェニル、アレン、およびスピロ化合物)、そして面偏光した光を回転させ得る、安定な異性体をいう。不斉中心および他の化学構造は、本発明の化合物のうちのいくつかに存在し得、これらは立体異性を生じ得るので、本発明は、立体異性体およびこれらの混合物を包含する。本発明の化合物およびそれらの塩は、不斉炭素原子を含み得、従って、単一の立体異性体、ラセミ体、ならびにエナンチオマーおよびジアステレオマーの混合物として存在し得る。代表的に、このような化合物は、ラセミ混合物として調製される。しかし、所望であれば、このような化合物は、純粋な立体異性体として(すなわち、個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、または異性体富化混合物として)調製または単離され得る。互変異性体は、容易に相互変換可能な構成的異性体であり、そして配位子の結合性の変化が存在する(アセト酢酸エチルのケト形態およびエノール形態においてのように)(これらの任意の化合物の互変異性体を含む)。双性イオンとは、同じ分子内に酸性基と塩基性基とを有する、内部塩または双極化合物である。中性のpHにおいて、ほとんどの双性イオンの陽イオンおよび陰イオンは、等しくイオン化される。
(3.薬学的組成物)
本発明の化合物(例えば、アナログ、誘導体、およびプロドラッグ)、またはその薬理学的に受容可能な塩は、種々の投薬形態の薬学的組成物に処方され得る。本発明の薬学的組成物を調製するためには、活性成分としての少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩が最初に、適切なキャリアおよび添加剤と、薬学的処方物の分野の当業者に周知である技術に従って、混合される。Remington,The Science And Practice of Pharmacy,第20版,(Gennaro,A.R.筆頭編者),Philadelphia College of Pharmacy and Science,2000を参照のこと。
本明細書中に記載される化合物の薬学的に受容可能な塩としては、医薬品としての使用または処方を可能にし、そして特定される化合物の遊離酸および遊離塩基の生物学的有効性を保持し、生物学的にも他の様式でも望ましくないものではない、化合物の塩形態が挙げられる。このような塩の例は、WermuthおよびStahl(編者)(2002)Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,Wiley−Verlag Helvetica Acta,Zuerichに記載されている。このような塩の例としては、アルカリ金属塩および遊離酸と塩基との付加塩が挙げられる。薬学的に受容可能な塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩(propiolate)、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、蟻酸塩、マレイン酸塩、ブチン−l,4−二酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ナフタレン−l−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、およびマンデル酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、薬学的に受容可能な塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、トリアルキルアリールアンモニウム塩、およびテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
同様に、液体調製物のための組成物としては、液剤、エマルジョン、分散剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が挙げられ、適切なキャリアおよび添加剤(水、アルコール、油、グリコール、防腐剤、矯味矯臭剤、着色剤、および懸濁化剤が挙げられるが、これらに限定されない)を含む。非経口投与のための代表的な調製物は、活性成分を、キャリア(例えば、滅菌水または非経口で受容可能な油(ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ピーナッツ油またはゴマ油が挙げられるが、これらに限定されない))と一緒に含有し、安定性または保存性を補助するための他の添加剤もまた、含有され得る。液剤の場合、この液剤は、粉末に凍結乾燥され得、次いで、使用の直前に再構成され得る。分散剤および懸濁剤については、適切なキャリアおよび添加剤としては、水性ガム、セルロース、シリケート、または油が挙げられる。
本発明の実施形態による薬学的組成物としては、経口投与、直腸投与、局所投与、経鼻投与、吸入(例えば、エアロゾルを介する)、頬投与(例えば、舌下)、膣投与、局所投与(例えば、皮膚表面と粘膜表面との両方であり、気道表面を含む)、経皮投与および非経口投与(例えば、皮下、筋肉内、皮内、関節内、胸膜内、腹膜内、鞘内、脳内、頭蓋内、動脈内、または静脈内)のために適切な組成物が挙げられるが、任意の所定の場合における最も適切な経路は、処置される状態の性質および重篤度、ならびに使用される特定の活性薬剤の性質に依存する。本発明の薬学的組成物は、経口投与、舌下投与、非経口投与、移植、経鼻投与、および吸入投与のために特に適切である。このような薬学的組成物のために使用されるキャリアおよび添加剤は、予測される投与様式に依存して、種々の形態を取り得る。
経口投与のための組成物は、錠剤、糖衣錠、硬カプセル、軟カプセル、顆粒剤、ロゼンジ、および散剤が挙げられるがこれらに限定されない固体調製物であり得、適切なキャリアおよび添加剤は、デンプン、糖、結合剤、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、および崩壊剤である。錠剤およびカプセル剤は、使用の容易さおよびより高い患者コンプライアンスに起因して、多くの医療状態のために有利な経口投薬形態を代表する。
注射用組成物は、活性成分を、適切なキャリア(有機溶媒、プロピレングリコール−アルコール−水、等張水、注射用滅菌水(USP)、emulPhor(登録商標)−アルコール−水、cremophor−EL(登録商標)または当業者に公知である他の適切なキャリアが挙げられる)と一緒に含有する。これらのキャリアは、単独で使用されても、他の従来の可溶化剤(例えば、エタノール、グリコール、または当業者に公知である他の薬剤)と組み合わせて使用されてもよい。
本発明の化合物が液剤または注射剤の形態で適用される場合、化合物は、任意の従来の希釈剤に溶解または懸濁させることによって、使用され得る。これらの希釈剤としては、生理食塩水、リンゲル液、グルコース水溶液、ブドウ糖水溶液、アルコール、脂肪酸エステル、グリセロール、グリコール、植物供給源または動物供給源由来の油、およびパラフィンが挙げられるが、これらに限定されない。これらの調製物は、当業者に公知である任意の従来の方法に従って調製され得る。
経鼻投与のための組成物は、エアロゾル、ドロップ、散剤、およびゲルの形態で処方され得る。エアロゾル処方物は、代表的に、生理学的に受容可能な水性溶媒または非水性溶媒中の、活性成分の溶液または微細懸濁物を含有する。このような処方物は、代表的に、単一用量または複数用量の量で、滅菌形態で、密封された容器内に提供される。密封された容器は、噴霧デバイスと一緒に使用するための、カートリッジまたは補充物であり得る。あるいは、密封された容器は、ユニタリ分配デバイス(例えば、有効量を送達するように設定された計量弁を取り付けられた、単回使用経鼻吸入器、ポンプ噴霧機またはエアロゾルディスペンサー)であり得、このデバイスは、一旦、これらの容器が完全に使用されたら処分されることを意図される。その投薬形態がエアロゾルディスペンサーを備える場合、このエアロゾルディスペンサーは、推進剤(例えば、圧縮ガス(一例として空気)、または有機推進剤(フルオロクロロハイドロカーボンもしくはフルオロハイドロカーボンが挙げられる))を含む。
頬投与または舌下投与のために適切な組成物としては、錠剤、ロゼンジおよびトローチが挙げられるが、これらに限定されず、活性成分は、キャリア(例えば、糖およびアカシア、トラガカントまたはゼラチンおよびグリセリン)と一緒に処方される。
直腸投与のための組成物としては、従来の坐剤基材(例えば、ココアバター)を含有する坐剤が挙げられるが、これに限定されない。
経皮投与のために適切な組成物としては、軟膏剤、ゲル、およびパッチが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の好ましい投与形態は、薬学の分野において公知である経口形態である。本発明の薬学的組成物は、カプセル剤(硬質または軟質)、錠剤(フィルムコーティングされたもの、腸溶コーティングされたものまたはコーティングされていないもの)、散剤または顆粒剤(コーティングされたものまたはコーティングされていないもの)あるいは液体(液剤または懸濁剤)として、経口投与され得る。これらの処方物は、当該分野において周知である方法のうちのいずれかによって、好都合に調製され得る。本発明の薬学的組成物は、1種以上の適切な製造助剤または賦形剤(充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、流動剤、緩衝剤、湿潤剤、防腐剤、着色剤、甘味料、矯味矯臭剤、および薬学的に適合性のキャリアが挙げられる)を含有し得る。
列挙された実施形態の各々について、化合物は、当該分野において公知であるような種々の投薬形態により投与され得る。当業者に公知である任意の生物学的に受容可能な投薬形態、これらの組み合わせが、想定される。このような投薬形態の例としては、チュアブル錠剤、迅速溶解錠剤、発泡性錠剤、再形成可能な粉末、エリキシル、液体、液剤、懸濁剤、エマルジョン、錠剤、多層錠剤、二層錠剤、カプセル剤、軟ゼラチンカプセル剤、硬ゼラチンカプセル剤、カプレッと、ロゼンジ、チュアブルロゼンジ、ビーズ、粉末、ガム、顆粒剤、粒子、微粒子、分散可能顆粒剤、カシェ剤、灌注、坐剤、クリーム、局所剤、吸入剤、エアロゾル吸入剤、パッチ、粒子吸入剤、移植物、蓄積移植物、経口摂取可能物(ingestible)、注射可能物(皮下、筋肉内、静脈内および皮内が挙げられる)、浸剤、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
当業者に公知である他の組成物もまた、経皮投与または皮下投与のために適用され得る(例えば、硬膏剤)。
さらに、活性成分を、組成物の処方のために必要な成分との混合物中に含有する、このような薬学的組成物を調製する際に、従来の薬理学的に受容可能な他の添加剤(賦形剤、安定剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、滑沢剤、甘味剤、着色剤、矯味矯臭剤、等張剤、緩衝剤、および酸化防止剤が挙げられるが、これらに限定されない)が組み込まれ得る。添加剤としては、デンプン、スクロース、フルクトース、デキストロース、ラクトース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、沈降炭酸カルシウム、結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、ゼラチン、アカシアガム、EDTA、ステアリン酸マグネシウム、滑石、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメタ重硫酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、中枢神経系への薬剤の送達を容易にする送達系と組み合わせて使用され得る。例えば、所望であれば、種々の血液脳関門透過性増強剤が使用されて、処置剤に対する血液脳関門の透過性を一時的に可逆的に増大させ得る。このようなBBB透過性増強剤としては、ロイコトリエン、ブラジキニンアゴニスト、ヒスタミン、接着結合破壊剤(例えば、ゾヌリン(zonulin)、ゾット(zot))、高浸透圧溶液(例えば、マンニトール)、細胞骨格収縮剤、および短鎖アルキルグリセロール(例えば、1−O−ペンチルグリセロール)が挙げられるが、これらに限定されない。経口経路、舌下経路、非経口経路、移植、経鼻経路および吸入経路は、CNSへの活性成分の送達を提供し得る。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、末梢神経系に対する影響を最小にして、CNSに投与され得る。
薬学的組成物は、代表的に、製造条件下および貯蔵条件下で、滅菌かつ安定でなければならない。この組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム、または高い薬物濃度のために適切な他の整然とした構造として処方され得る。キャリアは、溶媒または分散媒体(例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、ならびにこれらの適切な混合物を含む)であり得る。適切な流動性は、例えば、コーティング(例えば、レシチン)の使用によって、分散物の場合には必要とされる粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持され得る。
多くの場合において、等張剤(例えば、糖、ポリアルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール)、または塩化ナトリウム)を組成物中に含めることが好ましい。注射可能な組成物の延長された吸収は、この組成物中に、吸収を遅延させる薬剤(例えば、モノステアリン酸塩およびゼラチン)を含めることにより、もたらされ得る。さらに、本明細書中に記載される化合物は、時限放出処方物に処方され得る(例えば、遅く放出するポリマーを含む組成物において)。活性化合物は、この化合物を迅速な放出から保護するキャリアと一緒に調製され得る(例えば、制御放出処方物(移植物およびマイクロカプセル化送達系が挙げられる))。生分解性の生体適合性ポリマー(例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸、およびポリ乳酸ポリグリコールコポリマー(PLG))が使用され得る。このような処方物の調製のための多くの方法が、当業者に公知である。
混合物に含まれ得る他の成分は、例えば、医学的に不活性な成分(例えば、固体および液体の希釈剤)(例えば、錠剤またはカプセル剤についてはラクトース、デキストロースサッカロース、セルロース、デンプンまたはリン酸カルシウム、軟カプセル剤についてはオリーブ油またはオレイン酸エチル、および懸濁剤またはエマルジョンについては水または植物油);滑沢剤(例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコール);ゲル化剤(例えば、コロイド状粘土);増粘剤(例えば、トラガカントガムまたはアルギン酸ナトリウム)、結合剤(例えば、デンプン、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン);崩壊剤(例えば、デンプン、アルギン酸、アルギネートまたはグリコール酸デンプンナトリウム);発泡混合物;染料物質;甘味料;湿潤剤(例えば、レシチン、ポリソルベートまたはラウリル硫酸塩);ならびに他の薬学的に受容可能な補助成分(例えば、湿潤剤、防腐剤、緩衝剤および酸化防止剤であり、これらは、このような処方物についての公知の添加剤である)である。
さらなる実施形態において、本発明は、有効量の本発明の1種以上の化合物を含有する薬学的投薬形態を含む1つ以上の容器を備える、キットを提供する。キットは、説明書、指示書、ラベル、販売情報、警告、または情報パンフレットを備え得る。
(4.プロドラッグ)
本発明は、本明細書中に記載される化合物を含有するプロドラッグをさらに提供する。これらのプロドラッグは、本明細書中に記載される化合物への加水分解可能な結合を利用して、形成され得る。Ettmayerら,(2004)「Lessons Learned from Marketed and Investigational Prodrugs.」J.Med.Chem.47(10):2394−2404、TestaおよびMayer(2003)Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism:Chemistry,Biochemistry and Enzymology Wiley−Verlag Helvetica Chimica Acta,Zuerich(第1章〜第12章):1−780。
用語「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、加水分解または代謝により、薬学的/薬理学的に活性な特定の化合物に変換される化合物をいうことが意図される。「プロドラッグ」は、その親薬物化合物の生物活性をいくらか残すか、全て残すか、または全く残さず、そして被験体内で代謝されてこの親薬物化合物を生じるように、化学的に誘導体化された、本発明の化合物であり得る。本発明の化合物のプロドラッグはまた、その親薬物化合物の生物活性をいくらか残すか、全て残すか、または全く残さず、そして被験体内で代謝されてこの化合物の生物学的に活性な誘導体を生じるように、この化合物が化学的に誘導体化されている点で、「部分プロドラッグ」であり得る。
血液脳関門(BBB)とは、中枢神経系(CNS)内の血管と、CNS自体のほとんどの領域との間の、細胞輸送機構の物理的障壁および系である。BBBは、潜在的に有害な化学物質が血液に入ることを制限し、そして必須養分が入ることを可能にすることによって、恒常性を維持する。しかし、BBBは、障害の処置のため、または正常な望ましい脳機能(例えば、認識、学習、および記憶)を維持もしくは増強するための、CNSへの薬理学的因子の送達に対する手強い障壁を提示し得る。本発明のプロドラッグは、血液脳関門の通過が可能であり、そしてCNSエステラーゼによる加水分解を受けて、活性化合物を提供し得る。さらに、本明細書中に提供されるプロドラッグはまた、改善されたバイオアベイラビリティ、改善された水溶性、改善された受動的腸吸収、改善された輸送体媒介腸吸収、加速した代謝に対する保護、組織選択的送達、少ない(またはより少ない)副作用、他の薬物適用との有害な薬物相と作用が減少しているかまたはないこと、および/あるいは標的組織における受動的富化を示し得る。
さらに、先に提示されたスキームに示されるように、プロドラッグは、生体適合性ポリマー(例えば、先に記載されたもの(ポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる))を本発明の化合物に、生理学的条件下で分解可能な結合を使用して結合させることにより形成され得る。Schachtら,(1997)Poly(ethylene glycol)Chemistry and Biological Applications,American Chemical Society,San Francisco,CA 297−315もまた参照のこと。任意の従来のPEG化方法が使用され得るが、PEG化剤が少なくともいくらかの薬学的活性を保持することを条件とする。
(投薬量)
本発明の任意の実施形態による治療組成物中の活性化合物の量は、疾患状態、年齢、性別、体重、患者の履歴、危険因子、疾患の素因、投与経路、既存の処置計画(例えば、他の薬物適用との可能な相互作用)、ならびに個体の体重などの要因に従って変動し得る。投薬計画は、最適な治療応答を提供するように調整され得る。例えば、1回のボーラスが投与され得るか、数回に分けた投薬量が経時的に投与され得るか、または治療状況の事態により示されるように用量が比例して減少もしくは増加され得る。
非経口組成物を、投与の容易さおよび投薬量の均一性のための投薬単位形態に処方することが特に有利である。投薬単位形態とは、本明細書中で使用される場合、処置されるべき哺乳動物被験体のためのユニタリ投薬量として適切な、物理的に不連続な単位をいい、各単位が、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を、必要とされる薬学的キャリアと組み合わせて含有する。本発明の投薬単位形態についての仕様は、活性化合物の独特な特徴および達成されるべき特定の治療効果、ならびにこのような活性化合物を個体における感受性の処置のために配合する分野において固有な制限により決定され、そしてこれらに直接依存する。本発明の化合物、またはその適切な薬学的組成物が有効である、哺乳動物(例えば、ヒト)における状態の処置のための治療用途において、本発明の化合物は、有効量で投与され得る。本発明のために適切であるような投薬は、組成物、薬学的組成物、または本明細書中に記載される他の任意の組成物であり得る。
記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01μg、0.02μg、0.03μg、0.04μg、0.05μg、0.06μg、0.07μg、0.08μg、0.09μg、または0.10μg、および約0.1μg、0.2μg、0.3μg、0.4μg、0.5μg、0.6μg、0.7μg、0.8μg、0.9μg、または1.0μg、および約1μg、2μg、3μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、または10μg、および約10μg、11μg、12μg、13μg、14μg、15μg、16μg、17μg、18μg、19μg、または20μg、および約10μg、20μg、25μg、30μg、35μg、40μg、45μg、50μg、55μg、60μg、65μg、70μg、75μg、80μg、85μg、90μg、95μgまたは100μg、および約100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、または1,000μg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05μg〜5μgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1μg〜10μgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10μg〜40μgおよびこの範囲内の全ての増分、約6μg〜24μgおよびこの範囲内の全ての増分、約20μg〜80μgおよびこの範囲内の全ての増分、約40μg〜80μgおよびこの範囲内の全ての増分、約100μg〜250μgおよびこの範囲内の全ての増分、または約100μg〜500μg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5μg、1μg、2μg、5μg、6μg、10μg、12μg、18μg、20μg、24μg、30μg、40μg、50μg、80μg、または90μgであり得る。好ましくは、この投薬量は、0.5μg、2μg、6μg、8μg、10μg、12μg、18μg、20μg、30μg、40μg、または80μgであり得る。
あるいは、記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01mg、0.02mg、0.03mg、0.04mg、0.05mg、0.06mg、0.07mg、0.08mg、0.09mg、または0.10mg、および約0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、または1.0mg、および約1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、または10g、および約10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、または20mg、および約10mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、45mg、50mg、55mg、60mg、65mg、70mg、75mg、80mg、85mg、90mg、95mgまたは100mg、および約100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、または1,000mg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05mg〜5mgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1mg〜10mgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10mg〜40mgおよびこの範囲内の全ての増分、約6mg〜24mgおよびこの範囲内の全ての増分、約20mg〜80mgおよびこの範囲内の全ての増分、約40mg〜80mgおよびこの範囲内の全ての増分、約100mg〜250mgおよびこの範囲内の全ての増分、または約100mg〜500mgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5mg、1mg、2mg、5mg、6mg、10mg、12mg、18mg、20mg、24mg、30mg、40mg、50mg、80mg、または90mgであり得る。好ましくは、この投薬量は、0.5mg、2mg、6mg、8mg、10mg、12mg、18mg、20mg、30mg、40mg、または80mgであり得る。
あるいは、記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01g、0.02g、0.03g、0.04g、0.05g、0.06g、0.07g、0.08g、0.09g、または0.10g、および約0.1g、0.2g、0.3g、0.4g、0.5g、0.6g、0.7g、0.8g、0.9g、または1.0g、および約1g、2g、3g、4g、5g、6g、7g、8g、9g、または10g、および約10g、11g、12g、13g、14g、15g、16g、17g、18g、19g、または20g、および約10g、20g、25g、30g、35g、40g、45g、50g、55g、60g、65g、70g、75g、80g、85g、90g、95gまたは100g、および約100g、200g、300g、400g、500g、600g、700g、800g、900g、または1,000g、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05g〜5gおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1g〜10gおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10g〜40gおよびこの範囲内の全ての増分、約6g〜24gおよびこの範囲内の全ての増分、約20g〜80gおよびこの範囲内の全ての増分、約40g〜80gおよびこの範囲内の全ての増分、約100g〜250gおよびこの範囲内の全ての増分、または約100g〜500gおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5g、1g、2g、5g、6g、10g、12g、18g、20g、24g、30g、40g、50g、80g、または90gであり得る。好ましくは、この投薬量は、0.5g、2g、6g、8g、10g、12g、18g、20g、30g、40g、または80gであり得る。
記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01μg/kg、0.02μg/kg、0.03μg/kg、0.04μg/kg、0.05μg/kg、0.06μg/kg、0.07μg/kg、0.08μg/kg、0.09μg/kg、または0.10μg/kg、および約0.1μg/kg、0.2μg/kg、0.3μg/kg、0.4μg/kg、0.5μg/kg、0.6μg/kg、0.7μg/kg、0.8μg/kg、0.9μg/kg、または1.0μg/kg、および約1μg/kg、2μg/kg、3μg/kg、4μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、7μg/kg、8μg/kg、9μg/kg、または10μg/kg、および約10μg/kg、11μg/kg、12μg/kg、13μg/kg、14μg/kg、15μg/kg、16μg/kg、17μg/kg、18μg/kg、19μg/kg、または20μg/kg、および約10μg/kg、20μg/kg、25μg/kg、30μg/kg、35μg/kg、40μg/kg、45μg/kg、50μg/kg、55μg/kg、60μg/kg、65μg/kg、70μg/kg、75μg/kg、80μg/kg、85μg/kg、90μg/kg、95μg/kgまたは100μg/kg、および約100μg/kg、200μg/kg、300μg/kg、400μg/kg、500μg/kg、600μg/kg、700μg/kg、800μg/kg、900μg/kg、または1,000μg/kg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05μg/kg〜5μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1μg/kg〜10μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10μg/kg〜40μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約6μg/kg〜24μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約20μg/kg〜80μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約40μg/kg〜80μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約100μg/kg〜250μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、または約100μg/kg〜500μg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5μg/kg、1μg/kg、2μg/kg、5μg/kg、6μg/kg、10μg/kg、12μg/kg、18μg/kg、20μg/kg、24μg/kg、30μg/kg、40μg/kg、50μg/kg、80μg/kg、または90μg/kgであり得る。
好ましくは、この投薬量は、0.5μg/kg、2μg/kg、6μg/kg、8μg/kg、10μg/kg、12μg/kg、18μg/kg、20μg/kg、30μg/kg、40μg/kg、または80μg/kgであり得る。あるいは、記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01mg/kg、0.02mg/kg、0.03mg/kg、0.04mg/kg、0.05mg/kg、0.06mg/kg、0.07mg/kg、0.08mg/kg、0.09mg/kg、または0.10mg/kg、および約0.1mg/kg、0.2mg/kg、0.3mg/kg、0.4mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.8mg/kg、0.9mg/kg、または1.0mg/kg、および約1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、または10mg/kg、および約10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg、または20mg/kg、および約10mg/kg、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kgまたは100mg/kg、および約100mg/kg、200mg/kg、300mg/kg、400mg/kg、500mg/kg、600mg/kg、700mg/kg、800mg/kg、900mg/kg、または1,000mg/kg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05mg/kg〜5mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1mg/kg〜10mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10mg/kg〜40mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約6mg/kg〜24mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約20mg/kg〜80mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約40mg/kg〜80mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約100mg/kg〜250mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分、または約100mg/kg〜500mg/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、10mg/kg、12mg/kg、18mg/kg、20mg/kg、24mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、80mg/kg、90mg/kg、または100mg/kgであり得る。好ましくは、この投薬量は、0.5mg/kg、2mg/kg、6mg/kg、8mg/kg、10mg/kg、12mg/kg、18mg/kg、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、41mg/kg、42mg/kg、43mg/kg、44mg/kg、45mg/kg、46mg/kg、47mg/kg、48mg/kg、49mg/kg、50mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、または100mg/kgであり得る。
あるいは、記載される実施形態の各々について、患者のための用量は、約0.01g/kg、0.02g/kg、0.03g/kg、0.04g/kg、0.05g/kg、0.06g/kg、0.07g/kg、0.08g/kg、0.09g/kg、または0.10g/kg、および約0.1g/kg、0.2g/kg、0.3g/kg、0.4g/kg、0.5g/kg、0.6g/kg、0.7g/kg、0.8g/kg、0.9g/kg、または1.0g/kg、および約1g/kg、2g/kg、3g/kg、4g/kg、5g/kg、6g/kg、7g/kg、8g/kg、9g/kg、または10g/kg、および約10g/kg、11g/kg、12g/kg、13g/kg、14g/kg、15g/kg、16g/kg、17g/kg、18g/kg、19g/kg、または20g/kg、および約10g/kg、20g/kg、25g/kg、30g/kg、35g/kg、40g/kg、45g/kg、50g/kg、55g/kg、60g/kg、65g/kg、70g/kg、75g/kg、80g/kg、85g/kg、90g/kg、95g/kgまたは100g/kg、および約100g/kg、200g/kg、300g/kg、400g/kg、500g/kg、600g/kg、700g/kg、800g/kg、900g/kg、または1,000g/kg、ならびにこの範囲内の全ての増分であり得る。好ましくは、患者のための用量は、約0.05g/kg〜5g/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。あるいは、患者のための用量は、約1g/kg〜10g/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。患者のための用量はまた、約10g/kg〜40g/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約6g/kg〜24g/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約20g/kg〜80g/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約40g/kg〜80g/kgおよびこの範囲内の全ての増分、約100g/kg〜250g/kgおよびこの範囲内の全ての増分、または約100g/kg〜500g/kgおよびこの範囲内の全ての増分であり得る。より好ましくは、この投薬量は、約0.5g/kg、1g/kg、2g/kg、5g/kg、6g/kg、10g/kg、12g/kg、18g/kg、20g/kg、24g/kg、30g/kg、40g/kg、50g/kg、80g/kg、または90g/kgであり得る。好ましくは、この投薬量は、0.5g/kg、2g/kg、6g/kg、8g/kg、10g/kg、12g/kg、18g/kg、20g/kg、30g/kg、40g/kg、または80g/kgであり得る。
記載される実施形態の各々について、投薬量は代表的に、1日に1回、2回、または3回投与されるが、より頻繁な投与間隔が可能である。投薬量は、毎日、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、および/または7日毎(1週間に1回)投与され得る。1つの実施形態において、投薬量は、毎日から30日間(30日を含む)、好ましくは、7日間〜10日間投与され得る。別の実施形態において、投薬量は、1日2回、10日間投与され得る。患者が慢性的な疾患または状態に対する処置を必要とする場合、その投薬量は、徴候および/または症状が持続すると同程度に長期間投与され得る。患者は、「維持処置」を必要とし得、この場合、この患者は、投薬量を毎日、数ヶ月間、数年間、またはその人生の残りの期間にわたって受ける。さらに、本発明の化合物は、症状の再発の予防を行い得る。例えば、投薬量は、1日に1回または2回投与されて、危険がある患者、特に、無症候性の患者についての症状の発症を防止し得る。
記載される実施形態の各々について、患者は、本明細書中に記載される化合物での「前処置」を受け得、この場合、本明細書中に記載される化合物は、毎日、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、および/または7日毎(1週間に1回)投与され得る。1つの実施形態において、投薬量は、毎日から30日間(30日を含む)、好ましくは、7日間〜10日間投与され得る。別の実施形態において、投薬量は、1日2回、10日間投与され得る。患者が、長期間の処置を必要とする慢性的な疾患または状態に対する処置を必要とする場合、そのアルカリの投薬量は、症状が持続すると同程度に長期間投与され得る。
1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、処置の初日に20mg〜80mgの初期用量で投与され、次いで、2日目に約40mgの少なくとも2回の投薬量で投与される。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、処置の初日に0.5mg〜2mgの初期用量で投与され、次いで、2日目に約2mgの少なくとも2回の投薬量で投与される。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、処置の初日に10mg〜20mgの初期用量で投与され、次いで、2日目に約20mgの少なくとも2回の投薬量で投与される。なお別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、処置の初日に5mg〜10mgの初期用量で投与され、次いで、2日目に約10mgの少なくとも2回の投薬量で投与される。
注射による投与のために、1つの実施形態において、処置は、0時間、12時間、24時間、および36時間における4回の注射の経過として開始する。次いで、これらの注射は、1日に1回、2回、または3回、徴候および/または症状が持続すると同程度に長期間にわたって続き得る。あるいは、これらの注射は、疾患の再発を防止するために維持され得る。また、これらの注射は、危険がある患者、特に、無症候性の患者に対する予防として投与され得る。
投薬量は、単一用量として、二重用量として、三重用量として、四重用量として、および/または五重用量として、投与され得る。これらの投薬量は、単独で、同時に、および連続的に、投与され得る。
記載される実施形態の各々について、本明細書中に記載される化合物の投薬量は、有効量の本明細書中に記載される化合物、予防のために有効な量、および急性処置のため、または予防のために有効な量であり得る。本明細書中に記載される化合物の投薬量は、疾患の徴候または症状を減少させるために有効な本明細書中に記載される化合物の量、疾患の徴候および/または症状を防止するため、疾患の徴候および/または症状の重篤度を減少させるため、疾患の徴候および/または症状を排除するため、疾患の徴候または症状の発症を遅くするため、疾患の徴候および/または症状の発症を防止するため、あるいは疾患の徴候または症状の予防のために有効な量であり得る。
投薬形態は、当業者に公知である任意の放出形態であり得る。本発明の組成物は、活性成分の即時の放出を提供するように、または活性成分の徐放もしくは制御放出を提供するように、処方され得る。徐放調製物または制御放出調製物において、活性成分の放出は、延長した期間にわたって(例えば、4時間〜24時間)血中レベルが治療範囲内であるが毒性レベル未満で維持されるような速度で起こり得る。好ましい投薬形態としては、即時放出、延長放出、パルス放出、可変放出、制御放出、タイミングを計られた放出、徐放、遅延放出、長期作用、およびこれらの組み合わせが挙げられる。即時放出、延長放出、パルス放出、可変放出、制御放出、タイミングを計られた放出、徐放、遅延放出、長期作用の特徴、およびこれらの組み合わせを得る能力は、当該分野において公知である。
組成物の薬理活性は、当該分野において公知である標準的な薬理モデルを使用して監視され得ることが理解される。さらに、本発明の組成物は、部位特異的送達のために、適切なポリマーマトリックスまたは膜に組み込まれ得るかまたはカプセル化され得るか、あるいは部位特異的送達を行い得る特定の標的化剤で官能基化され得ることが、理解される。例えば、投薬形態は、中枢神経系または末梢神経系で好ましく放出するように作製され得る。これらの技術、および他の薬物送達技術は、当該分野において周知である。特定の状況について最適な投薬の決定は、当業者の能力の範囲内である。例えば、Gennaro(2000)Remington,The Science And Practice of Pharmacy,第20版,Philadelphia College of Pharmacy and Scienceを参照のこと。
さらなる実施形態において、本発明によるブメタニドアナログは、毎日1.5mg〜6mg(例えば、1個の錠剤またはカプセル剤を1日3回)投与され得る。いくつかの実施形態において、本発明によるフロセミドアナログは、60mg/日〜240mg/日(例えば、1個の錠剤またはカプセル剤を1日3回)投与され得る。他の実施形態において、本発明によるピレタニドアナログは、毎日10mg〜20mg(例えば、1個の錠剤またはカプセル剤を1日1回)投与され得る。いくつかの実施形態において、本発明によるアゾセミドアナログは、1日あたり60mg投与され得る。他の実施形態において、本発明によるトルセミドアナログは、毎日10mg〜20mg(例えば、1個の錠剤またはカプセル剤を1日1回)投与され得る。より低い用量が、特にIV投与について投与され得ることが留意されるべきである。さらに、親化合物について投与されるより低い用量の投与は、望ましくない周辺効果(例えば、利尿)を防止し得る。
追加のさらなる実施形態において、ブメタニドアナログは、約0.5mg、1.0mg、または2.0mgで投与される。フロセミドアナログは、約20mg〜80mgまたは毎日2回の40mgの用量で投与される。ピレタニドアナログは、0mg/kg、200mg/kg、500mg/kg、または1,250mg/kg、好ましくは、約10mg/kg〜30mg/kgまたは200mg/kg〜500mg/kgで投与される。トルセミドアナログは、5mg、10mg、20mg、40mg、または200mgで投与される。より好ましくは、これらのアナログは、毎日約1mg、10mg、または20mgで経口投与される。
(投与経路)
本明細書中に記載される組成物は、以下の経路のうちのいずれかで投与され得る:頬、皮膚上、硬膜外、注入、吸入、動脈内、噴門内、脳室内、皮内、筋肉内、鼻腔内、眼内、腹腔内、脊椎内、鞘内、静脈内、経口、非経口、肺、浣腸または坐剤による直腸、皮下、舌下、経皮、および経粘膜。好ましい投与経路は、頬および経口である。投与は局所であり得、この場合、組成物は、疾患の部位(例えば、炎症)に直接か、その近くにか、局所的にか、近傍にか、その箇所にか、その周囲にか、またはその近隣に投与される。あるいは投与は全身であり得、この場合、組成物は、その患者に与えられて身体を広く通過し、これによって、疾患部位に達する。局所投与は、疾患を含み、そして/または疾患により影響を受けており、そして/あるいは疾患の徴候および/または症状が活性であるかまたは起こりやすい、細胞、組織、器官、および/または器官系に投与され得る。投与は、局所効果を有して局所的であり得、組成物は、その作用が望まれる箇所に直接適用される。投与は経腸的であり得、この場合、所望の効果は全身性(非局所)であり、組成物は、消化管を介して与えられる。投与は非経口であり得、この場合、所望の効果は全身性であり、組成物は、消化管以外の経路により与えられる。
(栄養組成物)
本明細書中に記載される化合物の組成物は、栄養補給剤;補助食品;医学的食料;栄養剤;薬学的に有利な食品などの食料(例えば、「機能性食品(phoods)」);強化物質を含む飲料(例えば、カルシウム入りオレンジジュース);伝統的な製品(例えば、通常のオートミール、全粒粉パン)、および「デザイナーブランド(designer)」製品(例えば、プロテインバー、スマートスプレッド(smart spread)、スマートバー、エネルギーバー)において使用され得る(またはこれらにおいて消費され得る)。本明細書中に記載される化合物は、ヘルスバー、砂糖菓子、動物のえさ、シリアル、補助食品、ヨーグルト、シリアルコーティング、食品、栄養食品、機能性食品(functional food)、およびこれらの組み合わせに処方され得る。
(第二の薬剤)
本発明の組成物と組み合わせての処置のための第二の薬剤としては、フェニトイン、カルバマゼピン、バルビツレート、フェノバルビタール、メフォバルビタール、トリメタジオン、メフェニトイン、パラメタジオン、フェンテニレート(phenthenylate)、フェナセミド、メタルビタール、ベンズクロルプロパミド、フェンスクシミド、プリミドン、メトスクシミド、エトトイン、アミノグルテチミド、ジアゼパム、クロナゼパム、クロラゼペート、ホスフェニトイン、エトスクシミド、バルプロエート、フェルバメート、ガバペンチン、ラコサミド(lacosamide)、ラモトリジン、レチガビン(retigabine)、ルフィナマイド(rufinamide)、トピラマート、ビガバトリン(vigrabatrin)、プレガバリン、チアガビン(tiagabine)、ゾニサミド、クロバザム、チオペンタール、ミダゾラム、プロポフォール、レベチラセタム、オクスカルバゼピン、CCPene、GYK152466、セロトニンレセプターアゴニスト、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、スマトリプタン、プロプラノロール、メトプロロール、アテノロール、チモロール、ナドロール、ニフェジピン(nifeddipine)、ニモジピン、ベラパミル、アスピリン、ケトプロフェン、トルフェナム酸(tofenamic acid)、メフェナム酸、ナプロキセン、メチセルジド、パラセタモール、クロニジン、リスリド、イプラゾクロム、ブタルビタール、ベンゾジアゼピン、ジパルプロックスナトリウムおよび他の類似のクラスの化合物が挙げられるが、これらに限定されない。米国特許第6,495,601号および米国特許出願公開第2002/0082252号を参照のこと。
例えば、本明細書中に開示される組成物に加えて、患者はまた、抗うつ薬(例えば、三環系抗うつ薬[例えば、アミトリプチリン(Elavil(登録商標))、デシプラミン(Norpramin(登録商標))、イミプラミン(Tofranil(登録商標))、ノルチプチリン(Aventyl(登録商標)、Pamelor(登録商標))] ;セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込みインヒビター(SNRI)[例えば、ベンラファキシン(Effexor(登録商標))、デュロキセチン(Cymbalta(登録商標))];ノルエピネフリンおよびドパミン再取り込みインヒビター(NDRI)[例えば、ブプロピオン(Wellbutrin(登録商標))];組み合わせられた再取り込みインヒビターおよびレセプター遮断薬[例えば、トラゾドン(Desyrel(登録商標))、ネファゾドン(Serzone(登録商標))、マプロチリン、ミルタザピン(mirtazpine)(Remeron(登録商標))];モノアミンオキシダーゼインヒビター(MAOI)[例えば、イソカルボキサジド(Marplan(登録商標))、フェネルジン(Nardil(登録商標))、トラニルシプロミン(tranlcypromine)(Parnate(登録商標))]および選択的セロトニン再取り込みインヒビターs(SSRI)[例えば、シタロプラム(Celexa(登録商標))、エシタロプラム(escitalopram)(Lexapro(登録商標))、フルオレキセチン(Prozac(登録商標))、パロキセチン(Paxil(登録商標)、Pexeva(登録商標))、セルトラリン(Zoloft(登録商標))]フルボキサミン(Luvox(登録商標))、およびアミトリプチリン);損傷した神経により引き起こされる神経系における異常な電気活性を安定化させるための鎮痙薬(例えば、ガバペンチン(NEURONTIN(登録商標))、プレガバリン(LYRICA(登録商標))、カルバマゼピン(Tegretol(登録商標))、ラモトリジン(Lamictal(登録商標))、トピラマート(Topamax(登録商標))、フェルバメート(Felbatol(登録商標))、チアガビン(Gabitril(登録商標))、ジアゼパム直腸用(Diastat(登録商標))、フェノバルビタール、フェニトイン(Dilantin(登録商標))プリミドン(Mysoline(登録商標))、バルプロエート(Depakote(登録商標))、ビガバトリン、オクスカルバゼピン(Trileptal(登録商標))、ゾニサミド(Zonegran(登録商標))、およびレベチラセタム(Keppra(登録商標)));ステロイド(例えば、コルチコステロイド);鎮痛薬(例えば、アセトアミノフェン(Tylenol(登録商標))、コデイン(Tylenol #2,3,4(登録商標))、プロポイルAPA(propoyl APA)(Darvocet(登録商標))、プロポエイルフェン(propoeylphene)(Darvon(登録商標))、フェンタニールパッチ(duragesic(登録商標))、ヒドロモルホン(Palladone(登録商標))、モルヒネ(MS Contin(登録商標))、オキシコドン(Percocet(登録商標)、OxyContin(登録商標)、Percodan(登録商標))、ペンタゾシン(Talwin NX(登録商標))、トラマドールAPAP(Ultracet(登録商標))、トラマドール(Ultram(登録商標))、ヒドロコドンAPAP(Vicodin(登録商標)));リチウム、および非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(例えば、Tylenol(登録商標)、Motrin(登録商標)、サリチレート(例えば、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アモキシプリン(amoxiprin)、ベノリラート(benorylate/benorilate)、サリチル酸コリンマグネシウム、Diflunisal(登録商標)、エテンザミド、ファイスラミン(faislamine)、サリチル酸メチル、サリチル酸マグネシウム、サリチル酸サリチル、およびサリチルアミド)、アリールアルカン酸(例えば、Diclofenac(登録商標)、Aceclofenac(登録商標)、Acemethacin(登録商標)、Alclofenac(登録商標)、Bromfenac(登録商標)、Etodolac(登録商標)、Indomethacin(登録商標)、Nabumetone(登録商標)、Oxametacin(登録商標)、Proglumetacin(登録商標),Sulindac(登録商標)、およびTolmetin(登録商標))2−アリールプロピオン酸(プロフェン)(例えば、Ibuprofen(登録商標)、Alminoprofen(登録商標)、Carprofen(登録商標)、Dexibuprofen(登録商標)、Dexketoprofen(登録商標)、Fenbufen(登録商標)、Fenoprofen(登録商標)、Flunoxaprofen(登録商標)、Flurbiprofen(登録商標)、Ibuproxam(登録商標)、Indoprofen(登録商標)、Ketorolac(登録商標)、Loxoprofen(登録商標)、Naproxen(登録商標)、Oxaprozin(登録商標)、Pirprofen(登録商標)、Suprofen(登録商標)、チアプロフェン酸);N−アリールアントラニル酸(フェナム酸)(例えば、メフェナム酸、フルフェナム酸、メクロフェナム酸、トルフェナム酸、ピラゾリジン誘導体、Phenylbutazone(登録商標)、Ampyrone(登録商標)、Azapropazone(登録商標)、Clofezone(登録商標)、Kebuzone(登録商標)、Metamizole(登録商標)、Mofebutazone(登録商標)、Oxyphenbutazone(登録商標)、Phenazone(登録商標)、およびSulfinpyrazone(登録商標));ならびにオキシカム(例えば、Piroxicam(登録商標)、Droxicam(登録商標)、Lornoxicam(登録商標)、Meloxicam(登録商標)、およびTenoxicam(登録商標))で処置され得る。
このような第二の薬剤は、本発明の化合物と同じ処方物(例えば、同じ丸剤)中で、または別の処方物中で投与され得る。上に記載された第二の薬剤は、本発明の化合物と同時に投与されることが好ましい。本明細書中に記載される第二の薬剤は、本発明の化合物と同時にか、本発明の化合物の投与と連続的にか、投与前にか、または投与後に投与され得る。本明細書中に記載される第二の薬剤の投与が同時である場合、この第二の薬剤および本発明の化合物は、一緒に投与されるか、または非常に短い時間間隔で(例えば、5分)投与される。第二の薬剤の投与が前処置として投与される場合、この第二の薬剤は、本発明の化合物の投与の、本明細書中で想定される任意の長さの時間の前に投与される。
(精神療法)
本明細書中に記載される化合物、薬学的組成物、および処置計画は、精神療法と組み合わせて使用され得る。1つの実施形態において、依存性障害、不安障害、双極性障害、および/またはうつ病の処置のための方法は、精神療法をさらに含み得る。
数種の精神療法(または「トークセラピー(talk therapy)」)は、うつ病を罹患する人々を助け得る。いくつかの実施形態においてその処置計画は短期間(例えば、10週間〜20週間)であり、そして他の処置計画は長期間(例えば、1年間〜10年間)であり、その個体の必要性に依存する。2つの主要な種類の精神療法である認知−挙動治療(CBT)および対人治療(IPT)は、精神医学的障害(例えば、依存性障害、不安障害、双極性障害、およびうつ病)を処置する際に有効であることが示されている。
(5.使用方法)
(疾患および状態)
本明細書中に記載される式I〜XXVIの化合物は、広範な状態(NaCl共輸送体および/またはGABAレセプターが関与する障害が挙げられるが、これらに限定されない)の調節(予防、管理および処置が挙げられる)のために使用され得る。
(NKCC関連疾患の処置)
本明細書中に記載される化合物は、電子的に中性な陽イオン−塩化物共輸送体(NaCl共輸送体(例えば、サイアザイド感受性NaCl共輸送体);終末のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC2);基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1);およびKCl共輸送体(例えば、KCC1、KCC2、KCC3、KCC4)が挙げられるが、これらに限定されない共輸送体)を修飾し、調節し、阻害し、刺激し、活性化し、そして/または結合する。好ましい実施形態において、電子的に中性な陽イオン−塩化物共輸送体は、ブメタニド感受性NaCl共輸送体(例えば、NKCC1、NKCC2)である。
(疾患におけるGABAレセプター)
GABAレセプターは、五量体構造を有し、一般に、2つのαサブユニットおよび2つのβサブユニットを含み、第五の調節サブユニットを有する。特定のGABAサブユニットは、脳全体で、異なる空間的パターンおよび発達パターンで発現され、そして機知の薬理学的モジュレーターに対して異なる応答を示す。GABA α改変体レセプターは、ほとんどの抑制性シナプスにおいてGABAの作用を媒介する主要なシナプス後レセプターであり、従って、GABA α改変体レセプターに作用する薬物の効力特性のみでなく、これらの薬物の鎮静効果もまた担うと考えられている。GABA α改変体レセプターおよびGABA α改変体レセプターは、海馬、視床、および他のCNS位置で発現され、そしてベンゾジアゼピンの抗不安効果を媒介すると考えられている。海馬に位置するα含有GABAレセプターは、てんかんにおいて役割を果たすと考えられている。α含有GABAレセプターは、海馬において発現され、そして学習および記憶において役割を果たすと考えられている。α含有GABAレセプターおよびα含有GABAレセプターは、ベンゾジアゼピンに対して非感受性である。特定のGABAサブユニット(例えば、αおよびα)は、てんかんを罹患する患者において増加した発現を示す。GABAレセプターのα改変体は、シナプス前GABA放出における負のフィードバックループにおいて作用する際に重要であり、ここでα改変体GABAレセプターの刺激は、GABA放出を抑制するように働く。
より少ない「調節」サブユニットであるεおよびθは、特定のCNS位置(例えば、皮質、黒質、扁桃および視床下部)で発現され、一方で、別のより少ないサブユニットであるπは、CNSの外側で、子宮および乳房組織において発現される(πの過剰発現は、乳がんにおいて観察されている)。別の「調節」サブユニットであるγは、ベンゾジアゼピン感受性GABAレセプターの成分である。GABAのサブユニットγおよびδは、てんかんの特定の一宿主性の形態の病理に関与すると考えられている。また、GABAのαサブユニットおよびδサブユニットは、アルコールの消費および嗜癖に関係している。WO 2009/100040。
GABAレセプターは、シナプスレベルおよびシナプス外レベルで局在する。一方で、シナプスGABAレセプターは、相抑制に関与し、シナプス外GABAレセプターは、緊張抑制を担う。緊張抑制は、脳内の「シグナル積分」に寄与する持続性の抑制コンダクタンスに起因する。なぜなら、活動電位の発生の閾値を設定し、そして興奮性のシナプス入力を迂回させるからである。従って、緊張抑制は、ニューロン興奮性を調節する際に重大な役割を果たす。なぜなら、活動電位の発生の閾値を設定し、そして興奮性シグナルを積分するからである。このコンダクタンスは、「周囲」GABA(細胞外空間に存在する神経伝達物質の量)により維持される。周囲GABAは、シナプスの近隣で、神経膠星状細胞から放出された神経伝達物質、または非脈管放出物からの流出物から発生する。さらに、GABAレセプターは、シナプス領域およびシナプス外領域(例えば、シナプス前細胞)においてクラスター化する。GABAレセプターのクラスター化は、緊張抑制に対するさらなる調節因子として働く。なぜなら、クラスター化したシナプス外GABAレセプターは、より大きい緊張電流を調節し得るからである。Petriniら,(2004)「Clustering of Extrasynaptic GABA Receptors Modulates Tonic Inhibition in Cultured Hippocampal Neurons」.The Journal of Biological Chemistry 279(44):45833−45843。
α GABAレセプター改変体は主として、シナプス前またはシナプス外(例えば、シナプス前細胞上)に位置する。図38を参照のこと。α GABAレセプター改変体の活性化は、シナプス前細胞の過分極をもたらし、GABA放出を減少させ、従って、抑制を減少させる(例えば、α GABAレセプター改変体に対して特異的なアゴニストは、GABA放出の減少をもたらし、引き続いて、抑制シグナル伝達を減少させる)。逆に、α GABAレセプター改変体の阻害(拮抗)は、シナプス前細胞の過分極を減少させ、従って、GABA放出が継続することを可能にし、シナプス後細胞への抑制信号を延長し、強化する(例えば、α GABAレセプター改変体に対して特異的なアンタゴニストは、GABA放出の増加をもたらし、引き続いて抑制シグナル伝達を増加させる)。実際には、α GABAレセプター改変体に対して特異的なアンタゴニストは、現在のGABAアゴニストにおいて観察される効果と類似の生理学的効果を達成する。
シナプス前GABAレセプターの活性化は、シナプス前神経終末を脱分極する。ニューロンのシナプス前活動は、神経伝達物質の放出の抑制または増強のいずれかを起こし得、これらはそれぞれ、シナプス前抑制およびシナプス前促通と呼ばれるプロセスである。シナプス前抑制およびシナプス前促通の最もよく分析された例のうちのいくつかは、解離した細胞組織培養物で研究された、無脊椎動物のニューロンにおいて、および脊椎動物の機械的受容器求心性ニューロン(脊髄神経節の神経節細胞)においてである。これらの研究、および哺乳動物の無傷の脊椎における研究は、シナプス前抑制についての少なくとも2つの機構が存在することを示す。1つは、シナプスにより媒介されるCa2+チャネルの抑制に起因し、終末へのCa2+の流入の減少をもたらす。他方は、Clに対する増加したコンダクタンスに起因し、これは、シナプス前終末における活動電位の高さの減少(すなわち、回路の短絡)をもたらす。その結果として、より低い脱分極が生じると、より少ないCa2+チャネルが活動電位により活性化され、従って、より少ないCa2+が終末に流入する。GABAシナプス前レセプターの活性化は、この後者の型である。次いで、このレセプターの拮抗は、シナプス前促通をもたらす。逆に、シナプス前促通は、Ca2+の増強された流入に起因する。神経伝達物質は、Kチャネルを抑制するように働き、これによって、活動電位を広くし、そしてCa2+流入がより長時間にわたり持続することを可能にする。
適切な神経活性は、興奮と抑制との間の適切な釣り合いを維持することに依存する。この釣り合いが抑制の方にいくらか偏りすぎると、鎮静をもたらし、逆に、興奮の方に偏りすぎると、発作を誘発し得る。例えば、シナプス外δサブユニット含有GABAレセプターは、鋸歯状顆粒細胞への抑制入力を減少させ、そして抑制性介在ニューロンの抑制を増加させることによって、側頭葉てんかんに寄与する。Pengら,(2004)「Altered expression of the δ subunit of the GABA receptor in a mouse model of temporal lobe epilepsy」.J.Neurosci.24:8629−8639。抑制性介在ニューロンのこの抑制の増加は、抑制シグナル伝達を低下させることにより興奮の方へとこの釣り合いを偏らせて、発作をもたらす。
シナプス前活動はまた、感覚流入の点で起こる傾向がある。例えば、シナプス前抑制は、網膜、脊椎、および後索核において見出される。シナプス前活動は、重要である。なぜなら、ニューロンの個々の分岐の活動の選択的制御を可能にするからである。軸索軸索間シナプスは、Ca2+流入を変更することによって、伝達物質の放出を抑制し得るかまたは容易にし得る。シナプス前抑制は、シナプス後細胞(シナプス前抑制ニューロン、またはシナプス前促通ニューロンのいずれか)の活動の結果として起こり得る。シナプス前抑制において、シナプス抑制ニューロンの活動の結果は、このシナプス前ニューロンの活動電位に付随するCa2+流の抑制を引き起こすことである。減少したCa2+流入は、放出される神経伝達物質の量の減少をもたらすので、シナプス後細胞におけるシナプス電位は低下する。シナプス前促通において、シナプス前促通ニューロンの活性は、シナプス前ニューロンにおけるK流の抑制を引き起こし、活動電位の持続時間、および従ってCa2+流の増加をもたらす。その結果、神経伝達物質放出が増加し、そしてその結果として、シナプス後細胞におけるシナプス電位の振幅が増加する。KandelおよびSchwartz Principles of Neural Science第2版(1985)128−131頁。
α GABA改変体は、海馬、線条および視床において高レベルで発現され、これらの箇所で、平行接合GABAレセプター媒介性緊張抑制に寄与する。さらに、α発現は、電気ショック、アルコール曝露/停止、ステロイド停止、社会的隔離、およびてんかんによって、顕著に変更される。αβδサブタイプは、非ベンゾジアゼピンGABA作動性薬物(ステロイド、麻酔薬、およびエタノールなど)により調節される。Chandraら,(2006年10月10日)Proc.Natl.Acad.Sci.103(41):15230−15235。
数種の臨床状態は、部分的に、GABAの神経伝達間の不釣り合いから生じると考えられている。これらの臨床状態としては、ハンティングトン病、パーキンソン病、痙性、てんかん、統合失調症、双極性疾患、および遅発性ジスキネジーが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、GABAレセプターは、睡眠調節および律動性、ならびにアルコールの抗不安効果、健忘効果、鎮静効果、および麻酔効果に関与している。Jiaら,(2008)The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 326(2):475−482。低下したGABA活性は、これらの疾患の病理に寄与するようである。さらに、痛覚脱失症および満腹は、GABA活性により調節されると考えられる。数種の疾患および状態は、少なくとも部分的に、中枢神経系における興奮と抑制との間の不釣り合いに起因する。これらの疾患および状態としては、アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群が挙げられるが、これらに限定されない。従って、α GABAレセプター改変体に対して特異的なアンタゴニスト(これらは、増加したGABA放出、および引き続く、抑制シグナル伝達の増加をもたらす)は、これらの疾患および状態を処置するために使用され得る。なぜなら、これらのアンタゴニストは、抑制を増加させることによって、中枢神経系における興奮と抑制との間の釣り合いを回復するように働くからである。例えば、α GABAレセプター改変体に対して特異的なアンタゴニスト(例えば、本明細書中に記載されるブメタニド誘導体)は、シナプス外アンタゴニストであるα GABAレセプター改変体に結合して、これらが周囲GABAにより活性化されることを防止する。これは、シナプス前細胞の過分極を防止して、シナプス間隙内への延長されたGABA放出を可能にし、これは、より長い、より強い抑制シグナルをもたらす。これは次に、中枢神経系における適切な興奮と抑制との間の釣り合いが抑制を増加させることにより回復されて、過剰な興奮または抑制の不足に反作用し得る手段を提供する。
本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターを選択的に拮抗する。好ましい実施形態において、このGABAレセプターは、少なくとも1つのαサブユニットを含むGABAレセプターアイソフォームである。1つの実施形態において、本発明は、GABAレセプターアンタゴニスト活性を有する本明細書中に記載される化合物を含有する組成物を包含する。さらなる実施形態において、本発明は、GABAレセプターアンタゴニスト活性を有する少なくとも1つの化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物に関する。1つの実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターアンタゴニスト活性を有する。別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターに対して効果を有さない。
具体的には、本明細書中に記載される式I、II、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIX、XX、XXI、XXII、XXIII、XXIV、XXV、および/またはXXVIの化合物は、GABAレセプターが関与するある種類の状態(本明細書中に記載される障害が挙げられるが、これらに限定されない)の調節(防止、予防、診断、予後、管理、および処置が挙げられる)のために使用され得る。
別の実施形態において、本明細書中に記載される化合物は、CNSにおけるGABAレセプターに対して選択的な効果を示し、そしてGABAレセプターに作用する薬剤に通常関連する副作用が少ない。例えば、本明細書中に記載される化合物は、低い鎮静、低下した呼吸、低下した認知、または低下した運動機能を示す。
例えば、本明細書中に記載される化合物は、ヒトおよび動物において、発作を低下させるため、疼痛応答を低下させるため、および片頭痛を低下させるために効果的である。1つの誘導体であるNTP−2014は、GABAレセプターサブタイプに優先的に結合し、そしてGABAレセプターに対して、古典的なベンゾジアゼピンおよびバルビツレートの機構とは異なる拮抗効果を有する。多くのブメタニドアナログとは異なり、NTP−2014は、Na2Cl共輸送体(NKCC1またはNKCC2)に作用しない。同様にNKCC1またはNKCC2に効果がない他のブメタニドアナログが企図される。ブメタニドとは異なり、本明細書中に記載されるブメタニドアナログ(例えば、NTP−2014)は、動物モデルにおいて利尿を誘発しない。NTP−2014は、尿排出も、ナトリウム排出も、カリウム排出も増加させない。さらに、NTP−2014は、動物における数個のCNS効力モデルにおいて、活性であることが示された。例えば、NTP−2014、NTP−2024、およびNTP−2026は、てんかんの3つの強い、高度に予測的なモデル、3つの疼痛モデル(2つのニューロパシー疼痛および1つの侵害受容疼痛)、ならびに片頭痛の皮質性拡延性うつ病モデルにおいて、強い効力を示す。これらの結果を、表1〜4に要約する。
全体として、NTP−2014は、毒物学的に充分に耐性を有し、そして経口投与後にCNS副作用を示さなかった。本明細書中に提供される情報に基づいて、本発明者らは、驚くべきことに、NTP−2014が新規作用機構(NKCC依存性ではない)を介してニューロン抑制を特異的に増加させるように働くことを発見した。本発明者らは、驚くべきことに、NTP−2014が、ニューロン発射を調節する介在ニューロン終末において作用し、従って、NTP−2014が異常な発射を抑制することを発見した。より具体的には、NTP−2014は、GABAレセプターを全ては抑制せずに、シナプス前抑制を増加させる。この高度に選択的な作用機構は、新規であり、そしてベンゾジアゼピンおよびバルビツレートの広い非特異的活性と対照をなすものである。ベンゾジアゼピンおよびバルビツレートは、有効であるが耐性が乏しいことが公知である。なぜなら、これらの化合物は、ほとんどのGABAサブタイプレセプターを活性化させるからである(例えば、「消化ホース効果(fire−hose effect)」)。これらとは異なり、NTP−2014は、特定のGABAレセプターサブタイプ(優先的に、GABAのα改変体)において作用することにより、抑制を増強する。NTP−2014の選択性に起因して、これは、公知のGABA作動性化合物に通常付随する代表的なCNS副作用(例えば、鎮静)を回避する。
NTP−2014は、GABA介在ニューロンの終末において、高い選択性を示す。インビトロNTP−2014を用いる電気生理学的研究は、シナプス前および/またはシナプス外(平行接合)終末における選択的活性(増加したGABA放出(抑制)を示す)を実証した。特定の作用理論に束縛されないが、本発明者らは、NTP−2014が、抑制性シナプス後電流(IPSC)により測定される場合に、多数の抑制事象を増加させる、GABAレセプターアンタゴニストであると考える。例えば、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、自発性IPSCの周波数(活動電位と、GABAを放出する小さい事象との両方の組み合わせ)を増加させ、そして小さいIPSCの周波数(小さい事象は、シナプス前間隙内へのGABAを含むシナプス小胞の緊張放出に起因する)を増加させる。
本明細書中で議論される結果を考慮すると、本発明者らは、驚くべきことに、NTP−2014がGABA抑制駆動を増加させること(増加した周波数はシナプス前機構を示すから)を発見した。データは、小さい抑制性シナプス後電流と自発性抑制性シナプス後電流(それぞれ、mIPSCおよびsIPSC)との事象間の間隔が、NTP−2014の存在によりかなり減少することを実証する。生じる効果は、抑制事象の頻度の非常に有意な増加を示す。NTP−2014の他の効果を排除しないが、これらのデータは、ニューロンからのGABAの放出を増加させるシナプス前機構を示唆する。なぜなら、NTP−2014は、シナプス前細胞上のGABAレセプターを拮抗して、終末前細胞の過分極を提供するからである。このことは、さらなるGABAがシナプス間隙内に放出され、より長く、より強いGABA媒介性抑制をもたらすことを可能にする。
GABAレセプターは、平行接合(例えば、シナプス前およびシナプス外)に位置し得、そしてIPSCの周波数の制御を担う。特定の機構に拘束されないが、本発明者らは、本明細書中に記載されるより抜きの化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合部位において、シナプスボタンの終末のGABAによる負のフィードバックを抑制することによって働くと考える。平行接合GABAレセプターは、これらの平行接合GABAレセプター(例えば、負のフィードバックループ)に結合して活性化させるために充分なGABAがシナプス間隙に存在する場合に、GABA放出を減少させるように働く。この負のフィードバックループを抑制することによって、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、シナプス間隙におけるGABAレベルを上昇させ、そしてニューロン発射を減少させる。このGABAの増加は、正常なニューロン活性のための適切な興奮/抑制釣り合いを回復させる。
NTP−2014は、特定のGABAレセプターアイソフォーム(例えば、α改変体)を選択的に拮抗する。α GABAレセプター改変体は、平行接合部位において見出されており、そして哺乳動物の脳におけるGABAレセプターのうちの1%未満を占める。α GABAレセプターアイソフォームの活性化は、GABA作動性ニューロンからのGABAの放出を抑制し得る(例えば、α GABAレセプターの活性化は、シナプス終末の過分極をもたらし、これは、シナプス小胞からのGABAの放出を遅くし、そしてGABAクリアランス機構がシナプス間隙におけるGABAの量を減少させて、シナプス間隙におけるGABAの減少をもたらすことを可能にする)。さらに、本発明者らは、驚くべきことに、平行接合α GABAレセプターアイソフォームの抑制が、GABA放出の増加をもたらし、これは、シナプス後ニューロンに対する増加した抑制刺激をもたらすことを発見した。この特別な平行接合作用は、非常に高い全身曝露(例えば、投薬後>100mg/kg/日)においてさえも、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)により示されるCNS抑制効果(例えば、鎮静)の欠如に対する可能な機構を支持する。この作用機構は、低いGABA濃度において働くベンゾジアゼピンにより報告されるGABAレセプター活性化とは劇的に異なる。
中枢神経系および末梢神経系の多くの障害の薬理学的調査の焦点は、ニューロン過剰興奮性を減少させることにある。このような障害を処置するために現在使用されているほとんどの薬剤は、例えば、興奮性神経伝達物質の放出または活性を変調すること、抑制経路に相乗作用すること、インパルス生成に関与するイオンチャネルを遮断すること、および/あるいは膜安定剤として働くことによって、興奮経路のシナプス活性を標的とする。従って、中枢神経系および末梢神経系の障害の処置のための、従来の薬剤および治療アプローチは、ニューロン興奮性を減少させ、そしてシナプス発射を抑制する。これらの治療剤の1つの重大な欠点は、これらの治療剤が非選択的であるので、正常なニューロン集団と異常なニューロン集団との両方に対してそれらの作用を及ぼすことである。正常なCNS機能(例えば、認知、学習および記憶)に影響を与え得、このことは、負の望ましくない副作用をもたらし、そして処置される患者において、有害な生理学的影響および心理学的影響を生じる。一般的な副作用としては、過剰鎮静、めまい感、記憶の喪失および肝臓損傷が挙げられる。
例えば、古典的な鎮痙薬および抗侵害受容薬は、複数のGABAレセプターアイソフォームに区別なく作用する非選択的なGABA作動性薬物(例えば、ベンゾジアゼピンおよびバルビツレート)を介して、興奮を減少させるかまたは抑制を増加させる。これは良好な効力を与えるが、非選択的GABA作動性薬物は、望ましくないCNS副作用を引き起こす。これとは異なり、特定のGABAレセプターアイソフォーム(例えば、α GABA改変体)に対するNTP−2014の選択的な作用は、過剰興奮可能な状態(例えば、てんかん、片頭痛、疼痛)において、代表的なCNS副作用(例えば、鎮静および低下した認知)を生じることなく強い効力を生じる。
本明細書中で言及された全ての刊行物(例えば、非特許文献)、特許、特許出願公開、および特許出願は、本発明が属する技術分野の当業者の技術水準の指標である。全てのこのような刊行物(例えば、非特許文献)、特許、特許出願公開、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、特許出願公開、または特許出願が、参考として援用されると明白に個々に示されると同程度まで、本明細書中に参考として援用される。
本発明の更なる実施形態が、以下の実施例を参照しながらここで記載される。本明細書中に含まれる実施例は、説明によって与えられるのであり、限定によって与えられるのではない。
(実施例1)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メチル
(ブメタニドメチルエステル)
ブメタニド(1.2g,3.29mmol)のメタノール(12mL)中のスラリーに、窒素下で、塩化チオニル(70mL)のメタノール(6mL)中の混合物を5分間かけて添加した。5分間攪拌した後に、この反応混合物は可溶性になった。この反応物をさらに30分間攪拌し、この時点で、この反応は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によれば完了した。このメタノールを減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに入れ、そして飽和重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。この酢酸エチルを無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濃縮して、1.1g(89%)の3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メチルを白色固体として得た。類似の方法論を使用して、ブメタニドエチルエステル、ブメタニドイソアミルエステル、ブメタニドオクチルエステルおよびブメタニドベンジルエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例2)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸
(チオブメタニド、ブメタニド−(C=O)−SHチオ酸)
ブメタニドを塩化チオニルと反応させて対応する次いで、この酸塩化物を硫化水素ナトリウムと反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸(チオブメタニド、S−ブメタニドチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例3)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸
(チオブメタニド、ブメタニド−(C=O)−SHチオ酸)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸,ナトリウム塩
(チオブメタニドナトリウム塩、ブメタニド−(C=O)−SNaチオ酸ナトリウム塩)
ブメタニドメチルエステルを亜硫酸水素または硫化水素ナトリウムと反応させ、続いてそのナトリウム塩を酸性化することにより、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸(チオブメタニド、ブメタニドチオ酸)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例4)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸チオメチル
(ブメタニドS−メチルチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ブメタニドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸チオメチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、ブメタニドおよび対応するチオールを用いて、ブメタニドS−エチルチオエステル、ブメタニドS−イソアミルチオエステル、ブメタニドS−オクチルチオエステルおよびブメタニドS−ベンジルチオエステルを調製し得る。類似の方法論を使用して、ジチオブメタニドおよび対応するアルコールを用いて、ブメタニドO−エチルチオエステル、ブメタニドO−イソアミルチオエステル、ブメタニドO−オクチルチオエステルおよびブメタニドO−ベンジルチオエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例5)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸
(ジチオブメタニド、ブメタニド−(C=S)−SHジチオ酸)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシジチオ安息香酸,ナトリウム塩
(ジチオブメタニドナトリウム塩、ブメタニド−(C=S)−SNaジチオ酸ナトリウム塩)
チオブメタニドを塩化チオニルと反応させて対応する塩化チオ酸を作製し得、次いで、この塩化チオ酸を硫化水素ナトリウムと反応させ、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸(ジチオブメタニド、ブメタニドジチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例6)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸メチル
(ブメタニドメチルジチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ジチオブメタニドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシジチオ安息香酸メチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、ブメタニドエチルジチオエステル、ブメタニドイソアミルジチオエステル、ブメタニドオクチルジチオエステルおよびブメタニドベンジルジチオエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例7)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸シアノメチル
(ブメタニドシアノメチルエステル)
ブメタニド(1.0g,2.7mmol)をジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、そしてクロロアセトニトリル(195μL,2.7mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(465mL)を添加した。この反応物を100℃で12時間加熱し、TLC、および液体クロマトグラフィーと組み合わせた質量分析(LC/MS)は、この反応が完了したことを示した。この反応物を室温まで冷却し、ジクロロメタンに入れ、そして水、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、そしてスラリーにした。このスラリーに水(25mL)を添加すると、粗製生成物がオフホワイトの固体として沈殿した。純粋な3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸シアノメチル(850mg)を、アセトニトリルでの再結晶により得た。類似の方法論を使用して、ブメタニドエチルエステル、ブメタニドイソアミルエステル、ブメタニドオクチルエステル、およびブメタニドベンジルエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例8)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸ベンジル
(ブメタニドベンジルエステル)
ブメタニド(1.15g,3.15mmol)をジメチルホルムアミド(DMF,10mL)に溶解し、そして塩化ベンジル(400μL,2.8mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(480μL)を添加した。この反応物を80℃で12時間加熱し、TLCおよびLC/MSは、この反応が完了したことを示した。この反応物を室温まで冷却し、ジクロロメタンに入れ、そして水、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、そして濃縮して濃厚なスラリーにした。このスラリーに水(25mL)を添加し、得られた固体を濾過し、そして真空オーブン中50℃で12時間乾燥させて、1.0g(80%)の固体の3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸ベンジルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例9)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸2−(4−モルホリノ)エチル
(ブメタニド4−モルホリノエチルエステル)
ブメタニド(1.2g,3.29mmol)をジメチルホルムアミド(DMF,12mL)に溶解し、そして4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(675mg,3.62mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(1mL)およびヨウ化ナトリウム(500mg,3.33mmol)を添加した。この反応物を95℃で8時間加熱し、TLCおよびLC/MSは、この反応が完了したことを示した。この反応物を室温まで冷却し、ジクロロメタンに入れ、そして水、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、そして濃縮乾固させた。シリカゲルでのBiotageフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、減圧下でのエバポレーションにより精製した溶出物は、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸2−(4−モルホリノ)エチルを白色固体として与えた(600mg,62%)。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例10)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[ブメタニド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)エステル]
実施例54と類似の様式で、ブメタニドを、3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド塩酸塩、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例11)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[ブメタニド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル]
実施例10と類似の様式で、ジチオブメタニドを、3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド塩酸塩、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例12)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチル
(ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル)
ブメタニド(1.2g,3.29mmol)をジメチルホルムアミド(12mL)に溶解し、そして2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミド(500mg,3.35mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(0.68mL)およびヨウ化ナトリウム(500mg,3.33mmol)を添加した。この反応物を95℃で8時間加熱し、TLCおよびLC/MSは、この反応が完了したことを示した。この反応物を室温まで冷却し、ジクロロメタンに入れ、そして水、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、そして濃厚なスラリーにした。このスラリーに水(25mL)を添加し、生じた固体がこの溶液から沈殿した。この生成物を濾過し、そして真空オーブン中50℃で12時間乾燥させて、1.0gの固体の3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例13)
N,N−ジエチル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドジエチルアミド)
ブメタニド(1.16g,3.2mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、そして1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC,690mg,3.6mmol)を添加し、そして5分後、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt,498mg,3.6mmol)を添加し、そしてこの溶液をさらに5分間攪拌した。ジエチルアミン(332μL,3.2mmol)を添加し、そしてこの反応物を2時間攪拌した。この反応物を飽和重炭酸ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。ジクロロメタンを減圧下で除去して、860mg(65%)の純粋なN,N−ジエチル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例14)
N,N−ジエチル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオベンズアミド
(ブメタニドジエチルチオアミド)
実施例5と類似の様式で、ジチオブメタニドを塩化チオニルと反応させてチオ酸塩化物を得ることができ、このチオ酸塩化物を実施例13の様式でジエチルアミンと反応させて、N,N−ジエチル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例15)
N,N−ジベンジル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドジベンジルアミド)
ブメタニド(960mg,2.6mmol)をジメチルホルムアミド(DMF,10mL)に溶解し、そして1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC,560mg,3.6mmol)を添加し、そして10分後、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt,392mg,2.9mmol)を添加し、そしてこの溶液をさらに10分間攪拌した。ジベンジルアミン(1mL,5.2mmol)を添加し、そしてこの反応物を2時間攪拌し、この時点で、LC/MSによればこの反応は完了した。この反応物を飽和塩化アンモニウム(20mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。この酢酸エチルを飽和重炭酸ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。酢酸エチルを減圧下で除去して、1.0g(75%)のN,N−ジベンジル3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを白色固体として得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例16)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウム
(ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム塩)
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(451mg,2.7mmol)の水(10mL)中の溶液に、ブメタニド(1g,2.7mmol)を5分間かけて添加した。得られた混合物は、10分間の攪拌後、透明になった。水を減圧下で除去して、無色の油状物を得た。純粋な生成物を、水およびヘプタンを用いるこの油状物の再結晶から得、690mgの3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウムを淡桃色結晶として得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例17)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸セチルトリメチルアンモニウム
(ブメタニドセチルトリメチルアンモニウム塩)
実施例16と類似の様式で、ブメタニドを水中でセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸セチルトリメチルアンモニウムを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例18)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル
(ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル)
ブメタニド(1.2g,3.29mmol)をジメチルホルムアミド(DMF,10mL)に溶解し、そして2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(410μL,3.9mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(0.70mL)およびヨウ化ナトリウム(545mg,3.6mmol)を添加した。この反応物を50℃で10時間加熱し、TLCおよびLC/MSは、この反応が完了したことを示した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。酢酸エチルを減圧下で除去し、そしてその生成物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、685mg(60%)の純粋な3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例19)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(ブメタニドピバキセチルエステル)
ブメタニド(1.2g,3.29mmol)をジメチルホルムアミド(DMF,10mL)に溶解し、そしてピバル酸クロロメチル(575μL,3.9mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(0.70mL)およびヨウ化ナトリウム(545mg,3.6mmol)を添加した。この反応物を50℃で10時間加熱し、TLCおよびLC/MSは、この反応が完了したことを示した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。酢酸エチルを減圧下で除去し、そしてその生成物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、653mg(60%)の純粋な3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例19a)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(ブメタニドピバキセチルジチオエステル)
実施例19と類似の様式で、ジチオブメタニドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミン、およびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例20)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸エチルカルボニルオキシメチル
(ブメタニドプロパキセチルエステル)
実施例19と類似の様式で、ブメタニドを、プロピオン酸クロロメチル、トリエチルアミン、およびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸エチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例21)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸エチルカルボニルオキシメチル
(ブメタニドプロパキセチルジチオエステル)
実施例20と類似の様式で、ジチオブメタニドを、プロピオン酸クロロメチル、トリエチルアミン、およびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸エチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例22)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メチル
(ピレタニドメチルエステル)
実施例1と類似の様式で、ピレタニドを塩化チオニルおよびメタノールと反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、ピレタニドエチルエステル、ピレタニドイソアミルエステル、ピレタニドオクチルエステルおよびピレタニドベンジルエステルが調製され得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例23)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−チオ安息香酸
(チオピレタニド、ピレタニド−(C=O)−SHチオ酸)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−チオ安息香酸,ナトリウム塩
(チオピレタニドナトリウム塩、ピレタニド−(C=O)−SNaチオ酸ナトリウム塩)
ピレタニドを塩化チオニルと反応させて対応する酸塩化物を作製し得、次いで、この酸塩化物を硫化水素ナトリウムと反応させて、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−チオ安息香酸(チオピレタニド、S−ピレタニドチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例24)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−チオ安息香酸
(チオピレタニド、ピレタニド−(C=O)−SHチオ酸)
ピレタニドメチルエステルを、硫化水素または硫化水素ナトリウムと反応させて、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−チオ安息香酸(チオピレタニド、S−ピレタニドチオ酸)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例25)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸チオメチル
(ピレタニドS−メチルチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ピレタニドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸チオメチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、ピレタニドおよび対応するチオールを用いて、ピレタニドS−エチルチオエステル、ピレタニドS−イソアミルチオエステル、ピレタニドS−オクチルチオエステルおよびピレタニドS−ベンジルチオエステルを調製し得る。類似の方法論を使用して、ジチオピレタニドおよび対応するアルコールを用いて、ピレタニドO−エチルチオエステル、ピレタニドO−イソアミルチオエステル、ピレタニドO−オクチルチオエステルおよびピレタニドO−ベンジルチオエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例26)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−ジチオ安息香酸
(ジチオピレタニド、ピレタニド−(C=S)−SHジチオ酸)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−ジチオ安息香酸,ナトリウム塩
(ジチオピレタニドナトリウム塩、ピレタニド−(C=S)−SNaジチオ酸ナトリウム塩)
チオピレタニドを塩化チオニルと反応させて対応する塩化チオ酸を作製し得、次いで、この塩化チオ酸を硫化水素ナトリウムと反応させて、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−ジチオ安息香酸(ジチオピレタニド、ピレタニドジチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例27)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−ジチオ安息香酸メチル
(ピレタニドメチルジチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ジチオピレタニドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)−ジチオ安息香酸メチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、ピレタニドエチルジチオエステル、ピレタニドイソアミルジチオエステル、ピレタニドオクチルジチオエステルおよびピレタニドベンジルジチオエステルが調製され得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例28)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸シアノメチル
(ピレタニドシアノメチルエステル)
実施例7と類似の様式で、ピレタニドを、クロロアセトニトリルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸シアノメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例29)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸ベンジル
(ピレタニドベンジルエステル)
実施例8と類似の様式で、ピレタニドを、塩化ベンジルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸ベンジルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例30)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸2−(4−モルホリノ)エチル
(ピレタニド4−モルホリノエチルエステル)
実施例9と類似の様式で、ピレタニドを、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩、トリエチルアミン、およびヨウ化ナトリウムと、DMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸2−(4−モルホリノ)エチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例31)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[ピレタニド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)エステル]
実施例10および53と類似の様式で、ピレタニドを、3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド塩酸塩、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例32)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[ピレタニド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル]
実施例31と類似の様式で、ジチオピレタニドを、3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド塩酸塩、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムと、ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例33)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチル
(ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル)
実施例12と類似の様式で、ピレタニドを、2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミド、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例34)
N,N−ジエチル 3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンゾエート
(ピレタニドジエチルアミド)
実施例13と類似の様式で、ピレタニドを、EDC、HOBtおよびジエチルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジエチル3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例35)
N,N−ジエチル 3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンゾエート
(ピレタニドジエチルチオアミド)
実施例34と類似の様式で、ジチオピレタニドを、EDC、HOBtおよびジエチルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジエチル3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)チオベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例36)
N,N−ジベンジル 3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンゾエート
(ピレタニドジベンジルアミド)
実施例15と類似の様式で、ピレタニドを、EDC、HOBtおよびジベンジルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジベンジル3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例37)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウム
(ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウム塩)
実施例16と類似の様式で、ピレタニドをベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウムを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例38)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸セチルトリメチルアンモニウム
(ピレタニドセチルトリメチルアンモニウム塩)
実施例17と類似の様式で、ピレタニドを水中でセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸セチルトリメチルアンモニウムを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例39)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル
(ピレタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル)
実施例18と類似の様式で、ピレタニドを、2−クロロ−N,N ジメチルアセトアミド、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例40)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(ピレタニドピバキセチルエステル)
実施例19と類似の様式で、ピレタニドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例41)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(ピレタニドピバキセチルジチオエステル)
実施例40と類似の様式で、ジチオピレタニドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例42)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸エチルカルボニルオキシメチル
(ピレタニドプロパキセチルエステル)
実施例20と類似の様式で、ピレタニドを、プロピオン酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸エチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例43)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸エチル
(フロセミドエチルエステル)
Bundgaardら,(1988)Int.J.Pharmaceutics 42:217−224の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸エチル(m.p.163〜165℃)を調製し得る。類似の方法論を使用して、フロセミドメチルエステル、フロセミドイソアミルエステル、フロセミドオクチルエステルおよびフロセミドベンジルエステルが調製され得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例44)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メチル
(フロセミドメチルエステル)
Bundgaard,H.,Norgaard,T.およびNielsen,N.M.,Int.J.Pharmaceutics,1988,42,217−224の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メチルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例45)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオ安息香酸
(チオフロセミド、フロセミド−(C=O)−SHチオ酸)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオ安息香酸,ナトリウム塩
(チオフロセミドナトリウム塩、フロセミド−(C=O)−SNaチオ酸ナトリウム塩)
フロセミドを塩化チオニルと反応させて対応する酸塩化物を作製し得、次いで、この酸塩化物を硫化水素ナトリウムと反応させて、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオ安息香酸(チオフロセミド、S−フロセミドチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例46)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオ安息香酸
(チオフロセミド、フロセミド−(C=O)−SHチオ酸)
フロセミドメチルエステルを硫化水素または硫化水素ナトリウムと反応させて、酸性化後に、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシチオ安息香酸(チオフロセミド、S−フロセミドチオ酸)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例47)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸チオメチル
(フロセミドS−メチルチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ブメタニドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸チオメチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、フロセミドおよび対応するチオールを用いて、フロセミドS−エチルチオエステル、フロセミドS−イソアミルチオエステル、フロセミドS−オクチルチオエステルおよびフロセミドS−ベンジルチオエステルを調製し得る。類似の方法論を使用して、ジチオフロセミドおよび対応するアルコールを用いて、フロセミドO−エチルチオエステル、フロセミドO−イソアミルチオエステル、フロセミドO−オクチルチオエステルおよびフロセミドO−ベンジルチオエステルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例48)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]−ジチオ安息香酸
(ジチオフロセミド、フロセミド−(C=S)−SHジチオ酸)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]−ジチオ安息香酸,ナトリウム塩
(ジチオフロセミドナトリウム塩、フロセミド−(C=S)−SNaジチオ酸ナトリウム塩)
チオフロセミドを塩化チオニルと反応させて対応する塩化チオ酸を作製し得、次いで、この塩化チオ酸を硫化水素ナトリウムと反応させて、続いてそのナトリウム塩の酸性化により、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]−ジチオ安息香酸(ジチオフロセミド、フロセミドジチオ酸)を、Noble,P.およびTarbell,D.S.,Org.Synth.,Coll.第IV巻,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1963,924−927の方法論により得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例49)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸メチル
(フロセミドメチルジチオエステル)
実施例1と同様の様式で、ジチオフロセミドをメタノール中の触媒量の塩化チオニル(メチルメルカプタン)と反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸メチルを得ることができる。類似の方法論を使用して、フロセミドエチルジチオエステル、フロセミドイソアミルジチオエステル、フロセミドオクチルジチオエステルおよびフロセミドベンジルジチオエステルが調製され得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例50)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸シアノメチル
(フロセミドシアノメチルエステル)
実施例7と類似の様式で、フロセミドをクロロアセトニトリルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸シアノメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例51)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸ベンジル
(フロセミドベンジルエステル)
実施例8と類似の様式で、フロセミドを、塩化ベンジルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸ベンジルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例52)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸2−(4−モルホリノ)エチル
(フロセミド4−モルホリノエチルエステル)
Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int.J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸2−(4−モルホリノ)エチル(m.p.134〜135℃)を調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例53)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)エステル]
Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int.J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル(m.p.212〜213℃)を調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例54)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピル
[フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル]
実施例53と類似の様式で、ジチオフロセミドを、3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド塩酸塩、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸3−(N,N−ジメチルアミノプロピルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例55)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチル
(フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル)
Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int.J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸N,N−ジエチルアミノカルボニルメチル(m.p.135〜136℃)を調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例56)
N,N−ジエチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドジエチルアミド)
実施例13と類似の様式で、フロセミドを、EDC、HOBtおよびジエチルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジエチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例57)
N,N−ジエチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドジエチルチオアミド)
実施例56と類似の様式で、ジチオフロセミドを、EDC、HOBtおよびジエチルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジエチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例58)
N,N−ジベンジル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドジベンジルアミド)
実施例15と類似の様式で、フロセミドを、EDC、HOBtおよびジベンジルアミンとDMF中で反応させて、N,N−ジベンジル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例59)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウム
(フロセミドベンジルトリメチルアンモニウム塩)
実施例16と類似の様式で、フロセミドをベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸ベンジルトリメチルアンモニウムを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例60)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸セチルトリメチルアンモニウム
(フロセミドセチルトリメチルアンモニウム塩)
実施例17と類似の様式で、フロセミドを水中でセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸セチルトリメチルアンモニウムを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例61)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル
(フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル)
Bundgaard,H.,Norgaard,T.およびNielsen,N.M.,Int.J.Pharmaceutics,1988,42,217−224の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸N,N−ジメチルアミノカルボニルメチル(m.p.193〜194℃)を調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例62)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(フロセミドピバキセチルエステル)
Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int.J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例63)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチル
(フロセミドピバキセチルジチオエステル)
実施例62と類似の様式で、ジチオフロセミドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸t−ブチルカルボニルオキシメチルを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例64)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸エチルカルボニルオキシメチル
(フロセミドプロパキセチルエステル)
Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int.J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸エチルカルボニルオキシメチル(m.p.141〜142℃)を調製し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例65)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸エチルカルボニルオキシメチル
(フロセミドプロパキセチルジチオエステル)
実施例64と類似の様式で、Mork,N.,Bundgaard,H.,Shalmi,M.およびChristensen,S.,Int J.Pharmaceutics,1990,60,163−169の方法を使用して、ジチオフロセミドを5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸エチルカルボニルオキシメチルに変換し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例66)
5−[1−(t−ブチルカルボニルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
実施例19と類似の様式で、アゾセミドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、5−[1−(t−ブチルカルボニルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例67)
2−クロロ−5−[1−(エチルカルボニルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
実施例19と類似の様式で、アゾセミドを、プロピオン酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、2−クロロ−5−[1−(エチルカルボニルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例68)
2−クロロ−5−[1−(ヒドロキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
アゾセミドを、ホルムアルデヒドと、塩化メチレン中、塩化メチレン−DMF混合物中またはDMF中で反応させて、2−クロロ−5−[1−(ヒドロキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例69)
2−クロロ−5−[1−(メトキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
アゾセミドを、ホルムアルデヒド、メタノールおよび強酸と、塩化メチレン中、塩化メチレン−DMF混合物中またはDMF中で反応させて、2−クロロ−5−[1−(メトキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例70)
2−クロロ−5−[1−(メチルチオメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
アゾセミドを、ホルムアルデヒド、メタンチオールおよび強酸と、塩化メチレン中、塩化メチレン−DMF混合物中またはDMF中で反応させて、2−クロロ−5−[1−(メチルチオメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例71)
5−[1−(ベンジルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(テトラゾリル−置換アゾセミド)
アゾセミドを、ベンジルクロロメチルエーテル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、5−[1−(ベンジルオキシメチル)−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例72)
2−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドのベンジルトリメチルアンモニウム塩
(アゾセミドベンジルトリメチルアンモニウム塩)
実施例16と類似の様式で、アゾセミドを、水中でベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、2−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドのベンジルトリメチルアンモニウム塩を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例73)
2−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドのセチルトリメチルアンモニウム塩
(アゾセミドセチルトリメチルアンモニウム塩)
実施例16と類似の様式で、アゾセミドを水中でセチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドと反応させて、2−クロロ−5−(1H−テトラゾール−5−イル)−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドのセチルトリメチルアンモニウム塩を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例74)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムt−ブチルカルボニルオキシメトクロリド(3−Isopropylcarbamylsulfonamido−4−(3’−methylphenyl)aminopyridinium t−
Butylcarbonyloxymethochloride)
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムt−ブチルカルボニルオキシメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例19と類似の様式で、トルセミドを、ピバル酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムt−ブチルカルボニルオキシメトクロリドおよびいくらかの3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムt−ブチルカルボニルオキシメトヨージド(3−isopropylcarbamylsulfonamido−4−(3’−methylphenyl)aminopyridinium t−butylcarbonyloxymethoiodide)を得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例75)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウム エチルカルボニルオキシメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウム エチルカルボニルオキシメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例19と類似の様式で、トルセミドを、プロピオン酸クロロメチル、トリエチルアミンおよびヨウ化ナトリウムとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムエチルカルボニルオキシメトクロリドおよびいくらかの3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムエチルカルボニルオキシメトヨージドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例76)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルオキシメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルオキシメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、ベンジルクロロメチルエーテルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルオキシメトクロリドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例77)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、メチルクロロメチルエーテルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシメトクロリドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例78)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムフェニルメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムフェニルメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、塩化ベンジルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムフェニルメトクロリドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例79)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルチオメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルチオメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、ベンジルクロロメチルチオエーテルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムベンジルチアメトクロリドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例80)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメチルチオメトクロリド
(ピリジニウム−置換トルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメチルチオメチル双性イオン
(ピリジニウム−置換トルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、メチルクロロメチルチオエーテルおよびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメチルチアメトクロリドを得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例81)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(ブメタニドmPEG350エステル)
実施例8と類似の様式で、ブメタニドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例82)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(S−ブメタニドmPEG350チオエステル)
実施例8と類似の様式で、チオブメタニドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−チオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例83)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(ブメタニドmPEG1000エステル)
実施例8と類似の様式で、ブメタニドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。類似の様式で、S−ブメタニドmPEG1000チオエステルを、S−チオブメタニド、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンをDMF中で用いて形成し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例84)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(ブメタニドmPEG1000ジチオエステル)
実施例8と類似の様式で、ジチオブメタニドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシ−ジチオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例85)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシn−1−エチル
(ピレタニドmPEG350エステル)
実施例8と類似の様式で、ピレタニドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。類似の様式で、ブメタニドmPEG350ジチオエステルを、ジチオブメタニド、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンをDMF中で用いて形成し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例86)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(S−ピレタニドmPEG350チオエステル)
実施例8と類似の様式で、チオピレタニドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)チオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例87)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(ピレタニドmPEG1000エステル)
実施例8と類似の様式で、ピレタニドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。類似の様式で、S−ピレタニドmPEG1000チオエステルを、S−チオピレタニド、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンをDMF中で用いて形成し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例88)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(ピレタニドmPEG1000ジチオエステル)
実施例8と類似の様式で、ジチオピレタニドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ジチオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。類似の様式で、ピレタニドmPEG1000ジチオエステルを、ジチオピレタニド、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンをDMF中で用いて形成し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例89)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(フロセミドmPEG350エステル)
実施例8と類似の様式で、フロセミドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例90)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(S−フロセミドmPEG350チオエステル)
実施例8と類似の様式で、チオフロセミドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]チオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例91)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(フロセミドmPEG1000エステル)
実施例8と類似の様式で、フロセミドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例92)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル
(フロセミドmPEG1000ジチオエステル)
実施例8と類似の様式で、ジチオフロセミドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ジチオ安息香酸メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。類似の様式で、フロセミドmPEG350ジチオエステルを、ジチオフロセミド、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンをDMF中で用いて形成し得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例93)
5−[1−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(N−mPEG350−テトラゾリル−置換アゾセミド)
実施例8と類似の様式で、アゾセミドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−[1−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例94)
5−[1−メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド
(N−mPEG1000−テトラゾリル−置換アゾセミド)
実施例8と類似の様式で、アゾセミドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、5−[1−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]−1H−テトラゾール−5−イル]−2−クロロ−4−[(2−チエニルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例95)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エトクロリド(3−Isopropylcarbamylsulfonamido−4−(3’−methylphenyl)aminopyridinium
Methoxy(polyethyleneoxy)n−1−ethochlorides)
(N−mPEG350−ピリジニウムトルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル双性イオン
(N−mPEG350−ピリジニウムトルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、MeO−PEG350−C1(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−106−350)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エトクロリド(ここでnは7〜8の範囲である)を得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例96)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エトクロリド
(N−mPEG1000−ピリジニウムトルセミド塩)
3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル双性イオン
(N−mPEG1000−ピリジニウムトルセミド双性イオン)
実施例8と類似の様式で、トルセミドを、MeO−PEG1000−OTs(Biolink Life Sciences,Inc.,Cary,NC,BLS−107−1000)およびトリエチルアミンとDMF中で反応させて、3−イソプロピルカルバミルスルホンアミド−4−(3’−メチルフェニル)アミノピリジニウムメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エトクロリド(ここでnは19〜24の範囲である)を得ることができる。次いで、マイルドな塩基(例えば、水性重炭酸ナトリウムおよび水性トリエチルアミン)での処理は、対応する純粋な双性イオンを与え得る。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例97)
3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアルデヒド
(ブメタニドアルデヒド)
MurakiおよびMukiayama(Chem.Letters,1974,1447およびChem.Letters,1975,215)の方法によって、ブメタニドを、ビス(4−メチルピペラジニル)水素化アルミニウムと反応させて、3−アミノスルホニル−5−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアルデヒドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例98)
3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンズアルデヒド
(ピレタニドアルデヒド)
MurakiおよびMukiayama(Chem.Letters,1974,1447およびChem.Letters,1975,215)の方法によって、ピレタニドを、ビス(4−メチルピペラジニル)水素化アルミニウムと反応させて、3−アミノスルホニル−4−フェノキシ−5−(1−ピロリジニル)ベンズアルデヒドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例99)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアルデヒド
(フロセミドアルデヒド)
MurakiおよびMukiayama(Chem.Letters,1974,1447およびChem.Letters,1975,215)の方法によって、フロセミドを、ビス(4−メチルピペラジニル)水素化アルミニウムと反応させて、5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]ベンズアルデヒドを得ることができる。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例100)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(2−フラニルメチル)アミノ]安息香酸オクチル
(フロセミドオクチルエステル;NTP−1014)
フロセミド(10.0g,0.032mol)、クロロオクタン(4.96g,0.033mol)、ヨウ化ナトリウム(0.452g,0.003mol)、トリエチルアミン(6.11g,0.060mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中の混合物を、70℃で18時間加熱した。18時間後、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)は、出発物質の非存在を示した。この反応混合物を、室温まで冷却した。次いで、この反応混合物を水(300mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。その有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、亜硫酸ナトリウム溶液、およびブラインで洗浄した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して、褐色固体を得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例101)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸デシル
(フロセミドデシルエステル;NTP−1015)
フロセミド(10.0g,30.2mmol)、塩化デシル(5.88g,33mmol)、ヨウ化ナトリウム(0.45g,3mmol)、およびトリエチルアミン(6.11g,0.60mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中の混合物を、70℃で15時間加熱した。液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)は、出発物質の非存在を示した(所望の生成物は、ネガティブモードで[M−1]ピークとして検出された)。この反応混合物を水(300mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。その有機層を、飽和重炭酸ナトリウム(100mL)、水(2×100mL)、亜硫酸ナトリウム溶液、およびブラインで洗浄した。その酢酸エチル溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して、褐色固体を得た。この生成物をtert−ブチルメチルエーテル(MTBE)/ヘプタン(1:1)(5mL/g)中で攪拌して、8.3g(61%)の5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸デシルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例102)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸プレニル
(フロセミドプレニルエステル;NTP−1016)
テトラヒドロフラン(THF)(200mL)中のフロセミド(10.0g,30.2mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)(5.3g,33.2mmol)を攪拌し、そして40℃で加熱して、2.5時間かけて黄色の均質な溶液を形成した。別のフラスコ内で、3−メチル−2−ブテン−1−オール(プレニルアルコール,3.38g,39.3mmol)を、THF中1Mの溶液としてのカリウムtert−ブチルブトキシド(36.2mmol)と一緒に攪拌した。このアルコキシド溶液を元の反応物に添加すると、この混合物は橙色になり、そして沈殿を形成し、これは即座に溶解した。20分後、LC/MSは、この反応が完了したことを示したので、この反応溶液を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(200mL)で洗浄し、酢酸エチル(300mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(200mL)で洗浄し、合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。この有機溶液を濃縮して黄色固体にし、そして減圧下50℃で乾燥させた。この粗製生成物をシリカゲルのプラグに通して、最初にジクロロメタン/酢酸エチル 98/2、次いでジクロロメタン/メタノール 95/5で溶出することにより精製して、6.8g(56%)の5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸プレニルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例103)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸4−メトキシベンジル
(フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル;NTP−1018)
フロセミド(7.5g,22.7mmol)、p−メトキシベンジルクロリド(4.62g,29.5mmol)、およびトリエチルアミン(2.3g,22.7mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中60℃で3.5時間攪拌した。その温度を75℃まで加熱し、そして一晩攪拌した。LC/MSは、この反応が91%完了したことを決定したので、この反応物を冷却し、塩化アンモニウム(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×120mL)で抽出し、白色沈殿物を生成した。その有機層を水(8×60mL)および1N水酸化ナトリウム(60mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。この生成物をイソプロパノール(10mL/g)中でスラリー化し、そして濾過して、7.8g(76%)の5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸4−メトキシベンジルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例104)
5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸2−フェニルエチル
(フロセミドフェネチルエステル;NTP−1020)
THF(200mL)中のフロセミド(10.0g,30.2mmol)およびCDI(5.3g,33.2mmol)を攪拌し、そして40℃で加熱して、黄色の均質な溶液を3時間かけて形成した。別のフラスコ内で、2−フェニルエタノール(フェネチルアルコール,4.8g,39.3mmol)を、THF中1Mの溶液としてのカリウムtert−ブチルブトキシド(36.2mmol)と一緒に攪拌した。このアルコキシド溶液を元の反応物に添加すると、この混合物は橙色になった。30分後、LC/MSは、この反応が完了したことを示したので、この反応溶液を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(200mL)で洗浄し、酢酸エチル(300mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(150mL)で洗浄し、そして合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。この有機溶液を濃縮して黄色固体にし、そして減圧下50℃で乾燥させた。生成物を、シリカゲルのプラグに通してジクロロメタン/酢酸エチル 98/2で溶出することにより精製して、8.81g(67%)の5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸2−フェニルエチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例105)
(R)−5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸α−メチルベンジル
(フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル;NTP−1022)
フロセミド(10g,30.2mmol)をCDI(5.3g,33.2mmol)とTHF(200mL)中40℃で3時間反応させた。(R)−(+)−2−フェニルエタノール(66mmol)を、THF中1Mの溶液としてのカリウムtert−ブチルブトキシド(66mmol)と合わせ、その後、室温で元の反応物に添加し、そして20分間反応させ、続いて40℃で1時間反応させた。反応物を酢酸エチル(200mL)および水(100mL)で希釈した。その水層に塩化ナトリウム(50g)を添加し、続いて酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸ナトリウム(40mL)、ブライン(2×40mL)で洗浄した。シリカゲルプラグでの精製(ジクロロメタン中0%〜5%の酢酸エチルで溶出)、続いてヘプタンでの再結晶により、8.74g(67%)の(R)−5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸α−メチルベンジルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例106)
(S)−5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸α−メチルベンジル(フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル;NTP−1023)
この反応を、(S)−(−)−2−フェニルエタノールを使用したこと以外は実施例104(NTP−1022)と同様に実施した。この反応は、8.48g(65%)の(S)−5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]安息香酸α−メチルベンジルを与えた。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例107)
N−エチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドモノエチルアミド、フロセミドエチルアミド;NTP−1026)
フロセミド(8.5g,25.7mmol)、エチルアミン(メタノール中2.0M溶液,30.8mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(1.74g,12.85mmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)(5.67g,29.6mmol)をDMF(68mL)中で合わせ、そして室温で一晩攪拌した。この反応物を酢酸エチル(140mL)で希釈し、水(60mL)で洗浄し、その水層を酢酸エチル(3×140mL)で抽出した。合わせた有機層を水(5×100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して白色固体にした。この生成物をイソプロピルアルコール(10mL/g)内で20分間スラリー化し、濾過し、イソプロピルアルコール(30mL)で洗浄し、そして減圧下40℃で3日間乾燥させて、8.3g(90%)のN−エチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例108)
N−ベンジル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドモノベンジルアミド、フロセミドベンジルアミド;NTP−1027)
フロセミド(11.0g,33.3mmol)をTHF中で30分間攪拌し、続いてカルボニルジイミダゾール(CDI,6.48g,39.96mmol)を添加し、そしてさらに30分間攪拌した。ベンジルアミド(3.92g,36.6mmol)を添加し、この発熱反応は、30分で完了した。この反応混合物を濃縮し、そしてその残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解し、1M塩酸(100mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(200mL)で逆抽出し、有機層を飽和重炭酸ナトリウム、次いで1N水酸化ナトリウム(50mL)で洗浄し、そしてその有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、粘性の黄色固体にした。この固体をエタノール(5mL/g)中でスラリー化し、濾過し、そして減圧下40℃で3日間乾燥させて、8.81g(63%)のN−ベンジル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例109)
N−ピペリジニル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドN−ピペリジニルアミド;NTP−1029)
この反応を、フロセミド(13g,39.9mmol)、CDI(7.65g,47.2mmol)、およびピペリジン(3.68g,43.2mmol)をTHF(57mL)中で使用して、実施例108(NTP−1027)と同様に実施した。この反応物を濃縮し、そしてその残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解し、10%硫酸銅溶液(100mL)で洗浄した。その水層を酢酸エチル(150mL)で抽出し、そしてその有機層を1NのNaOH(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濃縮して、黄色固体にした。黒色の固体が水酸化ナトリウム層から沈殿し、これを沸騰エタノールから再結晶して熱時濾過した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例110)
N−モルホリニル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドN−モルホリニルアミド;NTP−1030)
フロセミド(7g,21.2mmol)、モルホリン(3.69g,42.4mmol)、およびN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt,1.43g,10.6mmol)をDMF(56mL)中で合わせ、続いてEDC(8.13g,42.4mmol)を攪拌しながら合わせ、そして55℃で30分間加熱した。この反応物を冷却し、酢酸エチル(120mL)で希釈し、そして水(50mL)で洗浄した。その水層をさらなる酢酸エチル(4×120mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、そして減圧下40℃で乾燥させて、6.8g(80%)のN−モルホリニル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例111)
3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド;NTP−1031)
この反応を、フロセミド(10g,30.2mmol)、CDI(5.3g,33.3mmol)、および3−(ジメチルアミノ)−1−プロピルアミン(3.4g,33.3mmol)をTHF(200mL)中で用いて、実施例107(NTP−1027)と同様に実施した。この反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(2×400mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(400mL)で洗浄し、そしてその有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して白色固体にし、これを減圧中50℃で乾燥させて、11.5g(92%)の3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例112)
3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド;NTP−1032)
この反応を、フロセミド(10g,30.2mmol)、CDI(5.3g,33.3mmol)、およびN,N,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミン(3.6g,33.3mmol)をTHF(200mL)中で用いて、実施例110(NTP−1031)と同様に実施した。この反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(2×400mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム(400mL)で洗浄し、そしてその有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して白色固体にし、これを減圧中50℃で乾燥させて、11.5g(90%)の3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル−N−メチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例113)
2−(1−ピペリジニル)エチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミド
(フロセミドピペリジニルエチルアミド;NTP−1033)
この反応を、フロセミド(10g,30.2mmol)、CDI(5.88g,36.2mmol)、および2−(1−ピペリジニル)エタンアミン(4.26g,33.2mmol)をTHF(44mL)中で用いて、実施例107(NTP−1027)と同様に実施した。この反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(200mL)に溶解し、そしてその有機相を、1M塩酸(100mL)中、次いで1N水酸化ナトリウム(100mL)で洗浄した。次いで、その有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。沈殿物が酸性層に形成し、これを濾過により除去した。その濾液を、1Nの水酸化ナトリウムを用いてpH=8まで中和し、そして酢酸イソプロピル(2×200mL)で抽出した。その有機相を分離して濃縮し、次いで、減圧下40℃で乾燥させて、5.3g(40%)の収量の2−(1−ピペリジニル)エチル5−アミノスルホニル−4−クロロ−2−[(フラニルメチル)アミノ]ベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例114)
3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メチル
(ブメタニドジブチルアミノメチルエステル)
ブメタニドメチルエステル(7.56g,20mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.93g,28mmol)、および酢酸(119mmol)を1,2−ジクロロエタン(DCE)(90mL)中で合わせ、そして0℃まで冷却した。DCE(10mL)中のブチルアルデヒド(1.8mL,20mmol)の溶液を、12時間かけてシリンジポンプにより分配し(1mL/時間)、そして一晩かけて室温まで温めた。HPLCは、51:38の出発物質/所望の生成物を示したので、さらなるナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.93g,28mmol)を添加し、この反応物を冷却し、そしてDCE(10mL)中のさらなるブチルアルデヒド(1.8mL,20mmol)を一晩かけてシリンジポンプで添加した。HPLCは、24:62:6の出発物質/所望の生成物/ビスアルキル化を示した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリドおよびブチルアルデヒドの3回目の添加は、15:62:9の出発物質/所望の生成物/ビスアルキル化を示した。この反応を飽和重炭酸ナトリウムでクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、そして濃縮した。その粗製生成物をジクロロメタン(5mL)に溶解し、ヘプタン(200mL)で希釈し、そしてこのジクロロメタンを選択的にエバポレートし、沈殿物を生じた。目標化合物を最終的に、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5%〜50%の酢酸エチル)により精製して、2.89g(33%)の3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸メチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例115)
3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸
(N−ブチルブメタニド;NTP−2014)
乾燥した5リットルのフラスコに、ブメタニド(998g,2.744モル,1当量)およびTHF(1.9L)を添加した。得られた透明な溶液を15分間攪拌し、そしてCDI(466g,2.88モル,1.05当量)を1時間かけて少しずつ添加した。混合物は次第に濃厚になり、そして室温で2時間攪拌した。この濃厚な白色混合物に、MeOH(600mL)を添加し、そしてこの混合物を室温で2時間攪拌し、次いで、10分間で0℃まで冷却した。KOtbu(339g,3.01モル,1.1当量)を少しずつ添加して、0℃〜10℃の反応温度を維持した。得られた混合物を、HPLCが完全な変換を示すまで6時間攪拌した。
その溶媒をロータリーエバポレーションにより除去し、そして酢酸エチル(2L)および水(2L)で希釈し、そして攪拌した。その水層を分離し、そして酢酸エチル(2×500mL)で抽出し、そして合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、エステル2(1200g,純度85%)を生成した。この白色固体を水(4L)で希釈し、そして80℃で1.5時間温め(依然として不均質)、55℃まで冷却し、次いで濾過した。濾過した固体を水(1L)で洗浄し、フィルタ上で12時間乾燥させ、次いで、真空オーブン(35℃)に移し、そして18時間乾燥させて、エステル2を生成した(788g,収率76%,HPLCにより純度92%)。
乾燥させた50Lのフラスコに、ブメタニドメチルエステル2(3.12Kg,8.27モル,1.0当量)、酢酸(2.5L,43.7モル,5.3当量)、ブチルアルデヒド(850mL,9.5モル,1.15当量)およびジクロロエタン(16.5L)を加えた。この不均質な褐色混合物を5分間攪拌し、次いで、0℃で2時間冷却した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(4Kg,19モル,2.3当量)を2時間かけて少しずつ添加した。このわずかに透明になった混合物を0℃で一晩熟成させた。HPLCは、出発物質が残っていないことを示した。水(10L)を0℃でゆっくりと添加し、次いで、2時間攪拌した。攪拌を止め、そして層を分離させた。有機層を水(3L)で洗浄し、そして合わせた水層をCHCl(2×2L)で抽出し、そして合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして濃縮して、粗製エステル3を生成した。この粘着性の黄白色固体およびヘプタン(9L)を50Lの反応器に添加し、そして6時間激しく攪拌した。得られた白色懸濁物を濾過し、そして固体をヘプタン(1L)で洗浄した。
この粗製白色固体を12Lの反応器に入れ、そして酢酸エチル(2L)およびヘプタン(1.75L)を添加し、そしてこの混合物を30分間還流した。攪拌パドルを除去し、そしてこの混合物を一晩冷却した。得られた白色固体を真空オーブン(60℃)内で一晩乾燥させて、エステル3を生成した(1790g,50%,HPLCにより純度98%)。
5Lのフラスコに、NaOH(285g,6.6モル、2.5当量)および水(1.75L)を入れた。混合物を0℃まで冷却し、そしてEtOH(2.5L)を添加し、そしてこの混合物を5分間熟成させた。この透明な混合物に、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル3(1.1Kg,2.61モル,1.0当量)を15分間かけて少しずつ添加した。この不均質な混合物を16時間かけて室温まで温めた。今は均質になった混合物をHPLCによりサンプリングし、そして完了したことを決定した。この混合物を濾過し、そしてロータリーエバポレーターにより半分まで濃縮した。この溶液を反応器に戻し、そして塩酸(5M,水性)を滴下し、最終的に、生成物の沈殿物を生じた。pHが2.5に達するまで酸の添加を続けた(900mLの5M HCl)。この濃厚な白色スラリーを1時間攪拌し、そしてその固体を濾過し、水(1L)およびヘプタン(3L)で洗浄した。HPLC分析は、0.1%のブメタニドおよび1.4%のスルホンアミドアルキル化生成物を示した。次いで、この白色固体を真空オーブン(60℃)に入れ、そして一晩乾燥させて、NTP2014を生成した(476g,収率47%,純度98%)。図10を参照のこと。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例116)
N,N−ジメチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドジメチルアミド;NTP−2015)
ブメタニド(12.4g,34.3mmol)、HOBt(4.63g,34.3mmol)、およびEDC(13.15g,68.6mmol)をTHF(80mL)中で合わせ、続いてジメチルアミンをTHF(80mL)中2.0Mの溶液として添加し、そしてこの混合物を2時間攪拌した。この反応混合物を水(250mL)およびジクロロメタン(150mL)で希釈し、そして有機相を水および1Nの水酸化ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中20%酢酸エチル)により精製して、9.64g(72%)のN,N−ジメチル3−アミノスルホニル−5−N,N−ジブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例117)
N−ベンジル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドモノベンジルアミド、ブメタニドベンジルアミド;NTP−2018)
ブメタニド(10.92g,30mmol)、HOBt(4.05g,30mmol)、ベンジルアミン(16.06g,150mmol)、およびEDC(11.49g,60mmol)をTHF(150mL)中で合わせ、そして45分間加熱還流した。この反応混合物を冷却し、ジクロロメタン(200mL)で希釈し、そしてその有機相を1N水酸化ナトリウム(50mL)、次いで水(100mL)で洗浄した。その有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートし、そしてその残渣をシリカプラグに通してジクロロメタンで濾過し、そしてエバポレートして、7.2g(53%)のN−ベンジル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例118)
N−ベンジル−N−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドベンジルメチルアミド;NTP−2019)
ブメタニド(11.93g,32.8mmol)、HOBt(2.21g,16.4mmol)、N−ベンジルメチルアミン(19.87g,164mmol)、およびEDC(12.06g,62.9mmol)を、THF(160mL)中室温で一晩合わせた。この反応溶媒をエバポレートし、そしてジクロロメタン(125mL)および水(125mL)をその残渣に添加した。その有機相を1N水酸化ナトリウム(10mL)で洗浄し、そして層を分離した。その水相を水(100mL)で洗浄した。その有機相を水(50mL)と混合し、そしてこの混合物のpHが約pH8になるまで1N塩酸を添加した。次いで、その有機相を分離し、水(100mL)で洗浄し、そしてその有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、エバポレートし、そしてシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン、5%酢酸エチル、および10%酢酸エチルで溶出)により精製して、11.56g(75%)のN−ベンジル−N−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例119)
(R)−α−メチルベンジル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
((R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン;NTP−2020)
この化合物を、ブメタニドおよび(1R)−1−フェニルエタンアミンを使用して作製した。
(実施例120)
(S)−α−メチルベンジル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
((S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン;NTP−2021)
この化合物を、ブメタニドおよび(1S)−1−フェニルエタンアミンを使用して作製した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例121)
N−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドモノメチルアミド、ブメタニドメチルアミド;NTP−2016)
この反応を、ブメタニド(11.66g,32.0mmol)、HOBt(4.54g,33.6mmol)、EDC(12.22g,63.7mmol)、およびメチルアミン(THF中2.0M溶液,160mmol)をTHF(120mL)中で用いて、実施例109(NTP−1030)と同様に実施した。その溶媒をエバポレートし、そしてジクロロメタン(175mL)および水(100mL)をその残渣に添加した。次いで、その有機相を分離し、そして1N水酸化ナトリウムで洗浄した。次いで、その有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その生成物をジクロロメタン/ヘプタンから再結晶して、7.41g(61%)のN−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例122)
N−エチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドモノエチルアミド、ブメタニドエチルアミド;NTP−2017)
この反応を、ブメタニド(11.77g,32.4mmol)、HOBt(4.37g,32.4mmol)、エチルアミン(THF中2M溶液,140mmol)、およびEDC(12.42g,64.5mmol)をTHF(150mL)中で用いて、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。この反応物を最初に50℃で加熱し、そして冷却して、一晩反応させた。その溶媒をエバポレートし、そしてその残渣をジクロロメタン(250mL)と水との間で分配した。沈殿物が形成されたので、濾過により除去した。その有機相を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートした。その生成物を酢酸エチルから再結晶して、9.25g(73%)のN−エチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例123)
N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド;NTP−2026)
反応を、ブメタニド(9.71g,26.6mmol)、HOBt(3.6g,26.6mmol)、N,N,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミン(9.29g,80mmol)、およびEDC(10.2g,53mmol)をTHF(150mL)中で用いて、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。45分後、その反応溶媒をエバポレートし、そしてその残渣をジクロロメタン(150mL)と水(100mL)との間で分配した。有機層を1N水酸化ナトリウム、続いて水で洗浄した。その有機相を分離し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートした。その粗製生成物を、ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム(90:9:1)を使用してBiotageシリカゲルカラムで精製して、6.41g(52.1%)の所望のN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを回収した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例124)
N−ピペリジニル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドN−ピペリジニルアミド;NTP−2023)
この反応を、ブメタニド(11.64g,32mmol)、HOBt(2.16g,16mmol)、ピペリジン(12.75g,150mmol)、およびEDC(9.2g,48mmol)をTHF(120mL)中で用いて、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。この反応物を一晩加熱還流した。この反応溶媒をエバポレートし、そしてその残渣をジクロロメタン(150mL)と水(150mL)との間で分配した。その有機相を、1N水酸化ナトリウム(75mL)、続いて水(75mL)、0.1M塩酸(75mL)、飽和重炭酸ナトリウム(75mL)、および水(75mL)で洗浄した。その有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中10%の酢酸エチル)により精製して、8.17g(59%)のN−ピペリジン−1−イル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例125)
N−モルホリニル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドN−モルホリニルアミド;NTP−2024)
この反応を、ブメタニド(11.48g,31.5mmol)、HOBt(2.13g,15.8mmol)、モルホリン(13.72g,158mmol)、およびEDC(9.66g,50.4mmol)をTHF(160mL)中で用いて、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。5時間後、この反応は85%完了したので、さらなるEDC(2g,10.4mmol)を添加し、そしてこの反応物を50℃まで加熱した。この反応混合物を冷却し、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣を、ジクロロメタン(150mL)と、水(100mL)と、1N水酸化ナトリウム(20mL)との間で分配した。次いで、その有機相を水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、エバポレートし、そしてその残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中25%の酢酸エチル)によりさらに精製して、12.63g(92%)のN−モルホリニル3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例126)
2−ブチルアミノ−N−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−4−フェノキシ−5−スルファモイル−ベンズアミド
(ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド;NTP−2025)
この反応を、ブメタニド(9.57g,26mmol)、HOBt(3.54g,26mmol)、3−ジメチルアミノプロピルアミン(8.0g,79mmol)、およびEDC(10.1g,53mmol)をTHF(150mL)中で用いて、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。この反応物を45分間加熱還流し、冷却し、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣をジクロロメタン(150mL)と水との間で分配した。その有機相を水(2×100mL)で洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートした。その粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム90:9:1)を使用して精製して、6.15g(53%)の3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル)3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例127)
N−ピロリジニルアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミド
(ブメタニドN−ピロリジニルアミド;NTP−2022)
この反応を、ブメタニド(11.69g,32mmol)、HOBt(4.33g,32mmol)、EDC(12.3g,64mmol)、ピロリジン(6.84g,96mmol)、およびEDC(12.3g,64mmol)をTHF(150mL)中で用いて、実施例118(NTP−2016)と同様に実施した。この反応は、45分間の還流後に完了した。その溶媒をエバポレートし、そしてその残渣をジクロロメタン(200mL)と水との間で分配した。その有機相を水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートした。その粗製生成物を、酢酸エチルを使用してシリカのプラグで濾過して、7.25g(54%)のN−ピロリジニルアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンズアミドを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例128)
(R)−3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸α−メチルベンジル
((R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル;NTP−2035)
この化合物を、(R)−1−フェニルエタノールのみを使用して、実施例127と同様に作製した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例129)
(S)−3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸α−メチルベンジル
((S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル;NTP−2036)
ブメタニド(12g,32.9mmol)およびカルボニルジイミダゾール(6.08g,37.5mmol)を、THF(100mL)中で室温で合わせた。この反応物を室温で約1.5時間攪拌し、この時点で、白色沈殿物が形成された。ジエチルエーテル(360mL)を添加し、そしてこの反応物をさらに1.5時間攪拌した。この反応混合物を減圧下で漏斗で濾過して、3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンゾイルイミダゾールを得た。その沈殿物をジエチルエーテルで洗浄し、そして漏斗内で20分間乾燥させた。この沈殿物をアセトニトリル(106mL)に溶解し、そして(S)−1−フェニルエタノール(13.05g,106.8mmol)を添加した。この反応物を室温で10分間攪拌した。炭酸銅三水和物(Cu(CO・3HO;1.2g)を添加した。硝酸(0.01N,2.7mL)を添加し、この時点で、淡青色の不均質な混合物が形成された。この反応混合物を45℃で約8時間加熱した。この反応混合物を減圧中で濃縮した。得られた濃縮物を酢酸エチル(1.1L)に溶解し、そして水酸化アンモニウム(700mL)で洗浄した。その有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、エバポレートし、そしてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例130)
3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸p−メトキシベンジル
(ブメタニド2−メトキシベンジルエステル;NTP−2032)
ブメタニド(12g,32.9mmol)およびカルボニルジイミダゾール(6.08g,37.5mmol)を、THF(100mL)中で室温で合わせた。この反応物を室温で約1.5時間攪拌し、この時点で白色沈殿物が形成され、これは引き続いて溶解した。ジエチルエーテル(360mL)を添加した。さらに2回、ジエチルエーテル(2×200mL)をこの反応混合物に順番に添加すると、沈殿物が形成された。この反応物をさらに1.5時間攪拌した。この反応混合物を減圧下で漏斗で濾過し、3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンゾイルイミダゾールを得た。その沈殿物をジエチルエーテルで洗浄し、そして乾燥させた。この沈殿物をアセトニトリル(107mL)に溶解し、そして2−メトキシベンジルアルコール(14.87g,107.6mmol)を添加した。この反応物を室温で5分間攪拌した。炭酸銅三水和物(Cu(CO・3HO;1.3g)を添加した。硝酸(0.01N,2.7mL)を添加した。この反応混合物を45℃で約8時間加熱した。この反応混合物を減圧中で濃縮した。得られた濃縮物を、メタノールとジクロロメタンとの1:9混合物に溶解して、懸濁物を形成した。この懸濁物をシリカゲルのプラグに通して濾過し、これをジクロロメタンと酢酸エチルとの9:1混合物で溶出した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例131)
3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸2−フェニルエチル
(ブメタニドフェネチルエステル;NTP−2033)
カルボニルジイミダゾール(CDI,6.08g,37.5mmol)をTHF(99mL)中のブメタニド(12g,32.5mmol)に添加し、白色沈殿物が形成され、これは、45分後に溶解した。メチルt−ブチルエーテル(MTBE,760mL)を添加し、これは沈殿物を形成した。ヘプタン(400mL)を添加し、そしてこの不均質な混合物を30分間攪拌した。その固体生成物であるアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンゾイルイミダゾールを、濾過し、ヘプタンで洗浄し、そしてフィルタ漏斗上で乾燥させた。このアシルイミダゾール(12.31g,29.7mmol)を、2−フェニルエタノール(14.5g,118.8mmol)とアセトニトリル(118mL)中で合わせ、続いて硝酸銅(II)三水和物(1.44g,5.94mmol)および硝酸(0.01N溶液,2.96mL)と合わせて、暗青色混合物を形成した。この反応物を45℃まで加熱し、続いて沈殿物が2.5時間後に形成した。さらに4時間後、この反応物をエバポレートして紫色固体にし、これを酢酸エチル(1300mL)に溶解/懸濁させ、水酸化アンモニウム(2M溶液,700mL)で洗浄した。その有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。この粗製生成物を温ヘプタン中でスラリー化し、そして濾過して、7.4g(48%)の3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸2−フェニルエチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例132)
3−アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸4−フェノキシブチル
(ブメタニドフェニルブチルエステル;NTP−2034)
この化合物を、4−フェニルブタン−1−オールのみを使用して、実施例129と同様に作製した。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例133)
アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸n−オクチル
(ブメタニドn−オクチルエステル;NTP−2027)
ブメタニド(10g,27.4mmol)、ヨウ化ナトリウム(0.41g,2.74mmol)、トリエチルアミン(5.54g,54.8mmol)、および1−クロロオクタン(4.4g,30.2mmol)をDMF(80mL)中で合わせ、そして70℃で一晩加熱した。さらなる1−クロロオクタン(4.07g,27.4mmol)を添加し、そしてこの反応物を再度一晩攪拌した。水(400mL)を添加し、沈殿物の形成を引き起こした。酢酸エチル/MTBE(1:1,2×400mL)で抽出し、続いて有機層を1N水酸化ナトリウム(150mL)で洗浄して、この有機層でのさらなる沈殿をもたらした。濾過して所望でない固体を除去した後に、その有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製生成物をMTBE中でスラリー化し、そして濾過して、7.1g(54%)のアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸n−オクチルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例134)
アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸n−デシル
(ブメタニドn−デシルエステル;NTP−2028)
この反応を、ブメタニド(10g,27.4mmol)、ヨウ化ナトリウム(0.41g,2.74mmol)、トリエチルアミン(5.54g,54.8mmol)、および1−クロロデカン(6.51g,41.1mmol)をDMF(80mL)中で合わせ、そして70℃で一晩加熱することにより、実施例119(NTP−2016)と同様に実施した。さらなる1−クロロデカン(13.65g,27.4mmol)を添加し、そしてその反応物を再度一晩攪拌し、その後冷却し、そして酢酸エチル(200mL)、MTBE(200mL)、および水(400mL)で希釈した。その水層を酢酸エチル/MTBE(1:1,450mL)で洗浄し、そして合わせた有機相を1N水酸化ナトリウム(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その粗製生成物をエタノール(5mL/g)中でスラリー化し、そして濾過して、6.6g(48%)のアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸n−デシルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例135)
アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸3−メチルブタ−2−エニル
(ブメタニドプレニルエステル;NTP−2029)
この反応を、最初に中間体であるアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシベンゾイルイミダゾール(11.64gの非精製生成物,28.1mmol)を調製し、これを3−メチルブタ−2−エン−1−オール(プレニルアルコール,9.68g,112.3mmol)、硝酸銅(II)三水和物(1.35g,5.6mmol)、および硝酸(0.01N,2.8mL)とアセトニトリル(112mL)中で混合し、そして45℃で5時間加熱することにより、実施例129(NTP−2033)と同様に実施した。この反応混合物を濃縮し、そしてその残渣をジクロロメタン/メタノール(9:1)に溶解し、シリカゲルのプラグに導入し、そしてジクロロメタン/酢酸エチル(9:1)で溶出した。その生成物の画分をエバポレートにより乾固させ、そしてその固体を温ヘプタン(45℃)中で20分間スラリー化し、濾過し、そして乾燥させることによりさらに精製して、8.3g(68%)のアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸3−メチルブタ−2−エニルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例136)
アミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸4−メトキシベンジル
(ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステル;NTP−2031)
ブメタニド(8g,21.95mmol)、4−メトキシベンジルクロリド(4.47g,28.54mmol)、およびトリエチルアミン(2.22g,21.95mmol)をDMF(64mL)中で合わせ、そして70℃で一晩攪拌した。室温まで冷却した後に、この反応物を飽和塩化アンモニウム(32mL)で希釈し、酢酸エチル(2×120mL)で抽出し、そしてその有機相を水(8×60mL)および1N水酸化ナトリウム(60mL)で洗浄した。次いで、その有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。この固体生成物をイソプロピルアルコール(10mL/g)中で15分間スラリー化し、続いて濾過して、6.5g(61%)のアミノスルホニル−5−N−ブチルアミノ−4−フェノキシ安息香酸4−メトキシベンジルを得た。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例137)
(不安を軽減する際のブメタニドアナログの治療可能性の評価(恐怖で増強された驚愕の例))
(目的)
ラットにおける不安の2つの試験におけるブメタニドアナログの効果を評価するために、ブメタニドアナログ(ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム塩、ブメタニドジベンジルアミド、ブメタニドシアノメチルエステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル、ブメタニドモルホリノエチルエステル、ブメタニドピバキセチルエステル、ブメタニドメチルエステル、ブメタニドジエチルアミドおよびベンジルエステル)を、不安の恐怖で増強された驚愕の例(FPS)試験において評価した。これらの研究を、フロセミドアナログ、ピレタニドアナログ、アゾセミドアナログおよびトルセミドアナログを使用して繰り返し得る。
(FPS設計)
FPSは、ラットにおける抗不安薬化合物の治療価値の評価のために通常使用される。ラットを、FPS装置に30分間慣れさせた。24時間後、ベースライン驚愕振幅を収集した。ラットを、ベースライン驚愕振幅に基づいて、2つの対応群に分ける。ベースライン驚愕振幅の収集後、20回の光/衝撃の組み合わせを2回、連続する2日間にわたって(すなわち、1日あたり10回の光/衝撃の組み合わせ)与えた。最終日に、一方のラットの群に、ブメタニドアナログの注射(i.v.)を与え、そして他方の群に、ビヒクルのみを与えた。注射の直後に、驚愕振幅を、驚愕単独の試行中、ならびに驚愕および恐怖(光の後に驚愕)試行中に評価した。恐怖で増強された驚愕(光+驚愕振幅−驚愕単独の振幅)を、処置群の間で比較した。
(方法)
(恐怖で増強された驚愕)
動物を4つの同一の重心計デバイス(Med−Associates)で訓練し、そして試験した。手短に言えば、各ラットを、小さいPlexiglasシリンダーに入れた。各重心計の床は、18mmの間隔(ここを通して衝撃が送達され得る)を空けた4つの6mm直径のステンレス鋼棒からなった。シリンダーの動きは、加速度計の変位を生じ、この加速度計において、生じた電位は、ケージ変位の速度に比例する。驚愕振幅を、最大加速度計電位(これは、驚愕刺激が送達された後の最初の0.25秒の間に起こる)と定義する。加速度計のアナログ出力を増幅し、0〜4096単位のスケールにデジタル化し、そしてマイクロコンピュータに格納する。各重心計を、換気され、光および音を減衰する箱に収容する。全ての音レベル測定を、Precision Sound Level Meterを用いて行った。各木箱の側壁に取り付けた換気扇の騒音は、64dBのレベルの全体の背景雑音レベルを生じる。驚愕刺激は、ホワイトノイズ発生器により発生する、50msバーストのホワイトノイズ(5msの上昇−減衰時間)である。使用した視覚条件付けされた刺激は、ホワイトノイズ供給源に隣接する電球の照射であった。条件付けされていない刺激は、チャンバの外側に位置する4つの定電流衝撃器により発生する、0.5秒の持続時間を有する0.6mAの足衝撃であった。全ての刺激の提示および順序付けは、マイクロコンピュータの制御下にあった。
FPS手順は、5日間の試験からなった。1日目および2日目に、ベースライン驚愕応答を収集し、3日目および4日目に、光/衝撃の組み合わせを与え、5日目に、恐怖で増強された驚愕についての試験を実施した。
マッチング。最初の2日間に、全てのラットをPlexiglasシリンダーに入れ、そして3分後に、30回の驚愕刺激を、30秒の刺激間間隔で与えた。105dBの強度を使用した。2日目の30回の驚愕刺激にわたる平均驚愕振幅を使用して、ラットを、類似の平均を有する処置群に割り当てた。
訓練。次の2日間に、ラットをPlexiglasシリンダーに入れた。各日に、エントリーの3分後に、10回のCS衝撃の組み合わせを与えた。この衝撃を、3.7秒間のCSの最後の0.5秒間に、4分の平均試行間間隔(3分〜5分の範囲)で与えた。
試験。ラットを同じ驚愕箱に入れ、この箱の中で、これらのラットを訓練し、そして3分後、18回の驚愕惹起刺激(全て105dB)を与えた。これらの最初の驚愕刺激を使用して、これらのラットを再度、音響驚愕刺激に慣れさせた。これらの刺激の最後の30秒後に、各動物に60回の驚愕刺激を与え、これらの刺激の半分を単独で与え(驚愕単独の試行)、そして残りの半分を3.7秒間のCSの発生の3.2秒後に与えた(CS−驚愕試行)。全ての驚愕刺激を、平均30秒(20秒〜40秒で無作為に変動させる)の刺激間間隔で与えた。
測定。処置群を、CS−驚愕試行と驚愕単独試行との間の驚愕振幅の差について比較した(恐怖相乗作用)。
一般に、この研究は、本発明のブメタニドアナログが血液脳関門を横切る能力を示した。これらのブメタニドアナログは、NKCC共輸送体が関与する障害の調節に対する潜在性を示し、ここでブメタニドアナログは、驚愕振幅に影響を与えることが示され、ここで恐怖で増強された驚愕の減少が大きいほど、より多くの化合物がCNSに送達されると考えられた。さらに、数種のブメタニドアナログは、ブメタニドより強力であるか、または少なくともブメタニドと同程度に強力であることが示された。以下の表5および図1を参照のこと。
従って、本明細書中に記載される化合物は、不安を処置する方法において使用され得る。
(実施例138)
(強い不安または外傷後障害の症状を軽減する際の、ブメタニドアナログ、フロセミドアナログ、ピレタニドアナログ、アゾセミドアナログ、およびトルセミドアナログの治療潜在性の評価(前後関係のある恐怖の条件付けモデル))
(目的)
ブメタニドアナログ、フロセミドアナログ、ピレタニドアナログ、アゾセミドアナログおよびトルセミドアナログが、ラットにおける前後関係のある恐怖の条件付けの強い不安を軽減する潜在性を評価すること。
(設計)
前後関係のある恐怖の条件付けは、嫌悪事象(この場合には、中程度の足の衝撃)を異なる環境と対にすることを含む。恐怖の記憶の強度を、すくみ(ラットにおける種代表的な防御反応であり、呼吸以外の完全な不動化により特色付けられる)を使用して評価する。ラットを異なる環境に置き、そして即座にショックを与える場合、これらのラットは、その前後関係で恐怖することを学習しない。しかし、これらのラットは、即座のショックの前のある時点でその異なる環境を探検させられる場合、これらのラットは、同じ環境に戻されると、強い不安および恐怖を示す。前後関係のある恐怖の条件付けを進行上2つの段階に分けることにより、前後関係とショックとの間の関連を知ること、またはショックの嫌悪性(これは、情動応答回路(扁桃を含む)に依存する)を経験することからの、前後関係(特に、海馬ベースのプロセス)についての記憶に対する処置の効果を別々に研究し得る。ヒトにおける外傷後急迫症候群(PTSD)は、扁桃における情動応答回路に関連することが示されており、この理由により、前後関係のある記憶状態は、PTSDについての広く認容されているモデルである。
この実験は、24匹のラットを使用する。各ラットに、小さい新たな環境の診査の1回の5分間のエピソードを与える。72時間後、これらのラットを同じ環境に入れ、そして即座に、1回の中程度の足ショックを与える。24時間後、これらのラットのうちの12匹にブメタニドアナログの注射(i.v.)を与える。残りの12匹のラットに、ビヒクルの注射を与える。各ラットを再度、同じ環境に8分間入れ、この間に、パブロフの条件付けをされた恐怖の指標として、すくみを測定する。
(方法)
この実験において、4つの同じチャンバ(20×20×15cm)を使用する。事象のタイミングおよび制御の全ての局面は、マイクロコンピュータ(MedPC,MedAssociates Inc,Vermont,USA)の制御下にある。すくみの測定を、このマイクロコンピュータに接続したオーバーヘッドビデオカメラを介して達成し、そして専門的なソフトウェアであるFreezeFrameを使用して、自動的に評点を付けた。第1段階において、ラットを1匹ずつ、これらのチャンバに5分間入れた。第2段階を72時間後に開始し、この時点で再度、ラットを1匹ずつ、同じチャンバに入れるが、中程度の足ショック(1mAで2秒間)を与える。30秒後、これらのラットをチャンバから取り出す。第3段階において、24時間後、これらのラットをチャンバに8分間戻し、この間に、条件付け恐怖の指標であるすくみを評点付ける。全すくみ時間を、一元配置ANOVAで、薬物用量を群内因子として分析する。
従って、本明細書中に記載される化合物は、不安または心的外傷後ストレス障害を処置する方法において使用され得る。
(実施例139)
(CNS標的化薬物のための処方物)
(経口調製物)
本明細書中に記載されるような化合物は、経口投与のために処方され得る。例示的な経口調製物は、ゼラチンカプセルに含まれた、約10mg〜60mgの薬物物質の範囲の本明細書中に記載される化合物を、種々の不活性成分(例えば、微結晶性セルロースおよび他の賦形剤)と一緒に含有する。あるいは、活性薬物物質は、約10mg〜60mgの薬物物質を、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムおよび他の賦形剤と一緒に含有する、錠剤形態で提供され得る。
さらに、経口投与のために、本明細書中に記載される化合物は、約10mg/kg〜100mg/kgの範囲で、ゼラチンカプセルに含まれた種々の不活性成分(例えば、微結晶性セルロースおよび他の賦形剤)と一緒に使用され得る。あるいは、本明細書中に記載される化合物は、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムおよび他の賦形剤と一緒に約10mg/kg〜100mg/kgを含む、錠剤形態で提供され得る。
静脈内調製物。本明細書中に記載されるような化合物は、静脈内投与のために処方され得る。例示的な静脈内処方物において、各1ミリリットルの滅菌溶液は、約1mg〜25mgの本明細書中に記載されるような化合物を、約20%〜40%のプロピレングリコール、約0%〜10%のエチルアルコール、必要に応じて水、緩衝液(例えば、緩衝液として約5%の安息香酸ナトリウムおよび安息香酸)、および防腐剤(例えば、防腐剤として約1.5%のベンジルアルコール)と一緒に含有し得る。
また、静脈内投与のために、各1ミリリットルの滅菌溶液は、約20%〜40%のプロピレングリコール、約0%〜10%のエチルアルコール、必要に応じて水、緩衝液(例えば、緩衝液として約5%の安息香酸ナトリウムおよび安息香酸)および防腐剤(例えば、防腐剤として約1.5%のベンジルアルコール)と一緒に処方された、約1mg/kg〜25mg/kgの本明細書中に記載されるような化合物を含有し得る。
(実施例140)
(インビトロ薬理学:NaCl共輸送体アッセイ)
より抜きのブメタニドアナログ(プロドラッグ)の効果を、それらのインビトロでのNaCl共輸送体に対する効果について評価した。Gamba(2005)「Molecular Physiology and Pathophysiology of Electroneutral Cation−Chloride Cotransporters.」Physiol.Rev.85:423−493を参照のこと。
NaCl共輸送体活性を、インビトロで、A7r5細胞において、37℃で10分間の86Rb(0.2μCi)の取り込みを、シンチレーション計数により決定されるように測定することによって、測定した。Chassandeら,(1988)「The Na/K/Cl Cotransport in C6 glioma cells.Properties and role in volume regulation.」Eur.J.Biochem.171:425−433を参照のこと。ブメタニドをポジティブコントロール化合物として使用して、比活性を推定した。より抜きのブメタニドアナログ(例えば、NTP−2016、NTP−2018、NTP−2018、NTP−2020、NTP−2021、NTP−2022、NTP−2023、NTP−2024、NTP−2025、NTP−2028、NTP−2029、NTP−2031、NTP−2034、NTP−2035、およびNTP−2036)を、Na/K/Cl共輸送体活性の阻害について試験し、インビトロでA7r5細胞において、37℃で10分間の86Rb(0.2μCi)の取り込みを、1.0×10−5Mでのシンチレーション計数により決定されるように測定することによって、測定した。
これらの結果を、コントロール比活性の百分率[(測定された比活性/コントロールの比活性)×100]、およびコントロールの比活性の阻害の百分率[100−((測定された比活性/コントロールの比活性)×100)](より抜きのブメタニドアナログ(例えば、NTP−2004、NTP−2005、NTP−2006、NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2013、NTP−2014、NTP−2016、NTP−2018、NTP−2020、NTP−2021、NTP−2022、NTP−2023、NTP−2024、NTP−2025、NTP−2028、NTP−2029、NTP−2031、NTP−2034、NTP−2035、およびNTP−2036)の存在下で得られたもの)として表す。これらの結果を、10μMにおける阻害の%として表す。
20%〜50%の「コントロール値の阻害の%」を示すブメタニドアナログは、弱い阻害〜中程度の阻害を示す。20%未満の「コントロール値の阻害の%」を示すブメタニドアナログは、ブメタニドアナログの値とビヒクルコントロールの値との間で、有意な差を示さない。
(実施例141)
(腹腔内(i.p.)投与後の選択されたブメタニドプロドラッグの血中レベルおよび脳内レベルならびに腎機能評価)
選択されたブメタニドプロドラッグ(例えば、NTP−2006およびNTP−2024)を、DMSO中に処方した100mg/kgの投薬量でi.p注射により、ラットに投与した。ラット種におけるブメタニドの迅速な代謝に起因して(Schwartz 1981)、ラットを一般的な代謝インヒビターであるピペロニルブトキシド(「PBx」)(Halladay,1978)で前処置した。このインヒビターでの前処置は、プロドラッグおよび/またはブメタニドの血中レベルの決定、ならびにプロドラッグおよび/またはブメタニドの脳貫入の決定を可能にする。さらに、前処置は、ブメタニド全身曝露に関連する利尿作用の評価を可能にする。プロドラッグおよびブメタニドの濃度−時間経過を、ブメタニドプロドラッグの投与後の動物の血液および脳において得た。これらの結果を、以下の表7〜10に示す:
従って、より抜きのブメタニドプロドラッグ(例えば、NTP−2006およびNTP−2024)がラットにi.p.投与される場合、ラットの血液中にプロドラッグおよびブメタニドが存在し、そして投与後6時間より長時間安定である。さらに、NTP−2024は、血液中でブメタニドに容易には分解しない。NTP−2006は、i.p.投与後にブメタニドに分解する。累積尿体積、ナトリウム排出、およびカリウム排出を含む腎機能評価を、NTP−2024、NTP−2006、およびビヒクルコントロールを投与した動物において、投与後6時間にわたって測定した。
動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、PBxの単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。累積尿体積、ナトリウム排出、およびカリウム排出のグラフを、図27、図28、および図29に図示する。
従って、本明細書中に記載される化合物は、本明細書中に記載される疾患および状態を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得、投与され得、そして患者の血液中および血漿中で検出され得る。さらに、本明細書中に記載されるブメタニドアナログは、投与後にブメタニドに分解する。
(実施例142)
(経口投与後のより抜きのフロセミドプロドラッグの脳内レベルおよび血漿中レベル)
フロセミドおよびより抜きのフロセミドプロドラッグを、0.5%CMC中および/またはPEG−200中に処方された30mg/kgの投薬量で、ラットに経口投与し得る。30分〜60分後、ラットの血漿および脳に存在するプロドラッグおよびブメタニドの量をアッセイする。
(実施例143)
(ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグ)は、カイニン酸誘導性てんかん発作のラットモデルにおいて発作を減少させる)
てんかんとは、異常な大脳神経細胞活性により引き起こされる、再発性の発作により特徴付けられる、慢性神経学的状態である。てんかんは、突発性または症候性に分類される。神経細胞は、(1)細胞内の塩(ナトリウム、カリウム、カルシウム)の濃度を変化させること、ならびに(2)神経伝達物質と呼ばれる化学物質(例えば、ガンマアミノ酪酸GABA)を放出することの2つの様式で、脳へ、および脳からシグナルを伝達する。塩濃度の変化は、神経細胞の一端から他端へとインパルスを伝導させる。この端部において、神経伝達物質が放出され、これがこのインパルスを次の神経細胞に運ぶ。神経伝達物質は、細胞から細胞への伝達を遅くするかもしくは止める(抑制性神経伝達物質と呼ばれる)か、またはこのプロセスを刺激する(興奮性神経伝達物質と呼ばれる)かのいずれかである。通常、脳内での神経伝達は、順序立った様式で起こり、電気活性の滑らかな流れを可能にする。細胞内の塩の不適切な濃度、およびいずれかの型の神経伝達物質の過剰活性は、順序立った神経細胞伝達を妨害し得、そして発作活性を誘発し得る。脳の特定の領域は、他の領域よりも発作活性に関与しやすい。運動皮質(これは、身体の運動を担う)および海馬を含めた側頭葉(これは、記憶に関与する)は、異常な脳細胞活性を引き起こす生化学的変化(例えば、低下した酸素レベル、代謝不釣合い、感染)に対して特に感受性である。
ブメタニドは、心不全を処置するためのスルファミル(sulfamyl)カテゴリーのループ利尿薬である。これは、高用量のフロセミドが効果がない患者において頻繁に使用される。これらの2つの物質の間の主要な差は、バイオアベイラビリティにある。フロセミドは、腸内で不完全に吸収され(40%)、そしてバイオアベイラビリティにかなりの個体内差および個体間差がある(10%〜90%の範囲)。ブメタニドは、経口投与後にほぼ完全な吸収(≧80%)を示し、そしてその吸収は、食物と一緒に摂取される場合に変化しない。これは、より予測的な利尿薬であるといわれ、予測可能な吸収が、より予測可能な効果に反映されることを意味する。ブメタニドは、フロセミドより40倍強力である(正常な腎機能を有する患者について)。
最近の研究は、ブメタニドが、新生児における発作(これは、既存の鎮痙薬を用いて制御することが困難である)を処置することを補助し得ることを実証した。従来の鎮痙薬であるフェノバルビタールおよびベンゾジアゼピンは、新生児において効果がない。なぜなら、新生児の脳は、成人の脳とは生化学的に異なるからである。従来の鎮痙薬は、脳細胞の表面のGABAレセプターを活性化させることにより、GABA(脳内の自然な阻害性化学物質)の作用を模倣することによって働く。成人の神経細胞において、GABAの活性化は、チャネルを完全に開き、塩化物が細胞内に移動することを可能にする。これによって、この細胞は負の電荷を獲得し、そして興奮性が低くなり、発作活性を阻害する。しかし、新生児において、塩化物がすでに高いので、GABAレセプターの活性化は、塩化物を神経細胞から移動させ、逆説的な興奮性反応を生じ、これは実際に、発作を増悪させ得る。
2つの分子が、細胞塩化物レベルを調節する。細胞から塩化物を輸送するKCC2、および細胞内に塩化物を運ぶNKCC1である。ラットにおける以前の研究は、成体の神経細胞はほとんどKCC2を有し、その塩化物濃度を外側よりも内側において低くすることを示している。従って、GABAレセプターが活性化される場合、塩化物が入ってきて抑制効果を伴う傾向がある。新生ラットにおいて、この状況は逆転する。新生ラットの神経細胞はほとんどNKCC1を有するので、塩化物が能動的に内側に輸送され、最初に塩化物濃度を非常に高くする。その結果として、GABAの活性化は、塩化物を細胞の外に出し、興奮効果を伴う。例えば、Cohen(1981)「Pharmacology of bumetanide.」J.Clin.Pharmacol.21:537−542;Dzhalaら,(2005)「NKCC1 transporter facilitates seizures in the developing brain.」Nat Med.11:1205−1213;Martinezら,(1998)「Soy isoflavonoids exhibit in vitro biological activities of loop diuretics.」Am.J.Clin.Nutr.68:1354S−1357S(これらの各々の開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
ブメタニドは、NKCC2活性を腎臓において阻害し、そしてこの薬物が脳において類似の効果を有し得、塩化物レベルを低下させ、そして神経細胞をGABA活性化に対して応答性にすることを示唆する。新生ラットにおける研究は、ブメタニドが実際に発作活性を阻害し、一方で、フェノバルビタールは、ヒトにおいてのように、乏しく作用することを見出した。
従って、ブメタニド(「Bumet」)および選択されたブメタニドプロドラッグ(例えば、NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2015、NTP−2022、NTP−2024)を、カイニン酸(「KA」)誘導性てんかんラット発作モデルにおける効力について試験した。具体的には、ブメタニドおよびより抜きのブメタニドプロドラッグ(例えば、NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2015、NTP−2022、NTP−2024)を、これらがカイニン酸誘導性発作ラットモデルにおいて発作活性を阻害する能力について試験した。
ラット発作モデルにおける化合物の効力を決定する目的で、Sprague−Dawleyラット(「SDラット」)に、15mg/kgのカイニン酸、およびビヒクルまたは化合物(マンニトールもしくはブメタニド)を腹腔内(「i.p.」)注射し、そして発作の誘導および発作の重篤度について試験した。ラットにカイニン酸(15mg/kg)±ブメタニドアナログまたはブメタニドのボーラスを腹腔内注射し、そして発作活性の変化または発作活性からの保護について試験した。カイニン酸(15mg/kg)の腹腔内(i.p.)投与は、発作活性を示した。ブメタニド(100mg/kg)またはブメタニドアナログ(20μモル/kg)の投与は、カイニン酸注射後の挙動(例えば、発作活性)の減少に対する、これらの化合物の種々の効果を示した。これらのデータは、ブメタニドアナログのうちのいくつかおよびブメタニドが、i.p.注射後に、ラットてんかんモデルにおけるラットのカイニン酸誘導性発作において、鎮痙薬活性を示すことを示唆する。
(方法および材料)
(動物)
Sprague−Dawleyラット(Charles River Labs,NC)(それぞれ体重260〜300グラム)を、試験前に、食料および水に自由にアクセスさせた。これらは、ナイーブラット(すなわち、以前に薬物処置されず、他の実験においても使用されていない)であった。動物が研究の完了前(任意の時点)に死亡した場合、その動物をこの研究から排除した。
(実験群)
動物をカイニン酸誘導性発作に供し、そしてコントロール群(生理食塩水、n=10)、ビヒクル群(DMSO、n=10)または処置群(NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2015、NTP−2022、NTP−2024、ブメタニド、およびマンニトール、n=10)に分割し、カイニン酸(15mg/kg)の腹腔内注射で処置した。カイニン酸の処方を、ストック溶液としてのNTSによって、カイニン酸(100%)を4℃で保存した食塩水で再構成することにより実施した。ビヒクルコントロールには、生理食塩水溶液を与えた。カイニン酸のボーラスIP注射を時刻0において開始し、そしてNTP化合物またはブメタニドを同じ時刻に開始した。研究調査者は、処置群について知らされていなかった。
選択されたブメタニドアナログを、5mlのDMSOを予め秤量した量の化合物を含むバイアルに添加することにより、処方した。溶液を、使用の直前に毎日新しく調製した。10匹全てのラットへの、任意の所定の化合物の投与を、この投与溶液の調製の1日後に行った。全てのより抜きのブメタニドアナログおよびDMSOコントロールを、1 ml/kgで投与した。未使用の残りの投与溶液を凍結保存した。
(KA誘導性てんかん重積持続状態)
動物を、National Institutes of Health Guidelines for Care and Use of Laboratory Animalsの原理および手順に従う、温度および光を制御された環境に維持した。発作を、成体の雄性Sprague−Dawleyラット(260g〜300g)において、KAの注射(15mg/kg,i.p.)により誘導した。さらに、動物にカイニン酸の後に試験化合物を注射して、てんかんからの保護に対する効果を決定した。動物を、注射後2時間にわたって、発作について行動を監視した。
(行動)
発作活性を最初に、KAの注射後2時間以内にわたって、あり(1)またはなし(0)のいずれかとして特徴付けた。発作重篤度の等級を、0〜IVのスケールで、達成された最大応答に基づいて、以下のように割り当てた:0,応答なし;I,1回の肢クローヌスおよび引っ掻き;II,複数回の肢のクローヌスおよびよろめく足並み;III,肢のクローヌス、肢の緊張性伸展および転倒;IV,30分より長い連続的な等級IIIの発作(てんかん重積持続状態)。
(統計学的分析)
これらの結果を、平均±標準偏差(SD)として表した。てんかんデータの差の有意性を、一元配置分散分析(ANOVA)、引き続いてフィッシャーの多重比較を使用して分析した。反復測定ANOVAを監視データに対して算出し、そして群間の差の有意性を、フィッシャーの多重比較により評価した。
(処置群)
全ての群を、カイニン酸に供した。動物(100匹の動物)を、DMSOビヒクルまたはブメタニドアナログのi.p.投与に、示される投与体積で供した。
(終点)
選択されたブメタニドアナログのカイニン酸誘導性損傷からの保護に対する効果。
全ての試験群を、NTSに提供した。カイニン酸およびブメタニドを、固体物質として購入した。カイニン酸をSigma(#K0250)から購入し、そしてブメタニドをSigma(#B3023)から購入した。試験群の全ての動物に、上に示されるように投与した。
(結果)
(カイニン酸はラットにおいて発作を誘導した。)
動物に、KAおよびより抜きのブメタニドアナログを注射し、そして発作の誘導について2時間試験した。ラットにおけるカイニン酸での発作の誘導を、発作あり(1)または発作なし(0)のいずれかとして決定した。表12は、1群あたりの発作の数を示す。
低下の%は、それぞれのDMSOコントロール動物と比較される。
DMSOコントロール群からの有意な差。
(発作)
発作は、カイニン酸を注射した動物において有意に増加した。選択されたブメタニドアナログまたはブメタニドで処置される場合、発作活性の重篤度は、有意に低下した(表12)。発作重篤度の低下の百分率を表12に与える。この表に示されるように、ブメタニドは、発作活性の88.9%の減少を示した。
(死亡率)
この研究において死は起こらなかった。
(ラットにおけるカイニン酸発作の強度。)
動物に上記のように注射し、そして選択されたブメタニドアナログ(例えば、NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2015、NTP−2022、NTP−2024)またはブメタニドでの処置後の発作の強度または重篤度について評価した。これらの研究における発作の相対重篤度を評価した。
発作重篤度を表13にプロットする。このデータに見られるように、2つの異なる用量のブメタニドは、発作重篤度の70.8%および95.8%の低下を示した(用量は、それぞれ20uモル/kgおよび274uモル/kgであった)。選択されたブメタニドアナログは、重篤度の減少に変動性を示した。
低下の%は、それぞれのDMSOコントロール動物と比較される。
DMSOコントロール群からの有意な差。
ループ利尿薬は、種々の疾患における水腫形成を制御および減少させる際に主要な役割を果たし続ける、経口で効果的な薬物の重要なクラスを占める。これらの化合物は、上行ネフロンループの内腔内のNa−K−2Cl共輸送を阻害して膜イオン輸送を阻害することにより働く。これらはまた、腎臓の血流および末梢静脈容量を増加させる。最近の研究は、ブメタニドが、既存の鎮痙薬を用いては制御が困難である新生児における発作を処置することを補助し得ることが実証されている。従来の鎮痙薬(フェノバルビタールおよびベンゾジアゼピン)は、新生児において効果的ではない。なぜなら、新生児の脳は、成人の脳と生化学的に異なるからである。従来の鎮痙薬は、脳細胞の表面のGABAレセプターを活性化することによって、脳内の天然の抑制化学物質であるガンマ−アミノ酪酸(GABA)の作用を模倣することにより働く。成人の神経細胞において、GABAの活性化は、塩化物を細胞内に移動させるチャネルを開く。これによって、細胞は、負の電荷を獲得し、そして興奮性が低くなり、発作活性を抑制する。しかし、新生児においては、塩化物がすでに高く、従って、GABAレセプターの活性化は、塩化物を神経細胞外に移動させ、実際に発作を悪化させ得る逆説興奮性反応を生じる。
この研究において、選択されたブメタニドアナログ(例えば、NTP−2007、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2015、NTP−2022、NTP−2024)およびブメタニドを、ラットのカイニン酸誘導性発作モデルにおいて試験して、発作に対する保護における効力を試験した。図11および図12を参照のこと。
静脈内投与される場合、これらのブメタニドアナログは、ラットにおけるカイニン酸誘導性発作に対して保護的であることが見出された。従って、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例144)
(霊長類てんかんモデル)
(フロセミドおよびブメタニドはてんかん様活性を抑制する)
フロセミドは、急性霊長類発作モデルにおいててんかん様活性を抑制し、そして難治性てんかんに罹患するヒトのてんかん活性を抑制する。ブメタニドはまた、急性霊長類発作モデルにおいて、フロセミドより有意にてんかん様活性を抑制する。ブメタニドのアミドプロドラッグ(例えば、NTP−2024)は、霊長類発作モデルにおけるてんかん様活性を抑制する際に効力を有する。
(てんかん様活性の定量)
図13は、自動定量てんかん様活性のためのソフトウェアを使用して生成した、てんかんスパイクおよびバーストを図示する。図13Aは、霊長類の感覚皮質への4秒間の電気刺激により惹起された後発射活性を図示する。HaglundおよびHochman(2007)により開発されたこのソフトウェアは、スパイクのバーストの周囲に包絡線を見出し、そしてそのバーストの持続時間、そのバースト内のスパイクの数、およびそのバーストを含む全てのスパイクの平均スパイク振幅を計算する。
図13Bは、霊長類の運動皮質における急性ビククリン病巣により生成された、代表的なスパイクを図示する。このビククリンモデルは、ヒト被験体における自発性発作間スパイクと類似のてんかん様活性を生成する。ソフトウェアによるこのデータの分析は、各スパイクの発生の回数およびそのピーク間の振幅を識別する。このソフトウェアは、複数の追跡から記録されたデータの時間数からなるデータセット全体を自動的に処理し得、そしてこのデータの出力を生成し得る。次いで、複数の実験からのデータセットの統計学的分析を使用して、種々の処置(例えば、てんかん様の活性を抑制する化合物)の効果を分析し得る。HaglundおよびHochman(2007)「Imaging of Intrinsic Optical Signals in Primate Cortex during Epileptiform Activity.」Epilepsia 48(補遺4):65−74を参照のこと;HaglundおよびHochman(2005年2月23日)J.Neurophysiol.94:907−918もまた参照のこと。
(フロセミドはヒト被験体における自発性発作間スパイクを遮断する)
図14のデータを、本明細書中に記載される方法を使用して分析した。図14Aは、フロセミド投与後の自発性発作間スパイクの変化を示すための、個々の患者からのデータを示す(図14B)。示される電気生理学的活性を、皮質表面(海馬傍回)に配置したEEG電極から、20mgフロセミドの静脈内ボーラス注射の前(図14A)および後(図14B)に記録した。濃い方の追跡は、発作間の病巣における電極から記録され、そして重なっている薄い方の追跡は、1cm離れた電極からのバックグラウンド活性を示す。フロセミド投与前の20分間の間隔にわたる発作間の病巣の平均活性を決定した。平均活性から標準偏差が3より大きく異なる事象(破線の水平線により示される)を、スパイクとして計数した。フロセミドは、投与後20分以内で、自発性活性の頻度を劇的に抑制した。追跡の左端の矢印は、より速い時間経過においてプロットされたスパイクの印である(図14A〜B)。フロセミドで処置された5人の患者について平均された、1分間あたりに起こるスパイクの数のグラフを、図14Bに示す。図14Bにおいて、このデータに沿って当てはめられた滑らかな三次式近似曲線は、平均値に基づくノンパラメトリック推定を提供した。集団平均値および信頼区間の計算の前に、各患者についてのデータを最初に、平均フロセミド前スパイク頻度で除算することにより標準化した。黒い矢印は、フロセミドが投与された時点を示す。誤差棒は、0.90の信頼区間を示す。これらの5人の患者におけるスパイク頻度の平均減少(フロセミド前のデータとフロセミド後のデータとを比較する場合)は、約60%であった。フロセミド投与前には、5人全ての患者についてプールしたデータの平均スパイク間間隔(すなわち、平均電圧からの標準偏差が少なくとも3であった継続性自発性発作間スパイクの発生間の時間)は、9.6sであり、99%信頼区間(CI)は[7.9s,11.3s]であり、そして標準誤差(SEM)は0.65であることが見出された。フロセミド処置後、平均スパイク間間隔は、21.9sに増加した(99% CI=[11.8s,31.9s];SEM=3.9)。フロセミド処置の前後に起こるスパイク間間隔の平均のt検定は、処置が効果を有さなかったという帰無仮説を拒否した(p<0.0001)。自発性スパイクは、全ての患者においてより劇的に抑制され、そして記録セッションの最後の5分間で、3人の患者において完全に遮断された。HaglundおよびHochman(2005)「Furosemide and Mannitol Suppression of Epileptic Activity in the Human Brain.」J Neurophysiol 94:907−918を参照のこと。従って、ブメタニド、ブメタニドプロドラッグ(アナログ)、フロセミド、およびフロセミド(アナログ)は、完全なてんかんエピソードをもたらすてんかん様活性を減少させる。
(フロセミドはヒト被験体の皮質における後発射閾値を増加させる)
双極刺激電極を、図15Cに見られるように、皮質表面に配置した。これらの2つの刺激電極間の距離は、5mmであった。記録電極を、この刺激電極から1cm以内に配置した。4秒間の刺激(60Hz;二相;1ms/相)を種々の電流で送達した。刺激の持続時間を、追跡の開始に埋め込んだ青い四角により表す。フロセミド処置の前に、少なくとも5秒間の後発射活性を惹起するために必要な最小の電流を、3回の継続的な試行において決定した。これを、「後発射閾値電流」と規定した(図15A)。各追跡の上の水平な棒は、後発射活性のエピソードの印である。フロセミド投与後、刺激試行を次の40分間にわたって、2分〜5分ごとに実施した。この患者において、後発射活性は、フロセミド処置のすぐ後に突然遮断された(図15A,下の追跡)。後発射活性の遮断が後発射閾値の増加により媒介されるか否かを決定する目的で、刺激電流を次第に増加させた(図15B)。フロセミド試行前に観察されたものと少なくとも同程度に長時間続く後発射エピソードは、増加した刺激電流で惹起され得ることが決定された。この結果は、フロセミドが皮質の後発射閾値を増加させることを示唆した。これらの研究を8人の患者に対して実施した(6MTE、2NE)。フロセミド処置は、後発射活性の持続時間および振幅の、完全な遮断(4人の患者;3MTE;1NE)または50%より大きい減少(4人の患者;3MTE;1NE)のいずれかを生じた(図15A)。これらの8人の患者における、刺激により誘発された後発射活性の持続時間の平均減少は、85%≦14.6%(SD)であった。フロセミド処置の前後の後発射活性の平均持続時間の比較において、ウィルコクソン順位和検定は、有意性を示した(p<0.01)。Hochmanら,(1995年10月6日)「Dissociation of Synchronization and Excitability in Furosemide Blockade of Epileptiform Activity.」Science 270:99−102。従って、発作(例えば、てんかん発作)後、従って、ブメタニド、ブメタニドプロドラッグ(アナログ)、フロセミド、およびフロセミド(アナログ)は、2回目の(例えば、引き続く)てんかんエピソードをもたらす閾値を増加させる(図15)。
従って、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例145)
(選択されたブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドアナログは、近位側頭葉てんかん(MTLE)のマウスモデルにおいて海馬発射を阻害する)
(近位側頭葉てんかん)
側頭葉てんかんは、ヒトてんかんの最も一般的な形態であり、そしてその病態生理学的基質は通常、海馬硬化症(てんかんを罹患する患者が遭遇する最も一般的なてんかん病変)である。近位側頭葉てんかんに関連する、身体障害にする発作は、代表的に、鎮痙薬に抵抗するが、外科手術処置によって、ほとんどの患者において根絶され得る。従って、前近位の側頭切除は、てんかんを処置するために実施される最も一般的な外科手術手順であり、そして定位に移植された大脳内電極が、いく人かの患者において、てんかん誘発領域の位置を確認するために必要とされる。Engel(2001)「Mesial Temporal Lobe Epilepsy:What Have We Learned?」The Neuroscientist 7(4):340−352。
成体マウスにおけるカイニン酸の海馬内注射は、側頭葉てんかんを患う患者において観察された海馬硬化症の形態学的特徴(ニューロン損失、グリオーシス、神経伝達物質レセプターの再構築、苔状線維の発生、顆粒細胞の分散)のほとんどを再生した。一方で、いくらかのニューロン損失が、カイニン酸処置により誘導された初期のてんかん重積持続状態の直後に観察され、ほとんどの再構築プロセスが、数週間にわたって進行的に発症し、そして動物は、てんかんを示す自発性発作を発症する。
海馬内脳波記録は、成体マウスの背側海馬へのカイニン酸(50nl中1nmol)の片側注射後の痙攣活性の、3つの異なる段階を示した:(i)非痙攣性てんかん重積持続状態、(ii)約2週間続く潜伏段階(この間に、構築された活性は記録されなかった)、および(iii)高振幅の鋭い波の発生により特徴付けられる再発性の海馬痙攣性発射を伴う慢性発作活性の段階。これらの再発性の発作は、最初、注射の約2週間後に見られた。これらは、注射された領域に制限され、そして大脳皮質にも、反対側の海馬にも、同側の扁桃にも観察されなかった。反対側の海馬および大脳皮質への二次的な伝播は、まれであった。さらに、海馬の痙攣性発射は、急性のカルバマゼピン、フェニトイン、またはバルプロエートでの処置に応答性ではなかったが、ジアゼパムにより抑制され得た。Ribanら,(2002)「Evolution of hippocampal epileptic activity during the development of hippocampal sclerosis in a mouse model of temporal lobe epilepsy.」Neuroscience 270:99−102、その開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(近位側頭葉てんかんのマウスモデル)
抗てんかんプロトコル:8匹までの成体マウス(C57/Bl6)にカイニン酸(50nl中1nmol)を注射し、そして双極電極を背側海馬に、定位技術を使用して、一般的な麻酔下で移植する。KA注射の3週間〜7週間で、これらのマウスにブメタニド薬物もしくはフロセミド薬物、またはビヒクルコントロールを、無作為な順序で(2回の注射の間は1週間)注射する。薬物条件を反対平衡にし、動物を、それら自身のコントロールとして使用する。デジタルEEG記録を、自由に動く動物において、注射の20分前および注射の80分後に実施する。注射される化合物の効果を、ビヒクル注射および参照期間(投与前)と比較する。実験が完了したら、標準的な履歴分析を実施して、電極の位置、CA1、CA3および門細胞における細胞損失、ならびに歯状回の分布を評価する。MTLEの全ての特徴を有する動物のみを、データ分析において使用する。
ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログは、近位側頭葉てんかんのこのモデルにおいて、海馬発射の累積持続時間および数を減少させた(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003)。以下の結果は、処置群(DMSOおよび生理食塩水ビヒクルコントロールを含む)の各々についての投与前の状態に対して標準化されている。試験物化合物の用量は、NTP−2014およびNTP−2026については50mg/kg、そしてNTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003については150mg/kgであった。図30および図31を参照のこと。従って、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログは、発作を処置する治療方法において使用され得る。
(実施例146)
(マウスのホルマリン前足試験(後期段階)における鎮痛/抗炎症活性のための選択されたブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ)
(マウスにおけるホルマリン前足試験(後期段階))
本明細書中に記載される方法は、鎮痛/抗炎症活性(疼痛軽減(特に、糖尿病性ニューロパシーまたは侵害受容性ニューロパシー)について化合物を試験するために使用される)を検出する。Wheeler−Acetoら,(1991)Psychopharmacology 104:35−44を参照のこと。
(方法)
マウスに、5%ホルマリン(25μl)を後左足に足底内注射した。この処置は、コントロール動物における足のなめを誘導する。マウスを、ホルマリン注射後の15分〜50分の間に1分間の間隔で短時間観察し、そしてマウスが注射された足をなめることが観察されたときの数を記録した。1群あたり10匹のマウスが存在し、そしてこの試験を「盲検」で実施した。
ブメタニドアナログ(例えば、NTP−2006、NTP−2024)およびフロセミドアナログ(例えば、NTP−1007)を、試験の30分前(すなわち、ホルマリンの15分前)にi.p.投与された3用量ずつで評価し、そして通常のビヒクルコントロール群と比較した。モルヒネ(8mg/kg i.p.)またはガバペンチン(100mg/kg i.p.)またはベンラファキシン(32mg/kg i.p.)(同じ実験条件下で投与した)を参照物質として使用した。この実験は、11の群を含んだ。データを、処置群とビヒクルコントロールとを対応のないMann−Whitney U試験を使用して比較することにより分析した。図16を参照のこと。
(使用した種)
雄性Rj:NMRIマウス、実験の開始時の体重20g〜30g(1回の実験あたりの最大範囲=5g)、Elevage Janvier,53940 Le Genest−Saint−Isle,Franceから入手。
(動物のハウジング)
マウスを10匹の群で、木材を敷いたマクロロン(macrolon)ケージ(25×19×13cm)(Litalabo−SPPS,95100 Argenteuil,France)に入れ、試験まで(または他に示されるように)食料(Code 113−SAFE,89290 Augy,France)および水に自由にアクセスさせた。この動物のハウジングを、7:00〜19:00の人工照射(12時間)で、21℃±3℃の制御された周囲温度、および30%〜80%の相対湿度に維持した。
(犠牲)
実験手順に他に示される場合を除いて、実験の終了時に、O/CO(20%/80%)混合物、続いてCOへの曝露により、マウスを犠牲にした。
各動物について記録されたデータは、2分間にわたる、影響を受けた後足をなめて過ごした時間の量である。これらの2分間は、5群の間隔で起こり、そして45分間続く。時間に対するなめて過ごした時間のプロットは、特徴的な二相応答を明らかにする。このプロットから、急性段階と炎症段階との両方の間の各動物についての曲線下面積(AUC)を計算した。各段階についてのAUCを、コントロール動物と薬物処置動物との両方について示す。各薬物処置動物についてのAUCを、コントロール群からの平均結果と比較して、コントロールの平均百分率(SEMおよびp値を用いて報告される)を得る。この数の有意な減少は、なめの減少および知覚される疼痛の減少を示す。
従って、本明細書中に記載される化合物は、疼痛(例えば、ニューロパシー性疼痛、ならびにさらなる実施形態において、ニューロパシー性疼痛は、神経または路の損傷に関連するか、あるいは身体および/または内臓の疼痛である。なお別の実施形態において、この疼痛は、慢性炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛および/または再発性急性疼痛である))を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、疼痛(例えば、ニューロパシー性疼痛、ならびにさらなる実施形態において、ニューロパシー性疼痛は、神経または路の損傷に関連するか、あるいは身体および/または内臓の疼痛である。なお別の実施形態において、この疼痛は、慢性炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛および/または再発性急性疼痛である)を処置する方法において使用され、この方法は、有効量の、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例147)
(マウスのホルマリン前足試験における鎮痛/抗炎症活性のための選択されたブメタニドアナログ)
(ホルマリン試験)
ホルマリン試験を、Tjolsenら,(1992年10月)「The formalin test:an evaluation of the method.」Pain 51(1):5−17の方法に従って実施した。0.5%ホルマリンの注射を、マウスの右後足の足底領域に行う。この注射は、ホルマリン注射に応答する異なる行動プロフィールを惹起し、マウスが影響を受けた足をなめることにより特徴付けられる。この行動は、性質が特徴的に二相である。例えば、注射の直後に、このマウスは、約5分〜10分(「min」)にわたってその足を強くなめる。この初期の行動は第1相(急性)とみなされ、局所C−線維の化学的活性化によって主として媒介されると考えられる。この急性相の次に、短時間の潜伏時間(通常5min未満)期間があり、この期間中に、行動活性はほとんどまたは全く存在しない。次いで、より長い(約20min〜30min)期間のなめが続いて起こり、これは、応答の第2相(後期段階)を構成する。例えば、Tjolsenら,(1991年2月7日)「Antinociceptive effect of paracetamol in rats is partly dependent on spinal serotonergic systems.Eur J Pharmacol.193(2):193−201およびTjolsenら,(1991年6月)Lesions of bulbo−spinal serotonergic or noradrenergic pathways reduce nociception as measured by the formalin test.Acta Physiol Scand.142(2):229−36(これらの各々の開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
選択されたブメタニドアナログ(例えば、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2024)のうちの1つまたはビヒクルの投与前に、各マウスに、鏡の前に置かれた数個の6インチ高Plexiglasケージ(4インチ直径)のうちの1つでの15分間の条件付け期間を受けさせた。これらのチューブ内で、マウスを後に、実験の持続時間にわたってなめ活性について観察した。条件付け後、試験物質をMES ED50に等価な用量でi.p.投与し、そしてマウスをそのホームチューブに戻した。薬物のTPEにおいて、ホルマリンを、右後足の足底表面に皮下注射する。この注射を、20μlの体積で、ハミルトン注射器に取り付けた27ゲージのステンレス鋼針を用いて与える。この針の傾斜面を、皮膚表面に向けて下に面するように配置した。ホルマリンの注射後、各動物を5分間の時期の最初の2分間にわたって、選択されたブメタニドアナログのうちの1つ(例えば、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、NTP−2024)の投与から45分が経過するまで観察した。各2分の期間にわたるなめの累積長さを測定した。必要な量のビヒクルを受けた動物を、選択されたブメタニドアナログのうちの1つ(例えば、NTP−2008、NTP−2011、NTP−2012、およびNTP−2024)を受けたマウスの各々と交替させた。実験の完了後、動物を安楽死させる。
薬物処置した動物群についての曲線下面積(AUC)および引き続くコントロールの百分率を、GraphPad Prism Version 3.03を使用して決定する。全AUCを、試験群とコントロール群との両方について、急性相と炎症相との両方について計算した。各相についての個々の動物についてのAUCもまた計算し、そしてコントロールの全AUCの百分率に変換した。薬物処置の百分率とコントロールの百分率との両方についての平均およびS.E.M.を計算し、そして有意な差について試験した。
従って、ブメタニドおよびブメタニドアナログは、疼痛(例えば、ニューロパシー性疼痛、ならびにさらなる実施形態において、ニューロパシー性疼痛は、神経または路の損傷に関連するか、あるいは身体および/または内臓の疼痛である。なお別の実施形態において、この疼痛は、慢性炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛および/または再発性急性疼痛である)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、疼痛(例えば、ニューロパシー性疼痛、ならびにさらなる実施形態において、ニューロパシー性疼痛は、神経または路の損傷に関連するか、あるいは身体および/または内臓の疼痛である。なお別の実施形態において、この疼痛は、炎症性疼痛、関節炎に関連する疼痛、線維筋痛症、背部痛、がん関連疼痛、消化疾患に関連する疼痛、クローン病に関連する疼痛、自己免疫疾患に関連する疼痛、内分泌疾患に関連する疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛、幻想肢痛、突発性疼痛、慢性術後疼痛、慢性側頭下顎疼痛、カウザルギー、疱疹後神経痛、AIDS関連疼痛、複合性局所疼痛症候群I型およびII型、三叉神経痛、慢性背部痛、脊椎損傷に関連する疼痛および/または再発性急性疼痛である)を処置する方法において使用され、この方法は、有効量のブメタニド、ブメタニドアナログ(プロドラッグ)、フロセミド、および/またはフロセミドアナログ(プロドラッグ)、ならびにピレタニドおよびピレタニドアナログ(プロドラッグ)を投与する工程を包含する。
(実施例148)
(海馬スライスにおけるてんかん様発射に対するフロセミドの効果)
これらの研究の間、自発性てんかん様活性を、種々の処置により惹起させた。Sprague−Dawleyラット(雄性および雌性;25日〜35日齢)を断頭し、そして頭蓋の頂部を手早く除去し、そして脳を氷冷酸素化スライシング培地で冷却した。このスライシング培地は、220mMのスクロース、3mMのKCl、1.25mMのNaHPO、2mMのMgSO、26mMのNaHCO、2mMのCaCl、および10mMのブドウ糖(295〜305mOsm)からなる、スクロースベースの人工脳脊髄液(sACSF)であった。海馬を含む脳の半球を遮断し、そしてVibroslicer(Frederick Haer,Brunsick,ME)のステージに接着(シアノアクリル接着剤)した。400μmの厚さの水平スライスまたは横断スライスを、4℃の酸素化(95% O;5% CO)スライシング培地中で切り取った。これらのスライスを即座に保持チャンバに移し、この保持チャンバ内で、これらのスライスを、124mMのNaCl、3mMのKCl、1.25mMのNaHPO、2mMのMgSO、26mMのNaHCO、2mMのCaCl、および10mMのブドウ糖(295〜305mOsm)からなる酸素化浸漬培地(ACSF)に浸漬させたままにした。これらのスライスを室温で少なくとも45分間保持し、その後、浸漬型記録チャンバ(他の全ての実験)に移した。この記録チャンバ内で、これらのスライスを酸素化記録培地で34℃〜35℃で灌流した。全ての動物手順を、NIHおよびUniversity of Washingtonの動物管理指針に従って実施した。
ほとんどのスライス実験において、同時の細胞外野電極記録を、CA1領域およびCA3領域から得た。双極タングステン刺激電極をSchaffer側副枝に配置して、CA1におけるシナプス駆動野応答を誘発した。刺激は、集団スパイク閾値の4倍の強度の、100μsec〜300μsecの持続時間のパルスからなった。発射が誘発された後に、このような刺激の2秒間の列を60Hzで送達した。自発性発作間様バーストが、浸漬培地への以下の改変または追加により処理されたスライスにおいて観察された:10mMのカリウム(6つのスライス;4匹の動物;平均−−81バースト/min.);200μM〜300μMの4−アミノピリジン(4つのスライス;2匹の動物;平均−−33バースト/min.);50μM〜100μMのビククリン(4つのスライス;3匹の動物;平均−14バースト/min);[米国特許第7,214,711号の実施例1において使用されたMgの量を挿入]Mg+(1時間の灌流−−3つのスライス;2匹の動物;平均−−20バースト/min.または3時間の灌流−−2つのスライス;2匹の動物);0のカルシウム/6mMのKClおよび2mMのEDTA(4つのスライス;3匹の動物)。全ての処置において、一旦、一致するレベルのバーストが達成されたら、フロセミドを記録培地に添加した。
これらの手順の最初において、後発射のエピソードを、Schaffer側副枝(Stasheffら,Brain Res.344:296,1985)の電気刺激により誘発し、そして細胞外野応答を、CA1錐体細胞領域において監視した(13つのスライス;8匹の動物)。浸漬培地中のMgの濃度を0.9mMまで低下させ、そして後発射に、60Hzで2秒間の、集団スパイク閾値の4倍の強度の刺激により誘発した(集団スパイク閾値の強度は、20μA〜150μAで、100μsec〜300μsecのパルス持続時間で変動した)。組織を、刺激試行の間の10分間で回復させた。各実験において、シナプス入力に対するCA1の最初の応答を、1回の刺激パルスにより誘発された野の電位を記録することにより、最初に試験した。コントロール条件において、Schaffer側副枝刺激は、1つの集団スパイクを誘発した(図17A,挿入図)。テタニーの刺激は、発射の約30後に誘発され(図17A,左)、内在性シグナルの大きい変化に関連した(図17A,右)。
内在性光学シグナルの画像化のために、組織を、直立型顕微鏡のステージに載せた灌流チャンバに入れ、顕微鏡の集光鏡を通して方向付けた白色光の光線(タングステンフィラメント光およびレンズシステム;Dedo Inc.)を照射した。この光を制御および調節して(電源−Lamda Inc.)、変動を最小にし、そしてフィルタリングして(695nmロングパス)、スライスが長波長(赤色)で徹照されるようにした。視野および倍率を、顕微鏡体物レンズの選択により決定した(各スライスを監視するために4倍)。画像枠を、電荷結合素子(CCD)カメラ(Dage MTI Inc.)を用いて30HZで獲得し、そしてImaging Technology Inc.Series 151画像化システムを用いて、512×480画素の空間解像度で8ビットでデジタル化し、カメラ制御ボックスおよびA/Dボードの利得およびオフセットを、このシステムの感度を最適化するように調整した。画像化ハードウェアを、486−PCコンパチブルコンピュータにより制御した。信号/雑音を増加させるために、平均化画像を、16の個別の画像枠から、0.5秒間にわたり積分し、そして平均して構成した。実験シリーズは、代表的に、数分間にわたる一連の平均化画像の連続的な獲得を包含した。これらの平均化画像のうちの少なくとも10個を、刺激前にコントロール画像として獲得した。擬似着色画像を、最初のコントロール画像を引き続き獲得した画像から減算し、そして画素値に色ルックラップテーブルを割り当てることによって、計算した。これらの画像に対して、通常、ローパスフィルタを使用して、高周波数ノイズを除去し、そして線形ヒストグラムストレッチを使用して、画素値をシステムのダイナミックレンジにわたってマッピングした。これらの画像に対する全ての操作は線形であり、従って、量的情報は保存された。ノイズを、所定の獲得シリーズ内のコントロール画像の順序のAR/Rの変動の最大標準偏差として定義し、ここでAR/Rは、組織を通る光透過の変化の規模を表した。ΔR/Rを、全ての異なる画像を考慮し、最初のコントロール画像で除算することにより、計算した:(引き続く画像−−最初のコントロール画像)/最初のコントロール画像。このノイズは、選択された画像順序の各々について常に0.01未満であった。組織を通る光透過の絶対的変化を、濃度フィルタをカメラと光源との間に配置した後に画像を獲得することによって、いくつかの実験中に評価した。平均して、カメラのエレクトロニクスおよび画像化システムのエレクトロニクスは、デジタル化前の信号を10倍増幅し、これによって、組織を通る光透過のピーク絶対変化は、通常、1%〜2%であった。
図17Dに示されるグレースケール写真は、記録チャンバ内の代表的な海馬スライスのビデオ画像である。組織を適所に保持するために使用した微細な金ワイヤメッシュが、このスライスを斜めに横切って延びる暗い線として見られる。刺激電極は、CA1の放射線維層の右上に見られる。記録電極(薄すぎて写真では見えない)を、白色矢印により示される点に挿入した。図17Aは、発射活性後に惹起された、2秒間の60Hzでの刺激を図示し、そして細胞外電極により記録された代表的な後発射エピソードを示す。図17Aの挿入図は、Schaffer側副枝に送達された1回の200秒間の試験パルス(矢印におけるアーチファクト)に対するCA1野の応答を示す。図17Bは、Schaffer側副枝刺激により惹起された、組織を通る光透過のピーク変化のマップを示す。最大光学変化の領域は、刺激電極のいずれかの側の、CA1の終末および基底の樹状突起領域に対応する。図17Cは、2.5mMのフロセミドを含有する培地での20分間の灌流後の刺激に対する応答を示す、サンプル追跡を図示する。電気的発射後活性(図17Cに示される)と刺激誘発性光学変化(図17Dに示される)との両方が、遮断された。しかし、試験パルスに対する過剰興奮性野応答(複数の集団スパイク)が存在した(挿入図)。図17Eおよび図17Fは、初期応答パターンの回復が、通常の浸漬培地での灌流の45分後に見られたことを図示する。
刺激により誘発された後発射のフロセミド遮断と、試験パルスに対するシナプス応答の付随する増加との逆の効果は、2つの主要な結果を説明する:(1)フロセミドがてんかん様活性を遮断した、(2)同期性(自発性てんかん様活性により反映されるような)と興奮性(1回のシナプス入力に対する応答により反映されるような)とが切り離された。フロセミドの用量依存性が試験された実験は、1.25mMという最小濃度が、後発射と光学変化との両方を遮断するために必要とされることを決定した。
他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例149)
(高K(10mM)浸漬培地で灌流された海馬スライスにおけるてんかん様発射に対するフロセミドの効果)
ラット海馬スライス(上記のように調製した)を、自発性発作間様バーストの予測される期間がCA3(上の追跡)およびCA1(下の追跡)錐体細胞領域において同時に記録されるまで、高K溶液で灌流した(図18Aおよび18B)。フロセミド含有培地(2.5mMフロセミド)での15分間の灌流の後、これらのバースト発射はその規模が増加した(図18Cおよび18D)。しかし、45分間のフロセミド灌流の後、これらのバーストは、可逆的様式で遮断された(図18E、18F、18Gおよび18H)。このフロセミド灌流の全順序の間、Schaffer側副枝に送達された1回の試験パルスに対するシナプス応答は、変化しないか増強されたかのいずれかであった(データは示さない)。発射振幅の最初の増加が、抑制のフロセミド誘導性減少を反映したことは可能である。Misgeldら,(1986)Science 232:1413;Thompsonら,(1988)J.Neurophysiol.60:105;ThompsonおよびGahwiler(1989)J.Neuropysiol.61:512;ならびにPearce(1993)Neuron 10:189。フロセミドは、海馬スライスにおける抑制性電流の成分を、ここで観察された増加した興奮性の発生までの時間と類似の潜伏時間(<15min)で遮断する。Pearce(1993)Neuron 10:189もまた参照のこと。自発性バーストのフロセミド遮断のために必要とされる、より長い潜伏時間は、高K条件下でフロセミド感受性細胞体積調節機構の充分な遮断のために必要とされる、さらなる時間に対応し得る。
高Kで灌流されたスライスに対するフロセミドの効果を試験した後に、類似の研究を、通常試験されている種々の他のてんかん様発射のインビトロモデルを用いて実施した。Galvanら,(1982)Brain Res.241:75;SchwartzkroinおよびPrince(1980)Brain Res.183:61;Andersonら,(1986)Brain Res.398:215;ならびにZhangら,(1995)Epilepsy Res.20:105。これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される。マグネシウムを含まない培地(0−Mg)への長時間の曝露後(2時間〜3時間)、スライスは、通常の臨床的に使用される鎮痙薬に対して抵抗性である、てんかん様発射を発症することが示された。Zhangら,(1995)Epilepsy Res.20:105(その全体が参考として援用される)。内側嗅皮質(図18I)および鉤状回(図示せず)からの記録は、0−Mg+培地での3時間の灌流後、スライスが、先に記載された「鎮痙薬抵抗性」バーストと同様に見えるバーストパターンを発症することを示した。浸漬培地へのフロセミドの添加の1時間後、これらのバーストは遮断された(図18J)。フロセミドはまた、浸漬培地に対して以下の添加/改変を行って観察された、自発性バースト発射を遮断した:(1)200μM〜300μMの4−アミノピリジン(4−AP;カリウムチャネル遮断薬)の添加(図18Kおよび18L);(2)GABAアンタゴニストであるビククリンの50μM〜100μMでの添加(図18Mおよび18N);(3)マグネシウムの除去(0−Mg)での1時間の灌流(図18Oおよび18P);および(4)カルシウム+細胞外キレートの除去(0−Ca2+)(図18Qおよび18R)。これらの操作の各々を用いて、自発性発作間様パターンを、CA1亜領域およびCA3亜領域から同時に記録した。(図18K、18L、18M、および18Nは、CA3の追跡のみを示し、そして図18O、18P、18Q、および18Rは、CA1の追跡のみを示す)。0−Ca2+実験において、5mMのフロセミドは、バーストを15分〜20分間の潜伏時間で遮断した。他の全てのプロトコルについて、バーストは、2.5mMのフロセミドによって、20分〜60分間の潜伏時間で遮断された。フロセミドは、自発性バースト活性を、CA1とCA3との両方において、全ての実験で可逆的に遮断した(図18L、18N、18Pおよび18R)。
他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例150)
(麻酔したラットにおいてカイニン酸のi.v.注射により誘導されたてんかん様活性に対するフロセミドの効果)
この実施例は、てんかん様活性が麻酔したラットへのカイニン酸(KA)のi.v.注射により誘導された、インビボモデルを示す。Lothmanら,(1981)Neurology 31:806(その全体が参考として援用される)。これらの結果を図3A〜3Hに図示する。Sprague−Dawleyラット(4匹の動物;体重250g〜270g)をウレタン(1.25g/kg i.p.)で麻酔し、そして必要に応じて、さらなるウレタン注射(0.25g/kg i.p.)により麻酔を維持した。体温を、直腸温度プローブを使用して監視し、そして加熱パッドを用いて35℃〜37℃に維持した。心拍数(EKG)を連続的に監視した。損傷した静脈に、片側で、静脈内薬物投与のためにカニューレ挿入した。ラットをKopf定位デバイスに(頭蓋の頂部を水平にして)入れ、そして先端の0.5mmを絶縁した双極ステンレス鋼微小電極を、皮質表面から0.5mm〜1.2mmの深さに挿入して、脳波記録(EEG)活性を前頂頭骨皮質において記録した。いくつかの実験において、2MのNaClを含むピペットを2.5mm〜3.0mmの深さまで低下させて、海馬EEGを記録した。データをVHSビデオテープに格納し、そしてオフラインで分析した。
外科手術準備および電極配置後に、動物を30分間回復させ、その後、実験を、カイニン酸(10〜12mg/kg i.v.)の注射により開始した。強い発作活性、増加した心拍数、および鼻毛の迅速な動きが、約30分間の潜伏時間を伴って誘導された。一旦、安定な電気発作が明らかになったら、フロセミドを20mg/kgのボーラスで30分ごとに、合計3回の注射までで送達した。ウレタンの静脈内投与で実験を停止した。動物の管理は、NIH指針に従い、そしてUniversity of Washington Animal Care Committeeにより認可された。
図19A〜19Hは、ウレタン麻酔したラットにおけるカイニン酸誘発性電気的「てんかん重積持続状態」のフロセミド遮断を示す。EKG記録を上の追跡として示し、そしてEEG記録を下の追跡として示す。このモデルにおいて、強い電気発射(電気的「てんかん重積持続状態」)が、皮質(または海馬電極の深さ)から、KA注射(10〜12mg/kg)の30分〜60分後に記録された(図19Cおよび19D)。コントロール実験(および以前の報告、Lothmanら,Neurology,31:806,1981)は、この状態様活性が3時間を有に超えて維持されることを示した。フロセミドの引き続く静脈内注射(累積用量:40〜60mg/kg)は、30分〜45分の潜伏時間で発作活性を遮断し、しばしば、比較的平坦なEEGを生じた(図19E、19F、19Gおよび19H)。フロセミド注射の90分後でさえも、皮質活性は、ほぼ正常なベースラインレベル(すなわち、KAおよびフロセミドの注射前に観察されたレベル)を維持した。ラットにおけるフロセミドの薬物動力学の研究は、この実験において使用された投薬量が、毒性レベルのはるかに下であったことを示す。HammarlundおよびPaalzow(1982)Biopharmaceutics Drug Disposition,3:345。
他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例151)
(CA1およびCA3領域の実験モデルにおける自発性てんかん様バーストの停止のタイミング)
海馬スライスを、先に記載したように、Sprague−Dawley成体ラットから調製した。100μmの厚さの横断海馬スライスを振動カッターで切り出した。スライスは代表的に、海馬および鉤状回の全体を含んだ。切断後、スライスを酸素化保持チャンバ内に室温で、記録前に少なくとも1時間保存した。全ての記録を、インターフェース型チャンバ内で、酸素化(95% O,5% CO)人工大脳脊髄液(ACSF)を用いて、34℃〜35℃の通常のACSF(124 NaCl、3 KCl、1.25 NaHPO、1.2 MgSO、26 NaHCO、2 CaCl、および10ブドウ糖を(mmol/lで)含んだ)で獲得した。
CA1錐体細胞およびCA3錐体細胞からの細胞内記録のための鋭利な電極を、4Mの酢酸カリウムで満たした。CA1細胞体層およびCA3細胞体層からの野の記録を、2MのNaClを満たした低抵抗ガラス電極で獲得した。Schaffer側副枝または肺門経路の刺激のために、小さい単極タングステン電極を、スライスの表面に配置した。野および細胞内の記録からの自発性活性および刺激により誘発された活性をデジタル化し(Neurocorder,Neurodata Instruments,New York,NY.)そしてビデオテープに格納した。パーソナルコンピュータ上のAxoScopeソフトウェア(Axon Instruments)を、データのオフライン分析のために使用した。
いくつかの実験において、ビククリン(20μM)、4−アミノピリジン(4−AP)(100EM)、または高K(7.5mMもしくは12mM)を含有する通常の培地または低塩化物培地を使用した。全ての実験において、低塩化物溶液(7mMおよび21mMの[Cl)を、NaClをグルコン酸Na(Sigma)で等モル置換することにより調製した。全ての溶液を、35℃で、約7.4のpHおよび290mOsm〜300mOsmの容量オスモル濃度を有し、そして95% O/5% COでの炭酸化から平衡状態にあるように調製した。
インターフェースチャンバに入れた後に、スライスを約1ml/分で灌流した。この流量において、灌流培地の変化が完了するために8分〜10分間かかった。本明細書で報告される時間の全ては、この遅延を考慮に入れており、そしておよそ±2分の誤差を有する。
同期した活性を変調する要因の相対的な寄与は、領域CA1と領域CA3との間で変動する。これらの要因としては、局所循環の違い、ならびに細胞充填および細胞外空間の体積分率の領域特異的違いが挙げられる。陰イオンまたは塩化物の共輸送拮抗の抗てんかん効果がニューロン発射のタイミングの脱同期に起因する場合、塩化物共輸送遮断は、領域CA1および領域CA3に異なるように影響を与えると予測され得る。このことを試験するために、一連の実験を実施して、領域CA1および領域CA3における自発性てんかん様活性の遮断のタイミングの違いを特徴付けた。
野の活性を、領域CA1および領域CA3(CA3領域の最も近い範囲と最も遠い範囲との間のおよそ中間)において同時に記録し、そして自発性バーストを、高[K(12μM;n=12)、ビククリン(20mM;n=12)、または4−AP(100μM;n=5)での処置により誘導した。領域CA1および領域CA3における野の応答が各実験の持続時間全体にわたって監視され得るように、1回の電気刺激を、Schaffer側副枝(領域CA1と領域CA3との間の中間)に、30秒ごとに送達した。全ての実験において、少なくとも20分間の連続的な自発性てんかんバーストが、低[Cl培地(21mM)またはフロセミド含有培地(2.5mM)への切り替えの前に観察された。
全ての場合において、フロセミドまたは低塩化物培地への曝露の30分〜40分後に、自発性バーストが領域CA1において止まり、その後、バーストが領域CA3において止まった。代表的に観察された事象の時間的な順序は、自発性野事象のバースト頻度および振幅の最初の増加、次いでバースト発射の振幅の減少(これは、CA3よりもCA1においてより迅速であった)を含んだ。CA1が静かになった後に、CA3は、5分〜10分間、自発性てんかん事象をもはや示さなくもなるまで、発射し続けた。
バーストの停止のこの時間パターンを、自発性バーストの遮断のために使用された薬剤がフロセミドであったか低[Cl培地であったかにかかわらず、試験した全てのてんかん誘導処置について観察した。これらの実験の全ての段階中、Schaffer側副枝の刺激は、CA1細胞体層とCA3細胞体層との両方において、過剰興奮した野の応答を誘発した。自発性バーストが領域CA1と領域CA3との両方で遮断された直後に、過剰興奮した集団スパイクは、依然として誘発され得た。
CA1が静かになった後にCA3が自発的に発射し続けたという観察は、予測不可能であった。なぜなら、CA3における集団発射は一般に、興奮性シナプス伝達によりCA1の発射を誘発すると考えられるからである。先に記載されたように、Schaffer側副枝に送達される単一パルス刺激は依然として、自発性バーストの遮断後でさえも、CA1における複数の集団スパイクを誘発した。従って、CA3シナプスからCA1シナプスへの過剰興奮した興奮性シナプス伝達は、損なわれなかった。シナプス伝達のこの維持された効力、およびCA3における継続した自発性の野の発射を考慮すると、CA1における自発性バーストの損失は、入ってくる興奮性駆動力の同期の低下に起因した。さらに、CA3における自発性てんかん様発射はまた、最終的に止まったので、おそらく、この脱同期プロセスは、2つの海馬亜領域において異なる時点で起こった。
(CA1野およびCA3野の集団発射の同期に対する塩化物共輸送体アンタゴニストの効果)
本明細書中に提示される結果は、低[Cl培地またはフロセミド含有培地への曝露時間と、自発性バースト活性の特徴との間の時間的関係を示唆する。さらに、この関係は、領域CA1と領域CA3との間で異なった。この時間的関係をよりよく特徴付ける目的で、自発性バースト発射および刺激により誘発されるバースト発射の間の、CA1亜領域およびCA3亜領域の野の応答におけるCA1活動電位および集団スパイク事象の発生を比較する。
細胞内記録を、CA1錐体細胞から、CA1野電極の近く(<100μM)に配置した細胞内電極を用いて得た。このスライスを、20秒ごとに、Schaffer側副枝に送達した1回の刺激で刺激した。連続的な自発性バーストが少なくとも20分間確立された後に、浸漬培地をビククリン含有低[Cl (21mM)培地に切り替えた。約20分後、バースト頻度および振幅は、その最大にあった。この時間中の同時の野の記録および細胞内記録は、CA1野および細胞内の記録が、CA3野の発射と近く同期することを示した。各自発性発射中、CA3野の応答は、CA1発射より数ミリ秒先行した。 刺激により誘発される事象中、CA1錐体細胞の活動電位発射は、CA3野とCA1野との両方の発射と近く同期した。
低[Cl培地への曝露を続けると、領域CA1と領域CA3との間の自発性発射の潜伏時間が増大し、30ミリ秒〜40ミリ秒の最大潜伏時間は、ビククリン含有低塩化物培地への曝露の30分〜40分後に起こった。この時間中に、CA1とCA3との両方の自発的な野の発射の振幅が減少した。この時間中の刺激により誘発された発射は、自発的に起こる形態の発射および相対潜伏時間をよく模倣した。しかし、ニューロンの最初の刺激により誘発される脱分極(おそらく、単シナプスEPSP)は、潜伏時間の有意な増加が全くなしで開始した。データを獲得した時間間隔は、CA1における自発性バーストの停止の直前の時間に対応する。
低[Cl培地での40分〜50分間の灌流後、自発性バーストはCA1においてほぼ廃止されたが、CA3においては影響を受けなかった。この時間中のSchaffer側副枝刺激は、CA1錐体細胞の単シナプスで誘発される応答が、潜伏時間のいかなる有意な増加もなしで起こったが、刺激により誘発された野の応答はほとんど廃止されたことを示した。データを獲得した時間間隔は、CA3における自発性バーストの停止の直前の瞬間に対応する。
低[Cl培地への長時間の曝露後、大きい増加(>30ミリ秒)が、Schaffer側副枝刺激と引き続くCA3野の放出との間の潜伏時間に生じた。最終的に、野の応答は、領域CA1および領域CA3のいずれにおいても、Schaffer側副枝刺激によって誘発され得なかった。しかし、Schaffer側副枝刺激に応答するCA1錐体細胞からの活動電位発射は、応答潜伏時間をほとんど変化させずに誘発され得た。実際に、実験の持続時間全体にわたって(2時間より長時間)、CA1錐体細胞からの活動電位発射は、Schaffer側副枝刺激により、次々回潜伏時間で誘発され得た。さらに、刺激により誘発されるCA3の過剰興奮した発射は、低[Cl培地への長時間の曝露後に最終的に遮断されたが、CA3における逆方向性応答は、保存されるようであった。
(CA錐体細胞におけるバースト発射に対する塩化物共輸送体アンタゴニストの効果。)
上記データは、野の応答の消失が、ニューロン間の活動電位の発生の脱同期に起因することを示唆する。すなわち、CA1錐体細胞のシナプス駆動興奮が保存されなかったが、CA1ニューロン集団間の活動電位の同期性は、測定可能なDC場の応答に集約するためには充分ではなかった。このことを試験する目的で、CA1錐体細胞の対になった細胞内記録を、CA1野の応答と同時に獲得した。これらの実験において、細胞内電極と野の記録電極との両方を、互いの200μm以内に配置した。
ビククリン含有低[Cl培地により誘導される最大自発活性の期間中、記録は、CA1ニューロンとCA1野の発射との対の間の活動電位が、自発性発射中と刺激により誘発される発射中との両方で、密に同期することを示した。低[Cl培地への連続的な曝露後、CA1野の発射の振幅が広がって小さくなり始めると、自発性発射と刺激により誘発される発射との両方が、CA1ニューロンの対の間の活動電位の発生、および活動電位と野の応答との間のタイミングの脱同期を示した。この脱同期は、CA1野の振幅の抑制と同時に起こった。CA1の自発性バーストが止まる時点までに、潜伏時間の有意な増加が、Schaffer側副枝刺激とCA1野の発射との間に生じた。この時点で、対になった細胞内記録は、ニューロンの対の間の活動電位発射のタイミング、および活動電位の発生とSchaffer側副枝刺激により誘発される野の発射との間の、劇的な脱同期を示した。
CA1活動電位の観察された脱同期が、シナプスにより駆動される活動電気発生のために必要な機構の無作為化(例えば、シナプス放出のタイミングの妨害、またはニューロンプロセスにおける無作為な伝導の失敗)に起因することは、可能である。このことが事実である場合、所定の対のニューロンの間での活動電位の発生は、刺激ごとに、互いに対して無作為に変動することが予測される。このことを、Schaffer側副枝の複数の連続的刺激間のニューロンの対の活動電位発射のパターンを比較することにより、試験した。各刺激事象中、活動電位は、互いに対してほぼ同一の時点で起こり、そして刺激ごとにほぼ同一のバースト形態を示した。自発的な野の発射中の所定のニューロンの対の間の活動電位の発生が時間固定されたか否かを試験した。CA1ニューロンの所定の対からの活動電位発射のパターンを、活動電位の発生が明らかに脱同期した時間にわたる連続的な自発的な野のバーストの間で比較した。上記刺激により誘発された活動電位発射の場合と全く同様に、自発性集団発射中に発射した活動電位は、互いに対してほぼ同一の時点で起こり、そして1つの自発性発射から次の自発性発射へと、ほぼ同一のバースト形態を示した。
(自発性シナプス活性に対する低塩化物処置の効果)
塩化物共輸送アンタゴニストに関連する抗てんかん効果が、伝達物質放出に対する何らかの作用により媒介されることは、可能である。塩化物共輸送の遮断は、終末から放出される伝達物質の量またはタイミングを変更し得、従って、ニューロン同期に影響を与える。低[Cl曝露が伝達物質放出に関連する機構に影響を与えたか否かを試験するために、細胞内CA1応答を、CA1野の応答およびCA3野の応答を用いて同時に、シナプス前終末からの伝達物質の自発性シナプス放出を劇的に増加させる処置中に記録した。
伝達物質の増加した自発性放出を、4−AP(100μM)での処置により誘導した。4−AP含有培地への40分間の曝露後、自発性の同期したバースト発射を、CA1領域およびCA3領域において記録した。4−AP含有低[Cl培地への切り替えは、最初、以前に示されたように、増強された自発性バーストをもたらした。高顆粒細胞内記録は、高振幅の自発性シナプス活性が、4−AP処置により惹起されることを示した。低塩化物培地へのさらなる曝露は、CA1における自発性バースト発射を遮断したが、CA3は、自発的に発射し続けた。この時点で、CA1細胞内記録は、自発性シナプスノイズがさらに増加し、そして4−AP含有低塩化物培地への長い曝露時間にわたって、そのままであることを示した。これらのデータは、終末からのシナプス放出を担う機構が、CA1における4−AP誘導性自発性バーストの遮断を説明し得る様式で、低塩化物曝露により有害な影響を受けないことを示唆する。これらの結果はまた、低[Cl曝露の効果がCA1樹状特性の変化(これは、細胞体にPSPを伝達する効率を損なう)に起因する可能性を排除する。
以下の実験のすべてにおいて、[Clを、NaClをグルコン酸Naで等モル量で置き換えることにより減少させた。数個の理由により、他の陰イオン代用物ではなくグルコン酸イオンを使用した。第一に、パッチ−クランプ研究は、グルコン酸イオンが塩化物チャネルに対して事実上非透過性であるようであり、一方で、他の陰イオン(硫酸イオン、イセチオン酸イオン、および酢酸イオンが挙げられる)は、様々な程度で透過性であることを実証した。第二に、グリアNKCC1共輸送による細胞外カリウムの輸送は、細胞外塩化物がグルコン酸イオンにより置き換えられる場合に遮断されるが、イソチオン酸イオンにより置き換えられる場合には完全には遮断されない。このフロセミド感受性共輸送体は、細胞膨潤および細胞外空間(ECS)の体積変化において重要な役割を果たすので、適切な陰イオン代用物の使用は、本処理の効果が以前のフロセミド実験に匹敵することを確実にした。Hochmanら,(1995)Science 270:99−102および米国特許第5,902,732号、これらの両方は、その全体が本明細書中に参考として援用される。第三に、ギ酸イオン、酢酸イオン、およびプロピオン酸イオンは、Clの代わりとして使用される場合に、弱酸を生成して細胞内pHの即座の低下をもたらす。グルコン酸イオンは、細胞外に残るので、細胞内pHシフトを誘導しないことが報告されている。第四に、比較の目的で、ECSの活性に誘発される変化に対する低[Clの効果を試験する上記研究において使用されたものと同じ陰イオン代用物を使用した。
特定の陰イオン交換がカルシウムをキレートし得ることの何らかの示唆がある。引き続く研究は、陰イオン置換がカルシウムをキレートする何らかの有意な能力を実証し損なったが、この問題に関する何らかの問題が、文献中に存在する。カルシウムキレート化は、以下の実験において問題にはならないようであった。なぜなら、静止膜電位が正常なままであり、そしてシナプス応答(実際には、過剰興奮性シナプス応答)が、グルコネート置換により[Clが減少した培地への数時間の曝露後でさえも惹起され得たからである。さらに、低[Cl培地中のカルシウム濃度は、Ca2+選択的微小電極を用いて行った測定により、コントロール培地中の濃度と同じであることが確認された。
Sprague−Dawley成体ラットを、上記のように準備した。手短に言えば、横断海馬スライス(400μm厚)を振動カッターを使用して切り出した。スライスは代表的に、海馬および鉤状回の全体を含んだ。切断後、スライスを酸素化保持チャンバ内に室温で、記録前に少なくとも1時間保存した。全ての記録を、インターフェース型チャンバ内で、酸素化(95% O,5% CO)人工大脳脊髄液(ACSF)を用いて、34℃〜35℃の通常のACSF(124 NaCl、3 KCl、1.25 NaHPO、1.2 MgSO、26 NaHCO、2 CaCl、および10ブドウ糖を(mmol/lで)含んだ)で獲得した。いくつかの実験において、ビククリン(20μM)、4−AP(100μM)、または高K(12mM)を含有する通常または低塩化物培地を使用した。低塩化物溶液(7mM[Cl、16mM[Cl、および21mM[Cl)を、NaClを等モル量のグルコン酸Na(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)で置き換えることにより調製した。全ての溶液を、35℃で約7.4のpHおよび290mOsm〜300mOsmの容量オスモル濃度を有し、そして95% O/5% COでの炭酸化から平衡状態にあるように調製した。
4Mの酢酸カリウムを満たした鋭利な電極を、CA1錐体細胞からの細胞内記録のために使用した。CA1細胞体層またはCA3細胞体層からの野の記録を、NaCl(2M)を満たした低抵抗ガラス電極を用いて獲得した。Schaffer側副枝経路の刺激のために、小さい単極電極を、領域CA1と領域CA3との間の中間のスライスの表面に配置した。野からの自発性活性および刺激により誘発された活性、ならびに細胞内記録をデジタル化し(Neurorocorder,Neurodata Instruments,New York,N.Y.)、そしてビデオテープに格納した。PCコンピュータ上のAxoScopeソフトウェア(Axon Instruments Inc.)を、データのオフライン分析のために使用した。
イオン選択的微小電極を、当該分野において周知である標準的な方法に従って製造した。二重バレルピペットを引き、そして約3.0μmの先端直径まで壊した。参照バレルをACSFで満たし、そして他方のバレルをシラン処理し、そして先端をK選択的な樹脂で逆充填した(Corning 477317)。このシラン処理したバレルの残りの部分にKCl(140mM)を満たした。各バレルを、Ag/AgClワイヤによって、高インピーダンス二重差示増幅器にリードで繋げた(WPI FD223)。各イオン選択的微小電極を、既知のイオン組成の溶液を使用することにより較正し、そしてこれらの電極がほぼNemstianの傾斜応答により特徴付けられ、実験の期間中安定なままであれば、適切であるとみなした。
インターフェースチャンバに入れた後、スライスを約1ml/分で灌流した。この流量において、灌流培地の変化が完了するために8分〜10分間かかった。本明細書で報告される時間の全ては、この遅延を考慮に入れており、そしておよそ±2分の誤差を有する。
(CA1野の記録に対する低[Clの影響)
他の研究は、皮質性スライスおよび海馬スライスの低[Clへの長時間の曝露が、基本的な固有のシナプス特性(例えば、入力抵抗、休止膜電位、脱分極に誘導される活動電位生成、または興奮性シナプス伝達)に影響を与えないことを示した。以前の研究はまた、海馬のCA1領域への低[Cl曝露のてんかん性特性を部分的に特徴付けた。以下の研究を、低[Cl誘導性過剰興奮性および過剰同期の発生時間および可能な停止を観察するために実施した。スライス(n=6)を最初に、安定な細胞内記録および野の記録がそれぞれCA1錐体細胞およびCA1細胞体層において確立されるまで、通常の培地で灌流した。2つの実験において、同じ細胞を、実験の全長(2時間より長時間)の間中保持した。残りの実験(n=4)において、初期細胞内記録は、培地交換手順中に失われたので、さらなる記録を異なる細胞から獲得した。これらの実験におけるニューロン活性パターンは、単一の細胞が観察される場合に見られるものと同一であった。
野の電極および細胞内電極を、常に互いの近く(<200μm)に配置した。各場合において、低[Cl培地(7mM)への曝露の約15分〜20分後に、自発性バーストが、最初に細胞レベルで、次いで野において発生した。この自発的な野の活性(ニューロンの大きい集団における同期したバースト発射を表す)は、5分〜10分間続き、この時間の後に、野の記録は静かになった。野が最初に静かになったときに、細胞は自発的に発射し続けた。この結果は、集団の活性が「脱同期」しており、一方で、個々の細胞が発射する能力は損なわれなかったことを示唆する。低[Cl培地への約30分間の曝露後、細胞内記録は、野が静かなままであるにもかかわらず、細胞が自発的に発射し続けることを示した。2つの時点での細胞内電流注入に対する細胞の応答は、低[Cl曝露によって損なわれなかったことを実証した。さらに、CA1放射線維層における電気刺激は、バースト発射を誘発した。このことは、過剰興奮状態がこの組織において維持されたことを示す。
(CA1における高[K誘導性てんかん様活性に対する低[Clの効果)
実験の前述のセットは、低[Cl培地への組織の曝露が、短時間の自発的な野の電位バーストを誘導し、これは10分間以内で停止することを示した。[Clの低下が実際に、最終的に自発性てんかん性(すなわち、同期した)バーストを遮断し得る場合、これらの結果は、抗てんかん効果が、このバースト活性の最初の期間が止まった後にのみ観察されやすいことを示唆する。高[K誘導性バースト活性に対する低[Cl処置の時間的効果を試験した。スライス(n=12)を、[Kを12mMに増加させた培地に曝露し、そして野の電位を、CA1細胞体層内の野の電極で記録した。自発的な野の電位バーストを、少なくとも20分間観察し、次いで、これらのスライスを[Kは12mMに維持されているが[Clを21mMに低下させた培地に曝露した。組織を低[Cl/高[K培地に曝露した後の15分〜20分以内に、バースト振幅は増加し、そして各野の事象はより長い持続時間を有した。この容易になった野の短時間の活性(5分〜10分間続く)後、バーストは停止した。この遮断が可逆的であるか否かを試験するために、野の電位が静かになった少なくとも10分後、通常の[Clを有する高[K培地に戻した。バーストは20分〜40分以内で戻った。各実験の間中、Schaffer側副枝刺激に対するCA1野の応答を監視した。最も大きい野の応答は、自発性バーストの停止の直前に記録され、自発性バーストが最大の振幅を有する期間中であった。しかし、自発性バーストの遮断後でさえも、複数の集団スパイクは、Schaffer側副枝刺激により惹起された。このことは、シナプス伝達が影響を受けないこと、および組織が過剰興奮状態を維持することを示した。
4つのスライスにおいて、CA1錐体細胞からの細胞内記録を、CA1野の記録と一緒に獲得した。高[K誘導性自発性バーストの期間中、過剰分極電極を細胞に注入して、シナプス後電位(PSP)がよりよく観察され得るようにした。自発性バーストの低[Cl遮断後、自発的に起こる活動電位およびPSPが依然として観察された。これらの観察は、シナプス活性自体が低[Cl処置によって遮断されなかったという視点をさらに支持する。
(4−AP、高[KおよびビククリンによりCA1およびCA3において誘導されたてんかん様活性の低[Cl遮断)
低[Cl処置が領域CA1および領域CA3においててんかん様活性(異なる薬理学的処置により惹起された)を遮断し得ることがフロセミド処置について示されたか否かを試験した。このセットの実験のために、高[K(12mM)(n=5)、4−AP(100μM)(n=4)、ならびにビククリン(20μMおよび100μM)(n=5)により誘導された自発性バーストに対する低[Cl処置の効果を試験した。各セットの実験において、野の応答を領域CA1および領域CA3において同時に記録し、そして各場合において、領域CA1と領域CA3との両方における自発性てんかん様活性は、灌流培地中の[Clを21mMに低下させた後の30分以内に可逆的に遮断された。これらのデータは、フロセミドと同様に、低[Clが、てんかん様活性の最も通常研究されているインビトロモデルのうちの数種において、自発性バーストを可逆的に遮断することを示唆する。
(高[K誘導性てんかん様活性の遮断に対する低[Clとフロセミドとの間の比較)
上記セットの実験からのデータは、低[Clとフロセミドとの両方の抗てんかん効果が、同じ生理学的機構に対するこれらの作用により媒介されるという仮定と一致する。この仮定をさらに試験するために、CA1における野の電極を用いて記録される、低[Cl(n=12)ならびにフロセミド(2.5mMおよび5mM)(n=4)の高[K誘導性バーストに対する影響の時間順序を比較した。低[Cl処置とフロセミド処置との両方が、効果の類似の時間的順序(最初の短時間の野の活性の増加した振幅、次いで自発的な野の活性の遮断(可逆的)を誘導した。両方の場合において、Schaffer側副枝の電気刺激は、自発性バーストが遮断された後でさえも、過剰興奮した応答を惹起した。
(様々な[Kの低[Cl培地への長時間の曝露の結果)
先行する実験において、野の活性を、自発性バーストが低[Cl曝露により遮断された後の1時間より長時間にわたって、同じスライスにおいて監視した。このような長時間の低[Cl曝露後、自発性の長時間続く脱分極シフトが生じた。これらの長時間続く野の事象の形態および周波数は、細胞外カリウム濃度および塩化物濃度に関連するようであった。[Clおよび[Kを系統的に変動させた実験のセットを実施し、そしてこれらのイオン変化の影響を、後に起こる自発的な野の事象において観察した。
実験の第一のセットにおいて、スライスを低[Cl(7mM)および通常の[K(3mM)を含有する培地に曝露した(n=6)。この培地への50分〜70分間の曝露後、自発性事象を領域CA1において記録した。これらの事象は、DC場の5mV〜10mVの負のシフトのようであり、最初のエピソードは、30秒〜60秒間続いた。各引き続くエピソードは、先行するエピソードより長かった。この観察は、イオン恒常機構が、浸漬培地中のイオン濃度の結果として経時的に低下することを示唆した。負のDC場のシフトが誘導されたいくつかの実験(n=2)において、CA1錐体細胞からの細胞内記録を、CA1野の記録と同時に獲得した。
これらの実験について、細胞内記録および野の記録を、互いの近くで(<200μm)獲得した。各負の野のシフトの前に(10秒〜20秒)、ニューロンは脱分極し始めた。細胞の脱分極は、静止膜電位の低下、自発性発射頻度の増加、および活動電位振幅の減少により示された。負の野のシフトの発生と同時に、細胞が自発性活動電位も電流により惹起される活動電位(図示せず)も発射し得ないほど、細胞が充分に脱分極した。ニューロン脱分極は、野のシフトの10秒〜20秒前に開始したので、これが、ニューロン集団の脱分極において生じる細胞外カリウムの次第の増加であり得、従って、これらの野の事象を示す。[Kのこのような増加は、塩化物依存性のグリア共輸送機構(これは通常、細胞外空間から細胞内空間へとカリウムを移動させる)の変更に起因し得る。[Kの増加がこれらの負の野のシフトおよび平行した細胞脱分極)に先行したか否かを試験するために、K選択的微小電極を[Kの変化を記録するために使用する実験(n=2)を実施した。
各実験において、K選択的微小電極および野の電極を、CA1錐体層に、互いに近付けて(<200μm)配置し、そして刺激パルスをSchaffer側副枝に20秒ごとに送達し、集団スパイクの規模が監視され得るようにした。複数の自発的に起こる負の野のシフトが、低[Cl ](7mM)培地での灌流により誘発された。各事象は、[Kの有意な増加に関連し、[K増加は、負の野のシフトの発生の数秒前に開始した。[Kのゆっくりとした1.5mM〜2.0mMの増加が、各事象の発生の数秒前に、約1分〜2分の時間間隔で起こった。刺激により誘発される野の応答は、[Kの増加と共に、負の野のシフトの直前まで経時的に振幅をゆっくりと増加させた。
実験の第二のセット(n=4)において、[Kを12mMに上昇させ、そして[Clを16mMに増加させた。この培地への50分〜90分間の曝露後、ゆっくりした振動が、領域CA1において記録された。これらの振動は、野の電位の5mV〜10mVの負のDCシフトにより特徴付けられ、そして約1サイクル/40秒の周期を有した。最初、これらの振動は、断続的に起こり、そして不規則な形態を有した。経時的に、これらの振動は連続的にあり、そして規則的な波形を生じた。フロセミド(2.5mM)への曝露の際に、この振動の振幅は次第に減少し、そして周波数は、この振動が完全に遮断されるまで増加した。組織スライスにおけるこのような低[Cl誘導性振動は、以前には報告されていなかった。しかし、この振動事象の時間的特徴は、完全に軸索の調製物において以前に記載された、低[Cl誘導性[K振動との著しい類似性を有する。
実験の第三のセット(n=5)において、[Clをさらに21mMに上昇させ、そして[Kを減少させて3mMに戻した。これらの実験において、野の電位の1回の低頻度で発生する負のシフトが、40分〜70分以内で生じた(データは示さない)。40秒〜60秒間続くこれらの事象(5mV〜10mV)は、無作為な間隔で起こり、そしてこの実験の間中、比較的一定な持続時間を維持した。これらの事象は時々、Schaffer側副枝に送達される1回の電気刺激により惹起され得た。
最後に、実験の最終セット(n=5)において、[Clを21mMに維持し、そして[Kを12mMに上昇させた。これらの実験において、遅く発生する自発的な野の事象は、実験経過中(2時間〜3時間)に観察されなかった。
(低塩化物曝露中の[Kの変化)
Sprague−Dawley成体ラットを、上記のように準備した。手短に言えば、横断海馬スライス(400μm厚)を振動カッターを使用して切り出し、そして酸素化保持チャンバ内に室温で、記録前に1時間保存した。浸漬型チャンバを、K選択的微小電極記録のために使用した。スライスを、酸素化(95% O,5% CO)人工大脳脊髄液(ACSF)を用いて、34℃〜35℃の通常のACSF(10mMブドウ糖、124mM NaCl、3mM KCl、1.25mM NaHPO、1.2mM MgSO、26mM NaHCOおよび2mM CaCl含んだ)で灌流した。いくつかの実験において、4−アミノピリジン(4−AP)を100μMで含有する通常または低塩化物培地を使用した。低塩化物溶液(21mM [Cl])を、NaClを等モル量のグルコン酸Na+(Sigma Chemical Co.)で置き換えることにより調製した。
CA1細胞体層またはCA3細胞体層からの野の記録を、NaCl(2M)を満たした低抵抗ガラス電極を用いて獲得した。Schaffer側副枝経路の刺激のために、単極ステンレス鋼電極を、領域CA1と領域CA3との間の中間のスライドの表面に配置した。全ての記録をデジタル化し(Neurorocorder,Neurodata Instruments,New York,N.Y.)、そしてビデオテープに格納した。
選択的微小電極を、標準的な方法に従って製造した。手短に言えば、二重バレルピペットの参照バレルをACSFで満たし、そして他方のバレルをシラン処理し、そして先端をKClおよびK選択的樹脂で逆充填した(Corning 477317)。イオン選択的微小電極を較正し、そしてこれらの電極がNemstian傾斜応答を有し、実験の期間中安定なままであれば、適切であるとみなした。
海馬スライスの低[Cl−]培地への曝露は、CA1錐体細胞の活性に対する変化の時間依存的順序(上記3つの特徴的な段階を含む)を誘導することを示した。手短に言えば、低[Cl−]培地への曝露は、過剰興奮性および自発性てんかん様発射の短時間の増加を生じる。低[Cl培地へのさらなる曝露により、自発性てんかん様活性は遮断されるが、細胞過剰興奮性はそのままであり、そして活動電位発射時間は、互いに同期が乏しくなった。最後に、長時間の曝露により、活動電位発射の時間は、充分に脱同期され、これにより、刺激により誘発される野の応答は完全に消失し、依然として、個々の細胞は、Schaffer側副枝刺激に対する単シナプスで誘発される応答を示し続ける。以下の結果は、塩化物共輸送アンタゴニストに対するフロセミドの抗てんかん効果が、興奮性シナプス伝達に対する直接の作用とは無関係であり、そして集団活性と任意の付随する興奮性の低下との脱同期の結果であることを実証する。
6つの海馬スライスにおいて、K選択的微小電極および野微小電極をCA1細胞体層に配置し、そして刺激電極をSchaffer側副枝経路に配置し、そして単一パルス刺激(300μs)を20秒ごとに送達した。安定なベースライン[Kが少なくとも20分間観察された後に、灌流を低[Cl培地に切り替えた。低[Cl培地への1分〜2分間の曝露中に、[Kが上昇し始めるにつれて、野の応答が過剰興奮性になった。低[Cl培地への約4分〜5分間の曝露後、野の応答の規模は、完全に廃止されるまで減少した。[Kの対応する記録は、カリウムが低[Cl培地への曝露の直後に上昇し始めること、およびこの[K上昇のピークが最大に過剰興奮性のCA1野応答の時間に対応することを示した。野の応答の規模の低下と同時に、[Kが減少し始め、その後、低[Cl培地への8分〜10分間の曝露に、この実験の残りについて、コントロールレベルより1.8mM〜2.5mM上で一定になった。4つのスライスをコントロール培地に戻し、そして完全に回復させた。次いで、この実験を、放射線維層に配置したK選択的微小電極で繰り返した。[Kの変化の類似の順序が樹状層で観察され、[Kの値は、細胞体層において観察された値よりも0.2mM〜0.3mM低かった。
4つの海馬スライスにおいて、コントロール条件と、CA1野応答が低[Cl曝露により完全に廃止された後との間の、刺激により誘発された[Kの変化の応答を比較した。各スライスにおいて、[K選択的測定を最初に細胞体層において、次いでコントロール培地中での完全な回復を可能にした後に獲得し、この実験を、K選択的電極を放射線維層に移動させて繰り返した。各刺激試行は、Schaffer側副枝に5秒間送達された10Hzの連発からなった。[Kのピーク上昇は、コントロール条件と、低[Cl培地への長時間曝露の後との間で類似であり、そして細胞体と樹状層との間で類似であった。しかし、低[Clへの長時間曝露後に観察された回復時間は、コントロール条件中に観察された回復時間より有意に長かった。
これらの結果は、フロセミドの投与が細胞外空間において[Kの増加を生じたことを実証する。脳組織の低[Cl培地への曝露は、[Kの1mM〜2mMの上昇を即座に誘導し、これは、曝露の持続時間の間中そのままであり、そしてCA1野の応答の興奮性の最初の増加および最終的な廃止と同時に起こった。低[Cl曝露中のCA1野の応答のこの損失は、ニューロン発射時間の脱同期におそらく起因する。有意なことには、細胞体と樹状層との両方における、刺激により誘発される[Kの増加は、CA1野の応答の完全な低[Cl遮断の前後でほぼ同じであった。このデータは、匹敵する刺激により誘発されるシナプス駆動および活動電位発生が、コントロール条件下で、野の低[Cl遮断後に起こったことを示唆する。
これらのデータは一緒になって、塩化物共輸送アンタゴニストであるフロセミドの抗てんかん効果および脱同期効果が、興奮性シナプス伝達に対する直接の作用とは無関係であり、そして興奮性を低下させることなく、集団活性の脱同期の結果であることを実証する。
他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(低塩化物曝露中の細胞外pHの変化)
陰イオン/塩化物依存性共輸送体のアンタゴニスト(例えば、フロセミドおよび低[Cl−])は、細胞外pH通過に影響を与え得、これは、同期した集団活性の維持に寄与し得る。ラット海馬脳スライスを、NaHCOを等モル量のHEPES(26nM)で置き換え、そしてインターフェース型のチャンバを使用したこと以外は実施例80に記載されるようにして調製した。
4つの海馬脳スライスにおいて、連続的な自発性バーストを、100μMの4−APを含有する培地への曝露により惹起した。野の記録を、領域CA1および領域CA3の細胞体層から同時に獲得した。刺激を30秒ごとにSchaffer側副枝に、この実験の持続時間にわたって送達した。連続したバーストが観察された少なくとも20分後、これらのスライスを、見かけ上重炭酸塩を含まない4−AP含有HEPES培地に曝露した。HEPES培地への長時間の曝露(0.2時間)から生じる、自発性応答または刺激により誘発される野の応答において、有意な変化は観察されなかった。スライスを少なくとも2時間、HEPES培地に曝露した後に、灌流を、[Clを21mMに減少させた4−AP含有HEPES培地に切り替えた。低[ClHEPES培地への曝露は、低[ClNaHCO含有培地で観察されたものと同一の事象の順序を、同じ時間経過で誘導した。自発性バーストの完全な遮断後、この灌流培地を、見かけ上[ClのHEPES培地に戻した。20分〜40分間以内で、自発性バーストが再開した。自発性バーストが再開した時点で、スライスを、見かけ上重炭酸塩を含まないHEPES培地で3時間より長時間還流した。
このデータは、同期および興奮性に対する塩化物共輸送拮抗の作用が、細胞外pHの力学に対する影響とは無関係であることを示唆する。他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害(例えば、発作が関与する神経変性障害)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、発作、発作障害、てんかん、てんかん発作、および他の神経変性障害を処置する方法において使用され、ここでこの神経変性障害には、発作が関与し、この方法は、本明細書中に記載される、有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例152)
(ニューロパシー性疼痛の動物モデルにおける疼痛症状の軽減におけるフロセミドの治療効力)
本明細書中に記載される化合物(例えば、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミド、ならびにそのアナログおよびプロドラッグ)が、疼痛を軽減する能力を、げっ歯類において、ニューロパシー性疼痛のChungモデルを使用して試験し得る。Walkerら,(1999)Mol.Med.Today 5:319−321。16匹の成体雄性Long−Evansマウスを、この研究において使用し得る。全てのラットに、以下に詳述されるようなL5神経の脊椎結紮を行い得る。これらの16匹のラットのうちの8匹に、フロセミドの注射(静脈内)を与え得、そして残りの8匹に、ビヒクル単独の静脈内注射を与え得る。疼痛の閾値を、機械的足引っ込め試験を使用して即座に評価し得る。これらの2つの群の間の疼痛閾値の差を比較し得る。本明細書中に記載される化合物(例えば、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミド、ならびにそのアナログおよびプロドラッグ)が疼痛を軽減させる能力の証拠が、ビヒクルを与えられた群より高い疼痛閾値として見られ得る。
(ニューロパシーのChungモデル)
脊髄神経結紮を、イソフロウラン麻酔下で、左L4−L6脊髄神経にアクセスしやすい姿勢に配置された動物を用いて実施する。拡大して、横断プロセスのうちの約3分の1を除去する。L5脊髄神経を識別し、そして隣接するL4脊髄神経から注意深く切除して離し、次いで、6−0絹縫合糸を使用してしっかりと結紮する。この創傷を消毒溶液で処理し、筋肉層を縫合し、そしてこの切開を創傷クリップで閉鎖する。機械的足引っ込め閾値の行動試験を、切開後3日〜7日の期間内に行う。手短に言えば、動物をPlexiglasチャンバ(20×10.5×40.5cm)に入れ、そして15分間慣れさせる。このチャンバをメッシュスクリーンの上に置き、機械的刺激が両後足の足底表面に与えられ得るようにする。各後足に対する機械的閾値測定を、8つのvon Freyモノフィラメント(5mN、7mN、13mN、26mN、43mN、64mN、106mN、および202mN)を用いる上げ下げ法を使用して得る。各試行を、右後足に約1秒間、次いで左足に与えられる13mNのvon Frey力を用いて開始する。引っ込め応答がない場合、次に高い力を与える。応答がある場合、次に低い力を与える。この手順を、最も高い力(202mN)において応答がなされなくなるまで、または最初の応答後4回の刺激が与えられるまで実施する。各足に対する50%の足引っ込め閾値を、以下の式を使用して計算する:[Xth]log=[vFr]log+ky(ここで[vFr]は、最後に使用されたvon Freyの力であり、k=0.2268であり、これはvon Freyモノフィラメント間の平均間隔(log単位)であり、そしてyは、引っ込め応答のパターンに依存する値である)。動物が最も高いvon Frey毛(202mN)に応答しない場合、y=1.00であり、そしてこの足に対する50%機械的足引っ込め応答は、340.5mNであると計算される。機械的足引っ込め閾値試験を3回実施し、そして50%引っ込め値をこれらの3回の試行で平均して、各動物の右足および左足についての平均機械的足引っ込め基地を決定する。
(実施例153)
(強い不安または外傷後ストレス障害の症状を軽減する際の、フロセミドおよびブメタニドの治療効力)
外傷後ストレス障害の処置における、フロセミドおよびブメタニドの治療有用性を、これらの化合物が、ラットの前後関係のある恐怖の条件付けにおける強い不安を軽減する能力を決定することによって、試験し得る。
前後関係のある恐怖の条件付けは、嫌悪事象(この場合には、中程度の足の衝撃)を異なる環境と対にすることを含む。恐怖の記憶の強度を、すくみ(ラットにおける種代表的な防御反応であり、呼吸以外の完全な不動化により特色付けられる)を使用して評価する。ラットを異なる環境におき、そして即座にショックを与える場合、これらのラットは、その前後関係で恐怖することを学習しない。しかし、これらのラットは、即座のショックの前のある時点でその異なる環境を探検させられる場合、これらのラットは、同じ環境に戻されると、強い不安および恐怖を示す。前後関係のある恐怖の条件付けを進行上2つの段階に分けることにより、前後関係とショックとの間の関連を知ること、またはショックの嫌悪性(これは、情動応答回路(扁桃を含む)に依存する)を経験することからの、前後関係(特に、海馬ベースのプロセス)についての記憶に対する処置の効果を別々に研究した。ヒトにおける外傷後急迫症候群(PTSD)は、扁桃における情動応答回路に関連することが示されており、この理由により、前後関係のある記憶状態は、PTSDについての広く認容されているモデルである。
この実験は、24匹のラットを使用した。各ラットに、小さい新たな環境の診査の1回の5分間のエピソードを与えた。72時間後、これらのラットを同じ環境に入れ、そして即座に、53秒離した2回の中程度の足ショック(1ミリアンペア)を与えた。24時間後、これらのラットのうちの8匹に、ビヒクル(DMSO)中のフロセミド(100mg/kg)の注射(I.V.)を与え、そしてこれらのラットのうちの8匹に、ビヒクル(DMSO)中のブメタニド(50mg/kg)をI.V.注射した。残りの8匹のラットに、DMSO単独の注射を与えた。各ラットを再度、同じ環境に8分間入れ、この間に、パブロフの条件付けをされた恐怖の指標として、すくみを測定した。
4つの同じチャンバ(20×20×15cm)を使用した。事象のタイミングおよび制御の全ての局面は、マイクロコンピュータ(MedPC,MedAssociates Inc,Vermont,USA)の制御下にった。すくみの測定を、このマイクロコンピュータに接続したオーバーヘッドビデオカメラを介して達成し、そして専門的なソフトウェアであるFreezeFrame(OER Inc.,Reston,VA)を使用して、自動的に評点を付けた。全すくみ時間を、一元配置分散分析(ANOVA)試験で、薬物用量を群内因子として分析した。
図20に示されるように、ビヒクル単独を与えられた動物よりも有意に少ないすくみが、ブメタニドまたはフロセミドのいずれかで処置された動物において観察された。このことは、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドが、外傷後ストレス障害および他の不安障害(例えば、不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖)の処置において効果的に使用され得ることを示す。
(実施例154)
(不安を軽減する際のフロセミドおよびブメタニドの治療効力)
不安を軽減する際のフロセミドおよびブメタニドの治療効力を、これらの化合物の効果をラットにおける恐怖で増強された驚愕(FPS)試験において評価することにより、試験した。この試験は通常、抗不安薬の効果を、非特異的効果(例えば、鎮静/筋肉弛緩)から区別するために使用される。24匹のラットを、FPS装置に30分間慣れさせた。24時間後、ベースライン驚愕振幅を収集した。次いで、これらのラットを、ベースライン驚愕振幅に基づいて3つの対応群に分けた。これらのラットのうちの1匹は、他のラットより有意に高いベースライン驚愕を示したので、この実験から除外した。従って、グループ1およびグループ2は8匹ずつのラットからなり、グループ3は7匹のラットからなった。ベースライン驚愕振幅収集後、20回の光/衝撃の組み合わせを、連続する2日間にわたって2回のセッションで与えた(すなわち、1日あたり10回の光/衝撃の組み合わせ)。最終日(5日目)に、グループ2およびグループ3に、ビヒクル(DMSO)中のフロセミド(100mg/kg)またはブメタニド(70mg/kg)のいずれかの注射(i.v.)を与え、そしてグループ1にビヒクルのみを与えた。注射の直後に、驚愕振幅を、驚愕単独の試行中および驚愕プラス恐怖(光の後に驚愕)試行中に評価した。恐怖で増強された驚愕(光+驚愕振幅−驚愕単独の振幅)を、処置群の間で比較した。
(恐怖で条件付けされた驚愕)
動物を4つの同一の重心計デバイス(Med−Associates)で訓練し、そして試験した。手短に言えば、各ラットを、小さいPlexiglasシリンダーに入れた。各重心計の床は、18mmの間隔(ここを通して衝撃が送達され得る)を空けた4つの6mm直径のステンレス鋼棒からなった。シリンダーの動きは、加速度計の変位を生じ、この加速度計において、生じた電位は、ケージ変位の速度に比例する。驚愕振幅を、最大加速度計電位(これは、驚愕刺激が送達された後の最初の0.25秒の間に起こる)と定義する。加速度計のアナログ出力を増幅し、0〜4096単位のスケールにデジタル化し、そしてマイクロコンピュータに格納した。各重心計を、換気され、光および音を減衰する箱に収容する。全ての音レベル測定を、Precision Sound Level Meterを用いて行った。各木箱の側壁に取り付けた換気扇の騒音は、64dBのレベルの全体の背景雑音レベルを生じた。驚愕刺激は、ホワイトノイズ発生器により発生する、50msバーストのホワイトノイズ(5msの上昇−減衰時間)である。使用した視覚条件付けされた刺激は、ホワイトノイズ供給源に隣接する電球の照射であった。条件付けされていない刺激は、チャンバの外側に位置する4つの定電流衝撃器により発生する、0.5秒の持続時間を有する0.6mAの足衝撃であった。全ての刺激の提示および順序付けは、マイクロコンピュータの制御下にあった。
FPS手順は、5日間の試験からなった。1日目および2日目に、ベースライン驚愕応答を収集し、3日目および4日目に、光/衝撃の組み合わせを与え、5日目に、恐怖で増強された驚愕についての試験を実施した。
マッチング:最初の2日間に、全てのラットをPlexiglasシリンダーに入れ、そして3分後に、30回の驚愕刺激を、30秒の刺激間間隔で与えた。105dBの強度を使用した。2日目の30回の驚愕刺激にわたる平均驚愕振幅を使用して、ラットを、類似の平均を有する処置群に割り当てた。
マッチング:次の2日間に、ラットをPlexiglasシリンダーに入れた。各日に、エントリーの3分後に、10回のCS衝撃の組み合わせを与えた。この衝撃を、3.7秒間のCSの最後の0.5秒間に、4分の平均試行間間隔(3分〜5分の範囲)で与えた。
試験:ラットを同じ驚愕箱に入れ、この箱の中で、これらのラットを訓練し、そして3分後、18回の驚愕惹起刺激(全て105dB)を与えた。これらの最初の驚愕刺激を使用して、これらのラットを再度、音響驚愕刺激に慣れさせた。これらの刺激の最後の30秒後に、各動物に60回の驚愕刺激を与え、これらの刺激の半分を単独で与え(驚愕単独の試行)、そして残りの半分を3.7秒間のCSの発生の3.2秒後に与えた(CS−驚愕試行)。全ての驚愕刺激を、平均30秒(20秒〜40秒で無作為に変動させる)の刺激間間隔で与えた。
測定:処置群を、CS−驚愕試行と驚愕単独の試行との間の驚愕振幅の差について比較した(恐怖相乗作用)。
図21は、試験日前に決定した、ラットの各群についてのベースライン驚愕振幅を示す。図22は、試験日に、DMSO単独、ブメタニドまたはフロセミドのいずれかの注射の直後に決定された、驚愕単独の試行に対する応答の振幅を示し、図23は、試験日の差のスコア(驚愕単独−恐怖で増強された驚愕)を示す。これらの図に示されるように、統計学的に有意に低い差のスコアが、ビヒクル単独で処置されたラットにおいてよりも、フロセミドまたはブメタニドのいずれかで処置されたラットにおいて観察された。このことは、フロセミドとブメタニドとの両方が不安を減少させる際に有効であることを示す。
図24および25は、それぞれ、フロセミドまたはブメタニドのいずれかでの処置の1週間後の、驚愕単独の振幅および差のスコアを示す。フロセミドまたはブメタニドのいずれかで処置された動物は、ビヒクル単独で処置された動物より高い差のスコアを有することが見出された。他の化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグが挙げられる)は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、不安障害(例えば、不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖)を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、不安障害(例えば、不安、急性不安、恐怖性障害、社会的不安障害、脅迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害、および特定の恐怖)を処置する方法において使用され、この方法は、有効量の、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例155)
(本明細書中に記載されるより抜きの化合物は、Na2Cl共輸送体(NKCC1)に作用しないかもしれない)
より抜きのブメタニド誘導体であるNTP−2014を、ブメタニドコントロールと比較して、NKCC1を阻害する能力について試験した。そのプロトコルを、PanetおよびAlan The Journal of Cell Biology,第114巻,第2号,1991年7月 337−342に従って行い得る。ヒト成人皮膚線維芽細胞を、3つの濃度(3000/5000/10 000)で、96ウェル培養プレートに、10% FCSおよび4mMグルタミンを補充されたDMEMと一緒に播種した(37℃,CO)。培地を、0.2% FCS、4mMグルタミンおよび20mM HEPESを補充されたDMEMで置き換えた(37℃,CO)。NKCCアッセイを、Chassandeら,(1988)「The Na+/K+/Cl cotransport in C6 glioma cells.」Eur.J.Biochem.171:425−433に記載されるような標準的な操作手順に従って、実施し得る。
示されるようなデータにおいて、100%は、コントロール細胞におけるブメタニドを使用しないRb流入を表し、そして0%は、コントロール細胞における30μMのブメタニドでのRb流入を表す。試験した2つの異なるインビトロ細胞レポーター系(A7r5不死化細胞および初代細胞培養物)において、NTP−2014は、NKCC1塩化物輸送の阻害を示さなかった。共輸送体活性化マイトジェン(例えば、FGF)の存在下でさえも、NTP−2014は、NKCC1を阻害しなかった。図32を参照のこと。従って、本明細書中に記載される化合物は、NKCC1に作用せず、利尿作用を有さないと予想される。このことは、望ましくない利尿副作用なしでの、本明細書中に記載される化合物の投与を可能にする。
(実施例156)
(本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、利尿作用を有さない)
動物を、投薬前に一晩絶食させ、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、PBXの単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクル、DMSO、および試験化合物(例えば、NTP−2014)を、1回のIP投与により、1mL/kgの投与体積で投与した。これらの動物に、ビヒクルコントロール、ブメタニドPO(30mg/kg+PBx)、またはNTP−2014を、10mg/kg、50mg/kg、または100mg/kgで投与した。累積尿体積の結果を図33Aに示す。累積ナトリウム排出の結果を図33Bに示す。累積カリウム排出の結果を図33Cに示す。
ブメタニド曲線は、尿(図33A)、ナトリウム(図33B)、およびカリウム(図33C)のかなりの排出を示す。他方で、NTP−2014は、ビヒクルコントロールと認め得るほどには異ならない。従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、利尿作用を示さず、そして望ましくない利尿副作用なしで、高用量(例えば、100mg/kg)で投与され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(そのプロドラッグを含む)(本明細書中に記載されるブメタニドの誘導体を含む)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例157)
(化合物は弱い利尿作用を有し得るか、または利尿作用を有さないかもしれない)
動物を投薬前に一晩絶食させ、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、PBxの単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。図27は、累積尿体積を図示する。
動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、PBXの単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。図28は、累積ナトリウム排出を図示する。
動物を一晩絶食させ、その後、投薬し、そしていずれの前処置の前にも水を飲ませなかった。食料および水を、末梢サンプル収集の間、または適切である場合には、血液サンプル収集の最初の6時間にわたって、与えずにおいた。試験物の投与前に、全ての動物を、PBXの単一IP用量で前処置した。投与の約5〜6分前に、全ての動物に、注射用0.9%塩化ナトリウム(USP)の単回経口(PO)栄養用量を、15mL/kgの用量体積で与えた。ビヒクルであるDMSO、ならびに試験物であるNTP−2024およびNTP−2006を、単回IP用量によって、1mL/kgの用量体積で投与した。図29は、累積カリウム排出を図示する。
図30は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログ(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003)の投与後の、近位側頭葉てんかんのモデルにおける海馬発射の減少した累積持続時間を図示する。以下の結果は、処置群(DMSOおよび生理食塩水ビヒクルコントロールを含む)の各々についての投与前の状態に対して標準化されている。試験物化合物の用量は、NTP−2014およびNTP−2026については50mg/kg、そしてNTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003については150mg/kgであった。
図31は、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのエステルおよびアミドアナログ(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003)の投与後の、近位側頭葉てんかんのモデルにおける海馬発射の減少した数を図示する。以下の結果は、処置群(DMSOおよび生理食塩水ビヒクルコントロールを含む)の各々についての投与前の状態に対して標準化されている。試験物化合物の用量は、NTP−2014およびNTP−2026については50mg/kg、そしてNTP−2024、NTP−2006、NTP−1007、およびNTP−1003については150mg/kgであった。
さらに、これらのアナログのうちの数個は、フロセミドまたはブメタニドのいずれかに一般に関連する利尿作用よりも有意に低い利尿作用を有することが観察された。
従って、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログおよびプロドラッグを含む)での処置は、類似の効果を有すると予測され得る。本明細書中に記載される化合物(アナログおよびプロドラッグを含む)は、てんかん(例えば、発作、てんかん発作、発作障害、および発作が関与する他の神経学的障害(例えば、脳性小児麻痺、大田原症候群))を処置および/または防止(予防)する方法において使用され得る。具体的には、本明細書中に記載される化合物は、てんかん(例えば、発作、てんかん発作、発作障害、および発作が関与する他の神経学的障害(例えば、脳性小児麻痺、大田原症候群))を処置する方法において使用され、この方法は、本明細書中に記載される有効量のブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を投与する工程を包含する。
(実施例158)
(小さい抑制性シナプス後電流および自発性抑制性シナプス後電流(mIPSCおよびsIPSC)のインビトロ海馬記録)
ニューロン細胞へのイオン流入を、標準的な技術を使用して測定した。KandelおよびSchwartz,Principles of Neural Science 第2版(1985)、例えば、128−131頁を参照のこと。記録を、海馬スライス(CA1錐体細胞層)においてインビトロで実施した。GABA−IPSCを記録するために、グルタミン酸作動性伝達およびGABA伝達を、DNOX(50μM)、AP−5(50μM)、およびSCH50911(20mM)を培地に添加することにより、遮断した。細胞内溶液は、CsClおよびOX314を含んだ。試験ブメタニド誘導体(例えば、NTP−2014)を浸漬培地に適用した。これらの結果を図34A〜Bに示す。
NTP−2014は、海馬スライスモデルにおける自発性IPSCの顕著な増加を含む、増加したGABA抑制性駆動を示し、ここでNTP−2014は一貫して、抑制事象間の時間の有意な減少(例えば、事象の増加した頻度)を示した。NTP−2014は、阻害事象の間の平均間隔を、257msから205msへ(図34A)、および535msから401msへ(図34B)減少させた。
NTP−2014はまた、海馬スライスモデルにおける小さいIPSCの顕著な増加を含む、増加したGABA抑制性駆動を示し、ここでNTP−2014は一貫して、抑制事象間の時間の有意な減少(例えば、事象の増加した頻度)を示した。NTP−2014は、阻害事象の間の平均間隔を、315msから162msへ、および361msから160msへ減少させた。これらの結果を図35A−Bに示す。
本明細書中に提示されるデータは、小さい抑制性シナプス後電流と自発性抑制性シナプス後電流(それぞれ、mIPSCおよびsIPSC)との事象間の間隔が、NTP−2014の存在によりかなり減少することを実証する。生じる効果は、抑制事象の頻度の非常に有意な増加を示す。NTP−2014の他の効果を排除しないが、これらのデータは、本明細書中に記載される化合物の作用による、ニューロンからのGABAの放出を増加させるシナプス前機構を示唆する。
従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合的に働き、そしてGABA作動性化合物に通常関連する望ましくない副作用(例えば、ベンゾジアゼピンによる鎮静)なしで、高用量(例えば、100mg/kg)で投与され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載される化合物を含む)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例159)
(GABAレセプターアイソフォームに対するより抜きのブメタニド誘導体のインビトロ分子試験)
(選択的スクリーニングのための実験設計)
GABA作動性細胞へのGABAの添加は、組換え発現されたGABAレセプターを活性化し、GABAレセプター内のイオンチャネルを通るイオン移動を生じる。これらの細胞内への塩化物イオンの移動により生成する電流は、定量され得る。
HEK−293T細胞を、ラットまたはヒトのGABAレセプターサブユニットで一過性トランスフェクトした。全細胞パッチクランプ記録を、他に示されない限り、−50mVで実施した。試験化合物を、新たに作製したストックからDMSOに希釈し、GABAを凍結ストックから調製した。各実験について、GABAまたはGABA+試験化合物を5秒間適用し、そしてこれらの細胞内への塩化物イオンの移動により生成する電流を測定し、そして電流対時間の追跡として記録した。
(古典的なGABA作動性薬物)
古典的なGABA作動性薬物(例えば、ベンゾジアゼピン)は、非選択的アゴニストであり、GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる。図36の(A)FRISIUM(クロバザム)鎮痙薬、(B)AMBIEN(ゾルピデム)睡眠補助剤、および(C)VALIUM(ジアゼパム)抗不安薬に示されるように、全てが、GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる。GABAレセプターアゴニストは、GABAレセプターを低いGABA濃度で活性化させ、そして効果的であると同時にまた、CNS副作用(鎮静、低下した呼吸、低下した認知、および不適切な運動機能が挙げられる)を誘導する。
(ブメタニド誘導体)
本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)を、高いGABA濃度および低いGABA濃度において、複数のGABAレセプターアイソフォーム(例えば、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ)に対して試験した。NTP−2014は、α GABAレセプターアイソフォームの電流を阻害することによって、α GABAレセプターアイソフォームを選択的に拮抗する。より高いGABA濃度は、より大きい阻害をもたらし、NTP−2014が非競合的インヒビターとして働くことを示唆する。これらの結果を図37に示す。NTP−2014は、GABA作動性介在ニューロンにおいて、平行接合α GABAレセプターアイソフォームの電流を阻害する。
(αβγGABAレセプターアイソフォーム)
α含有レセプターは、10μMのNTP−2014に応答して、有意な活性化を示さなかった。αサブユニットは、成人の脳において優勢なαサブユニットである。一般に、電流の振幅は影響を受けず、増加した崩壊時間と減少した振幅との混合物が、最高濃度(10μM)において見られたが、より低い濃度では変化が見られなかった。このことは、ベンゾジアゼピンおよび他の古典的なGABA作動性薬剤の作用において見られる有意に増加したポジティブな変調とは対照をなすものである(参照図37A〜C)。これらの結果を図39に示す。
(α/α/α GABAレセプターアイソフォーム)
αサブユニットサブタイプ、αサブユニットサブタイプ、αサブユニットサブタイプを含むGABAレセプターアイソフォームは、10μMのNTP−2014が、(A)1μMのGABAおよび(B)100μMのGABAにおいて、崩壊速度を遅くした。定常状態電流の変動する量の阻害が存在し、より高いGABA濃度において、α含有レセプターおよびα含有レセプターについて、特に顕著なようである。NTP−2014の小さいポジティブな効果とネガティブな効果との組み合わせが、より低いGABA濃度において、α含有レセプターにおいて観察された。これらの結果を図41に示す。
(α/α GABAレセプターアイソフォーム)
αサブユニットおよびαサブユニットを含むレセプターは、より高いGABA濃度において、NTP−2014により阻害されたが、より低いGABA濃度においては影響を受けなかった。これらの結果を図41に示す。このことは、オープンチャネル遮断による非競合的阻害と一致し、そしてフロセミドの阻害作用とは明らかに異なる。これらのレセプターの阻害に対する感受性は、非常に類似しているようであり、IC50は、10μM〜30μMである。図41Cは、α GABAレセプターアイソフォームまたはα GABAレセプターアイソフォームにおけるNTP−2014について、EC50=20.2μMであることを図示する。この阻害はまた、いくらか電位依存型であるようであり、正の膜電位において阻害がより大きい。
さらに、NTP−2014と比較される場合、ブメタニドは、100μMの濃度まで、GABAレセプターアイソフォームに対して効果を有さなかった。NTP−2014は、IC50=16μMを示す。これらの結果を図42に示す。
NTP−2014は、GABAレセプターに対する作用の異なる機構を有するようである。その主要な効果は、塩化物流を阻害して、全GABA「駆動」を低下させることである。このことは、αにおいて最もよく見られ、次いでα、α、αにおいて、次いでαにおいて見られ、そして非競合的拮抗(すなわち、オープンチャネル遮断)に一致する。
NTP−2014の活性は、少なくとも2つの経路(特定のサブユニット(例えば、α)を含むレセプターの阻害、およびαのポジティブな変調の欠如)を介して起こる。シナプスにおけるGABA放出の増加を介する増加した作用は、これらのレセプターのポジティブな変調をもたらし、従って、不安および発作の頻度の減少をもたらすと予測される。これらはまた、疼痛(特に、ニューロパシー性疼痛)を減少させ得る。阻害は、α含有レセプター、α含有レセプター、およびα含有レセプターにおいて観察される唯一の効果である。これらの効果の両方は、γサブユニットを必要とし得る。なぜなら、δ含有レセプターは、10μMのNTP−2014によって影響を受けなかったからである。
(実施例160)
(ニューロパシー性疼痛のホルマリン前足モデル)
(マウスにおけるホルマリン前足試験(後期段階))
本明細書中に記載される方法は、鎮痛/抗炎症活性(疼痛軽減(特に、糖尿病性ニューロパシーまたは侵害受容ニューロパシー)について化合物を試験するために一般的に使用される)を検出する。Wheeler−Acetoら,(1991)Psychopharmacology 104:35−44を参照のこと。
(方法)
マウスに、5%ホルマリン(25μl)を後左足に足底内注射した。この処置は、コントロール動物における足のなめを誘導する。マウスを、ホルマリン注射後の15分〜50分の間に1分間の間隔で短時間観察し、そしてマウスが注射された足をなめることが観察されたときの数を記録した。1群あたり10匹のマウスが存在し、そしてこの試験を「盲検」で実施した。
ブメタニド誘導体(例えば、NTP−2014、NTP−2026、NTP−2024)を、試験の30分前(すなわち、ホルマリンの15分前)にi.p.投与した3用量ずつで評価し、そして通常のビヒクルコントロール群と比較した。同じ実験条件下で投与したガバペンチン(100mg/kg i.p.)を、参照物質として使用した。実験は、7つの群を含んだ。データを、処置群とビヒクルコントロールとを対応のないMann−Whitney U検定を使用して比較することにより分析した。
(使用した種)
雄性Rj:NMRIマウス、実験の開始時の体重20g〜30g(1回の実験あたりの最大範囲=5g)、Elevage Janvier,53940 Le Genest−Saint−Isle,Franceから入手。
(動物のハウジング)
マウスを10匹の群で、木材を敷いたマクロロンケージ(25×19×13cm)(Litalabo−SPPS,95100 Argenteuil,France)に入れ、試験まで(または他に示されるように)食料(Code 113−SAFE,89290 Augy,France)および水に自由にアクセスさせた。この動物のハウジングを、7:00〜19:00の人工照射(12時間)で、21℃±3℃の制御された周囲温度、および30%〜80%の相対湿度に維持した。
(犠牲)
実験の終了時に、O/CO(20%/80%)混合物、続いてCOへの曝露により、マウスを犠牲にした。
NTP−2014(21mg/kg、105mg/kgおよび210mg/kg)を、試験の30分前(すなわち、ホルマリンの15分前)にi.p.投与した。NTP−2014は、ビヒクルコントロールと比較して、ホルマリンの注射の15分〜50分後、なめスコアを明らかに低下させた(それぞれ−38%,p<0.05;−99%,p<0.001および−90%,p<0.001)。NTP−2026(116mg/kgおよび231mg/kg)を、試験の30分前(すなわち、ホルマリンの15分前)にi.p.投与し、ビヒクルコントロールと比較して、ホルマリンの注射の15分〜50分後、なめスコアを用量依存的に低下させた(それぞれ、−49%,p<0.01および−82%,p<0.001)。NTP−2026を、1滴のTween(登録商標)80(全体積の2%)を含む生理食塩水中0.2%のHPMC中に分散させて、この調製物を均質化した。23.1mg/kgにおいては効果がなかった。同じ実験条件下で投与されたガバペンチン(100mg/kg i.p.)は、ビヒクルコントロールと比較して、ホルマリンの注射の15分〜50分後になめスコアを顕著に低下させた(−68%,p<0.001)。これらの結果は、NTP−2014(21mg/kg〜210mg/kg i.p.)およびNTP−2026(116mg/kgおよび231mg/kg i.p.において)について、マウスにおけるホルマリン前足試験の後期段階中に、明らかな鎮痛/抗炎症活性の存在を示唆する。これらの結果を図43に示す。
従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合的に働き、GABA作動性化合物に通常関連する望ましくない副作用(例えば、ベンゾジアゼピンによる鎮静)なしで、ニューロパシー性疼痛を処置するために投与され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載される化合物を含む)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例161)
(尾振り試験)
被験体:雄性CD−1マウス(25g〜35g,Charles River)を、全ての研究について使用した。マウスの5匹の群で、Plexiglasチャンバに入れ、食料および水を自由に利用可能にした。全ての動物を、12時間の明/暗サイクル(7:00 AMに点灯)で、温度および湿度を制御された動物コロニーに維持した。この研究において使用した動物の健康状態を、到着時に試験した。良好な健康状態にある動物のみを実験室条件に順応させ、そしてこの研究において使用した。動物飼育場への順化期間は、最低7日間であった。実験した全ての動物を、協会の指針に従った認可されたプロトコルで、National Institutes of Healthにより認可および公布されたようなGuide for the Care and Use of Laboratory Animalsに従って、取り扱った。
行動試験:試験化合物の効力を、52℃温水尾振り試験を使用して評価した。急激に尾を振る最初の徴候までの潜伏時間を、行動終点とみなした(Jannsenら,1963)。各マウスを最初に、尾を水に漬け、そして応答までの時間を記録することにより、ベースライン潜伏時間について試験した。5秒以内で応答しないマウスを、さらなる試験から除外した。次いで、試験化合物を注射し、そしてマウスを、注射後10分、20分、30分、45分、60分、90分、120分および180分において熱潜伏時間について再度試験した(薬物効果が群平均について20%未満まで低下した場合、その群については試験をやめた)。抗侵害受容を、以下の式により計算した:侵害受容の%=100×(試験潜伏時間−コントロール潜伏時間)/(10−コントロール潜伏時間)。最大スコア(100%)を、10秒以内に応答しなかった動物に割り当てて、組織損傷を回避した。
試験材料の調製:NTP−2014(遊離塩基について分子量420.52;ロット番号:004JXS047)を生理食塩水中0.2%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)に溶解し、3.2mg/ml〜10mg/mlの最終濃度を得た(pH約7.4)。NTP−2024(遊離塩基について分子量433.52;ロット番号:024DGM048)を生理食塩水中0.2%のHPMCに溶解し、5.6mg/ml〜18mg/mlの最終濃度を得た(pH約7.4)。NTP−2026(遊離塩基について分子量462.61;ロット番号:002JRA064)を最初に100% EtOHに溶解し(10倍溶液)、次いでこのストック溶液を、生理食塩水中0.2%のHPMCを使用して、5.6mg/ml〜10mg/mlの最終濃度まで希釈した(pH約7.4)。最終ETOH濃度は約10%であった。Tween 80(1〜2滴)を全ての溶液に添加して、化合物の可溶化を補助した。類似のビヒクルをコントロールとして使用した。硫酸モルヒネを生理食塩水に溶解した。
実験群:ビヒクルコントロール(2滴のTween 80を含む0.2% HPMC)、モルヒネコントロールNTP−2014(32mg/kg、56mg/kgおよび100mg/kg)、NTP−2024(56mg/kg、100mg/kgおよび180mg/kg)、NTP−2026(56mg/kg、100mg/kgおよび180mg/kg)。全ての群は、n=8〜10匹のマウスを含んだ。
結果の要約:抗侵害受容A50値(および95% CL):モルヒネA50:9.84(8.79〜11.01)mg/kg;NTP−2014 A50:53.71(44.41〜64.95)mg/kg;NTP−2024 A50:決定せず、180mg/kgにおいて約48%*;NTP−2026 A50:決定せず、56mg/kgにおいて約25%**。*試験された最高の用量(180mg/kgまたは18mg/ml)であったので穏やかな溶解度が生じる。**試験された最高の用量(100mg/kgまたは10mg/ml)において有意な溶解度の問題。これらの結果を図44A〜Dに示す。
従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合的に働き、そしてGABA作動性化合物に通常関連する望ましくない副作用(例えば、ベンゾジアゼピンによる鎮静)なしで、疼痛を処置するために登用され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載される化合物を含む)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例162)
(タキソール誘導性ニューロパシーモデル)
末梢ニューロパシーは、神経が外傷、疾患、代謝不全、または特定の薬物および毒素により損傷される場合に生じる、慢性状態である。化学療法剤(例えば、パクリタキセル(タキソール))に関連する感覚障害は、穏やかな刺痛から突発性の焼灼感までの範囲にわたり、代表的に、手および足などの末梢部においてである。症状は、継続的な治療と共により強くなり、そして衰弱、運動失調、しびれおよび疼痛をもたらし得、化学療法剤の投与および/または処置を制限する。
この研究において、タキソール誘導性感覚ニューロパシーの動物モデルを使用して、機械的異痛症のvon Frey試験を使用する触覚感受性に対する応答について、スポンサーの試験化合物の効果を評価した。温熱性痛覚過敏もまた試験したが、このモデルの不適切な終点であることがわかった。なぜなら、その結果は決定的ではなかったからである。ラットは、タキソール処置後に痛覚過敏を一貫して発症しなかった。従って、タキソール誘導性機械的異痛症を、測定される行動終点として使用した。
ガバペンチン(100mg/kg,IP)は、タキソール誘導性ニューロパシー性疼痛の結果として見られる機械的異痛症を緩和し得た。同様に、NTP−2014(75mg/kg,IP)で処置されたラットは、ビヒクルコントロール群と比較される場合に、異痛症の有意な改善を示した。
NTP−2026を投与されたラットは、32日目に、31日目の投与前値と比較してわずかな改善を示したが、ほとんど有意ではなかった。このグループ内の9匹の動物のうちの3匹は、異痛症の完全な逆転を示した。
ラットにおけるNTP−2024の迅速かつほぼ完全な代謝に起因して、代謝インヒビター(ピペロニルブトキシド,PBx)での前処置を利用して、化合物への全身曝露を増加させた。これは、NTP−2024が疼痛を軽減する能力を増加させなかったが、機械的異痛症に対するその能力は、NTP−2024を用いた結果の解釈を損なわせた。さらに、PBx投与の急性効果は、投与後臨床観察に基づくと、動物に対する疼痛および急迫を増加させたかもしれない。
(溶液/懸濁物の調製)
試験物質を均質化し、そして乳鉢および乳棒を使用して、生理食塩水中0.2%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(これは、ビヒクルとして働いた)中に分散させた。試験物を、10mL/kg体重の投与体積で腹腔内投与した。調製物を、投与の日ごとに新たに作製した。
(代謝インヒビターであるピペロニルブトキシドの調製)
試験物であるNTP−2024およびビヒクルコントロールの群への投与の前に、ラットを30分において、および試験物投与の10分前に再度、1mL/kgの体積の、DMSO中の一般的な代謝インヒビターであるピペロニルブトキシド(150mg/kg i.p.)で前処置した。
この研究の実施中の改正は、この研究の第二の部分について、NTP−2024(グループ3)に対する前処置としてのピペロニルブトキシドの投与(150mg/kg i.p.)を除いた。これらの動物を、この研究の第二の部分については、生理食塩水で前処置した。
参照物であるガバペンチンを、生理食塩水中で100mg/mLの濃度に処方し、そして1mL/kg体重の投与体積(100mg/kgの投与濃度について)で皮下に送達した。
(実験手順)
(動物)
合計114匹の雄性Sprague Dawleyラットを、Harlan Sprague Dawley Inc.,Indianapolis,Indiana,USAから入手した。これらの動物は、MDSPS−Efficacy Pharmacologyへの到着の際に、特定の病原体を有さず、そして約7週齢であった。これらの動物を2バッチで受け取った。第一のバッチは、63匹の動物を含み、そして第二のバッチは、51匹の動物を含んだ。
受け取ったら、これらの動物を包装から出し、そしてケージに入れた。目視健康調査を各動物に対して実施して、被膜、四肢および開口部の評価を含めた。各動物をまた、体位または運動の任意の異常な徴候について試験した。1匹の動物は、眼が閉じた状態で届き、潜在的に盲目であったので、この動物を送達日に安楽死させた。他の動物に影響を与えた感染または外傷の指標は存在しなかったので、残りの動物を、研究での使用について認容した。
(環境)
動物を、1つのケージあたり2匹、MDSPSにおいて、透明なポリカーボネートプラスチックケージに入れ、そして特殊添加物をEnrich−o−cobs敷きものの形態で与えた。温度を18℃〜26℃(64°P〜79°P)に維持し、30%〜70%の相対湿度に設定した。温度および湿度を毎日監視し、そして最低および最高を記録した。数個の状況において、湿度は断続的に範囲外(30%未満)になった。動物は、この研究の経過中健康なままであったので、このことは、この研究に対する影響を有さなかったと考えられる。
(食料および水)
動物に、楕円形ペレットCertified Picolab Rodent Diet 20(PMI Feeds Inc.,Richmond,Indiana,USA)およびハウスプロダクションのMDSPS Efficacy Pharmacologyからの脱イオン水自由にアクセスさせた。げっ歯類の食餌を、特定の重金属、アフラトキシン、有機ホスフェート、および特定の養分のレベルについて、製造業者により分析させた。水を、重金属および溶解鉱物について分析した。食料および水の分析についての証明を、MDSPS−Efficacy Pharmacologyアーカイブに残す。食料および水中の既知の汚染物質のレベルが、この研究の目的または実施に影響を与えたとは予測されなかった。
(ケージおよび動物の識別)
動物を、受け取った際に割り当てた独特の耳タグで個別に識別した。さらに、それらのケージに取り付けたケージカードは、研究番号、動物番号、処置指定、種/株、および生物を識別した。
(処置群への割り当て)
研究(第一部分)に含めるために、動物は、タキソール注射前に測定したベースライン熱足試験を有した。15秒より大きい熱足スコアを有する動物を、研究から除外した。15秒より大きい熱足スコアを有する2匹の動物を、この研究から除外した。61匹の動物が、包含基準を満たし、タキソールを与えられた。
28日目に、タキソールを与えられた全ての動物を、温熱性痛覚過敏について試験した。動物は、この研究の処置セグメントに含めるために、ベースラインからの少なくとも20%の低下を有する必要があった。この基準を満たした動物が不充分であったので、この研究において、一次終点として機械的異痛症(von Frey)を温熱性痛覚過敏の代わりに用いるように改めた。
群サイズに合うように、さらなる動物を注文して受け取った。全ての動物に、ベースライン投与前von Frey試験を行い、この試験を、タキソール注射の前に測定した。この研究に含めるために、動物は、12より高いベースラインvon Freyスコアを有する必要があった。8匹の動物が、12より低いvon Freyスコアを有したので、この研究から除外した。43匹の動物が包含基準を満たし、タキソールを与えられた。
## 31日目に、タキソールを投与した全ての動物を、機械的異痛症について、von Freyを使用して試験した。13以下のスコアを有する動物を処置群に割り当てた。各群についての機械的異痛症スコアを再調査して、平均値および標準偏差が均質であることを確実にした。ラットを処置群に割り当て、1群あたり9匹のラットであった。
体重を、順化期間中、薬物投与の初日の前、および研究中毎週、測定した。
(臨床的所見)
動物を、タキソールに対する異常な反応の徴候について観察した。臨床的所見を、各動物について毎日、タキソール注射の初日に開始して、最後のタキソール注射の1週間後まで記録した。動物の毎日の観察を、研究の間中行ったが、異常な知見が起こらない限り記録しなかった。
(タキソール投与)
全ての動物に、タキソールを2mg/kg,IPで、1mL/kgの用量体積で、1日目、3日目、5日目および7日目に投与した。
(試験物の投与)
32日目に、全ての動物に、表1および表2に従って、試験物またはビヒクルの1回の腹腔内注射を与えた。グループ1(ビヒクル)について、ラットをピペロニルブトキシド(150mg/kg IP,1mL/kgの投与体積)で30分において前処置し、そして再度、ビヒクル投与の10分前に前処置した。グループ3(NTP−2024)の4匹の動物もまた、ピペロニルブトキシド(150mg/kg IP,1mL/kgの投与体積)で30分において前処置し、そして再度、ビヒクル投与の10分前に前処置した。グループ2、3、4、および5の動物を、生理食塩水(1mL/kgの投与体積,IP)で30分において前処置し、そして再度、試験物投与の10分前に前処置した。グループ2の動物を除いて、動物に、ビヒクルまたは試験物のIP注射を、機械的異痛症試験の30分前に与えた。動物に、10mL/kgの体積で投与した。
グループ2の動物に、ガバペンチンのIP注射を、機械的異痛症試験の90分前に与えた。動物に、1mL/kgの体積で投与した。
(行動試験─順化)
ベースライン試験の前に2回、動物に機械的異痛症装置の順化を行わせた。これにより、ラットはこの試験デバイスに慣れたので、これらのラットは試験の時点で落ち着いていた。
(機械的異痛症(von Frey))
全ての動物に、機械的異痛症についてのvon Frey試験を行った。試験日に、これらの動物をチャンバに戻し、そして試験前に約15分間、その周囲を探索させた。一連のフィラメントを、左後足に適用した。2.0gのフィラメントを最初に足底表面に適用し、動物が(その足を持ち上げることにより)そのフィラメントに応答した場合、次に小さいフィラメントを適用した。逆に、その動物が応答しなかった場合、次に大きいフィラメントを適用した。これを、「上げ下げ」法により、応答の最初の初期変化後の4回の応答について繰り返す。
32日目の最終行動試験後の検死により、動物を二酸化炭素窒息により安楽死させた。検死も組織収集も実施しなかった。
(研究設計に対する変更)
元の研究設計は、試験化合物がタキソール注射に関連する疼痛を軽減する能力を試験するための主要なパラメータとして、温熱性痛覚過敏を使用した。処置の包含を、28日目に決定される場合のベースライン値からの20%の低下に設定した。全ての動物から観察された値は、この研究の要件を満たすためには不充分であった。この研究の設計を、処置パラメータとして機械的異痛症を使用するように改めた。ポジティブコントロールを、モルヒネからガバペンチンに変更した。ガバペンチンは、この試験パラメータのためにより適切であった。このことにより、試験日を、異痛症確認については28日目から31日目に変更し、そして試験物の効力の試験については29日目から32日目に変更した。さらなる動物を受け取って、群サイズの指定を満たした。これらの動物を機械的異痛症のみについて試験した。次いで、この試験を、グループ3(NTP−2024)についての前処置としてのピペロニルブトキシドを除くようにさらに改めた。代謝インヒビターは、その結果を混同させたようであった。なぜなら、この研究を2つの部分(グループ3についての4匹の動物に代謝インヒビターを与え、そして5匹に前処置として生理食塩水を与えた)で実施したからである。この群についての結果を、データ分析のための別の群(グループ3およびグループ3a)として処理した。
(一般的な健康状態および所見)
タキソールを受けた全ての動物は、この研究の過程の間中健康なままであった。これらの動物は、体重を増加させ、そして臨床知見は見られなかった。代謝インヒビターは、投与後にラットに対する刺激を引き起こし得た(発生、不快さ、および/またはケージの仲間に対するいくらかの興奮により実証されるような)。
(機械的異痛症)
群の平均結果を、ビヒクルコントロール群に対して、二元配置ANOVAを使用し、引き続いてBonferroni多重比較により、分析した。個々の群を、投与前および投与後に、両側t検定を使用して試験した。ガバペンチンは、鎮痛後処置を有意に逆転させ得た(p<0.0001)。異痛症スコアは、ベースライン値まで戻った。有意な処置効果(p<0.0001)がグループ5(NTP−2014)において見られ、その値は、ポジティブコントロールであるガバペンチンに匹敵した。
代謝インヒビターで前処置したグループ3(NTP−2024)についての平均異痛症スコアは、14.92gであり、一方で、代謝インヒビターでの前処置を除くと、8.04gであった。代謝インヒビターで前処置した動物による異痛症の逆転は、処置効果ではなく、ストレス誘導性痛覚脱失症に関連する行動応答であったかもしれない。類似の応答が、代謝インヒビターで前処置されなかったビヒクルコントロールにおいて示された。これらの結果を図45に示す。
従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合的に働き、GABA作動性化合物に通常関連する望ましくない副作用(例えば、ベンゾジアゼピンによる鎮静)なしで、ニューロパシー性疼痛を処置するために投与され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載されるブメタニドの誘導体(そのプロドラッグを含む)が挙げられる)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例163)
(げっ歯類ニューロパシー性疼痛モデル)
(被験体)
雄性CD−1マウス(25g〜35g,Charles River)を、全ての研究について使用した。マウスの5匹の群で、Plexiglasチャンバに入れ、食料および水を自由に利用可能にした。全ての動物を、12時間の明/暗サイクル(7:00 AMに点灯)で、温度および湿度を制御された動物コロニーに維持した。この研究において使用した動物の健康状態を、到着時に試験した。良好な健康状態にある動物のみを実験室条件に順応させ、そしてこの研究において使用した。動物飼育場への順化期間は、最低7日間であった。実験した全ての動物を、協会の指針に従った認可されたプロトコルで、National Institutes of Healthにより認可および公布されたようなGuide for the Care and Use of Laboratory Animalsに従って、取り扱った。
(薬物および注射)
NTPは、充分な量のNTP−2014およびNTP−2026を、注射溶液の調製のための詳細な指示と一緒に受けた。ガバペンチン(Gallipot,St.Paul,Minnesota)を生理食塩水に溶解した。注射を、30ゲージの針を備える1mLの注射器を使用して、10ml/kg体重の体積で行った。外科手術前に動物の体重を測定し、次いで、7日目の朝(SNL試験後)に測定した。i.p.薬物投与のために、各マウスの首のうなじをしっかりと掴み、そして尾を、技術者の手の少なくとも2本の指と掌との間に挟み込んだ。マウスの背中をわずかに後方に反らせ(iwasarched)、腹領域を露出させた。針を皮膚および腹筋系に通して挿入し、正中からわずかに離して腹膜腔に入れた。行動試験まで、マウスを即座に試験ケージに戻す。
(実験群)
NTP2026(56mg/kg、100mg/kgおよび180mg/kg,i.p.);NTP 2014 (32mg/kg、56mg/kgおよび100mg/kg,i.p.);ガバペンチン(100mg/kg,i.p.);ビヒクルコントロール(安息香酸緩衝液中10% TPGS,i.p.)。
(SNL外科手術)
SNL外科手術を、ラットについて記載され(KimおよびChung,1992)、そしてマウスについて監視された(Wangら,2001)手順に基づいて実施した。麻酔を、O中0.5%のハロタンで維持し、そして体温を、加熱水ブランケットを使用して維持した。マウスの外科手術準備後、1cmの傍脊椎切開をL4−S2のレベルに作製した。L5脊髄神経およびL6脊髄神経を露出させ、そして4−0絹縫合糸を使用してしっかりと結紮した。この結紮を、脊髄神経節より遠位であるが坐骨神経に接合する線維よりは手前に作製した。次いで、これらの切開を閉鎖し、そして動物を回復させた。運動欠損を示した動物(例えば、足の引きずりまたは転倒)、または引き続く触覚過敏性を示さなかった動物を、将来の試験から排除した(代表的に、10%未満の動物が排除される)。機械的閾値を、以下に記載されるような一連の較正されたvon Frey毛を用いる探りに対する足引っ込め閾値を測定することにより、決定した。
(行動試験)
マウスの非有害性の感覚閾値を、一連の較正された(対数規模で0.02gm〜2.34gm)von Frey毛での探りに対する足引っ込め潜在性(「上げ下げ」法)により、Chaplanら(1994)に従って決定し、そしてDixon(1980)ノンパラメトリック試験を使用して分析した。結果を、平均引っ込め閾値として表す。ベースライン潜在性/閾値を、外科手術前、7日目の朝、次いで試験薬物投与の20分〜60分後に、決定した。薬物後の時間は、これらの化合物の尾振りアッセイについての最大活性の時間に対応する。
(行動的所見)
NTP−2014とNTP−2026との両方が、ニューロパシー性疼痛のマウスSNLモデルにおいて、触覚過敏性の用量依存性の逆転を生じた。いくらかの少しの鎮静が、高用量群において見られた。他の明白な毒性は、これらの化合物について見られなかった。ガバペンチンもまた、このモデルにおいて用量依存性活性を生じ、少しの鎮静および不調和が高用量(100mg/kg,i.p.)において見られた。これらの結果を図46A〜Cに示す。
従って、本明細書中に記載される化合物(例えば、NTP−2014)は、平行接合的に働き、GABA作動性化合物に通常関連する望ましくない副作用(例えば、ベンゾジアゼピンによる鎮静)なしで、ニューロパシー性疼痛を処置するために投与され得る。さらに、本明細書中に記載される化合物(本明細書中に記載される化合物を含む)での処置は、類似の効果を有すると予測される。
(実施例164)
(不安を軽減する際のブメタニドアナログの利用効力)
不安を軽減する際の数個のブメタニドアナログの治療効力を、上記のような、ラットにおける恐怖で増強された驚愕(FPS)試験を使用して試験した。
図26は、以下のブメタニドアナログのうちの1つで処置したラットにおける、試験日の差のスコア(驚愕単独−恐怖で増強された驚愕)を示す:ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドエステル(2MIK053と称される);ブメタニドメチルエステル(3MIK054と称される);ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドエステル(3MIK069−11と称される);ブメタニドモルホリノジエチルエステル(3MIK066−4と称される);ブメタニドピバキセチルエステル(3MIK069−12と称される);ブメタニドシアノメチルエステル(3MIK047と称される);ブメタニドジベンジルアミド(3MIK065と称される);またはブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル(3MIK066−5と称される)。ビヒクルはDMSOであった。図26から見られ得るように、ほとんどのブメタニドアナログの投与後に得られた差のスコアは、ビヒクル単独の投与後に観察されたものより有意に低かった。このことは、これらのアナログが、不安を減少させるために効果的に使用され得ることを実証する。さらに、ブメタニドアナログのうちの数個は、フロセミドまたはブメタニドのいずれかに一般的に関連する利尿作用より有意に低い利尿作用を有することが観察された。
(実施例165)
(依存性障害の処置)
依存性障害を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、監視および処置される。
コカイン嗜癖を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、嗜癖の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
ヘロイン嗜癖を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、嗜癖の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
アルコール嗜癖(例えば、アルコール症)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、嗜癖の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例166)
(不安障害の処置)
不安障害を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を、毎日繰り返し投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、監視および処置される。
不安障害を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、40mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例167)
(腹水の処置)
腹水を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腹膜腔液を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腹膜液過剰を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
水腹膜を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腹水(abdominal dropsy)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腹水に関連するがんを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腹水に関連する腫瘍を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例168)
(緑内障の処置)
緑内障を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
上昇した眼内圧を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
閉塞隅角緑内障を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
血管新生緑内障を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
開放隅角緑内障を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例169)
(虚血の処置)
虚血を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
心臓虚血(心筋虚血)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腸虚血を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
腸間膜動脈虚血(急性腸間膜虚血)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
肝臓虚血を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
脳虚血(cerebral ischemia)(脳虚血(brain ischemia))を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例170)
(片頭痛の処置)
片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
片頭痛バリアントを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
偏頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
頸部片頭痛症候群を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
急性錯乱片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
アウラを伴う片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
アウラを伴わない片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、急性処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、1回または毎日、経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、監視および処置される。
片頭痛の危険を有すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、予防処置を受け得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、1回または毎日、経口投与される。このヒト患者は、片頭痛の発症の遅延または副作用の発症に従って監視および処置される。
頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、1回または毎日、経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
病歴頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、予防処置を受け得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、1回または毎日、経口投与される。このヒト患者は、頭痛の再発の遅延または副作用の発症に従って監視および処置される。
片頭痛バリアントを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
病歴片頭痛バリアントを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、予防処置を受け得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、片頭痛バリアントの再発の遅延もしくは防止または副作用の発症に従って監視および処置される。
偏頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
偏頭痛の病歴を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、予防処置を受け得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の発症の遅延、偏頭痛の再発の防止、または副作用の発症に従って監視および処置される。
頸部片頭痛症候群を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
頸部片頭痛症候群の危険を有すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物の予防的投与によって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、頸部片頭痛の再発の減少または副作用の発症に従って監視および処置される。
急性錯乱片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
急性錯乱片頭痛の危険を有すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物の予防的投与によって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、発症の遅延、急性錯乱片頭痛の発症の低下、または副作用の発症に従って監視および処置される。
アウラを伴う片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、急性処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
病歴アウラを伴う片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物の予防的投与によって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、アウラを伴う片頭痛の発症の遅延もしくは防止または副作用の発症に従って監視および処置される。
アウラを伴わない片頭痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、急性処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
片頭痛の危険があるヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物の予防的投与によって、処置され得る。このヒト患者は、片頭痛を防止するために、10mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下、副作用の発症、および片頭痛の発症の防止に従って監視および処置される。
(実施例171)
(ニューロパシー性疼痛の処置)
ニューロパシー性疼痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
糖尿病性ニューロパシーを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、監視および処置される。
ニューロパシー性疼痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
糖尿病性ニューロパシーを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
糖尿病を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物の予防的投与によって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、糖尿病性ニューロパシーの発症の遅延、糖尿病性ニューロパシーの発症の防止、または糖尿病性ニューロパシーに関連する症状の低下に従って監視および処置される。
疱疹後神経痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、1回または毎日、経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例172)
(侵害受容神経痛の処置)
侵害受容神経痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例173)
(疱疹後神経痛の処置)
疱疹後神経痛を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
帯状ヘルペスを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
帯状疱疹感染を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例174)
(発作の処置)
発作を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を、7日間〜10日間毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、監視および処置される。
てんかんを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
てんかん発作を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
発作障害を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
脳性小児麻痺 (発作が関与する神経学的状態)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgの、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
発作を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgからの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って、ならびに潜在的に、薬剤の血清中レベルの擬似定常状態濃度の監視によって、監視および処置される。
てんかんを罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
てんかん発作を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
発作障害を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
脳性小児麻痺(発作が関与する神経学的状態)を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、20mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例175)
(少なくとも1つの腫瘍を有する患者の処置)
少なくとも1つの腫瘍を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、10mg/kgまたは組み合わせの本明細書中に記載されるブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドのアナログ(プロドラッグを含む)を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、症状の低下および/または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例176)
(離脱症候群の処置)
コカイン使用をやめ、そしてコカイン離脱症候群に悩まされる危険がある、コカイン嗜癖を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、40mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、離脱症候群の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
ヘロイン使用をやめ、そしてヘロイン 離脱症候群に悩まされる危険がある、ヘロイン嗜癖を罹患すると診断されたヒト患者本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、40mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせ。を含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、離脱症候群の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
OXYCONTIN使用をやめ、そしてOXYCONTIN離脱症候群に悩まされる危険がある、アヘン剤(例えば、OXYCONTIN)嗜癖を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、40mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、離脱症候群の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
アルコールを飲むことをやめ、そしてアルコール離脱症候群に悩まされる危険がある、アルコール症を罹患すると診断されたヒト患者は、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を投与することによって、処置され得る。このヒト患者は、40mg/kgの、本明細書中に記載される化合物のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含有する薬学的組成物を毎日経口投与される。このヒト患者は、離脱症候群の症状の低下または副作用の発症に従って監視および処置される。
(実施例177)
3−(ブチル(エチル)アミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
工程1:3−ブチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。
丸底フラスコに、3−ブチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸(500mg,1.37mmol)およびメタノール(50mL)を入れた。塩化チオニル(490mg,4.12mmol)を室温でゆっくりと添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに再溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。その有機溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体として得た(512mg)。MS m/z:379[M+1]
工程2:3−ブチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。反応フラスコに、3−ブチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸メチルエステル(509mg,1.346mmol)、アセトニトリル(4mL)およびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.19mL,1.413mmol)を入れ、そして室温で一晩攪拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そして得られたガム状残渣を氷冷水で粉砕した。その固体を濾過し、そして乾燥させて、生成物(473mg)を得た。MS m/z:434[M+1]
工程3:3−(アセチル−ブチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−ブチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(100mg,0.230mmol)、塩化アセチル(0.018mL,0.254mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.05mL)、THF(5mL)を入れ、そしてこの反応物を室温で2時間攪拌した。この反応混合物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を無色の油状物として得た(110mg)。MS m/z:476[M+1]
工程4:3−(ブチル−エチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−(アセチル−ブチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(110mg,0.23mmol)、THF(3mL)を入れ、そしてBH・THF(THF中1.0M)(4.6mL,4.6mmol)をゆっくりと添加した。この反応物を室温で1時間攪拌した。この反応を、水を滴下することによりクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を無色の油状物として得た(53mg)。MS m/z:462[M+1]
工程5:3−(ブチル−エチル−アミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル−安息香酸(NTP−4001)。反応バイアルに、3−(ブチル−エチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(50mg,0.11mmol)、2N NaOH(3mL)、メタノール(3mL)を入れそしてこの反応物を40℃で3時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、所望の生成物を得た(20.3mg)。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.30(bs,1H),8.02(d,J=1.8Hz,1H),7.72(d,J=2.18Hz,1H),7.39(s,2H),7.21(t,J=7.5Hz,2H),6.97(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=7.8Hz,2H),3.06(q,J=6.9および7.2Hz,2H),2.94(t,J=6.9Hz,2H),1.17−1.08(m,2H),1.00−0.88(m,2H),0.76−0.68(m,6H)。MS m/z:391[M−1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例178)
3−(ブチル(プロピル)アミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
表題化合物を、一般方法Aに従い、工程3において適切な酸塩化物で開始して調製し、生成物を白色固体として得た。MS m/z:405[M−1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例179)
3−(ジメチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
工程1:3−ニトロ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸。丸底フラスコに、4−クロロ−3−ニトロ−5−スルファモイル−安息香酸(2.0g,7.12mmol)、重炭酸ナトリウム(2.45g,29.2mmol)、フェノール(1.47g,15.6mmol)および水(20mL)を入れ、そして85℃で一晩加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして3NのHClで酸性化した。生成物が沈殿し、これを濾過および乾燥させて、生成物を黄色固体として得た(1.9g)。MS m/z:337[M−1]
工程2:3−ニトロ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−ニトロ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸(1.9g,5.637mmol)およびメタノール(50mL)を入れた。塩化チオニル(2.012g,16.91mmol)を室温でゆっくりと添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに再溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。その有機溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体として得た(1.72g)。
工程3:3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−5−ニトロ−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。反応フラスコに、3−ニトロ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸メチルエステル(1.65g,4.68mmol)、アセトニトリル(20mL)およびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.65mL,4.917mmol)を入れ、そして室温で一晩攪拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そして得られたガム状残渣を氷冷水で処理して、黄色固体を得た。その固体を濾過し、そして乾燥させて、生成物を得た(1.9g)。MS m/z:408[M+1]
工程4:5−アミノ−3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−5−ニトロ−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(1.0g,2.457mmol)、エタノール(50mL)を入れ、そしてこの反応混合物を85℃まで加熱した。水(25mL)中の塩化アンモニウム(1.3g,24.57mmol)を添加した。鉄粉(541mg,9.828mmol)を、3分の間隔で3回に分けて添加した。この加熱をさらに1時間続けた。この反応混合物を60℃まで冷却し、そしてジクロロメタン(150mL)に注いだ。その有機層を分離し、そして水、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去して、生成物をオフホワイトの固体(690mg)として得た。MS m/z:378[M+1]
工程5:3−ジメチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。加圧バイアルに5−アミノ−3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(200mg,0.530mmol)、炭酸カリウム(440mg,3.18mmol)、ヨウ化メチル(753mg,5.305mmol)、アセトニトリル(10mL)を入れ、そしてこの反応物を77℃で一晩加熱した。この反応物を冷却し、そして濾過し、そして酢酸エチルで洗浄した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体(70mg)として得た。MS m/z:406[M+1]
工程6:3−ジメチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル−安息香酸(NTP−4006)。反応バイアルに、3−ジメチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(70mg,0.17mmol)、2N NaOH(1mL)、メタノール(2mL)を入れ、そしてこの反応物を50℃で2時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を白色固体(49mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.30(bs,1H),8.00(d,J=2.1Hz,1H),7.70(d,J=1.8Hz,1H),7.39(s,2H),7.23(t,J=7.8Hz,2H),6.98(t,J=7.5Hz,1H),6.76(d,J=8.4Hz,2H),2.65(s,6H)。MS m/z:337[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例180)
3−(ジエチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
表題化合物を、一般方法Bに従って、しかし工程5において適切なヨウ化アルキルで開始して調製し、生成物を白色固体として得た(21mg)。MS m/z:365[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例181)
4−フェノキシ−3−(ピペリジン−1−イル)−5−スルファモイル安息香酸
表題化合物を、一般方法Bに従って、しかし工程5においてヨウ化メチルの代わりに1,5−ジヨードペンタンを使用して調製した。MS m/z:377[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例182)
3−モルホリノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
表題化合物を、一般方法Bに従って、しかし工程5においてヨウ化メチルの代わりに1−ヨード−2−(2−ヨードエトキシ)エタンを使用して調製した。MS m/z:379[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例183)
3−(ブチル(ペンチル)アミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
工程1:3−(ブチル−ペンチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−ブチルアミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(一般方法Aの工程2,250mg,0.577mmol)、炭酸カリウム(239mg,1.732mmol)、ヨードペンタン(228mg,1.154mmol)、アセトニトリル(5mL)を入れ、そしてこの反応物をマイクロ波反応器内で150℃で3時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そして濾過した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体(140mg)として得た。MS m/z:504[M+1]
工程2:3−(ブチル−ペンチル−アミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル−安息香酸(NTP−4014)。反応バイアルに、3−(ブチル−ペンチル−アミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(135mg,0.27mmol)、2N NaOH(2mL)、メタノール(4mL)を入れ、そしてこの反応物を50℃で2時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を黄色固体(78mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.28(bs,1H),7.99(d,J=1.8Hz,1H),7.71(d,J=2.1Hz,1H),7.34(s,2H),7.20(t,J=7.5Hz,2H),6.97(t,J=7.2Hz,1H),6.72(d,J=7.5Hz,2H),3.01−2.95(m,4H),1.15−1.07(m,6H),0.97−0.89(m.4H),0.76−0.69(m,6H)。MS m/z:435[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例184)
3−ジペンチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸
工程1:3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−5−ジペンチルアミノ−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。マイクロ波バイアルに、3−アミノ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸メチルエステル(175mg,0.501mmol)、炭酸カリウム(415mg,3.008mmol)、ヨードペンタン(397mg,2.01mmol)およびアセトニトリル(4mL)を入れ、そしてこの反応物をマイクロ波中150℃で5時間加熱した。LC/MSによれば、モノアルキル化生成物とジアルキル化生成物との混合物が存在した。この反応物を室温まで冷却し、そして濾過し、そして酢酸エチルで洗浄した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体として得た。この反応物を冷却し、そしてセライトで濾過し、そしてその溶媒を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た(80mg)。MS m/z:518[M+1]
工程2:3−(ジペンチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸(NTP−4015)。反応バイアルに、3−(ジペンチルアミノ)−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(93mg,0.18mmol)、2N NaOH(1mL)、メタノール(2mL)を入れ、そしてこの反応物を50℃で2時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を黄色固体(60mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.99(d,J=1.5Hz,1H),7.72(d,J=1.5Hz,1H),7.37(s,2H),7.20(t,J=7.5Hz,2H),6.97(t,J=7.2Hz,1H),6.73(d,J=7.5Hz,2H),2.99(t,J=7.5HZ,4H),1.23−1.07(m,8H),0.95−0.91(m.4H),0.75(t,J=7.2Hz,6H)。MS m/z:449[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例185)
3−(ブチルアミノ)−4−クロロ−5−スルファモイル安息香酸
工程1:3−ブチリルアミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−アミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル(方法G,工程3,500mg,1.56mmol)、塩化ブチリル(0.20mL,1.876mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL)、THF(5mL)を入れ、そしてこの反応物を室温で2時間攪拌した。この反応混合物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡褐色油状物(650mg)として得た。MS m/z:390.2[M+1]
工程2:3−ブチルアミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル:丸底フラスコに、3−ブチリルアミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル(600mg,1.539mmol)、THF(10mL)を入れ、そしてBH・THF(THF中1.0M)(7.69mL,7.69mmol)をゆっくりと添加した。この反応物を室温で1時間攪拌した。この反応を、水を滴下することによりクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体(340mg)として得た。MS m/z:376.3[M+1]
工程3:3−ブチルアミノ−4−クロロ−5−スルファモイル−安息香酸(NTP−5005)。反応バイアルに、3−ブチルアミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル(340mg,0.90mmol)、2N NaOH(5mL)、メタノール(5mL)を入れ、そしてこの反応物を50℃で2時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を白色固体(105mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.34(bs,1H),7.72(d,J=2.1Hz,1H),7.59(s,2H),7.33(d,J=1.8Hz,1H)5.99(t,J=5.4Hz,1H),3.20(t,J=6.3Hz,2H),1.59−1.52(m,2H),1.40−1.1.33(m,2H),0.92(t,J=6.6Hz,3H)。MS m/z:307.[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例186)
3−(ジブチルアミノ)−5−(N,N−ジメチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸
工程1:4−クロロ−3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−安息香酸。丸底フラスコに、4−クロロ−3−クロロスルホニル−5−ニトロ−安息香酸(500g,1.66mmol)、ジメチルアミン(THF中2.0M,1mL,1.99mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.36mL,1.99mmol)およびTHF(3mL)を入れ、そしてこの反応物を45℃で一晩攪拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに溶解し、そして水、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を黄色固体(360mg)として得、これをさらに精製せずに次の反応において使用した。MS m/z:307[M−1]
工程2:4−クロロ−3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、4−クロロ−3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−安息香酸(360mg,1.16mmol)およびメタノール(10mL)を入れた。塩化チオニル(152mg,1.283mmol)を室温でゆっくりと添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに再溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。その有機溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を黄色固体として得、これをさらに精製せずに次の反応において使用した(340mg)。
工程3:3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、4−クロロ−3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−安息香酸メチルエステル(340mg,1.054mmol)、重炭酸ナトリウム(354mg,4.217mmol)、フェノール(198mg,2.108mmol)およびDMSO(10mL)を入れ、そしてこの反応混合物を80℃で一晩加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そして水でクエンチした。沈殿した生成物を濾過し、そして酢酸エチルに溶解し、そしてブラインで洗浄した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を淡黄色固体(340mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.71(d,J=1.8Hz,1H),8.63(d,J=2.1Hz,1H),7.32(t,J=5.7Hz,2H),7.10(t,J=7.5Hz,1H),6.92(d,J=8.4Hz,2H),3.95(s,3H),2.79(s,6H)。
工程4:3−アミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−ジメチルスルファモイル−5−ニトロ−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(340mg,0.894mmol)、エタノール(10mL)を入れ、そしてこの反応混合物を85℃まで加熱した。水(5mL)中の塩化アンモニウム(475mg,8.94mmol)を添加した。鉄粉(197mg,3.578mmol)を、3分の間隔で3回に分けて添加した。この加熱をさらに1時間続けた。この反応混合物を60℃まで冷却し、そしてジクロロメタン(150mL)に注いだ。その有機層を分離し、そして水、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を淡黄色固体(300mg)として得た。MS m/z:351[M+1]
工程5:3−ブチリルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−アミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(330mg,0.942mmol)、塩化ブチリル(0.12mL,1.13mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL)、THF(5mL)を入れ、そしてこの反応物を室温で2時間攪拌した。この反応混合物を水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡褐色油状物(400mg)として得た。MS m/z:421[M+1]
工程6:3−ブチルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、3−ブチリルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(330mg,0.785mmol)、THF(3mL)を入れ、そしてBH3・THF(THF中1.0M)(4mL,3.928mmol)をゆっくりと添加した。この反応物を室温で1時間攪拌した。この反応を、水を滴下することによりクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体(160mg)として得た。MS m/z:407[M+1]
工程7:3−ジブチルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸(NTP−6001)。反応バイアルに、3−ブチルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(30mg,0.073mmol)、THF(2mL)、水素化ナトリウム(95%)(3.5mg,0.147mmol)および臭化ブチル(16mg,0.147mmol)を入れ、そしてこの反応物を50℃で一晩攪拌した。この反応を水でクエンチし、そして3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物を無色の粘性油状物(17mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ7.94(d,J=1.8Hz,1H),7.78(d,J=1.8Hz,1H),7.23(t,J=7.5Hz,2H),6.99(t,J=7.2Hz,1H),6.67(d,J=7.5Hz,2H),3.02(t,J=7.2Hz,4H),2.70(s,6H),1.23−1.1.11(m,4H),0.98−0.93(m,4H),0.72(t,J=7.5Hz,6H)。MS m/z:449[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例187)
3−(ブチルアミノ)−5−(N,N−ジメチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸
反応バイアルに、3−ブチルアミノ−5−ジメチルスルファモイル−4−フェノキシ−安息香酸メチルエステル(一般方法Kの工程6,130mg,0.319mmol)、メタノール(2mL)、THF(1mL)および1N LiOH(1mL)を入れ、そしてこの反応物を室温で2時間攪拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水層を3NのHClで酸性化した。この混合物を酢酸エチルで抽出し、そしてその溶媒を減圧下で除去して、生成物を白色固体(93mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.25(bs,1H),7.60(d,J=2.1Hz,1H),7.46(d,J=2.1Hz,1H),7.27(t,J=7.5Hz,2H),7.01(t,J=7.2Hz,1H),6.75(d,J=7.5Hz,2H),5.18(t,J=5.4Hz,1H),3.09−3.03(m,2H),1.39−1.34(m,2H),0.77(t,J=7.2Hz,6H)。MS m/z:393[M+1]
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例188および189)
3−(ジブチルアミノ)−5−(N−エチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸および3−(ジブチルアミノ)−5−(N,N−ジエチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸
丸底フラスコに、3−ジブチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル−安息香酸(1.0g,2.38mmol)、水素化ナトリウム(95%)(171mg,7.134mmol)およびTHF(15mL)を入れた。この反応混合物を室温で15分間攪拌し、そしてヨウ化エチル(1.12g,7.134mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩加熱した。この反応混合物は、LCMSによれば、ジエチル生成物、モノエチル生成物およびエチルエステル生成物を示した。この反応混合物を、水の添加によりクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。次いで、その有機層を3N HCl、水、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3−(ジブチルアミノ)−5−(N−エチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸(28mg)および3−(ジブチルアミノ)−5−(N,N−ジエチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸(132mg)を白色固体として得た。
3−(ジブチルアミノ)−5−(N−エチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸:MS m/z:449[M+1]
3−(ジブチルアミノ)−5−(N,N−ジエチルスルファモイル)−4−フェノキシ安息香酸:MS m/z:477.2[M+1]
一般方法Eに従い、またはそのわずかな改変を用いて、そして当業者に馴染み深い手順に従って、以下の実施例を、市販の試薬から調製した。
この実施例により合成される化合物は、本発明の任意の特定の実施形態による治療方法において効果的に使用され得る。
(実施例190)
3−(ジブチルアミノ)−4−フェノキシ−N−フェニル−5−スルファモイルベンズアミド
3−(ジブチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸(100mg,0.238mmol)のジクロロメタン中の溶液に、アニリン(44mg,0.47mmol)、トリエチルアミン(48mg,0.48mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(54.7mg,0.29mmol)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48mg,0.36mmol)を0℃で添加した。次いで、この反応物を50℃で1.5時間攪拌し、そして重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を塩酸の0.1M溶液および重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、次いで、無水MgSOで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物(27mg)を得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ10.38(s,1H),8.02(d,J=1.8Hz,1H),7.76(d,J=1.8Hz,1H),7.73(d,J=8.7Hz,2H),7.36(t,J=7.2Hz,2H),7.31(s,2H),7.22(t,J=7.5Hz,2H),7.11(t,J=7.2Hz,1H),6.98(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=7.5Hz,2H),3.04(t,J=7.2Hz,4H),1.23−1.12 9m,4H),1.04−0.92(m,4H),0.73(t,J=7.2Hz,6H)。MS m/z:496[M+1]
上記一般方法に従い、またはそのわずかな改変を用いて、そして当業者に馴染み深い手順に従って、以下の実施例を調製した。
この実施例により合成される化合物は、本発明の任意の特定の実施形態による治療方法において効果的に使用され得る。
(実施例194)
3−(ジブチルアミノ)−N,N−ジメチル−4−フェノキシ−5−スルファモイルベンズアミド
3−(ジブチルアミノ)−4−フェノキシ−5−スルファモイル安息香酸(100mg,0.24mmol)および乾燥ジクロロメタン(3mL)を、磁気攪拌棒を備える25mLの丸底フラスコに入れた。塩化チオニル(0.05mL,0.713mmol)を、上記溶液に0℃で滴下した。この混合物を室温で1時間攪拌した。その溶媒および過剰な塩化チオニルをロータリーエバポレーターで除去した。ジメチルアミン(2当量)を、ジクロロメタン中の溶液として、この残渣に0℃で添加した。この溶液を室温で1時間攪拌したままにした。その溶媒を除去し、そしてその粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル)により精製して、表題化合物(78mg)を得た。H NMR(400MHz,CDOD−d)δ7.55(d,J=2.0Hz,1H),7.30(d,J=2.4Hz,1H),7.22(t,J=7.2Hz,2H),7.00(t,J=7.6HZ,1H),6.83(d,J=8.0Hz,2H),3.11−3.06(m,10H),1.24−1.20(m,4H),1.06−1.00(m,4H),0.77(t,J=7.2Hz,6H)。MS m/z:448[M+1]
この実施例により合成される化合物は、本発明の任意の特定の実施形態による治療方法において効果的に使用され得る。
(実施例197)
3−(ジブチルアミノ)−N−メチル−4−フェノキシ−5−スルファモイルベンズアミド
反応バイアルに、3−ジブチルアミノ−4−フェノキシ−5−スルファモイル−安息香酸(100mg,0.24mmol)、メチルアミン塩酸塩(19mg,0.29mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N,N−テトラメチルウランヘキサフルオロホスフェート(109mg,0.29mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(110uL,0.60mmol)、DMF(2mL)を入れ、そしてこの混合物を室温で一晩攪拌した。この反応物を酢酸エチルで希釈し、そして水、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色固体(69mg)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.58(q,J=4.5Hz,1H),7.93(d,J=1.8Hz,1H),7.67(d,J=2.1Hz,1H),7.25(s,2H),7.20(t,J=7.2Hz,2H),6.96(t,J=7.5Hz,1H),6.73(d,J=8.1Hz,2H),2.99(t,J=7.5Hz,4H),2.80(d,J=4.5Hz,3H),1.18−1.09(m,4H),1.02−0.90(m,4H),0.71(t,J=7.5Hz,6H)。MS m/z:434[M+1]
この実施例により合成される化合物は、本発明の任意の特定の実施形態による治療方法において効果的に使用され得る。
(実施例198)
4−クロロ−3−(ジブチルアミノ)−5−スルファモイル安息香酸
工程1:4−クロロ−3−ニトロ−5−スルファモイル安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、4−クロロ−3−ニトロ−5−スルファモイル安息香酸(3.0g,10.69mmol)およびメタノール(50mL)を入れた。塩化チオニル(3.82g,32.06mmol)を室温でゆっくりと添加し、そしてこの反応混合物を50℃で一晩加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルに再溶解し、そして飽和重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。その有機溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、生成物を淡黄色固体(3.1g)として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.72(d,J=2.1Hz,1H),8.65(d,J=2.1Hz,1H),8.14(s,2H),3.93(s,3H)。
工程2:4−クロロ−3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−5−ニトロ安息香酸メチルエステル。反応フラスコに、4−クロロ−3−ニトロ−5−スルファモイル安息香酸メチルエステル(500mg,1.70mmol)、アセトニトリル(5mL)およびN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(0.24mL,1.78mmol)を入れ、そして室温で一晩攪拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そして得られたガム状残渣を氷冷水で処理して、黄色固体を得た。その固体を濾過し、そして乾燥させて、生成物(520mg)を得た。MS m/z:350[M+1]
工程3:3−アミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル。丸底フラスコに、4−クロロ−3−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−5−ニトロ安息香酸メチルエステル(500mg,1.43mmol)、エタノール(20mL)を入れ、そしてこの反応混合物を850Cまで加熱した。水(10mL)中の塩化アンモニウム(756mg,14.29mmol)を添加した。鉄粉(314mg,5.71mmol)を、3分の間隔で3回に分けて添加した。この加熱をさらに2時間続けた。この反応混合物を600Cまで冷却し、そしてジクロロメタン(150mL)に注いだ。その有機層を分離し、そして水、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を減圧下で除去して、生成物をオフホワイトの固体(340mg)として得た。MS m/z:320[M+1]+。
工程4:4−クロロ−3−(ジブチルアミノ)−5−(N−((ジメチルアミノ)メチレン)スルファモイル)安息香酸メチル。加圧チューブに、3−アミノ−4−クロロ−5−(ジメチルアミノメチレン−スルファモイル)−安息香酸メチルエステル(200mg,0.63mmol)、炭酸カリウム(518mg,3.75mmol)、ヨウ化ブチル(220uL,1.88mmol)、アセトニトリル(3mL)を入れ、そしてこの反応物を750Cで24時間加熱した。この反応混合物を濾過し、そしてその濾液を減圧下で除去した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(43mg)を得た。MS m/z:432[M+1]+。
工程5:4−クロロ−3−(ジブチルアミノ)−5−スルファモイル安息香酸。反応バイアルに、4−クロロ−3−(ジブチルアミノ)−5−(N−((ジメチルアミノ)メチレン)スルファモイル)安息香酸メチル(40mg,0.092mmol)、1N NaOH(1mL)、メタノール(2mL)を入れ、そしてこの反応物を500Cで2時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその水性残渣を3NのHClで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物(12mg)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD)δ8.34(m,1H),7.96(m,1H),3.14(t,J=5.7Hz,4H),1.48−1.45(m,4H),1.38−1.31(m,4H),0.90(t,J=6.9Hz,6H)。MS m/z:363[M+1]+。
この実施例により合成された化合物は、本発明の任意の特定の実施形態に従う治療方法において、効果的に使用され得る。
(実施例199)
(より抜きのブメタニド誘導体のGABAレセプターアイソフォームに対するインビトロ分子試験)
(選択的スクリーニングのための実験設計)
GABA作動性細胞へのGABAの添加は、組換え発現されたGABAレセプターを活性化し、GABAレセプター内のイオンチャネルを通るイオン移動を生じる。これらの細胞内への塩化物イオンの移動により生成する電流は、定量され得る。
実験は、10μMの試験化合物の存在下および非存在下で、10μMのGABAにより活性化されたαサブユニット含有GABAレセプターの活性の試験を実施する。HEK−293T細胞を、ラットまたはヒトのGABAレセプターサブユニットで一過性トランスフェクトする。全細胞パッチクランプ記録を、他に示されない限り、−50mVで実施する。試験化合物を、新たに作製したストックからDMSOに希釈し、GABAを凍結ストックから調製する。各実験について、GABAまたはGABA+試験化合物を5秒間適用し、そしてこれらの細胞内への塩化物イオンの移動により生成する電流を測定し、そして電流対時間の追跡として記録する。
図48〜図52において、GABAに対する100%の応答は、GABAレセプターの阻害がないことを示す。100%未満の任意の値は、試験化合物によるGABAレセプターの阻害を示した。本明細書中に記載される化合物を、10μMのGABA濃度で、αGABAレセプターアイソフォーム、αGABAレセプターアイソフォーム、αGABAレセプターアイソフォーム、およびαGABAレセプターアイソフォームに対して試験した。本明細書中に記載される化合物の多くは、αGABAレセプター活性、αGABAレセプター活性、およびαGABAレセプター活性の阻害を示すが、α GABAレセプター活性の阻害を示さない。従って、本明細書中に記載される化合物は、選択的なαサブユニット含有GABAレセプターインヒビターとしての活性を示す。
(古典的なGABA作動性薬物)
古典的なGABA作動性薬物(例えば、ベンゾジアゼピン)は、非選択的アゴニストであり、GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる。図39の(A)FRISIUM(クロバザム)鎮痙薬、(B)AMBIEN(ゾルピデム)睡眠補助剤、および(C)VALIUM(ジアゼパム)抗不安薬に示されるように、全てが、GABAレセプターにおける抑制性電流の振幅と時間経過との両方を増加させる。GABAレセプターアゴニストは、GABAレセプターを低いGABA濃度で活性化させ、そして効果的であると同時にまた、CNS副作用(鎮静、低下した呼吸、低下した認知、および不適切な運動機能が挙げられる)を誘導する。
(アシルスルホンアミド誘導体)
本明細書中に記載される化合物を、10μMのGABA濃度において、複数のGABAレセプターアイソフォーム(例えば、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ、αβγ)に対して試験した。本明細書中に記載される化合物のうちの数個は、α GABAレセプターアイソフォームにおける電流を阻害することにより、α GABAレセプターアイソフォームを選択的に拮抗する。これらの化合物のうちの数個は、非競合的インヒビターとして働き得る。本明細書中に記載される化合物は、GABA作動性介在ニューロンにおける平行接合α GABAレセプターアイソフォームの電流を阻害する。本明細書中に記載される化合物は、αGABAレセプターをシナプス前で阻害する。さらに、本明細書中に記載される好ましい化合物は、αGABAレセプターをシナプス後で活性化させない。
(αβγGABAレセプターアイソフォーム)
αサブユニットは、成人脳におけるGABAレセプターのうちで、優勢なαサブユニットである。α含有レセプターは、本明細書中に記載される化合物の多くに応答して、有意な活性化を示さなかった。一般に、これらのレセプターのGABA活性化に関連する電流の振幅は、好ましい化合物によって影響を受けず、増加した崩壊時間と減少した振幅との混合物が、最高濃度(10μM)において見られるが、より低い濃度では変化がない。このことは、ベンゾジアゼピンおよび他の古典的なGABA作動性薬剤の作用において見られる、有意に増加したポジティブ改変と対照をなすものである。
(α/α/α/α GABAレセプターアイソフォーム)
αサブユニットサブタイプを含むGABAレセプターアイソフォームでトランスフェクトされた細胞において、10μMのNTP−6008は、10μMのGABA単独の存在下というコントロール条件と比較して、このレセプターを阻害した。この結果を図47に示す。
(α/α GABAレセプターアイソフォーム)
αサブユニットおよびαサブユニットを含むレセプターは、10μMで阻害される。これらの結果を図47に示す。これらの化合物は、10μMのGABA単独の存在下というコントロール条件と比較して、これらのレセプターアイソフォームの顕著な阻害を示した。さらに、これらの化合物は、同じ実験条件下で、シナプス後α含有GABAレセプターにおいてほとんど効果を示さなかった。
本明細書中に記載される化合物のうちの数個(例えば、4015、6001、6006、6008)は、α GABAレセプターアイソフォームおよびα GABAレセプターアイソフォームに対して選択的阻害を示す。
本明細書中に記載される化合物は、GABAレセプターに対して、従来のGABAアゴニスト薬物とは異なる作用機構を有するようである。主要な効果は、塩化物流を阻害して、全GABA「駆動」を低下させることである。このことは、α、α、およびαにおいて最もよく見られ、そしてこの阻害は、非競合的拮抗(すなわち、オープンチャネル遮断)に一致する。
本明細書中に記載される化合物の活性は、2つの特徴(特定のサブユニット(例えば、α)を含むレポーターの阻害、およびαを含むレセプターのポジティブ変調(例えば、ベンゾジアゼピンなどの従来のGABA作動性機構)を欠くこと)を示し得る。シナプスにおけるGABA放出の増加を介する増加した作用は、シナプス前機構を介する増加した阻害をもたらし、従って、不安および発作の頻度の減少をもたらすと予測される。活性がこれらの特徴を示す化合物はまた、疼痛(特に、ニューロパシー性疼痛)を減少させ得る。阻害は、α含有レセプター、α含有レセプター、およびα含有レセプターにおいて観察された唯一の効果である。これらの効果の両方は、γサブユニットを必要とし得る。なぜなら、δ含有レセプターは、本明細書中に記載される化合物によって影響を受けないと考えられるからである。
(実施例200)
(インビトロ薬理学:NaCl共輸送体アッセイ)
より抜きの化合物の効果を、インビトロでのNaCl共輸送体に対する効果について評価した。Gamba(2005)Physiol.Rev.85:423−493を参照のこと。
材料。正常ヒト真皮線維芽細胞(NHDF)、線維芽細胞基底培地(FBM)、FGM−2ビュレットキットを、LONZA(C−2511)から購入した。実験のために、以下の3つの緩衝液を作製した:緩衝液A:5mM KCl、0.8mM MgSO、5mMグルコース、25mM HEPES/TRIS(pH7,4)。緩衝液B:127,3mM塩化ナトリウム、1.63mM CaCl、0.9mMウワバイン(Sigma,O3125)および1ng/ml bFGFを含む緩衝液A。緩衝液C:140mM NaCl、1.8mM CaCl、1mMウワバイン、bFGF 1ng/mLおよび5μCi/mL[86Rb](Perkin Elmer,NEZ072)を含む緩衝液A。
方法。組換え細胞培養培地(FGM−2ビュレットキットを含むFBM)内での2週間の細胞培養後、細胞を白色96ウェル細胞培養プレートに1ウェルあたり3000個の細胞で播種し、そして37℃(5% CO)で一晩インキュベートした。翌日、その細胞培養培地を0.2% FCS(低血清)を含む培地で置き換え、そして37℃(5% CO)で48時間インキュベートした。次いで、bFGFを、1ng/mLの最終濃度で各ウェルに添加し、そして細胞を37℃(5% CO)で1時間インキュベートした。次いで、これらの細胞を緩衝液Bで37℃で15分間洗浄した。次いで、緩衝液Bを、緩衝液Cで希釈した化合物と交換した。37℃で20分間インキュベートした後に、各ウェルを冷MgCl(0.1M)溶液で洗浄した。引き続いて、40Lのシンチレーション液(Microscint−40,Canberra Packard)を各ウェルに添加した。プレートを密封し、そして室温で一晩インキュベートした。放射能を96ウェルプレートカウンターで計数した。取り込みをブメタニド感受性86Rb流入の百分率として測定した。全ての実験を二連で実施した。Chassandeら,(1988)Eur.J.Biochem.171:425−433もまた参照のこと。
ブメタニド(30μM)をポジティブコントロール化合物として使用して、比活性を推定した。これらの結果を、表18に列挙する化合物の存在下で得られたコントロールの比活性の百分率[100×(化合物を用いた86Rb流入−ブメタニドを用いた86Rb流入)/緩衝液C中での流入86Rb−ブメタニドを用いた86Rb流入]、およびコントロールの比活性の百分率阻害[100−(%/コントロール比活性)]として表した。これらの結果を、10μMにおける阻害の%として表した。
20%〜50%の「コントロール値の阻害の%」を示す化合物は、NKCC活性の弱い阻害〜中程度の阻害を示した。20%未満の「コントロール値の阻害の%」を示す化合物は、本明細書中に記載されるような化合物とビヒクルコントロールの値との間に有意な差異がないことを示した。これらの化合物のうちの多くが、NKCCの阻害をほとんどまたは全く示さず、一方で、いくつかの化合物は、中程度の阻害を示す。これらの化合物のうちのいずれも、ブメタニドに匹敵する利尿活性を有するとは予測されない。
本発明は、理解を明瞭にする目的で、説明および実施例によりいくらか詳細に記載されたが、特定の変更および改変が、添付の特許請求の範囲の範囲内で実施され得ることが明らかである。医薬、薬理学、微生物学、および/または関連する分野の当業者に明らかである、本発明を実施するための上記方法の改変は、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
本明細書中で言及された全ての刊行物(例えば、非特許文献)、特許出願公開、および特許出願は、本発明が属する技術分野の当業者の技術水準の指標である。全てのこのような刊行物(例えば、非特許文献)、特許出願公開、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、特許出願公開、または特許出願が、参考として援用されると明白に個々に示されると同程度まで、本明細書中に参考として援用される。

Claims (192)

  1. 式IX:
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    は、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
    ただし、
    Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
    Yが酸素でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルではなく;
    Yが硫黄でありかつZが硫黄である場合、Rはメチルでもアルキルアミノジアルキルでもなく;
    Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、エチルでも、ブチルでも、メチルシアノでも、非置換ベンジルでも、クロロメチルでも、2,2,2−トリクロロエチルでも、エチル−N−モルホリニルでも、N,N−ジメチル−2−エチルアミノでも、N,N−ジメチル−3−プロピルアミノでも、(CHC=CHCHCH−(E)−(CH)C=CHCH−でもなく;
    Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、2−(4−ピペラジン−1−イル)エチルでも、3−ピリジルメチルでも、非置換ベンジルでも、n−ブチルでもなく;
    Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、非置換ベンジルまたはエチルであるわけではない、
    化合物。
  2. YおよびZが酸素である、請求項1に記載の化合物。
  3. が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、請求項2に記載の化合物。
  4. Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、請求項1に記載の化合物。
  5. Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、請求項1に記載の化合物。
  6. Yが酸素であり、そしてZが窒素である、請求項1に記載の化合物。
  7. が水素であり、そしてRがエチル、2−(1−ピペリジニル)エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、請求項6に記載の化合物。
  8. がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルである、請求項6に記載の化合物。
  9. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、請求項6に記載の化合物。
  10. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、請求項6に記載の化合物。
  11. がアルカリールオキシアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  12. 請求項1に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
  13. 式X:
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
    10は、水素またはアルキルであり;
    ただし、
    Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
    Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
    Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
    Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
    のスルタミル基でもなく;
    Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではないか;あるいは
    Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRが、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
    化合物。
  14. YおよびZが酸素である、請求項13に記載の化合物。
  15. が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチルまたは2−(1−ピペリジニル)エチルである、請求項14に記載の化合物。
  16. Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、請求項13に記載の化合物。
  17. Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、請求項13に記載の化合物。
  18. Yが酸素であり、そしてZが窒素である、請求項13に記載の化合物。
  19. が水素であり、そしてRが、ベンジル、メチル、エチルまたはアルキルアミノジアルキルである、請求項18に記載の化合物。
  20. が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、請求項18に記載の化合物。
  21. がメチルであり、そしてRがベンジルである、請求項18に記載の化合物。
  22. がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、請求項18に記載の化合物。
  23. がアルカリールオキシアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  24. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、請求項18に記載の化合物。
  25. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、請求項18に記載の化合物。
  26. 10が水素である、請求項15、19、20、21、22または24のいずれか1項に記載の化合物。
  27. Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  28. 前記アルキルが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチルまたはn−オクチルである、請求項27に記載の化合物。
  29. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、請求項13に記載の化合物。
  30. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、請求項13に記載の化合物。
  31. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、請求項13に記載の化合物。
  32. 請求項13に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
  33. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式IX:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式IXにおいて、
    Yは、酸素、硫黄またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄または窒素であり;
    は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
    組成物。
  34. YおよびZが酸素である、請求項33に記載の組成物。
  35. が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、請求項34に記載の組成物。
  36. がシアノメチルである、請求項34に記載の組成物。
  37. Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、請求項33に記載の組成物。
  38. Yが硫黄であり、そしてZが硫黄である、請求項33に記載の組成物。
  39. Yが酸素であり、そしてZが窒素である、請求項33に記載の組成物。
  40. が水素であり、そしてRが、ベンジル、エチルまたは3−(ピペリジン−1−イル)プロピルである、請求項39に記載の組成物。
  41. がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、請求項39に記載の組成物。
  42. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形成する、請求項39に記載の組成物。
  43. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、請求項39に記載の組成物。
  44. がアルカリールオキシアルキルである、請求項33に記載の組成物。
  45. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式X:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式Xにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
    10は、水素またはアルキルであり;
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
    組成物。
  46. YおよびZが酸素である、請求項45に記載の組成物。
  47. が、オクチル、デシル、プレニル、2−シアノエチル、p−メトキシベンジル、m−メトキシベンジル、2−フェニルエチル、4−フェニルブチル、R−1−フェニルエチル、S−1−フェニルエチル、または2−(ピペリジン−1−イル)エチルである、請求項46に記載の組成物。
  48. がシアノメチルである、請求項46に記載の組成物。
  49. Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、請求項45に記載の組成物。
  50. Yが酸素であり、そしてZが硫黄である、請求項45に記載の組成物。
  51. Yが酸素であり、そしてZが窒素である、請求項45に記載の組成物。
  52. が水素であり、そしてRがベンジルである、請求項51に記載の組成物。
  53. が水素であり、そしてRがメチルである、請求項51に記載の組成物。
  54. が水素であり、そしてRがエチルである、請求項51に記載の組成物。
  55. が水素であり、そしてRがR−1−フェニルエチルまたはS−1−フェニルエチルである、請求項51に記載の組成物。
  56. がメチルであり、そしてRがベンジルである、請求項51に記載の組成物。
  57. がアルキルアミノジアルキルであり、そしてRがメチルまたはアルキルアミノジアルキルである、請求項51に記載の組成物。
  58. がアルカリールオキシアルキルである、請求項45に記載の組成物。
  59. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、アゼチジン環、ピロリジン環またはピペリジン環を形成する、請求項51に記載の組成物。
  60. およびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ホモピペリジン環を形成する、請求項51に記載の組成物。
  61. 10が水素である、請求項47、52、55、56、57、または59のいずれか1項に記載の組成物。
  62. Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がアルキルである、請求項45に記載の組成物。
  63. Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rが水素であり、そしてR10がブチルである、請求項62に記載の組成物。
  64. Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がアルキルである、請求項45に記載の組成物。
  65. Yが酸素であり、Zが酸素であり、Rがメチルであり、そしてR10がブチルである、請求項64に記載の組成物。
  66. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、ピペリドン環、テトラヒドロイミダゾール環、ピラゾリジン環、チアゾリジン環、またはイソチアゾリジン環を形成する、請求項45に記載の組成物。
  67. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、RおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン、テトラヒドロイミダゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、イソチアゾリジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ピペリドン、モルホリン、およびチオモルホリンを形成し、該複素環の少なくとも1つの炭素原子が、少なくとも1つのアルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、スルホンアミド置換基、ハロ置換基、シアノ置換基、ヒドロキシ置換基、アミノ置換基、アルコキシ置換基、アルケニル置換基、またはアルキニル置換基により置換されている、請求項45に記載の組成物。
  68. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、そしてRおよびRが、これらが結合する原子と一緒になって、ピペラジン環、テトラヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリダジン環、テトラヒドロイミダゾール環、またはピラゾリジン環を形成し、ここで該ヘテロシクロアルキル環内のZ以外の窒素原子が、アルキル置換基、シクロアルキル置換基、アラルキル置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、ヘテロシクリル置換基、アシル置換基、チオアシル置換基、スルホニル置換基、またはスルホンアミド置換基により置換されている、請求項45に記載の組成物。
  69. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがベンジルである、請求項45に記載の組成物。
  70. Yが硫黄であり、Zが窒素であり、Rが水素であり、そしてRがエチルである、請求項45に記載の組成物。
  71. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XI〜XIII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XI〜XIIIにおいて、
    Yは、O、S、またはSeであり;
    11は、H、OR12、SR12であり、ここでR12は、非置換または置換された、水素、アルキル、アラルキル、アリール、アルキルアミノジアルキル、アルキルカルボニルアミノジアルキル、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、アルキルアルデヒド、アルキルケトアルキル、アルキルアミド、アルカリールアミド、アリールアミド、アルキルアンモニウム基、アルキルカルボン酸、アルキルヘテロアリール、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;ヘテロアリール、メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルチオアルキルまたはメチルチオアルカリールであるか、あるいは
    11は、非置換または置換された、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアルカリールアミノ、N,N−ジアリールアミノ、N−アルキル−N−アルカリールアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、N−アルカリール−N−アリールアミノであり;
    13は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり;そして
    14およびR15は各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、またはカルボニルヘテロアリールである、
    組成物。
  72. 前記化合物が、ブメタニドメチルエステル、ブメタニドシアノメチルエステル、ブメタニドジベンジルアミド、ブメタニドジエチルアミド、ブメタニドモルホリノエチルエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ブメタニドピバキセチルエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ブメタニド[−C=O−SH]チオ酸、ブメタニドS−メチルチオエステル、ブメタニドS−シアノメチルチオエステル、ブメタニドS−エチルチオエステル、ブメタニドS−イソアミルチオエステル、ブメタニドS−オクチルチオエステル、ブメタニドS−ベンジルチオエステル、ブメタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドS−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドS−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=O−S−]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニド[−C=S−OH]チオ酸、ブメタニドO−メチルチオエステル、ブメタニドO−シアノメチルチオエステル、ブメタニドO−エチルチオエステル、ブメタニドO−イソアミルチオエステル、ブメタニドO−オクチルチオエステル、ブメタニドO−ベンジルチオエステル、ブメタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ブメタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ブメタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニド、O−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ブメタニドO−ピバキセチルチオエステル、ブメタニドO−プロパキセチルチオエステル、ブメタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ブメタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびブメタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ブメタニドチオアルデヒド、ブメタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ブメタニドメチルジチオエステル、ブメタニドシアノメチルジチオエステル、ブメタニドエチルジチオエステル、ブメタニドイソアミルジチオエステル、ブメタニドオクチルジチオエステル、ブメタニドベンジルジチオエステル、ブメタニドジベンジルチオアミド、ブメタニドジエチルチオアミド、ブメタニドモルホリノエチルジチオエステル、ブメタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ブメタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ブメタニドピバキセチルジチオエステル、ブメタニドプロパキセチルジチオエステル、ブメタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ブメタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはブメタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、請求項71に記載の組成物。
  73. Yが酸素であり、R11が2−(N−モルホリニル)エチルオキシであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  74. Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジエチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  75. Yが酸素であり、R11がN,N−ジエチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  76. Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2(−N,N−ジメチルアミノ)−2−オキシエチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  77. Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がピバロイルオキシメチルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  78. Yが酸素であり、R11がN,N−ジメチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  79. Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  80. Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  81. Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  82. Yが酸素であり、R11がN−3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル−N−メチルアミノであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  83. Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  84. Yが硫黄であり、R11がN−テトラヒドロイソオキサゾリルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  85. Yが硫黄であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  86. Yが硫黄であり、R11がN−チオモルホリニルであり、R13がフェノキシであり、そしてR14およびR15が水素である式XIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  87. 前記化合物が、フロセミドメチルエステル、フロセミドシアノメチルエステル、フロセミドジベンジルアミド、フロセミドジエチルアミド、フロセミドモルホリノエチルエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、フロセミドピバキセチルエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、フロセミド[−C=O−SH]チオ酸、フロセミドS−メチルチオエステル、フロセミドS−シアノメチルチオエステル、フロセミドS−エチルチオエステル、フロセミドS−イソアミルチオエステル、フロセミドS−オクチルチオエステル、フロセミドS−ベンジルチオエステル、フロセミドS−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドS−ピバキセチルチオエステル、フロセミドS−プロパキセチルチオエステル、フロセミドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミド[−C=S−OH]チオ酸、フロセミドO−メチルチオエステル、フロセミドO−シアノメチルチオエステル、フロセミドO−エチルチオエステル、フロセミドO−イソアミルチオエステル、フロセミドO−オクチルチオエステル、フロセミドO−ベンジルチオエステル、フロセミドO−(モルホリノエチル)チオエステル、フロセミドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、フロセミドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、フロセミドO−ピバキセチルチオエステル、フロセミドO−プロパキセチルチオエステル、フロセミドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、フロセミド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩およびフロセミド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、フロセミドチオアルデヒド、フロセミド[−C=S−SH]ジチオ酸、フロセミドメチルジチオエステル、フロセミドシアノメチルジチオエステル、フロセミドエチルジチオエステル、フロセミドイソアミルジチオエステル、フロセミドオクチルジチオエステル、フロセミドベンジルジチオエステル、フロセミドジベンジルチオアミド、フロセミドジエチルチオアミド、フロセミドモルホリノエチルジチオエステル、フロセミド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、フロセミドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、フロセミドピバキセチルジチオエステル、フロセミドプロパキセチルジチオエステル、フロセミドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、フロセミドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはフロセミドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、請求項71に記載の組成物。
  88. Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12がベンジルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  89. Yが酸素であり、R11がN,N-−ジエチルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  90. Yが酸素であり、R11がN,N-−ジベンジルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  91. Yが酸素であり、R11がOR12であり、R12が2−フェニルエチルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  92. Yが酸素であり、R11がピペリジン−1−イルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  93. Yが酸素であり、R11がN−モルホリニルであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  94. Yが酸素であり、R11が3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミノであり、R13がクロロであり、そしてR14とR15との両方が水素である式XIIの化合物を含有する、請求項71に記載の組成物。
  95. 前記化合物が、ピレタニドメチルエステル、ピレタニドシアノメチルエステル、ピレタニドジベンジルアミド、ピレタニドジエチルアミド、ピレタニドモルホリノエチルエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)エステル、ピレタニドピバキセチルエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニドセチルトリメチルアンモニウム酸塩、ピレタニド[−C=O−SH]チオ酸、ピレタニドS−メチルチオエステル、ピレタニドS−シアノメチルチオエステル、ピレタニドS−エチルチオエステル、ピレタニドS−イソアミルチオエステル、ピレタニドS−オクチルチオエステル、ピレタニドS−ベンジルチオエステル、ピレタニドS−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドS−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドS−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドS−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドS−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=O−S]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=O−S]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−OH]チオ酸、ピレタニドO−メチルチオエステル、ピレタニドO−シアノメチルチオエステル、ピレタニドO−エチルチオエステル、ピレタニドO−イソアミルチオエステル、ピレタニドO−オクチルチオエステル、ピレタニドO−ベンジルチオエステル、ピレタニドO−(モルホリノエチル)チオエステル、ピレタニドO−[3−(ジメチルアミノプロピル)]チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジエチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−(N,N−ジメチルグリコールアミド)チオエステル、ピレタニドO−ピバキセチルチオエステル、ピレタニドO−プロパキセチルチオエステル、ピレタニドO−[メトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチル]チオエステル、ピレタニド[−C=S−O]ベンジルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニド[−C=S−O]セチルトリメチルアンモニウムチオ酸塩、ピレタニドチオアルデヒド、ピレタニド[−C=S−SH]ジチオ酸、ピレタニドメチルジチオエステル、ピレタニドシアノメチルジチオエステル、ピレタニドエチルジチオエステル、ピレタニドイソアミルジチオエステル、ピレタニドオクチルジチオエステル、ピレタニドベンジルジチオエステル、ピレタニドジベンジルチオアミド、ピレタニドジエチルチオアミド、ピレタニドモルホリノエチルジチオエステル、ピレタニド3−(ジメチルアミノプロピル)ジチオエステル、ピレタニドN,N−ジエチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドN,N−ジメチルグリコールアミドジチオエステル、ピレタニドピバキセチルジチオエステル、ピレタニドプロパキセチルジチオエステル、ピレタニドメトキシ(ポリエチレンオキシ)n−1−エチルジチオエステル、ピレタニドベンジルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩またはピレタニドセチルトリメチルアンモニウムジチオ酸塩である、請求項71に記載の組成物。
  96. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、ピレタニドモノアルキルアミド、ピレタニドモノアルキルチオアミド、またはその薬学的に受容可能な塩を含む有効量の化合物を含有する、組成物。
  97. 前記ピレタニドモノアルキルアミドがモノベンジルアミド誘導体である、請求項96に記載の組成物。
  98. 前記ピレタニドモノアルキルアミドがモノエチルアミド誘導体である、請求項96に記載の組成物。
  99. 前記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノベンジルチオアミド誘導体である、請求項96に記載の組成物。
  100. 前記ピレタニドモノアルキルチオアミドがモノエチルチオアミド誘導体である、請求項96に記載の組成物。
  101. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式VII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式VIIにおいて、
    は、非置換または置換された、アリール、ハロ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、およびヘテロアリールオキシからなる群より選択され;
    およびRは各々独立して、水素、アルキルアミノジアルキル、カルボニルアルキル、カルボニルアルカリール、カルボニルアリール、カルボニルアルキルヘテロアリール、カルボニルヘテロアリール、およびその塩からなる群より選択され;そして
    は、非置換または置換された、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択される、
    組成物。
  102. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式VIII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは双性イオンを含有し、式VIIIにおいて、
    は、非置換または置換された、水素、アルキルオキシカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニルアルキル、アルキルアミノジアルキル、アルキルヒドロキシ;アルキルオキシ(ポリアルキルオキシ)アルキルヒドロキシ、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレングリコールエステル(PEGエステル)およびポリエチレングリコールエーテル(PEGエーテル)などの生体適合性ポリマー;メチルオキシアルキル、メチルオキシアルカリール、メチルオキシアルキルヘテロアリール、メチルチオアルキル、メチルチオアルカリール、およびメチルチオアルキルヘテロアリールからなる群より選択され;そして
    は、ハロゲン化物または陰イオン性部分であるか;あるいは
    は存在しない、
    組成物。
  103. が水素である、請求項102に記載の組成物。
  104. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XIV:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XIVにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    16は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アリール、ヘテロアリール、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    17は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキル、またはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    16およびR17は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
    18およびR19は各々独立して、水素またはアルキルであり;
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
    組成物。
  105. 前記化合物が、式:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項104に記載の組成物。
  106. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XV:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有し、式XVにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    20は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    21は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    20およびR21は、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
    22およびR23は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカリールオキシアルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールである、
    組成物。
  107. 前記化合物が、式:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項106に記載の組成物。
  108. 式X:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式Xにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;そして
    10は、水素またはアルキルであり;
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
    化合物。
  109. 式IX:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式IXにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    は、水素、アルキル、アルキレン、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロシクロアルキルまたはアルキルアミノジアルキルであり;そして
    は、水素、アルキル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルアミノジアルキルまたはアルキルヘテロシクロアルキルであるか;あるいは
    およびRは、これらが結合する原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し;
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在しない、
    化合物。
  110. フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミド、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩を含む、化合物。
  111. 前記式Xの化合物が、ブメタニドジブチルアミドメチルエステル、ブメタニドジメチルアミド、ブメタニドベンジルアミド、ブメタニドベンジルメチルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルアミン、ブメタニドメチルアミド、ブメタニドエチルアミド、ブメタニドN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N−メチルアミド、(ブメタニドN−ピペリジニルアミド、ブメタニドN−モルホリニルアミド、ブメタニド(3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、ブメタニドN−ピロリジニルアミド、(R)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、(S)−ブメタニドα−メチルベンジルエステル、ブメタニド2−メトキシベンジルエステル、ブメタニドフェネチルエステル、ブメタニドフェンブチルエステル、ブメタニドn−オクチルエステル、ブメタニドn−デシルエステル、ブメタニドプレニルエステル、ブメタニドパラ−メトキシベンジルエステルまたはその薬学的に受容可能な塩である、請求項102に記載の化合物。
  112. 前記式IXの化合物が、フロセミドデシルエステル、フロセミドプレニルエステル、フロセミドパラ−メトキシベンジルエステル、フロセミドフェネチルエステル、フロセミド(R)−α−メチルベンジルエステル、フロセミド(S)−α−メチルベンジルエステル、フロセミドエチルアミド、フロセミドベンジルアミド、フロセミドN−ピペリジニルアミド、フロセミドN−モルホリニルアミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミド、フロセミド3−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミド、フロセミドピペリジニルエチルアミドまたはその薬学的に受容可能な塩である、請求項103に記載の化合物。
  113. フロセミドN−モルホリニルアミドを作製する方法であって:
    (a)ブメタニドと少なくとも2つのカップリング剤とを合わせて、反応性中間体を得る工程;および
    (b)該反応性中間体をモルホリンと反応させて、フロセミドN−モルホリニルアミドを得る工程、
    を包含する、方法。
  114. 前記少なくとも2つのカップリング剤が、l−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)を含む、請求項113に記載の方法。
  115. 式XVI:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  116. 請求項115に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。
  117. GABAレセプターを拮抗するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XVI:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物。
  118. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の式XVI:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含有する、組成物。
  119. GABAレセプターが関与する疾患を処置するための組成物であって、ブメタニド誘導体を含有する、組成物。
  120. 前記疾患が、アルツハイマー病、依存性障害、不安障害、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、てんかん、ハンティングトン病、不眠症、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容疼痛、疼痛、パーキンソン病、人格障害、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、または離脱症候群である、請求項119に記載の組成物。
  121. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項119に記載の組成物。
  122. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項119に記載の組成物。
  123. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項119に記載の組成物。
  124. GABAレセプターを拮抗するための組成物であって、ブメタニド誘導体を含有する、組成物。
  125. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項124に記載の組成物。
  126. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項124に記載の組成物。
  127. 前記GABAレセプターがαサブユニットを含む、請求項124に記載の組成物。
  128. 式XVII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIにおいて、
    は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
    化合物。
  129. 式XVIII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XVIIIにおいて、
    は−(CH−であり、ここでxは、0、1、または2のいずれかであり;
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;そして
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成する、
    化合物。
  130. 式XIX:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XIXにおいて、
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
    63は、アルキル、アルキルシアノ、アリール、ヘテロアリール、−CH−C(O)−N(R64)−R65、または−CH−O−C(O)−R66であり、ここでR64、R65、およびR66は各々独立してアルキルである、
    化合物。
  131. 63が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シアノメチル、フェニル、ナフチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルである、請求項130に記載の化合物。
  132. 64、R65、およびR66が独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、請求項130に記載の化合物。
  133. 式XX:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXにおいて、
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;そして
    67は、水素、ヒドロキシ、またはアミノである、
    化合物。
  134. 67が水素である、請求項133に記載の化合物。
  135. 67がヒドロキシである、請求項133に記載の化合物。
  136. 67がアミノである、請求項133に記載の化合物。
  137. 式XXI:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIにおいて、
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    68は、−SO−アルキルまたは−N(R69)−R70であり;
    69は、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリール、アルキルヘテロアリールまたはアルキルヘテロシクロアルキルであり;そして
    70は水素であるか、またはR69およびR70は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
    化合物。
  138. 68が、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、ブタンスルホニル、またはペンタンスルホニルである、請求項137に記載の化合物。
  139. 68が−N(R69)−R70であり、ここで:
    69が、水素、フェニル、シクロペンタジエニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピリジニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチルメチル、ベンジル、ピペリジニルメチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、チオフェン−イルメチル、ピリジニルメチル、またはピロリジニルメチルである、請求項137に記載の化合物。
  140. 68が−N(R69)−R70であり、ここでR70が水素である、請求項137に記載の化合物。
  141. 68が−N(R69)−R70であり、ここで:
    69およびR70が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−モルホリニルを形成する、請求項137に記載の化合物。
  142. 式XXII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIにおいて、
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
    71は、ヒドロキシまたは−N(R73)−R74であり;
    72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;そして
    73およびR74は各々独立してアルキルである、
    化合物。
  143. 71がヒドロキシである、請求項142に記載の化合物。
  144. 71が−N(R73)−R74であり、ここで:
    73およびR74が各々独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、請求項142に記載の化合物。
  145. 72が、フルオロ、クロロ、ブロモ、フェニルアミノ、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピリジニルオキシ、ピペリジニルオキシ、ピロリジニルオキシ、フラニルオキシ、ピリジニル、ピペリジニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、またはペンチルチオである、請求項142に記載の化合物。
  146. 式XXIII:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIIIにおいて、
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
    75は、アルキル、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリールアルキル、またはジアルキルアミノアルキルであり;そして
    76は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルである、
    化合物。
  147. 75が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、シクロペンタジエニルメチル、ピロリルメチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピリジニルメチル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、ベンジル、またはピリジニルである、請求項146に記載の化合物。
  148. 76が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはペンチルである、請求項140に記載の化合物。
  149. 式XXIV:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXIVにおいて、
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
    77は、ヒドロキシまたは−N(R79)−R80であり;
    78は、−N(R81)−R82またはヘテロシクロアルキルであり;
    79は、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;
    80およびR81は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであり;そして
    82は、水素、アルキル、アリールであるか、あるいはR81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成する、
    化合物。
  150. 77がヒドロキシである、請求項149に記載の化合物。
  151. 77が−N(R79)−R80であり、ここで:
    79は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、請求項149に記載の化合物。
  152. 77が−N(R79)−R80であり、ここで:
    80は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、シクロペンタジエニル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピリジニル、ベンジル、シクロペンタジエニルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、ジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノエチル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチルである、請求項149に記載の化合物。
  153. 78が−N(R81)−R82であり、ここで:
    81およびR82は各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、またはベンジルである、請求項149に記載の化合物。
  154. 78が、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、チオフェン−イル、フラニル、またはチオモルホリニルである、請求項149に記載の化合物。
  155. 78が−N(R81)−R82であり、ここで:
    81およびR82が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、または1−ピペラジニルを形成する、請求項149に記載の化合物。
  156. 式XXV:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVにおいて、
    60は、水素、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり;そして
    83は、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールチオ、またはヘテロアリールチオである、
    化合物。
  157. 83が、フルオロ、ブロモ、フェニル、ピリジニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、フェニルアミノ、フラニルアミノ、チオフェン−イルアミノ、ピロリルアミノ、オキサゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、イミダゾリルアミノ、ピラゾリルアミノ、イソオキサゾリルアミノ、イソチアゾリルアミノ、オキサジアゾリルアミノ、チアゾリルアミノ、チアジアゾリルアミノ、ピリジニルアミノ、ピリダジニルアミノ、ピリミジニルアミノ、ピラジニルアミノ、トリアジニルアミノ、フェノキシ、フラニルオキシ、チオフェン−イルオキシ、ピロリルオキシ、オキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、オキサジアゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、チアジアゾリルオキシ、ピリジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシ、トリアジニルオキシ、フェニルチオ、フラニルチオ、チオフェン−イルチオ、ピロリルチオ、オキサゾリルチオ、チアゾリルチオ、イミダゾリルチオ、ピラゾリルチオ、イソオキサゾリルチオ、イソチアゾリルチオ、オキサジアゾリルチオ、チアゾリルチオ、チアジアゾリルチオ、ピリジニルチオ、ピリダジニルチオ、ピリミジニルチオ、ピラジニルチオ、またはトリアジニルチオである、請求項156に記載の化合物。
  158. 式XXVI:
    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって、式XXVIにおいて、
    Yは、酸素、硫黄、またはセレンであり;
    Zは、酸素、硫黄、または窒素であり;
    61は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり;
    62は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アリール、シクロアルケニル、シクロアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであるか、あるいはR61およびR62は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、置換されていても置換されていなくてもよく1つ以上のヘテロ原子を有し得る4員〜8員の環を形成し;
    72は、ハロ、アリール、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクロアルコキシ、またはアルキルチオであり;
    84は、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    85は、水素、アルケニル、アルキル、アルキルシアノ、アルキルハロ、アルカリール、アルキルヘテロアリール、アルキルシクロアルケニル、アルキルシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、またはアルキルアミノジアルキルであり;
    86は、−N(R87)−R88、シクロアルケニル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;そして
    87およびR88は各々独立して、水素、アルキル、アルカリール、またはアルキルヘテロアリールであるか、あるいはR87およびR88は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキルを形成し、
    ただし、Zが酸素または硫黄である場合、R85は存在しない、
    化合物。
  159. 60が水素である、請求項128、129、133、137、142、または156に記載の化合物。
  160. 60が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ブチル、ベンジル、フラニルメチル、メチルチオフェン−イル、ピロリルメチル、またはピリジニルメチル、請求項128、129、133、137、142、または156に記載の化合物。
  161. 61およびR62が各々独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ベンジル、フェニル、ナフチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、ジエチルアミノブチル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、フラニル、チオフェン−イル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、またはトリアジニルであるか;あるいはR61およびR62が、これらが結合する窒素原子と一緒になって、1−ピロリニル、1−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、1−イミダゾリニジニル、1−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、4−チオモルホリニル、1−ホモピペリジニル、または1−ピペラジニルを形成する、請求項128、129、130、133、142、146、149、または158に記載の化合物。
  162. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の請求項1〜33、108〜112、115、116、および128〜161のいずれか1項に記載の化合物を含有する、組成物。
  163. 前記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、請求項162に記載の組成物。
  164. 前記親油性が分配係数により測定される、請求項163に記載の組成物。
  165. 前記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、請求項162に記載の組成物。
  166. 前記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、請求項162に記載の組成物。
  167. NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項166に記載の組成物。
  168. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項162に記載の組成物。
  169. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項168に記載の組成物。
  170. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項168に記載の組成物。
  171. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項162に記載の組成物。
  172. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項171に記載の組成物。
  173. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項171に記載の組成物。
  174. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項162に記載の組成物。
  175. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項174に記載の組成物。
  176. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項174に記載の組成物。
  177. 依存性障害、アルツハイマー病、不安障害、腹水、自閉症、双極性障害、がん、うつ病、内皮角膜ジストロフィ、水腫、てんかん、緑内障、ハンティングトン病、不眠症、虚血、片頭痛、アウラを伴う片頭痛、ニューロパシー性疼痛、侵害受容神経痛、侵害受容疼痛、眼疾患、疼痛、パーキンソン病、人格障害、疱疹後神経痛、精神病、統合失調症、発作障害、耳鳴、および離脱症候群からなる群より選択される状態を処置するための組成物であって、該組成物は、有効量の請求項1〜30、102〜106、109、110、および112〜160のいずれか1項に記載の化合物を含有する、組成物。
  178. ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して増加した親油性を有する、請求項177に記載の組成物。
  179. 前記親油性が分配係数により測定される、請求項178に記載の組成物。
  180. 前記化合物が、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、アゾセミド、およびトルセミドからなる群より選択されるループ利尿薬と比較して低下した利尿作用を有する、請求項177に記載の組成物。
  181. 前記化合物が、基底外側のブメタニド感受性NaCl共輸送体(NKCC1)を優先的に阻害する、請求項177に記載の組成物。
  182. NKCC2の阻害が、NKCC1に対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項181に記載の組成物。
  183. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項177に記載の組成物。
  184. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項183に記載の組成物。
  185. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項183に記載の組成物。
  186. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項177に記載の組成物。
  187. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項186に記載の組成物。
  188. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項186に記載の組成物。
  189. 前記化合物が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対するアンタゴニストである、請求項177に記載の組成物。
  190. αサブユニットを含むGABAレセプターの拮抗が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する影響の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項189に記載の組成物。
  191. αサブユニットを含むGABAレセプターに対する前記化合物の有効濃度(EC50)が、αサブユニットを含むGABAレセプターに対する同じ化合物についてのEC50の50%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である、請求項189に記載の組成物。
  192. Zが酸素または硫黄である場合、Rは存在せず;
    Zが酸素でありかつRが水素である場合、R10は水素でもメチルでもなく;
    Yが酸素でありかつZが酸素である場合、Rは、メチルでも、非置換ベンジルでも、ブチルでも、メチルシアノでもなく;
    Yが酸素であり、Zが窒素であり、かつRが水素である場合、Rは、水素でも、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチルでも、3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピルでも、2−(N−モルホリニル)エチルでも、2−ピリジルメチルでも、3−ピリジルメチルでも、4−ピリジルメチルでも、2−(4−(2−アミノエチル)ピペラジン−1−イル)エチルでも、式
    のスルタミル基でもなく;
    Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RとRとの両方が、エチルまたはベンジルであるわけではなく;あるいは
    Yが酸素でありかつZが窒素である場合、RおよびRは、これらが結合する窒素原子と一緒になって、ピペラジン−1−イル基も、4−メチルピペラジン−1−イル基も、N−モルホリニル基も形成しない、
    請求項108に記載の化合物。
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