JP2011231084A - 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 - Google Patents
糖ペプチド誘導体及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011231084A JP2011231084A JP2010105507A JP2010105507A JP2011231084A JP 2011231084 A JP2011231084 A JP 2011231084A JP 2010105507 A JP2010105507 A JP 2010105507A JP 2010105507 A JP2010105507 A JP 2010105507A JP 2011231084 A JP2011231084 A JP 2011231084A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glycopeptide
- group
- water
- resin
- organic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
【解決手段】下記式で表される脂溶性保護基が導入された糖ペプチド誘導体及びその製造方法。
(I)[式中、Rのうち少なくとも1つは、カルバメート系、アルキル型及びアシル系から選択される脂溶性保護基を表し、その他は水素原子を表す。]
【選択図】なし
Description
鶏卵卵黄中には2本鎖のヒト型複合糖鎖が含まれることが知られており、これを糖鎖供与体として利用することができれば、エンドグリコシダーゼを用いて、均一の糖鎖を有する糖タンパク質を製造することが可能になるものと考えられる。
また、非特許文献1には、鶏卵の可溶画分より糖鎖ペプチド(SGP:シアリルグリコペプチド)が得られることが開示されている。このSGPは、11個の糖残基からなる複合型糖鎖の還元末端に、アミノ酸6残基からなるペプチド鎖のペプチド残基が結合した化合物である。
特許文献2及び4の方法も、酵素により糖鎖アスパラギンを得てからクロマトグラフィーで分離するため工程が多い。
特許文献3に開示された方法は、限外ろ過を用いたシアル酸含有オリゴ糖を工業的に製造する方法であり、酵素処理によりシアル酸が1残基以上オリゴ糖に共有結合しかつアミノ酸を含まない低分子性のオリゴ糖鎖を遊離させている。
こうして得られるオリゴ糖鎖は遊離アミノ基を含有しないために、シアル酸を温存したままで蛍光標識を簡便に導入することが出来ない。
また、非特許文献1に開示された方法では、鶏卵卵黄1個から11糖シアリルオリゴ糖ペプチドを約8mg得ているが、5種類のカラムクロマトグラフィーによる精製を経るため大量処理には不向きである。
〔1〕下記式(I)で表される脂溶性保護基が導入された糖ペプチド誘導体;
(I)
[式中、Rのうち少なくとも1つは、カルバメート系、アシル系、イミド系、アルキル系、及びスルホンアミド系から選択される脂溶性保護基を表し、その他は水素原子を表す。]
〔2〕前記脂溶性保護基が、
1272600932262_1
(Fmoc)基、ベンジルオキシカルボニル(Z)基、tert−ブトキシカルボニル(BOC)基、トリチル(Trt)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基、アリルオキシカルボニル基(Alloc)基、アセチル(Ac)基、フタロイル(Pht)基、p−トルエンスルホニル基、トシル(Ts又はTos)基、及び2−ニトロベンゼンスルホニル(Ns)基からなる群より選択される、上記〔1〕に記載の糖ペプチド誘導体;
〔3〕すべてのRが脂溶性保護基である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の糖ペプチド誘導体;
〔4〕上記〔1〕に記載の糖ペプチド誘導体の製造方法であって、
鳥類卵脱脂卵黄を水又は塩溶液で抽出して糖ペプチドを含む抽出液を得る抽出工程、
前記抽出液を水溶性有機溶媒に添加して糖ペプチドを含む沈殿物を得る沈澱工程、
前記沈殿物を脱塩する脱塩工程、及び
脂溶性保護基を前記糖ペプチドのペプチド中のリジン残基のアミノ基に導入して糖ペプチド誘導体を得る導入工程
を含む、方法;
〔5〕前記脂溶性保護基導入後、反応液を水溶性有機溶媒に添加して糖ペプチド誘導体を沈殿させる工程をさらに含む上記〔4〕に記載の製造方法;
〔6〕前記水溶性有機溶媒が、炭素数1〜5のアルコール、エーテル、ニトリル、ケトン、アミド、及びスルホキシドのいずれかから選択される溶媒を少なくとも一種以上含有する上記〔4〕又は〔5〕に記載の製造方法;
〔7〕前記水溶性有機溶媒が、炭素数1〜5のアルコールである上記〔6〕に記載の製造方法;
〔8〕前記アルコールが、メタノール、エタノール、及び2−プロパノールからなる群より選択される上記〔7〕に記載の製造方法;
〔9〕前記脱塩工程が、前記沈殿物を樹脂に保持させて水で洗浄する工程を含む、上記〔4〕から〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法;
〔10〕前記樹脂が、逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂である上記〔9〕に記載の製造方法;
〔11〕前記逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂が、化学結合型シリカゲル樹脂である上記〔10〕に記載の製造方法;
〔12〕前記化学結合型シリカゲル樹脂を構成するシリカが、ジメチルオクタデシル、オクタデシル、ジメチルオクチル、オクチル、フェニル、ドコシル、トリアコンチル基からなる群から選択される基と化学結合している上記〔11〕に記載の製造方法。
〔13〕前記脱塩工程が、さらに有機溶媒水溶液により糖ペプチドを溶出する工程を含む上記〔9〕から〔12〕のいずれか1項に記載の製造方法;
〔14〕前記有機溶媒が、アセトニトリル、メタノール、及びエタノールからなる群より選択される少なくとも1種である上記〔13〕に記載の製造方法;
〔15〕前記有機溶媒水溶液の濃度が0.1〜20%(v/v)である、上記〔13〕又は〔14〕に記載の製造方法;
〔16〕前記抽出工程が、鳥類卵脱脂卵黄を水で抽出する工程であり、前記沈殿工程に用いる水溶性有機溶媒がエタノールであり、前記脱塩工程が、前記沈殿物をODS樹脂に保持させて水で洗浄する工程を含む、上記〔4〕に記載の製造方法;及び
〔17〕下記式(III)で表される糖鎖が所望のペプチドに結合した糖ペプチドの製造方法であって、
[式中、Pは所望のペプチドを示す。]
前記所望のペプチドのアスパラギン残基にN−アセチルグルコサミンが結合したものを用意する工程と、
前記所望のペプチドと、上記〔1〕から〔3〕に記載の糖鎖ペプチド誘導体と、エンドグリコシダーゼと、を含む反応溶液をインキュベートする工程と、
前記反応溶液をカラムクロマトグラフィーによって分離する工程と、を含む方法。
また、本発明に係る糖ペプチド誘導体の製造方法によれば、高純度の糖ペプチド誘導体を工業的規模で製造することができる。
本実施の形態において、糖ペプチド誘導体とは、下記式(I)で表される検出可能に標識された11糖シアリルオリゴ糖ペプチドをいう。
(I)
[式中、Rのうち少なくとも1つは、カルバメート系、アシル系、イミド系、アルキル系、及びスルホンアミド系から選択される脂溶性保護基を表し、その他は水素原子を表す。]
アミノ酸は、L−アミノ酸であっても、D−アミノ酸であってもよく、ラセミ体などを含め、L−アミノ酸とD−アミノ酸の任意の比率の混合物であってもよいが、L−アミノ酸であることが好ましい。また、各アミノ酸は、各アミノ酸と等価な誘導体であってもよい。
(II)
脂溶性保護基は、3ヶ所のアミノ基の少なくとも1つ、好ましくは2つ、さらに好ましくは3ヶ所に結合している。脂溶性保護基の結合数が多いほど、脂溶性が高くなり、脂溶性保護基を有しないペプチドとの物性の相違が大きくなる。2ヶ所以上に脂溶性保護基が結合している場合、脂溶性保護基は同一のものでも異なるものでもよい。
本実施の形態の糖ペプチド誘導体の製造方法は、鳥類卵脱脂卵黄を水又は塩溶液で抽出して糖ペプチドを含む抽出液を得る抽出工程、前記抽出液を水溶性有機溶媒に添加して糖ペプチドを含む沈殿物を得る沈殿工程、前記沈殿物を脱塩する脱塩工程、および標識物質を糖ペプチドのペプチド中のリジン残基のアミノ基に導入する導入工程を含む。
抽出工程とは、鳥類卵脱脂卵黄を、水又は塩溶液に懸濁し、糖ペプチドの混合物などを抽出して、糖ペプチドの粗精製物である抽出液を得る工程である。なお、ここでいう糖ペプチドは、本実施の形態の11糖の2分岐複合型糖鎖以外を含む糖ペプチド以外の糖ペプチドも含む。
鳥類卵脱脂卵黄としては、市販の脱脂卵黄を用いてもよく、鳥類卵から調製した鳥類卵脱脂卵黄を用いてもよい。
鳥類卵としては、特に限定されるものではないが、例えば、ニワトリ、ウズラ、アヒル、カモ、ダチョウ、及びハトなどの卵が挙げられ、卵黄内に含まれる糖ペプチドの量が多いので、鶏卵などが好ましい。
鳥類卵としては、生の卵であってもよく、乾燥して得られる卵の乾燥粉末であってもよく、鶏卵卵黄又は鶏卵卵黄粉末などを用いることが好ましい。
脱脂処理する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、鳥類卵に有機溶媒を添加して、沈殿物と有機溶媒層を分離する方法などが挙げられる。
脱脂処理に用いられる有機溶媒としては、アセトン、メタノール、エタノール、及び2−プロパノールなどが挙げられ、これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。
脱脂処理において、鳥類卵に添加する有機溶媒の量としては、特に限定されるものではないが、鳥類卵に対して、質量で1〜5倍の有機溶媒を用いることにより脱脂処理を行うことができる。
また、脱脂処理を行う温度としては、特に限定されるものではないが、0〜25℃で行うことができる。
有機溶媒と沈殿物とを分離する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,000〜10,000rpmで5〜30分遠心分離してもよい。
有機溶媒を用いた脱脂処理は、2〜6回行うことが好ましい。
塩溶液の濃度は、0.0001〜2.0%(w/v)であってもよく、鳥類卵脱脂卵黄に添加する水又は塩溶液の量は、特に限定されるものではないが、鳥類卵脱脂卵黄に対して、質量で、0.1〜50倍の水又は塩溶液を用いることができる。
また、糖ペプチドの抽出を行う温度は、特に限定されるものではないが、4〜25℃で行うことができる。糖ペプチドの抽出を行うpHは、特に限定されるものではないが、pH5〜pH9で行うことができる。
水又は塩溶液で抽出した糖ペプチドを含有する抽出液と鳥類卵脱脂卵黄とを分離する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、2,000〜10,000rpmで5〜30分遠心分離してもよい。
水又は塩溶液を用いた抽出処理は、2〜6回行うことが好ましい。
抽出工程は、水を用いて行うことが好ましい。
沈殿工程とは、抽出工程で得られた、糖ペプチドを含む抽出液を水溶性有機溶媒に添加することにより、抽出液を濃縮するだけでなく精製度の向上した糖ペプチドを沈殿物として得る工程である。沈殿工程においては、抽出液に水溶性有機溶媒を添加して粗精製物として、沈殿物を沈殿させてもよい。
本実施の形態において、水溶性有機溶媒とは、水と相溶性を有する有機溶媒であれば特に限定されないが、例えば、水と相溶性を有する炭素数1〜5の有機溶媒などが挙げられる。炭素数1〜5の有機溶媒とは、溶媒分子中の炭素数が1〜5であることを意味する。
該溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール系、あるいはジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系、あるいはアセトニトリル等のニトリル系、アセトン等のケトン系、ジメチルホルムアミド等のアミド系、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系からなる群から選択される溶媒が挙げられる。これら低分子量溶媒は、1種で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として用いてもよい。
水溶性有機溶媒としては、炭素数1〜5のアルコールであることが好ましく、沈殿工程において、水溶性有機溶媒がアルコールである場合、該沈殿工程は、抽出液をアルコールに添加してアルコール沈殿する工程(以下、「アルコール沈殿工程」と記載する場合がある。)であり、抽出工程で得られた、糖ペプチドを含有する抽出液をアルコールに添加することにより、抽出液を濃縮するだけでなく精製度の向上した糖ペプチドを沈殿物として得るアルコール沈殿工程である。
本実施の形態において、アルコール沈殿工程において用いるアルコールは1種類であってもよいし、アルコールの混合物又は他の溶媒との混合物であってもよい。
アルコール溶媒が混合物である場合、例えば、メタノール又は2−プロパノールをエタノールに対し0.01〜50%添加した混合溶媒を用いてもよい。また、エタノールに対しアセトン、アセトニトリル又はジエチルエーテルを0.01〜50%添加した混合溶媒を用いてもよい。
得られた糖ペプチドを含む沈殿物を、水又は塩溶液に溶解し、再度アルコール沈殿工程を行うことにより、より精製された沈殿物を得ることができる。
脱塩工程とは、沈殿工程で得られた糖ペプチドを含有する沈殿物から塩を除去する工程である。
脱塩工程は、脱塩方法として知られた種々の公知の方法で行うことができるが、例えば、イオン交換樹脂、イオン交換膜、ゲルろ過、透析膜、限外ろ過膜又は逆浸透膜などを用いて脱塩することも可能である。脱塩工程としては、例えば、沈殿工程で得られた沈殿物を樹脂に保持させて水で洗浄することにより脱塩することもできる。
また、樹脂としては、逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂等が挙げられ、逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂とは、シリカゲル系、ポリマー系を代表的とする樹脂を意味しポリ(スチレン/ジビニルベンゼン)ポリマーゲル樹脂、ポリスチレン−ジビニルベンゼン樹脂、ポリヒドロキシメタクリレート樹脂、スチレンビニルベンゼン共重合体樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、化学結合型シリカゲル樹脂などが挙げられる。
化学結合型シリカゲル樹脂とは、例えば、多孔性シリカゲルにジメチルオクタデシルクロロシランの様なシランカップリング剤を反応させて製造するODS樹脂などが挙げられ、シリカゲルに対し、同様の手法で異なるシリル化剤を用いることで、オクタデシル、ジメチルオクタデシル、メチルオクタデシル、ジメチルオクチル、オクチル、フェニル、シアノプロピル、アミノプロピル基からなる群から選択される基を化学結合させることで得られる樹脂等も挙げられる。あるいは炭素数22のドコシル基又は炭素数30のトリアコンチル基を結合して得られる樹脂であってもよい。
溶出工程では、例えば、糖ペプチドを保持させたODS樹脂などのシリカゲル樹脂に対し、質量で1〜50倍の有機溶媒水溶液を用いて樹脂から溶出させることができる。また水洗浄の工程では、糖ペプチドができるだけ、水と共に流出せず、有機溶媒水溶液による溶出工程によって溶出することが好ましい。
溶出工程に用いる有機溶媒は、例えば、アセトニトリル、メタノール、及びエタノールからなる群から選択される少なくとも1種を含有するものが挙げられる。有機溶媒水溶液の濃度は0.1〜20%(v/v)であり、好ましくは0.5〜20%(v/v)であり、より好ましくは10%(v/v)以下、さらに好ましくは5%(v/v)以下である。
有機溶媒水溶液により糖ペプチドを溶出する工程においては、水から徐々に濃度を上げていき、有機溶媒水溶液である溶出液にグラジエントをかけて溶出を行ってもよい。
斯かる脱塩工程としては、例えば、限外ろ過膜又は逆浸透膜を用いることで沈殿物の脱塩を行うことができる。
脱塩工程に用いる膜としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、芳香族ポリアミド、酢酸セルロース、ポリビニルアルコールを構成基材とする平膜又は中空糸膜、スパイラル膜又はチューブラー膜であってもよい。さらにはイオン交換樹脂、イオン交換膜、ゲルろ過、透析膜、限外ろ過膜あるいは逆浸透膜で脱塩することも可能である。
糖ペプチドを添加して保持させたシリカゲル樹脂に対し、質量で、1〜50倍の水を用いて樹脂を洗浄することにより糖ペプチドの脱塩を行うことができる。
以上のとおり、本発明においては、(1)鳥類卵脱脂卵黄を、水又は塩溶液に懸濁し、糖ペプチドの混合物などを抽出して、糖ペプチドの粗精製物である抽出液を得る抽出工程、(2)抽出工程で得られた糖ペプチドを含む抽出液を水溶性有機溶媒に添加することにより、抽出液を濃縮するだけでなく精製度の向上した糖ペプチドを沈殿物として得る沈殿工程、及び(3)沈殿工程で得られた糖ペプチドを含有する沈殿物から塩を除去する脱塩工程を含み、この脱塩工程において化学結合型シリカゲル樹脂を用いた場合は糖ペプチドが樹脂に保持されるために有機溶媒水溶液により溶出する溶出工程を含むことがある。
ここで(3)の脱塩工程においては、樹脂を用いた脱塩以外の方法、例えば膜を用いて脱塩した場合、公知の糖ペプチドの精製方法を用いて更に糖ペプチドを精製することができる。この際には当然の事ながら、化学結合型シリカゲル樹脂を用いて精製しても良い。
本実施の形態において、得られた糖ペプチドは、再度アルコール沈殿工程あるいは脱塩工程を行ってさらに精製してもよい。
導入工程とは、脂溶性保護基を糖ペプチドのペプチド部分に存在する3個のアミノ基に導入する工程をいう。用いる脂溶性保護試薬の量、反応液のpH、反応時間、反応温度などの反応条件を選択することにより、3個のアミノ基に対し脂溶性保護基を1〜3ヶ所に導入することができる。脂溶性保護基の増加による脂溶性向上のために、脂溶性保護基は3ヶ所全てのアミノ基に導入することが好ましい。
脂溶性保護基は、上述した本実施の形態の糖ペプチド誘導体について挙げたものを使用することができる。
この際、添加するアミノ基保護試薬を糖ペプチドのアミノ基(ペプチド1モルあたり3モルのアミノ基を有する)に対して過剰量、例えば総アミノ基のモル数に対して1.1倍から5倍のモル数のアミノ基保護試薬を添加することで、糖ペプチドの全アミノ基に脂溶性保護基を導入することができる。
エンドグリコシダーゼは、糖鎖の非還元末端から単糖を加水分解して遊離するエキソグリコシダーゼと異なり、糖鎖の構造を認識して糖鎖ごと遊離することができる酵素である。エンドグリコシダーゼは、認識する糖鎖の構造によって様々な種類に分類されるが、本実施の形態の糖鎖ペプチドが有するヒト型の2分岐型11糖シアリルオリゴ糖、即ち下記式(II)で表される糖ペプチドの糖鎖部分を認識するものとして、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼに分類されるFlavobacterium meningosepticum由来のEndo−F2、Endo−F3、Mucor hiemalis由来のEndo−M等が挙げられる。
(II)
エンドグリコシダーゼは加水分解反応によって糖鎖を遊離するのみならず、遊離した糖鎖を、水酸基を有する化合物に転移する。特にEndo−Mは、GlcNAcあるいは、GlcNAcを含む受容体が存在すると、遊離した糖鎖を当該GlcNAc部分に転移付加する。
これにより、目的ペプチド又はタンパク質にヒト型糖鎖を転移付加することができる。また、糖鎖を失った糖ペプチド誘導体は脂溶性保護基を有しているので、付加反応後、糖鎖を失った糖ペプチド誘導体と、得られた糖鎖付加ペプチド又はタンパク質とを、クロマトグラフィーなどにより容易に分離することができる。
例えば、遺伝子組み換え技術により、酵母を宿主として糖タンパク質を発現させると、酵母特有の高マンノース型糖鎖を有する糖タンパク質が得られる。この糖タンパク質を受容体とし、本実施の形態に係る糖ペプチド誘導体を糖鎖供与体として、エンドグリコシダーゼを用いて糖転移反応を行えば、ヒト型糖鎖を有する糖タンパク質を得ることが可能である。かかる方法によれば、従来動物細胞を宿主として生産していたために大量生産が困難であった糖タンパク質医薬を、酵母を宿主として生産し、糖鎖をリモデリングすることにより、均一なヒト型糖鎖を有する高品質な糖タンパク質を多量に得ることが可能となる。
本実施の形態に係る糖ペプチドの製造方法は、下記式(III)で表される糖鎖が所望のペプチドに結合した糖ペプチドの製造方法であって、所望のペプチドのアスパラギン残基にN−アセチルグルコサミンが結合したものを用意する工程と、当該所望のペプチドと、本実施の形態の糖鎖ペプチド誘導体と、エンドグリコシダーゼと、を含む反応溶液をインキュベートする工程と、反応溶液をカラムクロマトグラフィーによって分離する工程と、を含む。
[式中、Pは所望のペプチド又はタンパク質を示す。]
所望のペプチド又はタンパク質は、特に限定されないが、例えば、タンパク質医薬とすることができる。
1)11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの分析例
カラム(Cadenza CD−C18 (Imtakt、150×2mm)を備えたGLサイエンス製HPLC GL−7400システムを用いて、以下の測定条件によりHPLC分析を行った。
測定条件:
グラジエント;2%→17%(15min)、CH3CN in 0.1%TFA solution
流速;0.3mL/min
UV;214nm
測定条件:
グラジエント;50%→80%(15min)、CH3CN in 0.1%TFA solution
流速;0.3mL/min
UV;214nm
3)Ac−糖ペプチド誘導体の分析例
測定条件:
グラジエント;8%→45%(15min)、CH3CN in 0.1%TFA solution
流速;0.3mL/min
UV;214nm
4)Z−糖ペプチド誘導体の分析例
測定条件:
グラジエント;35%→85%(15min)、CH3CN in 0.1%TFA solution
流速;0.3mL/min
UV;214nm
[1H−NMR測定]
11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの分析例
D2O 0.4mLに試料 2mgを溶解して、JEOL製JNM−600(600MHz)で1H−NMRを測定した。
以下の測定条件でLC/MS測定を行った。用いたLC及びMSのシステムは以下のとおりである。
1)Fmoc−11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの分析例
LC:アジレント製1100シリーズ
カラム:Cadenza CD−C18 (Imtakt、150×2mm)
カラム温度:40℃
流速;0.2mL/min
UV:262nm
グラジエント;40%→100%(30min)、CH3CN in 0.05%Formic acid solution
MS:サーモエレクトロン製LCQ
イオン化:ESI
モード:Positive
2)Ac−11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの分析例
LC:アジレント製1100シリーズ
カラム:Cadenza CD−C18 (Imtakt、150×2mm)
カラム温度:40℃
流速;0.2mL/min
UV:214nm
グラジエント;2%→30%(20min)、CH3CN in 0.05%Formic acid solution
MS:サーモエレクトロン製LCQ
イオン化:ESI
モード:Positive、Negative
3)Z−11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの分析例
LC:アジレント製1100シリーズ
カラム:Cadenza CD−C18 (Imtakt、150×2mm)
カラム温度:40℃
流速;0.2mL/min
UV:214nm
グラジエント;30%→60%(30min)、CH3CN in 0.05%Formic acid solution
MS:サーモエレクトロン製LCQ
イオン化:ESI
モード:Positive、Negative
(1)糖ペプチドの精製
鶏卵卵黄10個にエタノール350mLを添加し、よく撹拌した。8,000rpmで20分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで沈殿物を得た。得られた沈殿物にエタノール300mLを添加し、よく撹拌後、遠心分離し、上清を除去する操作を3回繰り返して、沈殿物として脱脂卵黄150gを得た。
得られた上記脱脂卵黄150gに水200mLを添加し、よく撹拌した。8,000rpmで20分遠心分離し、デカンテーションにより上清を得た。デカンテーションにより得られた沈殿物に水100mLを添加し、よく撹拌後、遠心分離し、上清を回収する操作を3回繰り返した。回収した上清をグラスフィルターにて濾過後、100mLまで減圧濃縮した。その後、得られた濃縮溶液をエタノール700mLに注加し、生じた沈殿物を、8,000rpmで20分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで回収した。得られた沈殿物を水に溶解し、再度エタノールに注加した。この操作を3回繰り返した。ここで生じた沈殿物を回収することで粗精製糖ペプチド1.58gを得た。
ODS樹脂としてシリカゲル樹脂Wakogel(100C18)25gをガラスカラムに充填し、該樹脂をメタノールで洗浄後、水で置換した。粗精製糖ペプチド1.5gを水5mLに溶解し水で置換後の樹脂に添加した。粗精製糖ペプチドを添加した樹脂を水100mLで洗浄後、2%アセトニトリル溶液で糖ペプチドを溶出した。溶出液を凍結乾燥することで117mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドのHPLC及び1H−NMRによる測定結果をそれぞれ図1及び2に示す。HPLCによる純度では95%であった。得られた糖ペプチドは標品(東京化成製)との比較により上記式(II)で表される構造であることが分かった。
ODS樹脂としてシリカゲル樹脂Wakogel(100C18)25gをガラスカラムに充填し、該樹脂をメタノールで洗浄後、水で置換した。上記実施例1で得られた糖ペプチド50mgを水1mLに溶解し水で置換後の樹脂に添加した。粗精製糖ペプチドを添加した樹脂を水100mLで洗浄後、2%アセトニトリル溶液で糖ペプチドを溶出した。溶出液を凍結乾燥することで30mgの糖ペプチドを得た。得られた糖ペプチドのHPLCによる測定結果を図3に示す。HPLCによる純度では99%であった。
(1)で得られた糖ペプチド10mgを水−ジメチルホルムアミド(2/1:体積比)1.5mLに加え、さらに0.1mLの1M重曹水を加えた。その後11mgのFmoc-OSu(N-(9-Fluorenylmethoxycarbonyloxy) succinimide(ペプチド研究所製)を加え1時間反応を行い、エタノール−アセトン(1/1:体積比)10mLを加え粗精製Fmoc−糖ペプチド誘導体を沈殿させた。8,000rpmで5分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで沈殿を回収した。得られた沈殿物を水に溶解し、再度エタノール−アセトン(1/1:体積比)10mLに注加した。この操作を3回繰り返した。ここで生じた沈殿物を回収することで粗精製糖ペプチド誘導体10mgを得た。
得られたFmoc−糖ペプチド誘導体のHPLCによる測定結果を図4に示す。反応生成物についてLC/MS測定を行った。その結果、6.4分に検出されるピークは検出イオンが1766.3 ([M+2H]2+)推定分子量3530.6であり、糖ペプチドの3個のアミノ基に3個のFmoc基が導入された化合物であることが推定された。
(1)糖ペプチドの精製
鶏卵卵黄50個にアセトン1.1Lを添加し、よく撹拌した。8,000rpmで15分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで沈殿物を得た。得られた沈殿物にエタノール700mLを添加し、よく撹拌後、遠心分離し、上清を除去する操作を2回繰り返して、沈殿物として脱脂卵黄500gを得た。
得られた上記脱脂卵黄500gに水600mLを添加し、よく撹拌した。8,000rpmで15分遠心分離し、デカンテーションにより上清を得た。デカンテーションにより得られた沈殿物に水400mLを添加し、よく撹拌後、遠心分離し、上清を回収する操作を3回繰り返した。回収した上清をグラスフィルターにて濾過後、400mLまで減圧濃縮した。その後、得られた濃縮溶液をエタノール2Lに注加し、生じた沈殿物を、8,000rpmで15分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで回収した。得られた沈殿物を水に溶解し、エタノールに注加した。この操作を3回繰り返した。ここで生じた沈殿物を回収することで粗精製糖ペプチド9.0gを得た。
ODS樹脂としてシリカゲル樹脂Wakogel(100C18)50gをガラスカラムに充填し、該樹脂をメタノールで洗浄後、水で置換した。粗精製糖ペプチド9.0gを水80mLに溶解し水で置換後の樹脂に添加した。粗精製糖ペプチドを添加した樹脂を水200mLで洗浄後、2%アセトニトリル溶液で糖ペプチドを溶出した。溶出液を凍結乾燥することで389mgの糖ペプチドを得た。
得られた糖ペプチドのHPLCによる測定結果を図5に示す。HPLCによる純度では96%であった。得られた糖ペプチドは標品(東京化成製)との比較により上記式(II)で表される構造であることが分かった。
(1)で得られた糖ペプチド10mgを水−アセトン(2/1:体積比)1.5mLに加え、さらに0.1mLの1M重曹水を加えた。その後47mgのAc-OSu(N-Acetoxysuccinimide(和光純薬工業製))を加え30分間反応を行い、エタノール10mLを加え粗精製Ac−糖ペプチド誘導体を沈殿させた。8,000rpmで5分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで沈殿を回収した。得られた沈殿物を水に溶解し、エタノール−アセトン(1/1:体積比)10mLに注加した。この操作を3回繰り返した。ここで生じた沈殿物を回収することで粗精製糖ペプチド誘導体10mgを得た。
得られたAc−糖ペプチド誘導体のHPLCによる測定結果を図6に示す。反応生成物についてLC/MS測定を行った。その結果、5.6分に検出されるピークは検出イオンが1496.3 ([M+2H]2+)推定分子量2990.6であり、糖ペプチドの3個のアミノ基に3個のAc基が導入された化合物であることが推定された。
実施例2の(1)で得られた糖ペプチド10mgを水−ジメチルホルムアミド(2/1:体積比)1.5mLに加え、さらに0.1mLの1M重曹水を加えた。その後9mgのZ-OSu (N-(Benzyloxycarbonyloxy)succinimide(ペプチド研究所製))を加え2時間反応を行い、エーテル−アセトン(1/1:体積比)10mLを加え粗精製Z−糖ペプチド誘導体を沈殿させた。8,000rpmで5分遠心分離し、デカンテーションにより上清を除去することで沈殿を回収した。得られた沈殿物を水に溶解し、エタノール−アセトン(1/1:体積比)10mLに注加した。この操作を3回繰り返した。ここで生じた沈殿物を回収することで粗精製糖ペプチド誘導体11mgを得た。
得られたZ−糖ペプチド誘導体のHPLCによる測定結果を図7に示す。反応生成物についてLC/MS測定を行った。その結果、6.2分に検出されるピークは検出イオンが1656.3 ([M+2Na]2+)推定分子量3266.6であり、糖ペプチドの3個のアミノ基に3個のZ基が導入された化合物であることが確認された。
Claims (17)
- 下記式(I)で表される脂溶性保護基が導入された糖ペプチド誘導体。
(I)
[式中、Rのうち少なくとも1つは、カルバメート系、アシル系、イミド系、アルキル系、及びスルホンアミド系から選択される脂溶性保護基を表し、その他は水素原子を表す。] - 前記脂溶性保護基が、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基、ベンジルオキシカルボニル(Z)基、tert−ブトキシカルボニル(BOC)基、トリチル(Trt)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基、アリルオキシカルボニル基(Alloc)基、アセチル(Ac)基、フタロイル(Pht)基、p−トルエンスルホニル基、トシル(Ts又はTos)基、及び2−ニトロベンゼンスルホニル(Ns)基からなる群より選択される、請求項1に記載の糖ペプチド誘導体。
- すべてのRが脂溶性保護基である、請求項1又は2に記載の糖ペプチド誘導体。
- 請求項1に記載の糖ペプチド誘導体の製造方法であって、
鳥類卵脱脂卵黄を水又は塩溶液で抽出して糖ペプチドを含む抽出液を得る抽出工程、
前記抽出液を水溶性有機溶媒に添加して糖ペプチドを含む沈殿物を得る沈澱工程、
前記沈殿物を脱塩する脱塩工程、及び
脂溶性保護基を前記糖ペプチドのペプチド中のリジン残基のアミノ基に導入して糖ペプチド誘導体を得る導入工程
を含む、方法。 - 前記脂溶性保護基導入後、反応液を水溶性有機溶媒に添加して糖ペプチド誘導体を沈殿させる工程をさらに含む請求項4に記載の製造方法。
- 前記水溶性有機溶媒が、炭素数1〜5のアルコール、エーテル、ニトリル、ケトン、アミド、及びスルホキシドのいずれかから選択される溶媒を少なくとも一種以上含有する請求項4又は5に記載の製造方法。
- 前記水溶性有機溶媒が、炭素数1〜5のアルコールである請求項6に記載の製造方法。
- 前記アルコールが、メタノール、エタノール、及び2−プロパノールからなる群より選択される請求項7に記載の製造方法。
- 前記脱塩工程が、前記沈殿物を樹脂に保持させて水で洗浄する工程を含む、請求項4から8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記樹脂が、逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂である請求項9に記載の製造方法。
- 前記逆相分配クロマトグラフィー充填用樹脂が、化学結合型シリカゲル樹脂である請求項10に記載の製造方法。
- 前記化学結合型シリカゲル樹脂を構成するシリカが、ジメチルオクタデシル、オクタデシル、ジメチルオクチル、オクチル、フェニル、ドコシル、トリアコンチル基からなる群から選択される基と化学結合している請求項11に記載の製造方法。
- 前記脱塩工程が、さらに有機溶媒水溶液により糖ペプチドを溶出する工程を含む請求項9から12のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記有機溶媒が、アセトニトリル、メタノール、及びエタノールからなる群より選択される少なくとも1種である請求項13に記載の製造方法。
- 前記有機溶媒水溶液の濃度が0.1〜20%(v/v)である、請求項13又は14に記載の製造方法。
- 前記抽出工程が、鳥類卵脱脂卵黄を水で抽出する工程であり、前記沈殿工程に用いる水溶性有機溶媒がエタノールであり、前記脱塩工程が、前記沈殿物をODS樹脂に保持させて水で洗浄する工程を含む、請求項4に記載の製造方法。
- 下記式(III)で表される糖鎖が所望のペプチドに結合した糖ペプチドの製造方法であって、
[式中、Pは所望のペプチドを示す。]
前記所望のペプチドのアスパラギン残基にN−アセチルグルコサミンが結合したものを用意する工程と、
前記所望のペプチドと、請求項1から3に記載の糖鎖ペプチド誘導体と、エンドグリコシダーゼと、を含む反応溶液をインキュベートする工程と、
前記反応溶液をカラムクロマトグラフィーによって分離する工程と、を含む方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010105507A JP5813294B2 (ja) | 2010-04-30 | 2010-04-30 | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010105507A JP5813294B2 (ja) | 2010-04-30 | 2010-04-30 | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011231084A true JP2011231084A (ja) | 2011-11-17 |
JP5813294B2 JP5813294B2 (ja) | 2015-11-17 |
Family
ID=45320771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010105507A Expired - Fee Related JP5813294B2 (ja) | 2010-04-30 | 2010-04-30 | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5813294B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013230957A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Corp | 糖ペプチド被覆シリカ |
JP2013231012A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Corp | 糖ペプチド誘導体 |
WO2017110984A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 第一三共株式会社 | 限外ろ過膜を用いたオリゴ糖ペプチドの精製法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0899988A (ja) * | 1994-09-29 | 1996-04-16 | Takehiko Yamamoto | シアル酸類含有オリゴ糖の製造法 |
JPH1160599A (ja) * | 1997-08-26 | 1999-03-02 | Kitasato Inst:The | 新規糖タンパク質及び該糖タンパク質の抗ウイルス剤 |
JP2002272479A (ja) * | 2001-01-11 | 2002-09-24 | Noguchi Inst | カルシトニン糖鎖誘導体 |
JP2003128703A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-05-08 | Yasuhiro Kajiwara | 糖鎖アスパラギン誘導体の製造方法 |
JP2004502703A (ja) * | 2000-06-29 | 2004-01-29 | ファーマジェネシス, インコーポレイテッド | 酸修飾アラビノガラクタンタンパク質組成物 |
-
2010
- 2010-04-30 JP JP2010105507A patent/JP5813294B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0899988A (ja) * | 1994-09-29 | 1996-04-16 | Takehiko Yamamoto | シアル酸類含有オリゴ糖の製造法 |
JPH1160599A (ja) * | 1997-08-26 | 1999-03-02 | Kitasato Inst:The | 新規糖タンパク質及び該糖タンパク質の抗ウイルス剤 |
JP2004502703A (ja) * | 2000-06-29 | 2004-01-29 | ファーマジェネシス, インコーポレイテッド | 酸修飾アラビノガラクタンタンパク質組成物 |
JP2002272479A (ja) * | 2001-01-11 | 2002-09-24 | Noguchi Inst | カルシトニン糖鎖誘導体 |
JP2003128703A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-05-08 | Yasuhiro Kajiwara | 糖鎖アスパラギン誘導体の製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6013016835; Biochim. Biophys. Acta, 1997, Vol.1335, p.23-32 * |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013230957A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Corp | 糖ペプチド被覆シリカ |
JP2013231012A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Corp | 糖ペプチド誘導体 |
WO2017110984A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 第一三共株式会社 | 限外ろ過膜を用いたオリゴ糖ペプチドの精製法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5813294B2 (ja) | 2015-11-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5566226B2 (ja) | 11糖シアリルオリゴ糖ペプチドの製造方法 | |
Seitz et al. | Chemoenzymatic solution-and solid-phase synthesis of O-glycopeptides of the mucin domain of MAdCAM-1. A general route to O-LacNAc, O-sialyl-LacNAc, and O-sialyl-Lewis-X peptides | |
KR100634664B1 (ko) | 당사슬 아스파라긴을 갖는 당펩티드의 제조법 및 그당펩티드 | |
TWI335920B (en) | Sugar chain asparagine derivatives, sugar chain asparagine and sugar chain and manufacture thereof | |
DK1591532T3 (en) | PROCEDURE FOR PREPARING ASPARAGIN DERIVATIVES WITH SUGAR CHAIN | |
Menegatti et al. | Alkaline-stable peptide ligand affinity adsorbents for the purification of biomolecules | |
TWI247749B (en) | 3 branch type saccharide chain asparagine derivative, saccharide chain asparagine there of, saccharide chain there of, and method for producing same | |
JP5680576B2 (ja) | 11糖シアリルオリゴ糖アスパラギンの製造方法 | |
JP5813294B2 (ja) | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 | |
JP5285022B2 (ja) | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 | |
TW200413408A (en) | Saccharide chain asparagine derivatives and manufacture thereof | |
JP6718561B2 (ja) | 活性型GcMAFの製造方法 | |
JP2019182757A (ja) | 9糖シアリルオリゴ糖ペプチド及びその製造方法 | |
JP2013231012A (ja) | 糖ペプチド誘導体 | |
JPWO2006030840A1 (ja) | ムチン型ペプチドの合成法とmuc1関連糖ペプチド | |
JP5611105B2 (ja) | 糖ペプチド誘導体及びその製造方法 | |
KR102295590B1 (ko) | 활성화 당쇄 유도체의 제조방법 및 활성화 당쇄 유도체 | |
JP4112236B2 (ja) | レクチンの分離精製方法並びに動物血漿固定化担体及びアフィニティーカラム | |
JP5614897B2 (ja) | 糖ペプチド被覆シリカ | |
WO2007114307A1 (ja) | ポリラクトサミン骨格を有するムチン型糖ペプチド | |
JP2013040148A (ja) | シアリルオリゴ糖ペプチド固定化ビーズ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130410 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130627 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131003 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150721 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150916 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5813294 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |