JPWO2006030840A1 - ムチン型ペプチドの合成法とmuc1関連糖ペプチド - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用であり、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類を製造する際のプライマーとして有用な新規化合物、およびそのプライマーを使用して糖ペプチドを製造する方法を提供することにある。末端にアルデヒド基またはケトン基を有し、プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む新規な糖ペプチド誘導体(式(I)で表される化合物)およびこれをプライマーとして使用する糖ペプチドの簡易な製造方法を提供することにより、上記課題が解決される。

Description

本発明は、糖ペプチドを製造する際のプライマーとして有用な新規化合物、およびそのプライマーを使用して糖ペプチドを製造する方法に関する。本発明はまた、その製造方法によって得られる糖ペプチド類に関する。
糖鎖は核酸やタンパク質と並んで生体を構成する主要成分であり、生体のエネルギー源としてよく知られているが、近年、生体内の情報伝達、タンパク質の品質管理、構造安定化、タンパク質輸送のための標識など、様々な高次機能を担っていることが明らかとなってきた。しかしながら、糖鎖は核酸やタンパク質に比べ、一般的な調製法が確立されておらず、さらに糖鎖の機能は脂質やタンパク質などと結合した複合糖質として機能していることが多いため、その構造情報を含めた機能の研究は未解明部分が極めて多い。また、タンパク質の研究分野でも糖鎖と共にその機能を果たしていると思われるものが多数見つかっているが、その詳細な機構の研究は現状ではきわめて困難である。
これらの研究を推し進め、さらに医薬などへと活用するためには糖鎖単独ではなく複合糖質の状態で均一な試料を調製する必要がある。特に糖ペプチドに関しては糖鎖とペプチド双方が極めて多様性に富んでいるため、必要となった構造をそのつど天然物から調達することは事実上不可能であり、その迅速な製造法の開発が期待されている。共通の手順で多様な構造を作成するという作業は近年発達したコンビナトリアルケミストリーに代表されるように、化学合成法が得意とする技術である。このような背景に基づき、これまで様々な糖ペプチド製造法が検討されてきたが、いまだに実用的な製造法は報告されていない。その主な理由、原料となる糖アミノ酸の調製が煩雑であり多彩な糖鎖構造を有する糖アミノ酸を揃えることが困難であること、大きい糖鎖構造を有する糖アミノ酸は立体障害が大きいためその収率および反応速度が遅いこと、さらに糖ペプチド構築後に化学合成法で糖鎖を伸張することは反応性および位置・立体制御の点から難しいこと、が挙げられる。すなわち、現在の技術では反応収率が低い上に調製に要する時間が長く、さらに、糖ペプチド合成はその合成原料の調製自体が難しいため、必要な糖鎖構造を迅速に調製するオーダーメードな製造や、糖ペプチドおよび糖タンパク質の網羅的機能解析に必要とされている複雑な糖鎖構造を含む糖ペプチドライブラリーの構築は極めて困難である。
一般に糖ペプチドの合成は、Fmoc−アミノ酸(アミノ基を9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基で保護したアミノ酸、以下9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基をFmocと略する)とともにFmocグリコシルアミノ酸を用い、ペプチド自動合成装置で基本となるペプチド部分を固相担体上に合成し、固相担体よりペプチド部分を遊離させ、一旦精製した後、有機化学的なまたは酵素的な合成手法によりひとつずつ糖鎖を伸長させていくという方法が用いられる。このため、糖鎖の伸長には煩雑な操作と長い時間が必要である。そこで、ペプチド部分のみならず、オリゴ糖鎖部分も自動合成になれば糖ペプチド合成の迅速化およびライブラリー作成において非常に有用である。核酸やタンパク質については自動合成技術が確立されており、このことによりこれらの分野の研究が著しく進歩したことは誰もが認めるところであり、糖鎖についてもその自動合成技術の確立は切望されている。
これまでに糖ペプチドのライブラリー合成を志向した研究に関しいくつかの報告があり、いずれもペプチド部分の合成はR.B.Merrifieldの方法に基づいた固相化学合成法で行われている。一方、オリゴ糖鎖側の合成手法は大きく分けて2つある。ひとつは化学合成法によるものであるが、当残基と糖残基を立体選択的に結合させる方法が十分確立されておらず、さらに保護基を結合させたりあるいは脱離させたりと工程が煩雑であるという問題がある。もうひとつは酵素合成によるものであり、保護基を必要とせず、また糖残基と糖残基を立体選択的に結合させることができるので化学合成に比べ、非常に有利であり、近年いくつかの高分子担体と組み合わせる自動合成可能な方法が提案されるようになって来た。これには、最近各種糖転移酵素の遺伝子が単離され、遺伝子組換え技術による糖転移酵素の大量生産が可能になってきたという背景がある。
そのような例としては、U.Zehaviらは、アミノエチル基またはアミノヘキシル基を結合させたポリアクリルアミドゲルを固相担体とした糖転移酵素による固相合成を報告している(非特許文献1〜4参照)。この方法は適当な単糖を4−カルボキシ−2−ニトロベンジルグリコシドとした後、上記担体のアミノ基と直接またはスペーサーを介して結合させたものをプライマーとして、糖転移酵素により糖鎖伸長反応を行い、その後、光分解により伸長させた糖鎖を遊離させるというものである。しかしながら、糖転移収率は50%程度であり十分なものとはいえない。また、この方法で得られるのはオリゴ糖であって糖ペプチドではない。
その他の例として、C.−H.Wongらは、アミノ化シリカに糖ペプチドを結合させたものをプライマーとし、糖転移酵素を用いて糖鎖を伸長させた後、α−キモトリプシンの加水分解作用を利用し、伸長させた糖鎖を糖ペプチドの形で切り出す方法を報告している。(非特許文献5参照)。得られる糖ペプチドのペプチド鎖はAsn(アスパラギン)−Gly(グリシン)−Phe(フェニルアラニン)と短く、さらに、糖転移酵素による糖鎖伸長反応の収率は55〜65%であり、とても十分なものとはいえない。
また、C.−H.Wongらは、固相担体であるアミノ化シリカに結合させる基を改良し、糖転移酵素により糖鎖を伸長した後、ヒドラジン分解により糖鎖を遊離させる方法を報告しており、酵素による糖転移反応をほぼ定量的に行うことができたとも報告している(非特許文献6参照)。しかしながら、この方法で得られる糖鎖化合物は糖ペプチドではない。
さらに、C.−H.Wongらは、アミノ化シリカを固相担体とした非特許文献7のプライマーにFmocアミノ酸およびFmoc−Thr(βGlcNAc)−OHを用いてペプチド鎖を伸長させ、次いでペプチド鎖上の保護基を脱離させ、その後上述のN−GlcNAc残基に糖転移酵素を用いて糖鎖を伸長させ、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムで処理することにより固相担体上で合成した糖ペプチドを遊離させる方法を報告している(非特許文献7参照)。この方法で得られる糖ペプチド鎖はアミノ酸残基8つからなっており、ペプチド鎖としては十分な長さを有しているが、得られた糖ペプチドは最初に固相担体に導入したアミノ酸に対する収率が10%以下であり、十分なものとはいえない。また、ペプチド合成と糖鎖合成を通じて未反応物などの不純物が蓄積するため、ペプチド鎖と糖鎖構造がそれぞれ複雑になると目的物の単離精製が困難になる。さらに、ペプチドの自動合成は通常有機溶媒中で、糖転移酵素による糖鎖合成は通常水溶液中で行われ、それぞれの反応で求められる担体の性質は異なるため、ひとつの担体上でペプチドも糖鎖も自動合成することは困難である。
また、M.Meldalらは、ジアミノ化ポリエチレングリコールのモノおよびジアクリロイル化体の重合体に、糖ペプチド誘導体を結合させたものをプライマーとし、糖転移酵素を用いて糖鎖を伸長させた後、トリフルオロ酢酸により糖鎖を遊離させる方法を報告している(非特許文献8参照)。しかし、この方法で得られる糖ペプチドのペプチド鎖はAsn(アスパラギン)−Gly(グリシン)であり、糖ペプチドと呼ぶにはあまりに短い。また、C末端のグリシン残基はグリシンアミド残基となっており、場合によってはグリシンアミド残基をグリシン残基に変換する必要がある。
S.Rothらは、特許文献1に以下のような方法を開示している。まず、糖転移酵素の糖受容体を固相担体に結合させ、これをアフィニティ吸着体とし、この糖受容体と結合することのできる糖転移酵素を含む組織抽出液を接触させることにより、糖転移酵素をアフィニティ吸着体に結合させる。次いで、この糖転移酵素が結合したアフィニティ吸着体をこの糖転移酵素が糖供与体として利用できる糖ヌクレオチドを含む溶液と接触させることにより、糖転移酵素をアフィニティ吸着体から遊離させるとともに糖受容体に糖残基をひとつ伸長させる。さらにこの糖残基がひとつ伸長した糖受容体と結合することのできる糖転移酵素を含む組織抽出液を接触させ、同様のことを繰り返し所望の糖鎖を固相担体上に合成するというものである。しかしながら、この方法の有用性あるいは非天然型の糖ペプチド合成への適用を示す具体的なデータは示されておらず、得られた糖鎖を固相担体から遊離させる方法も開示されていない。
西村らは、糖ペプチドあるいはネオ糖ペプチド(非天然型の糖ペプチド)の合成に利用できるプロテアーゼ切断型プライマーおよびそのプライマーを利用した糖ペプチドの製造方法、ならびにそのプライマーの合成に有用な重合性芳香族アミノ酸誘導体を開示している(特許文献2参照)。しかし、この方法は糖残基を有するペプチドをラジカル重合しているためラジカルに弱い硫黄原子を含む糖ペプチドの調製が難しく、ペプチド合成後にカラム精製、重合操作など煩雑な操作が含まれており、固相ペプチド化学合成から酵素による糖鎖伸長反応への切り替えに時間がかかるという問題を残している。
このように、装置化および精製が簡易で糖ペプチドを迅速かつ収率よく製造するためのプライマーはいまだに存在せず、化学法によるペプチド自動合成と酵素法による糖鎖自動合成を効率的に結びつけることのできる新しい技術は、ポストゲノム、ポストプロテオミクスを担うグライコミクス、グライコプロテオミクスの時代において非常に重要であり、その開発は渇望されている。実際にここに例示した装置化を志向した糖ペプチド合成法では糖ペプチドライブラリーと呼べる多品種合成や複雑な天然型糖鎖または複数の糖鎖を含む糖ペプチド合成例はない。
ムチンは、気管、胃腸などの消化管、生殖腺などの内腔を覆う粘液の主要な糖タンパク質である。MUC1は、上皮細胞の膜結合糖タンパク質であり、詳細に検討された最初のムチンである。MUC1はO−結合型糖鎖の付加しうるセリンおよびスレオニンを含むアミノ酸配列の繰り返しであるタンデムリピート(HGVTSAPDTRPAPGSTAPPA)という特徴的な構造をもつ巨大な細胞表面分子である。糖鎖の付加はすべてのセリンおよびスレオニンに起こるのではなく、糖鎖の伸張度も多様であることから、同じアミノ酸配列を有していたとしても機能の異なる数多くの糖タンパク質が存在しうる。
MUC1は、癌化の進行と共にその発現レベルが変化することが報告されている(非特許文献9:Nakamori,S.;Ota,D.M.;Karen,R.;Shirotani,K.;Irimura,T.Gastroenterology,1994,106,353−361.)。例えば結腸直腸癌では進行段階の原発腫瘍や転移病巣でMUC1の発現上昇が認められている。さらにMUC1のグリコシレーションの度合い(糖鎖の導入個所)および糖鎖構造が、正常上皮由来のものと癌細胞由来のものとで異なるという報告例(非特許文献10:Llod,K.O.;Burchell,J.;Kudryashov,V.;Yin,B.W.T.;Taylor−Papadimitriou,J.J.Biol.Chem.,1996,271,33325−33334.;特許文献11:Hanisch,F.−G.;Muller,S.Glycobiology,2000,10,439−449.)は数多い。例えば、正常細胞ではグリコシル化されているペプチドであっても、癌細胞ではグリコシル化されずに細胞表面に露出する場合がある。そのような場合は露出したペプチド部分がエピトープとなる。これらの露出したエピトープが、肺癌、乳癌、結腸癌、膵癌由来の上皮細胞株の細胞膜に見いだされている。具体的には、乳癌の患者から単離された細胞傷害性Tリンパ球はMUC1タンパク質のグリコシル化を受けていないペプチドを認識する。一方、癌関連糖鎖抗原であるTn、Tのような母核構造及びそれらにシアル酸が結合したシアリルTn、シアリルT、さらにシアリルルイスA抗原、シアリルルイスX抗原が癌細胞膜のムチンや癌患者血清中のムチンに見いだされている。
近年、このような癌化に伴うMUC1の特異的な変化をターゲットとした創薬・診断薬への応用が注目されている(非特許文献12:Koganty,R.R.;Reddish,M.R.;Longenecker,B.M.DrugDiscov.Today,1996,1,190−198.)。例えば、Biomira−Merck 社は、リポソーマル製剤において、MUC1癌ムチンの25アミノ酸のシーケンスを取り入れた合成MUC1ペプチドワクチン:「L−BLP25」を開発中であり、肺癌、前立腺癌をターゲットにPhaseII臨床試験を実施中である。さらにBiomira−Merck社は、癌細胞上のムチンに特異的に発現したSTn(二糖体)をターゲットとした合成STnに抗体の産生やT−細胞反応を刺激するKLH(Keyhole limpet hemocyanin)をキャリアタンパクとして結合させた合成ワクチン:「Theratope」を乳癌、直腸癌を対象にPhaseIII臨床開発中である。
特表平5−500905号公報 特開2001−220399 Carbohydr.Res.,124,23(1983) Carbohydr.Res.,228,255(1992) React.Polym.,22,171(1994) Carbohydr.Res.,265,161(1994) J.Am.Chem.Soc.,116、1136(1994) J.Am.Chem.Soc.,116、11315(1994) J.Am.Chem.Soc.,119、8766(1997) J.Chem.Soc.Chem.Commun.,1849(1994) Gastroenterology,106,353−361(1994) J.Biol.Chem.,271,33325−33334(1996) Glycobiology,10,439−449(2000) DrugDiscov.Today,1,190−198(1996)
本発明の課題は、糖ペプチドを製造する際のプライマーとして有用な新規化合物、およびそのプライマーを使用して糖ペプチドを製造する方法を提供し、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用な、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類を製造することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、末端にアルデヒド基またはケトン基を有し、プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む新規な糖ペプチド誘導体は、そのアルデヒド基またはケトン基を介して所定の担体に強固に結合させることができ、しかもこの結合はプロテアーゼによる加水分解条件下において分解しないため、糖ペプチドの製造に適したプライマーとして機能すること、ならびにこのプライマーを使用することにより、従来は多段階の精製を要していた糖ペプチドの精製を簡易にし、糖ペプチドを迅速かつ収率よく製造できることを見出し、上記課題を解決した。
本発明はまた、上記プライマーを用いた糖ペプチドの製造方法により、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用であり、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類が合成できることを見出し、本発明を完成した。
本発明のMUC1およびMUC1ペプチドライブラリーは、MUC1の機能解明に有効であり、またそこから得られる知見を基にした新たな創薬の可能性が考えられる。糖ペプチドを用いた研究として、例えば、糖ペプチドライブラリーの固定化・チップ化、抗体反応スクリーニング、特異抗体の探索、抗原−抗体反応における構造活性相関調査、特異性・選択性の高いモノクローナル抗体の作成、さらに抗体医薬、糖ペプチドを用いたワクチン療法等への展開が考えられる。
このように、本発明では以下を提供する。
(1)以下の式:
X−C(=O)−(CH−A−A−A (I)
(式中、Xは、水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;
は、プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を表し;
は、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、またはプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表す)で表される、化合物。
(2)上記Aは、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基である、(1)に記載の化合物。
(3)上記Aの少なくとも一部が、ムチン型糖タンパク質MUC1由来の配列番号1〜60に示されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項目(1)に記載の化合物。
(4)項目(1)に記載の化合物と、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、が反応して得られる、化合物。
(5)上記担体は、以下:
a)保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するビニル系単量体の重合体もしくは共重合体、または保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するポリエーテル類;
b)保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するシリカ担体、樹脂担体、磁性ビーズまたは金属担体;ならびに
c)以下の式:
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCHCHC(=O)−R
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−Cys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号61)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S}
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S}
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号62)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R(配列番号63)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−Cys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号64)、
[[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S](配列番号65)、
[[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S](配列番号66)、
(式中、Rはヒドロキシル基またはアミノ基を表し、Lysはリジンを表し、Cysはシステインを表す)、
(式中、nは1〜15の整数であり、x:yは1:0〜1:1000である)
で表される化合物、からなる群から選択される、項目(4)に記載の化合物。
(6)以下の式:
−N=C(−X)−(CH−A−A−A (II)
[式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;
は、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基であり;
は、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、またはプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表し;
は、以下の式:
(式中、sは1〜15の整数であり、x:yは1:0〜1:1000である)で表される基である]
で表される化合物。
(7)上記Aの少なくとも一部が、ムチン型糖タンパク質MUC1由来の配列番号1〜60に示されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項目(6)に記載の化合物。
(8)以下の工程:
(A)項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
(B)工程(A)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去す
る工程;および
(D)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(9)以下の工程:
(A)項目(4)〜(7)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(10)以下の工程:
(A)項目(4)〜(7)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(D)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(11)以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させる工程;
(C)工程(B)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(12)以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させる工程;
(C)工程(B)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(F)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(13) 以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と反応させ、これと同時に工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;および
(D)工程(C)で得た糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(14) 以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させ、これと同時に工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(F)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(15)上記工程(A)のケト酸またはアルデヒド酸が、以下の式:
X−C(=O)−(CH−A−COOH (III)
(式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、メチレン鎖1〜20個分の長さを有するリンカーを表す)で表される化合物である、項目(11)または(12)に記載の方法。
(16)以下の工程:
(A)項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基
、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;および
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(17)以下の工程:
(A)項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(18)以下の式:
(配列番号20)
(配列番号40)
または
(配列番号41)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
で表される化合物[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、単糖または糖鎖を表す;Acはアセチル]を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す)で表される糖ペプチド。
ここで、式:
で表される基は、
で表される基を意味し、式:
で表される基は、
で表される基を意味する。
(19)以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む可溶性担体とを反応させ、再沈澱、ゲルろ過、または限外ろ過などにより工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に可溶性結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
(F)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物を、ケト酸またはアルデヒド酸を表面に結合した非可溶性担体と反応させ、その表面に固定する工程;および
(G)必要に応じ糖鎖の伸長反応に使用した試薬および酵素を除去する工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(20)以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む可溶性担体とを反応させ、再沈澱、ゲルろ過、または限外ろ過などにより工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に可溶性結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
(F)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物を、ケト酸またはアルデヒド酸を表面に結合した非可溶性担体と反応させ、その表面に固定する工程;
(G)必要に応じ糖鎖の伸長反応に使用した試薬および酵素を除去する工程;および
(H)工程(F)で固定化した糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
(21)上記の工程(A)および(F)のケト酸またはアルデヒド酸が、それぞれ以下の式:
X−C(=O)−(CH−A−COOH (III)
(式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、メチレン鎖1〜20個分の長さを有するリンカーを表す)で表される化合物である、項目(19)または(20)に記載の方法。
(21)
前記糖ペプチドが、以下の式:
(配列番号20)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
[式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される糖ペプチドである、項目(8)〜(17)、(19)、または(20)のいずれか1項に記載の方法。
(22)
前記糖ペプチドが、以下の式:
(配列番号41)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
[式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される糖ペプチドである、項目(8)〜(17)、(19)、または(20)のいずれか1項に記載の方法。
(23)
式:
(配列番号20)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
[式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される、項目18に記載の糖ペプチド。
(24)
式:
(配列番号41)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
[式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される、項目18に記載の糖ペプチド。
本発明では糖ペプチド合成において比較的調製が簡単な1から3糖程度を含む糖アミノ酸を使用し、ペプチド合成後に糖鎖伸長を行うことにより、複雑な糖鎖を有する糖ペプチド合成を可能とすると共に、糖鎖伸長反応の中間体となる各糖鎖構造のライブラリー調製までを可能とする。また、糖鎖伸長反応は水溶性高分子上に糖ペプチドを担持して行うため、反応の加速効果および分子操作の簡素化が可能となり、糖鎖伸長反応の自動化が可能となる。これにより、従来の技術では極めて困難であった簡単な糖鎖構造から複雑な糖鎖構造までを網羅的に有する糖ペプチドのライブラリー調製が可能となる。例えば、本発明により、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用であり、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類を合成することができる。
得られた糖ペプチドライブラリーは構造解析、生化学試験の標準サンプルとして使用可能である。また、この糖ペプチドライブラリーをチップ上に配置し、糖ペプチド認識タンパク質の検出、病理診断、細胞接着配列の検索、細胞増殖・アポトーシスなどに関連する配列解析などを網羅的に行うことが可能になる。
図1A−Dは、本発明における糖ペプチド糖鎖伸長反応および糖鎖切り出しの反応例を示す。 図1A−Dは、本発明における糖ペプチド糖鎖伸長反応および糖鎖切り出しの反応例を示す。 図1A−Dは、本発明における糖ペプチド糖鎖伸長反応および糖鎖切り出しの反応例を示す。 図1A−Dは、本発明における糖ペプチド糖鎖伸長反応および糖鎖切り出しの反応例を示す。 図2は、分注装置を用いた化合物(97)〜(162)のコンビナトリアル合成の概念図を示す。
配列表の説明
配列番号1〜20:ムチン型糖タンパク質MUC1の11残基の部分アミノ酸配列
配列番号21〜40:ムチン型糖タンパク質MUC1の18残基の部分アミノ酸配列
配列番号41〜60:ムチン型糖タンパク質MUC1の20残基の部分アミノ酸配列
配列番号61〜66:化合物に含まれる担体に含まれるアミノ酸配列の例
以下、本発明を説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。
(用語)
以下に本明細書において特に使用される用語の定義を列挙する。
本明細書において「糖アミノ酸」とは、糖残基とアミノ酸残基とが結合したものを意味し、「糖アミノ酸残基」と互換可能に用いられる。
本明細書において「実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基」とは、上記項目(4)で表されるような化合物をプロテアーゼで処理しても糖アミノ酸部分がプロテアーゼにより50%以上切断されない糖アミノ酸残基、好ましくは20%以上切断されない糖アミノ酸残基を指す。
本明細書において「糖ペプチド残基」とは、少なくとも1個の糖アミノ酸を含むペプチド残基を意味し、「糖ペプチド」と互換可能に用いられる。
上記糖ペプチド残基に含まれる糖アミノ酸を構成する糖残基としては、特に制限はないが、単糖から3糖または単糖から3糖の誘導体が好ましく、単糖または単糖の誘導体がさらに好ましく用いられる。
本明細書において「糖鎖」とは、単位糖(単糖および/またはその誘導体)が1つ以上連なってできた化合物をいう。単位糖が2つ以上連なる場合は、各々の単位糖同士の間は、グリコシド結合による脱水縮合によって結合する。このような糖鎖としては、例えば、生体中に含有される多糖類(グルコース、ガラクトース、マンノース、フコース、キシロース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、シアル酸ならびにそれらの複合体および誘導体)の他、分解された多糖、糖タンパク質、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、糖脂質などの複合生体分子から分解または誘導された糖鎖など広範囲なものが挙げられるがそれらに限定されない。したがって、本明細書では、糖鎖は、「多糖(ポリサッカリド)」、「糖質」、「炭水化物」と互換可能に使用され得る。また、特に言及しない場合、本明細書において「糖鎖」は、糖鎖および糖鎖含有物質の両方を包含することがある。
本明細書において「単糖」とは、これより簡単な分子に加水分解されず、少なくとも1つの水酸基および少なくとも1つのアルデヒド基またはケトン基を含む、ポリヒドロキシアルデヒドまたはポリヒドロキシケトンならびにその誘導体をいう。通常単糖は、一般式C2nで表されるがそれらに限定されず、フコース(デオキシヘキソース)、N
−アセチルグルコサミンなども含まれる。ここで、上の式において、n=2、3、4、5、6、7、8、9および10であるものを、それぞれジオース、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース、オクトース、ノノースおよびデコースという。一般に鎖式多価アルコールのアルデヒドまたはケトンに相当するもので、前者をアルドース、後者をケトースという。
本明細書において特に言及するときは、「単糖の誘導体」は、置換されていない単糖上の一つ以上の水酸基が別の置換基に置換され、結果生じる物質をいう。そのような単糖の誘導体としては、カルボキシル基を有する糖(例えば、C−1位が酸化されてカルボン酸となったアルドン酸(例えば、D−グルコースが酸化されたD−グルコン酸)、末端のC原子がカルボン酸となったウロン酸(D−グルコースが酸化されたD−グルクロン酸)、アミノ基またはアミノ基の誘導体(例えば、アセチル化されたアミノ基)を有する糖(例えば、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミンなど)、アミノ基およびカルボキシル基を両方とも有する糖(例えば、N−アセチルノイラミン酸(シアル酸)、N−アセチルムラミン酸など)、デオキシ化された糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース)、硫酸基を含む硫酸化糖、リン酸基を含むリン酸化糖などがあるがそれらに限定されない。本明細書では、単糖という場合は、上記誘導体も包含する。あるいは、ヘミアセタール構造を形成した糖において、アルコールと反応してアセタール構造のグリコシドもまた、単糖の範囲内にある。
本発明の糖ペプチド残基を構成する「アミノ酸残基」は分子内にアミノ基とカルボキシル基を有するものであれば特に制限はなく、Gly(グリシン)、Ala(アラニン)、Val(バリン)、Leu(ロイシン)、Ile(イソロイシン)、Tyr(チロシン)、Trp(トリプトファン)、Glu(グルタミン酸)、Asp(アスパラギン酸)、Lys(リジン)、Arg(アルギニン)、His(ヒスチジン)、Cys(システイン)、Met(メチオニン)、Ser(セリン)、Thr(トレオニン)、Asn(アスパラギン)、Gln(グルタミン)またはPro(プロリン)残基などのα−アミノ酸残基あるいはβ−Ala残基のようなβ−アミノ酸残基などが例示される。また、アミノ酸残基はD体、L体いずれでもよいが、L体の方が好ましい。糖ペプチド残基としては、上述したアミノ酸残基または2〜30個からなる糖ペプチド残基が好ましい。4〜20個からなる糖ペプチド残基がさらに好ましい。
上で定義した本発明の糖アミノ酸は、上に列挙したアミノ酸残基と糖残基とが理論上結合することができればその組み合わせに特に制限はないが、好ましい組み合わせとして、Asn−(CH−1αGlcNAc、Asn−(CH−1βGlcNAc、Gln−(CH−1αGlcNAc、Gln−(CH−1βGlcNAc、Ser−1αGlcNAc、Ser−1βGlcNAc、Thr−1αGlcNAc、Thr−1βGlcNAc、Asn−1αGlcNAc、Asn−1βGlcNAc、Ser−1αGalNAc、Ser−1βGalNAc、Thr−1αGalNAc、Thr−1βGalNAc、Asn−1αGalNAc、Asn−1βGalNAc、Ser−1αGlc、Ser−1βGlc、Thr−1αGlc、Thr−1βGlc、Asn−1αGlc、Asn−1βGlc、Ser−1αGal、Ser−1βGal、Thr−1αGal、Thr−1βGal、Asn−1αGal、Asn−1βGal、Ser−1αMan、Ser−1βMan、Thr−1αMan、Thr−1βMan、Asn−1αMan、Asn−1βMan、Ser−1αGalNAc3−1βGal、Ser−1βGalNAc3−1βGal、Thr−1αGalNAc3−1βGal、Thr−1βGalNAc3−1βGal、Ser−1αGalNAc(3−1βGal)6−1βGlcNAc、Ser−1βGalNAc(3−1βGal)6−1βGlcNAc、Thr−1αGalNAc(3−1βGal)6−1βGlcNAc、Thr−1βGalNAc(3−1βGal)6−1βGlcNAc、Ser−1αGalNAc3−1βGlcNAc、Ser−1βGalNAc3−1βGlcNAc、Thr−1αGalNAc3−1βGlcNAc、Thr−1βGalNAc3−1βGlcNAc、Ser−1αGalNAc(3−1βGlcNAc)6−1βGlcNAc、Ser−1βGalNAc(3−1βGlcNAc)6−1βGlcNAc、Thr−1αGalNAc(3−1βGlcNAc)6−1βGlcNAc、Thr−1βGalNAc(3−1βGlcNAc)6−1βGlcNAc、Ser−1αGalNAc3−1αGalNAc、Ser−1βGalNAc3−1αGalNAc、Thr−1αGalNAc3−1αGalNAc、Thr−1βGalNAc3−1αGalNAc、Ser−1αGalNAc6−1βGlcNAc、Ser−1βGalNAc6−1βGlcNAc、Thr−1αGalNAc6−1βGlcNAc、Thr−1βGalNAc6−1βGlcNAc、Ser−1αGalNAc6−1αGalNAc、Ser−1βGalNAc6−1αGalNAc、Thr−1αGalNAc6−1αGalNAc、Thr−1βGalNAc6−1αGalNAc、Ser−1αGalNAc3−1αGal、Ser−1βGalNAc3−1αGal、Thr−1αGalNAc3−1αGal、Thr−1βGalNAc3−1αGal、Asn−1αGlcNAc4−1βGlcNAc、Asn−1βGlcNAc4−1βGlcNAc、Asn−1αGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan、Asn−1βGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan、Asn−1αGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan6−1αMan、Asn−1βGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan6−1αMan、Asn−1αGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan3−1αMan、Asn−1βGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan3−1αMan、Asn−1αGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan(3−1αMan)6−1αMan、Asn−1βGlcNAc4−1βGlcNAc4−1βMan(3−1αMan)6−1αMan、Ser−1αXyl、Ser−1βXyl、Thr−1αXyl、Thr−1βXyl、Ser−1αXyl4−1βGal、Ser−1βXyl4−1βGal、Thr−1αXyl4−1βGal、Thr−1βXyl4−1βGal、Ser−1αXyl4−1βGal3−1βGal、Ser−1βXyl4−1βGal3−1βGal、Thr−1αXyl4−1βGal3−1βGal、Thr−1βXyl4−1βGal3−1βGal、Ser−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA、Ser−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA、Thr−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA、Thr−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA、Ser−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1αGlcNAc、Ser−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1αGlcNAc、Thr−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1αGlcNAc、Thr−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1αGlcNAc、Ser−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA3−1αGalNAc、Ser−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA3−1αGalNAc、Thr−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA3−1αGalNAc、Thr−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA3−1αGalNAc、Ser−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1βGalNAc、Ser−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1βGalNAc、Thr−1αXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1βGalNAc、Thr−1βXyl4−1βGal3−1βGal3−1βGlcA4−1βGalNAcが挙げられる。ここで、nは1〜10の整数を表し、Galはガラクトースを表し、Glcはグルコースを表し、Manはマンノースを表し、Xylはキシロースを表し、GlcNAcはN−アセチル−D−グルコサミンを表し、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミンを表す。
本明細書において「N末端」とは、ペプチド主鎖の末端に位置する置換されていてもよいアミノ基を意味する。
本明細書において「C末端」とは、ペプチド主鎖の末端に位置する置換されていてもよいカルボキシル基を意味する。
本明細書において「側鎖」とは、ペプチド主鎖の延びる方向と直交する方向にペプチド主鎖から延びた官能基またはその官能基を含む部分を意味する。
本明細書において「プライマー」とは、酵素反応において反応開始のきっかけをつくる作用を有する物質を意味する。
本明細書において「転移酵素」とは、基転移反応を触媒する酵素の総称をいう。本明細書において、「転移酵素」は「トランスフェラーゼ」と互換可能に使用され得る。基転移反応は、以下の式(1):
X−Y+Z−H ⇔ X−H+Z−Y (1)
に示すように、一つの化合物(供与体)から基Yが他の化合物(受容体)に転移する形で行われる。
本明細書において「糖転移酵素」とは、糖(上記式(1)の基Yに相当;単位糖または糖鎖)をある場所(上記式(1)の化合物X−Yに相当)から別の場所(上記式(1)の化合物Z−Hに相当)へと転移させるよう触媒する作用を有する酵素をいう。糖転移酵素としては、例えば、ガラクトース転移酵素、グルコ−ス転移酵素、シアル酸転移酵素、マンノ−ス転移酵素、フコ−ス転移酵素、キシロ−ス転移酵素、N−アセチルグルコサミン転移酵素、およびN−アセチルガラクトサミン転移酵素などが挙げられるがそれらに限定されない。
本発明において「糖鎖伸長反応」とは、上で定義した糖転移酵素の存在下で糖鎖の鎖長が伸長する反応をいう。
本明細書において使用される用語「生体分子」とは、生体に関連する分子をいう。そのような生体分子を含む試料を、本明細書において特に生体試料ということがある。本明細書において「生体」とは、生物学的な有機体をいい、動物、植物、菌類、ウイルスなどを含むがそれらに限定されない。従って、生体分子は、生体から抽出される分子を包含するが、それに限定されず、生体に影響を与え得る分子であれば生体分子の定義に入る。そのような生体分子には、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、ペプチド、糖ペプチド、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、糖ヌクレオチド、核酸(例えば、cDNA、ゲノムDNAのようなDNA、mRNAのようなRNAを含む)、ポリサッカリド、オリゴサッカリド、脂質、低分子(例えば、ホルモン、リガンド、情報伝達物質、有機低分子など)、これらの複合分子などが包含されるがそれらに限定されない。本明細書では、生体分子は、好ましくは、糖鎖または糖鎖を含む複合分子(例えば、糖タンパク質、糖脂質など)であり得る。
そのような生体分子の供給源としては、生物由来の糖鎖が結合または付属する材料であれば特にその由来に限定はなく、動物、植物、細菌、ウイルスを問わない。より好ましくは動物由来生体試料が挙げられる。好ましくは、例えば、全血、血漿、血清、汗、唾液、尿、膵液、羊水、髄液等が挙げられ、より好ましくは血漿、血清、尿が挙げられる。生体試料には個体から予め分離されていない生体試料も含まれる。例えば外部から試液が接触可能な粘膜組織、あるいは腺組織、好ましくは乳腺、前立腺、膵臓に付属する管組織の上皮が含まれる。
本明細書において使用される用語「タンパク質」、「ポリペプチド」、「オリゴペプチ
ド」および「ペプチド」は、本明細書において同じ意味で使用され、任意の長さのアミノ酸のポリマーをいう。このポリマーは、直鎖であっても分岐していてもよく、環状であってもよい。アミノ酸は、天然のものであっても非天然のものであってもよく、改変されたアミノ酸であってもよい。この用語はまた、複数のポリペプチド鎖の複合体へとアセンブルされたものを包含し得る。この用語はまた、天然または人工的に改変されたアミノ酸ポリマーも包含する。そのような改変としては、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化または任意の他の操作もしくは改変(例えば、標識成分との結合体化)。この定義にはまた、例えば、アミノ酸の1または2以上のアナログを含むポリペプチド(例えば、非天然のアミノ酸などを含む)、ペプチド様化合物(例えば、ペプトイド)および当該分野において公知の他の改変が包含される。
本明細書において、「糖ヌクレオチド」とは、上で定義した糖残基が結合したヌクレオチドを意味し、本発明で用いる糖ヌクレオチドは、上記酵素が利用できるものであれば特に限定されない。例えば、ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース、ウリジン−5’−二リン酸−N−アセチルグルコサミン、ウリジン−5’−二リン酸−N−アセチルガラクトサミン、ウリジン−5’−二リン酸グルクロン酸、ウリジン−5’−二リン酸キシロース、グアノシン−5’−二リン酸フコース、グアノシン−5’−二リン酸マンノース、シチジン−5’−モノリン酸−N−アセチルノイラミン酸およびこれらのナトリウム塩などが挙げられる。
(有機化学)
有機化学については、例えば、Organic Chemistry,R.T.Morrison,R.N.Boyd 5th ed.(1987年)などに記載されており、これらは本明細書において関連する部分が参考として援用される。
本明細書においては、特に言及がない限り、「置換」は、ある有機化合物または置換基中の1または2以上の水素原子を他の原子または原子団で置き換えることをいう。水素原子を1つ除去して1価の置換基に置換することも可能であり、そして水素原子を2つ除去して2価の置換基に置換することも可能である。
本明細書において「アルキル」とは、メタン、エタン、プロパンのような脂肪族炭化水素(アルカン)から水素原子が一つ失われて生ずる1価の基をいい、一般にC2n+1−で表される(ここで、nは正の整数である)。アルキルは、直鎖または分枝鎖であり得る。本明細書において「置換されたアルキル」とは、1つ以上の水素原子が各々独立して以下に規定する置換基によって置換されたアルキルをいう。これらの具体例は、C1〜C2アルキル、C1〜C3アルキル、C1〜C4アルキル、C1〜C5アルキル、C1〜C6アルキル、C1〜C7アルキル、C1〜C8アルキル、C1〜C9アルキル、C1〜C10アルキル、C1〜C11アルキル、C1〜C12アルキル、C1〜C15アルキル、C1〜C20アルキル、C1〜C25アルキルまたはC1〜C30アルキルであり得る。ここで、例えばC1〜C10アルキルとは、炭素原子を1〜10個有する直鎖または分枝状のアルキルを意味し、メチル(CH−)、エチル(C−)、n−プロピル(CHCHCH−)、イソプロピル((CHCH−)、n−ブチル(CHCHCHCH−)、n−ペンチル(CHCHCHCHCH−)、n−ヘキシル(CHCHCHCHCHCH−)、n−ヘプチル(CHCHCHCHCHCHCH−)、n−オクチル(CHCHCHCHCHCHCHCH−)、n−ノニル(CHCHCHCHCHCHCHCHCH−)、n−デシル(CHCHCHCHCHCHCHCHCHCH−)、−C(CHCHCHCH(CH、−CHCH(CHなどが例示される。
本明細書において「アリール」とは、親である芳香環系の1つの炭素原子から1つの水素原子を除去することによって誘導される、6〜30個の炭素原子の一価芳香族炭化水素ラジカルをいう。代表的なアリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において「発色団」とは、紫外光または可視光領域に吸収帯を有する官能基、または紫外光または可視光領域の電磁波で励起され可視光領域の放射光を発する官能基をいう。例えば、ニトロ基、ベンジル基、チオフェニル基、パラニトロフェニル基、2,4−ジニトロフェニル基、ダンシル基、2−アミノベンジル基、フルオロセインイソチオシアネート(FITC)基、4−メトキシ−β−ナフチルアミド基などをが挙げられるが、これに限定されない。
本明細書において「ケト酸」とは、カルボキシル基とケトンのカルボニル基とをもつ化合物の総称をいう。
本明細書において「アルデヒド酸」とは、カルボキシル基とアルデヒドのカルボニル基とをもつ化合物の総称をいう。
このようなケト酸またはアルデヒド酸は、例えば、X−C(=O)−(CH−A−COOH(III)(式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;nは0〜20の整数を表し;Aは、メチレン鎖1〜20個分の長さを有するリンカーを表す)で表される化合物である。
本明細書において「保護反応」とは、Boc(t−ブトキシカルボニル基)のような保護基を、保護が所望される官能基に付加する反応をいう。保護基により官能基を保護することによって、より反応性の高い官能基の反応を抑制し、より反応性の低い官能基のみを反応させることができる。
本明細書において「脱保護反応」とは、Bocのような保護基を脱離させる反応をいう。脱保護反応としては、トリフルオロ酢酸(TFA)による反応およびPd/Cを用いる還元反応のような反応が挙げられる。
本明細書において「保護基」としては、例えば、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基、アセチル基、ベンジル基、ベンゾイル基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブチルジメチル基、シリル基、トリメチルシリルエチル基、N−フタルイミジル基、トリメチルシリルエチルオキシカルボニル基、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジル基、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、カルバメート基などが代表的な保護基として挙げられる。保護基は、例えば、アミノ基、カルボキシル基などの反応性の官能基を保護するために用いることができる。反応の条件や目的に応じ、種々の保護基を使い分けることができる。アミノオキシ基およびN−アルキルアミノオキシ基の保護基として、トリメチルシリルエチルオキシカルボニル基、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル基またはそれらの誘導体が好ましい。
本発明の各方法において、目的とする生成物は、反応液から夾雑物(未反応減量、副生成物、溶媒など)を、当該分野で慣用される方法(例えば、抽出、蒸留、洗浄、濃縮、沈澱、濾過、乾燥など)によって除去した後に、当該分野で慣用される後処理方法(例えば、吸着、溶離、蒸留、沈澱、析出、クロマトグラフィーなど)を組み合わせて処理して単離し得る。
(本明細書において用いられる一般技術)
本明細書において使用される技術は、そうではないと具体的に指示しない限り、当該分野の技術範囲内にある、有機化学、生化学、遺伝子工学、分子生物学、微生物学、遺伝学および関連する分野における周知慣用技術を使用する。そのような技術は、例えば、以下に列挙した文献および本明細書において他の場所おいて引用した文献においても十分に説明されている。
本明細書において用いられる分子生物学的手法、生化学的手法、微生物学的手法は、当該分野において周知であり慣用されるものであり、例えば、Maniatis,T.et al.(1989).Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harborおよびその3rd Ed.(2001);Ausubel,F.M.,et al.eds,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc.,NY,10158(2000);Innis,M.A.(1990).PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press;Innis,M.A.et al.(1995).PCR Strategies,Academic Press;Sninsky,J.J.et al.(1999).PCR Applications: Protocols for Functional Genomics,Academic Press;Gait,M.J.(1985).Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach,IRL Press;Gait,M.J.(1990).Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach,IRL Press;Eckstein,F.(1991).Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approac ,IRL Press;Adams,R.L.et al.(1992).The Biochemistry of the Nucleic Acids,Chapman & Hall;Shabarova,Z.et al.(1994).Advanced Organic Chemistry of Nucleic Acids,Weinheim;Blackburn,G.M.et al.(1996).Nucleic Acids in Chemistry and Biology,Oxford University Press;Hermanson,G.T.(1996).Bioconjugate Techniques,Academic Press;Method in Enzymology 230、242、247、Academic Press、1994;別冊実験医学「遺伝子導入&発現解析実験法」羊土社、1997;畑中、西村ら、糖質の科学と工学、講談社サイエンティフィク、1997;糖鎖分子の設計と生理機能 日本化学会編、学会出版センター、2001などに記載されており、これらは本明細書において関連する部分(全部であり得る)が参考として援用される。
(好ましい実施形態の説明)
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。以下に提供される実施形態は本発明のよりよい理解のために提供されるものであり、本発明の範囲は以下の記載に限定されるべきでないことが理解される。従って、当業者は本明細書の記載を参酌して、本発明の範囲内で改変を行うことができるのは明らかである。
1つの局面において、本発明は、以下の式:
X−C(=O)−(CH−A−A−A (I)
(式中、Xは、水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;nは0〜20の整数を表し;Aは、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;Aは、プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を表し;Aは、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、またはプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表す)で表される、化合物を提供する。これをプライマーとして使用することにより、従来は多段階の精製を要していた糖ペプチドの精製が簡易となり、糖ペプチドを迅速かつ収率よく製造できる。本発明の上記式(I)の化合物は、末端にアルデヒド基またはケトン基を必ず有するため、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と反応させることにより、上記式(I)の化合物を担体上に担持し、高分子プライマーとして使用することができる。この反応によって得られる結合は、後のプロテアーゼによる加水分解条件下(pH条件など)で分解しない強固な結合であるため、加水分解の精製が非常に簡易で済むという利点がある。
本発明における加水分解で用いられるプロテアーゼと、このプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基(A)との組み合わせは、プロテアーゼによる加水分解が起こり得るpH領域で、上記式(I)の化合物の少なくとも上記末端アルデヒドまたはケトン基と上記担体との反応によって生じる結合が分解しないような組み合わせであれば何でも良い。Aのポリペプチドの一部または全部およびAのアミノ酸残基からなるペプチドを認識するプロテアーゼも使用し得る。このような組み合わせとしては、例えば、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼ(グルタミニダーゼ)と、このプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基との組み合わせ;アスパラギニルエンドペプチターゼとAsn(認識部位(A))との組み合わせ(アスパラギン(Asn)のC末端を切断する。);アルギニルエンドペプチターゼとArg(認識部位(A))との組み合わせ(アルギニン(Arg)のC末端を切断する。);アクロモバクタープロテアーゼ Iとリジン(Lys)(認識部位(A))との組み合わせ(リジン(Lys)のC末端を切断する。);トリプシンと、アルギニン(Arg)またはリジン(Lys)(認識部位(A))との組み合わせ(Argを認識した場合アルギニン(Arg)のC末端を切断し、リジン(Lys)を認識した場合リジン(Lys)のC末端を切断する。);キモトリプシンと、Phe、TyrまたはTrp(認識部位(A))との組み合わせ(Pheを認識した場合フェニルアラニン(Phe)のC末端を切断し、Tyrを認識した場合チロシン(Tyr)のC末端を切断し、Trpを認識した場合トリプトファン(Trp)のC末端を切断する。);V8プロテアーゼとGlu(認識部位(A))との組み合わせ(グルタミン酸(Glu)のC末端を切断する。);第Xa因子(ファクターXa)と、−Ile−Glu−Gly−Arg−(認識部位、本明細書の定義に従えば、認識部位(A)は、アルギニン(Arg)であり、−Ile−Glu−Gly−はAの末端である;これは、アルギニン(Arg)のC末端を切断する。)との組み合わせ;ならびにエンテロキナーゼと−Asp−Asp−Asp−Asp−Lys−(認識部位、本明細書の定義に従えば、認識部位(A)は、リジン(Lys)であり、−Asp−Asp−Asp−Asp−はAの末端である;これは、リジン(Lys)のC末端を切断する。)。このような組み合わせとして、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼ(グルタミニダーゼ(例えば、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のグルタミン酸残基特異的なプロテアーゼ(BLase:塩野義製薬社製)))と、このプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基との組み合わせが好ましい。BLaseは、特開平4−166085(特許第3046344号)に記載される方法によって、生産することができる。BLaseは、バシラス属菌、特にバシラス リケニホルミスATCC 14580株により生産される。本菌株はアメリカンタイプ カルチャー コレクション(ATCC)から入手できる。必要に応じて、バシラス リケニホルミス ATCC 14580株のゲノムDNAは,該菌株の培養細胞から既知の方法(M.Stahlら,Journal of Bacteriology,154,406−412(1983))に従って調製することができる。
本発明の好ましい実施形態において、上記式(I)の化合物に含まれるAの少なくとも一部は、以下の配列番号1〜60:
HGVTSAPDTRP(配列番号1)、
GVTSAPDTRPA(配列番号2)、
VTSAPDTRPAP(配列番号3)、
TSAPDTRPAPG(配列番号4)、
SAPDTRPAPGS(配列番号5)、
APDTRPAPGST(配列番号6)、
PDTRPAPGSTA(配列番号7)、
DTRPAPGSTAP(配列番号8)、
TRPAPGSTAPP(配列番号9)、
RPAPGSTAPPA(配列番号10)、
PAPGSTAPPAH(配列番号11)、
APGSTAPPAHG(配列番号12)、
PGSTAPPAHGV(配列番号13)、
GSTAPPAHGVT(配列番号14)、
STAPPAHGVTS(配列番号15)、
TAPPAHGVTSA(配列番号16)、
APPAHGVTSAP(配列番号17)、
PPAHGVTSAPD(配列番号18)、
PAHGVTSAPDT(配列番号19)、
AHGVTSAPDTR(配列番号20)、
HGVTSAPDTRPAPGSTAP(配列番号21)、
GVTSAPDTRPAPGSTAPP(配列番号22)、
VTSAPDTRPAPGSTAPPA(配列番号23)、
TSAPDTRPAPGSTAPPAH(配列番号24)、
SAPDTRPAPGSTAPPAHG(配列番号25)、
APDTRPAPGSTAPPAHGV(配列番号26)、
PDTRPAPGSTAPPAHGVT(配列番号27)、
DTRPAPGSTAPPAHGVTS(配列番号28)、
TRPAPGSTAPPAHGVTSA(配列番号29)、
RPAPGSTAPPAHGVTSAP(配列番号30)、
PAPGSTAPPAHGVTSAPD(配列番号31)、
APGSTAPPAHGVTSAPDT(配列番号32)、
PGSTAPPAHGVTSAPDTR(配列番号33)、
GSTAPPAHGVTSAPDTRP(配列番号34)、
STAPPAHGVTSAPDTRPA(配列番号35)、
TAPPAHGVTSAPDTRPAP(配列番号36)、
APPAHGVTSAPDTRPAPG(配列番号37)、
PPAHGVTSAPDTRPAPGS(配列番号38)、
PAHGVTSAPDTRPAPGST(配列番号39)、
AHGVTSAPDTRPAPGSTA(配列番号40)、
HGVTSAPDTRPAPGSTAPPA(配列番号41)、
GVTSAPDTRPAPGSTAPPAH(配列番号42)、
VTSAPDTRPAPGSTAPPAHG(配列番号43)、
TSAPDTRPAPGSTAPPAHGV(配列番号44)、
SAPDTRPAPGSTAPPAHGVT(配列番号45)、
APDTRPAPGSTAPPAHGVTS(配列番号46)、
PDTRPAPGSTAPPAHGVTSA(配列番号47)、
DTRPAPGSTAPPAHGVTSAP(配列番号48)、
TRPAPGSTAPPAHGVTSAPD(配列番号49)、
RPAPGSTAPPAHGVTSAPDT(配列番号50)、
PAPGSTAPPAHGVTSAPDTR(配列番号51)、
APGSTAPPAHGVTSAPDTRP(配列番号52)、
PGSTAPPAHGVTSAPDTRPA(配列番号53)、
GSTAPPAHGVTSAPDTRPAP(配列番号54)、
STAPPAHGVTSAPDTRPAPG(配列番号55)、
TAPPAHGVTSAPDTRPAPGS(配列番号56)、
APPAHGVTSAPDTRPAPGST(配列番号57)、
PPAHGVTSAPDTRPAPGSTA(配列番号58)、
PAHGVTSAPDTRPAPGSTAP(配列番号59)、および
AHGVTSAPDTRPAPGSTAPP(配列番号60)、
に示されるアミノ酸配列からなる群から選択される、ムチン型糖タンパク質MUC1由来のアミノ酸配列を有する。さらに、配列番号41〜60のいずれかのアミノ酸配列が2回または3回繰り返した配列を含むムチン型タンパク質由来のアミノ酸配列であってもよい。
本発明で用いることのできる高分子担体は、式(I)で表される基を結合させることができ、かつ結合後以下で述べるような糖転移酵素の作用により式(I)で表される基の糖残基にさらなる糖残基を転移させることのできるものであれば特に制限はなく、例えば、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するビニル系単量体の重合体または共重合体(上記ビニル系単量体としては、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アクリル酸類、メタクリル酸類、スチレン類、脂肪酸ビニルエステル類などが挙げられる)あるいは保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得るポリエーテル類;保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するシリカ担体、樹脂担体、磁性ビーズまたは金属担体(例えば、以下の式:
で表されるシリカ担体、樹脂担体および磁性ビーズ、金属担体[式中、○は、シリカ、樹脂、磁性ビーズ、金属担体を表す]が挙げられる);ならびにペプチド合成で使用するMaps(Multiple Antigen peptide systems)法と類似した担体;例えば、以下の式:
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCHCHC(=O)−R
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R
[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−Cys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号61)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S}
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S}
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号62)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R(配列番号63)、
{[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−Cys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号64)、
[[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S](配列番号65)、
[[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S](配列番号66)、
(式中、Rはヒドロキシル基またはアミノ基を表し、Lysはリジンを表し、Cysはシステインを表す)
で表される化合物などが挙げられる。
上記の保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するビニル系単量体の重合体または共重合体は、無置換のビニル系単量体の重合体または共重合体の少なくとも一部を保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基で置換する方法、あるいは保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するビニル系単量体を重合または共重合する方法によって、調製される。
上記のアクリルアミド類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、アクリルアミド、N−エチルアクリルアミドやN−イソプロピルアク
リルアミドなどのN−アルキルアクリルアミドなどが例示される。
上記のメタクリルアミド類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミドやN−エチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミドなどのN−アルキルメタクリルアミドなどが例示される。
上記のアクリル酸類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、アクリル酸やアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアクリル酸エステルなどが例示される。
上記のメタクリル酸類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、メタクリル酸やメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステルなどが例示される。
上記のスチレン類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシメチルスチレンなどが例示される。
上記の脂肪酸ビニルエステルとしては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得る、酢酸ビニル、酪酸ビニルなどが例示される。また、本発明中の脂肪酸ビニルエステルの重合体あるいは共重合体には、重合反応後アルカリなどによりエステル結合を全部あるいは一部加水分解したものも含まれる。
上記のポリエーテル類としては、保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得るポリエチレングリコール、あるいは保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有し得るアルキル、アリール基で置換されたポリエチレングリコール等が例示される。
ここでいう高分子担体は水不溶性、水溶性いずれであってもよいが、水溶性の方が好ましい。一般的な分子量は約10000〜約5000000であり、好ましくは20000〜2000000、より好ましくは50000〜1000000である。その形態は、水不溶性担体の場合、ビーズ状、繊維状、膜状、フィルム状などが挙げられるが、特に制限されない。
さらに好ましい担体としては、以下の式:
で表される高分子担体が挙げられる。ここで、nは1〜15の整数であり、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜5である。x:yの比率は1:0〜1:1000であり、好ましくは1:0〜1:100である。高分子担体の分子量は、約10000〜約5000000であり、好ましくは20000〜2000000、より好ましくは50000〜1000000である。
別の好ましい実施形態において、本発明は、以下の式:
−N=C(−X)−(CH−A−A−A (II)
[式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;
は、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基であり;
は、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、またはプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表し;
は、以下の式:
(式中、sは1〜15の整数であり、x:yは1:0〜1:1000である)で表される基である]
で表される化合物を提供する。
別の局面において、本発明は、上記式(I)または(II)に記載の化合物を含む、糖アミノ酸または糖ペプチドを製造するためのプライマー用組成物を提供する。
糖ペプチドを製造するためのプライマーとして有用な本発明の化合物の合成および精製は、以下の手順:
1)保護アミノ酸(プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む)、予め合成した保護基を有する糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチド(糖鎖・アミノ酸保護体)を合成する(必要に応じて、アミノ酸カップリング反応の各工程の後にキャッピング反応、すなわちアミノ酸カップリング未反応物を不活化する反応を行う);
2)酸処理によって、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドを固相担体から遊離させると同時にアミノ酸側鎖の保護基を脱保護する(酸処理によってアミノ酸側鎖の保護基が脱離しない場合は、別途脱保護反応により該保護基を脱保護すればよい);
3)反応液、もしくはエーテル沈殿法によって得た混合物をHPLCによって精製し、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチド(糖鎖保護体)を単離する;
4)糖鎖の保護基の脱保護をする;
5)HPLCで精製し、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドを単離する
との手順で行われる。この方法は、糖アミノ酸を含まないペプチドの合成においても、適用可能であり、その場合、4)の工程は省かれる。
このようにして得られた末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドから高分子プライマーの合成および精製は、以下:
6)上記で得られた糖ペプチドと高分子担体とを反応させる;
7)ゲル濾過カラムクロマトグラフィーによって精製し、高分子プライマーを得る、
との手順で行われる。
本発明の化合物の別の一般的な合成および精製は、以下:
1)保護アミノ酸(プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む)、予め合成した保護基を有する糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチド(糖鎖・アミノ酸保護体)を合成する(必要に応じて、アミノ酸カップリング反応の各工程の後にキャッピング反応、すなわちアミノ酸カップリング未反応物を不活化する反応を行う);
2)酸処理によって、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドを固相担体から遊離させると同時にアミノ酸側鎖の保護基を脱保護する(酸処理によってアミノ酸側鎖の保護基が脱離しない場合は、別途脱保護反応により該保護基を脱保護すればよい);
3)糖鎖の保護基の脱保護をする;
4)3)の糖ペプチドを含む反応液に高分子担体を導入して選択的に糖ペプチドと反応させる;
5)担体に結合した糖ペプチドをゲル濾過もしくは透析、限外濾過等によって精製する;
6)担体に結合した糖ペプチドをプロテアーゼにより加水分解し、糖ペプチドを遊離させ、担体を除き、目的の糖ペプチドを単離する、
との手順で行われる。
この手順によれば、各工程を単離せず、ワンポットで高分子プライマーまで導くこどができる。このようにして得られた末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドから高分子プライマーの合成および精製は、以下:
1)保護アミノ酸(プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む)、予め合成した保護基を有する糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチド(糖鎖・アミノ酸保護体)を合成する(必要に応じて、アミノ酸カップリング反応の各工程の後にキャッピング反応、すなわちアミノ酸カップリング未反応物を不活化する反応を行う);
2)酸処理によって、末端にケトン残基またはアルデヒド残基を有しプロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を含む糖ペプチドを固相担体から遊離させると同時にアミノ酸側鎖の保護基を脱保護する(酸処理によってアミノ酸側鎖の保護基が脱離しない場合は、別途脱保護反応により該保護基を脱保護すればよい);
3)糖鎖の保護基の脱保護をする;
4)3)の糖ペプチドを含む反応液に高分子担体を導入して選択的に糖ペプチドと反応させる;
5)担体に結合した糖ペプチドをゲル濾過もしくは透析、限外濾過等によって精製し、プライマーを得る、
との手順で行われる。
好ましい実施形態において、上記手順1)で使用されるケト酸またはアルデヒド酸は、
以下の式:
X−C(=O)−(CH−A−COOH (III)
(式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
nは0〜20の整数を表し;
は、メチレン鎖1〜20個分の長さを有するリンカーを表す)で表される化合物である。
1つの好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)上記項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
(B)工程(A)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(D)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包む(例えば、図1参照)。
本発明で用いる糖転移酵素は、糖ヌクレオチド類を糖供与体として利用できるものであればよいが、好ましい例として、β1,4−ガラクトース転移酵素、α−1,3−ガラクトース転移酵素、β1,4−ガラクトース転移酵素、β1,3−ガラクトース転移酵素、β1,6−ガラクトース転移酵素、α2,6−シアル酸転移酵素、α1,4−ガラクトース転移酵素、セラミドガラクトース転移酵素、α1,2−フコース転移酵素、α1,3−フコース転移酵素、α1,4−フコース転移酵素、α1,6−フコース転移酵素、α1,3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素、α1,6−N−アセチルガラクトサミン転移酵素、β1,4−N−アセチルガラクトサミン転移酵素、ポリペプチドN−アセチルガラクトサミン転移酵素、β1,4−Nアセチルグルコサミン転移酵素、β1,2−Nアセチルグルコサミン転移酵素、β1,3−Nアセチルグルコサミン転移酵素、β1,6−Nアセチルグルコサミン転移酵素、α1,4−Nアセチルグルコサミン転移酵素、β1,4−マンノース転移酵素、α1,2−マンノース転移酵素、α1,3−マンノース転移酵素、α1,4−マンノース転移酵素、α1,6−マンノース転移酵素、α1,2−グルコース転移酵素、α1,3−グルコース転移酵素、α2,3−シアル酸転移酵素、α2,8−シアル酸転移酵素、α1,6−グルコサミン転移酵素、α1,6−キシロース転移酵素、βキシロース転移酵素(プロテオグリカンコア構造合成酵素)、β1,3−グルクロン酸転移酵素、ヒアルロン酸合成酵素、他の糖ヌクレオチドを糖ドナーとして用いる糖転移酵素およびドルコールリン酸型糖ドナーを用いる糖転移酵素が挙げられる。
別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)項目(4)〜(7)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包む。さらに、糖ペプチドを単離する工程を含んでいてもよい。本製造法においては、目的の糖ペプチドと担体を含む糖ペプチド以外の副生成物を容易に分離し得る。
さらに別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)項目(4)〜(7)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(D)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を包む。
なおさらに別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させる工程;
(C)工程(B)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包む。
他の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させる工程;
(C)工程(B)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(F)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を包む。
さらに他の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の
化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と反応させ、これと同時に工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;および
(D)工程(C)で得た糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を包む。
なおさらに他の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させ、これと同時に工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(F)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を包む。
別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;および
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程、
を含む。
さらに別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
(B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
(D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
(E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
を含む。
なおさらに別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む可溶性担体とを反応させ、再沈澱、ゲルろ過、または限外ろ過などにより工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に可溶性結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
(F)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物を、ケト酸またはアルデヒド酸を表面に結合した非可溶性担体と反応させ、その表面に固定する工程;および
(G)必要に応じ糖鎖の伸長反応に使用した試薬および酵素を除去する工程、
を含む。
さらにまた別の好ましい実施形態において、本発明の糖ペプチドを製造する方法は、以下の工程:
(A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、項目(1)〜(3)のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
(B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む可溶性担体とを反応させ、再沈澱、ゲルろ過、または限外ろ過などにより工程(A)における未反応物を除去する工程;
(C)工程(B)で得た担体に可溶性結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、上記糖ヌクレオチドより糖残基を上記化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
(D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
(E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
(F)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物を、ケト酸またはアルデヒド酸を表面に結合した非可溶性担体と反応させ、その表面に固定する工程;
(G)必要に応じ糖鎖の伸長反応に使用した試薬および酵素を除去する工程;および
(H)工程(F)で固定化した糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を含む。
本発明の糖ペプチドの製造方法において、前述の糖転移酵素を用いた一連の反応は、必要に応じて、反応部の温度制御が可能な分注装置(分注器)等を用いて自動化して行うことができる。
(ムチン型糖ペプチド)
本発明は、上で説明した新規プライマーおよびこれを使用した糖ペプチドの製造方法により、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用であり、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類を合成することができる。ムチン型糖ペプチド類の例としては、以下の式:
(配列番号20)
(配列番号40)
または
(配列番号41)
(式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
で表される化合物[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、単糖または糖鎖を表す;Acはアセチル]を表し;
は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す)で表される糖ペプチドが挙げられる。
上記RおよびRが糖鎖を表す場合、RおよびRはそれぞれ独立して、以下:
からなる群から選択される。
(医薬およびそれを用いる治療、予防など)
別の局面において、本発明は、本発明の製造方法によって得られた糖ペプチド(例えば、ムチン型糖ペプチド)を含む医薬(例えば、ワクチン等の医薬品、健康食品、残さタンパク質又は脂質は抗原性を低減した医薬品)に関する。この医薬は、薬学的に受容可能なキャリアなどをさらに含み得る。本発明の医薬に含まれる薬学的に受容可能なキャリアとしては、当該分野において公知の任意の物質が挙げられる。
そのような適切な処方材料または薬学的に受容可能なキャリアとしては、抗酸化剤、保存剤、着色料、風味料、および希釈剤、乳化剤、懸濁化剤、溶媒、フィラー、増量剤、緩衝剤、送達ビヒクル、希釈剤、賦形剤および/または薬学的アジュバント挙げられるがそれらに限定されない。代表的には、本発明の医薬は、単離された多能性幹細胞、またはその改変体もしくは誘導体を、1つ以上の生理的に受容可能なキャリア、賦形剤または希釈剤とともに含む組成物の形態で投与される。例えば、適切なビヒクルは、注射用水、生理的溶液、または人工脳脊髄液であり得、これらには、非経口送達のための組成物に一般的な他の物質を補充することが可能である。
本明細書で使用される受容可能なキャリア、賦形剤または安定化剤は、レシピエントに対して非毒性であり、そして好ましくは、使用される投薬量および濃度において不活性であり、そして以下が挙げられる:リン酸塩、クエン酸塩、または他の有機酸;アスコルビン酸、α−トコフェロール;低分子量ポリペプチド;タンパク質(例えば、血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリン);親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン);アミノ酸(例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニンまたはリジン);モノサッカリド、ジサッカリドおよび他の炭水化物(グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む);キレート剤(例えば、EDTA);糖アルコール(例えば、マンニトールまたはソルビトール);塩形成対イオン(例えば、ナトリウム);ならびに/あるいは非イオン性表面活性化剤(例えば、Tween、プルロニック(pluronic)またはポリエチレングリコール(PEG))。
例示の適切なキャリアとしては、中性緩衝化生理食塩水、または血清アルブミンと混合された生理食塩水が挙げられる。好ましくは、その生成物は、適切な賦形剤(例えば、スクロース)を用いて凍結乾燥剤として処方される。他の標準的なキャリア、希釈剤および賦形剤は所望に応じて含まれ得る。他の例示的な組成物は、pH7.0−8.5のTris緩衝剤またはpH4.0−5.5の酢酸緩衝剤を含み、これらは、さらに、ソルビトールまたはその適切な代替物を含み得る。
本発明の医薬は、経口的または非経口的に投与され得る。あるいは、本発明の医薬は、静脈内または皮下で投与され得る。全身投与されるとき、本発明において使用される医薬は、発熱物質を含まない、薬学的に受容可能な水溶液の形態であり得る。そのような薬学的に受容可能な組成物の調製は、pH、等張性、安定性などを考慮することにより、当業者は、容易に行うことができる。本明細書において、投与方法は、経口投与、非経口投与(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、粘膜投与、直腸内投与、膣内投与、患部への局所投与、皮膚投与など)であり得る。そのような投与のための処方物は、任意の製剤形態で提供され得る。そのような製剤形態としては、例えば、液剤、注射剤、徐放剤が挙げられる。
本発明の医薬は、必要に応じて生理学的に受容可能なキャリア、賦型剤または安定化剤(日本薬局方第14版またはその最新版、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,A.R.Gennaro,ed.,Mack Publishing Company,1990などを参照)と、本発明の製造方法によって得られた、所望の程度の純度を有する糖ペプチド(例えば、ムチン型糖ペプチド)を含む組成物とを混合することによって、凍結乾燥されたケーキまたは水溶液の形態で調製され保存され得る。
本発明の処置方法において使用される糖ペプチド(例えば、ムチン型糖ペプチド)を含む組成物の量は、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、細胞の形態または種類などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。本発明の処置方法を被検体(または患者)に対して施す頻度もまた、使用目的、対象疾患(種類、重篤度など)、患者の年齢、体重、性別、既往歴、および治療経過などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。頻度としては、例えば、毎日−数ヶ月に1回(例えば、1週間に1回−1ヶ月に1回)の投与が挙げられる。1週間−1ヶ月に1回の投与を、経過を見ながら施すことが好ましい。
以上のように本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明はこの実施形態に限定して理解されるべきものではない。本発明は、特許請求なお範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施できることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきである。
本明細書で用いられる略語は、以下のような意味を有する。
以下の実施例より本研究をさらに詳細に説明するが、本研究はこれらに限定されるものではない。
本実施例で用いられる略語は、以下の様な意味を有する。
DMF = N,N−ジメチルホルムアミド、
DCM = ジクロロメタン、
HOBT = N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
HBTU=1−(ビス(ジメチルアミノ)メチレン)−ベンゾトリアゾリウム 3−オキシド ヘキサフルオロリン酸塩、
DIEA = ジイソプロピルエチルアミン、
Boc基=tert−ブトキシカルボニル基、
Fmoc基=9−フルオレニルメトキシカルボニル基、
Pbf基=2,2,4,6,7ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル基、
Fmoc−Ala−OH = N−α−Fmoc−L−アラニン、
Fmoc−Gly−OH = N−α−Fmoc−L−グリシン、
Fmoc−Pro−OH = N−α−Fmoc−L−プロリン、
Fmoc−Arg(Pbf)−OH = N−α−Fmoc−Nγ−(2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル)−L−アルギニン、
Fmoc−Asp(OtBu)−OH = N−α−Fmoc−L−アスパラギン酸 β−t−ブチルエステル、
Fmoc−Gln(OtBu)−OH = N−α−Fmoc−L−グルタミン酸 β−t−ブチルエステル、
Fmoc−Phe−OH = N−α−Fmoc−L−フェニルアラニン、
Fmoc−Val−OH = N−α−Fmoc−L−バリン、
Fmoc−His(Trt)−OH = N−α−Fmoc−N−im−トリチル−L−ヒスチジン、
Fmoc−Thr−OH = N−α−Fmoc−L−トレオニン、
Fmoc−Ser−OH = N−α−Fmoc−L−セリン、
Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH = N−α−Fmoc−O−(2−アセトアミド−3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−L−トレオニン、
Fmoc−Ser(Ac3GalNAc)−OH = N−α−Fmoc−O−(2−アセトアミド−3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−L−セリン、
Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH = N−α−Fmoc−O−{O−(2’,3,’4,’6’−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1’→3)−O−[2”−アセトアミド−3”,4”,6”−トリ−O−アセチル−2”−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1”→6)]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル}−L−スレオニン、
Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH = N−α−Fmoc−O−{O−(2’,3,’4,’6’−テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1’→3)−O−[2”−アセトアミド−3”,4”,6”−トリ−O−アセチル−2”−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1”→6)]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル}−L−セリン、
Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH = N−α−Fmoc−O−[O−(2”−アセトアミド−3”,4”,6”−トリ−O−アセチル−2”−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1”→6)−2−アセトアミド−4,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル]−L−スレオニン、
Fmoc−Ser(Ac5core6)−OH = N−α−Fmoc−O−[O−(2”−アセトアミド−3”,4”,6”−トリ−O−アセチル−2”−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1”→6)−2−アセトアミド−4,6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル]−L−セリン。
(実施例1:N末端にケトン誘導体を有するMUC1関連糖ペプチド誘導体(1)〜(12)の合成)
(1.1 化合物(1)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser−OH、Fmoc−Thr−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(1)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの5%から60%のグラジエント)により精製して化合物(1)を8.5mg得た(収率28%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2360.5、(理論値:[M(average)+H]=2362.4)。
(1.2 化合物(2)の合成)
化合物(1)をメタノール7mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(2)を2.2mg得た(収率81%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2066.2、(理論値:[M(average)+H]=2068.1)。
(1.3 化合物(3)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(3)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し固体を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの10%から70%のグラジエント)により精製して化合物(3)を16mg得た(収率18%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3018.340、(理論値:[M(average)+H]=3021.0)。
(1.4 化合物(4)の合成)
化合物(3)をメタノール5mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(4)を6.8mg得た(収率62%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2472.952、(理論値:[M(average)+H]=2474.5)。
(1.5 化合物(5)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(5)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し固体を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの10%から70%のグラジエント)により精製して化合物(5)を9.8mg得た(収率7%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3018.4、(理論値:[M(average)+H]=3021.0)。
(1.6 化合物(6)の合成)
化合物(5)をメタノール5mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(6)を4.4mg得た(収率56%)。MALDI−TOF/MS:M(average)+H]=2472.952、(理論値:[M(average)+H]=2474.5)。
(1.7 化合物(7)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(7)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し固体を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの10%から70%のグラジエント)により精製して化合物(7)を11.3mg得た(収率12%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3018.602、(理論値:[M(average)+H]=3021.0)。
(1.8 化合物(8)の合成)
化合物(7)をメタノール5mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(8)を5.6mg得た(収率62%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2473.328、(理論値:[M(average)+H]=2474.5)。
(1.9 化合物(9)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(9)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し固体を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの10%から70%のグラジエント)により精製して化合物(9)を17mg得た(収率17%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3306.3、(理論値:[M(average)+H]=3308.3)。
(1.10 化合物(10)の合成)
化合物(9)をメタノール5mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(10)を5.6mg得た(収率40%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2675.5、(理論値:[M(average)+H]=2677.7)。
(1.11 化合物(11)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(11)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、10%アセトニトリル水溶液に溶解し固体を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの10%から70%のグラジエント)により精製して化合物(11)を24mg得た(収率22%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3593.4、(理論値:[M(average)+H]=3594.5)。
(1.12 化合物(12)の合成)
化合物(3)をメタノール5mlに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液にてpHを12.0に調整した。随時0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを調節しながら、反応終了まで2時間撹拌した。反応終了後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 20×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの0%から60%のグラジエント)により精製して化合物(12)を6.2mg得た(収率31%)。MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2879.597、(理論値:[M(average)+H]=2880.9)。
(実施例2:N末端にケトン誘導体を有するMUC1関連糖ペプチド誘導体に対する糖転移反応およびプロテアーゼによる選択的切断反応)
(2.1 化合物(13)、(14)の合成)
25mM HEPES緩衝液(pH7.6)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(2)を含む50μlの反応液を25℃で45分間攪拌した。反応液の一部を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの5%から40%のグラジエント)により精製して化合物(13)を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物の同定はMALDI−TOF/MSによって化合物(13)に由来する[M(average)+H]=2228.6、(理論値:[M(average)+H]=2230.3)を確認することで行った。
上述の反応液10μlにバシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のグルタミン酸残基特異的なプロテアーゼ(BLase:塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液2μlを加え、25℃で45分間攪拌した。転移化合物の同定は反応液をMALDI−TOF/MSによって分析し、化合物(14)に由来する[M(average)+H]=1840.7(理論値:[M(average)+H]=1841.9)を確認することで行った。
(2.2 化合物(15)、(16)の合成)
25mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1%Triton X−100,74mU/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、17.5mU/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、1mM 糖ペプチド誘導体(13)を含む50μlの反応液を25℃で4時間攪拌した。反応液の一部を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの5%から40%のグラジエント)により精製して化合物(15)を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物の同定はMALDI−TOF/MSによって化合物(15)に由来する[M(average)+H]=2811.8(理論値:[M(average)+H]=2812.8)を確認することで行った。
上述の反応液5μlにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、25℃で14時間攪拌した。反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:0.1%TFA水溶液に対するB:0.1%TFA含有アセトニトリルの5%から40%のグラジエント)により精製して化合物(16)を得た[収率90%以上(HPLC)]。転移化合物の同定はMALDI−TOF/MSによって化合物(16)に由来する[M(average)+H]=2423.8(理論値:[M(average)+H]=2424.4)を確認することで行った。
(実施例3:糖ペプチド合成用高分子プライマーの合成と糖鎖伸長反応)
(3.1 化合物(18)、(A)の合成)
2.5mM 糖ペプチド誘導体(2)、5mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)、12.5mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)の反応液360μlを室温で8時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(18)の凍結乾燥体4.2mgを得た[化合物(2)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
得られた糖ペプチド誘導体化合物(18)の5mM水溶液5μlを分取し、これにミリQ水19μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント)により精製して化合物(177)を得た[収率90%以上(HPLC)]。化合物(A)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=1678.0(理論値:[M(average)+H]=1679.7)。
(3.2 化合物(19)、(14)、(B)、(16)の合成)
25mM HEPES緩衝液(pH7.6)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(18)を含む50μlの反応液を25℃で30分間攪拌して化合物(19)を含む反応液を得た。反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、25℃で攪拌した。反応液をMALDI−TOF/MS分析し、化合物(14)に由来する[M(average)+H]=1841.6(理論値:[M(average)+H]=1841.9)を確認した。
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、10mM 塩化マンガン、化合物(18)と化合物(19)の混合物1mM(18+19:推定)を含む200μlの混合液を、50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)を含む300μlの混合液へ添加し(総量500μl)25℃で2時間攪拌した。この反応液のうち400μlを、50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1%Triton X−100水溶液、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、74mU/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、17.5mU/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)を含む200μl混合液へ添加して(総量600μl)25℃で6時間以上攪拌することによって化合物(B)を含む反応液を得た。転移化合物および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント))により精製して化合物(16)を得ることにより行った。化合物(25)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2423.9(理論値:[M(average)+H]=2424.4)。
(3.3 化合物(20)、(21)の合成)
2.5mM 糖ペプチド誘導体(4)、5mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)の反応液800μlを1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH5.1とし、室温で18時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(20)の凍結乾燥体4.2mgを得た[化合物(4)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
糖ペプチド誘導体化合物(20)の5mM水溶液5μlを分取し、これにミリQ水19μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント))により精製して化合物(21)を得た。[収率90%以上(HPLC)]。化合物(21)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2085.6(理論値:[M(average)+H]=2086.1)。
(3.4 化合物(22)〜(25)の合成)
反応部の温度制御が可能な分注装置を用いて以下の糖転移酵素を用いた一連の反応を自動化して行った。
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(18)を含む500μlの反応液を25℃で2時間反応させ化合物(22)を含む反応液を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント)により精製して化合物(24)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)]。化合物(24)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2248.1(理論値:[M(average)+H]=2248.2)。一方、ガラクトース転移反応後の反応液を400μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)20μl、1%Triton X−100水溶液60μl,3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)60μl,ミリQ水36μlの混合液(総量200μl)を加え、25℃で4時間させて化合物(23)を含む反応液を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント)により精製して化合物(25)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)]。化合物(25)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2829.8(理論値:[M(average)+H]=2830.8)。
(3.5 化合物(26)、(27)の合成)
2.5mM 糖ペプチド誘導体(6)、5mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)の反応液324μlを1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3とし、室温で5時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(26)の凍結乾燥体3.7mgを得た[化合物(6)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
糖ペプチド誘導体化合物(26)の5mM水溶液5μlを分取し、これにミリQ水19μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント))により精製して化合物(27)を得た。[収率90%以上(HPLC)]。化合物(27)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2084.4(理論値:[M(average)+H]=2086.1)。
(3.6 化合物(28)〜(31)の合成)
反応部の温度制御が可能な分注装置を用いて以下の糖転移酵素を用いた一連の反応を自動化して行った。
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(26)を含む500μlの反応液を25℃で2時間反応させ、化合物(28)を含む反応液を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物(28)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント)により精製して化合物(30)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)]。化合物(30)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2247.9(理論値:[M(average)+H]=2248.2)。また、ガラクトース転移反応後の反応液を400μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)20μl、1%Triton X−100水溶液60μl,3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)60μl,ミリQ水36μlの混合液(総量200μl)を加え、25℃で4時間反応させ、化合物(29)を含む反応液を得た[転移率95%以上(HPLC)]。転移化合物(29)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント)により精製して化合物(31)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)]。化合物(31)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2827.2(理論値:[M(average)+H]=2830.8)。
(3.7 化合物(32)、(33)の合成)
3.3mM 糖ペプチド誘導体(8)、6.7mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)の反応液324μlを1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0とし、室温で6時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(32)の凍結乾燥体5.6mgを得た[化合物(8)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
糖ペプチド誘導体化合物(32)の5mM水溶液5μlを分取し、これにミリQ水19μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から20%のグラジエント))により精製して化合物(33)を得た。[収率90%以上(HPLC)]。化合物(33)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2085.3(理論値:[M(average)+H]=2086.1)。
(3.8 化合物(34)〜(41)の合成)
反応部の温度制御が可能な分注装置を用いて以下の糖転移酵素を用いた一連の反応を自動化して行った。
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(32)を含む700μlの反応液を25℃で2時間反応させた。転移化合物(34)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から15%のグラジエント)により精製して化合物(38)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)、転移率95%以上(HPLC)]。化合物(38)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2246.8(理論値:[M(average)+H]=2248.2)。また、ガラクトース転移反応後の反応液を300μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)15μl、1%Triton X−100水溶液45μl,0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)9μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)45μl,ミリQ水36μlの混合液(総量150μl)に加え、25℃で4時間反応させた。転移化合物(35)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から15%のグラジエント)により精製して化合物(39)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)、転移率85%以上(HPLC)]。また、未反応化合物(34)に由来する化合物(38)が10%程度得られた。化合物(39)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2537.4(理論値:[M(average)+H]=2539.5)。続いて、α2,3−(O)−シアル酸転移酵素反応後の反応液を200μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)10μl、1%Triton X−100水溶液10μl,3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)6μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)30μl,ミリQ水44μlの混合液(総量100μl)を加え、25℃で6時間反応させた。転移化合物(37)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から15%のグラジエント)により精製して化合物(41)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)、転移率95%以上(HPLC)]。化合物(41)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2828.9(理論値:[M(average)+H]=2830.8)。
一方、ガラクトース転移反応後の反応液を別途300μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)15μl、1%Triton X−100水溶液45μl,3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)9μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)45μl,ミリQ水36μlの混合液(総量150μl)に加え、25℃で4時間反応させた。転移化合物(36)および転移率の同定は糖転移反応液20μlを分取し、これにミリQ水4μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、反応液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標) ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から15%のグラジエント)により精製して化合物(40)を得ることにより行った[収率90%以上(HPLC)、転移率85%以上(HPLC)]。また、化合物(41)が10%程度得られた事から、シアル酸転移反応の際、モノシアリル化体(36)と同時にジシアリル化体(41)が10%程度生成することが確認された。化合物(40)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2538.2(理論値:[M(average)+H]=2539.5)。続いて、α2,3−(N)−シアル酸転移酵素反応後の反応液を200μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)10μl、1%Triton X−100水溶液10μl,0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)6μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)30μl,ミリQ水44μlの混合液(総量100μl)を加え、25℃で6時間攪拌した。転移化合物(37)および転移率の同定は概記の方法に従ってBLase処理体(41)の確認により行った。[収率90%以上(HPLC)、転移率95%以上(HPLC)]。化合物(41)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2828.9(理論値:[M(average)+H]=2830.8)
(3.9 化合物(42)、(43)の合成)
3.3mM 糖ペプチド誘導体(10)、6.7mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)の反応液360μlを1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3とし、室温で6時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(42)の凍結乾燥体7.0mgを得た[化合物(10)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
実施例(3.7)と同様に化合物(42)に対するBLase反応を行い、化合物(43)を得た[反応率90%以上(GPC−HPLC)]。転移化合物の同定はMALDI−TOF/MSによって化合物(43)に由来する[M(average)+H]=2287.8(理論値:[M(average)+H]=2289.3)を確認することで行った。
(3.10 化合物(44)〜(51)の合成)
実施例(3.8)の操作に従い、化合物(44)、(45)、(46)、および(47)を(3.10 化合物(44)〜(51)の合成)に示した連続反応により調製した。生成物および糖転移反応率の確認はBLaseによるペプチド鎖の特的切断反応により得られた化合物(48)、(49)、(50)、および(51)をそれぞれ以下のとおり逆相HPLCおよびMALDI−TOF/MS分析することによって行った。
化合物(48):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2612.2(理論値:[M(average)+H]=2613.6。
化合物(49):収率90%以上、転移率90%以上[未反応化合物(44)に由来する化合物(48)が5%程度確認された]、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2903.3(理論値:[M(average)+H]=2904.8)。
化合物(50):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3194.4(理論値:[M(average)+H]=3196.1)。
化合物(51):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3493.0(理論値:[M(average)+H]=3487.3)。
(3.11 化合物(52)、(53)の合成)
2.5mM 糖ペプチド誘導体(12)、5.0mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)の反応液400μlを1N 水酸化ナトリウム水溶液でpH5.3とし、室温で6時間攪拌した。反応液をゲルろ過[Biogel P−4:溶出液25mM 酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)]で精製し、化合物(52)の凍結乾燥体6.3mgを得た[化合物(12)の捕捉率95%以上(GPC−HPLC)]。
実施例(3.7)と同様に化合物(52)に対するBLase反応を行い、化合物(53)を得た[反応率90%以上(GPC−HPLC)]。転移化合物の同定はMALDI−TOF/MSによって化合物(53)に由来する[M(average)+H]=2490.1(理論値:[M(average)+H]=2492.5)を確認することで行った。
(3.12 化合物(54)〜(61)の合成)
実施例(3.8)の操作に従い、化合物(54)、(55)、(66)、および(57)を(3.10 化合物(44)〜(51)の合成)に示した連続反応により調製した。生成物および糖転移反応率の確認はBLaseによるペプチド鎖の特的切断反応により得られた化合物(58)、(59)、(60)、および(61)をそれぞれ以下のとおり逆相HPLCおよびMALDI−TOF/MS分析することによって行った。
化合物(58):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2976.9(理論値:[M(average)+H]=2978.9。
化合物(59):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[
M(average)+H]=3268.4(理論値:[M(average)+H]=3270.2)。
化合物(60):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3857.1(理論値:[M(average)+H]=3852.7)。
化合物(61):収率90%以上、転移率95%以上、MALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4147.8(理論値:[M(average)+H]=4143.9)。
(3.13 ワンポット反応を用いた化合物(62)〜(69)の合成)
Tentagel(登録商標)(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(OtBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Gln(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち61.3mg(0.01mmol相当)を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(62)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール2.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液40μlを添加し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)2mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液を添加し、室温で10時間攪拌させて化合物(63)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、2.5mlの反応液(6.25μmol相当)を限外濾過フィルター30K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に約400μlへ濃縮した。そこへ625μlの水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(64)とした。
上記の10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(64)3μlを分取し、これに酢酸アンモニウム緩衝液11μl、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、25℃で10分間攪拌した。反応液をMALDI−TOF/MSによって分析し[M(average)+H]=、(理論値:[M(average)+H]=2085.1)を確認することによって化合物(67)の生成を確認した。
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.20U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),1mM 糖ペプチド誘導体(64)を含む100μlの反応液を25℃で2時間反応させた。反応液の一部をMALDI−TOF/MSによって分析し、[M(average)+H]=2408.6(理論値:[M(average)+H]=2409.4)を確認することによって化合物(68)の生成を確認した。一方、ガラクトース転移反応後の反応液を60μl分取し、500mM HEPES緩衝液(pH7.0)2μl、1%Triton X−100水溶液2μl,3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)1.2μl、0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)1.2μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)6μl,ミリQ水7.6μlの混合液(総量20μl)を加え、25℃で反応させた。以上のガラクトース転移反応からの反応を2バッチ行い、シアル酸転移反応後混合した。この反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 30,000NMWL Filter Unit(Millipore社製、UFC3LTKOO)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子(66)を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(66)水溶液を得た。その後、化合物(66)を含むフィルター保持液にBLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液2μlを加え、再び限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 30,000NMWL Filter Unit(Millipore社製、UFC3LTKOO)で遠心濾過した。得られた濾液を逆相HPLC(Inertsil(登録商標)ODS−3 4.6×250mmカラム、移動層A:25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に対するB:アセトニトリルの2%から40%のグラジエント)により精製して化合物(69)を得た[転移率95%以上(HPLC)]。化合物(69)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3289.0(理論値:[M(average)+H]=3283.1)。
(3.14 樹脂担体を用いた化合物(70)〜(78)、(21)、(24)、(25)の合成)
Amino PEGA resin(novabiochem社製)50mg(3μmolアミノ基相当)を担体としてHBTU/HOBt法でBoc−amino-acetic acidとカップリングした。得られた樹脂を50%TFA水溶液中、室温で1時間攪拌してBoc保護基を脱離させ、樹脂を水洗、さらに50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)で洗浄して未乾燥化合物(70)85mgを得た。この未乾燥樹脂(70)62mg(2.2μl)を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)40μlへスラリー化させ、さらに5mM化合物(4)水溶液40μl(合成法上記参照)を添加した。室温で19時間攪拌した後、樹脂を濾別し、得られた樹脂を25mM HEPES緩衝液(pH7.0)で洗浄して未乾燥化合物(71)77mgを得た。この化合物の同定は、樹脂(71)の一部を25mM HEPES緩衝液(pH7.0)にスラリー化させ、そこへBLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液2μlを加えて1時間攪拌し、反応液の上澄み液をMALDI−TOF/MSによって分析して化合物(21)に由来する[M(average)+H]=2085.7、(理論値:[M(average)+H]=2086.1)を確認することによって行った。
この得られた未乾燥化合物(71)に対して500mM HEPES緩衝液(pH7.0)50μl、4U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)25μl、1%牛血清アルブミン(BSA、シグマ社製)水溶液50μl、100mM 塩化マンガン50μl、50mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)50μl、ミリQ水275μlの混合液(総量500μl)を添加して25℃で2時間攪拌した。その後反応液に500mM HEPES緩衝液(pH7.0)10μl、3.7U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μl、50mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)60μl,ミリQ水6μlの混合液(総量100μl)を添加して18時間攪拌した。その後0.88U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)12μlをさらに添加し、3時間攪拌後、反応液スラリー150μlをフィルターで濾別し、得られた樹脂を25mM HEPES緩衝液(pH7.0)、50%アセトニトリル水溶液、さらに25mM HEPES緩衝液(pH7.0)で洗浄した。この樹脂の一部を25mM HEPES緩衝液(pH7.0)50μlにスラリー化させ、そこへBLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液3μlを加えて攪拌した。反応液の上澄み液をMALDI−TOF/MSによって分析し、化合物(24)に由来する[M(average)+H]=2247.6、(理論値:[M(average)+H]=2248.2)、化合物(77)もしくは化合物(78)に由来する[M(average)+H]=2538.8(理論値:[M(average)+H]=2539.5)、化合物(25)に由来する[M(average)+H]=2830.1、(理論値:[M(average)+H]=2830.8)を確認した。
(3.15 ワンポット反応を用いた化合物(79)〜(81)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(OtBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(79)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(80)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(81)とした。高分子(81)の同定は、以下の(3.21)において生成物(102)が得られることによって行った。
(3.16 ワンポット反応を用いた化合物(82)〜(84)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(OtBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(82)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(83)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(84)とした。高分子(84)の同定は、以下の(3.22)において生成物(113)が得られることによって行った。
(3.17 ワンポット反応を用いた化合物(85)〜(87)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(85)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(86)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(87)とした。高分子(87)の同定は、以下の(3.23)において生成物(124)が得られることによって行った。
(3.18 ワンポット反応を用いた化合物(88)〜(90)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(88)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、2時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(89)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(90)とした。高分子(90)の同定は、以下の(3.24)において生成物(135)が得られることによって行った。
(3.19 ワンポット反応を用いた化合物(91)〜(93)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(91)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(92)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(93)とした。高分子(93)の同定は、以下の(3.25)において生成物(146)が得られることによって行った。
(3.20 ワンポット反応を用いた化合物(94)〜(96)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち0.01mmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(94)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール3.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸水溶液を加えて中和した後、溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)1mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液1mlを添加し、室温で24時間攪拌させて化合物(95)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.0mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(96)とした。高分子(96)の同定は、以下の(3.26)において生成物(157)が得られることによって行った。
(3.21 (97)〜(107)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(81)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(81)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(81)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(81)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(81)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(97)〜(101)の水溶液を各々得た。その後、化合物(97)〜(101)を含むフィルター保持液150μl、さらに(81)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(102)〜(107)を得た。化合物(102)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.3(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(103)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.7(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(104)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.7(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(105)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.6(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(106)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.5(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(107)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.3(理論値:[M+H]=2626.1)。
(3.22 (108)〜(118)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(84)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(84)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(84)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(84)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(84)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(108)〜(112)の水溶液を各々得た。その後、化合物(108)〜(112)を含むフィルター保持液150μl、さらに(84)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(113)〜(118)を得た。化合物(113)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.3(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(114)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.7(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(115)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.6(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(116)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.5(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(117)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.5(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(118)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.3(理論値:[M+H]=2626.1)。
(3.23 (119)〜(129)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(87)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(87)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(87)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(87)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(87)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(119)〜(123)の水溶液を各々得た。その後、化合物(119)〜(123)を含むフィルター保持液150μl、さらに(87)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(124)〜(129)を得た。化合物(124)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.2(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(125)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.5(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(126)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.4(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(127)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.4(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(128)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.3(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(129)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.1(理論値:[M+H]=2626.0)。
(3.24 (130)〜(140)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(90)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(90)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(90)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(90)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(90)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(130)〜(134)の水溶液を各々得た。その後、化合物(130)〜(134)を含むフィルター保持液150μl、さらに(90)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(135)〜(140)を得た。化合物(135)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.3(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(136)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.6(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(137)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.6(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(138)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.6(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(139)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.4(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(140)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.3(理論値:[M+H]=2626.1)。
(3.25 (141)〜(151)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(93)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(93)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(93)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(93)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(93)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(141)〜(145)の水溶液を各々得た。その後、化合物(141)〜(145)を含むフィルター保持液150μl、さらに(93)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(146)〜(151)を得た。化合物(146)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.3(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(147)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.6(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(148)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.6(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(149)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.4(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(150)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.6(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(151)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.3(理論値:[M+H]=2626.1)。
(3.26 (152)〜(162)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(96)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(96)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(96)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(96)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、4mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(96)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(152)〜(156)の水溶液を各々得た。その後、化合物(152)〜(156)を含むフィルター保持液150μl、さらに(96)水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(157)〜(162)を得た。化合物(157)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=1882.3(理論値:[M+H]=1881.9)、化合物(158)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2044.6(理論値:[M+H]=2043.9)、化合物(159)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2173.6(理論値:[M+H]=2173.0)、化合物(160)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.5(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(161)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2335.5(理論値:[M+H]=2335.0)、化合物(162)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2626.2(理論値:[M+H]=2626.1)。
(3.27.1 ワンポット反応を用いた化合物(163)〜(165)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、0.25mmol/g)0.12g(0.03mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac3GalNAc)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(Ac7core2)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core6)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、樹脂を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(163)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール6.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、3時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、H型陽イオン交換樹脂Dowex50WX8(ダウケミカル社製)を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)3.0mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液30mlを添加し、室温で14時間攪拌させて化合物(164)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollp(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.5mlになるように水を加えることによって20mM(固相合成からの糖ペプチド理論含量)高分子(165)とした。高分子(165)の同定は、以下の(3.28)において生成物(171)が得られることによって行った。
(3.27.2 (166)〜(176)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(165)(固相合成からの理論含量で8mM)を含む150μlの反応液;B) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(165)(固相合成からの理論含量で8mM)を含む150μlの反応液;
C) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(165)(固相合成からの理論含量で8mM)を含む150μlの反応液;
D) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.074U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(165)(固相合成からの理論含量で8mM)を含む150μlの反応液;
E) 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.074U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、5mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、5mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(165)(固相合成からの理論含量で8mM)を含む150μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,00
0NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(166)〜(170)の水溶液を各々得た。その後、化合物(166)〜(170)を含むフィルター保持液150μl、さらに(165)水溶液60μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液0.75μlを加え、2時間25℃で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE-MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(171)〜(176)を得た。化合物(171)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2288.0(理論値:[M+H]=2288.0)、化合物(172)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2612.5(理論値:[M+H]=2612.1)、化合物(173)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2579.6(理論値:[M+H]=2579.1)、化合物(174)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=2903.2(理論値:[M+H]=2903.2)、化合物(175)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=3194,2(理論値:[M+H]=3194.3)、化合物(176)のMALDI−TOF/MS:[M+H]=3485.2(理論値:[M+H]=3485.4)。
(3.28 分注装置を用いた(97)〜(162)のコンビナトリアル合成)
上記の(97)〜(162)の化合物は分注装置を用いた自動合成を行うことができた。
下記のP1〜P6、E1〜E3、B1溶液を用意し、庫内温度が25℃に設定されたHitachi Programmable Autosampler L−7250へ図2のようにセットした。
P1:6.67mM 化合物(87)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl2、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
P2:6.67mM 化合物(96)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
P3:6.67mM 化合物(84)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
P4:6.67mM 化合物(90)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
P5:6.67mM 化合物(93)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
P6:6.67mM 化合物(81)(固相合成からの理論濃度)、16.7mM MnCl、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
E1:20mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.1%BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
E2:20mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、0.175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.1% BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
E3:20mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、0.185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.1% BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、
B1:0.1% BSA、を含む50mM HEPES緩衝液(pH7.0)。
Hitachi D−7000 HPLCシステムによるプログラムに従って、P1〜P6、E1〜E3、B1からR1〜R30へ下記の(a)〜(e)の反応組成になるよう分注、反応仕込みを行った。
(a)R1〜R6:50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(R1:(87)、R2:(96)、R3:(84)、R4:(90)、R5:(93)、R6:(81))(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液; (b)R7〜R12:50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(R7:(87)、R8:(96)、R9:(84)、R10:(90)、R11:(93)、R12:(81))(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液; (c)R13〜R18:50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(R13:(87)、R14:(96)、R15:(84)、R16:(90)、R17:(93)、R18:(81))(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液; (d)R19〜R24:50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(R19:(87)、R20:(96)、R21:(84)、R22:(90)、R23:(93)、R24:(81))(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液; (e)R25〜R30 50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(R25:(87)、R26:(96)、R27:(84)、R28:(90)、R29:(93)、R30:(81))(固相合成からの理論含量で4mM)を含む250μlの反応液。
分注後、25℃でそのまま24時間反応させた。反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターULTRAFRE−MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)へ移し、遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(97)〜(101)、(108)〜(112)、(119)〜(123)、(130)〜(134)、(141)〜(145)、(152)〜(156)の水溶液を各々得た。その後、化合物(97)〜(101)、(108)〜(112)、(119)〜(123)、(130)〜(134)、(141)〜(145)、(152)〜(156)を含むフィルター保持液150μl、さらに(81)、(84)、(87)、(90)、(93)、(96)の水溶液100μlを25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)で150μlに希釈した各々の溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターULTRAFRE−MC 10,000NMWL Filter Unit(Millipore社製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(102)〜(107)、(113)〜(118)、(124)〜(129)、(135)〜(140)、(146)〜(151)、(157)〜(162)を得た。
(3.29 ワンポット反応を用いた化合物(177)〜(179)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5μmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(177)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(178)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(179)とした。高分子(179)の同定は、以下の(3.53)において生成物(254)が得られることによって行った。
(3.30 ワンポット反応を用いた化合物(180)〜(182)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(180)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(181)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(182)とした。高分子(182)の同定は、以下の(3.54)において生成物(265)が得られることによって行った。
(3.31 ワンポット反応を用いた化合物(183)〜(185)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(tBu)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(183)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(184)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(185)とした。高分子(185)の同定は、以下の(3.55)において生成物(276)が得られることによって行った。
(3.32 ワンポット反応を用いた化合物(186)〜(188)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(186)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(187)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(188)とした。高分子(188)の同定は、高分子(188)の一部をBLaseで処理し、生成物(430)が得られることによって行った。
化合物(430)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3269.9(理論値:[M(average)+H]=3268.3)。
(3.33 ワンポット反応を用いた化合物(189)〜(191)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(189)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(190)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(191)とした。高分子(191)の同定は、高分子(191)の一部をBLaseで処理し、生成物(431)が得られることによって行った。
化合物(431)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2863.6(理論値:[M(average)+H]=2861.9)。
(3.34 ワンポット反応を用いた化合物(192)〜(194)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(tBu)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(192)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(193)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(194)とした。高分子(194)の同定は、以下の(3.56)において生成物(287)が得られることによって行った。
(3.35 ワンポット反応を用いた化合物(195)〜(197)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(195)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(196)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(197)とした。高分子(197)の同定は、以下の(3.57)において生成物(298)が得られることによって行った。
(3.36 ワンポット反応を用いた化合物(198)〜(200)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(198)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(199)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(200)とした。高分子(200)の同定は、高分子(200)の一部をBLaseで処理し、生成物(432)が得られることによって行った。
化合物(432)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2822.4(理論値:[M(average)+H]=2820.9)。
(3.37 ワンポット反応を用いた化合物(201)〜(203)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(tBu)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(201)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(202)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(203)とした。高分子(203)の同定は、高分子(203)の一部をBLaseで処理し、生成物(433)が得られることによって行った。
化合物(433)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2822.3(理論値:[M(average)+H]=2820.9)。
(3.38 ワンポット反応を用いた化合物(204)〜(206)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(204)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(205)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(206)とした。高分子(206)の同定は、高分子(206)の一部をBLaseで処理し、生成物(434)が得られることによって行った。
化合物(434)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3269.8(理論値:[M(average)+H]=3268.3)。
(3.39 ワンポット反応を用いた化合物(207)〜(209)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(207)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(208)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(209)とした。高分子(209)の同定は、高分子(209)の一部をBLaseで処理し、生成物(435)が得られることによって行った。
化合物(435)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2863.6(理論値:[M(average)+H]=2861.9)。
(3.40 ワンポット反応を用いた化合物(210)〜(212)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(tBu)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(210)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(211)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(212)とした。高分子(212)の同定は、以下の(3.58)において生成物(309)が得られることによって行った。
(3.41 ワンポット反応を用いた化合物(213)〜(215)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(213)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(214)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(215)とした。高分子(215)の同定は、以下の(3.59)において生成物(320)が得られることによって行った。
(3.42 ワンポット反応を用いた化合物(216)〜(218)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(216)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(217)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(218)とした。高分子(218)の同定は、以下の(3.60)において生成物(331)が得られることによって行った。
(3.43 ワンポット反応を用いた化合物(219)〜(221)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(219)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(220)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(221)とした。高分子(221)の同定は、以下の(3.61)において生成物(342)が得られることによって行った。
(3.44 ワンポット反応を用いた化合物(222)〜(224)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(222)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(223)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(224)とした。高分子(224)の同定は、以下の(3.62)において生成物(353)が得られることによって行った。
(3.45 ワンポット反応を用いた化合物(225)〜(227)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(225)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(226)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(227)とした。高分子(227)の同定は、以下の(3.63)において生成物(364)が得られることによって行った。
(3.46 ワンポット反応を用いた化合物(228)〜(230)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(228)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(229)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(230)とした。高分子(230)の同定は、以下の(3.64)において生成物(375)が得られることによって行った。
(3.47 ワンポット反応を用いた化合物(231)〜(233)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(231)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(232)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(233)とした。高分子(233)の同定は、高分子(233)の一部をBLaseで処理し、生成物(436)が得られることによって行った。
化合物(436)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3228.1(理論値:[M(average)+H]=3227.3)。
(3.48 ワンポット反応を用いた化合物(234)〜(236)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(234)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(235)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(236)とした。高分子(236)の同定は、以下の(3.65)において生成物(386)が得られることによって行った。
(3.49 ワンポット反応を用いた化合物(237)〜(239)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(237)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(238)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(239)とした。高分子(239)の同定は、以下の(3.66)において生成物(397)が得られることによって行った。
(3.50 ワンポット反応を用いた化合物(240)〜(242)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(240)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(241)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(242)とした。高分子(242)の同定は、高分子(242)の一部をBLaseで処理し、生成物(437)が得られることによって行った。
化合物(437)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3228.0(理論値:[M(average)+H]=3227.3)。
(3.51 ワンポット反応を用いた化合物(243)〜(245)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(243)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(244)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(245)とした。高分子(245)の同定は、以下の(3.67)において生成物(408)が得られることによって行った。
(3.52 ワンポット反応を用いた化合物(246)〜(248)の合成)
Tentagel(登録商標)S RAMレジン(Hipep Laboratories、(0.28mmol/g)71mg(0.02mmol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(Ac6core1)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac5core3)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、得られた樹脂のうち5nmol相当を90%TFA水溶液中、室温で2時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(246)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール1.5mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.5時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)0.5mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液0.5mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(247)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が0.5mlになるように水を加えることによって10mM(糖ペプチド理論含量)高分子(248)とした。高分子(248)の同定は、以下の(3.68)において生成物(419)が得られることによって行った。
以下の(3.53)から(3.68)は、限外濾過型AcroPrep(登録商標)Multi−well Filter Plates(PALL社製)96ウェルプレートを用いて並列で実施した。
(3.53 化合物(249)〜(259)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(179)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(179)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(179)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(179)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(179)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(249)〜(253)の水溶液を各々得た。その後、化合物(249)〜(253)を含むフィルター保持液、さらに(179)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(254)〜(259)を得た。
化合物(254)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3187.9(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(255)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3349.5(理論値:[M(average)+H]=3348.4)、化合物(256)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4062.6(理論値:[M(average)+H]=4060.0)、化合物(257)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4220.4(理論値:[M(average)+H]=4222.1)、化合物(258)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3638.7(理論値:[M(average)+H]=3639.6)、化合物(259)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4513.8(理論値:[M(average)+H]=4513.4)。
(3.54 化合物(260)〜(270)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(182)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(182)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(182)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(182)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(182)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(260)〜(270)の水溶液を各々得た。その後、化合物(260)〜(270)を含むフィルター保持液、さらに(182)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(265)〜(270)を得た。
化合物(265)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2822.9(理論値:[M(average)+H]=2820.9)、化合物(266)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2983.7(理論値:[M(average)+H]=2983.0)、化合物(267)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3405.1(理論値:[M(average)+H]=3403.4)、化合物(268)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3567.1(理論値:[M(average)+H]=3565.5)、化合物(269)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3275.2(理論値:[M(average)+H]=3274.3)、化合物(270)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3858.4(理論値:[M(average)+H]=3856.8)。
(3.55 化合物(271)〜(281)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(185)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(185)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(185)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(185)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(185)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(271)〜(275)の水溶液を各々得た。その後、化合物(271)〜(275)を含むフィルター保持液、さらに(185)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(276)〜(281)を得た。
化合物(276)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2823.1(理論値:[M(average)+H]=2820.9)、化合物(277)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2983.7(理論値:[M(average)+H]=2983.0)、化合物(278)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3404.2(理論値:[M(average)+H]=3403.4)、化合物(279)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3567.6(理論値:[M(average)+H]=3565.5)、化合物(280)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3276.0(理論値:[M(average)+H]=3274.3)、化合物(281)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3659.3(理論値:[M(average)+H]=3656.8)。
(3.56 化合物(282)〜(292)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(194)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(194)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(194)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(194)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(194)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(282)〜(286)の水溶液を各々得た。その後、化合物(282)〜(286)を含むフィルター保持液、さらに(194)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(287)〜(292)を得た。
化合物(287)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2864.1(理論値:[M(average)+H]=2861.9)、化合物(288)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3187.8(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(289)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3154.9(理論値:[M(average)+H]=3153.2)、化合物(290)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3479.2(理論値:[M(average)+H]=3477.5)、化合物(291)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3769.4(理論値:[M(average)+H]=3768.7)、化合物(292)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4062.4(理論値:[M(average)+H]=4060.0)。
(3.57 化合物(293)〜(303)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(197)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(197)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(197)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(197)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(197)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(293)〜(297)の水溶液を各々得た。その後、化合物(293)〜(297)を含むフィルター保持液、さらに(197)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(298)〜(303)を得た。
化合物(298)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3188.1(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(299)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3349.5(理論値:[M(average)+H]=3348.4)、化合物(300)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4061.0(理論値:[M(average)+H]=4060.0)、化合物(301)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4223.9(理論値:[M(average)+H]=4220.2)、化合物(302)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3641.5(理論値:[M(average)+H]=3639.6)、化合物(303)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4514.8(理論値:[M(average)+H]=4513.4)。
(3.58 化合物(304)〜(314)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(212)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(212)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(212)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(212)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(212)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(304)〜(308)の水溶液を各々得た。その後、化合物(304)〜(308)を含むフィルター保持液、さらに(212)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(309)〜(314)を得た。
化合物(309)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2864.3(理論値:[M(average)+H]=2861.9)、化合物(310)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3186.4(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(311)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3154.4(理論値:[M(average)+H]=3153.2)、化合物(312)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3478.4(理論値:[M(average)+H]=3477.5)、化合物(313)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3769.1(理論値:[M(average)+H]=3768.7)、化合物(314)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4060.4(理論値:[M(average)+H]=4060.0)。
(3.59 化合物(315)〜(325)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(215)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(215)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(215)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(215)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(215)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(315)〜(319)の水溶液を各々得た。その後、化合物(315)〜(319)を含むフィルター保持液、さらに(215)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(320)〜(325)を得た。
化合物(320)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3187.7(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(321)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3348.4(理論値:[M(average)+H]=3348.4)、化合物(322)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4059.7(理論値:[M(average)+H]=4060.0)、化合物(323)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4223.3(理論値:[M(average)+H]=4222.1)、化合物(324)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3642.0(理論値:[M(average)+H]=3639.6)、化合物(325)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4511.7(理論値:[M(average)+H]=4513.4)。
(3.60 化合物(326)〜(336)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(218)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(218)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(218)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(218)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(218)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(326)〜(330)の水溶液を各々得た。その後、化合物(326)〜(330)を含むフィルター保持液、さらに(218)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(331)〜(336)を得た。
化合物(331)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2821.7(理論値:[M(average)+H]=2820.9)、化合物(332)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2983.3(理論値:[M(average)+H]=2983.0)、化合物(333)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3404.6(理論値:[M(average)+H]=3403.4)、化合物(334)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3566.4(理論値:[M(average)+H]=3565.5)、化合物(335)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3276.4(理論値:[M(average)+H]=3274.3)、化合物(336)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3858.4(理論値:[M(average)+H]=3856.8)。
(3.61 化合物(337)〜(347)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(221)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(221)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(221)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(221)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(221)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(337)〜(341)の水溶液を各々得た。その後、化合物(337)〜(341)を含むフィルター保持液、さらに(221)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(342)〜(347)を得た。
化合物(342)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2822.2(理論値:[M(average)+H]=2820.9)、化合物(343)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2984.6(理論値:[M(average)+H]=2983.0)、化合物(344)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3405.3(理論値:[M(average)+H]=3403.4)、化合物(345)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3567.4(理論値:[M(average)+H]=3565.5)、化合物(346)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3276.1(理論値:[M(average)+H]=3274.3)、化合物(347)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3857.0(理論値:[M(average)+H]=3856.8)。
(3.62 化合物(348)〜(358)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(224)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(224)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(224)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(224)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(224)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(348)〜(352)の水溶液を各々得た。その後、化合物(348)〜(352)を含むフィルター保持液、さらに(224)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(353)〜(358)を得た。
化合物(353)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3269.5(理論値:[M(average)+H]=3268.3)、化合物(354)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3757.0(理論値:[M(average)+H]=3754.8)、化合物(355)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3561.7(理論値:[M(average)+H]=3559.6)、化合物(356)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4047.7(理論値:[M(average)+H]=4046.0)、化合物(357)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4625.4(理論値:[M(average)+H]=4628.5)、化合物(358)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4917.9(理論値:[M(average)+H]=4919.9)。
(3.63 化合物(359)〜(369)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(227)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(227)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(227)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(227)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(227)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(359)〜(363)の水溶液を各々得た。その後、化合物(359)〜(363)を含むフィルター保持液、さらに(227)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(364)〜(369)を得た。
化合物(364)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2863.7(理論値:[M(average)+H]=2861.9)、化合物(365)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3186.4(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(366)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3154.3(理論値:[M(average)+H]=3153.2)、化合物(367)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3478.3(理論値:[M(average)+H]=3477.5)、化合物(368)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3769.9(理論値:[M(average)+H]=3768.7)、化合物(369)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4060.9(理論値:[M(average)+H]=4060.0)。
(3.64 化合物(370)〜(380)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(230)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(230)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(230)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(230)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(230)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(370)〜(374)の水溶液を各々得た。その後、化合物(370)〜(374)を含むフィルター保持液、さらに(230)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(375)〜(380)を得た。
化合物(375)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=2863.6(理論値:[M(average)+H]=2861.9)、化合物(376)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3186.5(理論値:[M(average)+H]=3186.2)、化合物(377)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3155.3(理論値:[M(average)+H]=3153.2)、化合物(378)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3478.3(理論値:[M(average)+H]=3477.5)、化合物(379)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3769.5(理論値:[M(average)+H]=3768.7)、化合物(380)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4062.8(理論値:[M(average)+H]=4060.0)。
(3.65 化合物(381)〜(391)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(236)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(236)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(236)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(236)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(236)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(381)〜(385)の水溶液を各々得た。その後、化合物(381)〜(385)を含むフィルター保持液、さらに(236)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(386)〜(391)を得た。
化合物(386)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3229.0(理論値:[M(average)+H]=3227.3)、化合物(387)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3551.4(理論値:[M(average)+H]=3551.6)、化合物(388)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3811.9(理論値:[M(average)+H]=3809.8)、化合物(389)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4136.1(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(390)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4133.4(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(391)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4713.0(理論値:[M(average)+H]=4716.6)。
(3.66 化合物(392)〜(402)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(239)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(239)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(239)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(239)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(239)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(392)〜(396)の水溶液を各々得た。その後、化合物(392)〜(396)を含むフィルター保持液、さらに(239)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(397)〜(402)を得た。
化合物(397)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3228.9(理論値:[M(average)+H]=3227.3)、化合物(398)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3552.9(理論値:[M(average)+H]=3551.6)、化合物(399)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3811.0(理論値:[M(average)+H]=3809.8)、化合物(400)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4135.2(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(401)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4135.5(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(402)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4715.8(理論値:[M(average)+H]=4716.6)。
(3.67 化合物(403)〜(413)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(245)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(245)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(245)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(245)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(245)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(403)〜(407)の水溶液を各々得た。その後、化合物(403)〜(407)を含むフィルター保持液、さらに(245)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(408)〜(413)を得た。
化合物(408)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3228.5(理論値:[M(average)+H]=3227.3)、化合物(409)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3552.6(理論値:[M(average)+H]=3551.6)、化合物(410)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3810.9(理論値:[M(average)+H]=3809.8)、化合物(411)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4135.3(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(412)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4135.7(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(413)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4716.9(理論値:[M(average)+H]=4716.6)。
(3.68 化合物(414)〜(424)の合成)
下記のA)〜E)の反応液を25℃で24時間反応させた。
A)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal),糖ペプチド誘導体(248)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
B)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(248)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
C)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(248)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
D)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、2mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(248)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液;
E)50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.1U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、2mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、4mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(248)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む100μlの反応液。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルターで遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(414)〜(418)の水溶液を各々得た。その後、化合物(414)〜(418)を含むフィルター保持液、さらに(248)水溶液を25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)に希釈した溶液に、BLase(塩野義製薬社製)の0.174mg/ml溶液1μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルターで遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(419)〜(424)を得た。
化合物(419)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3227.8(理論値:[M(average)+H]=3227.3)、化合物(420)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3552.3(理論値:[M(average)+H]=3551.6)、化合物(421)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3810.1(理論値:[M(average)+H]=3809.8)、化合物(422)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4131.5(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(423)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4133.5(理論値:[M(average)+H]=4134.1)、化合物(424)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=4716.7(理論値:[M(average)+H]=4716.6)。
(3.69 ワンポット反応を用いた化合物(425)〜(427)の合成)
Rink Amide PEGA resin(Novabiochem社製、pre−swollen in Methanol、wet:0.05mmol/g、dry:0.24mmol/g)610.1mg(wet、30.5imol)を担体として以下に示すN−保護アミノ酸とケト酸をFmoc/HBTU/HOBt法で順次縮合し、目的の糖ペプチド誘導体を合成した。Fmoc-Ala−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Thr(tBu)−OH、Fmoc-Ser(tBu)−OH、Fmoc-Gly−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc-Ala−OH、Fmoc-Pro−OH、Fmoc−Arg(Pbf)−OH、Fmoc−Thr(Ac7core2)−OH、Fmoc−Asp(OtBu)−OH、Fmoc−Pro−OH、Fmoc−Ala−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Thr(tBu)−OH、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Gly−OH、Fmoc−His(Trt)−OH、Fmoc−Glu(OtBu)−OH、Fmoc−Phe−OH、5−ケトヘキサン酸。ペプチド伸長反応後、90%TFA水溶液中、室温で1.5時間反応させることによってペプチド残基上の保護基を脱離させるとともに、固相担体上から化合物(425)を遊離させた。樹脂を濾別し、TFAを揮発留去した後、ジエチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。得られたスラリーを遠心分離後、上澄みを除き、再度ジエチルエーテルを添加して沈殿を洗浄した。再び遠心分離を行って上澄みを除き、得られた沈殿をメタノール9.0mlに溶解した。この溶液へ1N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを12〜12.5へ調節し、1.0時間室温で攪拌して脱Ac保護反応を行った。反応後、1N酢酸を加えて中和した後、樹脂を濾別し、濾液の溶媒を留去して残渣を50mM酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)3.0mlへ溶解させた。この液に10mM(オキシアミン残基換算)水溶性高分子(17)水溶液3.0mlを添加し、室温で18時間攪拌させて化合物(426)と化合物(17)を反応させた。反応終了後、反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)によって遠心濃縮し、そこへ25mM HEPES緩衝液(pH7.0)を加えて再度濃縮することによって洗浄し、最終的に容量が1.5mlになるように水を加えることによって20mM(糖ペプチド理論含量)高分子(427)とした。
(3.70 化合物(428)〜(429)の合成)
50mM HEPES緩衝液(pH7.0)、0.05U/ml ヒト由来β1,4−ガラクトース転移酵素(東洋紡社製)、0.0175U/ml ラット組換えα2,3−(O)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、0.0185U/ml ラット組換えα2,3−(N)−シアル酸転移酵素(Calbiochem社製)、10mM 塩化マンガン、0.1%BSA、10mM ウリジン−5’−二リン酸ガラクトース二ナトリウム(UDP−Gal)、10mM シチジン−5’−リン酸シアル酸ナトリウム(CMP−NANA)、糖ペプチド誘導体(427)(固相合成からの理論含量で4mM)を含む7mlの反応液を25℃で24時間反応させた。
反応終了後、各々の反応液を限外濾過フィルター10K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)で遠心濃縮した。その後25mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.5)を加え再度遠心分離機で濃縮することによって高分子を洗浄した。この操作を3回繰り返して化合物(428)の水溶液を得た。その後、化合物(428)を含むフィルター保持液4.2mlに、BLase(塩野義製薬社製)の1.74mg/ml溶液5μlを加え、2時間室温で反応させた後、限外濾過フィルター30K Apollo(登録商標)20ml(Orbital Biosciences,LIC製)で遠心濾過することによって目的糖ペプチドを高分子と分離し、得られた水溶液(濾液)を凍結乾燥して化合物(429)を11.4mg得た。
化合物(429)のMALDI−TOF/MS:[M(average)+H]=3200.0(理論値:[M(average)+H]=3200.2)。
本発明によれば、従来の技術では極めて困難であった簡単な糖鎖構造から複雑な糖鎖構造までを網羅的に有する糖ペプチドのライブラリー調製が可能となる。例えば、本発明により、生化学研究材料、医薬、食品など幅広い分野で有用であり、これまでその製造が困難であったムチン型糖ペプチド類を合成することができる。
得られた糖ペプチドライブラリーは構造解析、生化学試験の標準サンプルとして使用可能である。また、この糖ペプチドライブラリーをチップ上に配置し、糖ペプチド認識タンパク質の検出、病理診断、細胞接着配列の検索、細胞増殖・アポトーシスなどに関連する配列解析などを網羅的に行うことが可能になる。

Claims (20)

  1. 以下の式:
    X−C(=O)−(CH−A−A−A (I)
    (式中、Xは、水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
    nは0〜20の整数を表し;
    は、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;
    は、プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸残基を表し;
    は、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、またはプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表す)で表される、化合物。
  2. 前記Aは、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記Aの少なくとも一部が、ムチン型糖タンパク質MUC1由来の配列番号1〜60に示されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の化合物。
  4. 請求項1に記載の化合物と、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、が反応して得られる、化合物。
  5. 前記担体は、以下:
    a)保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有する、ビニル系単量体の重合体もしくは共重合体、または保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するポリエーテル類;
    b)保護されていてもよいアミノオキシ基またはヒドラジド基を有するシリカ担体、樹脂担体、磁性ビーズまたは金属担体;ならびに
    c)以下の式:
    [(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCHCHC(=O)−R
    [(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R
    [(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−Cys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号61)、
    {[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S}
    {[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S}
    {[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCHCHC(=O)−R(配列番号62)、
    {[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−NHCH(CHSH)C(=O)−R(配列番号63)、
    {[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys}−Lys−Cys−N
    HCHCHC(=O)−R(配列番号64)、
    [[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)−R]CH−S](配列番号65)、
    [[[(NHOCHC(=O))−Lys]−Lys]−Lys−NHCH[C(=O)NHCHCHC(=O)−R]CH−S](配列番号66)、
    (式中、Rはヒドロキシル基またはアミノ基を表し、Lysはリジンを表し、Cysはシステインを表す)、
    (式中、nは1〜15の整数であり、x:yは1:0〜1:1000である)
    で表される化合物、からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. 以下の式:
    −N=C(−X)−(CH−A−A−A (II)
    [式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
    nは0〜20の整数を表し;
    は、−(CH0〜20−C(=O)−、−(CHCHO)1〜10−、重合度1〜10のオリゴもしくはポリアクリルアミド、重合度1〜10のオリゴもしくはポリペプチド、酸素原子またはNHを表し;
    は、バシラス リケニホルミス(Bacillus Licheniformis)由来のプロテアーゼで切断可能なグルタミン酸残基またはシステイン残基であり;
    は、実質的にプロテアーゼにより切断可能な部位を含まない糖アミノ酸残基、また
    はプロテアーゼにより切断可能な部位を含まず任意の糖アミノ酸を含む糖ペプチド残基を表し;
    は、以下の式:
    (式中、sは1〜15の整数であり、x:yは1:0〜1:1000である)で表される基である]
    で表される化合物。
  7. 前記Aの少なくとも一部が、ムチン型糖タンパク質MUC1由来の配列番号1〜60に示されるアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項6に記載の化合物。
  8. 以下の工程:
    (A)請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
    (B)工程(A)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
    (C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (D)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
    を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  9. 以下の工程:
    (A)請求項4〜7のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖
    を伸長させた化合物を得る工程;
    (B)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程
    を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  10. 以下の工程:
    (A)請求項4〜7のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
    (B)工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
    (C)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (D)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  11. 以下の工程:
    (A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
    (B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる、保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させる工程;
    (C)工程(B)で得た化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
    (D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
    を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  12. 以下の工程:
    (A)プロテアーゼにより切断可能なアミノ酸、糖アミノ酸、およびケト酸またはアルデヒド酸を原料にペプチド固相合成を行い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物を得る工程;
    (B)工程(A)で得た化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体とを反応させ、これと同時に工程(A)における未反応物を除去する工程;
    (C)工程(B)で得た担体に結合した化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖が伸長された化合物を得る工程;
    (D)工程(C)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;
    (E)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (F)複数の糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  13. 前記工程(A)のケト酸またはアルデヒド酸が、以下の式:
    X−C(=O)−(CH−A−COOH (III)
    (式中、Xは水素原子、C〜C30アルキル、C〜C30アリールまたは発色団を表し;
    nは0〜20の整数を表し;
    は、メチレン鎖1〜20個分の長さを有するリンカーを表す)で表される化合物である、請求項11または12に記載の方法。
  14. 以下の工程:
    (A)請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
    (B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;および
    (D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;
    を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  15. 以下の工程:
    (A)請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物に、糖ヌクレオチドの存在下で糖転移酵素を作用させることにより、該糖ヌクレオチドより糖残基を該化合物に転移させ、糖鎖を伸長させた化合物を得る工程;
    (B)必要に応じて工程(A)を1回または2回以上繰り返して糖鎖を伸長させる工程;(C)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物と、ケトン残基またはアルデヒド残基と特異的に反応しうる保護されていてもよいアミノオキシ基、N−アルキルアミノオキシ基、ヒドラジド基、アジド基、チオセミカルバジド基、1,2−ジチオール基およびシステイン残基からなる群から選択される官能基を含む担体と、を反応させる工程;
    (D)必要に応じて未反応の糖ヌクレオチド類および副生したヌクレオチド類を除去する工程;および
    (E)糖残基が転移して糖鎖が伸長した化合物にプロテアーゼを作用させる工程、
    を包含する、糖ペプチドを製造する方法。
  16. 前記糖ペプチドが、以下の式:
    (配列番号20)
    (式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
    [式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
    は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
    は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される糖ペプチドである、請求項8〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記糖ペプチドが、以下の式:
    (配列番号41)
    (式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
    [式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
    は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
    は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される糖ペプチドである、請求項8〜15のいずれか1項に記載の方法。
  18. 以下の式:
    (配列番号20)
    (配列番号40)
    または
    (配列番号41)
    (式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
    で表される基[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、単糖または糖鎖を表す;Acはアセチル]を表し;
    は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
    は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す)で表される糖ペプチド。
  19. 式:
    (配列番号20)
    (式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
    [式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
    は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
    は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される、請求項18に記載の糖ペプチド。
  20. 式:
    (配列番号41)
    (式中、X〜Xは、それぞれ独立して、水素原子または以下の式:
    [式中、Acはアセチルを表す]で表される基を表し;
    は、水素原子、アセチル、アシル、アルキルまたはアリールを表し;
    は、水酸基、NH、アルキルまたはアリールを表す。ただし、X〜Xのすべてが水素原子である場合を除く)で表される、請求項18に記載の糖ペプチド。
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