JPH1160599A - 新規糖タンパク質及び該糖タンパク質の抗ウイルス剤 - Google Patents

新規糖タンパク質及び該糖タンパク質の抗ウイルス剤

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JPH1160599A
JPH1160599A JP9229178A JP22917897A JPH1160599A JP H1160599 A JPH1160599 A JP H1160599A JP 9229178 A JP9229178 A JP 9229178A JP 22917897 A JP22917897 A JP 22917897A JP H1160599 A JPH1160599 A JP H1160599A
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glycoprotein
acid
antiviral agent
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JP9229178A
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Haruki Yamada
陽城 山田
Takayuki Nagai
隆之 永井
Masumi Sakurai
真澄 櫻井
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Kitasato Institute
Original Assignee
Kitasato Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウイルス感染の治療および予防に有用な抗ウ
イルス作用を有する糖タンパク質及び該糖タンパク質の
抗ウイルス剤を得るものである。 【解決手段】 重量%で糖質約17.5、タンパク質約
21.5および塩素イオン約28.6を含み、分子量が
約7×103 である糖タンパク質であり、副作用のない
ウイルス感染の予防および治療に有効な薬剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウイルス感染の治
療および予防に有用な抗ウイルス作用を有する新規糖タ
ンパク質及び該糖タンパク質の抗ウイルス剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】インフルエンザの従来における治療方法
は、対症療法および二次的細菌感染の予防しかないとさ
れ、安静、保温、カロリー補給、ビタミン等の栄養素の
保持に代表される一般療法または副作用などの問題点が
ある薬剤たとえば化学療法剤、抗生物質、鎮咳剤、去痰
剤、気道粘液溶解剤、解熱鎮痛剤等の投与による治療方
法が広く用いられていた。
【0003】しかし、インフルエンザは毎年流行を繰り
返し、今なお10万人〜100万人を超す患者の発生が
ある最も感染者の多い感染症であり、人類にとって依然
として脅威となっている。インフルエンザそれ自体は致
命率の低い疾患であるが、合併症を併発し易いため、特
に抗がん剤の投与やヒト免疫不全ウイルス(HIV)感
染症などによって免疫力の低下した患者、気管支喘息等
の慢性呼吸器疾患患者や、慢性心肺疾患などの基礎疾患
を持つ高齢者などにとっては危険な感染症であり、特に
小児においてはウイルスの変異により脳炎などを併発
し、重症化した例が知られている。
【0004】最近、インフルエンザによる死亡例も毎年
報告され、その大部分は65歳以上の慢性心肺疾患、そ
の他の基礎疾患を持つ人々である。我が国では西暦20
51年には総人口の3人に1人が65歳以上の高齢者と
なる推計が、国立社会保障・人口問題研究所から既に報
告されており、その対策が社会問題化している。
【0005】また、米国においてはHIV感染により、
後天性免疫不全症候群(AIDS)を発症した患者のイ
ンフルエンザによる死亡が急増しており、かつまた、欧
米ではインフルエンザA型ウイルスの感染の予防にアマ
ンタジンが用いられているが、発症後に投与してもあま
り良い治療効果を示さないことが報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、新型のインフル
エンザウイルスの出現による世界的流行が予測されてお
り、これに対抗する国際的な取り組みがすでに始まって
いるが、薬剤投与による副作用の問題点を解決し得、よ
り有効な治療効果を期待し得る抗ウイルス剤が強く要望
されている。従って、本発明はこのような要望を満足し
得る新規な糖タンパク質および該糖タンパク質の抗ウイ
ルス剤を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インフル
エンザの予防および治療に有効な薬剤を見い出すべく、
種々の生薬について検索し、板藍根がインフルエンザウ
イルスに対する優れた抗ウイルス活性を有することを見
い出し、板藍根中の活性物質を精製し、本発明を完成さ
せるに至った。
【0008】本発明において、有効成分の原料として用
いられる板藍根(アブラナ科菘藍あるいはキツネノマゴ
科馬藍の根)は生薬であり、中国では肝炎やインフルエ
ンザ、日本脳炎、耳下腺炎(おたふくかぜ)、帯状疱
疹、扁桃腺炎などの治療に用いられている。しかし、そ
の活性本体は明らかにされていなかった。
【0009】本発明の糖タンパク質は、本発明者らによ
り初めて解明されたものであり、従来まったく知られて
いなかったインフルエンザウイルスに対する優れた抗ウ
イルス活性を有しており、このような糖タンパク質はい
まだ知られていないことから、本発明の糖タンパク質は
新規な糖タンパク質であると認められる。
【0010】すなわち、本発明は、重量%で糖質約1
7.5、タンパク質約21.5及び塩素イオン28.6
を含み、分子量が約7×103 である糖タンパク質に関
する。また本発明は、構成糖としてグルコースを70モ
ル%以上含む糖タンパク質及びその糖部分に関する。更
に本発明は、構成糖としてガラクツロン酸、グルクロン
酸、ガラクトース、マンノース、アラビノース及びラム
ノースを含む糖タンパク質及びその糖部分に関する。
【0011】更にまた本発明は、構成糖のモル%が、グ
ルコース約71.8、ガラクツロン酸約11.0、グル
クロン酸約8.1、ガラクトース約3.9、マンノース
約2.6、アラビノース約1.4およびラムノース約
1.3である糖タンパク質及びその糖部分に関する。更
に本発明は、構成糖の結合様式として、1,6結合グル
コース、1,4結合グルコース及び末端グルコースを含
む糖タンパク質及びその糖部分に関する。
【0012】更にまた本発明は、組成アミノ酸としてア
ルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、
リジン、アラニン、ロイシン、プロリン、スレオニン、
バリン、セリン、ヒスチジン、イソロイシン、フェニル
アラニン、トリプトファン、チロシン及びシステインを
1重量%以上含む糖タンパク質及びその糖部分に関す
る。
【0013】更に本発明は、アミノ酸組成の重量%が、
アルギニン約35.5、グルタミン酸約9.4、アスパ
ラギン酸約7.5、グリシン約5.4、リジン約5.
0、アラニン約4.9、ロイシン約4.5、プロリン約
4.4、スレオニン約4.0、バリン約3.8、セリン
約3.5、ヒスチジン約2.8、イソロイシン約2.
3、フェニルアラニン約1.8、トリプトファン約1.
8、チロシン約1.4、システイン約1.2及びメチオ
ニン約0.9である糖タンパク質に関する。
【0014】更にまた本発明は、請求項1〜7のいずれ
か1項に記載の糖タンパク質またはその糖部分を有効成
分として含有する抗ウイルス剤に関する。更に本発明
は、板藍根の抽出物を有効成分として含有する抗ウイル
ス剤に関し、更にまた本発明は、板藍根の抽出物が熱水
抽出エキスである抗ウイルス剤に関し、更に本発明は、
有効成分が板藍根の熱水抽出エキスから得られる水可溶
性の糖タンパク質またはその糖部分である抗ウイルス剤
に関し、更に本発明は、有効成分が板藍根の熱水抽出エ
キスから得られる水不溶性の糖タンパク質またはその糖
部分である抗ウイルス剤に関する。
【0015】本発明の糖タンパク質は例えば以下のよう
にして得ることができる。すなわち、板藍根、その原植
物であるアブラナ科の菘藍(Isatis tinct
oria L.またはIsatis indigoti
ca FORTUNE)、キツネノマゴ科の馬藍(Ba
phicacanthes cusiaBREME
K.)またはその他の同属植物を破砕し、10〜20倍
量の水性溶媒で抽出し、抽出液をろ過してろ液を得る。
抽出に用いる水性溶媒としては、水とくに精製水が好ま
しく、熱時抽出が好ましい。
【0016】ろ液は濃縮後、数倍量のエタノールを加
え、生じた沈殿をろ過し、乾燥して粗画分を得る。次い
で、得られた粗画分は更にゲルろ過等で精製する。ゲル
ろ過の担体の具体例としては、セファクリルS−200
が挙げられ、溶離液としては無機塩水溶液等を用いる。
このようにして得られる本発明の糖タンパク質は、構成
糖としてグルコースを70モル%以上含有している。
【0017】次に、請求項1〜7に記載した本発明の糖
タンパク質は、例えば以下のようにして得ることができ
る。 (1)板藍根2kgを精製水20リットルで液量が半量
になるまで(3時間程度)煎出した後、ろ過し、残渣に
ついては再度精製水20リットルを加え、同様の操作を
行った。抽出液は合わせて2リットルまで濃縮した。濃
縮液には4倍量のエタノールを加え、エタノール沈殿を
行った。沈殿をろ過し、エタノールで洗浄後、水に再溶
解し、凍結乾燥によりエタノール沈殿画分292gを得
た。
【0018】得られたエタノール沈殿画分40mgを
0.2M NaCl水溶液に溶解後、0.2M NaC
l水溶液で平衡化したセファクリルS−200カラムに
添加し、0.2M NaCl水溶液を用いて分画した。
得られた各溶出液について糖、ウロン酸の比色定量と2
80nmでの紫外部吸収を測定し、分子量約7×103
の糖タンパク質を精製し、この画分を透析(分画分子量
1000)し、凍結乾燥することにより、精製抗ウイル
ス糖タンパク質を得た。この糖タンパク質はSDSゲル
電気泳動により、単一の糖タンパク質であることが確認
された。
【0019】(2)板藍根2kgに20リットルの精製
水を加え、ほぼ半量になるまで(3時間程度)煎出を行
い、ろ過により生薬残渣を除去し、ろ液を得た。残渣に
ついては再度精製水20リットルを加え、同様の操作を
行った。ろ液を合わせ2リットルまで濃縮した後、4倍
量のエタノールを加えて一晩攪拌した。生じた沈殿をろ
取して乾燥した(収量292g)。乾燥物を透析(分画
分子量10000)により分画し、透析性画分に抗イン
フルエンザウイルス活性を示す可溶性および不溶性の糖
タンパク質を得た。しかし、この方法の場合には、透析
内画分にも活性糖タンパク質が残存する。
【0020】次に、請求項1〜7の糖タンパク質等が抗
インフルエンザウイルス活性を有し、抗ウイルス剤とし
て有用であることについて具体的に説明する。 実験例1 (in vitro抗インフルエンザウイルス活性)犬
腎臓由来の株化細胞であるMDCK細胞を、48穴培養
プレート中、10%の非働化牛胎児血清を含むイーグル
培地で3日間培養した(3×104 cells/ml、
0.25ml/well)。これにインフルエンザウイ
ルスA/PR/8/34を0.001PFU/cell
/0.5mlで感染させ、直ちに製造例(1)で得た糖
タンパク質を終濃度0.45mg/mlの濃度で添加
し、更に5%CO2 条件下で37℃で3日間培養した。
【0021】このMDCK細胞培養上清液の、インフル
エンザウイルスに由来するシアリダーゼ活性を測定して
ウイルス増殖率(%)を算出した。対照群には板藍根の
糖タンパク質の代わりに蒸留水を添加した。これらの結
果を図1に示す。さらに、本発明物質の、細胞毒性を評
価するために、ウイルスを感染させていないMDCK細
胞に本発明の物質を同濃度添加し、同様に培養した後の
細胞生存率をMTT法で検討し、併せて図1に示した。
【0022】図1から明らかなように、本発明の糖タン
パク質は、対照群に比べて、培養上清のウイルス増殖率
の減少が認められ、抗ウイルス活性を示した。また、本
発明物質には、細胞毒性も殆ど認められないから、抗ウ
イルス剤として有用であることが証明された。
【0023】実験例2 (in vivo抗インフルエンザウイルス活性)前記
の製造例(2)で得た糖タンパク質を水に懸濁し、BA
LB/cマウス(メス、7週令)に、ウイルス接種7日
前より4日後まで1回1g/kgの用量で、計10回経
口投与した。対照群のマウスには同様に水を経口投与し
た。これらのマウスにアモバルビタールナトリウム11
mg/ml(日本新薬社製)を200μl腹腔内投与
し、麻酔した。15分後、マウス馴化インフルエンザウ
イルスA/PR/8/34を経鼻接種(2μl)し、5
日後に鼻腔洗液および肺洗液を採取した。
【0024】鼻腔洗液および肺洗液については、MDC
K細胞を用いてウイルス価を測定した。その測定結果を
図2に示した。図2から明らかなように、本発明の糖タ
ンパク質を経口投与することにより、鼻腔内および肺で
のインフルエンザウイルスA/PR/8/34の増殖が
顕著に抑制され、本発明の物質がin vivoでも抗
ウイルス剤として有用であることが証明された。
【0025】次に、本発明による請求項1〜7に記載の
糖タンパク質等の投与量および製剤化について説明す
る。請求項1〜7に記載の糖タンパク質及びその糖部分
はそのまま、あるいは慣用の製剤担体とともに動物およ
び人に投与することができる。投与形態としては、特に
限定がなく、必要に応じ適宜選択して使用され、錠剤、
カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤等の経口剤などが挙
げられ、注射剤、座剤などが非経口剤として挙げられ
る。
【0026】経口剤としての所期の効果を発揮するため
には、患者の年齢、体重、疾患の程度により異なるが、
通常成人で請求項1〜7に記載の糖タンパク質及びその
糖部分の重量として1mg〜5gを一日数回に分けての
服用が適当と思われる。また、有効成分として熱水抽出
エキス等の板藍根の抽出物を用いる場合は、通常成人で
1回2〜15gを1日1〜3回の内服が適当である。
【0027】経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、
マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスタ
ーチ、無機塩類などを用いて常法に従って製造される。
この種の製剤には、前記のごとく賦形剤の他に、適宜、
結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、
矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。以
下、これらの具体例を説明する。
【0028】結合剤としては、例えばデンプン、デキス
トリン、アラビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピ
ルスターチ、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結
晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、マクロゴール等が挙げられる。
【0029】崩壊剤としては、例えばデンプン、ヒドロ
キシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カ
ルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピル
セルロース等が挙げられる。
【0030】界面活性剤としては、例えばラウリル硫酸
ナトリウム、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポ
リソルベート80などが挙げられる。滑沢剤としては、
例えばタルク、ロウ類、水素添加植物油、ショ糖脂肪酸
エステル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ポリエチレング
リコール等が挙げられる。
【0031】流動性促進剤としては、例えば軽質無水ケ
イ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられる。また、本
発明の糖タンパク質などは、懸濁液、エマルジョン剤、
シロップ剤、エリキシル剤としても投与することがで
き、これらの各種剤形には矯味剤、矯臭剤、着色剤を含
有しても良い。
【0032】非経口剤として所期の効果を発揮するため
には、患者の年齢、体重、疾患の程度により異なるが、
通常成人で請求項1〜7に記載の糖タンパク質及びその
糖部分の重量として0.01mg〜1gまでの静注、点
滴静注、皮下注射、筋肉注射が適当と思われる。
【0033】非経口剤は常法に従って製造され、希釈剤
として一般に注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶
液、注射用植物油、ゴマ油、ラッカセイ油、ダイズ油、
トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール等を用いることができる。更に必要に応じ
て、殺菌剤、防腐剤、安定剤を加えてもよい。
【0034】また、非経口剤は安定性の点から、バイア
ル等に充填後、冷凍し、通常の凍結乾燥技術により水分
を除去し、使用直前に凍結乾燥物から液剤を再調製する
こともできる。さらに、必要に応じて適宜、等張化剤、
安定化剤、防腐剤、無痛化剤などを加えても良い。その
他の非経口剤としては、外用液剤、軟膏などの塗布剤、
直腸内投与のための座剤等が挙げられ、これらは常法に
従って、製造される。
【0035】
【発明の実施の態様】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 実施例1 (1)コーンスターチ 44.0g (2)結晶セルロース 40.0g (3)カルボキシメチルセルロースカルシウム 5.0g (4)軽質無水ケイ酸 0.5g (5)ステアリン酸マグネシウム 0.5g (6)本発明の糖タンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0036】上記の処方に従って(1)〜(6)を均一
に混合し、打錠機にて圧縮成型して一錠200mgの錠
剤を得た。この錠剤の一錠には、本発明の糖タンパク質
等20mgが含有されており、成人一日10〜25錠を
数回に分けて服用する。
【0037】 実施例2 (1)結晶セルロース 84.5g (2)ステアリン酸マグネシウム 0.5g (3)カルボキシメチルセルロースカルシウム 5.0g (4)本発明の糖タンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0038】上記の処方に従って(1)、(4)および
(2)の一部を均一に混合し、圧縮成型した後、粉砕
し、(3)および(2)の残量を加えて混合し、打錠機
にて圧縮成型して一錠200mgの錠剤を得た。この錠
剤の一錠には、本発明の糖タンパク質等20mgが含有
されており、成人一日10〜25錠を数回に分けて服用
する。
【0039】 実施例3 (1)結晶セルロース 49.5g (2)10%ヒドロキシプロピルセルロース エタノール溶液 35.0g (3)カルボキシメチルセルロースカルシウム 5.0g (4)ステアリン酸マグネシウム 0.5g (5)本発明の糖タンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0040】上記の処方に従って(1)、(2)および
(5)を均一に混合し、常法によりねつ和し、押し出し
造粒機により造粒し、乾燥・粉砕した後、(3)および
(4)を混合し、打錠機にて圧縮成型して、一錠200
mgの錠剤を得た。この錠剤の一錠には、本発明のタン
パク質等20mgが含有されており、成人一日10〜2
5錠を数回に分けて服用する。
【0041】 実施例4 (1)コーンスターチ 84.0g (2)ステアリン酸マグネシウム 0.5g (3)カルボキシメチルセルロースカルシウム 5.0g (4)軽質無水ケイ酸 0.5g (5)本発明のタンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0042】上記の処方に従って(1)〜(5)を均一
に混合し、圧縮成型機にて圧縮成型後、粉砕機により粉
砕し、篩い分けして顆粒剤を得た。この顆粒剤1gに
は、本発明の糖タンパク質等100mgが含有されてお
り、成人一日2〜5gを数回に分けて服用する。
【0043】 実施例5 (1)結晶セルロース 55.0g (2)10%ヒドロキシプロピルセルロース エタノール溶液 35.0g (3)本発明の糖タンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0044】上記の処方に従って(1)〜(3)を均一
に混合し、ねつ和した。押し出し造粒機により造粒後、
乾燥し、篩い分けして顆粒剤を得た。この顆粒剤1gに
は、本発明の糖タンパク質等100mgが含有されてお
り、成人一日2〜5gを数回に分けて服用する。
【0045】 実施例6 (1)コーンスターチ 89.5g (2)軽質無水ケイ酸 0.5g (3)本発明の糖タンパク質等 10.0g ────────────── 計 100.0g
【0046】上記の処方に従って(1)〜(3)を均一
に混合し、200mgを2号カプセルに充填した。この
カプセル剤1カプセルには、本発明の糖タンパク質等2
0mgが含有されており、成人一日10〜25カプセル
を数回に分けて服用する。
【0047】 実施例7 (1)大豆油 5.0g (2)注射用蒸留水 89.5g (3)ダイズリン脂質 2.5g (4)グリセリン 2.0g (5)本発明の糖タンパク質等 1.0g ────────────── 計 100.0g
【0048】上記の処方に従って(5)を(1)および
(3)に溶解し、これに(2)と(4)の溶液を加えて
乳化し、注射剤を得た。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の糖タン
パク質等は、ウイルス感染の治療及び予防に有用な抗ウ
イルス作用を有し、副作用のない有用な薬剤が期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糖タンパク質のin vitro抗イ
ンフルエンザウイルス活性および細胞毒性を示したもの
である。
【図2】本発明の糖タンパク質のin vivo抗イン
フルエンザウイルス活性を示したものである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で糖質約17.5、タンパク質約
    21.5および塩素イオン約28.6を含み、分子量が
    約7×103 であることを特徴とする糖タンパク質。
  2. 【請求項2】 構成糖としてグルコースを70モル%以
    上含むことを特徴とする請求項1に記載の糖タンパク質
    及びその糖部分。
  3. 【請求項3】 構成糖として更にガラクツロン酸、グル
    クロン酸、ガラクトース、マンノース、アラビノースを
    含むことを特徴とする請求項2に記載の糖タンパク質及
    びその糖部分。
  4. 【請求項4】 構成糖のモル%が、グルコース約71.
    8、ガラクツロン酸約11.0、グルクロン酸約8.
    1、ガラクトース約3.9、マンノース約2.6、アラ
    ビノース約1.4およびラムノース約1.3であること
    を特徴とする請求項3に記載の糖タンパク質及びその糖
    部分。
  5. 【請求項5】 構成糖の結合様式として、1,6結合グ
    ルコース、1,4結合グルコース及び末端グルコースを
    含む請求項2に記載の糖タンパク質及びその糖部分。
  6. 【請求項6】 組成アミノ酸としてアルギニン、グルタ
    ミン酸、アスパラギン酸、グリシン、リジン、アラニ
    ン、ロイシン、プロリン、スレオニン、バリン、セリ
    ン、ヒスチジン、イソロイシン、フェニルアラニン、ト
    リプトファン、チロシン及びシステインを1重量%以上
    含むことを特徴とする請求項1に記載の糖タンパク質。
  7. 【請求項7】 アミノ酸組成の重量%が、アルギニン約
    35.5、グルタミン酸約9.4、アスパラギン酸約
    7.5、グリシン約5.4、リジン約5.0、アラニン
    約4.9、ロイシン約4.5、プロリン約4.4、スレ
    オニン約4.0、バリン約3.8、セリン約3.5、ヒ
    スチジン約2.8、イソロイシン約2.3、フェニルア
    ラニン約1.8、トリプトファン約1.8、チロシン約
    1.4、システイン約1.2及びメチオニン約0.9で
    あることを特徴とする請求項6に記載の糖タンパク質。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の糖
    タンパク質またはその糖部分を有効成分として含有する
    ことを特徴とする抗ウイルス剤。
  9. 【請求項9】 板藍根の抽出物を有効成分として含有す
    ることを特徴とする抗ウイルス剤。
  10. 【請求項10】 板藍根の抽出物が熱水抽出エキスであ
    ることを特徴とする請求項9に記載の抗ウイルス剤。
  11. 【請求項11】 有効成分が板藍根の熱水抽出エキスか
    ら得られる水可溶性の糖タンパク質またはその糖部分で
    あることを特徴とする請求項9に記載の抗ウイルス剤。
  12. 【請求項12】 有効成分が板藍根の熱水抽出エキスか
    ら得られる水不溶性の糖タンパク質またはその糖部分で
    あることを特徴とする請求項9に記載の抗ウイルス剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6475531B1 (en) * 2001-02-28 2002-11-05 Yaguang Liu Safe botanical drug for treatment and prevention of influenza and increasing immune function
JP2011231084A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Asahi Kasei Corp 糖ペプチド誘導体及びその製造方法
US8809496B2 (en) 2009-09-03 2014-08-19 The Noguchi Institute Production method of 11-sugar sialylglycopeptide

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