JP2011220421A - 油圧操作弁 - Google Patents

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Abstract


【課題】 部品点数を増やすことなく、調整が容易な油圧操作弁を提供する。
【解決手段】 油圧操作弁1は、ハウジング9と、カム軸4と、カム部材5とを含み、カム軸4は、ハウジング9を構成するブラケット24に第1カム軸線L1まわりに回動可能に設けられ、カム部材5は、カム軸4に支持されて、ブラケット24に対して第1カム軸線L1まわりに振動可能に設けられ、カム部材5は、カム軸4に対して第1カム軸線L1から偏心する第2カム軸線L2まわりに回動調整可能に設けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、たとえば建設機械などに用いられ、操作レバーなどの傾動動作によって各種アクチュエータを遠隔制御するための油圧操作弁に関する。
クローラクレーンなどの建設機械は、オペレータが搭乗して、ウインチやブームの昇降および車体の走行などの操縦を行っている。たとえばこのような建設機械の走行は、油圧操作弁を操作し、車輪または履帯を駆動する油圧モータなどのアクチュエータを遠隔制御して、操縦される。
従来の技術の油圧操作弁は、ハウジングと、ハウジングに傾動自在に支持されるカム部材と、ハウジング内に設けられカム部材の回動によって変位する第1および第2のスプールとを有する。ハウジングには、ポンプポートおよびタンクポートが形成されるとともに、第1のスプールに対応する第1の出力ポートおよび第2の出力スプールに対応する第2のポートが形成される。
操作レバーを一方向に操作して、中立位置からカム部材を回動させると、第1のプッシュロッドを介して第1のスプールが変位されてポンプポートと第1の出力ポートとが連通し、第1の出力ポートに操作レバーの操作量に対応した二次圧が発生する。また逆に、操作レバーを他方向に操作して、カム部材を回動させると、第2のプッシュロッドを介して第2のスプールが変位されてポンプポートと第2の出力ポートとが連通し、第2の出力ポートに操作レバーの操作量に対応した二次圧が発生する。
ハウジング内には、プリセット荷重が与えられた第1および第2の復帰ばねが設けられている。第1の復帰ばねは、一方向に傾動しているカム部材に、適度の操作力と中立位置に復帰させるばね力を与える。第2の復帰ばねは、他方向に傾動しているカム部材を中立位置に復帰させるばね力を与える。このようなプリセットされた第1および第2の復帰ばねを設けることによって、オペレータが中立位置を探して操作しなくても、カム部材を中立位置に復帰させることができるようにしている。
操作レバーの操作フィーリングを決定する遊び量は、各プッシュロッドとカム部材との距離によって決定される。この遊び量を調節するために、カム部材には各プッシュロッドに当接する部分に、調整ねじが設けられる。このような調整ねじを回動させてカムに対して変位させることによって、操作レバーの操作フィーリングを調整することができる。
実公昭61−26693号公報
前述のような従来の技術では、操作レバーの遊び量を調整するため、調整ねじとロックナットなどの部材を新たに追加する必要がある。したがって操作レバーの遊び量を調整するために部品点数が増加し、製造コストが高くなるという問題がある。また調整ねじを用いた調整では、カム部材の上面を水平に保ちながら調整する必要があるので、熟練した調整技術が必要である。したがって誰もが容易に調整できるわけではなく、調整作業に時間がかかり、作業性が悪い。
また他の従来の技術の油圧操作弁として、複数の形状を有するカム部材を予め用意しておき、適宜好適なカム部材を選択して、操作フィーリングを調整するという技術がある。このような従来の技術の油圧操作弁では、所望の操作フィーリングを向上するために、複数のカム部材を予め定め容易する必要があり、生産性が悪いという問題がある。またこのような調整は、多段的な調整であるので、連続的な調整ねじのような調整よりも調整精度が悪いという問題がある。
また操作レバーを隣接して2つ設ける場合、操作フィーリングが許容範囲内であっても、隣接した操作レバーの先端部の位置ずれがあると、操作者の操作に支障がでるという問題がある。
したがって本発明の目的は、部品点数を増やすことなく、調整が容易な油圧操作弁を提供することである。
本発明は、2つの出力ポートを対とする一対以上の出力ポートを有し、カム部材の傾動動作によって、一対のスプール弁を択一的に変位させ、2つの出力ポートのうち、変位させたスプールに対応する出力ポートに、カム部材の傾動量に比例した二次圧を発生させる油圧操作弁であって、
ハウジングと、
ハウジングに第1カム軸線まわりに回動可能に設けられるカム軸と、
カム軸に対して第1カム軸線から偏心する第2カム軸線まわりに回動調整可能に設けられ、カム軸に支持されて、ハウジングに対して第1カム軸線まわりに回動可能に設けられるカム部材とを含むことを特徴とする油圧操作弁である。
また本発明は、カム軸は、軸線方向両端部がハウジングに回動可能に支持され、軸線方向両端部間の中間部に、カム部材に挿通されてカム部材を支持し、
軸線方向中間部は、軸線方向両端部の外周面に外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成されることを特徴とする。
さらに本発明は、カム軸には、カム軸をハウジングに対して回動させるための掛合部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、油圧操作弁は、ハウジングと、カム軸と、カム部材とを含んで構成される。カム軸は、ハウジングに第1カム軸線まわりに回動可能に設けられる。カム部材は、カム軸に支持されて、ハウジングに対して第1カム軸線まわりに回動可能に設けられる。カム部材は、カム軸に対して第1カム軸線から偏心する第2カム軸線まわりに回動調整可能に設けられる。したがってカム軸をたとえば掛合部を用いて第1軸線まわりに回動させると第1軸線を中心として第2軸線が回転し、カム部材は第1軸線まわりに揺動する。このようにカム軸を回動させることによって、ハウジングに対するカム部材の位置を調整することができる。このようなカム部材の位置調整は、カム軸に偏心させてカム部材を設けるだけでよいので、従来の技術の油圧操作弁と同等の部品点数で調整機能を有する油圧操作弁を実現することができる。
また本発明によれば、カム軸は、軸線方向両端部がハウジングに回動可能に支持され、軸線方向両端部間の中間部に、カム部材に挿通されてカム部材が支持される。カム軸の軸線方向中間部は、軸線方向両端部の外周面に外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成される。したがってカム軸をハウジングに挿通して取付ける場合、外周面が半径方向外方に突出していないので、引っかかることなく、簡単に取付けることができる。
さらに本発明によれば、カム軸には、カム軸をハウジングに対して回動させるための掛合部が形成されている。このような掛合部に、掛合可能な掛合手段を用いることによって、容易にカム軸をハウジングに対して回動さえることができる。カム軸を回動させることによってカム部材のハウジングに対する位置調整が可能であるので、このような位置調整を容易にすることができる。
本発明の実施の一形態の油圧操作弁1の一部を正面から見た拡大断面図である。 油圧操作弁1を側面から見た断面図である。 図1の油圧操作弁1のカム部材5付近の拡大断面図である。 図3のカム軸4を切断面線IV−IVから見た断面図である。 カム部材5の位置調整を説明するためのカム軸4の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明の実施の一形態の油圧操作弁1の一部を正面から見た拡大断面図である。図2は、油圧操作弁1を側面から見た断面図である。油圧操作弁1は、たとえばクローラクレーンなどの建設機械を操縦するために、建設機械を駆動する油圧モータなどのアクチュエータに対する作動油の供給および排出を制御して、アクチュエータを遠隔制御する操作弁であって、建設機械の運転席に設けられる。
たとえば建設機械の運転室には、操作部材である操作レバーJが設けられ、この操作レバーJの傾動操作によって一対のスプール弁2a,2bを択一的に変位させ、一方のスプール弁2aによってポンプポートPと、その一方のスプール弁2aに対応する一方の出力ポート3aとを連通させ、かつ他方のスプール弁2bによって他方の出力ポート3bとタンクポートTとを連通させて、各出力ポート3a,3bのうち前記傾動操作に対応するいずれか一方の出力ポート3a,3bに二次圧を発生させることができる。
油圧操作弁1は、本実施の形態では図1に示すように複数、たとえば2つであり、それぞれ操作レバーJを装着可能であり、各操作レバーJを操作することによって対応する出力ポート3a,3bの一方に二次圧を発生させることができる。以下、一方の油圧操作弁1に関する各構成と、他方の油圧操作弁1に関する構成は、同様であるので、一方の油圧操作弁1に関してのみ説明し、他方の油圧操作弁1に関する構成に関しては同様の参照符号を付し、説明を省略する場合がある。
この油圧操作弁1は、基本的に、カム軸4と、カム軸4に支持され、操作レバーJの操作方向A1,A2に対応して図2に示される中立位置から一方側A1または他方側A2に角変位するカム部材5と、カム部材5に弾発的に当接する一対のプッシュロッド6a,6bと、各プッシュロッド6a,6bが液密に挿通する一対のピストン室7a,7bおよび各ピストン室7a,7bに挿通する一対のばね室8a,8bが形成されるハウジング9と、各ピストン室7a,7bに収納され、各ピストン室7a,7bと各ばね室8a,8bとを仕切る一対の仕切部材である隔壁10と、各ピストン室7a,7b内で各プッシュロッド6a,6bが挿通され、各ピストン室7a,7bをダンパ室11a,11bと油室12a,12bとに仕切り、変位することによってこれらのダンパ室11a,11bと油室12a,12bとを連通する一対のピストン13a,13bと、各隔壁10にそれぞれ設けられ、ばね室8a,8bからダンパ室11a,11bへの作動油の移動を許容し、かつダンパ室11a,11bからばね室8a,8bへの作動油の移動を遮断する各一対の逆止弁15a,15bと、各ダンパ室11a,11b内で各ピストン13a,13bを隔壁10から離反する方向にばね付勢する一対のダンパ室用ばね16a,16bと、各ばね室8a,8bに収納され、各プッシュロッド6a,6bの下降変位を各スプール弁2a,2bに伝達する一対の押圧ばね18a,18bと、各ばね室8a,8bに収納され、カム部材5に押付ける方向に各プッシュロッド6a,6bをばね付勢する一対の復帰ばね19a,19bとを含む。
カム部材5は、カム軸4の軸線を中心として矢符A1,A2方向に角変位可能であり、図2は中立状態を示す。カム軸4に対して角変位方向A1,A2の両側には、鋼球からなる一対のスラストボール20a,20bがカム部材5に嵌合して設けられる。各スラストボール20a,20bの外周面部は、各プッシュロッド6a,6bの先端部の端面に当接している。各復帰ばね19a,19bは、ばね室8a,8bの底面とばね受け片21a,21bの円環状の外周側ばね受け面との間に介在される。この復帰ばね19a,19bは、圧縮コイルばねからなり、ばね室8a,8bの底面に支持された状態で、ばね受け片21a,21bを弾発的にばね付勢する。各押圧ばね18a,18bは、ばね受け片21a,21bの中央寄りの円環状の内周側ばね受け面に支持された状態で各スプール弁2a,2bを各ばね受け片21a,21bから離反する方向に弾発的にばね付勢する。各ばね受け片21a,21bは、各スプール弁2a,2bが挿通し、各スプール弁2a,2bの先端部に形成された大径部2al,2blによって支持されている。
前記ハウジング9は、2つのブロック221,222からなるハウジング本体22と、ハウジング本体22の開口部を液密に塞ぐ蓋体23a,23bとを有する。この蓋体23a,23bは、カム軸4の両端部を支持するブラケット24に固定され、このブラケット24は運転室の床などに固定される。蓋体23は、各プッシュロッド6a,6bが挿通するプッシュロッド孔25a,25bと、各プッシュロッド孔25a,25bの内周面に臨んで開口する環状の凹溝26a,26bがそれぞれ形成される。各凹溝26a,26bには、環状の低圧用シール材27a,27bがそれぞれ装着される。これらの低圧用シール27a,27bは、各プッシュロッド6a,6bの外周面に周方向全周にわたって弾発的に接触している。これらの低圧用シール材27a,27bによって、油室12と外部空間との気密性が達成される。
ハウジング9の底部には、前記一対の出力ポート3a,3bが形成される。ハウジング9の一側部には、ポンプポートPと、各ばね室8a,8bと油室12a,12bに連通するタンクポートTとが形成される。カム部材5の角変位は、カム部材5の上方に取付けられる操作レバーJをオペレータが操作することによって行われる。このようなカム部材5の角変位を許容して、内部機構を保護するために、カム部材5とブラケット24とにわたってゴムなどの可撓性および伸縮性を有する材料からなるベローズ27が装着される。
図2に示す中立状態では、各プッシュロッド6a,6bは、各ダンパ室用ばね16a,16bによって各ピストン13a,13bとともに押上げられ、先端部をスラストボール20a,20bの外周面部に当接させてカム部材5に支持され、その変位が阻止されている。各プッシュロッド6a,6bの下端部は、ばね受け片21a,21bに支持されている。各ばね受け片21a,21bは、各復帰ばね19a,19bによって押上げられ、上端が前記隔壁10に各逆止弁15a,15bの弁孔よりも内側で当接して支持されている。
操作レバーJをオペレータが操作してカム部材5が一方の出力ポート3a側に角変位すると、一方の出力ポート3a側では、プッシュロッド6aは押下げられた状態となり、他方の出力ポート3b側ではプッシュロッド6bは押上げられた状態となる。このような押し下げ状態では、一方のピストン13aが一方のプッシュロッド6aによって同時に押し下げられ、一方のピストン13aと隔壁10との間のダンパ室11a内の作動油は、前記一方のピストン13aに形成されるオリフィスとしての小孔13alを介して一方の油室12aに導かれ、この油室12から内部の通路を通り、タンクポートTへ排出される。
他方のピストン13bにもまた、前記一方のピストン13aと同様な小孔13blが形成され、操作レバーJを他方の出力ポート3b側に矢符A2方向へ角変位させると、他方のダンパ室11b内の作動油は前記小孔13blを通って、他方の油室12bへ流出する。
このように操作レバーJを中立位置から矢符A1方向に傾動操作するとき、作動油が通過することによって、揺れおよび振動が生じてもダンピング効果を得ることができる。また他方の出力ポート3b側のプッシュロッド6bおよびピストン13bは、ダンパ室用ばね16bによって押し上げられ、ダンパ室11bには、隔壁10に設けられた逆止弁15bを通してタンクTから作動油が供給される。一方の出力ポート3a側では、プッシュロッド6aが下端でばね受け片21aおよび押圧ばね18aを介してスプール弁2aを押し下げ、このスプール弁2aに形成される通路61aによってポンプポートPが一方の出力ポート3aに接続され、一方の出力ポート3aに二次圧力を発生させる。
操作レバーJが傾倒している状態から、中立位置に再び操作レバーを操作して戻すと、一方の出力ポート3a側のプッシュロッド6aおよびピストン13aがダンパ室用ばね16aによって押し上げられ、他方の出力ポート3b側のプッシュロッド6bおよびピストン13bが押下げられる。他方の出力ポート3b側のピストン13bが押下げられる際に、作動油が小孔13blから油室21bへ流出してタンクに排出されるので、前述のようなダンピング効果を得ることができる。
このようにして操作レバーJを中立位置から矢符A1方向に前方に傾倒させたとき、およびその傾倒状態から中立位置へ矢符A2方向に復帰させたときのいずれの操作時であっても、各ダンパ室11a,11b内の作動油は油室12a,12bへ小孔13al,13blを介して移動するので、このような操作レバーJの矢符A1,A2方向への操作が急激であったり、揺れや振動が作用しても、ダンパ室11a,11bから油室12a,12bに流れる作動油に大きな流動抵抗を生じさせ、前記操作レバーJの急激な操作または揺れや振動が生じても、二次圧力が過剰に変動することを阻止し、ダンピング効果を得ることができる。また各油室12a,12bはタンクポートTに連通してドレン圧であるため、シール部材は低圧用でよく、したがって高度の液密性を達成するために高圧用シール材などを用いて複雑な構成とする必要がなくなり、油もれに対する信頼性が大幅に向上するとともに、安価に油圧操作弁1を製造することができる。
次に、カム軸4とカム部材5とに関して説明する。図3は図1の油圧操作弁1のカム部材5付近の拡大断面図である。図4は図3のカム軸4を切断面線IV−IVから見た断面図である。前記カム軸4は、ブラケット24に第1カム軸線L1まわりに回動可能に設けられる。カム軸4の軸線方向両端部28が円柱状に形成され、ハウジング9を構成するブラケット24に回動可能に支持される。したがってカム軸4の軸線方向両端部28の軸線が第1カム軸線L1となる。カム軸4の軸線方向両端部28間の中間部29は、カム部材5に挿通されてカム部材5を支持する。
カム軸4の軸線方向中間部29は、軸線方向両端部28の外周面に外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成される。カム軸4の軸線方向中間部29は、その軸線方向の中央に半径方向内方に凹となる小径部分30と、小径部分30を除く残余の部分であるカム部材当接部分31とを含んで構成される。したがって小径部分30は、カム部材当接部分31に挟まれた位置にある。小径部分30とカム部材当接部分31とは、円柱状に構成され、同軸となるように構成され、その軸線が第2カム軸線L2となる。第2カム軸線L2は、第1カム軸線L1から偏心して設けられる。図4に示すように、軸線方向両端部28の外周面28aと、カム部材当接部分31の外周面31aとは、周方向の予め定める位置32または外周面31aが内側となるように構成される。したがって面一の場合は、第2カム軸線L2は、軸線方向両端部28の直径D1と凹部分31の直径D2との差δ2の半分δ1だけ、第1カム軸線L1から偏心している。
ブラケット24は、図3に示すように大略U字状に構成される。ブラケット24には、カム軸4が挿通可能な挿通孔33が形成される。カム軸4を挿通することによって、カム軸4の軸線方向中間部29が外部に露出するようにU字状の2つの遊端部24a,24bの軸線方向の各幅寸法および間隔が設定される。したがってブラケット24は、カム軸4の軸線方向両端部28を回動可能に支持する。また前述したように軸線方向中間部29は、軸線方向両端部28の外周面28aに外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成されるので、ブラケット24の挿通孔33に挿通可能である。
カム部材5は、カム軸4の軸線方向両端部28の挿通可能なカム部材挿通孔34が形成される。したがってブラケット24の遊端部24a,24b間にカム部材5を嵌合させた状態で、カム軸4をブラケット24とカム部材5との各挿通孔33,34に挿通させることができる。カム部材5の幅方向の中央部には、前記カム部材挿通孔34に垂直に挿通するカム部材ねじ孔35が形成される。カム部材ねじ孔35には、内ねじが刻設される。このカム部材ねじ孔35には、外周面に外ねじが刻設されるロックボルト36が螺着して設けられる。このロックボルト36には、レンチなどの締付工具の掛合部が嵌合可能な嵌合凹部37が形成され、この嵌合凹部37に掛合部が嵌合され、掛合部を回動させることによって、ロックボルト36が回動して螺進する。
ブラケット24にカム軸4を挿通させた状態で、ロックボルト36を螺進させると、ロックボルト36の先端部36aがカム軸4の凹部分30の外周面30aに当接する。さらにロックボルト36を螺進させることによって、ロックボルト36の先端部36aが小径部分30の外周面30aを大きな押圧力で押圧し、この摩擦力によってカム部材5のカム軸4に対する角変位を阻止することができる。これによってカム軸4が、ロックボルト36によってカム部材5に固定される。したがってカム軸4をブラケット24に対して角変位させることによって、カム部材5とカム軸4とが一体になって、カム軸4の第1カム軸線L1まわりに回動させることができる。
またロックボルト36の先端部36aが小径部分30の外周面30aに大きな押圧力で押圧するので、小径部分30とカム部材当接部分31との段差によって、カム部材5のカム軸4に対する第1カム軸線L1が延びる方向への変位、すなわち軸線方向のずれを阻止することができる。このような小径部分30を設けることによって、より安定してカム軸4とカム部材5とがロックボルト36による固定後に位置ずれが生じることを防ぐことができる。
次に、カム部材5の位置調整に関して説明する。図5は、カム部材5の位置調整を説明するためのカム軸4の断面図である。図5では、理解を容易にするためにカム部材5のカム部材挿通孔34と、ロックボルト36とを仮想的に示す。図5に示すように、カム軸4を第1カム軸線L1まわりに角変位させると、カム軸4の軸線方向中間部29は偏心しているので、カム軸4の小径部分30の外周面30aであって、ロックボルト36が当接する部分のブラケット24に対する位置が変位する。図5(a)に示すようにカム軸4の軸線方向両端部28とカム軸4のカム部材当接部分31との外周面が面一となる部分(以下、単に「基準部分」ということがある)32が、下方にあるとき、カム部材5はブラケット24に対して最も下方側に配置される。カム軸4を第1カム軸線L1まわりに90度角変位させて、図5(b)に示すように基準部分32が図5(b)の紙面に対して左方にあるとき、カム部材5は図5(a)に示す位置よりも第1距離δ3だけ、上方側に配置される。さらにカム軸4を第1カム軸線L1まわりに90度角変位させて、図5(c)に示すように基準部分32が上方にあるとき、カム部材5は図5(a)に示す位置よりも第2距離δ4だけ、上方側に配置される。このようにカム軸4をブラケット24に対して第1カム軸線L1まわりに角変位させることによって、カム軸4に対するカム部材5の位置を連続的に変位させることができる。図5(a)に示す位置から図5(c)に示す位置までカム部材5の位置を調整可能である。
図5(c)に示す第2距離δ4は、第1カム軸線L1と第2カム軸線L2との偏心量δ1に基づいており、偏心量δ1は、前述したようにカム軸4の軸線方向両端部28の直径D1とカム軸4の凹部分31の直径D2との差δ2の半分である。したがって最大変位量である第2距離δ4は、前述の直径D1,D2の差δ2と等しくなる。このような最大変位量は、各部品の寸法精度と、カム部材5の偏心に基づく左右のずれ量とに基づいて設定される。図5(b)に示すように、基準部分32が上下位置ではない他の部分にある場合、カム部材5のカム部材挿通孔34はブラケット24の挿通孔33に対して図5の左右方向にずれるので、このような左右のずれ量が操作レバーの操作角度に影響を与えるが、その影響が許容できる最大変位量に設定される。このようなずれ量に対する操作レバーの先端部の位置のずれは、スプールの軸線間の距離であるピッチ円直径(Pitch Circle
Diameter:略称PCD)に基づくので、PCDに対して許容できる値に設定される。カム部材5の位置に影響を与える部品の寸法精度の合計の精度に対して、たとえば2分の1になるように設定される。これによってカム軸4を角変位させることによって、部品の寸法精度の半分の量を調整することができる。
またカム軸4をハウジング9に対して回動させるための掛合部が形成されている。このような掛合部は、本実施の形態ではカム軸4の軸線方向一端部の軸線方向外方に臨む表面部4bに形成される。掛合部は、たとえば前述の軸線方向外方の表面部4bに軸線方向内方に凹となる3つの掛合凹部38によって実現される。このような3つの掛合凹部38に掛合可能な、3つの掛合凸部を有する掛合工具などの調整手段を掛合させることによって、調整手段を角変位させてカム軸4を第1カム軸線L1まわりに回動させ角変位させることができる。
このような掛合部がカム軸4に形成されているので、カム部材5の軸線まわりの位置調整を容易にすることができる。また本実施の形態のように掛合部は、軸線方向内方に凹となる掛合凹部38によって実現されるので、凸となる凸部によって実現する場合よりも、調整手段によって調整し、ロックボルトでカム軸4を固定した後、不所望に掛合凹部38に物体が当接するなどして外力が作用することがない。したがって必要なときだけ調整手段を用いてカム軸4を角変位させるこができ、利便性が向上する。また本実施の形態では、3つの掛合凹部38によって実現されるが3つの掛合凹部38に限ることはなく、2つであってもよく、1つのスリット状の長孔によって実現してもよい。
以上説明したように本実施の形態の油圧操作弁1によれば、油圧操作弁1は、ハウジング9と、カム軸4と、カム部材5とを含んで設けられる。カム軸4は、ハウジング9を構成するブラケット24に第1カム軸線L1まわりに回動可能に設けられる。カム部材5は、カム軸4に支持されて、ブラケット24に対して第1カム軸線L1まわりに回動可能に設けられる。カム部材5は、カム軸4に対して第1カム軸線L1から偏心する第2カム軸線L2まわりに回動調整可能に設けられる。したがってカム軸4を第1カム軸線L1まわりに回動させると、カム部材5は第1カム軸線L1まわりに揺動する。これによってカム部材5を回動することによって、ブラケット24に対するカム部材5の位置を調整することができる。このようなカム部材5の位置調整は、カム軸4に偏心した軸線方向両端部28を設けるだけでよいので、従来の技術の油圧操作弁と同等の部品点数で調整機能を有する油圧操作弁1を実現することができる。またカム部材5の位置調整もカム軸4を角変位させるだけでよいので、簡単に位置調整を行うことができ組み立て工程を簡略化することができる。したがって生産性を向上することができる。
また本実施の形態では、カム軸4は、軸線方向両端部28がブラケット24に回動可能に支持され、軸線方向両端部28間の中間部29は、カム部材5を挿通してカム部材5をに連結される。カム軸4の軸線方向中間部29は、軸線方向両端部28の外周面28aに外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成される。したがってカム軸4をブラケット24に挿通して取付ける場合、外周面が半径方向外方に突出していないので、引っかかることなく、簡単に取付けることができる。したがって組み立て工程が従来の技術の油圧操作弁と同様であり、なんら特別な工程を加えることなく本実施の形態のカム軸4を油圧操作弁1に取付けることができる。
また本実施の形態では、2つの操作レバーJを装着可能であるが、2つの操作レバーJを構成するカム部材5に対してそれぞれ位置調整が可能である。したがって2つの操作レバーJの中立位置で互いに不所望に離間して装着されることを防ぐことができる。このように本実施の形態では、カム部材5の位置を容易に位置調整可能であるので、複数の操作レバーJを個々に位置調整する場合にさらに効果を発揮することができる。
また本実施の形態では、止め手段として機能するロックボルト36を有するので、カム軸4を所望の位置の角変位させた状態で確実にカム軸4をカム部材5に固定することができる。したがってこのようなカム軸4を角変位させる位置調整機構を有する油圧操作弁1を長期間使用した場合であっても、使用期間が長くなるにつれてカム軸4が不所望に角変位することを確実に防止することができる。
また本実施の形態の油圧操作弁1では、前述したように安定してダンピング効果を有するようにダンパ室11が設けられる。このようなダンパ室11を設けると部品点数の増加によって部品の寸法精度に基づいて左右のスラストボール20a,20bの位置が所望の位置からずれるやすくなるが、本実施の形態のようにカム軸4を偏心させる位置調整機構を有するので、部品点数が増加して各スラストボール20a,20bの位置がずれやすい油圧操作弁1であっても、カム軸4を角変位させることによって、所望の位置にカム部材5を容易に配置することができる。
また本実施の形態の油圧操作弁1では、カム軸4の軸線方向両端部28および軸線方向中間部29は円柱状に形成され、この円柱状の軸線が偏心しているが、このような円柱状の形状に限ることはない。カム部材5は、第2カム軸線L2まわりに回動調整可能に構成されていればよい。
1 油圧操作弁
2a,2b スプール弁
3a,3b 出力ポート
4 カム軸
5 カム部材
6a,6b プッシュロッド
20a,20b スラストボール
24 ブラケット
28 軸線方向両端部
29 軸線方向中間部
36 ロックボルト
38 掛合凹部

Claims (3)

  1. 2つの出力ポートを対とする一対以上の出力ポートを有し、カム部材の傾動動作によって、一対のスプール弁を択一的に変位させ、2つの出力ポートのうち、変位させたスプールに対応する出力ポートに、カム部材の傾動量に比例した二次圧を発生させる油圧操作弁であって、
    ハウジングと、
    ハウジングに第1カム軸線まわりに回動可能に設けられるカム軸と、
    カム軸に対して第1カム軸線から偏心する第2カム軸線まわりに回動調整可能に設けられ、カム軸に支持されて、ハウジングに対して第1カム軸線まわりに回動可能に設けられるカム部材とを含むことを特徴とする油圧操作弁。
  2. カム軸は、軸線方向両端部がハウジングに回動可能に支持され、軸線方向両端部間の中間部に、カム部材に挿通されてカム部材を支持し、
    軸線方向中間部は、軸線方向両端部の外周面に外接する円筒面よりも半径方向内方の領域に形成されることを特徴とする請求項1に記載の油圧操作弁。
  3. カム軸には、カム軸をハウジングに対して回動させるための掛合部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の油圧操作弁。
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