JP2011218410A - 連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 - Google Patents
連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011218410A JP2011218410A JP2010090497A JP2010090497A JP2011218410A JP 2011218410 A JP2011218410 A JP 2011218410A JP 2010090497 A JP2010090497 A JP 2010090497A JP 2010090497 A JP2010090497 A JP 2010090497A JP 2011218410 A JP2011218410 A JP 2011218410A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cast slab
- continuous cast
- casting speed
- roll
- complete solidification
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】連続鋳造鋳片20を挟持する一対のロールを有するロールユニット15のロール間隔を、特定の鋳型11内の湯面Mからの距離を分岐点として、鋳型11内の湯面Mからの距離Lとロールユニット15のロール間隔Gとの関係が変化するように設定しておき、冷却条件を一定として鋳造速度を変更した鋳造を実施して得られた連続鋳造鋳片の厚さを測定し、前記鋳造速度と前記連続鋳造鋳片の厚さとの関係の変化点を求め、この変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置が、前記分岐点に対応する鋳型11内の湯面Mからの距離Lに相当することにより、前記変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置Sを検出する。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2には、横波超音波の発信機と受信機とを鋳片幅方向に走査させて完全凝固位置を検出する方法が開示されている。
また、特許文献4には、鋳片幅方向の未凝固溶鋼位置をサポートする支持ロールと未凝固溶鋼位置の両側をサポートする支持ロールとで構成し、この支持ロールにかかる荷重を測定する方法が開示されている。
また、特許文献2に記載された発明では超音波センサを、特許文献3、4に記載された発明では圧力センサを用いているため、装置が高価となり、かつ、構成が複雑で小型化が困難であった。また、連続鋳造設備においては、高温環境下で使用されるものであることから、熱や蒸気によって、これら超音波センサや圧力センサが早期に劣化してしまうといった問題があった。
このように、従来の連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法では、実際の連続鋳造設備において連続鋳造鋳片の完全凝固位置を十分に検出することが困難であった。
したがって、超音波センサや圧力センサ等の特別な機構を設けることなく、単純な構成で完全凝固位置を検出することができる。
この場合、ロールユニットのロール間隔の設定が容易であり、かつ、連続鋳造鋳片の厚さの変化点も容易に確認することができ、特定の鋳造速度における完全凝固位置を確実に検出することができる。
この場合、一定の冷却条件における凝固係数Kを、変化点に対応する特定の鋳造速度、及び、連続鋳造鋳片の厚さから、算出することができる。そして、この凝固係数Kから、任意の鋳造速度における完全凝固位置を推定することが可能となるのである。
まず、本実施形態である連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法を実施する連続鋳造設備10について説明する。
水冷鋳型11は、矩形孔を有する筒状をなしており、この矩形孔の形状に合わせた断面の連続鋳造鋳片20が製出されることになる。例えば、この矩形孔の長辺長さ(連続鋳造鋳片の幅に相当)は980〜2300mmとされ、矩形孔の短辺長さ(連続鋳造鋳片の厚さに相当)は240〜300mmとされており、本実施形態では、長辺長さ約2200mm、短辺長さ約300mmとされている。
また、この水冷鋳型11においては、矩形孔内の溶鋼を冷却するための1次冷却手段(図示なし)が備えられている。
ロールユニット15は、図2に示すように、ロールユニット15のロール間隔Gが、連続鋳造鋳片20の進行方向前方側(図2において右側)に向かうにしたがい漸次減少するように設定されている。
本実施形態においては、特定の水冷鋳型11内の湯面Mからの距離を分岐点Dとして、水冷鋳型11内の湯面Mからの距離Lとロールユニット15のロール間隔Gとの関係が変化するように、ロールユニット15のロール間隔Gを設定しているのである。
なお、本実施形態では、水冷鋳型11内の湯面Mから30mの位置を分岐点Dとしており、この分岐点Dよりも水冷鋳型11側(図2、図3において左側)の傾きが、分岐点Dの連続鋳造鋳片20の進行方向前方側(図2、図3において右側)の傾きよりも大きくなるように、それぞれのロールユニット15のロール間隔Gが設定されているのである。
この連続鋳造鋳片20は、ピンチロールユニット13によって引き抜かれるとともにベンディングロールユニット14によって湾曲させられる。このとき、2次冷却手段によって連続鋳造鋳片20がさらに冷却され、凝固殻21がさらに成長していく。
そして、連続鋳造鋳片20が水平方向に引き出される水平帯において、連続鋳造鋳片20が完全に凝固することになる。また、この水平帯では、ロールユニット15によって軽圧下が実施される。
図3に示すように、水平帯に位置するロールユニット15の上下方向のロール間隔Gは、分岐点D(本実施形態では、鋳型内の湯面から30mの位置)を境として、水冷鋳型11内の湯面Mからの距離Lとロールユニット15のロール間隔Gとの関係が変化するように、設定されている。
ここで、この変化点Cに対応する鋳造速度Vcにおける完全凝固位置Sが、前述の分岐点Dに対応する水冷鋳型11内の湯面Mからの距離Lに相当することになる。これにより、特定の鋳造速度Vcにおける完全凝固位置S(水冷鋳型11内の湯面Mからの距離L)を検出することが可能となる。
まず、厚さtの連続鋳造鋳片20は、凝固殻21の厚みSがt/2となった時点で完全に凝固が終了したことになる。また、特定の鋳造速度Vcと、この鋳造速度Vcにおける完全凝固位置S(水冷鋳型11内の湯面Mからの距離L)とから、凝固殻21の厚みSがt/2となるまでの水冷鋳型11内の湯面Mからの到達時間Tが、T=L/Vcで算出されることになる。
よって、凝固関係式S=K×T1/2に、S=t/2、T=L/Vcを代入することによって、凝固係数Kを算出することが可能となる。なお、このときの連続鋳造鋳片20の厚さtは、実測値を用いる必要はなく、水冷鋳型11の矩形孔の短辺長さ等から設定される設定値を用いてもよい。
このように、冷却条件(凝固係数K)に応じて、鋳造速度Vと完全凝固位置S(水冷鋳型11内の湯面Mからの距離L)との関係を求めておけば、連続鋳造鋳片20の完全凝固位置Sを精度良く検出することが可能となるのである。
そして、連続鋳造鋳片20の厚さtが300mmとすると、凝固殻21の厚みS=t/2=150mmとなった時点で連続鋳造鋳片20凝固が完全に終了したことになる。
また、鋳造速度0.97mpmにおいて水冷鋳型11内の湯面Mから30mの位置(L=30m)で完全凝固することから、凝固殻の厚みSが150mmとなる位置までの水冷鋳型11内の湯面Mからの到達時間Tは、T=30/0.97となる。
凝固殻の厚みS=150mm、水冷鋳型11内の湯面Mからの到達時間T=30/0.97を、凝固関係式S=K×T1/2に代入すると、この冷却条件における凝固係数Kは、K=27.0mm/min1/2となる
よって、圧力センサ、超音波センサ等の特別な機構を用いることなく、連続鋳造鋳片20の完全凝固位置Sを確実に検出することが可能となる。
例えば、ロールユニットのロール間隔については、図3に示すパターンに限定されることはなく、鋳造される鋳片の鋼種やサイズ等を考慮して適宜設定することが好ましい。
また、連続鋳造設備の構成は、本実施形態に例示したものに限定されることはなく、完全凝固位置において連続鋳造鋳片を挟持する一対のロールを有するロールユニットを備えたものであればよい。
15 ロールユニット
20 連続鋳造鋳片
21 凝固殻
Claims (3)
- 連続鋳造設備において製出される連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法であって、
連続鋳造鋳片を挟持する一対のロールを有するロールユニットが前記連続鋳造鋳片の進行方向に複数配置されており、このロールユニットのロール間隔が、前記連続鋳造鋳片の進行方向前方側に向かうにしたがい漸次減少するように設定されており、
特定の鋳型内の湯面からの距離を分岐点として、鋳型内の湯面からの距離とロールユニットのロール間隔との関係が変化するように、前記ロールユニットのロール間隔を設定しておき、
冷却条件を一定として鋳造速度を変更した鋳造を実施して得られた連続鋳造鋳片の厚さを測定し、前記鋳造速度と前記連続鋳造鋳片の厚さとの関係の変化点を求め、
この変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置が、前記分岐点に対応する鋳型内の湯面からの距離に相当することにより、
前記変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置を検出することを特徴とする連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法。 - 請求項1に記載された連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法であって、
横軸を鋳型内の湯面からの距離とし、縦軸を前記ロール間隔としたグラフ上において、特定の鋳型内の湯面からの距離を分岐点として、傾きが変化するように、それぞれの前記ロールユニットのロール間隔をしておき、
冷却条件を一定として鋳造速度を変更した鋳造を実施して得られた連続鋳造鋳片の厚さを測定し、横軸を鋳造速度とし、縦軸を連続鋳造鋳片の厚さとしたグラフを作成し、鋳造速度と連続鋳造鋳片の厚さのグラフにおいて傾きが変化する変化点を求め、
前記変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置を検出することを特徴とする連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法。 - 請求項1又は請求項2に記載された連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法であって、
前記変化点に対応する鋳造速度における完全凝固位置を検出した後に、前記連続鋳造鋳片における凝固殻の厚みS(mm)と鋳型湯面からの到達時間T(min)との凝固関係式S=K×T1/2から凝固係数Kを求め、
任意の鋳造速度における完全凝固位置を推定することを特徴とする連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010090497A JP5413284B2 (ja) | 2010-04-09 | 2010-04-09 | 連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010090497A JP5413284B2 (ja) | 2010-04-09 | 2010-04-09 | 連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011218410A true JP2011218410A (ja) | 2011-11-04 |
JP5413284B2 JP5413284B2 (ja) | 2014-02-12 |
Family
ID=45036049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010090497A Active JP5413284B2 (ja) | 2010-04-09 | 2010-04-09 | 連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5413284B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5055529A (ja) * | 1973-09-17 | 1975-05-15 | ||
JPS5732863A (en) * | 1980-08-07 | 1982-02-22 | Nippon Steel Corp | Method for estimating leading end of crater in continuous casting |
JPH01271047A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 連続鋳造機における軽圧下方法 |
JP2002066704A (ja) * | 2000-08-22 | 2002-03-05 | Nkk Corp | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 |
-
2010
- 2010-04-09 JP JP2010090497A patent/JP5413284B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5055529A (ja) * | 1973-09-17 | 1975-05-15 | ||
JPS5732863A (en) * | 1980-08-07 | 1982-02-22 | Nippon Steel Corp | Method for estimating leading end of crater in continuous casting |
JPH01271047A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-30 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 連続鋳造機における軽圧下方法 |
JP2002066704A (ja) * | 2000-08-22 | 2002-03-05 | Nkk Corp | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5413284B2 (ja) | 2014-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3386051B2 (ja) | 連続鋳造における溶鋼の流動パターン推定方法、鋳型銅板の温度計測装置、連続鋳造鋳片の表面欠陥判定方法、溶鋼流動検知方法、鋳型内抜熱の不均一度評価方法、溶鋼流動制御方法、鋼の連続鋳造における品質管理方法、鋼の連続鋳造方法、溶鋼流速の推定方法 | |
JP6115735B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP5092642B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造機 | |
JP2012011459A (ja) | 連続鋳造における鋳片の軽圧下方法 | |
JP6036659B2 (ja) | 連続鋳造機におけるロール開度管理方法 | |
JP6384679B2 (ja) | 熱延鋼板の製造方法 | |
JP5779978B2 (ja) | 連続鋳造における鋳片の軽圧下方法 | |
EP2870447A1 (en) | Load sensing arrangement on a bearing component, method and computer program product | |
JP2002066704A (ja) | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 | |
JP2007245168A (ja) | 連続鋳造の凝固完了検出方法、装置及び連続鋳造方法、装置 | |
JP4802718B2 (ja) | 連続鋳造鋳片における表層欠陥発生危険部位の予測方法および連続鋳造鋳片の製造方法 | |
JP5413284B2 (ja) | 連続鋳造鋳片の完全凝固位置検出方法 | |
JP5884177B2 (ja) | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置推定方法及び凝固完了位置推定装置 | |
JP6863078B2 (ja) | 連続鋳造鋳片のクレータエンド位置検出方法及び検出装置 | |
JP5790449B2 (ja) | 連続鋳造鋳片の品質判定方法 | |
JP2012110947A (ja) | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 | |
JP5862595B2 (ja) | 鋳片の凝固完了位置判定方法、鋳片の凝固完了位置判定装置、及び鋳片の製造方法 | |
JP6961295B2 (ja) | 連続鋳造鋳片のクレータエンド位置検出装置、それが組み込まれたロールセグメント、及びそれらを用いた連続鋳造鋳片のクレータエンド位置検出方法 | |
CN113165061B (zh) | 用于确定铸造金属产品的火口端位置的方法 | |
JP6299652B2 (ja) | スラブ品質推定装置およびスラブ品質推定方法 | |
JPH02247054A (ja) | 連続鋳造におけるパウダ流入異常検出方法 | |
JP2003245762A (ja) | 連続鋳造における凝固完了位置の検出方法 | |
JPH058003A (ja) | 連続鋳造における軽圧下鋳造方法 | |
JP3062723B2 (ja) | 鋳型内の凝固収縮による鋳片表面凹み形状の測定方法 | |
JP2014028399A (ja) | 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び装置、連続鋳造方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120809 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131015 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131028 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5413284 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131125 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |