JP2003245762A - 連続鋳造における凝固完了位置の検出方法 - Google Patents

連続鋳造における凝固完了位置の検出方法

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JP2003245762A
JP2003245762A JP2002049362A JP2002049362A JP2003245762A JP 2003245762 A JP2003245762 A JP 2003245762A JP 2002049362 A JP2002049362 A JP 2002049362A JP 2002049362 A JP2002049362 A JP 2002049362A JP 2003245762 A JP2003245762 A JP 2003245762A
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slab
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rolls
solidification completion
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Makoto Naito
誠 内藤
Nobutaka Goto
信孝 後藤
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JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凝固完了位置の検出を確実かつ簡便に、しか
も既存の設備を大きく改造することなしに実現する方法
について提案する。 【解決手段】 鋳型の出側に、鋳片を支持し案内するロ
ーラエプロンを配置した、連続鋳造設備を用いて溶融金
属を連続鋳造するに当り、該ローラエプロンの機長末端
付近に配置した複数のロールにおいて、各ロールの負荷
荷重を測定し、これらの測定値に基づいて静鉄圧の消失
点位置を求めて、該位置を凝固完了位置と特定する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、連続鋳造におけ
る連続鋳造鋳片の凝固完了点の位置を検出するための方
法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】連続鋳造は、図1に示すように、鋳型1
内に溶融金属、例えば溶鋼2を、タンディッシュの底部
に設けられた浸漬ノズル(図示せず)から供給し、該溶
鋼2を水冷された鋳型壁に接触させて一次冷却すること
により、周囲に凝固シェルを有する連続鋳造鋳片(以
下、単に鋳片と示す)3と成し、この鋳片3を鋳型1か
ら、複数のロールによって構成されるローラエプロン4
によって支持し案内するとともに、ローラエプロン4の
出側に配置したピンチロール5によって引抜きながら、
各ロール間隙に設けられたスプレーノズル(図示せず)
から鋳片3に冷却水を供給して二次冷却を行って、鋳片
内部の未凝固部分の凝固を完了させた後、ピンチロール
5の後方に離隔して設けられた矯正装置6により所定長
さに切断して、複数の鋳片を連続的に製造するものであ
る。 【0003】この連続鋳造においては、鋳片3内の溶鋼
が凝固を完了する位置がローラエプロン4の最終ロール
の位置、すなわち連続鋳造機の機端Eよりも上流側にあ
ることが必要である。なぜなら、凝固完了位置が機端E
の下流側にあると、鋳片内の未凝固溶鋼に鋳型内湯面位
置からの高さ分に相当する溶鋼の静圧が作用して、鋳片
の主に厚み方向に太鼓状に膨らむ、いわゆるバルジング
が発生し、鋳片形状が著しく変形する他、鋳片の中心部
に中心偏析、センターポロシティあるいは内部割れ等の
欠陥が発生し、鋳片品質の劣化を招来するからである。 【0004】そこで、従来は、鋳片の凝固完了位置が機
端Eよりも上流側、安全を見越して機端Eより1〜2m
ほど連続鋳造機内にくるように、鋳造速度や冷却条件な
どの操業条件を設定して操業を行っている。このように
余裕代をもって鋳片の凝固完了位置を設定すれば、凝固
完了位置は常に連続鋳造機内にあることから、上述した
鋳片欠陥の発生を回避することが可能である。 【0005】なお、凝固完了位置を機端Eより連続鋳造
機内にするには、例えば、以下に示す凝固完了位置の計
算を基づいて行うのが通例である。すなわち、一般に連
続鋳造機においては、次の(1)式で示すように、鋳片
の凝固シェルの厚みd(mm)は大略、経過時間t(m
in)の1/2乗に比例することが知られており、その
比例係数k(mm・min−1/2)を凝固定数と呼ん
でいる。この凝固係数は、鋼種毎に決定される鋳造溶鋼
の温度、二次冷却水量、二次冷却水温度、スラブ幅、そ
して二次冷却水の水量配分パターン等の鋳造条件によっ
てそれぞれ異なる値である。 d=k(t)1/2 ---(1) 【0006】従って、鋳造速度Vc(m/min)で鋳
造した場合の鋳型内湯面から凝固完了位置までの長さ
l′(m)は、鋳片の厚さD(mm)とすると、D=2
dの関係から l′=Vc・(D/2k)2 ---(2) で与えられる。 【0007】そして、この凝固完了位置l′が湯面から
機端Eまでの距離(これを連続鋳造機の機長という)l
よりも小さいという条件で鋳造を行う必要があるのであ
るが、現実の鋳造に際しては鋳造中の上記鋳造条件の変
化やその他の要因によって凝固完了位置が変化すること
があり得るため、上記の方法で計算されるl′はlに対
して余裕代α(m)だけ小さい値となるように、つまり I′ =l−α ---(3) となるように鋳造速度Vcを決めていた。 【0008】一方、連続鋳造機の生産性を向上させるこ
とを所期して、可能な限り高速で鋳造を行うことが要望
されている。この鋳造速度の高速化を実現するには、例
えば連続鋳造設備の鋳型の湯面から機端Eまでの距離、
すなわち連続鋳造機の機長を長くして、溶鋼の完全凝固
時間を長くすることが有効である。しかしながら、既設
の連続鋳造設備において機長を長くすることは、物理的
な制約があり、つまり限られた空間内での増設が困難で
ある場合は、他の手法に頼らざるを得ない。 【0009】他の手法としては、鋳造速度に見合った冷
却能力の増強、すなわち支持ロール間に配置したスプレ
ーノズルからの冷却水量を増加することが有効である。
しかし、冷却能の増加が難しい操業、例えばCを0.13〜
0.20mass%程度で含有する中炭素鋼などは割れ感受性が
高いために、冷却を強めた際に表面割れが発生し易く、
この表面割れの処理を後工程で行う必要があり、後工程
の負荷が増加するため好ましくない。さらに、冷却水量
を増加するには、水処理系の改造も必要であり、コスト
面で不利である。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】従って、連続鋳造設備
における冷却能力や機長などに変更を加えることなし
に、鋳造速度の増加を許容して生産性の向上を可能にす
るには、実際の凝固完了位置を正確に把握することが極
めて重要になる。 【0011】ここに、凝固計算によらずに凝固完了位置
を特定するには、実際に凝固完了位置の検出を行うこと
が有効である。この検出方法としては、例えば、特開昭
56−94210号公報に、超音波を用いる方法が開示されて
いる。しかし、この方法を実機に適用すると、熱やスケ
ールによって音波を確実に受信することが難しく、また
設備費が嵩む点が問題であった。 【0012】そこで、この発明は、凝固完了位置の検出
を確実かつ簡便に、しかも既存の設備を大きく改造する
ことなしに実現する方法について提案することを目的と
する。 【0013】 【課題を解決するための手段】この発明は、鋳型の出側
に、鋳片を支持し案内するローラエプロンを配置した、
連続鋳造設備を用いて溶融金属を連続鋳造するに当り、
該ローラエプロンの機長末端側の複数のロールにおい
て、各ロールの負荷荷重を測定し、これらの測定値に基
づいて静鉄圧の消失点位置を求めて、該位置を凝固完了
位置と特定することを特徴とする連続鋳造における凝固
完了位置の検出方法である。 【0014】 【発明の実施の形態】以下に、この発明の方法につい
て、図面を参照して詳しく説明する。この発明に従って
凝固完了位置を検出するに当り、まず図1に示した連続
鋳造設備のローラエプロン4の機長末端側の複数のロー
ルに負荷される荷重を測定可能とする。すなわち、ロー
ラエプロン4を構成する多数のロールは、図1に示した
ように、複数のロール、図示例では2〜6個のロール群
を共通のセグメントフレーム7で支持する構造が一般的
であり、このセグメントフレーム7で共通支持される最
終ロールから上流側に6個のロール4a〜4fについ
て、図2に示すように、セグメントフレーム7との間
に、各ロール毎にロードセル8a〜8fを取り付け、各
ロール4a〜4fに負荷される荷重を測定可能とする。 【0015】なお、ロールは分割ロールが一般的である
から、図2(b)に同図 (a)における(b)−
(b)線断面を示すように、その分割部の中間軸受部に
ロードセル8a〜8fを配置することが、鋳片から受け
る荷重を、効率良く測定するために好ましい。尚、中間
軸受部以外の軸受部を測定し、前記中間軸受部の荷重に
加えても良い。 【0016】かように、ローラエプロン4の機長末端側
の複数のロールについて、負荷荷重を測定すると、その
測定結果の一例を図3に示すように、鋳片3において未
凝固部が残存している鋳片部分に対応するロール、図示
例ではロール4f〜4cには、静鉄圧の影響により大き
な負荷荷重が計測されるが、凝固が完全に完了した鋳片
部分に対応するロール、図示例ではロール4aおよび4
bには、静鉄圧による負荷荷重の増加はなく、小さな負
荷荷重が計測される。すなわち、ローラエプロン4の機
長末端側の複数のロールについて、負荷荷重を測定すれ
ば、いずれかのロール間において静鉄圧の消失点Pが観
察され、この消失点Pは凝固完了点と同義であるから、
凝固完了位置の特定が可能になる。 【0017】 【実施例】図1に示した連続鋳造機(機長40.8m、
低炭素普通鋼における凝固係数k=26.8mm/min1/2)を
用いて、C(炭素)を0.1質量%含有する低炭素鋼
を、スラブ厚260mm、スラブ幅900〜1800m
mのサイズで鋳造する際に、図2に示したところに従っ
てロールの負荷荷重を測定し、その測定結果から求めた
静鉄圧の消失点を凝固完了位置とし、この凝固完了位置
に基づいて、凝固完了位置がロール4a〜4fの間とな
るように、鋳込速度の制御を行った。 【0018】そして、凝固係数を使用する上述の(1)
〜(3)式の計算に基づいて、凝固完了位置が連続鋳造
機の機端Eから1〜2m上流となる制御を行う、従来の
操業を基準にして、対比したところ、生産性を20%増加
することができた。 【0019】 【発明の効果】この発明によれば、鋳片の凝固完了位置
を正確に把握できるため、この位置上方を使用すること
によって、内部割れ、センターポロシティあるいは鋳片
の変形といった品質トラブルを伴うことなく、連続鋳造
設備が持つ能力を最大限に発揮させる操業を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】 連続鋳造設備の構造を示す図である。 【図2】 この発明の凝固完了位置の検出要領を示す図
である。 【図3】 この発明の凝固完了位置の検出要領を示す図
である。 【符号の説明】 1 タンディッシュ 2 浸漬ノズル 1 鋳型 2 溶鋼 3 鋳片 4 ローラエプロン 4a〜4f ロール 5 ピンチロール 6 矯正装置 7 セグメントフレーム 8a〜8f ロードセル E 機端

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 鋳型の出側に、鋳片を支持し案内する
    ローラエプロンを配置した、連続鋳造設備を用いて溶融
    金属を連続鋳造するに当り、該ローラエプロンの機長末
    端側の複数のロールにおいて、各ロールの負荷荷重を測
    定し、これらの測定値に基づいて静鉄圧の消失点位置を
    求めて、該位置を凝固完了位置と特定することを特徴と
    する連続鋳造における凝固完了位置の検出方法。
JP2002049362A 2002-02-26 2002-02-26 連続鋳造における凝固完了位置の検出方法 Pending JP2003245762A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518572A (ja) * 2004-01-20 2007-07-12 エス・エム・エス・デマーク・アクチエンゲゼルシャフト 溶けた金属、特に溶けた鋼鉄材料の連続鋳造時に鋳造ストランド内の湯溜り尖端部の位置を決定するための方法及び装置
JP2010517777A (ja) * 2007-02-05 2010-05-27 エスエムエス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト 鋼スラブを製造するための連続鋳造装置
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