JP2011214815A - 流動層乾燥装置および流動層乾燥設備 - Google Patents

流動層乾燥装置および流動層乾燥設備 Download PDF

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Abstract

【課題】被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施すること。
【解決手段】乾燥室2に流動化ガスDを供給することで乾燥室2に供給された被乾燥物Cを流動させて乾燥させる流動層乾燥装置102において、乾燥室2内での圧力差を検出する圧力差検出手段8と、圧力差検出手段8により入力された圧力差が所定の圧力差より大きい場合、被乾燥物Cの流動不良を検知し、流動改善対策として流動化ガスDの流量増加、流動化ガスDの温度上昇、または流動化ガスDの種類変更の少なくとも一つを制御する制御手段3とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、流動化ガスにより被乾燥物を流動させつつ乾燥させる流動層乾燥装置に関し、特に、被乾燥物の流動不良に対策を講じることのできる流動層乾燥装置および流動層乾燥設備に関する。
例えば、石炭ガス化複合発電設備は、石炭をガス化し、コンバインドサイクル発電と組み合わせることにより、従来型の石炭火力に比べ、さらなる高効率化・高環境性を目指した発電設備である。この石炭ガス化複合発電設備は、資源量が豊富な石炭を利用可能であることも大きなメリットであり、適用炭種を拡大することにより、さらにメリットが大きくなることが知られている。ところが、褐炭や亜瀝青炭等の低品位炭は、持ち込まれる水分が多く、この水分により発電効率が低下する問題がある。このため、低品位炭を乾燥させて水分を除去する必要がある。
従来、例えば、特許文献1に記載の流動層乾燥装置(流動乾燥機および被乾燥物の乾燥方法)は、底部が多数の開孔を有する通気可能な分散板である乾燥室と、乾燥室下部に位置するチャンバ室とを備えている。すなわち、この流動層乾燥装置は、流動化ガス(乾燥用気体)をチャンバ室から分散板を介して乾燥室に供給することによって被乾燥物を流動させつつ乾燥させる。
そして、特許文献1に記載の流動層乾燥装置は、被乾燥物の流動不良の対策として、乾燥室外に配置され乾燥室壁の温度を測定する室外側測定手段と、室外側測定手段により測定された乾燥室壁の温度に応じて被乾燥物が供給される所定範囲の領域または乾燥室全体に供給する乾燥用気体の供給量を制御する供給量制御手段や、乾燥用気体の温度を制御する温度制御手段や、乾燥室内への被乾燥物の供給の有無を制御する被乾燥物供給制御手段や、乾燥用気体の種類の変更のうちの少なくとも一つの手段とを備えている。すなわち、この流動層乾燥装置および流動層乾燥方法は、乾燥室壁の温度を測定し、この測定された温度に応じて、被乾燥物が供給される所定範囲の領域または乾燥室全体に供給する乾燥用気体の供給量や、温度や、被乾燥物の乾燥室内への供給の有無の少なくとも1つを制御する。
特開2008−89243号公報
特許文献1に記載の流動層乾燥装置のように、乾燥室壁の温度を測定すれば、被乾燥物の流動不良に対策を講じることが可能である。しかし、安定した被乾燥物の乾燥を実施するためには、被乾燥物の流動不良をより早く検知して対策を施すことが切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施することのできる流動層乾燥装置および流動層乾燥設備を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の流動層乾燥装置は、乾燥室に流動化ガスを供給することで前記乾燥室に供給された被乾燥物を流動させて乾燥させる流動層乾燥装置において、前記乾燥室内での圧力差を検出する圧力差検出手段と、前記圧力差検出手段により入力された圧力差が所定の圧力差より大きい場合、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策として流動化ガスの流量増加、流動化ガスの温度上昇、または流動化ガスの種類変更の少なくとも一つを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、乾燥室内での圧力差により被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策を講じている。従来の温度のみによる流動不良の検知では、温度伝達が遅い場合に流動不良を早期に検知することが困難なことがある。この点、圧力差は、その変動が著しいことから流動不良を早期に検知できる。この結果、被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施することができる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記制御手段は、流動化ガスの流量増加、流動化ガスの温度上昇、または流動化ガスの種類変更の少なくとも一つを制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、流動改善対策として前記乾燥室への前記被乾燥物の供給量減少を制御することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、流動化ガスの調整により被乾燥物の流動不良が改善されない場合に、乾燥室への被乾燥物の供給量減少を制御して流動改善対策を実行することから、より確実に流動不良を改善することができる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記制御手段は、前記被乾燥物の供給量減少を制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、流動改善対策として前記被乾燥物のさらなる供給量減少を制御することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、被乾燥物の供給量減少により被乾燥物の流動不良が改善されない場合に、乾燥室への被乾燥物のさらなる供給量減少を制御して、段階的に流動改善対策を実行することから、乾燥される被乾燥物を大きく減らす事態を防ぎつつ、流動不良を改善することができる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記制御手段は、前記被乾燥物の供給量減少を制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、前記乾燥室への前記被乾燥物の供給停止を制御することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、被乾燥物の供給量減少により被乾燥物の流動不良が改善されない場合に、乾燥室への被乾燥物の供給停止を制御することで、流動層乾燥装置の点検や修理を促して、流動不良を確実に改善する処置を実行することができる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記乾燥室内の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記圧力差検出手段により入力された圧力差が所定の圧力差より大きいか、前記温度検出手段により入力された温度が所定の温度より低いかの少なくとも一方である場合、前記被乾燥物の流動不良を検知することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、圧力差と温度とのいずれかにより被乾燥物の流動不良を検知するので、流動不良をより早く検知することができる。しかも、圧力差と温度とのいずれかにより被乾燥物の流動不良を検知することで、流動不良の原因が圧力差であるのか温度であるのかを検知することもできる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記圧力差検出手段を複数箇所に設け、前記制御手段は、各圧力差検出手段により入力された圧力差に基づき、各箇所について、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策を実行することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、被乾燥物の流動不良箇所を特定し、流動改善対策を実行する。この結果、被乾燥物の流動不良をいち早く検知しつつ確実に対策を実施することができる。
また、本発明の流動層乾燥装置では、前記温度検出手段を複数箇所に設け、前記制御手段は、各圧力差検出手段により入力された圧力差や、各温度検出手段により入力された温度に基づき、各箇所について、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策を実行することを特徴とする。
この流動層乾燥装置によれば、圧力差と温度とのいずれかにより被乾燥物の流動不良を検知するので、被乾燥物の流動不良をいち早く検知すると共に被乾燥物の流動不良箇所を特定しつつ確実に対策を実施することができる。
上述の目的を達成するために、本発明の流動層乾燥設備は、水分含量が高い被乾燥物を乾燥する上述したいずれか一つの流動層乾燥装置と、前記被乾燥物が乾燥される際に発生する発生蒸気を前記流動層乾燥装置の外部に排出する発生蒸気ラインと、前記発生蒸気ラインに介装され、前記発生蒸気中の粉塵を除去する集塵装置と、前記発生蒸気ラインにおける前記集塵装置の下流側に介装され、前記発生蒸気の熱を回収する熱回収システムと、前記流動層乾燥装置から抜き出された乾燥後の被乾燥物を冷却する冷却器と、を備えたことを特徴とする。
この流動層乾燥設備によれば、流動層乾燥装置にて被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施することで、乾燥後の被乾燥物の品質を安定させることができる。
本発明によれば、被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る流動層乾燥装置を適用した流動層乾燥設備の一例を示す概略図である。 図2は、図1に示す流動層乾燥設備を適用した石炭ガス化複合発電システムの一例を示す概略図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る流動層乾燥装置の概略図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る流動層乾燥装置の動作のフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態2に係る流動層乾燥装置の概略図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係る流動層乾燥装置の動作のフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態3に係る流動層乾燥装置の概略図である。 図8は、本発明の実施の形態4に係る流動層乾燥装置の概略図である。
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置を適用した流動層乾燥設備の一例を示す概略図である。
図1に示すように、流動層乾燥設備100は、水分含量が高い被乾燥物である褐炭101を乾燥する流動層乾燥装置102と、流動層乾燥装置102内に設けられ、管状の内部に過熱蒸気(例えば150℃の蒸気)Aを供給して褐炭101中の水分を除去する伝熱部材(加熱手段)103と、前記伝熱部材103によって褐炭101が乾燥される際に発生する発生蒸気104を流動層乾燥装置102の外部に排出する発生蒸気ラインLと、前記発生蒸気ラインLに介装され、発生蒸気104中の粉塵を除去する集塵装置105と、発生蒸気ラインLにおける集塵装置105の下流側に介装され、発生蒸気104の熱を回収する熱回収システム106と、前記集塵装置105から粉塵が除去された発生蒸気104の一部を分岐し、流動化蒸気107として流動層乾燥装置102内に供給する分岐ラインLと、前記流動層乾燥装置102から抜き出された乾燥褐炭108を冷却して製品炭109とする冷却器110とを備えるものである。
流動層乾燥設備100において、褐炭101は、図示しない供給手段により流動層乾燥装置102内に投入され、流動層乾燥装置102内に別に導入される流動化蒸気107により流動されて流動層111を形成する。上述した伝熱部材103は、この流動層111内に配置されている。伝熱部材103内には、150℃の過熱蒸気Aが供給され、その高温の過熱蒸気Aの潜熱を利用して褐炭101を間接的に乾燥させるようにしている。乾燥に利用された過熱蒸気Aは、例えば150℃の凝縮水Bとして流動層乾燥装置102の外部に排出されている。
すなわち、加熱手段である伝熱部材103内面では、過熱蒸気Aが凝縮して液体(水分)になるので、この際に放熱される凝縮潜熱を、褐炭101の乾燥の加熱に有効利用している。なお、高温の過熱蒸気A以外としては、相変化を伴う熱媒であれば何れでも良く、例えばフロンやペンタンやアンモニア等を例示することができる。また、伝熱部材103として熱媒体を用いる以外に電気ヒータを設置してもよい。
伝熱部材103によって褐炭101が乾燥される際に発生する発生蒸気104は、流動層乾燥装置102内において、流動層111の上部空間に形成されるフリーボード部Fから発生蒸気ラインLにより流動層乾燥装置102の外部に排出される。この発生蒸気104は、褐炭101が乾燥し微粉化したものが含まれているので、サイクロンや電気集塵機等の集塵装置105により集塵して固体成分115として分離する。この固体成分115は、流動層乾燥装置102から抜き出された乾燥褐炭108に混合し、冷却器110で冷却し、製品炭109としている。この製品炭109は、例えばボイラ、ガス化炉等の原料として利用に供される。
一方、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104は、例えば105〜110℃の蒸気であるので、熱回収システム106で熱回収された後、水処理部112で処理され、排水113として流動層乾燥設備100の外部に排出されている。なお、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104は、例えば、熱交換器や蒸気タービン等に適用してその熱を有効利用するようにしてもよい。
また、集塵装置105により集塵された後の発生蒸気104の一部は、分岐ラインLに介装された循環ファン114により流動層乾燥装置102内に送られて、褐炭101の流動層111を流動させる流動化蒸気107として利用される。なお、流動層111を流動化させる流動化媒体としては、発生蒸気104の一部を再利用しているが、これに限定されず、例えば窒素、二酸化炭素またはこれらのガスを含む低酸素濃度の空気を用いてもよい。
なお、上述した流動層乾燥装置102は、伝熱部材103として管状のもので説明したが、過熱蒸気Aが内部に供給されるものであればよく、例えば板状のものであってもよい。また、上述した流動層乾燥装置102は、過熱蒸気Aを伝熱部材103に供給して褐炭101を間接的に乾燥させる構成を説明したが、これに限らず、褐炭101の流動層111を流動させる流動化蒸気104により褐炭101を直接乾燥させる構成であってもよい。
なお、被乾燥物として褐炭を例示したが、水分含量の高いものであれば、亜瀝青炭等を含む低品位炭や、スラッジ等の被乾燥物を乾燥対象としてもよい。
本実施の形態に係る流動層乾燥装置102で乾燥した製品炭109を用い、石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle:IGCC)システムに適用した一例を説明する。図2は、図1に示す流動層乾燥設備を適用した石炭ガス化複合発電システムの一例を示す概略図である。
図2に示すように、石炭ガス化複合発電システム200は、石炭(流動層乾燥設備100で乾燥された製品炭109)がミル210により粉砕された微粉炭201aを処理してガス化ガス202に変換する石炭ガス化炉203と、前記ガス化ガス202を燃料として運転されるガスタービン(GT)204と、前記ガスタービン204からのタービン排ガス205を導入する排熱回収ボイラ(Heat Recovery Steam Generator:HRSG)206で生成した蒸気207により運転される蒸気タービン(ST)208と、前記ガスタービン204および/または前記蒸気タービン208と連結された発電機(G)209とを備えるものである。
この石炭ガス化複合発電システム200は、ミル210で粉砕された微粉炭201aを石炭ガス化炉203でガス化し、生成ガスであるガス化ガス202を得る。このガス化ガス202は、サイクロン211およびガス精製装置212で除塵およびガス精製された後、発電手段であるガスタービン204の燃焼器213に供給され、ここで燃焼して高温高圧の燃焼ガス214を生成する。そして、この燃焼ガス214によってガスタービン204を駆動する。このガスタービン204は、発電機209と連結されており、ガスタービン204が駆動することによって発電機209が電力を発生する。ガスタービン204を駆動した後のタービン排ガス205は、まだ約500〜600℃の温度を持っているため、排熱回収ボイラ(HRSG)206へ送られ、ここで熱エネルギーが回収される。この排熱回収ボイラ(HRSG)206では、タービン排ガス205の熱エネルギーによって蒸気207が生成され、この蒸気207によって蒸気タービン208を駆動する。この排熱回収ボイラ(HRSG)206で熱エネルギーが回収された排ガス215は、ガス浄化装置216で排ガス215中のNOxおよびSOx分が除去された後、煙突217を介して大気中へ放出される。なお、図中、符号218は復水器、219は空気、220は圧縮機、221は空気を窒素(N)と酸素(O)とに分離する空気分離装置(ASU)を各々図示する。
この石炭ガス化複合発電システム200によれば、高い水分を有する褐炭101を用いてガス化する場合においても、効率的な流動層乾燥装置102により褐炭101を乾燥しているので、ガス化効率が向上し、長期間に亙って安定して発電を行うことができる。
また、石炭ガス化複合発電システム200においては、ガスタービンおよび蒸気タービンの組み合わせによって、従来40%程度であった石炭焚発電プラントの効率を約46%まで向上させることができる。このプラント効率の向上によって、COの排出量は従来の石炭焚ボイラに対して約13%削減できる。
なお、本実施の形態に係る流動層乾燥設備100で乾燥した製品炭109を用いた発電システムとしては、上述した石炭ガス化複合発電システム200に限らない。例えば、図には明示しないが、流動層乾燥設備100で乾燥した製品炭109をボイラ火炉に供給し、当該ボイラ火炉で発生した蒸気で蒸気タービンを駆動して発電機により出力を得る褐炭炊ボイラによる発電システムであってもよい。
[実施の形態1]
図3は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置の概略図である。本実施の形態の流動層乾燥装置102は、図3に示すように、チャンバ室1と、乾燥室2と、制御手段3とを備えている。チャンバ室1は、流動層乾燥装置102のケーシング4内の下部に配置されたもので、外周および下部が壁材で囲まれた室内に対し、下方から上方に向けて流動化ガスDを供給する流動化ガス供給手段5が設けられている。流動化ガス供給手段5は、供給する流動化ガスDの流量、流動化ガスDの温度および流動化ガスDの種類を変えることができる。流動化ガスDの流量は、例えば、流動化ガスDを供給する配管に設けられた流量調整弁により可変できる。また、流動化ガスDの温度は、例えば、流動化ガスDを供給する配管に設けられた加熱部(ヒータ等)により可変できる。また、流動化ガスDの種類は、例えば、異なる流動化ガスDを流通させる配管をそれぞれチャンバ室1に接続すると共に各配管に設けられた開閉弁の開閉により流動化ガスDの種類を変えることができる。なお、流動化ガスDの種類は、例えば、通常時では、上述した発生蒸気104の一部の流動化蒸気107を過熱した過熱蒸気であり、被乾燥物Cの流動不良時では窒素が好適である。
乾燥室2は、流動層乾燥装置102のケーシング4内の上部に配置されたもので、外周および上部が壁材で囲まれた室内に対し、上方から被乾燥物Cを供給する被乾燥物供給手段6が設けられている。被乾燥物Cが供給された乾燥室2内では、流動化ガスDにより被乾燥物Cが流動した流動層111、および流動層111の上部空間のフリーボード部Fが形成される。また、乾燥室2とチャンバ室1との間には、目皿7が介在されている。被乾燥物供給手段6により乾燥室2に供給される被乾燥物Cは、例えば、生成ガスを発生させるための燃料であって、水分含量の多い上述した褐炭101や亜瀝青炭等の低品位炭がある。被乾燥物供給手段6は、被乾燥物Cの供給量を変えたり、被乾燥物Cの供給そのものを停止したりすることができる。被乾燥物Cの供給量は、例えば、被乾燥物Cを供給する供給ホッパのゲートの開度により可変することができる。また、被乾燥物Cの供給は、例えば、被乾燥物Cを供給する供給ホッパのゲートの開閉により停止または開始を行うことができる。
また、乾燥室2は、その上部と下部とにそれぞれ圧力計8aが設けられている。圧力計8aは、乾燥室2内の被乾燥物Cが流動する空間の下部(図3での上側の黒点部分)における圧力Pを検出するものと、乾燥室2内の被乾燥物Cが流動する空間の上部(図3での下側の黒点部分)における圧力Pを検出するものとがある。これら圧力計8aは、乾燥室2内の上下の圧力差ΔPを検出する圧力差検出手段8として機能する。なお、圧力計8aは、それぞれ乾燥室2の水平方向にそれぞれ設けられ、乾燥室2内の水平方向の圧力差ΔPを検出する圧力差検出手段8として機能してもよい。
制御手段3は、マイコン等で構成されている。制御手段3は、RAMやROM等から構成されてプログラムやデータが格納される記憶部(図示せず)が設けられている。記憶部に格納されるデータは、乾燥室2内の上下の圧力差の上限値Xがある。この圧力差の上限値Xは、試験により求めたもので、被乾燥物Cが流動不良となり始める圧力差である。制御手段3は、圧力差の上限値Xを閾値として乾燥室2での被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知する。また、記憶部に格納されるデータは、被乾燥物供給手段6の制御において、被乾燥物Cの供給量減少を段階的に行う場合、供給量減少制御の回数の上限値Yがある。制御手段3は、供給量減少制御の回数nを計り、この回数nが上限値Yに至ったかを検知する。また、制御手段3は、流動化ガス供給手段5、被乾燥物供給手段6、および圧力差検出手段8の各圧力計8aが接続されている。この制御手段3は、圧力差検出手段8からの入力に基づき、記憶部に格納されたプログラムやデータに従って、流動化ガス供給手段5および被乾燥物供給手段6を制御する。
制御手段3による流動層乾燥装置102の制御について説明する。図4は、流動層乾燥装置の動作のフローチャートである。
まず、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出する(ステップST1)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きい場合(ステップST2:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良を検知し、流動化ガス供給手段5を制御する(ステップST3)。
ステップST3での制御手段3による流動化ガス供給手段5の制御は、流動化ガスDの流量増加制御、流動化ガスDの温度上昇制御、または流動化ガスDの種類変更制御の少なくとも1つを実行する。流動化ガス流量を増加すると、乾燥室2での被乾燥物Cの流動が促進され流動化の傾向となる。流動化ガスDの温度を上昇させると、被乾燥物Cの乾燥が促進され流動化の傾向となる。流動化ガスDの種類を変更すると(過熱蒸気から窒素)、過熱蒸気の凝縮水を原因とした流動不良が抑制され流動化の傾向となる。
次に、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出する(ステップST4)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きい場合(ステップST5:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良が改善されない旨を検知し、被乾燥物供給手段6を制御する(ステップST6)。
ステップST6での制御手段3による被乾燥物供給手段6の制御は、被乾燥物Cの供給量減少制御を実行する。被乾燥物Cの供給量を減少すると、乾燥室2での被乾燥物Cの流動が促進され流動化の傾向となる。また、ステップST6において、制御手段3は、被乾燥物Cの供給量減少制御の回数nを計る。
次に、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出する(ステップST7)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きく(ステップST8:Yes)、かつステップST6で計数した回数nが上限値Yに至った場合(ステップST9:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良が改善されない旨を検知し、被乾燥物供給手段6を制御する(ステップST10)。
ステップST10での制御手段3による被乾燥物供給手段6の制御は、被乾燥物Cの供給停止を実行する。次に、制御手段3は、流動層乾燥装置102の点検・修理をオペレータに促し(ステップST11)、本制御を終了する。
一方、ステップST9において、ステップST6で計数した回数nが上限値Yに至っていない場合(ステップST9:No)、制御手段3は、ステップST6に戻り、さらなる被乾燥物Cの供給量減少制御を実行する。
なお、ステップST2において、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値X以下である場合(ステップST2:No)、制御手段3は、流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知していないので、本制御を終了する。また、ステップST5およびステップST8において、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値X以下である場合(ステップST5,ステップST8:No)、制御手段3は、流動化ガス供給手段5や被乾燥物供給手段6における供給制御を初期設定に戻し(ステップST12)、本制御を終了する。初期設定とは、被乾燥物供給手段6による被乾燥物Cの供給量に応じて被乾燥物Cを流動乾燥させるため、流動化ガス供給手段5による流動化ガスDの供給を最適化した設定である。また、本制御は、流動層乾燥装置102の稼動に際して繰り返し実行する。
このように、本実施の形態の流動層乾燥装置102では、乾燥室2内での圧力差ΔPを検出する圧力差検出手段8と、圧力差検出手段8により入力された圧力差ΔPが所定の圧力差の上限値Xを超えた場合、被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知し、流動改善対策として流動化ガスDの流量増加、流動化ガスDの温度上昇、または流動化ガスDの種類変更の少なくとも一つを制御する制御手段3とを備える。
この流動層乾燥装置102によれば、乾燥室2内での圧力差ΔPにより被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知し、流動改善対策を講じている。従来の温度のみによる流動不良の検知では、温度伝達が遅い場合に流動不良を早期に検知することが困難なことがある。この点、圧力差ΔPは、その変動が著しいことから流動不良を早期に検知できる。この結果、被乾燥物Cの流動不良をいち早く検知して対策を実施することが可能になる。
また、本実施の形態の流動層乾燥装置102では、制御手段3は、流動化ガスDの流量増加、流動化ガスDの温度上昇、または流動化ガスDの種類変更の少なくとも一つを制御しても被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合、流動改善対策として乾燥室2への被乾燥物Cの供給量減少を制御する。
この流動層乾燥装置102によれば、流動化ガスDの調整により被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合に、乾燥室2への被乾燥物Cの供給量減少を制御して流動改善対策を実行することから、より確実に流動不良を改善することが可能になる。
また、本実施の形態の流動層乾燥装置102では、制御手段3は、被乾燥物Cの供給量減少を制御しても被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合、流動改善対策として被乾燥物Cのさらなる供給量減少を制御する。
この流動層乾燥装置102によれば、被乾燥物Cの供給量減少により被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合に、乾燥室2への被乾燥物Cのさらなる供給量減少を制御して、段階的に流動改善対策を実行することから、乾燥される被乾燥物Cを大きく減らす事態を防ぎつつ、流動不良を改善することが可能になる。
また、本実施の形態の流動層乾燥装置102では、制御手段3は、被乾燥物Cの供給量減少を制御しても被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合、乾燥室2への被乾燥物Cの供給停止を制御する。
この流動層乾燥装置102によれば、被乾燥物Cの供給量減少により被乾燥物Cの流動不良が改善されない場合に、乾燥室2への被乾燥物Cの供給停止を制御することで、流動層乾燥装置102の点検や修理を促して、流動不良を確実に改善する処置を実行することが可能になる。
[実施の形態2]
本実施の形態について、図面を参照して説明する。図5は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置の概略図である。なお、以下に説明する実施の形態2において、上述した実施の形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態の流動層乾燥装置102は、上述した実施の形態1の流動層乾燥装置102に対し、乾燥室2内(図5での白点部分)の温度Tを検出する温度検出手段9をさらに備えている。温度検出手段9は、乾燥室2内の被乾燥物Cの温度を検出するもので、例えば、熱電対が用いられる。
温度検出手段9により検出された温度Tは、制御手段3に入力される。制御手段3の記憶部に格納されるデータは、実施の形態1における圧力差の上限値Xおよび供給量減少制御の回数の上限値Yに加え、乾燥室2内の被乾燥物Cの温度の下限値Zがある。この被乾燥物Cの温度の下限値Zは、試験により求めたもので、被乾燥物Cが流動不良となり始める温度である。制御手段3は、被乾燥物Cの温度の下限値Zを閾値として乾燥室2での被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知する。また、制御手段3は、流動化ガス供給手段5、被乾燥物供給手段6、および圧力差検出手段8の各圧力計8aに加え、温度検出手段9が接続されている。この制御手段3は、圧力差検出手段8や温度検出手段9からの入力に基づき、記憶部に格納されたプログラムやデータに従って、流動化ガス供給手段5および被乾燥物供給手段6を制御する。
制御手段3による流動層乾燥装置102の制御について説明する。図6は、流動層乾燥装置の動作のフローチャートである。
まず、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出すると共に、温度検出手段9から乾燥室2内の被乾燥物Cの温度Tを検出する(ステップST21)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きいか、検出した温度Tが被乾燥物Cの温度の下限値Zよりも低いかの少なくとも一方である場合(ステップST22:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良を検知し、流動化ガス供給手段5を制御する(ステップST23)。
ステップST23での制御手段3による流動化ガス供給手段5の制御は、流動化ガスDの流量増加制御、流動化ガスDの温度上昇制御、または流動化ガスDの種類変更制御の少なくとも1つを実行する。流動化ガス流量を増加すると、乾燥室2での被乾燥物Cの流動が促進され流動化の傾向となる。流動化ガスDの温度を上昇させると、被乾燥物Cの乾燥が促進され流動化の傾向となる。流動化ガスDの種類を変更すると(過熱蒸気から窒素)、過熱蒸気の凝縮水を原因とした流動不良が抑制され流動化の傾向となる。
次に、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出すると共に、温度検出手段9から乾燥室2内の被乾燥物Cの温度Tを検出する(ステップST24)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きいか、検出した温度Tが被乾燥物Cの温度の下限値Zよりも低いかの少なくとも一方である場合(ステップST25:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良が改善されない旨を検知し、被乾燥物供給手段6を制御する(ステップST26)。
ステップST26での制御手段3による被乾燥物供給手段6の制御は、被乾燥物Cの供給量減少制御を実行する。被乾燥物Cの供給量を減少すると、乾燥室2での被乾燥物Cの流動が促進され流動化の傾向となる。また、ステップST26において、制御手段3は、被乾燥物Cの供給量減少制御の回数nを計る。
次に、制御手段3は、圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し圧力差ΔPを検出すると共に、温度検出手段9から乾燥室2内の被乾燥物Cの温度Tを検出する(ステップST27)。次に、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値Xよりも大きいか、検出した温度Tが被乾燥物Cの温度の下限値Zよりも低いかの少なくとも一方であり(ステップST28:Yes)、かつステップST26で計数した回数nが上限値Yに至った場合(ステップST29:Yes)、制御手段3は、乾燥室2における被乾燥物Cの流動不良が改善されない旨を検知し、被乾燥物供給手段6を制御する(ステップST30)。
ステップST30での制御手段3による被乾燥物供給手段6の制御は、被乾燥物Cの供給停止を実行する。次に、制御手段3は、流動層乾燥装置102の点検・修理をオペレータに促し(ステップST31)、本制御を終了する。
一方、ステップST29において、ステップST26で計数した回数nが上限値Yに至っていない場合(ステップST29:No)、制御手段3は、ステップST26に戻り、さらなる被乾燥物Cの供給量減少制御を実行する。
なお、ステップST22において、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値X以下であり、かつ検出した温度Tが被乾燥物Cの温度の下限値Z以上である場合(ステップST22:No)、制御手段3は、流動不良(流動不良の兆候を含む)を検知していないので、本制御を終了する。また、ステップST25およびステップST28において、検出した圧力差ΔPが圧力差の上限値X以下であり、かつ検出した温度Tが被乾燥物Cの温度の下限値Z以上である場合(ステップST25,ステップST28:No)、制御手段3は、流動化ガス供給手段5や被乾燥物供給手段6における供給制御を初期設定に戻し(ステップST32)、本制御を終了する。初期設定とは、被乾燥物供給手段6による被乾燥物Cの供給量に応じて被乾燥物Cを流動乾燥させるため、流動化ガス供給手段5による流動化ガスDの供給を最適化した設定である。また、本制御は、流動層乾燥装置102の稼動に際して繰り返し実行する。
このように、本実施の形態の流動層乾燥装置102では、実施の形態1の流動層乾燥装置102に対し、乾燥室2内の温度Tを検出する温度検出手段9をさらに備え、制御手段3は、圧力差検出手段8により入力された圧力差ΔPが所定の圧力差の上限値Xより大きいか、温度検出手段9により入力された温度Tが所定の温度の下限値Zより低いかの少なくとも一方である場合、被乾燥物Cの流動不良を検知する。
この流動層乾燥装置102によれば、圧力差ΔPと温度Tとのいずれかにより被乾燥物Cの流動不良を検知するので、流動不良(流動不良の兆候を含む)をより早く検知することが可能になる。さらに、圧力差ΔPと温度Tとのいずれかにより被乾燥物Cの流動不良を検知することで、流動不良の原因が圧力差ΔPであるのか温度Tであるのかを検知することも可能である。
[実施の形態3]
本実施の形態について、図面を参照して説明する。図7は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置の概略図である。なお、以下に説明する実施の形態3において、上述した実施の形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、本実施の形態の流動層乾燥装置102は、乾燥室2を複数の領域に分け、それぞれの領域ごとに圧力差検出手段8の各圧力計8aが設けられている。なお、乾燥室2を複数の領域に分ける場合、図7の上下左右方向のみならず、図7の奥行き方向に分けてもよい。なお、図7での黒点部分は、圧力計8aにより圧力Pが検出される部分を示す。
また、図7の左右方向および奥行き方向に分けられた各領域には、下方から上方に向けて流動化ガス供給手段5により流動化ガスDが供給される。流動化ガス供給手段5は、図7の左右方向および奥行き方向に分けられた各領域に対応して分けられた目皿7(7a〜7f)を介して各領域に流動化ガスDをそれぞれ供給すると共に、供給する流動化ガスDの流量、流動化ガスDの温度および流動化ガスDの種類を変えることができる。
そして、制御手段3は、それぞれの領域ごとに設けられた圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し、それぞれの領域ごとに圧力差ΔPを検出する。
すなわち、本実施の形態の流動層乾燥装置102は、圧力差検出手段8を複数箇所に設け、制御手段3は、各圧力差検出手段8により入力された圧力差ΔPに基づき、各箇所について、被乾燥物Cの流動不良を検知し、実施の形態1同様に流動改善対策を実行する。
この流動層乾燥装置102によれば、被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)箇所を特定し、流動改善対策を実行している。この結果、被乾燥物Cの流動不良をいち早く検知しつつ確実に対策を実施することが可能になる。
[実施の形態4]
本実施の形態について、図面を参照して説明する。図8は、本実施の形態に係る流動層乾燥装置の概略図である。なお、以下に説明する実施の形態4において、上述した実施の形態1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態の流動層乾燥装置102は、上述した実施の形態3の流動層乾燥装置102に対し、それぞれの領域ごとに温度Tを検出する温度検出手段9をさらに備えている。なお、図8での黒点部分は、圧力計8aにより圧力Pが検出される部分を示す。また、図8での白点部分は、温度検出手段9により温度Tが検出される部分を示す。
そして、制御手段3は、それぞれの領域ごとに設けられた圧力差検出手段8の各圧力計8aから圧力Pを入力し、それぞれの領域ごとに圧力差ΔPを検出すると共に、それぞれの領域ごとに設けられた温度検出手段9から温度Tを入力する。
すなわち、本実施の形態の流動層乾燥装置102は、上述した実施の形態3の流動層乾燥装置102に対し、さらに温度検出手段9を複数箇所に設け、制御手段3は、各圧力差検出手段8により入力された圧力差ΔPや、各温度検出手段9により入力された温度Tに基づき、各箇所について、被乾燥物Cの流動不良を検知し、実施の形態2同様に流動改善対策を実行する。
この流動層乾燥装置102によれば、被乾燥物Cの流動不良(流動不良の兆候を含む)箇所を特定し、流動改善対策を実行している。この結果、被乾燥物Cの流動不良をいち早く検知しつつ確実に対策を実施することが可能になる。しかも、この流動層乾燥装置102によれば、圧力差ΔPと温度Tとのいずれかにより被乾燥物Cの流動不良を検知するので、流動不良(流動不良の兆候を含む)をより早く検知することが可能になる。さらに、圧力差ΔPと温度Tとのいずれかにより被乾燥物Cの流動不良を検知することで、流動不良の原因が圧力差ΔPであるのか温度Tであるのかを検知することも可能である。
なお、上述した実施の形態1〜実施の形態4の流動層乾燥装置102と、被乾燥物Cが乾燥される際に発生する発生蒸気104を流動層乾燥装置102の外部に排出する発生蒸気ラインLと、発生蒸気ラインLに介装されて発生蒸気104中の粉塵を除去する集塵装置105と、発生蒸気ラインLにおける集塵装置105の下流側に介装されて発生蒸気105の熱を回収する熱回収システム106と、流動層乾燥装置102から抜き出された乾燥後の被乾燥物C(乾燥褐炭108)を冷却して製品(製品炭109)とする冷却器109とを備えた流動層乾燥設備100によれば、被乾燥物Cの流動不良をいち早く検知して対策を実施することで、乾燥後の被乾燥物Cの品質を安定させることが可能である。
以上のように、本発明に係る流動層乾燥装置は、被乾燥物の流動不良をいち早く検知して対策を実施することに適している。
1 チャンバ室
2 乾燥室
3 制御手段
4 ケーシング
5 流動化ガス供給手段
6 被乾燥物供給手段
7 目皿
8 圧力差検出手段
8a 圧力計
9 温度検出手段
102 流動層乾燥装置
C 被乾燥物
D 流動化ガス
n 供給量減少制御の回数
P 圧力
T 温度
X 圧力差の上限値
Y 回数の上限値
Z 温度の下限値
ΔP 圧力差

Claims (8)

  1. 乾燥室に流動化ガスを供給することで前記乾燥室に供給された被乾燥物を流動させて乾燥させる流動層乾燥装置において、
    前記乾燥室内での圧力差を検出する圧力差検出手段と、
    前記圧力差検出手段により入力された圧力差が所定の圧力差より大きい場合、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策として流動化ガスの流量増加、流動化ガスの温度上昇、または流動化ガスの種類変更の少なくとも一つを制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする流動層乾燥装置。
  2. 前記制御手段は、流動化ガスの流量増加、流動化ガスの温度上昇、または流動化ガスの種類変更の少なくとも一つを制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、流動改善対策として前記乾燥室への前記被乾燥物の供給量減少を制御することを特徴とする請求項1に記載の流動層乾燥装置。
  3. 前記制御手段は、前記被乾燥物の供給量減少を制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、流動改善対策として前記被乾燥物のさらなる供給量減少を制御することを特徴とする請求項2に記載の流動層乾燥装置。
  4. 前記制御手段は、前記被乾燥物の供給量減少を制御しても前記被乾燥物の流動不良が改善されない場合、前記乾燥室への前記被乾燥物の供給停止を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の流動層乾燥装置。
  5. 前記乾燥室内の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記圧力差検出手段により入力された圧力差が所定の圧力差より大きいか、前記温度検出手段により入力された温度が所定の温度より低いかの少なくとも一方である場合、前記被乾燥物の流動不良を検知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の流動層乾燥装置。
  6. 前記圧力差検出手段を複数箇所に設け、
    前記制御手段は、各圧力差検出手段により入力された圧力差に基づき、各箇所について、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の流動層乾燥装置。
  7. 前記温度検出手段を複数箇所に設け、
    前記制御手段は、各圧力差検出手段により入力された圧力差や、各温度検出手段により入力された温度に基づき、各箇所について、前記被乾燥物の流動不良を検知し、流動改善対策を実行することを特徴とする請求項6に記載の流動層乾燥装置。
  8. 水分含量が高い被乾燥物を乾燥する請求項1〜7のいずれか一つの流動層乾燥装置と、
    前記被乾燥物が乾燥される際に発生する発生蒸気を前記流動層乾燥装置の外部に排出する発生蒸気ラインと、
    前記発生蒸気ラインに介装され、前記発生蒸気中の粉塵を除去する集塵装置と、
    前記発生蒸気ラインにおける前記集塵装置の下流側に介装され、前記発生蒸気の熱を回収する熱回収システムと、
    前記流動層乾燥装置から抜き出された乾燥後の被乾燥物を冷却する冷却器と、
    を備えたことを特徴とする流動層乾燥設備。
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